JP2002528911A - ラスタ走査ガウスビーム描画ストラテジ及びパターン発生の方法 - Google Patents

ラスタ走査ガウスビーム描画ストラテジ及びパターン発生の方法

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JP2002528911A JP2000578837A JP2000578837A JP2002528911A JP 2002528911 A JP2002528911 A JP 2002528911A JP 2000578837 A JP2000578837 A JP 2000578837A JP 2000578837 A JP2000578837 A JP 2000578837A JP 2002528911 A JP2002528911 A JP 2002528911A
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エイチ ヴェネクラーセン リー
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エテック システムズ インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 パターン発生のためのハイブリッド露光ストラテジは、長い縞を露光するために、広いフィールドラスタ走査偏向と、均一に移動するステージとを使用する。周期的なアナログの広いフィールドの磁気的な走査は、矩形のフラッシュフィールド及び/又はガウスビームの露光の間ビームをほぼ静止状態に保つために、高速静電逆行走査によって増大される。この形式では、ビームのために階段状の偏向軌道が発生される。各フラッシュのための位置及び線量データは、デコーダを使用して、ラステライズされたデータから引き出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は一般的に、パターン発生のためのリソグラフィシステムに関する。よ
り具体的には、本発明は、パターンを露光するための、ガウスビーム描画ストラ
テジを有するリソグラフィシステムに関し、ここでガウスビームはラスタ走査す
る。
【0002】 関連技術の説明 リソグラフィシステムは、一般的に、ソースから基板へのエネルギの流れを制
御することによってパターンを発生又は露光する。この基板は、前記エネルギの
形態に感応する層でコーティングされている。パターンは制御して露光され、通
常フラッシュと称される離散的単位に分割される。ここでフラッシュは、露光シ
ーケンスの1サイクルの間に露光されるパターン部分である。フラッシュは、ソ
ースからのエネルギ、例えば、光、電子又はその他の粒子ビームを、選択された
パターンエリア内で、コーティングされた基板へ到達させることにより発生され
る。パターンを発生するために使用されるフラッシュの組成、線量及び露光シー
ケンスの詳細、すなわちリソグラフィシステムの制御は、描画ストラテジとして
知られている。
【0003】 描画ストラテジは、最高のパターンスループット及び最良のパターン品質を得
るためのものである。しかしながら、しばしば最高のスループットは、パターン
品質を低下させるという犠牲を払ってのみ可能である。例えば、より小さなフラ
ッシュは、通常、より良好なパターン品質を生ぜしめるが、スループットが低く
なってしまう。したがって、最適化された描画ストラテジは、各特定のタスクの
ための最良の妥協を形成するものである。ベクトル走査及びラスタ走査描画スト
ラテジは、同じ目標を達成しようとするものであり、したがってそれぞれの要素
の組み合わせは、より良好な妥協を生ぜしめる。
【0004】 伝統的なラスタ走査描画ストラテジは、テレビジョンのような均一な周期的ラ
スタ走査を使用する。機械的なステージが、エネルギビームの均一な走査方向に
対して直交する方向で基板を均一に移動させる。このようにして、パターンは、
ステージとビームとの直交移動により生じる規則的な走査軌道を備えた規則的な
グリッド上に形成される。ビームが露光を必要とするグリッドサイトの上方に位
置決めされるとき、ビームはブランキングされず、下方に位置するサイトを露光
する。各領域における線量若しくはエネルギの量のみが必要に応じて変化させら
れる。したがって露光データは、規則的な走査軌道に対応する時間シーケンスに
系統化されることができ、各サイトのための線量のみを特定すればよい。伝統的
なラスタ走査描画ストラテジの顕著な特徴は、一度に1つのサイトを露光するビ
ームが小さな円形であること、グリッドの各サイトへ周期的に走査して連続的に
移動すること、そしてデータを各サイトまたはグリッドの“画素”に対して必要
な線量に対応してラスタ化して描画することである。例えば、アバウド(Abboud
)他に発行された米国特許第5393987号明細書(以下では“Abboud”と言
う)、DOSE MODULARION AND PIXEL DEFLECTION FOR RASTER SCAN LITHOGRAPHYの
第1カラム第5行から第2個ラム第12行までを参照せよ。この米国特許は、引
用により全体が本願に組み込まれる。さらに、ラスタ走査は、エネルギが円形の
ビーム内では対称性にガウス分布するにも拘わらず、走査方向とステージ方向と
の間で固有の非対称性を有している。したがって、横断面では、レジスト層に加
えられるエネルギプロフィルは、露光される領域の縁部に向かって、走査方向で
はステージ方向とは異なる傾斜を示す。この傾斜の差異は、走査方向対ステージ
方向で測定された同じサイズのフューチャの限界寸法における差異を生ぜしめる
【0005】 これに対して、典型的なベクトル走査描画ストラテジにおいては、ビームは、
露光を必要とする領域の上方にのみ位置決めされ、次いで、領域を露光するため
にブランキングされない。位置決めは、しばしばセミランダム走査と呼ばれるよ
うにして、ステージ移動とビーム移動との組み合わせによって行われる。したが
って、データは各フラッシュ又は露光されるサイトの線量と位置とを含む形で提
供されねばならない。しばしば、ベクトル走査ストラテジは、可変形状のビーム
を使用する。このビームは、各フラッシュに対して異なるサイズ及び/又は形状
を有することができるビームである。次いで、これらの可変形状からパターンが
形成される。成形されたビームは複数の画素サイトを、ラスタ走査描画ストラテ
ジのように一度に1つの画素サイトではなく同時に露光することができる。可変
形状のビームが使用される場合、データは付加的に、各フラッシュに対する位置
、サイズ及び形状を含まねばならない。したがって、伝統的なベクトル走査描画
ストラテジの顕著な特徴は、単一のフラッシュで多数の画素領域を露光するビー
ムの形状及びサイズが可変であること、露光すべきパターンの部分のみを包囲す
るセミランダム走査が行われること、そして各フラッシュの位置、サイズ、形状
及び線量を含むデータがベクトル化されて表されることである。
【0006】 ラスタ及びベクトル走査描画ストラテジにとって重要なことは、パターンカバ
ー速度、つまり、描画時間1秒ごとに露光されるパターン面積を特定するRであ
る。Rは、通常平方センチメートル毎秒(cm2/秒)で示される。両方の描画
ストラテジとも、高いRを得ようとする。高いカバー速度は、高いフラッシュ速
度を意味し、これに対し、パターンの完全性若しくは品質は、パターン形状を規
定するために小さな画素が使用されることを意味する。したがって、フラッシュ
速度が制限されている場合、描画ストラテジの最適化は、各フラッシュ中にでき
るだけ多くの画素を露光しようとする。
【0007】 周知のように、ヘルツ(Hz)で示されるフラッシュ速度(F)と、アンペア
毎平方センチメートル(Amp/cm2)で示されるエネルギ若しくは光束密度
(J)は、電子機器及びビーム光学系によって制限される。RとFとJとの関係
は、次のようなリスグラフィシステムを考えれば明白である。すなわち、パター
ンをエネルギ感応性層またはレジストを有する基板に露光するのにマイクロクー
ロン毎平方センチメートル(μC/cm2)で示されるエネルギ若しくは線量D
の量を必要とし、N個の別個のビームをp個の別個の露光経路において使用する
リソグラフィシステムである。我々は、Δをアドレスユニット、若しくはパター
ンが形成されるグリッドの周期であると規定する。グリッドの各エレメントは、
領域Δ2(cm2)を覆う“アドレスエレメント”と呼ばれる。各フラッシュが、
x方向に沿ったnxアドレスエレメントと、y方向に沿ったnyアドレスエレメン
トとの平均を露光することができるとし、フラッシュを露光するために1つのフ
ラッシュ周期1/F(秒)を必要とするならば、カバー速度は、以下の2つの条
件を受けると考えられる: R<NnxyΔ2F/p R<NnxyΔ2J/D これは、J=DF/pの電流密度を必要とする。
【0008】 アドレスエレメントのサイズΔは、一般的に、パターン配置精度を決定する。
アドレスエレメントを露光するために使用されるビームのサイズは、通常、パタ
ーン縁部解像度を決定し、クリティカルなフューチャサイズの制御に影響する。
周知のように、ビームサイズは、少なくともアドレスエレメントと同じ大きさで
なければならず、したがって、パターン品質を考慮すると、画素サイズが制限さ
れる。これらの制限により、描画ストラテジは、各フラッシュの間に露光される
アドレスエレメントの数を最大にするように努めなければならない。
【0009】 ベクトル走査描画ストラテジとラスタ走査描画ストラテジは、利点及び欠点を
有している。ベクトル走査ストラテジは、しばしば、より高速にパターンを描画
することができる。なぜならば、パターンの比較的に大きなピース(部分)が、
成形されたビームを使用して各フラッシュにおいて露光されるからである。さら
に、ベクトル走査ストラテジは、ビーム偏向のために使用されるデジタル・アナ
ログコンバータ(DAC)に最下位ビットを加えることにより、任意に微細の配
置精度(正確さとは区別される)を提供することができる。しかしながら、ベク
トル走査ストラテジのセミランダムな走査軌道は、通常、複数のレベルのDAC
駆動電子回路を必要とする。この電子回路は、偏光フィールド間の“バッティン
グ(butting)”又は“ステッチング(stitching)”エラーを回避するために高速か
つ安定しており、よく較正されていなければならない。このような電子回路は洗
練されているので、システムのコスト及び複雑さを増大させる。また、一般的に
ベクトル走査のフラッシュ速度は比較的に遅い。なぜなら、セミランダム走査軌
道の比較的大きなビーム偏向の間で必要とされるセットリングタイムがあるから
である。さらに、ビーム成形が使用される場合には、成形されたビームサイズ及
び形状の変化による線量誤差が発生される虞がある。最後に、ベクトル走査シス
テムは、通常、小さな偏向フィールドを露光するのに、パターンの別の領域へ移
動する前により時間を費やすので、レジストの加熱が局所的になってしまい、パ
ターン品質に対するより大きな脅威となる。
【0010】 ラスタ走査ストラテジは、ビームを位置決めするために最少限の数の周期的偏
向(ステージ運動及び走査)しか使用しないので比較的単純かつ正確である。し
かしながら、単一のビームは、一度には1つの画素を連続的な形式で露光するの
で、ラスタ走査ストラテジは、低いカバー率及び/又は比較的粗いアドレスグリ
ッドを有する傾向にある。さらに前記のように、走査及びステージ方向における
エネルギプロフィルの縁部の傾斜が異なると、限界寸法(CD)の差異につなが
る虞がある。この限界寸法(CD)はフューチャに対して各方向で測定される。
ステージ方向にビーム形状を伸張させることは、僅かな非点収差のビームを形成
するが、縁部プロフィルを浅くすることによってこれらCDの差異を軽減するこ
とができる。しかしながら縁部配置は縁部傾斜の関数であるので、傾斜をより緩
くすることは、非点収差ビームと比較して縁部配置の制御性を低減する。同様に
して、CDの誤差を軽減するために見つけられた、ビーム焦点をずらすなどの別
の方法も、縁部配置の制御性を減じる。このCD差違を減じるためのさらに別の
方法では、ビームの非ブランキングが遅延され、ブランキングが進められる。こ
のようして各露光は走査方向で圧縮される。しかしながら、この方法は、縞(コ
イラー(Coiller)の図1における30を参照)が互いに対して完全に突き合わ
さる場合でさえもバッティングエラー(butting error)を生ぜしめるという欠
点を有する。バッティングエラーにより、縞が突き合わされる箇所では、隣接す
る縞内の描画から形成されるあらゆる絵柄に対して線量が減少されてしまう。
【0011】 したがって、ベクトル走査ストラテジの利点をラスタ走査ストラテジの利点と
組み合わせる改良された描画ストラテジを発展させることが望ましい。また、前
記組み合わせを実現した改良描画ストラテジは、露光のためにパターンをラスタ
化して表示するように発展させることが望ましい。さらに、走査方向及びステー
ジ方向それぞれにおけるCD変動を低減又は排除することも望ましい。最後に、
近接効果を運転時間中に補正することができるように、改良された描画ストラテ
ジを発展させることも望ましい。
【0012】 発明の概要 本発明のラスタ成形ビーム描画ストラテジにおいては、ビームが第1の方向で
基板上を周期的に走査されると同時に、基板が第2の直交方向で一定速度で移動
させられる。各フラッシュ中に正確にビームを位置決めするために、ビームに対
して、振幅の小さいのこぎり波逆行走査が加えられる。こののこぎり波逆行走査
により、ビームは階段状に移動して発現するようになる。線形ビームが用いられ
る場合、ビームは周期的にポーズ(休止)を取って現れる。このポーズは、矩形
のユニットセルまたは“フラッシュ起点フィールド”を有するフラッシュフィー
ルドグリッドの箇所に生じる。フラッシュ起点フィールドは、「1つ又は2つ以
上のアドレスユニットの高さ」×「さらに多くのアドレスユニットの長さ」で規
定されると有利である。この場合、フラッシュ起点フィールドのアスペクト比(
長さ対高さ)は1より大きい。幾つかの実施例では、各フラッシュ起点フィール
ド内にパターン領域の一部が線形ビームを用いて露光される。線形ビームは、フ
ラッシュ起点フィールドの高さに等しい高さと、フラッシュ起点フィールドの長
さに等しい長さとを有している。線形ビームフラッシュのコーナーにある基準起
点は、ベクトル偏向のみを用いて、又はベクトル偏向と線量変調との組み合わせ
を用いて、フラッシュ起点フィールド内のあらゆる箇所に位置決めすることがで
きる。線形ビームフラッシュの起点位置、長さ及び露光線量は次のように制御さ
れる。すなわち、形成すべきパターンがフラッシュよりも著しく小さなアドレス
グリッド上に位置するよう制御される。これによりスループットを増大させる。
線形ビームは、隣接するフラッシュ起点フィールドにオーバラップし、最少限の
数のフラッシュを使用して、直線及び対角エッジを備えたフューチャを構成させ
る。別の実施例では、パターン領域はガウスビームを用いて露光される。
【0013】 線形ビームに対する長さ、位置及びフラッシュ時間並びにガウスビームに対す
る位置及びフラッシュ時間を制御するデータが、パターンのラスタ化表示から導
き出される。このラスタ化された表示は、介在するベクトル化されたデータベー
スから形成され、このデータベースは、フューチャサイズと階層的セルとを、ス
トライプデータフィールドのオーバラップフリンジよりも小さくなるように制限
する。このラスタ化されたパターン表示の一部は一時記憶装置に保存され、本発
明のデコーダ装置を使用して、線形フラッシュデータ又はガウスビームフラッシ
ュデータに変換される。ラスタ化されたパターン表示内のフューチャのスケーリ
ングは、データパス内でルックアップテーブルを使用して行われる。このルック
アップテーブルは、フューチャのサイズに依存せずにラスタ化を許容するので有
利である。本発明の幾つかの実施例では、近接効果のための補正を運転時間中に
行うことができるので有利である。
【0014】 ラスタ化されたデータは、グレーレベルマップ内の正方形の“描画ピクセル”
のための線量レベルからなる。このグレーレベルマップは露光したいパターンを
示す。線形ビームに対しては、フラッシュ起点フィールドに隣接した32個まで
の描画画素のデータが、各フラッシュを形成するために使用される。通常、フラ
ッシュ起点フィールドは、長さが16画素であるが、別の適当な数の画素を用い
てもよい。このようにして線形ビーム又はフラッシュフィールドは、同時に露光
される16個までの画素の長さであることができ、カバー速度を著しく増大する
。フラッシュの高さは小さいので、過度に粗くなることなしに傾斜したラインが
形成される。
【0015】 高電流密度の幾つかの実施例では、線形ビームが、本発明のラスタ成形ビーム
描画ストラテジの実施例に適合した電子光学系を用いて形成される。本発明によ
る幾つかの実施例では、段状偏向軌道を有するガウスビームが所望のパターンを
描画するために用いられる。本発明の実施例は電子光学系を有しており、この電
子光学系は、以下のような1つ又は2つ以上の特徴を有する;熱フィールド放射
源、照明均一性を改善するため非点収差補正されたアパーチャ照明、直交成形偏
向とブランキング偏向とのいずれか又は両方の電子光学的実現手段。この手段は
、低電圧に接続されたドライバ回路を使用して高いフラッシュ速度を支持するた
めのものである。
【0016】 詳細な説明 本発明の実施例を、図面を参照して説明する。これらの図面は、本発明の実施
例の理解及び説明を容易にするために単純化されている。特定の方法及び/又は
構造の様々な修正又は適応は、本発明の実施例が説明されることにより当業者に
明と成るであろう。本発明の開示に基づくこのような全ての修正、適応又は変更
は本発明の思想及び範囲内であると考えられ、このような修正、適応又は変更に
よってこれらの開示は技術を進歩させた。
【0017】 パターンデータの準備及び処理は、用いられる描画ストラテジに依存する。ラ
スタ走査ストラテジが用いられる場合、データは、露光が生じている間にベクト
ルフォーマットからラスタフォーマットへ変換される。このデータ変換は動作時
間中に行われる。なぜなら所要の全てのラスタ化データの容量は、露光中に迅速
に検索するには大きすぎるからである。
【0018】 変換は1つ又は2つ以上の介在パターンデータベースを用いて開始する。この
データベースはベクトル化された表示を有し、絵柄のサイズ、形状及び位置のリ
ストを含む。一般的に“後処理”と呼ばれるものの間、これらのリストは、ラス
タ化の実行時間を向上させるためにソートされる。例えばリストは、階層的フォ
ーマットの絵柄群にソートすることができる。このようにして階層的リストを一
度特定すれば、当該パターン内の種々異なる部分に何度も使用することができる
。さらに、データのジオメトリ及び供給順序は、選択され、これらのパターンデ
ータベースに含まれる露光ストラテジに整合するように処理される。
【0019】 幾つかの“後処理”作業において、データは、散乱作用及び加熱近接作用を補
正するために付加的に変更される。周知のようにこれらの補正は、ベクトル化さ
れたデータ表示に適用される場合には何時間もかかる可能性がある。本願と同時
に出願された、整理番号第M−4459のベネクラセン(Veneklasen)他による
関連特許“METHOD AND APPARATUS FOR RUN-TIME CORRECTION OF PROXIMITY EFFE
CTS IN PATTERN GENERATION”においては、ラスタ化の後にこれらの補正を行う
ための方法及び装置が開示されている。この出願は引用によりここに引用例とし
て組み込まれる。本発明の幾つかの実施例では、この間連出願の開示が組み込ま
れており、補正は運転時間中に計算される。
【0020】 幾つかの実施例では、ステッチング問題が最少限に抑制され、近接作用補正が
促進される。この促進はラスタ化されたデータを、露光される領域を包囲するオ
ーバラップフリンジ領域から含むことにより行われる。このフリンジにフィット
するように絵柄及びマイクロセルのサイズを制限し、これにより、絵柄及びマイ
クロセルを縞境界において分割することを不要にすることが望ましい。したがっ
て、前記介在データベースは、絵柄サイズを制限する後処理法を使用して形成さ
れる。
【0021】 図1A、図1B及び図1Cはそれぞれ択一的な従来のラスタ走査描画ストラテ
ジを示している。図1Aには、引用によりここに組み込まれる、コリアー(Coll
ier)他に1975年8月19日に発行された米国特許第3900737号明細
書(以後コリアーと呼ぶ)の対象である、基本的なラスタ走査描画ストラテジが
示されている。円形のビーム10が示されており、このビームはアドレスエレメ
ント23のアドレスグリッド22の上方を走査方向5に移動する。パターンフュ
ーチャ20はアドレスグリッド22に配列されている。ビーム10(ブランキン
グされていないことを示すために影付きのドットで示されている)は、その下方
に位置するフューチャ20の一部を露光する。このようにしてフューチャ20内
のアドレスグリッド22の各アドレスエレメント23は、一度に1つだけ露光さ
れる。コリアーの円形ビーム若しくはガウスビーム10は、通常、円形の、軸線
方向に対称なガウス電流分布を有して形成され、ひいては、しばしばガウスビー
ムと呼ばれる。
【0022】 図1Bは、引用によりここに組み込まれる、ワーケンティン(Warkentin)他
に1989年11月7日に発行された米国特許第4879605号明細書の対象
である、多数ビームラスタ走査描画ストラテジの単純化された図である。アドレ
スエレメント23のアドレスグリッド22の上方を走査方向5に移動するビーム
のアレイ16が示されている。個々のビーム12,14のそれぞれは、独立して
制御可能である。したがって、フューチャ20の上方に位置するビーム14はブ
ランキングされず、特徴20の上方に位置しないビーム12はブランクされる。
このようにしてパターンフューチャ20が発生される。このように、16の個々
のビーム12,14を有するビームアレイ16を用いて、図1Aに示された基本
的システムの速度よりも16倍速い速度でフューチャ20を露光することが理論
的に可能である。
【0023】 図1Cには、引用により既にここに組み込まれている、アバウド(Aboud)他
に1995年2月28日に発行された米国特許第5393987号明細書の対象
である、グレービームラスタ走査描画ストラテジの単純化された図が示されてい
る。アドレスエレメント23のアドレスグリッド22の上方を走査方向5に移動
するグレービーム18が示されている。グレービーム18は複数のアドレスエレ
メント23に重なるので、グレービーム18の一部がフューチャ20の上方に位
置し、別の部分は重ならないことができる。次いで、フューチャ20の露光は、
グレービーム18によって供給される線量を変化させることにより行われる。露
光線量を変化させることにより、フューチャ20の縁部の位置が移動され、これ
によりグレービーム18よりも小さなアドレスグリッド22上にフューチャ20
を形成することができる。図示したように、グレービーム18は、アドレスエレ
メント23の4×4アレイを有する正方形の描画画素24を露光する。図1Bの
アレイ16のように、グレービーム18は一度に多数のアドレスエレメント23
を露光することができ、アレイ16とグレービーム18とがそれぞれ同数のアド
レスエレメント23を含んでいる場合には、理論的な露光速度の上昇は同じであ
る。図1Bのアレイ16をグレービーム18と比較すると、グレービームはビー
ムサイズが大きいためパターン解像度が減少するが、単一の電子ビーム源又はそ
の他の粒子ビーム源しか必要としないという利点を有する。
【0024】 図2には、本発明の実施例の装置及び描画ストラテジを使用して形成されたラ
スタ線形ビームが示されている。描画画素グリッド29の上方を走査方向5に移
動する線形ビーム25が示されている。描画画素グリッド29の各ユニット若し
くは描画画素24は、より小さなアドレスエレメント23のアレイである。線形
ビーム25はフューチャ20を形成するために、多数の描画画素24の全て又は
一部を露光する。したがって、傾斜縁部26が垂直縁部27に接近し、連続する
線形フラッシュ28の起点及び長さが変化する。後に詳細に説明するように、実
際には線形のビームフラッシュ25は、図1A又は図1Bの描画ストラテジに匹
敵する解像度によりフューチャ20を露光するように有利に変化させることがで
き、スループットは図1B又は図1Cのストラテジよりも高い。
【0025】 図3A、図3B及び図3Cには、本発明の実施例を使用してパターンを形成す
るために使用されるグリッド、走査フィールド及びデータフィールドの典型的な
例が示されている。図3Aには、アドレスグリッド22の上方に位置した描画画
素24が示されている。図示したように、描画画素24は、アドレスグリッド2
2上に位置したアドレスエレメント23のアレイから成っている。アドレスエレ
メント23は、約5から20平方ナノメートル(nm)の範囲にわたる基本的な
構築ブロックであり、この構築ブロック上にパターンフューチャ20(図2)が
形成され、パターンエッジ25及び27(図2)が配置される。図示したように
、描画画素24は、アドレスエレメント23の4×4のアレイであり、これに相
応して、20から80平方nmの大きさを有している。リソグラフィシステムが
バイナリラスタ走査システムであるような特別の場合には、当業者は、描画画素
24がアドレスエレメント23と同一であることに気づくであろう。適切な場合
には、描画画素24を形成するために別の数のアドレスエレメント23を使用す
ることができ、描画画素24のこれらの択一的な実施例は、本発明の範囲及び思
想内であることが理解される。図3Aに示された4×4アレイは、グレービーム
ラスタ化データベースにおけるように特定された4つの線量レベルを使用して、
単一のアドレスエレメント23におけるパターン縁部の移動量を増大することが
できる。
【0026】 図3Bには、描画画素24の1×16アレイを有する矩形のフラッシュ起点フ
ィールド36が示されている。このフラッシュ起点フィールドは、描画画素グリ
ッド20の上方に位置する。図3Aに示したように、各描画ピクセル24は、ア
ドレスエレメント23のアレイを有している。フラッシュ起点フィールド36は
、周期的走査方向5に対して直交する長手方向軸線を有するように配向されてい
る。線形ビームフラッシュ25(図示せず)の起点は、フラッシュ起点フィール
ド36内に位置している。図示した描画画素24の1×16のアレイは、約32
0×20nmから約1280×80nmのサイズ範囲に亘っていることができ、
この場合、各描画画素24は、約20から80平方nmである。ここには1×1
6のアレイが示されているが、フラッシュ起点フィールド26は、使用される描
画ストラテジ及び装置によって規定されることが重要であり、2つ以上の描画画
素24を含むあらゆる他の適当なフラッシュ起点フィールド36を使用すること
ができる。フラッシュ起点フィールド36は、装置の規則的な周期的なグリッド
を基準にして固定されており、フラッシュ起点フィールド36内に起点を有する
1つの線形ビームフラッシュのみが、線形走査ごとに形成され得る。
【0027】 図3Cを参照すると、本発明の実施例を使用してパターンを形成するために使
用される走査フィールド及びデータフィールドが示されている。図1Aの基本的
なラスタビーム10に対して公知のように、ステージ移動とビーム走査とが各フ
ラッシュフィールド36の露光のために組み合わされている。本発明の実施例で
は、ビームが走査方向5に沿って走査され、ステージ移動はステージ方向40に
対して直交している。走査縞42は、走査中に露光されるフラッシュ起点フィー
ルド36(図3B)のアレイである。図3Cには単一の走査縞42のみが示され
ているが、複数の縞42が縞データセグメント44を形成することが理解される
であろう。各縞データセグメント44は、走査縞42の高さによって走査方向5
に規定される。ステージ方向40では、データセグメント44は、露光データを
一時保存するために利用されるメモリの容量によって規定される。各フラッシュ
起点フィールド36が、描画画素24の1×16のアレイである場合、走査縞4
2は、通常、走査方向で8192のフラッシュ若しくは画素であり、約164か
ら656μmの走査振幅を必要とする。16メガバイトの一時的データ保存が利
用できる場合、縞データセグメント44は、ステージ方向40でデータセグメン
ト44の大きさを規定するために約400の走査縞42を含むこととなる。
【0028】 図示したように、縞データセグメント44は、フリンジまたはセグメントのオ
ーバラップ領域49を有している。セグメントオーバラップ領域49の一部は、
隣接する縞データセグメント50及び52に重なるように図示されている。隣接
するデータセグメント50のオーバラップにより、絵柄若しくはマイクロセルフ
ィールド47がデータセグメント44又は50のいずれかの内部に形成されるよ
うになる。マイクロセルフィールド47は、前記介在データベースに記載された
絵柄であり、オーバラップ領域49内にフィットするように制限されたサイズを
有する多角形又は多角形の群である。各マイクロセルフィールド47は起点41
を有している。マイクロセルフィールド47の位置は、絵柄起点ベクトル46に
よって表される。この絵柄起点ベクトル46は図示のように、起点41を絵柄起
点フィールド48と縞データセグメント44とに関係づける。起点41が絵柄起
点フィールド内にある場合、マイクロセル47は縞データセグメント44の走査
縞42によって完全に露光される。しかしながら、起点41がセグメントオーバ
ラップ領域49の一部、例えば隣接するデータセグメント50の上に重なるセグ
メントオーバラップ領域49内に位置している場合には、マイクロセル47はデ
ータセグメント50の走査縞(図示せず)によって完全に露光される。絵柄若し
くはマイクロセル47を、2つの異なる走査縞42におけるフラッシュを使用し
て露光する必要はない。このようにして本発明の実施例は、縞境界とは無関係に
パターンを描画又は露光するので有利である。別々の走査縞42においてクリテ
ィカルなフューチャ又はマイクロセル47のそれぞれ異なる部分が露光される可
能性が回避され、縞バッティング誤差が低減される。
【0029】 図4を参照すると、図3Cに示された原理の拡張が示されている。拡大された
絵柄起点データフィールド54が、縞データセグメント44に対する散乱作用及
び抵抗加熱相互作用の最大範囲よりも広い領域を有するように示されている。拡
大された絵柄起点データフィールド54からのデータを使用して、本発明の幾つ
かの実施例は、前記関連出願“METHOD AND APPARATUS FOR RUN-TIME CORRECTION
OF PROZIMITY EFFECTS INPATTERN GENERATION”代理人整理番号第M−4459
の形式に関連して、近接作用のための補正を運転時間中に計算することができる
。データセグメント44内のフラッシュに影響することができる全てのフラッシ
ュに対する線量データが拡大されたデータフィールド54内に含まれるから、絵
柄起点フィールド48内に起点41を有する絵柄47に対して必要とされるフラ
ッシュのみが縞データセグメント44内で露光されるようにすべきである。
【0030】 ビームは段状、周期的に走査され、一定のフラッシュサイクル時間の間、各絵
柄起点フィールド36(図3B)では休止する。ここではアナログ磁気走査と逆
行性静電走査との組み合わされた動作を使用して走査が行われる。本発明の幾つ
かの実施例は、図5に示したように段状の偏向軌道64を発生させる。アナログ
ワイドフィールド走査60が、振幅又はy位置対時間を示すようにプロットされ
ている。アナログ走査の振幅60は、通常、8192の描画画素又は約164か
ら656μmである。1つの描画画素の振幅と、1つのフラッシュサイクルに等
しい周期(通常100MHzのフラッシュ速度の場合10ns)を有する高速鋸
歯状走査62が、アナログ走査60に重畳されている。これらの2つの偏向の作
用が組み合わされ、段状の周期的な走査を生ぜしめる段状の偏向軌道64を形成
する。
【0031】 線形のビームが用いられる場合、各走査が完了すると、次の2つの事のうちの
1つが生じる。走査縞42(図3C)内の全ての所要のフラッシュが露光される
と、ビームは1つのフラッシュ起点フィールド(図3B)の長さだけ進行し、別
の走査が開始する。フューチャ又はパターンがあらゆるフラッシュフィールド内
で2つ以上の成形ビーム露光を必要とするならば、走査全体が再びトレースされ
る。再トレースの間に残りの全てのフラッシュが露光され、ビームは残りのフラ
ッシュが完了すると直ちに進行する。この本発明の描画ストラテジにおける再ト
レースは、走査ラインにおける2つのフューチャ間のx軸周期がフラッシュ起点
フィールド36(図3B)の長さ(通常16の描画画素)よりも小さい場合にの
み必要である。走査を再トレースする代わりに択一的に、2つ又は3つ以上のサ
イクルの間、ビームをいずれかのフラッシュフィールド36において保持するた
めに、逆行性の鋸歯状走査62を使用することもできる(図3B)。しかしなが
らこの“誤差補正”を所定の走査に沿って交互に反復的に使用することは、積み
重なる誤差を積み重ね、結果的に、周期的走査の利点を減じる。
【0032】 さらに図5を参照すると、段状の偏向軌道は、ラスタ走査されるガウスビーム
にとって有利であることが分かる(コリアー及びアバウド参照)。振幅が小さく
周波数の大きな鋸歯状の信号、例えば主たるラスタ走査60に適切な振幅及び周
波数を重ね合わされた鋸歯状の走査62を導入することにより、このような段状
の偏向軌道64を発生することができる。図1Aのビーム10のようなガウスビ
ームの場合には、偏向軌道64の各段は、画素間隔にほぼ等しい幅を有している
。通常、ビーム直径は、画素のサイズとして規定される。したがって、既に知ら
れているガスビームを用いる方法とは異なり(コリアー及びアバウド参照)、本
発明のガウスビームは各露光の間、基板に対してほぼ一定に保持される。例えば
、ラスタ走査60が約100μmから1mmの幅を有しており、この幅の間に8
192の画素が描画される場合、適切な高い周波数は、ラスタ走査周波数の約8
192倍である。この周波数のための適切な小さな振幅は、ラスタ走査振幅の1
/8192である。したがって一般的な適用例においては、適切な高い周波数は
、概して100MHzから1GHzであり、適切な小さな振幅は、概して5から
500nmである。このようにして寸法値がクリティカルな場合の非対称が減じ
られるか又は排除される。このような非対称性はレジストにおけるエネルギプロ
フィルの縁部の傾斜が異なることにより生ぜしめられる。
【0033】 のこぎり波状走査62の基本周波数、基本波から第3高調波、又は鋸歯状の走
査62のより高次の高調波の総和が適当な逆行性走査を近似するために使用され
る。この逆行性走査はのこぎり波形に対して知られたフーリエ級数に従い行われ
る。のこぎり波形のフーリエ展開は急速に集束する交互の級数であるので、のこ
ぎり波形を形成するために帯域制限された関数発生器を使用することができる。
さらに近似の主たる誤差は、近似に含まれる最高周波数の項の最初(及び最後)
の半サイクルに集中するので、この時間の間のブランキングがほとんどの誤差を
排除するので有利である。したがって、100MHzの画素サイクルの場合、の
こぎり波への3項近似は、30nsのブランクタイムと70nsの露光時間とに
なる。これから分かるように、この時間は実用的でかつ容易に実行可能な時間で
ある。本発明の1つの有利な実施例では、逆行性走査は、画素周波数のN倍で動
作する高速デジタル/アナログ変換器(DAC)を用いて行われる。このDAC
は画素周波数のN倍で動作し、スムージングフィルタの機能も有する。ここでN
は1よりも大きな小さな整数であり、通常は3である。
【0034】 本発明の段状偏向軌道を有するガウスビームは、露光の間、基板に対してほぼ
一定にのみ保持される。すなわち、僅かな相対的移動が生じ、ひいては走査軸に
沿って僅かなビームスミアが生じる。しかしながら、適切なのこぎり波62を選
択することにより、ビームスミアは最少限にすることができる。30nsのブラ
ンク時間と70nsの露光時間とを有する80nmのガウスビームの場合、逆行
性走査を行わない場合のフューチャのエッジ幅は約120nmである。一方、逆
行性走査のために基本波(正弦波)近似が用いられる場合、このエッジ幅は約8
4nmにまで減じられ、3項近似が用いられる場合、エッジ幅はさらに約80n
mにまで減じられる。
【0035】 図6A及び図6Bを参照すると、線形ビームを用いる択一的なパターン露光実
施例が示されている。どちらの実施例も、パターンデータをより微細な解像度の
アドレスグリッド22(図3A)に形成するので有利である。図6Aでは、線形
ビーム70の起点71が、フラッシュ起点フィールド36の起点72から距離を
置いて位置するように示されている。このずれの距離及び方向はフラッシュ起点
ベクトル73によって示されている。線形ビーム70は、フラッシュ起点フィー
ルド36の長さに等しい長さで図6Aに示されている。しかしながら、成形ビー
ム70の長さ74はアドレスエレメント23の任意の数とすることができ、0か
らフラッシュ起点フィールド36の全長までとすることができる。この場合は6
4個のアドレスエレメント23からなっている。本発明の幾つかの実施例におい
ては、フラッシュ起点フィールドが16個の描画画素の長さを有することが望ま
しいことが分かっているが、そのほかの適切な長さ、例えば8個の描画画素が使
用されてもよい。線形ビームの起点71がフィールドの起点72からずらされて
いる場合、線形ビーム70の位置及び長さは、アドレスユニットの増大で調整さ
れる。図6Aに示した実施例では、線形ビームフラッシュ70の起点71はフラ
ッシュ起点フィールド36の起点72から、振幅の非常に小さい0から64のア
ドレスユニット“マイクロベクトル”偏向を使用しx軸に沿って偏向され、0か
ら4のアドレスユニット“マイクロベクトル”偏向を使用してy軸に沿って偏向
される。線形ビームの起点71の位置と成形ビーム70の長さ74とは、各フラ
ッシュサイクルの間に変化することができる。
【0036】 図6Bには、別のパターン露光実施例が示されている。ここではグレービーム
フラッシュのデューティサイクルが絵柄の縁部(図示せず)を位置決めするため
に変調される。図6Aについて説明したように、線形ビーム70の長さ74は、
例えば0から16個の画素又は0から64個のアドレスユニットの範囲であって
よい。起点71は、1つのアドレスユニットステップで64サイトのいずれかへ
x軸に沿って偏向させられることができる。図6Bの実施例では、4つの異なる
線量レベル78(ここではハッチングで示されている)が縁部を、1つのアドレ
ス増分ステップでy軸に沿ってグレービームを用いてシフトさせる。
【0037】 図6A及び6Bでは、線形ビーム70は、隣接するフラッシュフィールド77
における画素を露光することができる。隣接するフィールド77におけるこれら
の画素は連続走査で交互に露光され得るが、本発明の実施例では有利には、この
走査で前記の画素を露光する。したがって、16の描画画素フラッシュ長と16
の画素起点マイクロベクトルリングにより、2つの隣接するフラッシュフィール
ド36,77における32の可能な描画画素のうちのいずれかの16を露光する
ことができる。走査線露光のこのオーバラップは、スループット及び精度に影響
する本発明の実施例の特徴である。ード走査線境界を排除することにより、狭い
フューチャの部分的露光が回避され、これによりフューチャをより少ないフラッ
シュで形成することができる。例えば、フラッシュ70がフラッシュ起点フィー
ルド36の境界内に残っていなければならないならば、64よりも少ないアドレ
スユニットの等しいライン及び空間周期は、しばしば再トレース走査を必要とす
ることになる。フラッシュ70が隣接するフラッシュフィールド77内へ延びる
ことを許容される場合には、フラッシュ起点フィールドグリッド36とパターン
詳細との関係に拘わらず、128のアドレスエレメントよりも大きな全てのライ
ン及び空間周期がリトレースなしに形成される。したがって、本発明の実施例に
おいてフィールドをオーバラップするプロシージャは、オーバラップしないプロ
シージャの2倍の大きさまでのカバー速度で、ライン形状のパターンを形成する
ことができる。
【0038】 あらゆるデータパスは、所要の形状長、マイクロベクトル位置及び線量データ
を供給することができる。これらは本発明の実施例において使用される各フラッ
シュを特定するために必要なものである。しかしながら、ラスタ形状ビームスト
ラテジは、並列処理によるラスタ化されたデータを発生する高速ラスタ走査デー
タパスエレクトロニクスに関連して使用された場合に、特に有効である。例えば
、同じ譲受人に譲渡され引用によりここに組み込まれる米国特許第480692
1号明細書及び第4879604号明細書ATEQ/Etecは、本願で説明し
たような本発明の実施例の線形ビームを制御するために適応又は容易に偏向され
ることができる多数のグレービームシステムを元来意図した並列処理ラスタ化デ
ータパスの例である。
【0039】 ラスタ化されたデータベースは、パターン内の各描画画素24(図3C)に対
するバイナリ又はグレーレベル線量を特定する。このデータは、運転時間中に発
生され、ピクセルデータバッファに一時的に保存される。線形ビームが用いられ
る場合、ピクセルデータバッファは、全てのデータを1つのストライプデータセ
グメント44(図4B)について含んでいる。ラスタ成形ビーム(RSB)スト
ラテジは、フラッシュ起点フィールド36(図6A)内のフラッシュ70(図6
A)の起点位置71(図6A)、フラッシュ70の長さ74(図6A)、及び線
量を特定するフラッシュデータを必要とする。図6Aの1×16画素フラッシュ
フィールド36では、線形フラッシュをオーバラップさせるためのデータが、並
列した32の描画画素の列から導出される。瞬時のフラッシュ起点フィールド内
にある16の画素のためのデータは、各フラッシュサイクルごとに更新される。
これに対し、隣接するフラッシュフィールドにある16の画素のためのデータは
、以前の走査の間にロードされたデータを変更することにより得られる。
【0040】 図7は、ラスタ化されたデータを線形ビームマイクロベクトルデータに圧縮す
るデコーダの実施例のためのブロック線図を示している。16×1画素フラッシ
ュフィールド及びバイナリ線量レベルに適したこの実施例では、デコーダへの入
力は並置された16の描画画素群に対するバイナリ線量データである。バイナリ
線量データはパターンバッファメモリ80に記憶される。このメモリのカラムに
は、走査ライングリッド境界83の間に示された第1走査ライン82と隣接する
第2走査ライン84における16の画素フラッシュフィールドのためのデータが
保存される。走査ライン82及び84のためのデータは連続的に読み出される。
2つの隣接するフラッシュフィールドに対する典型的なビットマップコンフィギ
ュレーションは、明瞭に示すためにクロスハッチされた、露光される画素で示さ
れている。
【0041】 データはパターンバッファメモリ80から、フラッシュごとに16の描画画素
群で引き出される。スキャンフィールド82に対する起点及び形状長データを形
成することとなるサイクルを開始するために、隣接する走査フィールド84のた
めのデータがバッファ80から読み出され、プロセッサ86へロードされる。プ
ロセッサ86は、走査フィールド82に隣接したポイントから開始する、連続的
に露光される画素の数をカウントする。このデータは、オーバラップするフラッ
シュ長を決定するために後に使用される。
【0042】 変更された画素データフィールド87は、以前の走査サイクルで走査フィール
ド82から読み出され、1つの走査ラインサイクルの間保存される。この変更さ
れた画素データフィールド87は、シフトレジスタ88からプロセッサ90へ移
動される。プロセッサ90は、走査フィールド85に隣接したポイントから開始
する、連続的に露光されない画素の数をカウントする。このデータは、当該フラ
ッシュフィールドにおける線形ビーム又はフラッシュの起点の偏位である。プロ
セッサ90は、露光画素と非露光画素との間の境界であるエッジ89の後に連続
する、露光画素(明瞭に示すためにクロスハッチされている)の数をカウントす
る。このカウントされたデータはプロセッサ86へ伝送され、フラッシュの長さ
を決定するためにプロセッサBの出力に加えられる。フラッシュが走査フィール
ド82において終了するならば、プロセッサ86の出力は零である。フラッシュ
が走査フィールド82において終了しないならば、画素の合計は、16よりも多
いか又は少ない。画素の合計が16よりも少ない場合、走査フィールド84で露
光される全ての画素は、走査フィールド82に起点を有するフラッシュに含まれ
る。画素の合計が16よりも大きいならば、走査フィールド84において16を
超過した画素は、新たな起点を備えた新たなフラッシュを形成する。修正された
出力データはシフトレジスタ88へロードされ、シフトレジスタは走査フィール
ド84で露光の必要のある画素のみを含む。
【0043】 次のフラッシュサイクルにおいて、露光されたピクセルはプロセッサ86で消
去され(零にセットされ)、修正された画素データのセットは、一時的保存のた
めにシフトレジスタ88へ伝送される。この修正されたデータは1つの走査ライ
ンの後にプロセッサ90に挿入すべく、次の走査サイクルの間に現れる。このサ
イクルは、バッファ80にある全ての走査ラインが露光されるまで継続する。そ
の間、第2のバッファ(図示せず)は、ラスタ化されたデータを発生させるパラ
レルプロセッサから再びロードされ、データセグメントを中断無く露光させるこ
とができる。
【0044】 ルックアップテーブル92には、レジスト処理及びパターニングタスクに適し
た偏向サイクル及び消去サイクルを特定するキャリブレーションデータ94がロ
ードされている。フラッシュデータは、計算を単純化するために、アドレスユニ
ットの無次元の倍数と、公称線量の無次元の分数とで表される。次いで、キャリ
ブレーションデータ94は、無次元データを、マイクロベクトル偏向、パターン
を構成するために必要な成形偏向、及びパターンを適切に露光するために必要な
フラッシュデューティサイクルとに変換するために使用される。
【0045】 走査起点とフラッシュ長の計算結果は、偏向及び成形のための出力を提供する
ルックアップテーブル92のためのアドレスデータ93として使用される。した
がって、フラッシュ98は、前記形式で発生させられる起点100、長さ102
及び線量104を有している。
【0046】 全体のワイドフィールド走査及びフューチャ構成グリッド構造(図3)が一緒
にスケールされるならば(すなわち、単一の特定のアドレスユニットの倍数に基
づくならば)、無次元ラスタ化データベースは、異なるサイズのパターンに使用
されてよい。データパスの最後にアドレスユニットを偏向距離に変換するために
ルックアップテーブル92を使用することは、データパスにスケーリング能力を
付加するので有利である。
【0047】 ラスタ走査データパス設計に精通している者は、他のデコーダ原理を用いるこ
とができることが分かるであろう。例えば、デコーダは、より細かいアドレス構
造を使用してグレーレベルパターン表示を処理するように構成されることができ
る。このようなデコーダは、エッジを、描画画素よりも小さなアドレス構造に位
置決めするために線量及び起点及び長さベクトルを発生させる。
【0048】 本発明の実施例が電子ビームリソグラフィシステムのために用いられる場合、
線形ビームストラテジを保持する電子光学系は、高いパフォーマンスを得るため
に有利である。知られているように、尖鋭電子ビームリソグラフィカラムは、通
常、電子銃と、中間ビーム成形光学系と、縮小レンズと、重ねられた対物レンズ
と、ワイドフィールド偏向システムとから形成されている。フラッシュサイクル
の全て又は一部のためにビームをオン・オフ(ブランキング)するための設備も
通常必要とされる。本発明のRSB描画ストラテジの実施例では、適切な長さ及
び起点位置を有する線形ビームが、小さなマイクロベクトル偏向を用いて非常に
高速に形成される。ブランキングは、RSBストラテジの実施例の特徴として、
極めて短いフラッシュ時間の間に線量を変調することができることが望ましい。
さらに、本発明の実施例により可能なフラッシュ速度を支援するために、高い電
流密度が必要とされる。
【0049】 図8は、ベクトル走査描画ストラテジ専用の典型的な従来の可変線形ビーム電
子光学カラムの概略図である。熱イオン電子銃110は正方形の上部成形アパー
チャ112を照明し、このアパーチャのイメージ又は影が、同様に正方形の下部
成形アパーチャ114に投影される。上部の形状のイメージは、2つの軸静電偏
光器116によって偏向される。縮小レンズ118の後方で、形状のイメージは
、ワイドフィールド磁気偏向コイル120と対物レンズ124内のサブフィール
ド静電偏光器122とによって偏向される。極めて高速の静電偏光器126を使
用して、ビームは第1の形状の上方でブランクできる。銃クロスオーバのイメー
ジをビーム軸に沿った所望の位置に配置するために、2つの付加的なフィールド
レンズ128が使用される。成形アパーチャの代わりに銃クロスオーバのイメー
ジを形成する別の従来のカラムコンフィギュレーションがある。これらの光学系
は、しばしば、熱フィールド放射(TFE)電子銃を使用し、ガウスビーム(成
形ビームに対立する)を用いるラスタ走査又はベクトル走査描画ストラテジ専用
である。
【0050】 ラスタ走査に最適なワイドフィールド磁気偏向及び極めて高速の低電圧サブフ
ィールド偏向を例外として、RSB最適化されたカラムの下部カラム光学コンフ
ィギュレーションは図8に類似である。しかしながら、中間及び上部のカラム光
学系は、高いフラッシュ速度を支援するために、図8に示されたものから変更さ
れる。
【0051】 コリメータレンズ134の内部又は上方には強力な4重スティグメータ140
が配置されている。この場合、レンズは、下部形状の長軸においてより強く、下
部形状の短軸においてより弱い。スティグメータ140を使用して、銃130に
おけるTFEカソードの2つの非球面収差補正されたクロスオーバ142,14
4又はラインイメージが形成され、矩形の下部の成形アパーチャ136を照明す
るビームは、銃アパーチャ132の矩形のシャドー145である。成形及びフィ
ールドレンズ146を通過した後、対物レンズにおける収差及びビーム相互作用
作用を最少限にするために、ビームは、必要に応じて縮小レンズ瞳孔138を均
一に満たす。
【0052】 知られているように、TFEカソード(図示せず)からの放射は、制限された
角度に亘ってのみ均一である。図9の上部カラム実施例は、上部成形アパーチャ
132を通過する電流を最適に使用し、放射角度と、カソードから必要とされる
角度強さとを最少限にしながら電流を最大にする。したがって、線形の成形照明
の均一性又はエッジ解像度を妥協することなく、別の場合に可能なよりも高いビ
ーム電流が提供される。
【0053】 さらに、上部カラムにおける電子・電気又はビーム相互作用はフィールド放射
光学における重大な制限となる可能性があることが知られている。本発明の上部
カラム光学の実施例のアスティグマティック照明は、ビーム電流のより効率的な
使用によりこのようなビーム相互作用を最少限にする。比較的小さな電流が下部
成形アパーチャ136において損失される。ビームに過剰なエネルギの広がりを
生ぜしめる可能性のある完全に焦点が合ったクロスオーバは存在しない。
【0054】 図10は、本発明の実施例の、てこ式の同一平面ブランキング及び成形を示し
ている。線形ビームにおいては、形状の高さ(狭い軸寸法)は、成形アパーチャ
136の一定の幅によって決定される。説明したように、RSB描画ストラテジ
は長軸においてのみビームを成形する。この成形は、矩形の銃アパーチャ145
の影を成形アパーチャの長軸に沿って位置152へ偏向させることにより行うこ
とができる。直交する偏向軸150は、影を位置154へ偏向することによって
長さ及び幅に影響することなしにビームをブランキングするために使用されてよ
い。したがって、成形とブランキングとは同一平面である。
【0055】 静電成形偏光器156と静電成形ブランキング偏光器158とがコリメータレ
ンズ134の上方に位置している。コリメータレンズ134の焦点距離は、偏光
器の角度偏向を拡大するための十分に短い。偏光器156,158の終わったス
トリップラインコンフィギュレーションと相俟って、本発明のこのてこ方は、本
発明のRSB描画ストラテジの実施例において使用される高いフラッシュ速度を
支持するために、電圧の低い極めて後続の偏向を今日する。
【0056】 本発明の幾つかの実施例は電子ビームリソグラフィに関して説明されているが
、電子光学カラム修正及び向上を含む、記載された描画ストラテジの原理は、光
学又は別の帯電粒子リソグラフィシステムにおいて使用されることができる。本
発明の範囲及び思想はこのような使用を規定しており、したがって、本願に含ま
れた教示及び開示を利用するあらゆる光学又はその他の粒子線の応用例を含んで
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 択一的な従来のラスタ走査描画ストラテジを示す図である。
【図2】 本発明の実施例の装置及び描画ストラテジを使用して形成されたラスタ成形ビ
ームを示す図である。
【図3】 本発明の実施例の装置及び描画ストラテジを使用してパターンを形成するため
に使用されるグリッド、走査フィールド及びデータフィールドの例を示す図であ
る。
【図4】 本発明の実施例の膨張させられたフィギュアオリジンフィールドの単純化され
た図である。
【図5】 本発明の広いフィールド偏向波形の単純化された図である。
【図6】 本発明の実施例の択一的なパターン露光法を示す図である。
【図7】 本発明の実施例の形式において されたパターンデータをマイクロベクトルデ
ータに変換するために使用されるデコーダの単純化された図である。
【図8】 可変成形ビームパターン発生装置において使用される従来のカラムを示す図で
ある。
【図9】 本発明の実施例の非点収差線形ビーム光学の単純化された図である。
【図10】 本発明の実施例に置いて使用される、てこ同一平面及び成形の単純化された図
である。
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月17日(2000.7.17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 ラスタ走査ガウスビーム描画ストラテジ及びパターン発生の方
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は一般的に、パターン発生のためのリソグラフィシステムに関する。よ
り具体的には、本発明は、パターンを露光するための、ガウスビーム描画ストラ
テジを有するリソグラフィシステムに関し、ここでガウスビームはラスタ走査す
る。
【0002】 関連技術の説明 リソグラフィシステムは、一般的に、ソースから基板へのエネルギの流れを制
御することによってパターンを発生又は露光する。この基板は、前記エネルギの
形態に感応する層でコーティングされている。パターンは制御して露光され、通
常フラッシュと称される離散的単位に分割される。ここでフラッシュは、露光シ
ーケンスの1サイクルの間に露光されるパターン部分である。フラッシュは、ソ
ースからのエネルギ、例えば、光、電子又はその他の粒子ビームを、選択された
パターンエリア内で、コーティングされた基板へ到達させることにより発生され
る。パターンを発生するために使用されるフラッシュの組成、線量及び露光シー
ケンスの詳細、すなわちリソグラフィシステムの制御は、描画ストラテジとして
知られている。
【0003】 描画ストラテジは、最高のパターンスループット及び最良のパターン品質を得
るためのものである。しかしながら、しばしば最高のスループットは、パターン
品質を低下させるという犠牲を払ってのみ可能である。例えば、より小さなフラ
ッシュは、通常、より良好なパターン品質を生ぜしめるが、スループットが低く
なってしまう。したがって、最適化された描画ストラテジは、各特定のタスクの
ための最良の妥協を形成するものである。ベクタ走査及びラスタ走査描画ストラ
テジは、同じ目標を達成しようとするものであり、したがってそれぞれの要素の
組み合わせは、より良好な妥協を生ぜしめる。
【0004】 伝統的なラスタ走査描画ストラテジは、テレビジョンのような均一な周期的ラ
スタ走査を使用する。機械的なステージが、エネルギビームの均一な走査方向に
対して直交する方向で基板を均一に移動させる。このようにして、パターンは、
ステージとビームとの直交移動により生じる規則的な走査軌道を備えた規則的な
グリッド上に形成される。ビームが露光を必要とするグリッドサイトの上方に位
置決めされるとき、ビームはブランキングされず、下方に位置するサイトを露光
する。各領域における線量若しくはエネルギの量のみが必要に応じて変化させら
れる。したがって露光データは、規則的な走査軌道に対応する時間シーケンスに
系統化されることができ、各サイトのための線量のみを特定すればよい。伝統的
なラスタ走査描画ストラテジの顕著な特徴は、一度に1つのサイトを露光するビ
ームが小さな円形であること、グリッドの各サイトへ周期的に走査して連続的に
移動すること、そしてデータを各サイト又はグリッドの“画素”に対して必要な
線量に対応してラスタ化して描画することである。例えば、アバウド(Abboud)
他に発行された米国特許第5393987号明細書(以下では“Abboud”と言う
)、DOSE MODULATION AND PIXEL DEFLECTION FOR RASTER SCAN LITHOGRAPHYの第
1コラム第5行から第2コラム第12行までを参照せよ。この米国特許は、引用
により全体が本願に組み込まれる。さらに、ラスタ走査は、エネルギが、円形の
ビーム内では対称性にガウス分布するにも拘わらず、走査方向とステージ方向と
の間で固有の非対称性を有している。したがって、横断面では、レジスト層に加
えられるエネルギプロフィルは、露光される領域の縁部に向かって、走査方向で
はステージ方向とは異なる傾斜を示す。この傾斜の差異は、走査方向対ステージ
方向で測定された同じサイズのフィーチャの限界寸法における差異を生ぜしめる
【0005】 これに対して、典型的なベクタ走査描画ストラテジの場合、ビームは、露光を
必要とする領域の上方にのみ位置決めされるので、領域を露光するためにブラン
キングされない。位置決めは、しばしばセミランダム走査と呼ばれるようにして
、ステージ移動とビーム移動との組み合わせによって行われる。したがって、デ
ータは、各フラッシュ又は露光されるサイトの線量と位置とを含む形で提供され
ねばならない。しばしば、ベクタ走査ストラテジは、可変形状のビームを使用す
る。このビームは、各フラッシュに対して、異なるサイズ及び/又は形状を有す
ることができるビームである。次いで、これらの可変形状からパターンが形成さ
れる。成形されたビームは複数の画素サイトを、ラスタ走査描画ストラテジのよ
うに一度に1つの画素サイトではなく同時に露光することができる。可変形状の
ビームが使用される場合、データは付加的に、各フラッシュに対する位置、サイ
ズ及び形状を含まねばならない。したがって、伝統的なベクタ走査描画ストラテ
ジの顕著な特徴は、単一のフラッシュで多数の画素領域を露光するビームの形状
及びサイズが可変であること、露光すべきパターンの部分のみを包囲するセミラ
ンダム走査が行われること、そして各フラッシュの位置、サイズ、形状及び線量
を含むデータがベクトル化されて表されることである。
【0006】 ラスタ及びベクタ走査描画ストラテジにとって重要なことは、パターンカバー
速度、つまり、描画時間1秒ごとに露光されるパターン面積を特定するRである
。Rは、通常平方センチメートル毎秒(cm2/秒)で示される。両方の描画ス
トラテジとも、高いRを得ようとする。高いカバー速度は、高いフラッシュ速度
を意味し、これに対し、パターンの完全性若しくは品質は、パターン形状を規定
するために小さな画素が使用されることを意味する。したがって、フラッシュ速
度が制限されている場合、描画ストラテジの最適化は、各フラッシュ中にできる
だけ多くの画素を露光しようとする。
【0007】 周知のように、ヘルツ(Hz)で示されるフラッシュ速度(F)と、アンペア
毎平方センチメートル(Amp/cm2)で示されるエネルギ若しくは光束密度
(J)は、電子機器及びビーム光学系によって制限される。RとFとJとの関係
は、次のようなリソグラフィシステムを考えれば明白である。すなわち、パター
ンをエネルギ感応性層又はレジストを有する基板に露光するのにマイクロクーロ
ン毎平方センチメートル(μC/cm2)で示されるエネルギ若しくは線量Dの
量を必要とし、N個の別個のビームをp個の別個の露光経路において使用するリ
ソグラフィシステムである。我々は、Δをアドレスユニット、若しくはパターン
が形成されるグリッドの周期であると規定する。グリッドの各エレメントは、領
域Δ2(cm2)を覆う“アドレスエレメント”と呼ばれる。各フラッシュが、x
方向に沿ったnxアドレスエレメントと、y方向に沿ったnyアドレスエレメント
との平均を露光することができるとし、フラッシュを露光するために1つのフラ
ッシュ周期1/F(秒)を必要とするならば、カバー速度は、以下の2つの条件
を受けると考えられる: R<NnxyΔ2F/p R<NnxyΔ2J/D これは、J=DF/pの電流密度を必要とする。
【0008】 アドレスエレメントのサイズΔは、一般的に、パターン配置精度を決定する。
アドレスエレメントを露光するために使用されるビームのサイズは、通常、パタ
ーン縁部解像度を決定し、クリティカルなフィーチャサイズの制御に影響する。
周知のように、ビームサイズは、少なくともアドレスエレメントと同じ大きさで
なければならず、したがって、パターン品質を考慮すると、画素サイズが制限さ
れる。これらの制限により、描画ストラテジは、各フラッシュの間に露光される
アドレスエレメントの数を最大にするように努めなければならない。
【0009】 ベクタ走査描画ストラテジとラスタ走査描画ストラテジは、利点及び欠点を有
している。ベクタ走査ストラテジは、しばしば、より高速にパターンを描画する
ことができる。なぜならば、パターンの比較的大きなピース(部分)が、成形さ
れたビームを使用して各フラッシュにおいて露光されるからである。さらに、ベ
クタ走査ストラテジは、ビーム偏向のために使用されるデジタル・アナログコン
バータ(DAC)に最下位ビットを加えることにより、任意に微細の配置精度(
正確さとは区別される)を提供することができる。しかしながら、ベクタ走査ス
トラテジのセミランダムな走査軌道は、通常、複数のレベルのDAC駆動電子回
路を必要とする。この電子回路は、偏向フィールド間の“つなぎ合わせ(butting
)”誤差又は“ステッチング(stitching)”誤差を回避するために、高速かつ安定
しており、よく較正されていなければならない。このような電子回路は洗練され
ているので、システムのコスト及び複雑さを増大させる。また、一般的に、ベク
タ走査のフラッシュ速度は比較的に遅い。なぜなら、セミランダム走査軌道の比
較的大きなビーム偏向の間で必要とされるセットリングタイムがあるからである
。さらに、ビーム成形が使用される場合には、成形されるビームサイズ及び形状
の変化による線量誤差が発生される虞がある。最後に、ベクタ走査システムは、
通常、小さな偏向フィールドを露光するのに、パターンの別の領域へ移動する前
により時間を費やすので、レジストの加熱が局所的になってしまい、パターン品
質に対するより大きな脅威となる。
【0010】 ラスタ走査ストラテジは、ビームを位置決めするために最少限の数の周期的偏
向(ステージ運動及び走査)しか使用しないので比較的単純かつ正確である。し
かしながら、単一のビームは、一度には1つの画素を連続的な形式で露光するの
で、ラスタ走査ストラテジは、低いカバー率及び/又は比較的粗いアドレスグリ
ッドを有する傾向にある。さらに前記のように、走査及びステージ方向における
エネルギプロフィルの縁部の傾斜が異なると、限界寸法(CD)誤差を引き起こ
す虞がある。この限界寸法(CD)は、フィーチャに対して各方向で測定される
。ステージ方向にビーム形状を伸張させることは、僅かな非点収差のビームを形
成するが、縁部プロフィルを浅くすることによってこれらCDの差異を軽減する
ことができる。しかしながら、縁部配置は縁部傾斜の関数であるので、傾斜をよ
り緩くすることは、非点収差ビームと比較して縁部配置の制御性を低減する。同
様にして、CD誤差を軽減するために見つけられた、ビーム焦点をずらすなどの
別の方法も、縁部配置の制御性を減じる。このCD誤差を減じるためのさらに別
の方法では、ビームの非ブランキングが遅延され、ブランキングが進められる。
このようして各露光は走査方向で圧縮される。しかしながら、この方法は、スト
ライプ(コイラー(Coiller)の図1における30を参照)が互いに対して完全
につなぎ合わされる場合でさえもつなぎ合わせ誤差(butting error)を生ぜし
めるという欠点を有する。つなぎ合わせ誤差により、ストライプがつなぎ合わさ
れる箇所では、隣接するストライプ内の描画から形成されるあらゆる絵柄に対し
て線量が減少されてしまう。
【0011】 したがって、ベクタ走査ストラテジの利点をラスタ走査ストラテジの利点と組
み合わせる改良された描画ストラテジを発展させることが望ましい。また、前記
組み合わせを実現した改良描画ストラテジは、露光のためにパターンをラスタ化
して表示するように発展させることが望ましい。さらに、走査方向及びステージ
方向それぞれにおけるCD変動を低減又は排除することも望ましい。最後に、近
接効果を運転時間中に補正することができるように、改良された描画ストラテジ
を発展させることも望ましい。
【0012】 発明の概要 本発明のラスタ成形ビーム描画ストラテジにおいては、ビームが第1の方向で
基板上を周期的に走査されると同時に、基板が第2の直交方向で一定速度で移動
させられる。各フラッシュ中に正確にビームを位置決めするために、ビームに対
して、振幅の小さいのこぎり波逆行走査が加えられる。こののこぎり波逆行走査
により、ビームは階段状に移動して発現するようになる。線形ビームが用いられ
る場合、ビームは周期的にポーズ(休止)を取って現れる。このポーズは、矩形
のユニットセル又は“フラッシュ始点フィールド”を有するフラッシュフィール
ドグリッドの箇所に生じる。フラッシュ始点フィールドは、「1つ又は2つ以上
のアドレスユニットの高さ」×「さらに多くのアドレスユニットの長さ」で規定
されると有利である。この場合、フラッシュ始点フィールドのアスペクト比(長
さ対高さ)は1より大きい。幾つかの実施例では、各フラッシュ始点フィールド
内にパターン領域の一部が線形ビームを用いて露光される。線形ビームは、フラ
ッシュ始点フィールドの高さに等しい高さと、フラッシュ始点フィールドの長さ
に等しい長さとを有している。線形ビームフラッシュのコーナーにある基準始点
は、ベクトル偏向のみを用いて、又はベクトル偏向と線量変調との組み合わせを
用いて、フラッシュ始点フィールド内のあらゆる箇所に位置決めすることができ
る。線形ビームフラッシュの始点位置、長さ及び露光線量は次のように制御され
る。すなわち、形成すべきパターンがフラッシュよりも著しく小さなアドレスグ
リッド上に位置するよう制御される。これによりスループットを増大させる。線
形ビームは、隣接するフラッシュ始点フィールドにオーバラップし、最少限の数
のフラッシュを使用して、直線及び対角エッジを備えたフィーチャを構成させる
。別の実施例では、パターン領域はガウスビームを用いて露光される。
【0013】 線形ビームに対する長さ、位置及びフラッシュ時間並びにガウスビームに対す
る位置及びフラッシュ時間を制御するデータが、パターンのラスタ化表示から導
き出される。このラスタ化された表示は、介在するベクトル化されたデータベー
スから形成され、このデータベースは、フィーチャサイズと階層的セルとを、ス
トライプデータフィールドのオーバラップフリンジよりも小さくなるように制限
する。このラスタ化されたパターン表示の一部は一時記憶装置に保存され、本発
明のデコーダ装置を使用して、線形フラッシュデータ又はガウスビームフラッシ
ュデータに変換される。ラスタ化されたパターン表示内のフィーチャのスケーリ
ングは、データパス内でルックアップテーブルを使用して行われる。このルック
アップテーブルは、フィーチャのサイズに依存せずにラスタ化を許容するので有
利である。本発明の幾つかの実施例では、近接効果のための補正を運転時間中に
行うことができるので有利である。
【0014】 ラスタ化されたデータは、グレーレベルマップ内の正方形の“描画ピクセル”
のための線量レベルから成っている。このグレーレベルマップは、露光したいパ
ターンを示している。線形ビームに対しては、フラッシュ始点フィールドに隣接
した32個までの描画画素のデータが、各フラッシュを形成するために使用され
る。通常、フラッシュ始点フィールドは、長さが16画素であるが、別の適当な
数の画素を用いてもよい。このようにして線形ビーム又はフラッシュフィールド
は、同時に露光される16個までの画素の長さであることができ、カバー速度を
著しく増大する。フラッシュの高さは小さいので、過度に粗くなることなしに傾
斜したラインが形成される。
【0015】 高電流密度の幾つかの実施例では、線形ビームが、本発明のラスタ成形ビーム
描画ストラテジの実施例に適合した電子光学系を用いて形成される。本発明によ
る幾つかの実施例では、段状偏向軌道を有するガウスビームが所望のパターンを
描画するために用いられる。本発明の実施例は電子光学系を有しており、この電
子光学系は、以下のような1つ又は2つ以上の特徴を有する;熱フィールド放射
源、照明均一性を改善するため非点収差補正されたアパーチャ照明、直交成形偏
向とブランキング偏向とのいずれか又は両方の電子光学的実現手段。この手段は
、低電圧に接続されたドライバ回路を使用して高いフラッシュ速度を支持するた
めのものである。
【0016】 詳細な説明 本発明の実施例を、図面を参照して説明する。これらの図面は、本発明の実施
例の理解及び説明を容易にするために単純化されている。特定の方法及び/又は
構造の様々な修正又は適応は、本発明の実施例が説明されることにより当業者に
明らかになるであろう。本発明の開示に基づくこのような全ての修正、適応又は
変更は本発明の思想及び範囲内であると考えられ、このような修正、適応又は変
更によってこれらの開示は技術を進歩させた。
【0017】 パターンデータの準備及び処理は、用いられる描画ストラテジに依存する。ラ
スタ走査ストラテジが用いられる場合、データは、露光が生じている間にベクト
ルフォーマットからラスタフォーマットへ変換される。このデータ変換は動作時
間中に行われる。なぜなら所要の全てのラスタ化データの容量は、露光中に迅速
に検索するには大きすぎるからである。
【0018】 変換は1つ又は2つ以上の介在パターンデータベースを用いて開始する。この
データベースはベクトル化された表示を有し、絵柄のサイズ、形状及び位置のリ
ストを含む。一般的に“後処理”と呼ばれるものの間、これらのリストは、ラス
タ化の実行時間を向上させるためにソートされる。例えばリストは、階層的フォ
ーマットの絵柄群にソートすることができる。このようにして階層的リストを一
度特定すれば、当該パターン内の種々異なる部分に何度も使用することができる
。さらに、データのジオメトリ及び供給順序は、選択され、これらのパターンデ
ータベースに含まれる露光ストラテジに整合するように処理される。
【0019】 幾つかの“後処理”作業において、データは、散乱作用及び加熱近接作用を補
正するために付加的に変更される。周知のようにこれらの補正は、ベクトル化さ
れたデータ表示に適用される場合には何時間もかかる可能性がある。本願と同時
に出願された、整理番号第M−4459のベネクラセン(Veneklasen)他による
関連特許“METHOD AND APPARATUS FOR RUN-TIME CORRECTION OF PROXIMITY EFFE
CTS IN PATTERN GENERATION”においては、ラスタ化の後にこれらの補正を行う
ための方法及び装置が開示されている。この出願は引用によりここに引用例とし
て組み込まれる。本発明の幾つかの実施例では、この間連出願の開示が組み込ま
れており、補正は運転時間中に計算される。
【0020】 幾つかの実施例では、つなぎの問題が最少限に抑制され、近接作用の補正が促
進される。この促進は、ラスタ化されたデータを、露光される領域を包囲する重
合せフリンジ領域から含むことにより行われる。このフリンジにフィットするよ
うに絵柄及びマイクロセルのサイズを制限し、これにより、絵柄及びマイクロセ
ルをストライプ境界において分割することを不要にすることが望ましい。したが
って、前記介在データベースは、絵柄サイズを制限する後処理法を使用して形成
される。
【0021】 図1A、図1B及び図1Cはそれぞれ択一的な従来のラスタ走査描画ストラテ
ジを示している。図1Aには、引用によりここに組み込まれる、コリアー(Coll
ier)他に1975年8月19日に発行された米国特許第3900737号明細
書(以後コリアーと呼ぶ)の対象である、基本的なラスタ走査描画ストラテジが
示されている。円形のビーム10が示されており、このビームはアドレスエレメ
ント23のアドレスグリッド22の上方を走査方向5に移動する。パターンフィ
ーチャ20はアドレスグリッド22に配列されている。ビーム10(ブランキン
グされていないことを示すために影付きのドットで示されている)は、その下方
に位置するフィーチャ20の一部を露光する。このようにしてフィーチャ20内
のアドレスグリッド22の各アドレスエレメント23は、一度に1つだけ露光さ
れる。コリアーの円形ビーム若しくはガウスビーム10は、通常、円形の、軸線
方向に対称なガウス電流分布を有して形成され、ひいては、しばしばガウスビー
ムと呼ばれる。
【0022】 図1Bは、引用によりここに組み込まれる、ワーケンティン(Warkentin)他
に1989年11月7日に発行された米国特許第4879605号明細書の対象
である、多数ビームラスタ走査描画ストラテジの単純化された図である。アドレ
スエレメント23のアドレスグリッド22の上方を走査方向5に移動するビーム
のアレイ16が示されている。個々のビーム12,14のそれぞれは、独立して
制御可能である。したがって、フィーチャ20の上方に位置するビーム14はブ
ランキングされず、特徴20の上方に位置しないビーム12はブランクされる。
このようにしてパターンフィーチャ20が発生される。このように、16の個々
のビーム12,14を有するビームアレイ16を用いて、図1Aに示された基本
的システムの速度よりも16倍速い速度でフィーチャ20を露光することが理論
的に可能である。
【0023】 図1Cには、引用により既にここに組み込まれている、アバウド(Aboud)他
に1995年2月28日に発行された米国特許第5393987号明細書の対象
である、グレービームラスタ走査描画ストラテジの単純化された図が示されてい
る。アドレスエレメント23のアドレスグリッド22の上方を走査方向5に移動
するグレービーム18が示されている。グレービーム18は複数のアドレスエレ
メント23に重なるので、グレービーム18の一部がフィーチャ20の上方に位
置し、別の部分は重ならないことができる。したがって、フィーチャ20の露光
は、グレービーム18によって供給される線量を変化させることにより行われる
。露光線量を変化させることにより、フィーチャ20の縁部の位置が移動され、
これによりグレービーム18よりも小さなアドレスグリッド22上にフィーチャ
20を形成することができる。図示したように、グレービーム18は、アドレス
エレメント23の4×4アレイを有する正方形の描画画素24を露光する。図1
Bのアレイ16のように、グレービーム18は一度に多数のアドレスエレメント
23を露光することができ、アレイ16とグレービーム18とがそれぞれ同数の
アドレスエレメント23を含んでいる場合には、理論的な露光速度の上昇は同じ
である。図1Bのアレイ16をグレービーム18と比較すると、グレービームは
ビームサイズが大きいためパターン解像度が低下するが、単一の電子ビーム源又
はその他の粒子ビーム源しか必要としないという利点を有する。
【0024】 図2には、本発明の実施例の装置及び描画ストラテジを使用して形成されたラ
スタ線形ビームが示されている。描画画素グリッド29の上方を走査方向5に移
動する線形ビーム25が示されている。描画画素グリッド29の各ユニット若し
くは描画画素24は、より小さなアドレスエレメント23のアレイである。線形
ビーム25はフィーチャ20を形成するために、多数の描画画素24の全て又は
一部を露光する。したがって、傾斜縁部26が垂直縁部27に接近し、連続する
線形フラッシュ28の始点及び長さが変化する。後に詳細に説明するように、実
際には線形のビームフラッシュ25は、図1A又は図1Bの描画ストラテジに匹
敵する解像度によりフィーチャ20を露光するように有利に変化させることがで
き、スループットは図1B又は図1Cのストラテジよりも高い。
【0025】 図3A、図3B及び図3Cには、本発明の実施例を使用してパターンを形成す
るために使用されるグリッド、走査フィールド及びデータフィールドの典型的な
例が示されている。図3Aには、アドレスグリッド22の上方に位置した描画画
素24が示されている。図示したように、描画画素24は、アドレスグリッド2
2上に位置したアドレスエレメント23のアレイから成っている。アドレスエレ
メント23は、約5から20平方ナノメートル(nm)の範囲にわたる基本的な
構築ブロックであり、この構築ブロック上にパターンフィーチャ20(図2)が
形成され、パターンエッジ26及び27(図2)が配置される。図示したように
、描画画素24は、アドレスエレメント23の4×4のアレイであり、これに相
応して、20から80平方nmの大きさを有している。リソグラフィシステムが
バイナリラスタ走査システムであるような特別の場合には、当業者は、描画画素
24がアドレスエレメント23と同一であることに気づくであろう。適切な場合
には、描画画素24を形成するために別の数のアドレスエレメント23を使用す
ることができ、描画画素24のこれらの択一的な実施例は、本発明の範囲及び思
想内であることが理解される。図3Aに示された4×4アレイは、グレービーム
ラスタ化データベースにおけるように特定された4つの線量レベルを使用して、
単一のアドレスエレメント23におけるパターン縁部の移動量を増大することが
できる。
【0026】 図3Bには、描画画素24の1×16アレイを有する矩形のフラッシュ始点フ
ィールド36が示されている。このフラッシュ始点フィールドは、描画画素グリ
ッド20の上方に位置する。図3Aに示したように、各描画画素24は、アドレ
スエレメント23のアレイを有している。フラッシュ始点フィールド36は、周
期的走査方向5に対して直交する長手方向軸線を有するように配向されている。
線形ビームフラッシュ25(図示せず)の始点は、フラッシュ始点フィールド3
6内に位置している。図示した描画画素24の1×16のアレイは、約320×
20nmから約1280×80nmのサイズ範囲に亘っていることができ、この
場合、各描画画素24は、約20から80平方nmである。ここには1×16の
アレイが示されているが、フラッシュ始点フィールド26は、使用される描画ス
トラテジ及び装置によって規定されることが重要であり、2つ以上の描画画素2
4を含むあらゆる他の適当なフラッシュ始点フィールド36を使用することがで
きる。フラッシュ始点フィールド36は、装置の規則的な周期的なグリッドを基
準にして固定されており、フラッシュ始点フィールド36内に始点を有する1つ
の線形ビームフラッシュのみが、線形走査ごとに形成され得る。
【0027】 図3Cを参照すると、本発明の実施例を使用してパターンを形成するために使
用される走査フィールド及びデータフィールドが示されている。図1Aの基本的
なラスタビーム10に対して公知のように、ステージ移動とビーム走査とが各フ
ラッシュフィールド36の露光のために組み合わされている。本発明の実施例で
は、ビームが走査方向5に沿って走査され、ステージ移動はステージ方向40に
対して直交している。走査ストライプ42は、走査中に露光されるフラッシュ始
点フィールド36(図3B)のアレイである。図3Cには単一の走査ストライプ
42のみが示されているが、複数のストライプ42がストライプデータセグメン
ト44を形成していることが理解されるであろう。各ストライプデータセグメン
ト44は、走査ストライプ42の高さによって走査方向5に規定される。ステー
ジ方向40では、データセグメント44は、露光データを一時保存するために利
用されるメモリの容量によって規定される。各フラッシュ始点フィールド36が
、描画画素24の1×16のアレイである場合、走査ストライプ42は、通常、
走査方向で8192のフラッシュ若しくは画素であり、約164から656μm
の走査振幅を必要とする。16メガバイトの一時的データ保存が利用できる場合
、ストライプデータセグメント44は、ステージ方向40でデータセグメント4
4の大きさを規定するために約400の走査ストライプ42を含むこととなる。
【0028】 図示したように、ストライプデータセグメント44は、フリンジ又はセグメン
トのオーバラップ領域49を有している。セグメントオーバラップ領域49の一
部は、隣接するストライプデータセグメント50及び52に重なるように図示さ
れている。隣接するデータセグメント50のオーバラップにより、絵柄若しくは
マイクロセルフィールド47がデータセグメント44又は50のいずれかの内部
に形成されるようになる。マイクロセルフィールド47は、前記介在データベー
スに記載された絵柄であり、オーバラップ領域49内にフィットするように制限
されたサイズを有する多角形又は多角形の群である。各マイクロセルフィールド
47は始点41を有している。マイクロセルフィールド47の位置は、絵柄始点
ベクトル46によって表される。この絵柄始点ベクトル46は図示のように、始
点41を絵柄始点フィールド48とストライプデータセグメント44とに関係づ
ける。始点41が絵柄始点フィールド内にある場合、マイクロセル47はストラ
イプデータセグメント44の走査ストライプ42によって完全に露光される。し
かしながら、始点41がセグメントオーバラップ領域49の一部、例えば隣接す
るデータセグメント50の上に重なるセグメントオーバラップ領域49内に位置
している場合には、マイクロセル47はデータセグメント50の走査ストライプ
(図示せず)によって完全に露光される。絵柄若しくはマイクロセル47を、2
つの異なる走査ストライプ42におけるフラッシュを使用して露光する必要はな
い。このようにして本発明の実施例は、ストライプ境界とは無関係にパターンを
描画又は露光するので有利である。別々の走査ストライプ42においてクリティ
カルなフィーチャ又はマイクロセル47のそれぞれ異なる部分が露光される可能
性が回避され、ストライプバッティング誤差が低減される。
【0029】 図4を参照すると、図3Cに示された原理の拡張が示されている。拡大された
絵柄始点データフィールド54が、ストライプデータセグメント44に対する散
乱作用及び抵抗加熱相互作用の最大範囲よりも広い領域を有するように示されて
いる。拡大された絵柄始点データフィールド54からのデータを使用して、本発
明の幾つかの実施例は、前記関連出願“METHOD AND APPARATUS FOR RUN-TIME CO
RRECTION OF PROXIMITY EFFECTS IN PATTERN GENERATION”代理人整理番号第M
−4459の形式に関連して、近接作用のための補正を運転時間中に計算するこ
とができる。データセグメント44内のフラッシュに影響する可能性のある全て
のフラッシュに対する線量データが、拡大されたデータフィールド54内に含ま
れるから、絵柄始点フィールド48内に始点41を有する絵柄47に対して必要
とされるフラッシュのみがストライプデータセグメント44内で露光されるよう
にすべきである。
【0030】 ビームは段状、周期的に走査され、一定のフラッシュサイクル時間の間、各絵
柄始点フィールド36(図3B)では休止する。ここではアナログ磁気走査と逆
行性静電走査との組み合わされた動作を使用して走査が行われる。本発明の幾つ
かの実施例は、図5に示したように段状の偏向軌道64を発生させる。アナログ
ワイドフィールド走査60が、振幅又はy位置対時間を示すようにプロットされ
ている。アナログ走査の振幅60は、通常、8192の描画画素又は約164〜
656μmである。1つの描画画素の振幅と、1つのフラッシュサイクルに等し
い周期(通常100MHzのフラッシュ速度の場合10ns)を有する高速鋸歯
状走査62が、アナログ走査60に重畳される。これらの2つの偏向の作用が組
み合わされ、段状の周期的な走査を生ぜしめる段状の偏向軌道64を形成する。
【0031】 線形のビームが用いられる場合、各走査が完了すると、次の2つの事のうちの
1つが生じる。走査ストライプ42(図3C)内の全ての所要のフラッシュが露
光されると、ビームは1つのフラッシュ始点フィールド(図3B)の長さだけ進
行し、別の走査が開始する。フィーチャ又はパターンがあらゆるフラッシュフィ
ールド内で2つ以上の成形ビーム露光を必要とするならば、走査全体が再びトレ
ースされる。再トレースの間に残りの全てのフラッシュが露光され、ビームは残
りのフラッシュが完了すると直ちに進行する。この本発明の描画ストラテジにお
ける再トレースは、走査ラインにおける2つのフィーチャ間のx軸周期がフラッ
シュ始点フィールド36(図3B)の長さ(通常16の描画画素)よりも小さい
場合にのみ必要である。走査を再トレースする代わりに択一的に、2つ又は3つ
以上のサイクルの間、ビームをいずれかのフラッシュフィールド36において保
持するために、逆行性の鋸歯状走査62を使用することもできる(図3B)。し
かしながらこの“誤差補正”を所定の走査に沿って交互に反復的に使用すること
は、積み重なる誤差を積み重ね、結果的に、周期的走査の利点を減じる。
【0032】 さらに図5を参照すると、段状の偏向軌道は、ラスタ走査されるガウスビーム
にとって有利であることが分かる(コリアー及びアバウド参照)。振幅が小さく
周波数の大きな鋸歯状の信号、例えば主たるラスタ走査60に適切な振幅及び周
波数を重ね合わされた鋸歯状の走査62を導入することにより、このような段状
の偏向軌道64を発生することができる。図1Aのビーム10のようなガウスビ
ームの場合には、偏向軌道64の各段は、画素間隔にほぼ等しい幅を有している
。通常、ビーム直径は、画素のサイズとして規定される。したがって、既に知ら
れているガウスビームを用いる方法とは異なり(コリアー及びアバウド参照)、
本発明のガウスビームは各露光の間、基板に対してほぼ一定に保持される。例え
ば、ラスタ走査60が約100μm〜1mmの幅を有しており、この幅の間に8
192の画素が描画される場合、適切な高い周波数は、ラスタ走査周波数の約8
192倍である。この周波数のための適切な小さな振幅は、ラスタ走査振幅の1
/8192である。したがって一般的な適用例においては、適切な高い周波数は
、概して100MHz〜1GHzであり、適切な小さな振幅は、概して5〜50
0nmである。このようにして寸法値がクリティカルな場合の非対称が減じられ
るか又は排除される。このような非対称性はレジストにおけるエネルギプロフィ
ルの縁部の傾斜が異なることにより生ぜしめられる。
【0033】 のこぎり波状走査62の基本周波数、基本波から第3高調波、又はのこぎり波
状走査62のより高次の高調波の総和が、適当な逆行性走査を近似するために使
用される。この逆行性走査はのこぎり波形に対して知られたフーリエ級数に従い
行われる。のこぎり波形のフーリエ展開は急速に集束する交互の級数であるので
、のこぎり波形を形成するために帯域制限された関数発生器を使用することがで
きる。さらに近似の主たる誤差は、近似に含まれる最高周波数の項の最初(及び
最後)の半サイクルに集中するので、この時間の間のブランキングがほとんどの
誤差を排除するので有利である。したがって、100MHzの画素サイクルの場
合、のこぎり波への3項近似は、30nsのブランクタイムと70nsの露光時
間とになる。これから分かるように、この時間は実用的でかつ容易に実行可能な
時間である。本発明の1つの有利な実施例では、逆行性走査は、画素周波数のN
倍で動作する高速デジタル/アナログ変換器(DAC)を用いて行われる。この
DACは画素周波数のN倍で動作し、スムージングフィルタの機能も有する。こ
こでNは1よりも大きな小さな整数であり、通常は3である。
【0034】 本発明の段状偏向軌道を有するガウスビームは、露光の間、基板に対してほぼ
一定にのみ保持される。すなわち、僅かな相対的移動が生じ、ひいては走査軸に
沿って僅かなビームスミアが生じる。しかしながら、適切なのこぎり波62を選
択することにより、ビームスミアは最少限にすることができる。30nsのブラ
ンク時間と70nsの露光時間とを有する80nmのガウスビームの場合、逆行
性走査を行わない場合のフィーチャのエッジ幅は約120nmである。一方、逆
行性走査のために基本波(正弦波)近似が用いられる場合、このエッジ幅は約8
4nmにまで減じられ、3項近似が用いられる場合、エッジ幅はさらに約80n
mにまで減じられる。
【0035】 図6A及び図6Bを参照すると、線形ビームを用いる択一的なパターン露光実
施例が示されている。どちらの実施例も、パターンデータをより微細な解像度の
アドレスグリッド22(図3A)に形成するので有利である。図6Aでは、線形
ビーム70の始点71が、フラッシュ始点フィールド36の始点72から距離を
置いて位置するように示されている。このずれの距離及び方向はフラッシュ始点
ベクトル73によって示されている。線形ビーム70は、フラッシュ始点フィー
ルド36の長さに等しい長さで図6Aに示されている。しかしながら、成形ビー
ム70の長さ74はアドレスエレメント23の任意の数とすることができ、0か
らフラッシュ始点フィールド36の全長までとすることができる。この場合は6
4個のアドレスエレメント23からなっている。本発明の幾つかの実施例におい
ては、フラッシュ始点フィールドが16個の描画画素の長さを有することが望ま
しいことが分かっているが、そのほかの適切な長さ、例えば8個の描画画素が使
用されてもよい。線形ビームの始点71がフィールドの始点72からずらされて
いる場合、線形ビーム70の位置及び長さは、アドレスユニットの増大で調整さ
れる。図6Aに示した実施例では、線形ビームフラッシュ70の始点71はフラ
ッシュ始点フィールド36の始点72から、振幅の非常に小さい0から64のア
ドレスユニット“マイクロベクトル”偏向を使用しx軸に沿って偏向され、0か
ら4のアドレスユニット“マイクロベクトル”偏向を使用してy軸に沿って偏向
される。線形ビームの始点71の位置と成形ビーム70の長さ74とは、各フラ
ッシュサイクルの間に変化することができる。
【0036】 図6Bには、別のパターン露光実施例が示されている。ここではグレービーム
フラッシュのデューティサイクルが絵柄の縁部(図示せず)を位置決めするため
に変調される。図6Aについて説明したように、線形ビーム70の長さ74は、
例えば0から16個の画素又は0から64個のアドレスユニットの範囲であって
よい。始点71は、1つのアドレスユニットステップで64サイトのいずれかへ
x軸に沿って偏向させられることができる。図6Bの実施例では、4つの異なる
線量レベル78(ここでは斜線で示されている)が縁部を、1つのアドレス増分
ステップでy軸に沿ってグレービームを用いてシフトさせる。
【0037】 図6A及び6Bでは、線形ビーム70は、隣接するフラッシュフィールド77
における画素を露光することができる。隣接するフィールド77におけるこれら
の画素は連続走査で交互に露光され得るが、本発明の実施例では有利には、この
走査で前記の画素を露光する。したがって、16の描画画素フラッシュ長と16
の画素始点マイクロベクトルリングにより、2つの隣接するフラッシュフィール
ド36,77における32の可能な描画画素のうちのいずれかの16を露光する
ことができる。走査線露光のこのオーバラップは、スループット及び精度に影響
する本発明の実施例の特徴である。ハードな走査線境界を排除することにより、
狭いフィーチャの部分的露光が回避され、これによりフィーチャをより少ないフ
ラッシュで形成することができる。例えば、フラッシュ70がフラッシュ始点フ
ィールド36の境界内に残っていなければならないならば、64よりも少ないア
ドレスユニットの等しいライン及び空間周期は、しばしば再トレース走査を必要
とすることになる。フラッシュ70が、隣接するフラッシュフィールド77内へ
延びることを許容される場合には、フラッシュ始点フィールドグリッド36とパ
ターン詳細との関係に拘わらず、128のアドレスエレメントよりも大きな全て
のライン及び空間周期が再トレースなしに形成される。したがって、本発明の実
施例においてフィールドを重ね合わせるプロシージャは、重ね合わせないプロシ
ージャの2倍の大きさまでのカバー速度で、ライン形状のパターンを形成するこ
とができる。
【0038】 あらゆるデータパスは、所要の形状長、マイクロベクトル位置及び線量データ
を供給することができる。これらは本発明の実施例において使用される各フラッ
シュを特定するために必要なものである。しかしながら、ラスタ成形ビームスト
ラテジは、並列処理によるラスタ化されたデータを発生する高速ラスタ走査デー
タパスエレクトロニクスに関連して使用された場合に、特に有効である。例えば
、同じ譲受人に譲渡され引用によりここに組み込まれる米国特許第480692
1号明細書及び第4879604号明細書ATEQ/Etecは、本願で説明し
たような本発明の実施例の線形ビームを制御するために適応又は容易に偏向され
ることができる多数のグレービームシステムを元来意図した並列処理ラスタ化デ
ータパスの例である。
【0039】 ラスタ化されたデータベースは、パターン内の各描画画素24(図3C)に対
するバイナリ又はグレーレベル線量を特定する。このデータは、運転時間中に発
生され、ピクセルデータバッファに一時的に保存される。線形ビームが用いられ
る場合、ピクセルデータバッファは、全てのデータを1つのストライプデータセ
グメント44(図4B)について含んでいる。ラスタ成形ビーム(RSB)スト
ラテジは、フラッシュ始点フィールド36(図6A)内のフラッシュ70(図6
A)の始点位置71(図6A)、フラッシュ70の長さ74(図6A)、及び線
量を特定するフラッシュデータを必要とする。図6Aの1×16画素フラッシュ
フィールド36では、線形フラッシュをオーバラップさせるためのデータが、並
列した32の描画画素の列から導出される。瞬時のフラッシュ始点フィールド内
にある16の画素のためのデータは、各フラッシュサイクルごとに更新される。
これに対し、隣接するフラッシュフィールドにある16の画素のためのデータは
、以前の走査の間にロードされたデータを変更することにより得られる。
【0040】 図7は、ラスタ化されたデータを線形ビームマイクロベクトルデータに圧縮す
るデコーダの実施例のためのブロック線図を示している。16×1画素フラッシ
ュフィールド及びバイナリ線量レベルに適したこの実施例では、デコーダへの入
力は並置された16の描画画素群に対するバイナリ線量データである。バイナリ
線量データはパターンバッファメモリ80に記憶される。このメモリのカラムに
は、走査ライングリッド境界83の間に示された第1走査ライン82と隣接する
第2走査ライン84における16の画素フラッシュフィールドのためのデータが
保存される。走査ライン82及び84のためのデータは連続的に読み出される。
2つの隣接するフラッシュフィールドに対する典型的なビットマップコンフィギ
ュレーションは、明瞭にするために斜線で示された、露光される画素で示されて
いる。
【0041】 データはパターンバッファメモリ80から、フラッシュごとに16の描画画素
群で引き出される。スキャンフィールド82に対する始点及び形状長データを形
成することとなるサイクルを開始するために、隣接する走査フィールド84のた
めのデータがバッファ80から読み出され、プロセッサ86へロードされる。プ
ロセッサ86は、走査フィールド82に隣接したポイントから開始する、連続的
に露光される画素の数をカウントする。このデータは、オーバラップするフラッ
シュ長を決定するために後に使用される。
【0042】 変更された画素データフィールド87は、以前の走査サイクルで走査フィール
ド82から読み出され、1つの走査ラインサイクルの間保存される。この変更さ
れた画素データフィールド87は、シフトレジスタ88からプロセッサ90へ移
動される。プロセッサ90は、走査フィールド85に隣接したポイントから開始
する、連続的に露光されない画素の数を数える。このデータは、当該フラッシュ
フィールドにおける線形ビーム又はフラッシュの始点の偏位である。プロセッサ
90は、露光画素と非露光画素との間の境界であるエッジ89の後に連続する、
露光画素(明瞭に示すためにクロスハッチされている)の数を数える。この数え
られたデータはプロセッサ86へ伝送され、フラッシュの長さを決定するために
プロセッサBの出力に加えられる。フラッシュが走査フィールド82において終
了するならば、プロセッサ86の出力は零である。フラッシュが走査フィールド
82において終了しないならば、画素の合計は、16よりも多いか又は少ない。
画素の合計が16よりも少ない場合、走査フィールド84で露光される全ての画
素は、走査フィールド82に始点を有するフラッシュに含まれる。画素の合計が
16よりも大きいならば、走査フィールド84において16を超過した画素は、
新たな始点を備えた新たなフラッシュを形成する。修正された出力データはシフ
トレジスタ88へロードされ、シフトレジスタは走査フィールド84で露光の必
要のある画素のみを含む。
【0043】 次のフラッシュサイクルにおいて、露光されたピクセルはプロセッサ86で消
去され(零にセットされ)、修正された画素データのセットは、一時的保存のた
めにシフトレジスタ88へ伝送される。この修正されたデータは1つの走査ライ
ンの後にプロセッサ90に挿入すべく、次の走査サイクルの間に現れる。このサ
イクルは、バッファ80にある全ての走査ラインが露光されるまで継続する。そ
の間、第2のバッファ(図示せず)は、ラスタ化されたデータを発生させるパラ
レルプロセッサから再びロードされ、データセグメントを中断無く露光させるこ
とができる。
【0044】 ルックアップテーブル92にはキャリブレーションデータ94がロードされて
おり、このキャリブレーションデータは偏向及びブランキングサイクルをレジス
ト処理及びパターニングタスクに適するよう特定する。フラッシュデータは、計
算を単純化するために、アドレスユニットの無次元の倍数と、公称線量の無次元
の分数とで表される。次いでキャリブレーションデータ94を使用して、無次元
データを、マイクロベクトル偏向、パターンを形成するために必要な成形偏向、
及びパターンを適切に露光するために必要なフラッシュデューティサイクルに変
換する。
【0045】 走査始点とフラッシュ長の計算結果はルックアップテーブル92に対するアド
レスデータ93として使用され、ルックアップテーブルは偏向及び成形のための
出力を提供する。したがってフラッシュ98は、前記のように発生された始点1
00、長さ102及び線量104を有している。
【0046】 ワイドフィールド走査全体及びフィーチャ形成グリッド構造(図3)が一緒に
スケーリングされるならば(すなわち、所定の単一アドレスユニットの倍数に基
づくならば)、無次元でラスタ化されたデータベースを異なるサイズのパターン
に使用することができる。ルックアップテーブル92をアドレスユニットから偏
向距離への変換にデータパスの端部で使用すれば、データパスにスケーリング能
力が有利に付加される。
【0047】 ラスタ走査データパス設計に精通している者は、他のデコーダ原理を用いるこ
とができることが分かるであろう。例えばデコーダは、グレーレベルパターン表
示をより微細のアドレス構造を使用して処理するように構成されることができる
。このようなデコーダは線量並びに始点及び長さベクトルを発生させ、これによ
りエッジを描画画素よりも小さなアドレス構造に位置決めする。
【0048】 本発明の実施例が電子ビームリソグラフィシステムに対して用いられる場合、
線形ビームストラテジを支援する電子光学系が高いパフォーマンスを得るために
有利である。公知のように成形電子ビームリソグラフィ用のカラムは、通常、電
子銃と、中間ビーム成形光学系と、縮小レンズと、重ねられた対物レンズと、ワ
イドフィールド偏向システムとから構成されている。フラッシュサイクルの全体
又は一部に対してビームをオン・オフ(ブランキング)するための設備も通常必
要とされる。本発明のRSB描画ストラテジの実施例では、適切な長さ及び始点
位置を有する線形ビームが、非常に高速に小さなマイクロベクトル偏向を用いて
形成される。ブランキングは、極めて短いフラッシュ時間の間に線量を変調でき
ることが望ましい。この短いフラッシュ時間は、RSBストラテジの実施例の特
徴である。さらに、高い電流密度が、本発明の実施例により可能となるフラッシ
ュ速度を支援するために必要とされる。
【0049】 図8は、ベクタ走査描画ストラテジ専用の典型的な従来の可変成形ビーム電子
光学系カラムの概略図である。熱イオン電子銃110は正方形の上部成形アパー
チャ112を照明し、このアパーチャのイメージ又は影が、同様に正方形の下部
成形アパーチャ114に投影される。上部成形部のイメージは、2つの軸静電偏
向器116によって偏向される。縮小レンズ118を通過した後、成形部のイメ
ージはワイドフィールド磁気偏向コイル120、および対物レンズ124内のサ
ブフィールド静電偏向器122によって偏向される。極めて高速の静電偏向器1
26を使用して、ビームを第1の成形部の上方でブランクできる。2つの付加的
なフィールドレンズ128が、銃クロスオーバのイメージをビーム軸に沿った所
望の位置に位置決めするため使用される。成形アパーチャの代わりに銃クロスオ
ーバを結像する別の従来のカラム構成がある。これらの光学系はしばしば、熱フ
ィールド放射(TFE)電子銃を使用し、ガウスビーム(線形ビームではなく)
を用いるラスタ走査又はベクタ走査描画ストラテジに特化されている。
【0050】 ラスタ走査に最適化されたワイドフィールド磁気偏向及び極めて高速の低電圧
サブフィールド偏向を例外として、RSBに最適化されたカラムの下部カラム光
学系構成は図8に類似している。しかしながら、中間及び上部のカラム光学系は
、高いフラッシュ速度を支援するために、図8に示されたものから変更される。
【0051】 図9は、本発明のRSB描画ストラテジの実施例のために変更された上部カラ
ム光学系の概略図である。ラスタ成形ビームストラテジは、非常に電流密度が高
く、1つの軸方向に可変の非常に小さい成形ビームを必要とする。上部カラム光
学系は、熱フィールド放射(TFE)電子銃130を有し、その中で正方形上部
成形アパーチャ132が影イメージを形成する。この影イメージは良好に定めら
れた照明ビームを形成する。なぜなら、TFE照明野の輝度および関連の深度が
有利だからである。銃の下方にはコリメータレンズ134があり、このコリメー
タレンズは銃アパーチャの影を矩形ライン成形アパーチャ136に投影する。フ
ィールドレンズ146を下方成形部の面で通過し、ビームは縮小レンズ138の
瞳に入射し、そして図8に示した対物レンズ光学系に入射する。
【0052】 コリメータレンズ134の内部又は上方には強力な4極型スティグマトール1
40が配置されている。このようにしてコリメータレンズは、下部成形部の長軸
では比較的に強く、下部成形部の短軸では比較的に弱い。スティグマトール14
0を使用して、2つの非点収差補正されたクロスオーバ142,144、又は銃
130にあるTFEカソードのラインイメージが形成される。矩形の下部成形ア
パーチャ136を照明するビームは、銃アパーチャ132の矩形の影145であ
る。成形及びフィールドレンズ146を通過した後、ビームは縮小レンズの瞳1
38を均一に満たす。これはレンズ収差及び対物レンズにおけるビーム相互作用
を最小にするために必要である。
【0053】 周知のように、TFEカソード(図示せず)からの放射は、制限された角度に
亘ってのみ均一である。図9の上部カラムの実施例は、上部成形アパーチャ13
2を通過するビーム流を最適に使用する。すなわちビーム流を最大にし、放射角
度と、カソードから必要とされる角度強度を最小にする。したがって、別の場合
に可能なよりも高いビーム流が、成形照明の均一性又は線形のエッジ解像度を犠
牲にすることなく得られる。
【0054】 さらに、上部カラムにおける電子・電子又はビーム相互作用はフィールド放射
光学系における重大な制限となる可能性があることが知られている。本発明の上
部カラム光学系の実施例のアスティグマティック照明は、このようなビーム相互
作用をビーム流のより効率的な使用により最少にする。下部成形アパーチャ13
6においてビーム流はほとんど損失しない。ビームに過剰なエネルギの広がりを
生ぜしめる可能性のある完全に焦点が合ったクロスオーバは存在しない。
【0055】 図10は、同一平面でブランキング及び成形を行う本発明の実施例を示してい
る。線形ビームでは、形状の高さ(狭い軸寸法)は成形アパーチャ136の固定
幅によって決定される。すでに説明したように、RSB描画ストラテジはビーム
をその長軸においてのみ成形する。この成形は、銃アパーチャ145の矩形の影
(図9)を位置152へ成形アパーチャの長軸に沿った位置152へ偏向させる
ことにより行うことができる。直交する偏向軸150はビームをブランキングす
るために使用することができ、その際にビームを位置154へ偏向することによ
ってその長さ及び幅に影響することはない。したがって、成形とブランキングと
が同一平面で行われる。
【0056】 静電成形偏向器156と静電成形ブランキング偏向器158とがコリメータレ
ンズ134の上方に配置されている。コリメータレンズ134の焦点距離は、偏
向器の角度偏向を拡大するために十分に短い。偏向器156,158の終端スト
リップライン構成と相俟って、本発明のこの手段は、低電圧で超高速の偏向を可
能にし、これにより本発明のRSB描画ストラテジの実施例において使用される
高いフラッシュ速度を支援する。
【0057】 本発明の幾つかの実施例は電子ビームリソグラフィに関して説明されているが
、電子光学カラム修正及び向上を含む、記載された描画ストラテジの原理は、光
学的又は別の荷電粒子リソグラフィシステムにおいて使用されることができる。
本発明の範囲及び思想はこのような使用を予想しており、したがって、本願に示
された教示及び開示を利用するあらゆる光学又はその他の粒子線の応用例を含ん
でいる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 択一的な従来のラスタ走査描画ストラテジを示す図である。
【図2】 本発明の実施例の装置及び描画ストラテジを使用して形成されたラスタ成形ビ
ームを示す図である。
【図3】 本発明の実施例の装置及び描画ストラテジを使用してパターンを形成するため
に使用されるグリッド、走査フィールド及びデータフィールドの例を示す図であ
る。
【図4】 本発明の実施例の拡張させられたフィギュア始点フィールドの単純化された図
である。
【図5】 本発明の広いフィールド偏向波形の単純化された図である。
【図6】 本発明の実施例の択一的なパターン露光法を示す図である。
【図7】 本発明の実施例の形式においてラスタ化されたパターンデータをマイクロベク
トルデータに変換するために使用されるデコーダの単純化された図である。
【図8】 可変成形ビームパターン発生装置において使用される従来のカラムを示す図で
ある。
【図9】 本発明の実施例の非点収差線形ビーム光学の単純化された図である。
【図10】 本発明の実施例において使用される、同一平面でのブランキング及び成形の単
純化された図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 541R Fターム(参考) 2H097 AA03 CA16 5C001 AA01 AA03 CC06 5C033 GG03 5C034 BB04 BB06 5F056 AA02 AA12 AA20 CA02 CA22 CD09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 段状偏向軌道を有するガウスビームを形成する、ことを特徴
    とする、パターン発生に対するラスタ走査描画ストラテジ。
  2. 【請求項2】 基板を第1の方向に移動するための可動ステージを設ける請
    求項1記載のパターン発生に対するラスタ走査描画ストラテジ。
  3. 【請求項3】 ガウスビームを形成するためにカラムを設け、 該カラムはガウスビームを、前記第1の方向に直交する第2の方向に偏向する
    請求項1または2記載のパターン発生に対するラスタ走査描画ストラテジ。
  4. 【請求項4】 前記ガウスビームを第2の方向に偏向し、さらに複数の“段
    状ステップ”偏向を行い、各“段状ステップ”偏向は実質的に1画素と等しい幅
    を有する請求項3記載のパターン発生に対するラスタ走査描画ストラテジ。
  5. 【請求項5】 段状偏向軌道を有するガウスビームは、鋸歯波形が前記ラス
    タ走査に重畳されるようにして形成する請求項1記載のパターン発生に対するラ
    スタ走査描画ストラテジ。
  6. 【請求項6】 基板を可動ステージに結合し、前記ガウスビームを形成する
    カラムを設け、前記基板の一部を前記ガウスビームにより露光する、ラスタ走査
    ガウスビーム描画ストラテジにおいて、 前記ガウスビームを前記基板に、第1の方向では前記ステージの運動により向
    け、第2の方向では前記カラム内の偏向により向け、 前記偏向とステージ運動とは組み合わされて前記ガウスビームに対する段状偏
    向軌道を形成する、ことを特徴とするラスタ走査ガウスビーム描画ストラテジ。
  7. 【請求項7】 前記段状偏向軌道の形成は鋸歯の形成を含む請求項6記載の
    、ラスタ走査ガウスビーム描画ストラテジ。
  8. 【請求項8】 前記鋸歯の形成は複数の“段状ステップ”偏向の形成を含み
    、 各“段状ステップ”偏向は実質的に1画素と等しい幅を有する請求項7記載の
    、ラスタ走査ガウスビーム描画ストラテジ。
  9. 【請求項9】 前記段状偏向軌道の形成は、前記鋸歯を前記ラスタ走査に重
    畳することを含む請求項7記載のラスタ走査ガウスビーム描画ストラテジ。
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