JP2002528444A - 微生物変換産物 - Google Patents

微生物変換産物

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JP2002528444A JP2000578298A JP2000578298A JP2002528444A JP 2002528444 A JP2002528444 A JP 2002528444A JP 2000578298 A JP2000578298 A JP 2000578298A JP 2000578298 A JP2000578298 A JP 2000578298A JP 2002528444 A JP2002528444 A JP 2002528444A
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シヤルトラン,ミシエル・エム
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    • C07D309/02Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom, not condensed with other rings having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
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    • C07D309/10Oxygen atoms
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Abstract

(57)【要約】 アクチノマイセス種(Actinomyces spp.)(Merck Culture Collection MA7235)ATCC番号202103による発酵の生物変換産物は抗真菌剤である。この化合物は、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)などの真菌病原体により引き起こされる疾患の治療において有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 本発明は、公知化合物ソルダリン(sordarin)の生物変換により製造される新
規抗真菌剤の合成に関する。
【0002】 ソルダリンは、子嚢菌ソルダリア・アラネオサ(Sordaria araneosa)から単
離された抗真菌抗生物質である(GB 1,162,027およびHelvetica Chimica Acta,
1971, 51:119-20)。ソルダリン骨格を有する他の化合物も、抗真菌剤として報
告されている。特開昭62-040292は、ゾフィエラ・マリナ種(Zopfiela marina s
p.)から単離された化合物ゾフィマリン(zofimarin)を開示しており、特開平0
6-157582は、ペニシリウム種(Penicillium sp.)から単離された化合物BE-3140
5を開示しており、J. Antibiotics, 1995, 48:1171-1172にはSCH57404が報告さ
れている。PCT出願WO96/14326およびWO96/14327には、半合成ソルダリン誘導体
が報告されている。これらの化合物は、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharo
myces cerevisiae)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、シー・グ
ラブラタ(C. glabrata)およびシー・トロピカリス(C. tropicalis)を含む真
菌に対して抗真菌活性を示す。
【0003】 (発明の概要) 本発明は、式
【化3】 で表される新規抗真菌化合物の合成に関する。
【0004】 この化合物は、ソルダリンの生物変換により製造される。該化合物は、カンジ
ダ種(Candida spp.)を含む多数の病原性真菌に対して抗真菌活性を有するが、
化学的には入手できない一連のソルダリン誘導体の入手をそれが可能にする点で
も重要である。
【0005】 本発明はまた、基質化合物ソルダリンの存在下でのアクチノマイセス種(Acti
nomyces spp.)MA7235、ATCC番号202103の発酵による化合物の製造方法に関する
【0006】 本発明はまた、治療的に有効な量の化合物Iと製薬上許容される担体または賦
形剤とを含有する医薬組成物に関する。
【0007】 また、本発明は、ある真菌病原体により引き起こされる疾患の治療方法に関す
る。
【0008】 (発明の詳細な記載) 生物変換方法により製造される、式
【化4】 で表される化合物Iまたはその製薬上許容される塩もしくは水和物を開示する。
本発明の化合物は、適当な条件下、式:
【化5】 で表される基質化合物ソルダリンの存在下での微生物アクチノマイセス種(Acti
nomyces spp.)MA7235、ATCC番号202103の発酵により製造される。
【0009】 微生物アクチノマイセス種(Actinomyces spp.)のサンプルは、ブダペスト条
約に基づき12301 Parklawn Drive, Rockville, Md. 20852のAmerican Type Cult
ure Collectionの培養コレクションに1998年4月1日に寄託されており、受託番号
ATCC 202103が割り当てられている。
【0010】 MA7235は、全般的には以下のとおりに記載されうる。増殖および一般的培養特
性の観察を、ShirlingおよびGottleib(International J. System. Bacteriol.
16:313-340)の方法に従い行った。LechevalierおよびLechevalier(Actinomyce
te Taxonomy, A.DietzおよびD.W. Thayer編, Society for Industrial Microbio
logy, 1980)の方法を用いて、該細胞の化学組成を決定した。全細胞脂肪酸を誘
導体化し、MIDI Microbial Identification系(Microbial Identifiction Syste
ms, Newark, Delaware)を用いるMillerおよびBergerの方法によるガスクロマト
グラフィーにより、メチルエステル(Fames)としてそれを分析した。該培養の
着色を、マンセル色チャートにおける色標準(Macbeth Division of Kollmorgen
Instruments Corp. P.O. Box 230 Newburgh, NY 12551-0230)との比較により
判定した。
【0011】 全細胞抽出物の分析 ペプチドグリカンはメソ-ジアミノピメリン酸を含有し、全細胞抽出物はアラ
ビノース、ガラクトースおよびラムノースを含有する。
【0012】 一般的な増殖特性 酵母麦芽エキス寒天(YME)およびツァペック寒天(CZ)上では良好な増殖。
オートミール寒天およびグリセロールアスパラギン寒天(Gas)上では中等度の
増殖。無機塩デンプン寒天(ISS)および水寒天(NZ-アミンAで補足されている
もの)上では増殖不良(表1)。
【0013】 コロニーの形態学(第21日の時点のオートミール寒天) 気中菌糸は無し。基中菌糸はオレンジ色(7.5YR/7/8)であり、革のような触
感を有する。
【0014】 微小形態学 非常に枝分かれした栄養菌糸。気中菌糸は観察されず、胞子構造は観察されな
かった。
【0015】 全細胞脂肪酸分析 FAME分析は、全細胞抽出物が多量の16:0 ISO、16:0 ISO 2 OHおよび17:1シス9
脂肪酸を含有することを示した(表2)。
【0016】 結論 全細胞分析は、MA7235はIV型細胞壁を有することを示している。顕微鏡観察は
、MA7235が線維状であること及びそれが特徴的な特性をもたらさないことを示し
ている。IV型細胞壁を有する株は、ノカルジアセエ(Nocaridaceae)およびノカ
ルジオフォルム(Nocardioform)細菌に属すると報告されている(7)。MA7235
は、ツベルクロステアリン酸(Tuberculastearic acid)を含有しておらず、し
たがってノカルジアセエ(Nocardiaceae)のメンバーとはみなされない。MA7235
は、ノカルジオフォルム(Nocardioform)とは表現型特性を有せず、脂肪酸分析
ではそれに分類されない。したがってMA7235にはアクチノマイセテス種(Actino
mycetes sp.)への同定が割り当てられるであろう。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】 本発明は、化合物Iを産生しうるアクチノマイセテス種(Actinomycetes sp.)
の任意の株を使用して実施することができる。特に好ましいのはATCC番号202103
の株である。
【0020】 一般には、化合物Iは、同化可能な炭素源および窒素源を含有する水性栄養培
地中、適当な濃度の基質化合物ソルダリンの存在下で前記微生物を培養すること
により製造することができる。
【0021】 基質化合物ソルダリンは、既に記載されているとおりに又は合成有機方法によ
り得ることができる。
【0022】 該化合物は、抗微生物特性を有し、ヒトにおける全身的および表面的真菌感染
症を抑制するのに有用かもしれない。また、該化合物は、ある植物真菌病原体に
対する活性を示し、広域スペクトル作物抗真菌剤として有用かもしれない。
【0023】 本発明の化合物は抗微生物特性を有し、カンジダ種(Candida sp.)、クリプ
トコックス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)などの全身的ヒト
病原性糸状菌感染症を引き起こす生物および抗真菌剤のための新規プラットフォ
ーム(platform)として特に有用である。抗真菌量の該化合物を含有する組成物
を、真菌を防除しようとする領域、対象または被験体に投与することにより、こ
れらの特性は有効に利用されうる。したがって、抗真菌的に有効な量の該化合物
を含有する組成物、真菌の防除のためのそれらの使用は、本発明の態様である。
本発明の特に好ましい態様は、製薬上許容される担体中の組成物、および治療的
に有効な量の該化合物を投与することによる真菌感染症の抑制のためのそれらの
使用である。
【0024】 化合物Iは、抗真菌剤として、特に抗糸状菌として有用である可能性があり、
このことは、最小阻止濃度(MIC)の測定のためのブロスマイクロダイリューシ
ョン(broth microdilution)アッセイにおいて該化合物に関して示されうる。
該化合物は、確立された抗真菌剤アンホテリシンBと比較しうる濃度で、公知化
合物に対する耐性/感受性、動物ビルレンス、起源および臨床的重要性に関して
選択された真菌に対して、該アッセイにおいて有効であることが判明している。
【0025】 該ブロスマイクロダイリューションアッセイにおいては、20%グリセロールス
トックとして-76℃で保存された50マイクロリットルの酵母培養を5ミリリットル
のYNBDブロス(2%デキストロースを含む酵母窒素塩基; Difco)に接種すること
により、あるいはサブローデキストロース寒天(SDA)上に酵母培養を画線し、3
5〜37℃で24〜48時間インキュベートすることにより、微生物を選択した。3〜5
個の特徴的なコロニーを選択し、新鮮なプレートに移し、同様の条件下でインキ
ュベートした。該再増殖体から、3〜5個のコロニーを選択し、5ミリリットルのY
NBDブロスに懸濁した。該液体培養を、56rpmで回転するローラードラム中、35〜
37℃で16時間インキュベートした。その16時間のブロスを、YNBD中での希釈によ
り0.01のOD600になるように光学的に調節し、56rpmで回転するローラードラム中
で35〜37℃で5時間インキュベートした。該培養を更に、0.0014のOD600になるま
でYNBD中に希釈して1〜5×104cfu/mlの濃度にし、それを接種物として使用した
【0026】 該試験化合物を、20%メタノール中に128μg/mlで溶解し、96ウェルU底プレー
トの第1ウェル内の10%メタノール中、64μg/mlの濃度となるよう、YNBD中に2倍
希釈した。第1行の化合物を系列2倍希釈し、細胞懸濁液の75mlを各ウェルに加え
て化合物の更なる2倍希釈を行って、32mg/ml〜0.0075mg/mlの濃度にした。
【0027】 対照化合物ソルダリンは、化合物Iに関して前記したとおりに製造した。
【0028】 該希釈化合物と細胞接種物とを含有するプレートを35〜37℃で48時間インキュ
ベートし、24時間および48時間のインキュベーションの後にMIC(最小阻止濃度
)の測定を行った。また、各化合物に関する増殖および稔性抑制(sterility co
ntrols)ならびに該化合物に関する稔性確認(sterility checks)を行った。
【0029】
【表3】
【0030】 該活性を考慮すれば、本発明の化合物は、単独で又は混合物として、抗真菌組
成物の種々の用途における利用に適合させることができる。そのような場合、一
般には、その用途が、ヒトまたは動物に感染する病原体の防除であるのか又は農
業における真菌の防除(例えば、土壌または植物部分におけるもの)であるのか
又は無生物対象における真菌の防除であるのかに応じて異なった性質の界面活性
分散剤の助けをかりて、化合物を、生物学的に不活性な担体と混合することがで
きる。
【0031】 医学用途用の組成物の場合、該組成物を局所用にするのか非経口用にするのか
経口用にするのかに応じた性質の製薬上許容される担体と該組成物とを混合する
ことができる。
【0032】 前記適用を局所にする場合には、該薬物を、白色ワセリン、脱水ラノリン、セ
チルアルコール、コールドクリーム、グリセリルモノステアラート、ローズ水な
どの通常のクリーム剤および軟膏剤中に製剤化することができる。
【0033】 非経口適用には、該化合物を、水中の0.85%塩化ナトリウムもしくは5%エキ
ストロースなどの通常の非経口溶液または他の製薬上許容される組成物中に製剤
化することができる。
【0034】 経口投与用組成物は、成分薬物を、一般には、ステアリン酸カルシウムなどの
滑沢剤および結合剤、崩壊剤などと共に、通常の医薬媒体(液体製剤の場合には
、水、グリコール、油、アルコールなどの液体担体;カプセル剤、錠剤などの固
体製剤の場合には、デンプン、糖、カオリン、エチルセルロース、界面活性分散
剤などの固体担体を含む)のいずれかと混合することにより製造することができ
る。
【0035】 ついでこれらの組成物を、所望の抗真菌効果を得るのに十分な量で投与する。
医学用途の場合、該方法は、治療的に有効な抗真菌量の該化合物を、治療を要す
る対象に投与することを含む。適当な用量は、年齢、重症度、体重および他の状
態によって様々となるであろう。局所適用の場合には、防除が望まれる領域に該
組成物を直接適用する。内部適用の場合には、該組成物を注射により適用したり
、あるいは経口投与することができる。
【0036】 非医学的適用の場合には、本発明の産物を、単独で又は混合物として、微細化
乾燥または液体希釈剤、増量剤、充填剤、コンディショナーおよび賦形剤、例え
ば種々の白土、ケイソウ土、タルクなど又は水および種々の有機液体、例えば低
級アルカノール(例えば、エタノールおよびイソプロパノール)を含む不活性担
体中の組成物中で使用することができる。
【0037】 注射(これが好ましい運搬経路である)用の組成物は、アンプル中の単位投与
形として又は複数回投与用容器中で製造することができる。注射用組成物は、油
性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液または乳液などの形態をとることが可能
であり、種々の製剤化剤を含有していてもよい。あるいは該有効成分は、運搬時
に無菌水などの適当なビヒクルで再構成するための粉末(凍結乾燥または未凍結
乾燥)形態中に存在しうる。注射用組成物においては、該担体は、典型的には、
無菌水、食塩水または別の注射用液(例えば、筋肉内注射用のラッカセイ油)で
ある。また、種々の緩衝剤、保存剤などを加えることができる。
【0038】 軟膏剤、クリーム剤、ローション剤を得るためには疎水性または親水性基剤な
どの担体中に、あるいは塗布剤を得るためには水性、油性またはアルコール性液
体中に、あるいは散剤を得るためには乾燥希釈剤中に、局所適用剤を製剤化する
ことができる。
【0039】 経口組成物は、錠剤、カプセル剤、経口懸濁剤および経口液剤などの形態をと
ることができる。該組成物は、通常の製剤化剤などの担体を用いることができ、
徐放性および迅速運搬形態を含みうる。
【0040】 投与すべき用量は、主に、治療対象の状態およびサイズ、投与の経路および頻
度、選択した個々の化合物に対する病原体の感受性、該感染のビルレンスおよび
他の要因に左右される。しかし、そのような事柄は、抗菌分野においてよく知ら
れた治療方針に従う医師の通常の判断に委ねられる。治療する個体の感染および
特有の個性の性質のほかに、厳密な投与計画に影響を及ぼすもう1つの要因とし
て、該化合物の分子量が挙げられる。
【0041】 単位投与形ごとにヒトに運搬するための組成物は、それが液体であるか固体で
あるかには無関係に、約0.01%〜約99%までもの活性物質を含有することが可能
であり、好ましい範囲は約10〜60%である。該組成物は、一般には、約15mg〜約
2.5gの該活性成分を含有するが、一般には、約250mg〜1000mgの範囲の投与量を
用いるのが好ましい。非経口投与においては、該単位用量は、典型的には、無菌
水溶液中に又は溶解を意図した可溶性粉末形態(これは、中性pHおよび等張に調
節されうる)中に純粋な化合物を含む。
【0042】 抗真菌化合物の好ましい投与方法には、経口および非経口投与、例えばi.v.注
入、i.v.ボーラスおよびi.m.注射が含まれる。
【0043】 以下の実施例は、本発明を例示する目的で記載されており、本発明の範囲また
は精神を限定するとみなされるものではない。
【0044】 実施例1 ソルダリンのフラスコ内生物変換 アクチノマイセス種(Actinomyces spp.)MA7235の凍結グリセロール懸濁液を
、250mlフラスコ中の好ましい生産培地(BASA 10g/Lグルコース、20g/L酵母エキ
ス、20g/L Hycase、2.0g/L、KNO3、0.5g/L NaCl、0.5g/L MgSO4、0.02g/L CuCl
、0.25g/L FeSO4、0.01g/L ZnSO4、.005g/L MnSO4、pHをHClで7.0に調節)25ml
に接種し、200rpmで作動するロータリーシェーカー上、29℃で好気的に3日間イ
ンキュベートした。その3日間の種培養の1mlを、新鮮な生産培地の25mlに移し、
該培養を、培養pHが7.2〜8.0になるよう、同じ条件下で20〜28時間成長させた。
80%で溶解したソルダリンを0.5g/Lの最終濃度まで加えた。充填されたブロスを
メタノールで1:1で抽出し、遠心分離して細胞残渣を除去した後、HPLC分析に付
した。化合物I(11-ヒドロキシソルダリン)のピークの存在は、24時間の該ブロ
スの追加充填(post-charging)により、該ブロスの逆相HPLC分離により検出さ
れた。アセトニトリルおよび酸性化水(0.1% H3PO4)の勾配を用いてSpectraph
ysics HPLC系上で行う分離を達成するために、Phenomenex Primesphereカラムを
使用した。用いた勾配は10%〜60%アセトニトリルであり、検出器は220nmに設
定した。
【0045】 化合物I 13 C NMR (CD3OD): 14.2, 18.4, 21.5, 23.0, 28.9, 30.1, 30.2, 38.02, 40.1,
41.9, 43.6, 47.5, 57.1, 59.8, 68.1, 69.9, 72.2, 73.6, 75.9, 81.1, 81.2,
100.1, 132.1, 149.9, 175.3, 205.9。
【0046】1 H NMR (OD3OD), 0.856(d, 6.5, H-20), 0.979(d, 6.5, H-15), 1.044(d, 7.0,
H-16), 1.248(d, 6.0, H-6'), 〜1.25(mult, H-4a), 〜1.75(mult, H-8a), 1.84
8 (mult ,H-10), 2.000(dd, 4.5, 12.5, H-4b), 2.05-2.113(3H mult, H-8b, 9
, 13), 2.330(mult, H-14), 2.384(mult, H-12), 2.835(dd, 4.0, 4.0, H-3), 3
.132(dd, 3.0, 9.5, H-4'), 3.376(s, H-7'), 3.69-3.75(3H mult, H-2', 5', 1
9a), 3.838(ddd, <1, 5.5, 5.5, H-11), 3.914(d, 9.5, H-19b), 4.115(dd, 4.0
, 4.0, H-3'), 4.587(d, 1.0, H-1'), 6.127(dd, 1.0, 3.0, H-2), 9.636(s, H-
17)。
【0047】 Jeol SX-102A(電子衝撃, EI, 90eV)およびTSQ700(LC-MS-ESI, 液体クロマ
トグラフィー-エレクトロスプレーイオン化)質量分析計上で、質量スペクトル
を記録した。ペルフルオロケロセン(PFK)を内部標準として使用して、厳密な
質量測定を高分解能(HR-EI)で行った。化合物Iの分子イオンはm/z 380で観察
された。走査型高分解能EI質量測定は、分子式C21H32O6(実測値380.2187、計算
値380.2199)を示唆した。
【0048】 1Hおよび13C NMRスペクトルを、Nalorac微小逆(micro-inverse)検出プロー
ブを備えたVarian Unity 500分光計上、それぞれ500MHzまたは125MHzで25℃で記
録した。化学シフトは、TMS(トリメチルシラン)より低磁場のppm単位で表され
ており、スペクトルは、溶媒ピーク(3.30/49.0 ppm, 1H/13C)を基準として表
されている。
【0049】 実施例2 ソルダリンの発酵槽内生物変換 アクチノマイセス種(Actinomyces spp.)MA7235の凍結グリセロール懸濁液を
、250mlフラスコ中の好ましい生産培地(BASA、pH7.0)25mlに接種し、200rpmで
作動するロータリーシェーカー上、29℃で好気的に3日間インキュベートした。
その3日間の一次種25mlを、新鮮な生産培地の600mlに移し、さらに1日間成長さ
せて二次種を得た。消泡剤として1g/LのポリエチレングリコールP2000が添加さ
れ15リットルの生産培地(BASA)がバッチ供給(batched)された23リットルのC
hemap発酵槽に、該二次種培養を接種した。該発酵槽の温度を29℃に制御し、該
培養を400rpmで攪拌した。ソルダリンを80%エタノールに溶解し、0.25g/Lまた
は0.5g/Lの濃度で該発酵槽に加えた。0.25g/Lの実施では、接種の22時間後に基
質を充填し、0.50g/Lの実施では、接種の20時間後に充填した。該バッチを等容
積のメタノールと混合し、4℃で保存した。添加時の該培養のpHは7.2〜8.0であ
り、実施例1で詳述したのと同じHPLC基準による測定によると、化合物Iは12時間
の追加充填中に産生した。
【0050】 実施例3 化合物Iの単離 実施例2に記載のとおりに調製した2つの23リットル発酵槽からのブロスを、等
容積のメタノールで抽出した。該抽出物をH2Oで希釈し、濃H3PO4でpH3に調節し
た。該溶液を、MitsubishiSP207の2リットルのカラムに逆流モードで400mL/分の
流速で吸着させた。吸着後、該カラムをメタノール/H2O(1:4)の溶液20リット
ルで洗浄した。粗化合物Iを、メタノール/H2O(1:4)の溶液で該樹脂から溶出し
た。画分2〜5(それぞれ1リットル)は化合物Iを含有していた。画分2〜5を一緒
にし、真空中で1リットルにまで濃縮した。該溶液を1リットルのH2Oで希釈し、4
0mLの5.0N NaOHの添加によりpHを約11に調節した。この溶液を等容積のEtOAcで2
回抽出した。該水層のpHを濃H2SO4でpH2.5に調節し、等容積のEtOAcで2回抽出し
た。それらのEtOAc層を一緒にし、H2Oで1回、食塩水で1回洗浄し、無水Na2SO4
乾燥した。該Na2SO4を濾去し、該溶液を真空中で濃縮した。
【0051】 前記からの粗化合物Iを、シリカゲル60(E. Merck, 230-400メッシュ、750mL
)上のカラムクロマトグラフィーにより更に精製した。該カラムを、1%氷酢酸
を含有するEtOAcの溶液で平衡化し、25mL/分で溶出した。それぞれ25mLの画分を
集めた。化合物Iは87〜133中に回収された。化合物Iの最終的な精製は、メタノ
ール/H2O(1:1)(0.1% H3PO4を含有する)よりなる移動相を用いるPhenomenex
Primesphere C8上の分取RP HPLCにより行うことができた。カリウム塩としての
化合物Iの最終的な精製は、カリウム塩への変換およびイソプロパノール:アセト
ニトリル(1:2)の混合物からの結晶化により行った。
【0052】 以下の実施例では、化合物Iを含有する代表的組成物を例示する。
【0053】 実施例A それぞれ500ミリグラムの化合物Iを含有する1000個の圧縮錠剤を、以下の処方
から製造する。
【0054】
【表4】
【0055】 該微粉末成分を十分に混合し、10%デンプンペーストで顆粒化する。該顆粒を
乾燥し、錠剤に圧縮した。
【0056】 実施例B それぞれ500ミリグラムの化合物Iを含有する1000個の硬ゼラチンカプセルを、
以下の処方から製造する。
【0057】
【表5】
【0058】 それらの成分の均一混合物を混合により調製し、それを使用して2片の硬ゼラ
チンカプセルに充填する。
【0059】 実施例C 250ミリリットルの注射用溶液を、常法により以下の処方から調製する。
【0060】
【表6】
【0061】 それらの成分を混合し、滅菌して使用する。
【0062】 実施例D 商業的に入手可能なポリエチレン/炭化水素ゲル(1g)に化合物I(13mg)を十
分に分散させることにより、局所適用に適した軟膏を製造することができる。
【0063】 実施例E 以下の処方(キャニスター1個当たり)を用いて、エアゾール組成物を製造す
ることができる。
【0064】
【表7】
【0065】 本明細書は本発明の原理を開示しており、本発明の実施は、特許請求の範囲お
よびその均等物の範囲内に含まれる本明細書に記載の方法およびプロトコールの
偶然の変更、応用、修飾、削除または付加のすべてを含むと理解されるであろう
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/20 C12N 1/20 A C12P 19/44 C12P 19/44 //(C12N 1/20 (C12N 1/20 A C12R 1:04) C12R 1:04) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KR,KZ,L C,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 シヤルトラン,ミシエル・エム アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 (72)発明者 ハリス,ガイ・エイチ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 (72)発明者 ニールセン−カーン,ジエニフアー アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 (72)発明者 ハイムブツフ,ブライアン アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 Fターム(参考) 4B064 AF41 CA03 CB14 CD05 DA02 4B065 AA06X AC12 AC13 AC14 BA22 BC08 BC26 CA05 CA19 CA44 4C057 BB02 DD01 JJ19 4C086 AA01 AA02 AA03 MA02 MA05 ZB35 4H011 AA02 AA03 BA01 BB08 BB21 DD03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 で表される化合物。
  2. 【請求項2】 a.式 【化2】 で表される化合物をアクチノマイセス種(Actinomyces spp.)MA7235、ATCC番号
    202103またはその突然変異体と接触させ、 b.請求項1に記載の化合物を単離することを含んでなる、請求項1に記載の化
    合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の化合物の抗真菌量とそのための生物学的に
    不活性な担体または希釈剤とを含んでなる抗真菌組成物。
  4. 【請求項4】 該担体が製薬上許容される担体である、請求項3に記載の組
    成物。
  5. 【請求項5】 哺乳動物における真菌感染症の治療方法であって、それを要
    する患者に、請求項1に記載の化合物の有効量を投与することを含んでなる方法
  6. 【請求項6】 農業真菌感染症の治療方法であって、増殖を治療したい部位
    に、請求項1に記載の化合物の有効量を投与することを含んでなる方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の化合物を産生しうる細菌(ATCC 202103)の
    生物学的に純粋な株。
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