JP2002528387A - 脂肪酸誘導体 - Google Patents

脂肪酸誘導体

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JP2002528387A
JP2002528387A JP2000564930A JP2000564930A JP2002528387A JP 2002528387 A JP2002528387 A JP 2002528387A JP 2000564930 A JP2000564930 A JP 2000564930A JP 2000564930 A JP2000564930 A JP 2000564930A JP 2002528387 A JP2002528387 A JP 2002528387A
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ズヴィ イエフダ,
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    • C07C233/46Carboxylic acid amides having carbon atoms of carboxamide groups bound to hydrogen atoms or to acyclic carbon atoms having the nitrogen atom of at least one of the carboxamide groups bound to a carbon atom of a hydrocarbon radical substituted by carboxyl groups with the substituted hydrocarbon radical bound to the nitrogen atom of the carboxamide group by an acyclic carbon atom
    • C07C233/49Carboxylic acid amides having carbon atoms of carboxamide groups bound to hydrogen atoms or to acyclic carbon atoms having the nitrogen atom of at least one of the carboxamide groups bound to a carbon atom of a hydrocarbon radical substituted by carboxyl groups with the substituted hydrocarbon radical bound to the nitrogen atom of the carboxamide group by an acyclic carbon atom having the carbon atom of the carboxamide group bound to a carbon atom of an acyclic unsaturated carbon skeleton

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、a)天然に存在するα−アミノカルボン酸以外の神経伝達物質、および中枢神経系または末梢神経系の薬理学的に活性な化合物からなり、かつアシル化可能な水素原子を含む官能基を含む群より選択される物質、あるいはその反応性誘導体;と(b)必須脂肪酸またはその反応性誘導体;との反応生成物であるアシル化物を提供する。本発明のアシル化物は、塩基性官能基および/または酸性官能基を有するこのようなアシル化物の薬学的に受容可能な塩;ならびに塩基性官能基および/または酸性官能基を有する薬学的に受容可能な塩を含むこのアシル化物の官能性誘導体を含む。本発明のアシル化物およびその官能性誘導体は、末梢神経系の欠損もしくは不全に関する疾患もしくは状態、特にパーキンソン病の処置のために使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野および背景) 本発明は、神経伝達物欠損もしくは欠乏、またはべつの中枢神経系もしくは末
梢神経系欠損もしくは欠乏に関連する疾患もしくは状態の処置のためのアシレー
トに関する。
【0002】 例えば、米国特許第4,826,877号(Stewartら)および同第4
,868,212号(Horrobin)に詳述されるように、必須脂肪酸は、
α−リノレン酸から誘導されかつα−リノレン酸を含むn−3系列およびリノー
ル酸から誘導されかつリノール酸を含むn−6系列からなり;α−リノレン酸も
リノール酸も体内で産生されないので、これらは食物により供給されなければな
らない。従って、n−3系列としては、α−リノレン酸、Δ−6,9,12,1
5−オクタデカテトラエン酸、Δ−8,11,14,17−エイコサテトラエン
酸、Δ−5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸、Δ−7,10,1
3,16,19−ドコサペンタエン酸およびΔ−4,7,10,13,16,1
9−ドコサヘキサエン酸が挙げられ、従ってn−6系列としては、リノール酸、
Δ−6,9,12−オクタデカトリエン酸(γ−リノレン酸)、Δ−8,11,
14−エイコサトリエン酸(ジホモ−リノレン酸)、Δ−5,8,11,14−
エイコサテトラエン酸(アラキドン酸)、Δ−7,10,13,16−ドコサテ
トラエン酸(アドレン(adrenic)酸)およびΔ−4,7,10,13,
16−ドコサペンタエン酸が挙げられる。本明細書および特許請求の範囲におけ
る用語「必須脂肪酸」とは、上記の全12種の脂肪酸を意味する。
【0003】 米国特許第4,826,877号において、糖尿病性ニューロパシーおよび他
の長期の糖尿病合併症の予防または処置のための必須脂肪酸の使用が記載される
。米国特許第4,868,212号において、このような酸は、アトピー性障害
の処置において使用されるが、米国特許第5,591,446号(Melnik
ら)では、γ−リノレン酸および/またはジホモ−γ−リノレン酸が、アトピー
の予防に使用される。米国特許第4,497,827号(Nelson)では、
アラキドン酸アナログが、抗炎症性剤、抗アレルゲン(antiallerge
nic)剤および抗気管支収縮剤として利用される。米国特許第3,995,0
59(Fukumaru)では、C13〜C25脂肪族カルボン酸のN−(α−アル
キル)ベンジルアミドが、血中コレステロールの上昇したレベルを低下させるた
めに使用される。
【0004】 Yehuda,S.への米国特許第5,599,840号、同第5,468,
776号、同第5,416,114号、同第5,288,755号、同第5,1
20,763号および同第4,851,431号において、厳しく規定された割
合の範囲内で、α−リノレン酸およびリノール酸の組合わせを含む組成物が記載
され、この組成物は、記憶の増強、痛覚消失の発生、催眠調節、老化現象症状の
阻害において、ならびにアルツハイマー病および関連痴呆、および癲癇の処置に
おいて有用であると述べられている。国際特許出願番号PCT/IL97/00
366(1998年5月28日WO98/21949として公開)において、同
一の発明者は、本質的に同じ酸の組み合わせの、多発性硬化症の処置への適用を
記載した。対照的に、特定された範囲外の割合でのα−リノレン酸およびリノー
ル酸の混合物の使用、または(この米国特許から暗に示されかつWO 98/2
1949にいおいて明示されるように)、各々の酸もしくはγ−リノレン酸を別
々に考慮するか、またはリノール酸を含む薬理学的に活性な混合物においてγ−
リノレン酸をα−リノレン酸に代える使用は、有意な薬理学的活性を与えなかっ
た。
【0005】 本出願において参照される米国特許およびWO 98/21949の内容は、
本明細書中に参考として援用される。
【0006】 本発明者らの知る限りでは、神経伝達物質欠損もしくは欠乏、またはべつの中
枢神経系もしくは末梢神経系欠損もしくは欠乏に関する疾患もしくは状態の処置
のために、必須脂肪酸由来のアシレートを利用することは、従来技術において開
示も示唆もされていない。別の局面から、必須脂肪酸は、天然に存在するα−ア
ミノカルボン酸と共有結合を形成することにより、このような酸以外の神経伝達
物質、または中枢神経系もしくは末梢神経系の薬理学的活性化合物が、それによ
りこのような物質を、生じたアシレートの形態で、血液脳関門を横切って輸送す
る能力を有するということは、従来技術において以前に開示も示唆もされていな
かったようである。
【0007】 膨大な数の薬物が医薬として公知であるが、その多くは、薬物が最も有効であ
る体内部位(例えば、適切なレセプター)に薬物を適用するという問題のために
、その完全な効力を実現しない。この問題の別の局面は、非常に少量の画分が適
切な体内部位に到達しかつ薬理学的効果を発揮するために、比較的大量の高価な
薬物を投与する必要があるということである。薬物投与のための通常の手順は、
結果として非経済的であり、そしてまたしばしば望まない副作用を生じる。
【0008】 前出の段落で述べた問題をできる限り避けるために、薬理学の科学を発展させ
ることは、本発明の重要な目的である。本発明の他の目的は、以下の記載から明
らかとなる。
【0009】 (発明の要旨) 1つの局面において、本発明は、以下の物質の反応生成物であるアシレートを
提供する:(a)天然に存在するα−アミノカルボン酸、このような酸以外の神
経伝達物質、および中枢神経系の薬理学的活性化合物からなる群から選択される
物質またはその反応性誘導体であって、アシル化可能な水素原子を含む官能基を
含む、物質;および(b)必須脂肪酸またはその反応性誘導体。
【0010】 別の局面において、本発明は、前出の段落で規定される少なくとも1つのアシ
レートの、神経伝達物質欠損もしくは欠乏、または別の中枢神経系もしくは末梢
神経系の欠損もしくは欠乏に関連する疾患もしくは状態の処置のための医薬の製
造における使用を提供する。
【0011】 なお別の局面において、本発明は、神経伝達物質欠損もしくは欠乏、または別
の中枢神経系もしくは末梢神経系の欠損もしくは欠乏に関連する疾患もしくは状
態の処置のための方法を提供し、ここでヒトもしくは非ヒト哺乳動物に、有効量
の少なくとも1つの、2つ前の段落で規定されるアシレートを投与する。
【0012】 なおさらなる局面において、本発明はまた、薬学的処方物を提供し、この処方
物は、少なくとも1つの本発明のアシレートを、少なくとも1つのキャリア、希
釈剤、またはアジュバントと共に含む。
【0013】 疑いを避けるために、以下のことに留意するべきである:本発明のアシレート
の調製は、上記の(a)で規定される物質と、1以上の分子の割合の、上記で規
定される成分(b)との間の共有結合または結合の形成を含む。これらのアシレ
ートは、N−アシレート、O−アシレートもしくはS−アシレート、またはこれ
らの型のアシレートの1より多くの混合物であり得る。
【0014】 本発明のアシレートの官能性誘導体、ならびに特に、残りのアミノ基、カルボ
キシル基、および/もしくはヒドロキシル基を含むようなアシレートの誘導体は
、本発明の化合物に含まれる。このような官能基の性質および範囲は、当業者に
周知である。1つ以上のカルボキシル基を含むアシレートの現在好ましい官能性
誘導体は、1〜4個の炭素原子を含むアルコールとのそのエステルである。官能
性誘導体は、非官能基化アシレートと同様の生物学的活性を有するようである。
【0015】 本発明の範囲は、どんな理論にも制限されるべきではないと考えられるが、そ
れにもかかわらず、現在では、関連レセプターと結合する酵素は、部分(a)と
(b)との間の共有結合を分裂させ、それにより成分(a)が問題の部位におい
てその薬理学的活性を示し、一方必須脂肪酸(成分(b))はニューロン膜に吸
収されると考えられている。
【0016】 (発明の詳細な説明) 本発明のアシレートは、非限定的例示として、−CO−O−、−CO−S−ま
たは−CO−NR12部分(ここでR1およびR2の各々は、水素原子または必要
に応じて置換されるヒドロカルビル基から独立して選択され、そしてNR12
また、複素環を構成し得る)の形成を伴うアシル化から生じ得、このアシレート
は、有機化学者に公知の任意の適切な方法により調製され得、従って、その調製
方法は、それ自体では本発明の一部を構成しない。本発明に従うアシレートであ
り得る、例えばアミド、エステルまたはチオエステルを調製するための反応の標
準的な方法において、反応物(a)が、このような反応を妨害する原子または置
換基を含む場合、このような妨害をする原子または置換基は、当業者に公知の様
式でブロックされても保護されてもよい。
【0017】 本発明のアシレートはしばしばプロドラッグであるが、すなわち、動物または
ヒト体内に投与される場合に、所望の部位で薬理学的活性実体を放出するが、そ
れにもかかわらず、あるいはまたさらに、これらのアシレートは、それ自身で薬
理学的活性を有し得る。さらに、これらのアシレートは、成分(a)が標的部位
においてそれ自身薬理学的活性ではないが、放出された場合に所望の薬理学的活
性を有する物質へと代謝される物質を含む。グループ(a)の物質は、天然に存
在するα−アミノカルボン酸を含み、これらは、当然のことながら動物およびヒ
ト体内で重要な機能を実行するタンパク質の形成における「ビルディングブロッ
ク」であり、そして少なくともこれらのうちいくつかは神経伝達物質としても機
能する。例示的アミノ酸は、α−アミノカルボン酸であり、そしてアラニン、ア
ルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、β−カルボキシアスパラギン酸、γ
−カルボキシグルタミン酸、システイン、シスチン、グルタミン、グルタミン酸
、グリシン、ヒスチジン、ホモセリン、ヒドロキシリジン、ヒドロキシプロリン
、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン
、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから選択される
【0018】 特に重要な2つのアミノ酸は、チロシンおよびトリプトファンであり、これら
は、体内で形成されないが、食物で摂取されなければならない。チロシンは、連
続的にドーパ、ドーパミン、ノルエピネフリンおよびエピネフリンに代謝される
(スキームA、下記)が、トリプトファンは、最初に5−ヒドロキシトリプトフ
ァンに代謝され、従って5−ヒドロキシトリプタミンに代謝される(スキームB
、下記)。
【0019】
【化1】 グループ(a)の物質は、さらに他の神経伝達物質(例えば、γ−アミノ酪酸
(GABA)、ドーパミン、エピネフリン、ノルエピネフリンおよび5−ヒドロ
キシトリプタミン)を含む。従って、アミノ酸のチロシンおよびトリプトファン
が、本明細書の状況において、神経伝達物質を体内で形成するという貴重な機能
を実行するということは明らかである。
【0020】 パーキンソン病は、中枢神経伝達物質ドーパミンの欠乏に関連するが、これは
、血液脳関門を通過することができないので、患者に投与することができない。
この問題に対する従来の解決法は、レボドパの投与であるが;しかしこれは、常
に望ましくない副作用を、より高い程度かまたはより低い程度で引き起こす。従
って、本発明の実施形態に従って、パーキンソン病の処置のための方法を提供し
、この方法は、患者を、チロシン、レボドパおよびドーパミンのN−アシル化誘
導体および/またはO−アシル化誘導体から選択される有効量の少なくとも1つ
の化合物を用いて処置する工程を包含し、ここでこのアシル基は、必須脂肪酸の
アシル基(例えば、α−リノレノイルもしくはγ−リノレノイル、リノレオイル
またはアラキドノイル)である。
【0021】 このような誘導体は、現在では本発明の好ましいアシレートを構成し、以下も
また本発明の好ましいアシレートを構成する:エピネフリンおよびノルエピネフ
リンのN−アシル化誘導体および/またはO−アシル化誘導体;トリプトファン
のN−アシル化誘導体;ならびに5−ヒドロキシトリプトファンおよび5−ヒド
ロキシトリプタミンのN−アシル化誘導体および/またはO−アシル化誘導体(
これら全てにおいて、アシル基は、必須脂肪酸のアシル基(例えば、α−リノレ
ノイルもしくはγ−リノレノイル、リノレオイルまたはアラキドノイル)である
)。
【0022】 本明細書中に述べられる特定の実施例から、本発明のアシレート(中枢神経伝
達物質に関連して、そしてCNS−関連状態の処置において一般的に)は、血液
脳関門を通過し得ると、明らかに推定されると考えられ、そしてこれらは、末梢
神経系状態に関連する適切なレセプターにアクセスする能力を有するということ
が妥当な程度の確信をもって推定され得る。
【0023】 定義により、物質(a)(またはその反応性誘導体)は、有効に必須脂肪酸(
またはその反応性誘導体)と反応し得、本発明に従うプロドラッグの形成をもた
らすように、アシル化可能な水素原子を含む官能基を含んでいなければならない
。以下の表は、非限定的例示のみとして、その薬理学的活性に従って分類された
物質(a)を示し、そして例えば、α−リノレノイルもしくはγ−リノレノイル
、リノレオイルまたはアラキドノイルにより置換可能な水素原子を含む官能基(
化合物のカテゴリーではなく)の性質を示す。
【0024】 表1
【0025】
【表1】 *α−アミノカルボン酸はまた、OHまたはSH官能基を含み得、これは、さら
にまたは代替的に、アシル化され得る。
【0026】 本発明のアシレートは、薬学的分野において周知のキャリア、希釈剤およびア
ジュバントを用いて処方され得、そしてこれらは通常の様式(非経口的、直腸的
、または経皮的)で投与され得る。従って、本発明の薬学的処方物は、これらが
現在新規かつ発明性のアシレートを含む範囲を除いて、それ自体革新的であると
はみなされず、そしてこれらは公知の方法によって製造および投与され得る。
【0027】 本発明は、以下の実施例によってここで例示される。
【0028】 (実施例1.N−α−リノレニルチロシン) Inman,J.K.ら、Enzyme Structure,1983,v
ol.91 p.564,Academic Pressに記載される方法と同
様に、アセトニトリル(0.25ml)およびメタノール(1ml)を、エーテ
ル(5ml)に溶解した。無水硫酸カルシウムの存在下、および窒素雰囲気下で
、この溶液(0℃で保持)を、無水HClで飽和させ、そしてその後、0℃で2
時間保持される。この溶液を乾燥エーテル(50ml)で振盪し、そしてさらに
1時間0℃で静置した後、生成物を結晶化させ、そしてデカンテーションによっ
て集め、そして2〜10mlの冷乾燥エーテルで洗浄した。これを減圧下で乾燥
させ、そして無水条件、−20℃で、密栓された瓶中で使用の前24時間保存し
た。
【0029】 最初に形成したメチルアセトアミデート塩酸塩を、公知の様式でチロシン(1
g)およびα−リノレン酸(1ml)と反応させ、そして所望のN−(α−リノ
レノイル)チロシンを単離した。この生成物がN−(α−リノレノイル)チロシ
ンである同定を、N−(α−リノレノイル)部分およびチロシン部分の存在を示
す質量分析計(VG70)での試験によって、ならびにとりわけアミド基の存在
を示す平面偏光赤外分光光度計(Varian IR 427)の使用によって
確認した。
【0030】 代替の方法において、チロシン中のカルボン酸官能基は、反応の前にα−リノ
レン酸(またはその反応性誘導体)で保護され、そして生じたカルボキシル保護
N−(α−リノレノイル)チロシンを脱保護して、所望の生成物を得る。
【0031】 (N−β−リノレニルチロシン(I)の生物学的試験) (回転性挙動(rotational behavior)) 脳におけるドパミン活性の増加を測定する1つの主な行動性方法は、回転性挙
動である。ドパミンは、線条体における神経伝達物質である。この線条体は、モ
ーター移動およびモーター組み込みをを制御する。脳において、2つの線条体(
それぞれ右および左の脳半球において)が存在する。線条体の片側の切除は、イ
ンタクトな線条体がなお機能しているため、円の歩行を生じ;Ungersta
dt,U.ら、Brain Res.,1970,24:485−492,1つ
の線条体に損傷を生じ、そして回転性挙動についての効果を測定した。次いで、
この技術は分子(例えば、刺激剤または潜在的抗パーキンソン剤)をスクリーニ
ングするために使用されるので、これらはドパミン様活性の増加を誘導する。
【0032】 (実験動物) 6匹の雄のSprague−Dawleyラットのグループ(Charles
River Laboratories,Wilmington,MA.)(
重さ100−120g)を、十分に換気し、環境温度(22±2℃)および45
%の相対湿度で空調された部屋でかご当たり6匹で収容した。ラットは、任意に
食物(Big Red Laboratory Chow,Agway Inc
.,Syracuse,N.Y.)および水を入手した。光(「Vita Li
ght」,Duro Test Corp.,North Bergen,N.
J.)を、9amと9pmとの間に提供した。
【0033】 (損傷) 全ての手術を、麻酔下(要求に応じてナトリウムペントバルビタール,50m
g/ml)で行った。このラットをKopf定位固定装置(モデル#900)に
配置した。片側の陽極電解質損傷を、一定の電流供給で生じた(損傷生成デバイ
ス#58040,Stoelting,Chicago,Illinois)。
電流(2.0mVを10秒間)を、先端だけを剥き出しにしたステンレス鋼絶縁
ワイヤ(pe 32,直径0.008インチ)(「Formax」,Stoel
ting,Chicago,Illinois)に通した。尾状核損傷について
の座標(KonigおよびKlippel,1963から改変)は:A8.5,
L2.2,V+1.8であった。損傷は、脳の左側で生じた。試験を、手術の4
日後に行った。
【0034】 (回転性挙動) 回転性挙動を、Ungerstedtら、1970の設計から改変したロタメ
ータで試験した。各ラット(特別な装着帯にとりつけた)を、アクリル性の透明
なドーム(半径41cm)に配置した。その回転性移動を、装着帯からステンレ
ス鋼チューブ(1/8インチ)および5Kリニアポテンショメーター(Spoc
trol)への精密自在継ぎ手(Pic BC 12)を介して伝達し、これは
Sanborn Polygraph(7702 Bレコーダー,Hewlet
t−Packard)からの励起電流を受けた。このポテンショメーター(プリ
アンプ8805 A)は、これを通過した電流量における変化(これは、ラット
の回転性運動に起因する)を測定および記録した。各ラットが右に回る場合、記
録ペンは上方に偏向され;左方向の回転は、ペンを下方向に偏向した。連続的な
記録を、1mm/秒で図表用紙上で行った。
【0035】 (手順) 各ラットをロタメータに配置し、そして生理食塩水または上記で調製した(I
)(10mg/kg)の腹腔内注射で処置した。2人の観察者が、ラットを異常
な挙動(すなわち、ステレオタイプ−これは見出されなかった)について観察し
た。回転の頻度を、注射後30〜40分の間に測定した。この時間の経過後、処
置ラットは、4回/分〜40回/分へ増加した回転運動の速度を有した。
【0036】 実験の終わりに、ラットをロタメータからはずし、そして脳を以下の損傷の確
認のために取り出した。ラットに、ペントバルビタールの過剰用量を与え、そし
て生理食塩水、続いて10%ホルマリンで灌流した。脳を取り出し、そして連続
的冠状スライスを凍結ミクロトームを使用して40ミクロンで行った。代表的な
スライスをCresyl Violetで染色し、そしてスライドに乗せた。組
織学的実験は、全ての試験したラットにおいて、損傷が線条体に限局していたこ
とを示した。全ての他の脳領域はインタクトであった。
【0037】 (実施例2.N−β−リノレニルチロシンメチルエステルエステル) N−β−リノレニルチロシンのこの官能性誘導体を、以下のように調製した。
CH2Cl2(50ml)中のp−tert−ブトキシ−β−フェニルアラニンメ
チルエステル、HCl塩(2.1g)の氷冷溶液に、アルゴン雰囲気下でEt3
N(1ml=0.74g)を滴下し、次いで、3分後に、CH2Cl2(35ml
)中のβ−リノレン酸(1.8g)、続いて(固体として)ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド(1.5g)およびヒドロキシベンゾトリアゾール(0.96g)
、次いでDMF(35ml)を添加し、攪拌しながら温度を0℃に2時間保持し
、そして最後に室温で40時間攪拌した。酢酸エチル(50ml)を添加し、そ
して混合物を濾過し、減圧下で濃縮し、そして再び濾過した。エーテル(30m
l)を添加し、そして混合物を、水、1%HCl水溶液、1%KOH水溶液およ
び水で連続的に抽出した。有機相を乾燥させ(MgSO4)そして濾過およびエ
バポレーションの後に、トリフルオロ酢酸(70ml)およびトリエチルシラン
(1ml)の混合物を、−10℃(アルゴン雰囲気)で残渣に添加した。混合物
を20分間0℃で攪拌し、その後環境温度にし、5分間攪拌し、30℃で減圧下
でエバポレートし、メタノール(4×50ml)で再エバポレートし、そして最
後にMerckシリカカラム(h=30cm,d=3.2cm)のクロマトグラ
フィーにかけた。溶出をCHCl3(1.5I)で行い、270nmでUV検出
して、生成物を粘稠性油状物(2g)として得た。元素構成を、マススペクトル
でC2841NO4であることを確認した。
【0038】 高分解能マススペクトル(CH4によるCl):456.310112(M+
,100%),C2842NO4 計算値456.311384。1H−NMR(C
DCL3):0.97(t,J=7.5Hz;3H),1.28(幅広;10H
),1.58(m;2H),2.07(m;4H),2.19(t,J=5.6
Hz;2H),2.80(m;2H),3.03(m;2H),3.37(s;
3H),4.87(m;1H),5.37(m;6H),6.04(d,J=8
.0Hz;1H),6.10(幅広;1H),6.83(m,4H)ppm。13 C−NMR(CDCl3):14.24;20.51;25.49;25.52
;25.57;27.16;29.08;29.15;29.54;36.48
;37.18;52.40;53.17;115.53;126.94;127
.07;127.70;128.21;128.27;130.21;131.
93;155.45;172.30;173.53ppm。
【0039】 (N−α−リノレニルチロシン,メチルエステル(II)の生物学的試験) (実験動物) 12匹の雄のSprague−Dawleyラットの3グループ(harle
s River Laboratories,Wilmington,MA.)
(重さ100−150g)を、十分に換気し、環境温度(22±2℃)および4
5%の相対湿度で空調してかご当たり6匹で収容した。ラットは、任意に食物(
Big Red Laboratory Chow,Agway Inc.,S
yracuse,N.Y.)および水を入手した。光(「Vita Light
」,Duro Test Corp.,North Bergen,N.J.)
を、9amと9pmとの間に提供した。これらのグループを回転研究のために使
用し、(II)の用量は100mg/kg(腹腔内)であった。
【0040】 (回転性挙動) (1.損傷) 1つのグループをコントロール群(処置なし)とし、第2のグループは偽操作
群であり、そして第3のグループは操作群であった。全ての手術を、麻酔下(要
求に応じてナトリウムペントバルビタール,50mg/ml)で行った。このラ
ットをKopf定位固定装置(モデル#900)に配置した。片側の陽極電解質
損傷を、一定の電流供給で生じた(損傷生成デバイス#58040,Stoel
ting,Chicago,Illinois)。電流(2.0mVを10秒間
)を、先端だけを剥き出しにしたステンレス鋼絶縁ワイヤ(pc 32,直径0
.008インチ)(「Formax」,Stoelting,Chicago,
Illinois)に通した。尾状核損傷についての座標(KonigおよびK
lippel,1963から改変)は:A8.5,L2.2,V+1.8であっ
た。損傷は、脳の左側で生じた。偽操作動物を、損傷動物として処置した(すな
わち、これらを定位固定装置に配置し、そして電極を脳に配置したが、電流は通
さなかった)。手術後、各ラットを個々のかごに配置した。試験を、手術の10
日あとに行った。実験の終わりに、各ラットに、ペントバルビタールの過剰用量
を与え、そして生理食塩水、続いて10%ホルマリンで灌流した。脳を取り出し
、そして連続的冠状スライスを凍結ミクロトームを使用して40ミクロンで行っ
た。代表的なスライスを、損傷の確認のためにCresyl Violetで染
色した。
【0041】 (2.手順) 回転性挙動の決定に関する詳細な手順は、実質的に試験(I)についての上記
の記載と同様であった。
【0042】 (3.結果) 結果を以下の表にまとめた。これは、(II)の投与が、統計学的に有意な様
式で(ANOVA p≦0.001)回転性挙動に影響を与えることを実証する
【0043】
【表2】 (眼瞼痙攣) これは、眼輪筋の不随意の痙攣であり、力強い眼の閉鎖を生じる。徴候として
、1分当たりの眼瞼の閉鎖の割合における有意な増加が存在する。この現象は、
筋緊張異常の1つの型であるとみなされ、脳ドパミンレベルの低下がこの症候群
の原因である。Ro4−1284は、強力なドパミン消耗剤である。生理食塩水
処理動物において、Ro4−1284は、本質的な眼瞼痙攣の動物モデルを誘導
し得る。上記の記載と同様のラットのグループを、14日間、25mg/kgの
(II)で毎日腹腔内処置し、次いで40mg/kgの腹腔内Ro4−1284
の用量でチャレンジした。この試験の結果を以下の表に示す。
【0044】
【表3】 (生物学的試験の結論)(I)および(II)は、血液−脳障壁(barri
er)を通過し、そしてドパミン、ノルエピネフリンおよびエピネフリンの1つ
以上に酵素的に変換される。本発明者らの知識の限りでは、α−リノレン酸また
はチロシンのいずれかが、これらの実験で見出されたように回転性挙動または眼
瞼痙攣に影響するということは、決して記録されていない。含蓄的に、本発明の
アシレート(一般に、その機能的誘導体を含む)は、血液−脳障壁を通過し得お
よび/または関連したレセプターにアクセスし得るべきである。
【0045】 本発明は、特定の実施形態を参照して詳細に記載されてきたが、多くの改変お
よび変形がなされ得ることが当業者に明らかである。従って、本発明は、このよ
うな実施形態によっていずれにせよ限定されるようには解釈されず、むしろこの
概念は上記の特許請求の範囲およびその精神に従って理解されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/4045 A61K 31/4045 31/405 31/405 A61P 25/00 A61P 25/00 25/16 25/16 C07C 233/51 C07C 233/51 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI,G B,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL ,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C076 AA95 CC01 DD41A EE59A FF34 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 BC07 BC14 MA02 MA05 NA13 NA15 ZA01 ZA22 4C206 AA01 AA02 AA03 AA04 GA03 MA02 MA05 NA13 NA15 ZA02 ZA22 4H006 AA01 AA03 AB21

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)天然に存在するα−アミノカルボン酸以外の神経伝達
    物質、および中枢神経系または末梢神経系の薬理学的に活性な化合物からなり、
    かつアシル化可能な水素原子を含む官能基を含む群より選択される物質、あるい
    はその反応性誘導体;と、 (b)必須脂肪酸またはその反応性誘導体; との反応生成物であるアシル化物であって、 該アシル化物は、塩基性官能基および/または酸性官能基を有するこのようなア
    シル化物の薬学的に受容可能な塩;ならびに塩基性官能基および/または酸性官
    能基を有する薬学的に受容可能な塩を含む該アシル化物の官能性誘導体を含む、
    アシル化物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のアシル化物であって、前記反応は、−CO
    −O−部分、−CO−S−部分;または式−CO−NR12の部分の形成を生じ
    、ここで、R1およびR2の各々は、独立して、水素原子または必要に応じて置換
    されたヒドロカルビル基から選択され、そしてNR12はまた、複素環式環を構
    成し得る、アシル化物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のアシル化物であって、前記薬理学的に活性
    な化合物が、コリン様作用剤、抗コリンエステラーゼ剤、抗ムスカリン薬、交感
    神経作用性アミン類、アドレナリン遮断薬およびアドレナリンインヒビター、神
    経節興奮薬および神経節遮断薬、神経筋遮断薬、全身麻酔薬および局所麻酔薬、
    催眠薬、精神病治療薬、抗癲癇薬、抗振せん麻痺薬、抗痙性薬、オピオイド鎮痛
    薬およびオピオイドアンタゴニスト、ならびに中枢神経系興奮薬の中から選択さ
    れる、アシル化物。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のアシル化物であって、前記他の神経伝達物
    質が、γ−アミノ酪酸(GABA)、ドーパミン、エピネフリン、ノルエピネフ
    リン、および5−ヒドロキシトリプタミンから選択される、アシル化物。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のアシル化物であって、該アシル化物は、ト
    リプトファンのN−アシル化誘導体、またはチロシンのN−アシル化誘導体およ
    び/もしくはO−アシル化誘導体であり、ここで、アシル基は、α−もしくはγ
    −リノレノイル、α−リノレノイルもしくはγ−リノレオイル、またはα−リノ
    レノイルもしくはγ−アラキドノイルである、アシル化物。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のアシル化物であって、該アシル化物は、ド
    ーパミン、エピネフリン、ノルエピネフリン、または5−ヒドロキシトリプタミ
    ンのN−アシル化誘導体および/もしくはO−アシル化誘導体であり、ここで、
    アシル基は、α−もしくはγ−リノレノイル、α−もしくはγ−リノレオイル、
    またはα−もしくはγ−アラキドノイルである、アシル化物。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のアシル化物であって、該アシル化物は、レ
    ボドーパ、または5−ヒドロキシトリプトファンのN−アシル化誘導体および/
    もしくはO−アシル化誘導体であり、ここで、アシル基は、α−もしくはγ−リ
    ノレノイル、α−もしくはγ−リノレオイル、またはα−もしくはγ−アラキド
    ノイルである、アシル化物。
  8. 【請求項8】 薬学的処方物であって、該組成物は、請求項1において規定
    される少なくとも1つのアシル化物を、少なくとも1つのキャリア、希釈剤、ま
    たはアジュバントと共に含む、薬学的組成物。
  9. 【請求項9】 神経伝達の欠損もしくは不全、または別の中枢神経系もしく
    は末梢神経系の欠損もしくは不全に関する疾患もしくは状態の処置のための医薬
    の製造における、(a)天然に存在するα−アミノカルボン酸、このような酸以
    外の神経伝達物質、および中枢神経系または末梢神経系の薬理学的に活性な化合
    物からなり、かつアシル化可能な水素原子を含む官能基を含む群より選択される
    物質、あるいはその反応性誘導体;と、 (b)必須脂肪酸またはその反応性誘導体; との反応生成物である少なくとも1つのアシル化物の使用であって、 該アシル化物は、塩基性官能基および/または酸性官能基を有するこのようなア
    シル化物の薬学的に受容可能な塩;あるいは塩基性官能基および/または酸性官
    能基を有するこのような官能性誘導体の薬学的に受容可能な塩を含む該アシル基
    の官能性誘導体を含む、使用。
  10. 【請求項10】 パーキンソン病を処置するために医薬の製造における、請
    求項9に記載の使用であって、該医薬は、チロシン、レボドーパ、およびドーパ
    ミンのN−アシル化誘導体および/もしくはO−アシル化誘導体から選択される
    、少なくとも1つの化合物の有効量を含み、ここで、アシル基は、α−もしくは
    γ−リノレノイル、α−もしくはγ−リノレオイル、またはα−もしくはγ−ア
    ラキドノイルである、使用。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の使用であって、前記反応は、−CO−O
    −部分、−CO−S−部分;または式−CO−NR12の部分の形成を生じ、こ
    こで、R1およびR2の各々は、独立して、水素原子または必要に応じて置換され
    たヒドロカルビル基から選択され、そしてNR12はまた、複素環式環を構成し
    得る、使用。
  12. 【請求項12】 請求項9に記載の使用であって、前記薬理学的に活性な化
    合物が、コリン様作用剤、抗コリンエステラーゼ剤、抗ムスカリン薬、交感神経
    作用性アミン類、アドレナリン遮断薬およびアドレナリンインヒビター、神経節
    興奮薬および神経節遮断薬、神経筋遮断薬、全身麻酔薬および局所麻酔薬、催眠
    薬、鎮静薬、精神病治療薬、抗癲癇薬、抗振せん麻痺薬、抗痙性薬、オピオイド
    鎮痛薬およびオピオイドアンタゴニスト、ならびに中枢神経系興奮薬の中から選
    択される、使用。
  13. 【請求項13】 請求項9に記載の使用であって、前記天然に存在するα−
    アミノカルボン酸が、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、
    β−カルボキシアスパラギン酸、γ−カルボキシグルタミン酸、システイン、シ
    スチン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、ホモセリン、ヒド
    ロキシリジン、ヒドロキシプロリン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオ
    ニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チ
    ロシン、およびバリンから選択される、使用。
  14. 【請求項14】 請求項9に記載の使用であって、前記他の神経伝達物質が
    、γ−アミノ酪酸(GABA)、ドーパミン、エピネフリン、ノルエピネフリン
    、および5−ヒドロキシトリプタミンから選択される、使用。
  15. 【請求項15】 請求項9に記載の使用であって、前記少なくとも1つのア
    シル化物は、トリプトファンのN−アシル化誘導体、またはチロシンのN−アシ
    ル化誘導体および/もしくはO−アシル化誘導体であり、ここで、アシル基は、
    α−もしくはγ−リノレノイル、α−もしくはγ−リノレオイル、またはα−も
    しくはγ−アラキドノイルである、使用。
  16. 【請求項16】 請求項9に記載の使用であって、前記少なくとも1つのア
    シル化物は、ドーパミン、エピネフリン、ノルエピネフリンまたは5−ヒドロキ
    シトリプタミンのN−アシル化誘導体および/もしくはO−アシル化誘導体であ
    り、ここで、アシル基は、α−もしくはγ−リノレノイル、α−もしくはγ−リ
    ノレオイル、またはα−もしくはγ−アラキドノイルである、使用。
  17. 【請求項17】 請求項9に記載の使用であって、前記少なくとも1つのア
    シル化物は、レボドーパ、または5−ヒドロキシトリプトファンのN−アシル化
    誘導体および/もしくはO−アシル化誘導体であり、ここで、アシル基は、α−
    もしくはγ−リノレノイル、α−もしくはγ−リノレオイル、またはα−もしく
    はγ−アラキドノイルである、使用。
  18. 【請求項18】 神経伝達の欠損もしくは不全、または別の中枢神経系もし
    くは末梢神経系の欠損もしくは不全に関する疾患もしくは状態の処置のための方
    法であって、ここで、該方法は、(a)天然に存在するα−アミノカルボン酸、
    このような酸以外の神経伝達物質、および中枢神経系または末梢神経系の薬理学
    的に活性な化合物からなり、かつアシル化可能な水素原子を含む官能基を含む群
    より選択される物質、あるいはその反応性誘導体;と、 (b)必須脂肪酸またはその反応性誘導体; との反応生成物である少なくとも1つのアシル化物の有効な量を、ヒトまたは非
    ヒト哺乳動物に投与する工程を包含し、方法であり、 該アシル化物は、塩基性官能基および/または酸性官能基を有するこのようなア
    シル化物の薬学的に受容可能な塩;あるいは塩基性官能基および/または酸性官
    能基を有するこのような官能性誘導体の薬学的に受容可能な塩を含む該アシル化
    物の官能性誘導体を含む、方法。
  19. 【請求項19】 パーキンソン病を処置するための請求項18に記載の方法
    であって、該方法は、チロシン、レボドーパ、およびドーパミンのN−アシル化
    誘導体および/もしくはO−アシル化誘導体から選択される、少なくとも1つの
    化合物の有効量を用いて、患者を処置する工程を包含する、方法であり、ここで
    、アシル基は、α−もしくはγ−リノレノイル、α−もしくはγ−リノレオイル
    、またはα−もしくはγ−アラキドノイルである、方法。
  20. 【請求項20】 請求項18に記載の方法であって、前記反応は、−CO−
    O−部分、−CO−S−部分;または式−CO−NR12の部分の形成を生じ、
    ここで、R1およびR2の各々は、独立して、水素原子または必要に応じて置換さ
    れたヒドロカルビル基から選択され、そしてNR12はまた、複素環式環を構成
    し得る、方法。
  21. 【請求項21】 請求項18に記載の方法であって、前記薬理学的に活性な
    化合物が、コリン様作用剤、抗コリンエステラーゼ剤、抗ムスカリン薬、交感神
    経作用性アミン類、アドレナリン遮断薬およびアドレナリンインヒビター、神経
    節興奮薬および神経節遮断薬、神経筋遮断薬、全身麻酔薬および局所麻酔薬、催
    眠薬、鎮静薬、精神病治療薬、抗癲癇薬、抗振せん麻痺薬、抗痙性薬、オピオイ
    ド鎮痛薬およびオピオイドアンタゴニスト、ならびに中枢神経系興奮薬の中から
    選択される、方法。
  22. 【請求項22】 請求項18に記載の方法であって、前記天然に存在するα
    −アミノカルボン酸が、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸
    、β−カルボキシアスパラギン酸、γ−カルボキシグルタミン酸、システイン、
    シスチン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、ホモセリン、ヒ
    ドロキシリジン、ヒドロキシプロリン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチ
    オニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、
    チロシン、およびバリンから選択される、方法。
  23. 【請求項23】 請求項18に記載の方法であって、前記他の神経伝達物質
    が、γ−アミノ酪酸(GABA)、ドーパミン、エピネフリン、ノルエピネフリ
    ン、および5−ヒドロキシトリプタミンから選択される、方法。
  24. 【請求項24】 請求項18に記載の方法であって、前記少なくとも1つの
    アシル化物は、トリプトファンのN−アシル化誘導体、またはチロシンのN−ア
    シル化誘導体および/もしくはO−アシル化誘導体であり、ここで、アシル基は
    、α−もしくはγ−リノレノイル、α−もしくはγ−リノレオイル、またはα−
    もしくはγ−アラキドノイルである、方法。
  25. 【請求項25】 請求項18に記載の方法であって、前記少なくとも1つの
    アシル化物は、ドーパミン、エピネフリン、ノルエピネフリンまたは5−ヒドロ
    キシトリプタミンのN−アシル化誘導体および/もしくはO−アシル化誘導体で
    あり、ここで、アシル基は、α−もしくはγ−リノレノイル、α−もしくはγ−
    リノレオイル、またはα−もしくはγ−アラキドノイルである、方法。
  26. 【請求項26】 請求項18に記載の方法であって、前記少なくとも1つの
    アシル化物は、レボドーパ、または5−ヒドロキシトリプトファンのN−アシル
    化誘導体および/もしくはO−アシル化誘導体であり、ここで、アシル基は、α
    −もしくはγ−リノレノイル、α−もしくはγ−リノレオイル、またはα−もし
    くはγ−アラキドノイルである、方法。
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