JP2002527050A - Hla−b35分子に結合する単離ペプチド - Google Patents
Hla−b35分子に結合する単離ペプチドInfo
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Abstract
Description
ペプチドに関する。詳しくは、本発明は、HLA−B35分子に結合し、ノナマ
ーであるペプチドに関する。
は複雑なものである。この系の重要は側面はT細胞応答である。この応答は、T
細胞が、ヒト白血球抗原(“HLA”)又は主要組織適合遺伝子複合体(“MH
C”)と称される細胞表面分子とペプチドとの複合体を認識し、それと相互作用
することを必要とする。前記ペプチドは、HLA/MHC分子も提示する細胞に
よってプロセッシングされるより大きな分子に由来する。この点に関しては、メ
ール(Male)等、Advanced Immunology(J.P.Li
pincott Company,1987)、特にその6−10章を参照。T
細胞とHLA/ペプチド複合体との相互作用は制限されたものであって、HLA
分子とペプチドとの特定の組み合わせに対して特異的なT細胞を必要とする。も
しも特異的なT細胞が存在しなければ、たとえそのパートナー複合体が存在して
いてもT細胞応答は起こらない。同様に、T細胞が存在していても、特異的な複
合体が存在しなければ応答は起こらない。このメカニズムは、異物に対する免疫
系の応答、自己免疫疾患、及び細胞異常に対する応答に関与している。タンパク
質がHLA結合ペプチドへとプロセッシングされるメカニズムに関して多くの研
究が行われてきた。この点に関しては、バリナガ(Barinaga),Sci
ence 257:880(1992),フリーモント(Fremont)等, Science 257:919(1992);マツムラ(Matsumura)
等、Science 257:927(1992)、ラトロン(Latron)
等、Science 257:964(1992)を参照。
ば、参考文献として本出願にその内容を合体させる、1992年5月22日出願
、1992年11月26日公表のPCT出願PCT/US92/04354には
、1つの遺伝子ファミリーが開示されており、これらはプロセッシングされてペ
プチドとなり、次に、細胞表面に発現され、特異的なCTLによる腫瘍細胞の溶
解を引き起こすことができる。前記遺伝子は、“腫瘍拒絶抗原前駆体”、別名、
“TRAP”分子をコードするものであるといわれ、これら分子に由来するペプ
チドは、“腫瘍拒絶抗原”または“TRA”と称される。このファミリーの遺伝
子の詳細に関しては、ともにここに参考文献として合体させるトラヴァーサリ(
Traversari)等、Immunogenetics 35:145(1
992);ファン・デア・ブルッゲン(van der Bruggen)等、 Science 254:1643(1991)を参照。
−A1分子に結合するノナペプチドが教示されている。この特許は、特定のHL
A分子に対する特定のペプチドの特異性が判明すれば、特定のペプチドが一つの
特定のHLA分子に対しては優先的に結合するが他には結合しないと予測すべき
であると教示している。これは重要である。というのは、個体によってその所有
するHLA表現型が異なるからである。その結果、特定のペプチドが特定のHL
A分子又はHLA分子のクラスに対するパートナーであるとして同定されること
が診断及び治療上の効果をもたらすとしても、それらはその特定のHLA表現型
を有する個体に対してしか適切でないのである。多くの細胞異常は、一つの特定
のHLA表現型に限定されるものではなく、標的治療法には、その対象となる異
常細胞の表現型に関するいくらかの知識が必要とされるため、この分野に於いて
更なる研究が必要である。
OPA”、に変換する反応を触媒し、これは、メラノサイトに選択的に発現され
るものと考えられている(ミューラー(Muller)等、EMBO J 7:
2715(1988))。前記ヒト酵素のcDNAに関する初期の報告は、クウ
ォン(Kwon)米国特許第4,898,814号に見られる。ブチャード(B
ouchard)等、J.Exp.Med.169:2029(1989)によ
る、それより後の報告は、僅かに異なる配列を提供している。それは色素異常症
に関連している為、この酵素に対する阻害剤を同定するための多大な努力がなさ
れてきた。この文献のいくつかの具体例として、ジンボウ(Jinbow)、W
O9116302;ミシマ(Mishima)等、米国特許第5,077,05
9号、及びナツァローパー(Nazzaropor)米国特許第4,818,7
68号がある。類似の物質を教示しているその他の参考文献は当業者に周知であ
ろう。
の抗原又はTRAP分子と同様に処理可能である、ことを教示している。即ち、
メラノーマ等の或る種の細胞異常に於いて、チロシナーゼがプロセッシングされ
、それに由来するペプチドが、或る種の異常細胞上に於いてHLA分子と複合体
を形成することが判った。これらの複合体は、細胞溶解性T細胞(“CTL”)
によって認識され、次に、提示細胞を溶解することが判った。
,238号は、チロシナーゼに由来し、HLA−A2及びHLA−B44分子と
複合体を形成するペプチドを教示している。HLA分子によって提示されるチロ
シナーゼに由来するペプチドに関するその他の情報は、米国特許第5,487,
974号、及び、1994年2月28日出願の特許出願第08/203,054
号、1993年6月23日出願の特許出願第08/081,673号、及び19
92年12月22日出願で現在では放棄されている出願第07/944,928
号に見られる。これらの参考文献のすべてをここに合体させる。
によって認識されることが知られている。この点に関しては、たとえば、199
6年9月26日出願で、ここに参考文献として合体させる米国特許出願第08/
718,964号を参照。HLA−B35分子による提示に関するその他の情報
は、たとえば、ここに参考文献として合体させるラメンシー(Rammense
e)等、Immunogenetics 41:171(1995),p.20
7に見られる。更に、ここに参考文献として合体させるMason等、Tiss
ue Antigens 51:417−465(1998)も参照。その第4
58頁には、前記公知のHLA−B35対立遺伝子のアミノ酸配列がリストされ
ており、これらの間に多大な同一性が存在することが示されている。
チドが今回同定された。これらのペプチドとその利用法が本発明を構成する。
ロシナーゼに由来するものであっても、本発明のペプチドは、必ずしもそれらに
由来するものである必要はない。
18:671−676(1988)によって記載されているメラノーマ細胞ライ
ンLG2−MELは、自己由来細胞溶解性Tリンパ球によって認識される。少な
くとも三つの抗原がその表面上に提示され、これらCTLによって認識されるが
、これらの抗原のいずれもまだ単離されたり、記載されたことはない。これらの
実験は、いかに“CTL35−24”によって認識されるそのペプチドが同定さ
れたかを記載するものである。
子に対する二つのモノクローナル抗体を、CTL35−24と細胞ラインLG2
−MELと組み合わせた。これらの抗体は、共にここに参考文献として合体させ
るレバイ(Rebai)等、Tissue Antigens 22:107−
117(1983)とヤン(Yang)等、Immunogenetics 1
9:217−231(1984)とによって記載されている。前記抗体はCTL
35−24によるLG2−MELの溶解を阻害することがわかった。本質的に、
これは、抗体の希釈物(1/3−1/80)を細胞傷害性アッセイに添加するこ
とによってなされた。従来のHLAタイピングによって、既に、メラノーマ細胞
ラインが提示するHLA分子として、HLA−A24,A32,B35,B44
及びCw*04は同定されていたので、その提示分子が、B35,B44又はC
w*04のいずれかであることは明白であった。
が得られることが可能であることは周知である。LG2−MELのそのようなサ
ブライン、即ち、HLA−B35の発現を失ったLG2−MEL220、は知ら
れていた。CTL35−24は、このサブラインを溶解することが出来ず、これ
は、前記提示分子がHLA−B35であることを示唆した。
、対立遺伝子サブタイプHLA−B*3503であることが判明した。このサブ
タイプは、メイソン(Mason)等,前出、から理解されるように、その他の
公知のHLAサブタイプと僅かに異なっている。ここから、前記対立遺伝子サブ
タイプは、ペプチド提示の目的に於いて均等物である、と考えられる。
常細胞に於いては発現されないか、もしくは、それらに於いてのみ発現される多
くの遺伝子を発現することが知られている。これらの遺伝子としては、MAGE
遺伝子、BAGE,GAGE(1−6),RAGE(1−4),LAGE,PR
AME,チロシナーゼ、Melan−A,NY−ESO−1,pme/17,C
ASP−8,MUM−1及びgp100がある。HLA−B35分子によって提
示される前記抗原がこれらの遺伝子のいずれからプロセッシングされるか否かを
調べるために実験を行った。これを行うために、標準法により、上記のもののそ
れぞれのcDNAを得て、ベクターを調製した。これらのベクターを使用してC
OS細胞をトランスフェクトし、それらは、又、LG2−MELによって発現さ
れるHLA−B*3503のcDNAにもトランスフェクトした。使用されたc
DNA(即ち、HLA−B*3503のcDNA)は、BB49−SCCHN細
胞から調整されたcDNAライブラリーから得た。この細胞ラインは、ここに参
考文献として合体させるマンドルツァット(Mandruzzato)等、J.
Exp.Med.186(5);785−793(1997)によって記載され
ている。前記両トランスフェクションは、周知のDEAE/デキストラン法を用
いて、前述した、各コンストラクトを50ngを使用して行われた。トランスフ
ェクションの24時間後、CTL35−24(1500個の細胞)を添加し、そ
の更に24時間後、標準法を使用して、TNF産生を測定した。トラヴァーサリ
(Traversari)等,Immunogenetics 35:145−
152(1992)を参照。細胞ラインLG2−MEL5−35(陽性コントロ
ール)と、HLA−B*3503単独又はメラノーマ関連遺伝子単独でトランス
フェクトしたCOS細胞と含むコントロールを使用した。チロシナーゼとHLA
−B*3503との両方を発現した細胞だけがTNF産生を刺激した。
3によって提示されるペプチドの正体を判定するための研究を行った。これを行
うために、共にここに参考文献として合体させるウーフェル(Woefel)等
、Eur.J.Immunol.24:759−764(1994)及びブリチ
ャード(Brichard)等、Eur.J.Immunol.26:224−
230(1996)、更に、同様にここに参考文献として合体させる米国特許第
5,487,974号とに従って、チロシナーゼcDNAのフラグメントを調製
した。この特許の配列識別番号1が本出願の配列識別番号40である。
ことを除いて、上述の例2に記載したものと同じTNFアッセイを使用した。三
つのフラグメントが陽性であり、これらはチロシナーゼcDNAのそのコード領
域のヌクレオチド1−1086,427−1134及び703−1134に対応
している。位置574−831に対応するフラグメントは陰性であった為、これ
により、ヌクレオチド831−1086が前記提示抗原をコードするものである
、という結論が導かれた。これらは、チロシナーゼのアミノ酸270−362に
対応するものであり、そのアミノ酸配列は公知である。このアミノ酸配列を、H
LA−B*3501に結合し、その結合モチーフが、ここに参考文献として合体
させる前出のラメンシー(Ramensee)等、によって記載されている公知
のペプチドと比較した。この参考文献は、位置2にPro、位置9にTyrがそ
れぞれ見られる、ノナペプチドであるHLA−B35の結合モチーフを記載して
いる。デカペプチドに関しては、ラメンシー(Ramensee)等は、P2と
Y10とをアンカーとしている。HLA−B*3501を使用した理由は、HL
A−B*3503に関しては当該技術に於いてその情報が存在していないからで
ある。ラメンシー(Ramensee)等は、又、P9の副アンカーとして、P
he,Met,Leu及びIleを記載している。アミノ酸配列LPSSADV
EF(配列識別番号1)によって定義されるペプチドがこれらの要件を満たすも
のであり、これは、チロシナーゼのアミノ酸312−320に見られる。その溶
解を刺激する能力を、該ペプチドを合成し、これを、HLA−B*3503を発
現する自己由来リンパ芽細胞ラインLG2−EBVに添加し、その後、CTL3
5−24を添加することによってテストした。細胞ラインHA7−EBVも、テ
ストした。このラインは、HLA−B*3501を発現する。細胞を、様々な濃
度の配列識別番号1のペプチドとインキュベートする51Cr放出アッセイを使用
した。このアッセイの詳細についてはここに参考文献として合体させる米国特許
第5,519,117号を参照。51Cr標識細胞を、前記ペプチドと30分間イ
ンキュベートし、その後、CTL35−24を、5:1のエフェクタ(CTL)
標的(LG2−EBV)比で添加した。51Cr放出を3.5時間後に測定した。
記ペプチドがHLA−B*3501とB*3503との両方に結合したことが銘記
される。1nMの投与量のペプチドではLG2−EBV細胞の最大値の半分の溶
解をもたらし、約10nMの投与量のペプチドでHA7−EBV細胞の最大値の
半分の溶解をもたらした。
のである。これらのペプチドは次の式のものである。 Leu Pro Xaa Xaa Xaa Xaa Xaa Xaa Phe(
配列識別番号2)。 その類の範囲内に於いて、位置3がSer、位置4がSer、位置5がAla
又は位置6がAspのものが好ましい(配列識別番号3−6)。本発明のペプチ
ドは、上記に定義したような位置3−6を1以上有するものであってよい。位置
7及び8はいずれのアミノ酸であってもよい。上記ペプチドに対応するものでは
あるが、N及びC末端に於いてチロシナーゼのアミノ酸270−312及び32
1−362のみに隣接する(flanked)ペプチドも本発明の一部を構成す
るものである。換言すると、そのアミノ酸が配列識別番号2に連結されたアミノ
酸270−311以下のアミノ酸から成り、それが、それぞれアミノ酸321−
362に連結されたペプチドである。従って、たとえば、チロシナーゼのアミノ
酸290−311、その後に配列識別番号2、その後にチロシナーゼのアミノ酸
321−340、から成るペプチドが本発明の一部を構成する。好ましくは、約
16以下のアミノ酸から成り、配列識別番号2又は配列識別番号1、或いは配列
識別番号4−6のいずれかを有するペプチドが本発明の一部を構成する。
3−6のペプチドのいずれか一つと、一以上の追加のMHC又はHLA結合ペプ
チドとを有するペプチドの組み合わせも本発明の一態様である。各個体によって
、一般に、その細胞表面上にそれぞれ別の6つのHLA分子が発現することが知
られている。前記「背景」の部分の従来技術を参照すると、他のHLA分子に結
合するペプチドは公知であり、HLA−B35分子に結合するその他のペプチド
も同様である。従って、二つ以上のMHC結合ペプチドを有し、これら結合ペプ
チドの少なくとも一つが、配列識別番号1−6によって定義されるペプチドであ
る組成物を「カスタマイズ」することが可能である。
よって定義される、又は、より好ましくは、配列識別番号1及び3−6のいずれ
か1つのペプチド以上であるペプチドをコードするヌクレオチドから成る核酸分
子等の、本発明の前記ペプチドをコードする核酸分子も本発明の一部を構成する
。これらの核酸分子は、発現ベクターに組み込むことが可能であり、これら核酸
分子又はベクターは、真核又は原核のいずれであっても、細胞、細胞ライン、及
び細胞株、をトランスフォーム又はトランスフェクトするのに使用することがで
きる。それらは、又、HLA−B*3501やHLA−B*3503等のHLA−
B35分子のようなMHC分子をコードする核酸分子との組み合わせで使用する
ことも可能である。
れらも本発明の一部を構成するものである。たとえば、イン・ヴィトロ又はイン
・ヴィヴォでの、特異的に病原性細胞を溶解する、細胞溶解性T細胞の産生、等
の治療用途に加えて、前記ペプチドは、HLA−B35陽性細胞の同定、又は、
そのような細胞を含む混合物からのHLA−B35陽性細胞の除去に使用するこ
とができる。前記核酸分子は、特に、チロシナーゼを発現している細胞を同定す
るためのプローブとして使用することができる。
するのに有用な多成分複合体も本発明の一部を構成する。前記複合体は、第1バ
インディングパートナーと第2結合バインディングパートナーとを有し、これら
第1及び第2バインディングパートナーは互いに対して特異的である。これらは
、たとえば、アビジン又はストレプトアビジン、及び、ビオチン、ビオチンに対
して特異的な抗体又はその抗体の一部、等とすることができる。重要な特徴は、
前記第2バインディングパートナーは、MHC分子と、β2ミクログロブリンと
、前記MHC分子に特異的に結合するペプチドとの複数の複合体に結合するもの
でなければならず、この多重成分複合体は、標識化されたものでなければならな
いということである。前記MHC分子は、好ましくは、HLA−B35等のHL
A分子であるが、当業者に於いては、いずれのHLA分子も使用可能であること
が理解されるであろう。対象となるペプチドに関して、論評記事、米国及び米国
以外の特許、を含む多くの参考文献が、配列識別番号2−6以外のペプチド、及
びその結合パートナHLA分子を記載している。これらすべてが本発明に含まれ
る。ペプチド及びそのHLA分子パートナーの具体例はこの出願中に後述される
。
、たとえば、HLA特異性抗体、又はβ2ミクログロブリン抗体等の、HLA/
β2ミクログロブリン/ペプチド複合体の構成成分に対して特異的な抗体であっ
てもよい。同様に、前記第1バインディングパートナーは、たとえば、組換え又
は天然プロテインL、組換え又は天然プロテインAであってもよく、更には、第
2の抗体であってもよい。前記複合体は、可溶性形態に、或いは、磁気ビーズ等
の除去可能な固相に結合させることも可能である。
数は、様々なものであってよい。それは、少なくとも2つの複合体、好ましくは
少なくとも4つ、の複合体を有するが、それ以上のものが含まれていてもよい。
合体は、当該技術に於いて公知のいずれの標識を使用しても標識化することがで
きる。蛍光標識の具体例は既に上述した。アルカリフォスファターゼ等の酵素標
識、金属粒子、合成材から成る着色プラスチック、放射性標識、等のすべてが使
用可能である。
パートナーを使用することも可能である。たとえば、前記第1バインディングパ
ートナーがストレプトアビジンで、前記第2バインディングパートナーがビオチ
ンである場合、前記第3バインディングパートナーは、ストレプトアビジン特異
性抗体であってよい。三つ以上のバインディングパートナーが使用される場合、
上述した標識は、前記HLA/β2ミクログロブリン/ペプチド複合体との係合
が損なわれない限り、いずれのバインディングパートナーに取り付けてもよい。
対して特異的である、サンプル中の細胞溶解性T細胞の同定又は単離に使用する
ことができる。前記例が示したように、そのような細胞溶解性T細胞は、本発明
の免疫複合体に結合する。一好適実施例に於いて、テストされるサンプルは、細
胞溶解性T細胞に特異的に結合する反応物で処理され、前記標識は検出可能な信
号を提供する。次に、標識CTLを含む前記サンプルを、前記複合体に接触させ
ると、それが結合し、標準的な周知の細胞分離の方法のいずれかを使用して分離
することができる。好ましくは、FACSが使用されるが、その他の分離法も当
業者にとって知られているであろう。使用されるペプチドは、その当業者の必要
に応じたものであり、それは、たとえば、考慮対象の特定のMHC系の性質に応
じたものであり、それに対するCTLが知られているペプチドの、非限定的な具
体例の表を次に示す。これらは配列識別番号7−38にも記載されている。
,590号、現在では米国特許第08/530,569号である出願第08/4
87,135号、出願第08/880,693号、現在では米国特許第
号である出願第08/718,964号に見られ、これのすべてをここに参考
文献として合体させる。
ペプチドの合成を指令するのに必要な情報を担持する、いわゆる「ミニ遺伝子」
に関する。1以上の抗原性ペプチドをコードするミニ遺伝子をデザインすること
ができ、次に、それらを、プラスミドによるトランスフェクション、又は、ワク
シニア又はアデノウイルスへのクローニングを介して、宿主細胞ゲノムにトラン
スファーされる。たとえば、ここに参考文献として合体させるザジャック(Za
jac)等,Int.J.Cancer 71:496(1997)を参照。
原からのペプチドと組み合わせることができる。ペプチドの具体例としては、上
述した種々の特許出願にリストされているものがある。
させる下記の参考文献に記載されている。米国特許第5,405,940号、第
5,487,974号、第5,519,117号、第5,530,096号、第
5,554,506号、第5,554,724号、第5,558,995号、第
5,585,461号、第5,589,334号、第5,648,226号、及
び第5,683,886号、PCT国際公表第92/20356号、第94/1
4459号、第96/10577号、第96/21673号、第97/1083
7号、第97/26535号、及び第97/31017号、更に、現在係属中の
米国特許出願第08/713,354号。これらのペプチドも、出願番号第08
/927,015号及び、出願番号第09/062,422号の一部継続出願と
して1998年10月2日出願のKnuth等、の一部継続出願に記載されてい
るもののような腫瘍拒絶抗原前駆体に由来するペプチド等の、MHC−クラスI
I分子と複合体を形成するペプチドと組み合わせることが可能である。この新規
に出願された一部継続出願をここに参考文献として合体させる。
プであって、それらを様々な方法で結合させることができ、このタイプの分子が
免疫応答を刺激および/又は誘発させるか否かが判定される。
合させることができる。関連するエピトープ配列の直接的な結合を教示している
トンプソン(Thompson)等、Proc.Natl.Acad.Sci.
USA 92(13):5845−5849(1995)を参照。ポリトープの
ワクチンとしての使用は周知である。たとえば、ギルバート(Gilbert)
等、Nat.Biotechnol.15(12):1280−1284(19
97);トンプソン(Thompson)等、前出;トンプソン(Thomps
on)等、J.Immunol. 157(2):822−826(1996)
;タム(Tam)等、J.Exp.Med,171(1):299−306(1
990)を参照。これらすべてをここに参考文献として合体させる。特にタム(
Tam)の参考文献には、ポリトープを、マウスモデルにおいて使用した時、抗
体の産生と保護免疫の発生の両方において有用であることが示されている。更に
、この文献には、前記ポリトープが、消化された時に、MHCによって提示され
ることができ、かつ、提示されるペプチドを産生することが示されている。タム
(Tam)は、これを、ポリトープ「列(strings)」からプロセッシン
グされる個々のエピトープのCTLによる認識を示すことによって示している。
このアプローチは、たとえば、ポリトープにおいて、いくつのエピトープが結合
することが可能であるのか、及び、認識を誘発することが可能であるのかの判定
、更に、それらエピト−プの様々な組み合わせの有効性の判定するのに使用する
ことが可能である。様々な組み合わせを、特定の腫瘍拒絶抗原のサブセットを発
現する患者用に「テイラーメイド」することができる。これらのポリトープは、
ポリペプチド構造として、又は、核酸搬送システムの使用を介して、導入するこ
とができる。詳述すると、当該技術分野では、個々のエピトープ、又は、前述し
たようなポリトープをコードするDNAを導入するのに利用可能な方法として様
々なものがある。たとえば、ここに参考文献として合体させるオールソップ(A
llsopp)等、Eur.J.Immunol 26(8):1951−19
59(1996)を参照。アデノウイルス、ポックスウイルス、Tyウイルス様
粒子、プラスミド、細菌、等、を使用することができる。マウスモデルにおいて
、これらのシステムをテストして、どのシステムが、所与のヒトにおける匹敵す
る状況にとって最も適当かを判断することができる。それらは、又、ヒトの臨床
試験でテストすることも可能である。
つのアジュバントとを有する組成物も本発明の一つの特徴である。それらの組成
物は、たとえば、治療方法の一部として好ましくはヒト、又、対象となる非ヒト
動物に於いて免疫応答を発生させ、その後、ヒトの治療又は診断に使用すること
が可能な免疫組成物を産生するために使用することが可能である。当業者にとっ
て、そのようなアジュバントは周知であるので、それらについてここで詳述する
必要はない。
ory molecule)を含ませることができる。これらは、タンパク質、
又はタンパク質をコードする分子であって、T細胞の表面の分子と作用し、これ
によって、MHC分子/抗原/T細胞レセプター相互作用の形成によって既に刺
激されているT細胞を共同刺激するものである。そのような共同刺激性分子は、
抗腫瘍免疫、及びCTL増殖を増強する。そのような共同刺激性分子の具体例は
、“B7−1”及び“B7−12”又はCD80及びCD86、としてそれぞれ
知られているものである。ここに参考文献として合体させるツァン(Zhang
)等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA95(11):6284
−6289(1998)を参照。
ーロイキンと組み合わせることができる。ガジェウスキー(Gajewski)
等、J.Immunol 154:5637−5648(1995)を参照。上
述したように、前記共同刺激性分子は、核酸分子の形態で投与することができる
。そのような方法は、養子移入免疫療法(ワン(Wang)等、J.Immun
other,Emphasis Tumor Immunol,19:1−8(
1996))のためのCTL増殖(expansion)との関連に於いて有用
でありうる。必要な核酸分子を、「裸の」DNAの形態で投与することができる
(キム(Kim)等、Nat.Biotechnol 15(7):641−6
46(1997))、同様に、アデノウイルスやポックスウイルスベクター等の
組換えベクターの形態として、投与することができる。ウェントナー(Wend
tner)等、Gene Ther.4(7):726−735(1997)を
参照。これらのシステムのすべてを、前記共同刺激性分子が、前記ペプチド、ア
ジュバント分子、等を含めて、他の選択された分子と共に、発現されるように構
成することができる。
によってその細胞を共同刺激することができるので、共同刺激性分子として作用
することができる。上述したB7分子は、CD28分子に対するリガンドである
。従って、抗CD28抗体は、ポリクローナルなものと、モノクローナルなもの
も、ヒト化されたもの等のいずれも、すべてこのように作用することができる。
抗CD40抗体も、又、共同刺激性分子として使用可能である。これらは、すべ
て、共同刺激性分子のファミリーの具体例であり、唯一可能な代替物であると見
做されるべきではない。
本発明の一つの特徴構成である。前述したように、サンプル中のCTLは、ペプ
チド/MHC複合体と反応することが示されている。従って、もしも、CTLが
サンプル中に存在していることが判っているならば、HLA−B35陽性細胞を
、本発明の前記ペプチドを、HLA−B*3503陽性細胞等のこれらHLA−
B35陽性細胞に添加することによって「溶解」させることができ、次に、たと
えば、放射性クロム放出、TNF産生等、又は、それによってT細胞活性が測定
されるその他の方法、によって測定することができる。同様に、サンプルに対し
て、クレームされているペプチドのいずれかを、HLA−B35陽性細胞と添加
し、たとえば、51Cr放出、TNF放出、等、によって前記HLA−B35陽性
細胞のリーシスを測定することによって、サンプル中に、特異的な腫瘍内浸潤リ
ンパ球(“TIL”)が存在するか否かを測定することができる。更に、CTL
をELI−SPOT分析によって検出することができる。たとえば、シュミッテ
ル(Schmittel)等、(1997).J.Immunol.Metho
ds 210:167−174及びラルヴァニ(Lalvani)等、J.Ex
p.Med.126:859(1997)を参照。又は、MHCクラスI/ペプ
チドの蛍光発生的テトラマー複合体のFACS分析によって検出することができ
る。ダンバー(Dunbar)等、(1998),Current Biolo
gy 8:413−416を参照。これらのすべてをここに参考文献として合体
させる。
ができる。前述したように、CTL前駆体は、適当な複合体と対峙した時にCT
Lになる。そのようないわば「対峙」を作り出すことによって、CTLを産生す
ることができる。これは、イン・ヴィヴォ(生体内)において、更に、エクス・
ヴィヴォ(生体外)において、そのようなCTLを産生するために有用である。
す必要はない。
、それらの用語及び表現を使用するに当たって、図示し記載された特徴構成のい
かなる均等物又その一部もそれらを除外する意図はなく、本発明の範囲内に於い
て様々な改変が可能であると理解される。
Claims (27)
- 【請求項1】 下記のアミノ酸配列から成る単離ペプチド、 Leu Pro Xaa Xaa Xaa Xaa Xaa Xaa Phe(配列識別番号2)、 ここで、各Xaaは、いずれのアミノ酸でもよい。
- 【請求項2】 請求項1に記載の単離ペプチドであって、下記の基準の少な
くとも一つが満たされる、 前記第1のXaaはSerである(配列識別番号3) 前記第2のXaaはSerである(配列識別番号4) 前記第3のXaaはAlaである(配列識別番号5) 前記第4のXaaはAspである(配列識別番号6)、請求項1に記載の単離
ペプチド。 - 【請求項3】 前記ペプチドが、配列識別番号1のアミノ酸配列から成る、
請求項1に記載の単離ペプチド。 - 【請求項4】 前記第5アミノ酸がValであるか、若しくは、前記第6ア
ミノ酸がGluである、請求項2の単離ペプチド。 - 【請求項5】 少なくとも配列識別番号2のアミノ酸配列と、チロシナーゼ
のアミノ酸321−362以下のアミノ酸に連結された、配列識別番号2に連結
されたチロシナーゼのアミノ酸270−311以下のアミノ酸から成る、単離ペ
プチド。 - 【請求項6】 チロシナーゼのアミノ酸270−362から成る、請求項5
に記載の単離ペプチド。 - 【請求項7】 請求項1に記載の単離ペプチドと、アジュバントとを有する
組成物。 - 【請求項8】 請求項2に記載の単離ペプチドと、アジュバントとを有する
組成物。 - 【請求項9】 請求項3に記載の単離ペプチドと、アジュバントとを有する
組成物。 - 【請求項10】 請求項4に記載の単離ペプチドと、アジュバントとを有す
る組成物。 - 【請求項11】 請求項5に記載の単離ペプチドと、アジュバントとを有す
る組成物。 - 【請求項12】 請求項6に記載の単離ペプチドと、アジュバントとを有す
る組成物。 - 【請求項13】 請求項1に記載の単離ペプチドと、MHCクラスII分子
に結合するペプチドとを有する組成物。 - 【請求項14】 請求項1に記載の単離ペプチドをコードする単離核酸分子
。 - 【請求項15】 請求項3に記載の単離ペプチドをコードする単離核酸分子
。 - 【請求項16】 請求項5に記載の単離ペプチドをコードする単離核酸分子
。 - 【請求項17】 請求項6に記載の単離ペプチドをコードする単離核酸分子
。 - 【請求項18】 プロモーターに作動可能にリンクされた、請求項14に記
載の単離核酸分子を有する発現ベクター。 - 【請求項19】 プロモーターに作動可能にリンクされた、請求項15に記
載の単離核酸分子を有する発現ベクター。 - 【請求項20】 プロモーターに作動可能にリンクされた、請求項16に記
載の単離核酸分子を有する発現ベクター。 - 【請求項21】 プロモーターに作動可能にリンクされた、請求項17に記
載の単離核酸分子を有する発現ベクター。 - 【請求項22】 請求項14,15,16又は17に記載の単離核酸分子を
有する、組換え細胞、細胞ライン、又は細胞株。 - 【請求項23】 請求項18,19,20又は21に記載の発現ベクターを
有する、組換え細胞、細胞ライン、又は細胞株。 - 【請求項24】 更に、HLA−B35分子をコードする核酸分子を有する
、請求項22に記載の組換え細胞、細胞ライン、又は細胞株。 - 【請求項25】 更に、HLA−B35分子をコードする核酸分子を有する
、請求項23に記載の組換え細胞、細胞ライン、又は細胞株。 - 【請求項26】 請求項1に記載のペプチドと、少なくとも一つのその他の
MHC結合ペプチドとを有する組成物。 - 【請求項27】 細胞溶解性T細胞を産生するのに有用なキットであって、
請求項14に記載の単離核酸分子と、HLA−B35分子をコードする単離核酸
分子とを、それぞれ分離可能なポーションとして有する細胞溶解性T細胞を産生
するのに有用なキット。
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