JP2002526453A - 選択的なニューロンの放射線保護のためのニューロイムノフィリン類 - Google Patents

選択的なニューロンの放射線保護のためのニューロイムノフィリン類

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Abstract

(57)【要約】 放射線傷害の源に関係なく、電離放射線で誘発された損傷からニューロンを選択的に保護するための方法及び医薬。この方法は、電離放射線の損傷を与える効果に対して、正常なニューロン(脳腫瘍細胞ではなく)を選択的に保護するのに特に有益である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】
ニューロイムノフィリンリガンド シクロスポリン及びFK506の両方は、ニューロイムノフィリンリガンド類
であり、すなわち、それらは特異的にニューロイムノフィリン類に結合する。ニ
ューロイムノフィリン類は、それら各々の結合するリガンドの名前をとって以前
は命名されており、すなわちそれらはシクロスポリン類及びFK結合性タンパク
質として定義された。免疫系におけるシクロスポリン及びFK506の効果はと
ても強固でかつ臨床的な移植でよく知られていた故に、シクロスポリン及びFK
結合性タンパク質群はともに、イムノフィリン類として知られるようになった。
ニューロンは、免疫細胞よりイムノフィリン類が20倍以上豊富であったことが
発見されたとき、その名前はニューロイムノフィリン類になった。加えて、ニュ
ーロイムノフィリンリガンド類は神経保護性であることが認識された。
【0002】 しかしながら、ニューロイムノフィリン類の差別的分布が脳の放射線療法、又
は脳を通過する放射線場又は放射線の安全性及び効能を改善するために利用され
得ることが提案され又は認識されることは決してなかった。極めて重大な認識は
、ニューロンはニューロイムノフィリン類が非常に豊富でありかつ脳の神経膠す
なわち支持細胞はニューロイムノフィリンのタンパク質をほとんど又は全く含ん
でいないことである。
【0003】 本明細書において、ニューロイムノフィリンリガンドは、ニューロイムノフィ
リン類に結合する全ての化合物と定義される。ニューロイムノフィリンリガンド
類は、免疫抑制物質シクロスポリンA、シクロスポリン類、FK506、すべて
のそれらの免疫抑制性及び非免疫抑制性の類似化合物、誘導体及び変異物、なら
びにギルフォードファーマシューティカルズ及びベルテックスファーマシューテ
ィカルズにより開発されかつ他の特許明細書に記載された小さい分子であるイム
ノフィリンリガンド類を包含し、しかしこれらに限定されない。治療薬物又は治
療薬物類とは、一以上のニューロイムノフィリンリガンドをその活性成分として
含んでいる薬物と定義され、2またはそれ以上の類似する又は異なるニューロイ
ムノフィリンリガンド類の混合物を含んでも良い。ニューロイムノフィリンリガ
ンド類の3つの主分類は、以下に論じられ、シクロスポリン類、FK506及び
ギルフォードファーマシューティカルズ及びベルテックスファーマシューティカ
ルズの小さいFK結合性タンパク質ニューロイムノフィリンリガンド類(「FK
BPニューロイムノフィリンリガンド類」)を含む。
【0004】 シクロスポリンA及びその誘導体 シクロスポリンAは免疫抑制性の薬物としてすでによく知られている。上に述
べた治療薬物は、その製造法、処方及び免疫抑制性に関連する、米国特許公報第
4,117,118号及びそれ以後多くの特許明細書にすでに記載されている。
【0005】 シクロスポリンAは、Tolypocladium Inflatum Gams菌の生産物である。それ
は、11個のアミノ酸からなる環状ポリアミノ酸分子である。アミノ酸の一つは
、シクロスポリンAに特有であり、ブテニル−メチル−トレオニン(MeBmt
)と呼ばれるβ−ヒドロキシアミノ酸である。分子量は、1202.6であり、
かつ化学組成式はC621111112である。
【0006】 その分子は高い親脂性で、かつそれ故に実質的に水に不溶性である。経口投与
後のバイオアベイラビリティーは、胆汁のフローに一部依存して8〜60%の間
で変化する。該薬物は主に小腸で吸収される。該薬物は、血液中に輸送され、約
58%まで赤血球細胞内に、かつ白血球中に約10〜20%、かつ血漿タンパク
質に33%結合される。血漿中では、シクロスポリンAは高密度リポタンパク質
、低密度タンパク質、非常に低い密度のリポタンパク質に及び小割合でアルブミ
ンに結合される。非常に小さい割合が、血漿中で遊離している。
【0007】 該薬物は、チトクロムP450系により主に肝臓中で、高度に代謝される。水
酸化、脱メチル化、酸化、及びエポキシ形成のような様々な化学修飾を伴うシク
ロスポリンAの少なくとも30個の知られた代謝物がある。例えば、一つのアミ
ノ酸で異なっているが、同じ様な薬理的な性質をもつ多数のシクロスポリンA変
異物がある。通常の条件下では、シクロスポリンA及びその代謝物は、血液脳関
門を通過しない。グリコプロテイン−pトランスポーターが作用を阻害され又は
血液脳関門が破壊された場合、シクロスポリンはそれを横切りかつニューロンと
接触することができる。シクロスポリンの幾つかのアナログは、たやすく血液脳
関門を横切ることができる。シクロスポリンの幾つかのアナログは、免疫抑制剤
ではない。たやすく血液脳関門を横切るのみならずまた免疫抑制剤でないシクロ
スポリンのアナログの部分集合がある。
【0008】 シクロスポリン類の完全なファミリー、免疫抑制の性質を有するまたは有さず
、かつ血液脳関門を横切ることができるであろうとなかろうとすなわち全ての誘
導体、変異物、アミノ酸変異物、代謝物例えばモノ−、ジ−、及びトリ水酸基化
体、N−脱メチル体、アルデヒド体、カルボキシル化物、抱合体、サルフェート
、グルクロニド、分子内環化及び環化構造のないそれら化合物、ならびにより短
ペプチド及びアミノ酸及びそれらの誘導体及び塩が、本明細書では、シクロスポ
リン類といわれる。シクロスポリン類は、本明細書ではシクロフィリン類と呼ば
れるニューロイムノフィリン類の群に対するそれらの親和力及び結合性に基づい
て「ニューロイムノフィリンリガンド又はリガンド類」といわれる。
【0009】 本発明は、下記に列挙されている条件の治療における使用、ならびにそのよう
な条件下の治療のためにそのような治療薬物の使用のためのシクロスポリン類及
び全ての知られている塩、変異物、アミノ酸変異物、誘導体、代謝物及びそれら
の塩ならびに誘導体のファミリーの治療薬物をまた開示する。これは、シクロス
ポリンA、シクロスポリンC、シクロスポリンD、シクロスポリンGを含む。加
えて、これは、Tolypocladium Inflatum Gams菌すべての生産物を含む。シクロ
スポリンAのいくつかの知られた代謝物は次のものを含む。すなわち、(Hawks
Cay の命名法によれば)AM1,AM9,AM1c,AM4N,AM19,AM
1c9,AM1c4N9,AM1A,AM1A4N,AM1Ac,AM1AL,
AM11d,AM69,AM4N9,AM14N,AM14N9,AM4N69
,AM99N,ジヒドロCsA,ジヒドロ−CsC,ジヒドロ−CsD,ジヒド
ロ−CsG,M17,AM1c−GLC,シクロスポリンのスルフェート抱合体
、BH11a,BH15a,B,G,E、(及び前記Hawksと部分的に重なるが
、Maurerの命名法によれば)M1,M2,M3,M4,M5,M6,M7,M8
,M9,M10,M11,M12,M13,M14,M15,M16,M17,
M18,M19,M20,M21,M22,M23,M24,M25,M26,
MUNDF1及びMeBMTである。シクロスポリンGのいくつかの代謝物は、
GM1,GM9,GM4N,GM1c、GM1c9,及びGM19を含む。修飾
されたシクロスポリン類は、修飾されたC−9アミノ酸アナログ,修飾された8
−アミノ酸アナログ,MeAla又はMeAbu残基を含む修飾された6−位ア
ナログ,ならびにSDZ−209−313,SDZ−205−549,SDZ−
033−243,SDZ−IMM−125及びSDZ−PSC−833を含む。
【0010】 FK506及びその誘導体 FK506は、知られかつ欧州公開特許公報第0184162号及び他の文献
で開示されたマクロライド化合物である。既知のマクロライド化合物は、Srepto
myces tsukulbensis No.9993 のようなストレプトミセス(Streptomyces)属の
微生物より単離されたFR−900506,FR−900520,FR−900
523及びFR−900525及びそれらの関連化合物を包含する。誘導体は、
アスコマイシン(C21-エチル-FK506),C18-OH-アスコマイシン, 9-デオキソ-31
-o-デメチルFK506, 31-o-デメチルFK506, C32-インドリル-アスコマイシン, A11
9435, L-683, 590, L-685, 818, 及びL-688,617 を含む。これらの化合物は、移
植手術での拒絶反応、自己免疫疾患の治療に有益であると示され、また米国特許
明細書第5,648,351号では大脳虚血疾患の予防又は治療のために有益で
あるとして記載されていた。FK−506及び免疫抑制の特性を有する又は有さ
ないその誘導体マクロライド化合物及びその塩は、本明細書では、FKといわれ
る。FKは、本明細書では、FK結合性タンパク質、特にFKBP12又は他の
FKBPと呼ばれるニューロイムノフィリン類の群に対するそれらの親和力及び
結合性に基づいて「ニューロイムノフィリンリガンド又はリガンド類」といわれ
る。
【0011】 ギルフォード及びベルテックスは、容易に脳に入りかつそれらのFKBP12
及びFKBPへのリガンド類として結合する能力のおかげで(これについてかれ
らは、それらを米国特許明細書第5,780,484号及び第5,614,54
7を含む様々な特許を有している)、神経組織親和性かつ神経保護性であるとし
られた小さい分子のシリーズを発見した。しかしながら、かれらは、電離放射線
の障害からの保護を請求していない。その上、かれらは、これらの小さい分子で
あるFKBP型のニューロイムノフィリンリガンド類の使用が、電離放射線療法
の現在の技術又は電離放射線の照射からの保護に対する改善であることを請求し
ていない。小さい分子であるFKBP型のニューロイムノフィリンリガンド類は
、本明細書では、FK結合性タンパク質、特にFKBP12、又は他のFKBP
と呼ばれるニューロイムノフィリン類へのそれらの親和力及び結合性に基づいて
「ニューロイムノフィリンリガンド又はリガンド類」と言われる。
【0012】 脳に容易に入り、ニューロイムノフィリンシクロフィリンに結合するそれらの
能力のおかげで神経組織親和性かつ神経保護性を有する小さい分子は、現在開発
途上にある。これらの小さい分子であるシクロフィリン型のニューロイムノフィ
リンリガンド類の使用は、電離放射線療法又は電離放射線からの処置の現在の技
術に対する改良であることは請求されていない。シクロフィリン型のニューロイ
ムノフィリンリガンド類は、本明細書中では、シクロフィリン類と呼ばれるニュ
ーロイムノフィリン類へのそれらの親和力及び結合性に基づいて「ニューロイム
ノフィリンリガンド又はリガンド類」といわれる。
【0013】 電離放射線の投与は傷害を起こし、かつ主に水又は酸素を毒性の水酸基、酸素
及び/又は他の種類のフリーラジカルへと電離することにより細胞を殺す。これ
らのラジカルは次に、細胞のタンパク質、膜及びDNAに対するそれらの高い反
応性により細胞を損傷し又は殺す。加えて、フリーラジカルそれ自身は、ATP
にその正常な機能を実行させる細胞の能力を無能にし、かつアポトーシスすなわ
ちプログラムされた細胞死を生じる核カスパス(caspases)及び他の酵素を活性
化するミトコンドリア酵素をミトコンドリアに遊離させるミトコンドリア透過性
転移を誘導しうる。
【0014】 FK50でなく、FKBP型のニューロイムノフィリンリガンド類でないシク
ロスポリンは、このミトコンドリア転移の形成を妨げ、かつそれによってアポト
ーシスを妨げる。これは、シクロスポリンを最も有効なニューロイムノフィリン
リガンド類とする可能性が最も高い。しかしながら、1又はそれ以上の他のリガ
ンドを有する混合物は、相乗作用効果を有するかもしれない。
【0015】 放射線療法 以下は、癌及び他の状態のための放射線療法の技術の記述である。決して以前
に、放射線療法は選択的なニューロン保護薬物の使用により改善し得ることが示
唆されたことはない。決して以前に、ニューロイムノフィリンリガンド類の分類
の薬物の投与により、ニューロイムノフィリンに乏しい全ての他の細胞のタイプ
と比較して、電離放射線の毒性効果に対し脳、脊髄及び末梢神経におけるニュー
ロイムノフィリンに豊む正常なニューロンの抵抗性を選択的に改善することが提
案されたことはない。決して以前に、最も初期の脳癌は、ニューロイムノフィリ
ンに乏しい神経膠細胞(神経膠腫)又は星状細胞(星状細胞腫)又は寡突起神経
膠細胞(寡突起膠腫)から発生することが認識されたことはなく、従って電離放
射線の毒性効果から保護されず、一方、正常なニューロイムノフィリンに富むニ
ューロンは、ニューロイムノフィリンリガンドにより電離放射線から保護される
であろうことは認識されたことはない。従って放射線保護のニューロイムノフィ
リンリガンドで計画的に治療された人々は、ニューロンの選択的なかつ改良され
た保護を有し、これは非自明なかつ新規な方法で放射線療法の分野を改善する。
【0016】 電離放射線は、病気を治療するために医療分野でしばしば使用される。初期の
脳腫瘍は、放射線療法でしばしば治療され、かつ典型的には8週間にわたる1又
は多数回の毎日のセッションを通じて、直線加速装置のようなエックス線源で脳
の大部分又は全てを含む広い領域で放射される。ときどき放射線は、ガンマ線又
は陽子及び粒子線由来である。この放射線は、脳腫瘍の成長を遅くするが、正常
なニューロンをも殺す。胞嚢の脳腫瘍は、ときどき放射性液をそれらの中に染み
込ませる。ときどき放射性ペレットが、一時的に又は永久的にインプラントされ
る。
【0017】 肺、乳、結腸、皮膚及び他の器官からの転移腫瘍はしばしば、脳に行く。下垂
体腫瘍、髄膜腫及び頭蓋咽頭腫のような脳に隣接する頭部の腫瘍がある。脳には
放射線感受性の血管奇形がある。放射線が正常な脳を通過する、小さい脳構造の
部分的な又は完全な機能障害(パーキンソン病、てんかん、癲癇、強迫神経疾患
及び三叉神経痛を含む)により助長されうる脳の疾患がある。これらの腫瘍及び
状態は、しばしば前記した放射線療法又は放射線外科のいずれかでしばしば治療
される。放射線外科は、ガンマ線又はエックス線を使用し、通常一つのセッショ
ンに正確に集中された高い投与量を通常投与し放射線は標的構造の途中及び範囲
を越えて正常な脳を通過する。
【0018】 扁平細胞、喉頭部、肺、乳、腎臓又は前立腺の癌のような体内の腫瘍は、直線
加速装置又は放射性ペレットの移植により放射線でしばしば治療される。これら
の癌を治療する放射線領域は、脳、脊髄の神経構造又は末梢神経の神経系の構造
をときどき含む。
【0019】 放射線に関する治療上の医学的な使用に加えて、放射線被曝の非医療の例があ
る。非医療の例は、放射性物質による不測の線量又は過量線量、および医療の放
射線装置を使用する治療を越える線量を含む。ときどき、エックス線放射に対す
る妊娠したヒトの胎児、そして従ってその発達中の神経系の不注意の被曝がある
【0020】 原子炉の放射能漏れのような放射線被曝の職業的な又は不測な状態は、体の残
りに加えて脳の照射を生じる。
【0021】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明 放射線の副作用がある。それは、正常なニューロンを殺し、吐き気及び嘔吐、
昏睡、永久的な認識低下、知性の低下、内分泌制御の喪失、放射線による壊死及
び機能の喪失、結果として生ずる機能停止を伴う脊髄の機能障害及び壊死の原因
を起こす。これらの結果として生じる副作用についての重要なことは、放射線腫
瘍学者により与えられ得る放射線線量を減少することであり、これはもしより高
い線量が与えられるとすれば可能であるよりも少ない回復又はより速い再発を生
み出す。加えて、小児集団は、精神薄弱を生じる、神経系の放射線作用に、より
敏感である。もしニューロンが保護され得るならば、これらの副作用は減少され
又は防止されることができ、より多くの癌が治癒される又はより効果的に治療さ
れるようになる。
【0022】 腫瘍細胞を感受性にしたままで、放射線から正常なニューロンを保護する処置
への必要性がある。ニューロイムノフィリンリガンドで放射線に被曝したヒトを
治療することは、現在の放射線治療にまさる意義のある改良である。患者にその
ような化合物を投与できることは、産業上の有用性を有する。
【0023】
【課題を解決するための手段】
下記の3つの因子の同時な認識は、非自明性なかつ新規な発明的進歩をもたら
す。すなわち、放射線療法患者にニューロイムノフィリンリガンド類を与えるこ
とは、腫瘍細胞及び特に脳腫瘍細胞に優先して正常なニューロンを選択的に保護
し、従って放射線療法を改善する。(1)ニューロンは、いかなる他の組織(特
に、脳癌又は他の癌細胞)よりも、ニューロイムノフィリン類に富むこと、(2
)ニューロイムノフィリンリガンドの分類の薬物(特に、シクロスポリン及びF
K506)は、フリーラジカルからニューロイムノフィリン類を含む細胞に対し
保護的であること、及び(3)電離放射線は、フリーラジカルの生成を介し細胞
を殺すこと。このことは、全身照射の非医療的な毒性の線量に被曝された人々は
、もし彼らのニューロンが、選択的に保護されていれば、全く保護されていない
人と比べてより生き延び又はより長く生きうるという非自明的な進歩性をまた導
く。
【0024】 薬物及び投与 治療薬物の投与は、経口,舌下,頬,鼻,吸入,非経口的(腹膜組織内、臓器
内,皮下,皮膚内,筋肉内,関節内,静脈(中枢,肝臓又は末梢),リンパ管,
心臓,動脈を含み、選択的な又は過度に選択的な大脳動脈の進入,大脳静脈系を
経由した逆行灌流,脳の柔軟組織又は脳室へのカテーテル経由を含む),脳又は
脊髄又は任意の脳脊髄液の脳室への若しくはこれを介する直接曝露又は加圧下で
,くも膜下,脳槽,硬膜下又は硬膜室内への注射、脳槽又は膜穿刺を経由して、
眼の周囲,眼球の中,その構成及び表層への注射による施与を含む眼の内及び周
囲への点眼、ならびに小腸,腸,直腸,膣,尿道又は膀胱の槽を経由してを含む
、いかなる適切な経路でもよい。また子宮及び周産期の適応症のために、妊婦の
血管構造,妊婦の臓器を通じて又は中に,及び胎芽,胎児,新生児及び近縁の組
織及び空間(羊膜のような),へその緒,へその動脈又は静脈及び胎盤の中への
注射があり、親が好ましい経路である。好ましい経路は患者の状態に依存しかわ
りうる。
【0025】 本発明に含まれるのは、脳又は脊髄の柔軟組織の意図的な破壊、機械的な、温
度の、低温の、化学的、毒性的、受容体阻害物質又は促進物質、p−糖タンパク
質トランスポーター毒、阻止又は飽和、浸透、蓄積変化、放射線、光子、電気又
は他のエネルギーの又は工程を経由しての血液脳関門を破壊する何らかの手段を
経由しての治療薬物の投与である。
【0026】 本発明は、神経−放射線保護を行うために、治療薬物を神経組織と接触するた
めに、血液脳関門を開、バイパスする又は破壊する全ての方法を組み合わせて、
同時に,又は次々と行うとともに、治療薬物を投与する全ての方法を含む。
【0027】 本発明は、治療前及び治療後、ならびに治療と同時を含むための治療薬物のデ
リバリーのタイミング及び順序の可能性を含む。
【0028】 治療薬物が単独で投与されることが可能である一方、調剤上の処方薬の一部と
してそれを与えることが好ましい。本発明の処方薬は、1又はいくつかの適切な
基剤及びおそらく他の調剤上の治療薬物とともに上記に定義される少なくとも1
つの投与された治療薬物を含む。基剤は、それらが容易に処方薬の他の剤と共存
でき、それらの受容体に有害でないという点で適切でなければならない。本段落
で記載されているように、その分野でありふれた他の適切な薬品と組み合わされ
た、本治療薬物は本明細書では処方薬として定義される。
【0029】 処方薬は、経口,舌下,頬,鼻,吸入,非経口的(腹膜組織内,臓器内,皮下
,皮膚内,筋肉内,関節内,静脈(中枢,肝臓又は末梢),リンパ管,心臓,動
脈を含み、選択的な又は過度に選択的な大脳動脈の進入,大脳静脈系を経由した
逆行灌流,脳の柔軟組織又は脳室のへのカテーテル経由を含む)、脳又は脊髄又
は任意の脳脊髄液の脳室への若しくはこれを介する直接に曝露又は加圧下で、く
も膜下,脳槽,硬膜下又は硬膜室内への注射、脳槽又は膜穿刺を経由して、眼の
周囲,眼球の中,その構成及び表層への注射による応用を含む眼の内及び周囲へ
の点眼、ならびに小腸,腸,直腸,膣,尿道又は膀胱の槽を経由してを含む経路
によってそれらの適切な投与を含む。また子宮及び周産期の適応症のために、妊
婦の血管構造,子宮,子宮頸部,及び膣を含む妊婦の臓器を通じて又は中に,及
び胎芽、胎児、新生児及び近縁の組織及び空間(羊膜のような),へその緒,へ
その動脈又は静脈及び胎盤の中への注射があり、親が好ましい経路である。
【0030】 処方薬は、本発明の治療薬物を含む、カプセル薬及びアンプルのような便利な
単位投与量形態で配布されかつ使えるようにされ、医薬分野で知られているいか
なる方法により製造されかつ配布されてもよい。治療薬物に加えて、処方薬は、
製造された処方薬の種類に関連する分野の他の通常の薬品をまた含むことができ
る。処方薬は、例えば、脂質,非水性又は水性希釈剤,溶剤,溶解剤,乳化剤,
シロップ,顆粒又は粉末,又はそれらの混合物で、治療薬物の縣濁液、溶液及び
エマルジョンの形状をとってもよい。処方薬は、着色剤,保存剤,香料,フレー
バー添加剤及び甘味剤をまた含むことができる。治療薬物に加えて、処方薬は他
の意訳的に活性な薬物をまた含むことができる。処方薬の製造及び配布は、液体
又は微細な固体又は両方と治療薬物を均一にかつ緊密とし、それから必要であれ
ば1投与量単位の形に処方薬を形成するような、該分野で知られている技術によ
って実施される。処方薬を構成する個々の投与量、ポーション及び担体基剤は一
般的に医療上の投与のための形態又は包装によって適合され、この目的のために
配布される。
【0031】 経口投与のために適している処方薬は、個々の投与量の単位として、例えばカ
プセル,丸剤,錠剤,糖衣錠,溶解性散剤,又はカシェ剤(それぞれ知られた投
与量の治療薬物を含有する)、粉末又は顆粒として;シロップ,脂質としてのエ
リキシル剤、水性液又は非水性液中の溶液又は縣濁液として;又は水中油エマル
ジョンとして又は油中水エマルションとして製造されかつ配布されてよい。
【0032】 錠剤は、1又はそれ以上の付加的な意訳的に活性な化合物をたぶん伴う治療薬
物から、圧縮又は鋳型により製造されかつ配布されうる。圧縮錠剤は、結合剤,
潤滑剤,不活性賦形剤,保存剤及び分散剤を含む他の剤とたぶん混合され、粉末
又は顆粒のような分散できる形態の治療薬物の知られた量を、その分野に典型的
な機械での圧縮を通じて製造されかつ配布されうる。鋳形された錠剤は、知られ
た量の治療薬物、追加的な医薬的に活性な化合物及び他の添加剤の液状希釈剤で
湿らされた混合物を、その分野に典型的な機械での鋳造を通じて製造されかつ配
布されうる。乳白剤又は甘味剤を含むことができかつ緩慢な又は制御又は含有さ
れる治療薬物の消化器系統のある部分内での放出された放出を許すために処方さ
れる保護マトリックスを含む物質でたぶんコーティング、エンベロッピング、カ
バーリングされうる。カプセル剤は、ゼラチン又は他の水溶性物質の2つの部分
又は密封したカプセル内に、知られた量の治療薬物、追加的な医薬的に活性な化
合物及び添加剤を置くにより製造されかつ配布されうる。治療薬物は、マイクロ
カプセル化された、ミクロソーム、ミセル及びミクロエマルジョンの形状で処方
薬として製造されかつ配布されうる。
【0033】 非経口投与にとって適する治療薬物を含む処方薬は、水性及び非水性の滅菌注
射溶液、他の調剤上活性な化合物、抗酸化剤,細菌発育阻止剤及び溶質,及び処
方薬を被投与者の血液と等張,低張又は高張にするためのマンニトールのような
糖類を含む添加剤;かつ縣濁剤及び贈粘剤を含み得る水性及び非水性の滅菌サス
ペンションから製造されかつ配布されうる。処方薬は、液体として密封されたガ
ラス製又はプラスチック製のアンプル,バイアル,瓶及び袋のような1単位投与
量又は多投与量の容器で、及び使用の直前に、例えば水、生理食塩水又はデキス
トロース溶液の滅菌溶液の添加のみを要求する乾燥した状態で製造されかつ配布
されうる。注射のための即時使用の溶液及び縣濁液は、前に記載した種類の粉末
及び錠剤から用意されうる。
【0034】 脳及び関連構造、脊髄及びその関連構造、脳質系及び脳脊髄液空間の中への投
与のために適する治療薬物を含む処方薬は、水性及び非水性の滅菌注射溶液、他
の医薬的に活性な化合物、抗酸化剤,細菌発育阻止剤及び溶質,及び処方薬を脳
脊髄液と等張,低張又は高張にするためのマンニトールのような糖類を含む添加
剤;及び縣濁剤及び贈粘剤を含み得る水性及び非水性の滅菌サスペンションから
製造されかつ配布されうる。処方薬は、液体として密封されたガラス製又はプラ
スチック製のアンプル,バイアル,瓶及び袋のような1単位投与量又は多投与量
の容器で、及び使用の直前に、例えば水、生理食塩水又はデキストロース溶液の
滅菌溶液の添加のみを要求する乾燥した状態で製造されかつ配布されうる。注射
のための即時の溶液及び縣濁液は、前に記載した種類の粉末及び錠剤から用意さ
れうる。
【0035】 処方薬の望ましい単位投与量は、投与される治療薬物の、日々の投与量又は電
離放射線治療の投与量又はそれらの適切なフラクションを含むものである。本発
明の単位投与量の形状は、2連シリンジ、1つの区画が治療薬物を含み他の区画
が血液脳関門を解放するための他の任意の必要な希釈剤,賦形剤又は薬品を含む
連続した区画をもつシリンジのようなより複雑な系をまた含む。シリンジ中の薬
品は、はシリンジプランジャーを押した後に、順次又は2つの物の混合物若しく
は組み合わせとして放出される。そのようなシステムは当該分野において知られ
ている。
【0036】 処方薬は一般的に、総組成物の重量で0.1〜90%の治療薬物を含む。非経
口投与では、一日当たり体重1kg当たりで0.0001mg〜200mg、又
は好ましくは0.001〜50mgの量、腸内投与では、一日当たり体重1kg
当たりで0.0001mg〜150mg、好ましくは0.01〜60mgの量が
、神経放射線保護を改善するために投与されうる。それにもかかわらず、状態、
体重、及び治療に対する患者の個々反応、治療薬物が投与される処方薬の種類及
び投与が実施される方式、病気の経過の段階又は投与の間隔に依存して、これら
投与速度を変える必要がありうる。従って、上気した最小投与量より少なく使う
ことがときには適量であり、一方、他の場合には治療効果を得るために上限を越
える必要がある。
【0037】 本発明は、明細書を通じて記載される条件での治療薬物の使用である。本発明
は従って、電離放射線からのその選択的なニューロンの保護のために治療薬物を
使用する臨床試験のための、全ての広告,ラベル,包装,情報資料,差し込み物
,製品説明書,広告資料,記載された文字(手紙,パンフレット,小冊子,雑誌
及び本を含む)、ならびに話し言葉,ファックス,電話,写真,ラジオ,ビデオ
,テレビ,映画,インターネット,E−メール又はコンピュータを基礎としたも
の、を含む他のコミュニケーション媒体及び臨床試験及び研究手順のための提案
をまた含む。
【0038】
【実施例】
実施例1〜14は、神経−放射線保護が使用されうる典型的な状況を示す。
【0039】 実施例15〜27は、神経−放射線保護薬として投与するための可能なニュー
ロイムノフィリンリガンドの処方を示す。
【0040】
【実施例1】 患者は、星状細胞腫、寡突起膠腫又は脳室上衣細胞腫のような初期の脳腫瘍を
有し、かつ臨床の放射線療法、放射線治療又は短距離療法のための志願者である
。放射線治療の4時間前に、患者は、静脈、動脈、莢膜嚢(腰部穿刺経由)又は
心室カテーテルの中にニューロイムノフィリンリガンドの注射をしてもらう。患
者はその後、臨床の放射線治療のセッションを有する。ニューロイムノフィリン
類は神経膠の腫瘍ではなくニューロン中で濃縮される故に、該薬物は腫瘍ではな
くニューロン中で濃縮される。治療されていない患者と比較して、所定の放射線
量において、腫瘍と比較してより少ないニューロンが死に、腫瘍を殺すためのよ
り高い放射線量の安全性を増加しかつニューロンの損失を減少する。
【0041】
【実施例2】 星状細胞腫、未分化星状細胞腫又は神経膠芽細胞腫のような初期の脳腫瘍を有
する患者は、2ヶ月間にわたり日々の一連の治療のためにエックス線照射を脳に
受ける。この照射領域は広く、かつ腫瘍に隣接した正常なニューロンに加えて、
正常な脳の大部分を含む。放射線療法の期間の間、放射線損傷から脳ニューロン
を保護するために、又はさもない場合には耐えうるというよりも大量の放射線線
量を許容するために、患者は一連の投与量のニューロイムノフィリンリガンドを
与えられる。このことは、認識低下、脳腫脹、嘔吐、頭痛及び放射線壊死の副作
用を減少する。このことは治療又は腫瘍成長の制御ための機会を増大する。
【0042】
【実施例3】 下垂体腫瘍を有する患者は、放射線療法又は放射線外科を受ける。照射領域の
一部は、眼交差、視神経及び視索を含む。放射線損傷から眼交差、視神経及び視
索のニューロンを保護しかつ視力喪失、失明から患者を保護するために、患者は
各々のセッションより先に、一投与量のニューロイムノフィリンリガンドを与え
られる。
【0043】
【実施例4】 頭蓋咽頭腫を有する患者は、放射線療法又は放射線外科を受ける。照射領域の
一部は、脳の視床下部を含む。放射線損傷から視床下部ニューロンを保護するた
めに、患者は各々のセッションより先に、一投与量のニューロイムノフィリンリ
ガンドを与えられる。このことは、内分泌異常又は不全、糖尿病、尿崩症、生育
遅延又は精神定価及び放射線壊死の副作用を減少する。
【0044】
【実施例5】 髄芽脳腫を有する乳児又は子供は、前脳、中脳、小脳、脳幹及び脊髄を含む全
頭部の放射線照射を必要とする。これらの部位での全てのニューロンを保護する
ために、乳児又は子供は各々のセッションより先に、一投与量のニューロイムノ
フィリンリガンドを与えられる。このことは、精神遅滞、認識及び機能低下、内
分泌異常又は不全、及び放射線壊死の一般的共通の副作用を減少する。このこと
は神経保護なしよりも、初期の年齢で治療を与えることを可能にする。このこと
は、神経放射線保護なしで許されであろうよりも高い放射線量を与えることを可
能にする。
【0045】
【実施例6】 肺、乳からの1又はそれ以上の転移腫瘍、又は脳に対する他の初期の癌を有す
る患者は、正常な脳のニューロンを含むガンマ線、粒子線又はエックス線放射領
域で、立体空間的な放射線外科を基礎とするガンマナイフ治療、粒子線治療又は
直線加速器治療を受ける。放射線の経路にある正常な脳のニューロンを保護する
ために、患者は1回投与量のニューロイムノフィリンリガンドを与えられる。こ
のことは、放射線壊死及び認識低下の副作用を減少する。
【0046】
【実施例7】 肺癌を有する患者は、肺の放射線療法を受ける。照射領域の一部は、脊髄を含
む。「傍観者」放射線損傷から脊髄のニューロンを保護するために、患者は1回
投与量のニューロイムノフィリンリガンドを各々のセッションの前に与えられる
【0047】
【実施例8】 腎臓癌を有する患者は、腎臓の放射線療法を受ける。照射領域の一部は、小腸
及び大腸を含む。「傍観者」放射線損傷から腸内の自律性ニューロンを保護する
ために、患者は1回投与量のニューロイムノフィリンリガンドを各々のセッショ
ンの前に与えられる。
【0048】
【実施例9】 前立腺癌を有する患者は、放射線療法、又は短距離療法、放射線前立腺インプ
ラントを受ける。照射領域の一部は、陰茎の感覚、勃起及び射精を制御する外陰
部神経を含む。「傍観者」放射線損傷から、前立腺に近接して通るペニス神経を
保護するために、患者は1回投与量又は複数投与量のニューロイムノフィリンリ
ガンドを与えられる。このことは、インポテンツを減少する。
【0049】
【実施例10】 乳癌を有する患者は、放射線療法を受ける。照射領域の一部は、腕の叢神経を
含む。「傍観者」放射線損傷から、腕の筋肉及び皮膚に神経を分布する腕の叢神
経を保護するために、患者は1回投与量のニューロイムノフィリンリガンドを各
々のセッションの前に与えられる。このことは、腕への感覚機能の喪失の副作用
を減少する。
【0050】
【実施例11】 ウラニウム処理プラントの従業員は、放射線に被曝される。被曝された人々の
ニューロンを保護するために、彼らはシクロスポリンA及び/又はFK506の
静脈内1回投与量を与えられる。このことは、放射線被毒を減少しかつ生存のた
めの機会を増加する。
【0051】
【実施例12】 ある人が放射線被曝の高い可能性をもつ職業又は立場にある、又は全身被曝を
ちょうど受けた。その人々は、彼又は彼女の体にあるすべてのニューロンを保護
し、そして生存のための機会を増加するために1回投与量のニューロイムノフィ
リンリガンドを与えられ又は自己投与される。
【0052】
【実施例13】 ある人が地球の軌道又は宇宙旅行中でありかつ宇宙放射線を受ける。その人は
、彼又は彼女の体にあるすべてのニューロンを保護し、そして生存のための機会
を増加するために、1回投与量又は複数投与量のニューロイムノフィリンリガン
ドを与えられる。
【0053】
【実施例14】 ある人が妊娠中であり胎児が放射線にさらされる。発達中の胎児のニューロン
及び脳への障害を減少するため、及び生きのびた子供の脳の障害及び精神遅滞を
減少するために、1回投与量のニューロイムノフィリンリガンドが与えられる。
【0054】
【実施例15】 滅菌注射可能な濃縮処方薬 (1mL当たりの含有量) シクロスポリンA 100mg フォルチス(fortis)酒精 280mg ポリオキシエチレン化されたヒマシ油 600mg
【0055】 処方薬は加熱又は放射線により滅菌され、そして1又は5mLの投与量でガラ
ス製のような封入容器に入れられる。
【0056】 滅菌注射可能な濃縮処方薬は、点滴により又は動脈、静脈、脳、脊椎又は脳脊
髄液空間の中に注射により投与されてもよいように、1mlが20mlの生理食
塩水に希釈される。
【0057】
【実施例16】 滅菌注射可能な濃縮処方薬 (1mL当たりの含有量) シクロスポリンA 200mg ツイーン80(Tween80) 800mg
【0058】 処方薬は加熱又は放射線により滅菌され、そして1又は5mLの投与量でガラ
ス製のような封入容器に入れられる。
【0059】 滅菌注射可能な濃縮処方薬は、点滴により又は動脈、静脈、脳、脊椎又は脳脊
髄液空間の中に注射により投与されてもよいように、1mlが10mlの生理食
塩水に希釈される。
【0060】
【実施例17】 カプセル処方薬 シクロスポリンA 200mg 酸化鉄 E172 1mg 二酸化チタン 3mg アルコール 100mg トウモロコシ油 415mg ゼラチン 280mg ラブラフィル(Labrafil) 300mg アンドリソーブ(Andrisorb) 105mg 85%グリセロール 3mg
【0061】 1又は2の部分を有するカプセルは、1又は2の部分のゼラチンカプセルの中
に処方薬を入れることにより用意される。
【0062】
【実施例18】 液体経口処方薬 (1mL当たりの含有量) シクロスポリンA 200mg アルコール 100mg トウモロコシ油 430mg ラブラフィル(Labrafil) 200mg
【0063】
【実施例19】 滅菌注射可能な濃縮処方薬 (1mL当たりの含有量) FK506(無水物) 5mg ポリオキシル60(水素添加されたひまし油) 200mg 無水アルコール(米国薬局方)80% (容量/容量)
【0064】 処方薬は加熱又は放射線により滅菌され、そして1又は5mLの投与量でガラ
ス製のような封入容器に入れられる。
【0065】 滅菌注射可能な濃縮処方薬は、点滴により又は動脈、静脈、脳、脊椎又は脳脊
髄液空間の中に注射により投与されてもよいように、1mlが10mlの生理食
塩水に希釈される。
【0066】
【実施例20】 カプセル処方薬 FK506(無水物) 5mg 乳糖 100mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース 100mg クロスカルメロースナトリウム(Croscarmellose sodium) 10mg ステアリン酸マグネシウム 10mg
【0067】 1又は2の部分を有するカプセルは、1又は2の部分のゼラチンカプセルの中
に処方薬を入れることにより用意される。
【0068】
【実施例21】 滅菌注射可能な濃縮処方薬 (1mL当たりの含有量) 小さい分子であるFKBP型のニューロイムノフィリンリガンド 5mg ポリオキシル60(水素添加されたひまし油) 200mg 無水アルコール(米国薬局方)80% (容量/容量)
【0069】 処方薬は加熱又は放射線により滅菌され、そして1又は5mLの投与量でガラ
ス製のような封入容器に入れられる。
【0070】 滅菌注射可能な濃縮処方薬は、点滴により又は動脈、静脈、脳、脊椎又は脳脊
髄液空間の中に注射により投与されてもよいように、1mlが10mlの生理食
塩水に希釈される。
【0071】
【実施例22】 カプセル処方薬 小さい分子であるFKBP型のニューロイムノフィリンリガンド 5mg 乳糖 100mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース 100mg クロスカルメロースナトリウム(Croscarmellose sodium) 10mg ステアリン酸マグネシウム 10mg
【0072】 1又は2の部分を有するカプセルは、1又は2の部分のゼラチンカプセルの中
に処方薬を入れることにより用意される。
【0073】
【実施例23】 滅菌注射可能な濃縮処方薬 (1mL当たりの含有量) シクロスポリンA 200mg FK506(無水物) 5mg 小さい分子であるFKBP型のニューロイムノフィリンリガンド 5mg ツイーン80(Tween80) (容量/容量)
【0074】 処方薬は加熱又は放射線により滅菌され、そして1又は5mLの投与量でガラ
ス製のような封入容器に入れられる。
【0075】 滅菌注射可能な濃縮処方薬は、点滴により又は動脈、静脈、脳、脊椎又は脳脊
髄液空間の中に注射により投与されてもよいように、1mlが10mlの生理食
塩水に希釈される。
【0076】
【実施例24】 滅菌注射可能な濃縮処方薬 (1mL当たりの含有量) 小さい分子であるシクロフィリン型のニューロイムノフィリンリガンド 5mg ポリオキシル60(水素添加されたひまし油) 200mg 無水アルコール(米国薬局方)80% (容量/容量)
【0077】 処方薬は加熱又は放射線により滅菌され、そして1又は5mLの投与量でガラ
ス製のような封入容器に入れられる。滅菌注射可能な濃縮処方薬は、点滴により
又は動脈、静脈、脳、脊椎又は脳脊髄液空間の中に注射により投与されてもよい
ように、1mlが10mlの生理食塩水に希釈される。
【0078】
【実施例25】 カプセル処方薬 小さい分子であるシクロフィリン型のニューロイムノフィリンリガンド 5mg 乳糖 100mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース 100mg クロスカルメロースナトリウム(Croscarmellose sodium) 10mg ステアリン酸マグネシウム 10mg
【0079】 1又は2の部分を有するカプセルは、1又は2の部分のゼラチンカプセルの中
に処方薬を入れることにより用意される。
【0080】
【実施例26】 滅菌注射可能な濃縮処方薬 (1mL当たりの含有量) シクロスポリンA 200mg FK506(無水物) 5mg 小さい分子であるFKBP型のニューロイムノフィリンリガンド 5mg 小さい分子であるシクロフィリン型のニューロイムノフィリンリガンド 5mg ツイーン80(Tween80) (容量/容量)
【0081】 処方薬は加熱又は放射線により滅菌され、そして1又は5mLの投与量でガラ
ス製のような封入容器に入れられる。滅菌注射可能な濃縮処方薬は、点滴により
又は動脈、静脈、脳、脊椎又は脳脊髄液空間の中に注射により投与されてもよい
ように、1mlが10mlの生理食塩水に希釈される。
【0082】
【実施例27】 カプセル処方薬 シクロスポリンA 200mg FK506(無水物) 5mg 小さい分子であるFKBP型のニューロイムノフィリンリガンド 5mg 小さい分子であるシクロフィリン型のニューロイムノフィリンリガンド 5mg 酸化鉄 E172 1mg 二酸化チタン 3mg アルコール 100mg とうもろこし油 415mg ゼラチン 280mg ラブラフィル(Labrafil) 300mg アンドリソーブ(Andrisorb) 105mg 85%グリセロール 3mg
【0083】 1又は2の部分を有するカプセルは、1又は2の部分のゼラチンカプセルの中
に処方薬を入れることにより用意される。
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月20日(2002.3.20)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】 処方薬は一般的に、総組成物の重量で0.1〜90%の治療薬物を含む。非経
口投与では、一日当たり体重1kg当たりで0.0001mg〜200mg、又
は好ましくは0.001〜50mgの量、腸内投与では、一日当たり体重1kg
当たりで0.0001mg〜150mg、好ましくは0.01〜60mgの量が
、神経放射線保護を改善するために投与されうる。それにもかかわらず、状態、
体重、及び治療に対する患者の個々反応、治療薬物が投与される処方薬の種類及
び投与が実施される方式、病気の経過の段階又は投与の間隔に依存して、これら
投与速度を変える必要がありうる。従って、上記した最小投与量より少なく使う
ことがときには適量であり、一方、他の場合には治療効果を得るために上限を越
える必要がある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】 本発明は、明細書を通じて記載される条件での治療薬物の使用並びに該治療薬 物を含む医薬剤 である。本発明は従って、電離放射線からのその選択的なニュー
ロンの保護のために治療薬物を使用する臨床試験のための、全ての広告,ラベル
,包装,情報資料,差し込み物,製品説明書,広告資料,記載された文字(手紙
,パンフレット,小冊子,雑誌及び本を含む)、ならびに話し言葉,ファックス
,電話,写真,ラジオ,ビデオ,テレビ,映画,インターネット,E−メール又
はコンピュータを基礎としたもの、を含む他のコミュニケーション媒体及び臨床
試験及び研究手順のための提案をまた含む。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 105 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 エルメル,エスキル スウェーデン国,226 47 ルンド,パル テルナス グランデ 57 Fターム(参考) 4C084 AA02 AA17 BA44 CA18 DA11 MA66 NA14 ZB211 ZB262 ZC752 4C086 AA01 AA02 CB22 MA01 MA04 NA14 ZB21 ZB26 ZC75

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ニューロイムノフィリンに乏しい神経膠、神経膠由来腫瘍細胞、異
    常なニューロン由来腫瘍細胞、脳でない腫瘍及び体の非ニューロン組織に対し電
    離放射線からの減少された保護を与えまたは保護を与えずに、中枢、末梢及び自
    律神経系の正常なニューロイムノフィリンに富むニューロンにおける哺乳動物の
    ニューロン損傷又は死を選択的に減少する方法において、 (a)ニューロイムノフィリンリガンド類の群から選択される化合物への一投与
    量を用意すること、ここで前記一投与量は哺乳動物の体重1kgあたり1g未満
    の有効量である、及び (b)前記一投与量を哺乳動物の電離線照射の前、途中又は後に哺乳動物に投与
    すること、 の段階を含む方法。
  2. 【請求項2】放射線照射されたニューロンを選択的に放射線保護する方法におい
    て、 a.前記哺乳動物にニューロンの放射線保護を与えるのに十分な量の医薬組成
    物を投与すること、ここで前記医薬組成物はニューロ−放射線保護投与量のニュ
    ーロイムノフィリンリガンドを含む、 b.前記哺乳動物に明瞭な放射線量を当てること、及び c.哺乳動物が、長期間にわたり前記医薬組成物の複数の投与及び照射を受け
    るように方法a.及び方法b.を繰り返すこと、 を含む方法。
  3. 【請求項3】電離放射線治療を必要とする病気又は状態である患者の電離放射線
    療法のための、選択的なニューロンの電離放射線の保護剤を使用する改良された
    方法において、 該改良が、前記患者を選択的なニューロンの電離放射線の保護剤として有効量
    のニューロイムノフィリンリガンドで処置することを含む方法。
  4. 【請求項4】前記電離放射線が、アルファ線、ベータ線、エックス線、ガンマ線
    、宇宙線、高速中性子、陽子線又は粒子線を含む請求項1、2及び3のいずれか
    1つに記載の方法。
  5. 【請求項5】前記電離放射線の被曝が、医学上、工業上、天然上、人工上又は核
    線源からの治療上又は非治療上である請求項1、2及び3のいずれか1つに記載
    の方法。
  6. 【請求項6】前記ニューロイムノフィリンリガンドが、ニューロンと接触するよ
    うに、静脈内,動脈内,非経口,柔軟組織内を含む注射、脳,脊髄内へ若しくは
    近隣への注射、又は心室内,鞘内を含む脳脊髄液空間を経由して、又は消化器系
    、呼吸器系、尿生殖器系若しくは皮膚内への施与を経由して、又はこれらの経路
    の組み合わせからなる群から選択される方法により投与される請求項1、2及び
    3のいずれか1つに記載の方法。
  7. 【請求項7】前記ニューロイムノフィリンリガンドが、シクロスポリンA、シク
    ロスポリン類、又はそれらの機能的誘導体,代謝物,変異物又は塩である請求項
    1、2及び3のいずれか1つに記載の方法。
  8. 【請求項8】前記ニューロイムノフィリンリガンドが、FK506、又はそれら
    の機能的誘導体,代謝物,変異物又は塩である請求項1、2及び3のいずれか1
    つに記載の方法。
  9. 【請求項9】前記ニューロイムノフィリンリガンドが、小さい分子であるFKB
    P型のニューロイムノフィリンリガンド類、又はそれらの機能的誘導体,代謝物
    ,変異物又は塩である請求項1,2及び3のいずれか1つに記載の方法。
  10. 【請求項10】前記ニューロイムノフィリンリガンドが、小さい分子であるシク
    ロフィリン型のニューロイムノフィリンリガンド類、又はそれらの機能的誘導体
    ,代謝物,変異物又は塩である請求項1、2及び3のいずれか1つに記載の方法
  11. 【請求項11】前記ニューロイムノフィリンリガンドが、シクロスポリンA、シ
    クロスポリン類、FK506、小さい分子であるFKBP型又は小さい分子であ
    るシクロフィリン型のニューロイムノフィリンリガンド類、又はそれらの機能的
    誘導体、代謝物、変異物又は塩の混合物である請求項1、2及び3のいずれか1
    つに記載の方法。
  12. 【請求項12】前記哺乳動物が、電離線照射の場又は経路にあるニューロイムノ
    フィリンに富むニューロンと混合された又はそれにより囲まれた、ニューロイム
    ノフィリンに乏しい神経膠起源腫瘍細胞からなる初期の脳腫瘍をもつ癌患者であ
    る請求項1、2及び3のいずれか1つに記載の方法。
  13. 【請求項13】前記哺乳動物が、電離線照射の場又は経路にあるニューロイムノ
    フィリンに富むニューロンと混合された又はそれにより囲まれた、ニューロイム
    ノフィリンに乏しい神経膠起源腫瘍細胞からなる転移の脳腫瘍をもつ癌患者であ
    る請求項1、2及び3のいずれか1つに記載の方法。
  14. 【請求項14】前記哺乳動物が、電離線照射の場又は経路であるニューロイムノ
    フィリンに富むニューロンに近接する、電離放射線治療可能な障害をもつ癌患者
    である請求項1、2及び3のいずれか1つに記載の方法。
  15. 【請求項15】電離放射線を受けたニューロン及び他の組織をもつヒトの改善さ
    れた処置のための薬剤の製造のために、有効なニューロンの放射線保護処置量の
    シクロスポリンA、又はシクロスポリン類の分類の化合物、又はFK506、又
    はFK506の分類の化合物、又は小さい分子であるFKBP型又はシクロフィ
    リン型のニューロイムノフィリンリガンド類、又はそれらの機能的誘導体,代謝
    物,変異物又は塩、又は前記物質の混合物を使用する方法。
  16. 【請求項16】包装材料及び前記包装材料内に含まれる医薬剤を含む物品であっ
    て、前記医薬剤は、治療上有効な量で投与されたときに、選択的なニューロンの
    電離放射線の損傷又は死を減少する又は予防するために治療上有効であり、及び
    前記包装材料は、医薬剤が電離放射線により生じた選択的なニューロンの損傷を
    減少し又は予防するために使用され得ことを示すラベルを含み、前記医薬剤は、
    シクロスポリンA又はシクロスポリン類の分類の化合物、又はFK506又はF
    K506の分類の化合物、又は小さい分子であるFKBP型又はシクロスポリン
    型のニューロイムノフィリンリガンド類、又はそれらの機能的誘導体,代謝物,
    変異物又は塩、又は前記の組み合わせ(これらは、単独又は溶剤若しくは添加剤
    との混合物として)を含む物品。
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