JP2002526405A - 雄性避妊剤 - Google Patents

雄性避妊剤

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Abstract

(57)【要約】 雄性哺乳動物の精子形成を抑制するかまたは妨げるための方法および組成物に関する。該方法に使用する化合物および製剤も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、レチノイン酸レセプター(RAR)のアンタゴニストまたは逆作動因
子(インバースアゴニスト)として作用し得るレチノイドまたはレチノイド誘導体
の投与による、雄性哺乳動物の繁殖能を阻害するかまたはブロックするための方
法および組成物に関する。この作用は、RARアンタゴニストまたは逆作動因子
による処置の中止により可逆的である。
【0002】 (発明の背景) ヒトおよび他の哺乳動物における計画外の妊娠の防止は、開発途上国および先
進国の両方において継続的に関心がもたれている。妊娠の防止を目的とする、様
々な方法および製品が提案され、または開発されている;これらの製品等には:
断種手術、コンドーム、プロゲスチンまたはプロゲスチンと卵胞ホルモンの組み
合わせを含有する出生コントロールピル、黄体ホルモンの遅延放出形態を含有す
る皮下インプラント、子宮内装置、殺精子クリームまたはゲル、およびスポンジ
またはペッサリーなどの腟内関門が含まれる。これらの様々な方法は、それぞれ
、ある種の有利点およびある種の欠点を有している。米国における、最も一般的
な非外科的出生コントロール方法は出生コントロールピル(「ピル」)であり、こ
れには合成プロゲスチンおよび卵胞ホルモン;女性の体内中で自然に産出される
ホルモンに類似した合成ホルモンが含まれる。「ピル」は、主として、女性の卵
巣からの卵子の放出を抑えることによって作用する。
【0003】 1960年に導入されてから2年以内に約120万人の女性が経口出生コント
ロールの使用者となり、さらに1973年までには、約一千万人の女性が「ピル
」の使用者となった。しかしながら、近年、避妊ホルモンの連続的長期使用に伴
う、健康上のリスクが問題視されている。「ピル」の使用により、ある種の形態
の癌(乳癌および子宮頚癌など)のリスクが高められることが報告されている。
【0004】 断種手術は卵管結紮または精管切除のいずれでもほぼ100%有効であるが、
ごく僅かの場合でしか可逆的でない。断種手術からの復元は、通常、さらなる手
術を必要とする。
【0005】 コンドームは、合成ポリマー材料または動物の皮の何れかで作られたものでも
、出生コントロールピルよりも効果が低く、さらにその効果は、小さな裂け目が
存在する場合に精液の漏れがおこる可能性によって、壊滅することがある。その
うえ、コンドームの使用は、通常、性交開始直前の、男性の積極的な行為を必要
とし、さらに一部の男性はコンドームの使用による感覚の喪失を伝えている。故
に、対象者の非承諾もまた、コンドームの使用における問題点である。
【0006】 皮下インプラント、例えばNORPLANT(登録商標)インプラント装置は、極めて有
効な避妊手段である。このインプラントは、上腕の皮膚下に埋設する1組のシリ
コーン桿体群を含む。このインプラントは、ホルモン類、例えばプロゲスチン、
レボノルゲストレルおよび黄体ホルモンを含み、5年に及ぶ期間、徐々に放出す
る。副作用は、妊娠調節ピル類の使用の場合と似ており、そしして卵巣嚢腫に進
展するリスクを含んでいる。そのうえ、インプラントは取り除き得るが、その操
作は、インプラントの周りの瘢痕組織が形成されるために熟練した外科医であっ
ても困難である。
【0007】 子宮内装置類(IUD類)は、典型的には、銅製かまたは黄体ホルモンを浸込ま
せたかの何れかの、小さな装置である。これらは医師によって挿入(または除去)
されなければならない。設計により、この装置は、精子運動または子宮壁内の受
精卵の着床を妨げるものとなる。副作用として、痙攣、腰痛、発疹、または重い
月経期が含まれ得、そして女性は子宮外妊娠または不妊症のリスクが高まり得る
。IUD類は、これらの後者のリスクのため、通常、子供がいない女性または将
来子供をもつつもりの女性には勧められない。通常、この避妊効果は装置の除去
により可逆的である。
【0008】 ペッサリーおよびスポンジなどの障壁類は、通常、殺精子クリーム、フォーム
、またはゲルと併用して使用される。これらの装置の有効性は、約90%から約
95%の間である。使用者は、性交前の何時間前にこれらを挿入してもよく、そ
してその効果は一時的である;後に妊娠を望むようになれば、女性はそれらの使
用を中止し、それに伴って受胎能を回復させることができる。
【0009】 断種手術およびコンドームの使用を除いて、慣用されている方法は全て、男性
には何の影響もないが、女性には受胎能に影響を及ぼす。上記のとおり、これら
の方法の前者は不可逆的であり、後者は、本質的に他の方法ほど効果的でなくコ
ンプライアンスも高くない。性交直前での適用を必要としない男性避妊剤は在来
の避妊方法にかわる避妊剤を提供するであろう。
【0010】 男性避妊剤用として多数の組成物が提案されている。かくて、Talwarらの米国
特許第5,501,855号は、ニーム(インドセンダン、Azadirachta indica)オイルの
適用(精子形成阻止によって男性の繁殖能をブロックするのに有効な量を精管内
へ注射することによる)を記載している。'855特許には、単回注射で、観察した
9ヶ月以上繁殖能を有効にブロックしたと報告している。
【0011】 米国特許 4,677,193および国際特許公開番号 WO 94/19370(両方共Rivier et a
l.,)は、性腺刺激ホルモン類(女性の黄体形成ホルモン(LH)および卵胞刺激ホ
ルモン(FSH)など)の放出の誘発に作用する視床下部ペプチドホルモン(GnR
Hといわれる)を記載している。これらの文献は、GnRHのアンタゴニスト類
は雄性哺乳動物の精子形成を抑止するのに効果的であることについても言及して
いる。この処置は、性的衝動を維持するために補足的なテストステロンの供給を
必要とすることが明らかである。
【0012】 米国特許第 5,744,448号(Kelton et al.,)は、ヒトFSHレセプター、または
FSHに結合する能力を保持するその変異体またはフラグメントの、クローン化
、発現、および精製について記載している。FSHレセプターの1つの可能性の
ある使用として、男性患者の精子形成を妨げる方法が記載されている。
【0013】 米国特許番号 4,182,891(Metcalf et al.,)および 4,134,918(Bey et al.)は
、精子形成の抑制に有用と言われる化合物について記載している。'891特許は、
アミノ酸のアセチレン型誘導体について記載しており、'918特許は、アミンのハ
ロメチル誘導体について記載している。
【0014】 国際特許公開番号 WO 97/24901(Bandman et al.,)は、肺成長因子変異体(LG
FV)と呼ばれるポリペプチドのアミノ酸配列について記載しており、これは、
精子形成を含む様々な生理学的プロセスにおいて役割を果たすといわれている。
【0015】 米国特許第 5,753,231号(Herr, et al.,)は、組換え霊長類先体精子抗原の抗
体から調製した女性用の避妊ワクチンについて記載している。このワクチンは、
抗精子免疫応答を引き出し、受胎の抑制をもたらす。膣適用用の担体中にこのよ
うな抗体などを含有させた避妊組成物についても記載されている。
【0016】 本明細書で引用した文献は、何れも、いかなる意味においても本願に対して先
行技術となることを認めたものではない。
【0017】 (発明の概要) 本発明は、ある種の薬物が、レチノイン酸(RA)または他のRARリガンド類
がRARレセプター類に結合するのをブロックし、その結果、RAR類の活性化
を妨げる、雄性哺乳動物において精子形成を抑制し得ることを見出したことに関
する。
【0018】 哺乳動物の重度なビタミンA(レチノール)欠乏症による様々な結果の中には、
生殖不能および失明もあることが、かねてから知られている。Eskild. W. & Han
sson V.. vitamin A Functions in the 生殖 Organs in vitamin A in Health a
nd Disease 531(Blomhoff, R. ea., 1994)参照(以下Eskildとする)。レチノイド
類の完全な欠乏は致命的なものである。レチノール欠乏の場合に、レチノイン酸
を投与すると、ビタミンA欠乏による症状の多くを緩和することができ、それ以
外は健康である盲目および生殖不能の動物体を生じる。
【0019】 研究者達は、ビタミンA欠乏ラット(完全に精子形成が抑制されている)をビタ
ミンA復元処置すると、正常な精子形成が回復した;ビタミンA復元後24-4
8時間以内にラットの精子形成が再開した、ことを観察した。Huang, et al., 1
12 Endocrinology 1163-71 (1983)(出典明示により本明細書に組込まれている)
【0020】 特異的な代謝性、発生的、および異化プロセスの膨大なアレイは、ステロイド
類、レチノイド類、および甲状腺ホルモン類などの比較的小さな分子によって、
インビボで直接的にまたは間接的に調節されているようである。これらの化合物
が、非常に他種の異なる細胞の現象を単独で調節し得る機構は、比較的最近まで
推測による部分が多く、最近ようやく、これらの化合物それぞれが転写性活性タ
ンパク質性レセプター類に結合する能力を共有することが見出されるに至った。
これらのタンパク質レセプター類は、順に、応答成分またはRE'類と呼ばれ、
ある種の遺伝子のコード化配列の上流に位置しそしてこれらの遺伝子群の転写を
活性化する、特定の各シス作用性核酸調節配列領域へ結合することができるもの
である。従って、これらのタンパク質性レセプターは、特異的な、遺伝子の転写
および発現のリガンド依存性制御因子として作用し得る。
【0021】 これらの多様なレセプターのアミノ酸配列は相同の領域を共有するものであり
、従ってそれら各レセプターは、1群のリガンド変調レセプター分子の1員であ
ることが、すぐに判明した。これらのレセプターは、通常、細胞核中に高濃度で
みられるので、このファミリーは核ホルモンレセプターのステロイド上科と命名
されたが、しかし、これらは常にこれらのレセプターがみられる唯一の位置であ
るかどうか、また転写活性がこれらのレセプターが有する唯一の活性であるかど
うかは不明である。
【0022】 核ホルモンレセプター群間の構造的および機能的関連性についてのさらなる研
究から、これらの間に、配列の相同性に加えて、共通したある特質のあることが
わかった。例えば、Evans et al. Science 240:889-895 (1988)参照。上記のよ
うに、核ホルモンレセプター類は、標的遺伝子のプロモーター中に存在するシス
作用性調節成分と結合することができる。このグルコ(糖代謝)コルチコイドであ
る、卵胞ホルモン、アンドロゲン、プロゲスチン、およびミネラル(鉱物代謝)コ
ルチコイドレセプターは、逆方向反復として体系づけられる特異的応答成分と、
ホモ二量体として結合することが見出されている。レチノイドレセプターRAR
(レチノイン酸レセプター)、甲状腺レセプター、ビタミンDレセプター、ペルオ
キシソーム増殖因子レセプター、および昆虫エクジソンレセプターを含む、別の
種類の核ホルモンレセプター類は、それらの応答成分に、レチノイドXレセプタ
ー(RXR)と共にヘテロ二量体として結合し、次いで9-シスレチノイン酸によ
って正活性化される。Mangelsdorf, et al., The Retinoid Receptors in The R
etinoids: Biology, Chemistry and Medicine Ch.8 (Sporn et al., eds. 2d ed
., Raven Press Ltd. 1994); Nagpal and Chandraratna, Current Pharm. Desig
n 2:295-316 (1996)参照、両方共出典明示により本明細書に組込まれている。レ
チノイドレセプター、RARおよびRXRには、多くの核レセプターのように、
多くのサブタイプ(RARα、RARβ、RARγ、およびRXRα、RXRβ
、およびRXRγ)が存在する。そのうえ、各サブタイプは、異なるイソ形態で
存在し得る。
【0023】 発明者らは、驚くべきことに、RARアンタゴニストまたはRAR逆作動因子
の投与により、雄性哺乳動物における精子形成が抑止されることを見出した。"
アンタゴニスト"とは、ある薬物がRARのレチノイン酸結合部位と結合し、そ
の結果、レチノイン酸がRARとの結合およびRARの活性化をブロックし得る
ことを意味する。"逆作動因子"とは、RAR活性の基礎レベル(ホモ-またはヘテ
ロ二量体化および、その制御が通常RAR変調に応答するものである多様な遺伝
子の、トランス作用性転写制御)を抑制し得る薬物を意味する。ある化合物が逆
作動因子であれば、通常、それはRARアンタゴニストであろうが、その逆は必
ずしも正しくない。
【0024】 雄性哺乳動物を、有効量のRARアンタゴニストまたは逆作動因子で処置する
ことによる精子形成の抑止は、ビタミンA欠乏症(hypovitaminosis A)の他の多
くの症状(失明、異常成長、または感染症に対するかかり易さなど)を随伴するも
のではない。テストステロンのレベルは正常値を維持しているようであり;従っ
て、これらの好適な薬物は、雄性の性的衝動および性欲には顕著な影響を与えな
いものである。
【0025】 好適なRARアンタゴニストおよび逆作動因子の構造および調製方法および使
用方法の数例が、米国特許第 5,776,699 および米国特許出願第 08/998,319、08
/880,823、および08/840,040に示されており、これらは全て出典明示により全部
本明細書に組込む。下記化合物の多くはこれらの出願の1つまたはそれ以上に含
まれている。
【0026】 好ましい化合物の種類は下記構造のものである:
【化31】 式中、Xは、S、O、NR'であって、R'はHまたは1ないし6炭素のアルキル
であるか、または、 Xは、[C(R1)]nであって、R1は独立してHまたは1ないし6炭素のアル
キルであり、nは0ないし2の間でそれを含む整数であり、そして; R2は、水素、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、Br、I、CF3
フルオロ置換された1ないし6炭素のアルキル、OH、SH、1ないし6炭素の
アルコキシ、または1ないし6炭素のアルキルチオであり、そして; R3は、水素、1ないし6炭素の低級アルキル、またはFであり、そして; mは、0-3の値の整数であり、そして; oは、0-3の値の整数であり、そして; Zは、-C≡C- -N=N-、 -N=CR1-、 -CR1=N、 -(CR1=CR1)n'-ここでn'は0-5の値の整数である、 -CO-NR1-、 -CS-NR1-、 -NR1-CO、 -NR1-CS、 -COO-、 -OCO-; -CSO-; -OCS-;であり、 Yは、フェニルまたはナフチル基、またはピリジル、チエニル、フリル、ピリ
ダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリ
ルおよびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フェニ
ルおよびヘテロアリール基は所望により1つまたは2つのR2基で置換されてい
てもよいか、または Zが、-(CR1=CR1)n'-であり、n'が3、4、または5である場合、Yは該-
(CR2=CR2)n'基とBとの間の直接原子価結合手を表わし; Aは、(CH2)q、但しqは0-5である、3−6炭素を有する低級分岐鎖アルキ
ル、3−6炭素を有するシクロアルキル、2−6炭素および1または2の二重結
合を有するアルケニル、2−6炭素および1または2の三重結合を有するアルキ
ニルであり; Bは、水素、COOHまたは医薬的に許容し得るその塩、COOR8、CON
910、-CH2OH、CH2OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12)2 、CHOR13O、-COR7、CR7(OR12)2、CR7OR13O、またはトリ-低級
アルキルシリルであり、但し、R7は、1ないし5の炭素を有するアルキル、シ
クロアルキル、またはアルケニル基であり、R8は、1ないし10炭素のアルキ
ル基、またはアルキル基が1ないし10炭素を有するトリメチルシリルアルキル
、または5ないし10炭素のシクロアルキル基であるか、またはR8は、フェニ
ルまたは低級アルキルフェニルであり、R9およびR10は、独立して、水素、1
ないし10炭素のアルキル基、または5−10炭素のシクロアルキル基、または
フェニルまたは低級アルキルフェニルであり、R11は、低級アルキル、フェニル
、または低級アルキルフェニルであり、R12は低級アルキルであり、そしてR13 は2−5炭素の二価のアルキル基であり、そして、 R14は、(R15)r-フェニル、(R15)r-ナフチル、または(R15)r-ヘテロアリー
ルであり、ヘテロアリール基は、O、S、およびNからなる群から選択される1
ないし3のヘテロ原子を有しており、rは0−5の値を有する整数であり、さら
に、 R15は、独立して、H、F、Cl、Br、I、NO2、N(R8)2、N(R8)CO
8、NR8CON(R8)2、OH、OCOR8、OR8、CN、1ないし10炭素を
有するアルキル基、1ないし10炭素を有するフルオロ置換されたアルキル基、
1ないし10炭素および1ないし3の二重結合を有するアルケニル基、1ないし
10炭素および1ないし3の三重結合を有するアルキニル基、またはアルキル基
が独立して1ないし6炭素を有する、トリアルキルシリルまたはトリアルキルシ
リルオキシ基である。
【0027】 他の好ましい種類の化合物は、次の構造を有する:
【化32】 式中、Xは、S、O、NR'であって、但しR'はHまたは1ないし6炭素のアル
キルであるか、または、 Xは、[C(R1)]nであってR1は独立してHまたは1ないし6炭素のアルキ
ルであり、nは0ないし2の間でそれを含む整数であり、そして; R2は、水素、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、Br、I、CF3
フルオロ置換された1ないし6炭素のアルキル、OH、SH、1ないし6炭素の
アルコキシ、または1ないし6炭素のアルキルチオであり、そして; R3は、水素、1ないし6炭素の低級アルキル、またはFであり、そして; mは、0、1、2または3の値の整数であり、そして; oは、0、1、2または3の値の整数であり、そして; Yは、フェニルまたはナフチル基、またはピリジル、チエニル、フリル、ピリ
ダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリ
ルおよびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フェニ
ルおよびヘテロアリール基は所望により1つまたは2つのR2基で置換されてい
てもよく、または Aは、(CH2)q、但しqは0-5である、3−6炭素を有する低級分岐鎖アルキ
ル、3−6炭素を有するシクロアルキル、2−6炭素および1または2の二重結
合を有するアルケニル、2−6炭素および1または2の三重結合を有するアルキ
ニルであり; Bは、水素、COOHまたは医薬的に許容し得るその塩、COOR8、CON
910、-CH2OH、CH2OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12)2 、CHOR13O、-COR7、CR7(OR12)2、CR7OR13O、またはトリ-低級
アルキルシリルであり、但し、R7は、1ないし5の炭素を含有するアルキル、
シクロアルキル、またはアルケニル基であり、R8は、1ないし10炭素のアル
キル基、またはアルキル基が1ないし10炭素を有するトリメチルシリルアルキ
ル、または5ないし10炭素のシクロアルキルであり、またはR8はフェニルま
たは低級アルキルフェニルであり、R9およびR10は、独立して、水素、1ない
し10炭素のアルキル基、または5−10炭素のシクロアルキル基、またはフェ
ニルまたは低級アルキルフェニルであり、R11は、低級アルキル、フェニル、ま
たは低級アルキルフェニルであり、R12は低級アルキルであり、およびR13は2
−5炭素の二価のアルキル基であり、そして、 R14は、(R15)r-フェニル、(R15)r-ナフチル、または(R15)r-ヘテロアリー
ルであり、ヘテロアリール基は、O、S、およびNからなる群から選択される1
ないし3のヘテロ原子を有しており、rは0、1、2、3、4、または5の値を
有する整数であり、そして、 R15は、独立して、H、F、Cl、Br、I、NO2、N(R8)2、N(R8)CO
8、NR8CON(R8)2、OH、OCOR8、OR8、CN、1ないし10炭素を
有するアルキル基、1ないし10炭素を有するフルオロ置換されたアルキル基、
1ないし10炭素および1ないし3の二重結合を有するアルケニル基、1ないし
10炭素および1ないし3の三重結合を有するアルキニル基、またはアルキル基
が独立して1ないし6炭素である、トリアルキルシリルまたはトリアルキルシリ
ルオキシ基であり; R16は、H、1ないし6炭素の低級アルキルであり、そして; R17は、H、1ないし6炭素の低級アルキル、OH、またはOCOR11であり
、そして; pは、0または1である、但し、pが1である場合はR17置換基が存在せず、m
は0ないし2の間でそれを含む整数である。
【0028】 さらに好ましい化合物の種類は、次の構造のもの:
【化33】 式中、Xは、C(R1)2またはOであり、そして; R1は、水素、または1ないし6炭素の低級アルキルであり、そして; R2は、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、Br、I、CF3、フルオ
ロ置換された1ないし6炭素のアルキル、OH、SH、1ないし6炭素のアルコ
キシ、または1ないし6炭素のアルキルチオであり、そして; mは、0-3の値の整数であり、そして; R3は、1ないし6炭素の低級アルキル、またはFであり、そして; oは、0-3の値の整数であり、そして; sは、1-3の値の整数であり、そして; R8は、1ないし10炭素のアルキル基、またはアルキル基が1ないし10炭
素を有するトリメチルシリルアルキル、または5ないし10炭素のシクロアルキ
ルであり、またはR8はフェニルまたは低級アルキルフェニルであり、そして; R15は、独立して、H、F、Cl、Br、I、NO2、N(R8)2、COR8、N
8CON(R8)2、OCOR8、OR8、CN、1ないし10炭素を有するアルキ
ル基、1ないし10炭素を有するフルオロ置換されたアルキル基、1ないし10
炭素および1ないし3の二重結合を有するアルケニル基、1ないし10炭素およ
び1ないし3の三重結合を有するアルキニル基、またはアルキル基が独立して1
ないし6炭素である、トリアルキルシリルまたはトリアルキルシリルオキシ基で
あり、そして; tは、0、1、2、3、4、または5の値の整数であり、さらに; CONH基はベンゾピランの6または7位、およびジヒドロナフタリン環の2
または3位にある、 または該化合物の医薬的に許容し得る塩である。
【0029】 他の好ましい化合物の種類は、次の構造のもの:
【化34】 式中、Xは、C(CH3)2またはOであり、そして; R2は、HまたはBrであり、そして; R2'およびR2''は、独立してHまたはFであり、そして; R3はHまたはCH3であり、さらに; R8は、H、1ないし6炭素の低級アルキルである、 または該化合物の医薬的に許容し得る塩である。
【0030】 さらに好ましい化合物の種類は、次の構造を有するもの:
【化35】 式中、X1はSまたはOであり; X2は、CHまたはNであり; R2は、H、F、CF3または1ないし6炭素のアルコキシであり; R2*は、H、F、またはCF3であり; R8は、H、または1ないし6炭素の低級アルキルであり; R14は置換されていないフェニル、チエニル、またはピリジル、または1ない
し3のR15基で置換されたフェニル、チエニル、またはピリジルであり、但しR 15 は、1ないし6炭素の低級アルキル、塩素、CF3、または1ないし6炭素の
アルコキシである、 または該化合物の医薬的に許容し得る塩である。
【0031】 さらに他の好ましい実施態様において、本発明の化合物は次の構造を有するも
の:
【化36】 式中、X2は、CHまたはNであり、そして; R2は、H、F、またはOCH3であり、そして; R2*は、HまたはFであり、そして; R8は、H、または1ないし6炭素の低級アルキルであり、さらに; R14は、フェニル、4-(低級アルキル)フェニル、5-(低級アルキル)-2-チエ
ニル、および6-(低級アルキル)-3-ピリジルからなる群から選択され、ここで
低級アルキルは1ないし6炭素を有している、 または該化合物の医薬的に許容し得る塩である。
【0032】 該化合物のさらに好ましい種類は次の構造を有するもの:
【化37】 式中、X1は、SまたはOであり; X2はCHまたはNであり; R2は、H、F、CF3、または1ないし6炭素のアルコキシであり; R2*は、H、F、またはCF3であり; R8は、Hまたは1ないし6炭素の低級アルキルであり; R14は、置換されていないフェニル、チエニル、またはピリジル、または1な
いし3のR15基で置換されたフェニル、チエニル、またはピリジルであり、但し
15は、1ないし6炭素の低級アルキル、塩素、CF3、または1ないし6炭素
のアルコキシである、 または該化合物の医薬的に許容し得る塩である。
【0033】 さらにより好ましい実施態様では、本発明の化合物は次の構造を有するもの:
【化38】 式中、X2は、CHまたはNであり、そして; R2は、H、F、またはOCH3であり、そして; R2*は、HまたはFであり、そして; R8は、H、または1ないし6炭素の低級アルキルであり、さらに; R14は、フェニル、4-(低級アルキル)フェニル、5-(低級アルキル)-2-チエ
ニル、および6-(低級アルキル)-3-ピリジルからなる群から選択される、ここ
で低級アルキルは1ないし6炭素を有している、 または該化合物の医薬的に許容し得る塩である。
【0034】 本発明の好ましい実施態様において使用するための他の種類の化合物は次の構
造を有するもの:
【化39】 式中、R2*は、HまたはFであり; R8は、Hまたは1ないし6炭素の低級アルキルであり、さらに R14は、フェニル、および4-(低級アルキル)フェニルからなる群から選択さ
れ、ここで低級アルキルは1ないし6炭素を有している、 または該化合物の医薬的に許容し得る塩である。
【0035】 他の好ましい化合物の種類は次の構造を有するもの:
【化40】 式中、R8は、Hまたは1ないし6炭素の低級アルキルである、または該化合
物の医薬的に許容し得る塩である。
【0036】 他のさらに好ましい化合物の種類は次の構造を有するもの:
【化41】 式中、R8はHまたは1ないし6炭素の低級アルキルである、または該化合物
の医薬的に許容し得る塩である。R8がHである場合、本化合物はAGN193109
と命名されている。
【0037】 本発明での使用を目的とする他の種類の化合物は次の構造を有する:
【化42】 式中、X1は:-C(R1)2-、-C(R1)2-C(R1)2-、-S-、-O-、-NR1-、-C
(R1)2-O-、-C(R1)2-S-、または-C(R1)2-NR1-;そして R1は、独立してHまたは1ないし6炭素のアルキルであり;そして R2は任意であり、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、Br、I、C
3、フルオロ置換された1ないし6炭素のアルキル、OH、SH、1ないし6
炭素のアルコキシ、または1ないし6炭素のアルキルチオと定義され;そして mは、0ないし4の間でそれを含む整数であり;そして nは、0ないし2の間でそれを含む整数であり;そして oは、0ないし3の間でそれを含む整数であり;そして R3は、H、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、Br、またはIであ
り;そして R4は、(R5)p-フェニル、(R5)p-ナフチル、(R5)p-ヘテロアリールであり、
但しヘテロアリール基は5員環または6員環であり、O、S、およびNからなる
群から選択される1ないし3のヘテロ原子を有しており pは、0ないし5の間でそれを含む整数であり;そして R5は、任意であり、独立してF、Cl、Br、I、NO2、N(R8)2、N(R8 )COR8、NR8CON(R8)2、OH、OCOR8、OR8、CN、COOH、C
OOR8、1ないし10炭素を有するアルキル基、1ないし10炭素および1な
いし3の二重結合を有するアルケニル基、1ないし10炭素および1ないし3の
三重結合を有するアルキニル基、または(トリアルキル)シリルまたは(トリアル
キル)シリルオキシ基(但しアルキル基は独立して1から6の炭素を有する);そ
して Yは、フェニルまたはナフチル基、またはピリジル、チエニル、フリル、ピリ
ダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリ
ルおよびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フェニ
ルおよびヘテロアリール基は所望により1つまたは2つのR2基で置換されてい
てもよく、またはYは-(CR3=CR3)r-であり;そして rは、1ないし3の間でそれを含む整数であり;そして Aは、(CH2)q、但しqは0-5の整数である、3−6炭素を有する低級分岐鎖
アルキル、3−6炭素を有するシクロアルキル、2−6炭素および1または2の
二重結合を有するアルケニル、2−6炭素および1または2の三重結合を有する
アルキニルであり、但しYが-(CR3=CR3)r-である場合、Aは(CH2)q、およ
びqは0であり; Bは、水素、COOHまたは医薬的に許容し得るその塩、COOR8、CON
910、-CH2OH、CH2OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12)2 、CHOR13O、-COR7、CR7(OR12)2、CR7OR13O、またはSi(C1- 6 アルキル)3であり、但し、R7は、1ないし5の炭素を含む、アルキル、シクロ
アルキル、またはアルケニル基であり、R8は、1ないし10炭素のアルキル基
、またはアルキル基が1ないし10炭素を有するトリメチルシリルアルキル、ま
たは5ないし10炭素のシクロアルキルであるか、またはR8はフェニルまたは
低級アルキルフェニルであり、R9およびR10は、独立して、水素、1ないし1
0炭素のアルキル基、または5−10炭素のシクロアルキル基、またはフェニル
または低級アルキルフェニルであり、R11は、低級アルキル、フェニル、または
低級アルキルフェニルであり、R12は低級アルキルであり、およびR13は2−5
炭素の二価のアルキル基である。本明細書の記載中に含まれる化合物の包括的な
リスト、およびこの種類の化合物の製法は、米国特許第 5,728,846号(Vuligonda
et al.,)に記載されており、それらの記載は出典明示により本明細書に組込む
【0038】 本発明において次の式の化合物: Y3(R4)-X-Y1(R12)-Z-Y2(R2)-A-B 式中、Y1は、フェニル、ナフチル、または、ピリジル、チエニル、フリル、
ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾニル、アザゾリル(ozazolyl)
、イミダゾリル、およびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールで
あり、該フェニル、ナフチル、およびヘテロアリール基はR1基で置換されてい
てもよく、さらに1または2のR2基で置換されていても置換されていなくても
よく; R1はC1-10アルキル、1-アダマンチル、2-テトラヒドロピランオキシ、ト
リアルキルシラニルオキシ(ここでアルキルは6までの炭素を有している)、OH
、アルコキシ(ここでアルキル基は10までの炭素を有している)、アルキルチオ
(ここでアルキル基は10までの炭素を有している)、またはOCH2OC1-6アル
キルであり; R2は、1ないし6炭素の低級アルキル、, F、Cl、Br、I、CF3、CF 2 CF3、OH、OR3、NO2、N(R3)2、CN、N3、COR3、NHCOR3
COOH、またはCOOR3であり; Xは、(C(R3)2、S、SO、SO2、O、またはNR3であり; Zは、-C≡C- -N=N-、 -N(O)=N-、 -N=N(O)-、 -N=CR3-、 -CR3=N、 -(CR3=CR3)n-、ここでnは0-5の値の整数である、 -CO-NR3-、 -CS-NR3-、 -NR3-CO、 -NR3-CS、 -COO-、 -OCO-; -CSO-; -OCS-;または、 -CO-CR3=CR3-O、であり R3は、独立してHまたは1ないし6炭素の低級アルキルであり; Y2は、フェニルまたはナフチル基、またはピリジル、チエニル、フリル、ピ
リダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾ
リルおよびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フェ
ニル、ナフチル、およびヘテロアリール基は1つまたは2つのR2基で置換され
ていても置換されていなくてもよいか、または Zが-(CR3=CR3)n-でありnが3,4、または5である場合、Y2は-(CR3 =CR3)n-基とBとの間の直接原子価結合を表し; Y3は、フェニル、ナフチル、またはピリジル、チエニル、フリル、ピリダジ
ニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリルお
よびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フェニル、
ナフチル、およびヘテロアリール基は1ないし3のR4基で置換されていても置
換されていなくてもよく、ここでR4は、1ないし10炭素のアルキル、フルオ
ロ置換された1ないし10の炭素アルキル、2から10炭素であり1ないし3の
三重結合を有するアルケニル、F、Cl、Br、I、NO2、CN、NR3、N3
、COOH、COOC1-6アルキル、OH、SH、OC1-6アルキル、およびSC 1-6 アルキルであり; Aは、(CH2)q、但しここでqは0-5である、3−6炭素を有する低級分岐鎖
アルキル、3−6炭素を有するシクロアルキル、2−6炭素および1または2の
二重結合を有するアルケニル、2−6炭素および1または2の三重結合を有する
アルキニルであり、そして Bは、水素、COOHまたは医薬的に許容し得るその塩、COOR8、CON
910、-CH2OH、CH2OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12)2 、CHOR13O、-COR7、CR7(OR12)2、CR7OR13O、またはSi(C1- 6 アルキル)3である、但し、R7は、1ないし5の炭素を含む、アルキル、シクロ
アルキル、またはアルケニル基であるか、R8は、1ないし10炭素のアルキル
基、またはアルキル基が1ないし10炭素を有するトリメチルシリルアルキル、
または5ないし10炭素のシクロアルキルであり、またはR8はフェニルまたは
低級アルキルフェニルであり、R9およびR10は、独立して、水素、1ないし1
0炭素のアルキル基、または5−10炭素のシクロアルキル基、またはフェニル
または低級アルキルフェニルであり、R11は、低級アルキル、フェニル、または
低級アルキルフェニルであり、R12は低級アルキルであり、さらにR13は2−5
炭素の二価のアルキル基である、 または該化合物の医薬的に許容し得る塩も有用である。これらの化合物は、米国
特許出願番号 08/840,040(Song et al.,)に開示されており、該出願は本出願と
所有者が共通しており、出典明示により全て本明細書に組込む。
【0039】 さらなるRARアンタゴニストまたは逆作動因子は、米国特許出願第 08/845,
019号(Song and Chandraratna)に記載されており、出典明示により本明細書に全
体に組込まれている;該出願は本出願と所有者が共通している。また、本発明の
方法に有用な化合物は、国際出願公開番号 WO 94/14777(Yoshimura et al.,)に
記載されており、これも出典明示により本明細書に全体に組込まれている。この
後者の出願は、RARアンタゴニストについて記載している。これらに記載され
ている幾つかの好ましい化合物の構造についての包括的なリストは、この明細書
の図1でみることができる。
【0040】 なお、本発明において有用なさらなる化合物の構造を、以下に示す。
【化43】 ここでnは1から10の整数である。
【化44】 ここでnは1から10の整数である。
【化45】
【化46】
【化47】
【0041】 RARアンタゴニスト(RAR拮抗因子)類またはRAR逆作動因子(RAR
リバースアゴニスト)類の特に好ましいサブグループは、RARsの1またはそ
れ以上のサブクラス例えばRARα、RARβ、RARγレセプターなどにおい
てアンタゴニスト活性または逆作動因子活性を欠いている、RARアンタゴニス
トまたは逆作動因子サブグループのセットであって;それらの「サブクラス―特
異的」活性は薬物毒性を最小化し得るものである。それらの化合物は、RARα
、RARβ、RARγ各レセプター、またはこれらの任意の組合わせにおいて(
それら全てにおける場合を除く)のみ活性を有し得る。ある化合物がサブクラス
―特異的な特定の逆作動因子活性を有するか否かの決定は、Klein らの米国特許
出願番号09/042943号、およびNagpal らの同出願番号09/108298号に開示され
ているような(両出願の開示は全部参照して本明細書の一部とする)翻訳的スク
リーニングにより実施する。
【0042】 本明細書に開示した各化合物により、本発明の方法で使用するためのそれらと
構造的に類似する他の化合物の合成および使用も明らかに示唆されている。本明
細書中で言及した各化合物に加えて、RARアンタゴニスト活性および/または
RAR逆作動因子活性を有する他の物質もまた、哺乳動物における精子形成の抑
止が予期されるものであり、従って、本願発明の雄性避妊剤として有用である。 本発明の有効物質は、液剤、シロップ剤、懸濁液剤、錠剤、カプセル剤、ゼラ
チン被覆製剤または類似物として経口的に供し得る。加えて、本発明の避妊剤は
、局所投与した場合も有効であることを具体的に確認している。局所到達手段に
は、クリーム剤、ゲル剤、ローション、乳液、懸濁液剤、皮膚パッチ剤および類
似物が含まれる。別の到達手段には、吸入剤、座剤、および点鼻スプレーが含ま
れる。経口または局所到達用のいずれのものも時間―放出性製剤となし得る。
【0043】 本発明の治療的適用のため、これらのアンタゴニスト化合物を各種の医薬的組
成物、例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、溶液剤、懸濁液剤、クリーム剤、軟膏
剤、ゲル剤、こう薬、ローションおよび類似物中に、それら自体は当分野で周知
の医薬的に許容できる賦形剤および媒体を使用して導入する。例えば、局所用製
剤の調製については、Remington's Pharmaceutical Science, Edition 17, Mack
Publishing Company, Easton, Pa;中に詳しく記載されており、それらは参照し
て本明細書の一部とする。局所適用には、RARアンタゴニストまたは逆作動化
合物を粉末剤または噴霧剤、特にエアゾル剤として投与することもできる。もし
薬物を全身的に投与するのであれば、経口投与用に適した粉末剤、丸剤、錠剤ま
たは類似物にまたはシロップまたはエリキシールに調製することもできる。静脈
内または腹膜内投与用には、薬物化合物を、注射により投与し得る溶液剤または
懸濁剤に製剤化できる。ある場合には、アンタゴニスト化合物を注射用剤に製剤
化するのが有用である。ある場合には、アンタゴニスト化合物を座剤形態または
皮下埋設用放出延長製剤または筋肉内注射剤に製剤化するのが有用である。
【0044】 本発明によれば、これらのアンタゴニストまたは逆作動化合物を、治療的有効
用量で投与する。治療的濃度とは、雄性哺乳動物の睾丸内で精子形成の減少また
は停止をもたらすのに有効な濃度である。それは現時点では約0.5ないし約0.001
mg/kg体重、より好ましくは約0.3ないし約0.005mg/kg、なお好ましくは約0.07
5mg/kg体重を含有する製剤であり、約0.01 mg/kg体重が経口適用での治療的有
効濃度を構成すると考えられており、他の投与ルートのためにはこれらの濃度を
必要に応じて日常的実験を行って調整する。
【0045】 従って、本発明の一実施態様では、精子形成を阻害または抑止するのに充分な
時間的間隔で有効量のRARアンタゴニストまたはRAR逆作動因子を投与する
ことを含む、哺乳動物での精子形成を阻害する方法を含む。好ましくは、哺乳動
物はヒトである。本発明の特に好ましい実施態様では、このRARアンタゴニス
トまたはRAR逆作動因子は、AGN 194310(詳細前述)および特に前記した
AGN 193109、からなる群から選択する。 さらに好ましい実施態様では、このRARアンタゴニストまたはRAR逆作動
因子を、液剤、シロップ剤、懸濁液剤、錠剤、カプセル剤、またはゼラチン被覆
製剤の使用により経口的に投与する。他の実施態様では、このRARアンタゴニ
ストまたはRAR逆作動因子をパッチ剤、クリーム剤、ローション、乳液、また
はゲル剤を含む手段を使用して局所的に投与する。さらに別の実施態様では、こ
のRARアンタゴニストまたはRAR逆作動因子を吸入剤、座剤または点鼻スプ
レーに製剤化する。
【0046】 (発明の詳細な説明) 本発明は、雄性哺乳動物における精子形成の阻害または抑止による、避妊用予
防的組成物および方法に関する。精子形成は、性的に成熟した雄性哺乳動物の睾
丸の細精(輸精の)管中で起こる。これらの細精管は、細精管内の管腔を取り巻
いている基礎膜で構成されている。セルトリ細胞と呼ばれる特定の柱状細胞が基
礎膜に対向する位置にあり、管腔内に突き出ており;生殖細胞は、精子形成の間
中、セルトリ細胞に密着している。 精原細胞、即ち雄性生殖体幹細胞は、セルトリ細胞と基礎膜との間の位置にあ
る。精原細胞は有糸分裂して2つの娘細胞に増える;その1つは基礎膜の近くに
精原細胞として残留し、他方は引き続き有糸分裂ラウンドを重ねて原発性精母細
胞を発生(develop)する。2倍体原発性精母細胞になるこの細胞は、その発生に
伴い細精管管腔に一層近接して集合する。
【0047】 原発性精母細胞は、次いで減数分裂に入り、半数体精子細胞を生じる。これら
の精子細胞は、セルトリ細胞に密着したままであるが、この段階ではこの管腔に
近接した位置にあり、部分的にセルトリ細胞によって媒介される変態をして、精
子に成熟する。これらの細胞は、次いで細精管管腔内に放出される。 細精管は、繊維細胞や脈管類を含有する結合組織によって分離されて、一緒に
密に睾丸内に収納されている。細精管群の空隙には、ライディッヒ細胞と呼ばれ
るステロイド遺伝子の体細胞が定住している。これらの細胞は、ステロイドホル
モンであるテストステロンを合成するが、それは生殖細胞分化の重要な刺激とな
る;このホルモンは細精管内に行き渡り、そこで精子形成を刺激する。
【0048】 完全な精子形成には長い時間的経過を要し:ヒトでほぼ64日、ラットでは5
4日かかる。この時間的経過は4段階に分けることができる。最初の段階、精母
細胞形成では、精原細胞が分化して原発性精母細胞を生じる。第2の段階では、
原発性(一次)精母細胞が減数分裂を受け、精子細胞を生じる。第3段階、精子発
生では、精子細胞が精子に変態する。最後の段階、成熟では、精子が成熟し、細
精管内に放出される。精子は松果体内で最終的な成熟をする。これら4段階のそ
れぞれにおいて、各細胞は正常細精管内で「層群」として見ることができ、若い
成熟細胞は基礎膜側により近く、最も成熟した細胞が管腔側に近く存在する。1
またはそれ以上の段階での細胞不存在が、精子形成のある段階における阻止また
は抑止事態の指標となる。
【0049】 精子形成に際して行われるホルモン性または遺伝子制御の正確なメカニズムは
まだ詳しくは分かっていないし、本発明の範囲も理論により限定されるものでは
ないが、テストステロン産生は脳下垂体ホルモンである、黄体化ホルモン(LH
)によって制御されていると信じられる。別の脳下垂体ホルモンである、卵胞刺
激ホルモン(FSH)も、セルトリ細胞上に存在している原発性ホルモンレセプ
ター群とともに、精子形成の制御に関与している。セルトリ細胞へのFSHの効
果のひとつは、アンドロゲン―結合蛋白質(ABP)の産生刺激であり、該蛋白
質はテストステロンに対して高い結合親和性を有し、該ステロイドが細精管内に
残留して精子形成への効果を持続するのを助ける。
【0050】 インヒビンと呼ばれる別のペプチドが、FSHの結合に応答してセルトリ細胞
によって分泌されると考えられている。インヒビンは、順に、脳下垂体内で標的
細胞に作用し、FSHの分泌を阻害するように思われる。従って、インヒビンは
、FSHの放出および従ってABPの産生に対してネガティブフィードバックレ
ギュレーターとして作用するように働き、その当然の結果としてテストステロン
による過剰刺激を予防する。インヒビンの過剰産生は、細精管内でのテストステ
ロン濃度を低下させ得る。
【0051】 このように、精子形成の制御は、遺伝子発現の制御および多種の因子の合成を
含んでいるように思われ、それらはどちらも、それら自体がペプチドホルモンと
して作用するか、または精子形成に重要なホルモンの隔離または制御に関与して
いるように思われる。レチノイド核レセプター類(レチノイン酸レセプター類(
RAR)およびレチノイドXレセプター類(RXR)は、これらの因子類の幾種
かを含む多種の遺伝子のリガンド―媒介転写調節に関与していることが知られて
いる。 以下の実施例は、本発明のさらなる実施態様を例示説明することを意図してお
り、この明細書を総括している特許請求の範囲の請求項の記載によってのみ定義
される本発明の範囲を制限するものではない。
【0052】実施例1:Spague-Dawley ラットの AGN 194310 による経口的処置 Spague-Dawley ラット(Crl:CD(登録商標)(SD)IGSBR) CharlesRiver, Holliste
r, CA 95023) の、ほぼ8ないし10週令の雄98匹および雌98匹を研究に使
用した。これらのラットは下記群に分けた:非処置対照、媒体対照、0.005mg/kg
/day、0.015mg/kg/day、および0.15mg/kg/day AGN 194310。
【0053】 AGN 194310は、下記化学構造を有する:
【化48】 この化合物、4−[[4−(4−エチルフェニル)−2,2−ジメチル―(2
H)−チオクロメン―6−イル]―エチニル]―安息香酸は、通常の有機合成手
段を用いて合成できる。下記の反応スキームは、化合物の現時点で発明者が好ま
しいとするこの製法である。
【0054】 段階1:3−メチル―2−ブテン酸(13.86g, 138.4 mmol)、4−メトキシチ
オフェノール(20.0g, 138.4 mmol)、およびピペリジン(3.45g, 41.6 mmol)
を、厚壁スクリューキャップチューブに充填した。この混合物を105℃に32時間
加熱し、室温まで冷まし、そしてEtOAc(700mL)に溶解した。得られた溶液を1M水
性HCl,H2O、および飽和水性NaClで洗い、Na2SO4上で乾燥した。乾燥した溶液を
減圧下に濃縮すると油が得られ、このものをフリーザー中に放置すると結晶性固
体となった。この結晶性固体をペンタンで洗い、3−(4−メトキシ―フェニル
スルファニル)―3−メチル―酪酸を薄黄色結晶として単離した。(27.33 g, 82
%)1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.48 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.89 (2H, d, J = 8
.9 Hz), 3.83 (3H, s), 2.54 (2H, s), 1.40 (6H, s)
【0055】 段階2:3−(4−メトキシ―フェニルスルファニル)―3―メチル―酪酸(2
0.0 g, 83.2 mmol)のベンゼン250mL溶液に、室温で30分かけて、修酸クロリド(1
5.84 g, 124.8 mmol)のベンゼン10mL溶液を加えた。4時間後、溶液を氷冷5%
水性NaOHで洗い(注意:この操作中に大容量のガスが発生する)、次いで氷冷H2O
で、最後に飽和水性NaClで洗った。溶液を乾燥(Na2SO4)し、減圧下に濃縮して
澄明な黄色油を得た。本物質はさらに精製することなく次の段階で使用した。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.45 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.90 (2H, d, J = 8
.8 Hz), 3.84 (3H, s), 3.12 (2H, s), 1.41 (6H, s)
【0056】 段階3:段階2のアシルクロリド生成物(21.5 g, 83.2 mmol)のCH2Cl2250mL溶
液に、0℃でSnCl4(21.7g, 83.2mmol)のCH2Cl230mL溶液を滴加した。2時間後、
H2O 150mLをゆっくり加えて反応を止めた。有機層を、1M水性HCl、5%水性NaOH
、H2O、および最後に飽和水性NaClで洗い、MgSO4上で乾燥した。減圧濃縮および
残留油の真空蒸留(バルブからバルブへ、125−135℃、5mm/Hg)により、6−
メトキシ−2,2−ジメチル−チオクロマン―4−オン14.48g(78%)を薄黄色
油として得た。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.62 (1H, d, J = 2.9 Hz), 7.14 (1H, d, J = 8
.6 Hz), 7.03 (1H, dd, J = 2.8, 8.3 Hz), 3.83 (3H, s), 2.87 (2H, s), 1.46
(6H, s)
【0057】 段階4:6−メトキシ−2,2−ジメチル−チオクロマン―4−オン(6.0 g,
27 mmol)の -23℃に冷却したCH2Cl250mL溶液に、20分をかけて、BBr3(20.0 g, 8
0.0 mmol; 1M CH2Cl2溶液80.0 mL)を加えた。-23℃で5時間攪拌後、この溶液を
-78℃まで冷却し、H2O 50mLをゆっくり加えて反応を止めた。室温まで加温し、
水性層をCH2Cl2で抽出し、有機層を集めて飽和水性NaHCO3,H2O、および飽和水性
NaClで洗い、MgSO4上で乾燥した。溶媒を減圧下に留去し緑褐色固体を得、この
ものを再結晶(Et2O/ヘキサン類)して、6−ヒドロキシ−2,2−ジメチルチオ
クロマン―4−オン2.25g(40%)を明褐色固体として得た。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.63 (1H, d, J = 2.8 Hz), 7.15 (1H, d, J = 8
.5 Hz), 7.01 (1H, dd, J = 2.8, 8.5 Hz), 2.87 (2H, s), 1.46 (6H, s)
【0058】 段階5:6−ヒドロキシ−2,2−ジメチルチオクロマン―4−オン(165.0 m
g, 0.79 mmol)の無水ピリジン5.0mL溶液に、0℃で、トリフルオロメタンスルフ
ォン酸無水物(245.0 mg, 0.87 mmol)を加えた。0℃で4時間後、溶液を濃縮し
、残留油をEt2Oに溶解し、H2O、次いで飽和水性NaClで洗い、MgSO4上で乾燥した
。溶媒を減圧下に留去し、カラムクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキサン類)を
行って、2,2−ジメチル―4−オキソ―チオクロマン―6−イル トリフルオ
ロメタンスルホン酸塩126.0 mg(47%)を無色固体として得た。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.97 (1H, s), 7.32 (2H, s), 2.90 (2H, s), 1.
49 (6H, s)
【0059】 段階6:2,2−ジメチル―4−オキソ―チオクロマン―6−イル トリフル
オロメタンスルホン酸塩(2.88 g, 8.50 mmol)の、Et3N 10mLおよび DMF 20.0mL
溶液に、アルゴンを10分間吹き込んだ。この溶液に、トリメチルシリルアセチレ
ン(4.15 g, 42.0 mmol)、およびビス(トリフェニルホスフィン)―パラジウム(
II)クロリド(298.0 mg, 0.425 mmol)を加えた。溶液を95℃に5時間加熱し、室
温まで冷まし、そしてH2Oで希釈した。EtOAcで抽出し、集めた有機層をH2Oおよ
び飽和水性NaClで洗い、MgSO4上で乾燥した。乾燥溶液を減圧下に濃縮し、カラ
ムクロマトグラフィー(3%EtOAc/ヘキサン類)を行って生成物を単離して、2,
2−ジメチル―6−トリメチルシラニルエチニル―チオクロマン―4−オン2.23
g(91%)をオレンジ色の油として得た。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 8.18 (1H, d, J= 1.9 Hz), 7.34 (1H, dd, J= 1.
9, 8.1 Hz), 7.15 (lH, d, J= 8.1 Hz), 2.85 (2H, s), 1.45 (6H, s), 0.23 (9
H, s)
【0060】 段階7:2,2−ジメチル―6−トリメチルシラニルエチニル―チオクロマン
―4−オン(110.0 mg, 0.38 mmol)およびK2CO3(40.0 mg, 0.29 mmol)の、MeOH 1
0.0mL 溶液を一夜室温で攪拌した。溶液をH2Oで希釈し、Et2Oで抽出した。集め
た有機層をH2Oおよび飽和水性NaClで洗い、MgSO4上で乾燥した。溶媒を減圧下に
留去して、6−エチニル―2,2−ジメチルチオクロマン―4−オン81 mg(99
%)をオレンジ色の油として得た。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 8.20 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.46 (1H, dd, J= 1
.9, 8.1 Hz), 7.18 (1H, d, J= 8.1 Hz), 3.08 (1H, s), 2.86 (2H, s), 1.46 (
6H, s)
【0061】 段階8: 6−エチニル―2,2−ジメチルチオクロマン―4−オン(82.0 mg,
0.38 mmol)および4−ヨウド安息香酸エチル(104.9 mg, 0.38 mmol)のEt3N 5.0
mL 溶液に、10分間アルゴンを吹き込んだ。この溶液にビス(トリフェニルホス
フィン)―パラジウム(II)クロリド(88.0 mg, 0.12 mmol)およびヨウ化銅(I) (2
2.9 mg, 0.12 mmol)を加えた。さらに5分間アルゴンを吹き込んだ後、溶液を一
夜室温で攪拌した。反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、Et2O洗浄し
た。濾液を減圧下に濃縮し、残留する固体をカラムクロマトグラフィーにかけて
、4−[(2,2−ジメチル―4−オキソ−チオクロマン―6−イル]エチニル
]―安息香酸エチル100 mg(72%)をオレンジ色の固体として得た。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 8.25 (1H, d, J = 1.8 Hz), 8.00 (2H, d, J = 8
.4 Hz), 7.55 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.53 (1H, dd, J = 1.8, 8.2 Hz), 7.21 (
1H, d, J = 8.2 Hz), 4.37 (2H, q, J = 7.1 Hz), 2.88 (2H, s), 1.47 (6H, s)
, 1.39 (3H, t, J = 7.1 Hz)
【0062】 段階9:ビス(トリメチルシリル)アミド(1.12 g, 6.13 mmol)のTHF 16.2mL
溶液を-78℃まで冷却し、4−(2,2−ジメチル―4−オキソ−チオクロマン
―6−イルエチニル)―安息香酸エチル(1.86 g, 5.10 mmol)の15.0mL溶液をゆ
っくり加えた。30分後、2−[N,N−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)
アミド]−5−ピリジン(2.40 g, 6.13 mmol)のTHF 10mL溶液を加えた。5分後
、溶液を室温まで加温し、一夜攪拌した。飽和水性NH4Clを加えて反応を止め、E
tOAcで抽出した。集めた有機層を5%水性NaOHおよびH2Oで洗い、乾燥(MgSO4)し
、そして減圧下に濃縮した。カラムクロマトグラフィー(2%EtOAc/ヘキサン類)
を行って、4−((2,2−ジメチル―4−トリフルオロメタンスルホニルオキ
シ―(2H)−チオクロメン―6−イル)エチニル)―安息香酸エチル1.53 g(
61%)をオレンジ色の固体として単離した。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 8.03 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.61 (1H, d, J = 1
.8 Hz), 7.59 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.41 (1H, dd, J= 1.8, 8.1Hz), 7.29 (1H
, d, J= 8.1 Hz), 5.91 (1H, s), 4.39 (2H, q, J = 7.1 Hz), 1.53 (6H, s), 1
.41 (3H, t, J = 7.1 Hz)
【0063】 段階10:4−エチルブロモベンゼン(670.9 mg, 3.63 mmol)のTHF 4.0mL溶液を
-78℃まで冷却し、第3級ブチルリチウム(464.5 mg, 7.25 mmol、1.7Mペンタン
溶液4.26 mL)を加え、黄色の溶液を得た。30分後、ZnCL2(658.7 mg, 4.83 mmol)
8.0 mL THF溶液をゆっくりとカニューレを通して加えた。得られた溶液を室温
まで加温し、4−((2,2−ジメチル―4−トリフルオロメタンスルホニルオ
キシ―(2H)−チオクロメン―6−イル)エチニル)―安息香酸エチル(1.20
g, 2.42 mmol)とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(O)(111.7 m
g, 0.097 mmol)とのTHF 8.0 mL溶液中に、カニューレを通して移した。この溶液
を50℃に1時間加熱し、室温まで冷まし、飽和水性NH4Clを加えて反応を止めた
。溶液をEtOAcで抽出し、集めた有機層をH2Oおよび飽和水性NaClで洗い、乾燥(M
gSO4)し、そして減圧下に濃縮した。カラムクロマトグラフィー(5%EtOAc/ヘキ
サン類)を行って、4−[[4−(4−エチルフェニル)―2,2−ジメチル―
(2H)−チオクロメン―6−イル)―エチニル]―安息香酸エチルを無色の油
として単離した。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.99 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.52 (2H, d, J= 8.
4 Hz), 7.40 (5H, m), 7.35 (2H, m), 5.85 (1H, s), 4.38 (2H, q, J= 7.1 Hz)
, 2.72 (2H, q, J= 7.6 Hz), 1.48 (6H, s), 1.40 (3H, t, J= 7.1 Hz), 1.30 (
3H, t, J= 7.6 Hz)
【0064】 段階11:4−[[4−(4−エチルフェニル)―2,2−ジメチル―(2H)
−チオクロメン―6−イル)―エチニル]―安息香酸エチル(940.0 mg, 2.08 mm
ol)のTHF 10.0 mLおよびEtOH 5.0 mL溶液に、NaOH(416.0 mg, 10.4 mmol, 2M 水
性溶液5.2 mL)を加えた。得られた溶液を室温で一夜攪拌した。反応混合物を10
%水性HClで酸性化し、EtOAcで抽出した。集めた有機層をH2Oおよび飽和水性NaC
lで洗い、乾燥(Na2SO4)し、そして減圧下に溶媒を留去した。残留固体をCH3CNか
ら再結晶して、4−[[4−(4−エチルフェニル)―2,2−ジメチル―(2
H)−チオクロメン―6−イル)―エチニル]―安息香酸 786.0mg(89%)を無色
の固体として得た。1 H NMR (300 MHz, d6-アセトン) δ: 8.01 (2H, d, J= 8.3 Hz), 7.60 (2H, d,
J= 8.5 Hz), 7.42 (2H, m), 7.29 (2H, m), 7.22 (3H, m), 5.94 (1H, s), 2.69
(2H, q, J = 7.7 Hz), 1.47 (6H, s), 1.25 (3H, t, J = 7.7 Hz) 最終目的物であるこの化合物を、AGN194310と命名した。
【0065】 このAGN194310化合物を以下のようにして与えた:この化合物をカプリン酸
/カプリル酸トリグリセリド(CCT)に種々の用量、0.001%(v/v) AGN194310
、0.003%(v/v) AGN194310、または0.01%(v/v) AGN194310の何れか、で溶
解した。対照動物にはAGN194310有効成分を含まないCCT媒体(AGN19431
0媒体)を与えた。多くのレチノイド類およびレチノイド類似体は光に不安定であ
るが、この化合物は通常の光に対しては比較的安定である。
【0066】 近着の動物を研究での使用前に少なくとも7日間隔離した。研究に使用した動
物は、全部健康そうであり、いかなる疾患または身体的異常の徴候もなかった。
【0067】 196体の動物を以下のように13のグループに分けた:グループ1からグル
ープ5を主研究グループとした。グループ6−グループ9は毒物動態学研究に使
用した。グループ10−グループ13は主研究回復(Main Study Recovery)グル
ープであった。各グループの特質を以下の表1に示す。
【表1】
【0068】 薬物を、目盛付注射器および20×3インチの動物投与用針を使用して、投与
した。薬物を各動物に1日当り単回用量で与えた。研究期間中、毎日少なくとも
1回、動物を、死亡率、一般的な健康、行動、および何らかの明白な身体的また
は薬理学的異常について、観察した。
【0069】 各動物の体重を研究初日および、その後1週間ごとに測定し、記録した。これ
らの体重を投与量の算出に使用した。全ての主研究および回復動物用に、食物(P
urina社保証の齧歯動物用食物、食飼形態(meal form))を、風袋を計ったガラス
・ジャーに入れて置き、そして動物ケージの中に置いておいた。毎週1度ジャー
を取り出して検量した。必要な場合に食物をジャーに追加した。毒物動態学サテ
ライト研究に使用した動物については、食物消費を記録しなかった。
【0070】 処置期間4週目の間に主研究グループおよび回復グループの動物から、および
、回復期間4週目の回復グループ動物から尿を集めた。尿を以下について分析し
た:血液(ヘモグロビンおよび赤血球)、ビリルビン、色、グルコース、ケトン、
白血球、尿沈殿物の顕微鏡評価、硝酸塩、pH、タンパク質、比重、透明度、お
よびウロビリノーゲン。
【0071】 処置期間および回復期間の終わりに、主研究および回復グループを構成する各
動物から、それぞれ血液を集めた。血液を集める前に、各動物を16時間断食さ
せ、それから、麻酔下で心臓穿刺により各動物から血液を集めた。その後、動物
を屠殺した。
【0072】 集めた血液サンプルを使用して下記の試験を行った:ヘマトクリット(全血液
細胞容積)、全ヘモグロビン、平均細胞容積、平均血球ヘモグロビン(MCH)、
平均血球ヘモグロビン濃度(MCHC)、血小板数、赤血球数(RBC)、総白血球
数(WBC)、および好塩基球、好酸球、リンパ球、単球、好中球に対する示差W
BC数。
【0073】 下記のとおり、研究7日目に右目の逆眼窩洞(retro-orbital sinus)から取り
出した血液から、血液中の薬物濃度を測定した:グループ7ないしグループ9の
ラット群(4匹/性/グループ/時点、各動物から3回以上は採血をしない)につい
て、薬物を与える前、および投与の約2、6、8、12および24時間後に採血
(約1ml)した。媒体で処置ラット群(グループ6)からは、投与後約8および24
時間に採血した。グループ6ないしグループ9のラットからは、研究22日目に
、同様にして採血し、それから安楽死させた。全血液をEDTA含有管に移して
凝固を防ぎ、それから分析まで氷上に置いておいた。この血液を、AGN194310
の存在について、ガスクロマトグラフィー/質量分析でアッセイした。
【0074】 各動物を二酸化炭素吸入で安楽死させた。死亡した、または瀕死状態のため安
楽死させた 、または予定どおりの屠殺で安楽死させた、主研究および回復グル
ープの全動物について、完全剖検を行った。
【0075】 部検した各動物について以下の器官の重量を測った:副腎、卵巣、腎臓、脳下
垂体、肝臓、脾臓、心臓、精巣、および脳。器官が対である場合は、両方の器官
を、合わせて検量した。
【0076】 以下の組織および器官を単離し、必要であれば切り取り、そして組織病理学的
評価用として10%緩衝剤処理ホルマリン中に保存した:副腎、乳腺(皮膚付)、
大動脈、卵巣、骨/骨髄、膵臓、大腿、脳下垂体、脛骨、前立腺、膝関節、唾液
腺、耳下腺、脳、顎下腺、頚部坐骨神経、横隔膜、精嚢、精巣上体、骨格筋(大
腿)、眼、脊髄(胸部)、脾臓、食道、胸骨、胃、精巣、十二指腸、胸腺、空腸、
副甲状腺(上皮小体)の甲状腺、回腸、病変(類)を伴う何れの組織、盲腸、舌、大
腸、気管、心臓、膀胱、腎臓、子宮、肝臓、輸尿管、肺、尿道、リンパ節(膣、
頚部、縦隔、腸間膜)。
【0077】 媒体(対照)グループおよび高用量グループ由来の標的組織および器官をパラフ
ィン中に埋め込み、次いで組織切片を作成した。これらの切片を載置し、ヘマト
キシリンおよびエオシンで標準的な組織学的技法を使用して染色した;これらの
組織病理学的評価は、当業者によく知られている技術を用いて行った。
【0078】 媒体のみの対照グループ(グループ2)および主研究高用量(0.15 mg/kg/日)グ
ループ(グループ5)における、処置期間の最後に得られた組織学的知見の総括お
よび比較を行なった後、高用量での薬物によって影響を受けたとみられる組織の
みを、主研究の中間量(0.015 mg/kg/日)グループおよび低用量(0.005 mg/kg/日)
グループ(それぞれグループ4およびグループ3)について評価した。同様に、回
復グループにおいても、与えられた動物の組織または投与グループについて処置
関連組織学的効果がみられたときにのみ、影響をうけた組織および投与グループ
を評価した。こうして評価した回復投与グループにおいて、選択した組織を調製
し、上記のように評価した。
【0079】 研究の間に、処置に関連しない研究動物の死亡が生じた。処置または回復期間
中、体重への、統計学的に意味のある処置関連効果はなかった。全研究グループ
動物の平均体重は、研究期間中同等であった。異なるグループ動物間での、食物
消費への処置関連効果もなかった。
【0080】 処置期間の終わりにおける何れの尿検査パラメーターにおいても、異なるグル
ープ動物間での、明らかな処置関連効果ははなかった。それに反して、回復グル
ープ動物の尿検査では、回復期間の終わりでの0.15 mg/kg/日 雄ラットの尿サ
ンプル中に精子数が全くみられなかった。回復期間の終わりにおいて、これ以外
には他の何のグループにも、処置関連の効果はみられなかった。
【0081】 AGN194310は、ラットへ経口投与後全身的に吸収され、そして投与後2また
は6時間(Tmax)で血漿中のピーク濃度(Cmax)に近づいた。AGN194310への全
身性曝露において、用量依存性の増加がAGN194310の濃度に対応して観察され
た。ラット血液を2収集期間の中間で試験したとき、同様のCmaxおよびAUC0 -24時間 値(投与後0から24時間の曲線の下の領域;これはモニターしたこの時
間中の血液中の薬物濃度を与える)を観察した。薬物動態学的パラメーターを以
下の表に示す:
【表2】 a 平均±SD (N=8/投与/時点) b 平均±SEM (N=8/投与/時点) c 7日目のデータは、22日目のデータと統計的に有意に相違しない。
【0082】 処置期間の終わりの死後病理学検査での観察では、各研究動物間に、顕著な違
いはみられなかった。回復期間の終わりでの死後検査では、0.15mg/kg/日の投与
レベルでAGN194310を処置した雄ラット全5匹について、精巣の大きさの明ら
かな縮小がみられた。この知見は、高い薬物用量(0.15mg/kg/日)を与えた雄ラッ
トにおける、処置および回復期間の終わりでの精巣重量の減少によって裏付けら
れた。他の投与量グループの雄ラットは、統計的に有意な精巣重量の減少を示さ
なかった。
【0083】 処置の終わりでの精巣の薄い切片の組織学的試験では、高用量のAGN194310
を与えられた雄ラット全部(l0/l0)が精子形成抑止を受けていたことが示された
。薬物を中間投与量(0.015mg/kg/日)または低投与量(0.005mg/kg/日)で与えた雄
では、このような効果はみられなかった。正常な細精管では、通常は4層または
それ以上の層の胚芽細胞がみられるのに比べて、高用量の雄の細精管では1層な
いし2層の胚芽細胞しか付いていなかった。この変化は、精子形成の完全なブロ
ックを反映している。
【0084】 ライディッヒ細胞はそのままであり、高用量の雄の、精嚢および前立腺などの
二次生殖腺で現われる、萎縮性変化の徴候はみられなかった。いいかえると、こ
の薬物は精上皮を標的とするようである。精巣での変化は、処置期間の終わりの
目視的または顕微鏡診査の何れによっても、あまりはっきりしない。
【0085】 回復グループのラットを、約1ヶ月間薬物暴露をせずにそのままにした。回復
グループの雄ラットは、上記の基準および方法によりモニターしたところ、精巣
萎縮が明らかであり、そして精子形成の継続的中止を形態学的に伴っていた。し
かし、個々の管内で生殖細胞層における集中的増加がみられたため、このような
抑制の可逆性も明らかであった。この回復の程度は、動物によって、また1つの
精巣切片内でも異なる。
【0086】 主研究グループまたは回復グループのいずれにおいても、高用量雄ラットは、
精巣の間質性または血管性要素について炎症またはダメージを示していない。薬
物処置の生理学的効果は、精子形成抑止関連以外には観察されていない。高用量
ラットの精巣上体は、処置の終わりでは剥離した細胞(exfoliated cell)の増加
を示し、そして、回復の終わりでは蓄えられた精巣上体の精子が欠如していた;
これらの変化は精子形成抑止の第2の効果と期待される。
【0087】 精子形成の全時間的過程は、ラットで約54日であり、完全な精子形成抑止の
可逆性の観測には少なくともこの長さの期間が必要であろう。また、その薬物に
対して必要とされる期間(主題のシステムから明らかである)に依存して、この時
間はさらに長くなるであろう。他の実験で、処置後2週間以内に薬物の88%が
排出されることが示された。従って、この実験は、回復グループの動物における
精子形成再開の証拠を提供している。
【0088】 従って、この実験は、RARアンタゴニスト AGN194310の毎日の経口送達
が哺乳動物において精子形成を抑止するのに十分であり、かつ処置動物における
精子形成抑止の効果がAGN194310処置の中止後もとに戻ることを示している。
正確な阻害機構は未知であり、また理論にしばられることも望まないが、発明者
らは、この薬物が、特に、一次精母細胞に直接または間接的に作用すると考えて
いる。従って、RARアンタゴニストまたは逆作動因子による処置を始めると、
一次精母細胞期を超えて分化してきた生殖細胞は、成熟して精子に分化し続ける
であろうが、一方、精原細胞は、一次精母細胞段階を超えては分化しないようで
ある。精巣上体中への精子の放出の前に、精子形成の長い第2、第3、および第
4の段階があるので、これは(精巣組織切片内で明らかな精子形成抑止が視認で
きるにもかかわらず)精子が処置の終わりでも、また主研究雄ラットの尿中でも
見られる理由であり、他方、(これらのラットの精巣内での精子形成再開の明瞭
な徴候があるにもかかわらず)回復グループの雄ラットの尿中に精子が検出され
ない理由である。
【0089】 従って、この実験において、RARアンタゴニスト(逆作動因子)AGN194310
の、0.15mg/kg/日での毎日の経口投与は、可逆的な精子形成抑止を引き起こすの
に十分なものであった。これらのデータを示すことにより、発明者らは、この実
験が最適な用量、送達方法、または処置頻度を示そうとするものではない。しか
しながら、この実験は、RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、請求の範囲
に示すように、有効な雄性避妊剤として使用できるという予想外の結果を明瞭に
示している。
【0090】 実施例2:AGN194310によるSpangue-Dawley(SD)ラットの局所処置 下記点での相違を除き、実施例1に記載したものと実質的に類似する方法で、
実験を行った。29匹の雄および29匹の雌のSDラット(約7週令)を研究に使
用した。5匹のラット/性別/グループ:(媒体対照、0.025mg/kg/日 AGN19431
0、および0.25mg/kg/日 AGN194310)を主研究動物群とし、そして、7匹/性別
/グループを毒物動態学サテライト動物群(0.025mg/kg/日 AGN194310および0.
25 mg/kg/日 AGN194310)とした。毒物動態学サテライト動物用には"媒体のみ
"の対照グループを用意しなかった。この研究では、回復グループもなかった。
【0091】 局所クリームの塗布研究の間、動物の背中は剃った状態を維持した。この動物
を、AGN194310の媒体クリームのみ、同じ媒体クリーム中の0.01%(w/w)AGN
194310、または同じ媒体クリーム中の0.1%(w/w)AGN194310、の何れかを含有
する局所製剤で、毎日処置した。この媒体クリームは、次の各成分の混合物から
なるものであった。
【表3】
【0092】 下記の表は、実験計画を示す:
【表4】 最も最近に得た体重を使用して、下記のように、毎日投与量を算出した。各動
物の剃った背中の、約35.5cm2程度の領域に、試験クリームまたは対照クリーム
を連続28日間塗布した。繰返し使用できるピペッタ(pipettor)を使用して塗布
を行ない、それから薬物を皮膚へやさしく擦り込んだ。薬物の除去または全身性
摂取を防ぐため、処置から6時間はエリザベスカラーを各動物の首のまわりに付
けた。
【0093】 実施例1に記載のようにして、29日目に血液を心臓穿刺で採取した。これら
の動物はまず、血液採取前約16時間絶食させた。サテライト動物群は28日目
に屠殺した。
【0094】 AGN194310の局所皮膚適用では、処置に関連した皮膚炎症の徴候は全くなか
った。処置に関連した臨床所見、体重の差異、食物消費または目立った病理学的
差異も全く観察されなかった。
【0095】 全グループの雄ラットは、対照ラットに対比して統計的に有意な血液学的差異
を示さなかった。しかしながら、薬物を与えた雄ラットにおいては、トリグリセ
リドの用量依存性減少が起こった。組織病理学的分析では、0.025mg/kg/日グル
ープの雄ラットでは5匹中0匹、そして0.25mg/kg/日の雄ラットでは5匹中5匹
に、精子形成抑止に伴う細精管の萎縮がみられた(精子形成抑止は実施例1の記
載のように検出した)。さらに、精子形成抑止を示した雄の過半数では、精巣上
体頭で、生殖細胞の顕著な減少がみられた。
【0096】 実施例3:精子形成抑止の復元性 実施例1の方法と実質的に類似する方法でこの実験を行なった。雄のSDラッ
ト群の各グループを、AGN194310の0、0.075、または0.150mg/kg/日の何れか
により、経口的に4週間処置した。処置から2週間後に、各グループから3ない
し6匹の動物を屠殺し、処置から4週間後に各グループから6匹の動物を屠殺し
、さらに処置中止後に続く回復の18−23週後に、各グループから6匹の動物
を屠殺した。屠殺した動物の組織学的および病理学検査を、実施例1のようにし
て行なった。さらに、23週回復グループの各動物を、屠殺する前に処置してい
ない正常雌SDラットと交尾させて、生殖機能を評価した。
【0097】 これまでの実験と同様に、対照グループのラット(薬物なし)は、実験の過程中
、ただ一体を除いて異常な組織学的または生化学的相違は示さなかったし、この
一体も精巣上体の体節形成不全(先天的欠陥)による双方のひどい精子肉芽腫を有
していることが分かった。
【0098】 0.075mg/kgのAGN194310で処置した全ラットは、処置後2週間および4週間
で精子形成抑止の徴候を現わした。これらの動物の精巣上体頭部および精巣上体
尾部において、円形精子細胞の増加は全くみられなかった。処置した動物群の精
巣および精巣上体の重量は、処置後4週間で明らかに減少し、そしてこの重量減
少は、18回復週後に屠殺したラット群において、ある程度そのままで残ってい
た。組織学的分析では、処置した動物において活発な精子形成の再開がみられた
が、精巣上体に成熟した精子がみられなかったことを示した。
【0099】 23回復週の後、3匹中2匹のラットが完全に回復し、正常の精巣重量、完全
な精子形成サイクル、および精巣上体中に成熟した精子を有していた。残りの動
物は、左の精巣では精子形成が完全であったが、右の精巣は精子形成が不完全で
あり、そして両方の精巣上体中に成熟した精子を有していた。興味深いことに、
精嚢については処置した動物全てで正常であった(精嚢の重量は、精子テストス
テロンに依存するものである)。これらのデータは、精子テストステロン機能は
AGN194310の処置の間中、正常のままであることを示唆している。試験した全
動物は、23回復週の後は繁殖力があり、健康的な子供の再生産が可能であった
【0100】 0.150mg/kgのAGN194310で処置した動物でも、同様の結果がみられた。処置
後2週および4週で、全ての処置ラットで精子形成抑止が観察された。23回復
週の後では、6匹中4匹のラットが完全に回復しているようであり、活発で完全
な精子形成がみられ、そして精巣重量も正常であった。これらの4匹のラットは
、正常な再生産が可能であった。残りの2匹の動物は、精子形成が不完全であり
、精巣上体中で組織学的に成熟した精子はみられなかった。
【0101】 これらの結果は、薬物の効果がAGN194310の投与を中止すれば完全に可逆的
であることを示している。さらに、薬物を経口でまたは局所的のいずれで投与し
ても、実質上同じ効果が得られるであろうことが予期される。
【0102】 実施例4:AGN193109の局所投与 この実験は、薬物がAGN194310ではなく193109であることを除いて、実施例
2と同様に行い、そして回復グループを実施例3のように処置後までモニターし
た。'109薬物の投与量は'310薬物による局所処置と同じである。
【0103】 結果は、AGN194310についての実施例3の報告と実質上様であった。有効用
量では、処置開始から30日以内に、処置動物の精巣の検査により、精子形成抑
止がみられた。精巣の組織学的分析では、動物の細精管の大部分で、一次精母細
胞、精子細胞および精子の欠如を示した。これらの効果は可逆的である;投与後
12週の雄ラットの精巣で同様の分析を行なうと、発生の各種段階において雄配
偶子を有する細精管の再生集団(repopulation)がみられた。
【0104】 実施例5:ヒト男性のRARアンタゴニストによる処置 ヒト男性個体に、AGN194310を、予防的男性避妊剤として、0.5 mg/kg/日ま
での投与量レベルで、局所毎日用量を60日間投与した。この薬物は、実施例2
に開示したものと実質的に同様のクリーム媒体中に処方した。75日間の処置後
、該個体の尿から精子は全く検出されず、そして該個体の精液からは非常に低い
レベルの精子しかみられなかった。この、該個体の精液中の、生育し得る精子の
絶対的なまたは実質的な欠如は、この薬物が有効な男性避妊剤であることを示し
ている。
【0105】 処置終了後75日に、精子の存在について該個体の尿および精液の両方を再検
査した。該個体の尿中に検出可能量の精子がみられ、さらに該個体の精液中にか
なりの数が観察されており、精子形成抑止の可逆性を示している。
【0106】 例えばAGN193109または上記したような、他のRARアンタゴニストまたは
逆作動因子も、それらの有効用量で、ヒト男性を処置することにより、精子形成
抑止および可逆性の両方について同様の効果を有することが予期される。これら
の薬物は、アンタゴニストまたは逆作動因子のKdに応じて、上記以外の投与量レ
ベル、または頻度で与えることができる。"Kd"とは、結合定数を意味し;薬物の
50%がRARレセプターと結合する薬物濃度として定義される。さらに、発明
者らは、本明細書において、本明細書で言及した投与量レベルおよび投薬の頻度
が、必然的に最適のものであるという説明として解釈すべきということを意図し
ていない。
【0107】 本発明は前記実施例に限定されるものではなく、これらは、単に、本発明のあ
る好ましい実施態様を示したにすぎない。他の実施態様は、本明細書を結論づけ
る特許請求の範囲中に見出すことができるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/382 A61K 31/382 4C206 47/10 47/10 47/14 47/14 47/18 47/18 A61P 15/16 A61P 15/16 // C07D 311/58 C07D 311/58 335/06 335/06 (72)発明者 ヤン−ダー・ユアン アメリカ合衆国92616カリフォルニア州ア ーヴィン、シエラ・イザベラ・ロード 19212番 (72)発明者 ロシャンタ・エイ・チャンドララトナ アメリカ合衆国92653カリフォルニア州ラ グーナ・ヒルズ、バックスキン25241番 Fターム(参考) 4C023 KA01 4C062 FF03 4C076 BB01 BB31 CC17 DD37 DD46 DD49 FF04 4C084 AA17 MA52 MA63 NA14 ZA86 4C086 AA01 AA02 BA08 BB01 MA01 MA02 MA03 MA04 MA05 MA52 MA63 NA14 ZA86 4C206 AA01 AA02 DA05 DA07 DB16 GA08 MA01 MA02 MA03 MA04 MA05 MA72 MA83 ZA86

Claims (43)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雄性哺乳動物に有効量のRARアンタゴニストまたは逆作動
    因子(inverse agonist)を、該雄性哺乳動物の精液中の精子を十分減少させるか
    または除去するのに効果的な期間、定期的に投与すること:を含む、該雄性哺乳
    動物の子孫繁殖能力を阻害する方法。
  2. 【請求項2】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学的構造: 【化1】 式中、Xは、S、O、NR'であって、R'はHまたは1ないし6炭素のアルキル
    であるか、または、 Xは、[C(R1)]nであって、R1は独立してHまたは1ないし6炭素のアル
    キルであり、nは0ないし2の間でそれを含む整数であり、そして; R2は、独立して水素、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、Br、I
    、CF3、フルオロ置換された1ないし6炭素のアルキル、OH、SH、1ない
    し6炭素のアルコキシ、または1ないし6炭素のアルキルチオであり、そして; R3は、独立して、水素、1ないし6炭素の低級アルキル、またはFであり、
    そして; mは、0-3の値の整数であり、そして; oは、0-3の値の整数であり、そして; Zは、-C≡C- -N=N-、 -N=CR1-、 -CR1=N、 -(CR1=CR1)n'-ここでn'は0-5の値の整数である、 -CO-NR1-、 -CS-NR1-、 -NR1-CO、 -NR1-CS、 -COO-、 -OCO-; -CSO-; -OCS-;であり、 Yは、フェニルまたはナフチル基、またはピリジル、チエニル、フリル、ピリ
    ダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリ
    ルおよびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フェニ
    ルおよびヘテロアリール基は所望により1つまたは2つのR2基で置換されてい
    てもよいか、または Zが、-(CR1=CR1)n'-であり、n'が3、4、または5である場合、Yは該-
    (CR2=CR2)n'基とBとの間の直接原子価結合手を表わし; Aは、(CH2)q、但しqは0-5である、3−6炭素を有する低級分岐鎖アルキ
    ル、3−6炭素を有するシクロアルキル、2−6炭素および1または2の二重結
    合を有するアルケニル、2−6炭素および1または2の三重結合を有するアルキ
    ニルであり; Bは、水素、COOHまたは医薬的に許容し得るその塩、COOR8、CON
    910、-CH2OH、CH2OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12)2 、CHOR13O、-COR7、CR7(OR12)2、CR7OR13O、またはトリ-低級
    アルキルシリルであり、但し、R7は、1ないし5の炭素を有するアルキル、シ
    クロアルキル、またはアルケニル基であり、R8は、1ないし10炭素のアルキ
    ル基、またはアルキル基が1ないし10炭素を有するトリメチルシリルアルキル
    、または5ないし10炭素のシクロアルキル基であるか、またはR8は、フェニ
    ルまたは低級アルキルフェニルであり、R9およびR10は、独立して、水素、1
    ないし10炭素のアルキル基、または5−10炭素のシクロアルキル基、または
    フェニルまたは低級アルキルフェニルであり、R11は、低級アルキル、フェニル
    、または低級アルキルフェニルであり、R12は低級アルキルであり、そしてR13 は2−5炭素の二価のアルキル基であり、そして、 R14は、(R15)r-フェニル、(R15)r-ナフチル、または(R15)r-ヘテロアリー
    ルであり、該ヘテロアリール基は、O、S、およびNからなる群から選択される
    1ないし3のヘテロ原子を有しており、rは0−5の値を有する整数であり、さ
    らに、 R15は、独立して、H、F、Cl、Br、I、NO2、N(R8)2、N(R8)CO
    8、NR8CON(R8)2、OH、OCOR8、OR8、CN、1ないし10炭素を
    有するアルキル基、1ないし10炭素を有するフルオロ置換されたアルキル基、
    1ないし10炭素および1ないし3の二重結合を有するアルケニル基、1ないし
    10炭素および1ないし3の三重結合を有するアルキニル基、またはアルキル基
    が独立して1ないし6炭素を有するトリアルキルシリルまたはトリアルキルシリ
    ルオキシ基である、 を有するものである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学的構造: 【化2】 式中、Xは、S、O、NR'であって、但しR'はHまたは1ないし6炭素のアル
    キルであるか、または、 Xは、[C(R1)]nであってR1は独立してHまたは1ないし6炭素のアルキ
    ルであり、nは0ないし2の間でそれを含む整数であり、そして; R2は、独立して水素、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、Br、I
    、CF3、フルオロ置換された1ないし6炭素のアルキル、OH、SH、1ない
    し6炭素のアルコキシ、または1ないし6炭素のアルキルチオであり、そして; R3は、独立して水素、1ないし6炭素の低級アルキル、またはFであり、そ
    して; mは、0、1、2または3の値の整数であり、そして; oは、0、1、2または3の値の整数であり、そして; Yは、フェニルまたはナフチル基、またはピリジル、チエニル、フリル、ピリ
    ダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリ
    ルおよびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フェニ
    ルおよびヘテロアリール基は所望により1つまたは2つのR2基で置換されてい
    てもよく、または Aは、(CH2)q、但しqは0-5である、3−6炭素を有する低級分岐鎖アルキ
    ル、3−6炭素を有するシクロアルキル、2−6炭素および1または2の二重結
    合を有するアルケニル、2−6炭素および1または2の三重結合を有するアルキ
    ニルであり; Bは、水素、COOHまたは医薬的に許容し得るその塩、COOR8、CON
    910、-CH2OH、CH2OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12)2 、CHOR13O、-COR7、CR7(OR12)2、CR7OR13O、またはトリ-低級
    アルキルシリルであり、但し、R7は、1ないし5の炭素を含有するアルキル、
    シクロアルキル、またはアルケニル基であり、R8は、1ないし10炭素のアル
    キル基、またはアルキル基が1ないし10炭素を有するトリメチルシリルアルキ
    ル、または5ないし10炭素のシクロアルキルであり、またはR8はフェニルま
    たは低級アルキルフェニルであり、R9およびR10は、独立して、水素、1ない
    し10炭素のアルキル基、または5−10炭素のシクロアルキル基、またはフェ
    ニルまたは低級アルキルフェニルであり、R11は、低級アルキル、フェニル、ま
    たは低級アルキルフェニルであり、R12は低級アルキルであり、およびR13は2
    −5炭素の二価のアルキル基であり、そして、 R14は、(R15)r-フェニル、(R15)r-ナフチル、または(R15)r-ヘテロアリー
    ルであり、ヘテロアリール基は、O、S、およびNからなる群から選択される1
    ないし3のヘテロ原子を有しており、rは0、1、2、3、4、または5の値を
    有する整数であり、そして、 R15は、独立して、H、F、Cl、Br、I、NO2、N(R8)2、N(R8)CO
    8、NR8CON(R8)2、OH、OCOR8、OR8、CN、1ないし10炭素を
    有するアルキル基、1ないし10炭素を有するフルオロ置換されたアルキル基、
    1ないし10炭素および1ないし3の二重結合を有するアルケニル基、1ないし
    10炭素および1ないし3の三重結合を有するアルキニル基、またはアルキル基
    が独立して1ないし6炭素である、トリアルキルシリルまたはトリアルキルシリ
    ルオキシ基であり; R16は、H、1ないし6炭素の低級アルキルであり、そして; R17は、H、1ないし6炭素の低級アルキル、OH、またはOCOR11であり
    、そして; pは、0または1である、但し、pが1である場合はR17置換基が存在せず、m
    は0ないし2の間でそれを含む整数である、 を有するものである、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学的構造: 【化3】 式中、Xは、C(R1)2またはOであり、そして; R1は、水素、または1ないし6炭素の低級アルキルであり、そして; R2は、独立して、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、Br、I、C
    3、フルオロ置換された1ないし6炭素のアルキル、OH、SH、1ないし6
    炭素のアルコキシ、または1ないし6炭素のアルキルチオであり、そして; mは、0-3の値の整数であり、そして; R3は、独立して、1ないし6炭素の低級アルキル、またはFであり、そして
    ; oは、0-3の値の整数であり、そして; sは、1-3の値の整数であり、そして; R8は、1ないし10炭素のアルキル基、またはアルキル基が1ないし10炭
    素を有するトリメチルシリルアルキル、または5ないし10炭素のシクロアルキ
    ルであり、またはR8はフェニルまたは低級アルキルフェニルであり、そして; R15は、独立して、H、F、Cl、Br、I、NO2、N(R8)2、COR8、N
    8CON(R8)2、OCOR8、OR8、CN、1ないし10炭素を有するアルキ
    ル基、1ないし10炭素を有するフルオロ置換されたアルキル基、1ないし10
    炭素および1ないし3の二重結合を有するアルケニル基、1ないし10炭素およ
    び1ないし3の三重結合を有するアルキニル基、またはアルキル基が独立して1
    ないし6炭素である、トリアルキルシリルまたはトリアルキルシリルオキシ基で
    あり、そして; tは、0、1、2、3、4、または5の値の整数であり、さらに; CONH基はベンゾピランの6または7位、およびジヒドロナフタリン環の2
    または3位にある、 を有するものであるか、または該化合物の医薬的に許容し得る塩である、請求項
    1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学構造: 【化4】 式中、Xは、C(CH3)2またはOであり、そして; R2は、HまたはBrであり、そして; R2'およびR2''は、独立してHまたはFであり、そして; R3はHまたはCH3であり、さらに; R8は、H、1ないし6炭素の低級アルキルである、 を有するものであるか、または該化合物の医薬的に許容し得る塩である、請求項
    1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学構造: 【化5】 式中、X1は:-C(R1)2-、-C(R1)2-C(R1)2-、-S-、-O-、-NR1-、-C
    (R1)2-O-、-C(R1)2-S-、または-C(R1)2-NR1-;そして R1は、独立してHまたは1ないし6炭素のアルキルであり;そして R2は任意であり、独立して、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、B
    r、I、CF3、フルオロ置換された1ないし6炭素のアルキル、OH、SH、
    1ないし6炭素のアルコキシ、または1ないし6炭素のアルキルチオと定義され
    ;そして mは、0ないし4の間でそれを含む整数であり;そして nは、0ないし2の間でそれを含む整数であり;そして oは、0ないし3の間でそれを含む整数であり;そして R3は、H、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、Br、またはIであ
    り;そして R4は、(R5)p-フェニル、(R5)p-ナフチル、(R5)p-ヘテロアリールであり、
    但しヘテロアリール基は5員環または6員環であり、O、S、およびNからなる
    群から選択される1ないし3のヘテロ原子を有しており pは、0ないし5の間でそれを含む整数であり;そして R5は、任意であり、独立してF、Cl、Br、I、NO2、N(R8)2、N(R8 )COR8、NR8CON(R8)2、OH、OCOR8、OR8、CN、COOH、C
    OOR8、1ないし10炭素を有するアルキル基、1ないし10炭素および1な
    いし3の二重結合を有するアルケニル基、1ないし10炭素および1ないし3の
    三重結合を有するアルキニル基、または(トリアルキル)シリルまたは(トリアル
    キル)シリルオキシ基(但しアルキル基は独立して1から6の炭素を有する);そ
    して Yは、フェニルまたはナフチル基、またはピリジル、チエニル、フリル、ピリ
    ダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリ
    ルおよびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フェニ
    ルおよびヘテロアリール基は所望により1つまたは2つのR2基で置換されてい
    てもよく、またはYは-(CR3=CR3)r-であり;そして rは、1ないし3の間でそれを含む整数であり;そして Aは、(CH2)q、但しqは0-5の整数である、3−6炭素を有する低級分岐鎖
    アルキル、3−6炭素を有するシクロアルキル、2−6炭素および1または2の
    二重結合を有するアルケニル、2−6炭素および1または2の三重結合を有する
    アルキニルであり、但しYが-(CR3=CR3)r-である場合、Aは(CH2)q、そし
    てqは0である; Bは、水素、COOHまたは医薬的に許容し得るその塩、COOR8、CON
    910、-CH2OH、CH2OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12)2 、CHOR13O、-COR7、CR7(OR12)2、CR7OR13O、またはSi(C1- 6 アルキル)3であり、但し、R7は、1ないし5の炭素を含む、アルキル、シクロ
    アルキル、またはアルケニル基であり、R8は、1ないし10炭素のアルキル基
    、またはアルキル基が1ないし10炭素を有する(トリメチルシリル)アルキル、
    または5ないし10炭素のシクロアルキルであるか、またはR8はフェニルまた
    は低級アルキルフェニルであり、R9およびR10は、独立して、水素、1ないし
    10炭素の低級アルキル基、または5−10炭素のシクロアルキル基、またはフ
    ェニルまたは低級アルキルフェニルであり、R11は、低級アルキル、フェニル、
    または低級アルキルフェニルであり、R12は低級アルキルであり、およびR13
    2−5炭素の二価のアルキル基である、 を有するものである、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学構造: 【化6】 式中、X1は、SまたはOであり; X2はCHまたはNであり; R2は、H、F、CF3、または1ないし6炭素のアルコキシであり; R2*は、H、F、またはCF3であり; R8は、Hまたは1ないし6炭素の低級アルキルであり; R14は、置換されていないフェニル、チエニル、またはピリジル、または1な
    いし3のR15基で置換されたフェニル、チエニル、またはピリジルであり、但し
    15は、1ないし6炭素の低級アルキル、塩素、CF3、または1ないし6炭素
    のアルコキシである、 を有するものであるか、または該化合物の医薬的に許容し得る塩である、請求項
    1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学構造: 【化7】 式中、X2は、CHまたはNであり、そして; R2は、H、F、またはOCH3であり、そして; R2*は、HまたはFであり、そして; R8は、H、または1ないし6炭素の低級アルキルであり、さらに; R14は、フェニル、4-(低級アルキル)フェニル、5-(低級アルキル)-2-チエ
    ニル、および6-(低級アルキル)-3-ピリジルからなる群から選択される、ここ
    で低級アルキルは1ないし6炭素を有している、 を有するものであるか、または該化合物の医薬的に許容し得る塩である、請求項
    1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学構造: 【化8】 式中、R2*は、HまたはFであり; R8は、H、または1ないし6炭素の低級アルキルであり、さらに R14は、フェニル、および4-(低級アルキル)フェニルからなる群から選択さ
    れ、ここで低級アルキルは1ないし6炭素を有している、 を有するものであるか、または該化合物の医薬的に許容し得る塩である、請求項
    1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学構造: 【化9】 式中、R8は、Hまたは1ないし6炭素の低級アルキルである、 を有するものであるか、または該化合物の医薬的に許容し得る塩である、請求項
    1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学構造: 【化10】 式中、R8はHまたは1ないし6炭素の低級アルキルである、 を有するものであるか、または該化合物の医薬的に許容し得る塩である、請求項
    1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学構造: Y3(R4)-X-Y1(R12)-Z-Y2(R2)-A-B 式中、Y1は、フェニル、ナフチル、または、ピリジル、チエニル、フリル、
    ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾニル、アザゾリル、イミダゾ
    リル、およびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フ
    ェニル、ナフチル、およびヘテロアリール基はR1基で置換されていてもよく、
    さらに1または2のR2基で置換されていても置換されていなくてもよく; R1はC1-10アルキル、1-アダマンチル、2-テトラヒドロピランオキシ、ト
    リアルキルシラニルオキシ(ここでアルキルは6までの炭素を有している)、OH
    、アルコキシ(ここでアルキル基は10までの炭素を有している)、アルキルチオ
    (ここでアルキル基は10までの炭素を有している)、またはOCH2OC1-6アル
    キルであり; R2は、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、Br、I、CF3、CF2
    CF3、OH、OR、NO2、N(R3)2、CN、N3、COR3、NHCOR3
    COOH、またはCOOR3であり; Xは、(C(R3)2、S、SO、SO2、O、またはNR3であり; Zは、-C≡C- -N=N-、 -N(O)=N-、 -N=N(O)-、 -N=CR3-、 -CR3=N、 -(CR3=CR3)n-、ここでnは0-5の値の整数である、 -CO-NR3-、 -CS-NR3-、 -NR3-CO、 -NR3-CS、 -COO-、 -OCO-; -CSO-; -OCS-;または、 -CO-CR3=CR3-O、であり R3は、独立してHまたは1ないし6炭素の低級アルキルであり; Y2は、フェニルまたはナフチル基、またはピリジル、チエニル、フリル、ピ
    リダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾ
    リルおよびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フェ
    ニル、ナフチル、およびヘテロアリール基は1つまたは2つのR2基で置換され
    ていても置換されていなくてもよいか、または Zが-(CR3=CR3)n-でありnが3,4、または5である場合、Y2は-(CR3 =CR3)n-基とBとの間の直接原子価結合を表し; Y3は、フェニル、ナフチル、またはピリジル、チエニル、フリル、ピリダジ
    ニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリルお
    よびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フェニル、
    ナフチル、およびヘテロアリール基は1ないし3のR4基で置換されていても置
    換されていなくてもよく、ここでR4は、1ないし10炭素のアルキル、フルオ
    ロ置換された1ないし10の炭素アルキル、2から10炭素であり1ないし3の
    三重結合を有するアルケニル、F、Cl、Br、I、NO2、CN、NR3、N3
    、COOH、COOC1-6アルキル、OH、SH、OC1-6アルキル、およびSC 1-6 アルキルであり; Aは、(CH2)q、但しここでqは0-5である、3−6炭素を有する低級分岐鎖
    アルキル、3−6炭素を有するシクロアルキル、2−6炭素および1または2の
    二重結合を有するアルケニル、2−6炭素および1または2の三重結合を有する
    アルキニルであり、そして Bは、水素、COOHまたは医薬的に許容し得るその塩、COOR8、CON
    910、-CH2OH、CH2OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12)2 、CHOR13O、-COR7、CR7(OR12)2、CR7OR13O、またはSi(C1- 6 アルキル)3である、但し、R7は、1ないし5の炭素を含む、アルキル、シクロ
    アルキル、またはアルケニル基であり、R8は、1ないし10炭素のアルキル基
    、またはアルキル基が1ないし10炭素を有するトリメチルシリルアルキル、ま
    たは5ないし10炭素のシクロアルキルであり、またはR8はフェニルまたは低
    級アルキルフェニルであり、R9およびR10は、独立して、水素、1ないし10
    炭素のアルキル基、または5−10炭素のシクロアルキル基、またはフェニルま
    たは低級アルキルフェニルであり、R11は、低級アルキル、フェニル、または低
    級アルキルフェニルであり、R12は低級アルキルであり、さらにR13は2−5炭
    素の二価のアルキル基である、 を有するものであるか、または該化合物の医薬的に許容し得る塩である、請求項
    1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学構造: 【化11】 ここでnは1から10の整数である、 を有する、請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学構造: 【化12】 ここでnは1から10の整数である、 を有する、請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学構造: 【化13】 を有する、請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学構造: 【化14】 を有する、請求項1に記載の方法。
  17. 【請求項17】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、化学構造: 【化15】 を有する、請求項1に記載の方法。
  18. 【請求項18】 該哺乳動物がヒトである、請求項1に記載の方法。
  19. 【請求項19】 該期間が30日またはそれ以上である、請求項18に記載
    の方法。
  20. 【請求項20】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子を毎日投与する
    、請求項18に記載の方法。
  21. 【請求項21】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子を経口投与する
    、請求項18に記載の方法
  22. 【請求項22】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子を局所投与する
    、請求項18に記載の方法。
  23. 【請求項23】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、 a)RARαレセプター; b)RARβレセプター;および c)RARγレセプター からなる群から選択される、2またはそれ以下のレチノイン酸レセプターの転写
    の活性化を抑制する、請求項1に記載の方法
  24. 【請求項24】 RARアンタゴニストまたは逆作動因子を含む組成物の有
    効量を、該雄性哺乳動物に、精子形成を十分に抑制するのに効果的な時間投与す
    ること、を含む、雄性哺乳動物における精子形成を抑制する方法。
  25. 【請求項25】 a)RARアンタゴニストまたは逆作動因子、および b)医薬的に許容され得る賦形剤、 を含む、雄性避妊剤。
  26. 【請求項26】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、構造: 【化16】 式中、Xは、S、O、NR'であって、R'はHまたは1ないし6炭素のアルキル
    であるか、または、 Xは、[C(R1)]nであって、R1は独立してHまたは1ないし6炭素のアル
    キルであり、nは0ないし2の間でそれを含む整数であり、そして; R2は、独立して水素、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、Br、I
    、CF3、フルオロ置換された1ないし6炭素のアルキル、OH、SH、1ない
    し6炭素のアルコキシ、または1ないし6炭素のアルキルチオであり、そして; R3は、独立して、水素、1ないし6炭素の低級アルキル、またはFであり、
    そして; mは、0-3の値の整数であり、そして; oは、0-3の値の整数であり、そして; Zは、-C≡C- -N=N-、 -N=CR1-、 -CR1=N、 -(CR1=CR1)n'-ここでn'は0-5の値の整数である、 -CO-NR1-、 -CS-NR1-、 -NR1-CO、 -NR1-CS、 -COO-、 -OCO-; -CSO-; -OCS-;であり、 Yは、フェニルまたはナフチル基、またはピリジル、チエニル、フリル、ピリ
    ダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリ
    ルおよびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フェニ
    ルおよびヘテロアリール基は所望により1つまたは2つのR2基で置換されてい
    てもよいか、または Zが、-(CR1=CR1)n'-であり、n'が3、4、または5である場合、Yは該-
    (CR2=CR2)n'基とBとの間の直接原子価結合手を表わし; Aは、(CH2)q、但しqは0-5である、3−6炭素を有する低級分岐鎖アルキ
    ル、3−6炭素を有するシクロアルキル、2−6炭素および1または2の二重結
    合を有するアルケニル、2−6炭素および1または2の三重結合を有するアルキ
    ニルであり; Bは、水素、COOHまたは医薬的に許容し得るその塩、COOR8、CON
    910、-CH2OH、CH2OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12)2 、CHOR13O、-COR7、CR7(OR12)2、CR7OR13O、またはトリ-低級
    アルキルシリルであり、但し、R7は、1ないし5の炭素を有するアルキル、シ
    クロアルキル、またはアルケニル基であり、R8は、1ないし10炭素のアルキ
    ル基、またはアルキル基が1ないし10炭素を有するトリメチルシリルアルキル
    、または5ないし10炭素のシクロアルキル基であるか、またはR8は、フェニ
    ルまたは低級アルキルフェニルであり、R9およびR10は、独立して、水素、1
    ないし10炭素のアルキル基、または5−10炭素のシクロアルキル基、または
    フェニルまたは低級アルキルフェニルであり、R11は、低級アルキル、フェニル
    、または低級アルキルフェニルであり、R12は低級アルキルであり、そしてR13 は2−5炭素の二価のアルキル基であり、そして、 R14は、(R15)r-フェニル、(R15)r-ナフチル、または(R15)r-ヘテロアリー
    ルであり、ヘテロアリール基は、O、S、およびNからなる群から選択される1
    ないし3のヘテロ原子を有しており、rは0−5の値を有する整数であり、さら
    に、 R15は、独立して、H、F、Cl、Br、I、NO2、N(R8)2、N(R8)CO
    8、NR8CON(R8)2、OH、OCOR8、OR8、CN、1ないし10炭素を
    有するアルキル基、1ないし10炭素を有するフルオロ置換されたアルキル基、
    1ないし10炭素および1ないし3の二重結合を有するアルケニル基、1ないし
    10炭素および1ないし3の三重結合を有するアルキニル基、またはアルキル基
    が独立して1ないし6炭素を有する、トリアルキルシリルまたはトリアルキルシ
    リルオキシ基である、 を有するものである、請求項25に記載の避妊剤。
  27. 【請求項27】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、構造: 【化17】 式中、Xは、S、O、NR'であって、但しR'はHまたは1ないし6炭素のアル
    キルであるか、または、 Xは、[C(R1)]nであってR1は独立してHまたは1ないし6炭素のアルキ
    ルであり、nは0ないし2の間でそれを含む整数であり、そして; R2は、独立して水素、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、Br、I
    、CF3、フルオロ置換された1ないし6炭素のアルキル、OH、SH、1ない
    し6炭素のアルコキシ、または1ないし6炭素のアルキルチオであり、そして; R3は、独立して水素、1ないし6炭素の低級アルキル、またはFであり、そ
    して; mは、0、1、2または3の値の整数であり、そして; oは、0、1、2または3の値の整数であり、そして; Yは、フェニルまたはナフチル基、またはピリジル、チエニル、フリル、ピリ
    ダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリ
    ルおよびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フェニ
    ルおよびヘテロアリール基は所望により1つまたは2つのR2基で置換されてい
    てもよく、または Aは、(CH2)q、但しqは0-5である、3−6炭素を有する低級分岐鎖アルキ
    ル、3−6炭素を有するシクロアルキル、2−6炭素および1または2の二重結
    合を有するアルケニル、2−6炭素および1または2の三重結合を有するアルキ
    ニルであり; Bは、水素、COOHまたは医薬的に許容し得るその塩、COOR8、CON
    910、-CH2OH、CH2OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12)2 、CHOR13O、-COR7、CR7(OR12)2、CR7OR13O、またはトリ-低級
    アルキルシリルであり、但し、R7は、1ないし5の炭素を含有するアルキル、
    シクロアルキル、またはアルケニル基であり、R8は、1ないし10炭素のアル
    キル基、またはアルキル基が1ないし10炭素を有するトリメチルシリルアルキ
    ル、または5ないし10炭素のシクロアルキルであり、またはR8はフェニルま
    たは低級アルキルフェニルであり、R9およびR10は、独立して、水素、1ない
    し10炭素のアルキル基、または5−10炭素のシクロアルキル基、またはフェ
    ニルまたは低級アルキルフェニルであり、R11は、低級アルキル、フェニル、ま
    たは低級アルキルフェニルであり、R12は低級アルキルであり、およびR13は2
    −5炭素の二価のアルキル基であり、そして、 R14は、(R15)r-フェニル、(R15)r-ナフチル、または(R15)r-ヘテロアリー
    ルであり、ヘテロアリール基は、O、S、およびNからなる群から選択される1
    ないし3のヘテロ原子を有しており、rは0、1、2、3、4、または5の値を
    有する整数であり、そして、 R15は、独立して、H、F、Cl、Br、I、NO2、N(R8)2、N(R8)CO
    8、NR8CON(R8)2、OH、OCOR8、OR8、CN、1ないし10炭素を
    有するアルキル基、1ないし10炭素を有するフルオロ置換されたアルキル基、
    1ないし10炭素および1ないし3の二重結合を有するアルケニル基、1ないし
    10炭素および1ないし3の三重結合を有するアルキニル基、またはアルキル基
    が独立して1ないし6炭素である、トリアルキルシリルまたはトリアルキルシリ
    ルオキシ基であり; R16は、H、1ないし6炭素の低級アルキルであり、そして; R17は、H、1ないし6炭素の低級アルキル、OH、またはOCOR11であり
    、そして; pは、0または1である、但し、pが1である場合はR17置換基が存在せず、m
    は0ないし2の間でそれを含む整数である、 を有する、請求項25に記載の避妊剤。
  28. 【請求項28】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、構造: 【化18】 式中、Xは、C(R1)2またはOであり、そして; R1は、水素、または1ないし6炭素の低級アルキルであり、そして; R2は、独立して、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、Br、I、C
    3、フルオロ置換された1ないし6炭素のアルキル、OH、SH、1ないし6
    炭素のアルコキシ、または1ないし6炭素のアルキルチオであり、そして; mは、0-3の値の整数であり、そして; R3は、独立して、1ないし6炭素の低級アルキル、またはFであり、そして
    ; oは、0-3の値の整数であり、そして; sは、1-3の値の整数であり、そして; R8は、1ないし10炭素のアルキル基、またはアルキル基が1ないし10炭
    素を有するトリメチルシリルアルキル、または5ないし10炭素のシクロアルキ
    ルであり、またはR8はフェニルまたは低級アルキルフェニルであり、そして; R15は、独立して、H、F、Cl、Br、I、NO2、N(R8)2、COR8、N
    8CON(R8)2、OCOR8、OR8、CN、1ないし10炭素を有するアルキ
    ル基、1ないし10炭素を有するフルオロ置換されたアルキル基、1ないし10
    炭素および1ないし3の二重結合を有するアルケニル基、1ないし10炭素およ
    び1ないし3の三重結合を有するアルキニル基、またはアルキル基が独立して1
    ないし6炭素である、トリアルキルシリルまたはトリアルキルシリルオキシ基で
    あり、そして; tは、0、1、2、3、4、または5の値の整数であり、さらに; CONH基はベンゾピランの6または7位、およびジヒドロナフタリン環の2
    または3位にある を有するものであるか、または該化合物の医薬的に許容し得る塩である、請求項
    25に記載の避妊剤。
  29. 【請求項29】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、構造: 【化19】 式中、Xは、C(CH3)2またはOであり、そして; R2は、HまたはBrであり、そして; R2'およびR2''は、独立してHまたはFであり、そして; R3はHまたはCH3であり、さらに; R8は、H、1ないし6炭素の低級アルキルである; および、 【化20】 式中、X1は:-C(R1)2-、-C(R1)2-C(R1)2-、-S-、-O-、-NR1-、-C
    (R1)2-O-、-C(R1)2-S-、または-C(R1)2-NR1-;そして R1は、独立してHまたは1ないし6炭素のアルキルであり;そして R2は任意であり、独立して、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、B
    r、I、CF3、フルオロ置換された1ないし6炭素のアルキル、OH、SH、
    1ないし6炭素のアルコキシ、または1ないし6炭素のアルキルチオと定義され
    ;そして mは、0ないし4の間でそれを含む整数であり;そして nは、0ないし2の間でそれを含む整数であり;そして oは、0ないし3の間でそれを含む整数であり;そして R3は、H、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、Br、またはIであ
    り;そして R4は、(R5)p-フェニル、(R5)p-ナフチル、(R5)p-ヘテロアリールであり、
    但しヘテロアリール基は5員環または6員環であり、O、S、およびNからなる
    群から選択される1ないし3のヘテロ原子を有しており pは、0ないし5の間でそれを含む整数であり;そして R5は、任意であり、独立してF、Cl、Br、I、NO2、N(R8)2、N(R8 )COR8、NR8CON(R8)2、OH、OCOR8、OR8、CN、COOH、C
    OOR8、1ないし10炭素を有するアルキル基、1ないし10炭素および1な
    いし3の二重結合を有するアルケニル基、1ないし10炭素および1ないし3の
    三重結合を有するアルキニル基、または(トリアルキル)シリルまたは(トリアル
    キル)シリルオキシ基(但しアルキル基は独立して1から6の炭素を有する);そ
    して Yは、フェニルまたはナフチル基、またはピリジル、チエニル、フリル、ピリ
    ダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリ
    ルおよびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フェニ
    ルおよびヘテロアリール基は所望により1つまたは2つのR2基で置換されてい
    てもよく、またはYは-(CR3=CR3)r-であり;そして rは、1ないし3の間でそれを含む整数であり;そして Aは、(CH2)q、但しqは0-5の整数である、3−6炭素を有する低級分岐鎖
    アルキル、3−6炭素を有するシクロアルキル、2−6炭素および1または2の
    二重結合を有するアルケニル、2−6炭素および1または2の三重結合を有する
    アルキニルであり、但しYが-(CR3=CR3)r-である場合、Aは(CH2)q、およ
    びqは0であり; Bは、水素、COOHまたは医薬的に許容し得るその塩、COOR8、CON
    910、-CH2OH、CH2OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12)2 、CHOR13O、-COR7、CR7(OR12)2、CR7OR13O、またはSi(C1- 6 アルキル)3であり、但し、R7は、1ないし5の炭素を含む、アルキル、シクロ
    アルキル、またはアルケニル基であり、R8は、1ないし10炭素のアルキル基
    、またはアルキル基が1ないし10炭素を有する(トリメチルシリル)アルキル、
    または5ないし10炭素のシクロアルキルであるか、またはR8はフェニルまた
    は低級アルキルフェニルであり、R9およびR10は、独立して、水素、1ないし
    10炭素の低級アルキル基、または5−10炭素のシクロアルキル基、またはフ
    ェニルまたは低級アルキルフェニルであり、R11は、低級アルキル、フェニル、
    または低級アルキルフェニルであり、R12は低級アルキルであり、およびR13
    2−5炭素の二価のアルキル基である、 を有するものである、請求項25に記載の避妊剤。
  30. 【請求項30】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、構造: 【化21】 式中、X1は、SまたはOであり; X2はCHまたはNであり; R2は、H、F、CF3、または1ないし6炭素のアルコキシであり; R2*は、H、F、またはCF3であり; R8は、Hまたは1ないし6炭素の低級アルキルであり; R14は、置換されていないフェニル、チエニル、またはピリジル、または1な
    いし3のR15基で置換されたフェニル、チエニル、またはピリジルであり、但し
    15は、1ないし6炭素の低級アルキル、塩素、CF3、または1ないし6炭素
    のアルコキシであるか、または該化合物の医薬的に許容し得る塩である; および、 【化22】 式中、X2は、CHまたはNであり、そして; R2は、H、F、またはOCH3であり、そして; R2*は、HまたはFであり、そして; R8は、H、または1ないし6炭素の低級アルキルであり、さらに; R14は、フェニル、4-(低級アルキル)フェニル、5-(低級アルキル)-2-チエ
    ニル、および6-(低級アルキル)-3-ピリジルからなる群から選択される、ここ
    で低級アルキルは1ないし6炭素を有している; および 【化23】 式中、R2*は、HまたはFであり; R8は、H、または1ないし6炭素の低級アルキルであり、さらに R14は、フェニル、および4-(低級アルキル)フェニルからなる群から選択さ
    れ、ここで低級アルキルは1ないし6炭素を有している、 を有するものである、および該化合物の医薬的に許容し得る塩である、請求項2
    5に記載の避妊剤。
  31. 【請求項31】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、構造: 【化24】 式中、R8は、Hまたは1ないし6炭素の低級アルキルである、 を有するものであるか、または該化合物の医薬的に許容し得る塩である、請求項
    25に記載の避妊剤。
  32. 【請求項32】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、構造: 【化25】 式中、R8はHまたは1ないし6炭素の低級アルキルである、 を有するものであるか、または該化合物の医薬的に許容し得る塩である、請求項
    25に記載の避妊剤。
  33. 【請求項33】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、構造: Y3(R4)-X-Y1(R12)-Z-Y2(R2)-A-B 式中、Y1は、フェニル、ナフチル、または、ピリジル、チエニル、フリル、
    ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾニル、アザゾリル、イミダゾ
    リル、およびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フ
    ェニル、ナフチル、およびヘテロアリール基はR1基で置換されていてもよく、
    さらに1または2のR2基で置換されていても置換されていなくてもよく; R1はC1-10アルキル、1-アダマンチル、2-テトラヒドロピランオキシ、ト
    リアルキルシラニルオキシ(ここでアルキルは6までの炭素を有している)、OH
    、アルコキシ(ここでアルキル基は10までの炭素を有している)、アルキルチオ
    (ここでアルキル基は10までの炭素を有している)、またはOCH2OC1-6アル
    キルであり; R2は、1ないし6炭素の低級アルキル、F、Cl、Br、I、CF3、CF2
    CF3、OH、OR、NO2、N(R3)2、CN、N3、COR3、NHCOR3
    COOH、またはCOOR3であり; Xは、(C(R3)2、S、SO、SO2、O、またはNR3であり; Zは、-C≡C- -N=N-、 -N(O)=N-、 -N=N(O)-、 -N=CR3-、 -CR3=N、 -(CR3=CR3)n-、ここでnは0-5の値の整数である、 -CO-NR3-、 -CS-NR3-、 -NR3-CO、 -NR3-CS、 -COO-、 -OCO-; -CSO-; -OCS-;または、 -CO-CR3=CR3-O、であり R3は、独立してHまたは1ないし6炭素の低級アルキルであり; Y2は、フェニルまたはナフチル基、またはピリジル、チエニル、フリル、ピ
    リダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾ
    リルおよびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フェ
    ニル、ナフチル、およびヘテロアリール基は1つまたは2つのR2基で置換され
    ていても置換されていなくてもよいか、または Zが-(CR3=CR3)n-でありnが3,4、または5である場合、Y2は-(CR3 =CR3)n-基とBとの間の直接原子価結合を表し; Y3は、フェニル、ナフチル、またはピリジル、チエニル、フリル、ピリダジ
    ニル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリルお
    よびピラゾリルからなる群から選択されるヘテロアリールであり、該フェニル、
    ナフチル、およびヘテロアリール基は1ないし3のR4基で置換されていても置
    換されていなくてもよく、ここでR4は、1ないし10炭素のアルキル、フルオ
    ロ置換された1ないし10の炭素アルキル、2から10炭素であり1ないし3の
    三重結合を有するアルケニル、F、Cl、Br、I、NO2、CN、NR3、N3
    、COOH、COOC1-6アルキル、OH、SH、OC1-6アルキル、およびSC 1-6 アルキルであり; Aは、(CH2)q、但しここでqは0-5である、3−6炭素を有する低級分岐鎖
    アルキル、3−6炭素を有するシクロアルキル、2−6炭素および1または2の
    二重結合を有するアルケニル、2−6炭素および1または2の三重結合を有する
    アルキニルであり、そして Bは、水素、COOHまたは医薬的に許容し得るその塩、COOR8、CON
    910、-CH2OH、CH2OR11、CH2OCOR11、CHO、CH(OR12)2 、CHOR13O、-COR7、CR7(OR12)2、CR7OR13O、またはSi(C1- 6 アルキル)3である、但し、R7は、1ないし5の炭素を含む、アルキル、シクロ
    アルキル、またはアルケニル基であり、R8は、1ないし10炭素のアルキル基
    、またはアルキル基が1ないし10炭素を有するトリメチルシリルアルキル、ま
    たは5ないし10炭素のシクロアルキルであり、またはR8はフェニルまたは低
    級アルキルフェニルであり、R9およびR10は、独立して、水素、1ないし10
    炭素のアルキル基、または5−10炭素のシクロアルキル基、またはフェニルま
    たは低級アルキルフェニルであり、R11は、低級アルキル、フェニル、または低
    級アルキルフェニルであり、R12は低級アルキルであり、さらにR13は2−5炭
    素の二価のアルキル基である、 を有するものである、および該化合物の医薬的に許容し得る塩である、請求項2
    5に記載の避妊剤。
  34. 【請求項34】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、構造: 【化26】 ここでnは1から10の整数である、 を有するものである、および該化合物の医薬的に許容し得る塩である、請求項2
    5に記載の避妊剤。
  35. 【請求項35】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、構造: 【化27】 ここでnは1から10の整数である、 を有するものである、および該化合物の医薬的に許容し得る塩である、請求項2
    5に記載の避妊剤。
  36. 【請求項36】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、構造: 【化28】 を有するものである、請求項25に記載の避妊剤。
  37. 【請求項37】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、構造: 【化29】 を有するものである、請求項25に記載の避妊剤。
  38. 【請求項38】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、構造: 【化30】 を有するものである、請求項25に記載の避妊剤。
  39. 【請求項39】 該賦形剤が表皮送達のために最適化されているものである
    、請求項25に記載の避妊剤。
  40. 【請求項40】 該RARアンタゴニストまたは逆作動因子が、トリグリセ
    リド製剤中に溶解しているものである、請求項25に記載の避妊剤。
  41. 【請求項41】 該賦形剤が、ベンジルアルコール、中級鎖トリグリセリド
    、Carbomer1342、ソルビタンモノオレアート、Carbomer934P、およびE
    DTAを含むエマルジョンを含むものである、請求項39に記載の避妊剤。
  42. 【請求項42】 該賦形剤が全身性送達のために最適化されているものであ
    る、請求項25に記載の避妊剤。
  43. 【請求項43】 該賦形剤が経口送達のために最適化されているものである
    、請求項40に記載の避妊剤。
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