JP2002525757A - 統計的プロセス管理のための多次元的方法及びシステム - Google Patents
統計的プロセス管理のための多次元的方法及びシステムInfo
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Abstract
Description
を利用した任意のシステムに関する。
作からプロセスが逸脱した場合に警告を発することであり、第2に、異常動作の
原因を特定するための提案を行うことである。
産業において、エンジニアリング、エレクトロニクス、化学、製薬、農産物、プ
ラスチック材料など、すべての工業的生産において現在採用されている。
ることによって製品の品質を維持することにある。SPCは「欠陥製品ゼロ」を
実現するうえで、また企業が国際的な品質管理基準(ISO9000)にしたが
おうとする場合にいまや不可欠である。
造される前にこれを修正することにある。 現在ではこの方法は物品の製造に留まらず、サービスの提供(銀行、保険、コ
ンサルティング)においても採用されている。
)が追跡される。こうした測定値としては、入力特性(原材料)、出力特性(製
品)、プロセスを動作させるパラメータなどがある。したがってそれぞれの観測
単位(測定時間や製造される製品要素)は、測定値によって得られる複数のデジ
タル値に関連付けられることにより、測定された測定値の多次元的空間内の点に
よって表すことが可能である。
界を示す複数の管理図(図2参照)を1つの測定値について1つプロットするこ
とによってプロセスを監視する。それぞれの管理図は他の管理図と独立に解釈さ
れ、個別に警告が発せられる。
る)があるが、最後の3つのものは最初のものと比較して小さな「ドリフト」量
を検出するうえでより有効であるとされている。
られた複数の測定値の平均値をプロットすることにより、小さなドリフトをより
効果的に検出することが可能であり、さらに値の分布がその方法において仮定さ
れる正規性によりよく一致する。各群のばらつきや広がりをプロットすることに
より、なんらかの特殊原因を有する測定値のばらつきにおける増大を検出するこ
とが可能である。
は不便であり、あまり有効とはいえない。これは以下のことによる。 ・誤警告が多発し、不必要な修正が行われる。これらは速やかに再評価する必
要があり、プロセスは多くの修正が必要となるために無秩序かつコストの嵩むも
のとなる。
難である。このため、複数の測定値を測定することが望ましいが、これはコスト
が嵩み、複数の管理図が必要となる。
は、プロセスの入力、出力、ならびに制御及び作動パラメータの指標すなわち測
定値をとることに基いた統計的プロセス管理の1つである。これらの指標すなわ
ち測定値は、その値をサンプリング指数に関連付ける基準系内の観測点によって
表すことが可能である。本発明に基けば、 a)観測された値は、得られる値が多次元的ガウス分布モデルに適合し、本方
法の残りの部分において用いられる観測点に対応するデータを構成するように変
換され、 b)前記観測点は、測定された量に各次元が関連付けられた多次元空間内に存
在し、 c)これらの観測点の内、「管理下にある」と云われる、プロセスの適正な動
作に対応した点は、「管理不能」と云われる点とは区別され、 d)管理下にある点の分布中心は管理下にある観測点の重心であるものとして
計算され、 e)管理下にある点の分布中心から特定の方向に集中した管理不能な観測点が
特定され、 f)この方向は前記プロセスのドリフトの共通の原因に関連付けられ、 g)各観測点と異常方向の組は、行われた観測に関連している可能性の高い0
個、1個またはそれよりも多い異常の原因を提案するために指標に関連付けられ
、 h)上記のようにして異常が分析された場合、警告が発せられて、産業上のプ
ロセスにおいて上記のようにして検出されたドリフトは修正される。
有する点に対応している。 SPC検査は、p個の連続量y1,y2,...,ypを統計学的に、もしくは
サンプリングによって定期的に観測する従来の手法にて行われる。これらの量は
、原材料の諸特性、生産される製品の諸特性や、製造プロセスの動作パラメータ
を同様によく表すことが可能である。与えられた「時点」においてこれらp個の
測定値からなるp次元のベクトルはyとして書き表され、そのプロセスの観測ベ
クトルと呼ばれる。このベクトルの終点はそのプロセスの観測点であり、このベ
クトルの始点は、問題とされている基準系の原点である。
時点」に関連した測定値は、可能な場合には、製造される同じ単位またはバッチ
の生産に関連したパラメータの測定値であることは明らかである。どの測定値が
同じ「時点」に関連しているかが定義できるためには製造プロセスを完全に辿れ
ることが必要である。
1,t0+2,...におけるベクトルyの値は、生産を充分な品質とするため
の目標値である値y0の周辺で「ほとんど」変化しない。この変化は、原材料の
特性(材料の硬さ、成分の化学組成、供給源など)、環境の特性(温度、湿度な
ど)、あるいはプロセスの特性(機械の設定、操作者の注意力など)におけるラ
ンダムな変化によるものである。これらの諸特性はベクトルyの1以上の成分に
影響する。これらの特性はz1,z2,...,zmと書き表され、ともにzとし
て表されるベクトルを形成する。ここではこのベクトルzをそのプロセスの説明
的ベクトルと呼ぶ。
は、その特性は各「時点」において評価されなくてはならない。 そのプロセスまたは入力の1つの特性が、そのプロセスの「原因変数」zkと
みなされるためには、その特性は、自発的または非自発的な人間の行為、環境の
変化、消耗、または老朽化といったシステムの外部の適当な因子によって改変さ
れなければならない。一般にコストや実現性の理由から、これらの変数は各「時
点」において測定されることはなく(そうでない場合、変数は変数yjとしても
現れる)、その意味においてこれらの変数はプロセスの振る舞いに影響する「隠
れた変数」となるものである。これらの変数の評価は往々にしてコストや時間が
嵩み、不正確であって、異常が発生した場合にのみ行われる。
にある場合に定量的であり、可能な値または数値の数が限定されている場合(供
給源、操作者、機械など)には定性的である。本発明において考慮されるモデル
及び方法では、ベクトルyの成分はすべて定量的であるものと仮定している。
して現れ得る。 ベクトルyとベクトルzとの依存関係は次の関係式によってモデル化すること
が可能である。
、共変行列Σεを有するp空間のランダムなベクトルである。fは、
ある。
変数ベクトルz0によってこれに期待値0の確率的誤差及び共変行列Σeの確率的
誤差が加えられる。このモデルは次のようなものとなる。
徴を有する。
観測が行われる。 これらの観測点は、n行p列の行列Yの形で書き表される。ベクトルyjはY
のj番目の列を示す。この列のi番目の要素はyi jとして表され、変数yjにつ
いて時点t=iにおいて行われた観測の値を示す。「時点」t=iにおける変数
y1,...,ypの観測点のベクトルは、yiとして書き表される。
みpiを有する対角行列(n,n)はDpとして書き表される。 ・プロセスが適正に管理下におかれている場合、* 観測点は目標値ベクトルy
0に中心が適正におかれる。
は観測された平均値ベクトルmyに非常に近い(ベクトルmyは行列Yのp個の列
y1,...,ypの平均値
同等である。
標値y0から離れ過ぎる。こうした振る舞いは以下の結果である。 * 1以上の原因変数zkの中央値の時間的変化。 * 1以上のランダムεkまたはejの分散の時間的増加。
値z1kまで変化させるような場合、分布の中心はベクトルy0からベクトルy
1まで動く。これにより観測点は
y0の周囲で不安定でない場合、各関数fjはzkに対して部分導関数fjkを有す
るものと仮定することができる。変化を微分することで1階までこのことが示さ
れる。
、ベクトルy0から部分導関数
トル (0,...,0,1,0,...,0) 1 j p の方向に「引き伸ばされる」。
ドリフトに関連付けられた方向を特定し、各観測においてこれらの方向に対する
近接指標を計算することを可能とするパラメータを定義する。
ドリフトが見られるか否かを検出し、次いで近接指標を調べることにより、観測
点に最も近いと思われる特定された原因方向を特定し、これにより可能性のある
ドリフトの原因を提案する。
る。 システムを各プロセスの特定の特徴に適合させるため、システムにおいて行わ
れる各種の処理に対して複数のバージョンが提案される。
指標すなわち測定値に基いた統計的プロセス管理の方法、ならびにこうした方法
を使用し、このようにして得られた値に行われる各種の処理を含む任意のシステ
ムを提供するものである。本発明の方法は、好ましくはコンピュータ処理を実行
するとともに、処理工程において全体的かつ自動的に動作する、すなわち、ユー
ザを支援するコンピュータによって行われる。
の量から構成される。これらの量は、連続した時点またはサンプリングによって
得られる部品において測定もしくは評価される。
観測されたドリフトの特殊原因を(調査される現実のプロセスの専門家であるユ
ーザと情報交換することにより)特定し、特定された特殊原因のそれぞれと関連
する方向を定義するパラメータの値を評価することである。
るいはマニュアルインプットにより)測定値及びデータを受け取る。これにより
システムはプロセスがドリフトした場合に警告を発することを可能とする。各原
因に関連した量がこの観測について評価され、ドリフトの原因として考えられる
原因が更に特定される。これらの原因は先に本発明の方法の分析によって特定さ
れたものの中から選択される。何らの原因も提案されない場合、原因は人間に現
実のプロセスを調べさせることによって特定される。この新たに特定された原因
はシステムに組み込まれ、後に再びこの原因が発生した場合に自動的にこれを特
定することを可能とする。
Rnにおける直線。 *特定された原因のそれぞれの特性である複合量の定義、及び関連する確率法
則。すなわち、「原因強度」及び「角近接度」。
原因方向を決定する管理不能点の分類。 *提案されるグラフの適切性。すなわち、確率閾値にて度盛りされた管理図。
の特定に寄与すること。 A1−データの事前の変換。 A2−管理下の測定値と管理不能測定値の区別。 A3−特殊原因のタイプ及び関連する方向パラメータの特定。 A4−特殊原因指標についての管理図の作成、精査。 A5−特殊原因の解釈。 これらの工程は、現実のプロセスにおいては、システムに新たな情報を導入し
(管理不能と認識される観測を行う、複数の原因を関連付ける、疑わしい測定値
を特定する、・・・)、システムにより与えられる部分的情報を利用して履歴に
おけるその解釈を正確なものとするために介入することが可能な専門家との対話
により実行される。ある工程において得られた結果によってオプションや特定の
パラメータを改変して先の1以上の工程を繰り返すことがしばしば可能である。
との交点にある要素yi jは「時点」iにおける観測の際に変数yjのとる値を表
す。
なるように観測される生データyi jを変換することに関し、これによって結果の
適切性が高くなる。
生の値を新たな値
化されたデータについての管理図と比較せよ)例として次式にて表される。
として仮定される関数である。 *ランダムなばらつきの仮定される中心に中心を合わせる。その場合、
。したがって、これは、 ci j=変数yjの管理下にある値の平均値、 ci j=時間的に変化しない値である、変数yjの目的値y0j、または、 ci j=時間的変数である、変数yjの目的値y0i j(小数列、既知で許容され
うるばらつき、・・・)である。 *関係していない量のスケールをより均一化し、観測された測定値のばらつき
に仮定として与えられた重要度を考慮するための次式にて与えられるスケール変
換。
スの正常動作に対応していないものとの間で区別を行うことよりなる。
ての観察値を管理不能として標識する。 次に、まだ管理下にあるものと考えられる観測点に対してホテリングT2図を
作成する(ダグラスC.モンゴメリ(Dougrous C.Montgome
ry)による著作「統計的品質管理入門」(Introduction to statistical quality control)第2版、Wile
y刊、1991年 を参照。)。閾値αに関連付けられた上部管理限界線を越え
て位置する観測点は管理不能と断定される。αは、誤警告の許容可能確率である
。一般にαとして選択される値は0.05または0.001である。
点が管理不能として標識される。 繰り返しは、T2図の管理限界線の外側にある観測点の数が誤警告の許容可能
確率に適合している場合に停止される。
測頻度が与えられたものとして、限界線外の測定値の確率がα以下であるという
仮説を検定する(サポルタ(G.Saporta)による「確率、データ分析、
及び統計」(Probability, data analysis, an
d statistics)Technip刊、1990年 を参照)。
対して、異常の「特殊原因」と称される、異常のよく特定された原因を関連付け
ることにある。
、よく適合された自動分類法を管理不能として認識された点に適用することによ
りこうした人間を導くことが可能である。こうした分類は異常に共通の原因に対
応させることが可能な観測点を一緒にまとめるものである。すなわちこの分類に
より、多次元空間において共通の方向に近い観測点がまとめられる。
トル間における類似度指数として余弦の絶対値を用い、直径基準としても知られ
る最大結合基準を受け容れる、階層的上昇分類(hierarchical r
ising classification)型の自動分類法がある(上記に引
用したG.サポルタによる著作を参照)。次に管理不能データの分布中心上に中
心がある管理不能測定値に対して分類を行う。
ることが可能である。 これを行うため、変換後に、説明すべき変数及び測定された変数として異常の
方向をとり、説明的変数として管理下分布中心上に中心を合わせて、「ステップ
・バイ・ステップ」や「最良サブセット」型の定数項を用いずに線形回帰を行う
。
り、プロセスを預かる人間は異常の原因を決定するうえで導かれる。 A4−特殊原因指標についての管理図の作成、精査 上記の工程の完了時には管理不能観測点の複数のグループができ、各グループ
は特定の異常、すなわち「特殊原因」に関連付けられている。
次いで2個の指標関数に関連付けることによって開始される。2個の指標は、い
ずれかの観測点に適用された場合に、その観測点がこの特定の特殊原因を有する
プロセスの異常動作から来るものであることが可能であるか否かを示す関数であ
る。
ある。図3が生の値を用いたデータ観測空間内における状況を示しているのに対
し、図4は管理下のデータの正規化された主成分に基いた基準系における状況を
示している。2つのタイプの異常は、図3と比較して図4においてより明確に分
離されている。
内に見出され、その原点は管理下データの分布中心と一致する。 上記に述べられた理論的モデルにより、管理下の観測点の分布中心から延び、
異常に基く観測点群に「近い」、異常を表す方向を探すことが可能である。この
方向は、上記の異常に関連した観測点の第1の慣性軸として定義することが可能
である。この軸は原点を通過する(上述の変換と比較)。こうした軸は、異常に
関連した観測点の集団の中心に集められておらず、また該集団にかためられてい
ない主成分の分析によって決定される第1の主軸であることが知られている(上
記に引用したG.サポルタによる著作を参照)。
、異常に関連した2個の指標を定義することが可能である。 すなわち、*第1の指標は、前記の方向における観測点までの距離を測定する
。
間Rn内で前記の特定方向への点の近接度を測定する。 多次元的観測空間内において、第1の指標は特殊原因に関連した方向に沿った
観測点の距離を測定する。第1の指標は、観測点と異常の各組を、「原因変数」
と呼ばれる観測点と異常との間の関係の強さの指標と関連付ける。指標は、原因
に関連した方向に沿った観測点の成分として得られる。この指標は観測ベクトル
と原因の方向の方向ベクトルとのスカラー積として計算される。
まりは最初の測定空間において行列V-1をスカラー積行列としてとることであり
、ここで、V-1はVが最大階数である場合には管理下のデータの共変行列Vの逆
行列であり、V-1はVが最大階数でない場合にはVの擬似逆行列である。
スの法則(プロセスが管理下にある場合)に従うものと仮定するとこの指標もや
はりガウスの法則に従う。したがってそのばらつきは従来の管理図を用いること
によって調べることが可能である。したがって、このような強度図において管理
不能の位置にある観測点は、図中に示された指標によって表される異常の種類に
対応している可能性が高い。
観測点は複数の原因方向において離れているように見え、したがって、複数の異
常の種類に関連しているように見える。曖昧さをなくすため、次に第2の指標を
考慮する。
点に一端があるベクトルとの間の角近接度を示す指標である。この角度は計算が
容易であることによりその余弦の値を評価する。この余弦は上記の強度指標を観
測点を表すベクトルのノルムにて割ることによって計算される。
に関係した管理図上に示すことが可能な管理限界線を定義することがより適切で
ありこれを利用することが可能である。
率分布を有する。
外側において観測点は前記異常に割り当てられる。関数Fは、nは2以上である
ものとして、Rnにおいて任意の与えられた方向と共変行列として恒等行列を有
する、中央化されたガウスランダムベクトルRnとがなす角度(X)の余弦の確
率分布関数を表す。該ランダムな変数の確率分布関数Fは次式によって与えられ
る。
0.05%の範囲の値である。ここで用いられる「誤警告」なる語は、前記異常
に誤って割り当てられた管理下にある観測点を意味する。 角近接度管理図を調べることにより、「強度」図によって管理不能であるもの
と断定された点から、実際に考慮の対象であるところの異常による点を選択する
ことが可能である。これらの点は両方の図において同時に管理不能であるものと
断定される。
限界は1または−1に非常に近いためにあまり読みやすいとはいえない。そのた
め、これらの指標を表す図を、適当な変換が行われた後に、確率の閾値によって
表される、対数目盛りを有する図において使用することが好ましい。
なる確率分布に関連する図の解釈が容易となり、その表記の均一性が高くなる。
2種類の図は次のように定義される。
することが可能な単方向図Pu。 *管理が下部限界及び上部限界に関する場合に使用される双方向図Pb。 確率分布関数Fxの指数iに関連した観測点xは単方向図Pu上に示される。
この観測点は横軸i及び縦軸y=min(log10(1−Fx(x),4)の位
置にて図にプロットされる。
値によって目盛り付けされている。目盛り上の縦軸の値4は行われた丸めを考慮
してmention「<0.0001」に関連付けられている。横線は選択され
た管理限界を示す。図5は、従来のT2管理図ならびに対応するPu図を示した
ものである。
れる。この観測点は図の横軸i及び下記に定義される縦軸yの位置に記される。
けされている。横線は選択された管理閾値に関連付けられた管理限界を示す。図
6は従来の余弦管理図ならびに対応するPb図を示したものである。
に対応しない履歴上の点をすべて発見し、そのそれぞれについて異常の実際の原
因を特定することを可能とする情報を与えるものである。上記に述べた手段によ
れば特定された異常の原因のそれぞれを観測空間内の特定の方向に関連付けるこ
とが可能となり、2個の指標によってこれを特定することが可能である。
工程よりなる。 S1−データが最初に変換される。 S2−異常が検出され、管理図を用いて監視することにより特定される。 S3−必要な場合、原因の組合せまたは新たな特殊原因が特定され、方法に組
み込まれる。
たはマニュアル入力から)の測定値及びデータを受け取る。この測定値は分析さ
れた履歴測定値のモデルに基いたものである。これによりシステムによってプロ
セスがドリフトした場合に警告が発せられることが可能となる。次いでシステム
はドリフトの可能性として考えられる原因を特定する。ここで原因は学習段階に
おいて既に特定されたものの中から選択されたものである。
の値が計算され、T2図の管理限界に対して記される。
る。そうでない場合、観測点は適正に動作していないプロセスを表している。 このような状況下では、学習段階において特定された各種原因に関連付けられ
た指標のとる値が計算され、新たな観測点を表す点の位置が、前記指標に関連付
けられたPb型管理図上で調べられる。同じ原因に関連付けられた指標が両方と
も観測点が管理不能であることを示す場合、この原因はプロセスの実際の誤動作
の原点にある可能性が考えられ、システムはプロセスの管理者に対して誤動作に
ついての警告ならびに誤動作の原因に関する診断を送る。
ここで観測点の処理は終了する。こうした状況下では以下の更なる工程が必要で
ある。
み込まれる。 先の工程において何らの原因も認識されない場合、観測された異常が2つの既
知の原因の同時発生に起因するものであるか否かを確認するための検定が行われ
る。
てとり、説明的変数として原因変数をとって、「ステップ・バイ・ステップ」や
「最良サブセット」型の定数項を用いずに線形回帰を行う。
0.95である場合、これら2つの変数に関連した2つの原因が同時発生してい
ることが考えられる。同様に、2以上の原因、特に3乃至4の原因が同時に起き
ている可能性が考えられる。
人間の知識及び経験に基いてマニュアル特定を行う必要がある。
Claims (8)
- 【請求項1】 産業上のプロセスの入力、出力、ならびに制御及び作動パラ
メータの特性を示すとともに観測点の値を観測点のサンプリング指数に関連付け
る基準系内の観測点によって表すことが可能な量の指標または測定値の示数に基
いて前記プロセスを管理するための統計的方法であって、前記指標または測定値
はセンサまたはマニュアル入力によって与えられる方法において、 a)観測された値は、得られる値が多次元的ガウス分布モデルに適合し、本方
法の残りの部分において用いられる観測点に対応するデータを構成するように変
換され、 b)前記観測点は、測定された量に各次元が関連付けられた多次元空間内に存
在し、 c)これらの観測点の内、「管理下にある」と云われる、プロセスの適正な動
作に対応した点は、「管理不能」と云われる点とは区別され、 d)管理下にある点の分布中心は管理下にある観測点の重心であるものとして
計算され、 e)管理下にある点の分布中心から特定の方向に集中した管理不能な観測点が
特定され、 f)この方向は前記プロセスのドリフトの共通の原因に関連付けられ、 g)各観測点と異常方向の組は、行われた観測に関連している可能性の高い0
個、1個またはそれよりも多い異常の原因を提案するために指標に関連付けられ
、 h)上記のようにして異常が分析された場合、警告が発せられて、産業上のプ
ロセスにおいて上記のようにして検出されたドリフトは修正されることを特徴と
する方法。 - 【請求項2】 観測点と異常の各組が、「原因変数」と呼ばれる、観測点と
異常との間の関係の強さの指標と関連付けられ、該指標は、原因に関連した方向
に沿った観測点の成分として得られ、該指標は観測ベクトルと原因の方向の方向
ベクトルとのスカラー積として計算され、観測点と異常との間の関係の強さの指
標として用いられる前記スカラー積行列は行列V-1であり、ただしV-1はVが最
大階数である場合には管理下のデータの共変行列Vの逆行列であり、Vが最大階
数でない場合にはVの擬似逆行列であることを特徴とする請求項1に記載の統計
的プロセス管理方法。 - 【請求項3】 「角近接度指標」と呼ばれる、観測点を表すベクトルと異常
に関連付けられた方向を表すベクトルとの間の角度を測定することによって得ら
れる近接度指標が、観測点と異常との間に用いられ、該角近接度指標は前記角度
の余弦であり、該余弦は前記強度指標を観測点を表すベクトルのノルムにて割る
ことによって計算され、該ノルムは前記行列V-1によって定義されることを特徴
とする請求項2に記載の統計的プロセス管理方法。 - 【請求項4】 前記角近接度指標の管理限界線Lαであって、該管理限界線
の外側において観測点は前記異常に割り当てられる管理限界線を定義するために
関数Fが用いられ、該関数Fは、nは2以上であるものとして、Rnの任意の与
えられた方向と共変行列として恒等行列を有する、中央化されたガウスランダム
ベクトルRnとの間の角度(X)の余弦の確率分布関数を表し、該ランダムな変
数の確率分布関数Fは次式にて与えられ、 【数1】 ただし、Lα=F-1(α)であるために、 【数2】 であり、ここでαは誤警告の許容されうる確率を表し、αは好ましくは0.00
1%〜0.05%の範囲の値であることを特徴とする請求項3に記載の統計的プ
ロセス管理方法。 - 【請求項5】 以下の工程、 A1:データの事前の変換工程、 A2:管理下にある測定値を管理不能の測定値から分離する工程、 A3:同じ異常に関連している可能性の高い観測点を特定するように適合され
ているとともに、管理下にある観測点の分布中心から延びる同じ直線の付近に位
置する観測点を同じグループにまとめることを可能とする観測点の自動分類方法
によって特殊原因のタイプ及び関連する方向パラメータを特定する工程、 A4:特殊原因指標について管理図を作成してこれを調べる工程、及び、 A5:特殊原因を解釈する工程、を行うことによって異常の特定に寄与すべく
プロセスの履歴を分析する学習段階と、 プロセスの変数の新たな観測点のそれぞれについて観測点が異常によるもの
であるかを診断し、そうである場合にはどの異常の可能性が高いかを診断する、
厳密な意味での管理段階であって、以下の工程、 S1:データの事前の変換工程、 S2:管理図を検査することにより異常を検出及び特定する工程、及び、 S3:必要な場合、原因の組合せまたは新たな特殊原因を特定し、これを方法
に組み込む工程、からなる管理段階とから構成されることを特徴とする請求項1
乃至4のいずれか1項に記載の統計的プロセス管理方法。 - 【請求項6】 使用される前記自動分類方法は、グループとしてまとめるた
め、2個の観測点ベクトル間の類似度指数として余弦の絶対値を受け容れ、直径
基準としても知られる最大結合基準を受け容れる、階層的上昇分類型の自動分類
法であることを特徴とする請求項3乃至5に記載の統計的プロセス管理方法。 - 【請求項7】 異常を表すために前記学習段階のA3工程において用いられ
る方向は前記異常に関連した観測点の第1の慣性軸であり、該軸は管理下の観測
点の分布中心を通過し、該軸は、異常に関連した観測点の集団の中心に集められ
ておらずまた該集団にかためられていない主成分の分析によって決定され、点は
事前に管理下の観測点の分布中心に集められていることを特徴とする請求項5に
記載の統計的プロセス管理方法。 - 【請求項8】 対数目盛りを有する確率閾値を有する管理図が使用され、管
理が1つの限界に関係する場合(T2図の場合におけるように)には単方向図P
uが使用され、管理が下部限界及び上部限界に関する場合には双方向図Pbが使
用され、これらの図により、異なる確率分布に関連する図の解釈が容易となり、
その表記の均一性が高くなることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に
記載の統計的プロセス管理方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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