JP2002525253A - 積層物から物品を分離する方法とその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 既に適正な姿勢で複数の容器内に配置されている積層物、例えば郵便物の積層物をあけるため、所定の高さで案内される容器を約１４０°回転させ、その際積層物を適当な駆動手段により２×１８０°回転させ、滑り落ちによって分離する。そのための装置は、軌道（１００）上の荷あけ位置（１１０、１１０′）に、郵便物を回転させる反転ホッパ（１１５、１１５′）を備える。分離速度は、制動要素（１６、１７）および郵便物の案内装置に応じて定まる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、容器内に貯蔵された積層物から物品を分離する方法、特に容器内に
適正な姿勢で配置されている多数の郵送品から成る積層物から各郵便物を分離す
る方法に関する。また本発明は、容器搬送用の軌道を備え、この軌道が選別設備
の上に所定の高さに配置され、容器を空けるための手段が付属されている上述の
方法を実施するための装置に関する。

【０００２】 特に郵便物選別設備において、複数の容器の中に適正な姿勢でばら積みされて
いる多数の郵送品から成る積層物を、これらの容器から取り出し、別の処理を施
すための作業場所に、分離して適正な姿勢で供給するという問題がある。そのた
めに、複数の容器を手で作業場所に運ぶような自動化装置が既に提案されている
。その場合、郵便物を手で容器から取り出し、手で分離し、手で他の処理場所に
向けて運ぶ。

【０００３】 本発明の課題は、上述の作業過程が自動的に実施できるような方法とその装置
を提供することにある。

【０００４】 この方法についての課題は本発明に基づいて、容器を空けるために、容器を約
１４０°回転させ、その場合、積層物を３６０°回転させ、滑り落ちによって分
離することによって解決される。

【０００５】 また装置に関する課題は本発明に基づいて、軌道上の荷空け位置に反転ホッパ
を配置し、この反転ホッパで容器からの郵便物を受け止め、反転し、分離して、
続く傾斜シュートに移送することによって解決される。その場合、好適には傾斜
シュートは郵便物を制動するための手段を備える。

【０００６】 即ち本発明の枠内において、容器を全自動で、荷空け装置および適正な姿勢で
分離するための装置に導き、そのために、適当な手段を設ける。容器を約１４０
°回転させることによって、郵便物が容器から反転シュートの中に傾き落ちる。
その場合、郵便物は２×１８０°回転され、これによって、適正な姿勢で斜面シ
ュートの出口に到達する。郵便物をばねで荷重された制動フラッパによってステ
ップ的に制動し、これによって各斜面シュートの出口において個々の郵便物層を
段階状に置くと有利である。

【０００７】 本発明の場合、制動フラッパの的確な手動開放ないし自動開放によって、郵便
物を、続く作業場所の作業速度に応じて配分して供給できる。特に、全自動で容
器の荷積みおよび荷空けが行われるという利点が得られる。従って、郵便物は続
く作業場所に分離されて適正な姿勢で供給される。全体として、作業時間が短縮
され、これによって、本発明に基づく郵便物選別設備の送出し速度が高まる。

【０００８】 以下図に示した実施例を参照し、本発明の他の詳細および利点を説明する。各
図において同一部分には同一符号が付されている。特に運転経過を明らかにする
ために、各図を部分的に一緒に説明する。

【０００９】 図１は容器を搬送するための線形ユニットを示す。この線形ユニットは、主に
軌道１００から成っている。この軌道１００に沿って、個々の容器２００、２０
０′・・・が、走行台車によって第１場所から第２場所に搬送される。その走行
台車はグリッパ１２０および駆動装置１５０を備えている。なおここでは、グリ
ッパ１２０、駆動装置１５０および容器２００、２００′におけるつかみ機構に
ついては説明しない。

【００１０】 容器２００、２００′・・・は、例えば郵送物を収容するための容器として形
成されている。これらの容器は所謂ハニカム底の下側面に、外部機械要素を係合
するための組織を有する。容器２００はその内部に、例えば国際特許出願公表Ｗ
Ｏ９８／２３３９３号明細書に開示されているように、傾斜面およびストッパが
形成されている。容器内部のそのような形成およびそれに応じた郵便物の供給に
よって、搬送すべき郵送物は、既に適正な姿勢で配置され、例えばそれぞれの宛
名、特に宛先を上にして配置されている。

【００１１】 複雑な郵便物選別設備の枠内で、図１における軌道１００は通常、それぞれの
作業場所において人の背丈の高さに設置されている。その個々の作業場所におい
て郵便物があけられる。そのために、郵便物を適当に案内する間に、その重力が
、個々の郵送物を一様にばらばらに分離するために利用される。

【００１２】 このことを、図２を参照して詳しく説明する。図１における軌道１００は、人
の背丈の高さ、例えば２ｍの高さに配置され、そのために、搬送装置全体は一連
の支柱２１１、２１２・・・を備えた架台２１０上に支持されている。郵便物の
供給／排出領域１１０、１１０′に、各々斜面シュート１０、１０′付きの反転
ホッパ１１５、１１５′が設けられている。斜面シュート１０、１０′はその形
状が、軌道１００の下側に存在する作業場所の直ぐ近くまでに、郵便物が適当に
位置決めされ且つ分けられるように形成されている。そのため、容器２００は、
からにする目的で、適当な方式で所定の角度だけ傾けられる。

【００１３】 図２から明らかなように、容器２００は線形軌道上を走行中に、斜面シュート
１０、１０′の高さで揺り動かされる。理想的には約１４０°の角度で揺動され
る。その場合、容器２００内の郵便物は、反転ホッパ１１５、１１５′内で、一
様に２×１８０°＝３６０°回転され、これによって、郵便物は回転後に再び斜
面シュート内で適正な姿勢に戻る。斜面シュート１０内を滑り落ちることにより
一様な分離作用が生じ、これは的確に制御される。従って、郵便物を個々にない
しは段階状に重ね合わせて作業場所に供給できる。軌道１００が例えば２ｍの高
さに在り、作業場所が１ｍの高さに在るとき、郵便物は、斜面シュート内を滑り
落ちる間に、重力による自重で、かなりの速度に達する。従って滑り落ちる際、
郵便物を制動せねばならない。このために、予め設定可能な制動力を発生する処
置が講じられている。

【００１４】 特に図３および図４から詳細に理解できるように、斜面シュート１０、１０′
には、各作業場所側の開口部２０、２０′の手前の適当な個所に、郵便物を制動
するための手段を規定する保持フラッパ１６および板ばね１７が、支材に配置さ
れている。制動フラッパ１６、１７の短時間の開放により、作業速度が影響され
る。斜面シュート１０、１０′における制動フラッパ１６、１７の開放は、手動
あるいは自動で制御できる。そのためにレバー１が存在している。作業員により
、このレバー１で、機械的手段として駆動ロッド５およびレバーアーム８を介し
て操作される。制動フラッパ１６、１７の制動力は、ばね荷重の外部調整によっ
て予め与えられ、そのため、作業側開口における保持角棒１９からワイヤケーブ
ル２５、２６が、圧縮ばね３０まで延びている。

【００１５】 反転ホッパ１１５、１１５′の斜面シュート１０、１０′の幾何学形状は、主
に搬送すべき郵便物によって決定される。その場合、個々の郵便物の大きさ、例
えば寸法および／又は重量が考慮される。

【００１６】 図１〜４を参照して述べた装置によれば、郵便物容器を自動的につかみ、傾け
ることができる。その容器の傾け落とし点、傾け落とし速度および制動斜面など
による傾け落とし制動を適合することによって、反転ホッパ内における郵便物の
一様な挙動が達成され、従ってその完全な一回転が達成される。

【００１７】 特に傾け落とす際、落とす位置において容器を急速に制動することにより、郵
便物は、容器から出る際に約２００〜２５０°回転されるように、強く加速され
る。郵便物はその位置において反転ホッパ内に傾いて落ち、この反転ホッパは、
その幾何学形状によって、滑り落ちる郵便物を連続して更に継続的に３６０°ま
で回転する。この継続回転が分離挙動を決定する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 郵便物容器を搬送するための線形ユニットの平面図。

【図２】 図１に示す線形ユニットの供給領域および排出領域の側面図。

【図３】 図２における斜面シュートの正面図。

【図４】 図２における斜面シュートの断面図。

【符号の説明】

１０、１０′ 傾斜シュート １６、１７ 制動要素 ２０、２０′ 開口 １００ 軌道 １１０、１１０′ 荷空け位置 １１５、１１５′ 反転ホッパ １２０ グリッパ １５０ 駆動装置 ２００、２００′ 容器

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘッゲ、クラウス ドイツ連邦共和国 デー‐78465 コンス タンツ アム ウーファー ３ (72)発明者 ハンベルガー、グスタフ ドイツ連邦共和国 デー‐90455 ニュル ンベルク コルンブルガー ハウプトシュ トラーセ 23ベー Ｆターム(参考） 3F011 AA03 BA04 BC03 3F343 FA17 FB11 FC01 GA01 GB02 GC04 KB04 KB05

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器内に貯蔵された積層物から物品を分離する方法、特に容
   器内に適正な姿勢で配置されている多数の郵送品から成る積層物から各郵便物を
   分離する方法において、容器を空けるために、容器が約１４０°回転され、その
   場合、積層物が３６０°の回転を実施し、滑り落ちる間に分離されることを特徴
   とする容器内に貯蔵された積層物の物品を分離する方法
2. 【請求項２】 郵便物が滑り落ちる間に制動され、その郵便物が滑り落ちる
   間に、制動力が予め与えられることを特徴とする請求項１記載の方法。
3. 【請求項３】 滑り落ちる間に、郵便物が続く作業速度に応じて配分される
   ことを特徴とする請求項１又は２記載の方法。
4. 【請求項４】 容器搬送用の軌道を備え、この軌道が選別設備の上に所定の
   高さに配置され、少なくとも１つの荷空け位置に容器を空けるための手段が付属
   している請求項１ないし３のいずれか１つに記載の方法を実施するための装置に
   おいて、軌道（１００）において荷空け位置（１１０、１１０′）に反転ホッパ
   （１１５、１１５′）が配置され、この反転ホッパ（１１５、１１５′）が容器
   からの郵便物を受け止め、反転し、分離し、続く傾斜シュート（１０、１０′）
   に移送することを特徴とする装置。
5. 【請求項５】 傾斜シュート（１０、１０′）が、郵便物を制動するための
   手段（１６、１７）を有することを特徴とする請求項４記載の装置。
6. 【請求項６】 傾斜シュート（１０、１０′）における制動手段が、保持フ
   ラッパおよび／又は制動フラッパ（１６、１７）であることを特徴とする請求項
   ５記載の装置。
7. 【請求項７】 フラッパ（１６、１７）の制動力がばね荷重によって調整さ
   れることを特徴とする請求項６記載の装置。
8. 【請求項８】 フラッパ（１６、１７）が手動ないし自動で開放されること
   を特徴とする請求項６記載の装置。
9. 【請求項９】 反転ホッパ（１１５、１１５′）の幾何学形状が、処理すべ
   き郵便物の大きさ、例えば寸法および／又は重量によって決定されることを特徴
   とする請求項４ないし８のいずれか１つに記載の装置。