JP2002523650A - 有茎草本植物からの繊維状紙料調製方法 - Google Patents

有茎草本植物からの繊維状紙料調製方法

Info

Publication number
JP2002523650A
JP2002523650A JP2000567785A JP2000567785A JP2002523650A JP 2002523650 A JP2002523650 A JP 2002523650A JP 2000567785 A JP2000567785 A JP 2000567785A JP 2000567785 A JP2000567785 A JP 2000567785A JP 2002523650 A JP2002523650 A JP 2002523650A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooking
bleaching
acid
fibrous
pulp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000567785A
Other languages
English (en)
Inventor
アルラン ヨハンッソン、
カイ シピラ、
アンヤ レミネン、
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Valmet Technologies Oy
Original Assignee
Metso Paper Oy
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Metso Paper Oy filed Critical Metso Paper Oy
Publication of JP2002523650A publication Critical patent/JP2002523650A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C5/00Other processes for obtaining cellulose, e.g. cooking cotton linters ; Processes characterised by the choice of cellulose-containing starting materials
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C3/00Pulping cellulose-containing materials
    • D21C3/003Pulping cellulose-containing materials with organic compounds
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C3/00Pulping cellulose-containing materials
    • D21C3/04Pulping cellulose-containing materials with acids, acid salts or acid anhydrides
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C9/00After-treatment of cellulose pulp, e.g. of wood pulp, or cotton linters ; Treatment of dilute or dewatered pulp or process improvement taking place after obtaining the raw cellulosic material and not provided for elsewhere
    • D21C9/10Bleaching ; Apparatus therefor
    • D21C9/16Bleaching ; Apparatus therefor with per compounds
    • D21C9/163Bleaching ; Apparatus therefor with per compounds with peroxides

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 例えばわらや亜麻などの有茎草本植物からの、製紙に適した繊維状紙料の調製方法。本方法は、繊維状の原料をチップに切断し、蒸解し、漂白する各工程を含む。蒸解液としては水を使用し、これに対して酸を添加し、蒸解の最終pHを7より低く3より高くする。pHを調整するため、無機酸、または蟻酸、酢酸もしくはそれらの混合物などの有機酸を用いることができる。漂白することによって、紙料は確実に離解する。好ましくは、過酸化物を漂白剤として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、製紙に適した繊維状紙料を有茎草本植物から調製する方法であって
、繊維状原料を切削、蒸解および漂白する方法に関するものである。
【0002】 森林に加え、穀物用植物のわらその他の一年生植物は、地球上で最も可能性を
秘めた繊維資源である。森林の少ない多くの国において、有茎草本植物は既に長
い間紙パルプの主要資源になっている。有茎草本植物の利用においては、その原
料の入手の可能性、収集、輸送、貯蔵および洗浄に実際的な問題が生じている。
非木材繊維質原料の利用を経済的に競合性あるものとするためには、比較的小さ
な単位でパルプの製造を行い、その年間生産量を年当たり30,000〜50,000トン程
度にすることが望ましい。これにより、パルプ生産ラインを単純化する必要性が
高まる。
【0003】 以下、有茎草本植物の概念は、繊維質パルプの製造に使用可能なすべての非木
材繊維質原料を含むものとする。繊維質パルプの調製に関する有茎草本植物の特
性および適合性はさまざまである。一般的に言えば、リグニンは木材原料が含有
する量より少ないが、ケイ酸塩および灰分の含有量は著しく高い。これにより、
使用されるパルプの製造工程に特殊な要求条件が課されている。
【0004】 非木材繊維質原料の脱リグニンのため、現在では最も一般的には、木材の脱リ
グニン用に開発された蒸解法が用いられていて、硫酸塩・ソーダ法蒸解およびそ
の改良法などがある。これらの方法による蒸解薬品の回収は、植物中のケイ酸塩
の高い含有量によって困難であることが多い。アルカリ法蒸解では、ケイ酸塩は
蒸解液に溶解し、この方法にケイ酸塩除去用の別個の工程を設けない限り、ケイ
酸塩は薬品の循環中に蒸発設備の加熱面に堆積してしまう。不幸にして、開発途
上国では蒸解液は未だに直接水路へ流しているところが多い。なぜなら、薬品の
回収は困難で、費用が掛かるからである。アルカリ法蒸解では、歩留まりも低い
【0005】 草本植物の蒸解に関して、さまざまな有機溶媒の使用を基本とした「オーガノ
ソルブ」にも解決策が求められている。Paperi ja Puu, Vol. 78 (1996), No.10
, pp.594〜596に公表されたE. Rousiの論文“Muurahaishappo keittokemikaalin
a”(蒸解薬品としての蟻酸)には、このような1つの蒸解方法が開示されてい
る。しかし前記方法では、高い酸濃度を使用する必要があり、その場合、酸の消
費量が大きくなる。この方法は投資費用の点のみならず、実施費用の点でも高く
つく。
【0006】 フィンランド特許出願第940638号には、いわゆる肥料蒸解が記載されていて、
蒸解からの廃液は畑の肥料として直接使用するのに適している。しかし、この方
法の経済的有益性は疑問視されている。この蒸解方法は既存の水の潅漑設備があ
る地域には最適である。
【0007】 本発明は、製紙用繊維状パルプを有茎草本植物から製造する新しい方法を提供
し、本方法によって従来技術の方法に関連する欠点を解消することを目的とする
【0008】 本発明は、環境上好ましく、技術的方式が簡単であり、装置が小さい場合であ
っても経済的に有益なパルプ生産方法を目的とする。
【0009】 上述の目的を達成するため、本発明による方法は、蒸解を60〜130℃の温度で
行い、蒸解液として水を使用し、これに酸を添加してその蒸解の最終pHを7より
低く3より高くすることを特徴とする。
【0010】 従来技術の蒸解方法では、原則として、高濃度の薬品溶液と、高蒸解温度とが
用いられている。その蒸解工程を本発明により酸性水によって比較的低い温度で
行えば、蒸解の歩留まり損失は小さくなり、パルプを蒸解の後に続く漂白で容易
に漂白可能となる。繊維状材料に含有され繊維を結合するリグニンの大部分は、
漂白の間までは溶解しない。
【0011】 蒸解においては大量の薬品は用いないため、薬品回収用の大規模な装置を配設
する必要はない。蒸解からの廃液と洗浄用水とを廃水洗浄設備へ送り込み、公知
の生物学的洗浄工程によって処理可能である。このため、本方法の投資および実
施費用は経済的であり、したがって、小さい装置においても有益である。比較的
簡単なパルプ調製工程を製紙工場に対して容易に組み込み、繊維質原料に応じて
、抄紙機用の補強紙料または短繊維紙料のいずれかを生産可能である。本方法は
、多種類の最終製品に適した良質の繊維状パルプを生産する。そのパルプの歩留
まりは従来の方法により調製される非木材パルプの場合に比較して良好である。
【0012】 本発明による水蒸解方法は多くのさまざまな有茎草本植物の脱リグニンに適し
ている。繊維状原料の前処理の必要性は、とりわけ、植物全体をそのまま利用で
きるか、あるいは植物材料から繊維片を機械により分離する必要があるかにかか
っている。多くの穀物用植物の場合、前処理としては、わらの簡単な切削で十分
であるが、これに対し、例えば亜麻は蒸解前に何らかの適切な方法により機械に
よりほぐし、叩解しまたはばらばらにし、蒸解用に繊維状材料を分離する必要が
ある。
【0013】 長繊維の植物の場合、パルプの調製に用いるチップは比較的短くし、繊維の束
が蒸解中に互いに撚れないようにする必要がある。亜麻に関しては、適切なチッ
プの長さは5〜10mmであると思われる。短繊維の植物の場合、チップの長さは50
mmまでにしてよい。
【0014】 繊維チップは、蒸解の最終pHが7より低く3より高くなる程度まで酸が添加さ
れた水で蒸解する。用いる酸は無機酸または有機酸であれば何でもよい。pHの調
整には、好ましくは有機酸を用い、蟻酸、酢酸またはそれらの混合物などがある
。適用する酸の添加量は非常に少ないため、「オーガノソルブ」蒸解には問題が
ない。「オーガノソルブ」蒸解では、蒸解液中の有機溶剤の割合は、一般的には
20〜100%である。本発明による水蒸解では、酸の添加量は常にその蒸解液全体
の2%より低くし、望ましくは1%より低くする。酸の添加が約0.06%と低い場
合でも良好な結果が既に得られている。
【0015】 蒸解は60〜130℃、望ましくは70〜100℃の温度で行う。蒸解後、廃液は繊維チ
ップから分離し、廃水処理へ送る。
【0016】 酸性水蒸解の歩留まり損失は比較的小さい。したがって、現状では、機械によ
る前処理なしで蒸解した繊維状材料は、必ずしも蒸解後に離解する必要はない。
したがって、水蒸解の次には漂白が続くが、その目的は、パルプの白色度の増加
に加えて、リグニンの溶解およびパルプの離解をも行うことにある。漂白におい
ては、従来技術の漂白方法であれば何でも用いてよい。しかし、望ましくは、過
酸化物などの無塩素漂白剤を用いるのがよい。
【0017】 過酸化物漂白を用いる場合、繊維チップを漂白前にキレート処理し、重金属イ
オン類を安定させ、これらのイオンが漂白中に過酸化物の分解を加速しないよう
にする必要がある。この目的のため、パルプは公知の方法により適切なキレート
剤を用いて処理する。キレート処理は、漂白前の別個の工程として、または蒸解
に関連して行ってよく、少量のキレート剤を蒸解水に添加する。
【0018】 漂白は、従来の方法ではあるが、繊維状材料に含有されるリグニンの一部を溶
解可能な薬剤用量および条件の下で行う。
【0019】 本発明による方法によって繊維状パルプを有茎草本植物から作り出す装置は、
製紙工場に配置可能であり、これは抄紙機の紙料システムの一部を形成する。そ
の場合、この方法により生産される繊維状紙料は、通常の木材パルプと混合し、
直接抄紙機で利用可能である。繊維状原料に応じて、安価な短繊維の充填用紙料
、または長繊維の補強用紙料のいずれかを生産することができる。有茎草本植物
から調製されるパルプは、原則としてそれほど強力な破砕を必要とせず、離解方
式の処理またはパルパリングで十分である。
【0020】 短繊維(わら等)のパルプは、とりわけ、多層板紙の中間層として、リサイク
ル繊維または木材繊維に代用可能である。長繊維パルプ(亜麻、大麻、ケナフ)
は、例えばリサイクル紙の製造において木材繊維に代用可能である。本発明によ
る方法によれば、短繊維植物および長繊維植物の混合物から紙パルプを調製する
こともでき、そのような紙の製造に用いられる。
【0021】 本発明による方法は低額の投資しか必要としない。なぜなら、薬品の回収を行
う必要がないからである。蒸解における薬品の消費量は少ないが、漂白において
は逆に、完全漂白パルプを目標としている場合は、より多量の薬品を用いる必要
がある。本方法はまた環境の点からも好ましい。なぜなら、蒸解にはイオウ化合
物を使用せず、好ましいことには、漂白に塩素化合物を使用しないからである。
【0022】 次に、本発明によるパルプ調製方法を3つの実施例を援用して更に説明するが
、本発明の保護範囲および適用分野はこれらに限定されるものではない。 実施例1:麦わらの蒸解および漂白 麦わらを実験室条件で水蒸解し、過酸化物/過酢酸漂白した。わらを初めに約
50mmの長さに切削し、そのチップを15リットルの回転電気加熱式蒸解釜で蒸解し
た。異なる温度で行った2つの蒸解の条件および歩留まりを表1に示す。
【0023】 使用した蒸解液は、酸性溶液を少量添加して酸性にしておいた水であり、その
酸性溶液は、濃縮蟻酸および濃縮酢酸を1:3の割合で混合して調製したもので
ある。この酸性溶液の他に、必要量の水を蒸解釜に添加し、所望の液体対わらの
比10:1を達成した。したがって、両方の蒸解における酸の添加量は蒸解液量の
0.064%とした。
【0024】
【表1】 麦わらの水蒸解の条件および歩留まり 蒸解1 蒸解2 わらの量,グラム 875 1000 酸性溶液,ml 5.6 6.4 温度,℃ 100 130 蒸解時間,分 240 240 最終pH 5.5 5.0 歩留まり,% 92.1 88.6 *酸性溶液は濃縮蟻酸および濃縮酢酸を1:3の割合で含有。
【0025】 蒸解後、わらチップを0.3%の量のEDTAにより3%の濃度および70℃の温度で
1時間洗浄し、キレート処理した。キレート処理後、未離解のわらチップを表2
に示す条件で漂白した。この漂白は2つの過酸化物工程と、過酢酸工程と、第3
の過酸化物工程とで構成した。これらの漂白の結果を表3に示す。漂白済パルプ
を摩砕し、それらから紙の技術的特性を判定した。
【0026】
【表2】 麦わらの漂白条件、濃度10% 漂白時間 薬品量,% 温度,℃ 時間,分 NaOH,% 最終pH I過酸化物 4.0 85 180 7.5 9.0/9.1 II過酸化物 2.0 85 180 3.5 9.5 過酢酸 1.0 85 60 0.5 4.8/4.9 III過酸化物 2.0 85 240 3.0 10.4
【0027】
【表3】 麦わら蒸解1および2の漂白結果 蒸解1 蒸解2 白色度,% 80.9 76.4 原料の歩留まり,% 51.5 50.9 H2O2消費量,% 7.49 7.34 過酢酸消費量,% 0.84 0.85 蒸解後、原料は未だわらの形状であったが、第2の過酸化物工程中に離解した
。これらの歩留まり数に基づけば、蒸解における材料損失は元の材料の重量の約
10%であり、漂白においては約40%であった。
【0028】 水蒸解方法および過酸化物/過酢酸漂白によって、白色度80%の漂白わらパル
プが得られ、その引張強さは摩砕開始直後は比較的高く、その比引裂強さは低か
った。摩砕中はパルプの特性は好ましい方向には進展しなかったため、わらパル
プを極端な程度まで摩砕することは勧め難い。パルプの排水能力は、短い繊維長
および微細繊維の高い含有量のため、劣っていた。
【0029】 使用した2つの蒸解温度のうち、パルプの歩留まり、白色度および紙の技術的
特性の点から、低い方の温度100℃とする方が、130℃とするより望ましいと考え
られた。 実施例2:亜麻の蒸解および漂白 亜麻のパルプの製造において、採取現場で部分的に浸漬し、ほぐし、叩解して
おいた亜麻を原料として使用し、それを約12mmの長さに切断した。機械による前
処理の機能は、繊維片をその植物材料の残余から分離することにある。長繊維の
亜麻を切削し、その繊維束が蒸解中および後続のパルプ処理中に撚れ合わないよ
うにした。
【0030】 洗浄し切削した亜麻の繊維片を酸性水で240分間にわたって100℃で蒸解した。
蒸解条件は実質的には実施例1の蒸解1のものと同じである。濃縮蟻酸1に対し
て濃縮酢酸3の割合で含有する酸性溶液は、亜麻950グラム当たり6.1mlの量を使
用し、この場合、液体対繊維の比は10:1であり、酸の添加は蒸解液の分量の0.
064%とした。亜麻蒸解の最終pHは5.1であり、歩留まりは92.0%であった。
【0031】 蒸解、洗浄およびキレート処理の後、亜麻パルプを過酸化物−過酢酸−過酸化
物の順序で3工程により漂白した。漂白条件を表4に示す。亜麻パルプはカバ材
のパルプと混合して摩砕した。
【0032】
【表4】 亜麻パルプの漂白条件、濃度10% 漂白工程 薬品量,% 温度,℃ 時間,分 NaOH,% 最終pH I過酸化物 4.0 85 240 4.3 9.7 過酢酸 1.0 85 150 0.5 4.7 II過酸化物 2.0 85 300 2.4 10.2 漂白済亜麻パルプの歩留まりは、元の繊維状原料の75%であった。このパルプ
の白色度は86.9%、すなわち実施例1のわらパルプの場合より明らかに優れてい
た。この白色度の水準を達成するため必要とされた漂白剤の量は、わらパルプの
場合より少ない量で済んだ。過酸化物の合計消費量は4.25%であり、過酢酸の消
費量は0.81%であり、水蒸解済亜麻の乾燥加熱残分から算出した。
【0033】 実験室における漂白では、亜麻繊維は撚れ、小さくて堅いもつれ片になり、摩
砕試験におけるパルプの紙技術特性の判定を困難にした。亜麻を20%増量するこ
とによってカバ材パルプで作られたシートの引裂強さを相当の程度にまで改善し
た。 実施例3.わらおよび亜麻の混合蒸解および漂白 麦わらおよび亜麻から、これらを比較的低温でキレートの存在の下、一緒に蒸
解することにより、混合パルプを調製した。切削した麦わら(長さ50mm)645グ
ラムと、部分的に浸漬し、ほぐし、叩解しおよび切削を行った亜麻の繊維片(長
さ12mm)とを、60分にわたって70℃で蒸解した。その蒸解水に対し、キレート処
理のため、繊維状原料の重量から算出した0.3%のEDTAを添加し、pHの調整に関
しては濃縮蟻酸および濃縮酢酸の混合物(1:3)を6.4ml添加し、この場合、蒸
解液中の酸濃度は0.086%という量であった。この蒸解物の最終pHは4.9であった
【0034】 この亜麻およびわらの混合パルプは、純粋のわらパルプを漂白したのと同じ4
工程を順番に、同じ条件で漂白した。表2を参照されたい。亜麻とわらとで歩留
まりが異なるため、この漂白済パルプにおける最終混合比は約20:80となった。
この漂白済パルプの歩留まりは元の原料の62.7%であり、白色度は84.6%であっ
た。漂白における過酸化物の消費量は7.2%であり、過酢酸の消費量は0.9%であ
った。
【0035】 このパルプの漂白性には、実施例1およびび2の場合より低い温度および短い
時間で蒸解を行ったことから、有害な作用はなかった。キレート処理は事前に、
蒸解に対して非常に首尾よく実行可能である。この実験では、さまざまな繊維状
原料を一緒に蒸解および漂白することができることも証明した。ただし、漂白が
より難しい原料の要求条件を漂白条件の選択において考慮しなければならない。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年11月10日(2000.11.10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI,G B,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL ,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZA,ZW (72)発明者 シピラ、 カイ フィンランド共和国 エフアイエヌ− 02200 エスポー、 ノキトントゥンクヤ 30 ディー 25 (72)発明者 レミネン、 アンヤ フィンランド共和国 エフアイエヌ− 00400 ヘルシンキ、 ポウトゥンティエ 3 エー 15 Fターム(参考) 4L055 AA05 AA07 AC05 AD09 AD17 AJ01 BA01 BA18 BA29 BA34 BB11 BB19 BB22 BD18 EA15 EA20 EA31 EA32 FA02 FA03 FA05 FA20 FA22

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維状原料を切削、蒸解および漂白して製紙に適した繊維状
    紙料を有茎草本植物から調製する方法において、前記蒸解は60〜130℃で行い、
    蒸解液として水を使用し、該水に対して酸を添加して蒸解の最終pHを7より低く
    3より高くすることを特徴とする繊維状紙料を有茎草本植物から調製する方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、漂白では薬品用量および漂
    白条件を利用し、これによって繊維状原料の離解を確保することを特徴とする方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の方法において、pHの調整のため、
    前記蒸解液に無機酸を添加することを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の方法において、pHの調整に用いる
    酸を蟻酸、酢酸またはそれらの混合物などの有機酸とすることを特徴とする方法
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の方法において、酸の添加量を最大
    で前記蒸解液の分量の2%とし、望ましくは該分量の1パーセントより少なくす
    ることを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の方法において、前記蒸
    解は70〜100℃で行うことを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の方法において、前記蒸
    解の後に続く漂白では、無塩素漂白剤を用いることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の方法において、漂白剤として過酸化物を使
    用し、漂白前にパルプをキレート処理することを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の方法において、前記キレート処理を事前に
    蒸解に関連して行うことを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の方法において、蒸解
    の前に繊維状原料を切削し、その植物の種類に応じて5〜50mmの長さのチップに
    することを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに記載の方法において、蒸解
    の前に、前記繊維状原料から繊維状材料を機械により分離することを特徴とする
    方法。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかに記載の方法において、該方
    法を製紙工場に配置された工程に適用し、該工程で生産される繊維質パルプを前
    記製紙工場で従来の木材パルプと混合して利用することを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかに記載の方法において、該方
    法により生産される繊維質パルプを多層ウエブの所望の層に用いることを特徴と
    する方法。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし13のいずれかに記載の方法において、2つ
    以上の有茎草本植物を混合して蒸解および漂白することを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の方法において、長繊維の有茎草本植物と
    短繊維の有茎草本植物とを混合して蒸解および漂白することを特徴とする方法。
JP2000567785A 1998-08-27 1999-08-24 有茎草本植物からの繊維状紙料調製方法 Pending JP2002523650A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FI981836A FI109545B (fi) 1998-08-27 1998-08-27 Menetelmä kuitumassan valmistamiseksi ruohovartisista kasveista
FI981836 1998-08-27
PCT/FI1999/000697 WO2000012810A1 (en) 1998-08-27 1999-08-24 Method for preparation of a fibrous stock out of herb-stemmed plants

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002523650A true JP2002523650A (ja) 2002-07-30

Family

ID=8552372

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000567785A Pending JP2002523650A (ja) 1998-08-27 1999-08-24 有茎草本植物からの繊維状紙料調製方法

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP1115944A1 (ja)
JP (1) JP2002523650A (ja)
AU (1) AU5376199A (ja)
FI (1) FI109545B (ja)
WO (1) WO2000012810A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017516923A (ja) * 2014-05-20 2017-06-22 ジョージア パシフィック コンスーマー プロダクツ エルピー 非木材繊維の漂白法およびシャイブ低減法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8795469B2 (en) 2010-06-25 2014-08-05 Prairie Paper Ventures Inc. Method for preparing nonwood fiber paper
CN103890265A (zh) * 2011-09-28 2014-06-25 草原纸业投资股份有限公司 一种用于制备非木质纤维纸的方法
TW201610261A (zh) 2014-05-20 2016-03-16 喬治亞太平洋消費者產品公司 非木材纖維之漂白及植物性雜質減量方法
TW201610265A (zh) 2014-05-20 2016-03-16 喬治亞太平洋消費者產品公司 非木材纖維之漂白及植物性雜質減量方法
CN116200959B (zh) * 2023-02-27 2024-04-19 湖南康业生物科技有限公司 一种竹子和稻草的清洁制浆工艺

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB493713A (en) * 1936-05-13 1938-10-12 Ig Farbenindustrie Ag Improvements in the disintegration of vegetable fibrous materials
GB477842A (en) * 1936-07-03 1938-01-03 Henry Dreyfus Improvements in or relating to the manufacture of cellulose from lignin-containing cellulosic materials
EP0608949B1 (en) * 1993-01-25 1998-05-06 Ceres B.V. Process for the preparation of moisture resistant vegetable fibres
FI103899B1 (fi) * 1996-11-06 1999-10-15 Chempolis Oy Menetelmä erityisen vaalean massan valmistamiseksi

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017516923A (ja) * 2014-05-20 2017-06-22 ジョージア パシフィック コンスーマー プロダクツ エルピー 非木材繊維の漂白法およびシャイブ低減法
JP2019163586A (ja) * 2014-05-20 2019-09-26 ジーピーシーピー アイピー ホールディングス エルエルシー 非木材繊維の漂白法およびシャイブ低減法

Also Published As

Publication number Publication date
FI109545B (fi) 2002-08-30
FI981836A0 (fi) 1998-08-27
AU5376199A (en) 2000-03-21
EP1115944A1 (en) 2001-07-18
WO2000012810A1 (en) 2000-03-09
FI981836A (fi) 2000-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6302997B1 (en) Process for producing a pulp suitable for papermaking from nonwood fibrous materials
CN101638863B (zh) 一种本色食品包装纸及其制备方法
JP5491687B2 (ja) リグノセルロース材をパルプ化するための方法および装置。
AU2010352692B2 (en) Method and system for pulp processing using cold caustic extraction with alkaline filtrate reuse
US6881299B2 (en) Refiner bleaching with magnesium oxide and hydrogen peroxide
US6245196B1 (en) Method and apparatus for pulp yield enhancement
CN101451313B (zh) 一种以禾草类植物为原料制备漂白化学浆的方法
Fang et al. Wheat straw pulping for paper and paperboard production
CN101451322B (zh) 一种禾草类未漂浆、其制备方法及其应用
US7364640B2 (en) Chemimechanical desilication of nonwood plant materials
JP2002523650A (ja) 有茎草本植物からの繊維状紙料調製方法
JP2014508866A (ja) 高カッパー価に蒸解された化学パルプの酸素脱リグニン後の濾過液を処理するための方法及び設備
WO1999041448A1 (en) Method for the simple and environmentally benign pulping of nonwood fibrous materials
CN104703718B (zh) 木质纤维素纤维束材料的化学处理及与其相关的方法和系统
US1890179A (en) Preparing refined bleached pulp
US6315863B1 (en) Chlorine dioxide pulp bleaching process having reduced barium scaling by recycling post-chlorination waste filtrate
JPH0114357B2 (ja)
CN100402742C (zh) 一种用于禾草原料生产漂白化学浆的疏解工艺
JP2002275784A (ja) 非木材半化学パルプの低公害、省エネルギ−製造法
JP2002371487A (ja) 化学パルプと薬液の製造方法
JP2002212888A (ja) 和紙用バナナパルプの製造方法
Ryu et al. proceedings of Pre-symposium of the 10" ISWPC
JPS583072B2 (ja) 循環式故紙離解処理方法
MXPA00001134A (en) Method and apparatus for pulp yield enhancement

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040316

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040817