JP2002521522A

JP2002521522A - 疎水性処理組成物、この組成物からのコーティングの形成方法及びこのコーティングを付与した製品

Info

Publication number: JP2002521522A
Application number: JP2000561273A
Authority: JP
Inventors: アゾパルデイ，マリ−ジヨゼ; ドウラツトル，ロラン; コダツジ，ナタリー
Original assignee: Saint Gobain Glass France SAS
Current assignee: Saint Gobain Glass France SAS
Priority date: 1998-07-24
Filing date: 1999-07-22
Publication date: 2002-07-16
Anticipated expiration: 2019-07-22
Also published as: JP4546645B2; KR100574329B1; FR2781495A1; KR20010074744A; ATE250114T1; DE69911431T2; EP1102825B1; FR2781495B3; BR9912384B1; BR9912384A; DE69911431D1; WO2000005321A1; PT1102825E; ES2207251T3; EP1102825A1; US6451432B1

Abstract

(57)【要約】本発明は、式（Ｉ）Ｘ_３ＳｉＲＳｉＸ_３（式中、Ｒは炭素鎖を表し、Ｘは加水分解可能な官能基を表す）のプライマーを一体化する疎水性／撥油性剤の水溶液からなる疎水性／撥油性コーティング用組成物に関する。本発明は、また、前記組成物と基材を接触させる前に、すべての疎水性／撥油性剤を存在させずに、基材をプライマー溶液と接触させることからなる前記組成物からコーティングを形成する方法に関する。本発明は、更に、外部表面が前記コーティングを少なくとも一部付与される製品、及び輸送用車両または建築用のグレージングとしての、ガラスセラミックホットプレートとしての、都市備品の要素または例えば、シャワーユニット、または家庭用電気製品用の家具の要素としての前記製品の使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、特にガラス材料、セラミック、ガラスセラミックまたはプラスチッ
クでできた基材の疎水性／疎油性処理に関する。

【０００２】このタイプの処理は、公知の方法で基材に非濡れ性を付与することを意図して
いる。

【０００３】「濡れ性」という用語は、極性あるいは非極性液体が基材に付着し、望ましく
ない膜を形成する性質、並びに基材がいかなるタイプであれ、ほこりまたは汚れ
の粒子、指紋、昆虫などを抱え込む傾向を意味すると解釈されるべきである。

【０００４】水及び／または汚れの粒子の存在は、特に、輸送分野で使用されるグレージン
グタイプの透明基材にとっては望ましくない。

【０００５】基材は、液体とこの基材の間の接触角が高い場合、例えば水の場合少なくとも
９０゜である場合には、非濡れ性、普通、疎水性／疎油性と呼ばれる性質を示す
。この液体は、それゆえ基材上を基材を傾斜させると単純に重力により、あるい
は走行車両の場合には空気力学的な力の効果の下に液滴の形で容易に流下する傾
向を有する。この疎水性／疎油性の性質を付与するための公知の試剤は、例えば
、特許出願ＥＰ０，４９２，４１７，ＥＰ０，４９２，５４５及びＥＰ０
，６７２，７７９に記述されているもの等のフルオロアルキル−シランである。
これらの特許によれば、この層は、基材の表面に非水性有機溶剤中にフルオロオ
ルガノシランを含有する溶液を塗布することにより得られる。非水性有機溶剤と
して、ＥＰ０，４９２，５４５には、特に、ｎ−ヘキサデカン、トルエン、キ
シレンなどが挙げられている。これらの溶剤は、フルオロクロロシランに特に好
適である。この特許によれば、フルオロシランがフルオロアルコキシシランであ
る場合には、溶剤としてメチルあるいはエチルアルコールを使用することも可能
である。

【０００６】普通の疎水性／疎油性剤は、特に、そのアルキル基が少なくとも一つのペルフ
ルオロ化された末端、すなわち、Ｆ_３Ｃ−（ＣＦ_２）−_ｎ基（式中、ｎは正の整
数あるいはゼロである）からなるアルキルトリハロシランまたはトリアルコキシ
シランである。これらの疎水性／疎油性剤に対しては、特許出願ＥＰ０，７１
９，７４３には好適な溶剤としてペルフルオロ化されたカーバイドが挙げられて
いる。

【０００７】上述の特許出願ＥＰ０，４９２，５４５Ａ２から、コーティングを塗布す
る前に基材をプライマー処理にかけることにより、疎水性／疎油性コーティング
の付着を増大することも公知である。この処理は、少なくとも２個の加水分解性
官能基を有するケイ素化合物である、プライマー剤またはプライマーと呼ばれる
試剤を用いて薄い中間層を形成することにある。２個の加水分解性官能基の一つ
は、ケイ素原子に結合している酸素原子により基材に化学結合を提供し、第２の
加水分解性官能基は、引き続いて疎水性／疎油性剤の加水分解性官能基と反応す
ることにより、後者に付いている点を形成するケイ素原子に結合しているヒドロ
キシル基に反応する。特許出願ＥＰ０，４９２，５４５Ａ２には、プライマ
ー剤として、化合物ＳｉＣｌ_４、ＳｉＨＣｌ_３、ＳｉＨ_２Ｃｌ_２及びＣｌ−（Ｓ
ｉＣｌ_２Ｏ）_ｎＳｉＣｌ_３（ここで、ｎは１と４の間の整数である）が挙げられ
ている。

【０００８】ＥＰ０，５４８，７７５Ａｌに示されるもう一つの手法によれば、プライ
マー剤として前記に挙げられている化合物が溶液中の疎水性／疎油性剤と混合さ
れる。この場合にはもはやいかなるプライマー作用も存在しないが、これらの化
合物に対して「一体化プライマー」または「一体化プライマー剤」という用語が
しばしば使用される。ＥＰ０，５４８，７７５Ａｌには、このようにＳｉ（
ＯＣＨ_３）_４、Ｓｉ（ＯＣ_２Ｈ_５）_４、Ｈ_３ＣＳｉ（ＯＣＨ_３）_３またはＳｉ（
ＯＣ_３Ｈ_７）_４を含む疎水性／疎油性剤の水溶液が記述されている。このタイプ
のアプローチにおいては、基材に処理溶液を塗布する前に、一体化プライマー剤
と疎水性／疎油性剤の間で上述の加水分解と縮合反応が既に部分的に起こる。こ
の塗布時、異る性質または同一の性質であれ、この二つの化合物の一方または他
方に属するなお使用し得る加水分解性官能基が基材への付着に参画し、もう一方
が２つのこのような化合物を一緒に結合するのに参画する。

【０００９】本発明により、変成可能で前記に挙げられたもの等の疎水性／疎油性剤と相溶
性のよい、新規な一体化プライマー剤のファミリーが使用可能になる。

【００１０】本発明の主題は、それゆえ式

【００１１】

【化４】（式中、 −Ｒ^３は炭素鎖を表し、 −Ｒ^１とＲ^２は各々アルキル基または水素原子を表し、 −Ｘ^１とＸ^２はハロゲンまたはアルコキシ等の同一あるいは異なる加水分解性官
能基であり、そして −ｑとｑ’は０、１または２に等しい）のプライマー剤を含有する疎水性／疎油性剤の水溶液からなる疎水性／疎油性コ
ーティング用組成物である。

【００１２】加水分解の条件下で、炭素鎖Ｒ^３は切断を受けず、その主鎖全体は保たれる。
それゆえ、式（Ｉ）の分子は、安定な、特に加水分解に対して安定な原子のシー
ケンスにより相互に結合されている２つの異なるケイ素原子により保持されてい
る少なくとも２個の加水分解性官能基を有する。炭素鎖Ｒ^３の賢明な選択は、主
として、主鎖の長さ、すなわち２個のケイ素原子の間の結合に参加する原子の数
、及び恐らくは、これらのＳｉ原子により保持される加水分解性官能基の反応性
に影響するケイ素原子の領域中に作られる立体障害を含む。

【００１３】更には、炭素鎖Ｒ^３は、プライマー剤の疎水性を増大させ、それゆえ疎水性／
疎油性剤との相溶性を改善する。

【００１４】好ましくは、 −プライマー剤の加水分解性官能基Ｘ^１及びＸ^２は、処理水溶液中で使用した場
合、ある操作条件において出現する可能性のある他の加水分解性官能基とのヘイ
ズの形成も防止することにより、透明基材上での最良の光学的品質を保証するア
ルコキシ官能基であり、 −ｑとｑ’は、双方とも０あるいは１に等しく、言い換えれば、プライマー剤
の２個のケイ素原子の各々は、これら２個の原子の各々の基材及び疎水性／疎油
性剤への酸素原子による化学結合を有利にし、それにより、コーティングの凝集
及び基材への接着を改善する２あるいは３個の加水分解性官能基を保持する。

【００１５】本発明のプライマー剤が特に好適である疎水性／疎油性剤は、式

【００１６】

【化５】（式中、 −ｍ＝０から１５であり、 −ｎ＝ｌから５であり、 −ｐ＝０、１または２であり、 −Ｒはアルキル基または水素原子であり、そして −Ｘはハロゲンまたはアルコキシ等の加水分解性官能基であり、後者が既述の理
由のために有利である）のペルフルオロアルキルアルキルシランのタイプである。

【００１７】それぞれ０．２から１０％及び０．０５から１０％という本発明の組成物中の
疎水性／疎油性剤とプライマー剤の重量比率は、疎水性／疎油性、基材へのコー
ティングの付着及びその耐久性、すなわち、その耐食性及び耐擦傷性に関して最
良の性能を保証する。特に、高い重量比率を用いて優れた性能は得られない。

【００１８】水の比率、補助溶剤としてのアルコールの使用、及び任意の比率におけるｐＨ
条件等の本発明の疎水性／疎油性剤溶液の他の性能に関して、特許出願ＥＰ０
，７９９，８７３Ａ１の全体が適用でき、この点で引用により組み込まれる。

【００１９】本発明の主題は、また、上述の組成物を用いて基材上に疎水性／疎油性コーテ
ィングを形成する方法であって、この方法が前記組成物と基材を接触させる前に
、いかなる疎水性／疎油性剤も存在させずに、溶液中のプライマー剤と基材を接
触させるステップを含んでなるものである。このプライマー剤は、式

【００２０】

【化６】（式中、 −Ｒ^３は炭素鎖を表し、 −Ｒ^１、Ｒ^２及びＲは各々アルキル基または水素原子を表し、 −ｑとｑ’は０、１または２に等しく、 −Ｘ^１、Ｘ^２及びＸはハロゲンまたは上述の理由により好ましくはアルコキシ等
の同一あるいは異なる加水分解性官能基であり、そして −ｎは少なくとも１に等しい整数である）の化合物から有利に選択される。

【００２１】本発明のもう一つの主題は、また、外部表面が少なくとも部分的に上述の組成
物から形成される疎水性／疎油性コーティングを付与されている製品からなる。

【００２２】コートされた表面は、好ましくはガラス材料、セラミック、ガラスセラミック
、天然鉱物材料またはプラスチックからなる。

【００２３】明らかな利益のある実施形態によれば、本発明の製品は、単層グレージング、
ラミネートされたグレージング、あるいは多層グレージングである。−「単層グ
レージング」は、ガラスまたはポリカーボネート、ポリ（メチルメタアクリレー
ト）等のプラスチックの単一シートからなるグレージングであり、 −「ラミネートされたグレージング」は、相互に固着された数シート、例えば、
ポリビニルブチラール、ポリウレタンなどでできた接着層により固定されたガラ
スまたはプラスチックのシートのスタックであり、そして −「多層グレージング」は、空気層により相互に分離された、別々なシートの組
み立て体であることを意味すると理解されるべきである。

【００２４】事実、このタイプの製品に対して本発明の疎水性／疎油性コーティングの２つ
の利点がある。第一に、コーティングによって、例えば、走行車両の場合には恐
らく空気力学的な力の効果により、水または他の液体が垂直あるいは傾斜表面を
流下することが可能になる。加えて、流下するこれらの液滴は汚れ粒子を包み込
み、それらを随伴する。グレージングの透明性は、ある場合には、クリーニング
装置（ウインドウウオッシャーまたはワイパー）なしで済ますことが可能な程度
に改善される。

【００２５】本発明による疎水性／疎油性コーティングは、耐擦傷性層、装飾及び／または
マスキング層、一つあるいはそれ以上の光学的選択層、反射防止層のスタック、
電導性回路または一つあるいはそれ以上の帯電防止性電導層といった要求に依っ
て異なる性質の機能層と組み合わせられることができ、各場合で、製品の表面の
すべてにわたってあるいは一部のみにわたる。

【００２６】約１と１０μｍの間の厚さを有する耐擦傷性層は、プラスチック（ポリ（メチ
ルメタアクリレート）、ポリカーボネートなど）等のしかるべきグレージングの
表面で有用、あるいはまさに必要であることがしばしば判る。

【００２７】耐擦傷性層は、本質的に無機であり、特にポリシロキサン及び／またはシリカ
及び／またはアルミナ誘導体、またはケイ素−炭素結合により一緒に結合された
絡み合った無機及び有機分子鎖からなるもの等のハイブリッドからなる。このよ
うなハイブリッド層は、優れた透明性、接着性及び耐擦傷性を有する。無機の網
目はコーティングの硬さと耐擦傷性を与える一方、有機の網目は弾力性と強靭性
を与えると思われる。このようなワニスはよく知られていて、教示が引用により
ここに組み込まれる、公告出願ＥＰ０，５２４，４１７Ａ１及びＥＰ０，
７１８，３４８Ａ１に記述され、これらの一部は学界により「オーモーサー（
Ｏｒｍｏｃｅｒ）」（「ＯｒｇａｎｉｃａｌｌｙＭｏｄｉｆｉｅｄＣｅｒａ
ｍｉｃ」の短縮）として特に知られている。

【００２８】耐擦傷性層がグレージングの一部を形成する場合、本発明による疎水性／疎油
性コーティングは、第１の実施形態によれば、それ自体この耐擦傷性層からなる
。この点では、耐擦傷性層及び疎水性／疎油性コーティングの上述の成分の間に
は類似の化学構造、あるいは少なくとも化学的な相溶性が存在することを指摘す
ることで充分である。

【００２９】他の実施形態によれば、疎水性／疎油性コーティングは、耐擦傷性層上に直接
的に、あるいは例えば、ポリ（ビニルフルオライド）またはポリ（ビニリデンフ
ルオライド）からできたプラスチック支持フィルムを介在させて、特に２と５０
ｎｍの間の厚さを有する層の形でグラフトされる。

【００３０】更には、恐らくは、少なくとも一つの装飾及び／またはマスキング層がグレー
ジングに組み込まれる。この層は、例えば、自動車の外側に位置する観察者に対
してのマスキングの目的でグレージングの内部表面、開口部の枠を形成するボデ
ィ要素及び紫外線による劣化から保護される接着剤のビーズの上に、特に自動車
用に堆積されたスクリーン印刷装飾からなる。この層は、ボディまたは内部備品
、ロゴなどにマッチするカラー要素を生み出すことを可能とする、不透明あるい
は透明な着色した装飾要素を含む。

【００３１】ラミネートされたグレージングは、通常、ポリブニルブチラール、ポリウレタ
ン、またはアクリル接着剤でできた少なくとも一つの接着層を含んでなる。

【００３２】グレージングの他の任意の構成要素のなかには、装飾及び／またはマスキング
層の下に積層されている光学的選択層も含まれる。これらの層は、可視領域（４
００から８００ｎｍの波長）における高透過、紫外領域（＜４００ｎｍ）及び赤
外領域（＞８００ｎｍ）における高吸収及び／または反射により特徴付けられる
。これらの層は、例えば、２と３５ｎｍの間の厚さを有し、相互に分離された銀
をベースにした薄い金属層、並びに他の隣接層または膜、例えばインジウム、錫
、ケイ素、亜鉛、チタン、タングステン、タンタル、ニオブ、アルミニウムまた
はジルコニウムの酸化物または窒化物からなり、概ね１０と１５０ｎｍの間の厚
さを有する誘電体層からなる。これらの層は、少なくとも一つのしっかりと着色
した層を含んでもよい。

【００３３】これらの層はすべて、電気伝導性であってよく、閉じた空間中に太陽光による
熱の流入を制限するのに使用される太陽光防護の多層体、またはそれと反対に主
として、グレージングを通しての赤外放射の透過による閉じた空間からの熱の損
失を制限するのに使用される低放射多層体のファミリーに属するものでもよい。
このような多層体は、特許ＦＲ２，７０８，９２６及びＥＰ０，６７８，４８４
に記述されている。

【００３４】もう一つの実施形態によれば、グレージングは反射防止多層を付与される。こ
の多層は、スパッタータイプ、場合によっては磁場援用スパッタリングの真空手
法を用いて薄膜として堆積されることが可能な例えば、フッ化アルミニウムまた
はアルミニウムオキシフルオライドを含む。このような多層は、教示が引用によ
りここに組み込まれる、ＦＲ２，７４５，２８４に記述されている。

【００３５】このグレージングは、また、必要な場合には、加熱回路またはアンテナ機能を
有する回路等の電導性回路を含んでなる。

【００３６】最後に、本発明の主題は、また、上述の製品の主要な用途であり、 −輸送用車両または建築用のグレージングとして、 −ガラスセラミック棚またはオーブン扉として、 −都市備品のアイテムの要素として、特にバスシェルターの要素として、そして
−家具の一部の要素として、特に鏡、保存棚、冷蔵庫、シャワーキャビネット要
素、またはパーティション等の家庭電気用品用の棚として、 −スクリーン、特にテレビのスクリーン、タッチスクリーンまたはプラズマスク
リーンとしての用途である。

【００３７】次の例は、本発明を例示するのに役立つ。

【００３８】実施例１フロートガラスの２つの試料を注意深く洗浄する。

【００３９】次に、これを９０重量％エタノール／１０重量％水の溶液中の０．４重量％Ｓ
ｉ（ＯＣＨ_３）_４プライマー溶液により処理する。

【００４０】次に、第１の試料を０．３ＭＨＣｌにより酸性にした９０重量％エタノール／
１０重量％水混合物中のＣＦ_３（ＣＦ_２）_７（ＣＨ_２）_２Ｓｉ（ＯＣ_２Ｈ_５）_３と（Ｈ_３ＣＯ）_３Ｓｉ（ＣＨ_２）_２Ｓｉ（ＯＣＨ_３）_３のそれぞれ３及び１重量
％の比率の溶液と室温で接触させる。

【００４１】第２の試料を同一条件下で（Ｈ_３ＣＯ）_３Ｓｉ（ＣＨ_２）_２Ｓｉ（ＯＣＨ_３） _３一体化プライマー剤の省略のみが第１の試料の処理溶液と異なる溶液と接触さ
せる。

【００４２】この２つの試料を次の基準により評価する。 −水との初期の接触角の測定は、処理直後の基材の疎水性の定量的表示である。
−ＣＳ１０Ｆ摩耗ホイールにより５００ｇの力を印加して行われたテーバー試
験時の水との接触角の測定は、コーティングを持つ後者をグラフトした疎水性／
疎油性コーティングの摩耗にかけた後の処理基材の疎水性の定量的表示である。

【００４３】次の結果を得る。第１の試料の場合、 θ_{ｉｎｉｔｉａｌ}＝１０８° θ_１００ｔ＝８５° 第２の試料の場合、 θ_{ｉｎｉｔｉａｌ}＝１０８° θ_１００ｔ＝７８°

【００４４】実施例２「ＦｌｕｏｒｉｎｅｒｔＦＣ７７」の商品名で３Ｍ社により販売されているペ
ルフロオロ化溶剤中の０．８重量％ＳｉＣｌ_４プライマー溶液により、実施例１
の操作方法をフロートガラスの２つの試料について繰り返す。

【００４５】第１の試料を０．３ＭＨＣｌにより酸性にした９０重量％エタノール／１０重
量％水の混合物中３重量％のＣＦ_３（ＣＦ_２）_７（ＣＨ_２）_２Ｓｉ（ＯＣ_２Ｈ_５）_３の溶液と室温で接触させる。

【００４６】第２の試料を同一条件下で追加の０．２重量％含量の（Ｈ_３ＣＯ）_３Ｓｉ（Ｃ
Ｈ_２）_２Ｓｉ（ＯＣＨ_３）_３のみが前のものと異なる溶液と接触させる。

【００４７】実施例１と同じ測定を行い、次の結果を得る。第１の試料の場合、 θ_{ｉｎｉｔｉａｌ}＝１０９° θ_１００ｔ＝６５° 第２の試料の場合、 θ_{ｉｎｉｔｉａｌ}＝１１３° θ_１００ｔ＝７１°

【００４８】これらの実施例が示すように、本発明の疎水性／疎油性処理組成物中に特定の
プライマー剤を組み込むことにより、処理した表面の初期の疎水性が維持あるい
は増大され、耐食性と耐磨耗性が著しく改善される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ｃ０３Ｃ 17/34 Ｃ０３Ｃ 17/34 ＡＣ０４Ｂ 41/84 Ｃ０４Ｂ 41/84 ＡＣ０９Ｄ 5/00 Ｃ０９Ｄ 5/00 ＤＺ 183/04 183/04 Ｃ０９Ｋ 3/18 １０４Ｃ０９Ｋ 3/18 １０４Ｆターム(参考） 4F100 AC00B AD00B AG00B AH06A AK52A AL05A AT00B BA03 BA07 BA10B BA10C GB08 GB41 HB00C JB06 JG01C JK09C JL06 JM01A JN06C JN30C YY00A 4G059 AA01 AB11 AC22 FA22 FB05 FB06 GA01 GA11 4H020 BA32 BA36 4J038 DL031 DL032 DL071 DL072 DL161 DL162 JC30 JC31 MA08 MA09 NA07 PA11 PB02 PB05 PB07 PB09 PC03 PC08

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】式【化１】（式中、 −Ｒ^３は炭素鎖を表し、 −Ｒ^１とＲ^２は各々アルキル基または水素原子を表し、 −Ｘ^１とＸ^２はハロゲンまたはアルコキシ等の同一あるいは異なる加水分解性官
能基であり、そして −ｑとｑ’は０、１または２に等しい）のプライマー剤を含有する疎水性／疎油性剤の水溶液からなることを特徴とする
疎水性／疎油性コーティング用組成物。
【請求項２】式（Ｉ）において、Ｘ^１とＸ^２がアルコキシ官能基であり、
ｑとｑ’が０または３に等しいことを特徴とする請求項１に記載の組成物。
【請求項３】疎水性／疎油性剤が式【化２】（式中、 −ｍ＝０から１５であり、 −ｎ＝ｌから５であり、 −ｐ＝０、１または２であり、 −Ｒはアルキル基または水素原子であり、そして −Ｘはハロゲンまたはアルコキシ等の加水分解性官能基である）のペルフルオロアルキルアルキルシランであることを特徴とする請求項１または
２に記載の組成物。
【請求項４】構成する水溶液が０．２から１０重量％の疎水性／疎油性剤
及び０．０５から１０重量％のプライマー剤を含むことを特徴とする請求項１か
ら３に記載の組成物。
【請求項５】前記組成物と基材を接触させる前に、いかなる疎水性／疎油
性剤も存在させずに、基材を溶液中のプライマー剤と接触させるステップを含ん
でなることを特徴とする請求項１から４の一項に記載の組成物を用いる基材上に
疎水性／疎油性コーティングを形成する方法。
【請求項６】請求項１から４の一項に記載の組成物と基材を接触させる前
に、基材を接触させるプライマー剤が式【化３】（式中、 −Ｒ^３は炭素鎖を表し、 −Ｒ^１、Ｒ^２及びＲは各々アルキル基または水素原子を表し、 −ｑとｑ’は０、１または２に等しく、 −Ｘ^１、Ｘ^２及びＸはハロゲンまたはアルコキシ等の同一あるいは異なる加水分
解性官能基であり、そして −ｎは少なくとも１に等しい整数である）を有する化合物から選択されることを特徴とする請求項５に記載の方法。
【請求項７】式（Ｉ）、（ＩＩ）、（ＩＩＩ）、（ＩＶ）及び（Ｖ）にお
いて、Ｘ^１、Ｘ^２及びＸがアルコキシ官能基であることを特徴とする請求項６に
記載の方法。
【請求項８】外部表面が請求項１から４の一項に記載の組成物から形成さ
れる疎水性／疎油性コーティングを少なくとも一部付与される製品。
【請求項９】コーティングを付与される外部表面がガラス材料、セラミッ
ク、ガラスセラミック、天然鉱物材料またはプラスチックからなることを特徴と
する請求項８に記載の製品。
【請求項１０】単層グレージング、ラミネートされたグレージング、ある
いは多層グレージングからなる請求項８または９に記載の製品。
【請求項１１】製品の表面のすべてまたは一部にわたって、耐擦傷性層及
び／または装飾層及び／またはマスキング層及び／または一つあるいはそれ以上
の光学的選択層及び／または反射防止層のスタック及び／または電気電導性回路
及び／または一つあるいはそれ以上の帯電防止性電導層を含んでなることを特徴
とする請求項１０に記載の製品。
【請求項１２】請求項８から１１の一項に記載の製品の輸送用車両または
建築用のグレージングとしての用途。
【請求項１３】請求項８または９に記載の製品のガラスセラミック棚また
はオーブン扉としての用途。
【請求項１４】請求項８から１１の一項に記載の製品の都市備品のアイテ
ムの要素として、特にバスシェルター要素としての用途。
【請求項１５】請求項８から１１の一項に記載の製品の家具の一部の要素
として、特に鏡、保存棚、冷蔵庫、シャワーキャビネット要素、またはパーティ
ション等の家庭電気用品用の棚としての用途。
【請求項１６】請求項８から１１の一項に記載の製品のスクリーン、特に
テレビのスクリーン、タッチスクリーンまたはプラズマスクリーンとしての用途
。