JP2002520616A - 蛍光種の検出装置 - Google Patents

蛍光種の検出装置

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JP2002520616A
JP2002520616A JP2000560439A JP2000560439A JP2002520616A JP 2002520616 A JP2002520616 A JP 2002520616A JP 2000560439 A JP2000560439 A JP 2000560439A JP 2000560439 A JP2000560439 A JP 2000560439A JP 2002520616 A JP2002520616 A JP 2002520616A
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conduit
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ハニング アンデルス
レーラーデ ヨハン
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ハニング インストルメンツ アクチエボラーク
アール アンド ビー サイエンティフィック アクチエボラーク
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Abstract

(57)【要約】 1つまたは複数の蛍光種の検出装置であって、前記種は媒質に含まれており、該媒質はコンジットに含まれており、前記装置は、蛍光種を光により励起するための手段を有し、前記媒質とコンジットは構造体を形成し、該構造体は、励起され放射された蛍光光に対して透明であり、前記装置は当該構造体を1つまたは複数有する形式の検出装置において、放射された蛍光光の少なくとも一部が照明ゾーンから内部全反射によって前記構造体に導かれ、該構造体の一方の端部から集光されるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、蛍光種の検出に使用される装置の改善に関する。
【0002】 蛍光検出または蛍光分析は十分に確立されており、しばしば分析化学での方法
に使用される。蛍光検出の主要な特徴は高い選択性と非常に高い感度である。そ
してこの方法はしばしば、種々の形式の試料において構成成分をトレースするの
に適用される。蛍光検出器は一般的に3つの主要なサブシステムからなる。i/
励起光源と関連する光学系、ii/サンプルセル、そしてiii/集光光学系と
光検出器である。光源は光を発生し、この光は蛍光種を励起する。もっとも頻繁
に使用される光源は高密度ランプ、例えばキセノンランプまたはレーザである。
励起光学系は光を光源から照明ゾーンに搬送し、ここで光は試料を励起する。焦
点光学系がもっとも頻繁に使用されるが、光ファイバまたは他の形式の導波体も
使用することができる。レーザ光源が使用される場合には、焦点光学系は省略す
ることができる。サンプルは1つまたは複数の蛍光種を含むことができる。サン
プルは一般的に媒質、例えば溶液として存在し、この溶液が逆にある種のサンプ
ルセルに含まれる。サンプルセルは例えば区画室であっても良く、これにサンプ
ルがまず充填され、次に固定相で検知され、最後に回収される。セルはある種の
コンジットの一部であっても良く、これを通ってサンプルが搬送され、また照明
ゾーンから搬送される。集光光学系は発光された蛍光光を効率的に集光し、これ
を光検出器に搬送する。集光光学系に対してもフォーカシング素子が通常使用さ
れるが、光ファイバを使用することもできる。集光光学系、同様に励起光学系も
ある種の装置、例えばモノクロメータまたは1つまたは複数のフィルタを含むこ
とができ、波長を選択または発散させる。励起はもっとも有利には1つの波長ま
たは少数の良く定義された波長で行われる。または択一的に、励起波長が走査さ
れる。検出は1つまたは複数の離散的波長、または波長間隔で行われる。または
発光された光の総量が検出される。波長選択性の検出により、蛍光分析の融通性
および選択性が上昇し、このことは例えば4色DNA配列決定法での適用では必
要条件である。種々異なる形式の光検出器がある。例えばフォトダイオード、ダ
イオードアレイ、CTD(CCD(charge coupled devices)およびCID(charg
e injection devices)を含むcharge transfer devices)、およびフォトマルチ
プライヤチューブがある。
【0003】 蛍光分析の最も一般的で最も重要な使用は、検出方法として分析法と関連して
使用することであり、この場合、サンプルが含まれ、ある種のコンジットに搬送
される。このような分析法は、これに制限されるものではないが、CE(capill
ary electrophoresis、毛管電気泳動)、LC(liquid chromatography)、そし
てFIA(flow injection analysis)を含む。この関連から本発明を主として
CEと関連して説明するが、他の分析法への適用も当業者には明らかである。C
Eは十分に確立された分離法であり、非常に少量の試料を分析することができ、
非常に高い分離効率を有する。
【0004】 蛍光検出、とりわけLIF(laser induced fluorescence)はCEに対する十
分に確立された検出技術である。レーザには2つの利点がある。i/光密度が高
く、ii/レーザビームをキャピラリー内の小さなスポットにフォーカスするこ
とができる。励起点における光ビームの大きさがバンドの広がりに寄与しないこ
とは重要である。CEピークの幅は100μm以下のビーム直径を要求する。最
も一般的で良く確立された光学的配列、直交配列では、キャピラリーがレーザに
より照明され、放射される光はレーザビームの方向に対して90゜で集光される
。感度を最大にするための重要事項は集光効率を最大にし、光検出器に到達する
散乱光の量を最小にすることである。高い集光効率は一般的に開口数の大きな集
光光学系を使用することにより得られる。散乱光という用語はここでは、不所望
に検知される全ての種類の光に対して使用される。散乱光はある程度まで、スペ
クトルフィルタおよび/または空間フィルタを使用することにより排除すること
ができる。電気泳動キャピラリーはしばしばポリマーコーティング、例えばポリ
イミドによって保護される。このポリマーコーティングは蛍光分析を実行する前
に除去しなければならない。プライマリレーザの散乱は、パリマーまたは他の粒
子がキャピラリー壁に残っている場合、壁に傷がある場合、または不均質性が壁
またはキャピラリー内の媒質に存在する場合に生じ得る。さらに光の散乱は全て
の光学的干渉において反射のフレンネル則にしたがって発生する。とりわけCE
で通常使用される円柱形カラムには問題がある。なぜなら、円柱形カラムは光を
レーザビームの方向に対して90゜でも散乱するからである。また殆どの物質は
光を弾性(レイリー)ラマン分子散乱によって散乱する。散乱された一次光はし
ばしば、全ての場合ではないにしても空間フィルタまたは波長分散により効率的
に除去される。二次光にシフトされた波長はさらにいくつかの問題を引き起こす
。非弾性(シフトされたストークス)ラマン散乱、またはカラム壁上のポリマー
または汚染粒子からの蛍光放射、カラム壁自体からの蛍光放射、サンプルが含ま
れる媒質からの蛍光放射、または媒質中の不純物またはサンプル自体の中の不純
物からの蛍光放射はスペクトルフィルタまたは波長分散によって簡単に除去する
ことができない。空間フィルタリングは例えば、焦点深度の浅い集光光学系およ
び装置により得ることができる。集光は空間的に媒質の領域に集中され、他の領
域から発散する光は排除される。
【0005】 高効率の分離法に対しては直径の小さなカラムおよび小さなサンプルが使用さ
れ、検出器で非常に狭い分析バンドを得ている。例えばマイクロLCそしてとり
わけCE。ここでは、検出をカラムで実行し、検出容積をできるだけ小さくする
ことが不可避である。カラムよりも直径の大きな外部検出セルを使用することは
バンドの広がりにつながり、このようなセルは一般的にデッドボリュームの原因
となり、さらなるバンド広がりにつながる。例えば100μmカラムで分離が行
われる高効率CE最大許容検知容積は2nl以下のオーダーである。
【0006】 集光効率を最大にし、散乱光を最小にするために提案された1つの装置は共焦
点蛍光顕微鏡である(Ju,J. et al., Anal. Biochem. 1995, 231,131-40)。レ
ーザビームはローパス・ダイクロイックビームスプリッタにより反射され、顕微
鏡対物レンズにより、10μmのオーダーの非常に小さなスポットにキャピラリ
ー内でフォーカスされる。放射された蛍光光は同じ対物レンズにより集光される
が、しかしビームスプリッタを通って検知光学系へ搬送される。集光光学系がキ
ャピラリー内でしっかりと集光することにより、キャピラリー壁からの散乱光の
関与は減衰される。アパーチャを集光された蛍光光の焦点に配置することにより
、散乱光はさらに空間フィルタリングによって排除される。高い集光効率は開口
数の大きな顕微鏡対物レンズによって達成される。この装置の欠点は、機械的公
差が非常に制限されていることであり、非常に注意深い光学配置が必要であり、
例えば振動に対してセンシティブである。この欠点は、浅い焦点深度を使用した
結果である。さらに円柱形キャピラリー対しては、光のフォーカシングと集光が
回転対称性のない本体の内側で行われるという問題がある。
【0007】 検出感度を最適化するために提案された別の装置はシース・フローセルである
(Swedlow,H. et al., Anal. Chem. 1991, 63, 2835-46)。被検体がキャピラリ
ーから溶離され、キャピラリー端部の外側の緩衝液流中で直接励起される。この
緩衝液は高純度の水晶キュベットを流れる。被検体がキャピラリーの後方で検出
されるから、キャピラリー壁からの散乱光の関与が除外される。さらに水晶キュ
ベットは扁平な光学的表面により設計されているから、キュベット表面に関連す
る光の散乱問題が除外される。高い集光効率は開口数の大きな集光光学系の使用
により達成される。この装置の使用の際には、非常に注意深い流れ条件と流れイ
ンピーダンスのコントロールが必要である。これは被検体流の結合性を維持する
ためである。さらに粒子、バブル、または不純物がシース・フロー緩衝液中に存
在すると大量の散乱光が生じる。
【0008】 CE分析、例えば大規模DNA配列決定のためサンプルスループットを向上さ
せるためには、CEを多重キャピラリーで同時に実行させることが所望される。
このような多重分析はいくつかの付加的な光学的および幾何学的問題を蛍光検出
の点でもたらす。最も頻繁には多重キャピラリーは平行に並置して配列され、こ
のためキャピラリーアレイは検知点で扁平アレイを形成する。
【0009】 従来のカラム上での直交配列をキャピラリーアレイ検出に適用することができ
る(Ueno,K. et al., Anal. Chem. 1994 66, 1424-31; Carrilho,E. et al., Pr
oceedings of Society of Photo-Optical Instrumentation Engineers 1997, 29
85, 4-18)。しかし照明の問題がある。キャピラリーの扁平アレイを例えば複数
の平行なレーザビームまたはラインフォーカスされたレーザビームにより照明す
る場合、励起光はキャピラリーアレイの面と直交する面を形成する。この幾何構
成では、集光孔に対して残された直交方向が存在しない。励起光と放射光との間
の90゜の角度はキャピラリーアレイを傾斜することにより得られるであろう。
しかしこのような構成は過度の散乱光を発生させ、また集光効率の問題を引き起
こす。択一的にキャピラリーアレイを1つのシングルレーザビームによりアレイ
と同じ面で照明することができる。このレーザビームは種々異なるキャピラリー
を順次照射する(Anazawa,T. et al., Anal. Chem. 1996, 68, 2699-2704; Yeun
g, E.S. et al., US Patent No. 5,741,411, 1998)。この構成により集光光学
系を到来するビームに対して90゜に配置することができる。しかし到来するビ
ームは多重の光学的インタフェースを照射することになるから、多量の散乱光が
発生される。付加的に、ある程度のレーザ出力が各インタフェースで損失される
から、使用可能なレーザ出力はレーザビームが多重キャピラリーを移動する際に
急速に低下し、蛍光信号の低下につながる。さらにレーザビームが発散するから
、ビームの拡張された距離にわたってしっかりと焦点を維持することは不可能で
ある。その結果、いくつかのキャピラリーはしっかりとフォーカシングされてい
ないビームにより照明され、そのため検出バンドが広がり電気泳動ピークの分離
分解能が損なわれる。
【0010】 共焦点顕微鏡の原理はまたキャピラリーアレイ検出にも適用することができる
(Mathies, R.A. et al., Electrophoresis, 1996, 17, 1852-59)。この場合、
フォーカスされたレーザビームをキャピラリーアレイ上で走査しなければならな
い(またはその反対)。したがって可動部材が検出器で必要であるが、可動部材
はとりわけ要求される厳しい機械的公差と振動への感受性の点で不所望のもので
ある。さらにレーザ出力が異なる全てのキャピラリーで適時に共有されるから、
キャピラリー当たりのデューティサイクルが小さく、このことはキャピラリー当
たりの全体集光効率を低下させる。この問題は、大きなキャピラリーアレイを使
用する場合には特に甚だしい。
【0011】 シース・フローセル(Takahashi, S. et al., Anal. Chem. 1994, 66, 1021-2
6; Dovichi, N.J. et al., US Patent No. 5,567,294, 1996; Dovichi, N.J. et
al., US Patent No. 5,5741,412, 1998; Takahashi, S. et al., US Patent No
. 5,759,374, 1998)をキャピラリーアレイ検出に適用することもできる。しか
し特別の欠点がある。ここでも上に述べた単純な直交配列を使用することができ
ない。1つの可能性は、被検体流の扁平アレイを光面(例えばフォーカスされた
レーザビームのライン)に対して直交に照明し、放射された光をキャピラリーア
レイと同じ面で、すなわちキャピラリーを基準にして集光することである。しか
し基本的な光学的制約が対象物の拡張ライン(すなわちキャピラリー端部)から
の集光効率を制限する。キャピラリー端部アレイの最大寸法を低減するために、
択一的にはキャピラリーを3次元アレイ、すなわちバンドルに配置する。しかし
その場合は、レーザビームがサンプルと拡張された間隔にわたって交差すること
になる。このことは発散、焦点ずれ、そして検知バンドの広がりにつながる。ま
た多数のキャピラリーをしっかりと束ねることにより、ジュール熱の非効率的な
放散のためバンドの広がりが生じる。さらにキャピラリーアレイと関連したシー
ス・フロー検出は精巧化、コントロール、およびフローシステムの構成に厳しい
要求を課す。
【0012】 多重キャピラリーDNA配列決定装置は横方向照明と、放射された蛍光光を内
部全反射(TIR)によりキャピラリーに導くことを基本とするものである。こ
のような装置も提案されている(Takubo,K., JP Patent No. 10019846, 1998)
。しかしキャピラリー上の光学的コーティングは提案されておらず、TIR条件
が満たされていない。キャピラリー内部のゲルの反射係数(RI)は実際には殆
どの場合で、キャピラリー端部が浸沈される電気泳動緩衝液のRIにほぼ等しい
から、殆どの光は急速にキャピラリーの周辺を通って逸脱し、キャピラリー端部
に到達しない。またキャピラリーを光学的コーティングなしで束ねることはキャ
ピラリー間の重大な光学的クロストークを増大させることとなり、さらに多くの
光がキャピラリー端部に到達するのを妨害する。さらにキャピラリーを注入端部
から検知点まで全てで束ねることは相応にジュール熱を上昇させる。
【0013】 ファイバ光学系はまた励起光を搬送し、放射された光を集光する(Quesada,M.
A. et al., Electrophoresis, 1996, 17, 1841-51)。しかし多数の個別のファ
イバとキャピラリーを配向することは多大な作業である。さらに散乱光の量が共
焦点スキャナまたはシース・フローセルのそれを上回ることが予想される。
【0014】 本発明は、1つまたは複数の蛍光種を検出する装置の改善に係るものである。
この装置において、前記種は媒質に含まれており、該媒質はコンジットに含まれ
ており、当該装置は蛍光種を光により励起するための手段を有し、前記媒質とコ
ンジットとは励起された放射された蛍光光に対して透明な構造体を形成し、前記
装置は1つまたは複数のそのような構造体を有する。前記の改善は、放射された
蛍光光の少なくとも一部を表記することにより行われる。この蛍光光は照明ゾー
ンから内部全反射(TIR)により前記構造体へ導かれ、前記構造体の1つの端
部で集光される。
【0015】 このような装置は、機構的、光学的、および液体の取り扱いの点で簡単で頑強
である。また、高い集光効率と少ない散乱光を特徴とし、キャピラリーアレイ検
出器に簡単に適合することができる。
【0016】 反射係数n1を有する物質に光を搬送し、反射係数n2を有する材料表面を、
表面に対して垂直に角度αで照射するために、TIRは次のは場合に発生する。
【0017】 n1 sin α>n2 したがって、n1はn2より大きくなければならない。TIR条件の下で、全
ての光は原則的に第1の材料に反射される。αより小さな角度で反射する場合に
は、光の一部が反射され、一部が透過される。
【0018】 したがって1つの側面で本発明は次のような装置を提供する。すなわち、照明
ゾーンと前記構造体の集光端部との距離が、光線が照明ゾーンから発散するのに
十分な大きさであり、構造体はTIRに対する条件を満たさず、光が前記構造体
の光案内部から出て、集光端部に効率的に到達するような装置を提供する。この
ような装置により、TIRにより案内され、構造体を通る光だけが集光され、構
造体端部で検知されることが保証される。適切な構成を使用することにより、励
起された一次光の殆どと散乱光の一部を、TIRに対する条件を満たさずにフォ
ーカスすることができ、光を導く構造体から引き出して、集光端部に到達させる
ことができる。
【0019】 別の側面では本発明は次のような装置を提供する。すなわち。照明ゾーンと前
記構造体の集光端部との距離が前記構造体の光案内部の最大横断寸法よりも少な
くとも4倍、または有利には少なくとも8倍、またはさらに有利には少なくとも
16倍長い装置を提供する。前記距離が4倍長ければ、集光端部に到達する殆ど
の光が少なくとも1回反射されることとなる。しかしTIRを受けない光の排除
は多重反射に基づいたほうがより効率的なので、8または16の値の方がさらに
有利である。
【0020】 さらに照明が集光端部のごく近傍で行われれば、エッジ効果による励起一次光
の拡散と回折が散乱光レベルの上昇の原因となる。良好にフォーカスされたレー
ザビームであっても有限広がりを有し、このような作用は尖鋭なエッジの近接し
て発生する。本発明はこのような作用を回避する手段を提供する。
【0021】 用語「種」とは、蛍光存在物、例えば分子、イオン、超分子集合、ミセル、粒
子、またはセル全体またはセルの一部を意味する。用語「媒質」とは、高粘度ま
たは低粘度の液体、半硬質ゲル、または固形物を意味する。用語「コンジット」
とは、前記媒質を物理的に含む延長された存在物を意味し、この中を前記種が搬
送される。例えばチューブ、キャピラリー、カラム、またはガラス、水晶、シリ
コーン、または有機ポリマーで形成されるチャネルであるが、これに限定される
ものではない。1実施例では、コンジットはCEまたはLCに対する分離カラム
である。前記媒質は前記コンジット内を搬送することも搬送しないこともできる
。励起光は紫外線、可視光線、遠赤外線、または赤外線領域内にある。用語「構
造体」とは、前記コンジットと前記媒質を含み、物理的に定義する存在物を意味
する。用語「構造体の光案内部」とは、実際に光を導く構造体の一部を意味し、
媒質、コンジット、または媒質とコンジットを意味することもある。用語「透明
」は、材料が損失なしで、すなわち関連する波長を大きく吸収または散乱させる
ことなく光を透過させることのできることを意味する。「構造体の集光端部」と
は、案内された光線が構造体を去り、光学手段により集光され、検知される端部
である。この集光モードは、光を構造体から外部オプティカルデカップラによっ
て、構造体の端部に到達する前にデカップリングすることを含む。このようなデ
カップラの例は、構造体にピグテールされた光学ファイバである。1実施例では
集光端部がCEまたはICに対する分離カラムの一方の端部である。「照明ゾー
ン」とは、励起一次光が構造体と交差し、蛍光種を励起する個所である。
【0022】 本発明の利点は、以下の本発明の有利な実施例の説明から明らかとなる。実施
例はCEと関連した検知についてだけ説明するが、本発明がそのような検知に限
定されないことは明らかである。
【0023】 添付図面を参照する。
【0024】 図1は、コンジットのRIが媒質のそれよりも大きな光案内構造体の概略図であ
る。
【0025】 図2は、コンジットのRIが媒質のそれよりも小さい光案内構造体の概略図であ
る。
【0026】 図3は、キャピラリーから集光された光のスペクトル分解を示す概略図である。
【0027】 図4は、光案内構造体の種々異なる個所から発散した光に対する光線追跡線図で
ある。
【0028】 図5は、キャピラリーに到達する前にフォーカスされた励起光の概略図である。
【0029】 図6は、扁平アレイの形態に配置された複数のキャピラリーの概略図である。
【0030】 図7は、空間的に拡散され、キャピラリーの扁平アレイに到達した光の概略図で
ある。
【0031】 図8は、集光端部で矩形アレイに対して再配列されたキャピラリー扁平アレイの
概略図である。
【0032】 図9は、光検出器にイメージングされる、密に詰め込まれたキャピラリーアレイ
の概略図である。
【0033】 図10は、光検出器にイメージングされる、粗に詰め込まれたキャピラリーアレ
イの概略図である。
【0034】 図11は、実施例に使用される装置の概略図である。
【0035】 図12は、蛍光溶液がキャピラリー中をポンピングされている間に記録された傾
向信号のトレース線図である。
【0036】 図13は、水およびフルオレセインをポンピングするときに集光端部に得られる
それぞれの像である。
【0037】 図14は、フルオレセイン注入の電気泳動図である。
【0038】 図15は、図11の装置により得られるDNAシーケンスである。
【0039】 本発明の1つの態様において、蛍光種を含有する媒質の屈折率(RI)は、媒
質を含有するコンジットのRIよりも低い。更に、コンジットのRIは、コンジ
ットを取り囲む材料のRIよりも大きい。これは、例えば融解石英キャピラリー
中の水溶液の極めて一般的な場合によって説明することができ、その際、キャピ
ラリーは、例えば空気又は低RIのポリマーによって取り囲まれている。この場
合には、TIRは媒質とコンジットとの境界だけではなく、コンジットと取り囲
んでいる材料との境界でも(及びある程度はコンジットと媒質との境界でも)起
こらないだろう。取り囲んでいる材料の吸収は高すぎてはいけないし、かつ取り
囲んでいる材料に対する表面の反射は散乱しすぎてはいけない、それというのも
、このことはTIRの効率を損なうからである。光は媒質とコンジット双方の中
に案内される。この態様の例は図1に示されており、ここで照明ゾーン(3)か
ら放射された蛍光は、コンジット(1)及び媒質(2)を通り集光端部(4)へ
と案内される。
【0040】 この態様の好ましい変法において、コンジットはガラス、融解石英、石英又は
有機ポリマーからなる。これらはコンジットの極めて一般的で実際的な構成材料
であり、かつ光学的な観点から、水及び多くの有機溶剤を含む使用すべき多様な
媒質の範囲を考慮している。
【0041】 この変法の1つの見地において、コンジットは有機ポリマーコーティングを有
する。例えばCEキャピラリーのようなコーティングは、コンジットを殆どの実
際的な処理に十分なほど強健にし、かつコンジットを汚損及び掻き傷から保護す
る。更に、ポリマーコーティングは、高品質のはっきりした光学表面を提供しう
る。有利に、コンジットは融解石英からなり、かつコーティングはフルオロポリ
マーである。融解石英キャピラリーの使用はCE内で十分に確立されており、か
つ高純度の融解石英は卓越した光学材料である。フルオロポリマーは、一般に、
高い集光効率を考慮している低屈折率を有している。
【0042】 高い光学品質の透明なポリマーコーティングを使用することにより、照明ゾー
ンでコーティングを除去することは不可能である。励起光は、コーティングを通
りかつコンジット上へと単純に方向付けられている。使用したコーティングは、
使用した波長で高度に蛍光性であってはいけない。CEキャピラリーの最も一般
的なコーティング材料はポリイミドである。この材料は蛍光性で不透明であり、
励起前に除去しなければならない。コーティングの除去は、特別で複雑な製造工
程を含む。コーティングの除去後に、キャピラリーは機械的に極めて脆く、かつ
キャピラリーの表面は汚損及び掻き傷に感受性である。ごく僅かに残留するポリ
イミド粒子は多量の光散乱及びバックグラウンドの蛍光を生じさせうる。
【0043】 本変法の別の見地において、コンジットは、コーティングを有していないが液
体又はガスにより取り囲まれている。このようにしてコーティング工程は全く省
略することができる。CEにおいて、液体は電解質溶液の1つであってもなくて
もよい。コンジットは、例えばコーティングされたキャピラリーのコーティング
されていない端部であってもよい。ガスを使用することにより、取り囲んでいる
材料の最低限のRI値が得られる。このことは、TIRによる最も高度に効率的
な集光及び最も幅広い範囲の使用すべきコンジット材料を考慮している。
【0044】 本発明の別の実施態様において、前記媒質のRIは、コンジットのRIよりも
大きいので、TIRは媒質とコンジットとの境界で起こる。この境界は、良好な
光学品質でなければならない。それに加えて、TIRは、コンジットとコンジッ
トを取り囲んでいる材料との境界で行われてもよいし、又は行われなくてもよい
。第一の場合は、前記の態様に類似している。第二の場合において、取り囲んで
いる材料は、吸収性であるべきであり、及び/又はコンジットよりも高いRIを
有するべきである。この態様は、使用すべきコンジット及び媒質の材料の他の組
合せを考慮している。この実施態様の例は図2に示されており、ここで照明ゾー
ン(3)から放射された蛍光は、媒質(2)を通り集光端部(4)へと案内され
る。
【0045】 この態様の1つの変法において、媒質の主成分は水であり、かつコンジットは
有機ポリマー、有利にフルオロポリマー又はシリコーンポリマーからなる。この
変法は簡単で安価なポリマー管材料の使用を可能にする。コンジットはこの場合
に光を誘導しないので、コンジットの外形及び寸法は主として重要ではない。コ
ンジットは、例えば一片のポリマー材料中の溝であってもよい。
【0046】 この態様の別の変法において、媒質の主成分は有機液体であり、かつコンジッ
トは無機材料、有利にガラス、融解石英又は石英からなる。この変法は、RIが
コンジットのそれよりも高いという制限のみを伴い、使用すべき大きな範囲の多
様な媒質を考慮している。そのような考えられうる1つの組合せは、融解石英キ
ャピラリー中のジメチルスルホキシドである。
【0047】 本発明の1つの態様において、コンジットは中空円筒形を有している。この形
状は、TIRによる光の効率的な輸送にとって有利である。光ファイバーと同様
に、光は、円筒形の光ガイド中で長距離を輸送することができる。円筒形の場合
は、極めて一般的なものであり;コンジットは、例えば、円形CEキャピラリー
、LCカラムであるか、又は一片のLC又はFIA管材料であってもよい。更に
、円筒形の光ガイドを有するシステムを設計することは実際には簡単である。
【0048】 この態様にとって、装置の集光効率を計算することは簡単である。光ファイバ
ーの開口数(N.A.)の式は次の通りである: N.A.=(nコア −nコーティング 0.5 従って、他の値のN.A.が材料の他の組合せ、1.36に等しいコアを有する
光ガイドRI(例えば、水ベースの緩衝液又はヒドロゲル)及び1.31に等し
いコーティングRI(例えばフルオロポリマー)を得ることができることを理解
する例として、N.A.は高N.A.光ファイバーに等しい0.37である。明
らかに、発明した装置は、適切な集光効率を生じうる。更に、そのような値のN
.A.は、例えば集光レンズのように、一般的な集光素子と互換性がある。等し
いか又はより高いN.A.を有する集光素子は、一部のオン−カラム、直交及び
共焦点形セットアップにおいて報告されている。しかしながら、円筒形の外面を
通って円筒形のシリカキャピラリーを出る光は、シリカ/空気界面を通過する際
に多量に発散し、従ってそのような系の実際の集光効率は著しく低くなりうる。
【0049】 この態様の好ましい変法において、円筒の内径は、500μm以下であるか、
又はより有利に100μm以下である。これは例えば、ミクロ−LC及びCEの
キャピラリーカラム及びキャピラリー管材料のような場合である。本発明は、極
めて狭い口径の管材料でさえ光を効率的に集光し、誘導し、かつ検出する手段を
提供する。
【0050】 本発明の1つの態様において、前記構造の端部から集光された光は、スペクト
ル分解される。スペクトル分解は、装置の多用性及び選択性を高める。有利に、
スペクトル分解は、1つ又は複数のプリズム、回折格子又は光ファイバーを用い
て実施される。集束光学素子を用いて光案内構造体を出る光を最初に集光し、か
つ視準することは有利でありうる。一次光は、例えば干渉又は低域フィルタによ
りブロックされてもよい。この態様の例は図3に示されており、ここでキャピラ
リー(5)を出た光はレンズ(6)により集光され、プリズム(7)によりスペ
クトル分散されてから、第二レンズ(6)により光検出器(8)上に集束される
【0051】 本発明の1つの態様において、前記構造の端部から集光された光は、撮像光検
出器、有利にCTD又はホトダイオードアレーにより検出される。撮像検出器は
複数の検出器画素からなり、かつ光の幾何学的分布の画像にすることを可能にす
る。そのような検出器を用いることにより、異なる位置及び角度で光案内構造体
を出る光の画像は得ることができる。これは一部の場合、例えば、迷光を排除す
るため、又は多数の光案内構造体を用いる場合に有利でありうる。
【0052】 本発明の1つの態様において、前記構造の端部から集光された光は、有利にア
パーチャの使用によるか又は検出した画像の一部の排除により空間分解される。
アパーチャは、光の空間分解検出を実施するために写真術又は顕微鏡法のなかで
通常使用されている。撮像検出器は同じタスクを実施することができる:所望の
情報を含んでいるそれらの画素のみが読み出されるか又はメモリーに記憶される
のに対して、他の画素からの信号は排除される。もちろん、空間分解は、非撮像
検出器(例えばシングルホトダイオード)の適当なサイズ及び位置を選択するこ
とにより達成することもできるが、しかしこれはしばしば実際的ではないことが
わかるであろう。
【0053】 この態様の有益な影響の例は、図4に描写された光線追跡計算により示されて
いる。計算は、外径375μm、内径100μm、RI 1.46を有し、内溝
中にRI 1.36の媒質で充填され、空気により取り囲まれている円筒状コン
ジットに向けられている。図4aにおいて、構造の中心から発散している若干の
光線の光線追跡計算は、内溝中への蛍光の放射の場合のように実施された。キャ
ピラリーの断面を示している図は、照明ゾーンから少し離れた距離でのキャピラ
リー内で内部反射光線の分布を図示している。光線は主としてキャピラリーの中
心近くで伝わり、かつ光の強さはゲルを充填した内溝内では殊に高い。図4bは
、外面にぶつかる一次光の散乱の場合のように、構造の外面近くの点から発散し
ている若干の光線の同じ計算を示している。構造端部を撮像検出器上に撮像する
こと及び中心領域をカバーする画素のみを選択することにより、散乱光は大多数
排除することができるのに対して、蛍光は効率的に検出される。明らかに、本発
明は迷光の効率的分離、蛍光から、媒質外部の領域からの発散、空間分解による
、媒質内部からの発散、例におけるセットアップ又は多数の他のセットアップの
1つの使用の手段を提供する。
【0054】 本発明の1つの態様において、励起光はレーザからの光である。レーザは高い
強度及び明確な波長の利点を有する。更にレーザ光は、極めて小さい寸法まで簡
単に集束することがき、このことは狭いキャピラリーに関連して有利である。本
発明の目的のためには、レーザから高度に視準した光が特別な利点を提供する:
照明の形状寸法は簡単に調節することができ、かつTIRにより光ガイドに結合
した一次光の量は極めて低く維持することができる。
【0055】 本発明の1つの態様において、励起光は前記光案内構造体に沿って放射された
蛍光の誘導方向に平行の方向に集束される。有利に励起ビーム(前記方向におけ
る)の幅は、500μm未満、より有利に200μm未満であるべきである。離
散的キャピラリーには、例えば、光はキャピラリーの軸方向に集束され、これは
光が案内されるのと同じ方向である。多くの場合に、この方向は、コンジット中
の試料の輸送方向と一致する。小さい軸励起長さ及び少ない軸体積は例えばCE
において重要であり、ここで分離効率は高く、かつ検体バンドは極めて狭い。そ
れに加えて、励起光は、前記方向に対して直交方向に集束されていてもよいし、
又は集束されていなくてもよい。1つの離散的キャピラリーには、例えば、光は
普通の円形レンズを用いて2つの方向に集束されていてもよい。多数のキャピラ
リー又は他の構造には、光は、円柱レンズを用いて1つの方向のみに集束されて
いてもよい(線状集束)。この態様の例は図5に示されており、ここで励起光は
レンズ(9)により集束されてから、キャピラリー(5)に到達する。両方向の
矢印は、光がキャピラリー中で案内される方向を示している。
【0056】 本発明の1つの態様において、励起光の伝搬方向と前記光案内構造体に沿って
放射された蛍光の誘導方向との角度は、全内部反射による光案内構造体の誘導方
向へ場合により結合すべき励起光の任意の非散乱成分を防止するために、十分に
大きく、有利に直交又はほぼ直交である。迷光の水準を低く維持するために、T
IRによる光ガイドへと結合している一次の励起光の量をできるだけ低く維持す
べきである。これを達成する明白な方法は、できるだけ低い励起光の角度αを維
持することであり、これは直交又はほぼ直交の照明に等しい。十分に視準したビ
ーム及び低角度αには、(光散乱を無視して)一次光が過度に低く結合したTI
Rの量を維持することが可能である。
【0057】 本発明の1つの態様において、多数の前記構造は、アレーの形で、有利に平面
又はほぼ平面アレーの形で、照明ゾーンで配置されている。これは、例えば多重
化CEの場合でありうる。光は、各個別構造内でTIRにより案内されるので、
本発明はアレー検出に十分適している。本発明は、更に以下に論じられているよ
うに、多重検出に関して複数の利点を有する。この態様の例は、図6において見
出されており、ここで平面アレーの形で配置されている若干のキャピラリー(5
)は別の視点から示されている。
【0058】 この態様の1つの変法において、励起光は前記アレーを横切って空間分散して
いる。この変法は、平面アレーに関して特別に有利である。励起光の方向は、平
面アレーに対して直交又はほぼ直交である。光は、アレーを横切って、有利に1
つ又は複数のレンズ、ビーム拡大器又は回折ビーム整形器を用いて幾何的に広げ
られる。光は、例えば円柱レンズを用いて、分散方向に対して直交の方向に集束
されてもよいし、又は集束されなくてもよい。この照明の形状寸法は、極めて単
純で清浄な照明を提供する:励起光はごく僅かの光学表面を通過し、その際、低
い量の散乱が生じる。これとは対照的に、平面アレーの平面における励起光の移
動は、その後に多数の構造にぶつかり、多くの光学表面を通過し、その際、多量
の散乱を生じるであろう。更に、レーザビームがタイトに集束されることができ
るとしても、レーザビームは発散する。タイトに集束したビームが多ければ多い
ほど、より多く発散するようになる。軸励起長さ又は励起体積を小さく維持する
ためには、ビームをタイトに集束して維持することが実質的であり、かつビーム
と多数の構造との間の相互作用長さを小さく維持することも実質的である。この
ことは励起光が平面アレーに対して直交又はほぼ直交の場合ではあるがビームが
その後に多重の構造にぶつからない場合に達成される。この変法の例は図7に示
されており、ここでレーザ(10)からの光は、ビーム拡大器(11)を用いて
二次元で空間分散され、円柱レンズ(12)により一次元に集束されてから、キ
ャピラリー(5)の平面アレーに到達している。細かく平行線を引いた領域は、
別の視点から近似した範囲のレーザビームを示している。
【0059】 この態様の別の変法において、励起光は前記アレーを横切って走査される。再
び、励起光の方向は、平面アレーに対して直交又はほぼ直交であってよい。こう
して、励起光は空間よりもむしろ時間の多様な構造間で分割される。光は、有利
に、1つ又は複数の円形レンズを用いて2つの方向に集束される。光ビームが走
査されてもよいし、又はアレーが走査されてもよい。1つの選択は、円形アレー
中に多数の構造を置き、このアレーの内側の光学素子を回転させることである。
この変法は、前記のものと同じ利点を有する。また、これらの2つの変法の組合
せ、例えば回折ビームスプリッタと組み合わせた走査系を使用することも可能で
ある。
【0060】 本発明の1つの態様において、構造の前記アレー、有利に平面又はほぼ平面の
アレーの集光端部は、光の効率的な集光に有利であるように、有利に2次元アレ
ーの形で幾何学的に再配置されている。基本的な光学的制約は、例えばキャピラ
リー端部の広がった平面アレーからの光の効率的集光を制限している。高い開口
数のレンズは、局部領域から効率的に光を集光し;低い開口数のレンズは、より
乏しい集光効率を有するがしかしより広い視野を有する。構造、例えばキャピラ
リーのような端部を、よりコンパクトな形、例えば正方形、長方形又は他の多面
体のアレーに再配置することにより、高効率で大多数の構造から光を集光するこ
とが可能になる。例として、外径0.5mmを有する100CEキャピラリーの
稠密に充填された平面アレーは幅50mmであり、集光に関して困難さを生じさ
せる。他方では、キャピラリー端部が稠密に充填された正方形アレーに再配置さ
れている場合には、最も長いアレー寸法は5mmになるにすぎず、これは集光を
著しく簡単にする。本発明の光誘導原理を使用することにより、照明ゾーンと集
光端部との間の多数の構造の幾何学的セットアップを再配置することも可能であ
る。多数の例えば融解石英キャピラリーは、キャピラリーを僅かに曲げることに
より数センチメートルの間隔を平面アレーから正方形アレーへと簡単に再配置す
ることができる。そのような僅かな曲げは、キャピラリーの光誘導能力に著しい
影響を及ぼさない。多数の構造をすでに照明ゾーンで2次元のアレーへと配置す
ることは、前記で論じたように、広がった距離のレーザビームの集束及び多くの
光学表面にぶつかる励起光により生じる光散乱に関する問題が生じるであろう。
この態様の例は図8に示されており、ここで多数のキャピラリー(5)は、照明
ゾーン(3)で平面アレーに配置されているが、しかし集光端部(4)で正方形
アレーに再配置されている。
【0061】 一般に多くのキャピラリーの稠密充填はCE分離中の高められたジュール熱の
不十分な放散のためにバンドの広がりを生じさせることが注目されうる。しかし
ながら当該の場合に、キャピラリーは、励起点の後でのみ稠密に充填されている
ので、ジュール発熱は測定された分離効率を損なわないであろう。
【0062】 この態様の1つの変法において、前記の2次元アレーは稠密に充填されており
、集光した光は1つ又は複数の光学フィルタを用いてスペクトル分解される。稠
密に充填された2次元アレーが撮像検出器の表面上に撮像される場合には、画像
は表面上の相当に連続した領域を占有し、かつ例えばプリズム又は回折格子を用
いて1次元の個々の構造の波長分散の表面上に残る十分な空間がなくてもよい。
この場合に、スペクトル分解は、1つ又は複数のフィルタ、例えば1つ又は複数
の広域又は低域フィルタ又は干渉フィルタを用いて得ることができる。フィルタ
は、例えばフィルタ列 [Kheterpal, I.他、Electrophoresis, 1996, 17, 1852-5
9] として又は回転フィルタホイールとして配置されていてよい。この変法の例
は図9に示されている。図9aは稠密に充填されている若干のキャピラリー(5
)を示している。図9bはレンズ(6)により集光されており、かつ回転フィル
タホイール上のフィルタ(13)を通過してから検出器(8)上に撮像されてい
るキャピラリーからの光を示している。図9cは定義された時点での検出器上の
キャピラリーアレーの画像を示している。
【0063】 この態様の別の変法において、前記の2次元アレーは、1つ又は複数のプリズ
ム又は回折格子を用いて撮像検出器の表面上にスペクトル分解すべき集光した光
を考慮するのに十分なほど散在している。撮像検出器の表面上の画像は十分に散
在するようになるので、1次元のスペクトル分解の個々の構造の画像間に空間が
ある。この変法の例は図10に示されている。図10aは散在して充填されてい
る若干のキャピラリー(5)を示している。図10bは、レンズ(6)により集
光されており、かつプリズム(7)を通過してから検出器(8)上に撮像されて
いるキャピラリーからの光を示している。図10cは、検出器上のキャピラリー
アレーのスペクトル分解された画像を示している。個々のキャピラリーの円形画
像は、検出器上の異なる斑点上の異なる色の撮像のために伸ばしてある。
【0064】 本発明の1つの態様において、多数の前記構造を使用して、個々の構造は、集
光端部以外の同じ点での構造への全内部反射による光の結合及び前記構造の集光
端部からの前記光の集光により識別することができる。例えば、大多数のCEキ
ャピラリーが一緒に束ねられかつ集光端部で撮像される場合には、導入端が特別
の撮像された集光端部にあるのを識別するのが困難でありうる。しかしながら、
光を照射することにより、例えば発光ダイオードから、各キャピラリー上に、同
時に、導入端で、TIRにより集光端部に誘導された光を出させ、検出器上の画
像を監視することにより、この問題は解決することができる。従って、大多数の
キャピラリーを非系統的にランダムな方法で一緒に束ね、その後個々のキャピラ
リーを識別することも可能になる。
【0065】 前記で説明したことに加え、オン−カラムの直交の光学セットアップと比較し
て、当該の発明した装置が、高い集光効率を得ること、殊に多重検出に関連して
放射された蛍光からの一次光及び迷光を分離する、単純で効率的な手段を提供す
ることは明らかである。共焦点形顕微鏡と比較して、焦点深度は重要ではなく、
従って機械的耐性に関する強健さ、光学アライメント、及び例えば振動は、著し
くより高い。多重検出には、可動部は本発明にとって必要ではない。シースフロ
ーセルと比較して、当該の装置は、フローシステムの精巧化、制御及び耐性への
高い要求とみなされず、ひいては著しく高い程度の堅強さを提供する。更に、当
該の装置は、多数のキャピラリーの照明の問題への単純な解決策を提供する。
【0066】 内部で反射した光は、原則として、外部光学デカップラを用いてその周縁を通
り構造から減結合され、集光してから構造端部に到達することができる。そのよ
うなデカップラは例えば、構造上にピグテールした光ファイバであってよい。し
かしながら、そのような減結合は複数の欠点を有する。構造はコーティングされ
ていてはいけないか、又はコーティングは減結合点で除去されなければならない
。媒質のRIはコンジットのそれよりも高くてはいけない。光学的減結合は、例
えばシースフローセル及び共焦点形顕微鏡がするように、迷光排除の任意の手段
を備えていない。空間情報は減結合に関して失われるので、空間分解による迷光
の任意の排除は不可能である。むしろ、迷光が主として構造の周縁近くで移動し
かつ蛍光が主として中心近くで移動しうるので、構造の周縁による減結合は、迷
光の豊富化をまねきうる。更に、多数の構造に対する大多数のデカップラの光学
アラインメントは、巨大な量の仕事を含み、かつデカップラが相当の空間を占有
することができ、この配置を多重検出にとって十分に適したものにしない。
【0067】 発明した装置には複数の応用がある。幾つかの例が与えられているが、適用性
はこれらの例に限定されず、かつ他の応用は当業者には明らかである。装置は自
然蛍光を有する種並びに1つ又は複数の蛍光体で標識付けした種の検出に使用す
ることができる。UV領域における自然蛍光は、例えばアミノ酸トリプトファン
及びチロシンにより示されている。2つの蛍光体での標識付けは、例えば、1つ
の供与性の蛍光体及び1つの受容性の蛍光体を有する、蛍光体のエネルギー移動
の使用が挙げられる[Ju, J.他, Nature Medicine 1996, 2, 246-49]。装置は、
前記コンジット内の照明ゾーンを横切る前記種の輸送を含む任意の方法に関連し
て検出のために使用することができる。そのような方法は、化学分析及び生化学
分析の中で極めて一般的である。試料は、例えば、1本のキャピラリー管中に、
圧力、電気浸透流又は電界中の移動を用いて輸送することができる。装置は、キ
ャピラリーゾーン電気泳動、キャピラリーゲル電気泳動、ミセル動電キャピラリ
ークロマトグラフィー及びキャピラリー等電点電気泳動を含むキャピラリー電気
泳動、キャピラリー電気クロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー又はフロ
ーインジェクション分析に関連して検出するのに使用することができる。装置は
、核酸分析に関連して、例えばDNA塩基配列決定に関連して検出に使用するこ
とができる。特別な関心の1つの応用は、キャピラリーアレーにおけるCEによ
る高処理量DNA塩基配列決定である。
【0068】 ところで、本発明の方法は、次の限定されない例により説明される。
【0069】 実施例 実施例中で使用した装置は図11に示されている。全ての例中で、内径100
μm及び外径375μmを有し、フルオロポリマーでコーティングされた円筒形
の融解石英キャピラリー(14)(TSU100375, Polymicro, Phoenix, Arizona, U
SA)を使用した。キャピラリーの導入端を、液体を満たしたチャンバー(15)
中に置いた。主として488及び514nmで放射する、アルゴンイオンレーザ
(16)(2013-150ML, Uniphase, San Jose, California ,USA)からの光をレン
ズ(17)により集束し、90゜でキャピラリーを照明した。レーザパワーの当
たったキャピラリーは約3mWと見積もられた。ポリマーコーティングは照明ゾ
ーンで除去されなかった。キャピラリー中のレーザの軸方向の照明長さは25μ
mと見積もられたので、検出体積は0.2nlと見積もられた。光をキャピラリ
ーの端部に約5cm導き、これを液体を満たしたチャンバー(18)中に置いた
。キャピラリー端部を出た光を集光レンズ(19)(063098, Spindler & Hoyer,
Goettingen, Germany)によりエンドオン集光した。一次光を1つ又は2つの低
域ガラスフィルタ(20)(OG 530, Schott Glaswerke, Mainz, Germany)により
フィルターをかけた。光を、50mmカメラ対物レンズ(21)(Series E 1/1.
8, Nikon, Tokyo, Japan)により、CCD(22)(TE/CCD-1024-TKB/1, Princet
on Instruments, Trenton, New Jersey, USA)の表面上に集光した。一部の実験
において、プリズム(23)(336675, Spindler & Hoyer)を、スペクトル分解を
得るためにガラスフィルタとカメラ対物レンズとの間に配置した。収集した画像
を記録し、WinViewソフトウェア(Princeton Instruments)を用いてIBM互換P
Cで評価した。
【0070】 例1 本例において、プリズム(23)を光学セットアップから取り外し、集光
した光はスペクトル分解しなかった。まず最初に水を、加圧空気を用いて数分間
キャピラリーを通して連続的にポンプ輸送した。ついで、水中のフルオレセイン
0.7nM溶液(16630-8, Aldrich, St. Louis, Missouri, USA)を同じようにし
てポンプ輸送した。カメラの露光時間は1秒間であった。記録したトレースは図
12に示されている。得られた信号を、それぞれフルオレセイン及び水の画素数
を合計したカウント数の差として計算した。ノイズを水の基線の標準偏差として
計算した。濃度検出限界(3倍のノイズとして採用した)は2.7pMであり、
質量検出限界は550ymoleであった。例は、蛍光の効率的な集光及び検出
を示しており、本装置で得られた卓越した検出限界を証明している。
【0071】 図13においてキャピラリー端部の画像を示している。図13aは純水の画像
を示している。主な特徴は、外面で光散乱するための、カラムの周縁の近くの光
の円である。図13bはフルオレセインの画像を示している。主な特徴は、蛍光
の放射のための、カラムの中心における近似したガウス光ピークである。このピ
ークは環形のバックグラウンドの上に重なっている。明らかに、中心近くの画素
を読み出すだけにより、空間フィルタリングを通して迷光を排除することが可能
である。
【0072】 例2 この例において、プリズム(23)を使用した。カラムを架橋ヒドロゲル
(ポリ(ジメチルアクリルアミド)7%T、4%C)で充填した。導入端から照
明ゾーンまでのキャピラリーの長さは約30cmであった。液体チャンバーを0
.1M Tris、0.1Mボレート、2mM EDTA及び7M尿素からなる緩
衝液で充填した。水中のフルオレセイン(F-1130, Molecular Probes, Eugene, O
regon, USA)の0.084nM溶液を4kVで20秒間動電的に注入し、5kV
で電気泳動した。露光時間は0.6秒間であった。図14は電気泳動図の一部を
示している。フルオレセインピークの濃度検出限界は70fMであった。再び、
例は本装置の卓越した検出能を証明している。
【0073】 例3 前記の例と同じ光学セットアップ、カラム及び電気泳動条件を使用した。
試料は、エタノール中に沈殿させかつ水中に溶解させた、サイクル塩基配列決定
DNA試料であった。プライマーを、4つの異なる蛍光体(FAM、JOE、T
AMRA、ROX)(Genpak, Brighton, UK)で標識付けし、分析前に一緒にプー
ルした。CCDチップの個々の画素を、より大きなスーパー画素へと入れた。各
データ点のスペクトルを、520〜670nmの近似領域において10個のスー
パー画素スペクトルとして記録した。波長の校正を、導入端上への公知波長の発
光ダイオードからの輝光により実施し、得られたスペクトルを記録した。配列を
、公知の配列からの各塩基の若干の純粋なピークを同定し、かつ純粋な塩基の典
型例としてこれらのピークのスペクトルを採用することにより評価した。ついで
、電気泳動図の残りの塩基組成を、各データ点へのこれらの校正スペクトルの数
学的フィットにより計算した。図15はこうして得られた塩基配列を示している
。塩基呼び出し精度は、領域40〜450塩基において96〜98%と評価され
た。この例は、卓越した検出能、無視できる検出器バンドの広がりへの寄与及び
装置の波長分解度能を示しており、かつDNA塩基配列決定の適用性を明らかに
証明している。
【0074】 本発明は、もちろん、前記の特別に記載された見地、態様及び変法、又は特別
な実施例に限定されるものではないが、多くの変更及び改善は、以下の特許請求
の範囲で定義されているように一般的な進歩性の概念から外れることなくなされ
うるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、コンジットのRIが媒質のそれよりも大きな光案内構造体の概略図で
ある。
【図2】 図2は、コンジットのRIが媒質のそれよりも小さい光案内構造体の概略図で
ある。
【図3】 図3は、キャピラリーから集光された光のスペクトル分解を示す概略図である
【図4】 図4は、光案内構造体の種々異なる個所から発散した光に対する光線追跡線図
である。
【図5】 図5は、キャピラリーに到達する前にフォーカスされた励起光の概略図である
【図6】 図6は、扁平アレイの形態に配置された複数のキャピラリーの概略図である。
【図7】 図7は、空間的に拡散され、キャピラリーの扁平アレイに到達した光の概略図
である。
【図8】 図8は、集光端部で矩形アレイに対して再配列されたキャピラリー扁平アレイ
の概略図である。
【図9】 図9は、光検出器にイメージングされる、密に詰め込まれたキャピラリーアレ
イの概略図である。
【図10】 図10は、光検出器にイメージングされる、粗に詰め込まれたキャピラリーア
レイの概略図である。
【図11】 図11は、実施例に使用される装置の概略図である。
【図12】 図12は、蛍光溶液がキャピラリー中をポンピングされている間に記録された
蛍光信号のトレース線図である。
【図13】 図13は、水およびフルオレセインをポンピングするときに集光端部に得られ
るそれぞれの像である。
【図14】 図14は、フルオレセイン注入の電気泳動図である。
【図15】 図15は、図11の装置により得られるDNAシーケンスである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年6月28日(2000.6.28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヨハン レーラーデ スウェーデン国 ツムバ ソグヴェーゲン 4 Fターム(参考) 2G043 AA03 AA04 BA16 CA03 DA02 DA05 EA01 EA18 EA19 FA01 GA04 GB18 GB19 HA01 HA05 JA03 JA05 KA09 LA03

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つまたは複数の蛍光種の検出装置であって、 前記種は媒質に含まれており、 該媒質はコンジットに含まれており、 前記装置は、蛍光種を光により励起するための手段を有し、 前記媒質とコンジットは構造体を形成し、 該構造体は、励起され放射された蛍光光に対して透明であり、 前記装置は当該構造体を1つまたは複数有する形式の検出装置において、 放射された蛍光光の少なくとも一部が照明ゾーンから内部全反射によって前記
    構造体に導かれ、 該構造体の一方の端部から集光される、 ことを特徴とする検出装置。
  2. 【請求項2】 照明ゾーンと前記構造体の集光端部との距離は、光線が照明
    ゾーンから発散するのに十分な大きさであり、 該照明ゾーンは内部全反射に対する条件を満たしておらず、 前記光線は前記構造体の光案内部から効率的に搬送されて、前記集光端部に到
    達する、請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】 照明ゾーンと前記構造体の集光端部との距離は、前記構造体
    の光案内部の最大横断寸法より少なくとも4倍、有利には少なくとも8倍、さら
    に有利には少なくとも16倍の大きさである、請求項1記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記媒質の反射係数は前記コンジットの反射係数よりも小さ
    いさく、 前記コンジットの反射係数は、該コンジットを取り囲む材料の反射係数より大
    きい、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記コンジットはガラス、融解石英、水晶、または有機ポリ
    マーからなる、請求項4記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記コンジットは有機ポリマーコーティングを有する、請求
    項5記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記コンジットは融解石英からなり、フルオロポリマーコー
    ティングを有する、請求項6記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記有機コーティングは照明ゾーンから除去されていない、
    請求項6または7記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記コンジットはコーティングを有しておらず、液体または
    ガスによって取り囲まれている、請求項5記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記媒質の反射係数は前記コンジットの反射係数より大き
    い、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記媒質の主成分は水であり、 前記コンジットは有機ポリマーからなり、有利にはフルオロポリマーまたはシ
    リコーンポリマーからなる、請求項10記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記媒質の主成分は有機液体であり、 前記コンジットは、無機物質、有利にはガラス、融解石英または水晶からなる
    、請求項10記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記コンジットは中空シリンダの形状を有する、請求項1
    から12までのいずれか1項記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記シリンダの内径は500μm以下またはこれに等しく
    、有利には100μm以下またはこれに等しい、請求項13記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記構造体の端部から集光された光は、有利には1つまた
    は複数のプリズム手段、格子手段、または光学的フィルタ手段によってスペクト
    ル分解される、請求項1から14までのいずれか1項記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記構造体の端部から集光される光は画像光検出器、有利
    には電荷変換デバイスまたはフォトダイオードアレイによって検出される、請求
    項1から15までのいずれか1項記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記構造体の端部から集光された光は有利にはアパーチャ
    の使用、または検知された画像を棄却する部分によって空間的に分解される、請
    求項1から17までのいずれか1項記載の装置。
  18. 【請求項18】 励起光はレーザからの光である、請求項1から17までの
    いずれか1項記載の装置。
  19. 【請求項19】 励起光は放射された蛍光光の案内方向に対して平行に、前
    記光案内構造体に沿ってフォーカスされる、請求項1から18までのいずれか1
    項記載の装置。
  20. 【請求項20】 励起光の伝播方向と、放射された蛍光光の、前記光案内構
    造体に沿う案内方向との間の角度は十分に大きく、有利には直交またはほぼ直交
    し、これにより励起光の散乱成分が光案内構造体の案内方向に内部全反射によっ
    て入力結合されることを防止する、請求項1から19までのいずれか1項記載の
    装置。
  21. 【請求項21】 前記構造体の多数がアレイ形状で、有利には扁平アレイ形
    状またはほぼ扁平のアレイ形状で照明ゾーンに配置されている、請求項1から2
    0mAでのいずれか1項記載の装置。
  22. 【請求項22】 励起光は前記アレイの向こう側で、有利には1つまたは複
    数のレンズ手段、ビームエクスパンダ、または回折性のビームシェーパにより空
    間的に分散される、請求項21記載の装置。
  23. 【請求項23】 励起光は前記アレイの向こう側で走査される、請求項21
    記載の装置。
  24. 【請求項24】 前記構造体の集光端部は幾何学的に次のように再配列され
    ている、すなわち集光が効率的に有利であり、有利には2次元アレイの形態で行
    われるように再配列されている、請求項21から23までのいずれか1項記載の
    装置。
  25. 【請求項25】 前記2次元アレイは密に詰め込まれており、 集光された光は1つまたは複数の光学的フィルタ手段によってスペクトル分解
    される、請求項24記載の装置。
  26. 【請求項26】 前記2次元アレイは、集光された光が画像検出器の表面で
    1つまたは複数のプリズム手段または格子手段によってスペクトル分解されるよ
    う十分に粗に詰め込まれている、請求項24記載の装置。
  27. 【請求項27】 個々の構造体は、光を内部全反射により構造体に入力結合
    させることと、前記光を前記構造体の集光端部から集光することよって特定され
    、 前記入力結合の個所は集光端部以外の個所である、請求項21から26までの
    いずれか1項記載の装置。
  28. 【請求項28】 自然蛍光種の検出、または1つまたは複数の蛍光体によっ
    てラベルされた種の検出に用いる、請求項1から27までのいずれか1項記載の
    装置の使用法。
  29. 【請求項29】 前記コンジットの照明ゾーンの向こう側へ前記種を搬送す
    ることを含むいずれかの方法に関連する検出に用いる、請求項1から27までの
    いずれか1項記載の装置の使用法。
  30. 【請求項30】 キャピラリーゾーン電気泳動、キャピラリーゲル電気泳動
    、ミセル界面動電キャピラリークロマトグラフィ、キャピラリー等電点電気泳動
    、キャピラリーエレクトロクロマトグラフィ、液体クロマトグラフィ、またはフ
    ローインジョクションアレイを含むキャピラリー電気泳動法に関連する検出に用
    いる、請求項1から27までのいずれか1項記載の装置の使用法。
  31. 【請求項31】 核酸塩基分析に関連する検出に用いる、請求項1から27
    までのいずれか1項記載の装置の使用法。
  32. 【請求項32】 DNA配列決定に関連する検出に用いる、請求項1から2
    7までのいずれか1項記載の装置の使用法。
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