JP2002520011A - 成長ホルモン分泌促進物質関連受容体および核酸 - Google Patents

成長ホルモン分泌促進物質関連受容体および核酸

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JP2002520011A JP2000559148A JP2000559148A JP2002520011A JP 2002520011 A JP2002520011 A JP 2002520011A JP 2000559148 A JP2000559148 A JP 2000559148A JP 2000559148 A JP2000559148 A JP 2000559148A JP 2002520011 A JP2002520011 A JP 2002520011A
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ルイ,キンギュン
ハワード,アンドリュー,ディー.
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メルク・アンド・カンパニー・インコーポレーテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、新しい受容体ファミリーである成長ホルモン分泌促進物質関連受容体に関し、該受容体は成長ホルモン分泌促進物質受容体(GHS-R)とニューロテンシン受容体(NT-R)の両方に対して中程度の配列同一性を示す。これらの新たに同定された受容体は様々な組織において発現されている。本発明はまた、これらの受容体をコードする核酸、ならびに成長ホルモンの放出または他の内分泌機能を調節するリガンドを同定するための該受容体の使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の利用分野 本発明は、新しい受容体ファミリーである成長ホルモン分泌促進物質関連受容
体(growth hormone secretagogue-related receptor: GHSR-R)、該受容体をコー
ドする核酸、ならびにGHSR-R機能をモジュレートするリガンドを同定するための
該受容体の使用に関するものである。
【0002】発明の背景 成長ホルモン分泌促進物質(GHS)および分泌促進物質様化合物は、ペプチドで
あろうとなかろうと、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)およびソマトスタチン(S
ST)の受容体とは明確に区別されるGタンパク質共役受容体(GPC-R)と結合し、該
受容体を介してその生物学的作用(すなわち、成長ホルモン(GH)の放出)を果た
している(Pongら, 1996 Mol. Endocrin. 10:57-61)。成長ホルモン分泌促進物質
受容体(GHS-R)の分子クローニングは、GHSがホスホリパーゼC経路の活性化によ
りそのシグナルを伝達するという極めて重要な知見を利用したものであった(Che
ngら, 1991 Endocrinology 129:3337-3342; Howardら, 1996 Science 273:974-9
77)。ヒト、ブタおよびラットからのcDNAおよびゲノムDNAクローニングにより、
GHS-Rは、GPC-Rの特徴である7つの推定上のαヘリックス膜貫通(TM)ドメインを
含む364/366アミノ酸の著しく保存されたタンパク質であることがわかった(Howa
rdら, 1996; McKeeら, 1997 Mol. Endocrin. 11:415-423)。調査した全ての種に
おいて、GHS-RはTMドメイン5のC末端に1つのイントロンを含む単一の高度に保
存された遺伝子によりコードされている。GHS-Rはニューロテンシンの受容体(NT
-R)に対して34%の配列同一性という、最大の配列類似性を示した。成長ホルモ
ン分泌促進物質(GHS)の生物学はまだ比較的早期の発達段階にある。その研究は
、GHS天然リガンド系を同定することと、GH分泌に関与しているとこれまで考え
られてきた脳領域以外の領域(黒質、歯状回、海馬)におけるGHS-Rの役割を理
解することに集中している(Bennettら, 1997; Guanら, 1997)。
【0003】 その他のGタンパク質共役受容体の同定からして、神経ペプチドであるニュー
ロテンシンおよびGHS天然リガンドからおそらく分枝している、新たな天然リガ
ンド経路の存在が示唆される。GPR38およびGPR39と呼ばれる2種類の新しいヒト
全長GPC-Rがクローニングされ、それぞれヒトGHS-Rに対して52%と32%のタンパ
ク質配列同一性を有していた(McKeeら, 1997)。
【0004】 GH放出に非常に効果的な他のGPC-Rを同定して、その機能を解明することが望
ましい。また、これらおよびその他の関連経路において重要な役割を果たしてい
る受容体に特有のリガンドを同定することも望ましい。
【0005】 これまでに受容体が分子的に同定されていない1つのペプチドとして、ニュー
ロメジンUがある。ニューロメジンU(NMU)は2つの分子形態でブタ脊髄から最
初に単離された神経ペプチドであり、一方は25個のアミノ酸を含み(NMU-25)、他
方は8個のアミノ酸を含む(NMU-8)(Minaminoら, 1985 Biochem Biophys Res Com
mun 130:1078-85)。続いて、それはラット(NMU-23)、ヒト(NMU-25)、カエル(NMU
-25)、イヌ(NMU-8およびNMU-25)、ウサギ(NMU-25)、およびニワトリ(NMU-25)か
らも単離された(Dominら, 1986 Biochem Biophys Res Commun 140:1127-34; Con
lonら, 1988 J Neurochem 51:988-91; Minaminoら, 1988 Biochem Biophys Res
Commun 156:355-60; Domin ら, 1989 J Biol Chem 26420881-5; O'Harteら, 199
1 Peptides 12:1 1-5; Kageら, 1991 Regul Pept 33:191-8; およびDomin ら, 1
991 Regul Pept 41:1-8)。哺乳動物NMUはC末端配列-Phe-Leu-Phe-Arg-Pro-Arg-
Asn-アミドを共有し、この配列はその生物学的活性にとって必須であると思われ
る。NMUは胃腸管と中枢神経系(CNS)の両方に分布している。
【0006】 ラットにおいては、NMUの最高濃度は回腸に見いだされ、続いて下垂体、視床
下部、脊髄、甲状腺、そして尿生殖器に見られる。免疫組織化学的研究からは、
消化管におけるNMU免疫反応性は神経繊維(主として筋層間および粘膜下の神経
叢)と、胃を除く全領域の粘膜にのみ存在し、内分泌細胞にはNMU免疫反応性が
全く認められなかった。ラット脳では、小脳を除いた脳の広範囲に及ぶ繊維にNM
U免疫反応性が見られた。
【0007】 NMU前駆体をコードするヒトおよびラットの遺伝子が単離されている。両遺伝
子ともC末端でNMUをコードし、中央部でその他の潜在的なペプチド産物をコー
ドしている(Loら, 1992 Mol Endocrinol 6:1538-44; Austinら, 1995 J Mol End
ocrinol 14:157-69)。
【0008】 高親和性NMU結合はラット子宮において特徴づけられ、GTP-γ-Sに対して感受
性であることがわかった(Nandhaら, 1993 Endocrinology 133:482-6)。このこと
は、NMUの受容体がGタンパク質共役受容体であることを示唆する。しかしなが
ら、NMUの受容体はこれまで分子的に同定されていない。
【0009】 NMUの生理学的役割はほとんど理解されていない。NMUは平滑筋の強力な収縮を
引き起し、動脈血圧を上昇させ、腸のイオン輸送を調節し、さらに低用量で副腎
皮質の機能および増殖を刺激することができる。NMUはまた上腸動脈と門静脈の
血流を低減させるが、膵臓組織ではわずかに血流を増加させることも見いだされ
ている。それにもかかわらず、NMUは、受容体がクローニングされていないニュ
ーロメジンであり、その薬理学および生理学に関する知識も豊富には得られてい
ない。
【0010】 ニューロメジンUまたはそれに十分類似しているリガンドに応答性のGタンパ
ク質共役受容体を同定することが最も望まれている。ニューロメジンUに応答性
の受容体は、ニューロメジンUとそれに十分類似しているその他のリガンドの生
理学的メカニズムの理解に大いに役立つ。
【0011】発明の概要 本発明は、受容体に関連したタンパク質を含んでいない、Gタンパク質共役受
容体の新規ファミリーである成長ホルモン分泌促進物質関連受容体(GHSR-R)に関
する。該受容体は、成長ホルモン分泌促進物質受容体(GHS-R)およびニューロテ
ンシン受容体(NT-R)1型に対して中程度のタンパク質配列同一性(それぞれ33%
と29%)を示す。具体的には、全長のマウスおよびヒトGHSR-Rが同定された。こ
れらの新たに同定された受容体はいろいろな組織において発現されている。本発
明の他の態様は、単離または精製された上記受容体である。
【0012】 本発明の他の態様は、実質的に同じ核酸配列によりコードされるが、発現され
たタンパク質が天然型と相同性であるが異なるアミノ酸配列をもつように、スプ
ライシングの変化、または他のRNAプロセシングからの改変、または突然変異誘
発による変化を受けているGHSR-Rである。これらの変異型は、動物生理学または
細胞ベースのin vitroアッセイにおいて異なる機能および/または更なる機能を
もつ可能性がある。
【0013】 成長ホルモン分泌促進物質関連受容体(GHSR-R)は、該受容体を細胞膜に固着さ
せる1以上のドメインと少なくとも1つのリガンド結合ドメインを含めて、各種
の機能性ドメインを含むタンパク質である。多くの受容体タンパク質と同様に、
多数のアミノ酸、特にリガンド結合ドメイン外に存在するアミノ酸を(例えば、
欠失によって)修飾し、しかも、もとの受容体の生物学的活性を少なくともある
割合で保持させることが可能である。本発明には、本発明のGHSR-Rの結合ドメイ
ンを含む受容体だけでなく、そのような修飾された機能的に同等のGHSR-Rも含ま
れる。
【0014】 さらに、その他の機能性ドメイン(例えば、第2メッセンジャーエフェクター
系と相互作用するもの)の修飾も、結合特異性および/または選択性を改変する
ことにより可能である。このような機能的に同等の変異型受容体も本発明の範囲
に含まれる。
【0015】 本発明の他の態様は、成長ホルモン分泌促進物質関連受容体(GHSR-R)をコード
する核酸である。さらに具体的には、本発明は、配列番号1および3の配列を含
む核酸、ならびに高度にストリンジェントな条件下でそれにハイブリダイズする
核酸に関する。これらの核酸は関連した核酸を含まない、すなわち、それらは単
離または精製されたものでありうる。大部分のクローニング目的にはcDNAが好適
な核酸であるが、本発明は特にGHSR-Rをコードする他のタイプのDNAおよびRNAを
包含する。
【0016】 本発明のさらに他の態様は、GHSR-Rをコードする核酸を含むベクターに関する
。こうしたベクターはDNAで構成されてもRNAで構成されてもよいが、大部分のク
ローニング目的には、DNAベクターが好ましい。典型的なベクターとしては、プ
ラスミド、修飾ウイルス、バクテリオファージおよびコスミド、酵母人工染色体
、およびGHSR-Rをコードすることができる他のタイプのエピソームまたは組込み
型DNAなどがある。特定の遺伝子導入または他の用途に適したベクターを決定す
ることは当業者の技量の範囲内である。
【0017】 本発明の更なる態様は、成長ホルモン分泌促進物質関連受容体をコードする遺
伝子により形質転換された宿主細胞である。宿主細胞は細胞膜上にもともとGHSR
-Rを発現するものでも、発現しないものでもよい。形質転換されたら、宿主細胞
はその細胞膜上に成長ホルモン分泌促進物質関連受容体を発現できることが好ま
しい。宿主細胞に応じて、特定のコドンを使用して発現を最適化するようにDNA
を改変することが望ましいかもしれない。そのようなDNAの改変は当技術分野で
公知であり、こうして得られた核酸も本発明の範囲内に含まれるものである。一
般的には、COS、HEK-293、CHO、HeLa、NS/0、CV-1、GC、GH3またはVERO細胞など
の哺乳動物細胞系が好適であるが、ツメガエル卵母細胞や昆虫細胞といった他の
細胞および細胞系も使用できる。GHSR-Rを発現するように形質転換された細胞系
と、もともと自然界で該受容体を発現する細胞系は、どちらも下記のアッセイで
使用するために本発明に含まれるものである。
【0018】 本発明の更なる態様は、本発明によるGHSR-R受容体を発現している細胞に、該
受容体に特異的なリガンドであると予想される化合物を接触させ、結合が起こる
か否かを判定し、その際、結合が起こることがリガンドの存在の陽性指標となる
、ことを含んでなるリガンドの同定方法である。
【0019】 本発明の別の態様は、GHSR-R受容体を発現している細胞に、該受容体に特異的
なリガンドであると予想される化合物を、クラゲ・エクオリンまたはCa2+の動員
に応答性の他の適当なレポーターの存在下で接触させ、該受容体の活性化を示す
発光または該レポーターからの他のシグナルをモニターし、その際、活性化がリ
ガンドの存在の陽性指標となる、ことを含んでなるGHSR-Rのリガンドの同定方法
である。
【0020】 本発明の別の態様は、GHSR-R受容体を発現している細胞に、該受容体に特異的
なリガンドであると予想される化合物を接触させ、細胞内サイクリックAMP(cAMP
)の濃度の変化をモニターし、その際、cAMPの増加がリガンドの存在の陽性指標
となる、ことを含んでなるGHSR-Rのリガンドの同定方法である。
【0021】 本発明の更なる態様は、ある物質がGHSR-Rのアゴニストまたはアンタゴニスト
になり得るかを判定する方法である。該方法は、GHSR-R受容体を発現している細
胞に、標識したニューロメジンUを、該物質の存在下および不在下で接触させ、
ニューロメジンUのGHSR-Rへの結合を測定することを含んでなり、その際、ニュ
ーロメジンUの結合量が、該物質の不在下と比べて該物質の存在下でより多いま
たはより少ない場合、該物質はそれぞれGHSR-Rのアゴニストまたはアンタゴニス
トとなり得るものである。
【0022】 本発明の更なる態様は、ある物質がGHSR-Rのアゴニストになり得るかを判定す
る方法である。該方法は、GHSR-R受容体を発現している細胞に、該物質を、クラ
ゲ・エクオリンまたはCa2+に応答性の他の適当なレポーターの存在下で接触させ
、該受容体の活性化を示す発光または該レポーターからの他のシグナルをモニタ
ーすることを含んでなり、その際、活性化がアゴニストの存在の陽性指標となる
【0023】 本発明のその他の態様は、ある物質がGHSR-Rのアンタゴニストになり得るかを
判定する方法である。該方法は、GHSR-R受容体を発現している細胞に、該物質を
、次いでニューロメジンUを、クラゲ・エクオリンまたはCa2+に応答性の他の適
当なレポーターの存在下で接触させ、該受容体の活性化を示す発光または該レポ
ーターからの他のシグナルをモニターすることを含んでなり、その際、発光また
はシグナルの量が、該物質の不在下と比べて該物質の存在下でより少ない場合、
該物質はGHSR-Rのアンタゴニストとなり得るものである。
【0024】 本発明の別の態様は、ある物質がGHSR-Rのアゴニストになり得るかを判定する
方法である。該方法は、GHSR-R受容体を発現している細胞に該物質を接触させ、
サイクリックAMP(cAMP)の変化をモニターすることを含んでなり、その際、cAMP
の増加がアゴニストの陽性指標となる。
【0025】 本発明の別の態様は、ある物質がGHSR-Rのアンタゴニストになり得るかを判定
する方法である。該方法は、GHSR-R受容体を発現している細胞に該物質を接触さ
せ、サイクリックAMP(cAMP)の変化をモニターすることを含んでなり、その際、c
AMPの増加が最低ないし皆無なことがアンタゴニストの陽性指標となる。
【0026】 本発明の別の態様は、肥満の治療または予防が必要な哺乳動物に、有効量のニ
ューロメジンUまたはGHSR-Rアゴニストを投与することを含んでなる、肥満の治
療または予防方法である。
【0027】 本発明の更なる態様は、哺乳動物に、有効量のニューロメジンUまたはGHSR-R
アゴニストを投与することを含んでなる、哺乳動物の食物摂取の減退方法である
【0028】 本発明のさらに他の態様は、ある化合物が成長ホルモン分泌促進物質受容体(G
HS-R)と成長ホルモン分泌促進物質関連受容体(GHSR-R)の両方に結合するかを判
定する方法である。該方法は、GHS-RとGHSR-Rの両方に、関心のある化合物また
はリガンドを接触させ、両受容体への結合が起こるか否かを判定することを含ん
でなる。
【0029】発明の説明 以下の定義を、本明細書全体を通して用いるものとする。
【0030】 「成長ホルモン分泌促進物質関連受容体」もしくは「GHSR-R」または「FM-3」
とは、(a) 配列番号1または3に示すヌクレオチド配列を含む、(b) 配列番号2
または4によりコードされるポリペプチドに対して少なくとも70%同一、好まし
くは少なくとも80%同一、最も好ましくは少なくとも90%同一であるポリペプチ
ドをコードする核酸配列を含む、(c) 上記(a)または(b)の天然に存在する対立遺
伝子変異体である、(d) 上記(a)〜(c)の核酸変異体である、および/または(e)
上記(a)〜(d)に相補的である、核酸分子またはその断片によりコードされるアミ
ノ酸配列を含むものである。また、この用語には、上記(a)〜(e)から誘導された
ペプチドまたはポリペプチド断片、配列番号2または4に示すアミノ酸配列、お
よび/またはその化学的修飾誘導体ならびに核酸および/またはアミノ酸配列変
異体も含まれる。
【0031】 「GHSR-R誘導体」または「GHSR-R変異体」とは、(1) 化学的に修飾されたGHSR
-R(例えば、ポリエチレングリコールやその他の化合物が付加されたもの)、お
よび/または(2) 1個以上の核酸またはアミノ酸配列の置換、欠失および/また
は挿入を含むGHSR-Rをさす。
【0032】 「核酸変異体」とは、1個以上のヌクレオチドが対象の配列(この場合には、
GHSR-R)と異なるように設計されている配列をさす。
【0033】 「ストリンジェントの条件」とは、ハイブリダイゼーション溶液中に存在する
イオン種の種類および濃度、存在する変性剤の種類および濃度、ハイブリダイゼ
ーションの温度、といったハイブリダイゼーション反応の種々のパラメーターを
さす。かかる条件は約0.015〜0.9モルNaClの塩溶液中、約35〜65℃に相当する。
一般に、ハイブリダイゼーション条件は高度がストリンジェント(例えば、0.1
x SSC, 65℃)になると、安定したハイブリッドを形成しようとする場合は長い
プローブの方が好適である。通常は、ハイブリダイゼーションを生じさせる条件
のストリンジェンシーによって、使用しようとする好適なプローブのいくつかの
特徴が決まる。こうした関係はよく理解されており、当業者であれば容易に操作
することができる。
【0034】 「結合ドメイン」とは、リガンドに結合することができる受容体の1以上の領
域をさす。
【0035】 「リガンド」とは、本発明のGHSR-Rと結合するあらゆる分子をさす。こうした
リガンドはアゴニスト、部分的アゴニスト、部分的アンタゴニスト、またはアン
タゴニストのいずれかの活性をもつものであり得る。
【0036】 「受容体に関連したタンパク質を含まない」とは、その受容体タンパク質が他
の膜受容体タンパク質との混合物または溶液として存在していないことを意味す
る。
【0037】 「関連した核酸を含まない」とは、核酸が、生物の染色体中ではもともと共有
結合で該核酸とリンクしているDNAと共有結合でリンクしていないことを意味す
る。
【0038】 「単離された受容体」とは、そのタンパク質が他のどのようなタンパク質とも
混合物または溶液として存在していないことを意味する。
【0039】 「単離された核酸」とは、その核酸が他のどのような核酸とも混合物または溶
液として存在していないことを意味する。
【0040】 「精製された受容体」とは、その受容体が少なくとも約95%の純度であること
を意味する。
【0041】 「精製された核酸」とは、その核酸が少なくとも約95%の純度であることを意
味する。
【0042】 「分泌促進物質様化合物」とは、成長ホルモン分泌促進物質と実質的に同じ機
能を示す(すなわち、成長ホルモンの放出を促進する)あらゆる化合物をさす。
【0043】 「NMU」とは、ニューロメジンUを意味する。
【0044】 「それに十分類似するリガンド」とは、GHSR-Rと結合して何らかの応答を生じ
させるあらゆるリガンドを意味する。
【0045】 「GHSR-Rアゴニスト」とは、GHSR-Rと結合して、ニューロメジンUの細胞性応
答と少なくとも同等(より高いこともある)の該応答をもたらす化合物のことで
ある。
【0046】 「GHSR-Rアンタゴニスト」とは、GHSR-Rと結合して、ニューロメジンUの細胞
性応答と比べて顕著でない該応答をもたらす化合物のことである。
【0047】 「活性化」とは、受容体がその正常機能(ここでは、第2メッセンジャーCa2+ の放出により示される)を果たすように刺激されることを意味する。
【0048】 「有効量」とは、意図した結果(すなわち、食物摂取の減退または肥満症の治
療)を引き出すのに有効な量を意味する。好ましくは、この用量は体重1kgにつ
き1μg以上のニューロメジンUまたはそのアゴニストとすべきであり、より好
ましくは10μg/kg以上、最も好ましくは20μg/kg以上である。
【0049】 本発明は、成長ホルモン分泌促進物質受容体(GHS-R)とニューロテンシン受容
体(NT-R)に対して中程度の配列同一性を示す、新たに同定された受容体である成
長ホルモン分泌促進物質関連受容体(GHSR-R)に関する。さらに特定すると、本発
明は、配列番号2または4の配列(それぞれマウスおよびヒトの受容体配列)を
含む受容体に関する。ヒトおよびマウスGHSR-Rは高いタンパク質配列同一性(73
%)を示す。本発明はまた、該受容体と少なくとも90%相同であるタンパク質に
関する。本発明による受容体は、GHS-RとNT-Rの両方およびオーファンGPC-Rであ
るGPR38とGPR39とは明確に区別される別のグループとして分類される(図2参照
)。
【0050】 本発明の受容体は、胃腸と中枢神経系に広く分布してラット子宮平滑筋を強力
に収縮させる神経ペプチドであるニューロメジンU(NMU)の高親和性受容体であ
ることが、本発明者らにより証明された。GHSR-Rと呼ばれる最初のNMU受容体の
発見は、NMUの生化学的メカニズムと生理学的役割を理解するための重要な手が
かりを提供する。
【0051】 ヒトGHSR-Rで形質転換されたHEK293細胞とCos-7細胞とは、ニューロメジンU
の長鎖型(ラットNMU-23)と短鎖型(ブタNMU-8)の両方に応答して、強力な用
量依存的カルシウム動員を示した。放射性リガンド結合分析は、ヒトGHSR-Rを安
定して発現するHEK293細胞から単離した膜調製物へのNMUの高親和性結合(IC50=3
nM)を示した。さらに、GHSR-Rを安定して発現するCHO-NFAT-bla細胞は、実施例
8に記載のβ-ラクタマーゼアッセイを使ってNMUに対してスクリーニングしたと
き、NMUに強い応答を示した。以下の研究は、GHSR-Rの活性化が強いカルシウム
動員へと至らせるので、GHSR-RはGq/G11経路と結び付いている可能性が大きいこ
とを示唆している。ラットNMU-23とブタNMU-8はどちらもナノモル(nM)の親和性
でもってヒトGHSR-Rを活性化することができた。
【0052】 マウスGHSR-R受容体配列は、bp878(完全に保存されたスプライス供与部位:G
/gt)に約3kbのイントロンを1つ含み、これはアミノ酸Asp293でオープンリー
ディングフレーム配列を中断する。これが推定上のTMドメイン6のすぐ後に続い
ている(エキソン1:細胞外ドメインからTM-6;エキソン2:第3細胞外ループ
、TM-7およびC末端の細胞内ドメイン)。理論によって拘束されるものではない
が、この領域のヒト配列に対する配列類似性ならびに追加の308塩基対のための
上流のインフレーム(in-frame)メチオニンコドンがないことに基づくと、正規で
ないロイシンコドン(Soldataら, 1990, J. Biol. Chem. 265:4498-4506)がイニ
シエーターとして働いていると考えられる。
【0053】 これに対して、ヒトゲノム配列は好ましいコザック(Kozak)の概念(Kozak, M.
1984 Nucleic acids res. 12:857-872)下でイニシエーターメチオニンコドンを
含み、インフレーム停止コドンが102bp上流に存在する。
【0054】 マウスとヒトの両形態とも、7つの膜貫通ドメイン(TM)を含むGタンパク質共
役受容体スーパーファミリーのあらゆる特徴を備えている。こうした特徴には、
7つの膜貫通領域、3つの細胞内および細胞外ループ、およびGPC-Rタンパク質
の特徴配列が含まれる。かくして、GHSR-R、特に配列番号2および4の配列は、
GPC-R受容体ファミリーの新しいメンバーを構成する。機能するために全ての領
域が必要であるとは限らないので、本発明は1つ以上の非必須ドメインを欠失し
ている機能性受容体も含むものである。
【0055】 ノーザンブロット分析の発現プロフィールから、主要な転写産物のサイズは約
5kbであることが明らかとなり、この転写産物は検査した全ての組織において検
出された。約2kbのバンドもほとんどの組織で認められ(精巣に豊富)、これは
GHSR-Rの一次転写産物の選択的mRNAプロセシングを示唆している。
【0056】 放射性標識プローブとしてマウス形態を用いたEcoR1消化ゲノムDNAのサザンブ
ロット分析(図3B)からは、試験した全ての種において単純なハイブリダイゼー
ションパターンが得られ、GHSR-Rをコードする1つの高度に保存された遺伝子が
示唆される。
【0057】 GHSR-Rおよびその断片は免疫原性があることに留意すべきである。したがって
、本発明の別の態様は、GHSR-RまたはGHSR-R断片と結合できる抗体および抗体フ
ラグメントである。これらの抗体はモノクローナル抗体であり得、ハイブリドー
マ技術または組換え法を使って生産される。それらはアッセイ系の一部として使
用したり、細胞膜上に存在するGHSR-Rの機能を推定したりするために使用される
【0058】 本発明の別の態様は、GHSR-Rヌクレオチドと結合して受容体の機能または発現
をモジュレートすることができるヌクレオチドであるアンチセンス・オリゴヌク
レオチドである。
【0059】 本発明のさらに他の態様は、細胞にGHSR-Rをコードする核酸を導入して、GHSR
-Rを発現させることを含んでなる、細胞膜上のGHSR-Rの量を増加させる方法であ
る。
【0060】 本発明の更なる態様は、GHSR-Rを発現している細胞に、該受容体のリガンドで
あると予想される化合物を接触させ、結合が起こるか否かを判定し、その際、結
合が起こることがリガンドの存在の陽性指標となる、ことを含んでなるリガンド
の同定方法である。ここに記載のアッセイを用いて検出されたリガンドは、内分
泌機能のモジュレーターとして使用しうる。さらに、この方法によって、ニュー
ロメジンUの機能を模倣するリガンドを同定することができる。
【0061】 本発明の別の態様は、GHSR-R受容体を発現している細胞に、該受容体に特異的
なリガンドであると予想される化合物を、クラゲ・エクオリンまたはCa2+の動員
に応答性の他の適当なレポーターの存在下で接触させ、該受容体の活性化を示す
発光または該レポーターからの他のシグナルをモニターし、その際、活性化がリ
ガンドの存在の陽性指標となる、ことを含んでなるGHSR-Rのリガンドの同定方法
である。エクオリンアッセイは、Ca2+の存在下でのクラゲ・エクオリンの生物発
光に基づいてCa2+の動員を測定するための感度のよい方法である(ButtonおよびB
rownstein, 1993 Cell Calcium 14:663-671)。Ca2+動員に応答する他の適当なア
ッセイ系としては、Ca2+の濃度変化をモニターする種々の蛍光色素の使用(Kaoら
, 1989, J. Biol. Chem., 264:8179-8184)、およびカルシニューリン活性の変化
をモニターする転写ベースのレポーター系の使用(Zlokarnikら, 1998, Science,
279:84-88)が含まれる。
【0062】 本発明の別の態様は、GHSR-R受容体を発現している細胞に、該受容体に特異的
なリガンドであると予想される化合物を接触させ、細胞内サイクリックAMP(cAMP
)の濃度の変化をモニターし、その際、cAMPの増加がリガンドの存在の陽性指標
となる、ことを含んでなるGHSR-Rのリガンドの同定方法である。cAMPの変化をモ
ニターできる適当なアッセイ系としては、cAMPの細胞内濃度のELISAによる直接
測定、およびcAMPの変化に応答する転写ベースのレポーターアッセイの使用が含
まれる。
【0063】 本発明の更なる態様は、ある物質がGHSR-Rのアゴニストまたはアンタゴニスト
になり得るかを判定する方法である。該方法は、GHSR-R受容体を発現している細
胞に、標識したニューロメジンUを、該物質の存在下および不在下で接触させ、
ニューロメジンUのGHSR-Rへの結合を測定することを含んでなり、その際、ニュ
ーロメジンUの結合量が、該物質の不在下と比べて該物質の存在下でより多いま
たはより少ない場合、該物質はそれぞれGHSR-Rのアゴニストまたはアンタゴニス
トとなり得るものである。アゴニストはニューロメジンU受容体の活性化に応答
する疾患、障害または症状の治療、コントロールまたは予防に有用である。その
ままで、アゴニストはうつ病、不安、強迫、神経症、不眠/睡眠障害、物質乱用
、疼痛、神経保護および認知障害、記憶増強(アルツハイマー病の治療を含む)
の治療、コントロールまたは予防に有効であろう。
【0064】 本発明の更なる態様は、ある物質がGHSR-Rのアゴニストになり得るかを判定す
る方法である。該方法は、GHSR-R受容体を発現している細胞に、該物質を、クラ
ゲ・エクオリンまたはCa2+に応答性の他の適当なレポーターの存在下で接触させ
、該受容体の活性化を示す発光または該レポーターからの他のシグナルをモニタ
ーすることを含んでなり、その際、活性化がアゴニストの存在の陽性指標となる
。エクオリンアッセイは、Ca2+の存在下でのクラゲ・エクオリンの生物発光に基
づいてCa2+の動員を測定するための感度のよい方法である(ButtonおよびBrownst
ein, 1993 Cell Calcium 14:663-671)。Ca2+動員に応答する他の適当なアッセイ
系としては、Ca2+の濃度変化をモニターする種々の蛍光色素の使用(Kaoら, 1989
, J. Biol. Chem., 264:8179-8184)、およびカルシニューリン活性の変化をモニ
ターする転写ベースのレポーター系の使用(Zlokarnikら, 1998, Science, 279:8
4-88)が含まれる。
【0065】 本発明の別の態様は、ある物質がGHSR-Rのアンタゴニストになり得るかを判定
する方法である。該方法は、GHSR-R受容体を発現している細胞に、該物質を、次
いでニューロメジンUを、クラゲ・エクオリンまたはCa2+に応答性の他の適当な
レポーターの存在下で接触させ、該受容体の活性化を示す発光または該レポータ
ーからの他のシグナルをモニターすることを含んでなり、その際、発光またはシ
グナルの量が、該物質の不在下と比べて該物質の存在下でより少ない場合、該物
質はGHSR-Rのアンタゴニストとなり得るものである。
【0066】 本発明の別の態様は、ある物質がGHSR-Rのアゴニストになり得るかを判定する
方法である。該方法は、GHSR-R受容体を発現している細胞に該物質を接触させ、
サイクリックAMP(cAMP)の変化をモニターすることを含んでなり、その際、cAMP
の増加がアゴニストの陽性指標となる。cAMPの変化をモニターできる適当なアッ
セイ系としては、cAMPの細胞内濃度のELISAによる直接測定、およびcAMPの変化
に応答する転写ベースのレポーターアッセイの使用が含まれる。
【0067】 本発明の別の態様は、ある物質がGHSR-Rのアンタゴニストになり得るかを判定
する方法である。該方法は、GHSR-R受容体を発現している細胞に該物質を接触さ
せ、サイクリックAMP(cAMP)の変化をモニターすることを含んでなり、その際、c
AMPの増加が最低(生物学的に有意でない)ないし皆無なことがアンタゴニスト
の陽性指標となる。
【0068】 本発明の更なる態様は、哺乳動物に、有効量のニューロメジンUまたはGHSR-R
アゴニストを投与することを含んでなる、哺乳動物の食物摂取の減退方法である
。本発明者らは、ニューロメジンUを食物摂取の調節に使用しうることを最初に
確認した。ニューロメジンUをラットに投与すると、食物摂取の抑制が見られた
。したがって、GHSR-R受容体のシグナル伝達を選択的にモジュレートすることは
、ヒトの肥満症や他の摂食障害の治療に通じる道となろう。肥満症(理想の体重
を20%上回るとして定義される症状)は工業先進国において重大な公衆衛生上の
問題である。米国立保健研究所(NIH)によれば、9700万人を超えるアメリカ人が
太りすぎまたは肥満である。肥満症は、個人を高血圧、脳卒中、心臓病、糖尿病
などの命を脅かす症状になりやすくし、米国では予防できる死の第2番目の原因
となっている。GHSR-R受容体をモジュレートする体重調節治療薬(アゴニスト)
は肥満症や他の体重障害の治療のための新薬に結び付くだろう。本発明により見
いだされたアゴニストは(食欲の減退、代謝率の増加、脂肪摂取の減少および/
または炭水化物欲求の低下により)肥満症や、食物の摂取により影響される他の
疾患の治療、コントロールまたは予防に有用であろう。
【0069】 さらに、悪液質(栄養失調)は全ての癌死の約40%の原因であると概算される
。したがって、GHSR-R遺伝子のアンタゴニストのような体重増加を誘導する治療
薬は、医学的ニーズの重要なエリアに入るだろう。これに関連して、本発明には
、哺乳動物に有効量のGHSR-Rアンタゴニストを投与することを含んでなる、哺乳
動物の食物摂取の増加方法が含まれる。
【0070】 本発明の別の態様は、肥満症の治療または予防が必要な哺乳動物に、有効量の
ニューロメジンUまたはGHSR-Rアゴニストを投与することを含んでなる、肥満症
の治療または予防方法である。
【0071】 本発明のさらに別の態様は、対象の化合物がGHSR-RとGHS-Rの両方に結合する
か否かを判定する方法である。これは、非常に特異的なリガンドを必要とする場
合に役立ちうる高度に特異的な結合特性をもつ化合物(例えば、一方の受容体に
のみ結合して他方には結合しないもの)を同定したり、両受容体との結合におい
て補足的作用または逆に拮抗作用をもちうる化合物を同定するのに有用である。
【0072】 以下の非限定的な実施例は、本発明をより詳しく説明するために提供されるも
のである。
【0073】実施例1 マウスGHSR-Rの単離 T細胞ライブラリー由来のマウスEST(1997年8月18日に寄託された、dESTデー
タベース受託番号AA562357)を、ヒトGHS-R TMドメイン6-7(残基265-366)に対
する有意な相同性スコア(P(N) 1.3 x 10-12)により同定した。さらに解析した
ところ、EST 562357がヒトGHS-R遺伝子の3'末端に対して良好な配列同一性(DNA
63%、アミノ酸 36%)を示した。このマウスEST 562357プローブ(鎖長 455bp
)を用いて高ストリンジェント条件下でマウスT細胞 1XR cDNAライブラリー(St
ratagene)をスクリーニングした。3回のスクリーニング後に4つの部分的クロ
ーンを同定した。マウス胸腺ポリ(A)+ RNAからは、5' Race Marathon cDNA増幅(
Clontech)により追加のクローンを同定した。1XR cDNAライブラリーを遺伝子特
異的プライマーおよびライブラリーアダプタープライマーによりPCRにかけたと
ころ、全長クローンが単離された。1FixIIマウスゲノムライブラリー(Stratagen
e)のスクリーニングから8個の陽性クローンが確認され、これらは正しい開始コ
ドンを決定するのに役立った。
【0074】実施例2 ヒトGHSR-Rの単離 ヒトのイソ型を単離するために、マウスイソ型のORF由来のプローブを用いて
ヒトPACライブラリー(Genome Systems)のハイブリダイゼーション(50% ホルム
アミド、5X SSPE中で32℃)を行ない、中程度のストリンジェンシー(55℃、1X
SSC)で洗浄した。2個の陽性クローンが同定された。PACクローンを単離し、制
限酵素消化とサザンブロッティングに付し、ヒトイソ型の完全なORFを含む約5k
bのBamH1断片を得た。色素ターミネーター・サイクル・シークエンシング・レデ
ィー反応(dye terminator cycle sequencing ready reactions; Perkin Elmer-A
BI)を使って両DNA鎖の配列を決定し、377 ABI Prism サイクルシークエンサーで
解析した。
【0075】実施例3 GHSR-RとGHS-R/NT-Rファミリーの他のメンバーとの比較 Pileupプログラム(Wisconsin Package Version 9.1, Genetics Computer Grou
p(GCG), Madison, WI.; ギャップ延長4、ギャップ作成12)を使って、タンパク質
配列のアライメントを行なった。結果を図3に示す。同一の残基は四角で囲って
ある。アライメントに使用した配列およびそれらのGenbankデータベース受託番
号は次のとおりである:ヒトGHS-R (HSU60179); ヒトNT-R 1型(X70070); ヒトNT
-R 2型(2494989); ヒトGPR38 (AF034632); ヒトGPR39 (AF034633)。
【0076】実施例4 ノーザンブロット分析による発現プロフィール いくつかのマウス組織由来のポリ(A)+ mRNAを含む市販のRNAブロット(Clontec
h) (1μg/レーン)を、マウスGHSR-R ORFを含む放射性標識プローブとハイブリ
ダイズさせた。ハイブリダイゼーション後に高ストリンジェンシーの条件下で洗
浄してから、ブロットをX線フィルムに-70℃で4日間露光した。RNAサイズマー
カー(Life Technologies)はkb単位で次のとおりである:9.5、7.5、4.4、2.4お
よび1.35。
【0077】 主要な転写産物のサイズは約5kbであり、これは検査した全組織で検出された
。約2kbのバンドもほとんどの組織で認められ(精巣に豊富)、これはGHSR-Rの
一次転写産物の選択的mRNAプロセシングを示唆している。
【0078】実施例5 サザンブロット分析による発現プロフィール ゲノムのサザンブロット(EcoRI消化DNA、10mg/レーン)を、ヒトGHSR-R ORF
の3'断片(第3細胞内ループからC末端細胞内ドメイン)とハイブリダイズさせ
た。ハイブリダイゼーション後の洗浄ストリンジェンシーを55℃、4X SSPEとし
、その後フィルターを乾かしてX線フィルムに-70℃で5日間露光した。λHindI
II DNAマーカーはkb単位で次のとおりである:23.1、9.4、6.6、4.4、2.3および
2.1。
【0079】 放射性標識プローブとしてマウス型を用いると、試験した全ての種において単
純なハイブリダイゼーションパターンが出現した。これは1個の高度に保存され
た、GHSR-Rをコードする遺伝子の存在を示している。
【0080】実施例6 GHSR-R発現プラスミドの構築 ヒトGHSR-Rの完全なコード配列は、鋳型としてヒトGHSR-Rを含むプラスミド、
2つのプライマーとしてフォワードプライマーFM3EcoRV.F(5'-CTGAGATATCACCAC
CATGGCTTGCAATGGCAGTGC-3')およびリバースプライマーhFM3BamHI.R(5'-AGTCGG
ATCCGTATCAGGATGGATCGGTCTCTTGCT-3')を用いてPCRにより増幅した。フォワード
プライマーは開始コドンのすぐ上流にEcoRV部位および翻訳のためのコザック(Ko
zak)のコンセンサス配列(ACCACC)を含んでいた。リバースプライマーは停止コド
ンの下流にBamHI部位を含んでいた。
【0081】 PCR反応はDNAポリメラーゼPFU turbo (Stratagene, La Jolla, CA, USA)を用
いて酵素供給業者の条件に従って行なった。PCR産物を精製し、EcoRVとBamHIで
消化し、T4 DNAリガーゼを用いてやはりEcoRVとBamHIで消化したベクターpIRESp
uromycin (Clontech, Palo Alto, CA, USA)にライゲートした。ライゲーション
産物を大腸菌に形質転換した。正しい構築物を含むクローンを制限消化により同
定し、DNA配列決定を行なって確認した。得られたプラスミドをGHSR-R-pIRESpur
oと名付けた。
【0082】実施例7 GHSR-R発現細胞の作製 GHSR-R-pIRESpuroのプラスミドDNAをFspIで消化して線状となし、CHO-NFAT-bl
a細胞とHEK293CRE-bla細胞(Aurora Biosciences, San Diego, CA, USA)、および
HEK293エクオリン細胞にリポフェクタミン(GIBCO-BRL, Gaithersburg, MD, USA)
を用いて、GIBCO-BRLが提案した条件に従ってトランスフェクトした。トランス
フェクションの3日後、細胞をトリプシン消化で解離させ、CHO-NFAT-bla細胞の
場合は5.0μg/mlのピューロマイシン、HEK293CRE-bla細胞とHEK293エクオリン細
胞の場合は0.5μg/mlのピューロマイシンを含む完全培地で1:5に希釈した。細胞
を37℃/5%CO2でインキュベートし、1週間に2回新鮮な培地と交換した。トラン
スフェクションの2週間後、ピューロマイシン耐性細胞をトリプシン消化で解離
させ、一緒に合わせてスクリーニングのために増殖させた。
【0083】実施例8 エクオリン生物発光アッセイおよびβ-ラクタマーゼアッセイ エクオリン生物発光アッセイは、ButtonとBrownsteinのプロトコール(1993 Ce
ll Calcium 14:663-71)に従ったが、わずかな改変を加えて実施した。すなわち
、ECB(細胞外バッファー)をHam's F12培地(0.3mM CaCl2、0.1%ウシ胎児血清
、25mM HEPES、pH7.3を含む)に変更した。
【0084】 GHSR-Rを安定して発現するHEK293aeq/17細胞を、DMEM+10%ウシ胎児血清(熱
不活化したもの)、1mM ピルビン酸ナトリウム、500μg/mlネオマイシンG418、0
.5μg/mlピューロマイシン(GIBCO-BRL, Gaithersburg, MD, USA)中に37℃/5%CO2 で維持した。アッセイの2日前にT75フラスコに1:4の希釈率で細胞をまいた。ア
ッセイの実施日に、集密度80〜90%の細胞をDMEM+0.1%ウシ胎児血清で2回洗浄
し、次いで8μM ケレンテラジンcp (coelenterazine cp; Molecular Probes, Eu
gene, OR, USA) と30μM グルタチオンを含むDMEM中に37℃/5%CO2で1時間維持
した。次に、細胞をバーセン(versene; GIBCO-BRL, Gaithersburg, MD, USA)で
1回洗浄し、酵素を含まない解離バッファー(GIBCO-BRL, Gaithersburg, MD, US
A)を用いて解離させ、Ham's F12培地(0.3mM CaCl2、0.1%ウシ胎児血清、25mM H
EPES、pH7.3を含む)中に再懸濁した。この細胞懸濁液を300xgで5分間遠心分離
した。上清を取り除いた後、ペレットを10mLのECB中に再懸濁した。血球計でカ
ウントして細胞密度を測定し、ECB 1mlあたり細胞500,000個に調整した。
【0085】 ニューロメジンUを5倍連続希釈でECB(上記のように改変したもの)中に希
釈し、アッセイプレートに0.1ml/ウェルで3個ずつ分注した。細胞懸濁液を0.1m
l/ウェルで注入し、Dynex MLX ルミノメーター(Dynex Technologies, Middlesex
, UK)を用いて合計20秒間読み取り、積算した。ソフトウェアGraphPad Prism Ve
rsion 3.0 (GraphPad Software, Inc., San Diego, CA, USA)を使ってデータを
解析した。
【0086】 GHSR-R発現細胞はラットNMU-23とブタNMU-8のどちらにも強い用量依存的応答
を示した(図5)。これらの細胞におけるラットNMU-23とブタNMU-8のEC50は、
それぞれ14.1nMと2.1nMであり、両ペプチドともGHSR-Rの内因性リガンドであろ
うことが示唆される。トランスフェクションを受けなかった細胞は試験した最高
濃度までNMUのいずれの型にも全く応答しなかった(図5)。同一ベクターにク
ローン化した他のGタンパク質共役受容体を発現するプラスミドでトランスフェ
クトした細胞も、NMUに対して何の応答も示さなかった。これらの結果は、ブタ
とラットの両NMUが高親和性でもってGHSR-Rを活性化し、おそらくGαq/G11経路
を介して、Ca2+動員へと至らせることを示している。
【0087】 β-ラクタマーゼアッセイは以前に記載されたとおりに実施した(Zlokarnikら,
1998, Science 279:84-88)。GHSR-Rを安定して発現するCH.3xNFAT-bla細胞(Aur
ora Biosciences, San Diego, CA, USA)を、DMEM+10%ウシ胎児血清(GIBCO-BRL,
Gaithersburg, MD, USA)、1mM ピルビン酸ナトリウム、1mM 非必須アミノ酸、5
5μM 2-メルカプトエタノール、250μg/mlゼオシン、5.0μg/mlピューロマイシ
ン中に37℃/5%CO2で維持した。アッセイの2日前に、底面が透明で、壁面が黒色
の96ウェルプレートに〜7,000個/ウェルで細胞をまいた。
【0088】 アッセイの実施日に、増殖培地を細胞から除去し、0.05mL/ウェルのフェノー
ルレッド不含Opti-MEM(GIBCO-BRL, Gaithersburg, MD, USA)と置き換えた。ニュ
ーロメジンUを5倍連続希釈でOpti-MEM中に希釈し、アッセイプレートに0.05ml
/ウェルで3個ずつ分注した。プレートを37℃/5%CO2で4時間インキュベートし
た。
【0089】 CCF2AM (Aurora Biosciences, San Diego, CA, USA)色素は次のように調製し
た。60μlの溶液B(0.1%酢酸を含むDMSO中の100mg/mlのPluroic-F127)に12μl
の溶液A(無水DMSO中の1mM CCF2AM)を添加した。この混合物を十分に混ぜ合わ
せた後、925μlの溶液C(24%w/w PEG-400、12 ESS(Aurora Biosciences, San D
iego, CA, USA)w/v)に激しく攪拌しながら加えた。75μlの溶液D(200mM NaOH
に溶解した200mM プロベネシド)を添加して混合した。得られた色素混合物を20
μl/ウェルで細胞にロードした。その後細胞を室温で1時間インキュベートした
【0090】 Tecan SpectraFluor Plus 蛍光マイクロプレートリーダー(Tecan Austria, Sa
ltzburg, Austria)で励起波長405nmを用いて発光波長460nmおよび535nmにて蛍光
を測定した。460nmと535nmの間の蛍光比を求め、ソフトウェアGraphPad Prism V
ersion 3.0 (GraphPad Software, Inc., San Diego, CA, USA)を使ってプロット
した。
【0091】 GHSR-Rを安定して発現するCHO-NFAT-bla細胞は、β-ラクタマーゼアッセイでN
MUに対してスクリーニングしたとき、NMUに強い応答を示した。CHO-NFAT-bla細
胞におけるGHSR-Rの用量応答を図8に示す。また、GHSR-Rを安定して発現するHE
K293CRE-bla細胞もβ-ラクタマーゼアッセイでNMUに対してスクリーニングした
ところ、NMUに強い応答を示した。HEK293CRE-bla細胞におけるGHSR-Rの用量応答
を図9に示す。
【0092】実施例9 FLIPRアッセイ COS-7細胞を、GHSR-R-pIRESpuromycinおよび対照ベクターでリポフェクタミン
(GIBCO-BRL)により一過性にトランスフェクトした。トランスフェクションの2
日後、酵素不含解離バッファーで細胞を解離させ、96ウェルプレートに〜15,000
個/ウェルで細胞をまいた。24時間後、細胞に2.5mM プロベネシドの存在下でカ
ルシウムグリーン-1をロードした。洗浄した後、さまざまな濃度のNMUで細胞を
処理した。蛍光の発生はFluorometric Imaging Plate Reader (FLIPR; Molecula
r Devices, Inc.)で測定した。
【0093】 FLIPRは細胞内Ca2+濃度の変化をリアルタイムでモニターする。図6に示すよ
うに、GHSR-R/pIRESpuromycinでトランスフェクトした細胞はラットとブタの両N
MUに対して用量依存的応答を示した。ラットNMU-23とブタNMU-8のEC50は、それ
ぞれ55nMと45nMであり、NMUはGHSR-Rを活性化して、Ca2+の動員を生じさせるこ
とが確認される。
【0094】実施例10 放射性リガンド結合アッセイ 細胞膜の調製: ヒトGHSR-Rを安定して発現するHEK293/aeq17細胞(3T-175組
織培養フラスコ、〜30 x 106個)をこすりとって回収し、50mM Tris-HCl、 pH7.
4、5mM MgCl2中で1回洗浄し、2000xgで15分遠心分離した。全ての手順を氷の上
で行なった。PTFE乳棒(25ストローク)を備えた組織粉砕機で細胞ペレットをホ
モジナイズした。次に、細胞溶解物を13,000xgで30分遠心分離して粗細胞膜を分
離した。膜ペレットを50mM Tris-HCl、 pH7.4、5mM MgCl2中に2.8mg/mlのタンパ
ク質濃度で再懸濁した。
【0095】 ヒトGHSR-Rを発現している細胞膜へのラット 125 I-ニューロメジンU-25の結合
: ニューロメジンU-25(ラット)をそのN末端チロシン残基において125Iで標
識して(Woods Assay, Portland, OR)、〜2000Ci/mmolの比活性とした。結合溶液
(12 x 75mm ホウ珪酸ガラスチューブ中0.5ml)は、GHSR-Rを発現している細胞
膜 4μg、2mM EDTA、10mM MgCl2および100μg/mlバシトラシンを含む25mM Tris-
HCl, pH7.4バッファー中の0.1nM 125I-ニューロメジンU-25を含んでいた。室温
で1時間インキュベーションした後、結合反応物を48ウェル細胞ハーベスター(B
randel)でGC/Cフィルター(Whatman; 1%ポリエチレンイミン中に1時間浸漬した
もの)により濾過し、3mlずつの氷冷した50mM Tris-Hcl, pH7.4バッファー(10m
M MgCl2を含む)で3回洗浄した。フィルター上の放射能をγカウンターにより
定量した。GHSR-Rを発現している細胞膜への125I-ニューロメジンU-25の結合に
ついての競合分析は、未標識ラットニューロメジンU-25のIC50が3.3nMで、高親
和性結合部位の存在を示した。図7に示すとおり、ラットNMU-23は試験した条件
下で3.3nM のIC50を示した。
【0096】実施例11 ニューロメジンUによる食物摂取の減退 動物および食餌: 体重250〜350gの雄ラット(Charles River Sprague Dawley
)を、温湿度を制御した飼育室で12時間の明暗サイクル(午前4:00に照明)にて
保持した。ラットには標準的なげっ歯類用の粉状飼料(Purina#7012)を、毎日新
鮮なものに取り替えて、与えた。餌と水は手術前と手術後の期間とも自由に摂取
できるようにした。
【0097】 ICVカニューレ挿入: ケタミン/キシラジンで麻酔したラットに、定位手術
で側脳室に26G誘導カニューレを移植した。誘導カニューレ(Plastics One Roano
ke, Va)を3個の固定ねじと歯科用セメントでしっかり固定した。ダミーの内部
カニューレを誘導カニューレに入れてカニューレの開通性を保った。ラットを個
々にNalgene代謝ケージに入れ、試験化合物を注入する前に少なくとも7日間回
復させた。
【0098】 順化: 手術後の当日から開始して、各ラットを取扱いおよび注入方法ならび
に給餌レジメに順応させた。だいたい午前10:00に、全ラットに新しい食餌を与
えた。充足状態とするために新しい食餌を1時間にわたり自由に摂取させた。充
足期間の終了時に食餌の重さを量り、各ラットを最小限の拘束により取り扱って
そのダミーカニューレを取り出した。ダミーカニューレを毎日取り出すことによ
りカニューレの開通性を確保し、動物を注入手順に順応させた。その後ラットを
ケージに戻した。食物摂取は2時間後と翌朝に測定した。毎日取り扱うことでラ
ットを注入手順に慣れさせ、それに伴うストレスを最小限に抑えた。ストレスは
摂食行動研究では重要な考慮事項であり、ストレスが原因で、食物摂取に影響し
うる体内のホルモン変化を引き起こすことがある。ラットの食物摂取が正常に戻
るまでラットをいかなる実験プロトコルにも使用しなかった。
【0099】 側脳室への注入: 試験物質はすべて人工脳脊髄液(aCSF; Harvard Apparatus
, Holliston Mass.)に溶解した。注入量は400nlとした。33ゲージ針を備えた10
μlのHamiltonシリンジ(Hamilton Co. Reno, NV. Model No.701)から成る注入器
を作製した。針の長さは、それを挿入したときに誘導カニューレの先端より1mm
下に延びるような長さとした。シリンジをHamiltonリピーターに取り付けた。リ
ピーターの2回のパルスが400nlの溶液を送達するように注入器を検量した。針
を適所に約30秒間保持し、その後注入した物質の逆流を防ぐよう、ごくゆっくり
と針を取り出した。
【0100】 カニューレ位置の確認: ラットが手術から完全に回復したら、誘導カニュー
レの位置を、1時間の充足期間後に5μgのhNPY (Peninsula Laboratories, Belm
ont, Calif.)の注入により誘導した食物摂取を評価することで確認した。注入の
2時間後に各ラットの食物摂取を記録した。NPY誘導した2時間の食物摂取が、
非注入日に前もって記録しておいた2時間の食物摂取の少なくとも2倍である場
合に、誘導カニューレは正しい位置にあると見なした。NPY注入から試験化合物
注入までを最低でも72時間みた。実験プロトコルではNPY応答性ラットだけを使
用した。各試験化合物の注入後にはカニューレの開通性を再確認した。
【0101】 試験化合物: NPY応答性ラットにまずaCSFをICV注入して一夜の基底食物摂取
を測定した。自発的食物摂取を制御する際のGHSR-R受容体の潜在的役割を評価す
るため、ラット(n=6)に1μgまたは10μgのリガンドペプチドNMU(ラット、Ph
oenix Pharmaceuticals, Mountainview, CA)をICV注入した。別のラットには陽
性対照として0.3μgのペプチドメラノコルチンアゴニストMTII (Peninsula Labo
ratories, Belmont, Calif.)をICV注入した(Murphyら, 1998 Neuropeptides 32
:491-497 参照)。
【0102】 データ解析: 食物摂取の測定は、分散分析法を用いてさまざまな時期にさま
ざまな処置レジメのもとで個々のラットに対して行なった。このパラダイムでは
、各ラットに試験化合物を1回以上投与したのみならず、ビヒクルも1回投与し
た。処置ラットの食物消費を、不対両側t検定を使ってaCSFビヒクル処置ラット
と比較した。各動物からaCSFビヒクルに対する食物摂取の変化パーセントを求め
た。不対両側t検定を使ってグループ間の比較を行なった。
【0103】 結果: 10μg用量のNMUは食物摂取の59%(p<0.01)抑制をもたらした。下記
の表を参照されたい。
【0104】
【表1】 粉状のげっ歯類用飼料(Purina #7012)を用いた、やせたCRLラットの一夜食物摂
取に及ぼすICV(LV)投与したNMU(1および10μg)の影響
【0105】 結論: GHSR-RのペプチドリガンドNMUは、ラットの食物摂取に対して著しい
影響を及ぼし、正常な摂食行動に該受容体が関与している可能性を示唆する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1A〜Cは、マウスGHSR-RのDNA配列(配列番号1)と推定アミノ酸配列(配列
番号2)を示す。推定上の膜貫通αヘリックスには上線が引いてあり、1〜7の
番号が付されている。
【図2】 図2A〜Cは、ヒトGHSR-RのDNA配列(配列番号3)と推定アミノ酸配列(配列番
号4)を示す。推定上の膜貫通αヘリックスには上線が引いてあり、1〜7の番
号が付されている。
【図3】 図3A〜Cは、本発明のGHSR-RとGHS-R/NT-Rファミリーの他のメンバーとの比較
を示す。
【図4】 図4Aは、GHSR-R発現のノーザンブロット分析である。 図4Bは、GHSR-R発現のサザンブロット分析である。
【図5】 図5は、エクオリンアッセイによるGHSR-RのNMUによる活性化を示す。GHSR-R
を安定して発現するHEK293/aeq細胞(黒の記号)およびトランスフェクトされて
いない細胞(白の記号)を、ラットNMU-23(丸)およびブタNMU-8(四角)の5
倍連続希釈物に対してアッセイした(n=3)。
【図6】 図6は、FLIPR (Fluorometric Imaging Plate Reader; Molecular Devices, I
nc.)でアッセイしたGHSR-RのNMUによる活性化を示す。Cos-7細胞をGHSR-R/pIRES
puromycinおよび対照ベクターで一過性にトランスフェクトし、72時間後にラッ
トNMU-23(三角)およびブタNMU-8(丸)に対してアッセイした(n=6)。
【図7】 図7は、NMUの放射性リガンド結合アッセイである。125I標識したラットNMU-
23についての競合アッセイを、GHSR-Rを安定して発現するHEK293/aeq細胞を用い
て行なった。
【図8】 図8は、β-ラクタマーゼアッセイによるCHO-NFAT-bla細胞におけるGHSR-RのN
MUに対する用量応答を示す。NMUを10倍連続希釈で希釈し、3回ずつアッセイし
た。このアッセイでのGHSR-Rに対するNMUのEC50は約75pMである。
【図9】 図9は、β-ラクタマーゼアッセイによるHEK293CRE-bla細胞におけるGHSR-Rの
NMUに対する用量応答を示す。NMUを10倍連続希釈で希釈し、3回ずつアッセイし
た。このアッセイにおいて、GHSR-Rに対するNMUのEC50は約3nMである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 G01N 33/15 Z C12Q 1/02 33/50 Z G01N 33/15 33/566 33/50 C12N 15/00 ZNAA 33/566 5/00 A (72)発明者 ハワード,アンドリュー,ディー. アメリカ合衆国 07065 ニュージャージ ー州,ローウェイ,イースト リンカーン アヴェニュー 126 (72)発明者 マッキー,カレン,カルジュ アメリカ合衆国 07065 ニュージャージ ー州,ローウェイ,イースト リンカーン アヴェニュー 126 Fターム(参考) 2G045 AA40 CB01 DA12 DA13 DA14 DA36 FB02 FB07 4B024 AA01 AA11 BA63 CA04 DA01 DA02 DA05 DA11 EA04 GA11 4B063 QA01 QA18 QQ20 QR80 4B065 AA01X AA57X AA87X AA91Y AA93Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA46 4H045 AA10 BA10 CA40 DA50 EA50 FA72 FA74

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2に示す配列と少なくとも90%相同である受容体で
    あって、受容体に関連したタンパク質を含まない該受容体。
  2. 【請求項2】 配列番号4に示す配列と少なくとも90%相同である受容体で
    あって、受容体に関連したタンパク質を含まない該受容体。
  3. 【請求項3】 配列番号2に示す配列を含む受容体。
  4. 【請求項4】 配列番号4に示す配列を含む受容体。
  5. 【請求項5】 配列番号2に示す配列からなる受容体をコードする核酸であ
    って、関連した核酸を含まない該核酸。
  6. 【請求項6】 配列番号4に示す配列からなる受容体をコードする核酸であ
    って、関連した核酸を含まない該核酸。
  7. 【請求項7】 高度にストリンジェントな条件下で配列番号1に示す配列と
    ハイブリダイズする核酸であって、関連した核酸を含まない該核酸。
  8. 【請求項8】 高度にストリンジェントな条件下で配列番号3に示す配列と
    ハイブリダイズする核酸であって、関連した核酸を含まない該核酸。
  9. 【請求項9】 配列番号1に示す配列を含む核酸であって、関連した核酸を
    含まない該核酸。
  10. 【請求項10】 配列番号3に示す配列を含む核酸であって、関連した核酸
    を含まない該核酸。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の核酸を含むベクター。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の核酸を含むベクター。
  13. 【請求項13】 請求項11記載のベクターを含む宿主細胞。
  14. 【請求項14】 請求項12記載のベクターを含む宿主細胞。
  15. 【請求項15】 リガンドを同定する方法であって、 (a) 請求項3記載の受容体を発現している細胞に、該受容体に特異的なリガン
    ドであると予想される化合物を接触させ、 (b) 結合が起こるか否かを判定し、その際、結合が起こることがリガンドの存
    在の陽性指標となる、 ことを含んでなる方法。
  16. 【請求項16】 リガンドを同定する方法であって、 (a) 請求項4記載の受容体を発現している細胞に、該受容体に特異的なリガン
    ドであると予想される化合物を接触させ、 (b) 結合が起こるか否かを判定し、その際、結合が起こることがリガンドの存
    在の陽性指標となる、 ことを含んでなる方法。
  17. 【請求項17】 GHSR-Rのリガンドを同定する方法であって、 (a) 請求項3記載の受容体を発現している細胞に、該受容体に特異的なリガン
    ドであると予想される化合物を、クラゲ・エクオリンまたはCa2+の動員に応答性
    の他の適当なレポーターの存在下で接触させ、 (b) 該受容体の活性化を示す発光または該レポーターからの他のシグナルをモ
    ニターし、その際、活性化がリガンドの存在の陽性指標となる、 ことを含んでなる方法。
  18. 【請求項18】 GHSR-Rのリガンドを同定する方法であって、 (a) 請求項4記載の受容体を発現している細胞に、該受容体に特異的なリガン
    ドであると予想される化合物を、クラゲ・エクオリンまたはCa2+の動員に応答性
    の他の適当なレポーターの存在下で接触させ、 (b) 該受容体の活性化を示す発光または該レポーターからの他のシグナルをモ
    ニターし、その際、活性化がリガンドの存在の陽性指標となる、 ことを含んでなる方法。
  19. 【請求項19】 ある物質がGHSR-Rのアゴニストまたはアンタゴニストにな
    り得るかを判定する方法であって、 (a) 請求項3記載の受容体を発現している細胞に、標識したニューロメジンU
    を、該物質の存在下および不在下で接触させ、 (b) ニューロメジンUのGHSR-Rへの結合を測定し、その際、ニューロメジンU
    の結合量が、該物質の不在下と比べて該物質の存在下でより少ないまたはより多
    い場合は、該物質がGHSR-Rのアゴニストまたはアンタゴニストとなり得る、 ことを含んでなる方法。
  20. 【請求項20】 ある物質がGHSR-Rのアゴニストまたはアンタゴニストにな
    り得るかを判定する方法であって、 (a) 請求項4記載の受容体を発現している細胞に、標識したニューロメジンU
    を、該物質の存在下および不在下で接触させ、 (b) ニューロメジンUのGHSR-Rへの結合を測定し、その際、ニューロメジンU
    の結合量が、該物質の不在下と比べて該物質の存在下でより少ないまたはより多
    い場合は、該物質がGHSR-Rのアゴニストまたはアンタゴニストとなり得る、 ことを含んでなる方法。
  21. 【請求項21】 GHSR-Rのリガンドを同定する方法であって、請求項3記載
    の受容体を発現している細胞に、該受容体に特異的なリガンドであると予想され
    る化合物を接触させ、細胞内サイクリックAMP(cAMP)の濃度の変化をモニターし
    、その際、cAMPの増加がリガンドの存在の陽性指標となる、ことを含んでなる方
    法。
  22. 【請求項22】 GHSR-Rのリガンドを同定する方法であって、請求項4記載
    の受容体を発現している細胞に、該受容体に特異的なリガンドであると予想され
    る化合物を接触させ、細胞内サイクリックAMP(cAMP)の濃度の変化をモニターし
    、その際、cAMPの増加がリガンドの存在の陽性指標となる、ことを含んでなる方
    法。
  23. 【請求項23】 ある物質がGHSR-Rのアゴニストになり得るかを判定する方
    法であって、請求項3記載の受容体を発現している細胞に、該物質を、クラゲ・
    エクオリンまたはCa2+に応答性の他の適当なレポーターの存在下で接触させ、該
    受容体の活性化を示す発光または該レポーターからの他のシグナルをモニターし
    、その際、活性化がアゴニストの存在の陽性指標となる、ことを含んでなる方法
  24. 【請求項24】 ある物質がGHSR-Rのアゴニストになり得るかを判定する方
    法であって、請求項4記載の受容体を発現している細胞に、該物質を、クラゲ・
    エクオリンまたはCa2+に応答性の他の適当なレポーターの存在下で接触させ、該
    受容体の活性化を示す発光または該レポーターからの他のシグナルをモニターし
    、その際、活性化がアゴニストの存在の陽性指標となる、ことを含んでなる方法
  25. 【請求項25】 ある物質がGHSR-Rのアンタゴニストになり得るかを判定す
    る方法であって、請求項3記載の受容体を発現している細胞に、該物質を、次い
    でニューロメジンUを、クラゲ・エクオリンまたはCa2+に応答性の他の適当なレ
    ポーターの存在下で接触させ、該受容体の活性化を示す発光または該レポーター
    からの他のシグナルをモニターし、その際、発光またはシグナルの量が、該物質
    の不在下と比べて該物質の存在下でより少ない場合は、該物質がGHSR-Rのアンタ
    ゴニストとなり得る、ことを含んでなる方法。
  26. 【請求項26】 ある物質がGHSR-Rのアンタゴニストになり得るかを判定す
    る方法であって、請求項4記載の受容体を発現している細胞に、該物質を、次い
    でニューロメジンUを、クラゲ・エクオリンまたはCa2+に応答性の他の適当なレ
    ポーターの存在下で接触させ、該受容体の活性化を示す発光または該レポーター
    からの他のシグナルをモニターし、その際、発光またはシグナルの量が、該物質
    の不在下と比べて該物質の存在下でより少ない場合は、該物質がGHSR-Rのアンタ
    ゴニストとなり得る、ことを含んでなる方法。
  27. 【請求項27】 ある物質がGHSR-Rのアゴニストになり得るかを判定する方
    法であって、請求項3記載の受容体を発現している細胞に該物質を接触させ、サ
    イクリックAMP(cAMP)の変化をモニターし、その際、cAMPの増加がアゴニストの
    陽性指標となる、ことを含んでなる方法。
  28. 【請求項28】 ある物質がGHSR-Rのアゴニストになり得るかを判定する方
    法であって、請求項4記載の受容体を発現している細胞に該物質を接触させ、サ
    イクリックAMP(cAMP)の変化をモニターし、その際、cAMPの増加がアゴニストの
    陽性指標となる、ことを含んでなる方法。
  29. 【請求項29】 ある物質がGHSR-Rのアンタゴニストになり得るかを判定す
    る方法であって、請求項3記載の受容体を発現している細胞に該物質を接触させ
    、サイクリックAMP(cAMP)の変化をモニターし、その際、cAMPの増加が最低ない
    し皆無なことがアンタゴニストの陽性指標となる、ことを含んでなる方法。
  30. 【請求項30】 ある物質がGHSR-Rのアンタゴニストになり得るかを判定す
    る方法であって、請求項4記載の受容体を発現している細胞に該物質を接触させ
    、サイクリックAMP(cAMP)の変化をモニターし、その際、cAMPの増加が最低ない
    し皆無なことがアンタゴニストの陽性指標となる、ことを含んでなる方法。
  31. 【請求項31】 肥満の治療または予防が必要な哺乳動物に、有効量のニュ
    ーロメジンUまたはGHSR-Rアゴニストを投与することを含んでなる、肥満の治療
    または予防方法。
  32. 【請求項32】 哺乳動物に、有効量のニューロメジンUまたはGHSR-Rアゴ
    ニストを投与することを含んでなる、哺乳動物の食物摂取を減退させる方法。
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