JP2002518619A - 容量性放電システムと磁心・コイル組立体を備えた火花点火システム - Google Patents

容量性放電システムと磁心・コイル組立体を備えた火花点火システム

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Abstract

(57)【要約】 火花プラグ直載コイル(CCP)型磁心・コイル組立体に接続された容量性放電(CD)システムを有する内燃機関用の火花点火システム。火花点火システムは、火花プラグに接続され、火花プラグのギャップに火花が生じる点火を開始するためのものである。火花点火システムは、アモルファス金属磁心と、一次コイルと、火花プラグへ供給される高電圧出力を生じる二次コイルとを有する磁心・コイル組立体を含んでいる。CDシステムは、充電され、スイッチとしてシリコン制御整流器(SCR)を用いて磁心・コイル組立体の一次コイルを介して急激に放電される。SCRの動作は、火花点火システムの点火を制御する回路により制御される。磁心・コイル組立体はパルス・トランスとして働き、その結果二次コイルにおける電圧が二次側と一次側の巻線数と関連させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 関連出願の相互参照 本願は、1996年4月29日出願の米国特許出願第08/639,498号
の一部継続出願である1997年1月27日出願の同第08/790,339号
の同じく一部継続出願である。
【0002】 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、内燃機関用の火花点火システムに関し、特に容量性放電システムと
磁心・コイル組立体とを含む、商業的に製造し得る方法でエンジン系統の性能を
改善し火花点火変圧器(トランス)における磁気要素のサイズを減じる火花点火
システムに関する。 2.従来技術の説明 火花点火式内燃機関においては、火花プラグのギャップ間に電弧を生じ、点火
事象すなわち機関のシリンダ内の燃料および空気の混合気の点火を生じるのに必
要な高電圧を生成するためフライバック・トランスが一般的に用いられる。この
ような点火火花事象のタイミングは、最良の燃料経済性および環境的に有害なガ
スの低い排出のために不可欠である。遅すぎる火花事象は、機関の出力および効
率の損失を招く。適正な火花タイミングは、機関の速度および負荷に依存してい
る。機関の各シリンダは、最適な性能を生じるために異なるタイミングをしばし
ば必要とする。各シリンダに対する異なる火花タイミングは、各火花プラグに対
して火花点火トランスを提供することによって達成することができる。
【0003】 機関効率を改善し不適正な点火火花タイミングと関連する諸問題の一部を軽減
するために、一部の機関は、機関速度、吸気の温度および圧力、機関温度、排気
酸素含量に対するセンサ、および「異音」または「ノッキング」を検出するセン
サを含むマイクロプロセッサ制御システムを装備している。
【0004】 低温の機関の初期運転中、およびアイドリングおよびアイドリング直後の運転
中に、異常に多量の有害ガス排出物が生成される。研究により、これら2つの機
関の運転領域における各点火事象に対する火花プラグの速い多重点弧が有害な排
出物を低減することが判ってきた。従って、高速の周期的火花点火システムを備
えることが望ましい。
【0005】 機関の点火不良(ミスファイアリング)は、有害な排出物を増大する。燃焼室
内の火花プラグの絶縁体における熱が充分でない状態で低温時の始動を頻繁に行
うと、絶縁体上にすす(ばい煙)が付着するため点火不良を招き得る。導電性の
すすは、火花事象に利用し得る電圧上昇を低減する。電圧の非常に高い上昇を生
じる火花点火トランスは、すすの汚れによる点火不良を最小限に抑え得る。
【0006】 火花点火トランスが火花プラグ端子へ直接取付けられ、従来の機関のコイルと
火花プラグとの間の高電圧配線を排除する火花プラグ直載コイル(coil−p
er−spark;CPP)型点火装置は、内燃機関の火花点火タイミングを改
善するための方法として評価をうけている。CPP点火装置の一例は、Nobl
eの米国特許第4,846,129号(以下本文では、Noble特許という)
に開示されている。火花点火トランスの物理的直径は、火花プラグが取付けられ
る機関の火花プラグ・ウエル内へ嵌合するものでなければならない。前記Nob
le特許において考えられた機関診断の目標を達成するために、特許権者はフェ
ライト・磁心を用いる間接的方法を開示している。理想的に、火花点火トランス
の磁気性能は、機関の全運転領域にわたって燃焼室内の点火条件を検知するのに
充分である。
【0007】 Noble特許により開示された点火および機関診断システムの良好な動作の
ため必要な火花点火性能を達成すると同時に、火花プラグのすす汚染による機関
の点火不良の事態を低減するために、火花点火トランスの磁心素材は、(i)あ
る透磁性を持ち、(ii)低い磁気損失を持つものでなければならない。容量性
放電(CD)システムにおいては、非常に早い立上がり時間と迅速なエネルギ伝
達とが不可欠である。磁心素材は、低損失でありながら高い周波数応答が可能な
ものでなければならない。これらの要求される特性の組合わせは、適切な磁心素
材の入手の可能性を狭めている。自動車用の火花点火システムの目標コストを考
慮すると、磁心素材の考え得る候補はケイ素鋼、フェライト、および鉄を基材と
するアモルファス金属を含む。一般電力変圧器の磁心において一般的に用いられ
る従来のケイ素鋼は、安価であるが、その磁気損失は大きすぎる。磁気損失が比
較的低い薄手のケイ素鋼は、高価にすぎる。フェライトは、安価であるが、その
飽和誘導磁束密度は通常、0.5テスラ(T)およびキューリ温度より低く、こ
の場合磁心の磁気誘導は200℃付近でゼロに近づく。この温度は、火花点火ト
ランスの上限動作温度が約180℃とされることを考えると低すぎる。鉄を基材
とするアモルファス金属は、透磁性が比較的高くても、磁気損失は低くかつ飽和
誘導は高く1.5Tを越える。火花点火トランスに適するレベルの透磁性の達成
が可能な鉄を基材とするアモルファス素材が必要とされる。このような素材を用
いると、要求される出力仕様および物理的寸法基準を満たすトロイド構造のコイ
ルを構成することが可能である。火花プラグ・ウエルの寸法的要件は、使用が可
能である形態の種類を制限する。絶縁コイル組立体に対する典型的な寸法的要件
は、直径は25mmより小さく、長さは150mmより短い。これらのコイル組
立体もまた、火花プラグに対して高電圧端子と外周接地接続部の両側で装着し、
コイルから他の機関部分への弧絡を防止するに充分な絶縁を提供しなければなら
ない。外周接地部の接続は、典型的な火花プラグ直載コイル(coil−per
−plug)型システムにおけるように、機関ブロックからの帰還路を介して行
うことができる。典型的にコイルの頂部に置かれる一次コイル巻線に対して高電
流の接続を行う能力もなければならない。
【0008】 発明の概要 本発明は、火花プラグ直載コイル(CCP)型磁心・コイル組立体に接続され
た容量性放電(CD)システムを備える内燃機関用の火花点火システムを提供す
る。当該火花点火システムは、火花プラグに接続され、点火事象すなわち火花プ
ラグのギャップに跨がる火花を開始するように構成される。前記CDシステムは
、12ボルトDCバッテリの出力を約300ないし600ボルトDCの電圧へ昇
圧するDC−DCコンバータの出力により充電されるコンデンサ(典型的に、約
1ないし2マイクロファラッド定格)を含んでいる。このコンデンサは、その後
、シリコン制御整流器(SCR)をスイッチとして用いて磁心・コイル組立体の
一次コイルを介して急激に放電される。SCRの動作は、火花点火システムの点
火を制御する回路により制御される。磁心・コイル組立体は、二次コイルに現わ
れる電圧が二次側対一次側の巻線比に関連するようにパルス変成器(トランス)
として働く。本発明においては、二次側と一次側との間の最適な巻線比は、誘導
コイル・システムにおける巻線比とは異なる。容量性放電用途の他の伝統的な高
性能コイルは、一次側巻数は30であり二次側巻数は2500である。ピーク二
次電流は約1アンペアであり、放電時間は約140マイクロ秒である。典型的に
、このようなCDシステムの磁心・コイル組立体は、一次側コイルにおいて2な
いし4回、二次側コイルにおいては150ないし250回の巻数を有する。ピー
ク二次電流は約3アンペアであり、放電時間は約60マイクロ秒である。二次巻
線および火花プラグの電弧に流れる電流として規定される出力パルス幅は、一次
側における蓄電コンデンサの放電時間と同じである。このような磁心・コイル組
立体の放電時間は、磁心の飽和により非常に短い。アモルファス金属心の有効な
トロイド形状および高周波特性は、磁心・コイル組立体の二次コイルへエネルギ
を効率的に移転する。火花プラグに対する典型的なピーク放電電流は数アンペア
の範囲にあり、放電時間は典型的に60マイクロ秒より短い。磁心・コイル組立
体の実抵抗値が低いため、磁心・コイル組立体に対する火花プラグ・ギャップの
良好なインピーダンスの整合を可能にする。
【0009】 一般に、本発明の磁心・コイル組立体は、磁心素材の透磁性により、少数の一
次コイルと二次コイルの巻線と接続された低磁気損失を持つ強磁性アモルファス
金属合金からなる磁心を含む。磁心・コイル組立体は、電圧励起のためCDシス
テムに接続された1つの一次コイルと、高電圧出力のための二次コイルとを有す
る。二次コイルは、それぞれアモルファス金属磁心とコイルとを持つ複数の磁心
・コイル小組立体を含んでいる。磁心・コイル小組立体のコイルは、隣接するコ
イルが同じ方向に巻付けられないように交互に時計方向と反時計方向に巻付けら
れる。磁心・コイル小組立体の交互のコイル巻線は、磁心・コイル小組立体の各
々により生成される電圧の和である二次コイルからの高電圧出力を提供する。C
Dシステムの主蓄電コンデンサが放電すると、磁心・コイル組立体はパルス・ト
ランスとして働き、磁心・コイル組立体の二次対一次コイルの巻数比に基いてC
Dシステムからの電圧出力を昇圧する(すなわち、約300ないし600ボルト
DCの範囲内)。本発明の磁心・コイル組立体により生成される出力電圧は、3
0キロボルト(kV)を越え得る。一次側と二次側のコイル巻線数(巻数)が少
なければ、従来技術の誘導型磁心・コイル組立体より抵抗値およびインダクタン
スが少ない磁心・コイル組立体となる。その結果、本発明は、従来技術の磁心・
コイル組立体に比して、磁心・コイル組立体の構造全体と関連するCDシステム
の主蓄電コンデンサの速い放電時間により一部が改善された点弧能力を提供する
【0010】 特に、磁心・コイル組立体の磁心は、低い磁心損失および透磁性(約100な
いし500の範囲内)を呈するアモルファス強磁性体からなっている。このよう
な磁気特性は、燃焼サイクルにおける火花プラグの迅速な点火に特に適している
。すすの汚染による機関の点火不良は最小限に抑えられる。更に、コイルからプ
ラグへのエネルギ移動が非常に高い効率で行われる。略々トロイド状の磁心構造
の低い二次抵抗(典型的に、50オームより小)が、これまでの従来技術のCD
システムより数倍高い二次ピーク電流を提供し、磁心・コイル組立体の二次巻線
ではなく火花においてエネルギを消費することを可能にする。複数の磁心・コイ
ル小組立体において生成される個々の二次電圧は急激に上昇し、システムの総合
磁束変化量に基いて磁心・コイル小組立体を次々に加算してゆく。このため、現
在のトロイド・コイル巻線法により巻付けられた幾つかの磁心・コイル小組立体
を組合わせて優れた性能を持つ1つの組立体を生じる能力を可能にする。結果と
して、本発明の磁心・コイル組立体は、1つの二次コイルを有する磁心・コイル
組立体に比して製造コストが安く、効率がよく、かつ動作における信頼性が高い
【0011】 本発明については、その望ましい実施の形態の以降の記述と添付図面を参照す
れば明らかになるであろう。図面においては、同じ参照番号が類似する要素を示
す。
【0012】 望ましい実施の形態の詳細な説明 本発明は、内燃機関のシリンダ内に点火事象を生じるための火花点火システム
を目的とする。当該火花点火システムは、火花プラグに対して送られる高電圧出
力を生成するため磁心・コイル組立体に接続された容量性放電(CD)システム
からなる。CDシーケンスにおける主蓄電コンデンサは、約300ないし600
ボルトDC間の電圧まで充電する。次に、コンデンサは、パルス・トランスとし
て働く磁心・コイル組立体の一次巻線を介して放電され、一次コイルと二次コイ
ル間の巻数比と関連する強さを持つ電圧を二次コイルに誘導する。本発明の磁心
・コイル組立体により生成された出力電圧は、30キロボルト(kV)を越え得
る。一次コイルと二次コイルの巻線数(すなわち、巻数)の少ない方が、従来技
術の誘導型磁心・コイル組立体より低い抵抗値とインダクタンスとを持つ磁心・
コイル組立体を提供する。結果として、本発明は、一部は、磁心・コイル組立体
の構造全体と関連するCDシステムの主蓄電コンデンサの速い放電時間により、
従来技術の磁心・コイル組立体に比して改善された多重点弧能力を提供する。C
Dシステムの放電時間は、約60マイクロ秒ないし約200マイクロ秒の範囲に
わたる。一次コイルと二次コイルの磁心のトロイド状形状および高周波性能特性
が、効率的にエネルギを一次コイルから二次コイルへ移転する。
【0013】 まず図面を詳細に参照して、図1は、磁心・コイル組立体34に接続され、内
燃機関(図示せず)の1つのシリンダ内に配置された火花プラグ120に点火事
象を生じるように本発明により構成された容量性放電(CD)システム200か
らなる火花点火システム100のブロック図である。CDシステム200は、典
型的に12ボルトのバッテリである電源110からの電圧を約300ないし60
0ボルトDCの範囲内に昇圧するDC−DC電圧コンバータ230を含む。コン
バータ230からの電圧出力(すなわち、300ないし600ボルトDC)は、
主蓄電コンデンサ250を第1のダイオード260を介して充電する。蓄電コン
デンサ250は、約1ないし2マイクロファラッドの値を定格とするセラミック
・コンデンサである。蓄電コンデンサ250は、コンバータ230の電圧出力(
すなわち、約300ないし600ボルトDC)まで充電することが望ましい。コ
ンデンサ250の放電は、論理回路220からのSCRトリガー240により受
信られる論理信号に応答してSCRトリガー240によりオンにされるシリコン
制御整流器(SCR)242によって制御される。論理回路220は、電源11
0に接続され、SCRトリガー240を制御するため論理回路220により処理
される点火信号入力222を受取る。点火信号は、通常は、ピックアップ・コイ
ル(図示せず)および瞬動抵抗(spinning reluctor)により
生成される。この抵抗は、瞬動ギアに類似し、ちょうど可動磁石であるかのよう
に電圧を生成する。ギアの歯がピックアップ・コイルに接近すると正の電圧がコ
イルに誘起され、抵抗がコイルから遠去かると負の電圧が誘起される。抵抗とピ
ックアップ・コイルの場所が、点火時を決定する。この抵抗はまた、クランクシ
ャフトに載置することもできる。ギアのみが唯一の方法ではなく、穴のあいた板
も同じ作用を生じる。蓄電コンデンサ250が完全に充電されると、SCR24
2がSCRトリガー240により励起され、蓄電コンデンサ250がSCR24
2を介して放電し、磁心・コイル組立体34の一次コイル36(例えば、図2参
照)に電流を流す。蓄電コンデンサ250からの電流により一次コイル36に生
じた電圧は、一次コイル36と二次コイル20との間の巻数比に比例して一次コ
イル36から二次コイル20へ増分される。二次コイル20に生じた電圧は火花
プラグ120へ送られ、これにより火花プラグ120に点火事象を生じる。第2
のダイオード280がCDシステム200の出力に跨がって接続され、磁心・コ
イル組立体34からの逆の極性の電圧信号がCDシステム200へフィードバッ
クされることを防止する。CDシステム200の放電時間は、CDシステム20
0内部の放電経路幅のキャパシタンス、インダクタンスおよび抵抗値、および磁
心・コイル組立体34の一次コイル36によって決定される。CDシステム20
0の放電時間は、約60マイクロ秒ないし約200マイクロ秒の範囲内であり、
本発明の多重点弧周波数を少なくとも部分的に決定する。蓄電コンデンサ250
は、典型的に、非常に低い抵抗特性(例えば、低い等価の直列抵抗(ESR))
となるように選択される。CDシステム200における抵抗値の主たるソースは
、リード線および磁心・コイル組立体34の一次コイル36における配線、およ
び蓄電コンデンサ250のESRである。
【0014】 次に図2において、本発明の磁心・コイル組立体34は、電圧の励起のためC
Dシステム200に接続された共通一次コイル36と、高電圧出力を生成するた
め火花プラグ120に接続された二次コイル20とを含んでいる。二次コイル2
0は、それぞれが強磁性アモルファス金属合金からなる磁心10とその周囲に巻
付けられた二次コイル16、18、22とを持つ複数の略々トロイド状の磁心・
コイル小組立体32を含む。磁心・コイル小組立体32の二次コイル16、18
、22は、隣接してたい積された小組立体32が同じ方向に巻付けられないよう
に、相互に直列に接続されかつ時計方向(cw)および反時計方向(ccw)に
交互に巻付けられている。磁心・コイル小組立体32は、CDシステム200か
らおよび共通一次コイル36を介して同時に励起され、このように励起されると
、二次コイル20の1つの高電圧出力として付加的かつ総合的に火花プラグ12
0に対して送られる付加的な二次電圧を生じる。典型的に、二次コイル20は、
火花プラグ120の中心電極へ供給される高電圧出力が負となるように構成され
る。
【0015】 磁心10は、鉄を基材とする合金を含む高い磁気誘導を生じるアモルファス合
金から形成されることが望ましい。2つの基本的な形態の磁心10が示される。
これらは、間隙を空けられ(例えば、図3A−図3D参照)、また間隙を空けず
に置かれ(例えば、図4A−図4D参照)、本文ではともに磁心10と呼ばれる
。間隙を空けた磁心10は、磁気的に連続した経路上に周方向に不連続な磁石片
を有する。このような磁心10の一例は、磁心10の全長にわたり延長する、当
技術において空隙として知られる小さなスリット8を持つトロイド状の磁心であ
る。このスリット8は、典型的に、幅が1インチ(約25.4mm)の数千分の
一程度である。一次コイル36、二次コイル20に対するスリット8の配置は、
設計上の選択事項である。間隙を空けた形態は、磁気経路の空隙部分が全磁心の
透磁性を減じるので、磁心10の必要な透磁性が磁心の巻付け時の透磁性よりい
ちじるしく低いときに用いられる。間隙を空けない磁心10は、例えば、時間的
/温度的ななまし処理のような事後処理法を介して得られた空隙はあるが物理的
には連続し典型的なトロイド状磁心において見出されるものと類似する構造を持
つ磁心10の透磁性に類似する透磁性を有する。間隙がある場合と間隙がない場
合の両方の形態は、本発明により用いられ、磁心の有効透磁性が所要の範囲内に
あるかぎり互換性がある。従って、間隙のない磁心10に対する論議は間隙のあ
る磁心10に対しても等しく妥当し、間隙のない磁心10は本発明のアモルファ
ス金属合金磁心10の限定しない事例として論議されることを理解すべきである
。間隙のない磁心10は、間隙のない磁心素材の使用に限定されることはないが
、このような定形設計の論証のため選択された。
【0016】 磁心10は、鉄合金を基材とするアモルファス金属合金から作られ、磁心の透
磁性が約1KHzの周波数において測定されるとき100ないし300の範囲内
にあるように形成される。間隙のない磁心10の効率を、うず電流損失を減じる
ことにより改善するため、比較的短い磁心シリンダが巻付けられて処理され、端
面どうし積み重ねて所定の量の磁心を得る。間隙のない磁心10の漏れ磁束は、
間隙のある磁心10からよりも非常に少なく、周囲に生じる望ましくない無線周
波干渉は少ない。図1に示された磁心・コイル組立体34は、限定しない事例と
して、約150ないし200回の巻線数を持つ二次コイル20を有する。一次コ
イル36に対する二次コイル20の巻線比は、典型的に、50ないし100の範
囲内にある。磁心・コイル組立体34はパルス・トランスとして働くので、非常
に少ないエネルギが一次コイル36に蓄積されるが、その代わり、二次コイル2
0へ迅速に移転される。主なエネルギ・ソースは、このような動作、すなわち、
図1に示されたCDシステム200の蓄電コンデンサ250に対して要求される
。蓄電コンデンサ250は、典型的に、約1ないし2マイクロファラッドの範囲
内の定格とされ、放電に先立ち典型的に約300ないし600ボルトDCの範囲
内に充電される。充電は、典型的に、公称バッテリ電圧110(典型的に、約1
2ボルトDC)を所定の300ないし600ボルトのレベルまで変換するDC−
DC電圧コンバータ230を介して行われる。CDシステム200の放電経路は
、蓄電コンデンサ250から、スイッチとして働くSCR242を介して磁心・
コイル組立体34の一次コイル36へ至り、再びコンデンサ250へ戻る。CD
システムの放電時間は、約60マイクロ秒ないし約200マイクロ秒の範囲にわ
たる。
【0017】 本発明の磁心・コイル組立体34においては、磁心10が飽和する。一次コイ
ル36から二次コイル20への電圧の逓昇は、一次コイル36対二次コイル20
の巻線比によって決定され、典型的には約50ないし100の範囲内にあり、す
なわち、二次コイル20の電圧は一次コイル36の電圧の約50ないし100倍
となる。二次コイル20の低い抵抗値は、非常に高いピーク電流値、典型的には
約3アンペアが火花プラグ120に流れ、点火事象においては火花プラグのギャ
ップに流れることを許容する。従来のコイルの0.1アンペアよりはるかに高い
このような大きな電流値は、火花プラグ120により生じるホット・スパークを
生じる結果となり、これが更に内燃機関のシリンダ内の良好な燃焼をもたらす。
磁心・コイル組立体34の出力インピーダンスが低く、典型的に50オームより
低く、二次コイル20における電圧上昇がマイクロ秒以下の範囲にあるため、本
発明の磁心・コイル組立体34は、汚染した火花プラグにおいてさえ、非常に低
いインピーダンス負荷を駆動することができ、かつ典型的に略々全出力電圧を送
ることができる。本発明により構成された火花点火システム100に対して、3
0キロボルト(kV)を越える開回路電圧が可能である。
【0018】 本発明によれば、磁心は、12mmの内径、17mmの外径および15.6m
mの高さを持つ直方体に巻付けられたリボン状のアモルファス金属材からなるも
のであった。これらの磁心は、約80mmの有効シリンダ高さとなるように積み
重ねられる。個々のシリンダ高さは、全シリンダ高がシステムの要件を満たすか
ぎり、略々80mmから10mmまでの単一高さに変化することができた。当例
に用いた寸法に直接接着することは要件ではない。これは、入出力要件に従って
設計空間の大きな変更が生じるゆえである。最終的に構成される直方体が略々長
形のトロイドとして磁心を形成した。磁心とコイル巻線との間の絶縁は、巻付け
形態として2倍になり略々トロイド状の磁心の巻付けを容易にする高温に耐える
成形可能プラスチックの使用によって達成された。二次コイル20を120ない
し200回巻付けるため微小径ワイヤが用いられた。最良性能のコイルは、略々
トロイド状の磁心10の円周の約180°ないし300°にわたりワイヤが均等
間隔に置かれた。残りの60°ないし180°は一次コイル36の巻付けのため
用いられた。(例えば、図3Cおよび図4C参照)このような形式の設計の1つ
の欠点は、トロイド状磁心10の縦横比であり、全般的な動作に必要な二次コイ
ルの巻き数であった。非常に細いワイヤ(典型的に、39ゲージ以上)を巻付け
作業の間にひどく重なったり断線することなく取扱うのに、これらコイルを巻付
けるジグが必要であった。典型的なトロイド状巻付け機械は、その特有の構造の
ためコイルを略々このような縦横比に巻付けることができない。磁心を通して押
し入れ次いで外周部に通されるシャトルに基く別の設計が必要とされ、特別注文
されねばならない。典型的に、これらコイルの巻付けを行う時間は非常に長かっ
た。長形のトロイド形状は、機能的ではあるが商業的に魅力的な充分に低コスト
で大量生産することは困難であろう。
【0019】 次に、図3Aないし図3D、および図4Aないし図4Dにおいて、本発明の磁
心・コイル組立体34の構造および組立てについて詳細に論述する。下記の論議
は、図4A−図4Dに示した間隙のない磁心10の形態に対するものであるが、
かかる論議は、図3A−図3Dに示した間隙のある磁心10の形態にも同様に妥
当することを理解すべきである。二次コイル20は、それぞれがアモルファス金
属合金の磁心10と、参照番号14(図4C)により全体的に示され、特に参照
番号16、18、22(図4D)により示された二次コイルとを持つ複数の磁心
・コイル小組立体32からなる。鋳造されたままの状態で1.5テスラ(T)を
越える飽和誘導磁束を持つ鉄を基材とするアモルファス金属合金からなる磁心1
0が用意された。この磁心は、約15.6mmの柱高とそれぞれ約17mmの外
径と約12mmの内径とを持つ略々円筒状の形態を持っていた。これら磁心10
は、外部から印加される電界で熱処理された。二次コイル20は、それぞれが磁
心10を持つ複数の積み重ねられた磁心・コイル小組立体32からなることが望
ましい。複数の磁心・コイル小組立体34は、二次コイル20を現用するコイル
巻き機械を用いて巻付けることができる比較的小さな構成要素レベルの構造へ分
割する。本発明は、従来の市販のコイル巻き機械を用いる大きさと形状である同
基材のアモルファス金属の磁心素材の心部を用いる。これは、磁心10を受入れ
るような大きさと形状であり略々トロイド形状の磁心・コイル小組立体32(例
えば、図4C参照)として巻付けられる小組立体30(例えば、図4B参照)を
形成する絶縁カップ12を形成することによって達成される。二次コイル16、
18、22の各々は、非分割型、すなわち一体型の磁心を持つ典型的な従来技術
の二次コイルと同数の巻き数を有する。図4Dに示された磁心・コイル組立体3
4は、所望の出力特性を生じるように構成された二次コイル20を提供するため
積み重ねた直列接続磁心・コイル小組立体32を含んでいる。次に、一次コイル
36が複数の積み重ねた磁心・コイル小組立体32の周囲に巻付けられる。しか
し、従来技術の一体型磁心の二次コイルを持つ場合とは対照的に、本発明の二次
コイル20を含む磁心・コイル小組立体32は、隣接して積み重ねた小組立体3
2が同じ方向に巻付けられないように、交互に時計方向および反時計方向に巻付
けられる。磁心・コイル小組立体32のコイル16、18、22間の電気的接続
を容易にすることに加えて、このような巻付け形態は磁心・コイル小組立体32
のそれぞれの出力電圧を増すことを許容する。典型的な二次コイル20は、反時
計方向(ccw)に巻付けられ火花プラグ120に接続する第1の出力結線とし
てリード部すなわち出力線24を持つ第1の、すなわち最下部の二次コイル16
を含む。論議を容易にするため、リード部24を持つ磁心・コイル組立体34の
側は、これが典型的に火花プラグ120の頂部に載りその中心電極に接続される
ので、最下部と呼ばれる。磁心・コイル組立体34の反対側(以下に詳細に述べ
るように、リード部26を持つ)は、一次コイル36が一般にこの側から接近可
能であるので、最上部と呼ばれる。2番目の、すなわち中間の二次コイル18は
、最下部の二次コイル16の逆方向に、すなわち時計方向(cw)に巻付けられ
、間に充分な絶縁をもたらすようにスペーサ28を介して最下部の二次コイル1
6の頂部に積み重ねられる。あるいはまた、スペーサ28は、絶縁カップ12の
頂部から上方へ延長する縦方向のロッド130(例えば、図4B参照)で置換し
てもよい。これらのロッド130は、スペーサ28により与えられる空間と同様
に隣接する磁心・コイル小組立体32間に空間を提供する。中間の二次コイル1
8の下方リード部42は、最下部の二次コイル16の上方リード部40に接続さ
れる。第3の、すなわち最上部の二次コイル22は、反時計方向に巻付けられ、
間に絶縁を生じるようにスペーサ28を介して中間の二次コイル18の最上部に
重ねられる。最上部の二次コイル22の下方リード部46は、中間の二次コイル
18の上方リード部44に接続される。磁心・コイル小組立体32の総数は、設
計上の基準および物理的な寸法要件によって設定される。このように、3個の磁
心・コイル小組立体32を持ち、図4A−図4Dに詳細に示された磁心・コイル
組立体34の二次コイル20は、本発明の望ましい実施の形態の限定しない事例
として提供される。あるいはまた、本発明の二次コイル20は、設計上の基準、
物理的寸法要件その他の要因により定まる数の磁心・コイル小組立体32を含み
得る。最上部の二次コイル22における最後の上方リード部26は、磁心・コイ
ル組立体34の第2の出力接続を形成する。典型的に、リード部26は磁心・コ
イル組立体34の電流の帰還路を提供するが、リード部24は火花プラグの中心
電極に接続され負の電位にある。
【0020】 図4Cに示されるように、磁心・コイル小組立体32の二次コイル16、18
、22はそれぞれ、トロイド形状の磁心10の周囲の略々180°ないし300
°の範囲内を覆うように巻付けられる。磁心・コイル小組立体32は、図4Cに
示された、各磁心10の周囲の略々60°ないし180°の範囲内の巻線のない
部分が縦方向にそろうように積み重ねられる。共通一次コイル36は、二次コイ
ル16、18、22により覆われない磁心・コイル小組立体32の領域に巻かれ
、磁心10の周囲の略々60°ないし180°の範囲内にある。このような形態
は、本文では積み重ね型または積み重ね形態と呼ばれる。図4Dに示された、組
立てられた磁心・コイル組立体34は、出力リード線24、26および一次コイ
ルリード線が挿通される穴が明けられた高温度プラスチック・ハウジング(図示
せず)内に収容される。この組立体は、次に、高電圧絶縁密閉構造となるように
良好な密閉コンパウンド中で真空鋳造される。他の多くの種類の密閉材料がある
。密閉コンパウンドの基本的要件は、充分な絶縁耐力を持ち、構造内の他の全て
の材料に良好に接着し、反復、温度、衝撃および振動の厳しい環境要件に耐え得
ることである。また、密閉コンパウンドが低い比誘電率および低い損失正接を有
することも望ましい。このハウジング素材は、射出成形が可能であり、安価であ
り、比誘電率が低く、損失正接が小さく、密閉コンパウンドと同じ環境条件に耐
えるものでなければならない。
【0021】 従来技術の一体型すなわち非分割型の磁心・コイルの電圧分布は、二次コイル
の最初の巻線がゼロボルトであり最後の巻線が全電圧を受けるバリアック(va
riac)の電圧分布に類似している。この電圧分布は、実際に、コイル構造の
全高に及び、このため、二次コイルの最後の巻線またはその付近に電圧ストレス
を生じる結果となる。一次コイルは、二次コイルから絶縁され、二次コイル巻線
がない60°ないし180°の領域の略々中心に置かれる。一次コイル巻線は、
一次コイルに用いられる低電圧の駆動条件により実質的に低電位にある。
【0022】 図2に示されるように、本発明の磁心・コイル組立体34の電圧分布は望まし
くも異なる。各磁心・コイル小組立体32は、同じバリアック・タイプの分布を
呈するが、磁心・コイル組立体34の二次コイル20の重なり分布により、二次
コイル20の高電圧の出力は磁心・コイル小組立体32の数で除される。例えば
、図2に示されるように、二次コイル20が3個の磁心・コイル小組立体32を
含むならば、第1の、すなわち最下部の二次コイル16における電圧は、略々V
すなわちリード線24における二次コイル20の高電圧出力の全値からリード線
40における約2/3Vまでの範囲にわたる。同様に、2番目すなわち中間の二
次コイル18における電圧は、リード線42における約2/3Vからリード線4
4における約1/3Vまでの範囲にわたる。最後に、3番目のすなわち最上部の
二次コイル22における電圧は、リード線46における約1/3Vからリード線
26における約0Vまでの範囲にわたる。二次コイル16、18、22のそれぞ
れにおける電圧は、二次コイル巻線において、すなわち第1のコイル巻線から最
後のコイル巻線へ、略々線形に、すなわちリード線24におけるVからリード線
26における0Vまで変化し、リード線26はゼロボルトを基準としている。こ
のような形態は、二次コイル20の磁心・コイル小組立体32の二次コイル16
、18、22により課される高電圧ストレスの領域を軽減する。
【0023】 本発明のCDシステム200は、従来技術の誘導型構造より高速であり、70
マイクロ秒程度ごとの多重点弧能力を可能にする。このような形式のシステムは
、誘導型構造よりも低い分路抵抗値で動作することが可能である。約6ボルトD
Cないし約16ボルトDCの範囲にわたる入力電圧の場合は、主蓄電コンデンサ
250の放電時間は約25マイクロ秒ないし約58マイクロ秒までの範囲内にあ
る。図5におけるデータは、一次コイル巻き数3と二次コイル巻き数190を持
ち、二次コイルが3個の磁心・コイル小組立体32を含む磁心・コイル組立体3
4に対するものである。
【0024】 図5は、約0ないし約18ボルトDCの範囲にわたる調整可能な入力電圧に対
する二次コイル20の出力電圧をグラフで示している。本発明のCDシステム2
00に用いられたDC−DC電圧コンバータ230は、電圧を図5のX軸上に示
した値から約300ないし600ボルトDCの範囲内まで昇圧する。図5のX軸
に対する電圧値における変化とは無関係に、本発明の火花点火システム100の
入力電圧と出力電圧との間の関係は実質的に直線的であり、図5のグラフはこの
関係の正確な表示である。
【0025】 下記の事例は、本発明の更に完全な理解のために提示される。発明の原理およ
び実施を示すために提示される特定の技術的条件、素材、比率および報告データ
は、例示出会って発明の範囲を限定するものと見なすべきではない。
【0026】 事 例 約15.6mmの幅と約20μmの厚さとを持つ鉄を基材とするアモルファス
・リボン材が、機械加工されたステンレス鋼の心材上に巻付けられ、公差を維持
するため内径および外径上にスポット溶接された。12mmの内径が心材により
設定され、外径は17mmに選定された。仕上げられた円筒状磁心は約10グラ
ムの重量であった。磁心は、約2ないし16時間の浸漬時間で430°ないし4
50℃の範囲の窒素雰囲気中で焼鈍された。焼鈍された磁心は、絶縁カップ内へ
送致され、トロイド巻き線機械上で二次コイルとして小ゲージの被覆銅線を19
0回巻かれた。反時計方向(ccw)と時計方向(cw)の両ユニットが巻かれ
た。反時計方向の巻き方向は最下部と最上部の磁心・コイル組立体に対して用い
られ、時計方向の巻き方向は中間の組立体に対して用いられた。絶縁スペーサが
隣接した磁心・コイル組立体間に装加された。一次コイルを形成するため比較的
細いゲージ(二次コイル巻線より細いゲージ)のワイヤが、積み重ねたトロイド
状磁心の二次コイル巻線が存在しない領域に3回巻かれた。中間および最上部の
二次コイル小組立体のリード線が、中間および最上部の小組立体リード線として
相互に接続された。磁心・コイル組立体は、高温のプラスチック・ハウジング内
に置かれて焼成された。このような形態により、二次電圧がCDシステムにおけ
るDC−DCコンバータに対する入力電圧の関数として測定され、図5にグラフ
で示されている。
【0027】 本発明については非常に詳細に記述したが、このような詳細に拘泥する必要は
なく、当業者には更なる変更および修正が自明であり、全て頭書の請求の範囲に
記載される如き本発明の範囲に該当するものであることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明により構成された内燃機関の火花プラグにおける点火事象を開始するた
めの磁心・コイル組立体に接続された容量性放電システムを備える火花点火シス
テムのブロック図である。
【図2】 3つの重積された磁心・コイル小組立体からなる二次コイルを持つ図1の磁心
・コイル組立体を示す図である。
【図3】 AないしDは、ギャップを含むアモルファス金属合金磁心を用いて図2の磁心
・コイル組立体を製造する組立てシーケンスを示す図である。
【図4】 AないしDは、ギャップのないアモルファス金属合金磁心を用いて図2の磁心
・コイル組立体を製造する組立てシーケンスを示す図である。
【図5】 図1の火花点火システムのための容量性放電システムの磁心・コイル組立体に
対して与えられた入力電圧に対する二次コイルにおける出力電圧を示すグラフで
ある。
【手続補正書】
【提出日】平成12年12月12日(2000.12.12)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,GH,G M,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA, UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 パパネスター,ポール・アレキサンダー アメリカ合衆国ペンシルバニア州18337, ミルフォード,アール・アール 1 ボッ クス 1569 Fターム(参考) 3G019 EA12 EB06 FA02 FA04 KC02 KC03 KC04

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの燃焼室を有する内燃機関における点火事象
    を生じる火花点火システムであって、 a.予め定めた電圧を予め定めた頻度で反復的に生成する容量性放電システム
    と、 b.前記容量性放電システムに接続されて予め定めた前記電圧を受取る磁心・
    コイル組立体と、 を備え、前記磁心・コイル組立体が、強磁性アモルファス金属合金からなる磁心
    を有し、該磁心・コイル組立体が更に、 (i)前記磁心に巻かれ、かつ電圧を励起するため前記容量性放電システム
    に接続された一次コイルと、 (ii)前記磁心に巻かれ、前記一次コイルにより励起されかつ前記磁心・
    コイル組立体から高電圧出力を生成するための二次コイルと、 を含み、 c.前記二次コイルが、相互に直列に接続されて前記一次コイルの電圧励起に
    応答して同時に励起され、各々が予め定めた方向に巻かれたコイルを持つトロイ
    ド状に巻かれた部分を含む、複数の積み重ねた磁心・コイル小組立体を含み、 d.前記磁心・コイル小組立体が、前記一次コイルにより同時に励起されると
    、付加的でありかつ総合的に火花プラグへ送られて内燃機関における点火事象を
    生じる二次電圧を生じる 火花点火システム。
  2. 【請求項2】 前記容量性放電システムが更に、 a.DC電圧入力を受取る入力と、出力とを持ち、前記DC電圧入力を予め定
    めた前記電圧へ変換して、該予め定めた電圧を出力に生じる電圧コンバータと、 b.前記電圧コンバータの前記出力に接続され、予め定めた前記電圧に実質的
    に等しい電圧レベルまで充電するための主蓄電コンデンサと、 c.前記主蓄電コンデンサと前記磁心・コイル組立体の前記一次コイルとの間
    に接続され、主蓄電コンデンサを前記磁心・コイル組立体の前記一次コイルに選
    択的に接続する接続手段と、 d.前記接続手段を制御する装置と、 を含み、 e.前記主蓄電コンデンサが、該主蓄電コンデンサの前記一次コイルに対する
    接続後の予め定めた時間、前記磁心・コイル組立体の前記一次コイルを介して放
    電される 請求項1記載の火花点火システム。
  3. 【請求項3】 予め定めた前記電圧が約300ないし600ボルトDCの範
    囲にわたる請求項1記載の火花点火システム。
  4. 【請求項4】 前記接続手段がシリコン制御整流器である請求項2記載の火
    花点火システム。
  5. 【請求項5】 予め定めた前記放電時間が約30マイクロ秒ないし約200
    マイクロ秒までである請求項2記載の火花点火システム。
  6. 【請求項6】 予め定めた前記放電時間が約60マイクロ秒である請求項2
    記載の火花点火システム。
  7. 【請求項7】 予め定めた前記方向が、隣接する磁心・コイル小組立体に対
    して時計方向および反時計方向に交互に変化して、隣接して積み重ねた磁心・コ
    イル小組立体が予め定めた同じ方向に巻かれないようにする請求項1記載の火花
    点火システム。
  8. 【請求項8】 前記磁心が熱処理された強磁性アモルファス金属合金である
    請求項1記載の火花点火システム。
  9. 【請求項9】 前記磁心が複数の区分された磁心を含む請求項1記載の火花
    点火システム。
  10. 【請求項10】 前記二次コイルにおける電圧が10kVを越えることがあ
    り得、前記容量性放電システムにより生成される予め定めた前記電圧と線形的に
    関連する請求項1記載の火花点火システム。
  11. 【請求項11】 前記強磁性アモルファス金属合金が、鉄を基材とし、かつ
    更に、ニッケルおよびコバルトを含む金属元素、ホウ素および炭素を含むガラス
    形成元素、およびケイ素を含む半金属元素を含む請求項8記載の火花点火システ
    ム。
  12. 【請求項12】 前記磁心が周方向に連続する請求項9記載の火花点火シス
    テム。
  13. 【請求項13】 前記磁心が周方向に不連続である請求項8記載の火花点火
    システム。
  14. 【請求項14】 前記磁心が、合金の結晶温度付近の温度で熱処理され部分
    結晶化された強磁性アモルファス合金である請求項11記載の火花点火システム
  15. 【請求項15】 前記磁心が、合金の結晶温度より低い温度で熱処理され、
    熱処理の完了時に実質的にアモルファス状態を維持する強磁性アモルファス合金
    である請求項12記載の火花点火システム。
  16. 【請求項16】 前記二次コイルが、最下部から最上部まで断続する階段状
    をなす内部電圧分布を持ち、段階数が前記二次コイルを構成する磁心・コイル小
    組立体の数により決定される請求項1記載の火花点火システム。
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