JP2002517201A - アシルCoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ関連核酸配列 - Google Patents

アシルCoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ関連核酸配列

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JP2002517201A JP2000552290A JP2000552290A JP2002517201A JP 2002517201 A JP2002517201 A JP 2002517201A JP 2000552290 A JP2000552290 A JP 2000552290A JP 2000552290 A JP2000552290 A JP 2000552290A JP 2002517201 A JP2002517201 A JP 2002517201A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)関連タンパク質(該ACAT様タンパク質は、脂肪酸アシル-CoAとステロールおよび/またはジアシルグリセロール基質とからのステロールエステルおよび/またはトリアシルグリセロールの形成において活性である)をコードする新規核酸配列を提供する。ACAT様核酸配列から入手可能なアミノ酸および核酸配列、およびステロールエステルおよび/またはトリアシルグリセロールを産生しうるトランスジェニック宿主細胞を得るためのそのような配列の使用も考慮される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、核酸およびアミノ酸配列および構築物ならびにそれらに関連した方
法に関する。
【0002】 (背景) 植物遺伝子工学技術の発展により、現在では、望ましい新規特性を有する植物
を得るために植物種のトランスジェニック品種を生産することが可能である。例
えば、現在では、環境ストレスに対する耐性、例えば病原体に対する抵抗性およ
び除草剤に対する耐性に関して、ならびに植物の品質特性を改善するために(例
えば、脂肪酸組成の改善)、植物を遺伝的に操作することが可能である。しかし
ながら、そのような特性の操作に有用なヌクレオチド配列の数は現在のところ限
られており、新規特性の操作に有用な新規ヌクレオチド配列の見出される速度は
遅々たるものである。
【0003】 生合成または天然植物起源からステロールおよび脂肪酸の組成物を得るための
又は操作するための改良された手段が必要とされている。例えば、新規油製品、
改良された合成トリアシルグリセロール(トリグリセリド)源、市販油、例えば
熱帯産食用油(すなわち、パーム核およびヤシ油)の代替源、および天然源から
微量に見出される植物油が、種々の産業的および食料用途に望まれている。ある
いは、植物におけるステロール生産を増加させることができれば、ヒトおよび動
物の栄養摂取に用いるステロールの新規起源が得られるかもしれない。
【0004】 この目的のために、哺乳類組織、酵母および植物におけるトリアシルグリセロ
ール(TAG)生合成系およびステロール生合成が研究されている。
【0005】 ステロールの生合成は、イソプレノイド経路内のファルネシル二リン酸中間体
から分岐する。哺乳動物および高等植物においてはステロールの生合成はメバロ
ン酸依存性経路を介して生じ(Goodwin, (1981) Biosynthesis of Isoprenoid C
ompounds, vol 1 (Porter, J.W. & Spurgeon, S.L.編) pp.443-480, John Wile
y and Sons, New York)、一方、緑藻類においてはステロール生合成はメバロン
酸非依存性経路を介して生じると考えられている(Schwenderら, (1997) Physio
logy, Biochemistry, and Molecular Biology of Plant Lipids. (Williams, J.
P., Khan, M.U.およびLem, N.W編) pp.180-182, Kluwer Academic Publishers,
Norwell, MA)。
【0006】 ステロイルエステルの溶解特性は、これがステロールの貯蔵形態であることを
示唆している(Changら, (1997) Annu. Rev. Biochem., 66:613-638)。アシルC
oA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)などのステロールO-アシ
ルトランスフェラーゼ酵素はコレステロールエステルの形成を触媒し、したがっ
て細胞内コレステロール貯蔵の制御の要となる。
【0007】 そのようなACATは、多数の研究努力(特に、ヒトにおける細胞コレステロール
貯蔵の減少に関連した適用のための研究努力)の対象となっている。コレステロ
ールエステルがヒトのアテローム性動脈硬化症における泡沫細胞の初期形成に有
意に寄与すること(Fowlerら, (1979) Lab. Invest. 41:372-378; Schaffnerら
(1980) Am. J. Pathol. 100:57-80; Lupuら (1987) Arterosclerosis 67:127-14
2; Brownら (1983) Annu. Rev. Biochem. 52:223-261;それらの全体を参照によ
り本明細書に組み入れることとする)、およびACATを遮断することにより細胞内
コレステロールエステルが有意に減少すること(Rossら (1986) J. Biol. Chem.
259:815-819; Tabasら (1986) J. Biol. Chem. 261:3147-3155; Cadiganら (19
88) J. Lipid Res. 29:1683-1692; Bocanら (1991) Arterioscler Thromb. 11:1
830-1843;それらの全体を参照により本明細書に組み入れることとする)が、い
くつかの研究から示唆されている。したがって、動脈壁内のACATの直接的阻害は
、総血漿コレステロールを低下させることなくアテローム性動脈硬化病変の進行
を抑制するかもしれない。
【0008】 TAGの生合成は、貯蔵トリグリセリド(「油」)を蓄積する植物種子組織の細
胞膜において生じ、特異的アシルトランスフェラーゼ酵素により脂肪酸アシル基
がグリセロール-3-リン酸(G3P)のsn-1、sn-2およびsn-3位に逐次的に付加され
てTAGが形成される。この経路は、一般には、ケネディーまたはG3P経路と称され
る。
【0009】 TAG形成の第1工程は、グリセロリン酸アシルトランスフェラーゼにより触媒さ
れるグリセロール-3-リン酸のsn-1位のアシル化であり、これによりリゾホスフ
ァチジン酸が形成される。リゾホスファチジン酸は後にリゾホスファチジン酸ア
シルトランスフェラーゼ(LPAAT)によりsn-2位でアシル化されて、ホスファチ
ジン酸を形成する。ホスファチジン酸は後にホスファチジン酸ホスファターゼに
よりsn-3位で脱ホスホリル化されて、sn-1,2-ジアシルグリセロール(DAG)を形
成する。
【0010】 TAGの形成において重要な工程は、最終的にトリアシルグリセロール(TAG)を
形成する、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ(DAGAT、EC 2.3.1.
20)によるsn-1,2-ジアシルグリセロールのsn-3位のアシル化である。
【0011】 ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ(DAGATとしても公知である
)およびアシルCoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACATとしても公
知である)の特徴づけは、植物脂肪酸およびステロール合成系の更なる研究なら
びに新規および/または代替的ステロールおよび油起源の開発に有用である。さ
らに、新規ACAT配列の同定は、動物の細胞内コレステロールエステル形成を阻害
してアテローム性動脈硬化症を軽減するための新規手段を提供する可能性がある
。植物におけるメカニズムの研究は、トリグリセリドおよび油の総脂肪酸アシル
組成を更に増加させ制御し修飾し又は改変するための手段を提供するかもしれな
い。さらに、植物におけるトリグリセリドの天然産生に決定的に重要な因子の解
明(そのような因子の精製ならびに該系の効率を増加させる要素および/または
補因子の特徴づけを含む)が望まれている。特に関心が持たれるのは、遺伝子工
学での応用に有用かもしれないタンパク質をコードする遺伝子の核酸配列である
【0012】 (発明の概要) 本発明は、アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(EC2.3.1.2
6、ACATとも称される)関連ポリヌクレオチド、特に、ACAT関連ポリヌクレオチ
ドに関する。本発明のポリヌクレオチドは、植物、真菌、哺乳類および線虫由来
のポリヌクレオチドを含む。
【0013】 したがって、本発明の1つの態様は、ACAT関連タンパク質をコードする単離さ
れたポリヌクレオチド配列に関する。特に、ヒト、ラット、シー・エレガンス(
C. elegans)、シロイヌナズナ(Arabidopsis)、ダイズおよびトウモロコシ由
来のACAT関連タンパク質をコードする単離された核酸配列を提供する。
【0014】 本発明のもう1つの態様は、部分的または完全なACATコード配列を含むオリゴ
ヌクレオチドに関する。
【0015】 ACATの転写または転写・翻訳(発現)に使用しうる組換えDNA構築物を提供す
ることも、本発明の1つの態様である。特に、宿主細胞内で転写または転写・翻
訳されうる構築物を提供する。
【0016】 本発明のもう1つの態様において、宿主細胞またはその子孫細胞内でのACATの
製造を提供する。特に、宿主細胞を、ACATの転写または転写・翻訳に使用しうる
DNA構築物で形質転換またはトランスフェクトする。ACATを含有する組換え細胞
も本発明の一部である。
【0017】 もう1つの態様において、本発明は、ステロール、ステロールエステルおよび
脂肪酸の含量および組成(特に、油料種子作物の種子組織におけるもの)を修飾
するポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列の使用方法に関する。そのような
修飾されたステロールおよび脂肪酸含量を有する植物細胞も本発明に含まれる。
【0018】 さらにもう1つの態様において、本発明は、種子の発芽を抑制する又は遅延さ
せるためのポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列の使用方法に関する。
【0019】 ACAT様タンパク質の発現により得られた修飾植物、種子および油も、本発明の
一部とみなされる。
【0020】 (発明の詳細な記載) 本発明は、アシルCoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(以下、ACAT
と称される)関連配列、特に、宿主細胞由来のACATタンパク質をコードする単離
されたACAT核酸配列に関する。本発明のアシルCoA:コレステロールアシルトラン
スフェラーゼ関連配列は、ステロールと脂肪酸基質とからステロールエステルを
形成する能力を示す、細胞から入手可能なタンパク質、ポリペプチドまたはペプ
チドなどに由来するアミノ酸をコードする任意の核酸配列を含む。「酵素反応性
条件」は、該酵素が機能するのを可能にする環境(すなわち、温度、pH、阻害基
質の欠如などの要因)において、任意の必要な条件が利用可能であることを意味
する。
【0021】 単離されたポリヌクレオチド、タンパク質およびポリペプチド 本発明の第1の態様は、単離されたACATポリヌクレオチドに関する。本発明の
ポリヌクレオチド配列は、配列表に記載の配列よりなる群から選ばれる推定アミ
ノ酸配列を有する本発明のポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチ
ドおよびそのような配列に密接に関連した他のポリヌクレオチド配列およびそれ
らの変異体を含む。
【0022】 本発明は、配列表に記載の各コード配列と全長にわたり同一であるポリヌクレ
オチド配列を提供する。本発明はまた、成熟ポリペプチドまたはその断片のコー
ド配列、および他のコード配列(例えば、リーダーまたは分泌配列、プレ-、プ
ロ-またはプレプロ-タンパク質配列をコードする配列など)と共にリーディング
フレームをなす成熟ポリペプチドまたはその断片のコード配列を提供する。また
、該ポリヌクレオチドは、例えば、非コード5'および3'配列、例えば転写される
非翻訳配列、終結シグナル、リボソーム結合部位、mRNAを安定化する配列、イン
トロン、ポリアデニル化シグナル、および追加的なアミノ酸をコードする追加的
なコード配列を含む(これらに限定されるものではない)非コード配列を含みう
る。例えば、融合ポリペプチドの精製を促進するためのマーカー配列が含まれう
る。また、本発明のポリヌクレオチドは、構造遺伝子と、遺伝子発現を制御する
天然に結合した配列とを含むポリヌクレオチドを含む。
【0023】 本発明はまた、式: X-(R1)n-(R2)-(R3)n-Y (式中、5'末端のXは水素、3'末端のYは水素または金属、R1およびR3は任意の核
酸残基、nは1〜3000、好ましくは1〜1000の整数、およびR2は本発明の核酸配列
、特に、配列表に記載の群、好ましくは配列番号1および16から選ばれる核酸配
列である)。該式中、R2は、その5'末端残基が左側でR1に結合しその3’末端残
基が右側でR3に結合するように配向している。いずれかのR基(この場合、Rは1
より大きい)で示される核酸残基のいずれの伸長も、ヘテロポリマーまたはホモ
ポリマーであってもよく、好ましくはヘテロポリマーである。
【0024】 本発明はまた、本発明のポリペプチドの変異体をコードする本明細書に記載の
ポリヌクレオチドの変異体に関する。本発明のポリヌクレオチドの断片である変
異体を、本発明の完全長ポリヌクレオチドの合成に使用することができる。好ま
しい実施形態は、本発明のポリペプチド配列の5〜10、1〜5、1〜3、2、1または0
個のアミノ酸残基が任意の組合せで置換され付加され又は欠失しているポリペプ
チド変異体をコードするポリヌクレオチドである。該ポリヌクレオチドまたはポ
リペプチドの特性または活性を改変しないサイレントな置換、付加および欠失が
特に好ましい。
【0025】 本発明の更に好ましい実施形態は、本発明のポリペプチドをコードするポリヌ
クレオチドに対して全長にわたり少なくとも50%、60%または70%同一であるポ
リヌクレオチド、およびそのようなポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレオチ
ドである。本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに対して全長に
わたり少なくとも80%同一である領域を含むポリヌクレオチド、およびそれに相
補的なポリヌクレオチドが、より好ましい。この点に関しては、全長にわたり少
なくとも90%同一であるポリヌクレオチドが特に好ましく、少なくとも95%同一
であるものが格別に好ましい。さらに、少なくとも97%の同一性を有するものが
非常に好ましく、少なくとも98%および99%の同一性を有するものが更に好まし
く、少なくとも99%の同一性を有するものがより一層好ましい。
【0026】 好ましい実施形態は、配列表に記載のポリヌクレオチドにコードされる成熟ポ
リペプチドと実質的に同じ生物学的機能または活性を保有するポリペプチドをコ
ードするポリヌクレオチドである。
【0027】 本発明は更に、前記配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドに関する。特
に、本発明は、ストリンジェントな条件下で前記ポリヌクレオチドにハイブリダ
イズするポリヌクレオチドに関する。本発明で用いる「ストリンジェントな条件
」および「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」なる語は、配列間
に少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%の同一性が存在する場合にハイブ
リダイゼーションが一般に生じることを意味する。ストリンジェントなハイブリ
ダイゼーション条件の一例として、50%ホルムアミド、5x SSC(150mM NaCl、15
mMクエン酸三ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH7.6)、5xデンハルト液
、10%硫酸デキストランおよび20マイクログラム/ミリリットルの変性剪断サケ
精子DNAを含む溶液中、42℃で一晩のインキュベーション、およびそれに続く約6
5℃、0.1x SSC中でのハイブリダイゼーション支持体の洗浄が挙げられる。他の
ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件はよく知られており、Sambrookら, Mole
cular Cloning: A Laboratory Manual, 第2版, cold Spring Harbor, NY (1989)
, 特に第11章に例示されている。
【0028】 本発明はまた、完全な遺伝子を含有する適当なライブラリーを、該ポリヌクレ
オチド配列またはその断片の配列を有するプローブで、ストリンジェントなハイ
ブリダイゼーション条件下、配列表に記載のポリヌクレオチド配列に関してスク
リーニングし、該ポリヌクレオチド配列を単離することにより入手可能なポリヌ
クレオチド配列より実質的になるポリヌクレオチドを提供する。そのようなポリ
ヌクレオチドを得るのに有用な断片には、例えば、本明細書に記載のプローブお
よびプライマーが含まれる。
【0029】 例えば、本発明のポリヌクレオチドアッセイに関して本明細書中に説明すると
おり、本発明のポリヌクレオチドは、ポリペプチドをコードする完全長cDNAまた
はゲノムクローンを単離するための又は配列表に記載のポリヌクレオチドに対し
て高い配列類似性を有する他の遺伝子のcDNAまたはゲノムクローンを単離するた
めのRNA、cDNAまたはゲノムDNA用のハイブリダイゼーションプローブとして使用
することができる。そのようなプローブは、一般には、少なくとも15塩基を含む
であろう。好ましくは、そのようなプローブは、少なくとも30塩基を有し、少な
くとも50塩基を有しうる。特に好ましいプローブは、30塩基〜50塩基(その数も
含む)を有するであろう。
【0030】 配列表に記載のポリヌクレオチド配列を含む又はそれに含まれる各遺伝子のコ
ード領域は、オリゴヌクレオチドプローブを合成するために配列表に記載のDNA
配列を使用してスクリーニングすることにより単離することができる。ついで、
本発明の遺伝子の配列に相補的な配列を有する標識されたオリゴヌクレオチドを
使用してcDNA、ゲノムDNAまたはmRNAのライブラリーをスクリーニングして、該
プローブにハイブリダイズするライブラリーのメンバーを同定する。例えば、AC
AT EST配列に対応する合成オリゴヌクレオチドを調製する。ACAT遺伝子の5'およ
び3'末端配列を得るためのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術におけるプライマ
ーとして、該オリゴヌクレオチドを使用する。あるいは、低い縮重のオリゴヌク
レオチドが特定のACATペプチドから調製されうる場合には、ACAT遺伝子配列に関
して遺伝子ライブラリーをスクリーニングするために、そのようなプローブを直
接使用することができる。特に、ファージベクターにおけるcDNAライブラリーの
スクリーニングは、バックグラウンドハイブリダイゼーションのレベルがより低
いため、そのような方法において有用である。
【0031】 典型的には、核酸プローブの使用から入手可能なACAT配列は、標的ACAT配列と
プローブとして使用するコード配列との間で60〜70%の配列同一性を示すであろ
う。しかしながら、僅か50〜60%の配列同一性しか有さない非常に長い配列も得
られうる。該核酸プローブは、該核酸配列の非常に長い断片、またはより短いオ
リゴヌクレオチドプローブであってもよい。より長い核酸断片を(約100bp以上
)プローブとして使用する場合には、プローブとして使用する配列からの20〜50
%の偏差(すなわち、50〜80%の配列相同性)を有する標的サンプル由来の配列
を得るために、より低いストリンジェンシーでスクリーニングすることができる
。オリゴヌクレオチドプローブは、ACAT酵素をコードする全核酸配列よりかなり
短くてもよいが、少なくとも約10、好ましくは少なくとも約15、より好ましくは
少なくとも約20ヌクレオチドであるべきである。より長い領域に対して、より短
い領域を使用する場合には、より高い配列同一性が望ましい。したがって、他の
関連ACAT遺伝子を検出し回収するためのオリゴヌクレオチドプローブを設計する
ためには、高度に保存されたアミノ酸配列の領域を同定することが望ましいかも
しれない。より短いプローブは、しばしば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に特
に有用である(特に、高度に保存された配列が同定されうる場合)(Gouldら, P
NAS USA (1989) 86:1934-1938を参照されたい)。
【0032】 本発明のもう1つの態様はACATポリペプチドに関する。そのようなポリペプチ
ドは、配列表に記載の単離されたポリペプチドならびにそれらのポリペプチドお
よび断片、特に、ACAT活性を示すポリペプチド、また、配列表に記載の配列の群
から選ばれるポリペプチド配列に対して少なくとも50%、60%または70%の同一
性、好ましくは少なくとも80%の同一性、より好ましくは少なくとも90%の同一
性、最も好ましくは少なくとも95%の同一性を有するポリペプチドを含み、その
ようなポリペプチドの一部(該ポリペプチドの一部は、好ましくは少なくとも30
アミノ酸を含み、より好ましくは、少なくとも50アミノ酸を含む)も含む。
【0033】 当技術分野でよく知られているとおり、「同一性」は、配列の比較により決定
される2以上のポリペプチド配列または2以上のポリヌクレオチド配列間の関係で
ある。また、当技術分野においては、「同一性」は、一連のそのような配列のマ
ッチにより決定されるポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列間の配列関連性
の度合を意味する。「同一性」は、Computational Molecular Biology, Lesk, A
.M.編, Oxford University Press, New York (1988); Biocomputing: Informati
cs and Genome Projects, Smith, D.W.編, Academic Press, New York, 1993; C
omputer Analysis of Sequence Data, Part I, Griffin, A.M.およびGriffin, H
.G.編, Humana Press, New Jersey (1994); Sequence Analysis in Molecular B
iology, von Heinje, G., Academic Press (1987); Sequence Analysis Primer,
Gribskov, M.およびDevereux, J.編, Stockton Press, New York (1991);なら
びにCarillo, H.およびLipman, D., SIAM J Applied Math, 48:1073 (1988)に記
載の方法を含む(これらに限定されるものではない)公知方法により容易に計算
することができる。同一性の決定方法は、試験する配列間で最大のマッチを与え
るように設計する。さらに、同一性の決定方法は、公的に利用可能なプログラム
においてプログラミングされている。2つの配列間の同一性の決定に使用しうる
コンピュータープログラムには、GCG(Devereux, Jら, Nucleic Acids Research
12(1):387 (1984); 5つのBLASTプログラム1式 [そのうちの3つはヌクレオチド
配列の照会用に設計されたものであり(BLASTN、BLASTXおよびTBLASTX)、2つは
タンパク質配列の照会用に設計されたものである(BLASTPおよびTBLASTN)](Co
ulson, Trends in Biotechnology, 12:76-80 (1994); Birrenら, Genome Analys
is, 1:543-559 (1997))が含まれるが、これらに限定されるものではない。BLAS
T Xプログラムは、NCBIおよび他の入手元から公に入手可能である(BLAST Manua
l, Altschul, Sら, NCBI NLM NIH, Bethesda, MD 20894; Altschul, Sら, J. Mo
l. Biol., 215:403-410 (1990))。よく知られたSmith Watermanアルゴリズムも
同一性の決定に使用することができる。
【0034】 ポリペプチド配列の比較のためのパラメーターは、典型的には、以下のものを
含む: アルゴリズム:NeedlemanおよびWunsch, J. Mol. Biol. 48:443-453 (1970) 比較マトリックス:HentikoffおよびHentikoff, Proc. Natl. Acad. Sci USA 89
:10915-10919 (1992)からのBLOSSUM62 ギャップペナルティー:12 ギャップ長ペナルティー:4。
【0035】 これらのパラメーターで使用しうるプログラムは、Genetics Computer Group,
Madison Wisconsinからの「ギャップ」プログラムとして公的に入手可能である
。末端(end)ギャップに関するペナルティーを伴わない前記パラメーターは、
ペプチドの比較のためのデフォールト・パラメーターである。
【0036】 ポリヌクレオチド配列の比較のためのパラメーターは以下のものを含む: アルゴリズム:NeedlemanおよびWunsch, J. Mol. Biol. 48:443-453 (1970) 比較マトリックス:マッチ=+10;ミスマッチ=0 ギャップペナルティー:50 ギャップ長ペナルティー:3。
【0037】 これらのパラメーターで使用しうるプログラムは、Genetics Computer Group,
Madison Wisconsinからの「ギャップ」プログラムとして公的に入手可能である
。前記パラメーターは、核酸の比較のためのデフォールト・パラメーターである
【0038】 本発明はまた、式: X-(R1)n-(R2)-(R3)n-Y (式中、アミノ末端のXは水素、カルボキシル末端のYは水素または金属、R1およ
びR3は任意のアミノ酸残基、nは1〜1000の整数、およびR2は本発明のアミノ酸配
列、特に、配列表に記載の群、好ましくは配列番号2および17から選ばれるアミ
ノ酸配列である)。該式中、R2は、そのアミノ末端残基が左側でR1に結合しその
カルボキシ末端残基が右側でR3に結合するように配向している。いずれかのR基
(この場合、Rは1より大きい)で示されるアミノ酸残基のいずれの伸長も、ヘテ
ロポリマーまたはホモポリマーであってもよく、好ましくはヘテロポリマーであ
る。
【0039】 本発明のポリペプチドは、本明細書に記載の配列表に含まれる配列の群から選
ばれる配列を含むポリヌクレオチドによりコードされる単離されたポリペプチド
を含む。
【0040】 本発明のポリペプチドは、成熟タンパク質であってもよく、あるいは融合タン
パク質の一部であってもよい。
【0041】 該ポリペプチドの断片および変異体も本発明の一部とみなされる。断片は、前
記ポリペプチドのアミノ酸配列の全部ではなくその一部と完全に同じアミノ酸配
列を有する変異体ポリペプチドである。該断片は「独立(free-standing)」し
ていてもよく、あるいはより大きなポリペプチド内に含まれていてもよい(この
場合、該断片はその一部または一領域を形成し、最も好ましくは単一の連続領域
としてそれを形成する)。好ましい断片は、本発明のポリペプチドの活性を媒介
する断片(同様の活性もしくは改善された活性を有するもの又は減少した活性を
有するものを含む)である生物学的に活性な断片である。また、動物、特にヒト
において抗原性または免疫原性である断片も含まれる。
【0042】 該ポリペプチドの変異体はまた、同類アミノ酸置換、同様の特性を有する別の
残基による残基の置換により配列表に記載の配列とは異なっているポリペプチド
を含む。一般に、そのような置換は、Ala、Val、LeuおよびIle間;SerおよびThr
間;AspおよびGlu間;AsnおよびGln間;LysおよびArg間;またはPheおよびTyr間
のものである。5〜10;1〜5;1〜3または1個のアミノ酸が任意の組合せで置換さ
れ欠失しており又は付加されているのが、特に好ましい。
【0043】 本発明のポリペプチドの断片である変異体は、対応する完全長ポリペプチドを
ペプチド合成により製造するために使用することができる。したがって、これら
の変異体は、本発明の完全長ポリペプチドの製造用中間体として使用することが
できる。
【0044】 本明細書中に更に詳しく説明するとおり、本発明のポリヌクレオチドおよびポ
リペプチドは、例えば、植物宿主細胞などの宿主細胞の形質転換に使用すること
ができる。
【0045】 本発明はまた、成熟タンパク質+追加的アミノもしくはカルボキシル末端アミ
ノ酸または該成熟ポリペプチド内のアミノ酸(例えば、該タンパク質の成熟形態
が2以上のポリペプチド鎖を有する場合)であるポリペプチドをコードするポリ
ヌクレオチドを提供する。そのような配列は、例えば、前駆体から成熟形態への
タンパク質のプロセシングにおいて何らかの役割を果たし、タンパク質の輸送を
可能にし、タンパク質の半減期を短縮または延長し、またはアッセイもしくは製
造における該タンパク質の取扱いを促進しうる。いずれかの追加的アミノ酸を成
熟タンパク質から除去するために細胞酵素を使用することができると考えられる
【0046】 1以上のプロ配列と融合した該ポリペプチドの成熟形態を有する前駆体タンパ
ク質は該ポリペプチドの不活性形態でありうる。該不活性前駆体は、一般には、
該プロ配列が除去されると活性化される。該プロ配列の一部または全部が、活性
化前に除去されうる。そのような前駆体タンパク質は、一般には、プロタンパク
質と称される。
【0047】 植物構築物および使用方法 特に関心が持たれるのは、宿主植物細胞内での本発明のアシルトランスフェラ
ーゼ配列の転写または転写・翻訳(発現)を指令するための組換えDNA構築物に
おける該ヌクレオチド配列の使用である。該発現構築物は、一般には、本発明の
アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼをコードする核酸配列に
作動的に結合した宿主植物細胞内で機能的であるプロモーターと宿主植物細胞内
で機能的である転写終結領域とを含む。
【0048】 当業者は、植物細胞内で機能的な文献記載の多数のプロモーターが存在すると
認識するであろう。葉緑体および色素体に特異的なプロモーター、葉緑体または
色素体において機能的なプロモーター、および葉緑体または色素体において作動
的なプロモーターも予想される。
【0049】 1組のプロモーターとして、ほとんどの植物器官内で高レベルの発現をもたら
すCaMV35SまたはFMV35Sプロモーターなどの構成的プロモーターが挙げられる。C
aMV35SまたはFMV35Sプロモーターの増強または重複形態は、本発明の実施に有用
である(Odellら (1985) Nature 313:810-812; Rogers, 米国特許第5,378,619号
)。また、植物の特定の組織(例えば、葉、幹、根、塊茎、種子、果実など)内
でアシルトランスフェラーゼ遺伝子の発現を引き起こさせることも好ましいかも
しれない。選択するプロモーターは、所望の組織・発生特異性を有すべきである
【0050】 特に関心が持たれるのは、植物種子組織内で優先的に発現される転写開始領域
からの本発明の核酸配列の発現である。そのような種子に優先的な転写開始配列
の具体例には、植物貯蔵タンパク質遺伝子をコードする配列に由来する又は油料
種子内の脂肪酸生合成に関与する遺伝子に由来する配列が含まれる。そのような
プロモーターの具体例には、ナピン(napin)(Kridlら, Seed Sci Res 1:209-2
19 (1991))、ファセオリン、ゼイン、ダイズトリプシンインヒビター、ACP、ス
テアロイル-ACPデサチュラーゼ、β-コングリシニンのダイズα'サブユニット遺
伝子(soy 7s, (Chenら, Proc. Natl. Acad. Sci, 83:8560-8564 (1986)))およ
びオレオシン(oleosin)からの5'調節領域が含まれる。
【0051】 特定の細胞下画分、例えばミトコンドリア、小胞体、液胞、葉緑体または他の
色素体画分にACATを付与するタンパク質の局在化を指令することが好都合かもし
れない。例えば、本発明の関心のある遺伝子を色素体(例えば、葉緑体)に標的
化して発現させる場合には、該構築物において、該遺伝子を該色素体に導く配列
を使用することになろう。そのような配列は、本発明では葉緑体輸送ペプチド(
CTP)または色素体輸送ペプチド(PTP)と称される。このように、関心のある遺
伝子が色素体内に直接的に導入されない場合には、該発現構築物は更に、関心の
ある遺伝子を色素体に導く輸送ペプチドをコードする遺伝子を含有するであろう
。葉緑体輸送ペプチドは、関心のある遺伝子に由来するものであってもよく、あ
るいはCTPを有する異種配列に由来するものであってもよい。そのような輸送ペ
プチドは当技術分野で公知である。例えば、Von Heijneら (1991) Plant Mol. B
iol. Rep 9:104-126; Clarkら (1989) J. Biol. Chem. 264:17544-17550; della
-Cioppaら (1987) Plant Physiol 84:965-968; Romerら (1993) Biochem. Bioph
ys. Res Commun. 196:1414-1421; およびShahら (1986) Science 233:478-481を
参照されたい。
【0052】 意図する用途に応じて、該構築物は、全ACATタンパク質またはその一部をコー
ドする核酸配列を含有していてもよい。例えば、与えられたACATタンパク質のア
ンチセンス阻害が望ましい場合には、全ACAT配列は必ずしも必要でない。さらに
、構築物中で使用するACAT配列をプローブとして使用することを意図する場合に
は、ACATコード配列の特定の部分(例えば、高度に保存されたACAT領域をコード
することが判明している配列)だけを含有する構築物を調製することが好都合か
もしれない。
【0053】 当業者は、内因性配列の発現の抑制のための種々の方法があることを認識する
であろう。そのような方法には、アンチセンス抑制(Smithら (1988) Nature 33
4:724-726)、コサプレッション(Napoliら (1989) Plant Cell 2:279-289)、
リボザイム(PCT公開WO 97/10328)、センスおよびアンチセンスの組合せ(Wate
rhouseら (1998) Proc. Natl. Acad. USA 95:13959-13964)が含まれるが、これ
らに限定されるものではない。宿主細胞における内因性配列の抑制のための方法
は、典型的には、抑制しようとする配列の少なくとも一部の転写または転写・翻
訳を用いる。そのような配列は、該内因性配列のコードおよび非コード領域と相
同であってもよい。
【0054】 また、本発明の植物発現構築物中に調節性転写終結領域を設けることができる
。転写終結領域は、ACATをコードするDNA配列、または異なる遺伝子由来の簡便
な転写終結領域、例えば、転写開始領域に天然で付随する転写終結領域により与
えられうる。当業者は、植物細胞において転写を終結しうる任意の簡便な転写終
結領域を本発明の構築物中で使用することが可能であると認識するであろう。
【0055】 あるいは、宿主植物細胞色素体から直接的にACAT配列の発現を指令する構築物
を調製することができる。そのような構築物および方法は当技術分野で公知であ
り、例えば、Svabら (1990) Proc. Natl. Acad. USA 87:8526-8530ならびにSvab
およびMaliga (1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:913-917ならびに米国特
許第5,693,507号に全般的に記載されている。
【0056】 該発現構築物を含有する組換えDNA構築物が導入された植物細胞、組織、器官
または植物は、形質転換もしくはトランスフェクトされている又はトランスジェ
ニックであるとみなされる。また、トランスジェニックまたは形質転換細胞また
は植物は、該細胞または植物の後代、および交雑における親としてそのようなト
ランスジェニック植物を用いる育種計画から生産された後代またはACAT核酸配列
の存在から生じる改変した表現型を示す後代を含む。
【0057】 関心のあるDNA配列として植物ACATを有する、発現の増加または減少のための
植物の発現または転写構築物は、多種多様な植物、例えば、食用または産業用の
植物油の生産に関与する植物で用いることができる。最も好ましいのは、温帯油
料種子作物である。関心のある植物には、ナタネ油(カノラおよび高エルカ酸(
High Erucic Acid)品種)、ヒマワリ、サフラワー、綿、ダイズ、ラッカセイ、
ココナッツおよびギネアアブラヤシ、およびトウモロコシが含まれるが、これら
に限定されるものではない。該組換え構築物を宿主細胞内に導入するための方法
によっては、他のDNA配列が必要かもしれない。重要なことは、本発明が双子葉
植物にも単子葉植物にも等しく適用可能であり、新規のおよび/または改良され
た形質転換および調節技術に容易に適用可能なことである。
【0058】 特に関心が持たれるのは、改変された含量の脂質および/またはステロールエ
ステルを有する植物または植物部分(葉、幹、根、生殖器官(reproductive)お
よび種子を含むが、これらに限定されるものではない)を生産するための、植物
における植物ACAT構築物の使用である。
【0059】 免疫学的スクリーニングのために、精製されたタンパク質またはその一部をウ
サギまたはマウスに注射することにより該タンパク質に対する抗体を製造するこ
とが可能であり、そのような抗体製造方法は当業者によく知られている。典型的
には、ポリクローナル抗体が、遺伝子の単離には、より有用であるが、モノクロ
ーナルまたはポリクローナル抗体のいずれもが製造可能である。該コード化タン
パク質に対する抗体との交差反応による測定により所望の植物種の粗抽出物中に
関連タンパク質が存在することを確認するために、ウエスタン分析を行うことが
できる。交差反応が認めらる場合には、該関連タンパク質をコードする遺伝子を
、所望の植物種を表す発現ライブラリーをスクリーニングすることにより単離す
る。発現ライブラリーは、Sambrookら(Molecular Cloning: A Laboratory Manu
al, 第2版 (1989) Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, New
York)に記載のとおりラムダgt11などの商業的に入手可能な種々のベクター中で
構築することができる。
【0060】 同定した核酸配列にコードされるタンパク質の、アシルトランスフェラーゼ酵
素としての活性および特異性を確認するために、バキュロウイルス発現系を使用
して昆虫細胞培養内でインビトロアッセイを行う。そのようなバキュロウイルス
発現系は当技術分野で公知であり、Leeら, 米国特許第5,348,886号(その全体を
参照により本明細書に組み入れる)に記載されている。
【0061】 また、異なる発現系を使用してタンパク質活性に関してアッセイするために、
他の発現構築物を調製することができる。そのような発現構築物を酵母または原
核性宿主内に形質転換し、アシルトランスフェラーゼ活性に関してアッセイする
。そのような発現系は当技術分野において公知であり、商業的起源から容易に入
手可能である。
【0062】 また、本発明において関心が持たれるのは、植物におけるトリアシルグリセロ
ールの産生量を増加させるための発現構築物の調製のための該アシルCoA:コレス
テロールアシルトランスフェラーゼコード化核酸配列の使用である。そのような
ACAT核酸配列はまた、植物酵素条件下でsn-1,2-ジアシルグリセロールのsn-3位
をアシル化する能力を示すタンパク質、ポリペプチドまたはペプチドなどのアミ
ノ酸の配列をコードしうる。そのようなDAGAT配列は、宿主細胞内でのTAGの産生
に関連する種々の用途に有用であろう。DAGATは膜脂質産生ではなくTAG産生に脂
質合成を導いたため、TAGを通常産生しうる細胞内でのTAG産生を増加させるため
の又は通常はTAGを産生しない細胞内でのTAG産生をもたらすための多数の用途が
考慮される。
【0063】 例えば、ラウリン酸生産に特異的なチオエステラーゼを発現するように形質転
換された植物細胞内でのTAG中のラウリン酸(12:0)脂肪酸の生産の増加をもた
らすために、ラウリン酸特異的DAGATの発現を用いることができる。そのような
植物は、例えば米国特許第5298,421号に記載されている。ラウリン酸を好むその
ようなDAGATの植物源には、カリフォルニアゲッケイジュ、クフェア(Cuphea)
種およびココナッツが含まれうる。
【0064】 同様に、植物種油中のステアリン酸(18:0)脂肪酸の産生の増加に関しては、
ステアリン酸含有DAGに対する優先的な活性を有するDAGATが、例えば、マンゴス
チンおよびコクム(kokum)を含むガルシニア(Garcinia)種、マンゴーなどの
マンギフェラ(Mangifera)科の植物などの種々の熱帯植物種ならびにブチロス
ペルマム(Butyrospermum)(シアバターノキ)、ペンタデスマ(Pentadesma)
(ナンキンハゼ)、イリッペ(Illipe)(イリッペ脂)、テオブロマ(Theobrom
a)(ココア)、シマルバ(Simarouba)(パラダイスの木(tree of paradise)
)およびショレア(Shorea)(サラノキ)を含む種々の他の熱帯植物において見
出されうる。
【0065】 本発明に記載の配列に加えて、本発明に有用な配列をコードするDNAを、藻類
、真菌、細菌、哺乳類起源、植物などから誘導することができる。保存されたAC
ATヌクレオチドおよびアミノ酸配列に対応するシグネチャー(signature)配列
を使用する既存データベースにおけるホモロジー検索を用いて、植物および微生
物などの他の起源から同等の関連遺伝子を単離することができる。ESTデータベ
ースにおける検索を用いることも可能である。さらに、本明細書に開示する酵素
と機能上酵素的に同等な酵素をコードするDNA配列(そのようなDNA配列は、遺伝
暗号の縮重による本明細書に開示の核酸配列の縮重等価体である)の使用も本発
明に含まれる。これらの方法のいずれかにより同定されたコード配列の機能の確
認は、特定の生化学的反応を欠く又は突然変異しているシネコシスティス(Syne
chocystis)、シュウワネラ(Shewanella)、酵母、シュードモナス(Pseudomon
as)、ロドバクテリア(Rhodobacteria)などの適当な生物の突然変異体の相補
により行うことができる。該DNAコード領域の配列は、特定の宿主における最大
発現のためのコドン使用頻度に基づく遺伝子逆合成により最適化されうる。
【0066】 本発明においては、宿主細胞内のステロールおよびステロールエステル産生の
改変のために、第2の発現構築物を使用することができる。例えば、ステロール
生合成に関与するタンパク質のヌクレオチド配列を有する第2の発現構築物と共
に、ACAT発現構築物を宿主細胞内に導入することができる。
【0067】 植物組織内のトリグリセリド(本発明においてはTAGとも称される)の生合成
を増加させ、それにより脂肪酸を増加させるために、脂肪酸生合成に関与する第
2の遺伝子と共に植物組織における植物または他のACATを共発現させることも、
本発明において有用かもしれない。例えば、植物種子組織内のACAT配列とTAG生
合成に関与する別のタンパク質 [例えば、LPAAT(米国特許出願第07/458,109号
、その全体を参照により本明細書に組み入れることとする)]をコードするDNA配
列との共発現は、ケネディー経路の流れを増加させ、種子組織内で産生される総
脂肪酸を増加させる。
【0068】 さらに、特定の鎖長の脂肪酸(例えば、中鎖脂肪酸)の産生を増加させるため
には、植物組織内の植物または他のACATと中鎖もしくは他の鎖長の脂肪酸の産生
に関与する酵素をコードする第2のDNA配列との共発現が、本発明において有用か
もしれない。チオエステラーゼ(例えば、米国特許第5,298,421号、米国特許第5
,667,997号、それらの全体を参照により本明細書に組み入れる)または脂肪酸シ
ンターゼ(米国特許出願第08/827,828号、その全体を参照により本明細書に組み
入れる)をコードするDNA配列は、種々の鎖長の脂肪酸の産生に関与する酵素の
具体例である。
【0069】 そのようなトランスジェニック植物を得る場合の形質転換方法は本発明におい
て決定的なものではなく、種々の植物形質転換方法が現在利用可能である。さら
に、より新しい方法が作物の形質転換に利用可能になれば、それらを直接適用す
ることも可能である。例えば、アウロバクテリウム(Agrobacterium)感染を天
然で受ける多数の植物種をアグロバクテリウム(Agrobacterium)媒介形質転換
のトライパータイト(tripartite)またはバイナリーベクター法により成功裡の
うちに形質転換することができる。多くの場合、該構築物を片側または両側でT-
DNA(特に、左および右境界を有するもの、とりわけ、右境界を有するもの)に
隣接させるのが望ましいであろう。これは、該構築物が形質転換法としてエイ・
ツメファシエンス(A. tumefaciens)またはエイ・リゾゲネス(A. rhizogenes
)を使用する場合に特に有用であるが、該T-DNA境界は他の形質転換法にも有用
かもしれない。また、種々の単子葉および双子葉植物種の形質転換を可能にする
マイクロインジェクション、DNA粒子射撃およびエレクトロポレーションの技術
が開発されている。
【0070】 通常、該DNA構築物は、宿主内での発現に必要な調節領域を有し形質転換細胞
の選択をもたらす構造遺伝子を含むであろう。該遺伝子は、細胞傷害性因子、例
えば、抗生物質、重金属、毒素などに対する抵抗性、栄養要求宿主に原栄養性を
付与する相補性、ウイルス免疫などをもたらしうる。宿主によって異なる選択条
件を用いる場合には、該発現構築物またはその成分が導入される異なる宿主種の
数に応じて1以上のマーカーを使用することができる。
【0071】 植物細胞の形質転換にアグロバクテリウム(Agrobacterium)を使用する場合
には、T-DNAまたはTi-もしくはRi-プラスミド(該アグロバクテリウム宿主内に
存在するもの)との相同組換えのためにアグロバクテリウム(Agrobacterium)
宿主内に導入されうるベクターを使用することができる。組換え用のT-DNAを含
有するTi-またはRi-プラスミドは武装(armed:ゴール形成を誘導し得る)して
いても武装解除(disarmed:ゴール形成を誘導し得ない)されていてもよく、形
質転換アグロバクテリウム(Agrobacterium)宿主内にvir遺伝子が存在する場合
に限り後者が許容される。該武装プラスミドは、正常な植物細胞とゴールとの混
合物を与えうる。
【0072】 宿主植物細胞を形質転換するための運び屋としてアグロバクテリウム(Agroba
cterium)を使用するいくつかの場合には、T-DNA境界領域に隣接する発現または
転写構築物を、大腸菌(E. coli)およびアグロバクテリウム(Agrobacterium)
内で複製されうる広い宿主域のベクター内に挿入する。広い宿主域のベクターは
文献に記載されている。pRK2またはその誘導体が一般に使用される。参照により
本明細書に組み入れるDittaら(Proc. Nat. Acad. Sci., U.S.A. (1980) 77:734
7-7351)およびEPA 0 120 515を参照されたい。あるいは、植物細胞内で発現さ
せる配列を、別々の複製配列(そのうちの一方は大腸菌内で、もう一方はアグロ
バクテリウム内で該ベクターを安定化する)を含有するベクター内に挿入するこ
とができる。例えば、pRiHRI(Jouaninら, Mol. Gen. Genet. (1985) 201:370-3
74)複製起点を使用して宿主アグロバクテリウム細胞内での該植物発現ベクター
の付加的安定性を得ているMcBrideおよびSummerfelt(Plant Mol. Biol. (1990)
14:269-276)を参照されたい。
【0073】 形質転換されたアグロバクテリウムおよび形質転換された植物細胞の選択を可
能にする1以上のマーカーが、該発現構築物および該T-DNAと共に含まれるであろ
う。植物細胞に使用するための多数のマーカー(例えば、クロラムフェニコール
、カナマイシン、アミノグリコシドG418、ハイグロマイシンなどに対する耐性)
が開発されている。使用する個々のマーカーは本発明に本質的なものではなく、
個々の宿主および構築の様態に応じて、好ましいマーカーは様々となる。
【0074】 アグロバクテリウム(Agrobacterium)を使用する植物細胞の形質転換のため
には、外植片を組合せて、形質転換に十分な時間、該形質転換アグロバクテリウ
ムと共にインキュベートし、該細菌を殺し、該植物細胞を適当な選択培地内で培
養することができる。カルスが形成したら、公知方法に従い適当な植物ホルモン
を使用することによりシュート形成を促し、該シュートを発根培地に移して植物
を再生させることができる。ついで該植物を種子にまで成長させ、該種子を使用
して、反復発生を確立し、植物油を単離することができる。
【0075】 複数の発現構築物を含有する本発明の植物細胞を得るためのいくつかの可能な
方法がある。本発明の発現構築物をコードするDNA配列を有する構築物を含む植
物を生産するための任意の手段、および酵素をコードするもう1つのDNA配列を有
する少なくとも1つの他の構築物が本発明に含まれる。例えば、単一の形質転換
ベクター中に両発現構築物を含有させることにより又はそれぞれが所望の遺伝子
を発現する別々のベクターを使用することにより第2構築物と同時に植物を形質
転換するために、該発現構築物を使用することができる。ACAT発現構築物で既に
形質転換された植物内に該第2構築物を導入することが可能であり、あるいは、A
CAT構築物を発現する植物と第2構築物を発現する植物とからなる形質転換植物を
交雑させて、該構築物を同一植物内で一緒にすることができる。
【0076】 本発明は、本発明のポリヌクレオチドを含むベクター、本発明のベクターで遺
伝的に操作された宿主細胞、および組換え技術による本発明のポリペプチドの製
造に関する。本発明のDNA構築物由来のRNAを使用してそのようなタンパク質を製
造するために、無細胞翻訳系を用いることができる。
【0077】 組換え産生のためには、発現系もしくはその一部または本発明のポリヌクレオ
チドを組込むために、宿主細胞を遺伝的に操作することができる。宿主細胞内へ
のポリヌクレオチドの導入は、Davisら, Basic Methods in Molecular Biology,
(1986)およびSambrookら, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 第2版,
Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor NY (1989)などの
多数の標準的な実験手引書に記載の方法により行うことができる。そのような方
法には、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAEデキストラン媒介トラン
スフェクション、トランスベクション(transvection)、マイクロインジェクシ
ョン、カチオン脂質媒介トランスフェクション、エレクトロポレーション、形質
導入、スクレープ(scrape)ローディング衝撃導入および感染が含まれるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0078】 適当な宿主の代表例には、細菌細胞、例えば連鎖球菌、ブドウ球菌、腸球菌、
大腸菌(E. coli)、ストレプトマイセスおよびバシラス・サチリス(Bacillus
subtilis)細胞;真菌細胞、例えば酵母細胞およびアスペルギルス細胞;昆虫細
胞、例えばドロゾフィラ(Drosophila)S2およびスポドプテラ(Spodoptera)Sf
9細胞;動物細胞、例えばCHO、COS、HeLa、C127、3T3、BHK、293およびBowes黒
色腫細胞;および前記の植物細胞が含まれる。
【0079】 本発明のポリペプチドを製造するためには、種々の発現系を使用することがで
きる。そのようなベクターには、染色体、エピソームおよびウイルスに由来する
ベクター、例えば細菌プラスミド、バクテリオファージ、トランスポゾン、酵母
エピソーム、挿入要素、酵母染色体要素、ウイルス、例えばバキュロウイルス、
パポーバウイルス、例えばSB40、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウ
イルス、仮性狂犬病ウイルスおよびレトロウイルスに由来するベクター、および
そのようなウイルスの組合せに由来するベクター、例えばプラスミドおよびバク
テリオファージ遺伝要素、例えばコスミドおよびファジミドに由来するベクター
が含まれるが、これらに限定されるものではない。該発現系構築物は、発現を調
節し引き起こす制御領域を含有していてもよい。一般に、ポリヌクレオチドの維
持、増殖または発現および/または宿主内でのポリペプチドの発現に適した任意
の系またはベクターを発現に使用することができる。よく知られた常套的な種々
の技術のいずれかにより、例えば、Sambrookら, Molecular Cloning, A Laborat
ory Manual, (前掲)に記載の技術により、選択した発現系内に適当なDNA配列を
挿入することができる。
【0080】 小胞体内腔、細胞周辺腔または細胞外環境中への該タンパク質の分泌が可能と
なるよう、同種または異種の適当な分泌シグナルを該発現ポリペプチド内に組込
むことができる。
【0081】 本発明のポリペプチドは、硫酸アンモニウムまたはエタノール沈殿、酸抽出、
陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグ
ラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフ
ィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフ
ィーを含む(これらに限定されるものではない)よく知られた多数の方法のいず
れかにより、組換え細胞培養から回収し精製することができる。高速液体クロマ
トグラフィー(HPLC)を精製に使用するのが最も好ましい。単離および/または
精製中に該ポリペプチドが変性している場合には、活性なコンホメーションを再
生させるために、タンパク質のフォールディングのためのよく知られた公知技術
のいずれかを用いることができる。
【0082】 本発明はまた、診断試薬としての本発明のポリヌクレオチドの使用に関する。
遺伝子の突然変異形態の検出は、該遺伝子の過少発現、過剰発現または改変され
た発現から生じる疾患に対する感受性の又はそのような疾患の診断を助けるため
の診断手段として用いることができる。該遺伝子内に突然変異を有する個体のDN
Aレベルでの検出のためには、よく知られた種々の技術を用いることができる。
【0083】 診断用の核酸は、感染個体の細胞および組織、例えば骨、血液、筋肉、軟骨お
よび皮膚から得ることができる。ゲノムDNAを、検出のために直接使用したり、
あるいはPCRまたは他の増幅技術を用いて分析前に増幅することができる。RNAま
たはcDNAも同様にして使用することができる。欠失および挿入は、参照配列の遺
伝子型と比較した場合の増幅産物のサイズの変化により検出することができる。
点突然変異は、増幅されたDNAを本発明の標識ポリヌクレオチド配列にハイブリ
ダイズさせることにより同定することができる。完全にマッチする配列は、RNア
ーゼ消化により又は融解温度の相違により、ミスマッチ二本鎖から識別すること
ができる。配列の相違は、変性剤の存在下または不存在下のゲル内のDNA断片の
電気泳動移動度を比較することにより、あるいは直接的なDNA配列決定により、D
NAレベルで検出することができる(例えば、Myersら, Science 230:1242 (1985)
を参照されたい)。また、核酸プロテクションアッセイ、例えばRNアーゼおよび
S1プロテクションまたは化学的切断法(例えば、Cottonら, Proc. Natl. Acad.
Sci., USA, 85:4397-4401 (1985)を参照されたい)を用いて、特定の位置での配
列の変化を検出することができる。DAGATヌクレオチド配列またはその断片を含
むオリゴヌクレオチドプローブのアレイを、特に遺伝子突然変異のスクリーニン
グに使用することができると予想される。アレイ技術の方法はよく知られており
、遺伝子発現、遺伝子連鎖および遺伝的変異性分析に有用である(例えば、M. C
heeら, Science, 274:610-613 (1996)を参照されたい)。
【0084】 本発明は更に、異常に変化したポリペプチドまたはmRNAのレベルをサンプルか
ら決定することにより、DAGAT活性に関連した疾患、特に、細胞ジアシルグリセ
ロール濃度またはプロテインキナーゼC活性の変化に関連した疾患 [癌;糖尿病
;心不全、アテローム性動脈硬化症など(これらに限定されるものではない)の
心肺疾患;アジポサイトーシス(adipocytosis);白血病および皮膚癌;線維芽
細胞腫;代謝障害;肥満;異常な脂質代謝に関連した疾患;異常な脂肪吸収、リ
ポ蛋白分泌および脂肪生成に関連した疾患が含まれるが、これらに限定されるも
のではない]に対する感受性を診断または判定するための方法を提供する。ポリ
ヌクレオチドの定量のための当技術分野でよく知られた技術(増幅、PCR、RT-PC
R、RNアーゼプロテクション、ノーザンブロット法および他のハイブリダイゼー
ション法が含まれるが、これらに限定されるものではない)のいずれかにより、
発現の変化をRNAレベルで測定することができる。タンパク質発現レベルを検出
する診断アッセイ(ラジオイムノアッセイ、競合結合アッセイ、ウエスタンブロ
ット分析およびELISAアッセイが含まれるが、これらに限定されるものではない
)も意図される。
【0085】 本発明のヌクレオチド配列は染色体の同定にも使用することができる。
【0086】 本発明のポリペプチドもしくはその変異体またはそれらを発現する細胞は、本
発明のポリペプチドに対して免疫特異性である抗体を産生させるための免疫原と
して使用することができる。「免疫特異性」は、該抗体が、他の関連ポリペプチ
ドに対する該抗体のアフィニティーより実質的に大きな、本発明のポリペプチド
に対するアフィニティーを有することを意味する。「抗体」は、モノクローナル
およびポリクローナル抗体 [キメラ、一本鎖、シミアン化、ヒト化、再表面化(
resurfaced)および他のタイプの相補性決定領域(CDR)置換抗体およびFabフラ
グメント、例えばFab免疫グロブリン発現ライブラリーの産物]を含む。
【0087】 該ポリペプチドまたはエピトープを保持する断片、類似体または細胞を、通常
のプロトコールを用いて動物、好ましくは非ヒト動物に投与することにより、抗
体を得ることができる。ハイブリドーマ技術(例えば、Kohler, G.およびMilste
in, C., Nature 256:495-497 (1975)を参照されたい);トリオーマ技術;ヒトB
細胞ハイブリドーマ技術(Kozborら, Immunology Today 4:72 (1983));および
EBV-ハイブリドーマ技術(Coleら, Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy
, Alan R. Liss, 77-96, (1985))を含むよく知られた技術(連続的細胞培養技
術)のいずれかを用いて、モノクローナル抗体を製造することができる。
【0088】 一本鎖、ヒト化、再表面化、シミアン化および他のタイプのCDR置換抗体は、
当技術分野でよく知られた技術に従い製造することができる。
【0089】 該ポリペプチドを発現するクローンを単離または同定するために又はアフィニ
ティークロマトグラフィーによりポリペプチドを精製するために、記載されてい
る抗体を使用することができる。また、該抗体は、DAGAT活性に関連した疾患、
特に、細胞ジアシルグリセロール濃度またはプロテインキナーゼC活性の変化に
関連した疾患 [癌;糖尿病;心不全、アテローム性動脈硬化症など(これらに限
定されるものではない)の心肺疾患;アジポサイトーシス(adipocytosis);白
血病および皮膚癌;線維芽細胞腫;代謝障害;肥満;異常な脂質代謝に関連した
疾患;異常な脂肪吸収、リポ蛋白分泌および脂肪生成に関連した疾患が含まれる
が、これらに限定されるものではない]の治療に使用することができる。
【0090】 本発明はまた、種々のサブクラス(IgG、IgM、IgAおよびIgE)の免疫グロブリ
ンの重鎖または軽鎖の定常領域の部分に融合した本発明のポリペプチドまたはそ
の断片を含む遺伝的に操作された可溶性融合タンパク質に関する。好ましくは、
ヒトIgG(特にIgG1)の重鎖の定常部分をヒンジ領域における融合で使用する。
特に好ましいのはFc部分の使用である(例えば、WO 94/29458およびWO 94/22914
を参照されたい)。
【0091】 本発明のポリペプチドは、該ポリペプチドに結合する(特に、結合により該ポ
リペプチドの活性を阻害または刺激する)化合物の同定に使用することができる
。小分子の基質およびリガンドの結合を、例えば、細胞、無細胞調製物、化学ラ
イブラリーおよび天然物混合物中で評価することができる。該アゴニストまたは
アンタゴニスト/インヒビターは、天然の基質またはリガンドであってもよく、
あるいはそれらの構造的または機能的模擬体であってもよい。例えば、Coligan
ら, Curr Prot in Immuno, 1(2):第5章 (1991)を参照されたい。
【0092】 本発明はまた、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドに結合する化合
物、特に、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドの作用を増強(アゴニ
スト)または阻害(アンタゴニスト)する化合物を同定するための、化合物のス
クリーニング方法を提供する。ハイスループットスクリーニング技術を用いるこ
とができる。例えば、アゴニストまたはアンタゴニストに関するスクリーニング
には、合成反応混合物、細胞画分、例えば膜、細胞エンベロープまたは細胞壁、
またはこれらのいずれかの調製物(本発明のポリペプチドとそのようなポリペプ
チドの標識基質またはリガンドとを含むもの)を、スクリーニングされている候
補化合物の存在下または不存在下でインキュベートする。該候補化合物が本発明
のポリペプチドを作動させる又は拮抗する能力は、該標識リガンドの結合の減少
または該基質からの産物の産生の減少により検出される。本発明のポリペプチド
の作用を誘導することなく無償で結合する候補化合物が良好なアンタゴニストで
ある可能性が高い。一方、十分に結合し基質からの産物の産生速度を増加させる
化合物はアゴニストとみなされる。基質からの産物の産生の速度またはレベルの
検出は、比色標識など(これに限定されるものではない)のレポーター系、ポリ
ヌクレオチドまたはポリペプチド活性の変化に応答するレポーター遺伝子の組込
み、および当技術分野で公知の結合アッセイを用いることにより増強されうる。
【0093】 本発明のポリペプチドおよび潜在的アンタゴニストを、該ポリペプチド、天然
基質もしくはリガンドまたは基質もしくはリガンド模擬体に結合する化合物と組
合せる競合アッセイも、アンタゴニスト化合物に関するスクリーニングに用いる
ことができる。該潜在的アンタゴニストの有効性の評価のために、該結合分子に
結合し産物に変換された該ポリペプチド分子の数が測定されうるよう、本発明の
ポリペプチドを例えば放射能または比色性化合物により標識することができる。
【0094】 潜在的アンタゴニストには、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドに
結合してその活性を阻害し又は部分的もしくは完全に遮断する小有機分子、ペプ
チド、ポリペプチドおよび抗体が含まれうる。また、アンタゴニストには、本発
明のポリペプチドにより誘導される活性を誘導することなく結合分子上の同一部
位に結合して該ポリペプチドの作用をその結合の阻止により妨げる小有機分子、
ペプチド、ポリペプチドおよび抗体が含まれうる。また、潜在的アンタゴニスト
には、該ポリペプチドの結合部位に結合しそれを占拠して細胞結合分子に対する
該ポリペプチドの結合を妨げて該ポリペプチドの正常な生物学的活性を妨げ又は
減少させる小分子が含まれる。そのような小分子の具体例には、小有機分子、ペ
プチドおよびペプチド様分子が含まれるが、これらに限定されるものではない。
他の潜在的アンタゴニストには、アンチセンス分子(例えば、Okano, J. Neuroc
hem, 56:560 (1991); Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibitors of Gen
e Expression, CRC Press, Boca Raton, FL (1988)を参照されたい)が含まれる
【0095】 DAGATは小腸内のキロミクロン、肝臓内のVLDLの形成および脂肪組織内のトリ
アシルグリセロールとしてのエネルギーの貯蔵に重要であるため、DAGAT活性の
アンタゴニストおよびアゴニストは特に有用である。したがって、小腸、肝臓お
よび脂肪組織内のDAGAT活性の阻害は脂質吸収および血漿トリグリセリドレベル
を減少させ、脂肪生成を減少させるであろう。さらに、高トリグリセリド血症は
アテローム性動脈硬化症の独立したリスクファクターであることが示されており
(Kugiyama, K.ら, (1998) Circulation 97:2519-2526)、冠状動脈疾患のリス
クの増大に関するマーカーであり、いくつかの粥腫形成因子に関するマーカーと
して働きうる(Grundy, S.M., (1998) Am. J. Cardiol, 81:18B-25B)。また、D
AGAT活性を阻害する化合物は、腸脂肪吸収の制御、TAGに富むリポ蛋白分泌の改
変、血清TAGの制御および脂肪生成の減少において有用である(Owen MRら (1997
) Biochem J 323:17-21, Jamdar SCおよびCao WF (1995) Biochem Biophys Acta
1255:237-243)。さらに、DAGATのジアシルグリセロール基質は細胞内のシグナ
ル伝達分子であり、プロテインキナーゼC活性の公知モジュレーターである。変
化した細胞ジアシルグリセロール濃度およびプロテインキナーゼC活性は癌(da
Costaら (1993) J. Biol. Chem. 268:2100-2105)、糖尿病(Koya DおよびKing
GL (1998) Diabetes 47:859-866)、心不全(Okumuraら, (1991) J. Mol. Cell.
Cardiol. 23:409-416)、脂肪細胞(Baldoら, (1995) J. Lipid Res., 36:1415
-1426)、白血病および皮膚癌細胞(Goldkorn T.およびDing, T. (1997) Adv. E
xp. Med. Biol., 400A:461-472)およびラット繊維芽細胞(Paiら, (1991) Proc
. Natl. Acad. Sci., 88:598-602)に関連している。本発明のアゴニストおよび
アンタゴニストはそれ自体が、DAGAT活性に関連した疾患、例えば、変化した細
胞ジアシルグリセロール濃度またはプロテインキナーゼC活性に関連した疾患 [
癌;糖尿病;心不全、アテローム性動脈硬化症など(これらに限定されるもので
はない)の心肺疾患;アジポサイトーシス(adipocytosis);白血病および皮膚
癌;線維芽細胞腫;代謝障害;肥満;異常な脂質代謝に関連した疾患;異常な脂
肪吸収、リポ蛋白分泌および脂肪生成に関連した疾患が含まれるが、これらに限
定されるものではない]の治療または改善に特に有用である。
【0096】 本発明はまた、該ポリヌクレオチドもしくは該ポリペプチドまたはそれらの変
異体、アゴニストもしくはアンタゴニストを含む組成物に関する。本発明のポリ
ペプチドは、細胞、組織または微生物での使用のための無菌または非無菌担体(
例えば、対象に対する投与に適した医薬担体)と組合せて使用することができる
。そのような組成物は、例えば、治療的に有効な量の本発明のポリペプチドまた
は他の化合物と医薬上許容される担体または賦形剤とを含む。そのような担体に
は、食塩水、緩衝食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタノールおよ
びそれらの組合せが含まれるが、これらに限定されるものではない。該製剤は投
与様式に適合したものであるべきである。本発明は更に、本発明の前記組成物の
1以上の成分で満たされた1以上の容器を含む診断および医薬パックまたはキット
に関する。
【0097】 本発明のポリペプチドおよび他の化合物は、単独で又は他の化合物と組合せて
投与することができる。
【0098】 該医薬組成物は、局所、経口、肛門、膣、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、鼻
腔内または皮内経路を含む(これらに限定されるものではない)有効で簡便な任
意の方法で投与することができる。
【0099】 必要な投与量の範囲は、使用する本発明のペプチドまたは他の化合物、投与経
路、該製剤の性質、対象の状態の性質および診療医の判断に左右されるであろう
。適当な投与量は、一般には、約0.1〜100μg/kgの範囲となるであろう。化合物
の多様性および投与の有効性の相違による大きなばらつきが予想される。例えば
、経口投与は静脈内投与より大きな投与量を要すると予想される。熟練した診療
医は、標準的な経験的方法を用いて適当な投与量を決定することができる。
【0100】 また、ポリペプチドを対象において内因的に生成させることが可能であり、こ
れは一般には「遺伝子治療」と称される。例えば、対象からの細胞を、レトロウ
イルスプラスミドベクターの使用によりex vivoで、ポリペプチドをコードする
ポリヌクレオチド(例えば、DNAまたはRNA)で操作することができる。
【0101】 また、本発明の配列と相同な追加的な配列を同定するために、該ポリヌクレオ
チドおよびポリペプチド配列を使用することができる。最も好ましく簡便な方法
は、コンピューターにより読取り可能な媒体(例えば、フロッピーディスク、CD
ROM、ハードディスクドライブ、外部ディスクドライブおよびDVD)中に配列を
記憶させ、ついでその記憶された配列を使用して、よく知られた検索手段で配列
データベースを検索することである。広く知られたデータベースの具体例には、
DNA Database of Japan(DDBJ)(http://www.ddbj.nig.ac.jp/); Genebank (htt
p://www.ncbi.nlm.nih.gov/web/Genebank/Index.htlm);およびthe European Mol
ecular Biology Laboratory Nucleic Acid Sequence Database (EMBL)(http://
www.ebi.ac.uk/ebi docs/embl db.html)が含まれる。多数の種々の検索アルゴ
リズムが当業者に利用可能であり、その一例として、BLASTプログラムと称され
るプログラム1式が挙げられる。5つのBLAST手段があり、そのうちの3つはヌクレ
オチド配列の照会用に設計されたものであり(BLASTN、BLASTXおよびTBLASTX)
、2つはタンパク質配列の照会用に設計されたものである(BLASTPおよびTBLASTN
)(Coulson, Trends in Biotechnology, 12:76-80 (1994); Birrenら, Genome
Analysis, 1:543-559 (1997))。同定された配列の分析のための追加的なプログ
ラム、例えば、配列アライメントプログラム、より遠縁の配列の同定のためのプ
ログラムなどが当技術分野において利用可能であり、当業者によく知られている
【0102】 以上、本発明を全般的に説明してきたが、本発明は以下の実施例を参照するこ
とにより、より容易に理解されるであろう。これらの実施例は、単なる例示目的
として記載されており、本発明を限定するものではない。
【0103】 (実施例) 実施例1:RNAの単離 シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の花序および発生中の種子からの全
RNAを、相補的(cDNA)ライブラリーの構築に使用するために単離する。該方法
は、WebbおよびKnapp(D.M. WebbおよびS.J. Knapp. (1990) Plant Molec. Repo
rter, 8, 180-185)のDNA単離プロトコールの応用である。以下の記載において
は、1gの新鮮重の組織の使用を仮定している。凍結種子組織を液体窒素下での粉
砕により粉末化する。該粉末を0.2gの不溶性ポリビニルピロリドンと共に10mlの
RECバッファー(50mM Tris-HCl, pH9, 0.8M NaCl, 10mM EDTA, 0.5% w/v CTAB (
セチルトリメチル-アンモニウムブロミド))に加え、室温で粉砕する。該ホモジ
ネートを12,000xgで5分間遠心分離して不溶性物質をペレット化する。得られた
上清画分をクロロホルムで抽出し、上相を回収する。
【0104】 ついで該RNAを1容積のRecP(50mM Tris-HCl pH9, 10mM EDTAおよび0.5% (w/v
) CTAB)の添加により沈殿させ、前記のとおりに短時間の遠心分離により集める
。該RNAペレットを0.4mlの1M NaClに再溶解させる。該RNAペレットを水に再溶解
させ、フェノール/クロロホルムで抽出する。十分な3M酢酸カリウム(pH5)を
加えて、該混合物を酢酸中で0.3Mとし、ついで2容積のエタノールを加えて該RNA
を沈殿させる。エタノールでの洗浄後、この最終RNA沈殿物を水に再溶解させ、
凍結保存する。
【0105】 実施例2:ACAT配列の同定 植物ACATは当技術分野において知られていないため、公的なデータベースから
哺乳動物由来の公知および関連ACAT配列を同定するための検索を行う。ついでこ
れらの配列を使用して、植物ACAT-様配列を同定するために公的および私的なEST
データベースを検索する。
【0106】 マウス発現配列タグ(EST)配列を含有する公的データベース(dBEST)をACAT
様配列に関して検索する。該検索は、関連している(約20%同一である)が公知
ACAT配列に収束しない2つの配列(配列番号12および13)を同定した。
【0107】 他の生物からACAT様配列を同定するために、それらの2つのマウスACAT配列を
使用して、ヒトおよびラット組織由来のEST配列を含有する公的および私的なデ
ータベースを検索する。該検索の結果は、ヒトデータベースから約180個の配列
を同定し、それらを集合させて完全な推定cDNA配列(図7)(配列番号14)を得
、また、GCG集合プログラムを使用して該ラットデータベース由来の約35個を集
合させて、該マウス配列と密接に関連した推定cDNA配列(図8)(配列番号15)
を得た。
【0108】 ヒトACAT様配列のタンパク質配列を、MacVector(Oxford Molecular, Inc.)
を使用してヒト(Changら, (1993) J. Biol. Chem. 268:20747-20755 (配列番号
22))、マウス(Uelmenら, (1995) J. Biol. Chem. 270:26192-26201 (配列番号
23))および酵母(Yuら (1996) J. Biol. Chem. 271:24157-24163 (配列番号24)
およびYangら (1996) Science 272:1353-1356 (配列番号25))由来の公知ACAT
配列とアラインさせた。該配列は該公知配列と関連しているが、該関連配列は該
公知配列に対して約25%類似であるにすぎないことを、該アライメントの結果(
図9)は示唆している。
【0109】 該ヒトステロールO-アシルトランスフェラーゼ(ACAT、アシルCoA:コレステロ
ールアシルトランスフェラーゼ、登録番号A48026)(配列番号15)関連配列を使
用して、タンパク質および核酸Genbankデータベースを検索した。単一の植物ホ
モログ(図1)を公的シロイヌナズナ(Arabidopsis)ESTデータベースにおいて
同定した(登録番号A042298、配列番号1)。該タンパク質配列を該EST配列から
翻訳させたところ、哺乳類および酵母ACATの両方において保存されたペプチド配
列を含有することが判明した(Changら, (1997) Ann. Rev. Biochem, 66:613-63
8)(配列番号21)。
【0110】 シロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様ESTに対応する全コード領域を得るため
に、ACAT様配列を含有する部分cDNAクローンを5'および3'末端を増幅する合成オ
リゴ-ヌクレオチドプライマーを設計する。プライマーをシロイヌナズナ(Arabi
dopsis)ACAT様EST配列に従い設計し、Rapid Amplification of cDNA Ends(RAC
E)反応(Frohmanら (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:8998-9002)にお
いて使用する。
【0111】 シロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT EST配列から5'末端を増幅するために以
下のプライマーを設計する:5'-TGCAAATTGACGAGCACACCAACCCCTTC-3'(配列番号2
6)および5'-AAGGATGCTTTGAGTTCCTGACAATAGG-3'(配列番号27)。cDNAクローン
からのフランキング配列の増幅を、Marathon cDNA Amplificationキット(Clont
ech, CA)を使用して行う。
【0112】 私的なシロイヌナズナ(Arabidopsis)ESTライブラリーを検索するために、5'
-RACE増幅に由来する配列を使用する。該5'-RACE配列と同一の配列を含有する単
一のEST登録体LIB25-088-C7(配列番号1)を同定する。さらに、LIB25-088-C7は
シロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様産物に関する完全な推定コード配列(配
列番号1)を含有することが判明する。
【0113】 A042298の核酸および推定翻訳産物配列を使用して、公的および私的データベ
ースを検索する。ダイズ(図2)(配列番号3〜6)およびトウモロコシ(図3)(
配列番号7〜10)の両方の私的データベースにおいて4個のEST配列を同定し、モ
ルティエレラ・アルピナ(Mortierrella alpina)EST配列から単一のACAT様配列
を同定する(図4)(配列番号11)。
【0114】 多数のcDNA配列の1回のパスの5'末端配列の集合体に由来するラットACAT様DNA
配列(配列番号15)は、得られた配列内の誤りのために単一のオープンリーディ
ングフレームを含有していない。したがって、RACE反応を用いて、発現構築物の
調製に使用するための完全長ラットACAT様配列をコードするDNA配列を得る。
【0115】 前記ラットACAT様配列と相同であるラットcDNAクローン(# 700938833)(配
列番号15)(図8)を得、そのDNA配列を決定する。最大のオープンリーディング
フレームが該クローンの5'末端に伸長していた。このことは、該cDNAが、全タン
パク質をコードするのに十分な程度に長くないことを示唆している。
【0116】 該ACAT様遺伝子の5'末端を表すcDNAクローンを、ラット脂肪細胞組織(Clonte
ch #7481-1)由来のRAT Maratohon-Ready cDNAを該製造業者のプロトコールに従
い使用して単離する。遺伝子特異的プライマー5'-TAGGTGACAGACTCAGCATTCCACCAG
TCCC-3'(配列番号28)を使用して1次PCR反応を行い、遺伝子特異的プライマー
(5'-CGCCAGCTTTAAGAGACGCTCAATGATTCG-3'(配列番号29)を使用してネスティド
PCR反応を行う。該ネスティドPCRは、約900ヌクレオチド長の顕著な産物を与え
る。該PCR産物を、製造業者のプロトコール(Invitrogen)に従いプラスミドpCR
2.1中にクローニングする。いくつかのクローンの配列を決定した。該オープン
リーディングフレームは該cDNAの5'末端に伸長しているが、該5'RACE反応におけ
る様々なサイズの顕著なPCR産物は、該クローンの5'末端が該mRNAの5'末端に相
当すると示唆している。該タンパク質は、本明細書に記載のcDNAのDNA配列から
推定されるタンパク質より大きいという可能性が残されている。該5'RACE産物お
よび該クローンの配列を集合させて、本明細書に記載の配列を得る(図10)(配
列番号16)。
【0117】 ラット脂肪細胞Marathon Ready cDNA(Clontech)からオープンリーディング
フレーム(ORF)をPCR増幅するために、プライマー5'-GGATCCCTGCAGGTCAGGCCCCC
ACTGGGGCATCATA-3'(配列番号30)および5'-GGATCCGCGGCCGCACAATGGGCGACCGCGGA
GGCGCGGGA-3'(配列番号31)を使用する。これらのプライマーは、該ORFの5'お
よび3'末端にそれぞれNotIおよびSse8387I制限部位を導入する。該PCR産物を製
造業者のプロトコール(Invitrogen)に従いプラスミドpCR2.1内にクローニング
して、プラスミドpCGN8592を得る。ラットACAT様遺伝子の完全なヌクレオチド配
列および推定アミノ酸配列を、それぞれ図10(配列番号16)および図11(配列番
号17)に示す。バキュロウイルス発現系を用いる昆虫細胞内でのラットACAT様タ
ンパク質の発現のためには、pCGN8592のNotI-Sse8387I断片を、NotI-PstIで消化
されたpFASTBAC1(Gibco)内にクローニングし、得られたプラスミドpCGN9704を
大腸菌(E. coli)DH10BAC(Gibco)内に形質転換してbacmid9704を得た。該bac
mid DNAを使用して昆虫細胞をトランスフェクトした。
【0118】 BlastPを使用してWorm Pepデータベース(http://www.sanger.ac.uk /Project
s/C_elegans/blast_server.shtml)を照会するために、該ラットACAT様タンパク
質配列を使用した。1つの配列H19N07.4(配列番号18)はラット配列に対する有
意な相同性を示した。Macvector(Oxford Molecular)のClustal Wアライメント
ツールを使用して該線虫配列を該ラットACAT様配列にアラインさせた。アライメ
ント後、該アミノ酸の45%は同一であり、62%は類似または同一である。該線虫
タンパク質はDAGAT活性を有すると考えられ、トランスジェニック細胞内でのト
リグリセリドの産生に使用することができるであろう。シー・エレガンス(C. e
legans)クローンyk453a2(配列番号19および配列番号20)は、該シー・エレガ
ンス(C. elegans)タンパク質(配列番号18)をコードする完全長cDNAクローン
であるらしい。このクローンの5'および3'末端配列はGenbank中に存在する。昆
虫細胞、植物細胞、大腸菌(E. coli)および他の微生物などの異種系における
該シー・エレガンス(C. elegans)タンパク質の発現のための適当な制限部位を
有するORFを増幅するためのPCRプライマーを設計するために、この配列を使用す
ることができる。例えば、該シー・エレガンス(C. elegans)タンパク質をコー
ドするcDNAを増幅するために、プライマー5'-GGATCCGCGGCCGCACAATGCGTCAACAAAC
GGGACGACGG(配列番号32)および5'-GGATCCCCTGCAGGTCAAATACCAACGGTTTGGTTTTG
(配列番号33)を使用することが可能であろう。これらのプライマーは、本出願
の別の箇所に記載されているベクターを使用する植物、昆虫細胞および大腸菌(
E. coli)細胞内での発現のためのORFのクローニングに適したNotIおよびSse838
7I部位を導入する。
【0119】 実施例3:配列の比較 いくつかの異なる起源に由来するACAT配列間の配列アライメントを比較して、
該配列間の類似性を同定する。公知ヒトおよびマウスACAT由来のヌクレオチド配
列ならびに公知酵母ACAT由来のヌクレオチド配列を、ヒトおよびシロイヌナズナ
(Arabidopsis)由来のACAT様EST配列と比較する。
【0120】 該配列アライメントの分析は、配列類似性に基づくいくつかのクラスのACATを
示している。該公知ヒトおよびマウスACATはヌクレオチド配列において88%類似
しており、1つのクラスのACATを形成する。もう1つのクラスのACATには、該公知
ヒトおよびマウスクラスACATに対して20%未満の類似性を有する酵母ACATが含ま
れる。
【0121】 最後のACATクラスには、本発明で開示するシロイヌナズナ(Arabidopsis)(
図1)(配列番号1)およびヒト(図7)(配列番号14)配列が含まれる。このク
ラスは、公知ヒトおよびマウスACATクラスに約22%類似しており、ACATの酵母ク
ラスに約23%類似している。したがって、本発明で開示するACAT配列は、新規ク
ラスのACAT酵素に相当する。このクラスの部分的マウス配列も提供する(図5お
よび6)。
【0122】 全ラットACAT様タンパク質をコードする得られたcDNAは1766ヌクレオチド長で
ある(図10)。該DNA配列にコードされるタンパク質は500アミノ酸長であり(図
11)、その分子量は57kDaである。該リーディングフレームは、該cDNAの5'末端
に向かってメチオニンの上流(5')に開いており、したがって該タンパク質は該
cDNA配列により推定されるものより大きい可能性がある。ラットACAT様タンパク
質配列を該ヒトおよびマウス配列のアミノ酸配列とアラインさせた場合には、該
ラット配列は20%同一であり34%類似していることが判明している。しかしなが
ら、該ラット配列をシロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様タンパク質配列と比
較した場合には、該ラット配列は30%同一であり44%類似である。
【0123】 さらに、ラットおよびシロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様アミノ酸配列と
公知ヒトおよびマウスACAT配列(図17)との配列比較は、ラットACAT様タンパク
質に特有のペプチド配列GAAAQNTVSYPを示している。
【0124】 実施例4:発現構築物 4A.バキュロウイルス発現構築物 培養昆虫細胞内でシロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様配列の発現を指令す
る構築物を調製する。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)においてオリゴヌクレオチ
ドプライマー5'-TCGACCTGCAGGAAGCTTAGAAATGGCGATTTTGGATTC-3'(配列番号34)
および5'-GGATCCGCGGCCGCTCATGACATCGATCCTTTTCGG-3'(配列番号35)を使用して
、シロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様アミノ酸配列の全コード領域をESTクロ
ーンLIB25-088-C7から増幅する。該PCR産物をpCR2.1(Invitrogen)内にサブク
ローニングした。PCR増幅により誤りが導入されていないことを確認するために
、二本鎖DNA配列を得た。得られたプラスミドをpCGN8626と命名した。
【0125】 pCGN8626をNotIで消化し、5'突出部分をクレノウ断片で埋めた。該プラスミド
をSse8387Iで更に消化し、ACATホモログコード領域を含有する断片をゲル電気泳
動により精製した。シロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様配列の全コード領域
を含有する断片を、HindIIIで消化されたバキュロウイルス発現ベクターpFastBa
c1(Gibco-BRL, Gaithersburg, MD)内にサブクローニングし、5'突出部分をク
レノウ断片で埋め次いでPstIで消化することにより平滑末端化した。得られたプ
ラスミドをpCGN8631と命名した。DNA配列分析は、クローニング結合部分の完全
性を証明した。
【0126】 4B.植物発現構築物の調製 pCGN3223由来のナピン(napin)カセットを含有するプラスミド(全体を参照
により本明細書に組み入れる米国特許第5,639,790号に記載されている)を修飾
して、それが、複数の制限部位を含有する大きなDNA断片のクローニングにより
有用となるようにし、かつ、植物バイナリー形質転換ベクター内への複数のナピ
ン融合遺伝子のクローニングが可能となるようにした。配列CGCGATTTAAATGGCGCG
CCCTGCAGGCGGCCGCCTGCAGGGCGCGCCATTTAA(配列番号36)ATの自己アニーリング化
オリゴヌクレオチドを含むアダプターを、制限エンドヌクレアーゼBssHIIでの消
化後にクローニングベクターpBC SK+(Stratagene)内に連結して、ベクターpCG
N7765を構築した。プラスミドpCGN3223およびpCGN7765をNotIで消化し、互いに
連結した。得られたベクターpCGN7770は、pCGN3223由来のナピン種子特異的発現
カセットと共にpCGN7765バックボーンを含有する。
【0127】 クローニングカセットpCGN7787(これは、pCGN7770のナピン調節領域以外はpC
GN7770と同じ調節要素である)は、二重CAMV 35Sプロモーターならびにtmlポリ
アデニル化および転写終結領域で置換されている。
【0128】 植物の形質転換用のバイナリーベクターpCGN5139をpCGN1558(McBrideおよびS
ummerfelt, (1990) Plant Molecular Biology, 14:269-276)から構築した。pCG
N1558のポリリンカーをHindIII/Asp718断片として、ユニーク制限エンドヌクレ
アーゼ部位AscI、PacI、XbaI、SwaI、BamHIおよびNotIを含有するポリリンカー
で置換した。該Asp718およびHindIII制限エンドヌクレアーゼ部位をpCGN5139内
に保有させる。
【0129】 転写開始領域(プロモーター)と転写終結領域とを含有するバイナリーベクタ
ー内へのDNA配列の迅速なクローニングが可能となるよう、一連のターボバイナ
リーベクターを構築する。
【0130】 オリゴヌクレオチド5'-TCGAGGATCCGCGGCCGCAAGCTTCCTGCAGG-3'(配列番号37)
および5'-TCGACCTGCAGGAAGCTTGCGGCCGCGGATCC-3'(配列番号38)を、SalI/XhoI
で消化されたpCGN7770内に連結することにより、プラスミドpCGN8618を構築した
。ナピンプロモーター、ポリリンカーおよびナピン3'領域を含有する断片をAsp7
18Iでの消化によりpCGN8618から切り出し、該断片を、クレノウ断片で5'突出部
分を埋めることにより平滑末端化し、ついで、Asp718IおよびHindIIIで消化され
5'突出部分がクレノウ断片で埋められて平滑末端化されたpCGN5139内に連結した
。該ナピンプロモーターがpCGN5139の平滑末端化Asp718I部位に最も近く該ナピ
ン3'が該平滑末端化HindIII部位に最も近くなるように配向しているインサート
を含有するプラスミドを配列分析に付して、インサートの配向およびクローニン
グ結合部の完全性の両方を確認した。得られたプラスミドをpCGN8622と命名した
【0131】 オリゴヌクレオチド5'-TCGACCTGCAGGAAGCTTGCGGCCGCGGATCC-3'(配列番号39)
および5'-TCGAGGATCCGCGGCCGCAAGCTTCCTGCAGG-3'(配列番号40)を、SalI/XhoI
で消化されたpCGN7770内に連結することにより、プラスミドpCGN8619を構築した
。ナピンプロモーター、ポリリンカーおよびナピン3'領域を含有する断片をAsp7
18Iでの消化によりpCGN8619から切り出し、該断片を、クレノウ断片で5'突出部
分を埋めることにより平滑末端化し、ついで、Asp718IおよびHindIIIで消化され
5'突出部分がクレノウ断片で埋められて平滑末端化されたpCGN5139内に連結した
。該ナピンプロモーターがpCGN5139の平滑末端化Asp718I部位に最も近く該ナピ
ン3'が該平滑末端化HindIII部位に最も近くなるように配向しているインサート
を含有するプラスミドを配列分析に付して、インサートの配向およびクローニン
グ結合部の完全性の両方を確認した。得られたプラスミドをpCGN8623と命名した
【0132】 オリゴヌクレオチド5'-TCGAGGATCCGCGGCCGCAAGCTTCCTGCAGGAGCT-3'(配列番号
41)および5'-CCTGCAGGAAGCTTGCGGCCGCGGATCC-3'(配列番号42)を、SalI/SacI
で消化されたpCGN7787内に連結することにより、プラスミドpCGN8620を構築した
。d35Sプロモーター、ポリリンカーおよびtml 3'領域を含有する断片をAsp718I
での完全な消化およびNotIでの部分的な消化によりpCGN8620から取り出した。該
断片を、クレノウ断片で5'突出部分を埋めることにより平滑末端化し、ついで、
Asp718IおよびHindIIIで消化され5'突出部分がクレノウ断片で埋められて平滑末
端化されたpCGN5139内に連結した。該d35SプロモーターがpCGN5139の平滑末端化
Asp718I部位に最も近く該tml 3'が該平滑末端化HindIII部位に最も近くなるよう
に配向しているインサートを含有するプラスミドを配列分析に付して、インサー
トの配向およびクローニング結合部の完全性の両方を確認した。得られたプラス
ミドをpCGN8624と命名した。
【0133】 オリゴヌクレオチド5'-TCGACCTGCAGGAAGCTTGCGGCCGCGGATCCAGCT-3'(配列番号
43)および5'-GGATCCGCGGCCGCAAGCTTCCTGCAGG-3'(配列番号44)を、SalI/SacI
で消化されたpCGN7787内に連結することにより、プラスミドpCGN8621を構築した
。d35Sプロモーター、ポリリンカーおよびtml 3'領域を含有する断片をAsp718I
での完全な消化およびNotIでの部分的な消化によりpCGN8621から取り出した。該
断片を、クレノウ断片で5'突出部分を埋めることにより平滑末端化し、ついで、
Asp718IおよびHindIIIで消化され5'突出部分がクレノウ断片で埋められて平滑末
端化されたpCGN5139内に連結した。該d35SプロモーターがpCGN5139の平滑末端化
Asp718I部位に最も近く該tml 3'が該平滑末端化HindIII部位に最も近くなるよう
に配向しているインサートを含有するプラスミドを配列分析に付して、インサー
トの配向およびクローニング結合部の完全性の両方を確認した。得られたプラス
ミドをpCGN8625と命名した。
【0134】 シロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様コード領域を含有する断片をSse8387I
およびNotIでの消化によりpCGN8626から取り出した。ACAT様配列を含有する断片
を、PstI-NotIで消化されたpCGN8622内に連結した。得られたプラスミドをpCGN8
627と命名した。DNA配列分析は該クローニング結合部の完全性を証明した。
【0135】 シロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様コード領域を含有する断片をSse8387I
およびNotIでの消化によりpCGN8626から取り出した。該断片を、PstI-NotIで消
化されたpCGN8623内に連結した。得られたプラスミドをpCGN8628と命名した。DN
A配列分析は該クローニング結合部の完全性を証明した。
【0136】 シロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様コード領域を含有する断片をSse8387I
およびNotIでの消化によりpCGN8626から取り出した。該断片を、PstI-NotIで消
化されたpCGN8624内に連結した。得られたプラスミドをpCGN8629と命名した。DN
A配列分析は該クローニング結合部の完全性を証明した。
【0137】 シロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様コード領域を含有する断片をSse8387I
およびNotIでの消化によりpCGN8626から取り出した。該断片を、PstI-NotIで消
化されたpCGN8625内に連結した。得られたプラスミドをpCGN8630と命名した。DN
A配列分析は該クローニング結合部の完全性を証明した。
【0138】 また、内因性ACAT様活性の抑制のための追加的な発現構築物を調製した。pCGN
8626からのシロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様コード領域の約1Kbをセンス配
向で及び完全長シロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様コード領域をアンチセン
ス配向でナピン転写開始配列の調節制御下でクローニングすることにより、構築
物pCGN8660を構築した。
【0139】 植物内でのラットACAT様配列の発現のためには、pCGN8592のNotI-Sse8387I断
片を、NotI-PstIで消化されたバイナリーベクターpCGN8621、pCGN8622およびpCG
N8624内にクローニングして、それぞれプラスミドpCGN9700、pCGN9701およびpCG
N9702を得た。プラスミドpCGN9700はナピンプロモーターの制御下でラットACAT
様cDNAのセンス転写産物を発現し、プラスミドpCGN9701はナピンプロモーターの
制御下でラットACAT様cDNAのアンチセンス転写産物を発現し、プラスミドpCGN97
02は二重35Sプロモーターの制御下でラットACAT様cDNAのセンス転写産物を発現
する。プラスミドpCGN9700、pCGN9701およびpCGN9702をアグロバクテリウム・ツ
メファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)EHA101内に導入する。
【0140】 ダイズの種子胚およびトウモロコシの胚乳内でラットACAT様配列の発現を指令
する構築物を調製する。ダイズ内でのラットACAT様DNA配列の発現のためには、
ラットACAT様配列のコード配列を含有するpCGN8592からの1.5kbのNotI/Sse8387I
断片を、ヤエナリヌクレアーゼを使用して平滑末端化し、ターボ7Sバイナリー/
クローニングベクターpCGN8809のSmaI部位内に連結して、粒子射撃によるダイズ
内への形質転換のためのベクターpCGN8817(図15)を作製した。ベクターpCGN88
17は、β-コングリシニン(conglycinin)のダイズα'サブユニットのプロモー
ター領域(7Sプロモーター)(Chemら, (1986), Proc. Natl. Acad. Sci., 83:8
560-8564)、全ラットACAT様タンパク質をコードするDNA配列およびE9 3'と称さ
れるエンドウRuBisCo小サブユニットの転写終結領域(Coruzziら, (1984) EMBO
J. 3:1671-1679およびMorelliら (1985) Nature 315:200-204)の作動的結合成
分を含有する。この構築物は更に、ゴマノハグサモザイクウイルス(FMV)プロ
モーター(米国特許第5,378,619号)およびE9の転写終結領域の制御下で発現す
るCP4 EPSPS(米国特許第5,633,435号)を使用するグリホサート(glyphosate)
に対する耐性に関するスクリーニングによる陽性形質転換植物の選択のための配
列を含有する。
【0141】 トウモロコシ胚乳内でのラットACAT様配列の発現のためには、ラットACAT様配
列のコード配列を含有するpCGN8592からの1.5kbのNotI/Sse8387I断片を、ヤエナ
リヌクレアーゼを使用して平滑末端化し、pGtlプロモーター(Leisy, D.J.ら, P
lant Mol. Biol. 14 (1989) 41-50)およびHSP70イントロン配列(米国特許第5,
593,874号)からの発現のためのコメpGtl発現カセットpCGN8592のBamHI部位内に
連結した。また、このカセットは、ノパリンシンターゼのクローニング部位の下
流の転写終結領域をnos3'(Depickerら, J. Molec. Appl. Genet. (1982) 1:562
-573)を含む。pGtlプロモーター、ラットACAT様タンパク質をコードするDNA配
列およびnos転写終結配列を含有する7.5kbの断片をバイナリーベクターpCGN8816
内にクローニングして、トウモロコシ内への形質転換のためのベクターpCGN8818
(図16)を作製する。また、この構築物は、CAMV 35Sプロモーターおよびtml転
写終結領域の制御下でTn5細菌由来のカナマイシン耐性遺伝子を使用するカナマ
イシンでの陽性形質転換体の選択のための配列を含有する。
【0142】 実施例5:昆虫細胞培養内でのACATの発現 培養昆虫細胞内で完全長ラットおよびシロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様c
DNAを発現させるために、バキュロウイルス発現系を使用する。
【0143】 組換えウイルスの収穫をトランスフェクションの5日後に行った以外は製造業
者の指示書に従いBAC-to-BACバキュロウイルス発現系(Baculovirus Expression
System)(Gibco-BRL, Gaithersburg, MD)を使用して、バキュロウイルス発現
構築物pCGN8631を形質転換し発現させる。アッセイで用いるSf9細胞の感染に使
用するウイルスストックを作製するために、該トランスフェクション混合物から
の上清を使用する。
【0144】 該形質転換昆虫細胞を、本明細書に記載の方法を用いてACAT、DAGATまたは他
のアシルトランスフェラーゼ活性に関してアッセイすることができる。昆虫細胞
を遠心分離し、得られたペレット化細胞を培地I(10mM Tris-HCl, pH7.4中、0.2
5Mショ糖および1mM EDTA)に再懸濁させ、氷上でホモジナイズした。該ホモジネ
ートを、105,000x gで4℃で1、遠心分離する。全膜を培地Iに再懸濁させる。175
mM Tris(pH8)、1mg/mlウシ血清アルブミン、8mM MgCl2、アセトン中の0.2mM 1
,2-ジオレイン、20mM 3H-パルミトイル-CoAおよび0.5〜30mgの膜タンパク質を含
有する0.2mlの反応混合物中、DAGAT活性をアッセイする。アセトンの最終濃度は
10%である。いくつかのアッセイにおいては、植物酵素に最適な条件下でDAGAT
活性を測定するために、その0.2mlの反応混合物に0.1M NaCl、0.1% Triton X 1
00、0.5mM 1,2-ジオレイン、10mM EDTA、0.1M Tris(pH7.8)および20mM 3H-パ
ルミトイル-CoAを含有させた。イソプロパノール:ヘプタン:水(80:20:2, v/v
)の1.5mlの溶液を加えることにより、10分間の反応を停止させる。該脂質を抽
出し、文献記載(Coleman R.A. (1992) Methods. Enzymol. 209,98-104)のとお
りに薄層クロマトグラフィーにより分析する。
【0145】 DAGAT活性アッセイの結果は、RAT ACAT関連DNA配列が、該対照より約80倍大き
なDAGAT活性を有するタンパク質をコードすることを示している。
【0146】 実施例6:ラットDAGATの大腸菌発現 オリゴヌクレオチドプライマー5'-CAGGAGGCGGCCGCAGGAGGCTGCAGGTAC(配列番
号45)および5'-CCTGCAGCCTCCTGCGGCCGCCTCCTGAGCT(配列番号46)をアニーリン
グさせて合成アダプターを作製することにより、大腸菌(E. coli)発現ベクタ
ーを構築した。プラスミドpBC SK+(Stratagene)を制限エンドヌクレアーゼSst
IおよびKpnIで消化した後、該アダプターを該プラスミドに連結した。得られた
プラスミドをpCGN9909と命名した。プラスミドpCGN9909をNotIおよびPstIで消化
し、pCGN8592由来のNotI-Sse8387I断片に連結した。大腸菌(E. coli)Lacプロ
モーターの制御下でラットDAGAT ORFを含有する得られたプラスミドをpCGN9720
と命名した。pCGN9909およびpCGN9720の大腸菌(E. coli)培養(5mlの培養)を
、ECLB + 100μg/mlアンピシリン中、定常期まで30℃で一晩増殖させた。該5ml
培養物を50mlのECLB + 0.1mM IPTGおよび100μg/mlアンピシリンに加え、該培養
を30℃で4時間増殖させた。該細胞をペレット化させ、2mlのイソプロパノールに
再懸濁させ、75℃で30分間インキュベートした。該溶液を室温まで冷却し、3ml
のヘキサンを加えた。該細胞を、振とうしながら1時間インキュベートし、3mlの
6.6%亜硫酸ナトリウムを加え、該溶液をボルテックスし、上部の有機相を取り
出して試験管を空にした。該溶媒を窒素気流下で蒸発させ、該脂質をシリカG上
のTLCにより分離した。該TLCプレートをヘキサン:ジエチルエーテル:酢酸(75:2
5:1)中で展開させた。該脂質をヨウ素染色により可視化した。pCGN9720で形質
転換された大腸菌(E. coli)内ではトリグリセリドが認められたが、空のベク
ターpCGN9909で形質転換された大腸菌(E. coli)内では認められなかった(図1
8)。これは、ラットDAGATを使用することにより、微生物内で及びそのようにし
なければトリグリセリドをほとんど又は全く産生しない細胞内でトリグリセリド
を産生させうることを示唆している。
【0147】 実施例7:植物の形質転換 表現型の変化を引き起こす配列の転写または転写・翻訳を達成するために対象
DNA配列を植物宿主のゲノム内に挿入するための種々の方法が開発されている。
【0148】 植物バイナリー構築物pCGN8627、pCGN8628、pCGN8629およびpCGN8630を、植物
組織からのシロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様配列の発現を指令するために
、植物の形質転換において使用する。
【0149】 Radkeら(Theor. Appl. Genet. (1988) 75:685-694; Plant Cell Reports (19
92) 11:499-505)に記載のアグロバクテリウム(Agrobacterium)媒介形質転換
により、トランスジェニックアブラナ(Brassica)植物を得る。トランスジェニ
ックシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)植物は、Valverkensら(Proc. Na
tl. Acad. Sci. (1988) 85:5536-5540)またはBentら((1994) Science 265:185
6-1860)またはBechtoldら((1993), C.R.Acad. Sci. Life Sciences 316:1194-
1199)に記載のアグロバクテリウム(Agrobacterium)媒介形質転換により得る
ことができる。関連技術を用いて、他の植物種を同様に形質転換することができ
る。
【0150】 別法として、核形質転換植物を得るために、例えばKleinら(Bio/Technology
10:286-291)に記載の微粒子射撃法を用いることもできる。
【0151】 実施例8:トランスジェニック植物の分析 新規ACAT様配列に由来するタンパク質を発現するトランスジェニック植物を、
ステロールエステル化活性および/またはTAG合成活性に関して、当技術分野で
公知の技術を用いて分析する。pCGN8629で形質転換された植物およびpCGN8630で
形質転換された植物内のACAT様翻訳産物の酵素活性を測定するために、酵素アッ
セイを用いる。葉抽出物を薄層クロマトグラフィーにより分析して、該葉脂質の
グリセロ脂質組成およびステロール含量を測定する。該対照植物の種子抽出物、
pCGN8627で形質転換された植物およびpCGN8628で形質転換された植物を、ジアシ
ルグリセロール、トリアシルグリセロールまたはリン脂質のレベルの変化および
ステロールレベルの変化に関して分析する。
【0152】 10〜20個のシロイヌナズナ(Arabidopsis)植物のそれぞれから単一の葉を取
り出した。それらの葉を秤量し、葉脂質を4mlのヘキサン:イソプロパノール(3:
2)中で抽出した。2mlの6.6%亜硫酸ナトリウムを加え、該溶液をボルテックス
し、上部の有機相を取り出して新鮮な試験管に入れた。該溶媒を窒素ガス下で乾
燥させ、葉の中性脂質を50μlのヘキサンに再懸濁させた。ヘキサン:ジエチルエ
ーテル:酢酸(75:25:1)中で展開するシリカG TLCプレート上のTLCにより、該葉
脂質を分離した。展開後、プリムリン(80%アセトン中、0.01%)での染色およ
び長波長(350nM)のUV照射により該脂質を可視化した。トリグリセリド標準物
と同じ距離移動した脂質を、酸性メタノール(メタノール中の8.5% H2SO4、2時
間)中、62.5μgのトリ-17:0トリグリセリド標準物と共にメチル交換反応に付し
、脂肪酸メチルエステル(FAMES)をガスクロマトグラフィーにより分離した。
葉トリグリセリドFAMEのピーク面積を17:0内部標準の面積と比較することにより
、トリグリセリドの量を測定した。未形質転換対照植物からの葉は新鮮重1mg当
たり0.041μgのTAGを含有していたが、pCGN9702植物からの葉は新鮮重1mg当たり
0.49μgのTAGを含有していた。したがって、トランスジェニック葉組織内でのラ
ットACAT様cDNAの発現は、葉組織内のTAGの量における10倍を超える増加を誘導
した。
【0153】 前記の結果は、本発明において同定したACAT様核酸配列がトリアシルグリセロ
ールの形成において活性なタンパク質をコードしていることを示している。その
ような核酸配列は、宿主細胞内でのACAT様タンパク質の発現をもたらす構築物中
で使用することができる。さらに、そのような発現構築物は、宿主細胞および生
物のトリアシルグリセロール含量を修飾するための方法において使用することが
できる。
【0154】 本明細書中に記載のすべての刊行物および特許出願は、本発明に関連した当業
者の技術水準を示している。各個の刊行物または特許出願が参照により本明細書
に組み入れられると具体的かつ個別的に記載されているのと同程度に、すべての
刊行物および特許出願を参照により本明細書に組み入れることとする。
【0155】 前記の発明は、理解を明瞭にする目的で例示および具体例として相当詳しく説
明されているが、添付の特許請求の範囲の範囲内で或る種の変更および修飾が施
されうることが明らかであろう。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、シロイヌナズナ(Arabadopsis thaliana)ACAT様タンパク質のコード
配列(配列番号1)である。
【図2】 図2は、ACAT様タンパク質のクラスに関連したダイズEST(配列番号3〜6)であ
る。
【図3】 図3は、ACAT様タンパク質のクラスに関連したトウモロコシEST(配列番号7〜1
0)である。
【図4】 図4は、ACAT様タンパク質のクラスに関連したモルティエレラ(Mortierella)
EST(配列番号11)である。
【図5】 図5は、ACAT様タンパク質のクラスに関連したマウスタンパク質のコード配列
(配列番号12)である。
【図6】 図6は、ACAT様タンパク質のクラスに関連したマウスタンパク質のもう1つのコ
ード配列(配列番号13)である。
【図7】 図7は、ACAT様タンパク質のクラスに関連したヒトタンパク質のコード配列(
配列番号14)である。
【図8】 図8は、種々のcDNAの1回のパスの5'末端配列の集合により得られたACAT様タン
パク質のクラスに関連したラットタンパク質のコード配列(配列番号15)である
【図9A】 図9Aは、ACATタンパク質配列間の関係を示す系統樹を示す。
【図9B】 図9Bは、公知ACATタンパク質配列及び新規ACAT様配列の類似性(%)及び分岐度
(%)を示す。
【図10】 図10は、単一の完全長cDNAクローンに由来するラットACAT様核酸配列のコード
配列(配列番号6)を示す。
【図11】 図11は、図10のラットACAT様DNA配列にコードされるアミノ酸配列(配列番号1
7)を示す。
【図12】 図12は、セノラブディティス・エレガンス(Caenorhabditis elegans)から得
られたACAT様タンパク質のアミノ酸配列(配列番号18)を示す。
【図13】 図13は、シー・エレガンス(C. elegans)ACAT様タンパク質の部分核酸配列(
配列番号19)を示す。
【図14】 図14は、シー・エレガンス(C. elegans)ACAT様タンパク質の異なる部分核酸
配列(配列番号20)を示す。
【図15】 図15は、ダイズの形質転換のためのバイナリーベクターpCGN8817の概要図を示
す。
【図16】 図16は、トウモロコシの形質転換のためのバイナリーベクターpCGN8818の概要
図を示す。
【図17】 図17は、新規ラットおよびシロイヌナズナ(Arabidopsis)ACAT様タンパク質
と公知ヒトおよびマウスACATタンパク質配列とのアミノ酸配列比較を示す。
【図18】 図18は、薄層クロマトグラフィー(TLC)を用いる大腸菌(E. coli)における
ラットACAT様配列の発現の結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 C12N 15/00 ZNAA 9/10 5/00 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),CA,JP,M X,US

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アシルCoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ様タン
    パク質のクラスの酵素をコードする単離されたDNA配列。
  2. 【請求項2】 該DNA配列が植物から単離されたものである、請求項1に記載
    のDNAコード配列。
  3. 【請求項3】 該植物が、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)、ダイ
    ズまたはトウモロコシよりなる群から選ばれる、請求項2に記載のDNAコード配列
  4. 【請求項4】 該アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ様
    タンパク質が図1の配列にコードされる、請求項3に記載のDNAコード配列。
  5. 【請求項5】 該アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ様
    タンパク質が、図2のESTを含む配列にコードされる、請求項3に記載のDNAコード
    配列。
  6. 【請求項6】 該アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ様
    タンパク質が、図3のESTを含む配列にコードされる、請求項3に記載のDNAコード
    配列。
  7. 【請求項7】 該DNAコード配列が非植物源から単離されたものである、請
    求項1に記載のDNAコード配列。
  8. 【請求項8】 該非植物源が、ラット、ヒト、マウス、モルティエレラ(Mo
    rtierella)またはセノラブディティス・エレガンス(Caenorhabditis elegans
    )よりなる群から選ばれる、請求項7に記載のDNAコード配列。
  9. 【請求項9】 該アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ様
    タンパク質が図10の配列にコードされる、請求項8に記載のDNAコード配列。
  10. 【請求項10】 該アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ
    様タンパク質が図7の配列にコードされる、請求項8に記載のDNAコード配列。
  11. 【請求項11】 該アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ
    様タンパク質が図5または6の配列にコードされる、請求項8に記載のDNAコード配
    列。
  12. 【請求項12】 該アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ
    様タンパク質が、図4のEST配列を含む配列にコードされる、請求項8に記載のDNA
    コード配列。
  13. 【請求項13】 該アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ
    様タンパク質が図12のアミノ酸配列を有する、請求項8に記載のアミノ酸配列。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13に記載のDNAコード配列のいずれかを含んでな
    る組換えDNA構築物。
  15. 【請求項15】 該アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ
    様タンパク質がジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ活性を有する、
    請求項14に記載の組換えDNA構築物。
  16. 【請求項16】 植物細胞内で機能的である転写開始領域を含む、請求項14
    に記載のDNA構築物。
  17. 【請求項17】 請求項14に記載のDNA構築物を含んでなる植物細胞。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の細胞を含んでなる植物。
  19. 【請求項19】 請求項14に記載の構築物で植物細胞を形質転換し、 該ACAT様配列の転写が開始する条件下で該細胞を増殖させ、それにより脂質組
    成を修飾することを含んでなる、植物細胞の脂質組成の修飾方法。
  20. 【請求項20】 該アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ
    様タンパク質コード配列がアンチセンス配向であり、該配列から転写されるmRNA
    が、内因性遺伝子から転写される対応mRNAに相補的であり、それにより該植物細
    胞内での該アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ様タンパク質
    の活性が抑制される、請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 該アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ
    様タンパク質がジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ活性を有し、そ
    れによりトリグリセリドの合成が該植物細胞内で抑制される、請求項20に記載の
    方法。
  22. 【請求項22】 該アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ
    様タンパク質コード配列がセンス配向である、請求項19に記載の方法。
  23. 【請求項23】 該アシル-CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ
    様タンパク質がジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ活性を有し、そ
    れによりトリグリセリドの合成が該植物細胞内で増加する、請求項22に記載の方
    法。
  24. 【請求項24】 アブラナ(Brassica)、トウモロコシ、ダイズ、サフラワ
    ー、アルファルファおよびヒマワリ細胞よりなる群から選ばれる、請求項19に記
    載の方法により修飾された植物細胞。
  25. 【請求項25】 宿主細胞内で機能的な転写開始領域、アシル-CoA:コレス
    テロールアシルトランスフェラーゼ様タンパク質をコードするDNA配列および転
    写終結配列を5'から3'への転写方向の作動的結合成分として含むDNAで宿主細胞
    を形質転換し、 該ACAT様配列の転写が開始する条件下で該細胞を増殖させ、 それにより該脂質組成を修飾することを含んでなる、宿主細胞の脂質組成の修
    飾方法。
  26. 【請求項26】 該宿主細胞が原核細胞である、請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 該原核細胞が大腸菌(E. coli)細胞である、請求項26に
    記載の方法。
  28. 【請求項28】 該宿主細胞が真核細胞である、請求項25に記載の方法。
  29. 【請求項29】 該真核細胞が、植物、真菌または藻類細胞よりなる群から
    選ばれる、請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 該植物細胞が葉細胞である、請求項29に記載の方法。
  31. 【請求項31】 該植物細胞が種子細胞である、請求項29に記載の方法。
  32. 【請求項32】 該種子細胞が種子胚細胞である、請求項31に記載の方法。
  33. 【請求項33】 該種子細胞が種子胚乳細胞である、請求項31に記載の方法
  34. 【請求項34】 該転写開始領域が、植物胚組織内で優先的に発現される遺
    伝子に由来する、請求項25に記載の方法。
  35. 【請求項35】 該DNAコード配列が、ジアシルグリセロールアシルトラン
    スフェラーゼ活性を有するタンパク質をコードする、請求項25に記載の方法。
  36. 【請求項36】 成熟植物種子を収穫し、修飾された油を該植物種子の荒粉
    から分離することを更に含む、請求項25に記載の方法。
  37. 【請求項37】 修飾されたトリグリセリド含量を含む、請求項36に記載の
    方法に従い製造された植物油。
  38. 【請求項38】 該トリグリセリド含量が増加している、請求項37に記載の
    方法に従い製造された植物油。
  39. 【請求項39】 トリグリセリド含量の増加が、組織の新鮮重量当たりのト
    リグリセリドの割合の増加を含む、請求項38に記載の方法に従い製造された植物
    油。
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