【発明の詳細な説明】
水性組成物用ポリマー増粘剤1.発明の分野
本発明は水性組成物、特にエマルション・ポリマー・ラテックス類の増粘剤と
して有用なポリマー化合物に関する。2.関連技術の説明
様々なタイプに適応させるために、多くの水性系には増粘剤が必要である。化
粧品、紙及び金属の保護皮膜、印刷インク類およびラテックス塗料の如き、水ベ
ースの系は全てそれぞれの目的のために利用するにあたって、適当なレオロジー
的性質を得るために増粘剤を含有させることが必要である。増粘剤として有用な
多くの物質が当業者に知られている。これらにはカゼインおよびアルギネート類
のような天然高分子、セルロース誘導体、アクリル性ポリマーおよびポリウレタ
ンポリマー類のような合成物質を含む。ポリウレタン類はラテックス塗料の増粘
剤として特に有用であることがわかっている。英国特許第1,069,735号は水可溶
性もしくは水膨張性表面活性製品を調製する方法を教示する。英国特許第1,069,
735号の教示する一つの点は、式R−Y−A−Y−R(式中、Rは8以上の炭素
原子を有する炭化水素基、Yは−NHCOO−基を、およびAはポリエチレング
リコールエーテルである)で示される高分子化合物を、分子量が少なくとも1000
であるポリエチレングリコールエーテルと式RNCO(式中、Rは8以上の炭素
原子を有する炭化水素基である)で示される1官能価のイソシアネートを反応さ
せることによって得る方法である。英国特許第1,069,735号の教示する他の点は
式R−Y−(A−T)n−A−Y−R(式中、Rは8以上の炭素原子を有する炭化
水素基であり、Yは−NHCOO−基であり、Aはポリエチレングリコールエー
テルでありTはジイソシアネート残基であり、nは10以下の整数である)で示
されるポリマーが、分子量が少なくとも1000であるポリエチレングリコールエー
テルを式RNCO(式中、Rは8以上の炭素原子を有する炭化水素基である)で
示される1官能価のイソシアネートと反応させることによって調製することがで
きることである。英国特許第1,069,735号教示の第3点は、式R−X−(A−T)
n-A−X−R(式中、Rは8以上の炭素原子を有する炭化水素基;Xは式−N
HCOO−、−SCONH−、−NHCONH−、>N−CONH−または−C
ONH−の基;Aはポリエチレングリコールエーテル;Tはジイソシアネート残
基、nは10以下の整数を示す)で示されるポリマーを、分子量が少なくとも10
00であるポリエチレングリコールエーテル、ポリエチレングリコールのヒドロキ
シル基と反応させるのに必要な用量以上の過剰のイソシアネート基を存在させる
ようにしたジイソシアネートと、1官能価のアルコール、メルカプタンまたはカ
ルボン酸または第1級もしくは第2級アミンであって当該1官能価の化合物は8
以上の炭素原子を有する炭化水素基であるものと反応させて得ることであるが、
この方法において8以上の炭素原子を有する炭化水素基の合計量は反応生成物の
6重量%を越えない。日本国特開昭48−97783号には以下の式
(式中、Zは活性水素原子およびアルキレンオキシドを含有する化合物から誘導
されたポリエーテルポリオール残基であり、ポリエーテルには20〜90重量%
のオキシエチレン基を有する;mは2ないし8の間の数であり、ポリエーテルポ
リオール分子当たりのヒドロキシル基の数を示す;Aはトリレンジイソシアネー
ト残基のような2価有機化合物の残基であり;Yはエトキシル化C14脂肪アルコ
ールのような活性水素原子を含有する化合物の残基であり;nは少なくとも3に
等しい数である)で示される化合物が、ラテックス塗料の如き水性媒体中で増粘
剤として用いることができることを教示する。米国特許第4,079,028号はあるエ
マルションポリマーと、このエマルションポリマーの固形分の0.1から約10
重量%の、グループA、BおよびCのポリマーから選択された増粘剤を含有する
ラテックス塗料組成物を教示する。グループAのポリマーは式A−Bp−Eq−(
B−E)m−Br−Et−A(式中、p、q、rおよびtはそれぞ
れ独立して0又は1の数である;qとrのうちの少なくとも1つが1であり、r
が0のときはtは0である:qが1の条件下では:(a)p、rおよびtのそれ
ぞれは0である;もしくは(b)pが0でrおよびtのそれぞれは1である;も
しくは(c)tが0でrおよびpのそれぞれは1である;qが0の条件下では、
rが1でpおよびtは0である;Aは少なくとも1の炭素原子を有する疎水性有
機残基である;Bは以下の式
(式中、Gは有機ジ−またはトリイソシアネートである)で示される2価疎水性
基である;Eは少なくとも約1500の分子量である2価、親水性、非イオン性ポリ
エーテル基であり、mは少なくとも1である)で示される直鎖状ポリマー類であ
る。グループBのポリマーは式[H−E−OCH2]sL[Qv−(Du−E−A)wRz]m
(式中、LはX、Yまたは−O−であり、Qは−CH2C≡であり、Dは−CH2
O−であり、mは2〜4であり、sは0から2でありmとsの合計はLの価数
であり、wは1〜3であり、uとzはそれぞれ独立して1または0である;Xが
少なくとも1の炭素原子、好ましくは1〜4の炭素原子を有する炭化水素基であ
る;Yは−OCONH(CH2)6N[CONH(CH2)6NHCO−O]2−、CH3C
[CH2−O−OCNHC7H6NHCO]3−およびCH3CH2C[CH2−O−OC
NHC7H6NHCO]3−から選択される3価の基であり、(a)LがXである場
合には、uおよびwはそれぞれ1であり、vおよびzはそれぞれ0であり、mと
sの合計は4であり、そしてmは少なくとも2である;(b)LがYである場合
には、u、vおよびsはそれぞれ0であり、mは3であり、wは2〜3でありお
よびzは0もしくは1である;(c)Lが−O−である場合には、vおよびuは
それぞれ1であり、mは2であり、wは1〜3であり、sおよびzはそれぞれ0
である)で示される、星型と名付けられた形状の製品である。グループCのポリ
マーは直鎖状、分岐鎖状、および半分岐鎖状物質の複雑な混合物であってネット
ワークを形成するものであるか、または疎水性基
および親水性のセグメントの散在する疎水性セグメントである。これらのポリマ
ーのうち重要な成分は、少なくとも3つのヒドロキシルまたはイソシアネート基
を有する多官能価化合物、この多官能価化合物と反応性である2官能価化合物お
よびモノヒドロキシもしくはモノアミノ化合物のごとき1官能価化合物である。
米国特許第4,155,892号は主に水と、この水の増粘をするための上記米国特許第4
,079,028に開示されたポリマーから選択された増粘剤ポリマーのある量からなる
組成物を教示する。米国特許第4,499,233号は水に分散するように修飾されたポ
リウレタンであって(a)ポリイソシアネート;(b)ポリエーテルポリオール;(
c)α,ω−アミノアルカン類のごとき多官能基化合物および1,4−ジアミノベ
ンゼンのごとき芳香族ジアミン類である修飾剤;および(d)モノイソシアネート
のごときキャッピング剤の反応の産物であるものを開示する。米国特許第4,499,
233号はさらに、水と約0.005から約10.00重量%の上記のごとき、水に分散する
よう修飾されたポリウレタンを含有する増粘された水性組成物を教示する。
米国特許第4,426,485号には少なくとも10000の分子量を有し、少なくともひと
つのこのポリマーに共有結合している1価の疎水性基をそれぞれ含有する疎水性
セグメントを有する水可溶性ポリマー類である水系の増粘剤を教示する。少なく
とも1つの疎水性セグメントが少なくとも2つの疎水性基を有しており、このた
め当該疎水性セグメント中に疎水性のコブが形成される。あるコブのある疎水性
セグメント中の疎水性基はわずかに約50個の共有結合で結合した一連の原子で
分けられている場合には、密接した関係にある。このようなポリマーの1例は、
PEG8000およびトルエンジイソシアネートを含有するポリウレタンプレポリマ
ーを、トルエンジイソシアネート、およびエピクロロヒドリンと10モルのノニ
ルフェノールのエチレンオキシド付加物との反応によって形成したジオール類と
の反応によって調製される。
非ウレタン性増粘剤は米国特許第3,770,684号に開示されており、これは約0.
1〜約3.0重量%の一般式R−X(水可溶性ポリマー)−X−R’(式中、Rおよ
びR’は水不溶性炭化水素残基である;Xはエーテル結合、エステル結合、アミ
ド結合、イミノ結合、ウレタン結合、スルフィド結合もしくはシロキサン結合か
らなる群から選択される結合成分である。)で示される化合物を含有するラテッ
クス組成物を教示する。米国特許第3,770,684号もまた、好ましい水可溶性ポリ
エーテルは、3000から3500の分子量を有するポリエチレンオキシドポリマー、あ
るいは3000から35000の分子量を有するエチレンキシド−プロピレンオキシドの
コポリマーであることを教示する。
本発明の化合物は水に可溶性あるいは高分散性であり、市販品の成分中に揮発
性の有機共溶媒を含有させる必要がないものである。さらに、本発明の化合物は
、従来技術の増粘剤よりより効果的な水性組成物の増粘剤である。
発明の要旨
水性組成物、特にラテックス塗料の増粘剤として有用な化合物は以下の式の化
合物:
(式中、R1は2ないし8価の、脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族
基;B1−B8のそれぞれは独立して、エステル、アミド、アミン、エーテル、ス
ルフィド、ジスルフィド、チオカルバメート、ウレア、チオウレア、ウレタン、
スルフェート、フォスフェート、カルボニル、メチレン、チオアミド、カルボネ
ートまたはイミド結合;X1−X8のそれぞれは独立して、−A1−R2−A2−ま
たは−A1−(式中、A1およびA2のそれぞれは独立してエステル、アミド、ア
ミン、エーテル、スルフィド、ジスルフィド、ウレタン、チオカルバメート、ウ
レア、チオウレア、スルフェート、フォスフェート、カルボニル、メチレン、チ
オアミド、カルボネートまたはイミド結合であり、R2は2価の脂肪族、置換脂
肪族、芳香族または置換芳香族基である、ただしB1−B8の一つのみがウレタン
であるという条件で、そしてB1−B8の一つがウレタンのとき、A1とA2の一つ
がウレタンでないという条件である;d、g、j、m、p、s、v、yのそれぞ
れは独立して0または1である;c、f、i、l、o、r、u、xのそれぞれは
独立して0から約200の整数または非整数;J、K、L、M、N、P、Q、S
のそれぞれは独立して0または1である;e、h、k、n、q、t、w、zのそ
れぞれは独立して0から約20の整数または非整数;R3−R10のそれぞれは独
立して炭素原子数1ないし約50の、脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳
香族基;AGおよびAOのそれぞれは独立してエチレオキシ、1,2−プロピレ
ンオキシ、1,2−ブチレンオキシ単位またはそれらの結合である。)である。
増粘された水性組成物は、水と増粘効果量の1あるいはそれ以上の式(I)の
化合物からなり、およびエマルションポリマーと、このエマルションポリマーの
固形分の約0.1から約20重量%の式(I)の化合物を含有するラテックス組
成物が開示される。
好ましい具体例の説明
実施例を実施する、または特に指定する以外、全ての成分の量もしくは反応条
件を示すここで用いられている数値は全て「約」という語によって全ての場合に
適応するよう修飾されることが理解されるべきである。
式(I)に関して、略号(AO)および(AG)はエチレンオキシ基−CH2
CH2O−、1,2−プロピレンオキシ基−CH2CH(CH3)O−もしくは1,2
−ブチレンオキシ基−CH(CH2CH3)CH2O−またはこれらの組み合わせを
示す。各下付き文字c、f、i、l、o、r、u、xはそれぞれ独立して0ない
し約200の整数又は非整数であり、e、h、k、n、q、t、w、zのそれぞ
れは独立して0ないし約20の整数または非整数を示す。通常の当業者であれば
、下付き文字の非整数値がアルコキシル化の平均値を示すことを反映しているた
めであることが理解されるであろう。下付き文字e、h、k、n、q、t、w、
zに関しては、上限値が約20である。様々なアルコキシル度と20以上のAG
を有する化合物を、水およびエマルションポリマー中、もしくはラテックス塗料
の
処方中に含有しても最低の増粘作用も示さない。略号NPおよびDNPはノニル
フェノキシおよびジノニルフェノキシ基をそれぞれ示す。本発明の目的のため、
脂肪族には環状脂肪族化合物およびテロ原子が窒素、酸素、硫黄およびリンであ
るヘテロ環状化合物を含むことが理解されるべきである。A1およびA2の価を考
えると、それぞれエステル、アミド、アミン、エーテル、スルフィド、ジスルフ
ィドおよびウレタン結合でありそれぞれ以下の式
で示される。
チオカーバメート、チオウレア、ウレア、硫酸およびリン酸結合はそれぞれ、
で示される。
カルボニル、メチレン、チオアミド、イミドおよびカルボネート結合はそれぞれ
で示される。
R3〜R10のそれぞれは独立して炭素原子1ないし約50の、脂肪族、置換脂
肪族、芳香族または置換芳香族基である。R1は2ないし8価の脂肪族、置換脂
肪族、芳香族または置換芳香族基である。このような脂肪族基は以下の2ないし
8価の基:(a)2ないし約50炭素原子を有する直鎖状および分岐鎖状のアルキ
ル基;(b)4ないし約20炭素原子を有するシクロアルキル基;(c)2ないし約
40の炭素原子を有する直鎖状および分岐鎖状のアルケニル基;(d)5ないし約
20炭素原子を有するシクロアルケニル基:(e)2ないし約30の炭素原子を有
する直鎖および分岐鎖状のアルキニル基;6ないし20炭素原子を有するシクロ
アルキニル基を有する。脂肪族基はまた、上記の1またはそれ以上のヘテロ原子
により1またはそれ以上の水素原子が置換されているものを含有していてもよい
。ヘテロ原子にはハロゲン類、窒素、硫黄、酸素およびリンを含んでいても良く
、またはニトロ、硫酸、C1 〜10アルキルスルホネートエステル、スルホキシド
、スルホン、ホスホリル、トリハロメチルおよび類似物のようなヘテロ原子を有
する基を有していても良い。非置換アルキル基の例には下式のものが含まれるが
これに限定されるものではない:
芳香族基は、2ないし8価を有するベンゼン型もしくは非ベンゼン型芳香族基で
あればどの芳香族基であってもよい。非ベンゼン型芳香族基にはカルボサイクリ
ックおよびヘテロサイクリック芳香族基が含まれる。本発明の目的のためには、
置換された芳香族基は2ないし6価を有するベンゼン型もしくは非ベンゼン型で
あって1またはそれ以上の水素原子が水素以外の1原子または原子の基であって
ハロゲン類、窒素、硫黄、酸素およびリンまたは、ニトロ、硫酸、C1 〜10アル
キルスルホネートエステル、スルホキシド、スルホン、ホスホリル、トリハロメ
チルおよび類似のヘテロ原子を含む基を含むもので置換されていてよい。このよ
うな芳香族基は脂肪族成分および/またはヘテロ基を以下の構造式II、IIIおよ
びIVに例示するようなものを有していてよい:(式IV中、R12はR1と同じものを示し、γは1ないし約400の整数または
非整数である。)例えば式IVにおいてR12がビスフェノールA残基である場合
、R1は以下の構造を取る:
(式中、δは1ないし約400の整数または非整数である)。
B1〜B8のそれぞれは、A1とA2に関して上記に説明したごとく、エステル、
アミド、アミン、エーテル、スルフィド、ジスルフィド、チオカルバメート、ウ
レア、ウレタン、チオウレア、ホスフェート、カルボニル、メチレン、チオアミ
ド、カルボネートもしくはイミド結合を示す。B1〜B8のうちの1つのみがウレ
タン結合であってよく、B1〜B8のうちにウレタンがひとつもない場合にはB1
〜B8のそれぞれが同じものであって良い。例えば、B1〜B8のそれぞれもしく
は全てが同一のエーテル結合またはエステル結合であってよい。B1〜B8のうち
の1つがウレタンである場合には、A1およびA2のうちの一方のみが同様にウレ
タンであるというようにA1とA2はB1〜B8によって制限されている。
本発明の化合物は重合体物質であり、通常の当業者が従来技術の範囲内のいず
れかの方法により調製することのできるものである。ひとつの好ましい方法は、
段階法であり、その第1段階に式R1−B−(AO)c−OH(式中、R1およびc
は上記と同じものを示す。付加物の式中の記号BはB1〜B8を包括的に代表する
ものであり、B1〜B8がとれる化合物すべてを示すことができる。)で示される
付加物を形成することを含むものである。この付加物は、R1および結合基B1 〜 8
を含むため、式(I)の化合物の中心部またはコアを形成する。式R1(B'Z)1 〜 8
(式中、R1は上記と同じものを示し、各B'Zはエステル、アミド、アミン、
エーテル、スルフィド、ジスルフィド、チオカルバメート、ウレア、ウレタン、
チオウレア、スルフェート、ホスフェート、カルボニル、メチレン、チオアミド
、カルボネートまたはイミド結合の前駆体であって、ポリエーテルまたはアルキ
レンオキシドと反応した場合に、R1−(B'Z)1 〜8の官能基の各末端原子がポリ
エチレン鎖の末端原子と結合するようにポリエーテルとそれぞれの結合を形成す
るものである。)で示される化合物を反応させることによってこの付加物を調製
することができる。例えば、この付加物がアジピン酸とPEG6000との反応によっ
て形成されるジエステルである場合にはR1は−(CH2)4−であり、B1およびB2
はそれぞれ一のエステル結合である。この場合には、R1−(B'Z)1 〜8のZは
ハロゲンであってよい。この付加物はアジピン酸とPEG6000を、ジカルボン
酸/ポリエーテルのモル比が主な生成物が末端がOHであるジエステルであって
ポリエステルではないことを確実にするようなものとして、直接あるいはトラン
スエステル化によって調製することができる。同じ付加物を調製する他の方法は
、アジピン酸を、各カルボキシル基につき約136モルのエチレンオキシドで直
接エトキシル化してもよい。他の実施例においては、付加物がジアミン残基であ
る
場合には、式R1−(B'Z)1 〜8のR1が−CH2CH2−であり、Bがアミン結合
であり、Zが水素であるものを、エチレンジアミンをポリプロピレンオキシドで
直接プロポキシル化することによって得ることができる。付加物は脂肪族もしく
は芳香族の、カルボン酸、エステル、アミン、疎水性アルコール、イソシアネー
ト、スルフィド、ジスルフィド、ケトン、ウレアもしくはイミドであって式R1
−(B'Z)1 〜8(式中、R1およびB'Zは上記のものを示す)で示され、これは
エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシドも
しくはこれらの組み合わせ、またはポリエチレンオキシド、ポリ−1,2−プロ
ピレンオキシドもしくはポリ−1,2−ブチレンオキシドまたはこれらのコポリ
マー類と反応させた場合に、付加物がR1−(B)1 〜8−(AO)β−OH(式中R1
とBは上記と同じものを示しβは1.5ないし約200の値を示す。
疎水性アルコールを上記に示した付加物の芯として用いると、疎水性エーテル
残基R1が形成される。疎水性エーテル残基は式HE(O)α-(式中、HEは疎水
性基であり、αは2ないし8の整数値である。)の構造を有する。疎水性基はこ
のエーテル残基の水不溶性に寄与するものであればよい。少なくとも4炭素原子
を有する非置換脂肪族基、6またはそれ以上の炭素原子を有する芳香族基および
脂肪族および芳香族成分の両方を有する基は疎水性である。多官能価疎水性エー
テル残基の例としては、トリメチルプロポキシ基、ジフェノキシ基、ダイマー酸
のジメチルエステルの水素添加によって生成するジオールのジエーテル残基、お
よびビスフェノールAのビス−(2−ヒドロキシプロピル)エーテルが挙げられる
がこれらに限定されるものではない。
式(I)中のAOおよびAGはそれぞれ、エチレンオキシ(EO)、1,2−プロ
ピレンオキシ(PO)、1,2−ブチレンオキシ(BO)の単位またはこれらの組
み合わせであって、AOおよびAGのそれぞれは水溶性もしくは水分散性ポリエ
ーテル基である。あるポリエチレン基の水溶性もしくは水分散性はその分子構造
および。またはその分子量の関数である。例えば、約20000ダルトンまたはそれ
以下の分子量を有するEOのホモポリマーは水溶性であるが、水溶性POホモポ
リマーの分子量は約700ダルトン以下である。水溶性であるためにはEO−PO
コポリマーの構造は、約50重量%ないし約75重量%のエチルオキシ基を含有
するものでなくてはならない。EOとPOのポリエーテルの構造−性質相関はエ
ンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サイエンス・アンド・エンジニアリング
(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)第2版第6巻第225〜273
頁、ジョン・ウィリー(John Wiley)(1986年)に記載されており、ポリBOに関し
ては第6巻第300頁に記載されている。
この方法の第2段階は、第1段階で調製した付加物を、一般式R3 〜10−(AG
)e−XY(式中、R3 〜10、AGおよびeは上記と同じものである);Xは−A1
−R2−Z(式中、A1およびR2は上記と同じものである)であり、Yは付加物
R1−(B)1 〜8-(AO)c−OHの末端OH基と反応してエステル、アミド、アミ
ン、エーテル、スルフィド、ジスルフィド、ウレタン、チオカルバメート、ウレ
ア、チオウレア、スルフェート、ホスフェート、カルボニル、メチレン、チオア
ミド、カルボネートまたはイミド結合を、R2と−(AO)β−の間に形成するこ
とのできる官能基である。)を有する1官能価のキャッピング剤と反応させるこ
とである。例えば、Yがカルボキシル基、イソシアネート基、チオシアネート基
、アシルハライド基、エポキシ基またはクロロスルホニル基である場合には、ポ
リエーテルの末端−OH基と反応することができる基である。Yが例えばハロメ
チル基である場合には、ポリエーテルの末端金属アルコキシド誘導体と反応して
メチレン結合をこのポリエーテルとキャッピング剤との間に形成することができ
る。このキャッピンク済は、ここに開示されたような、どのようなアルコキシル
化脂肪アルコールもしくはフェノール誘導体から製造されてもよく、脂肪アルコ
ールもしくはフェノールの−OH基と反応することのできる2官能価を有するど
のような脂肪もしくは芳香族化合物からでもよく、これにはジカルボン酸、イソ
シアネート、ジハロアルカンまたはエピハロヒドリンが含まれる。キャッピング
剤の例としては、エトキシル化ノニルフェノールのモノアジピン酸エステルおよ
びエトキシル化ノニルフェノールのグリシジルエーテルを含むがこれに限定さ
れるものではない。キャッピング剤の合成方法はキャッピング剤の性質に依存し
ている。
本発明の増粘剤を製造する他の好ましい方法は、段階的方法であり、その第1
段階は脂肪族、置換脂肪族、芳香族、もしくは置換芳香族であって、2ないし8
の官能基を有し、この官能基がアルキレンオキシドまたはポリアルキレンオキシ
ドと反応して官能基の各末端原子をポリオキシアルキレン鎖の末端原子と結合さ
せるような付加物を調製することを含む。式(I)の表現においては、ポリオキシ
アルキレン鎖の末端原子はB1〜B8と示されている官能基によってR1と共有結
合している。この付加物の製造方法は結合基の性質に依存している。例えば、グ
リセロールの各OH基がエチレンオキシドでエトキシル化された場合、式(I)に
よると、R1は以下の構造を有する1,2,3−プロパントリル基:
であり、B1〜B3のそれぞれはエーテル結合である。他の例においては、トリメ
リット酸をポリエチレングリコールでエステル化するかまたはエチレンオキシド
でエトキシル化すると、R1は以下の式:
で示される1,2,4−3置換フェニル基であり、B1〜B3はそれぞれエステル結
合となる。第2段階は上記の化合物のうち、結果として式(I)の化合物となるど
の化合物でもよい付加物のキャッピングを含む。例えばエトキシル化グリセロー
ル付加物はコハク酸のNP−(EO)2−OHハーフエステルとキャッピングさせ
て式(I)のR1が1,2,3−プロパントリル;M、N、P、Q、Sがそれぞれ0
;J、KおよびLがそれぞれ1に等しい;各B1、B2およびB3はエーテル結合
である;R3、R4およびR5がそれぞれノニルフェノキシであり、(AG)および
(AO)がそれぞれエチレンオキシであり、cおよびfは約50から約150の範
囲内であり、d、e、g、h、i、jおよびkはそれぞれ0である;そしてX1
およびX2はそれぞれA1およびA2のそれぞれがエステル結合となるようなコハ
ク酸エステル成分であり、R2はエチレン基である化合物を生成する。本発明の
増粘剤を製造する他の方法は実施例1〜14に掲げてある。
R1が4価の芳香族基であって脂肪族成分とヘテロ原子を有する化合物は、ク
リスケフ・カンパニー、インコーポレイテッド(Chriskev Company,Inc.)から市
販されている3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物から出発
して製造することができる。この無水物はポリエチレングリコールのごときポリ
アルキレンオキシドと反応し、付加物を得、これはその後ここに記載したごとき
好ましい製法のひとつに用いることができる。例えばR1が6価を有する脂肪族
基でありヘテロ原子を有する化合物である場合、ジペンタエリトリトールまたは
ペンタエリトリトールのダイマーから出発して製造することができる。このダイ
マーはアルキレンオキシドによってアルコキシル化され、これはその後ここに記
載したごとき好ましい製法において用いられる。例えばR1が8価を有し、ヘテ
ロ原子を有する脂肪族基である場合、トリペンタエリトリトールまたはペンタエ
リトリトールのトライマーから出発して製造することができる。このトライマー
はアルキレンオキシドによってアルコキシル化され、これはその後ここに記載し
たごとき好ましい製法において用いられる。例えばR1が4価を有し、ヘテロ原
子を有する脂肪族基である場合、米国特許第3,600,406号(この全ての内容は本
明細書に参考として含有される)が教示するごとく無水二ケトンから出発して製
造することができる。この無水物はポリエチレングリコールのごときポリアルキ
レンオキシドと反応し、付加物を得、これはその後ここに記載したごとき好まし
い製法のひとつに用いることができる。
エステル、アミド、アミン、エーテル、スルフィド、ジスルフィド、チオカル
バメート、ウレア、ウレタン、チオウレア、スルフェート、ホスフェート、カル
ボニル、メチレン、チオアミド、カルボネートまたはイミド結合は本発明の化合
物中に、A1とA2またはB1〜B8結合のいずれかとして、当業者に知られている
いずれかの方法により含有される。このような方法の例には、以下の反応が示さ
れるがこれらに限定されるものではない。このような反応を挙げている参考文献
は、スズマント(Szmant)のオーガニック・ケミストリー(Organic Chemistry)、
プレンティス・ホール、インコーポレイテッド(1957年)、ホイットモア(Whitm
ore)のオーガニック・ケミストリー、ディー・バン・ノストランド・カンパニー
、インコーポレイテッド(1951年);およびワーグナーとズックのシンセティッ
ク・オーガニック・ケミストリー(Synthetic Organic Chemistry)、ジェイ・ウ
ィリー・アンド・サンズ、インコーポレイテッド(1953年)である。
R1がフェニレン基である場合にはB1およびB2は、等モル量のNP(EO)50
−OHと硫酸とを反応させたスルフェート結合であってよい(スズマントの第24
5〜6頁;ホイットモアの第158頁参照)。R1がm−キシリル基である場合に
は、B1およびB2は等モル量の1,3−ジクロロメチルベンゼン(α,α'-ジクロ
ロ−m−キシレンとしてアルドリッチ・ケミカルカンパニー(ウィスコンシン州
ミルウォーキー)より市販されている)と、NP(EO)−SHを水酸化ナトリウ
ムの存在下で反応させたスルフィド結合としてもよい。(スズマント代519〜
520頁;ホイットモア第146頁参照)。NP(EO)50−SHはNP(EO)50
−OHとチオニルクロライドとを、その後スルフィド塩と反応させて得ることが
できる。R1がm−キシリル基の場合には、B1およびB2は等モル量の1,3−ビ
ス(チオメチル)ベンゼン(ベリクト(Berichte)第42巻第4346頁(1909年))および
NP(EO)50−SHを過酸化水素の存在下で反応させることによってスルフィド
結合としてもよい。(スズマント第519〜520頁;ホイットモア第146頁参照)
。R1がm−フェニレン基である場合には、B1およびB2はNP(EO)50−O
Hの部分トランスエステル化に続いてレゾルシノールと5塩化リンの反応による
リン酸結合であってもよい(スズマントの第240、245、247頁参照)。R1が1,
2,3−プロパントリル基である場合にはB1およびB2はグリセロールをイソチ
オシアネートと反応させたチオカルバメート結合であってもよい(スズ
マント第470頁参照)。R1がm−フェニレン基である場合には、B1およびB2は
m−ジアミノベンゼンとイソシアネートとを反応させて得られるチオウレア結合
であってよい(ホイットモア第446頁参照)。R1がm−フェニレンである場合に
は、B1とB2は等モル量のレゾルシノール、NP(EO)50−OHおよびホスゲン
を反応させて得られるカルボネート結合であってもよい(ホイットモアの第480
頁参照)。R1がm−フェニレン基である場合、B1およびB2はイソ−フタロイ
ルジクロライド、ウレアと、NP(EO)50−OHを酸化し、その後チオニルクロ
ライドと反応させたNP(EO)50−OHに対応する酸クロライドとを反応させた
イミド結合であってよい(ワーグナーとズック第576頁参照)。R1がp−フ
ェニレン基である場合にはB1とB2は1,4−フェニレンジイソシアネート(ア
ルドリッチ・ケミカルカンパニーより市販されている)と、対応するハライドの
アミノリシスにより得られるNP(EO)50−NHとの反応により得られるウレア
結合であってよい(スズマント第436〜7頁参照)。
好ましい化合物の1群には、式(I)においてR1が2価脂肪族、置換脂肪族、
芳香族、置換芳香族基である;L、M、N、P、Q、Sはそれぞれ0である;J
およびKはそれぞれ1に等しく;各B1およびB2はそれぞれエステル結合である
;R3およびR4はそれぞれノニルフェノキシであり、(AG)および(AO)は
それぞれエチレンオキシであり、cおよびfはそれぞれ約90ないし約185に
等しく、eとhはそれぞれ約1.5である;X1とX2のそれぞれは−A1−R2−
A2−(式中A1およびA2はそれぞれエーテル結合でありR2は2価脂肪族、置換
脂肪族、芳香族または置換芳香族基である)で示されるものを含む。好ましい化
合物の他の群としては、式(I)においてR1が2価脂肪族、置換脂肪族、芳香族
、または置換芳香族基である;L、M、N、P、Q、Sはそれぞれ0である;J
およびKはそれぞれ1に等しく;B1およびB2はそれぞれエーテル結合である;
R3およびR4はそれぞれノニルフェノキシであり、(AG)および(AO)はそ
れぞれエチレンオキシであり、cおよびfはそれぞれ約90ないし約185の間
に等しく、eおよびhはそれぞれ約1.5である;各X1とX2は
−A1−R2−A2−(式中A1およびA2はそれぞれエーテル結合でありR2は2価
脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基である)で示されるものを含む
。他の好ましい化合物の群は、式(I)において、R1がビスフェノールAのビス
−(2−ヒドロキシプロピル)エーテルであって以下の式:を有する物、そしてL、M、N、P、Q、Sがそれぞれ0である;JおよびKが
それぞれ1に等しい;B1およびB2のそれぞれはエーテル結合である;R3およ
びR4はそれぞれノニルフェノキシであり、(AG)および(AO)はそれぞれ
エチレンオキシであり、cおよびfそれぞれ約90ないし約185に等しく、e
およびhはそれぞれ約1.5である;X1とX2のそれぞれは−A1−R2−A2−
(式中A1およびA2はそれぞれエーテル結合でありR2は2価脂肪族、置換脂肪
族、芳香族または置換芳香族基である)で示されるものを含む。さらに他の好ま
しい化合物群は、式(I)においてR1がメタ−キシリルである;L、M、N、P
、Q、Sがそれぞれ0である;JおよびKがそれぞれ1に等しい;B1およびB2
のそれぞれがエーテル結合である;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシで
あり、(AG)および(AO)がそれぞれエチレンオキシであり、eおよびhが
約90ないし約185の範囲であり、c、d、fおよびgがそれぞれ0であるも
のを含む。さらに他の好ましい化合物群は、式(I)においてR1が1−クロロエ
チリデンである;L、M、N、P、Q、Sはそれぞれ0である;JおよびKはそ
れぞれ1に等しい;各B1およびB2はエーテル結合である;R3およびR4はそれ
ぞれノニルフェノキシである、(AG)および(AO)はそれぞれエチレンオキ
シであり、eおよびhは約50ないし約150の範囲であり、c、d、fおよび
gはそれぞれ0であるものである。その他の好ましい化合物群は、R1が1,2,
3−プロパントリルである;M、N、P、Q、Sがそれぞれ0である;J、Kお
よびLがそれぞれ1に等しい;各B1、B2およびB3がエーテル結合である;R3
お
よびR4がそれぞれノニルフェノキシであり、R5がベンジル、置換ベンジルまた
はC5 〜10アルキルである;(AG)および(AO)がそれぞれエチレンオキシ
であり、eおよびhが約50ないし約150の範囲であり、c、d、f、g、i
、jおよびkがそれぞれ0である。その他の好ましい化合物群としては、式(I)
において、R1が以下の式:
(式中、R11は脂肪族、置換脂肪族、芳香族、ヘテロ芳香族、置換芳香族または
置換ヘテロ芳香族基である)で示される3価の基であり、N、P、Q、Sはそれ
ぞれ0である;J、K、LおよびMはそれぞれ1に等しい;各B1、B2、B3お
よびB4のそれぞれはエーテル結合である;R3、R4、R5およびR6のそれぞれ
はノニルフェノキシである;(AG)および(AO)はそれぞれエチレンオキシ
であり、e、h、kおよびnはそれぞれ約90ないし約185の範囲内であり、
c、d、f、g、i、k、lおよびmはそれぞれ0であるものを含む。高光沢性
のスチレン−アクリルラテックス塗料に対して特に好ましい増粘剤は式(V)
の化合物の混合物を含有する。この混合物は上記一般式を有する増粘剤を調製す
るのに用いられた合成法の結果生成するものである。この方法は、実施例5に記
載しているが、2つの異なった界面活性剤であるNP-(EO)100-OHおよびN
P−(EO)125−OHが、エピクロロピドリンと反応させるため、エトキシル化
の度合の異なる化合物の混合物を生成する。生成した製品にはe、h、kおよび
nの値のみ異なる6つの化合物が含まれる:(a)e、h、kおよびnがそれぞ
れ100に等しい;(b)e、h、kおよびnがそれぞれ125に等しい;(c
)e、h、kおよびnのうちの3つが125に等しく、e、h、kおよびnのう
ちの1つが100に等しい;(d)e、h、kおよびnのうちの3つがそれぞれ
100に等しく、e、h、kおよびnのうちのひとつは125に等しい;(e)
e、h、kおよびnのうちのいずれか2つがそれぞれ100に等しく、e、h、
kおよびnのいずれか2つがそれぞれ125に等しい;(e)eとhのうちの一
方が100に等しく、eとhのうちのもう一方が125に等しい。当業者には、
このような化合物の混合物が2またはそれ以上の異なった界面活性剤を、本発明
の増粘剤の製造方法において、例えば実施例2、5、6、11および12に記載
されたごとく用た結果得られることは自明である。他の高光沢性スチレン−アク
リル塗料への増粘剤に特に好ましい組成物のうちのひとつは式(I)中、R1はm
−キシリルである;L、M、N、P、Q、Sはそれぞれ0である;JおよびKは
それぞれ1に等しい;B1およびB2のそれぞれはエーテル結合である;R3およ
びR4のそれぞれはノニルフェノキシであり、(AG)はエチレンオキシであり
、c、d、fおよびgはそれぞれ0である化合物の:(a)eとhがそれぞれ約
125に等しい;(b)eとhがそれぞれ約100に等しい;(c)eとhのう
ちの一方が125に等しく、eとhのうちのもう一方が約100に等しい3化合
物の混合物である。
アクリルベースのラテックス塗料に対して特に好ましい増粘剤は式VI
(式中、R1は
である。)の化合物である。本発明の増粘剤を含有する水性組成物もまた本発明
の一部である。これらの組成物は水および増粘効果量の1またはそれ以上の式(
I)の化合物からなる。増粘効果量は、この水性組成物のブルックフィールド粘
度を約3000ないし約5000cps(スピンドル#3、@30r.p.m.)とするよう
な量である。この量は代表的には本発明の化合物の一方または両方のタイプを約
1ないし約50重量%である。本発明の水性組成物のあるものは、約1ないし約50
重量%の1またはそれ以上の本発明の化合物、約1ないし約30重量%の、液体ポ
リオール、液体エトキシル化もしくはプロポキシル化C1 〜8アルコール、または
液体エトキシル化もしくはプロポキシル化C1 〜8カルボン酸からなる群から選択
される粘性調節剤約1重量%ないし約30重量%を含有する。液体ポリオールは
2またはそれ以上の−OH基を有し、室温で液体であるものであればよく、例え
ばこれに限定されるものではないが、エチレングリコール、1,2−プロピレン
グリコール,1.3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコールが例
示される。液体状エトキシル化もしくはプロポキシル化C1 〜8アルコールは、液
体状の、様々な割合でエトキシル化もしくはプロポキシル化した全ての脂肪族ア
ルコールである。液体状エトキシル化もしくはプロポキシル化C1 〜8アルコール
の
−OH基がC1 〜4アルキル基でエーテル化された化合物もまたこの群に含まれる
。液体エトキシル化もしくはプロポキシル化C1 〜8カルボン酸は、液体であれば
どの脂肪アルコールをどの程度までエトキシル化もしくはプロポキシル化したも
のであってよい。好ましい粘性調節剤にはブトキシトリグリコール(トリエチレ
ングリコールモノブチルエーテル)、ブチルカルビトール(ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル)または1,2−プロピレングリコールを含む。また、好
ましいのはブトキシトリグリコール、ブチルカルビトールおよび1,2−プロピ
レングリコールの組み合わせであってその合計量が全組成物の約1%ないし約3
0重量%としたものである。水性組成物は、典型的には約40重量%の水、約4
0重量%の本発明の増粘剤および約20重量%の、ブトキシトリグリコール、ブ
チルカルビトールおよび1,2−プロピレングリコールのうちの1つまたはこれ
らの組み合わせを含有する。好ましい組成物は、約40重量%の水、約40重量
%の本発明の増粘剤および約20重量%のブトキシトリグリコールを含有するも
のである。
本発明の増粘剤は、製品の重量単位当たりに有意に多量の増粘剤を含有してい
るため、従来の増粘剤をしのぐ経済的および実用的優位性を市販用増粘剤製品に
付与する。例えば、代表的な市販の増粘剤は約20ないし約30重量%の増粘剤
を含有する水性組成物であって、ブルックフィールド粘度は約15000cpsであ
る。本発明の増粘剤を含有する増粘剤製品は、約35%ないし約40重量%の増
粘剤を含有し、ブルックフィールド粘度が約400〜20000cpsの範囲にある水性
組成物として市販することができる。本発明の増粘剤は固形分が多く、その低い
粘度のために扱いやすい市販用製品を提供することができる。一般式Vの形状を
有する増粘剤の幾つかは有機共溶剤を含有しない水性溶液として市販することが
できるという利点をも有する。かような製品は、純粋な水性溶媒であることに伴
い、あきらかに健康および安全という利点を有している。
本発明の増粘剤は、これらが取り込まれているラテックスもしくはラテックス
塗料の高剪断および低剪断粘度の増加に非常に効果的である。ラテックスは、水
不溶性ポリマー類の水中へのエマルションもしくはディスパーションである。ラ
テックス塗料組成物は代表的には、少なくとも水不溶性ポリマー類、顔料、顔料
分散剤、粘度の調節および塗料の均展性と流動性の改善のための増粘剤、および
微生物の成育を抑制するのに役立つ保存剤の水性エマルションもしくはディスパ
ーションを含有する。現在の塗料産業の標準においてラテックス塗料にはICI粘
度約0.8ないし約3.0ポアズ、ストーマー粘度約90ないし約110KUであ
ることが要求される。ICI粘度は高剪断粘度であり、ICI(リサーチ・エクイ
ップメント・リミテッド)コーンおよびプレート粘度計上で、10000(秒)-1の剪
断頻度にて測定するものである。ストーマー粘度はクレブス・ユニット(KU)とし
て与えられ、ASTM D662−81に従って測定される。本発明の増粘剤に
て増粘させることのできるラテックスは米国特許第4,079,028号の第12カラム
、第64行から第14カラム第7行に記載されており、これらの記載はすべて本
発明に参考として含まれる。本発明の化合物の増粘能は、増粘させる基質の種類
によって変化させることができる。例えば、ある化合物はアクリルラテックスの
増粘に効果的であるがスチレン−アクリルラテックスの増粘には効果がなく、一
方他のものはその反対の効果を示す。さらに、特定の化合物の増粘能は、この化
合物がラテックスと水のみからなる組成物と異なり、塗料組成物中に使用された
場合にもまた変化する。表1には、3つの異なったラテックスベースの系におけ
るいくつかの本発明の化合物の増粘能を示す。
1−増粘剤#1はローム・アン・ドハス社の製品であるRM 1020TMである
増粘剤#2は実施例3のものである。
増粘剤#3は実施例8のものである。
増粘剤#4は実施例10のものである。
増粘剤#5は実施例7のものである。
増粘剤#6は実施例2のものである。
2−ローム・アンド・ハス社の全アクリル性ラテックス製品Ac64TM中に、本
発明の増粘剤を6PHRとした場合の粘度を示す。
3−ローム・アンド・ハス社のスチレン−アクリル性ラテックス製品HG74TM
中に増粘剤を含有させた場合の粘度を示す。
4−HG74TMを含有する塗料組成物を示す。
5−ラテックスもしくは塗料組成物100部に対する増粘剤の部。
ほとんどの市販製品においてラテックスは、充分な量の本発明の水性組成物を
ラテックスに添加することによって増粘され、ICI粘度が0.8ないし3.0
ポアズの範囲に、ストーマー粘度が95ないし105KUの範囲となった。本発
明の増粘剤は、ラテックスポリマー固形分の重量に対して典型的には約0.1%
ないし約10%の間の量、さらに好ましくはラテックス・ポリマー固形分の1%
と3重量%の間の量含有する。以下の実施例は説明のためであり、発明の制限の
ためではない。
実施例1
の調製
撹拌機、窒素送込管および蒸留ヘッドを備えた250mlの丸底フラスコへN
P−(EO)100−OH(界面活性剤)1部およびトルエン2部を添加した。混
合物を加熱し、撹拌+N2散布しながら水を共沸的に留去した。水の濃度が50
ppmより小さくなった後、混合物を55℃に冷却した。ナトリウムメトキシド
を界面活性剤の計算ヒドロキシル価に基づいてOH:NaOMe=1:1の量で
添加した。加熱し、トルエンの初期重量の半分を留去することによりフラスコか
らメタノールを留去した。次に反応混合物を1時間還流した。フラスコを85℃
に冷却し、ナトリウムアルコキシド1モル当たり、メタ−ジクロロメチルベンゼ
ン1/2モルを添加した。反応混合物を約2時間85℃に維持した。滴定による
アルカリ度がゼロ近くなると、残留トルエンを真空で追い出し、ブトキシトリグ
リコール(BTG)および水を添加し、重量比1:2:2の透明な黄色のBTG
/H2O/生成物を得た。
物性 増粘剤 35%固形分アクリルラテックス(6PHR) 粘度 固形分 ICI KU
300-600 39-41 3.5 88
実施例2
本実施例は三つの化合物の混合物を含有する組成物の調製を例示する。混合物
は実施例1に概略した手順に従い調製し、各化合物としては、式(I)中、R1
がメタ−キシリル;L、M、N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;JおよびKがそれ
ぞれ1;B1およびB2のそれぞれがエーテル結合;R3およびR4のそれぞれがノ
ニルフェノキシ、(AG)がエチレンオキシ;c、d、f、およびgがそれぞれ
ゼロであり;(a)eおよびhはそれぞれ約100;(b)eおよびhはそれぞ
れ約125;(c)eおよびhの一つは約125で、eおよびhの他のものは約
100である式(I)の化合物を含有する。界面活性剤がNP−(EO)100−
OHが1.4モルおよびNP−(EO)125−OHが1.0モルのモル比でNP
−(EO)100−OHおよびNP−(EO)125−OHからなる以外、実施例1の
手順に従った。
物性 増粘剤 35%固形分アクリルラテックス(6PHR) 粘度 固形分 ICI KU
300-600 39-41 3.9 86
実施例3
の調製
撹拌機、窒素送込管および蒸留ヘッドを備えた250mlの第1丸底フラスコ
へNP−(EO)150−OH(界面活性剤)1部およびトルエン2部を添加した
。撹拌機、窒素送込管および蒸留ヘッドを備えた250mlの第2丸底フラスコ
へNP−(EO)50−OH(界面活性剤)1部およびトルエン2部を添加した。
両フラスコを加熱し、撹拌+N2散布しながら水を共沸的に留去した。各フラス
コ内における水の濃度が50ppmより小さくなった後、混合物を55℃に冷却
した。ナトリウムメトキシドを界面活性剤の計算ヒドロキシル価に基づいてOH
:
NaOMe=1:1の量で各フラスコに添加した。加熱し、トルエンの初期重量
の半分を留去することによりフラスコからメタノールを留去した。第1のフラス
コは、反応混合物を1時間還流した。フラスコを60℃に冷却し、その後ナトリ
ウムアルコキシド1モル当たり、エピクロロヒドリン1.1モルを添加した。反
応混合物を約2時間70℃に維持した。滴定によるアルカリ度がゼロ近くなると
、過剰のエピクロロヒドリンを真空で追い出した。反応混合物のアリコート4.
0グラム+テトラエチルアンモニウムブロマイド4グラムを氷酢酸50mlに溶
解し、得られた溶液を、エポキシドの量に対するメチルバイオレットエンドポイ
ントまで、HClO40.1036Nの氷酢酸溶液で滴定した(エポキシ滴定)
。全アルカリ度マイナスHClO4滴定はエポキシドの量に等しい。第1と第2
のフラスコ内容物を、エポキシ/アルコキシモル比が1:1になるように、第3
のフラスコ内で混合し、内容物を2時間75−85℃に加熱した。エポキシ滴定
値がゼロになると、1−クロロオクタンを、Cl:ONaのモル比が1:1にな
るように、滴下した。そして反応混合物をアルカリ度滴定値が0になるまで、還
流した。ブトキシトリグリコール(BTG)と水を添加して、重量比1:2:2
の透明な黄色のBTG/H2O/生成物を得た。
物性 増粘剤 35%固形分アクリルラテックス(6PHR) 粘度 固形分 ICI KU
300-600 39-41 2.0 70
実施例4
の調製
本化合物は、モル対モルに基づいて1−クロロオクタンをベンジルクロライド
に置き換えた以外、実施例3の手順に従い作った。物性 増粘剤 35%固形分アクリルラテックス(6PHR) 粘度 固形分 ICI KU
300-600 39-41 1.3 65
実施例5
本実施例は式Iの三つの化合物の混合物を含有する組成物の調製を例示する。
各化合物としては、R1が1,2,3−プロパントリイル;M、N、P、Q、S
がそれぞれゼロ;J、KおよびMがそれぞれ1;B1、B2およびB3のそれぞれ
がエーテル結合;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシ、R5がベンジル;
(AG)がエチレンオキシ、c、d、f、g、i、jおよびkがそれぞれゼロで
あり;(a)eおよびhはそれぞれ約125;(b)eおよびhはそれぞれ約1
00;(c)eおよびhの一つは約125で、eおよびhの他のものは約100
である。この混合物は、撹拌機、窒素送込管および蒸留ヘッドを備えた250m
lの丸底フラスコへ、NP−(EO)100−OHとNP−(EO)125−OH(界
面活性剤)各1モルおよびトルエン100グラムを添加することにより調製した
。混合物を加熱し、撹拌+N2散布しながら水を共沸的に留去した。水の濃度が
50ppmより小さくなった後、混合物を60℃に冷却した。ナトリウムメトキ
シドを界面活性剤の計算ヒドロキシル価に基づいてOH:NaOMe=1:1の
量で添加した。反応混合物を125℃に加熱し、約2時間かけてトルエン/メタ
ノールを留去した。フラスコの内容物を60℃に冷却し、エピクロロヒドリン:
アルコキシド比が0.55:1.0なるようにエピクロロヒドリンを十分添加し
た。撹拌および窒素散布しながら約4時間、60℃に反応混合物を維持した。滴
定によるアルカリ度が初期値の1/2に達し、エポキシド値がゼロに達したとき
、Cl:ONa比が1:1になるようにベンジルクロライドを十分添加した。ア
ルカリ度滴定がゼロになるまで、反応混合物を125℃で還流した。それには約
5時間かかった。残留トルエンを真空で追い出し、ブトキシトリグリコール(B
TG)
および水を添加し、重量比1:2:2の透明な黄色のBTG/H2O/生成物を
得た。
物性 増粘剤 35%固形分アクリルラテックス(6PHR) 粘度 固形分 ICI KU
300-600 39-41 2.2 75
実施例6
本実施例は3つの化合物の混合物を含有する組成物の調製を例示するものであ
り、NP−(EO)100−OHとNP−(EO)125−OHを等モル基準でNP−
(EO)100−OHとNP−(EO)150−OHに代えた以外、実施例5を忠実に
再現するものである。
物性 増粘剤 35%固形分アクリルラテックス(6PHR) 粘度 固形分 ICI KU
300-600 39-41 2.4 80
実施例7
の調製
全界面活性剤がNP−(EO)150−OHであり、ベンジルクロライド1モル
対メタ−ジクロロメチルベンゼン0.5モル基準で、ベンジルクロライドをメタ
−ジクロロメチルベンゼンで置き換えた以外実施例5の手順を繰り返した。物性 増粘剤 35%固形分アクリルラテックス(6PHR) 粘度 固形分 ICI KU
300-600 39-41 1.9 69
実施例8
の調製
全界面活性剤がNP−(EO)100−OHであり、ベンジルクロライド1モル
対メタ−ジクロロメチルベンゼン基準で、ベンジルクロライドをメタ−ジクロロ
メチルベンゼンで置き換えた以外実施例5の手順を繰り返した。
物性 増粘剤 35%固形分アクリルラテックス(6PHR) 粘度 固形分 ICI KU
300-600 39-41 3.0 90
実施例10
等モル基準でNP−(EO)100−OHをNP−(EO)125−OHで置き換え
た以外、実施例1の手順に化合物を作った。物性 増粘剤 35%固形分アクリルラテックス(6PHR) 粘度 固形分 ICI KU
300-600 39-41 3.4 90
実施例11
本実施例は6つの化合物の混合物を含有する組成物の調製を例示する。混合物
は以下の式Iの化合物を含有する;N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;J、K、L
およびMがそれぞれ1;B1、B2、B3およびB4のそれぞれがエーテル結合;R3
、R4、R5およびR6がそれぞれノニルフェノキシ、(AG)がエチレンオキシ
、c、f、i、l、o、r、u、およびxがそれぞれゼロ;e、h、k、および
nが以下に説明するようにそれぞれ100または125またはそれらの組み合わ
せ、そしてR1が
であり、(a)e、h、k、およびnのそれぞれが100であり;(b)e、h
、k、およびnのそれぞれが125であり;(c)e、h、k、およびnの三つ
が125で、e、h、k、およびnの一つが100であり;(d)e、h、k、
およびnの三つが100で、e、h、k、およびnの一つが125であり;(e
)e、h、k、およびnのいずれか二つが100で、e、h、k、およびnのい
ずれか二つが125であり;(f)eおよびhの一つが100、eおよびhの他
のものが125、eおよびhの一つが125、eおよびhの他のものが100で
ある。本組成物は、全界面活性剤がNP−(EO)100−OH1.4モルとNP
−(EO)125−OH1.0モルのモル比のNP−(EO)100−OHとNP−(
EO)125−OHの混合物とし、1−クロロオクタン1モル対メタ−ジクロロメ
チ
ルベンゼン0.5モル基準で、1−クロロオクタンをメタ−ジクロロメチルベン
ゼンで置き換えた以外実施例5に概略した手順により作った。
物性 増粘剤 35%固形分アクリルラテックス(6PHR) 粘度 固形分 ICI KU
300-600 39-41 3.5 102
実施例12
本実施例は3つの化合物の混合物を含有する組成物の調製を例示する。混合物
は実施例1に概略した手順に従い調製した。混合物は以下の式Iの化合物を含有
する;R1がメタ−キシリル;L、M、N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;Jおよ
びKがそれぞれ1;B1およびB2のそれぞれがエーテル結合;R3およびR4のそ
れぞれがノニルフェノキシ、(AG)がエチレンオキシ;c、d、f、およびg
がそれぞれゼロであり;(a)eおよびhはそれぞれ約125;(b)eおよび
hはそれぞれ約100;(c)eおよびhの一つは約150で、eおよびhの他
のものは約125である。界面活性剤が、NP−(EO)125−OHとNP−(
EO)100−OHの等モル量からなる以外実施例1の手順を踏襲した。
物性 増粘剤 35%固形分アクリルラテックス(6PHR) 粘度 固形分 ICI KU
300-600 39-41 3.5 102
実施例13
の調製
撹拌機、窒素送込管および蒸留ヘッドを備えた250mlの第1丸底フラスコ
へDNP−(EO)6−OH1部およびトルエン2部を添加した。撹拌機、窒素
送込管および蒸留ヘッドを備えた250mlの第2丸底フラスコへエチレンオキ
サイド約180モルでエトキシ化されたビス−フェノールA1部およびトルエン
2部を添加した。両フラスコを加熱し、撹拌+N2散布しながら水を共沸的に留
去した。各フラスコ内における水の濃度が50ppmより小さくなった後、混合
物を60℃に冷却した。ナトリウムメトキシドを界面活性剤の計算ヒドロキシル
価に基づいてOH:NaOMe=1:1の量で各フラスコに添加した。加熱し、
トルエンの初期重量の半分を留去することによりフラスコからメタノールを留去
し、内容物を1時間窒素散布下還流した。フラスコを60℃に冷却し、その後ナ
トリウムアルコキシド1モル当たり、エピクロロヒドリン1.1モルを添加した
。滴定によるアルカリ度がゼロ近くなるまで反応混合物を70℃に維持した。過
剰のエピクロロヒドリンを真空で追い出した。反応混合物のアリコート4.0グ
ラム+テトラエチルアンモニウムブロマイド4グラムを氷酢酸50mlに溶解し
、得られた溶液を、エポキシドの量に対するメチルバイオレットエンドポイント
まで、HClO40.1036Nの氷酢酸溶液で滴定した(エポキシ滴定)。全
アルカリ度マイナスHClO4滴定はエポキシドの量に等しい。第1のフラスコ
の内容物を、110℃に冷却された第2のフラスコにエポキシ/アルコキシモル
比が1:1になるように、添加した。この混合物一晩110℃で維持した。エポ
キシ滴定値がゼロになると、残留トルエンを真空蒸留した。ブトキシトリグリコ
ール(BTG)と水を添加して、重量比1:5:3の透明な黄色のBTG/H2
O/生成物を得た。
物性 増粘剤 35%固形分アクリルラテックス(3PHR) 粘度 固形分 ICI KU
700 30% 0.70 66
実施例14
(式中R1は
の調製
撹拌機、窒素送込管および蒸留ヘッドを備えた250mlの第1丸底フラスコ
へNP−(EO)1.5−OH1部およびトルエン2部を添加した。撹拌機、窒素
送込管および蒸留ヘッドを備えた250mlの第2丸底フラスコへポリエチレン
グリコール(M.W=8000)1部およびトルエン2部を添加した。両フラス
コを加熱し、撹拌+N2散布しながら水を共沸的に留去した。各フラスコ内にお
ける水の濃度が50ppmより小さくなった後、混合物を60℃に冷却した。ナ
トリウムメトキシドを界面活性剤の計算ヒドロキシル価に基づいてOH:NaO
Me=1:1の量で各フラスコに添加した。加熱し、トルエンの初期重量の半分
を留去することによりフラスコからメタノールを留去し、内容物を1時間窒素散
布下還流した。第2フラスコは還流したままで、第1フラスコを室温に冷却た。
第1フラスコへナトリウムアルコキシド1モル当たり、メタ−ジクロロメチルベ
ンゼン1モルを添加し、滴定によるアルカリ度がゼロ近くなるまで反応混合物を
60℃に維持した。第2フラスコの内容物を60℃に冷却し、第1のフラスコの
内容物を、ナトリウムアルコキドに対するジクロロメチルベンゼンの比が1.0
5:1:00になるように、第2フラスコに添加した。アルカリ度がゼロ近くに
なるまで、温度を60℃に維持した。残留トルエンを真空蒸留した。ブトキシト
リグリコール(BTG)と水を添加して、重量比1:2:2の白く濁ったBTG
/H2O/生成物を得た。
物性 増粘剤 35%固形分アクリルラテックス(3PHR) 粘度 固形分 ICI KU
1900 40% 1.8 124
比較例
の調製
本実施例は、R3-10に隣接するアルキレンオキシ基のアルコキシ化の増粘剤性
能への効果を例示する。R3-10に隣接するアルキレンオキシ基のエトキシ化の程
度が20以上のとき、その化合物はラテックスを増粘しない。
撹拌機、窒素送込管および蒸留ヘッドを備えた250mlの丸底フラスコへN
P−(EO)20−OH(界面活性剤)約1部およびトルエン2.5部を添加する
ことにより、キャッピング剤(capping agent)を調製した。混合物を加熱し、撹
拌+N2散布しながら水を共沸的に留去した。水の濃度が50ppmより小さく
なった後、混合物を55℃に冷却した。ナトリウムメトキシドを界面活性剤の計
算ヒドロキシル価に基づいてOH:NaOMe=1:1の量で添加した。加熱し
、メタノールとトルエン合計98gをフラスコから留去した。次に反応混合物を
1時間還流した。フラスコを90℃に冷却し、ナトリウムアルコキシド1モル当
たり、メタ−ジクロロメチルベンゼン1モルを添加した。滴定によるアルカリ度
がゼロ近くなるまで、反応混合物を還流した。
撹拌機、窒素送込管および蒸留ヘッドを備えた250mlのもう一つの丸底フ
ラスコへエチレンオキサイド[HO−(EO)90−BPA−(EO)90−OH]
約180モルでエトキシ化されたビスフェノールA1部およびトルエン1部を添
加した。混合物を加熱し、ヒドロキシル価が12.9になるまで、撹拌+N2散
布しながら水を共沸的に留去した。ナトリウムメトキシドを界面活性剤の計算ヒ
ドロキシル価に基づいてOH:NaOMe=1:1の量で添加した。加熱し、メ
タノールとトルエン合計47gをフラスコから留去し、フラスコ内の材料のヒド
ロキシル価を12に近づけた。キャッピング剤約12グラムを添加し、HCl滴
定で約1重量%のアルカリ度が残留するまで反応混合物を加熱した。残留トルエ
ンを真空蒸留した。ブトキシトリグリコール(BTG)と水を添加して、重量比
1:2:2のBTG/H2O/生成物を得た。この化合物は、商業的に有用ない
かなる濃度でも、アクリルまたはスチレン−アクリルラテックスのいずれも増粘
しなかった。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】平成4年10月27日(1992.10.27)
【補正内容】
請求の範囲
1.下記式の化合物;
(式中、R1は2ないし8価の、脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香
族基;
B1−B8のそれぞれは独立して、エステル、アミド、アミン、エーテル、スル
フィド、ジスルフィド、チオカルバメート、ウレア、チオウレア、スルフェート
、フォスフェート、カルボニル、メチレン、チオアミド、カルボネートまたはイ
ミド結合;
X1−X8のそれぞれは独立して、−A1−R2−A2−または−A1−(式中、A1
およびA2のそれぞれは独立してエステル、アミド、アミン、エーテル、スルフ
ィド、ジスルフィド、チオカルバメート、ウレア、チオウレア、スルフェート、
フォスフェート、カルボニル、メチレン、チオアミド、カルボネートまたはイミ
ド結合であり、R2は2価の脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基で
ある;
d、g、j、m、p、s、v、yのそれぞれは独立して0または1である;
c、f、i、l、o、r、u、xのそれぞれは独立して0から200の整数ま
たは非整数;
J、K、L、M、N、P、Q、Sのそれぞれは独立して0または1である、た
だしR1が脂肪族または置換脂肪族基のとき、J、KおよびLは1であり、M、
N、P、Q、Sのそれぞれは0または1であるという条件である;
e、h、k、n、q、t、w、zのそれぞれは独立して0から20の整数また
は非整数;
R3−R10のそれぞれは独立して炭素原子数1ないし50の、脂肪族、置換脂
肪族、芳香族または置換芳香族基;
AGおよびAOのそれぞれは独立してエチレオキシ、1,2−プロピレンオキ
シ、1,2−ブチレンオキシ単位またはそれらの結合である。)。
2.B1−B8のそれぞれが独立してエステル結合であるクレイム1の化合物。
3.B1−B8のそれぞれが独立してアミド結合であるクレイム1の化合物。
4.B1−B8のそれぞれが独立してアミン結合であるクレイム1の化合物。
5.B1−B8のそれぞれが独立してエーテル結合であるクレイム1の化合物。
6.B1−B8のそれぞれが独立してウレア結合であるクレイム1の化合物。
7.R1が2価の、脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基;L、M
、N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;JおよびKがそれぞれ1;B1およびB2のそ
れぞれがエステル結合;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシ、(AG)お
よび(AO)がそれぞれエチレンオキシ、cおよびfがそれぞれ90ないし18
5、eおよびhがそれぞれ1.5;X1およびX2のそれぞれが−A1−R2−A2
−(式中A1およびA2のそれぞれはエーテル結合であり、R2は2価の、脂肪族、
置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基である。)である請求項1の化合物。
8.R1が2価の、脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基;L、M
、N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;JおよびKがそれぞれ1;B1およびB2のそ
れぞれがエーテル結合;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシである、(A
G)および(AO)がそれぞれエチレンオキシ、cおよびfがそれぞれ90ない
し185、eおよびhがそれぞれ1.5;X1およびX2のそれぞれが−A1−R2
−A2−(式中A1およびA2のそれぞれはエーテル結合であり、R2は2価の、脂
肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基である。)である請求項1の化合
物。
9.R1がメタ−キシリル;L、M、N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;Jおよ
びKがそれぞれ1;B1およびB2のそれぞれがエーテル結合;(AG)がエチレ
ンオキシ;eおよびhがそれぞれ90ないし185;c、d、f、およびgがそ
れぞれゼロ;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシである請求項1の化合物
。
10.R1が1,2,3−プロパントリイル;M、N、P、Q、Sがそれぞれ
ゼロ;J、KおよびLがそれぞれ1;B1、B2およびB3のそれぞれがエーテル
結合;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシ、R5がベンジル、置換ベンジ
ル、またはC5-10アルキル;(AG)および(AO)がそれぞれエチレンオキシ
;eおよびhが50ないし150の範囲;c、d、f、giおよびjがそれぞれ
ゼロである請求項1の化合物。
11.R1が
N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;J、K、LおよびMがそれぞれ1;B1、B2、
B3およびB4のそれぞれがエーテル結合;R3、R4、R5およびR6がそれぞれノ
ニルフェノキシ;(AG)がエチレンオキシ;c、f、i、l、o、r、u、お
よびxがそれぞれゼロ;e、h、k、およびnがそれぞれ独立して90ないし1
85である請求項1の化合物。
12.式Iの化合物の混合物からなる組成物であって、R1がメタ−キシリル
;L、M、N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;JおよびKがそれぞれ1;B1およ
びB2のそれぞれがエーテル結合;R3およびR4のそれぞれがノニルフェノキシ
、(AG)がエチレンオキシ;c、d、f、およびgがそれぞれゼロであり、第
1の化合物においては、eおよびhはそれぞれ125;第2の化合物においては
、eおよびhはそれぞれ100;第3の化合物においてはeおよびhの一つは1
25で、eおよびhの他のものは100である組成物。
13.式Iの化合物の混合物からなる組成物であって、各化合物に対して、R1
が1,2,3−プロパントリイル;M、N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;J、
KおよびMがそれぞれ1;B1、B2およびB3のそれぞれがエーテル結合;R3お
よびR4がそれぞれノニルフェノキシ、R5がベンジル;(AG)がエチレンオキ
シ、c、d、f、g、i、jおよびkがそれぞれゼロであり、第1の化合物にお
いては、eおよびhはそれぞれ125;第2の化合物においては、eおよびhは
それぞれ100;第3の化合物においてはeおよびhの一つは125で、eおよ
びhの他のものは100である組成物。
14.式Iの化合物の混合物からなる組成物であって、各化合物に対して、N
、P、Q、Sがそれぞれゼロ;J、K、LおよびMがそれぞれ1;B1、B2、B3
およびB4のそれぞれがエーテル結合;R3、R4、R5およびR6がそれぞれノニ
ルフェノキシ;(AG)がエチレンオキシ;c、f、i、I、o、r、u、およ
びxがそれぞれゼロ;R1が
であり、第1の化合物においては、e、h、k、およびnが100であり;第2
の化合物においては、e、h、k、およびnが125であり;第3の化合物にお
いては、e、h、k、およびnの三つが125で、e、h、k、およびnの一つ
が100であり;第4の化合物においては、e、h、k、およびnの三つが10
0で、e、h、k、およびnの一つが125であり;第5の化合物においては、
e、h、k、およびnのいずれか二つが100で、e、h、k、およびnのいず
れか二つが125であり;第6の化合物においては、eおよびhの一つが100
、eおよびhの他のものが125、eおよびhの一つが125、eおよびhの他
のものが100である組成物。
15.式:の化合物。
16.式:
の化合物。
17.式:
の化合物。
18.式:
の化合物。
19.式:
の化合物。
20.式:
の化合物。
21.式:
(式中、R1は
の化合物。
22.水および下記式(I)の増粘剤の増粘効果量からなる水性組成物:
(式中、R1は2ないし8価の、脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香
族基;
B1−B8のそれぞれは独立して、エステル、アミド、アミン、エーテル、スル
フィド、ジスルフィド、チオカルバメート、ウレア、チオウレア、スルフェート
、フォスフェート、カルボニル、メチレン、チオアミド、カルボネートまたはイ
ミド結合;
X1−X8のそれぞれは独立して、−A1−R2−A2−または−A1−(式中、A1
およびA2のそれぞれは独立してエステル、アミド、アミン、エーテル、スルフ
ィド、ジスルフィド、チオカルバメート、ウレア、チオウレア、スルフェート、
フォスフェート、カルボニル、メチレン、チオアミド、カルボネートまたはイミ
ド結合であり、R2は2価の脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基で
ある;
d、g、j、m、p、s、v、yのそれぞれは独立して0または1である;
c、f、i、l、o、r、u、xのそれぞれは独立して0から200の整数ま
たは非整数;
J、K、L、M、N、P、Q、Sのそれぞれは独立して0または1である、た
だしR1が脂肪族または置換脂肪族基のとき、J、KおよびLは1であり、M、
N、P、Q、Sのそれぞれは0または1であるという条件である;
e、h、k、n、q、t、w、zのそれぞれは独立して0から200の整数ま
たは非整数;
R3−R10のそれぞれは独立して炭素原子数1ないし50の、脂肪族、置換脂
肪族、芳香族または置換芳香族基;
AGおよびAOのそれぞれは独立してエチレオキシ、1,2−プロピレンオキ
シ、1,2−ブチレンオキシ単位またはそれらの結合である。)。
23.B1−B8のそれぞれが独立してエステル結合であるクレイム22の組成
物。
24.B1−B8のそれぞれが独立してアミド結合であるクレイム22の組成物
。
25.B1−B8のそれぞれが独立してアミン結合であるクレイム22の組成物
。
26.B1−B8のそれぞれが独立してエーテル結合であるクレイム22の組成
物。
27.B1−B8のそれぞれが独立してウレア結合であるクレイム22の化合物
。
28.R1が2価の、脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基;L、
M、N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;JおよびKがそれぞれ1;B1およびB2の
それぞれがエステル結合;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシ、(AG)
および(AO)がそれぞれエチレンオキシ、cおよびfがそれぞれ90ないし1
85、eおよびhがそれぞれ1.5;X1およびX2のそれぞれが−A1−R2−A2
−(式中A1およびA2のそれぞれはエーテル結合であり、R2は2価の、脂肪族
、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基である。)である請求項22の組成物
。
29.R1が2価の、脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基;L、
M、N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;JおよびKがそれぞれ1;B1およびB2の
それぞれがエーテル結合;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシ、(AG)
および(AO)がそれぞれエチレンオキシ、cおよびfがそれぞれ90ないし1
85、eおよびhがそれぞれ1.5;X1およびX2のそれぞれが−A1−R2−A2
−(式中A1およびA2のそれぞれはエーテル結合であり、R2は2価の、脂肪族
、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基である。)である請求項22の組成物
。
30.R1がメタ−キシリル;L、M、N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;Jお
よびKがそれぞれ1;B1およびB2のそれぞれがエーテル結合;(AG)がエチ
レンオキシ:eおよびhがそれぞれ90ないし185;c、d、f、およびgが
それぞれゼロ;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシである請求項22の組
成物。
31.R1が1,2,3−プロパントリイル;M、N、P、Q、Sがそれぞれ
ゼロ;J、KおよびLがそれぞれ1;B1、B2およびB3のそれぞれがエーテル
結合;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシ、R5がベンジル、置換ベンジ
ル、またはC5-10アルキル;(AG)および(AO)がそれぞれエチレンオキシ
;eおよびhが50ないし150の範囲;c、d、f、giおよびjがそれぞれ
ゼロである請求項22の組成物。
32.R1がN、P、Q、Sがそれぞれゼロ;J、K、LおよびMがそれぞれ1;B1、B2、
B3およびB4のそれぞれがエーテル結合;R3、R4、R5およびR6がそれぞれノ
ニルフェノキシ;(AG)がエチレンオキシ;c、f、i、l、o、r、u、お
よびxがそれぞれゼロ;e、h、k、およびnがそれぞれ独立して90ないし1
85である請求項22の組成物。
33.増粘剤が式Iの化合物の混合物であるクレイム22の水性組成物であっ
て、式(I)中、R1がメタ−キシリル;L、M、N、P、Q、Sがそれぞれゼ
ロ;JおよびKがそれぞれ1:B1およびB2のそれぞれがエーテル結合;R3お
よびR4のそれぞれがノニルフェノキシ、(AG)がエチレンオキシ、c、d、
f、およびgがそれぞれゼロであり、第1の化合物においては、eおよびhはそ
れぞれ125;第2の化合物においては、eおよびhはそれぞれ100;第3の
化合物においてはeおよびhの一つは125で、eおよびhの他のものは100
である組成物。
34.増粘剤が式Iの三つの化合物の混合物であるクレイム22の水性組成物
であって、各化合物に対して、R1が1,2,3−プロパントリイル;M、N、
P、Q、Sがそれぞれゼロ;J、KおよびMがそれぞれ1;B1、B2およびB3
のそれぞれがエーテル結合;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシ、R5が
ベンジル;(AG)がエチレンオキシ、c、d、f、g、i、jおよびkがそれ
ぞれゼロであり、第1の化合物においては、eおよびhはそれぞれ125;第2
の化合物においては、eおよびhはそれぞれ100;第3の化合物においてはe
およびhの一つは125で、eおよびhの他のものは100である組成物。
35.増粘剤が式Iの六つの化合物の混合物であるクレイム22の水性組成物
であって、各化合物に対して、N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;J、K、Lおよ
びMがそれぞれ1;B1、B2、B3およびB4のそれぞれがエーテル結合;R3、
R4、R5およびR6がそれぞれノニルフェノキシ、(AG)がエチレンオキシ、
c、f、i、l、o、r、u、およびxがそれぞれゼロ;R1が
であり、第1の化合物においては、e、h、k、およびnが100であり;第2
の化合物においては、e、h、k、およびnが125であり;第3の化合物にお
いては、e、h、k、およびnの三つが125で、e、h、k、およびnの一つ
が100であり;第4の化合物においては、e、h、k、およびnの三つが10
0で、e、h、k、およびnの一つが125であり;第5の化合物においては、
e、h、k、およびnのいずれか二つが100で、e、h、k、およびnのいず
れか二つが125であり;第6の化合物においては、eおよびhの一つが100
、eおよびhの他のものが125、eおよびhの一つが125、eおよびhの他
のものが100である組成物。
36.水および下記式の増粘剤の増粘効果量からなる水性組成物:
37.水および下記式の増粘剤の増粘効果量からなる水性組成物:
38.水および下記式の増粘剤の増粘効果量からなる水性組成物:
39.水および下記式の増粘剤の増粘効果量からなる水性組成物: 40.水および下記式の増粘剤の増粘効果量からなる水性組成物:
41.水および下記式の増粘剤の増粘効果量からなる水性組成物:
42.水および下記式の増粘剤の増粘効果量からなる水性組成物:
(式中、R1は
43.さらに、液体ポリオール、液体エトキシ化C1-8アルコール、液体エト
キシ化C1-8カルボン酸、液体プロポキシ化C1-8アルコール、液体プロポキシ化
C1-8カルボン酸からなるグループから選択される粘度調整剤約1ないし30重
量%からなるクレイム22の組成物。
44.液体ポリオールが1,2−プロピレングリコールであるクレイム43の
組成物。
45.液体エトキシ化C1-8アルコールがブトキシトリグリコールであるクレ
イム43の組成物。
46.液体エトキシ化C1-8アルコールがブチルカルビトールであるクレイム
43の組成物。
47.水40重量%、式(I)の化合物40重量%およびブトキシトリグリコ
ール20重量%からなるクレイム43の水性組成物。
48.水、エマルションポリマーおよびエマルションポリマー固形分を基準と
して0.1ないし10重量%の下記式の増粘剤からなるラテックス組成物;
(式中、R1は2ないし8価の、脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香
族基;
B1−B8のそれぞれは独立して、エステル、アミド、アミン、エーテル、スル
フィド、ジスルフィド、チオカルバメート、ウレア、チオウレア、スルフェート
、フォスフェート、カルボニル、メチレン、チオアミド、カルボネートまたはイ
ミド結合;
X1−X8のそれぞれは独立して、−A1−R2−A2−または−A1−(式中、A1
およびA2のそれぞれは独立してエステル、アミド、アミン、エーテル、スルフ
ィ
ド、ジスルフィド、チオカルバメート、ウレア、チオウレア、スルフェート、フ
ォスフェート、カルボニル、メチレン、チオアミド、カルボネートまたはイミド
結合であり、R2は2価の脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基;
d、g、j、m、p、s、v、yのそれぞれは独立して0または1である;
c、f、i、l、o、r、u、xのそれぞれは独立して0から約200の整数
または非整数;
J、K、L、M、N、P、Q、Sのそれぞれは独立して0または1である、た
だしR1が脂肪族または置換脂肪族基のとき、J、KおよびLは1であり、M、
N、P、Q、Sのそれぞれは0または1であるという条件である;
e、h、k、n、q、t、w、zのそれぞれは独立して0から200の整数ま
たは非整数;
R3−R10のそれぞれは独立して炭素原子数1ないし50の、脂肪族、置換脂
肪族、芳香族または置換脂肪族基;
AGおよびAOのそれぞれは独立してエチレオキシ、1,2−プロピレンオキ
シ、1,2−ブチレンオキシ単位またはそれらの結合である。)。
49.B1−B8のそれぞれが独立してエステル結合であるクレイム48の組成
物。
50.B1−B8のそれぞれが独立してアミド結合であるクレイム48の組成物
。
51.B1−B8のそれぞれが独立してアミン結合であるクレイム48の組成物
。
52.B1−B8のそれぞれが独立してエーテル結合であるクレイム48の組成
物。
53.B1−B8のそれぞれが独立してウレア結合であるクレイム48の化合物
。
54.R1が2価の、脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基;L、
M、N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;JおよびKがそれぞれ1;B1およびB2の
それぞれがエステル結合;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシ、(AG)
および(AO)がそれぞれエチレンオキシ、cおよびfがそれぞれ90ないし1
85、eおよびhがそれぞれ1.5;X1およびX2のそれぞれが−A1−R2−A2
−(式中A1およびA2のそれぞれはエーテル結合であり、R2は2価の、脂肪族
、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基である。)である請求項48の組成物
。
55.R1が2価の、脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基;L、
M、N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;JおよびKがそれぞれ1;B1およびB2の
それぞれがエーテル結合;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシ、(AG)
および(AO)がそれぞれエチレンオキシ、cおよびfがそれぞれ90ないし1
85、eおよびhがそれぞれ1.5;X1およびX2のそれぞれが−A1−R2−A2
−(式中A1およびA2のそれぞれはエーテル結合であり、R2は2価の、脂肪族
、置換脂肪族、芳香族または置換芳香族基である。)である請求項48の組成物
。
56.R1がメタ−キシリル;L、M、N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;Jお
よびKがそれぞれ1;B1およびB2のそれぞれがエーテル結合;(AG)がエチ
レンオキシ;eおよびhがそれぞれ90ないし185;c、d、f、およびgが
それぞれゼロ;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシである請求項48の組
成物。
57.R1が1,2,3−プロパントリイル;M、N、P、Q、Sがそれぞれ
ゼロ;J、KおよびLがそれぞれ1;B1、B2およびB3のそれぞれがエーテル
結合;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシ、R5がベンジル、置換ベンジ
ル、またはC5-10アルキル;(AG)および(AO)がそれぞれエチレンオキシ
;eおよびhが50ないし150の範囲;c、d、f、giおよびjがそれぞれ
ゼロである請求項48の組成物。
58.R1が
N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;J、K、LおよびMがそれぞれ1;B1、B2、
B3およびB4のそれぞれがエーテル結合;R3、R4、R5およびR6がそれぞれノ
ニルフェノキシ;(AG)がエチレンオキシ;c、f、i、l、o、r、u、お
よびxがそれぞれゼロ;e、h、k、およびnがそれぞれ独立して90ないし1
85である請求項22の組成物。
59.増粘剤が式Iの化合物の混合物であるクレイム48の水性組成物であっ
て、各化合物に対して、式(I)中、R1がメタ−キシリル;L、M、N、P、
Q、Sがそれぞれゼロ;JおよびKがそれぞれ1;B1およびB2のそれぞれがエ
ーテル結合;R3およびR4のそれぞれがノニルフェノキシ、(AG)がエチレン
オキシ、c、d、f、およびgがそれぞれゼロであり、第1の化合物においては
、eおよびhはそれぞれ125;第2の化合物においては、eおよびhはそれぞ
れ100;第3の化合物においてはeおよびhの一つは125で、eおよびhの
他のものは100である組成物。
60.増粘剤が式Iの三つの化合物の混合物であるクレイム48の水性組成物
であって、各化合物に対して、R1が1,2,3−プロパントリイル;M、N、
P、Q、Sがそれぞれゼロ;J、KおよびMがそれぞれ1;B1、B2およびB3
のそれぞれがエーテル結合;R3およびR4がそれぞれノニルフェノキシ、R5が
ベンジル;(AG)がエチレンオキシ、c、d、f、g、i、jおよびkがそれ
ぞれゼロであり、第1の化合物においては、eおよびhはそれぞれ125;第2
の化合物においては、eおよびhはそれぞれ100;第3の化合物においてはe
およびhの一つは125で、eおよびhの他のものは100である組成物。
61.増粘剤が式Iの化合物の混合物であるクレイム48の水性組成物であっ
て、各化合物に対して、N、P、Q、Sがそれぞれゼロ;J、K、LおよびMが
それぞれ1;B1、B2、B3およびB4のそれぞれがエーテル結合;R3、R4、R5
およびR6がそれぞれノニルフェノキシ、(AG)がエチレンオキシ、c、f、
i、l、o、r、u、およびxがそれぞれゼロ;R1が
であり、第1の化合物においては、e、h、k、およびnが100であり;第2
の化合物においては、e、h、k、およびnが125であり;第3の化合物にお
いては、e、h、k、およびnの三つが125で、e、h、k、およびnの一つ
が100であり;第4の化合物においては、e、h、k、およびnの三つが10
0で、e、h、k、およびnの一つが125であり;第5の化合物においては、
e、h、k、およびnのいずれか二つが100で、e、h、k、およびnのいず
れか二つが125であり;第6の化合物においては、eおよびhの一つが100
、eおよびhの他のものが125、eおよびhの一つが125、eおよびhの他
のものが100である組成物。
62.水、エマルションポリマーおよびエマルションポリマー固形分を基準と
して0.1ないし10重量%の下記式の増粘剤からなるラテックス組成物;
63.水、エマルションポリマーおよびエマルションポリマー固形分を基準と
して0.1ないし10重量%の下記式の増粘剤からなるラテックス組成物;
64.水、エマルションポリマーおよびエマルションポリマー固形分を基準と
して0.1ないし10重量%の下記式の増粘剤からなるラテックス組成物;
65.水、エマルションポリマーおよびエマルションポリマー固形分を基準と
して0.1ないし10重量%の下記式の増粘剤からなるラテックス組成物; 66.水、エマルションポリマーおよびエマルションポリマー固形分を基準と
して0.1ないし10重量%の下記式の増粘剤からなるラテックス組成物;
67.水、エマルションポリマーおよびエマルションポリマー固形分を基準と
して0.1ないし10重量%の下記式の増粘剤からなるラテックス組成物;
68.さらに、液体ポリオール、液体エトキシ化C1-8アルコール、液体エト
キシ化C1-8カルボン酸、液体プロポキシ化C1-8アルコール、液体プロポキシ化
C1-8カルボン酸からなるグループから選択される粘度調整剤1ないし30重量
%からなるクレイム48の組成物。
69.水、エマルションポリマーおよびエマルションポリマー固形分を基準と
して0.1ないし10重量%の下記式の増粘剤からなるラテックス組成物;
(式中、R1は 70.液体ポリオールが1,2−プロピレングリコールであるクレイム68の
組成物。
71.液体エトキシ化C1-8アルコールがブトキシトリグリコールであるクレ
イム68の組成物。
72.液体エトキシ化C1-8アルコールがブチルカルビトールであるクレイム
68の組成物。
73.水40重量%、式(I)の化合物40重量%およびブトキシトリグリコ
ール20重量%からなるクレイム68の水性組成物。
74.下記式の化合物:
(式中、R1は2ないし8価の、脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換芳香
族基;
B1−B8のそれぞれは独立して、エステル、アミド、アミン、エーテル、スル
フィド、ジスルフィド、チオカルバメート、ウレア、チオウレア、ウレタン、ス
ルフェート、フォスフェート、カルボニル、メチレン、チオアミド、カルボネー
トまたはイミド結合;
X1−X8のそれぞれは独立して、−A1−R2−A2−または−A1−(式中、A1
およびA2のそれぞれは独立してエステル、アミド、アミン、エーテル、スルフ
ィド、ジスルフィド、ウレタン、チオカルバメート、ウレア、チオウレア、スル
フェート、フォスフェート、カルボニル、メチレン、チオアミド、カルボネート
またはイミド結合であり、R2は2価の脂肪族、置換脂肪族、芳香族または置換
芳香族基である、ただしB1−B8の一つのみがウレタンであるという条件で、そ
してB1−B8の一つがウレタンのとき、A1とA2の一つがウレタンでないという
条件である;
d、g、j、m、p、s、v、yのそれぞれは独立して0または1である;
c、f、i、l、o、r、u、xのそれぞれは独立して0から200の整数ま
たは非整数;
J、K、L、M、N、P、Q、Sのそれぞれは独立して0または1である;
e、h、k、n、q、t、w、zのそれぞれは独立して0から200の整数ま
たは非整数;
R3−R10のそれぞれは独立して炭素原子数1ないし50の、脂肪族、置換脂
肪族、芳香族または置換脂肪族基;
AGおよびAOのそれぞれは独立してエチレオキシ、1,2−プロピレンオキ
シ、1,2−ブチレンオキシ単位またはそれらの結合である。)。
の製造方法であって、
(1)式R1−B−(AO)c−OH(式中、R1、BおよびCは上記と同意義)
の付加物を形成する工程、
(2)上記付加物を式R3-10−(AG)e−XY(式中R3-10、AGおよびeは
上記と同意義;Xは−A1−R2−z(A1およびR2は上記と同意義およびYは上
記付加物の末端−OH基と反応し得る官能基である))の化合物と反応させる工
程からなる製造方法。
75.組成物が0.7ないし3.0ポイズのICI粘度および65ないし11
0KUのストーマー粘度を有するクレイム48のラテックス組成物。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IT,LU,NL,S
E),AT,AU,BB,BG,BR,CA,CH,D
E,DK,ES,FI,GB,HU,JP,KP,KR
,LK,LU,MC,MG,MW,NL,NO,RO,
SD,SE,RU
(72)発明者 フィッシャー、スティーブン・エイ
アメリカ合衆国19067ペンシルバニア、ヤ
ードレイ、アンダーソン・ロード307番
【要約の続き】
脂肪族、芳香族または置換芳香族基;AGおよびAOの
それぞれは独立してエチレオキシ、1,2−プロピレン
オキシ、1,2−ブチレンオキシ単位またはそれらの結
合である。)、上記化合物は(1)式R1−B−(A
O)c−OH(式中、R1、BおよびCは上記と同意義)
の付加物を形成する工程、(2)上記付加物を式R3-10
−(AG)e−XY(式中R3-10、AGおよびeは上記
と同意義;Xは−A1−R2−z(A1およびR2は上記と
同意義およびYは上記付加物の末端−OH基と反応し得
る官能基である))の化合物と反応させる工程を経て製
造される。