JP2002516856A - 低酸素分圧状態下における内因性酸化窒素の合成 - Google Patents

低酸素分圧状態下における内因性酸化窒素の合成

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ド テジャダ,イニゴ センツ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、酸化窒素シンターゼの基質である少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジン化合物及び、任意に、1つ又はそれより多くの血管作用剤を投与することによって、低酸素哺乳動物組織における酸化窒素又は内皮性弛緩因子(EDRF)の合成を促進する方法を提供する。本発明はまた、酸化窒素シンターゼの基質である少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジン化合物及び、任意に、1つ又はそれより多くの血管作用剤を投与することによって、患者の血管及び非血管平滑筋の弛緩を促進しそして性機能不全を治療する方法も提供する。本発明はまた、低酸素状態から生じる臨床状態、例えば、肺疾患、心血管疾患、循環器低酸素症、特定器官の低酸素症、限局性低酸素症、浮腫、中枢神経系疾患、記憶喪失又は動脈疾患を治療する方法も提供する。本発明はまた、少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジン化合物及び、任意に、1つ又はそれより多くの血管作用剤を投与することによって、酸化窒素経路欠損に関連した臨床状態を治療する方法も提供する。本発明はまた、少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジン化合物及び、任意に、1つ又はそれより多くの血管作用剤を含んでいる医薬組成物も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本出願は、1998年6月1日に出願した米国仮出願番号60/087,55
6に基づく優先権を主張している。
【0002】 (発明の分野) 本発明は、内因性酸化窒素又は内皮性弛緩因子の合成を誘導する新規な方法、
及び低酸素状態下で酸化窒素の値を維持する方法を記載する。本発明の1つの局
面は血管拡張を誘導する新規な方法に関する。本発明はまた、少なくとも1つの
N−ヒドロキシグアニジン化合物、例えばN−ヒドロキシ−L−アルギニン及び
、任意に、1つ又はそれより多くの血管作用剤を投与することによって男性及び
女性の性機能不全を治療又は予防する方法も提供する。本発明はまた、低酸素状
態、例えば、肺疾患、心血管疾患、循環器低酸素症、特定器官の低酸素症、限局
性低酸素症、浮腫、中枢神経系疾患、記憶喪失又は動脈疾患から生じる臨床状態
の治療方法も提供する。本発明はまた、少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニ
ジン化合物及び、任意に、1つ又はそれより多くの血管作用剤を投与することに
よって酸化窒素経路の欠損に関連した臨床状態を治療する方法も提供する。本発
明はまた、少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジン化合物及び、任意に、1
つ又はそれより多くの血管作用剤を含んでいる新規な組成物も提供する。本発明
のN−ヒドロキシグアニジン化合物は酸化窒素シンターゼの基質である。
【0003】 (発明の背景) 酸化窒素は血小板粘着及び凝集の阻害並びに血管及び非血管平滑筋の弛緩を含
む多数の生物学的作用を有する小さな二原子分子である。酸化窒素はまた、抗炎
症、抗菌及び抗ウイルス特性を有していることも報告されている(Moncada他に
よる総説、Pharmacol. Rev.、43:109〜142(1991年)参照)。気
体状態では、酸化窒素は中性のレドックス状態(NO)で脂肪親和性分子として
存在する。酸化窒素は種々の生理学的条件下で多数のレドックス状態で存在する
ことができるので、複雑な分子である。これはまた、形式的には荷電形態、即ち
ニトロソニウム(NO)又はニトロキシル(NO)で、もしくは中性種、即
ち酸化窒素(NO・)としても存在する。生物学的組織では、酸化窒素は、1秒
未満と見積もられる非常に短い半減期を有している。
【0004】 哺乳動物における酸化窒素の影響力の強い作用の1つは血管及び非血管組織を
弛緩することであり、そしてそのため、酸化窒素か又は酸化窒素を送達する付加
物(adduct)のどちらかが血管拡張剤として有用である。哺乳動物の体内では内
因性酸化窒素は、酸化窒素シンターゼが酸化窒素とシトルリンを合成するために
L−アルギニン及び分子酸素を使用する酵素反応によって産生される。酸化窒素
の作用の1つは、3’,5’−サイクリックグアノシンモノホスフェート(cG
MP)の形成を触媒する細胞酵素、グアニル酸シクラーゼの可溶性形態の活性化
であると考えられる。cGMPは他の細胞標的に作用して血管平滑筋の弛緩に介
在し、そして血管拡張の治療効果を提供するものと考えられる。酸化窒素のもう
1つの作用はNa(+)−K(+)−ATPアーゼの調節であると考えられる。
【0005】 酸化窒素シンターゼによるL−アルギニンからの酸化窒素の合成は2段階で生
起し、そしてこれらの各段階にはNADPHが必要である。第1の段階では、L
−アルギニン分子のグアニジン官能基に酸素を組み入れることによって、中間体
N−ヒドロキシグアニジン産生物、N−ヒドロキシ−L−アルギニンが合成さ
れる。第2の段階では、第2の酸素がN−ヒドロキシ−L−アルギニンに組み
入れられてL−シトルリンと酸化窒素が形成される。(Fukuto他、Methods in N
itric Oxide Research、Feelisch他編集、John Wiley & Sons, Ltd.、147〜
160頁(1996年)中)。しかしながら、低酸素分圧の環境下では、酸化窒
素の合成は非常に低下する。(Furchgott他、Nature、288(5789):3
73〜376(1980年);Johns他、Circ. Res.、65(6):1508〜
1515(1989年))。
【0006】 幾つかの臨床状態、例えば性機能不全(Kim他、J. Clin. Invest. 91(2)
:437〜442(1993年))、肺疾患(呼吸窮迫症候群、喘息、気管支炎
/気腫及び慢性閉塞性肺疾患を含む)(Howes他、Thorax、51(5):516
〜519(1996年);Fagan他、Biochem. Biophys. Res. Commun.、254
(1):100〜103(1999年))、循環器低酸素症(心不全、発作及び
ショックを含む)、特定器官の低酸素症(この場合には、限局性循環器低酸素症
を生じさせる特定器官への循環減少は器官動脈閉塞によるか又は血管収縮、例え
ば、レイノーズ(Reynauds)症候群の結果として生じる可能性がある)(Agusti
他、Eur. Respir. J.、10(9):1962〜1966(1997年)、限局
性低酸素症(これは静脈閉塞やその結果として生じるうっ血及び動脈血流減少か
ら生じる可能性がある)、浮腫(酸素が細胞に到達する前に拡散する距離を増大
させる浮腫も限局性低酸素症の原因となる可能性がある)、中枢神経系疾患、記
憶喪失及び動脈疾患(Weitzberg他、Acta. Physiol. Scand.、143(4):4
51〜452(1991年))は低酸素分圧と関係がある。
【0007】 子供又は成人の呼吸窮迫症候群は脈管系で重篤な結果、例えば肺高血圧症を有
している。陰茎血管の動脈不全からこの組織の低酸素性虚血が導かれ、これによ
って酸化窒素の合成が制限され、そしてそれ故勃起能力が制限される。 酸素要求増大によって低酸素分圧になる可能性もある。例えば、単位時間当た
りの容量流が対応して増加しないで或る組織の酸素消費が上昇する場合には、静
脈血の酸素分圧(Pa02)が低下する可能性がある。これはまた、ヘモグロビ
ンが定性的にそして定量的に正常であるときにも起こる可能性がある。このよう
な状況の例には、心拍出量が正常に上昇することができない発熱及び甲状腺中毒
症が含まれ、そしてまた酸素消費の代謝速度が高い症例も含まれる。
【0008】 低酸素状態下の組織で酸化窒素の産生を高めて血管拡張をもたらす生化学的及
び細胞的事象の連鎖を活性化することが望ましいであろう。本発明はこれらの重
要な目的並びに他の目的に向けられている。
【0009】 (発明の要約) 酸化窒素シンターゼの基質である1つ又はそれより多くのN−ヒドロキシグア
ニジン化合物、例えばN−ヒドロキシ−L−アルギニンを低酸素分圧(低酸素症
)状態下の組織に投与すると酸化窒素が合成され、そしてこれはcGMPの形成
並びに血管及び非血管平滑筋の弛緩の促進においてアルギニンより有効であるこ
とが見いだされた。
【0010】 本発明の1つの実施態様は、低酸素状態の哺乳動物の血管及び非血管細胞にお
いて酸化窒素の合成を促進する方法を提供し、そしてこの方法は上記哺乳動物に
治療的に有効な量の少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジン化合物、例えば
N−ヒドロキシ−L−アルギニン及び、任意に、少なくとも1つの血管作用剤を
投与することを含んでいる。
【0011】 本発明のもう1つの実施態様は、低酸素状態の哺乳動物組織の血管及び非血管
平滑筋の弛緩を促進する方法を提供し、そしてこの方法は上記患者に治療的に有
効な量の少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジン化合物、例えばN−ヒドロ
キシ−L−アルギニン及び、任意に、少なくとも1つの血管作用剤を投与するこ
とを含んでいる。
【0012】 本発明のもう1つの実施態様は、男性及び女性を含む患者の性機能不全を治療
する方法を提供し、そしてこの方法は上記患者に治療的に有効な量の少なくとも
1つのN−ヒドロキシグアニジン化合物、例えばN−ヒドロキシ−L−アルギニ
ン及び、任意に、少なくとも1つの血管作用剤を投与することを含んでいる。一
般的に、上記の性機能不全は低酸素状態に起因する。好ましくは、上記の性機能
不全は低酸素性虚血、ニューロパシー又は動脈疾患に起因する。
【0013】 本発明のもう1つの実施態様は、低酸素哺乳動物細胞(低酸素状態)において
酸化窒素又は内皮性弛緩因子(EDRF)の合成を促進する方法を提供し、そし
てこの方法は上記患者に治療的に有効な量の少なくとも1つのN−ヒドロキシグ
アニジン化合物、例えばN−ヒドロキシ−L−アルギニン及び、任意に、少なく
とも1つの血管作用剤を投与することを含んでいる。
【0014】 本発明のもう1つの実施態様は、低酸素分圧に関連した臨床状態、例えば肺疾
患、循環器低酸素症、特定器官の低酸素症、限局性低酸素症、浮腫、中枢神経系
疾患、記憶喪失又は動脈疾患を治療する方法を提供し、そしてこの方法は上記治
療を必要としている患者に治療的に有効な量の少なくとも1つのN−ヒドロキシ
グアニジン化合物、例えばN−ヒドロキシ−L−アルギニン及び、任意に、少な
くとも1つの血管作用剤を投与することを含んでいる。
【0015】 本発明のもう1つの実施態様は、酸化窒素経路の欠損を有している哺乳動物に
おいて酸化窒素又は内皮性弛緩因子の合成を促進する方法を提供し、そしてこの
方法は上記患者に治療的に有効な量の少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジ
ン化合物、例えばN−ヒドロキシ−L−アルギニン及び、任意に、少なくとも1
つの血管作用剤を投与することを含んでいる。
【0016】 本発明のもう1つの実施態様は、少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジン
化合物、例えばN−ヒドロキシ−L−アルギニン及び製薬的に許容可能な担体並
びに、任意に、少なくとも1つの血管作用剤を含有する医薬組成物を提供する。
これらの組成物はまた、N−ヒドロキシ−L−アルギニンの類似体及び/又は他
の活性化合物を含むこともできる。 本発明のこれらの局面や他の局面を本明細書で更に詳細に説明する。
【0017】 (発明の詳細な説明) 本発明の開示全体で使用するとき、以下の用語は、他に指示されない限り、以
下の意味を有すると理解すべきである。 「N−ヒドロキシグアニジン」とは、酸化窒素シンターゼの基質である任意の
N−ヒドロキシル化グアニジン化合物を言う。 「N−ヒドロキシ−L−アルギニン」とはN−ヒドロキシ−L−アルギニン
を言う。 「患者」とは動物、好ましくは哺乳動物、更に好ましくはヒトを言う。 「経尿道」又は「尿道内」とは、薬剤が尿道壁に接触しそして尿道壁を通過し
て血流内に入るように薬剤を尿道に送達することを言う。 「経皮」とは、薬剤を皮膚から移送しそして血流内に送達することを言う。 「経粘膜」とは、薬剤を粘膜組織から移送しそして血流内に送達することを言
う。
【0018】 「浸透増強」又は「透過増強」とは、薬剤が皮膚又は粘膜組織を透過する速度
が高められるような、或る選択した薬理学的作用剤に対する皮膚又は粘膜組織の
透過性の増大を言う。 「担体」又は「媒体」とは、薬剤を投与するのに適している担体物質を言い、
そして例えば、非毒性であり且つ他の構成成分又は組成物と有害な態様で相互作
用しない任意の液体、ゲル、溶媒、液体希釈剤、可溶化剤等のような当該技術分
野で知られている任意の物質が含まれる。 「酸化窒素付加物」又は「NO付加物」とは、下記一酸化窒素種の生物学的活
性が意図された作用部位で発現するように、生理学的条件下で一酸化窒素の3つ
のレドックス体(NO、NO、NO・)のいずれかを供与し、放出し及び/
又は直接若しくは間接的に伝達することができる化合物や官能基を言う。
【0019】 酸化窒素シンターゼの基質である少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジン
化合物の治療的に有効な量を投与することによって、低酸素状態(即ち、低酸素
症状態)の組織で酸化窒素(NO)の合成又は内皮性弛緩因子(EDRF)を促
進できることが今や見いだされた。上記N−ヒドロキシグアニジン化合物は製薬
的に許容可能な担体中単独でか又は他の活性化合物と組み合わせて投与すること
ができる。N−ヒドロキシグアニジン化合物には、例えば、N−アリール−N’
−ヒドロキシグアニジン(例えば、N−(4−クロロフェニル)−N’−ヒドロ
キシグアニジンのような);ニトロソ化及び/又はニトロシル化N−アリール−
N’−ヒドロキシグアニジン;N−ヒドロキシ−L−アルギニン;及びN−ヒド
ロキシ−L−アルギニンの類似体が含まれる。
【0020】 N−ヒドロキシ−L−アルギニンの類似体には、例えば、Nω−ヒドロキシ−
ホモ−L−アルギニン;N−ヒドロキシ−L−アルギニンのカルボン酸エステル
(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル
及びベンゾイルエステルを含むが、これらに限定されない);N−ヒドロキシ−
L−アルギニンのN−α誘導体(例えば、N−α−メチル−N−ヒドロキシ−
L−アルギニン、N−α−ベンゾイル−N−ヒドロキシ−L−アルギニン、N
−α−ベンゾイル−N−ヒドロキシ−L−アルギニンエチルエステルのような
メチル、エチル及びベンゾイル誘導体を含むが、これらに限定されない);N −ヒドロキシ−アグマチン;N−ヒドロキシ−L−アルギニン酸;N−ヒドロ
キシ−L−アルギニンのニトロソ化及び/又はニトロシル化誘導体(例えばニト
ロソ化及び/又はニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニン、ニトロソ化及
び/又はニトロシル化Nω−ヒドロキシ−ホモ−L−アルギニン、N−ヒドロキ
シ−L−アルギニンのニトロソ化及び/又はニトロシル化カルボン酸エステル、
N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロソ化及び/又はニトロシル化N−α誘
導体、ニトロソ化及び/又はニトロシル化N−ヒドロキシ−アグマチン並びに
ニトロソ化及び/又はニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニン酸のよう
な)が含まれる。好ましいN−ヒドロキシ−L−アルギニンの類似体には、例え
ばN−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロソ化及び/又はニトロシル化誘導体
、更に好ましくはニトロソ化及び/又はニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アル
ギニンが含まれる。安定なN−ヒドロキシ−L−アルギニン酸化窒素付加物は
ヘッカー(Hecker)他、Proc. Natl. Acad. Sci.、92:4671〜4675(
1995年)によって特徴付けられており、そして薬理学的に活性であることが
示されている。
【0021】 本明細書に記載されそして例示されているように、ウサギ海綿体組織でcGM
Pを測定して決定するとき、N−ヒドロキシ−L−アルギニンの投与は基線及び
アセチルコリン(ACh)刺激性の酸化窒素(NO)産生を増加させることが観
察された。低酸素状態下でのNOの産生及び付随する海綿体組織の弛緩の増大に
おいて、N−ヒドロキシ−L−アルギニンがL−アルギニンより有効であること
も観察された。低酸素状態下での海綿体組織の弛緩を促進するのにN−ヒドロキ
シ−L−アルギニンが有効であることは、N−ヒドロキシ−L−アルギニンが低
酸素状態下での低い酸素分圧による血管収縮か又は内因性酸化窒素値の増加を必
要とすることに関連した臨床状態を治療するのに有用であることを証明している
【0022】 低酸素症は末梢組織への酸素供給が低下している状態である。少なくとも3つ
のクラスの低酸素症が存在しており、そしてこれらは根本原因に基づいて識別す
ることができる。動脈低酸素症及び貧血性低酸素症は、酸素容量及び血流速度が
正常なとき又は更には高いときにさえ、動脈血中の正常な酸素分圧(PO2)よ
り低い酸素分圧によって特徴付けられる。動脈低酸素症は、声門の痙攣又は浮腫
から肺浮腫までに及ぶ気道閉塞(呼吸窮迫症候群)をもたらす肺刺激物への暴露
から生じる。呼吸を抑圧するオピオイド麻酔剤や他の薬剤も動脈低酸素症を生じ
させる。貧血性低酸素症は機能的ヘモグロビン濃度の低下、赤血球数の減少、化
学的に誘導されたヘモグロビンの改変から生じる。うっ血性(運動機能減退性)
低酸素症は、心不全や非矯正血管拡張と同様に血流速度の低下によって特徴付け
られる。
【0023】 ピーパー(Pieper)他、J. Pharmacol. Exp. Ther.、283(2):684〜
691(1997年)はL−アルギニンをインビトロで投与すると、糖尿病性内
皮による酸化窒素産生の潜在的な細胞内欠損を克服できることを示した。本発明
では、予期されなかったことに、糖尿病ラットから単離した大動脈リングの弛緩
では、非糖尿病ラットと比較したとき、N−ヒドロキシ−L−アルギニンの投与
がL−アルギニンより有効であることが見いだされそして観察された。N−ヒド
ロキシ−L−アルギニンが糖尿病種から単離した組織を弛緩させる有効性がより
大きいことは、N−ヒドロキシグアニジン化合物が酸化窒素経路欠損に関連した
臨床状態を治療するのに有用であることを証明している。
【0024】 酸化窒素シンターゼの基質であるN−ヒドロキシグアニジン化合物は、本態性
高血圧、肺性高血圧、肺疾患(呼吸窮迫症候群、喘息、気管支炎/気腫及び慢性
閉塞性肺疾患を含む)、循環器低酸素症(心不全、発作及びショックを含む)、
特定器官の低酸素症(この場合には、限局性循環器低酸素症を生じさせる特定器
官への循環減少は器官動脈閉塞によるか又は血管収縮、例えばレイノーズ症候群
の結果として生じる可能性がある)、限局性低酸素症(これは静脈閉塞やその結
果生じるうっ血及び動脈血流減少から生じる可能性がある)、浮腫(酸素が細胞
に到達する前に拡散する距離を増大させる浮腫も限局性低酸素症の原因となる可
能性がある)、動脈疾患、中枢神経系疾患、記憶喪失及び性機能不全(陰茎の低
酸素性虚血及び女性の性機能不全を含む)を治療するのに有用性を有している。
加えて、N−ヒドロキシグアニジン化合物は、予防及び治療のために現在ニトロ
血管拡張剤が臨床的に使用されているものと同じような疾患の予防及び治療のた
めに使用することができる。このようなニトロ血管拡張剤には、グリセリルトリ
ニトレート(ニトログリセリンとしても知られている)及びエリスリチルテトラ
ニトレートが含まれるが、これらに限定されず、そして上記のような疾患には、
例えば、心筋虚血、うっ血性心不全及び狭心症のような心血管疾患が含まれる。
【0025】 本明細書で使用するとき、「性機能不全」には患者の任意の性機能不全が含ま
れる。患者は男性又は女性であることができる。患者とは動物、好ましくは哺乳
動物、更に好ましくはヒトを言う。性機能不全には、例えば、性的欲望疾患、性
的覚醒疾患、オルガスム疾患及び性的疼痛疾患を含めることができる。女性の性
機能不全とは、例えば、性的欲望疾患、性的覚醒機能不全、オルガスム機能不全
、性的疼痛疾患、性交疼痛及び膣痙を含む女性の任意の性機能不全を言う。女性
は閉経期前又は閉経期であることができる。男性の機能不全とは、例えば、男性
の勃起機能不全及びインポテンツを含む男性の任意の性機能不全を言う。好まし
い実施態様では、「性機能不全」とは低酸素状態に起因する性機能不全を言い、
そしてこれらには低酸素性虚血、ニューロパシー及び動脈疾患に起因する性機能
不全が含まれるが、これらに限定されない。
【0026】 N−ヒドロキシグアニジン化合物は、製薬的に許容可能なその塩を含めて、任
意の製薬的に許容可能な担体と共に投与することができる。担体は、他の処方成
分と適合性でありそしてその受容者に有害でないという意味で製薬的に許容可能
でなければならない。投与は舌下、経口、直腸、膣、鼻腔内、眼内、局所、経皮
、非経口、動脈内、静脈内、口腔内又は吸入によることができる。投与経路は、
治療を受けている患者の状態を考慮する医者の自由裁量である。N−ヒドロキシ
グアニジン化合物の処方製剤は好都合には単位投与量形態で提供され、そして製
薬技術分野で知られている任意の方法で調製することができる。
【0027】 酸化窒素シンターゼの基質であるN−ヒドロキシグアニジン化合物は、他の化
合物、例えば血管作用剤と一緒に投与することができる。血管作用剤は、血管及
び非血管平滑筋を弛緩できる任意の治療剤である。適当な血管作用剤には長期及
び短期作用性のα−アドレナリン作動性ブロッカー(例えば、フェノキシベンズ
アミン、ジベナミン、ドキサゾシン、テラゾシン、フェントールアミン、トラゾ
リン、プラゾシン、トリマゾシン、ヨヒンビン、モキシシライトのような);カ
ルシウム−ブロッカー(例えば、ニフェジピン、ベラパルミル、ジルチアゼム、
ガロパミル、ニルジピン、ニモジピン、ニカルジピンのような);β−ブロッカ
ー(例えば、ブチキサミン、ジクロロイソプロテレノール、プロパノロール、ア
ルプレノロール、ブノロール、ナドロール、オクスプレノロール、パーブトロー
ル、ピノドロール、ソタロール、チモロール、メトプロロール、アテノロール、
アセブトロール、ベバントロール、パフェノロール、トラモドールのような);
ホスホジエステラーゼインヒビター(例えば、パパベリン、ザプリナスト、シル
デナフィルのような);アデノシン、麦角アルカロイド(例えば、エルゴタミン
、エルゴタミン類似体のような、そしてこれらには、例えば、アセテルガミン、
ブラゼルゴリン、ブロメルグリド、シアネルゴリン、デロルゴトリル、ジスレル
ギン、マレイン酸エルゴノビン、酒石酸エルゴタミン、エチスレルジン、レルゴ
トリル、リゼルギド、メスレルギン、メテルゴリン、メテルゴタミン、ニセルゴ
リン、ペルゴリド、プロピセルギド、プロテルグリド、テルグリドが含まれる)
;バソアクティブ・インテスティナル・ペプチド(例えば、ペプチドヒスチジン
イソロイシン、ペプチドヒスチジンメチオニン、サブスタンスP、カルシトニン
遺伝子関連ペプチド、ニューロキニンA、ブラディキニン、ニューロキニンBの
ような);ドーパミンアゴニスト(例えば、アポモルヒネ、ブロモクリプチン、
テストステロン、コカイン、ストリキニーネのような);オピオイドアンタゴニ
スト(例えば、ナルトレキソンのような);プロスタグランジン(例えば、アル
プロスタジル、プロスタグランジンE2、プロスタグランジンF2、ミソプロス
トール、エンプロスチル、アルバプロスチル、ウノプロストン、トリモプロスチ
ル、カルボプロスト、リマプロスト、ゲメプロスト、ランタノプロスト、オルノ
プロスチル、ベラプロスト、スルポストロン、リオプロスチルのような);エン
ドセリンアンタゴニスト(例えば、ボセンタン、スルホンアミドエンドセリンア
ンタゴニスト、BQ−123、SQ 28608のような);カリウムチャンネ
ルアクチベーター(例えば、ニコランジル、ピナシダル、クロマカリムのような
)及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。N−ヒドロキシ−
L−アルギニンとα−アドレナリン作動性アンタゴニスト、ホスホジエステラー
ゼインヒビター、プロスタグランジン、ドーパミンアゴニスト、カリウムチャン
ネルアクチベーター又はエンドセリンアンタゴニストとの組合せ物が好ましい。
【0028】 インビボで投与するとき、本発明の化合物及び/又は組成物は製薬的に許容可
能な担体と組み合わせて、そして本明細書に記載されている投与量で投与するこ
とができる。本発明の組成物は、少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジン化
合物と少なくとも1つの血管作用剤の混合物として投与するとき、治療目標とさ
れる特定の疾病状態に対して有効であることが知られている1つ又はそれより多
くの追加的な化合物と組み合わせて使用することもできる。N−ヒドロキシグア
ニジン化合物は血管作用剤(単数又は複数)及び/又は他の更なる化合物(単数
又は複数)の投与と同時に、これらの投与に続いて、又はこれらの投与前に投与
することができる。
【0029】 本発明の化合物及び/又は組成物は、経口的に、口腔内に、非経口的に、吸入
スプレーによって、局所適用によって、海綿体組織への注射によって、経尿道薬
剤送達によって、経皮的に、直腸的に又は膣的による送達を含むがこれらに限定
されない任意の利用可能で且つ有効な送達系によって、所望に応じて、慣用の非
毒性の製薬的に許容可能な担体、アジュバント及び媒体を含有する投与量単位処
方製剤で投与することができる。非経口投与には皮下注射、静脈内、筋肉内、胸
骨内注射又は注入技術が含まれる。当該技術分野の熟練者に知られている経皮薬
剤投与は、薬剤を患者の全身循環に経皮的に移送することによる薬剤の送達を包
含する。局所投与は、経皮パッチ又はイオン導入装置を包含することもできる。
他の構成成分を上記経皮パッチに組み入れることもできる。例えば、組成物及び
/又は経皮パッチは、例えばヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プ
ロピル、クロロクレゾール、塩化ベンザルコニウム等を含む1つ又はそれより多
くの保存剤又は静菌剤と一緒に処方することができる。
【0030】 経口投与用の固体投与形態にはカプセル、錠剤、発泡剤、チューワブル錠剤、
ピル、散剤、顆粒及びゲルを含めることができる。このような固体投与形態では
、本発明の活性化合物は、スクロース、ラクトース又は澱粉のような少なくとも
1つの不活性希釈剤と混合することができる。このような投与形態はまた、通常
の実践におけるように、不活性希釈剤以外の追加的な物質、例えば、ステアリン
酸マグネシウムのような滑沢剤を含んでいることもできる。カプセル、錠剤、発
泡剤及びピルの場合には、上記投与形態は緩衝化剤を含んでいることもできる。
軟ゼラチンカプセルは、本発明の活性化合物及び/又は組成物と植物油の混合物
を含有するように調製することができる。硬ゼラチンカプセルは、ラクトース、
サッカロース、ソルビトール、マンニトール、ジャガイモ澱粉、コーンスターチ
、アミロペクチン、ゼラチンのセルロース誘導体のような固形の粉末状担体と組
み合わせた上記活性化合物及び/又は組成物の顆粒を含有することができる。錠
剤やピルは腸溶被覆物を使用して調製することができる。
【0031】 経口投与用の液体投与形態には、当該技術分野で通常使用される不活性希釈剤
、例えば水を含有する製薬的に許容可能なエマルジョン、液剤、懸濁液、シロッ
プ及びエリキシルを含めることができる。このような組成物は、湿潤化剤、乳化
剤及び懸濁化剤並びに甘味剤、フレーバー剤及び香料のようなアジュバントを含
んでいることもできる。
【0032】 本発明の化合物及び/又は組成物の局所投与用の投与形態にはクリーム、スプ
レー、ローション、ゲル、軟膏、コンドーム用被覆物等を含めることができる。
クリーム又はゲルの投与は、アプリケーターの使用或いは有針又は無針シリンジ
もしくは陰茎又は膣挿入物若しくはデバイスを使用する経尿道薬剤送達を伴うこ
とができ、そしてこれは当該技術分野の技術水準の範囲内である。典型的には、
滑沢剤及び/又は脱感作用の局所麻酔剤を上記処方中に含めるか又は必要に応じ
て使用するために提供することもできる。滑沢剤には、例えば、K−Yゼリー(
Johnson & Johnsonから入手可能)又はリドカインゼリー、例えばキシロカイン
2%ゼリー(Astra Pharmaceutical Productsから入手可能)が含まれる。局所
麻酔剤には、例えば、ノボカイン、プロカイン、テトラカイン、ベンゾカイン等
が含まれる。
【0033】 本発明の化合物及び/又は組成物は典型的には、1つ又はそれより多くの選択
された担体又は賦形剤を含有する医薬組成物で投与されよう。適当な担体には、
例えば、水、シリコン、ワックス、石油ゼリー、ポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、リポソーム、蔗糖等が含まれる。本発明の組成物はまた、1
つ又はそれより多くの透過増強剤を含んでいることもでき、そしてこれらには例
えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、
N,N−ジメチル−アセトアミド(DMA)、デシルメチルスルホキシド(C1
0MSO)、ポリエチレングリコールモノラウレート(PEGML)、グリセラ
ルモノラウレート、レシチン、1−置換アザシクロヘプタン−2−オン、特に1
−N−ドデシルシクロアザシクロヘプタン−2−オン(Azoneの商標でNelson Re
search & Development Co.、カリフォルニア州アービンから入手可能)、アルコ
ール等が含まれる。
【0034】 本発明の化合物及び/又は組成物の直腸又は膣投与用坐剤は、これら坐剤が直
腸又は膣内で融解しそして薬剤を放出するように、室温では固体であるが直腸又
は膣の温度では液体であるカカオ脂やポリエチレングリコールのような適当な非
刺激性賦形剤と上記薬剤を混合することによって調製することができる。
【0035】 注射用製剤、例えば、無菌の水性又は油性注射用懸濁液は適当な分散剤、湿潤
化剤及び/又は懸濁化剤を使用して既知の技術に従って処方化することができる
。無菌の注射用製剤は、非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤又は溶媒中の無菌
の注射用溶液又は懸濁液、例えば、1,3−ブタンジオール溶液であることもで
きる。使用できる許容可能な媒体及び溶媒には、例えば、水、リンゲル溶液及び
等張塩化ナトリウム溶液が含まれる。無菌の固定油も溶媒又は懸濁用媒体として
慣用的に使用される。
【0036】 本発明の化合物及び/又は組成物は中性又は酸性塩形態で処方化することがで
きる。このような製薬的に許容可能な塩には、例えば、遊離アミノ基により形成
される塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、酢酸、ト
リフルオロ酢酸、クエン酸、安息香酸、フマール酸、グルタミン酸、乳酸、リン
ゴ酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホ
ン酸、グルコン酸、グリコール酸等から誘導されるような塩、及び遊離カルボキ
シル基により形成される塩、例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カ
ルシウム、水酸化第二鉄、イソプロピルアミン、トリエチルアミン、2−エチル
アミノエタノール、ヒスチジン、プロカイン等から誘導されるような塩が含まれ
る。N−ヒドロキシ−L−アルギニンの好ましい製薬的に許容可能な塩は塩酸塩
、グルタミン酸塩、酪酸塩、グリコール酸塩、トリフルオロ酢酸塩及び酢酸塩で
あり、そして最も好ましい塩は酢酸塩又はトリフルオロ酢酸塩である。
【0037】 「治療的に有効な量」とは、意図された目的を達成するのに有効なN−ヒドロ
キシグアニジン化合物又は血管作用剤の量を言う。個々の患者の必要量は変動す
る可能性があるが、N−ヒドロキシグアニジン化合物及び血管作用剤の有効量に
ついての最適範囲の決定は当該技術分野の技倆の範囲内である。一般的には、上
記化合物及び/又は組成物の有効量を提供するのに必要であり且つ当該技術分野
の通常の技倆を有する者が適合させ得る投与量は、受容者の年齢、健康、体調、
性別、体重、機能不全の程度、治療回数並びに機能不全の性質及び範囲に依存し
て変動するであろう。
【0038】 特定の機能不全又は状態の治療に有効な所定の血管作用剤の量は、機能不全又
は状態の性質に依存し、そしてグッドマン(Goodman)及びギルマン(Gilman)
、The Pharmacological Basis of Therapeutics(第9版、1995年);The P
hysician’s Desk Reference(第49版);Medical Economics(1995年)
;Drug Facts and Comparisons(1993年);並びにThe Merck Index(第1
2版)、メルク・アンド・コ.インク.(Merck & Co., Inc.)(1996年)
(これらの各々の開示は全体を参照して本明細書に組み入れる)、を参照するこ
とを含めて標準的な臨床技術によって決定することができる。処方製剤中で使用
すべき正確な投与量は、また投与経路及び機能不全又は疾患の重篤度にも依存し
、そして医者によってそして患者の環境によって決定されるべきである。
【0039】 患者に投与されるN−ヒドロキシ−L−アルギニンの通常の投与量は、約0.
25g/日〜約10g/日、好ましくは約2g/日〜約4g/日、更に好ましく
は約3g/日である。この投与量は、任意に、性行為又は性交の少なくとも1時
間前に経口的に投与することができる。有効投与量は、インビトロ又は動物モデ
ル試験系に由来する投与量−応答曲線から外挿することができ、そして例えば、
the Physician’s Desk Reference(第49版)中で、他の商業的に入手可能な
化合物について記載されているものと同じ範囲内又はそれより少ないものである
【0040】 本発明の化合物及び/又は組成物を使用して或る状態を治療するための投薬方
式は、患者のタイプ、年齢、体重、性別、食事及び医学的状態、機能不全の重篤
度、投与経路、使用される特定の化合物の活性、有効性、薬物動態学的及び毒性
学的プロフィールのような薬理学的考慮事項、薬剤送達系を使用するかどうか、
並びに上記化合物が薬剤組合せ物の一部として投与されるのかどうかを含む多様
なファクターに従って選択される。それ故、実際に使用される投薬方式は広範に
変動させることができるので、上記で述べた好ましい投薬方式から逸脱すること
ができる。
【0041】 男性の性機能不全を治療するために本発明のN−ヒドロキシグアニジン化合物
及び/又は組成物を投与する特に好ましい方法は、経口、口腔内、経皮適用、海
綿体への注射、経尿道投与、吸入又は坐剤の使用によるものである。女性の性機
能不全に対する好ましい投与方法は、経口、口腔内、局所適用、経皮適用、吸入
又は坐剤の使用によるものである。
【0042】 本発明はまた、本明細書に記載した1つ又はそれより多くのN−ヒドロキシグ
アニジン化合物及び、任意に、1つ又はそれより多くの血管作用剤を含んでいる
本発明の製薬化合物及び/又は組成物のうちの1つ又はそれより多くの成分を充
填した、1つ又はそれより多くの容器を含んでいる製薬キットも提供する。この
ようなキットはまた、例えば、他の化合物及び/又は組成物(例えば、透過増強
剤、滑沢剤)、これら化合物及び/又は組成物を投与するためのデバイス(単数
または複数)、並びに医薬品または生物学的製品の製造、使用又は販売を規制す
る政府当局によって規定されている様式の文書による指示書も含んでいることが
でき、そして上記指示書はヒトに投与するための製造、使用又は販売に関する当
局による承認を反映していることもできる。
【0043】 (実施例) 以下の実施例は説明を目的とするものであって、本明細書の範囲又は特許請求
の範囲の制限を意図するものではない。 NOの合成を促進するN−ヒドロキシ−L−アルギニン、N−ヒドロキシグア
ニジン化合物の1種、の有用性は、ウサギ海綿体組織(陰茎の勃起組織)及びラ
ット大動脈リングで証明された。正常な動脈酸素分圧は概ね75〜100mmH
gと測定され、そして正常な静脈酸素分圧は概ね30〜40mmHgと測定され
る。組織培養での実験的に等価の酸素濃度は、動脈酸素分圧を模擬するには概ね
140mmHgに相当する20%の酸素(本明細書では、「酸素正常」と言う)
であり、そして静脈性酸素分圧を模擬するには概ね35mmHgに相当する5%
の酸素(本明細書では、「低酸素」と言う)である。より低い酸素濃度も指示さ
れているようにして使用した。試験用組織の調製は、本明細書に記載されている
ようにして実施した。
【0044】 実施例1: 海綿体組織の調製 ウサギは静脈内ペントバルビタール(60mg/kg)の過剰投与量で安楽死
させ、そして直ちに瀉血した。次いで陰茎全体を取り出し、そして周囲の白膜か
ら海綿体組織を切除して切片(3×3×7mm)に切断した。海綿体組織は使用
時までM−400溶液(100ml当たりの組成:マンニトール、4.19g;
KHPO、0.205g;KHPO・3HO、0.97g;KCl、
0.112g;NaHCO、0.084g)中で4〜6℃に維持した。海綿体
組織は典型的には、摘出後2時間から16時間の間に使用した。
【0045】 上記したようにして調製した海綿体組織は、N−ヒドロキシ−L−アルギニン
が低酸素分圧の状態下でさえ酸化窒素の合成を促進するのに有用であることを証
明するために以下の試験に付した。
【0046】 実施例2: 海綿体組織によるcGMPの基線及びアセチルコリン刺激性産生 海綿体組織中のサイクリックGMPの測定は以下のようにして実施した。海綿
体組織片を、生理学的塩溶液を含有する10mlの器官チェンバに浸漬し、37
℃に維持し、そして5%CO/95%空気、pH7.4で曝気した。各切片は
増分的に伸張させて、1μMフェニレフリン((R)−3−ヒドロキシ−α−[
(メチルアミノ)メチル]−ベンゼンメタノール塩酸塩)に対する最大収縮応答
で決定されるような、最適の等長性張力とした。次いで、上記の生理学的塩溶液
を20%酸素又は0%酸素のどちらかを吹き込んだものと取り替え、そしてその
後上記組織に0.5μMフェニレフリン、30μMザプリナスト(Zaprinast)
及び100μMのIBMX(3−イソブチル−1−メチルキサンチン、cAMP
特異的ホスホジエステラーゼ)を与え、そして15分間インキュベートした;こ
の後に、各組織を種々の濃度の試験薬剤(若しくは対照薬剤)又は媒体(上記薬
剤を送達する緩衝液)と共にインキュベートした。組織は更に5分間インキュベ
ートし、その後直ちに液体窒素中で冷凍し、そしてサイクリックヌクレオチドア
ッセイ用に抽出するまで−80℃で貯蔵した。組織は6%トリクロロ酢酸中での
ホモジネーション、それに続くエーテル(HO−飽和)抽出によって抽出しそ
して凍結乾燥した。cGMP値は、ケイマン・ケミカル・コ.(Cayman Chemica
l Co.)(ミズーリー州アンアーバー)から得られるキットを使用してエリザ法
(ELISA)で測定した。
【0047】 海綿体組織中のタンパク質濃度は、標準品としてウシ血清アルブミンを用いる
バイオラド・プロテイン・アッセイ・キット(Bio-Rad Protein Assay Kit)微
量滴定プレートアッセイ方法(Bio-Rad、カリフォルニア州ハーキュリーズ)を
使用して測定した。
【0048】 酸素正常状態下の海綿体組織による基線値cGMP産生は、媒体、L−アルギ
ニン及びN−ヒドロキシ−L−アルギニンの存在下で測定した。測定されたcG
MP濃度(ピコモル)は、各組織試料間の有効な比較を提供するために、タンパ
ク質(ミリグラム)に基づいて標準化した。図1に示されているように、酸素正
常状態下では、海綿体組織は薬剤又は他の刺激剤を添加しなくてもcGMPを産
生することができる(対照)。300μMのL−アルギニン又は30μMのN−
ヒドロキシ−L−アルギニンの添加は、cGMP産生をほぼ同程度に刺激した。
しかしながら、300μMのN−ヒドロキシ−L−アルギニンの添加はより高い
濃度のcGMP産生を刺激するのに有効であり、そしてcGMP産生量の増加は
統計的に有意であることが証明された。
【0049】 アセチルコリンで刺激した海綿体組織によるcGMP産生値は、L−アルギニ
ン及びN−ヒドロキシ−L−アルギニンの存在下、酸素正常及び低酸素(この実
験では、0%酸素)状態下で試験した。測定されたcGMP濃度(ピコモル)は
、各組織試料間の有効な比較を提供するためにタンパク質(ミリグラム)に基づ
いて標準化した。図2A及び2Bに示されているように、cGMP産生は低酸素
分圧、この事例では0%酸素の過酷な低酸素状態下で大幅に低下した。図1に示
されている結果と同様に、図2A及び2Bに示されている結果は、酸素正常状態
(20%酸素)及び低酸素状態で、N−ヒドロキシ−L−アルギニンの添加は、
基線値と比較してcGMP濃度の統計的に有意な増加を生じさせることを示して
いる。同じ酸素正常及び低酸素状態下で、L−アルギニンの投与は基線値と比較
してcGMP濃度を統計的に増加させるのに有効ではなかった。かくして、N−
ヒドロキシ−L−アルギニンの投与は低酸素分圧、この事例では0%酸素の過酷
な低酸素状態下でさえ酸化窒素の合成を促進するのに有用であることが証明され
た。
【0050】 実施例3: 弛緩試験用の海綿体組織の調製 海綿体組織は実施例1に記載されているようにして調製した。種々の状態にお
ける組織の弛緩を測定する実験では、海綿体組織を10mlの器官チェンバに懸
垂し、そして37℃に維持して5%CO/95%空気で曝気したpH7.4の
生理学的塩溶液中に入れた。各海綿体組織片は増分的に伸張させて、1μMフェ
ニレフリンに対する最大収縮応答で決定されるような最適の等長性張力とした。
新たな生理学的溶液で数回交換した後、上記媒体に5%CO、指示された量の
酸素(0%から20%の間)を含有し、そして残りのパーセントはNの気体混
合物を30分間吹き込んだ。次いで、海綿体組織を最大下(submaximal)濃度の
フェニレフリンで収縮させ、そしてこの収縮を定常状態に到達させた。筋肉張力
が定常状態に到達したとき、この組織を種々の濃度の試験化合物に暴露し、そし
て弛緩応答を記録した。弛緩応答は、実験終了時に超最大(supramaximal)パパ
ベリンを添加して誘導した総弛緩(総緊張力喪失)のパーセントとして表した。
図3〜6のデータは平均±標準平均誤差として表されている。
【0051】 実施例4: P450の阻害は海綿体組織のN−ヒドロキシ−L−アルギニン誘
導性弛緩を阻害しない この実施例の組織は、酸素正常状態(20%酸素)下で実施例3に従って調製
した。ミコナゾール(P450のインヒビター)の存在下でN−ヒドロキシ−L
−アルギニンによって誘導される海綿体組織の弛緩パーセントを測定して、酸化
窒素弛緩がP450経路を介して生起するかどうかを決定した。図3から分かる
ように、上昇する濃度のN−ヒドロキシ−L−アルギニンの存在下で海綿組織体
にミコナゾールを添加しても、これら組織の弛緩には有意な影響を与えない。し
かしながら、L−NNA(N−ニトロ−L−アルギニン、酸化窒素シンターゼ
のインヒビター)を添加すると、上記組織を弛緩するN−ヒドロキシ−L−アル
ギニンの有効性が低下する。それ故、海綿体組織の酸化窒素弛緩は、P450経
路を介して進行しない。
【0052】 実施例5: 酸化窒素シンターゼの阻害は海綿体組織のN−ヒドロキシ−L−ア
ルギニン誘導性弛緩を阻害する この実施例の組織は、酸素正常状態(20%酸素)下で実施例3に従って調製
した。酸化窒素シンターゼの作用によってN−ヒドロキシ−L−アルギニンが酸
化窒素及びシトルリンに変換されることを証明するために、海綿体組織弛緩の2
つの異なるインヒビター、L−NNA(N−ニトロ−L−アルギニン、酸化窒
素シンターゼのインヒビター)及びODQ(1H−[1,2,4]オキサジアゾ
ロ[4,3,a]キノキサリン−1−オン、可溶性グアニル酸シクラーゼのイン
ヒビター)の存在下で、N−ヒドロキシ−L−アルギニンによって誘導される海
綿体組織の弛緩パーセントを測定した。図4Aから分かるように、L−NNA又
はODQのどちらかを添加すると、上昇する濃度のN−ヒドロキシ−L−アルギ
ニンの存在下でさえ海綿組織体の弛緩測定値が有意に低下した。それ故、N−ヒ
ドロキシ−L−アルギニンからの酸化窒素合成は、酸化窒素シンターゼによって
触媒される。
【0053】 誘導された弛緩の特異性を決定するために、N−ヒドロキシ−L−アルギニン
の代わりに種々の濃度のヒドロキシルアミンを使用して同じ実験を繰り返した。
図4Bに見られるように、ODQの添加は、上昇する濃度のヒドロキシルアミン
の存在下で海綿体組織の弛緩を有意に低下させ、一方L−NNAは効果を有して
いなかった。それ故、ヒドロキシルアミンはグアニル酸シクラーゼ介在性経路に
よって組織の弛緩を誘導し、そして酸化窒素シンターゼはこの過程には関係して
いない。
【0054】 実施例6: 酸素正常及び低酸素状態下の海綿体の弛緩 この実施例の組織は、本明細書で示されているような酸素正常状態(20%酸
素)又は低酸素状態(5%酸素)下で実施例3に従って調製した。海綿体組織は
、酸素正常又は低酸素状態下のどちらかでアセチルコリンを投与することによっ
て刺激して弛緩させた。この組織は部分的に回復させた後、種々の濃度のL−ア
ルギニン又はN−ヒドロキシ−L−アルギニンのどちらかを投与する(図5A及
び5Bで「薬剤」と記した矢印)ことによって、再度刺激して弛緩させた。アセ
チルコリンは、酸化窒素シンターゼ経路で内因性酸化窒素産生を刺激することに
よって、血管組織の弛緩を刺激する神経節前神経伝達物質である。それ故、L−
アルギニン及びN−ヒドロキシ−L−アルギニンの細胞内貯蔵は、アセチルコリ
ンで組織を刺激した後に激減する。図5A及び5Bに示されているように、50
μM又はそれより高いN−ヒドロキシ−L−アルギニン濃度は、酸素正常及び低
酸素状態下の両方で海綿組織体の弛緩を誘導するのに十分であり、そしてN−ヒ
ドロキシ−L−アルギニンの濃度が上昇すると益々有効であった。対照的に、1
mMほどの高いL−アルギニン濃度は、海綿体組織の弛緩を誘導するのに有効で
はなかった。これらの結果は、N−ヒドロキシ−L−アルギニンは低酸素状態下
でさえ細胞内に取り込まれ、そしてその後酸化窒素に変換されて組織の弛緩を誘
導できるが、L−アルギニンはそうではないことを証明している。
【0055】 実施例7: 種々の酸素濃度下の海綿体組織のN−ヒドロキシ−L−アルギニン
による弛緩 海綿体組織試料は次の酸素濃度:0%、1%、2%、5%及び20%下で実施
例3に記載したようにして調製した。0%、1%、2%及び5%の酸素濃度では
、上記組織への1mMのL−アルギニン投与は組織弛緩に対する測定可能な効果
を有していなかった(データは示していない)。全ての酸素濃度における上記組
織への1mMのN−ヒドロキシ−L−アルギニン投与は、この組織の有意な弛緩
を生じさせた(図6)。かくして、N−ヒドロキシ−L−アルギニンは低酸素状
態下でcGMP合成を誘導するのに有効であり(実施例2)、そして海綿体組織
試料の測定可能な弛緩を誘導するのに有効であることが示された。
【0056】 実施例8: ラット大動脈断片の調製 糖尿病はストレプトゾトシンの単回注射(60mg/kg;腹腔内)をラット
に投与して誘導した。糖尿病ラットは合計8週間治療しないまま維持した。非糖
尿病ラットはストレプトゾトシン処置を受けなかったラットであった。
【0057】 ラットはジエチルエーテルで麻酔し、そして瀉血した。次いで、胸大動脈を取
り出し、そして内腔表面に触れないように注意しながら、上記組織を周囲の外膜
周辺脂肪及び連結組織から切除した。この組織は、各々約3〜4mmの長さの8
個の断片に切断した。ラット大動脈断片は、使用時までクレブス(Krebs)・重
炭酸塩緩衝液(1ミリモル当たりの組成:NaCl、120;KCl、5.6;
MgCl、1.2;NaHPO、1.2;デキストロース、10;NaH
CO、25;CaCl、2.5;pH7.4)中4〜6℃で維持した。大動
脈断片は典型的には摘出後2時間から16時間の間に使用した。
【0058】 種々の状態における上記組織の弛緩を測定する実験では、上記のラット大動脈
断片を10mlの器官チェンバに懸垂し、そして37℃に維持して5%CO
95%空気で曝気したpH7.4の生理学的塩溶液中に入れた。各大動脈脈組織
片は1.5gの静止張力に付した。新たな生理学的溶液で数回交換した後、この
媒体に、5%CO、指示された量の酸素(0%から20%の間)を含有しそし
て残りのパーセントはNの気体混合物を、30分間吹き込んだ。次いで、上記
大動脈断片を最大下濃度のノルエピネフリンで収縮させ、そしてこの収縮を定常
状態に到達させた。筋肉張力が定常状態に到達したとき、この組織を種々の濃度
の試験化合物に暴露し、そして弛緩応答を記録した。弛緩応答は、実験終了時に
超最大パパベリンを添加して誘導した総弛緩(総緊張力喪失)のパーセントとし
て表した。図7〜12では、データは平均±標準平均誤差として表されている。
【0059】 本明細書で記載したようにして調製した大動脈断片は、N−ヒドロキシ−L−
アルギニンが低酸素分圧の状態下であっても、酸化窒素の合成を促進するのに有
用であることを証明するために以下の試験に付した。
【0060】 実施例9: 非糖尿病及び糖尿病大動脈断片のL−アルギニン及びN−ヒドロキ
シ−L−アルギニン誘導性弛緩 この実施例の組織は酸素正常状態(95%酸素)下で実施例8に従って調製し
た。L−アルギニン及びN−ヒドロキシ−L−アルギニンによって誘導された非
糖尿病及び糖尿病ラットの大動脈断片の収縮パーセントを測定した。図7A及び
7Bは、非糖尿病及び糖尿病ラットの両方の弛緩誘導において、N−ヒドロキシ
−L−アルギニンの方がより有効であったことを示している。図8は、非糖尿病
及び糖尿病ラットから得た大動脈断片の、N−ヒドロキシ−L−アルギニン誘導
性弛緩応答の直接比較である。1μMのN−ヒドロキシ−L−アルギニンでは、
観察された結果は有意に異なっていたので、N−ヒドロキシ−L−アルギニンは
糖尿病ラットから得た大動脈断片の弛緩誘導で一層有効であったことを示してい
る。
【0061】 実施例10: 酸化窒素シンターゼの阻害は非糖尿病及び糖尿病ラットから単離
した大動脈断片のN−ヒドロキシ−L−アルギニン誘導性弛緩を阻害する この実施例の組織は酸素正常状態(20%酸素)下で実施例8に従って調製し
た。N−ヒドロキシ−L−アルギニンが酸化窒素シンターゼの作用によって酸化
窒素とシトルリンに変換されることを証明するために、酸化窒素シンターゼイン
ヒビター、L−NAME(N−ニトロ−L−アルギニン、10μM)の存在下
で、N−ヒドロキシ−L−アルギニンによって誘導されるラット大動脈断片の収
縮パーセントを測定した。図9A及び9Bから分かるように、L−NAMEの添
加は、上昇する濃度のN−ヒドロキシ−L−アルギニンの存在下であっても、そ
れぞれ非糖尿病及び糖尿病ラットから得た大動脈断片の弛緩測定値を有意に減少
させた。それ故、N−ヒドロキシ−L−アルギニンからの酸化窒素合成は、酸化
窒素シンターゼによって触媒される。
【0062】 実施例11: 非糖尿病及び糖尿病ラットから単離した大動脈断片のアセチルコ
リン誘導性弛緩 この実施例の組織は酸素正常状態(95%酸素)下で実施例8に従って調製し
た。糖尿病ラットから単離したリングの弛緩誘導でN−ヒドロキシ−L−アルギ
ニンの方が一層有効であることを証明するために、10μMのL−アルギニン又
は10μMのN−ヒドロキシ−L−アルギニンのどちらかの存在下で、上昇する
濃度のAChによって誘導されるラット大動脈断片の収縮パーセントを測定した
。図10Aから分かるように、10nM〜10μMのACh存在下ではL−アル
ギニンもまたN−ヒドロキシ−L−アルギニンも、非糖尿病ラットから単離した
大動脈断片の弛緩にどんな変化も生じさせなかった。対照的に、N−ヒドロキシ
−L−アルギニンは、10nM〜10μMのACh存在下で、糖尿病ラットから
単離したラット大動脈断片の弛緩を増大させた(図10B)。同じ条件下で、L
−アルギニンは弛緩を減少させた。これらの結果は、N−ヒドロキシ−L−アル
ギニンがより効率的に細胞内に取り込まれ、そしてその後酸化窒素に変換されて
糖尿病ラットから単離した組織の弛緩を誘導できることを証明している。
【0063】 実施例12: 酸素正常及び低酸素状態下での大動脈断片の弛緩 この実施例の組織は、本明細書で示されているような2つの酸素正常状態(9
5%及び20%酸素)又は低酸素状態(5%酸素)下で、実施例8に従って調製
した。非糖尿病ラットの大動脈断片は、酸素正常又は低酸素状態下のどちらかで
アセチルコリンを投与することによって刺激して弛緩させた。この組織は部分的
に回復させた後、種々の濃度のL−アルギニン又はN−ヒドロキシ−L−アルギ
ニンのどちらかを投与する(図11A、11B及び11Cで「薬剤」と記した矢
印)ことによって、再度刺激して弛緩させた。アセチルコリンは、酸化窒素シン
ターゼ経路で内因性酸化窒素産生を刺激することによって、血管組織の弛緩を刺
激する神経節前神経伝達物質である。それ故、L−アルギニン及びN−ヒドロキ
シ−L−アルギニンの細胞内貯蔵は、アセチルコリンで組織を刺激した後に激減
する。図11A、11B及び11Cに示されているように、酸素正常及び低酸素
状態下の両方で大動脈断片の弛緩を誘導するには、N−ヒドロキシ−L−アルギ
ニンの10μM又はそれより高い濃度で十分であり、そしてN−ヒドロキシ−L
−アルギニンの濃度が上昇すると益々有効であった。対照的に、1mM程の高い
L−アルギニン濃度は、大動脈断片の弛緩誘導に有効ではなかった。これらの結
果は、N−ヒドロキシ−L−アルギニンは低酸素状態下でさえ細胞内に取り込ま
れそしてその後酸化窒素に変換されて組織の弛緩を誘導でき、そしてL−アルギ
ニンはそうではないことを証明している。
【0064】 実施例13: 麻酔した自動潅流ラットの血管作用応答 麻酔ラットの左後肢に、蠕動性ポンプを使用して、頸動脈から得られる血液を
3.3ml/分/kgの定常速度で大腿動脈から潅流した。自動潅流した非糖尿
病又は糖尿病ラットの左後肢に対する、L−アルギニン又はN−ヒドロキシ−L
−アルギニンの濃度を高めたボーラス注入によって誘導される血管作用応答は、
ノルエピネフリン定常注入(2μg/分/kg)で前もって上昇させた潅流圧力
の変化を測定して決定した。図12Aは、非糖尿病又は糖尿病ラットのどちらか
への0.1mg/kg〜10mg/kgのL−アルギニン投与から生じる潅流圧
力を示している。全てのL−アルギニン濃度で、上記の圧力変化は、糖尿病ラッ
トと比較したとき、非糖尿病ラットではより大きかった。図12Bは、N−ヒド
ロキシ−L−アルギニンの濃度を高めながら非糖尿病及び糖尿病ラットに投与し
たとき、潅流圧力に差異がなかったことを示している。
【0065】 本明細書で引用又は記載されている各特許、特許出願及び刊行物の開示は、全
体を参照して本明細書に組み入れる。
【0066】 本発明は詳細に記載したが、当業者は、本発明の精神及び範囲から逸脱するこ
となく本発明に多数の改変や修飾を行い得ることを認めるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、タンパク質1ミリグラム当たりのサイクリックGMP(cGMP)の
ピコモルとして表されるウサギ海綿体組織におけるcGMP値の測定である。調
製した組織は(a)媒体対照(黒色棒)、総計10個の試料を試験した(n=1
0);(b)300μMのL−アルギニン(線影付き棒)、総計19個の試料を
試験した(n=19);(c)30μMのN−ヒドロキシ−L−アルギニン(白
色棒)、総計20個の試料を試験した(n=20);及び(d)300μMのN
−ヒドロキシ−L−アルギニン(点描棒)、総計10個の試料を試験した、と共
にインキュベートした。
【図2A】 図2Aは、0%Oの存在下で30μMのアセチルコリン(ACh)で刺激し
たウサギ海綿組織のcGMP値(タンパク質1ミリグラム当たりのcGMPとし
て表される)に与えるL−アルギニン及びN−ヒドロキシ−L−アルギニンの効
果を比較している。組織を0%Oの存在下生理学的塩溶液中でインキュベート
し、そして30μMのACh、もしくはAChの存在下300μMのL−アルギ
ニン又は300μMのN−ヒドロキシ−L−アルギニンのいずれかで処理した。
10個の組織試料のcGMP値は試験した各条件について測定した(n=10)
。*P<0.05(ACh単独に対して)、一方向ANOVA分析、続いてスチ
ューデント・ニューマン・ケウルス(Student-Newmann-Keuls)の事後試験を使
用して。
【図2B】 図2Bは、20%Oの存在下で30μMのアセチルコリン(ACh)で刺激
したウサギ海綿組織のcGMP値に与えるL−アルギニン及びN−ヒドロキシ−
L−アルギニンの効果を示している。組織を生理学的塩溶液中でインキュベート
して20%Oを吹き込み、そして30μMのACh、もしくは30μM AC
hの存在下300μMのL−アルギニン又は300μMのN−ヒドロキシ−L−
アルギニンのいずれかで処理した。*P<0.05(ACh単独に対して)、一
方向ANOVA分析、続いてスチューデント・ニューマン・ケウルスの事後試験
を使用して。
【図3】 図3は、ミコナゾール投与によるP450代謝の阻害が、N−ヒドロキシ−L
−アルギニン誘導性の単離ウサギ海綿組織弛緩を阻害しないことを示している。
組織を生理学的塩溶液中でインキュベートして20%Oを吹き込み、そして媒
体単独(対照、白丸)、総計6個の試料を試験した(n=6);0.1mMのミ
コナゾール(黒丸)、総計3個の試料を試験した(n=3);又は0.1mMの
ミコナゾールに0.1mMのN−ニトロ−L−アルギニン(L−NNA、酸化
窒素シンターゼのインヒビター)を加えて(黒三角)、総計3個の試料を試験し
た(n=3)、の存在下でN−ヒドロキシ−L−アルギニンの濃度を高めながら
処理した。x軸では、logM[N−ヒドロキシ−L−アルギニン]はN−ヒド
ロキシ−L−アルギニンの、1μM(−6での)から1000μM(−3での)
までの目盛り間で、10倍の上昇に相当する。データは、0.1mMパパベリン
で誘導される総弛緩に対するパーセントの平均±標準平均誤差として表されてい
る。*P<0.01、AVONA分析による。
【図4A】 図4Aは、2つの異なる体組織弛緩インヒビター、L−NNA(N−ニトロ
−L−アルギニン、酸化窒素シンターゼのインヒビター)及びODQ(1H−[
1,2,4]−オキサジアゾロ[4,3,a]キノキサリン−1−オン、可溶性
グアニル酸シクラーゼのインヒビター)が酸素正常状態下で海綿体組織のN−ヒ
ドロキシ−L−アルギニン誘導性弛緩を阻害するのに有効であることを示してい
る。組織を生理学的塩溶液中でインキュベートして20%Oを吹き込み、そし
て媒体単独(対照、白丸)、0.1mMのL−NNA(黒丸)又は0.02mM
のODQ(黒三角)の存在下でN−ヒドロキシ−L−アルギニンの濃度を高めな
がら処理した。x軸では、logM[N−ヒドロキシ−L−アルギニン]はN−
ヒドロキシ−L−アルギニンの、1μM(−6での)から1000μM(−3で
の)までの目盛り間で、10倍の上昇に相当する。示された各条件について4個
の組織試料の弛緩を測定した(n=4)。データは、0.1mMパパベリンで誘
導される総弛緩に対するパーセントの平均±標準平均誤差として表されている。
*P<0.01、AVONA分析による。
【図4B】 図4Bは、酸素正常状態下で海綿体組織のヒドロキシルアミン誘導性弛緩に与
える2つの異なる体組織弛緩インヒビター、L−NNA(酸化窒素シンターゼの
インヒビター)及び1H−[1,2,4]−オキサジアゾロ[4,3,a]キノ
キサリン−1−オン(ODQ、可溶性グアニル酸シクラーゼのインヒビター)の
効果を示している。ODQだけが、酸素正常状態下で海綿体組織のヒドロキシル
アミン誘導性弛緩を阻害する。組織を生理学的塩溶液中でインキュベートして2
0%Oを吹き込み、そして媒体単独(対照、白丸)、総計4個の試料を試験し
た(n=4);0.1mMのL−NNA(黒丸)、総計4個の試料を試験した(
n=4);又は0.02mMのODQ(黒三角)、総計3個の試料を試験した(
n=3)、の存在下でヒドロキシルアミンの濃度を高めながら処理した。x軸で
は、logM[ヒドロキシルアミン]はN−ヒドロキシ−L−アルギニンの、1
nM(−9での)から1000μM(−3での)までの目盛り間で、10倍の上
昇に相当する。データは、0.1mMパパベリンで誘導される総弛緩に対するパ
ーセントの平均±標準平均誤差として表されている。*P<0.01、AVON
A分析による。
【図5A】 図5Aは、酸素正常状態下での海綿体組織弛緩の誘導に関してN−ヒドロキシ
−L−アルギニンがL−アルギニンより強力であることを示している。組織を生
理学的塩溶液中でインキュベートし、そして20%Oを吹き込んだ。0.3μ
Mアセチルコリンを投与することによって各試料を刺激して弛緩させ、そしてこ
の組織を回復させた後に、種々の濃度のL−アルギニン(白丸)、総計4個の試
料を試験した(n=4);又はN−ヒドロキシ−L−アルギニン(黒丸)、総計
7個の試料を試験した(n=7)、のどちらかを投与し、そしてこの組織の弛緩
を再度測定した。x軸では、logM[薬剤]はL−アルギニンか又はN−ヒド
ロキシ−L−アルギニンのどちらかの、1μM(−6での)から1000μM(
−3での)までの目盛り間で、10倍の上昇に相当する。データは、0.1mM
パパベリンで誘導される総弛緩に対するパーセントの平均±標準平均誤差として
表されている。**P<0.01、AVONA分析による。
【図5B】 図5Bは、低酸素状態下で海綿体組織弛緩を誘導するには、N−ヒドロキシ−
L−アルギニンがL−アルギニンより強力であることを示している。組織を生理
学的塩溶液中でインキュベートし、そして5%Oを吹き込んだ。0.3μMア
セチルコリンを投与することによって各試料を刺激して弛緩させ、そしてこの組
織を回復させた後に、種々の濃度のL−アルギニン(白丸)か又はN−ヒドロキ
シ−L−アルギニン(黒丸)のどちらかを投与し、そしてこの組織の弛緩を再度
測定した。x軸では、logM[薬剤]はL−アルギニンか又はN−ヒドロキシ
−L−アルギニンのどちらかの、1μM(−6での)から1000μM(−3で
の)までの目盛り間で、10倍の上昇に相当する。示された各条件について2個
の組織試料の弛緩を測定した(n=2)。データは、0.1mMパパベリンで誘
導される総弛緩に対するパーセントの平均±標準平均誤差として表されている。
*P<0.05%、AVONA分析による。
【図6】 図6は、N−ヒドロキシ−L−アルギニンが種々の酸素濃度で海綿体組織の弛
緩を誘導するのに有効であることを示している。組織を生理学的塩溶液中でイン
キュベートし、そして示された濃度のOを吹き込んだ。0%酸素、白色棒、試
験した総試料=2。1%酸素、線影付き棒、試験した総試料=3。2%酸素、陰
影付き棒、試験した総試料=4。5%酸素、密線影付き棒、試験した総試料=4
。20%酸素、黒色棒、試験した総試料=2。*P<0.05(20%酸素と比
較して)、一方向AVONA分析、続いてスチューデント・ニューマン・ケウル
スの事後試験による。
【図7A】 図7Aは、酸素正常状態下で、N−ヒドロキシ−L−アルギニンが非糖尿病ラ
ットから得た大動脈断片の弛緩を誘導するのにL−アルギニンより強力であるこ
とを示している。組織を生理学的塩溶液中でインキュベートして95%Oを吹
き込み、そして媒体単独(白丸)、総計2個の試料を試験した(n=2);L−
アルギニン(黒丸)、総計5個の試料を試験した(n=5);又はN−ヒドロキ
シ−L−アルギニン(黒三角)、総計11個の試料を試験した(n=11)、で
処理した。x軸では、logM[薬剤]はL−アルギニンか又はN−ヒドロキシ
−L−アルギニンのどちらかの、100nM(−7での)から100μM(−4
での)までの目盛り間で、10倍の上昇に相当する。データは、10nMノルエ
ピネフリンで誘導される総弛緩に対するパーセントの平均±標準平均誤差として
表されている。*P<0.01(L−アルギニンと比較して)、AVONA分析
による。
【図7B】 図7Bは、酸素正常状態下で、N−ヒドロキシ−L−アルギニンが糖尿病ラッ
トから得た大動脈断片の弛緩を誘導するのにL−アルギニンより強力であること
を示している。組織を生理学的塩溶液中でインキュベートして95%Oを吹き
込み、そして媒体単独(白丸)、総計6個の試料を試験した(n=6);又はL
−アルギニン(黒丸)、総計7個の試料を試験した(n=7);又はN−ヒドロ
キシ−L−アルギニン(黒三角)、総計8個の試料を試験した(n=8)、で処
理した。x軸では、logM[薬剤]はL−アルギニンか又はN−ヒドロキシ−
L−アルギニンのどちらかの、100nM(−7での)から100μM(−4で
の)までの目盛り間で、10倍の上昇に相当する。データは、10nMノルエピ
ネフリンで誘導される総弛緩に対するパーセントの平均±標準平均誤差として表
されている。↑P<0.05(媒体と比較して)及び*P<0.01(L−アル
ギニンと比較して)、AVONA分析による。
【図8】 図8は、酸素正常状態下で、N−ヒドロキシ−L−アルギニンが非糖尿病ラッ
トから得た大動脈断片より糖尿病ラットから得た大動脈断片の弛緩の誘導におい
て一層有効であることを示している。組織を生理学的塩溶液中でインキュベート
して95%Oを吹き込み、そしてN−ヒドロキシ−L−アルギニンの濃度を高
めながら処理した。より低い濃度のN−ヒドロキシ−L−アルギニン(1μM)
で、糖尿病ラットから得た組織(黒丸、試験した総試料n=8)は非糖尿病ラッ
ト(白丸、試験した総試料n=11)から得た組織より大きな弛緩を示した。x
軸では、logM[N−ヒドロキシ−L−アルギニン]はN−ヒドロキシ−L−
アルギニンの、100nM(−7での)から100μM(−4での)までの目盛
り間で、10倍の上昇に相当する。データは、10nMノルエピネフリンで誘導
される総弛緩に対するパーセントの平均±標準平均誤差として表されている。*
P<0.05、一方向AVONA分析、続いてスチューデント・ニューマン・ケ
ウルスの事後試験による。
【図9A】 図9Aは、酸素正常状態下で、L−NAME(N−ニトロ−L−アルギニン
メチルエステル、酸化窒素シンターゼのインヒビター)が非糖尿病ラットから単
離した大動脈リングのN−ヒドロキシ−L−アルギニン誘導性弛緩を阻害するの
に有効であることを示している。組織を生理学的塩溶液中でインキュベートして
95%Oを吹き込み、そして媒体単独(対照、白丸、試験した総試料n=11
)又は10μMのL−NNA(黒丸、試験した総試料、n=3)の存在下で、N
−ヒドロキシ−L−アルギニンの濃度を高めながら試験した。x軸では、log
M[N−ヒドロキシ−L−アルギニン]はN−ヒドロキシ−L−アルギニンの、
100nM(−7での)から100μM(−4での)までの目盛り間で、10倍
の上昇に相当する。データは、10nMノルエピネフリンで誘導される総弛緩に
対するパーセントの平均±標準平均誤差として表されている。*P<0.01、
AVONA分析による。
【図9B】 図9Bは、酸素正常状態下で、L−NAME(N−ニトロ−L−アルギニン
メチルエステル、酸化窒素シンターゼのインヒビター)が糖尿病ラットから単離
した大動脈リングのN−ヒドロキシ−L−アルギニン誘導性弛緩を阻害するのに
有効であることを示している。組織を生理学的塩溶液中でインキュベートして9
5%Oを吹き込み、そして媒体単独(対照、白丸、試験した総試料n=8)又
は10μMのL−NNA(黒丸、試験した総試料、n=8)の存在下で、N−ヒ
ドロキシ−L−アルギニンの濃度を高めながら試験した。x軸では、logM[
N−ヒドロキシ−L−アルギニン]はN−ヒドロキシ−L−アルギニンの、10
0nM(−7での)から100μM(−4での)までの目盛り間で、10倍の上
昇に相当する。データは、10nMノルエピネフリンで誘導される総弛緩に対す
るパーセントの平均±標準平均誤差として表されている。♯P<0.01(対照
と比較して)、AVONA分析による。
【図10A】 図10Aは、酸素正常状態下、上昇する濃度のAChの存在下で、L−アルギ
ニン及びN−ヒドロキシ−L−アルギニンが非糖尿病ラットから単離した大動脈
リングの弛緩に影響を与えないことを示している。組織を生理学的塩溶液中でイ
ンキュベートして20%Oを吹き込み、そしてAChの存在下で、媒体単独(
対照、白丸、試験した総試料n=6);10μMのL−アルギニン(黒丸、試験
した総試料数n=3);又は10μMのN−ヒドロキシ−L−アルギニン(黒三
角、試験した総試料数n=3)で処理した。x軸では、logM[ACh]はア
セチルコリンの、10nM(−8での)から10μM(−5での)までの目盛り
間で、10倍の上昇に相当する。データは、0.1mMノルエピネフリンで誘導
される総弛緩に対するパーセントの平均±標準平均誤差として表されている。
【図10B】 図10Bは、酸素正常状態下で、N−ヒドロキシ−L−アルギニンが、上昇す
る濃度のAChの存在下で、糖尿病ラットから単離した大動脈断片の弛緩を誘導
するのにL−アルギニンより有効であることを示している。組織を生理学的塩溶
液中でインキュベートして20%Oを吹き込み、そしてAChの存在下で、媒
体単独(対照、白丸、試験した総試料n=6);又は10μMのL−アルギニン
(黒丸、試験した総試料数n=2);又は10μMのN−ヒドロキシ−L−アル
ギニン(黒三角、試験した総試料数n=6)で処理した。x軸では、logM[
ACh]はアセチルコリンの、10nM(−8での)から10μM(−5での)
までの目盛り間で、10倍の上昇に相当する。データは、0.1mMノルエピネ
フリンで誘導される総弛緩に対するパーセントの平均±標準平均誤差として表さ
れている。*P<0.01(対照と比較して)、AVONA分析による。
【図11A】 図11Aは、酸素正常状態下で、N−ヒドロキシ−L−アルギニンが糖尿病ラ
ットから単離した大動脈リングの弛緩を誘導するのにL−アルギニンより強力で
あることを示している。組織を生理学的塩溶液中でインキュベートし、そして9
5%Oを吹き込んだ。各試料は0.3μMアセチルコリンを投与することによ
って刺激して弛緩させ、そしてこの組織を回復させた後に、種々の濃度のL−ア
ルギニン(白丸、試験した総試料数n=5);又はN−ヒドロキシ−L−アルギ
ニン(黒丸、1個の試料を試験n=1)のどちらかを投与し、そしてこの組織の
弛緩を再度測定した。x軸では、logM[薬剤]はL−アルギニンか又はN−
ヒドロキシ−L−アルギニンのどちらかの、100nM(−7での)から100
0μM(−3での)までの目盛り間で、10倍の上昇に相当する。データは、0
.1mMパパベリンで誘導される総弛緩に対するパーセントの平均±標準平均誤
差として表されている。
【図11B】 図11Bは、酸素正常状態下で、N−ヒドロキシ−L−アルギニンが糖尿病ラ
ットから単離した大動脈リングの弛緩を誘導するのにL−アルギニンより強力で
あることを示している。組織を生理学的塩溶液中でインキュベートし、そして2
0%Oを吹き込んだ。各試料は0.3μMアセチルコリンを投与することによ
って刺激して弛緩させ、そしてこの組織を回復させた後に、種々の濃度のL−ア
ルギニン(白丸、試験した総試料数n=5);又はN−ヒドロキシ−L−アルギ
ニン(黒丸、1個の試料を試験n=1)のどちらかを投与し、そしてこの組織の
弛緩を再度測定した。x軸では、logM[薬剤]はL−アルギニンか又はN−
ヒドロキシ−L−アルギニンのどちらかの、100nM(−7での)から100
0μM(−3での)までの目盛り間で、10倍の上昇に相当する。データは、0
.1mMパパベリンで誘導される総弛緩に対するパーセントの平均±標準平均誤
差として表されている。
【図11C】 図11Cは、低酸素状態下で、N−ヒドロキシ−L−アルギニンが糖尿病ラッ
トから単離した大動脈リングの弛緩を誘導するのにL−アルギニンより強力であ
ることを示している。組織は生理学的塩溶液中0%Oの存在下でインキュベー
トした。各試料は0.3μMアセチルコリンを投与して刺激して弛緩させ、そし
てこの組織を回復させた後に、種々の濃度のL−アルギニン(白丸、試験した総
試料数n=5);又はN−ヒドロキシ−L−アルギニン(黒丸、1個の試料を試
験n=1)のどちらかを投与し、そしてこの組織の弛緩を再度測定した。x軸で
は、logM[薬剤]はL−アルギニンか又はN−ヒドロキシ−L−アルギニン
のどちらかの、100nM(−7での)から1000μM(−3での)までの目
盛り間で、10倍の上昇に相当する。データは、0.1mMパパベリンで誘導さ
れる総弛緩に対するパーセントの平均±標準平均誤差として表されている。
【図12A】 図12Aは、L−アルギニンが糖尿病ラットの潅流圧より非糖尿病ラットの潅
流圧を低下させることを示している。自動潅流した(3.3ml/分/kgの一
定速度で)非糖尿病ラット(白丸、潅流した総ラット数n=3)又は糖尿病ラッ
ト(黒丸、潅流した総ラット数n=3)の左後肢に対する、L−アルギニンの濃
度を高めた(0.1mg/kgから10mg/kgまでの範囲)ボーラス注入の
血管作用応答を測定した。データは、2μg/分/kgのノルエピネフリンを注
入した後に達した圧力に対するパ−セントの平均±標準平均誤差として表されて
いる。*P<0.05(非糖尿病ラットと比較して)、AVONA分析による。
【図12B】 図12Bは、上昇する濃度のN−ヒドロキシ−L−アルギニンの存在下で、非
糖尿病ラットと糖尿病ラットの潅流圧が非常に類似していたことを示している。
自動潅流した(3.3ml/分/kgの一定速度で)非糖尿病ラット(白丸、潅
流した総ラット数n=2)及び糖尿病ラット(黒丸、潅流した総ラット数n=3
)の左後肢に対する、N−ヒドロキシ−L−アルギニンの濃度を高めた(0.1
mg/kgから10mg/kgまでの範囲)ボーラス注入の血管作用応答を測定
した。データは、2μg/分/kgのノルエピネフリンを注入した後に達した以
前の圧力に対するパ−セントの平均±標準平均誤差として表されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,HU,IL,IN,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA, UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (73)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化窒素又は内皮性弛緩因子を必要としている患者に治療的
    に有効な量の少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジン化合物を投与すること
    を特徴とする低酸素哺乳動物組織における酸化窒素又は内皮性弛緩因子の合成を
    促進する方法。
  2. 【請求項2】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物がN−アリール−N’
    −ヒドロキシグアニジン、ニトロソ化N−アリール−N’−ヒドロキシグアニジ
    ン、ニトロシル化N−アリール−N’−ヒドロキシグアニジン、N−ヒドロキシ
    −L−アルギニン又はN−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体である請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物がN−ヒドロキシ−L
    −アルギニンである請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 上記N−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体がNω−ヒドロ
    キシ−ホモ−L−アルギニン、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのカルボン酸エ
    ステル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのN−α誘導体、N−ヒドロキシ−
    アグマチン、N−ヒドロキシ−L−アルギニン酸、ニトロソ化N−ヒドロキシ
    −L−アルギニン、ニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニン、ニトロソ化
    ω−ヒドロキシ−ホモ−L−アルギニン、ニトロシル化Nω−ヒドロキシ−ホ
    モ−L−アルギニン、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロソ化カルボン酸
    エステル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロシル化カルボン酸エステル
    、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロソ化N−α誘導体、N−ヒドロキシ
    −L−アルギニンのニトロシル化N−α誘導体、ニトロソ化N−ヒドロキシ−
    アグマチン、ニトロシル化N−ヒドロキシ−アグマチン、ニトロソ化N−ヒ
    ドロキシ−L−アルギニン酸又はニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニ
    ン酸である請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記N−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体がニトロソ化N
    −ヒドロキシ−L−アルギニン又はニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニ
    ンである請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 上記ニトロソ化N−ヒドロキシ−L−アルギニン又は上記ニ
    トロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニンがN−ヒドロキシ−L−アルギニン
    と酸化窒素の付加物である請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 上記の低酸素哺乳動物組織が肺疾患、心血管疾患、循環器低
    酸素症、特定器官の低酸素症、限局性低酸素症、浮腫、中枢神経系疾患、記憶喪
    失又は動脈疾患に起因する請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物が経口的に、非経口的
    に、局所的に、膣的に、吸入によって又は経尿道適用によって投与される請求項
    1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物が酸化窒素シンターゼ
    の基質である請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 更に上記患者に治療的に有効な量の少なくとも1つの血管
    作用剤を投与することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 上記血管作用剤がα−ブロッカー、カルシウム−ブロッカ
    ー、β−ブロッカー、ホスホジエステラーゼインヒビター、アデノシン、麦角ア
    ルカロイド、バソアクティブ・インテスティナル・ペプチド、ドーパミンアゴニ
    スト、オピオイドアンタゴニスト、プロスタグランジン、エンドセリンアンタゴ
    ニスト、カリウムチャンネルアクチベーター又はこれらの混合物である請求項1
    0に記載の方法。
  12. 【請求項12】 血管及び非血管平滑筋の弛緩を必要としている患者に治療
    的に有効な量の少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジン化合物を投与するこ
    とを特徴とする低酸素状態下における哺乳動物組織の血管及び非血管平滑筋の弛
    緩を促進する方法。
  13. 【請求項13】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物がN−アリール−N
    ’−ヒドロキシグアニジン、ニトロソ化N−アリール−N’−ヒドロキシグアニ
    ジン、ニトロシル化N−アリール−N’−ヒドロキシグアニジン、N−ヒドロキ
    シ−L−アルギニン又はN−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体である請求項1
    2に記載の方法。
  14. 【請求項14】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物がN−ヒドロキシ−
    L−アルギニンである請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 上記N−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体がNω−ヒド
    ロキシ−ホモ−L−アルギニン、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのカルボン酸
    エステル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのN−α誘導体、N−ヒドロキシ
    −アグマチン、N−ヒドロキシ−L−アルギニン酸、ニトロソ化N−ヒドロキ
    シ−L−アルギニン、ニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニン、ニトロソ
    化Nω−ヒドロキシ−ホモ−L−アルギニン、ニトロシル化Nω−ヒドロキシ−
    ホモ−L−アルギニン、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロソ化カルボン
    酸エステル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロシル化カルボン酸エステ
    ル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロソ化N−α誘導体、N−ヒドロキ
    シ−L−アルギニンのニトロシル化N−α誘導体、ニトロソ化N−ヒドロキシ
    −アグマチン、ニトロシル化N−ヒドロキシ−アグマチン、ニトロソ化N
    ヒドロキシ−L−アルギニン酸又はニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギ
    ニン酸である請求項13に記載の方法。
  16. 【請求項16】 上記N−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体がニトロソ化
    N−ヒドロキシ−L−アルギニン又はニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギ
    ニンである請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 上記ニトロソ化N−ヒドロキシ−L−アルギニン又は上記
    ニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニンがN−ヒドロキシ−L−アルギニ
    ンと酸化窒素の付加物である請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物が経口的に、非経口
    的に、局所的に、膣的に、吸入によって又は経尿道適用によって投与される請求
    項12に記載の方法。
  19. 【請求項19】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物が酸化窒素シンター
    ゼの基質である請求項12に記載の方法。
  20. 【請求項20】 更に上記患者に少なくとも1つの血管作用剤を投与するこ
    とを特徴とする請求項12に記載の方法。
  21. 【請求項21】 上記血管作用剤がα−ブロッカー、カルシウム−ブロッカ
    ー、β−ブロッカー、ホスホジエステラーゼインヒビター、アデノシン、麦角ア
    ルカロイド、バソアクティブ・インテスティナル・ペプチド、ドーパミンアゴニ
    スト、オピオイドアンタゴニスト、プロスタグランジン、エンドセリンアンタゴ
    ニスト、カリウムチャンネルアクチベーター又はこれらの混合物である請求項2
    0に記載の方法。
  22. 【請求項22】 性機能不全の治療を必要としている患者に治療的に有効な
    量の少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジン化合物を投与することを特徴と
    する上記患者の性機能不全を治療する方法。
  23. 【請求項23】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物がN−アリール−N
    ’−ヒドロキシグアニジン、ニトロソ化N−アリール−N’−ヒドロキシグアニ
    ジン、ニトロシル化N−アリール−N’−ヒドロキシグアニジン、N−ヒドロキ
    シ−L−アルギニン又はN−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体である請求項2
    2に記載の方法。
  24. 【請求項24】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物がN−ヒドロキシ−
    L−アルギニンである請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 上記N−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体がNω−ヒド
    ロキシ−ホモ−L−アルギニン、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのカルボン酸
    エステル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのN−α誘導体、N−ヒドロキシ
    −アグマチン、N−ヒドロキシ−L−アルギニン酸、ニトロソ化N−ヒドロキ
    シ−L−アルギニン、ニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニン、ニトロソ
    化Nω−ヒドロキシ−ホモ−L−アルギニン、ニトロシル化Nω−ヒドロキシ−
    ホモ−L−アルギニン、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロソ化カルボン
    酸エステル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロシル化カルボン酸エステ
    ル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロソ化N−α誘導体、N−ヒドロキ
    シ−L−アルギニンのニトロシル化N−α誘導体、ニトロソ化N−ヒドロキシ
    −アグマチン、ニトロシル化N−ヒドロキシ−アグマチン、ニトロソ化N
    ヒドロキシ−L−アルギニン酸又はニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギ
    ニン酸である請求項23に記載の方法。
  26. 【請求項26】 上記N−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体がニトロソ化
    N−ヒドロキシ−L−アルギニン又はニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギ
    ニンである請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 上記ニトロソ化N−ヒドロキシ−L−アルギニン又は上記
    ニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニンがN−ヒドロキシ−L−アルギニ
    ンと酸化窒素の付加物である請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物が酸化窒素シンター
    ゼの基質である請求項22に記載の方法。
  29. 【請求項29】 上記の性機能不全が低酸素状態に起因する請求項22に記
    載の方法。
  30. 【請求項30】 上記の性機能不全が低酸素性虚血に起因する請求項22に
    記載の方法。
  31. 【請求項31】 上記の性機能不全がニューロパシーに起因する請求項22
    に記載の方法。
  32. 【請求項32】 上記の性機能不全が動脈疾患に起因する請求項22に記載
    の方法。
  33. 【請求項33】 上記患者が男性である請求項22に記載の方法。
  34. 【請求項34】 上記患者が女性である請求項22に記載の方法。
  35. 【請求項35】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物が経口的に、非経口
    的に、局所的に、膣的に、吸入によって又は経尿道適用によって投与される請求
    項22に記載の方法。
  36. 【請求項36】 更に上記患者に少なくとも1つの血管作用剤を投与するこ
    とを特徴とする請求項22に記載の方法。
  37. 【請求項37】 上記血管作用剤がα−ブロッカー、カルシウム−ブロッカ
    ー、β−ブロッカー、ホスホジエステラーゼインヒビター、アデノシン、麦角ア
    ルカロイド、バソアクティブ・インテスティナル・ペプチド、ドーパミンアゴニ
    スト、オピオイドアンタゴニスト、プロスタグランジン、エンドセリンアンタゴ
    ニスト、カリウムチャンネルアクチベーター又はこれらの混合物である請求項3
    6に記載の方法。
  38. 【請求項38】 酸化窒素又は内皮性弛緩因子を必要としている患者に治療
    的に有効な量の少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジン化合物を投与するこ
    とを特徴とする、酸化窒素経路の欠損を有している哺乳動物組織における酸化窒
    素又は内皮性弛緩因子の合成を促進する方法。
  39. 【請求項39】 上記酸化窒素経路の欠損が糖尿病に起因する請求項38に
    記載の方法。
  40. 【請求項40】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物がN−アリール−N
    ’−ヒドロキシグアニジン、ニトロソ化N−アリール−N’−ヒドロキシグアニ
    ジン、ニトロシル化N−アリール−N’−ヒドロキシグアニジン、N−ヒドロキ
    シ−L−アルギニン又はN−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体である請求項3
    8に記載の方法。
  41. 【請求項41】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物がN−ヒドロキシ−
    L−アルギニンである請求項40に記載の方法。
  42. 【請求項42】 上記N−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体がNω−ヒド
    ロキシ−ホモ−L−アルギニン、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのカルボン酸
    エステル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのN−α誘導体、N−ヒドロキシ
    −アグマチン、N−ヒドロキシ−L−アルギニン酸、ニトロソ化N−ヒドロキ
    シ−L−アルギニン、ニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニン、ニトロソ
    化Nω−ヒドロキシ−ホモ−L−アルギニン、ニトロシル化Nω−ヒドロキシ−
    ホモ−L−アルギニン、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロソ化カルボン
    酸エステル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロシル化カルボン酸エステ
    ル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロソ化N−α誘導体、N−ヒドロキ
    シ−L−アルギニンのニトロシル化N−α誘導体、ニトロソ化N−ヒドロキシ
    −アグマチン、ニトロシル化N−ヒドロキシ−アグマチン、ニトロソ化N
    ヒドロキシ−L−アルギニン酸又はニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギ
    ニン酸である請求項40に記載の方法。
  43. 【請求項43】 上記N−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体がニトロソ化
    N−ヒドロキシ−L−アルギニン又はニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギ
    ニンである請求項42に記載の方法。
  44. 【請求項44】 上記ニトロソ化N−ヒドロキシ−L−アルギニン又は上記
    ニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニンがN−ヒドロキシ−L−アルギニ
    ンと酸化窒素の付加物である請求項43に記載の方法。
  45. 【請求項45】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物が酸化窒素シンター
    ゼの基質である請求項38に記載の方法。
  46. 【請求項46】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物が経口的に、非経口
    的に、局所的に、膣的に、吸入によって又は経尿道適用によって投与される請求
    項38に記載の方法。
  47. 【請求項47】 更に上記患者に少なくとも1つの血管作用剤を投与するこ
    とを特徴とする請求項38に記載の方法。
  48. 【請求項48】 上記血管作用剤がα−ブロッカー、カルシウム−ブロッカ
    ー、β−ブロッカー、ホスホジエステラーゼインヒビター、アデノシン、麦角ア
    ルカロイド、バソアクティブ・インテスティナル・ペプチド、ドーパミンアゴニ
    スト、オピオイドアンタゴニスト、プロスタグランジン、エンドセリンアンタゴ
    ニスト、カリウムチャンネルアクチベーター又はこれらの混合物である請求項4
    7に記載の方法。
  49. 【請求項49】 少なくとも1つのN−ヒドロキシグアニジン化合物及び製
    薬的に許容可能な担体を含有する医薬組成物。
  50. 【請求項50】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物がN−アリール−N
    ’−ヒドロキシグアニジン、ニトロソ化N−アリール−N’−ヒドロキシグアニ
    ジン、ニトロシル化N−アリール−N’−ヒドロキシグアニジン、N−ヒドロキ
    シ−L−アルギニン又はN−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体である請求項4
    9に記載の医薬組成物。
  51. 【請求項51】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物がN−ヒドロキシ−
    L−アルギニンである請求項50に記載の医薬組成物。
  52. 【請求項52】 上記N−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体がNω−ヒド
    ロキシ−ホモ−L−アルギニン、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのカルボン酸
    エステル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのN−α誘導体、N−ヒドロキシ
    −アグマチン、N−ヒドロキシ−L−アルギニン酸、ニトロソ化N−ヒドロキ
    シ−L−アルギニン、ニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニン、ニトロソ
    化Nω−ヒドロキシ−ホモ−L−アルギニン、ニトロシル化Nω−ヒドロキシ−
    ホモ−L−アルギニン、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロソ化カルボン
    酸エステル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロシル化カルボン酸エステ
    ル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロソ化N−α誘導体、N−ヒドロキ
    シ−L−アルギニンのニトロシル化N−α誘導体、ニトロソ化N−ヒドロキシ
    −アグマチン、ニトロシル化N−ヒドロキシ−アグマチン、ニトロソ化N
    ヒドロキシ−L−アルギニン酸又はニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギ
    ニン酸である請求項50に記載の医薬組成物。
  53. 【請求項53】 上記N−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体がニトロソ化
    N−ヒドロキシ−L−アルギニン又はニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギ
    ニンである請求項52に記載の医薬組成物。
  54. 【請求項54】 上記ニトロソ化N−ヒドロキシ−L−アルギニン又は上記
    ニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニンがN−ヒドロキシ−L−アルギニ
    ンと酸化窒素の付加物である請求項53に記載の医薬組成物。
  55. 【請求項55】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物が酸化窒素シンター
    ゼの基質である請求項49に記載の医薬組成物。
  56. 【請求項56】 上記医薬組成物が経口的に、非経口的に、局所的に、膣的
    に、吸入によって又は経尿道適用によって投与できる形態である請求項49に記
    載の医薬組成物。
  57. 【請求項57】 更に少なくとも1つの血管作用剤を含有する請求項49に
    記載の医薬組成物。
  58. 【請求項58】 上記血管作用剤がα−ブロッカー、カルシウム−ブロッカ
    ー、β−ブロッカー、ホスホジエステラーゼインヒビター、アデノシン、麦角ア
    ルカロイド、バソアクティブ・インテスティナル・ペプチド、ドーパミンアゴニ
    スト、オピオイドアンタゴニスト、プロスタグランジン、エンドセリンアンタゴ
    ニスト、カリウムチャンネルアクチベーター又はこれらの混合物である請求項5
    7に記載の医薬組成物。
  59. 【請求項59】 上記血管作用剤がα−ブロッカーである請求項58に記載
    の医薬組成物。
  60. 【請求項60】 上記血管作用剤がホスホジエステラーゼインヒビターであ
    る請求項58に記載の医薬組成物。
  61. 【請求項61】 上記血管作用剤がドーパミンアゴニストである請求項58
    に記載の医薬組成物。
  62. 【請求項62】 上記血管作用剤がプロスタグランジンである請求項58に
    記載の医薬組成物。
  63. 【請求項63】 上記血管作用剤がエンドセリンアンタゴニストである請求
    項58に記載の医薬組成物。
  64. 【請求項64】 上記血管作用剤がカリウムチャンネルアクチベーターであ
    る請求項58に記載の医薬組成物。
  65. 【請求項65】 治療的に有効な量の少なくとも1つのN−ヒドロキシグア
    ニジン化合物を含有するキット。
  66. 【請求項66】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物がN−アリール−N
    ’−ヒドロキシグアニジン、ニトロソ化N−アリール−N’−ヒドロキシグアニ
    ジン、ニトロシル化N−アリール−N’−ヒドロキシグアニジン、N−ヒドロキ
    シ−L−アルギニン又はN−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体である請求項6
    5に記載のキット。
  67. 【請求項67】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物がN−ヒドロキシ−
    L−アルギニンである請求項66に記載のキット。
  68. 【請求項68】 上記N−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体がNω−ヒド
    ロキシ−ホモ−L−アルギニン、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのカルボン酸
    エステル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのN−α誘導体、N−ヒドロキシ
    −アグマチン、N−ヒドロキシ−L−アルギニン酸、ニトロソ化N−ヒドロキ
    シ−L−アルギニン、ニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニン、ニトロソ
    化Nω−ヒドロキシ−ホモ−L−アルギニン、ニトロシル化Nω−ヒドロキシ−
    ホモ−L−アルギニン、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロソ化カルボン
    酸エステル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロシル化カルボン酸エステ
    ル、N−ヒドロキシ−L−アルギニンのニトロソ化N−α誘導体、N−ヒドロキ
    シ−L−アルギニンのニトロシル化N−α誘導体、ニトロソ化N−ヒドロキシ
    −アグマチン、ニトロシル化N−ヒドロキシ−アグマチン、ニトロソ化N
    ヒドロキシ−L−アルギニン酸又はニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギ
    ニン酸である請求項66に記載のキット。
  69. 【請求項69】 上記N−ヒドロキシ−L−アルギニン類似体がニトロソ化
    N−ヒドロキシ−L−アルギニン又はニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギ
    ニンである請求項68に記載のキット。
  70. 【請求項70】 上記ニトロソ化N−ヒドロキシ−L−アルギニン又は上記
    ニトロシル化N−ヒドロキシ−L−アルギニンがN−ヒドロキシ−L−アルギニ
    ンと酸化窒素の付加物である請求項69に記載のキット。
  71. 【請求項71】 上記N−ヒドロキシグアニジン化合物が酸化窒素シンター
    ゼの基質である請求項65に記載のキット。
  72. 【請求項72】 更に少なくとも1つの血管作用剤を含有する請求項65に
    記載のキット。
  73. 【請求項73】 上記血管作用剤がα−ブロッカー、カルシウム−ブロッカ
    ー、β−ブロッカー、ホスホジエステラーゼインヒビター、アデノシン、麦角ア
    ルカロイド、バソアクティブ・インテスティナル・ペプチド、ドーパミンアゴニ
    スト、オピオイドアンタゴニスト、プロスタグランジン、エンドセリンアンタゴ
    ニスト、カリウムチャンネルアクチベーター又はこれらの混合物である請求項7
    2に記載のキット。
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