JP2002536325A - 疾患を治療するためのl−アルギニン基盤の処方およびその使用方法 - Google Patents

疾患を治療するためのl−アルギニン基盤の処方およびその使用方法

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ケーズマイヤー,ヴェイネ,エイチ.
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Abstract

(57)【要約】 疾患を治療するためのL−アルギニンおよびNOSアゴニスト(例えばドキサゾシン)を含んでなる治療用混合物を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は一般に、様々な疾病状態に対するアルギニン補充の影響に関する。い
くつかの疾病状態において、予測不能なことであったが、L−アルギニン補充は
単独で、これらの疾病状態(すなわち高ホモシステイン血症)にプラスの影響を
与えうる。より一般的には本発明は、アルギニンと、生体内で利用可能なアルギ
ニンの量を激減させることが分かっているその他の薬剤との組合わせを目的とす
る。
【0002】 (発明の背景) 心疾患の1つの治療方法は、体内の血管の拡張を実施することである。この点
に関して、一酸化窒素は、血管内皮においてアルギニンからの正常な代謝産物と
して酵素的に形成されることが証明されており、内皮由来の弛緩因子(EDRF
)の形成への重要な成分を供給する。EDRFは、内皮由来の一酸化窒素(ED
NO)と同等であるように思われ、ここで用いられているEDRFとEDNOと
は、他の指摘がなければ相互交換可能に用いられる。
【0003】 同様に、一酸化窒素シンターゼ(「NOS」)と呼ばれる酵素群は、L−アル
ギニンから一酸化窒素を形成し、生産された一酸化窒素は、可溶性グアニル酸シ
クラーゼの内皮依存性弛緩及び活性化、中枢神経系及び末梢神経系における神経
伝達、及び活性化マクロファージ細胞毒性の原因である。一酸化窒素シンターゼ
は、多くの異なるアイソフォームにおいて発生するが、これらのアイソフォーム
には、構成型(「cNOS」)と誘導型(「iNOS」)とが含まれる。構成型
は、正常な内皮細胞、大脳、ニューロン、及びその他のいくつかの組織内に存在
する。内皮細胞における構成型による一酸化窒素の形成は、正常な血圧調節、内
皮機能不全例えば高脂血症、動脈硬化症、血栓症、再狭窄症の予防において重要
な役割を果たすと考えられる。L−アルギニンの転換の副生成物は、L−シトル
リンである。大脳、内皮、及びNOSのマクロファージアイソフォームは、ほぼ
50%のアミノ酸同一性を有する多様な遺伝子の生成物であるように思われる。
大脳及び内皮におけるNOSは、非常に類似した特性を有しており、主な違いは
、大脳NOSが細胞質型であり、内皮酵素が主として膜結合型タンパクであると
いうことである。
【0004】 機能的には、大脳及び内皮に存在する優勢なシンターゼである一酸化窒素シン
ターゼの構成型は、基底条件下で活性であり、さらには受容体媒介アゴニスト又
はカルシウムイオノフォアに応じて生じる細胞内カルシウムの増加によって刺激
を受けることがある。cNOSは、この酵素の「生理学的」形態であるように思
われ、生物学的プロセスの異なるグループにおいて、ある役割を果たしている。
インヴィトロでの研究では、NOSの活性は一酸化窒素それ自体によって負のフ
ィードバック的に調節されうることが示唆されている。心臓・脳・腎血管の循環
において、構造的に生産された一酸化窒素の主要標的は、血管平滑筋、心筋(ミ
オサイト)、及び冠状血管平滑筋の中に存在する可溶性グアニル酸シクラーゼで
あると考えられている。
【0005】 cNOSとは対照的に、誘導性、カルシウム非依存性型であるiNOSは、当
初はマクロファージにおいてのみあると言われていた。今では一酸化窒素シンタ
ーゼの誘導は、多くのその他の細胞型における適切な刺激に応じて生じうること
が知られている。これには、正常には一酸化窒素シンターゼの構成型を発現しな
い細胞、例えば血管平滑筋細胞、並びに例えばかなりのレベルの構成アイソフォ
ームを発現する心筋層細胞のような細胞の両方が含まれる。一酸化窒素シンター
ゼの誘導型は、例えば様々なサイトカイン及び/又は微生物産物によって血管平
滑筋細胞において誘発されることが分かった。
【0006】 iNOSは、基底条件下にごくわずかな活性しか示さないが、例えばリポ多糖
及びいくつかのサイトカインのような因子に応じて、発現は数時間にわたって発
生する。この酵素の誘導型は、構成型よりもはるかに多量のNOを生産し、誘導
NOSは、この酵素の「病態生理学」型であるように思われるが、その理由は、
iNOSによって生産された高濃度のNOは、細胞に対して毒性があることがあ
るからである。iNOSの誘導は、グルココルチコイド及びいくつかのサイトカ
インによって阻害されうる。
【0007】 内皮細胞NOS(eNOS)の活性は、正常な血管の状態を維持する上で確立
された役割を有する。eNOS及びその基質であるL−アルギニンは、正常血圧
を維持する上での役割に加えて、重要な血管保護メカニズムをも有することが証
明されたかもしれない。最も有意には、L−アルギニンでの処理、又はeNOS
活性及びNO生産を増加させるその他の薬剤での処理は、様々な実験モデルにお
いて虚血―再灌流損傷に対して保護を与えることが発見された。これらの処理は
また、tPA(組織プラスミノーゲン活性化物質)生産を刺激し、及び/又はプ
ラスミノーゲン活性化物質阻害剤―1の生産を阻害するので、これらの保護作用
は、少なくとも一部、tPA活性の増加における効果によるものであるらしい。
最近、主要作用がeNOS活性に関連していない多くの薬剤が、eNOS活性化
及びNO生産を通じて独立した補助作用を有することが証明された。これらには
、有機硝酸塩、転換酵素阻害物質、アムリノン、ネビロロール、S−ニトロソ―
tPA、プラバスタチン、及びアムロジピンが含まれる。ドキサゾシンは、内皮
細胞(「ECs」)におけるeNOS活性化に対する作用の結果としてtPAレ
ベルを高めるという点において、同様な補助メカニズムを有するように思われる
【0008】 「被験者」という用語はここでは、アルギニンからの一酸化窒素形成が生じる
ような、ヒトを含むあらゆる哺乳動物を意味するために用いられている。ここで
は被験者に対して用いるための方法は、予防的使用並びに治療的使用について考
えられている。
【0009】 ここで用いられている「終点」という用語は、心疾患の治療中に生じる臨床徴
候で、死(死亡)又は死に至るまでのものを指す。
【0010】 ここで用いられている「製薬的に許容しうる担体」という用語は、活性成分の
生物活性の有効性を妨げず、かつこれが投与されるホストに対して毒性がない担
体媒体のことを言う。
【0011】 ここで用いられている「約」という用語は、言及されている数のプラスマイナ
ス10%を意味する。
【0012】 ここで用いられている「予防的又は治療的」処理という用語は、ホストへの生
物学的損傷の開始の前又は後に生物学的に活性な薬剤をホストへ投与することを
言う。生物学的薬剤が、生物学的損傷を引起す物質への暴露前に投与されるなら
ば、この処理は予防的である(すなわちこれは、ホストを損傷から守る)が、一
方、これが損傷を引起す物質への暴露後に投与されるならば、この処理は治療的
である(すなわちこれは現存する損傷を軽減する)。
【0013】 ここで用いられているL−アルギニンには、すべての生化学的同等物(すなわ
ち、塩、前駆物質、及びその塩基形態)が含まれる。ここで用いられている「混
合する」、「混合」、又は「混合物」は、基質(すなわちL−アルギニン)とア
ゴニスト(例えばドキサゾシン又はDOX)とを次のように混合することを意味
する:1)投与前(「試験管内混合」);2)「生体内混合」を生じるために、
基質(すなわちL−アルギニン)とNOSアゴニスト又は天然レベルのL−アル
ギニンを激減させる薬剤(例えばDOX)との同時及び/又は連続的ではあるが
別々の(すなわち別々の静脈内ライン)投与による混合;及び3)NOS基質で
の飽和後のNOSアゴニストの投与(すなわちL−アルギニンは、NOSアゴニ
スト(ここでも例えばニトログリセリン又はDOX)を投与する前に体内への供
給物(supply)を累積させる(build up)ために投与される);
あるいはまた前記のものの組合わせであって、疾病、好ましくは心疾患、脳血管
疾患、腎血管疾患の治療に関して、追加的又は相乗的な方法で、治療量のNOS
アゴニストとNOS基質との配送を結果として生じる組合わせである。
【0014】 アゴニストとは、酵素的活性化を通じて、あるいは遺伝子発現の増加によって
、L―アルギニンの生体内変換を増加させることによって(例えばNOSの総量
を増加させることによって)、NO生産を増す薬剤のことを言う。当然ながら、
これらのメカニズムのどちらか又は両方は、同時に作用するものであってもよい
。これはNOSの直接刺激でなくてもよいが、ここでの目的のためには、「アゴ
ニスト」という用語は、哺乳動物における生体内で利用可能なL−アルギニンの
量を激減させるあらゆる薬剤を含むものとする。NOSアゴニストには、次の文
献に記載されているものが含まれる。すなわち、米国特許第5,543,430
号、米国特許第5,767,160号、米国特許出願番号第08/833,84
2号、及びKaesemeyerら、JACC、第33巻、1号、234〜41
ページであり、これらの各々は、参照して全体がここに組込まれる。
【0015】 本発明は好ましくは、基質の一酸化窒素又は「天然の」一酸化窒素への生体内
転換によって利益を得る疾病状態の予防、治療、阻止、又は改善において有用で
ある。
【0016】 本発明はまた、NOSの酵素活性化を通じた、L−アルギニンの「天然の」一
酸化窒素への生体内転換によって利益を得る疾病状態の予防、治療、阻止、又は
改善においても有用である。
【0017】 本発明はまた、疾病状態を治療する時に、EDRF又はEDNOの生産の増加
又は最大化によって、及び死亡を含む臨床的終点を減らすことによって、有利な
効果を得ることにおいて有用でありうる。
【0018】 本発明はまた、頻拍及び虚血の予防、治療、又は防止においても有用でありう
る。
【0019】 本発明はまた、フリーラジカル生成、特にスーパーオキシドアニオン(O2 2-
)に関連した疾病の予防、治療、又は防止においても有用でありうる。
【0020】 (発明の概要) 本発明はまた、血流の急激な回復を有した被験者における再灌流損傷の予防、
治療、防止、又は改善において有用でありうる。
【0021】 本発明の1つの実施態様は、有利な作用を生じるための、アルギニンの生物学
的同等物及びNOSアゴニスト(例えばDOX)の投与を目的とする。
【0022】 L−アルギニンとDOXとの混合物は、高血圧、高血圧性心疾患、冠状心疾患
(動脈硬化症、アンギナ、心筋梗塞、冠状動脈血栓症、血管形成後再狭窄症、及
び急死を含む)、並びに広範囲の心疾患(心不全、卒中、高コレステロール血症
、及び末梢血管病)、及び腎血管虚血/高血圧の治療に特に有用でありうる。
【0023】 本発明の別の実施態様において、治療的有効量のEDNOの前駆物質とNOS
アゴニスト(例えばDOX)とを、患者への投与前に組合わせる。本発明のより
好ましい実施態様において、治療的有効量のL−アルギニンと治療的有効量のD
OXとを、生理学的に許容しうるpHで混合する。
【0024】 本発明の更に別の実施態様は、血管拡張又は血管緊張緩和による被験者におけ
る高血圧の治療方法であって、高血圧被験者を選ぶこと;被験者にL−アルギニ
ンとNOSアゴニスト(例えばDOX)とを投与すること;被験者の周期的血圧
測定値を得ること;及びその被験者において望ましい血圧又は治療効果が検出さ
れるまでこの配合物の投与を続行すること、を含む方法である。高血圧被験者に
おける望ましい血圧は、究極的には次の範囲内にあるべきである。すなわち、収
縮期圧が好ましくは95〜180mmHg、より好ましくは105〜165mm
Hg、さらに好ましくは120〜140mmHgであり;弛緩期圧が好ましくは
55〜115mmHg、より好ましくは65〜100mmHg、さらに好ましく
は70〜90mmHg、最も好ましくは75〜85mmHgである。どんな場合
であっても、収縮期圧が95mmHg以下になることは許されるべきではない。
【0025】 本発明の更に別の実施態様は、血管拡張又は血管緊張緩和による非高血圧被験
者における心疾患の予防又は治療方法であって、被験者を選ぶこと;DOXと一
酸化窒素の内皮依存性源又は前駆物質(例えばL−アルギニン)との混合物を含
む配合物を前記被験者に投与すること;被験者について血管緊張緩和の周期的測
定値を得ること;及びその被験者において血管緊張緩和の望ましい状態又は望ま
しい治療効果が検出されるまでこの配合物の投与を続行すること、を含む方法で
ある。
【0026】 本発明の更に別の実施態様は、被験者におけるcNOSの刺激方法であって、
被験者を選ぶこと;「天然の」NO産生を増加させ、死亡を含む終点を減らすた
めに、L−アルギニンとDOXとの混合物を含む配合物を前記被験者に投与する
こと、を含む方法である。
【0027】 要約すれば本発明は、広義には、ドキサゾシンとNOSの基質との治療的混合
物である。NOSの基質は、L−アルギニンの生物学的同等物又はL−アルギニ
ンであってもよい。
【0028】 本発明の別の特徴は、広義には、血管拡張又は血管緊張緩和による被験者にお
ける疾病状態の治療方法であって、被験者を選ぶこと;L−アルギニンとドキサ
ゾシンとの混合物を投与すること;この被験者についての血管緊張緩和の周期的
指標を得ること;及び血管緊張緩和の望ましい状態が得られるまでこの混合物の
投与を続行すること、を含む方法にある。この混合物は、静脈内、頬内、冠状動
脈内、動脈内、筋肉内、局所的、鼻腔内、直腸内、舌下、経口、皮下、パッチ、
又は吸入により投与されてもよい。この疾病は、高血圧、高コレステロール血症
、高血圧性心疾患、冠状心疾患、心疾患、脳血管疾患、及び腎血管疾患であって
もよい。冠状心疾患は、血管形成後再狭窄症であってもよい。L−アルギニンと
ドキサゾシンとは、生体内で混合されてもよい。L−アルギニンとドキサゾシン
とは、治療的濃度で投与することができる。L−アルギニンの治療的濃度は、7
.5%〜約30%w/v(g/ml)であってもよい。
【0029】 本発明の更に別の特徴は、一酸化窒素を生産するために、一酸化窒素シンター
ゼを刺激する方法である。前記方法は、L−アルギニンと一酸化窒素シンターゼ
のアゴニストとを、一酸化窒素シンターゼ受容体部位を有する被験者に投与する
ことであって、前記アゴニストがドキサゾシンであること;及び一酸化窒素シン
ターゼの前記アゴニストを用いて前記一酸化窒素シンターゼを望ましいレベルま
で刺激することを含んでいる。L−アルギニンは、好ましくはドキサゾシン過剰
である。治療的有効量のL−アルギニンは、好ましくは患者への投与前に治療的
有効量のドキサゾシンと組合わされる。
【0030】 本発明の更に別の特徴は、NOSの非製薬的又は機能性食品的アゴニストと、
L−アルギニンの生物学的同等物とから成る配合物にある。前記アゴニストは、
サンザシ抽出物、イチョウ、アリシン(ニンニク)、メラトニン、葉酸、ニワト
コの実抽出物、ブドウの種子のリボフラビン、フィトエストロゲン、大豆イソフ
ラボン、レスベラテロール、及びケルセチンから成る群から選ばれる。この混合
物は好ましくは、L−アルギニンとNOSアゴニストとから成っており、NOS
アゴニストは、選択的アルファ―1ブロッカーである。
【0031】 図面の詳細な説明 本発明の更に別の特徴は、広義には、L−アルギニンとNOSアゴニストとの
混合物を投与することから成る、疾病状態の治療方法であって、好ましくはさら
に、選択的アルファ―1ブロッカーの投与を含む方法にある。選択的アルファ―
1ブロッカーは、好ましくはプラゾシン又はテラゾシンである。
【0032】 図1Aは、抜粋した化合物、およびL―アルギニンのNOへの転化、および提
案されたL―アルギニン依存経路および非依存経路の概略図のトップ部分である
【0033】 図1Bは、提案されたL―アルギニン依存経路および非依存経路の概略図であ
る。
【0034】 図2は、NOSへのLA供給ダイナミクスの概略図である。
【0035】 図3は、[3H]―L―アルギニンの細胞取り込みに対するBo+およびy+輸送体
の効能を示す。
【0036】 図4は、ウシ大動脈内皮細胞における[3H]― LAのy+輸送体に対するブラ
ジキニン(BK、1αM)の効能を示す。
【0037】 図5は、ウシ大動脈内皮細胞における[3H]― LAのy+輸送体に対するサブ
スタンスP(SP、1μM)の効能を示す。
【0038】 図6は、ウシ大動脈内皮細胞における[3H]― LAのy+輸送体に対するアセ
チルコリン(Ach、5μM)の効能を示す。
【0039】 図7は、ウシ大動脈内皮細胞における[3H]― LAのy+輸送体に対するs−
ニトロソ−アセチル−ペニシラミン(SNAP,200μM; 0.4μM の
NOに相当する)の効能を示す。
【0040】 図8は、ウシ大動脈内皮細胞における[3H]― LAのy+輸送体に対するジプ
ロピレントリアミンNONOate(DPTA,10―0.01μM; 20―0
.02μM のNOに相当する)の効能を示す。
【0041】 図9は、ウシ大動脈内皮細胞(BAEC)における物質P(SP、1μM)あ
るいはカルシウムイオノフォアA23187(CI、1μM)に誘起されるスー
パーオキシドアニオン(O2 2―)形成に対するL―アルギニン(LA、5×10
4M)およびn―ω―ニトロ―L―アルギニンメチルエステル(L−NAME
、5×10―4M)の効能を示す。
【0042】 好ましい実施態様の詳細な説明 NOS活性化の分野に関する研究は、NOSの多くのアゴニストを示している
。これらは、ニトログリセリン、スタチン(プラバスタチン、ロバスタチン、フ
ルバスタチン)、アスピリン、ピクロゲノール、L−セピアテリン・H2O、n
−アセチルシステイン、還元グルタチオン、アミオダロン、ニフェジピン、フェ
ロジピン、およびドキサゾシン、ならびにある種のナトラシューティカル(例え
ば、サンザシ抽出物、銀杏、アリシン(ニンニク)、メラトニン、葉酸、ニワト
コの実抽出物、ブドウ種子リボフラビン、フィトエストロジェン、大豆イソフラ
ビン、レスベラテロール、およびケルセチン(赤ワインフェノールまたはポリフ
ェノール))を包含する。
【0043】 ドキサゾシン、選択的α−1ブロッカーは、プラゾシンおよびテラゾシンに薬
理学的に類似している。選択的α−1ブロッカーは、総およびLDLコレステロ
ールを低下させることが示されてきている。従って、これらの選択的α−1−ブ
ロッカーは、高血圧および高コレステロール血症の両方の治療に有効であると考
えられる。ドキサゾシン(DOX)、有効な抗高血圧薬およびα-アドレノレセ
プター拮抗薬は、組織プラスミノーゲンアクチベーター(tPA)の血清濃度を
増加させることが見い出された。事実、tPA濃度を増加させる種々の血管アゴ
ニスト(例えば、ブラジキニン、ムスカリンアゴニストおよび成長因子)も、一
酸化窒素シンセターゼ(NOS)のアゴニストである。NSOアゴニストとして
のDOX活性を培養ウシ大動脈ECにおいて2つの方法によって検査して、NO
産生を評価した:オキシヘモグロビンのメトヘモグロビンへの変換およびNO感
受性電極。DOX(10-7〜10-5M)が、NO産生において用量に関係する増
加(64〜145%)を示すことが見い出された。DOX(10-6M)に対する
このNOの増加が、NOS阻害剤、L−NAME(5x10-4M)の予備投与に
よって72%でブロックされた。さらに、NO反応が、補充L−アルギニン(5
x10-4M)の存在によって65%で増加した。アセチルコリンもNO産生にお
いて用量に関係する増加を示した。ACH(10-6M)に対するNOのこの増加
が、L−NAMEの予備投与によって86%ブロックされた。さらに、NO反応
が、補充L−アルギニンの存在において72%で増加した。従って、DOXはE
CにおいてNOSアゴニストであると考えられる。
【0044】 ドキサゾシン法および一般的プロトコル 全ての実験のために、ヒト冠状動脈内皮細胞(継代3〜5、Clonetic
s)を、37℃、95%O2および5%CO2において、5%ウシ胎児血清(FB
S、Hyclone)、10%鉄補充FBS(Hyclone)、チミジン(1
00mg mL-1)、ペニシリンG(100U mL-1)およびストレプトマイシ
ン(100μg mL-1)を補充した培地199(M199)に維持した。
【0045】 全ての実験において、DOXの作用のブロッキングにおけるL−NAME(1
0−3M)での前処理の効果、およびL−NAME効果の後退における過剰のL
−アルギニン(10-3M)の効果を試験した。全ての実験において、アセチルコ
リン、eNOSアゴニストを、10-7および10-6Mの濃度で正のコントロール
として使用した。
【0046】 一酸化窒素測定 メトヘモグロビン(ECでのNO産生におけるDOXの効果)を、オキシヘモ
グロビンからメトヘモグロビンへの変換についての光度計アッセイによって測定
した。このアッセイでは、マイクロ担体ビーズ上で集密に増殖したECを、ウォ
ータージャケットクロマトグラフィーカラムに入れ、3μMのオキシヘモグロビ
ンおよび50μMのLA(L−アルギニン)を含有するKreb’s−Ring
er緩衝液を注ぐ。次に、灌流液を二波長の分光光度計におけるフロースルーキ
ュベットに入れ、吸収(415/405nm)の変化を測定する。緩衝灌流液に
添加して最終濃度10-7および10-6MとしたDOXの3分間の注入によって、
実験的刺激を行った。分析のために、NOおよびmetHb産生の1対1の対応
、この反応の既知の化学量論バランス、を仮定して、DOXによって生じた吸収
反応/分の変化の曲線下の面積を求めた。前記のようにポーラログラフィーNO
電極にNO計をつないで、NO電極−NO産生を測定した。集密的ECを含有す
る24穴プレートに、NOセンサープローブを垂直に挿入して、培地(−1mL
より上)の表面下2mmに電極の先端が入るようにした。所望濃度のDOXを穴
に添加した際に、反応を開始させた。S−ニトロソ−アセチル−ペニシラミンを
使用して、校正を行った。
【0047】 tPAアッセイ tPAアッセイにおいて、24穴プレートにおいてECを集密に増殖させ、実
験日に、培地を捨て、1%のBSAおよび50μMのLAを含有する0.5mL
の無血清M199で置き換え、DOX(10-7〜10-5M)またはアセチルコリ
ン(10-7および10-6M)の存在下に、L−NAMEおよび過剰LAの使用お
よび不使用において、37%で48時間培養した。培養後、培地を採取してEL
ISAキットによってtPA含有量を測定した。
【0048】 DOXが、ニトログリセリン、サブスタンスPおよびブラジキニンのように、
NOSアゴニストとして作用すると考えられる。L−アルギニンの補充によって
、DOXに対する反応が顕著に増加すると考えられる。DOXでの全体的治療効
果が、それらがNOSのアゴニストとして作用する程度に増加すると考えられる
。DOXが一酸化窒素合成酵素のアゴニストまたは刺激薬であるという事実は、
重大な意味を有する。生体外または生体内におけるDOXとL−アルギニンとの
混合は、NOSに追加基質を与える過剰L−アルギニンに関連する予測されない
有利な効果を有し、NOSが触媒されて酵素的にL−アルギニンの一酸化窒素(
EDRFまたはEDNO)への生体転位を増加させ、次に、それが全体的治療効
果を増加させると考えられる。
【0049】 過剰のL−アルギニンまたは自然NOの他の基質前駆物質の存在下の、DOX
によるNOS刺激を使用して、NO産生によって正の影響を受ける疾患または状
態の予防、治療、抑制または改善することができる。そのような状態は、高血圧
性心臓脳腎血管疾患およびそれらの徴候、ならびに非高血圧性心臓脳腎血管疾患
を包含する。その混合物は、治療的血管形成のために自然NO産生を必要とする
患者に特に有効である。そのような混合物の適用は下記のものに有効である:(
1)慢性安定性アンギナ;(2)不安定性アンギナ;(3)急性心筋梗塞;(4
)冬眠心筋;(5)気絶心筋;(6)後心筋梗塞における心室リモデリング(re
modeling)およびうっ血性心不全の二次リスクの制限;(7)再発性心筋梗塞の
予防;(8)心筋梗塞後の突然死の予防;(9)血管痙攣性アンギナ;(10)
前記1〜6に関連して見られる心収縮期うっ血性心不全;(11)前記1〜10
および下記12〜15に関連して見られる心拡張期うっ血性心不全;(12)前
記1〜11および下記15および16に関連して見られる微小血管アンギナ;(
13)前記1〜12および下記15および16に関連して見られる無症状性虚血
;(14)前記1〜13および下記15に関連して見られる心室転位活性の減少
;(15)高血圧性心疾患および減損冠状動脈拡張予備力に関連する虚血心筋の
、前記1〜14のいずれかまたは全ての状態;(16)高血圧発症、手術高血圧
症、非併発症本能性高血圧症および二次性高血圧症の治療における血圧の調節;
(17)前記15および16に関連して見られる左心室肥大の退行;(18)前
記1〜17において見られる心外膜冠状動脈硬化症の予防および/または退行;
(19)血管形成術後の再狭窄症の予防;(20)前記1〜19に関連するフリ
ーラジカル媒介再灌流傷害の予防および/または改善;(21)冠状動脈バイパ
スまたは他の開心手術の間の心臓麻酔停止の間の心筋傷害の予防における前記組
合せの使用、即ち、心臓麻酔溶液としての前記組合せの使用;(22)移植後心
筋症;(23)腎血管虚血;(24)脳血管虚血(TIA)および卒中;(25
)肺高血圧症;および(26)末梢血管疾患(は行)。
【0050】 血管平滑筋細胞は、静脈、動脈および冠状動脈に主として存在する。以下の記
載は、平滑筋および血管拡張神経によって刺激される筋細胞弛緩に焦点を当てて
いるが、それに限定すべきではない。本発明は、NO調節が有益である場合に有
効である。前記のように、細胞における一酸化窒素合成酵素は通常、cNOS、
一酸化窒素合成酵素の構成要素形、であり、発生細胞は内皮細胞であり、標的細
胞は血管平滑筋細胞である。図1Aおよび図1Bは、好ましい物質(例えばDO
X)およびアルギニンの提示されている作用メカニズムの概略図であるが、種々
の作用部位の細胞関係または配列を意味すことを意図するものではなく、むしろ
それらの機能的関係を示すことを意図するものである。図1はいくつかの好まし
い物質を示しているが、DOXの代表的な例を意味する。図1Aおよび図1Bに
おいて、略語SPはサブスタンスPを表し、略語GFは選択成長因子を表す。
【0051】 使用される好ましい組合せは、治療濃度のL−アルギニンおよび治療濃度のD
OXを含有する混合物である。どのような医薬銘柄のL−アルギニンでも充分で
あり、好ましくは2.5〜60%w/v(g/mL)、より好ましくは5〜45%
w/v(g/mL)、さらに好ましくは7.5〜30%w/v(g/mL)、さらに
好ましくは10〜15%w/v(g/mL)、最も好ましくは10%w/v(g/m
L)のL−アルギニンに希釈される。予想される一般的用量は 滅菌水中30g
のL−アルギニンである(合計用量300cc)。L−アルギニンは最終的に、
約10:1〜約25:1のヒドロクロリド塩/ベースとしてのL−アルギニン、
より好ましくは15:1〜約20:1のヒドロクロリド塩/ベース、最も好まし
くは15:1のヒドロクロリド塩/ベースであると予想される。この例において
、28〜29gがヒドロクロリド塩であり、1〜2gのL−アルギニンがベース
である。
【0052】 本明細書に記載する好ましい実施態様において、L−アルギニンがDOXと一
緒に使用される。DOXは「混合物」の一部として、1:2〜1:150の臨床
的に有効な重量比においてL−アルギニンと一緒に含有される。さらに好ましく
は、製剤におけるDOX/L−アルギニンの比率は1:5〜1:100である。
「混合物」の最も好ましい実施態様において、DOX/L−アルギニンの比率は
1:50である。
【0053】 DOX/L−アルギニンの比率は重量で1:2〜1:50であるのが好ましい
。例えば、1:2の比率におけるDOX/L−アルギニンは、40mg/日のDO
Xおよび80mg/日のL−アルギニンを含有する。DOX/L−アルギニンの比
率が1:20である場合、例えば20mg/日のDOXが400mg/日のL−ア
ルギニンと一緒に投与される。前記の量が有効であることが見い出されたが、各
投与経路(即ち、IV、経口、経皮、冠動脈、動脈など)は必要に応じて変化す
る。
【0054】 特に、本明細書に開示する「混合物」は、連続的な冠状動脈内、動脈内、静脈
内および心膜内点滴の一部として投与されるそれらの相対濃度(g)で記載され
る。1つの特定の実施態様において、リポソームに封入されたDOXとL−アル
ギニンの混合物として製剤が投与されて、DOX/L−アルギニン混合物を送達
するカテーテルによって灌流される所定の血管床において混合物の最大保持時間
を与える。ある場合には、DOXとL−アルギニンとの混合物を含有するリポソ
ームが、血管床の周囲組織への遺伝物質のトランスフェクション後に成長因子の
合成をコードする遺伝物質も含有する。ある場合には、前記混合物を含有するペ
レット剤が、冠状動脈バイパス移植術の際に、心筋に直接的に埋め込まれる。さ
らに他の場合には、L−アルギニンとDOXの治療混合物が、内在注入カテーテ
ルによって心膜空間に繰り返して注入される。
【0055】 理論に縛られるわけではないが、DOXがcNOSにおいて刺激効果を有し、
さらに、cNOSを刺激するこの作用が、DOXを使用した場合に見られる脈管
形成反応に関係していると考えられる。従って、DOXおよびL−アルギニンは
、cNOS刺激において、予期しない付加的および/または相乗的効果を有する
と考えられる。cNOSの刺激は、DOXのための特定の受容体部位を有するc
NOSの結果であるか、またはDOXがNOSを刺激する一連の事象を開始させ
ると考えられる。この2種類の投与は、L−アルギニンが過剰に添加される故に
、L−アルギニンのcNOS処理に充分な基質も与え、それと同時にNOSの酵
素活性を刺激する。相乗効果であるかまたは付加効果であるかにかかわらず、明
らかなことは、「天然」五酸化二窒素の前駆基質とDOXとの「混合」が、これ
までに予想されなかったNO産生の増加を生じることである。
【0056】 例として、前記のL−アルギニンとDOXとの治療混合物は、バイパス手術ま
たは血管形成術による治療を受けやすい多拡散関節硬化症閉塞病巣を示す冠状動
脈撮影の際に胸痛を有する患者の冠状動脈に注入することができる。この治療は
、6〜12ヶ月で、側枝血流の改善ならびに狭心症発作の重度および頻度の減少
を生じると考えられる。
【0057】 本発明の方法は、哺乳動物患者、好ましくはヒト患者に、薬理学的に有効な量
のアルギニンおよびDOXのようなNOSアゴニストを投与することを含む。こ
の薬剤は、投与前に生体外で合わされるか、あるいは併用してかまたは同時に分
離投与され、他の生物学的活性剤の投与の前後24時間以内に一般に投与される
【0058】 投与は、経口、皮下および非経口投与を含む好適な方法で行うことができ、好
ましくは非経口または経口投与される。非経口投与の例は、静脈、動脈、筋肉お
よび腹膜投与である。用量および投与計画は、主として、阻害剤が治療目的に投
与されるかまたは予防目的に投与されるか、別々に投与されるかまたは混合物と
して投与されるか、生物学的損傷および患者のタイプ、患者の病歴、阻害剤また
は生物学的活性剤のタイプに依存する。量は、高い治療指数を得るのに有効な量
でなければならない。ヒトは一般にネズミおよびラットより長い期間にわたって
治療され、治療期間は、疾患過程の長さおよび薬剤有効性に比例する。用量は、
単一用量かまたは数日間にわたる複式用量であることができる。向上した生存率
、より速い回復、または症状の改善または除去を包含するがそれらに限定されな
い疾患または感染の改善を、治療された患者が示す場合に、本明細書に規定する
治療目的が達成される。好ましい複式用量が使用される場合、投与の回数は、例
えば患者のタイプ、疾患のタイプ、投与量などに依存する。医師は、日常試験に
おいて、どの投与経路および投与回数が特定の場合に最も有効であるかを確認し
なければならない。
【0059】 本発明の化合物および薬剤(例えば、L−アルギニンおよびDOXの両方)は
、医薬的に許容される担体と一緒に、前記のいずれかの治療効果のために使用す
ることができる。そのような組成物は、生理食塩水、緩衝生理食塩水、ブドウ糖
および水を包含するがそれらに限定されない滅菌した生物学的適合性医薬担体に
おいて投与することができる安定化化合物のような少なくとも1種類の他の薬剤
と組み合わせた薬剤形態であることができる。前記組成物は、単独で、あるいは
他の物質、薬剤またはホルモンと組み合わせて投与することができる。医薬的に
許容される担体は、活性化合物を医薬的に使用しうる製剤に加工しやすくする賦
形剤および補助剤も含んで成ることができる。処方および投与の技術について、
全体として引用によりここに援用するRemington's Pharmaceutical Sciences(M
aack Publishing Co., Easton,PA)の最新版にさらに詳しく記載されている。
【0060】 経口投与用医薬組成物は、当業者に良く知られている医薬的に許容された担体
を、経口投与に適した投与量で使用して、調剤することが出来る。このような担
体により、患者が摂取するために、錠剤、丸薬、糖衣錠、カプセル、液、ゲル、
シロップ、スラリー、懸濁液などとして、医薬組成物は、調剤することが出来る
【0061】 経口使用用医薬製剤は、固体賦形剤と活性化合物を組み合わせ、必要とあれば
得られた混合物を粉砕し、さらに必要とあれば、適当な助剤を添加した後、粉砕
混合物を加工し、錠剤あるいは糖衣錠コアを得る。適する賦形剤は、ラクトース
、ショ糖、マンニトール、あるいはソルビトールを包含する砂糖;とうもろこし
、小麦、米、ジャガイモ、あるいは他の植物からの澱粉;メチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、あるいはカルボキシメチルセルロースナト
リウム、などのセルロース類;アラビアガム、トラガントガムを包含するガム類
、およびゼラチン、コラーゲンなどのタンパク質類などのような炭水化物あるい
はタンパク質充填剤などである。必要な場合には、架橋されたポリビニルピロリ
ドン、寒天、アルギン酸、あるいはアルギン酸ナトリウムなどのようなそれらの
塩類などの分解剤又は溶解剤が加えられる。
【0062】 糖衣錠コアは、濃縮された砂糖溶液のような適当なコーテイング剤と組み合わ
せて使用しても良く、さらにそのコーテイング剤は、アラビアゴム、タルク、ポ
リビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/あ
るいは二酸化チタン、ラッカー溶液、および適当な有機溶媒あるいは溶媒混合物
を含んでいても良い。生産品の同定のために、あるいは活性化合物の量、例えば
投与量を特性づけるために、染料あるいは顔料を錠剤あるいは糖衣錠コーテイン
グに添加しても良い。
【0063】 経口で使用される医薬製剤は、ゼラチン製の柔軟な封止されたカプセルと同様
に、ゼラチン製のプッシュフィットカプセル、およびグリセリンあるいはソルビ
トールのような塗膜を含んでいる。プッシュフィットカプセルは、充填剤あるい
はラクトースあるいはデンプンのようなバインダー、タルクあるいはステアリン
酸マグネシウムのような滑剤、さらに必要に応じて、安定剤と混合した活性成分
を含むことが出来る。ソフトカプセルの場合には、活性化合物は、安定剤と共に
、又はなしで、脂肪油、液体あるいは液状ポリエチレングリコールなどのような
適当な液中に溶解しあるいは懸濁しても良い。
【0064】 非経口投与に適した医薬製剤は、水溶液中で、好ましくは、ハンクス溶液、リ
ンガー溶液、あるいは生理緩衝食塩水のような生理的に矛盾のない緩衝液中で製
剤しても良い。水性の注射懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、
ソルビトール、あるいはデキストランのような懸濁液粘度を増加させる物質を含
んでいても良い。さらに、活性化合物の懸濁液は、適当な油性の注射用懸濁液と
して製造される。適当な親油性溶媒あるいは賦形剤は、ごま油のような脂肪油、
あるいはオレイン酸エチルあるいはトリグリセリドのような合成脂肪酸エステル
、あるいはリポソームを包含している。必要により、懸濁液は、適当な安定剤、
あるいは高濃度溶液を得るために化合物の溶解度を増加させる試薬をも含んでい
ても良い。
【0065】 局所投与あるいは鼻投与用には、浸透させるべき特殊なバリヤーに対して適当
な浸透剤が、製剤に使用される。そのような浸透剤は、一般的には当業者に良く
知られている。
【0066】 本発明の医薬組成物は、当業者に良く知られている方法で、例えば従来の混合
法、溶解法、粉砕法、糖衣錠調製法、糊状化法、乳化法、カプセル化法、トラッ
プ法あるいは凍結乾燥の手段で製造してもよい。
【0067】 医薬組成物は、塩として提供しても良く、かつ限定されるわけではないが、塩
酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、マレイン酸、琥珀酸等を含む多くの酸を用いて
形成できる。塩は、対応する遊離の塩基の形をとるよりも、水溶液あるいは他の
プロトン溶媒にさらに溶けやすい。他の場合には、好ましい製剤は、pHの範囲
が4.5〜5.5出会って、使用前には緩衝液と組み合わされる、1−50mM
のヒスチジン、0.1%〜2%のショ糖、および2〜7%のマンニトールのいず
れか、あるいは全部を含んでいる凍結乾燥された粉であってもよい。
【0068】 医薬組成物を製造した後、適当な容器に入れ、かつ指示された条件で取り扱う
ようにラベルを貼ることもできる。ラベル貼りは、投与量、投与頻度、投与方法
を含む。
【0069】 DOXの治療効力のある投与量は、最初は細胞培養試験例えば、腫瘍性細胞あ
るいは、通常はネズミ、ウサギ、犬、あるいは豚のような動物モデルで評価され
る。この動物モデルは、適当な投与濃度範囲、および投与ルートを決定するため
にも使用される。その後そのような情報は、ヒトへの投与のための有効な投与量
およびルートを決定するために使用できる。
【0070】 正確な投与量は、治療を必要とする患者に関係する因子に照らし合わせて、開
業医により決定される。投与量および投与方法は、活性部分の充分なレベルを与
えるようにあるいは、希望の効力を維持するために、調整される。考慮されるべ
き因子は、疾病の深刻さの状態、患者の一般的な健康状態、年齢、体重、および
性別、食事制限、時間、投与頻度、薬の組み合わせ、作用の敏感性、および治療
の耐性/応答を包含する。長時間持続作用性の医薬組成物は、特定の製剤の半減
寿命およびクリアランス速度によるが、3〜4日毎に、1週間毎に、あるいは2
週間毎に、投与される。
【0071】 本発明の第2局面は、L―アルギニンの有益な効能に基づいている。上記で議
論したように、細胞内L―アルギニン(LA)は、一酸化窒素シンターゼ(NO
S)が一酸化窒素(NO)を遊離するために必要な基質である。しかしながら、
LAの細胞への供給が制限されると、NOSは、分子状酸素を、スーパーオキシ
ドアニオン(O2 2-)および心血管の機能不全および疾病の病理発生に結びつく
他の反応性フリーラジカルを生産する単独基質として利用する。
【0072】 内皮細胞(EC)におけるLA(0.1〜1mM)の細胞内全濃度は、 LA
(−3μM)に対するeNOSの Kmを大きく越えている。このことは、 eN
OSは基質で満たされており、かつ細胞内LAのレベルは、NO生産には限定さ
れていないということを示唆している。しかし、他の研究では、EC内では、ア
ルギナーゼによる分解、あるいはeNOS(例えば、非対称ジメチルアルギニン
)の細胞内で成長する抑圧遺伝子のほかに、細胞内分画化および除去により、L
Aの有用性は、大きく変化していることを示している。最近になり、同時発生の
細胞LA輸送体が、NO生産のためにLAをNOSに与える際に、細胞内LAレ
ベルよりもより重要であるかも知れないということが示された。したがって、L
Aの全細胞内濃度は、NOS作用のサイトに利用できるLAを、実際には反映し
ていないかも知れない。
【0073】 LAの供給は、制限されかつ正常状態および病理状態でNOの形成を削減する
。LAを用いたモルモットの治療では、正常な病理状態でアセチルコリンに対す
る血管拡張応答の時間を増大させることが示されてきた;ノルエピネフリン注入
による事前のストレスは、この昂進プロセスを強調する。アセチルコリンおよび
NOを放出するCa++―イオノフォアは、隔離された動脈環において耐性を誘起
出来ることが、これまで示されてきた。耐性は、LAの枯渇に関連し、かつLA
の過多により逆になる。 LAは、病理状態下でも制限される。心筋障害のハム
スターにおける内皮機能不全は、LAにより一変される。さらに急性高血糖症を
患っているヒトは、強い血管収縮および内皮機能不全を示すが、LAを低濃度静
脈内注入するだけで、完全に一変される。病理がLA欠乏に起因する他の疾病は
、高血圧、粥状動脈硬化、再狭窄―心臓発作後の血管形成、および再灌流傷害で
ある。同様に、これらの状況においてLAの添加は、内皮依存性緩和における欠
乏も改良する。
【0074】 細胞内LAは、細胞へのLAの輸送,LAにリサイクルされる細胞内L―シト
ルリンの量、LAの分解速度(アルギナーゼ)、LAのタンパクへの取り込み(
分画化)、および細胞内NOSの活性化の際に使用されるLAの量を包含したい
くつかの源から由来する。ECへのLAの取り込みは、担体が媒介する輸送体お
よび受動的拡散の2つにより、起こる。担体が媒介する飽和可能輸送体は、ナト
リウム依存性の活性輸送体;システムBα+およびナトリウム依存性の輸送体、
つまりシステムy+を含む(図2)。大抵の細胞に分配されるLAの大部分(8
0%)は、 y+輸送体を経由する。 LA輸送体の規制は、細胞膜ポテンシャル
を含む様に思われる。内皮細胞をATPおよびブラドキニンを含む過分極化剤に
暴露することは、LA取り込みを増加させるが、細胞を細胞分極の原因となる試
薬で処理すると、LA輸送の減少が観察された。さらに、フリーラジカルを含め
たy+輸送体の活性を減少させる因子が、NOSに対して利用されるLAをも減
少させる。
【0075】 輸送体規制因子のバランスが、マイナスであるときには、LA供給は制限され
、このためにO2 2-の以後の生産が、血管および器官の病状に貢献することにな
る。我々は、NOSアゴニストおよびLA取り込みへのNOドナーの効能をEC
により比較した。スーパーオキシドアニオン生産に対するNOS刺激の効能も、
LAおよびNOSアゴニスト;L−NAMEの有無においてテストした。
【0076】 材料および方法―薬および化学薬品 新鮮なウシ血管からの第1培養BAECは、地方の屠場(ジョージア州オーガ
スタ)から入手した。細胞培地M―199およびペニシリン/ストレプトマイシ
ンは、ジブコ社(メリーランド州、ゲイセルスブルグ)から、ウシの胎児の血清
および鉄を補給した子牛血清をハイクロン社(ユタ州、ローガン)から、さらに
サーマノックスカバーガラスをフィッシャー・サイエンチフィック社(ペンシル
バニア州、ピッバーグ)から購入した。NOドナージプロピレントリアミンNO
NOate(DPTA)は、カルビオケム社(カリフォルニア州ラホーラ)から
、L―[2.3.4.5−3H]―アルギニンモノハイドロクロライド(比重2.
26Tbq/mmol;61.0Ci/mmol)は、アマーシャム社(イリノ
イ州アーリントンハイツ)から、およびエコシント−Aシンチレーション流体は
、ナショナル・ダイアグノスチックス社(ジョージア州、アトランタ)から購入
した。s―ニトロソアセチルペニシルアミド(SNAP)に加えて、NOSアゴ
ニストサブスタンスP(SP)、ブラドキニン(BK)、アセチルコリン(Ac
h)およびその他の全ての化学薬品は、シグマ・ケミカル社(ミズーリー州セン
トルイス)から購入した。
【0077】 ウシ大動脈内皮細胞中でのL―アルギニン輸送体系の特性評価 ウシ大動脈内皮細胞(BAEC、26管路)を、5%のウシ胎児血清、15%
の鉄を補給した子牛血清、およびペニシリン/ストレプトマイシンで補給した細
胞培地M―199を用いて、100mmの皿中に維持した。実験に先立って、細
胞を1:4に割り、24枚の皿に移し、さらに合流するように生育させた。細胞
に供給されたLAに対するy+輸送体の寄与度を求めるために、BAECを、2
0nMの[3H]― LAを含む取り込み緩衝液(HEPES,25mM;CaCl 2 ,1.8mM;KCl,5.4mM;コリン、140mM;MgSO4,0.8
mM;グルコース、5mM)中で、 1、2.5、5、15、30および60分間培養した。氷冷した緩衝液を添加す
ることによりLAの取り込みを終了し、細胞を1mlの緩衝液で3回洗浄した。
最後の洗浄後、1mlの0.5%ドデシル硫酸ナトリウムを0.1NNaOH中
に添加することにより、細胞を溶解させた。細胞溶解物を、15mlのエコシン
ト−Aシンチレーション流体に添加し、[3H]― LAの量をシンチレーション分
光法(ベックマン・インストルメント社)で求め、さらにLAの全細胞輸送を描
写した。コリンに対して塩化ナトリウムを置換し、上記のように培養して、シス
テムBα+経由のLAの細胞取り込みを求めた。両輸送体に対して求められしか
もy+単独に対して観察される取り込みの差が、ナトリウム依存性システムBα+ により貢献されるLA取り込みの量を表している。さらに、過剰(10mM)の
ラベルの無いLAの存在下に1、2.5、5、15、30および60分に対する
[3H]― LAの細胞取り込みに対して、 y+輸送体およびBα+輸送体の特性評
価を行うという実験を行った。これらの結果から、我々は、非特異性細胞結合お
よび拡散が、みかけのLAの取り込みに対してどの程度貢献しているのか、さら
に実験値からさらにどの程度引くのかを求めることが出来る。 LAの細胞外レ
ベルがミリモル濃度内にあるときにのみ、LAの受動的な非飽和拡散が起こりう
るということを以前から報告してきた。
【0078】 NOSアゴニストおよびNOドナーの存在下での[3H]― L−アルギニンの細
胞取り込み NOアゴニストブラジキニン(BK、μM)、サブスタンスP(SP、1μM
)およびアセチルコリン(Ach、5μM)、あるいはNOドナー、s―ニトロ
ソアセチルペニシルアミド(SNAP, 200μM; NOの0.4μMに相当
)およびジプロピレントリアミンNONOate(DPTA、10〜0.01μ
M; NOの20〜0.02μMに相当)により、1、2および4時間予備培養
を行った。これらの治療時間の終わりに、取り込み緩衝液で細胞を洗浄し、[3
]― LAを含む取り込み緩衝液中で1時間培養を行った。予備培養を行っていな
いが、むしろ2,15、30あるいは60分間処理するために急速に暴露した他
の細胞は、重水素化した両LAを含む取り込み緩衝液および急性期間の処理をし
て培養した。 LAの取り込みを終了し、 LAの全細胞輸送は、上述のように求
めた。
【0079】 NOSアゴニストの存在下での細胞スーパーオキシドアニオン形成 BAECによるO2 2-の生産は、1995年、プリチャードらによるフェリシ
トクロームCのスーパーオキシドジムスターゼによる抑制可能な還元を、スペク
トル分光法的に測定することにより、求められる。BAECは、10.5×20
mmのフィブロネクチンをコートしたサーモノックスカバーグラスを含む50m
mの皿の中で、培養基で培養した。合流に到達した後、ダルベッコのリン酸緩衝
生理食塩水(DPBS)で、3回(3ml)細胞を洗浄し、また2つのカバーグ
ラスは、互いに向き合っているディスポーザブル・プラスチックキュベット中に
置いた。DPBS(1.8ml)は、フェリシトクロームC(最終濃度;50μ
mol/L)に加えて、キュベット中にゆっくりと置いた。キュベットを試薬混
合用に転化し、細胞単独に対して550nm波長でスペクトル分光器を用いて、
吸光度を60分間記録し(基礎量のO2 2-生産)、かつ細胞は、SP(1μM)
あるいはA―23187(1μM)を用いて刺激した。補給的な細胞外LAある
いはLA類似L−NAMEが、形成されたスーパーオキシドアニオン量を妨害す
るか削減するかを決定するために、LA(5×10―4M)およびL−NAME
(5×10―4M)を治療前に添加するという実験を行った。時間にわたって吸
光度の変化を求め、発生したスーパーオキシドアニオン量[ε=2100cm―1 ・(mol/L)―1]は、時間にわたって求められ、そしてピコモルO2 *― /
分/106細胞として報告された。
【0080】 データ解析。データは±S.E.M.の平均値として表現される。 実験群のデータとそれらの適当なコントロールとの比較は、ANOVAあるい
はペアになった学生のt検定を用いて行われる。0.05あるいはそれ以下のA
p値は、有意な差を示していると考えられた。
【0081】 図2は、 NOSへのLA供給ダイナミクスの概略図である。LAレベルは、
担体により媒介されたNa+―非依存性の輸送体y+の活性により主として維持さ
れるが、 Na+―依存性の輸送体Bα+ および受動的拡散は、15%未満を説明
する。LAのNOSへの合流輸送は、NO生産を制御することができる。しかし
ながら、NOSへのLA供給は、EC内での分画化、アルギナーゼ活性あるいは
NOSによるLAの利用により、限定できる。我々は、NOおよびスーパーオキ
シドアニオンが、輸送体y+の活性を減少させ、NOSに利用できるLAをも減
少させるものと信じている。集約すると、供給対需要の合計あるいはNOSへの
LAの利用性が、NOあるいはスーパーオキシドアニオンが形成されるかどうか
を決定するであろう。
【0082】 LAのBAEC中への細胞輸送 図3に見られるように、初期データは、 BAEC中への細胞[3H]― LAの
輸送が、1時間の間まで直線的に起こることを示している。図3は、[3H]― L
―アルギニンの細胞取り込みに対するBα+輸送体およびy+輸送体の作用を示す
。ウシ大動脈内皮細胞は、重水素化したL―アルギニンを含む取り込み緩衝液を
用いて培養され、さらに時間をかけて細胞に供給される[3H]― L―アルギニン
の量は、「方法」の中で記述したように求められる。1点鎖線は、 Bα+輸送体
およびy+輸送体による[3H]― LAの取り込み;実線は、 y+輸送体による[3
H]― LAの取り込みである。データは±S.E.M.の平均値として表される
。我々は、これらのBAECへのLAの主要な輸送体は、細胞に供給される[3
]― LAの約85%の責任をもつy+輸送体であることを発見した。 Bα+輸送
体は、全輸送10%の平均の割合を占める。全細胞LA取り込みの%としての受
動的拡散は、可変であり、取り込みの時間が増加するにしたがって減少し、取り
込みの15〜60分の間に、それぞれ全細胞LA輸送の5〜1.5%の割合を占
める。
【0083】 LA細胞取り込みに対するNOSアゴニストの効果 図4、5および6に見られるように、LA輸送体の活性は、 NOSアゴニス
トを選択するための急性暴露後に増加する。図4は、ウシ大動脈内皮細胞におけ
る[3H]― LAのy+輸送体に対するブラジキニン(BK、1αM)の作用を示
している。細胞をBKに暴露し、重水素化されたLAを含むナトリウムーフリー
の取り込み緩衝液を用いて培養され、かつ細胞に供給される[3H]― LAの量は
、「方法」として記載したように定められた。データは、±S.E.M.の平均
値として示された;コントロール値からP<0.05である。図4に見られるよ
うに、ブラジキニン(BK)は、LAの細胞輸送を、15分暴露後に観察された
最大42%の増加まで高め、30分および60分間の治療後に起こったのはやや
少ないがまだかなりの、39%および16%の増加をそれぞれ伴った。BAEC
のBKへの長時間暴露は、 LAの細胞取り込みを、2時間暴露後38%だけ高
めた。3時間および5時間暴露後にも同様の大きな増加幅が観測され、それぞれ
19%および22%の輸送の増加を伴った。
【0084】 図5は、ウシ大動脈内皮細胞における[3H]― LAのy+輸送体に対する物質
P(SP、1μM )の効果を示している。細胞をSPに暴露し、重水素化され
たLAを含むナトリウムーフリーの取り込み緩衝液を用いて培養され、かつ細胞
に供給される[3H]― LAの量は、「方法」として記載したように定められた。
データは、±S.E.M.の平均値として示された;コントロール値からP<0
.05である。図5に見られるように、物質P(SP )も、細胞へのLAの細
胞取り込みを増加させるのに有効である。SPは、 LAの細胞中へのy+輸送体
を、たった15分暴露後に24%増加した。このような高められた LA取り込
みは、30分および60分の暴露の間維持され、24%および21%の増加をそ
れぞれ伴った。さらに、[3H]― LAの細胞輸送に対するSPの効能は、さらに
長時間の間SPで前処理後に高められた。BAECをSPに2時間暴露後、 y+ 輸送体活性は、コントロール値から34%だけ高められた。このような輸送体活
性の増加も、3時間および5時間暴露後にも維持され、27%および21%の細
胞LAの増加をそれぞれ伴った。
【0085】 [3H]−LAの細胞の取込みにおける第三のNOSアゴニスト、アセチルコ
リン(Ach)の効果は、図6に示される。図6は、ウシ大動脈内皮細胞での[ 3 H]−LAのy+輸送におけるアセチルコリン(Ach、5μM)の効果を示す
。細胞を、Achに暴露させ、そして重水素化LAを含むナトリウムフリーのの
取込み緩衝液で培養し、そして細胞に送出される[3H]−LAの量を、「方法
」に記述されるとおり測定した。データは、平均値のS.E.M.(標準誤差)
として示される;コントロール値からp<0.05。Achを用いた培養は、全
ての期間をかけてLA輸送を増加させた。[3H]−LA取込みの22%増加が
、Achに2分間暴露させた後に観察された。Achの添加の15分後、LA取
込みは、27%の最大限の増加に達した。30または60分間のAchを用いた
場合は、それぞれ、LA取込みの16および15.5%増加を生じた。
【0086】 LAの細胞の取込みでのNOドナーの効果。図7は、ウシ大動脈内皮細胞での
3H]−LAのy+輸送におけるs−ニトロソ−アセチル−ペニシラミン(SN
AP、200μM;0.4μMのNOに等価である)の効果を示す。細胞を、S
NAPにさせ、そしてトリチウム化LAを含むナトリウムフリーの取込み緩衝液
で培養し、そして細胞に送出される[3H]−LAの量を、「方法」に記述され
るとおり測定した。データは、平均値のS.E.Mとして表される;コントロー
ル値からp<0.05。図7に見られるとおり、200μMのSNAP(0.4
MのNO)を用いた内皮細胞の取扱いは、10分間の暴露の後生じる37%まで
のY+輸送体の活性を明らかに増加させた。この上昇は、30分の暴露の後には
見られなかった。1時間までに、[3H]−LAの取込みを、22%まで減少さ
せた。阻害は、NOへの2、3および5時間の暴露の後、それぞれ、観察される
46、45および36%減少で維持された。
【0087】 [3H]−LAの細胞の取込みでの減少が、SNAPから放出されるNOによ
りるかどうかを確認するために、別のNOドナーDPTA−NONOateを用
いて実験を行った。短期間(t1/2−10分)中に多量のNOを示すSNAPと
異なり、DPTA−NONOateの使用は、時間に対して一定であるNOのよ
り遅く(t1/2−5時間)より持続的な放出を許容する。図8は、ウシ大動脈内
皮細胞での[3H]−LAのy+輸送におけるジプロピレントリアミンNONOa
te(DPTA、10〜0.01μM;20〜0.02μMのNOに等価である
)の効果を示す。細胞は、DPTAに暴露され、そしてトリチウム化LAを含む
ナトリウム不含取込み緩衝液で培養され、そして細胞に送出される[3H]−L
Aの量を、「方法」に記述されるとおり測定した。データは、平均値のS.E.
Mとして表される;コントロール値からp<0.05。1μMのDPTA−NO
NOate(2μMのNO)への暴露は、初期に(15および30分間)にy+
システムにおける明らかな効果をなんら示さなかった;しかし、LA輸送につい
ての22、24および29%の明らかな阻害が、それぞれ、1、2および4時間
暴露後に観察された(データは示されず)。図8から、この抑制は、それぞれ、
0.01、1および10μM(20、2および0.02μMのNO)の濃度で2
時間暴露された後生じる20、24および44%の最大阻害で濃度依存するよう
であった。
【0088】 細胞のスーパーオキシドアニオン形成−細胞のスーパーオキシドアニオン形成
におけるNOSアゴニストの効果。BAECスーパーオキシドアニオン形成にお
ける細胞外のLAまたはNOSアンタゴニストL−NAMEの効果を測定するた
めに、スーパーオキシドアニオンの細胞の生成が、単独(基本)で、そしてLA
またはL−NAME補足の同時存在を伴い、もしくは伴わずに、SP(1μM)
またはカルシウムイオノフォアA−23187(1μM)を用いた治療の間に監
視される、実験を行った。図9は、ウシ大動脈内皮細胞(BAEC)でのサブス
タンスP(SP、1μM)またはスーパーオキシドアニオン(O2 2-)形成を誘
導されたカルシウムイオノフォアA−23187(CI、1μM)についてのL
−アルギニン(LA、5×10-4M)およびn−ω−ニトロ−L−アルギニンメ
チルエステル(L−NAME、5×10-4M)の効果を示す。BAECを、LA
またはL−NAMEの存在または不在下でSPまたはA−23187で治療し、
そしてO2 -生成を、60分間の期間をかけて測定し、そして「方法」で記述され
るとおり基本的レベルで比較した。データは、平均値のS.E.M.として表さ
れる;対照値からp<0.05。図9は、O2 2-が、BAECによって生成され
ること、そしてLAではなくL−NAMEでの補足は、100%までO2 2-の基
本的生成を防止することを示す。SPまたはA−23157の添加は、それぞれ
、3.5および2.5倍まで、基本レベルより上にO2 2-生成を明らかに増加さ
せた。LA(5×10-4M)またはL−NAME(5×10-4M)を用いた同時
治療は、それぞれ、51および81%までSPによって導入されたO2 2-を有効
に減少させた。O2 2-生成におけるLAおよびL−NAMEの同様の阻害効果は
、カルシウムイオノフォアA−23167がNOS活性化を誘導するために使用
される場合に観察され、そしてそれぞれ、60および58%阻害が、LAおよび
LA−NAMEで観察された。
【0089】 細胞にへのLAの輸送は、内皮のNOS(eNOS)とのLAの適切な結合が
生じうるような適切なLAレベルを維持するために重要である。したがって、y + 輸送体システムに影響する因子は、NOの生成を制限する能力を示す。アンプ
ルLAなしに、eNOSは、疾病の病原に寄与しうるO2 2-を形成するためにO2 を単独で利用する。結果として、LA供給およびスーパーオキシド生成に影響す
る他の因子を制御することは、正常な、並びに病理学上の環境で有益である。
【0090】 BAEC中における細胞のLA輸送システムが、ここに特徴づけられる。ここ
に表されるデータは、LA供給の一次源が、システムy+輸送体の活性を通して
いること、およびLAの細胞への送出は、2時間かけて線状に生じることを確認
する。さらに、我々は、システムBe+輸送活性および受動拡散が、基本の条件下
で、BAECへのLAの送出に最小限に寄与することを確認した。我々の実験結
果は、ヒト臍帯のECおよびブタの大動脈ECを用いて観察されるものに類似し
た。どの輸送機構を研究すべきかを決定するために、これらの実験を行うことが
重要である。
【0091】 ここに表されるデータは、BKが、LAの細胞の取込みでの増加を引き起こす
ことを示す。これらの結果は、Bogleらによる研究に一致し、マイクロキャ
リアビーズで育成されるブタ大動脈内皮細胞が、BKの存在下で、10分以内に
、それらの[3H]−LAの細胞の取込みを増加させる。これらの結果に加えて
、我々は、LAの細胞の取込みのこの増進は、BKに暴露して15分から2時間
まで維持されることを示すことができた。より重要なことは、2つの他のNOS
アゴニスト、つまりSPおよびAchについてのy+輸送体活性での増加を示す
ことができたことである。前述のように、細胞膜ポテンシャルでの負の変換は、
+システム活性が維持される機構であると考えられる。y+システムの刺激に関
連した過分極は、第一の増加する細胞内Ca++によって起こると考えられる。C
++依存性カリウムチャンネル(KCa)におけるこの増加は、K+流出および過
分極を生じる。BK、SPおよびAchは、細胞の過分極を誘導することも示さ
れたので、これらのデータは、観察されたy+輸送体活性における増加が、同様
の機構によって生じたことを示唆する。
【0092】 興味深いことに、NOドナー、つまりSNAPについての我々のデータは、1
0分以内のy+輸送体の初期の刺激を描き、続いて「交差」効果であるNOへの
さらに長期化した暴露での、細胞のLA取込みの変化およびその後の阻害がない
ことを描写する。LAの細胞の取込みの初期の増加は、NOが周知のように細胞
の過分極を引き起こすことが知られていると予測される。しかし、1から4時間
の長い暴露が、LA輸送の際立った減少を生じた。これらのデータは、NOへの
細胞の長期化した暴露を刺激するための様々のNOドナーDPTAを使用するこ
とによって確認された。DPTAは、時間をかけてゆっくりとNOを放出し、し
たがって、NO暴露の長い期間を反復するために使用された。NOSアゴニスト
を使用して観察されるものに類似のNO暴露でy+輸送体活性の継続した増加を
見出すことが予測されうるが、NOの酸化特性が、長い暴露期間で見られる細胞
のLA輸送の減少に起因しうるという証拠がある。SNAPからの一定の気体注
入および放出を通して、NOは、y+システム輸送活性を減少させることが示さ
れた。ジスルフィド還元剤ジチオスレイトールを用いた処理が、輸送体活性を回
復させるので、細胞へのLAのy+輸送におけるNOの負の効果は、輸送体タン
パク質中のメルカプト基の酸化に関連していると決定された。さらに、メルカプ
ト基反応性化合物N−エチルマレイミド(NEM)およびアクロレインを用いた
内皮細胞の治療は、y+輸送体活性を減少させた。集約的には、これらのデータ
は、細胞のy+LA輸送体活性におけるNOの効果が二倍であることを示唆する
。急性暴露により見られる初期の効果は、むしろ、NOの過分極特性によるよう
であるが一方で、NOへのいっそう長期化した暴露で観察される後者の抑制効果
は、NOの細胞過分極と輸送酸化特性との合計の結果であり、そして後者は、い
っそう優勢になる。
【0093】 SNAPについて記された時間に対する輸送機能における二相効果は、NOS
アゴニストに対する長期間暴露で治療された細胞では観察されなかった。NOS
の刺激が、y+輸送システムのNO生成および酸化をも増加させ、それによりS
NAPで観察されるものに類似のLA取込みの阻害を生じることが予測される。
NOSアゴニストとの二相の作用の欠如について、NOS活性化により生成され
るNOの量が、SNAPから放出されるNOの量よりはるかに少ないことから説
明できる。したがって、NOS由来のNOのレベルは、決して、y+輸送体の明
らかな酸化のために十分なほど決して高く蓄積しない。NOSアゴニストを用い
たLA輸送の阻害の欠如は、NOSでの刺激により、LAが、L−シトルリンお
よびNOを形成する前に、中間体NG−ヒドロキシル−L−アルギニン(l−H
OArg)に変換されるという事実からも説明できる。L−HOArgは、酸化
防止剤およびアルギナーゼの阻害剤であることが知られている。したがって、L
−HOArg中間体は、新たに形成されたNOによって酸化から保護を与える。
オルニチン回路でのLAの代謝を防止することによって、eNOSに利用できる
LAの総量は、増加でき、そして、O2 2-形成における減少を導く。これらの両
方の作用は、システムy+輸送体を不活性化から保護するに違いない。
【0094】 そこで、y+輸送システムを介した細胞へのLAの輸送は、不都合にも、NO
のレベルを上昇させながら改質されうる。高い濃度のNOは、NOSが一定に刺
激される環境で起こりうる。NOS活性が増加されたことに関連した病態生理学
の条件としては、アンギオテンシンII(高レニン基本で、腎血管高血圧症)で
の上昇によって指向される低酸素症、高血糖症および高血圧状態が挙げられる。
NOS活性が増加すること(LA需要)と、アルギニン取込みが減少すること(
LA供給)の組合せは、LA欠乏(「需要−供給ミスマッチ」)を作り出すポテ
ンシャルを示し、虚血−再灌流傷害のような状態で見られるスーパーオキシドア
ニオン生成の増加を生じさせ得る。O2 2-生成およびNOS活性が増加されるこ
とは、高血糖症に関連していることも示す。
【0095】 BAEC単独、およびNOSアゴニストでの治療の間中のO2 2-の生成は、こ
こに特徴づけられる。さらに、LAおよびL−NAMEの同時添加を伴って基底
的及びNOSアゴニスト誘導O2 2-生成の効果が、ここに表された。データは、
BAECが、時間で増加するO2 -を生成すること、およびL−NAMEでの補足
が、基底のO2 2-生成を減少させることを示す。L−NAMEが、選択性NOS
アンタゴニストであるので、これは、観察される基底のO2 2-の一次源が、eN
OSからのものであることを示唆する。SPまたはA−23187を用いたBA
ECの刺激は、基底のレベルよりさらに大きなO2 2-の量を生成した。興味深い
ことに、O2 -の生成の際立った減少が、LAまたはL−NAMEのいずれかの細
胞外の添加、続いてSPおよびA−23187を用いた治療により観察された。
これらのデータもまた、の生成ではなく、アゴニスト誘導eNOS活性化に関連
した過度のO2 2-形成が、LA補足で改善され得たことを示唆する。
【0096】 集約的に、我々の知見で強力に示唆することは、細胞内のLAレベルが、NO
生成のためにNOSによって要求されるLAの濃度をはるかに超過しても、NO
Sによる活用に利用できるLAの量が、慢性eNOS刺激の条件で特に不十分で
あり得ることである。このLAパラドックスについての説明は、McDonal
dおよび同僚の研究によって与えられる。カベオリン、eNOSおよびy+輸送
体に特異的な抗体と共にブタの肺の動脈内皮細胞を使用して、McDonald
らは、これら全てのタンパク質が、血漿膜小胞内に同時位置決定されることを示
した。これは、この複合体に関連したeNOSが、全体の細胞内LAから分離さ
れること、そしてNO生成についての小胞内のy+輸送体を介して細胞内にLA
のデノボ輸送に依存することを示唆する。輸送体が、酸化で見られるように損傷
を受ける場合、LA供給は、すぐに制限され、そして内皮機能障害の原因になり
うる。さらに、このeNOS/y+輸送体−小胞複合体は、内皮機能障害が、細
胞外LAを増加させながら、すばやく逆行される理由を説明しうる。いったん輸
送体が止められると、LA濃度勾配が増加し、そして細胞へのLAの送出は、受
動拡散に移行される。したがって、LAの細胞外の補足は、担体の媒介した輸送
体の完全な状態を維持できない場合にLAの受動拡散を引き起こす上で助けとな
りうる。
【0097】 結論として、我々は、全体的細胞内LAから独立して、システムy+を介して
NOSに同時にLA供給することが、血管機能を樹立および維持する上で重要で
あると思う。NOSアゴニストおよびNOそれ自身を含めた因子は、y+活性を
制御することは明らかであり、そしてこれらの因子の合計は、NOおよびスーパ
ーオキシドアニオン形成を決定する上で重要であり、その両方が、血管機能障害
および疾病に寄与する。
【0098】 したがって、栄養補助食品を含めた他の酸化防止剤とL−アルギニンを合せる
ことで、スーパーオキシドアニオン生成に関連した疾病を治療するときに最も有
益な結果を与えることは明らかである。
【0099】 特別な利益のある2つの栄養補助食品は、銀杏及びサンザシ抽出物である。銀
杏は、心臓、脳および他の身体の部分に対する、血液循環を増強し、酸素の供給
を増加させるということが科学的文献で報告された。血液循環を増強し、そして
酸素供給を増加するこの能力は、記憶を改善し、そして筋肉痛を緩和するのに有
用であると思われる。酸化防止剤としても作用し、抗加齢効果を有し、血圧を減
少させ、血液凝固を阻害し、そして耳鳴り、目眩、聴覚消失、インポテンスおよ
びレーノー疾病に有用である。銀杏は、何人かについてはアルツハイマー病の初
期進行を低下させることが示された。
【0100】 サンザシ抽出物は、冠状血管を拡張し、コレステロールレベルを低下させ、そ
して心筋を回復させることが示された栄養補助食品である。細胞内のビタミンC
レベルを増加させることも知られている。したがって、サンザシ抽出物は、貧血
、心臓血管および循環器障害、高コレステロール血症に有用であり、そして免疫
状態を増強するために有用であると考えられる。
【0101】 本発明の第三の態様は、L−アルギニン単独でのホモシステイン血症の治療、
防止または改善である。高ホモシステイン血症は、血管EC機能不全、および糊
状性動脈硬化症および糊腫性血栓症の危険が増加したことに関連する。ホモシス
チン(ホモシステイン)自己酸化の間の遊離基形成は、その血管の毒性に関連し
ている。ホモシスチン(ホモシステイン)に対する長期EC暴露は、一酸化窒素
シンターゼ(NOS)活性を限定し、それにより、酸化的損傷に対するECの傷
つきやすさを増加させる(Stamlerら、1993年)。これらの効果が、
NOS基質LAの細胞利用性での変更による可能性があるかどうかを知るために
、我々は、D,L−ホモシステイン(DLH)および自己酸化産物つまりL−ホ
モシステインチオラクトン(LHT)のLA輸送体における効果を試験した。ウ
シの大動脈ECを、6および24時間、DLHおよびLHT(1.1〜5mM)
に暴露させ、そしてその後、1分間、50mM[3H]−LAで培養した。細胞
を、氷冷緩衝液で洗浄し、0.1NのNaOH中の0.5%SDSに溶解させ、
そして放射能を測定した。DLHは、6時間で濃度依存手段でLA取込みを増加
させた。53%の最大限の増加が、5mMのDLHで観察された。しかし、24
時間後、暴露LA取込みは、減少された(25〜40%)。LHTは、6および
24時間の暴露後にLA輸送での用量に関連した減少を生じた。
【0102】 結論として、DLHは、時間に対してLA輸送における二相の効果を生じた。
短期間DLH処理が、NOSアゴニストに対するNO生成における用量依存性の
増加を誘導する(Upchurchら、1997年)ことがわかったので、LA
輸送(6時間)での初期の増加は、eNOS活性が増強されたことによる可能性
がある。対照的に、長いDLH暴露と、6から24時間の酸化産物LHTへの暴
露は、LA輸送機能を抑制する。LA利用性におけるこの減少は、NO生成から
スーパーオキシド形成にNOS活性を移行させることによって、EC機能不全を
悪化させる可能性がある。本発明のこの態様は、L−アルギニン単独、または他
の治療剤と組合せて高ホモシステイン血症を治療する方法を支持する。
【0103】 好ましい具体例は、詳細に記述されたが、種々の変化、置換、および改変は、
ここに付随される請求項によって定義されるとおり本発明でなされうると解釈さ
れるべきである。例えば、前述のL−アルギニンおよびDOXの治療混合物は、
跛行を罹っている患者における末梢血管の疾病を診断するために使用されるカテ
ーテルに代替的に注入されうる。本発明は、ここに付属した請求項によってのみ
定義されるべきである。
【0104】 前述は、相当詳細に規定されているが一方で、配列は、説明のために表される
ものであって、限定のためではない。当業者の見地および能力の範囲内にある上
に開示された技術の、等価物を含めた修飾および改善は、ここに付随される請求
項の範囲内に含まれる。膨大な修正、改質および変化は、ここに記述される発明
の概念から逸脱することなしに、上の説明の特異性に関してなされうることは、
当業者に十分に明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 図1Aは、抜粋した化合物、およびL―アルギニンのNOへの転化、および提
案されたL―アルギニン依存経路および非依存経路の概略図のトップ部分である
【図1B】 図1Bは、提案されたL―アルギニン依存経路および非依存経路の概略図であ
る。
【図2】 図2は、NOSへのLA供給ダイナミクスの概略図である。
【図3】 図3は、[3H]―L―アルギニンの細胞取り込みに対するBo+およびy+輸送体
の効能を示す。
【図4】 図4は、ウシ大動脈内皮細胞における[3H]― LAのy+輸送体に対するブラ
ジキニン(BK、1αM)の効能を示す。
【図5】 図5は、ウシ大動脈内皮細胞における[3H]― LAのy+輸送体に対するサブ
スタンスP(SP、1μM)の効能を示す。
【図6】 図6は、ウシ大動脈内皮細胞における[3H]― LAのy+輸送体に対するアセ
チルコリン(Ach、5μM)の効能を示す。
【図7】 図7は、ウシ大動脈内皮細胞における[3H]― LAのy+輸送体に対するs−
ニトロソ−アセチル−ペニシラミン(SNAP,200μM; 0.4μM の
NOに相当する)の効能を示す。
【図8】 図8は、ウシ大動脈内皮細胞における[3H]― LAのy+輸送体に対するジプ
ロピレントリアミンNONOate(DPTA,10―0.01μM; 20―0
.02μM のNOに相当する)の効能を示す。
【図9】 図9は、ウシ大動脈内皮細胞(BAEC)における物質P(SP、1μM)あ
るいはカルシウムイオノフォアA23187(CI、1μM)に誘起されるスー
パーオキシドアニオン(O2 2―)形成に対するL―アルギニン(LA、5×10
4M)およびn―ω―ニトロ―L―アルギニンメチルエステル(L−NAME
、5×10―4M)の効能を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月16日(2001.8.16)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1B
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図1B】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図4】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図5】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図6】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図7】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図8】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/525 A61K 31/525 35/78 35/78 B C H V 45/00 45/00 A61P 3/06 A61P 3/06 9/08 9/08 9/10 9/10 9/12 9/12 9/14 9/14 13/12 13/12 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C084 AA16 BA44 MA52 MA57 MA59 MA60 MA65 NA14 ZA36 ZA39 4C086 AA01 AA02 BA08 BC13 BC50 CB09 GA02 GA07 MA02 MA03 MA52 MA57 MA59 MA60 MA63 MA65 MA66 MA67 MA70 NA14 ZA36 ZA39 ZA42 ZA81 ZC33 4C088 AB02 AB12 AB51 AB56 AB59 AB88 AC01 AC04 AC12 BA08 MA52 MA57 MA59 MA60 MA63 MA65 MA66 MA67 ZA36 ZA39 ZA42 ZA81 ZC33 4C206 AA01 AA02 CA19 HA32 MA03 MA76 MA77 MA79 MA80 MA83 MA85 MA86 MA87 ZA36 ZA39 ZA42 ZA81 ZC33

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドキサゾシンおよびNOSの基質の治療用混合物。
  2. 【請求項2】 前記NOSの基質がL−アルギニンと生物学的に等価である
    請求項1に記載の治療用混合物。
  3. 【請求項3】 前記NOSの基質がL−アルギニンである請求項1に記載の
    治療用混合物。
  4. 【請求項4】 血管拡張または血管緊張緩和により被験者における疾病状態
    を治療する方法であって、以下から成る方法。 被験者を選択すること; L−アルギニンおよびドキサゾシンの混合物を投与すること; 被験者の血管緊張緩和の周期的指標を得ること;および 血管緊張緩和の望ましい状態が得られるまで投与を持続すること;
  5. 【請求項5】 混合物を静脈内、頬内、冠状動脈内、動脈内、筋肉内、局所
    的、鼻腔内、直腸内、舌下、経口、皮下に、パッチまたは吸入により投与する請
    求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記疾患が高血圧、高コレステロール血症、高血圧性心疾患
    、冠状心疾患、心臓血管疾患、脳血管疾患および腎血管疾患である請求項4に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 前記冠性心疾患が血管形成術後の再狭窄である請求項6に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 L−アルギニンおよびドキサゾシンをインヴィボで混合する
    請求項4に記載の方法。
  9. 【請求項9】 L−アルギニンおよびドキサゾシンを治療用濃度で投与する
    請求項4に記載の方法。
  10. 【請求項10】 L−アルギニンの治療用濃度が7.5重量/容量%から約
    30重量/容量%(g/ml)である請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 一酸化窒素シンターゼを刺激して一酸化窒素を生成する方
    法であって、以下からなる方法。 L−アルギニンおよび一酸化窒素シンターゼのアゴニストを一酸化窒素シンタ
    ーゼレセプターを有する被験者に投与することであって、前記アゴニストはドキ
    サゾシンである; 前記一酸化窒素シンターゼのアゴニストで一酸化窒素シンターゼを望ましいレ
    ベルまで刺激すること;
  12. 【請求項12】 前記L−アルギニンが過剰のドキサゾシンである請求項1
    1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 患者に投与する前に治療上有効量のL−アルギニンを治療
    上有効量のドキサゾシンと組み合わせる請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】 非医薬用または栄養補給用NOSアゴニストおよびL−ア
    ルギニンの生物学的等価物からなる処方であって、前記アゴニストをサンザシ抽
    出物、銀杏、アリシン(ニンニク)、メラトニン、葉酸、ニワトコの実抽出物、
    ブドウ種子リボフラビン、フィトエストロジェン、大豆イソフラビン、レスベラ
    テロールおよびケルセチンからなる群から選択する処方。
  15. 【請求項15】 L−アルギニンおよびNOSアゴニストを含んでなる混合
    物であって、前記NOSアゴニストが選択的α−1ブロッカーである混合物。
  16. 【請求項16】 L−アルギニンおよびNOSアゴニストの混合物を投与す
    ることからなる疾病状態を治療する方法。
  17. 【請求項17】 さらに選択的α−1ブロッカーを投与することからなる請
    求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記選択的α−1ブロッカーがプラゾシンである請求項1
    7に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記選択的α−1ブロッカーがテラゾシンである請求項1
    7に記載の方法。
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