JP2002516661A - 細菌に対する抗生物質の感受性の測定方法 - Google Patents

細菌に対する抗生物質の感受性の測定方法

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Abstract

(57)【要約】 標的微生物に対する抗生物質の最小阻止濃度を測定する方法および装置を提供する。本方法は、(a)微生物の増殖培地(14,34)を準備する工程、(b)マーカー(このマーカーは当該マーカーの濃度に相応する大きさのシグナルを有する)と混合した抗生物質を含む検知可能な試薬を準備する工程、(c)上記試薬を上記増殖培地中に、上記抗生物質および上記マーカーの濃度勾配(18,40)を上記培地中に作るように導入する工程、(c)上記増殖培地に上記標的微生物を接種する工程、(d)上記接種済みの増殖培地を上記標的微生物が上記増殖培地内の第一のセクション(20,42)で検出可能な量に増殖するのに十分な時間インキュベートする工程、(e)検出可能な標的微生物の増殖を有する増殖培地の第一のセクションおよび検出可能な標的微生物の増殖を実質的に有さない第二のセクション(24,46)の間の増殖境界(28,48)を決定する工程、(f)上記増殖境界における上記シグナルの大きさを測定する工程、(g)上記で測定したシグナルの大きさを用いて上記抗生物質の最小阻止濃度を求める工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、一般的には、抗生物質に対する微生物の感受性を測定するための方
法および装置に、具体的には、微生物に対する抗生物質の最小阻止濃度を測定す
るための方法および装置に関する。
【0002】 (背景技術) 抗生物質の最小阻止濃度(MIC)の測定は、特定の抗生物質に対する微生物
、通常は細菌の感受性を測定するために必須の実験室的テストである。MICは
、微生物の増殖を防止するために必要な抗生物質の最低の濃度を意味する。抗生
物質の種類および用量は、多くの場合この種のテストで決定され、迅速で正確な
結果は患者のケアおよび費用効果の高い処置の両者にとって重要なものとなって
いる。抗生物質の感受性テストは最も一般的には、定量的Kirby−Baue
rプレートテストを使用して実施されるが、定量的なMIC分析については、チ
ューブ希釈法が最も一般的に用いられている。
【0003】 Kirby−Bauerテストは、当面のテストのためにとくに処方された微
生物の増殖培地の均一な層で覆ったプレートを用いる。それぞれ評価される特定
の濃度の抗生物質を含有する多くのディスクを増殖培地の層の上に置く。細菌は
、細菌の増殖を阻止するのに十分な抗生物質濃度を有するそれらのディスクの周
囲領域(一般に「透明域」と呼ばれる)を除いて培地上に増殖し、目に見えるコ
ーティングを形成する。一つのディスク周囲の透明域の大きさはその特定のディ
スク中に含まれる抗生物質に対する微生物の感受性を示す。すなわち透明域が大
きいほど、そのディスクに含まれる抗生物質に対する微生物の感受性は大きい。
Kirby−Bauerテストは、簡便であり、一度に多くの抗生物質を評価で
きることから、一般的である。Kirby−Bauerテストの欠点は、増殖培
地中の与えられた点における抗生物質濃度に影響する因子が多く、したがってM
ICの計算が不可能なことである。透明域の大きさに基づいておおよそのMIC
を計算する式も発表されているが、それらの式はほとんど使用されておらず、せ
いぜい近似計算としか考えられていない。
【0004】 チューブ希釈法は、プラター内に配置した複数個のウエル(「チューブ」と呼
ぶ)に等量の標的微生物を取り、各チューブに異なる濃度の抗生物質を加えるも
のである。標的微生物が増殖しない抗生物質の最低濃度によって、その特定の微
生物のMICを求める。チューブ希釈法の欠点はその正確度がチューブ間で変え
た濃度差の大きさに依存することである。濃度差を小さくとれば、正確度は大き
くなるが、非実用的な数のチューブと労力が必要となる。さらに、正確な希釈の
調製は、チューブの数につれて費用が増加する、経費のかかる方法である。した
がって、この方法の正確度を増すには、必要な経費および時間も増大する。
【0005】 MICの測定を実施するための別法は米国特許第4,778,758号等に記
載されている。これは正確に形成された勾配の単一の抗生物質を組み込んだスト
リップである「E−ストリップ」を使用するものである。ストリップの側部に沿
って、その点における抗生物質の正確な濃度に相当する検量マークが配置されて
いる。このストリップを接種されたKirby−Bauerプレート上に配置し
、インキュベーション後、該勾配内において抗生物質濃度がMICを超えていれ
ば、微生物の増殖領域と隣接して透明域が形成される。透明域と増殖領域の間の
境界に相当する検量マーキングが評価される抗生物質に対するMIC値を与える
。抗生物質のMICを測定するこの方法には、以下の欠点が伴うが、欠点はこれ
らだけではない。1)ストリップは製造が難しく、したがって高価である;2)
ストリップはその大きさゆえ単一の装置内で同時に複数の抗生物質をテストする
ためには実用的ではなくなる;3)至適正確度を達成するためには、正確な期間
インキュベートしたのちにプレパレーションを読み取らねばならない。
【0006】 米国特許第5,702,684号には、いつ抗生物質を工業的配管系に補充し
なければならないかを決めるために、蛍光マーカーを用いて抗生物質レベルを監
視する方法が開示されている。しかしながら、この方法ではMICまたは何らか
のタイプの抗生物質感受性測定値を求めることは不可能である。
【0007】 必要とされているものは、標的微生物に対する抗生物質のMICを測定する方
法であり、最小の時間内にMICを決定できる方法であり、正確なMICを提供
する方法であり、標的微生物に対する数種の抗生物質のMICを同時に測定でき
る方法であり、費用効果の良好な方法である。
【0008】 (発明の開示) したがって、本発明の目的は、最小の時間内で正確な結果を与える、標的微生
物に対する抗生物質のMICを測定する方法を提供することである。
【0009】 本発明の他の目的は、標的微生物に対する数種の抗生物質のMICを測定する
方法を提供することである。
【0010】 本発明の他の目的は、標的微生物に対する抗生物質のMICを測定する費用効
果の良好な方法を提供することである。
【0011】 本発明の他の目的は、最小の時間内に正確な結果を与える、標的微生物に対す
る抗生物質のMICを測定する、費用効果の良好な装置を提供することである。
【0012】 本発明の他の目的は、獣医学の分野で有用性のある、標的微生物に対する抗生
物質のMICを測定する方法を提供することである。
【0013】 本発明によれば、標的微生物に対する抗生物質のMICを測定する方法であっ
て、 (a)微生物の増殖培地を準備する工程、 (b)マーカー(このマーカーはその濃度に相応する大きさのシグナルを有す
る)と混合した抗生物質を含有する検知可能な試薬を準備する工程、 (c)上記検知可能な試薬を上記増殖培地中に、抗生物質およびマーカーの濃
度勾配が上記増殖培地内にできるように導入する工程、 (d)増殖培地に標的微生物を接種する工程、 (e)接種した増殖培地を標的微生物が検出可能な量に増殖するのに十分な時
間インキュベートする工程、 (f)検出可能な標的微生物の増殖を有する上記増殖培地のセクションと検出
可能な標的微生物を実質的に有さないセクションの間の増殖境界を決定する工程
、および (g)上記増殖境界におけるマーカーシグナルの大きさを測定する工程、およ
び (h)マーカーシグナルの測定された大きさを用いて抗生物質の最小阻止濃度
を決定する工程、 を含む、上記方法が提供される。
【0014】 本発明の利点は、最小の時間内に正確な結果を与える、標的微生物に対する抗
生物質のMICの測定方法が提供されることである。本発明は検出可能な試薬を
使用し、この試薬はシグナルを有するマーカーを含有し、そのマーカーのシグナ
ルの大きさは当該マーカーの濃度に相応する。試薬内のマーカーの濃度は抗生物
質の濃度に相応する。増殖境界における抗生物質のMICは、したがって、増殖
境界におけるマーカーシグナルを検知することによって求めることできる。すな
わち、近似ではなく抗生物質の正確なMICが測定可能であり、時間のかかる多
くの希釈工程を行わないで測定が可能である。
【0015】 本発明の他の利点は、標的微生物に対する数種の抗生物質のMICが、本発明
の方法を用いれば同時に測定できることである。たとえば、標的微生物を接種し
た多数の独立した増殖培地の領域を単一の容器内に配置し、独立した領域の各々
に異なる抗生物質を導入することができる。ついで各増殖培地領域中に導入した
特定の抗生物質のMICを確認するために、本発明の方法の残余工程を適用する
ことができる。
【0016】 本発明の他の利点は、標的微生物に対する抗生物質のMICを測定する費用効
果の良好な方法を提供することである。MICについての正確な情報を提供する
本発明方法の能力により、チューブ希釈法において要求されるような、多くの、
高価につく希釈の必要性はなくなる。本技術分野の熟練者には、本発明の方法が
、貴重な医学検査室の時間および検査室の経費を最小限にすることから、現在利
用されている方法よりも、かなり安価であることがわかるはずである。
【0017】 本発明の他の利点は、標的微生物に対する抗生物質のMICを測定する方法で
あって、獣医学の分野で有用性のある方法を提供することである。
【0018】 本発明の他の利点は、特定の標的微生物に対する様々な濃度での各種抗生物質
の有効性を容易に測定できることである。その結果、抗生物質の適用を考慮する
看護者は、抗生物質の種類および有効投与量に関してより正確な情報に基づく決
定をすることが可能であり、これはひいては抗生物質の投与を受ける人の利益に
なる。
【0019】 本発明のこれらのおよび他の目的、特徴および利点は、添付の図面に例示した
ような、本発明のベストモードの実施態様の詳細な説明に照らして明らかになる
はずである。
【0020】 (発明の実施態様) 標的微生物に対する抗生物質の最小阻止濃度(MIC)を測定する本発明の方
法は、微生物増殖培地、有効量の標的微生物、および検知可能な試薬を準備する
工程を包含する。増殖培地は微生物を支持できるものでなければならず、ゲル型
培地であっても透過性固体の増殖培地であってもよい。使用時に再水和できる脱
水培地は、長期間容易に保存できるので、とくに好ましい。標的微生物は、たと
えば尿サンプルから採取した第一世代の微生物、またはたとえば別の増殖培地上
で増殖させたコロニーから採取した微生物の懸濁液のいずれから構成されてもよ
い。標的微生物は液体溶液内の構成要素であることが典型的であるが、かわりに
、標的微生物を含有する拡散性のゲルを使用することもできる。標的微生物を含
む液体溶液は、とくに脱水増殖培地を使用する場合、標的微生物を増殖培地に接
種する工程が容易になる。
【0021】 検出可能試薬は評価すべき抗生物質とマーカーを含有する。第一の実施態様に
おいては、検出可能な試薬は正確な量の評価すべき抗生物質と、有用量ではある
が正確には量を測定していないマーカーとの混合物を含有する。第二の実施態様
においては、評価すべき抗生物質と試薬のマーカーを、既知の正確な比率で混合
し、適用に適するように試薬の全量を変動させる。これらの試薬の実施態様では
ただ一つのパラメーター(抗生物質の量または抗生物質のマーカーに対する比率
)が正確に分かっていさえすればよく、したがって検出可能な試薬の製造、ひい
ては方法全体の経費が最小限になる。
【0022】 マーカーは、1)マーカーの濃度に相応する大きさをもつ同定可能なシグナル
を有し、2)テストサンプル内の他の要素から識別可能なシグナルを有し、3)
標的微生物の増殖によって有害な影響を受けないシグナルおよびシグナルの大き
さを有し、4)標的微生物の増殖に実質的に有害な影響を与えず、5)評価され
る抗生物質の作用に不測のまたは有害な影響を及ぼさない物質であればいかなる
物質でもよく、6)必要ならばインキュベーション時に増殖培地中で抗生物質と
ともに予想できる仕方で共拡散し、局所的なマーカー濃度は局所的抗生物質濃度
に相応する物質である。たとえば、増殖培地の励起または発光波長の範囲外に励
起および発光波長を有する蛍光マーカーであって、増殖培地または標的微生物に
結合しないものを使用してもよい。マーカーと抗生物質は増殖メジウム内で同じ
速度で拡散することが好ましいが、同じ拡散速度である必要はない。或いは、か
わりに、拡散速度が異なるが既知であるマーカーと抗生物質を使用することもで
きる。別の例として、抗生物質によって吸収される同定可能な染料を使用しても
よい。染料を「担う」のは抗生物質であることから、染料から発光するマーカー
シグナルの大きさは抗生物質の濃度に相応する。本明細書で用いられる「相応」
または「相応する」の語は、数学的に、たとえばx:y,x:y2,x:1/y
等で表すことができる。
【0023】 本発明の方法は、さらに、a)検知可能な試薬を増殖培地中へ導入する工程、
b)増殖培地に標的微生物を接種する工程、c)接種済みの増殖培地をインキュ
ベーションする工程、d)標的微生物の増殖の増殖境界を決定する工程、e)増
殖境界においてマーカーシグナルの大きさを測定する工程、およびf)測定した
マーカーシグナルの大きさを用いて抗生物質のMICを求める工程を含む。
【0024】 上記検出可能な試薬は、試薬濃度の勾配が少なくとも1つ増殖培地内に形成さ
れるように増殖培地中に導入される。勾配の一端では抗生物質およびマーカーの
濃度は、抗生物質のMICである可能性のある濃度より大きい。勾配の他端では
、抗生物質およびマーカーの濃度は抗生物質のMICである可能性のある濃度よ
り小さい。導入は、試薬を増殖培地中に挿入することにより、または試薬を増殖
培地の表面に適用することにより、直接達成することができる。導入はまた、試
薬を基板上に適用し、その基板を増殖培地と接触させるかまたはその近傍に置く
ことにより間接的に達成することもできる。
【0025】 増殖培地は、増殖培地および標的微生物との使用に許容できる任意の既知方法
で接種することができる。増殖培地に接種される標的微生物の菌体の数は、試薬
を導入する増殖培地の全領域上を適当に被覆するのに十分でなければならない。
接種濃度が十分かどうかは増殖培地、標的微生物、抗生物質等の種類を含む、当
面のMICテストのパラメーターによろう。しかしながら、大部分の場合、適当
な標的微生物の接種濃度は接種1mlあたり1000菌体(103菌体/ml)
から接種1mlあたり100,000,000菌体(108菌体/ml)であり
、接種濃度の高い場合には一般に低容量の接種が必要である。前述のように、標
的微生物は液体またはゲル溶液内の構成成分とすることが好ましい。
【0026】 試薬を導入され、標的微生物で接種された増殖培地は、その増殖培地および標
的微生物に許容される任意の条件下にインキュベートすることができる。増殖培
地は、増殖培地の一セクションが検出可能な標的微生物の増殖を示すまでインキ
ュベートするのが典型的である。検出可能な標的微生物の増殖を有する増殖培地
のセクションは、検出可能な標的微生物の増殖を実質的に有さないセクションと
隣接している。検出可能な標的微生物の増殖を「実質的に有さない」増殖培地の
セクションには、無視できる程度の量の標的微生物の増殖が存在する場合もある
。2つのセクションの境界は増殖境界と呼ばれる。検出可能な標的微生物の増殖
を有する増殖培地のセクションは、標的微生物の増殖が抗生物質によって実質的
に阻止されなかったセクションである。これに対して、検出可能な増殖を有さな
いセクションは標的微生物の増殖が抗生物質によって実質的に阻止されたセクシ
ョンである。増殖境界は評価している標的微生物に対する抗生物質のMICに一
致する。
【0027】 増殖境界の位置は通常、光学的手段によって決定される。増殖境界を決定する
第二の方法ではマーカー(これは、上記試薬内に含まれるマーカーと同一でもよ
く、独立でもよい)を使用する。そのマーカーは、増殖した微生物と相互作用し
て(例えば、増殖した微生物によって代謝されてであるが、これに限定されるわ
けではない)検出可能な生成物を産生する。標的微生物の増殖につれてあらわれ
る検出可能な生成物を検出して増殖境界を確立する。増殖境界の位置を決定する
第三の方法は、標的微生物の増殖を有するセクション内の光散乱特性対標的微生
物の増殖を実質的に有さないセクションにおける光散乱特性を評価するものであ
る。これら3つのすべての方法により一旦増殖境界が決定したならば、試薬内の
マーカーからのシグナルを検出し、その大きさを測定することができる。
【0028】 検出可能な試薬中に抗生物質と混合されたマーカーにより、抗生物質のMIC
の計算を可能にする、増殖境界における定量的情報が与えられる。とくに、増殖
境界におけるマーカーシグナルの大きさはマーカー濃度に相応し、マーカー濃度
と抗生物質濃度の間にある既知の相応関係を使用して抗生物質の濃度を決定する
ことができる。抗生物質の濃度を求める厳密な方法は増殖培地の物理的態様、検
出可能な試薬の分布、試薬内のマーカーと抗生物質の間の相応関係等によろう。
以下の例は本発明の方法を用いて、いかに抗生物質濃度を計算できるかを例示す
る。
【0029】 例I: 図1を参照すれば、第一の例では、本発明の方法は、Kirby−Bauer
型の装置10(模式的な断面図で示す)を使用する。この装置はプレート12、
標的微生物で接種された均一な厚さTの微生物増殖培地14の層、およびディス
ク16を備えている。検出可能な試薬17(正確に知られた量の抗生物質に量は
正確には測定されていない蛍光マーカーを混合)をディスク16に適用し、ディ
スク16を増殖培地14に接触させて配置する。検出可能な試薬17は増殖培地
14中に拡散し、放射状に移行するにしたがって濃度勾配18を作り上げる(模
式的に図1に示す)。接種された増殖培地14をインキュベートすると、検出可
能な標的微生物の増殖を有するセクション22が検出可能な標的微生物の増殖を
有さないセクション24に隣接して発生する。
【0030】 図1および2を参照すれば、プレート12を、マーカーの蛍光シグナル特性を
検出できるように調整された市販の走査蛍光計(示していない)中に配置する。
蛍光計は、プレート12を横断する半径方向の距離の関数としてシグナルの大き
さを表す曲線26を発生する(図2)。マーカーシグナルの大きさは与えられた
容量(V)中のマーカー濃度の関数であり、均一な厚さ(T;V=A×T)を有
する増殖培地14の面積(A)を検出することによって求められる。たとえば、
セクション20,24の間の増殖境界28におけるマーカーシグナルの大きさは
、増殖境界28に位置する増殖培地14の容量(V)内で測定されるシグナルの
大きさとして与えられる。前述のように、セクション20,24の間に存在する
増殖境界28の位置は光学的に決定してもよく、他の手段によって決定してもよ
い。ディスク16下の増殖培地14および検出可能な標的微生物の増殖22を有
する増殖培地14のセクション20においてはマーカーからのシグナルが干渉に
よって不鮮明になることがある。マーカーからの全シグナルの大きさは、不鮮明
領域におけるマーカーシグナルの大きさをカーブフィッティング(curve
fitting)数学的解析で算出することにより求めることできる。例示の目
的で、図2には、不鮮明な領域における数学的にフィットした曲線30の例を示
してある。次いでマーカーからの全シグナルの大きさを、曲線26,30の下の
面積を積分することによって求める。前述のように、マーカーシグナルをテスト
領域の中心を横切る直線方式で走査する。検出可能な試薬17は実際に放射状に
拡散するので、シグナルの積分は試薬の放射状拡散を反映するように調整する必
要がある。シグナル積分の調整は、しかしながら、試薬の放射状拡散を含有する
全領域を走査することによって回避してもよい。
【0031】 増殖境界28における与えられた容量(V)中のマーカーの濃度は、増殖培地
14の総容量内に検出された(容量Vから検出)マーカーシグナルの全大きさに
対する増殖境界28におけるマーカーシグナルの比として表すことができる。一
方増殖境界28におけるマーカーの濃度は、マーカーと抗生物質の拡散速度の比
により、増殖28における抗生物質濃度(同じ容量Vにおける)に関係づけられ
る。拡散速度が等しければ、増殖境界28における抗生物質濃度(すなわち標的
微生物に対する抗生物質のMIC)は次のように求めることができる。 この式は増殖領域28における未知の抗生物質濃度について解くため以下のよ
うに書きかえることができる。
【0032】 抗生物質とマーカーの拡散速度が異なる場合は、これら2つの拡散速度間の数
学的関係を表す補正ファクターを使用して、この差を補正する。さらに、上記数
式に増殖培地総容量中の抗生物質の量を正確に知ることが必要である。検出可能
な試薬17(正確な既知量の抗生物質を、量は正確には測定されていない蛍光マ
ーカーと混合)を増殖培地中に導入したならば、抗生物質の量は試薬から確認で
きる。別法として、増殖培地の総容量内の抗生物質量を正確に求める他の方法を
用いることもできる。
【0033】 例II: 図3,5を参照すると、水槽32は標的微生物で接種された既知の均一の厚さ
Tで微生物増殖培地34の層を含有する。図3には、濃度比が正確にわかってい
る抗生物質とマーカーを含有する検出可能な試薬36のある量を、水槽32の一
端に位置する増殖培地34の表面に適用する実施態様を例示する。図5には、濃
度比が正確にわかっている抗生物質とマーカーを含有する検出可能な試薬36の
ある量を、水槽32の一端において増殖培地34の表面と接触するように配置し
た基板33に適用する実施態様を例示する。いずれの実施態様においても、抗生
物質およびマーカーの初期濃度は、MICと思われる点で容易に検出可能な量の
マーカーを提供するのに十分な程度、抗生物質およびマーカーが増殖培地中に拡
散することを保証するように選択される。初期濃度の比は定数kiとして表され
る。
【0034】 マーカーの初期濃度に対する抗生物質の初期濃度の比を表す正確な値は検出可
能な試薬36を製造する時点で決定される。増殖培地34の層とは独立に、既知
の大きさの蛍光シグナルを発光するマーカーの既知量を含有する参照パッド38
を準備する。参照パッド38内に含有されたマーカーは、試薬36内に用いられ
るマーカーとは異なるものとすることもできる。しかしながら、マーカーが異な
ると、または参照パッド38内のマーカーの応答が増殖培地34中のマーカーの
応答と異なると、それぞれのマーカーの濃度とシグナルの大きさの比を知ってお
く必要がある。
【0035】 検出可能な試薬36は増殖培地34中に拡散し、それが側方に移行するにつれ
て濃度が低下する勾配40が形成される(模式的に図3に示す)。接種された増
殖培地34はインキュベートされ、検出可能な標的微生物増殖44を有するセク
ション42が、検出可能な標的微生物の増殖を有さないセクション46と隣接し
て発生する。マーカーに特徴的な蛍光シグナルを検出するように調整された市販
の走査蛍光計(示していない)を、セクション42,46の間の増殖境界48に
位置する与えられた容量(V)から発光するマーカーシグナルの大きさを測定す
るために使用する。ここで容量(V)は、均一な厚さ(T)を有する走査された
接種済みの増殖培地34の面積(A;V=A×T)によって定義される。前述の
ように、セクション42,46の間における増殖境界28の位置は光学的に決定
してもよく、他の手段で決定してもよい。蛍光計は水槽32を横切る横方向の距
離の関数としてシグナルの大きさを表す曲線50(図4)を発生する。
【0036】 増殖境界48における抗生物質の濃度(すなわち、標的微生物に対する抗生物
質のMIC)は、まず増殖境界48における与えられた容量(V)中でのマーカ
ー濃度を以下の関係を用いて求めることにより、計算できる。 この式は、増殖境界48におけるマーカーシグナルは既知であるから未知のマ
ーカー濃度について解くために書きかえることができる。
【0037】 一旦、増殖境界48におけるマーカー濃度が求まったならば、増殖境界48に
おける抗生物質濃度は、検出可能な試薬36内の抗生物質とマーカーが等しい拡
散速度を有するとして、抗生物質およびマーカーの初期濃度の比(ki)に増殖
境界48におけるマーカー濃度を乗じることによって求めることができる。
【0038】 抗生物質とマ−カーの拡散速度が異なる場合には、2つの拡散速度の間の数学
的関係を表す補正ファクターを用いて差を補正する。
【0039】 本発明を以上、その詳細な実施態様について示し記載したが、当業者には、本
発明の精神および範囲から逸脱することなく、その形式および細部に様々な改変
が可能であることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の方法を例示するために、Kirby−Bauerプレート型装
置の模式的横断面図を示す。
【図2】 図2は、図1に示したKirby−Bauer型装置について、マーカーシグ
ナルの大きさを、直線距離の関数として表示したグラフである。
【図3】 図3は、本発明を例示するために、微生物増殖培地を含有する水槽の模式的横
断面図を示す。
【図4】 図4は、図3に示した装置について、マーカーシグナルの大きさを、直線距離
の関数として表示したグラフである。
【図5】 図5は、基板に適用された検出可能な試薬をさらに含む、図3に示した模式的
横断面図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),EA(AM,AZ,B Y,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,A M,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY ,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE, ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,H U,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP ,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI ,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4B029 AA07 AA08 BB01 BB02 FA07 GA01 4B063 QA01 QA06 QA19 QQ03 QQ05 QQ06 QQ98 QR66 QR69 QR74 QR75 QS24 QS39 QX01 【要約の続き】 む。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標的微生物に対する抗生物質の最小阻止濃度を測定する方法
    であって、 (a)微生物の増殖培地(14,34)を準備する工程、 (b)第一のマーカー(この第一のマーカーはその濃度に相応する大きさの第
    一のシグナルを有する)と混合した抗生物質を含有する検知可能な試薬(17,
    36)を準備する工程、 (c)上記試薬を上記増殖培地中に、上記抗生物質および上記第一のマーカー
    の濃度勾配が上記増殖メジウム内にできるように導入する工程、 (c)上記増殖培地に上記標的微生物を接種する工程、 (d)上記の接種済みの増殖培地を上記標的微生物が上記増殖培地内の第一の
    セクション(20,42)で検出可能な量に増殖するのに十分な時間インキュベ
    ートする工程、 (e)検出可能な標的微生物増殖を有する上記増殖培地の第一のセクションお
    よび検出可能な標的微生物増殖を実質的に有さない上記増殖培地の第二のセクシ
    ョン(24,46)の間の増殖境界(28,48)を決定する工程、 (f)上記増殖境界における上記第一のシグナルの大きさを測定する工程、お
    よび (g)上記で測定した第一のシグナルの大きさを用いて上記抗生物質の最小阻
    止濃度を決定する工程、 を含む、上記方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法であって、上記接種工程が、上記標的微
    生物を液体溶液中に準備する工程(上記液体溶液は、最初は脱水状態であった上
    記増殖培地(14,34)を上記接種工程の間に水和する)を含む、上記方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の方法であって、上記導入工程が、上記の検知
    可能な試薬(17,36)を直接、上記増殖培地(14,34)中に挿入する工
    程を含む、上記方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の方法であって、上記導入工程が、上記の検知
    可能な試薬(17,36)を直接、上記増殖培地(14,34)の表面上へ適用
    する工程を含む、上記方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の方法であって、上記導入工程が、上記の検知
    可能な試薬(17,36)を基板(16,33)上に適用する工程、および上記
    基板を上記増殖培地(14,34)と接触させるかまたは近傍に配置する工程を
    含む、上記方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の方法であって、第二のマーカーを準備する工
    程(この第二のマーカーは、上記の検出可能な標的微生物の増殖と相互作用して
    検知可能な第二のシグナルを発する)、および上記第二のマーカーを検知して上
    記増殖境界(28,48)を確定する工程を更に含む、上記方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の方法であって、異なる光散乱特性を有する隣
    接領域について上記増殖培地(14,34)を検知する工程、および上記隣接領
    域の間の境界に沿って上記増殖境界(28,48)を決定する工程を更に含む、
    上記方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の方法であって、上記の検知可能な試薬(17
    ,36)を準備する工程が、有用量の上記マーカーと混合した、正確に知られた
    量の上記抗生物質を準備する工程を更に含む、上記方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の方法であって、上記の測定工程が、上記増殖
    培地(14,34)の既知容量(この容量は上記増殖境界(28,48)に位置
    している)中において上記第一のシグナルの大きさを測定する工程を更に含む、
    上記方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の方法であって、上記増殖培地(14,34
    )中において上記第一のシグナルの大きさの合計を測定する工程を更に含む、上
    記方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の方法であって、上記最小阻止濃度を測定
    する工程が、抗生物質の正確な既知量に、上記既知容量内で測定された上記第一
    のシグナルの上記大きさの上記増殖培地(14,34)内で測定された上記第一
    のシグナルの上記の大きさの合計に対する比を乗じる工程(上記乗法工程の積は
    、上記抗生物質の上記標的微生物に対する上記最小阻止濃度に等しい)を更に含
    む、上記方法。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の方法であって、上記検知可能な試薬(17
    ,36)を準備する上記工程が、既知の正確な比率(この正確な比率は、初期の
    抗生物質濃度の初期のマーカー濃度に対する比として数学的に表してもよい)で
    上記抗生物質および上記第一のマーカーを準備する工程を更に含む、上記方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の方法であって、既知量の参照マーカー(
    この参照マーカーの第一の量は、既知の大きさの参照シグナルを有する)を含有
    する参照パッド(38)を準備する工程を更に含む、上記方法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の方法であって、上記測定工程が、既知容
    量(この容量は、上記増殖境界(28,48)に位置している)の上記増殖培地
    (14,34)中の上記第一のシグナルの上記大きさを測定する工程を更に含む
    、上記方法。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の方法であって、上記最小阻止濃度を測定
    する工程が、上記既知容量内で測定された上記第一のシグナルの上記大きさに、
    上記参照シグナルの上記の既知の大きさに対する上記参照マーカーの上記既知量
    の比を乗じ、更に上記初期のマーカー濃度に対する上記初期の抗生物質濃度の上
    記比を乗じる工程(上記乗法工程の積は、上記標的微生物に対する上記抗生物質
    の上記最小阻止濃度に等しい)を更に含む、上記方法。
  16. 【請求項16】 標的微生物に対する抗生物質の最小阻止濃度を測定する方
    法であって、 (a)微生物の増殖培地(14,34)を準備する工程、 (b)マーカー(このマーカーはその濃度に相応する大きさのシグナルを有す
    る)と混合した抗生物質を含有する検知可能な試薬(17,36)を準備する工
    程、 (c)上記試薬を上記増殖培地中に、上記抗生物質および上記マーカーの濃度
    勾配(18,40)が上記増殖培地内にできるように導入する工程、 (c)上記増殖培地に上記標的微生物を接種する工程、 (d)上記の接種済みの増殖培地を上記標的微生物が上記増殖培地内の第一の
    セクション(20,42)で検出可能な量に増殖するのに十分な時間インキュベ
    ートする工程(上記第一のセクションは上記増殖培地上で上記標的微生物の増殖
    を阻止するには不十分の上記抗生物質の濃度を有し、上記第一のセクションは実
    質的に検出可能な量の標的微生物が増殖していない上記増殖培地の第二のセクシ
    ョン(24,46)と隣接し、この第二のセクションは上記標的微生物の増殖を
    実質的に阻害するのに十分な上記抗生物質濃度を有する)、 (e)検出可能な標的微生物の増殖を有する上記増殖培地の第一のセクション
    と検出可能な標的微生物の増殖を実質的に有さない上記増殖培地の第二のセクシ
    ョンとの間の増殖境界(28,48)を決定する工程、および (f)上記増殖境界における上記マーカーシグナルの大きさを測定する工程、
    および (g)上記で測定した上記マーカーシグナルの大きさを用いて上記抗生物質の
    最小阻止濃度を計算する工程、 を含む、上記方法。
  17. 【請求項17】 標的微生物に対する1種または2種以上の抗生物質の最小
    阻止濃度を測定する方法であって、この方法は微生物増殖培地(14,34)お
    よび検知可能な試薬(17,36)を使用し、上記検知可能な試薬はマーカーと
    混合した抗生物質を含有し、上記マーカーはその濃度に相応する大きさのシグナ
    ルを有し、上記試薬は上記抗生物質および上記マーカーの濃度勾配(18,40
    )が上記増殖培地中にできるように上記培地中に導入され、 (a)上記増殖培地に上記標的微生物を接種する工程、 (b)上記の接種済みの増殖培地を上記標的微生物が上記増殖培地内の第一の
    セクション(20,42)で検出可能な量に増殖するのに十分な時間インキュベ
    ートする工程、 (c)検出可能な標的微生物の増殖を有する上記増殖培地の上記第一のセクシ
    ョンと検出可能な標的微生物の増殖を実質的に有さない上記増殖培地の第二のセ
    クション(24,46)との間の増殖境界(28,48)を決定する工程、およ
    び (d)上記増殖境界における上記マーカーシグナルの大きさを測定する工程、
    および (e)上記で測定したマーカーシグナルの大きさを用いて上記抗生物質の最小
    阻止濃度を決定する工程、 を含む、上記方法。
  18. 【請求項18】 標的微生物に対する抗生物質の最小阻止濃度を測定する方
    法であって、 (a)検知可能な試薬(17,36)を含有する微生物増殖培地(14,34
    )を準備する工程、 (b)上記増殖培地に上記標的微生物を接種する工程、 (c)上記の接種済みの増殖培地を上記標的微生物が上記増殖培地内の第一の
    セクション(20,42)で検出可能な量に増殖するのに十分な時間インキュベ
    ートする工程、 (d)検出可能な標的微生物の増殖を有する上記増殖培地の第一のセクション
    と検出可能な標的微生物の増殖を実質的に有さない上記増殖培地の第二のセクシ
    ョン(24,46)との間の増殖境界(28,48)を決定する工程、および (e)上記増殖境界において上記の検知可能な試薬を検知する工程、 (f)上記で検知した検知可能な試薬を用いて上記抗生物質の最小阻止濃度を
    計算する工程、 を含む、上記方法。
  19. 【請求項19】 標的微生物サンプルに対する抗生物質の最小阻止濃度を決
    定するための装置であって、サンプルホルダー(12,32);上記サンプルホ
    ルダー内に配置された微生物増殖培地のシート(14,34);ならびに抗生物
    質およびマーカーを含有する検知可能な試薬(17,36)(上記マーカーはそ
    の濃度に相応する大きさのシグナルを有し、上記試薬は上記増殖培地のシート中
    に上記抗生物質および上記マーカーの濃度勾配(18,40)を上記増殖培地内
    に作るように導入されている)を備えた、上記装置。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の装置であって、上記マーカーシグナルを
    検知するためのセンサー;および標的微生物の増殖を検出するための手段、を更
    に備え、上記センサーが増殖境界(28,48)において上記標的微生物の増殖
    に隣接して検出された上記マーカーシグナルを検知するために操作可能である、
    上記装置。
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