JP2002515527A - 連続気泡硬質ポリウレタンフォームを製造するためのポリオールブレンド - Google Patents

連続気泡硬質ポリウレタンフォームを製造するためのポリオールブレンド

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Abstract

(57)【要約】 (a)150〜850mgKOH/gの平均ヒドロキシル価を有するポリオール成分; および(b)20%未満の平均一級ヒドロキシル含量を有するベースポリオール媒体中に安定に分散されたポリマーを含むポリマーポリオール; を含むポリオールブレンド。このポリオールブレンドは、少なくとも触媒、気泡安定剤、および発泡剤の存在下にてポリイソシアネート成分と反応させる、という連続気泡硬質ポリウレタンフォームの製造法において適切に使用できる。このようにして得られる連続気泡硬質ポリウレタンフォームは、50kg/m3未満の密度と10%未満(好ましくは5%未満)の独立気泡含量を有し、断熱材として適切に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、連続気泡硬質ポリウレタンフォームを製造するためのポリオールブ
レンド、連続気泡硬質ポリウレタンフォームの製造法、前記製造法によって得ら
れるポリウレタンフォーム、およびこれらのポリウレタンフォームを含む造形品
に関する。
【0002】 一般には、硬質ポリウレタンフォームは、優れた断熱特性を有することでよく
知られている。特に独立気泡ポリウレタンフォームは、例えば配管、貯蔵タンク
、建造物、および冷蔵庫における断熱材として広く使用されている。独立気泡ポ
リウレタンフォームは、クロロフルオロカーボン(CFC)〔R-11(トリクロロフルオ
ロメタン)が使用されることが多い〕をベースとする発泡剤を使用して製造され
る。断熱特性は、フォームの気泡を充填しているCFCガスの熱伝導率によってほ
とんど決まる。しかしながら、CFCがオゾン層を破壊するために、それらの使用
が環境面から厳しく規制されるようになり、したがって現在では使用が限定され
ている。これとは別に発泡剤の開発が進められており、実際に使用されるように
なっているが、発泡剤としてCFCと同等の低い熱伝導率特性を有する代替物を開
発するのは極めて困難である。
【0003】 連続気泡硬質ポリウレタンフォームは、独立気泡硬質フォームほどには優れた
断熱特性を有していないけれども、それらの熱伝導率は断熱材として使用する上
でなお充分なものである。さらに、連続気泡フォームの低フォーム密度における
寸法安定性は、独立気泡フォームのそれより良好である。したがって連続気泡硬
質ポリウレタンフォームは、真空断熱パネルにおけるコア材料として適用するの
に極めて適している。このようなパネルは通常、金属フィルムおよび/またはプ
ラスチックフイルムの真空容器中に封入されたコア材料を含む。連続気泡硬質ポ
リウレタンフォームはさらに、断熱特性はそれほど要求しないが、ある程度の構
造的支持を必要とするような硬質フォーム用途(例えば、自動車用のヘッドライ
ナーまたはパッケージ)に使用することができる。
【0004】 連続気泡硬質ポリウレタンフォームを製造するための幾つかの方法が提唱され
ている。例えば、EP-A-0,547,515に連続気泡硬質ポリウレタンフォームの製造法
が開示されおり、該特許文献によれば、ポリメチレンポリフェニルイソシアネー
トプレポリマーとポリオールとを、触媒、気泡安定剤、および気泡連通化剤(cel
l opening agent)の存在下にて、水を単独の発泡剤として使用して反応させてい
る。気泡連通化剤は脂肪酸の二価金属塩(例えば、ステアリン酸カルシウム、ス
テアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロンチウム、またはミリスチン酸カ
ルシウムなど)が適している。
【0005】 EP-A-0,567,027によれば、連続気泡硬質ポリウレタンフォームは、異なったヒ
ドロキシル価を有する2種または3種のポリオールを含んだ特定のポリオール混合
物(160〜360mgKOH/gのヒドロキシル価を有する)と組合わせて、水を発泡剤とし
て使用することによって製造される。
【0006】 別の方法がEP-A-0,581,191に記載されており、該特許文献によれば、ポリメチ
レンポリフェニルポリイソシアネートと一価アルコールとを反応させることによ
って得られるプレポリマーとポリオールとを、触媒、気泡安定剤、および気泡連
通化剤の存在下にて、CFC-代替物を発泡剤として使用して反応させることによっ
て連続気泡硬質ポリウレタンフォームが製造される。気泡連通化剤は脂肪酸の二
価金属塩(例えばステアリン酸カルシウム)が適している。
【0007】 G. BurkhartとH. Schatorによる“第35回ポリウレタン技術/マーケティング会
議年報, 1994年9/12, pp.311-315”において連続気泡硬質ポリウレタンフォーム
の製造法が記載されており、該製造法によれば、特定の消泡剤〔すなわちテゴス
タブ(Tegostab)8919; テゴスタブは商標である〕を適切なシリコーン界面活性剤
と組合わせて使用することによって連続気泡構造が達成される。
【0008】 これらの方法は連続気泡硬質ポリウレタンフォームを製造する上で効果的では
あるものの、まだ改良の余地がある。極めて低い密度と優れた機械的もしくは構
造的安定性とを併せ持つ連続気泡硬質ポリウレタンフォームが得られれば有益で
あろう。なぜなら、こうした低密度フォームは、断熱材としての用途を含めた種
々の用途に使用する上で魅力的だからである。フォームの重量が小さいと、例え
ば断熱パネルの輸送と取り扱いが容易になるので、低密度であることが特に望ま
しい。低密度であるということはさらに、より高い密度のフォームを製造しよう
とする場合と比較して、同じ体積のフォームを製造するのに出発物質の量が少な
くて済むということを意味している。このことは、経済的な観点から有利である
ことは明らかである。さらに、いかなる気泡連通剤または消泡剤も必要とせずに
低密度の連続気泡硬質フォームが得られれば、したがって優れたフォームが得ら
れると共に製造が容易になれば、こうした点は魅力的なものとなるであろう。
【0009】 従って本発明は、 (a) 150〜850mgKOH/gの平均ヒドロキシル価を有するポリオール成分; および (b) 20%未満の平均一級ヒドロキシル含量を有するベースポリオール媒体中に
安定に分散されたポリマーを含むポリマーポリオール; を含むポリオールブレンドに関する。
【0010】 本発明は本質的に、硬質ポリオール成分(rigid polyol component)(成分(a))
と特定のポリマーポリオール(成分(b))(通常は、軟質ポリウレタンフォームの製
造において使用される)とを組合わせる。ポリオールのこうした特定の組合わせ
は、気泡連通化剤または消泡剤を使用しなくても優れた特性をもつ連続気泡硬質
フォームをもたらすことがわかった。
【0011】 ポリオールとポリマーポリオールの使用量は広い範囲で変わってよいが、本発
明によるポリオールブレンドは、ポリオール成分(a)100重量部当たり好ましくは
2〜25重量部の、さらに好ましくは2〜10重量部のポリマーポリオール(b)を含む
。ポリオール成分(a)は、150〜850mgKOH/gの平均ヒドロキシル価を有するいかな
る硬質ポリオールであっても、あるいは硬質ポリオールの組合わせ物であっても
よい。このような硬質ポリオールは当業界において公知である。本発明のポリオ
ールブレンドにおいて適切に使用できる通常の硬質ポリオールは、300〜1500(好
ましくは500〜1000)の呼称分子量と2.0以上(好ましくは2.5〜6)の呼称平均官能
価とを有するポリオキシアルキレンポリオールである。本発明の目的に適うよう
、平均ヒドロキシル価は150〜650mgKOH/gの範囲の値を有するのが好ましい。ポ
リオール成分(a)は、単一の硬質ポリオールを含んでも、あるいは2種以上の硬質
ポリオールを含んでもよい。好ましい実施態様においては、ポリオール成分(a)
は、150〜400mgKOH/gのヒドロキシル価を有するポリオールと400〜650mgKOH/gの
ヒドロキシル価を有するポリオールとを含む。低めのヒドロキシル価を有する硬
質ポリオールの例としてはカラドール(CARADOL)GB250-01があり、また高めのヒ
ドロキシル価を有する硬質ポリオールの例としてはカラドールLP530-03とカラド
ールLP585-01(カラドールは商標である)がある。
【0012】 成分(b)として使用されるポリマーポリオールは、一般にはベースポリオール
媒体中に安定に分散されたポリマーを含むいかなるポリマーポリオールであって
もよいが、但しこのとき、前記ベースポリオール媒体が、ベースポリオール媒体
を形成しているポリオール上に存在しているヒドロキシル基の総量を基準として
20%未満の平均一級ヒドロキシル含量を有するという条件を満たしていなければ
ならない。したがって、1種以上のポリオールの平均一級ヒドロキシル含量が20%
未満(好ましくは10%未満、最も好ましくは5%未満)であれば、ベースポリオール
媒体は1種以上のポリオールからなっていてもよい。ポリマーポリオール成分(b)
は、このようなベースポリオール媒体と、ポリマーポリオールの総重量を基準と
して5〜40重量%の量の前記ベースポリオール媒体中に安定に分散されたポリマー
とを含むのが適切である。他の好ましい実施態様においては、ベースポリオール
媒体は、250〜12,000(好ましくは500〜6,500、さらに好ましくは2,500〜6,000)
の範囲の分子量; 2.0以上(さらに好ましくは2.5〜6.0、最も好ましくは2.5〜3.5
)の平均呼称官能価(Fn); および10%以下(さらに好ましくは5%以下)の一級ヒドロ
キシル含量; を有するポリオキシアルキレンポリオールからなる。ベースポリオ
ール媒体は極めて低い平均一級ヒドロキシル含量を有するのが最も好ましいので
、極めて良好なベースポリオールは、EOチッピングにより得られるエチレンオキ
シド(EO)含量がかなり低いポリオールである。エチレンオキシドのチッピングに
より得られるエチレンオキシド含量は1重量%未満であるのが適切であり、またポ
リオールは全てがEOでチップされていないのが最も適切である。
【0013】 ベースポリマー媒体中に安定に分散されるポリマーは、一般には、この目的に
対して適用可能であることが知られているいかなるポリマーであってもよい。し
たがって適切なポリマーとしては、エチレン性付不飽和モノマーをベースとする
ポリマー、特にビニル芳香族炭化水素(例えば、スチレン、α-メチルスチレン、
メチルスチレン、および他の種々のアルキル置換スチレンなど)のポリマーがあ
る。これらの中では、スチレンを使用するのが好ましい。ビニル芳香族モノマー
は、単独でも、あるいは他のエチレン性不飽和モノマー(例えば、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、種々のアクリレート、および1,3-
ブタジエンやイソプレン等の共役ジエンなど)と組合わせても使用することがで
きる。しかしながら好ましいポリマーは、ポリスチレンおよびスチレン-アクリ
ロニトリル(SAN)コポリマーである。他の適切な種類のポリマーは、ポリウレア
ポリマーとポリウレタンポリマーである。特に、多価アルコールアミンと芳香族
ジイソシアネートとの縮合生成物がこの点に関して極めて有用である。極めて好
ましいポリマーは、トリエタノールアミンとトルエンジイソイアネート(TDI)と
の縮合生成物である。本発明の目的に適うよう、分散されるポリマーは、ポリス
チレン、SANコポリマー、ポリウレア、またはトリエタノールアミンとトルエン
ジイソシアネートとの縮合生成物として得られるポリウレタンポリマーであるの
が好ましい。
【0014】 分散されるポリマーは、ポリマーポリオールの総重量を基準として5〜40重量%
の量にて存在するのが適切である。ポリマーがポリエチレンまたはSANポリマー
である場合、好ましいポリマー量は5〜35重量%であり、またポリウレアポリマー
やポリウレタンポリマーである場合、好ましいポリマー量は5〜20重量%である。
【0015】 本発明によるポリオールブレンドは、連続気泡硬質ポリウレタンフォームを製
造するのに極めて適している。したがって、本発明はさらに、少なくとも触媒、
気泡安定剤、および発泡剤の存在下にて上記ポリオールブレンドとポリイソシア
ネート成分とを反応させることを含む、連続気泡硬質ポリウレタンフォームの製
造法に関する。
【0016】 使用できるポリイソシアネートは、硬質ポリウレタンフォームの製造において
従来使用されているものである。有用なポリイソシアネートは少なくとも2つの
イソシアネート基を有していなければならず、硬質ポリウレタンフォームの製造
に適切に適用できることが当業界において知られている、脂肪族(通常はアルキ
レン)および芳香族のジ-、トリ-、テトラ-、およびより高級のイソシアネートを
含む。このような脂肪族ポリイソシアネートおよび/または芳香族ポリイソシア
ネートの2種以上の混合物も使用することができる。適切なポリイソシアネート
の例としては、2,4-トルエンジイソシアネート(2,4-TDI)、2,6-TDI、2,4-TDIと2
,6-TDIとの混合物、1,5-ナフタレンジイソシアネート、2,4-メトキシフニルジイ
ソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4'-ビフェニ
レンジイソシアネート、3,3'-ジメトキシ-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート
、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ジ
フェニルメタンジイソシアネート、4,4',4"-トリフェニルメタントリイソシアネ
ート、2,4,6-トルエントリイソシアネート、4,4'-ジメチル-2,2',5,5'-ジフェニ
ルメタンテトライソシアネート、ポリメチレン-ポリフェニレンポリイソシアネ
ート、およびこれらの2種以上の混合物などがある。高分子量MDI(ポリイソシア
ネートと主成分としてのMDIとの混合物)も使用できる。本発明の目的に適うため
には、高分子量MDIを使用するのが特に有利であることがわかっている。
【0017】 ポリイソシアネート成分の使用量は、イソシアネートインデックスが50〜150
となるような量が適切であり、80〜130となるような量が最も適切である。しか
しながら、これらの範囲を越えたイソシアネートインデックスも使用可能である
【0018】 硬質ポリウレタンフォームを製造するための触媒は当業界に公知であり、多く
の異なった化合物を含む。本発明の目的を達成する上で適切な触媒としては、ビ
ス(2,2'-ジメチルアミノ)エチルエーテル、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリエチレンジアミン、およびジメチルエタノールアミン(DMEA)等の第三ア
ミンがある。錫をベースとする触媒も使用することができ、カルボン酸の錫塩や
ジアルキル錫塩などがある。特定の例としては、ジブチル錫ジラウレート、オク
タン酸第一錫、オレイン酸第一錫、ジブチル錫アセテート、およびジブチル錫ジ
アセテートが挙げられる。さらに、酢酸カリウムのような三量化触媒も使用でき
る。触媒は通常、0.01〜7php(ポリオール100部当たりの重量部)の量にて使用さ
れる。
【0019】 本発明の製造法において使用される気泡安定剤(すなわち界面活性剤)は、硬質
ポリウレタンフォームの製造にて有用ないかなるポリウレタンフォーム安定剤で
あってもよい。オルガノシリコーン界面活性剤またはオルガリポリシロキサン界
面活性剤が、ポリウレタン製造における気泡安定剤として最も広く使用されてい
る。多くの種類のこうした界面活性剤が市販されている。通常、このような気泡
安定剤は最大3phpまでの量にて使用される。
【0020】 本発明の製造法においては発泡剤も使用される。適切な発泡剤としては、水、
アセトン、(液体)二酸化炭素、ハロゲン化炭化水素、脂肪族アルカン(例えば、n
-ペンタンやイソペンタン)、および脂環式アルカン(例えば、シクロペンタンや
シクロヘキサン)などがある。これらの発泡剤は、単独でも、あるいは2種以上の
混合物としても使用できることは言うまでもない。本発明の目的を達成する上で
、水を単独の発泡剤として使用することが特に有利であることが明らかになって
いる。水の使用量は広い範囲で変えることができるが、水を2〜12phpの量にて使
用したときに極めて良好な結果が得られた。
【0021】 さらに、他のよく知られている助剤(例えば、難燃剤、酸化防止剤、着色剤、
および充填剤など)も使用することができる。 さらなる態様においては、本発明は、50kg/m3未満の密度と10%未満(好ましく
は5%未満)の独立気泡含量を有する、前記製造法によって得られる連続気泡硬質
ポリウレタンフォームに関する。本発明の製造法によって得られるフォームは、
10〜30kg/m3の密度を有するのが好ましく、10〜25kg/m3の密度を有するのがさら
に好ましい。
【0022】 本発明はさらに、上記パラグラフにおいて明記されている連続気泡硬質ポリウ
レタンフォームを含む造形品、および薄い連続気泡硬質ポリウレタンフォームを
積層構造物にて含む断熱材に関する。
【0023】 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明がこれらの特
定の実施態様によって限定されることはない。 実施例において使用される成分は以下の通りである。
【0024】 ポリオール成分 ポリオールA: 芳香族アミン基を含有する、プロピレンオキシド(PO)ベースの
硬質ポリエーテルポリオール。530mgKOH/gのヒドロキシル価を有する。
【0025】 ポリオールB: グリセロールを出発化合物とする硬質ポリエーテルポリオール
。250mgKOH/gのヒドロキシル価を有する。 PP-A: (i)本質的に0%の一級ヒドロキシル含量、3500の分子量、および37mgKO
H/gのヒドロキシル価を有する、グリセロールを出発化合物とするEO/POベースの
ポリエーテルポリオールであるベースポリオール; および(ii)前記ベースポリオ
ール中に安定に分散された20重量%のポリスチレン; を含有するポリオーポリオ
ール。
【0026】 PP-B: (i)PP-Aの場合と同じベースポリオール; および(ii)前記ベースポリオ
ール中に安定に分散された40重量%のスチレン-アクリロニトリルコポリマー; を
含有するポリマーポリオール。
【0027】 PP-C: (i)80%の一級ヒドロキシル含量、4700の分子量、および25mgKOH/gのヒ
ドロキシル価を有していて14重量%のEOチップを含有する、グリセロールを出発
化合物とするEO/POベースのポリエーテルポリオールであるベースポリオール;
および(ii)前記ベースポリオール中に安定に分散された28重量%のポリスチレン;
を含有するポリオーポリオール。
【0028】 PP-D: (i)PP-Cの場合と同じベースポリオール; および(ii) 前記ベースポリ
オール中に安定に分散された15重量%のスチレン-アクリロニトリルコポリマー;
を含有するポリオーポリオール。
【0029】 補助的化学物質 DMEA: ジメチルエタノールアミン AM58: 三量化触媒〔レシーナ・ケミー(Resina Chemie)から市販〕 TCPP: トリス(クロロプロピル)ホスフェート(難燃剤) B8404: テゴスタブ(Tegostab)B8404(シリコーン界面活性剤)。ゴールドシュミ
ット(Goldschmidt)から市販。
【0030】 イソシアネート MDI: 高分子量ジフェニルメタンジイソシアネート 実施例1 30重量部(pbw)のポリオールA、70pbwのポリオールB、および10pbwのPP-Aから
なるポリオール配合物を調製した。次いで、表Iに記載の組成を有する発泡用配
合物(EX-1)を調製した。
【0031】 発泡用配合物をバッグ中で発泡させた。発泡後、フォームサンプルを採取し、
密度と独立気泡含量を測定した。 実施例2 PP-Aの代わりに10pbwのPP-Bを加えた(EX-2)こと以外は、実施例1に記載の手順
を繰り返した。
【0032】 発泡用配合物の組成と得られたフォームの特性を表Iに示す。 比較例1と2 10pbwのPP-Aの代わりに10pbwのPP-C(CEx-1)または10pbwのPP-D(CEx-2)を使用
したこと以外は、実施例1に記載の手順を繰り返した。
【0033】 発泡用配合物の組成と得られたフォームの特性を表Iに示す。
【0034】
【表1】
【0035】 表Iから、本発明によるポリオール配合物を使用すると、やや低めの密度とは
るかに少ない独立気泡含量を有するフォームが得られることがわかる。 実施例3 本発明のポリオールブレンドを使用して製造した連続気泡ポリウレタンフォー
ムを含む積層品を、連続式貼合せ機により作製した。
【0036】 貼合せ機は高圧多成分ユニットであって、Cannon/Viking UK により製造され
ている。このウレタン系は、4種の異なった流れのブレンドであり、有孔管〔ト
ラバース・ミキシングヘッド(traversing mixing head)に接続されている〕を介
してボトムフェーシング(bottom facing)上で分配した。ポリエチレンで被覆し
たクラフト紙をフェーシングとして使用した。目標密度を22kg/m3とし、2.9m/分
のベルト速度にて、厚さ60mmで幅600mmの積層品が得られるように、マシンの吐
出量を調節した。6メートルのコンベヤー部分は、フリーライズ様式で作動させ
た。
【0037】 上記のように、4つの流れ(“ポリオールブレンド”、“cat 1 ブレンド”、“
cat 2 ブレンド”、および“MDI”として表わす)をミキシングヘッドにポンプ送
りし、そこで完全に混合してフェーシング上に分配した。MDI流れは高分子量MDI
とした。他の3つの流れの組成を表IIに示す。量は重量部(pbw)で記載してある。
【0038】
【表2】
【0039】 流れの吐出量は以下の通りであった。 ポリオールブレンドの吐出量: 0.84 l/分 MDIの吐出量: 1.08 l/分 cat 1 ブレンドの吐出量: 0.136 l/分 cat 2 ブレンドの吐出量: 0.033 l/分 ポリオールブレンド流れとMDI流れの温度は19℃に、そしてベルトの温度は35
℃に保持した。
【0040】 連続気泡硬質フォームをベースとする積層品の特性は以下の通りであった。 密度 : 22kg/m3 独立気泡含量 : 2% 圧縮強さ ライズ方向(rise direction) : 80kPa 製造方向(production direction) : 55kPa サイド方向(side direction) : 55kPa 温度70℃および相対湿度95%にて24時間後の寸法安定性 ライズ方向 : 3.5% 製造方向 : −0.5% サイド方向 : −0.7% 10℃における熱伝導率 : 35mW/(m.K) 10℃における熱伝導率は、積層品を2つのプレート間に置き(一方は0℃の温度
を有し、他方は20℃の温度を有する)、1秒当たり、積層品1メートル当たり、1K
のケルビン温度差当たり、積層品を通して高温プレートから低温プレートへ移動
する熱量を測定することによって求めた。
【0041】 これらのデータから、この積層品は、比較的低い密度と低い独立気泡含量を有
するだけでなく優れた機械的安定性と低い熱伝導率を示し、したがって断熱材と
して極めて有用なものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW Fターム(参考) 4J002 AA003 BC033 BC06Y CH02W CH02X ER006 4J034 BA07 DC50 DG02 DG03 DG04 DG08 DG09 HA01 HA07 HA08 HA09 HC12 HC13 HC64 HC67 HC71 KB02 KC17 KD02 KD12 MA22 MA24 NA03 NA05 QA02 QA05 QB16 QC01 RA10 RA15

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 150〜850mgKOH/gの平均ヒドロキシル価を有するポリオ
    ール成分; および (b) 20%未満の平均一級ヒドロキシル含量を有するベースポリオール媒体中に
    安定に分散されたポリマーを含むポリマーポリオール; を含むポリオールブレンド。
  2. 【請求項2】 ポリオール成分(a)100重量部当たり2〜25重量部のポリマー
    ポリオール(b)を含む、請求項1記載のポリオールブレンド。
  3. 【請求項3】 前記ポリオール成分(a)が、150〜400mgKOH/gのヒドロキシル
    価を有するポリオールと、400〜650mgKOH/gのヒドロキシル価を有するポリオー
    ルとを含む、請求項1または2に記載のポリオールブレンド。
  4. 【請求項4】 前記ポリマーポリオール(b)が、10%以下の平均一級ヒドロキ
    シル含量を有するベースポリオール媒体と、ポリマーポリオールの総重量を基準
    として5〜40重量%の量にて前記ベースポリオール媒体中に安定に分散されたポリ
    マーとを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリオールブレンド。
  5. 【請求項5】 前記ベースポリオール媒体が5%以下の平均一級ヒドロキシル
    含量を有する、請求項4記載のポリオールブレンド。
  6. 【請求項6】 前記ポリマーポリオール(b)が、250〜12,000の範囲の分子量
    、2.0以上の平均呼称官能価(Fn)、および10%以下の一級ヒドロキシル含量を有す
    るポリオキシアルキレンポリオールからなるベースポリオール媒体と、ポリマー
    ポリオールの総重量を基準として5〜40重量%の量にて前記ベースポリオール媒体
    中に安定に分散されたポリマーとを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポ
    リオールブレンド。
  7. 【請求項7】 前記ポリオキシアルキレンポリオールが、2,500〜6,000の範
    囲の分子量、2.5〜3.5の範囲のFn、および5%以下の一級ヒドロキシル含量を有す
    る、請求項6記載のポリオールブレンド。
  8. 【請求項8】 前記ポリオキシアルキレンポリオールが、1重量%未満のエチ
    レンオキシドチップからのエチレンオキシド含量を有する、請求項6または7に記
    載のポリオールブレンド。
  9. 【請求項9】 前記の安定に分散されたポリマーが、ポリスチレン、SANコ
    ポリマー、ポリウレア、またはトリエタノールアミンとトルエンジイソイアネー
    トとの縮合生成物として得られるポリウレタンポリマーである、請求項4〜8のい
    ずれか一項に記載のポリオール成分。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか一項に記載のポリオールブレンドと
    ポリイソシアネート成分とを、少なくとも触媒、気泡安定剤、および発泡剤の存
    在下で反応させることを含む、連続気泡硬質ポリウレタンフォームの製造法。
  11. 【請求項11】 前記ポリイソシアネート成分が高分子量MDIを含む、請求
    項10記載の製造法。
  12. 【請求項12】 前記発泡剤が水である、請求項10または11に記載の製造法
  13. 【請求項13】 水が、ポリオール成分(a)100重量部当たり5〜12重量部に
    て存在する、請求項12記載の製造法。
  14. 【請求項14】 前記ポリウレタンフォームが、50kg/m3未満の密度と、10%
    未満の、好ましくは5%未満の独立気泡含量とを有する、請求項10〜13のいずれか
    一項に記載の製造法によって得られる連続気泡硬質ポリウレタンフォーム。
  15. 【請求項15】 10〜30kg/m3の密度を有する、請求項14記載の連続気泡硬
    質ポリウレタンフォーム。
  16. 【請求項16】 請求項14または15に記載の連続気泡硬質ポリウレタンフォ
    ームを含む造形品。
  17. 【請求項17】 請求項14または15に記載の連続気泡硬質ポリウレタンフォ
    ームを含む、積層構造物中の断熱材。
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