JP2002515336A - 機械的蒸気再圧縮プロセス - Google Patents

機械的蒸気再圧縮プロセス

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JP2002515336A JP2000549544A JP2000549544A JP2002515336A JP 2002515336 A JP2002515336 A JP 2002515336A JP 2000549544 A JP2000549544 A JP 2000549544A JP 2000549544 A JP2000549544 A JP 2000549544A JP 2002515336 A JP2002515336 A JP 2002515336A
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ミヌー・ラザギ
ロバート・スピーリング
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アクア・ピュア・ベンチャーズ・インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 汚染物質を含有する流体原料ストリームから汚染物質を除去するための方法および装置を開示する。本発明の方法は、原料ストリーム(10)を供給する工程と、汚染物質のいくらかを少なくとも部分的に除去するために、第一の工程(18)における原料ストリームを加熱し、生じた濃縮物と留出物とからエネルギーを回収する工程とを包む。更に、第二の加熱する工程(20)における原料ストリームを加熱分離器内で加熱することにより、飽和蒸気フラクション(30)と濃縮液汚染物質フラクションとを生じさせる。蒸気フラクション(30)を圧縮して(32)、リボイラー交換器(34)内に温度差を生じさせ、蒸気フラクションをリボイラー交換器(34)と通過させて接触させて、凝縮蒸気のストリームをリボイラーから得ることができる。ストリーム中で約1質量%〜約50質量%の蒸気を維持するように、リボイラー交換器(34)および加熱分離器を通して、このストリームを循環させ得る。本発明の装置は、最終的に汚染を除去するために、蒸気圧縮機と、強制循環(42、44、38)サーキットと組み合わされた加熱分離器とを有する独自の構成を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は非常に効率的な水の蒸留プロセスおよびそのための装置に関し、本発
明は、より詳しくは、長期間の運転にわたって運転装置の汚れ(fouling)およ
びスケーリング(またはスケール形成)を最小化する非常に効率的な水の蒸留プ
ロセスに関する。
【0002】 (背景技術) 水の蒸留は概して、純水の留出物を蒸発させ、かつ不揮発性成分を多量に含む
濃縮液を回収する非常に効率的な方法である。このプロセスは、汚染された(ま
たは不純物を含む)供給源からクリーンな純水を回収するための効果的な方法で
あり得る。しかしながら、水の蒸留プロセスは典型的にはいくつかの問題を有し
、その問題の少なからずは、蒸留される流体に由来する無機物または他の成分に
よる装置の汚れまたはスケーリングであり得る。一般的なスケーリングを生じさ
せる化合物は、カルシウム、マグネシウム、およびケイ素からなる。伝熱面の汚
れまたは多くの場合はスケーリングは、伝熱要素の能力について有害な影響を与
え、常套の蒸留プロセスを運転不能にする。
【0003】 典型的な水の蒸留プロセスについてのもう一つの一般的な問題は、多くのエネ
ルギーを加える必要があるということである。加えたエネルギーを効果的に回収
する手段がない場合には、必要とされるエネルギーは、その圧力/温度での水の
蒸発潜熱に等しい。この条件下における水の蒸留は、水質改善の用途に対して産
業的に実現可能でない。
【0004】 この種のプロセスにおいて最も困難な要素の一つは、不溶性固体の濃度の増加
が起こるときに現れる。
【0005】 常套の蒸留方法によって問題を克服するために、変数をいくつか考慮しなけれ
ばならない。以下の3つの等式は、水の蒸留システムにおける基本的な伝熱関係
を記述し: Q(全体) = U×A×LMTD (1) Q(顕熱) = m×CP×(T1−T2) (2) Q(潜熱) = m×L (3) ここで Q =伝熱量(BTU hr-1) U =総括伝熱係数またはシステムの伝熱能 (BTU hr-1 ft-2 °F-1) A =伝熱面積(ft2) LMTD =システムの熱推進力または対数平均温度差(°F) m =液体または気体状態の流体の質量流量(lb hr-1) Cp =流体比熱(BTU hr-1 °F-1) T1,T2=システムに入るまたは出る流体の温度(°F) L =気化または凝縮の潜熱(BTU lb-1) である。
【0006】 効果的な蒸留システムを実現するためには、交換および回収される熱量(上記
の等式によってQで表される)を最大化し、その一方で同時に残りの変数につい
ての実際的な制限に従い、スケーリングおよび汚れを防止しなければならない。
熱交換装置における流体および流体力学について、変数U、CpおよびLは比較
的変化しない。従って、汚染された水の蒸留に関する問題を克服するために、変
数A、QA-1、LMTD、m、ならびにT1およびT2に注意深い考慮がなされ
るべきである。
【0007】 汚染された水の蒸留に関する問題を完全に克服し、スケーリングを排除するた
めに、他の必須の因子が上述の基本的等式にわたって考慮されなければならない
: ・熱流束またはQA-1として知られる、蒸留システム内で熱が伝達される速度
(BTU hr-1 ft-2); ・濃縮物中の汚染(または不純)物質レベル; ・蒸気流れの飽和温度に対する濃縮物の最終沸点; ・過飽和の程度および濃縮物の析出レベル;ならびに ・蒸発する流れの気化レベル。
【0008】 本明細書において述べたように、蒸留における最も困難な問題の一つは、不溶
性固体の濃度の増加によって生じる。一般的には、原料ストリーム中に溶解した
固体が分離器にて濃縮され、沸点上昇(BPR)をもたらす。これにより、より
大きなエネルギー入力を要し、システム効率が犠牲となる。
【0009】 本発明の前には、水の蒸留プロセスで伝達および回収される熱量を最大化する
ことは、汚れまたはスケーリングなしに、長い連続期間にわたって実現すること
ができなかった。
【0010】 (産業上の利用可能性) エネルギー効率が良好で、かつ、汚染された水(特に有機物、無機物、金属で
汚染された水)の蒸留において以前から存在しているスケーリングの問題を排除
し、そして改修または保守産業(remediation industry)において利用可能なプ
ロセスである。
【0011】 (発明の開示) 本発明は、別個の2つの概念の結合に基づき、これらの両方は従来技術におい
て個々に識別されるが、本発明によって得られる相乗的な効果を有して独自に構
成されたことはない。常套の蒸気再圧縮サーキットを独自に構成された強制対流
式熱回収および伝達サーキットと共に用いることによって、伝熱を最大化し、熱
交換器のスケーリング(これは標準的な蒸留方法を実施する際に典型的に現れる
)を招かない所望の強制対流サーキットを保持するという点で非常に望ましい結
果を得ることができるということが解った。
【0012】 本発明の1つの目的は、有機物、無機物、金属、または他の汚染物質の化合物
を含む水を蒸留して汚染物質がない精製水フラクション(画分)を得、そのうえ
蒸留装置のスケーリングを伴わない、改善された効果的なプロセスを提供するこ
とにある。
【0013】 本発明の1つの要旨によれば、加熱分離器、熱交換器、および圧縮機を用いて
機械的に蒸気を再圧縮することによって、固体および液体の汚染物質を含む流体
原料(またはフィード)ストリームから汚染物質を除去する方法であって: a)原料ストリームを供給する工程; b)水よりも大きな熱容量および沸点を有する非水系液体を供給する工程; c)原料ストリームを加熱分離器内で加熱して、汚染物質が実質的にない蒸気
フラクションと、固体の非蒸発汚染物質を含む液体汚染物質フラクションとを生
じさせる工程; d)分離器内での堆積(accretion)を避けるために、熱交換器に接触させる
前に、固体を非水系液体中で沈殿させる工程;および e)蒸気フラクションを熱交換器に接触させて、汚染物質がない凝縮留出物を
得る工程 を含み、これにより、固体が留出物の凝縮にエネルギー的に影響しない方法が提
供される。
【0014】 循環質量の比を圧縮される蒸気フラクションの質量の約2倍〜300倍未満の範
囲内に精密にコントロールすることによって、好ましい利点がいくつか実現され
ることが解った: 1.リボイラーの蒸発側を通る循環濃縮物が、循環濃縮物の質量の約1%〜50
%の精密にコントロールされた蒸気フラクションを含む; 2.この蒸気フラクションを精密に制御することによって、循環濃縮物の温度
上昇は、非常に小さい(約1°F)ままであり、循環流体の温度付近の温度にあ
る低温の熱交換面は濡れたままである。これは、これらの面の汚れの危険性を低
減する; 3.この制御された小さい蒸気フラクションによって、交換器内の濃縮流体は
1.1未満の付加的な局所濃縮ファクター(率)となり、スケーリングを生じさせ
る化合物の局所的な析出を回避する; 4.蒸気フラクションが増加し、濃縮ファクターがリボイラーを通過する間に
増加するので、流れの速度が著しく増加し、これによって汚れの危険性を低減す
る; 5.蒸発する流体において蒸気フラクションをコントロールし得ることによっ
て、顕著な伝熱が潜熱によってスケーリングなしで実現され得る; 6.リボイラーの蒸発側の温度上昇が非常に小さく保たれるので、リボイラー
のLMTDが維持され、これにより圧縮エネルギーを非常に低く保つ;ならびに 7.熱流束を調節することによって、凝縮および蒸発のための濡れ表面の温度
を飽和水蒸気の条件温度の近くに維持する。生じる沸騰のタイプは、主として強
制された対流から濡れ表面を有する安定な核沸騰の範囲である。
【0015】 本発明の更なる要旨によれば、液体および固体の汚染物質を含む流体原料スト
リームから汚染物質を除去する方法であって: a)水を含む原料ストリームを供給する工程; b)水よりも大きな熱容量および沸点を有する非水系液体を供給する工程; c)原料ストリームを加熱分離器内で加熱して、汚染物質が実質的にない蒸気
フラクションと、固体の非蒸発汚染物質を含む濃縮液体汚染物質フラクションと
を生じさせる工程; d)熱交換器に接触させる前に、固体の非蒸発汚染物質を非水系液体中で沈殿
させる工程; e)蒸気フラクションを熱交換器に接触させて、凝縮留出物を得る工程 f)リボイラー交換器内に温度差を生じさせるために、蒸気フラクションを圧
縮する工程; g)蒸気フラクションをリボイラー交換器に接触させて通過させて、リボイラ
ーから凝縮留出物を得る工程; h)蒸気質量に対する循環質量の比を約2〜約300に維持するように、リボイ
ラー交換器および加熱分離器を通して該濃縮物の少なくとも一部を循環させる工
程;および i)汚染物質が実質的にない凝縮留出物を集める工程 を含む方法が提供される。
【0016】 概略的には、1つの可能な実施態様においては、留出する水を蒸発させて、メ
ッシュ・パッド(mesh pad)に通し、圧縮機に入る前に同伴された水を除去する
。圧縮機は蒸気流れの圧力および温度を上昇させて加熱分離器のそれより大きく
し、リボイラー熱交換器を横断する効果的な伝熱を可能にする。蒸気流れはその
後リボイラーに入り、そこで「過熱戻し(desuperheated)」され、留出させる
ために凝縮される。熱エネルギーは、蒸気流れに対する循環濃縮物の質量を約2
〜300未満の範囲で制御することによって、50%未満の蒸気、より厳密には10%
未満の蒸気を循環濃縮物流れ中に生じさせ、これにより加熱分離器から循環濃縮
物へ伝導される。この蒸気相は蒸発潜熱によって伝導された熱を吸収しつつ、同
時に循環濃縮物に約1°Fより大きい温度上昇をもたらさない。凝縮温度および
圧力の状態にあるクリーンな留出水は、流入する原料流れに対してシステムの顕
熱部分を回収するために予熱器を通過する。同時に濃縮物流れの一部は、汚染物
質の所望の濃度を制御するために加熱分離器から除去される。加熱分離器の温度
および圧力にあるこの濃縮物のブローダウン流れは、残りの顕熱エネルギーを原
料流れに与えるために追加の予熱器を通過する。付加的な前処理および後処理の
技術が、蒸留操作の間に汚染物質を除去または含有(contain)するためにバッ
チ式または連続式のプロセス方法として用いられ得、pHコントロール方法は、
対象である蒸留プロセスを更に増強させるために、濃縮物において揮発性成分を
イオン化するか溶解条件を変えるために使用できる。
【0017】 回収される留出水は、プロセス水として再使用されるか、蒸留水として再使用
されるか、自然の貯水池に放出され得る純度および温度に制御され得、実質的に
全ての水質環境基準に合致するか、これより優れている。
【0018】 このプロセスの範囲に関しては、精油業、石油化学業、パルプおよび製紙業、
食品業、鉱業、自動車業/他の輸送産業、ならびに製造業などの工業処理水の汚
染物(または不純物)を除去するために同様のプロセスが容易に用いられ得る。
加えて、埋立地の浸出水、脱塩化、地下水の水質改善、井戸水の浄化、湖沼の水
質改善、油田の廃水回収、ならびに任意の形態のボイラー原料水の生成、および
希薄流れからの有価成分の濃縮についての用途が考えられる。この列挙は決して
全てを挙げるものではなく、むしろ例示的なものである。
【0019】 上述のように本発明を説明してきたが、次に、本発明の好ましい実施態様を例
示する添付の図面について言及する。
【0020】 本明細書において使用される類似の番号は類似の部材を示す。
【0021】 (発明を実施するための形態) 図1を参照して、本発明の1つの実施態様の例を示す。
【0022】 概して番号10で示される汚染された水の原料流れを、不溶性物質および揮発
性物質を除去するために、ならびに/あるいは原料流れ10を調製するための他
のpHまたはコンディショニング工程のために概して12で示される前処理工程
に導入する。揮発性成分は14で原料流れから排出され、それほど揮発性でない
成分が16で原料流れから排出される。前処理された原料流れは12を出て、そ
の後予熱器18に入り、顕熱の回収を増強するために、原料流れの温度を上昇さ
せその後加熱分離器20に導入される。原料流れは、複数の流れに分割され得、
ユニットの十分な回収ポテンシャルを最大化するために、別の副顕熱回収予熱器
を通過する。このような配置は当業者に理解されるであろう。複数の予熱器は、
単一のマルチ・サービス(multi-service)予熱器あるいは18および22で示
される個別のユニットとして構成され得る。個別の原料流れは加熱分離器20に
入る前に、再び混合され、加熱分離器の温度付近にまで加熱される。所望であれ
ば、リボイラーで局所希釈効果(local dilution effect)を得るために、原料
流れはまた強制循環流れに導入され得る。加熱分離器は、サイクロン分離器のよ
うな複数の分離ユニットを含んでもよい。番号22でおおまかに示される下部は
、濃縮物中に固形物質を懸濁させ、配管24で示されるように「ブローダウン」
と呼ばれるものまたは濃縮物を排出するサイクロン作用を有する。連続式または
バッチ式のブローダウン24の割合は、加熱分離器20における成分の濃度を制
御し、これにより、加熱分離器20における濃縮物の飽和度、過飽和度、続く固
形物の析出、および沸点を調節する。加熱分離器20の温度にあるブローダウン
24は、原料流れに熱を回収するために、配管28を介して副予熱器26を通過
する。ブローダウン流れ24は、22における原料流れに対して約3°F以内の
温度に下がる。
【0023】 加熱分離器20の上部は、主として飽和した水蒸気を含み、蒸気/液分離に供
され、蒸気流れからの液滴を合体させるためにメッシュ・パッド(図示せず)の
ような特徴を含み得る。加熱分離器20を出た蒸気(概して配管30で示される
)は、環境品質の留出物を構成し、原料流れに存在する成分に依存して飲用水ま
たはボイラー用原料水となり得る。蒸気は圧縮機32へ移送され、蒸気流れの圧
力および温度を上昇させ加熱分離器20のそれよりも高くする。蒸気流れは、加
熱分離器をどのような圧力(真空を含む)で出てもよい。この蒸気は加熱分離器
20の条件で主として飽和されるが、濃縮物が蒸気の沸点を上昇させるのに十分
な濃度で成分を含む場合には、蒸気は過飽和となり得る。この概念は沸点上昇ま
たはBPRとして知られ、従って、圧縮が適切に補償され得ることが理解される
べきである。蒸気流れに与えられる付加的なエネルギーが、概して番号34で示
されるリボイラー熱交換器において伝熱を実施するのに必要な熱推進力またはL
MTD要件を形成する。
【0024】 番号32で示される圧縮機またはブロワは、当業者に知られる任意の装置であ
り得、これは蒸気に約3〜10psiの頭(またはヘッド)を生じさせ、所望のレベ
ルの蒸気質量を流す。圧縮機32からの必要とされる実際の頭は、特に加熱分離
器20における蒸発条件とリボイラー34についてのLMTD要件とによって各
ユニットについて決定される。圧縮機32を出る蒸気は、主として過熱された水
蒸気である。過熱の程度は排出圧力と圧縮装置32の効率とに依存する。
【0025】 リボイラー交換器34は、圧縮機32から受け取った圧縮蒸気を、リボイラー
34から番号36で示される凝縮物レシーバを通してドレーン排出される留出物
へ凝縮させるように機能する。この工程は、蒸気流れの過熱分および潜熱分を捕
捉し、これを番号38で示される濃縮物循環流れへの熱推進力によって受け取る
。レシーバ36に蓄積された留出物は、概して特定の温度および圧力条件にある
飽和液体である。留出物に含まれる付加的な顕熱は、ポンプ40を使用して熱い
留出物を予熱器18へ戻して通過させることによって回収され、ここで、出て行
く流れは12から流入する原料流れに対して約3°Fの範囲内まで冷却される。
【0026】 加熱分離器20から規定量の濃縮物を循環させるために濃縮物循環ポンプ42
を用い、リボイラー交換器34を通すことによって、交換器の表面の汚れまたは
スケーリングの危険性がない顕著な結果が実現され得ることが見出された。循環
濃縮物の質量は、約2〜300未満の範囲から特に選択され、これにより、リボイ
ラー交換器34を出る流れ38において1%近く〜50%未満の蒸気割合を精密に
生成させる。この質量流量は変化し得、概して番号44で示される制御デバイス
を使用して所望のパラメータで設定される。より詳細には、汚染が最もひどい原
料流れを考慮する場合、出てくる循環流れ38の蒸気割合についての所望の目標
は10%未満の蒸気割合である。流れ38で生じた蒸気は、圧縮機を通り、留出物
として46で回収される量に質量が等しい。リボイラー交換器34で生じた蒸気
は、ごく少量の質量割合(循環質量の約1〜10%)であってもリボイラー34の
凝縮側から伝導された熱の大部分を吸収する。蒸気割合および濃縮物循環率の選
択は、汚れおよびスケール付着を減らす場合に重要な因子である。ほとんどの場
合、リボイラー交換器34で温度交差が起きることなく、濃縮物循環流体の非常
に小さい温度上昇を確立し、効果的なLMTDを維持するために、このパラメー
タは最も重要である。温度上昇は迅速にLMTDを無くし、伝熱は停止する。例
えば、流体が蒸気をいくらも生じさせることができないように循環濃縮物の圧力
がリボイラーで上昇した場合、顕熱の吸収によってLMTDがなくなるまで温度
が上昇し、従って伝熱が減少する。静圧頭損失および摩擦頭損失からなる濃縮物
循環システムの背圧は最小に設計される。実際に背圧は、交換器の動的圧力降下
が最小化されるので、直立交換器の静圧頭損失に本来等しい。循環濃縮物流れは
、その後、出口配管38において約1%〜10%の蒸気割合を得るように選択され
る。得られた温度上昇は非常に小さく、LMTDはその設計値のままである。
【0027】 次に図2を参照して、代替のプロセス概略図を示す。ここで、システムの総括
濃縮作用または濃縮ファクター(CF)が析出を起こす1種またはそれ以上の成
分に対して過飽和濃度となるように、加熱分離器20からのブローダウン24を
調節することが可能である。加熱分離器20において固形物が生じ、形成される
ので、固形物またはスラッジを除去するために概して番号50で示される固/液
分離デバイスにブローダウン24を通す。あるいは、固/液分離デバイス50は
リボイラー・ポンプ42と交換器34との間で分岐流または全体流に配置されて
もよい。回収した液体を更に、52で示すように加熱分離器20へ戻して再循環
させ、ブローダウン量に対応する部分を熱回収のために予熱器26に更に通し、
約3°Fにまで冷却する。固/液分離デバイス50は液体サイクロン、遠心沈降
機、重力沈降機、遠心分離機、デカンテーション分離機(decanting separator
)などの当業者に知られる任意の形態であってよい。このプロセスは、主要な目
的が化合物を固形物として回収することにある場合、または化合物が顕著な商業
的価値を有する場合に特に魅力がある。
【0028】 図3を参照して、蒸気流れが原料流れに由来する特定の汚染物質の一部を含み
得る、更なるプロセスのバリエーションを示す。加熱分離器20は、圧縮機32
および圧縮機吸引配管30の手前に分留カラム54を備える。カラム54は、番
号56で示すクリーンな低温の水の還流と共に多段を用いて、汚染物質を分留し
、洗浄除去するために使用される。還流は、必要な還流温度に応じて、予熱器1
8の上流または下流のいずれかあるいはそれらを組み合わせて取り出され得る。
このプロセスのバリエーションは、原料流れが例えば、炭化水素、グリコール、
アンモニアなどの揮発性物質を含む場合に魅力がある。
【0029】 図4は、本発明のプロセスの蒸発部の周辺にある種々の流れの代表的な圧力と
温度との関係を例示する。この説明について、参照番号は図1〜3で使用したも
のである。例示のために特定のプロセス・パラメータを示すが、これらはいずれ
の特定の蒸留用途にも適合するように改変され得る。この概略図は、沸点上昇の
ない流体と、大気圧よりもわずかに高い16psiaで、212.5°Fで運転される加熱分
離器20とに基づく条件を示す。循環濃縮物の温度上昇は、2.5psiのリボイラー
の圧力降下に対して1°F未満である。循環流れの蒸気割合は約10%である。リ
ボイラー交換器34の付近の条件は、図5に示す蒸発/凝縮曲線で表され得る。
交換器の凝縮側において、過熱水蒸気が約289°Fおよび21.0psiaにてC点で入り
、約232°Fおよび21.0psiaにてC’点で蒸気の飽和圧力で凝縮される。この領域
は、過熱戻し領域として一般的に呼ばれ、交換器面積の約2%からなり、残りの
領域は凝縮の潜熱が放散される面積となる。圧力および温度のわずかな降下は、
熱交換器の本来的な圧力降下によって、交換器34を通じて起こり得る。出口条
件は、約231.8°Fおよび20.9psiaとなる。凝縮側における表面温度は、流入する
蒸気の飽和温度未満であり、これにより、熱交換面に凝縮物膜を形成する。熱伝
達は、従って、湿った壁の条件から離れて生じ、膜の有効温度が蒸気飽和温度に
保持されるであろう。留出物はD点で交換器から凝縮器レシーバ36へドレン抜
きされ、リボイラーに液体が存在しない状態に保持し、熱交換器の全面を凝縮プ
ロセスに曝す。
【0030】 蒸発側では、濃縮物は循環ポンプ42を出た後、約212.5°Fおよび18.0psiaに
てA点で、底部から向流的に交換器に入る。濃縮物質量の比が蒸気流量の少なく
とも10倍となるように、循環流量が調節される。濃縮物流体の温度はA’点まで
上昇し始め、その後横ばいになってB点である約213.2°Fに達する。ここで、静
圧頭は打ち消され、圧力は15.5psiaまで減少する。濃縮物が交換器34を上昇す
る間、蒸気が強制対流によって生じ始め、伝導された潜熱を吸収する。蒸発質量
に対する循環質量の比が所望の範囲内となるまで蒸発側において流体質量を増加
させることによって、沸騰の影響を強制対流および安定な核沸騰領域の範囲内に
制御する。流体の質量流量が大きいので、伝熱面は、新たに生じた蒸気の飽和温
度に等しい温度において濡れたままである。交換器についての流束速度(QA-1 )が6000 BTU hr-1 ft-2未満となることを更に確保することにより、蒸発側の温
度上昇を1°F未満に維持し、濡れた膜表面を維持し、これによりスケーリング
の危険性を排除し得る。流束速度が大きすぎる場合、瞬間的に蒸気が促進する圧
力降下は、その場の静圧頭を一時的に上回り、不安定な一時的な逆流および濡れ
た伝熱面の破壊を招く可能性がある。これは、伝熱面の汚れを招き得る。流束60
00 BTU hr-1 ft-2未満および蒸気質量に対する循環濃縮物質量が300未満の範囲
において、液体および蒸気が安定操業で共存することができ、リボイラーの蒸発
側において十分に濡れた伝熱面を維持でき、汚れおよびスケーリングの危険性が
なくなる。
【0031】 A〜D点の参照符号を図6にもまた用いる。
【0032】 6は、当業者にプレート・アンド・フレーム式(plate and frame)熱交換器
として知られている高効率伝熱交換器58の立面図を例示する。ここで、垂直に
積み重ねられたガスケット付きプレート60の列が、2つの固いフレーム62お
よび64の間に配置されている。これらの装置は、それらがコンパクトなサイズ
を有し、非常に高いU値または総括伝熱係数を有し得るものとして周知である。
単一流路型向流式流れ配置として構成されるこの様式の交換器は、本発明によく
適合し、本発明の実施に際して特に以下の利点を提供する: 1.プレート式交換器は、濃縮物循環流体または蒸発側に小さい決まった静圧
頭および非常に小さい圧力降下を与えつつ、比較的大きな伝熱係数を提供する; 2.熱流束は、所定のフレームにより多くの表面積またはプレートを追加する
ことによって容易に調節され得る; 3.プレート・フレーム構造の凝縮側はドレーンが存在せず、小さい圧力降下
を有しつつ、比較的大きな伝熱係数を維持する; 4.非常に効果的な伝熱係数は、表面温度を両方の流体流れの温度に非常に近
くすることができ、汚れの危険性を低減する; 5.激しい乱流および同等に大きい流速は、汚れを少なくし、固形物が交換器
を通過するときに固形物を均質な浮遊物の状態に保持する; 6.ホット・スポットまたはコールド・スポットがなく、プレート・フレーム
構造に由来するデッド・フロー(dead flow)領域がなく、汚れまたはスケーリ
ングの危険性を低減する; 7.プレートは滑らかで、十分に仕上げられ、汚れの危険性を低減する;なら
びに 8.流体滞留時間が短く、平衡に達してスケーリング汚染物質を生じるのに十
分な時間がないので、析出の危険性を低減する。
【0033】 より一般的に、プレート式熱交換器は非常にコンパクトであり、脱塩化型の適
用によくある流体腐蝕および応力腐蝕亀裂に耐えるために、費用の点で有効な新
種の合金プレートを備えてもよい。シェル・アンド・チューブ(shell and tube
)型、二重管型、フィン付き管型、スパイラル型などの他の様式の交換器もまた
、本発明の特定の要件が維持されるかぎりにおいて当業者に考慮され得る。
【0034】 図7は、蒸気の質量流量に対する循環濃縮物の質量流量の比についての好まし
い設計範囲(包括的に66で示される)を示すグラフである。約10〜100の望ま
しい範囲では、蒸気割合が10%未満から1%近くまでとなる。
【0035】 図8は、熱交換器内での更なる過飽和および析出の危険性に関する局所濃縮フ
ァクター(local concentration factor)CF(交換器)に与える影響を示すグ
ラフである。概して、システムの濃縮ファクターは以下のように表される; CF(全体)=CF(ブローダウン)・CF(交換器)
【0036】 加熱分離器において定常状態に達する濃度は、加熱分離器からの連続的なブロ
ーダウンとバランスがとれている蒸気の定常的除去に由来する。CF(全体)の
値は、原料流れ中の汚染物質のレベルおよび種類に依存し、代表的には5倍〜約
20倍より少ないオーダーである。リボイラーを出る蒸気質量のレベルにも依存し
て、得られるCF(交換器)が決定され(1.0〜1.1の間)、リボイラーにおいて
望ましい濃縮レベルを超えないようにブローダウンレートを調節する。代表的な
例を以下に示し得る: ・原料流れが20,000TDSを含み、濃縮物中で100,000TDSを超えないこと
が望ましい。 ・最も効果的な質量比が20であると決定され、図7より5%の蒸気割合となる
。 ・図8より、CF(交換器)は約1.07にある。CF(全体)は(100,000/200
00)=5と計算される。 ・CF(ブローダウン)は、(5/1.07)=4.7と計算される。 ・従って、修正されたブローダウンレートは、入口の原料流れの(1/4.7)
=21%となる。
【0037】 従って、強制対流伝熱システムと共に蒸気再圧縮プロセスを使用することによ
って、ならびに、約2〜300未満の蒸気流れ質量流量に対する循環システムの質
量流量の比、より詳細には約10〜100の比を注意深く選択する工程と、6000BTU h
r-1 ft-2未満の熱流束を選択する工程と、所望の濃縮作用(CF)を達成するた
めにブローダウン流れをコントロールする工程とによって、長時間の運転にわた
って汚れおよびスケーリングが起こりにくい非常に効果的な水の蒸留装置が得ら
れる。知られている2つのプロセス・スキームを独自の熱交換構成と組み合わせ
ることによって、より実際的には、従来技術によって前もって教示されていない
特定の濃縮物循環比となるように構成することによって、本発明は、汚れおよび
スケーリングの危険性なしで、汚染物質がない水の効果的な蒸留方法を提供する
ことができる。
【0038】 本発明を例示するために以下の実施例を示す。
【0039】 (実施例1) この実施例の計算は、リボイラー交換器の周囲の熱収支を説明するものである
。この実施例は、汚染された供給源から53,000USGPDのクリーンな留出物を回収
するように設計された蒸留装置の設計のベースを示す。
【表1】
【表2】
【表3】
【0040】 この実施例は、循環流体において形成された10%の蒸気フラクションが凝縮側
から伝導された熱の99%を捕捉し、10倍の循環液体質量がある場合でも循環流体
の温度を1°F未満しか上昇させない。
【0041】 (実施例2) 埋立地の浸出液貯水池から10,000USgpdのクリーンな留出物を回収するために
、試作装置を組み立てた。装置を長期間にわたってテストし、この期間に詳細な
性能テストのデータをとった。4ヶ月の長い期間にわたってパイロット装置は首
尾よく操作され、検査の際に、リボイラーおよび加熱分離器において汚れは無視
できる程度のものであった。パイロット・テストにおいて使用した装置は、3.0p
siの差圧をもたらすスペンサーTM・モデル・GF36204E・ブロワ・コンプ
レッサー(SpencerTM Model GF36204E Blower Compressor)を含んでいた。テス
トの間、標準的な単一パスのプレート−フレーム式熱交換器を使用した。
【0042】 浸出液原料、濃縮されたブローダウン、および処理された流出物の特性は以下
の通りである:
【表4】
【0043】 流出物は、地表水本体へ放出され得るような実際的に全ての規定された基準(
regulatory guideline)より優れた品質を有する。圧縮機の消費電力を、圧縮機
なしの条件および再循環条件を含む種々の運転状態について測定および記録した
。消費電力の測定値を、種々の留出物流量について1,000USgalあたりの消費電力
として図9にプロットした。試験データ曲線を流量範囲にわたって圧縮機の効率
(inefficiency)について修正すると、50KW−hr/1000USgalの均一な消費電力
値が導かれた。約77%の標準的な圧縮機効率とすれば、高効率な蒸留装置に必要
とされる消費電力は、約65KW−hr/1000USgalである。ブローダウン流れは、テ
スト期間全体の平均で原料流れの約10%となり、10個の濃縮ファクター(CF)
の平均で4となった。視認検査をテストの後に行い、加熱分離器およびリボイラ
ー装置においてスケーリングの徴候を示していなかった。
【0044】 溶解した固形物の濃度の増加に関しては、上述のように、原料ストリーム中に
溶解した固形物は蒸発せず、従って分離器における濃縮物は、分離器からのブロ
ーダウンレートにより影響を受ける。この状況は、本明細書中で上述した蒸気再
圧縮プロセスの性能を妨害する。溶解した固形物は分離器に蓄積し、このため、
熱交換器の蒸発側でのBPRが上昇し、よって、より多くの圧縮エネルギーまた
はより大きな熱交換器を要する。
【0045】 (実施例3) 塩化ナトリウムを水中で沈殿するレベルにまで濃縮するには、BPRが9℃増
加する。これは、8.5psiの差圧、ならびにBPRがゼロである場合に必要な面積
に対して、対応する面積の10倍の面積を有する交換器を要する。
【0046】 図10〜12に図示されるプロセスは、図1〜9に対して説明した蒸気圧縮プ
ロセスのバリエーションである。このプロセス・バリエーションは、高い沸点、
流入して来る原料水に対して低い溶解度、ならびに原料ストリーム中に溶解した
固形物に対して低い溶解度を有する液体を蒸発器にて使用する。流入して来る原
料水が蒸発すると、原料水中の蒸発しない固形物は、溶解度が低い液体に移され
る。この液体は固形物を溶かさないので、固形物は、非常に低い溶解固形物濃度
にて過飽和レベルに達し、溶液から析出(または沈殿)する。溶解した固形物が
溶液から一旦析出すると、交換器の蒸発側における沸点を上昇させ続けなくなる
【0047】 また、溶解度が低い液体も、過飽和レベルに達していない汚染された水のスリ
ップストリームで沈殿物を溶解させることによって沈殿物を分離する効果的な手
段を提供する。再溶解した沈殿物を有するスリップストリームは、このプロセス
からのブローダウンである。有利には、このプロセス・バリエーションは: (1)溶解した固形物を有する原料水の取扱い; (2)交換器の汚れ; (3)材料;および (4)蒸発器にて沈殿する固形物の分離 といったプロセスの問題を回避する。
【0048】 次に、図10〜12を参照して、概略的に示されるのは、固形物の含有物質に
よって汚染された原料ストリームを取り扱う方法のバリエーションである。
【0049】 原料ストリームの他の適切な導入位置が、当業者によって容易に理解されるで
あろう。溶解した固形物の沈殿が交換器にて起こらないなら、BPRは著しく影
響されない。
【0050】 本発明のシステムに利用可能な装置に関して、加熱分離器、予熱器、リボイラ
ー、ポンプ、圧縮機/ブロワなどの最も望ましい例が当業者に容易に理解される
であろう。他の改変例が本発明の範囲を逸脱することなく容易に理解されるであ
ろう。
【0051】 本発明の実施態様を上述したが、本発明はこれに限定されず、請求の範囲およ
び記述の本発明の概念、性質および範囲から逸脱しないかぎりにおいて、多数の
改変例が本発明の一部をなすことが当業者には明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 記述する本発明の1つの実施態様の全体のプロセスの概略図であ
る。
【図2】 図1の別の実施態様である。
【図3】 図1の更に別の実施態様である。
【図4】 蒸発要素の周辺の代表的な圧力および温度条件を概略的に示す。
【図5】 システム・リボイラー交換器についてのプロセスの凝縮/蒸発曲
線である。
【図6】 プレート/プレート式リボイラー熱交換器についてのフロー・パ
ターンの概略を例示する。
【図7】 蒸気質量に対する循環流体質量の比に関して循環流体で生じる、
リボイラーにおける蒸発レベルを例示するグラフである。
【図8】 蒸気フラクションの変化に対する、リボイラー中で得られる局所
濃縮効果(localized concentration effect)を例示するグラフである。
【図9】 パイロット蒸留装置から得られた試験データを示すグラフである
【図10】 本発明の更なる実施態様の概略図である。
【図11】 図10の実施態様のバリエーションである。
【図12】 図10の実施態様の更なるバリエーションである。
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月14日(2000.9.14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】 常套の蒸留方法における問題を克服するために、変数をいくつか考慮しなけれ
ばならない。以下の3つの等式は、水の蒸留システムにおける基本的な伝熱関係
を記述し: Q(全体) = U×A×LMTD (1) Q(顕熱) = m×CP×(T1−T2) (2) Q(潜熱) = m×L (3) ここで Q =伝熱量(BTU hr-1) U =総括伝熱係数またはシステムの伝熱能 (BTU hr-1 ft-2 °F-1) A =伝熱面積(ft2) LMTD =システムの熱推進力または対数平均温度差(°F) m =液体または気体状態の流体の質量流量(lb hr-1) Cp =流体比熱(BTU hr-1 °F-1) T1,T2=システムに入るまたは出る流体の温度(°F) L =気化または凝縮の潜熱(BTU lb-1) である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】 循環質量の比を圧縮される蒸気フラクションの質量の300倍未満〜約2倍の範
囲内に精密にコントロールすることによって、好ましい利点がいくつか実現され
ることが解った: 1.リボイラーの蒸発側を通る循環濃縮物が、循環濃縮物の質量の約1%〜50
%の精密にコントロールされた蒸気フラクションを含む; 2.この蒸気フラクションを精密に制御することによって、循環濃縮物の温度
上昇は、非常に小さい(約1°F)ままであり、循環流体の温度付近の温度にあ
る低温の熱交換面は濡れたままである。これは、これらの面の汚れの危険性を低
減する; 3.この制御された小さい蒸気フラクションによって、交換器内の濃縮流体は
1.1未満の付加的な局所濃縮ファクター(率)となり、スケーリングを生じさせ
る化合物の局所的な析出を回避する; 4.リボイラーを通過する間に蒸気フラクションが増加し、濃縮ファクターが
増加するので、流れの速度が著しく増加し、これによって汚れの危険性を低減す
る; 5.蒸発する流体において蒸気フラクションをコントロールし得ることによっ
て、顕著な伝熱が潜熱によってスケーリングなしで実現され得る; 6.リボイラーの蒸発側の温度上昇が非常に小さく保たれるので、リボイラー
のLMTDが維持され、これにより圧縮エネルギーを非常に低く保つ;ならびに 7.熱流束を調節することによって、凝縮および蒸発のための濡れ表面の温度
を飽和水蒸気の条件温度の近くに維持する。生じる沸騰のタイプは、主として強
制された対流から濡れ表面を有する安定な核沸騰の範囲である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】 本発明の更なる要旨によれば、液体および固体の汚染物質を含む流体原料スト
リームから汚染物質を除去する方法であって: a)水を含む原料ストリームを供給する工程; b)水よりも大きな熱容量および沸点を有する非水系液体を供給する工程; c)原料ストリームを加熱分離器内で加熱して、汚染物質が実質的にない蒸気
フラクションと、固体の非蒸発汚染物質を含む濃縮液体汚染物質フラクションと
を生じさせる工程; d)熱交換器に接触させる前に、固体の非蒸発汚染物質を非水系液体中で沈殿
させる工程; e)蒸気フラクションを熱交換器に接触させて、凝縮留出物を得る工程 f)リボイラー交換器内に温度差を生じさせるために、蒸気フラクションを圧
縮する工程; g)蒸気フラクションをリボイラー交換器に接触させて通過させて、リボイラ
ーから凝縮留出物を得る工程; h)蒸気質量に対する循環質量の比を約300〜約2に維持するように、リボイ
ラー交換器および加熱分離器を通して該濃縮物の少なくとも一部を循環させる工
程;および i)汚染物質が実質的にない凝縮留出物を集める工程 を含む方法が提供される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】 概略的には、1つの可能な実施態様においては、留出する水を蒸発させて、メ
ッシュ・パッド(mesh pad)に通し、圧縮機に入る前に同伴された水を除去する
。圧縮機は蒸気流れの圧力および温度を上昇させて加熱分離器のそれより大きく
し、リボイラー熱交換器を横断する効果的な伝熱を可能にする。蒸気流れはその
後リボイラーに入り、そこで「過熱戻し(desuperheated)」され、留出させる
ために凝縮される。熱エネルギーは、蒸気流れに対する循環濃縮物の質量を300
未満〜約2の範囲で制御することによって、50%未満の蒸気、より厳密には10%
未満の蒸気を循環濃縮物流れ中に生じさせ、これにより加熱分離器から循環濃縮
物へ伝導される。この蒸気相は蒸発潜熱によって伝導された熱を吸収しつつ、同
時に循環濃縮物に約1°Fより大きい温度上昇をもたらさない。凝縮温度および
圧力の状態にあるクリーンな留出水は、流入する原料流れに対してシステムの顕
熱部分を回収するために予熱器を通過する。同時に濃縮物流れの一部は、汚染物
質の所望の濃度を制御するために加熱分離器から除去される。加熱分離器の温度
および圧力にあるこの濃縮物のブローダウン流れは、残りの顕熱エネルギーを原
料流れに与えるために追加の予熱器を通過する。付加的な前処理および後処理の
技術が、蒸留操作の間に汚染物質を除去または含有(contain)するためにバッ
チ式または連続式のプロセス方法として用いられ得、pHコントロール方法は、
対象である蒸留プロセスを更に増強させるために、濃縮物において揮発性成分を
イオン化するか溶解条件を変えるために使用できる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】 概して番号10で示される汚染された水の原料流れを、不溶性物質および揮発
性物質を除去するために、ならびに/あるいは原料流れ10を調製するための他
のpHまたはコンディショニング工程のために、概して12で示される前処理工
程に導入する。揮発性成分は14で原料流れから排出され、それほど揮発性でな
い成分が16で原料流れから排出される。前処理された原料流れは12を出て、
その後予熱器18に入り、顕熱の回収を増強するために、原料流れの温度を上昇
させその後加熱分離器20に導入される。原料流れは、複数の流れに分割され得
、ユニットの十分な回収ポテンシャルを最大化するために、別の副顕熱回収予熱
器を通過する。このような配置は当業者に理解されるであろう。複数の予熱器は
、単一のマルチ・サービス(multi-service)予熱器あるいは18および26で
示される個別のユニットとして構成され得る。個別の原料流れは加熱分離器20
に入る前に、再び混合され、加熱分離器の温度付近にまで加熱される。所望であ
れば、リボイラーで局所希釈効果(local dilution effect)を得るために、原
料流れはまた強制循環流れに導入され得る。加熱分離器は、サイクロン分離器の
ような複数の分離ユニットを含んでもよい。番号22でおおまかに示される下部
は、濃縮物中に固形物質を懸濁させ、配管24で示されるように「ブローダウン
」と呼ばれるものまたは濃縮物を排出するサイクロン作用を有する。連続式また
はバッチ式のブローダウン24の割合は、加熱分離器20における成分の濃度を
制御し、これにより、加熱分離器20における濃縮物の飽和度、過飽和度、続く
固形物の析出、および沸点を調節する。加熱分離器20の温度にあるブローダウ
ン24は、原料流れに熱を回収するために、配管28を介して副予熱器26を通
過する。ブローダウン流れ24は、22における原料流れに対して約3°F以内
の温度に下がる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】 番号32で示される圧縮機またはブロワは、当業者に知られる任意の装置であ
り得、これは蒸気に約3〜10psiの頭(またはヘッド)を生じさせ、所望のレベ
ルの蒸気質量を流す。圧縮機32に必要な実際の頭は、特に加熱分離器20にお
ける蒸発条件とリボイラー34についてのLMTD要件とによって各ユニットに
ついて決定される。圧縮機32を出る蒸気は、主として過熱された水蒸気である
。過熱の程度は排出圧力と圧縮装置32の効率とに依存する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】 加熱分離器20から規定量の濃縮物を循環させるために濃縮物循環ポンプ42
を用い、リボイラー交換器34を通すことによって、交換器の表面の汚れまたは
スケーリングの危険性がない顕著な結果が実現され得ることが見出された。循環
濃縮物の質量は、300未満〜約2の範囲から特に選択され、これにより、リボイ
ラー交換器34を出る流れ38において1%近く〜50%未満の蒸気割合を精密に
生成させる。この質量流量は変化し得、概して番号44で示される制御デバイス
を使用して所望のパラメータで設定される。より詳細には、汚染が最もひどい原
料流れを考慮する場合、出てくる循環流れ38の蒸気割合についての所望の目標
は10%未満の蒸気割合である。流れ38で生じた蒸気は、圧縮機を通り、留出物
として46で回収される量に質量が等しい。リボイラー交換器34で生じた蒸気
は、ごく少量の質量割合(循環質量の約1〜10%)であってもリボイラー34の
凝縮側から伝導された熱の大部分を吸収する。蒸気割合および濃縮物循環率の選
択は、汚れおよびスケール付着を減らす場合に重要な因子である。ほとんどの場
合、リボイラー交換器34で温度交差が起きることなく、濃縮物循環流体の非常
に小さい温度上昇を確立し、効果的なLMTDを維持するために、このパラメー
タは最も重要である。温度上昇は迅速にLMTDを無くし、伝熱は停止する。例
えば、流体が蒸気をいくらも生じさせることができないように循環濃縮物の圧力
がリボイラーで上昇した場合、顕熱の吸収によってLMTDがなくなるまで温度
が上昇し、従って伝熱が減少する。静圧頭損失および摩擦頭損失からなる濃縮物
循環システムの背圧は最小に設計される。実際に背圧は、交換器の動的圧力降下
が最小化されるので、直立交換器の静圧頭損失に本来等しい。循環濃縮物流れは
、その後、出口配管38において約1%〜10%の蒸気割合を得るように選択され
る。得られた温度上昇は非常に小さく、LMTDはその設計値のままである。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】 図4は、本発明のプロセスの蒸発部の周辺にある種々の流れの代表的な圧力と
温度との関係を例示する。この説明について、参照番号は図1〜3で使用したも
のである。例示のために特定のプロセス・パラメータを示すが、これらはいずれ
の特定の蒸留用途にも適合するように改変され得る。この概略図は、沸点上昇の
ない流体と、大気圧よりもわずかに高い16psiaで、212.5°Fで運転される加熱分
離器20とに基づく条件を示す。循環濃縮物の温度上昇は、2.5psiのリボイラー
の圧力降下に対して1°F未満である。循環流れの蒸気割合は約10%である。リ
ボイラー交換器34の付近の条件は、図5に示す蒸発/凝縮曲線で表され得る。
交換器の凝縮側において、過熱水蒸気が約289°Fおよび21.0psiaにてC点で入り
、約232°Fおよび21.0psiaにてC’点で蒸気の飽和圧力で凝縮される。この領域
は、過熱戻し領域として一般的に呼ばれ、交換器面積の約2%からなり、残りの
領域は凝縮の潜熱が放散される面積となる。圧力および温度のわずかな降下は、
熱交換器の本来的な圧力降下によって、交換器34を通じて起こり得る。出口条
件は、約231.8°Fおよび20.9psiaとなる。凝縮側における表面温度は、流入する
蒸気の飽和温度未満であり、これにより、熱交換面に凝縮物膜を形成する。従っ
て、熱伝達が、膜の有効温度を蒸気飽和温度に維持する濡れた壁から起こる。留
出物はD点で交換器から凝縮器レシーバ36へドレン抜きされ、リボイラーに液
体が存在しない状態に保持し、熱交換器の全面を凝縮プロセスに曝す。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】 蒸発側では、濃縮物は循環ポンプ42を出た後、約212.5°Fおよび18.0psiaに
てA点で、底部から向流的に交換器に入る。濃縮物質量の比が蒸気流量の少なく
とも10倍となるように、循環流量が調節される。濃縮物流体の温度はA’点まで
上昇し始め、その後横ばいになってB点である約213.2°Fに達する。ここで、静
圧頭は打ち消され、圧力は15.5psiaまで減少する。濃縮物が交換器34を上昇す
る間、蒸気が強制対流によって生じ始め、伝導された潜熱を吸収する。蒸気質量
に対する循環質量の比が所望の範囲内となるまで蒸発側において流体質量を増加
させることによって、沸騰の影響を強制対流および安定な核沸騰領域の範囲内に
制御する。流体の質量流量が大きいので、伝熱面は、新たに生じた蒸気の飽和温
度に等しい温度において濡れたままである。交換器についての流束速度(QA-1 )が6000 BTU hr-1 ft-2未満となることを更に確保することにより、蒸発側の温
度上昇を1°F未満に維持し、濡れた膜表面を維持し、これによりスケーリング
の危険性を排除し得る。流束速度が大きすぎる場合、瞬間的に蒸気が促進する圧
力降下は、その場の静圧頭を一時的に上回り、不安定な一時的な逆流および濡れ
た伝熱面の破壊を招く可能性がある。これは、伝熱面の汚れを招き得る。流束60
00 BTU hr-1 ft-2未満および蒸気質量に対する循環濃縮物質量が300未満の範囲
において、液体および蒸気が安定操業で共存することができ、リボイラーの蒸発
側において十分に濡れた伝熱面を維持でき、汚れおよびスケーリングの危険性が
なくなる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】 図6は、当業者にプレート・アンド・フレーム式(plate and frame)熱交換
器として知られている高効率伝熱交換器58の立面図を例示する。ここで、垂直
に積み重ねられたガスケット付きプレート60の列が、2つの固いフレーム62
および64の間に配置されている。これらの装置は、それらがコンパクトなサイ
ズを有し、非常に高いU値または総括伝熱係数を有し得るものとして周知である
。単一流路型向流式流れ配置として構成されるこの様式の交換器は、本発明によ
く適合し、本発明の実施に際して特に以下の利点を提供する: 1.プレート式交換器は、濃縮物循環流体または蒸発側に小さい決まった静圧
頭および非常に小さい圧力降下を与えつつ、比較的大きな伝熱係数を提供する; 2.熱流束は、所定のフレームにより多くの表面積またはプレートを追加する
ことによって容易に調節され得る; 3.プレート・フレーム構造の凝縮側はドレーンが存在せず、小さい圧力降下
を有しつつ、比較的大きな伝熱係数を維持する; 4.非常に効果的な伝熱係数は、表面温度を両方の流体流れの温度に非常に近
くすることができ、汚れの危険性を低減する; 5.激しい乱流および同等に大きい流速は、汚れを少なくし、固形物が交換器
を通過するときに固形物を均質な浮遊物の状態に保持する; 6.ホット・スポットまたはコールド・スポットがなく、プレート・フレーム
構造に由来するデッド・フロー(dead flow)領域がなく、汚れまたはスケーリ
ングの危険性を低減する; 7.プレートは滑らかで、十分に仕上げられ、汚れの危険性を低減する;なら
びに 8.流体滞留時間が短く、平衡に達してスケーリング汚染物質を生じるのに十
分な時間がないので、析出の危険性を低減する。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】 従って、強制対流伝熱システムと共に蒸気再圧縮プロセスを使用することによ
って、ならびに、300未満〜約2の蒸気流れ質量流量に対する循環システムの質
量流量の比、より詳細には約10〜100の比を注意深く選択する工程と、6000BTU h
r-1 ft-2未満の熱流束を選択する工程と、所望の濃縮作用(CF)を達成するた
めにブローダウン流れをコントロールする工程とによって、長時間の運転にわた
って汚れおよびスケーリングが起こりにくい非常に効果的な水の蒸留装置が得ら
れる。知られている2つのプロセス・スキームを独自の熱交換構成と組み合わせ
ることによって、より実際的には、従来技術によって前もって教示されていない
特定の濃縮物循環比となるように構成することによって、本発明は、汚れおよび
スケーリングの危険性なしで、汚染物質がない水の効果的な蒸留方法を提供する
ことができる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】 (実施例1) この実施例の計算は、リボイラー交換器の周囲の熱収支を説明するものである
。この実施例は、汚染された供給源から53,000USGPDのクリーンな留出物を回収
するように設計された蒸留装置の設計のベースを示す。
【表1】
【表2】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ロバート・スピーリング カナダ、ティ2ダブリュー・4エックス 9、アルバータ、カルガリー、サウス・ウ エスト、サウスポート・ロード400−10201 番 Fターム(参考) 4D034 AA11 BA03 BA05 CA12 4D076 AA11 AA22 BB01 DA36 FA11 FA18 HA01 HA06 【要約の続き】 有する独自の構成を含む。

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱分離器、熱交換器、および圧縮機を用いて機械的に蒸気
    を再圧縮することによって、固形物および液体の汚染物質を含む流体原料ストリ
    ームから汚染物質を除去する方法であって: a)原料ストリームを供給する工程; b)水よりも大きな熱容量および沸点を有する非水系液体を供給する工程; c)原料ストリームを加熱分離器内で加熱して、汚染物質が実質的にない蒸気
    フラクションと、固形物の非蒸発汚染物質を含む液体汚染物質フラクションとを
    生じさせる工程; d)分離器内での堆積を避けるために、熱交換器に接触させる前に、固形物を
    非水系液体中で沈殿させる工程;および e)蒸気フラクションを熱交換器に接触させて、汚染物質がない凝縮留出物を
    得る工程 を含み、これにより、固形物が留出物の凝縮にエネルギー的に影響しない方法。
  2. 【請求項2】 該非水系液体が少なくともC8オイルを含む、請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 該オイルが鉱油を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 該固形物が該オイル中にて不溶性である、請求項3に記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 該原料ストリームが、該加熱分離器において該非水系液体と
    直接的に接触する、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 該交換器に接触させる前に、該原料ストリームが該非水系液
    体と接触する、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 液体および固形物の汚染物質を含む流体原料ストリームから
    汚染物質を除去する方法であって: a)水を含む原料ストリームを供給する工程; b)水よりも大きな熱容量および沸点を有する非水系液体を供給する工程; c)原料ストリームを加熱分離器内で加熱して、汚染物質が実質的にない蒸気
    フラクションと、固形物の非蒸発汚染物質を含む濃縮液体汚染物質フラクション
    とを生じさせる工程; d)熱交換器に接触させる前に、固形物の非蒸発汚染物質を非水系液体中で沈
    殿させる工程; e)蒸気フラクションを熱交換器に接触させて、凝縮留出物を得る工程 f)リボイラー交換器内に温度差を生じさせるために、蒸気フラクションを圧
    縮する工程; g)蒸気フラクションをリボイラー交換器に接触させて通過させて、リボイラ
    ーから凝縮留出物を得る工程; h)蒸気質量に対する循環質量の比を約2〜約300に維持するように、リボイ
    ラー交換器および加熱分離器を通して該濃縮物の少なくとも一部を循環させる工
    程;および i)汚染物質が実質的にない凝縮留出物を集める工程 を含む方法。
  8. 【請求項8】 該原料ストリームから該汚染物質のいくらかを少なくとも部
    分的に除去するために、工程b)の前に第一の工程にて該原料ストリームを加熱
    する工程を更に包含する、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 該非水系液体が少なくともC8オイルを含む、請求項8に記
    載の方法。
  10. 【請求項10】 該オイルが鉱油を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 該固形物が該オイル中にて不溶性である、請求項9に記載
    の方法。
  12. 【請求項12】 該原料ストリームが、該加熱分離器において該非水系液体
    と直接的に接触する、請求項8に記載の方法。
  13. 【請求項13】 該交換器に接触させる前に、該原料ストリームが該非水系
    液体と接触する、請求項8に記載の方法。
  14. 【請求項14】 該汚染物質のレベルを制御するために、該加熱分離器から
    該濃縮物の少なくとも一部を除去する工程を更に包含する、請求項7に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 該濃縮物の循環流量を変化させる工程を更に包含する、請
    求項7に記載の方法。
  16. 【請求項16】 該濃縮物の該循環流量が、約1%〜約50%の蒸気質量を維
    持するように循環される、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 該原料ストリームが、加熱に先立って前処理手順に供され
    る、請求項7に記載の方法。
  18. 【請求項18】 該前処理手順が、濾過、イオン交換、蒸留、沈殿、および
    蒸発の少なくとも1つを含む、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 該濃縮液汚染物質フラクションを再循環させる工程を更に
    包含する、請求項7に記載の方法。
  20. 【請求項20】 該蒸気フラクションの温度を圧縮によって上昇させる工程
    を更に包含する、請求項7に記載の方法。
  21. 【請求項21】 圧縮後の該蒸気フラクションの該温度が、該加熱分離器内
    での該蒸気フラクションの温度よりも高い、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 該凝縮蒸気を後処理手順に供する工程を更に包含する、請
    求項7に記載の方法。
  23. 【請求項23】 該後処理手順が、濾過、イオン交換、蒸留、沈殿、および
    蒸発の少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 該原料ストリームから熱を取り出すために、蒸気の凝縮物
    を該第一の工程に再循環させる工程を更に包含する、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 工程e)の後に: a)該濃縮物を過飽和にさせて、少なくとも1種の選択された固形物を析出さ
    せる工程; b)該濃縮物を濾過する工程;および c)該少なくとも1種の選択された固形物を回収する工程 を更に包含する、請求項7に記載の方法。
  26. 【請求項26】 該循環させる工程が、スケール形成および汚れを低減する
    ように、該加熱分離器および該リボイラーの加熱面上の濡れを保持する、請求項
    7に記載の方法。
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