JP2002515101A - ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、可能な限り簡単かつコンパクトな構造を有し、ポンプハウジング（８）の外側および内側の双方で圧力弁（５）の漏洩試験を行うことができ、必要な場合には、試験中に漏洩が生じたときに例えば圧力弁（５）あるいは弁座部材（２）等の個々の部材を容易に交換することのできるポンプに関する。このため、カバー（１）に面する弁座部材（２）の周面は円錐状の傾斜面（３）を有し、この上にカバーの環状突起（４）が移動してシール係合し、半径方向に拡張して締まり嵌め係合を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 ポンプ 本発明は、ポンプに関し、特に、請求項１の前段部分に記載のスリップ制御付 液圧ブレーキシステムに、圧力流体を供給するためのポンプに関する。 ドイツ特許公報ＤＥ３７ ４２ ８２４ Ａ１に記載のポンプは、ポンプハウ ジング内のブッシュに沿って案内されるポンプピストンを備える。ピストンポン プおよび圧縮チャンバから離隔した位置で、ブッシュは圧力弁の弁座を収容する 。吸入弁は圧縮チャンバ内でポンプピストンに配置され、ピストン側の供給通路 を介して圧力流体源に接続されている。圧力弁は保持部材内に配置され、この保 持部材はインデントによりブッシュに固着されている。ブッシュは更に圧力弁を 収容する弁座を備える。予め組立てたユニットとして、ブッシュと共に保持部材 をポンプハウジングの外側からのみチェックおよび形成可能なことは不都合であ り、特に、各部の交換性を損なう。 したがって、本発明の目的は、上述の形式のポンプを改良し、可能な限り簡単 でコンパクトな構造が得られ、圧力弁の漏洩試験がポンプハウジングの外側およ び内側の双方で可能で、必要な場合には、試験中に漏洩が発生したときに、圧力 弁あるいは弁座部材の交換等の各部材の容易な交換を確保することにある。 この目的は、本発明によれば、請求項１の特徴により達成され、カバーに面す る弁座部材の周面は、円錐状の傾斜面を有し、この上をカバーの環状突起が移動 してシール係合可能で、半径方向に拡張して締まり嵌めを形成することができる 。 従属請求項に記載の特徴は本発明の有益な実施例であり、これについては本発 明の他の特徴および利点を参照しつつ以下に図示し、説明する。 図中、 第１図は、ポンプの縦方向に沿って一部を示す半断面図であり、作動および漏 洩試験中の弁およびカバーの組立てを説明し、 第２図は、完成後の第１図の組立て部材の端部位置であり、 第３図は、第１図および第２図に示すカバーおよび弁座の他の実施例である。 第１図は、ポンプシリンダしたがってポンプハウジング８内における吸入弁１ ０および圧力弁５の同軸状の直列接続を示す。吸入弁１０は、押圧ばね１１の作 用により、ポンプピストン１２上に配置された弁座に向けて付勢されている。圧 縮チャンバ６内の他の押圧ばね１３が第１圧縮ばねと並列に配置されており、ポ ンプピストン１２の端面に接触してピストンをリセットする。双方のばね１１， １３はその対向するコイル端部で弁座部材２上に支えられており、この弁座部材 は圧力弁支持部材として設けられたカバー１の押圧作用により、シール縁部１４ をポンプシリンダの内孔段部７に押圧される。圧力弁５の漏洩試験に導入された 押圧力Ｆpは、カバ ー１の周部に沿って環状に延びる突起４により、弁座部材２の円錐状の傾斜面３ に伝達される。図示のように、カバー１を弁座部材２に組立てた位置では、圧力 弁５は押圧ばね１５の作用をうけ、圧縮チャンバ６を、圧力流体使用装置に連通 するポートから分離する。この配置では、最初は、軸方向の間隙“ｓ”がカバー １の端面と弁座部材２との間に残り、後の組立て工程で、ポンプハウジング８内 にカバー１の取付けを可能とする。図示のカバーの位置では、最初に、切欠き部 ９がカバー１の外側領域で環状に延びるシール縁部１４として作用し、ポート１ ６を通して試験圧力を導入する間に大気に対する漏洩を防止する。 第２図は、組立て力Ｆmが作用した後の、端部位置におけるカバー１と弁座部 材２とを示す。組立て力Ｆmの大きさは、試験時の圧力Ｆpよりも大きく、突起部 ４を変形させるために、カバー１および弁座部材２の切欠き部９内にポンプハウ ジングの材料が移動できる大きさとなっている。当初のカバー１と弁座部材２と の間の軸方向間隙“ｓ”は、環状突起部４の拡張により、排除される。第２図で は詳細に説明しなかった他の全ての部材には、第１図と同じ参照符号を付してあ る。 第３図は、第２図とは対照的な本発明の好ましい側面を示す。カバー１の突起 部４は、弁座部材２の円錐状の傾斜面３を越えて延び、ポンプハウジング８のシ リンダ壁内にウェッジ状に入り込む。このウェッジ状形状の剪断方向に沿う係合 は、弁座部材２のシール縁部１４を通して圧縮チャンバ６か ら圧力流体使用装置のポート１６への漏洩を確実に防止する。弁座部材２のシー ル縁部１４は、前部の周方向に延びるブレード状に形成されており、試験で作用 させる力あるいは組立て力Ｆmの下で移動して内孔段部７に当接し、これにより 、金属対金属シールを形成する。したがってポート１６に対する圧縮チャンバ６ の液圧接続は、圧力弁５を通してのみ可能となる。圧力流体使用装置に接続され るポート１６は、図示のように、カバー１の突起部４を通る半径方向開口として 延びている。これに代え、半径方向開口を弁座部材２に配置して、圧力弁５で制 御されるポート１６と、カバー１とポンプハウジング８との間に位置する環状チ ャンバ１７との間に、液圧接続部を形成することも可能である。 本発明によるポンプは、構成部材の数を減少し、簡単で信頼性の高いシール構 造を形成できると共に、簡単かつ確実な流体密の弁座部材およびカバーの取付け 構造を提供することができる。 ポンプの高圧試験は、最終組立て前に、カートリッジユニット（カバーと圧力 弁と弁座部材とを含む）を、シール縁部に押圧することにより簡単に行うことが できる。このカートリッジユニットあるいはこのカートリッジユニットの部材は 、故障時に交換することができる。圧力弁５を試験するために、カバー１のシー ル縁部１４と弁座部材２とが、充分な接触圧力でポンプハウジング８に押圧され 、シール縁部の軸方向距離がハウジングに対応される。これは、締まり嵌め係合 （press fit engagement）における間隙“ｓ”により可能となる。 弁座部材２の接触圧は、弁座部材２とカバー１との間の結合部における摩擦抵抗 および変形抵抗に対応する。カートリッジユニットをコーキングする際、組立て 力Ｆmが増大し、ハウジングの材料が変形してカバーおよび弁座部材の溝内に流 れ込む。 参照符号のリスト １ カバー ２ 弁座部材 ３ 傾斜面 ４ 突起 ５ 圧力弁 ６ 圧縮チャンバ ７ 内孔段部 ８ ポンプハウジング ９ 切欠き部 １０ 吸入弁 １１ 押圧ばね １２ ポンプピストン １３ 押圧ばね １４ シール縁部 １５ 押圧ばね １６ ポート １７ 環状チャンバ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． ポンプシリンダ内を案内されかつポンプシリンダの供給路中に配置された 圧縮チャンバ内の供給弁を有するポンプピストンと、圧力流体使用装置に対する 圧力流体接続部を有する圧縮チャンバの出口に配置された圧力弁とを備え、この 圧力弁は、ポンプシリンダに近接するカバーとポンプハウジング内の弁座部材と の間に配置されるポンプ、特にスリップ制御付き液圧ブレーキシステムに圧力流 体を供給するためのポンプであって、 前記カバー（１）に近接する弁座部材（２）の領域は、円錐状の傾斜面（３） を有し、これに、カバー（１）の環状突起（４）が移動してシール係合可能で、 半径方向に拡張して締まり嵌め係合を形成することを特徴とするポンプ。 ２． 圧力弁（５）に面する圧縮チャンバ（６）の領域は、拡張した内孔段部（ ７）を有し、弁座部材（２）は、圧力弁（５）から離隔した端部領域を、この段 部に軸方向に当接しかつシールされることを特徴とする請求項１に記載のポンプ 。 ３． 弁座部材（２）はほぼディスク状の押圧部材として設けられ、内孔段部（ ７）とカバー（１）との間に把持可能であることを特徴とする請求項１または２ に記載のポンプ。 ４． カバー（１）の半径方向に拡張可能で永久変形可能な突起（４）が、ポン プハウジング（８）の内孔段部の拡張した領域と共に、ウェッジ状の取付け部を 形成することを特徴とする請求項１から３のいずれか１に記載のポンプ。 ５． カバー（１）は、自らコーキングによりポンプハウジング（８）に保持さ れることを特徴とする請求項１から４のいずれか１に記載のポンプ。 ６． 弁座部材（２）の球状面は、切欠き部（９）を有し、この切欠き部内にポ ンプハウジング（８）の材料が変形可能であることを特徴とするポンプ。