JP2002514242A - 加工性の改良されたスルホン化パーフルオロエラストマー組成物 - Google Patents

加工性の改良されたスルホン化パーフルオロエラストマー組成物

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JP2002514242A JP52477098A JP52477098A JP2002514242A JP 2002514242 A JP2002514242 A JP 2002514242A JP 52477098 A JP52477098 A JP 52477098A JP 52477098 A JP52477098 A JP 52477098A JP 2002514242 A JP2002514242 A JP 2002514242A
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Abstract

(57)【要約】 過硫酸塩と還元剤との混合物を含む開始剤システムの存在下で硬化性過パーフルオロエラストマー組成物は調製され、そして、還元剤の量は全開始剤システムの20モルパーセント以下である。そのパーフルオロエラストマーは単離され、および脱カルボキシル化され、それによりすぐれた加工性を有する製品を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 加工性の改良されたスルホン化パーフルオロエラストマー組成物 先行出願の利益の主張 本出願は、1996年11月25日出願の米国仮出願番号60/031,75 5号の利益を主張する。 発明の分野 本発明は、すぐれた加工性をもち、硬化させたとき顕著な熱安定性および耐薬 品性をもつパーフルオロエラストマー組成物に関する。 発明の背景 パーフルオロエラストマー(エラストマー性パーフルオロポリマー)は、顕著 な耐高温性と耐薬品性を示すポリマー材料である。結果としてこの組成物は、特 に高温および/または腐食性薬品と遭遇するシステムの中のシールやガスケット としての使用に適合する。パーフルオロポリマーの顕著な特性は、ポリマー骨格 の主要部分、例えばテトラフルオロエチレンおよびパーフルオロ(アルキルビニ ル)エーテルを構成する共重合された過フッ素化モノマー単位の安定性と不活性 性に大部分起因する。完全にエラストマー特性を発揮させるためにパーフルオロ ポリマーは一般に架橋すなわち硬化される。この目的で、低いパーセントの硬化 部位モノマーは過フッ素化モノマー単位と共重合する。少なくとも1個のニトリ ル基を含む硬化部位モノマー、例えばパーフルオロ−8−シアノ−5−メチル− 3,6−ジオキサ−1−オクテンが特に好ましい。このような組成物は米国特許 第4,281,092号、同第4,394,489号、および国際出願WO95 /22575に記載されている。 最近開発された種類のカルボニル含有官能基をもつパーフルオロエラストマー は、1996年11月25日出願の「Fast−curing Perfluo roelastomer Compositions」という名称の同時係属の 米国特許出願08/755,919に開示されている。これらポリマーは、カル ボキシル基、カルボン酸塩の基、カルボキサミド基、およびその混合物を含むカ ルボニル含有官能基をもつことを特徴とする。好ましくはカルボニル含有官能基 は、重合反応が過硫酸塩で開始する結果として生成され、およびその反応は亜硫 酸塩または重亜硫酸塩の還元剤が存在せずに行われる。カルボニル含有パーフル オロエラストマーは顕著な硬化特性を示すが比較的高粘度のため、ある最終用途 においては加工が困難である。カルボニル含有パーフルオロエラストマーの粘度 低下法については、1996年11月25日に出願された「Perfluoro elastomer Composition Having Improve d Processability」という名称の同時係属の米国特許出願08 /755946に開示されている。得られた一層低粘度のパーフルオロエラスト マーは広範囲の最終用途における使用に好適であり、加工が容易になる。 他の種類のパーフルオロエラストマーの低粘度の類似物、例えば混合されたス ルホン酸塩/カルボン酸塩の末端基を含むものも所望されている。 発明の概要 本発明は、未硬化のパーフルオロエラストマー組成物の調製方法に関し、その 方法は、 A)カルボキシル末端基、カルボン酸塩末端基、カルボキサミド末端基、およ びその混合物からなる群から選択された複数のカルボニル含有官能基をもつパー フルオロエラストマーを、a)パーフルオロオレフィンモノマーと、b)パーフ ルオロ(アルキルビニル)エーテル、パーフルオロ(アルコキシビニル)エーテ ル、およびその混合物からなる群から選択されたパーフルオロビニルエーテルモ ノマーと、c)硬化部位モノマーと、を含むモノマー混合物を、4〜10MPa の圧力で、過硫酸塩の遊離基開始剤の存在下で、共重合することにより、調製す る工程、ここで、 i)モノマーと開始剤の供給比を、遊離基フラックスと重合速度の比Ri/Rpが キログラム当たり約10から50ミリモルになるように制御し、およびii)そ の重合混合物において20モルパーセント以下の還元剤を存在させ、そして、そ の還元剤は、亜硫酸塩または重亜硫酸塩の還元剤からなる群から選択され、およ び還元剤のモルパーセントは、その重合混合物中に存在する過硫酸塩の遊離基開 始剤と還元剤との全モルに対するものである; B)複数のカルボニル含有官能基およびスルホニル含有官能基を有するそのパ ーフルオロエラストマーを単離する工程;および C)複数のカルボニル含有官能基およびスルホニル含有官能基を有する単離さ れたパーフルオロエラストマーを、少なくとも230℃の温度において、そのパ ーフルオロエラストマーを少なくとも部分的に脱カルボキシル化するのに十分な 時間加熱する工程、を具える。 さらに本発明は、下記の方法で調製される未硬化のパーフルオロエラストマー 組成物に関する。この方法は、 A)カルボキシル末端基、カルボン酸塩末端基、カルボキサミド末端基、およ びその混合物からなる群から選択された複数のカルボニル含有官能基をもつパー フルオロエラストマーを、a)パーフルオロオレフィンモノマーと、b)パーフ ルオロ(アルキルビニル)エーテル、パーフルオロ(アルコキシビニル)エーテ ル、およびその混合物からなる群から選択されたパーフルオロビニルエーテルモ ノマーと、c)硬化部位モノマーと、を含むモノマー混合物を、4〜10MPa の圧力で、過硫酸塩の遊離基開始剤の存在下で、共重合することにより、調製す る工程、ここで、 i)モノマーと開始剤の供給比を、遊離基フラックスと重合速度の比Ri/Rpが キログラム当たり約10から50ミリモルになるように制御し、およびii)そ の重合混合物において20モルパーセント以下の還元剤を存在させ、そして、そ の還元剤は、亜硫酸塩または重亜硫酸塩の還元剤からなる群から選択され、およ び還元剤のモルパーセントは、その重合混合物中に存在する過硫酸塩の遊離基開 始剤と還元剤との全モルに対するものである; B)複数のカルボニル含有官能基およびスルホニル含有官能基を有するそのパ ーフルオロエラストマーを単離する工程;および C)複数のカルボニル含有官能基およびスルホニル含有官能基を有する単離さ れたパーフルオロエラストマーを、少なくとも230℃の温度において、そのパ ーフルオロエラストマーを少なくとも部分的に脱カルボキシル化するのに十分な 時 間加熱する工程、を具える。 本発明はさらに上述の方法により生成された生成物と硬化剤とを含む硬化性組 成物に関する。 発明の詳細な説明 本発明のパーフルオロエラストマーは、イオン化した、またはイオン化可能な スルホニル含有末端基が存在し、かつイオン化した、またはイオン化可能なカル ボニル含有末端基も存在する種類のパーフルオロエラストマーを含む。イオン化 した、またはイオン化可能なスルホニル含有末端基とは、それぞれスルホン酸塩 末端基およびスルホン酸末端基を意味する。イオン化した、またはイオン化可能 なカルボニル含有末端基とは、それぞれカルボン酸塩末端基およびカルボン酸末 端基を意味する。スルホン酸末端基またはスルホン酸塩末端基は、好ましくは末 端基の50%以下である。一層高濃度のこのような末端基は、ポリマーの加工性 を害するからである。 本発明には、硬化剤と組み合わせた上述の2つのタイプのパーフルオロエラス トマーを含む硬化性組成物も含まれる。 パーフルオロエラストマーは少なくとも2種類の主の過フッ素化されたモノマ ーの共重合単位をもつポリマー組成物である。通常、主のコモノマーの1つはパ ーフルオロオレフィンであり、他の1つはパーフルオロビニルエーテルである。 代表的な過フッ素化されたオレフィンには、テトラフルオロエチレンおよびヘキ サフルオロプロピレンがある。好適な過フッ素化されたビニルエーテルは、式 CF2=CFO(Rf'O)n(Rf"O)mf (I) で表されるものである。 ただし、Rf'とRf"は炭素原子2〜6個のそれぞれ異なる鎖状または枝分かれ パーフルオロアルキレン基、mとnは独立に0〜10、Rfは炭素原子1〜6個 のパーフルオロアルキル基である。 好ましい種類のパーフルオロ(アルキルビニル)エーテルには、式 CF2=CFO(CF2CFXO)nf (II) で表される組成物がある。 ただし、XはFまたはCF3、nは0〜5、Rfは炭素原子1〜6個のパーフル オロアルキル基である。 最も好ましいパーフルオロ(アルキルビニル)エーテルは、nが0または1、 Rfが炭素原子1〜3個を含むものである。このような過フッ素化されたエーテ ルの例にはパーフルオロ(メチルビニル)エーテルとパーフルオロ(プロピルビ ニル)エーテルがある。他の有用なモノマーには、式 CF2=CFO[(CF2mCF2CFZO]nf (III) で表される化合物がある。 ただし、Rfは炭素原子1〜6個のパーフルオロアルキル基、m=0または1 、n=0〜5、ZはFまたはCF3である。 この種類の好ましい材料はRfがC37であり、m=0、n=1である。その 他のパーフルオロ(アルキルビニル)エーテルモノマーには、式 CF2=CFO[(CF2CFCF3O)n(CF2CF2CF2O)m(CF2p]Cx2x+1 (IV) で表される化合物がある。 ただし、mとn=1〜10、p=0〜3、x=1〜5である。 この種類の好ましい化合物にはn=0〜1、m=0〜1、x=1のものがある。 有用なパーフルオロ(アルコキシビニル)エーテルの例には CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2O)mn2n+1 (V) がある。 ただし、n=1〜5、m=1〜3、好ましくはn=1である。 パーフルオロ(アルキルビニル)エーテルとパーフルオロ(アルコキシビニル )エーテルの混合物も用いることができる。 好ましいコポリマーは、主モノマー単位としてテトラフルオロエチレンと、少 なくとも1種類のパーフルオロ(アルキルビニル)エーテルとで構成される。こ のようなコポリマーにおいては、共重合した過フッ素化エーテル単位がそのポリ マー中の全モノマー単位の約15〜50モルパーセントを構成する。 パーフルオロポリマーはさらに少なくとも1種類の硬化部位モノマーの共重合 単位を含み、通常その量は0.1〜5モルパーセントである。この範囲は好まし くは0.4〜1.5モルパーセントの間にある。2種類以上の硬化部位モノマー が存在してもよいが、最も一般的には1種類の硬化部位モノマーが用いられ、そ れは少なくとも1つのニトリル置換基を含む。好適な硬化部位モノマーにはニト リル含有フッ素化オレフィンとニトリル含有フッ素化ビニルエーテルがある。有 用なニトリル含有硬化部位モノマーには下記の式をもつものがある。 CF2=CF−O(CF2n−CN (VI) ただし、n=2〜12、好ましくは2〜6、 CF2=CF−O[CF2−CF1CF3−O]n−CF2−CFCF3−CN (VII) ただし、n=0〜4、好ましくは0〜2、および、 CF2=CF−[OCF2CFCF3x−O−(CF2n−CN (VIII) ただし、x=1〜2、n=1〜4である。 式(VIII)のものが好ましい。特に好ましい硬化部位モノマーはニトリル 基とトリフルオロビニルエーテル基をもつ過フッ素化されたポリエーテルである 。最も好ましい硬化部位モノマーは、 CF2=CF[OCF2CF(CF3)]OCF2CF2CN (IX) すなわち、パーフルオロ(8−シアノ−5−メチル−3,6−ジオキサ−1−オ クテン)または8−CNVEである。 他の硬化部位モノマーには式RiCH=CR23で表されるオレフィンがある 。ただし、R1とR2は独立に水素およびフッ素から選択され、そしてR3は独立 に水素、フッ素、アルキル、およびパーフルオロアルキルから選択される。その パーフルオロアルキル基は炭素原子を約12個まで含むことができる。しかし、 好ましくは炭素原子4個までのパーフルオロアルキル基である。さらに、硬化部 位モノマーは好ましくは水素原子3個以下のものである。このようなオレフィン の例には、エチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン 、1−ヒドロペンタフルオロプロペン、および2−ヒドロペンタフルオロプロペ ン、ならびに4−ブロモーテトラフルオロブテン−1およびブロモトリフルオロ エチレンなどの臭素化オレフィンがある。 特に好ましいパーフルオロエラストマーは、テトラフルオロエチレン53.0 〜79.9モルパーセント、パーフルオロ(メチルビニル)エーテル20.0〜 46.9モルパーセント、およびニトリル含有硬化部位モノマー0.4〜1.5 モルパーセントを含むものである。 本発明のパーフルオロエラストマー中に存在するいかなるカルボニル含有官能 基も、ポリマー末端基として存在するか、あるいはフッ素化されたカルボニル含 有コモノマーの共重合の結果として導入されるペンダントの官能基として存在す る。本発明のためのカルボニル含有末端基は、カルボン酸末端基、カルボン酸塩 末端基、またはカルボキサミド(すなわちカルボン酸のアミド)末端基である。 カルボニル含有コモノマーとは、共重合可能な二重結合と、少なくとも1個のペ ンダントのカルボン酸基(その塩を含む)、ペンダントのカルボン酸エステル基 、またはペンダントのカルボキサミド基とを有するフッ素化されたモノマーを意 味する。このようなコモノマーは式(X)および(XI)で表される化合物で代 表される。 CF2=CFO(CF2nX (X) CF2=CFO[CF2CF(CF3)O]n(CF2xX (XI) ただし、n=1〜4、x=2〜5、X=CO2H、CO2 -、CONH2、または CO2CH3である。 選択されるカルボニル含有コモノマーにより、得られるポリマーはその鎖のいず れかの点、すなわち鎖末端、鎖内部、またはその両方にカルボキシル、カルボン 酸塩、またはカルボキサミド(すなわちカルボン酸アミド)基をもつ。 カルボキシル、またはカルボン酸塩末端基をもつパーフルオロエラストマーは 、バルク中、不活性溶媒の溶液中、水性懸濁液中、あるいは水性乳濁液中のいず れかにおいて遊離基を生成する開始剤の存在下で、パーフルオロオレフィンおよ びパーフルオロビニルエーテルの混合物を重合することにより調製することがで きる。パーフルオロエラストマーの重合技術については一般的にLogothe tis,Prog.Polymn.Sci.vol.14,252〜296(1 989)、および米国特許第5,677,389号に記載されている。他のもの の中、Logothetisの論文は還元剤なしで、過硫酸アンモニウムまたは カ リウムなどの過硫酸塩により開始することを含む重合法について記載している。 還元剤なしで過硫酸塩を用いて熱的に開始される遊離基重合では、イオン化して カルボン酸塩の基を形成するカルボン酸末端基を有するポリマーが生成される。 還元剤には亜硫酸ナトリウムおよび亜硫酸水素ナトリウムなどの化合物がある。 もし重合混合物中にさらに還元剤が存在する場合には、カルボン酸塩、カルボ ン酸、スルホン酸塩、およびスルホン酸の末端基の混合物を含むパーフルオロエ ラストマーが生成される。もし存在する還元剤の濃度が、重合混合物中に存在す る還元剤と過硫酸塩開始剤の全モル数に対して20モルパーセントを超す場合に は、単離されたポリマーの加工性に悪影響を及ぼす。イオン化した、またはイオ ン化可能な末端基の存在はポリマーの加工性に有害な影響を与える、すなわち、 体積粘性が増加する。カルボキシル含有末端基をもつパーフルオロエラストマー の加工性は脱カルボキシル化によって改良することができる。しかし脱カルボキ シル化工程の後でさえ、還元剤と開始剤の合計に対して20モルパーセントを超 す還元剤の存在下において調製されたこれらのポリマーは相対的に高い粘度をも ち、したがって練り(mill)が困難である。 カルボニル含有末端基を含まないか、またはそのような基の量を減らした本発 明のパーフルオロエラストマーを製造するには、単離し、オーブン乾燥した固体 のカルボキシル化パーフルオロエラストマーを熱処理することによって上述のよ うなカルボキシル化パーフルオロエラストマーの脱カルボキシル化が好都合に行 なわれる。ポリマーは完全に乾燥する必要はない。すなわちポリマーは脱カルボ キシル化工程に先だって完全または部分的に乾燥すればよい。脱カルボキシル化 を行うにはパーフルオロポリマーを十分に高い温度および十分に長い時間加熱し 、全末端基を脱カルボキシル化し、イオン化することのできない置換基、例えば ジフルオロメチル基またはトリフルオロビニル基に変換する。この結果ポリマー 粘度が低下する。部分的に脱カルボキシル化されたパーフルオロエラストマーも 有用な組成物であり、カルボキシル化されたパーフルオロエラストマーを一層短 時間で熱処理することにより調製することができる。ポリマーを部分的に脱カル ボキシル化するには、通常、数分間にわたる230℃〜325℃の温度で十分で ある。従ってポリマーのクラム(crumb)またはシートを温度約230℃〜32 5℃ で循環式エアオーブンを用いて処理することは、一部あるいは実質的に全てのカ ルボニル含有官能基を除去するには有効である。好ましくはポリマーは温度28 0℃〜320℃で30分加熱される。温度が250℃より低い場合には脱カルボ キシル化はあまりに遅く、商業的に有用な方法ではない。しかし、重合混合物に カリウム塩を用いる場合は、商業的に受け入れがたいレベルまで脱カルボキシル 化速度を下げることなく温度を230℃まで下げることができる。例えば、開始 剤は過硫酸カリウムでもよく、カリウム塩を緩衝剤および界面活性剤として用い てもよい。好適な緩衝剤はリン酸二水素カリウムであり、好適な界面活性剤はパ ーフルオロオクタン酸カリウムである。共重合した硬化部位モノマーの分解のい かなる可能性をも最小限にするためには、温度範囲の下限で脱カルボキシル化す ることが望ましい。温度が230℃より低い場合には脱カルボキシル化はきわめ て遅くなる。温度が325℃を超える場合にはポリマー中の硬化部位モノマーの 量が熱処理によって減少することがある。最も低い温度では必要な加熱時間が最 も高い温度の場合よりはるかに長く、典型的な加熱時間は約5分から約24時間 にわたる。脱カルボキシル化は、加熱された押し出し機、圧縮成形用金型、ある いは慣用の他の加熱されたエラストマー加工装置において行ってもよい。その妥 当な時間は、所望する脱カルボキシル化の程度によるであろう。ポリマーの内部 温度を増す他の方法を用いること、例えばマイクロ波照射に曝すこともできるこ とは当業者には容易に理解できる。 予想に反し、このパーフルオロエラストマーは加熱処理によって分解せず、種 々の硬化剤を用いた硬化に対しすぐれた応答性を保持する。例えばパーフルオロ エラストマー中にニトリル含有硬化部位モノマー、例えば8−CNVEの共重合 単位が存在する場合には、加熱サイクルを適正に選択するならば、それらの濃度 は本質的に影響しないことが分かった。 脱カルボキシル化工程は、スルホニル含有末端基および減少した濃度のカルボ キシル含有末端基を有するパーフルオロエラストマーの製造をもたらす。そのポ リマーは、脱カルボキシル化されていないポリマーと比べ、かなり低い体積粘性 を有し、従って加工性の改良されたパーフルオロエラストマーを生成することに なる。脱カルボキシル化されたポリマーの低体積粘性のもう1つの利点は、非脱 カルボキシル化の形態で加工可能であったものよりも高分子量の脱カルボキシル 化ポリマーを商業的に用いることが今ではできるということである。これらの一 層高分子量のポリマーは最終製品の物理的特性(例えば引張強さ、圧縮永久歪、 および高温時の低損失重量)を改良する。粘度低下は熱処理により起こるイオン 性二官能価の減少と関係がある。完全脱カルボキシル化の場合、一般にムーニー 粘度ML−10@121℃が少なくとも5%減少する。 低粘度のパーフルオロエラストマー組成物は、本発明の脱カルボキシル化また は部分的に脱カルボキシル化されたパーフルオロエラストマー組成物の妥当な量 を、第2のパーフルオロエラストマーと配合することによって調製することもで きる。第2のパーフルオロエラストマーは、イオン化した、またはイオン化可能 な末端基をもってもよく、あるいは臭素含有基またはヨウ素含有基をもつパーフ ルオロエラストマーであってもよい。パーフルオロエラストマーの配合組成物は 、そのパーフルオロエラストマー成分に特有な物理的特性を示すであろう。さら に、それらは、高められた加工性、例えば押し出し挙動および混合特性を特徴と する。 本発明のパーフルオロエラストマーのカルボニル含量は、フーリエ変換赤外分 析に基づく、積分吸光度対比法(an integrated absorbance ratio method)に より決定することができる。特に、ポリマー中のカルボキシル、カルボン酸塩、 およびカルボキサミド基の総含量を、フーリエ変換IR分光計を用いて薄いポリ マーフィルムの積分した(integrated)カルボニル吸光度(すなわち領域162 0〜1840cm-1中の全ピークの総面積)を測定することによって決定する。 異なるポリマー試料におけるカルボニルのレベルを比較するため、積分吸光度は カルボニルの積分吸光度と厚さバンドの積分吸光度(the thlckness band integ rated absorbance)の比をとることによってポリマーフィルムの厚みの違いに対 して規準化する。厚さバンドの積分吸光度は、領域2200〜2740cm-1中 の全ピークの総面積である。後者の領域中のピークの積分吸光度はポリマーフィ ルムの厚さに比例している。ポリマーの積分吸光度比を既知のカルボキシルまた はカルボン酸塩含量の標準ポリマーの積分吸光度比と比較することにより、積分 吸光度比はポリマー中のカルボニル基濃度の計算に容易に用いることができる。 このような標準は、1996年11月25日に出願された「Fast−cu ring Perfluoroelastomer Compositions 」という名称の同時係属の米国特許出願シリアルナンバー08/755,919 に記載のように、完全に脱カルボキシル化するために加熱した本発明のポリマー から調製することもできる。カルボニル含有硬化部位モノマーがポリマー鎖中に 存在する場合には、カルボニル基による積分吸光度を総吸光度から差引き、カル ボニル含有末端基の濃度を決定する。次にパーフルオロオクタン酸アンモニウム などのカルボニル含有化合物の既知量を、実質的に完全に脱カルボキシル化され たポリマーに加え、積分吸光度比対パーフルオロオクタン酸アンモニウム濃度の 校正曲線を作る。 本発明のパーフルオロエラストマーには、ポリマーに硬化剤を加えた組成物が 含まれる。通常、商業的に用いられる場合には、パーフルオロエラストマー組成 物は、ポリマー成分、硬化剤、および任意の添加物からなるであろう。ポリマー 成分は上述のタイプのパーフルオロエラストマーである。 パーフルオロエラストマーがニトリル含有硬化部位モノマーの共重合単位をも ち、そしてそのポリマーが実質的にカルボニル含有官能基をもたない場合、有機 スズ化合物をベースにした硬化システムを利用することができる。好適な有機ス ズ化合物には、アリル−、プロパルギル−、トリフェニル−、およびアレニルス ズ硬化剤がある。テトラアルキルスズ化合物またはテトラアリールスズ化合物は 、ニトリル置換硬化部位と組み合わせて使用される好ましい硬化剤である。採用 される硬化剤の量は必然的に最終製品に求められる架橋度ならびにパーフルオロ エラストマー中の反応性成分の種類および濃度によるであろう。一般には、硬化 剤は約0.5〜10phrを用いることができ、ほとんどの目的に対し1〜4p hrで満足できる。ニトリル基は有機スズなどの硬化剤の存在下で三量体化し、 s−トリアジン環を形成し、それによりパーフルオロエラストマーを架橋すると 考えられる。架橋は温度275℃以上でも熱的に安定である。脱カルボキシル化 または部分的に脱カルボキシル化されたパーフルオロエラストマーは、慣用の有 機スズ硬化剤処方に従って配合した場合、促進剤を加えないならば硬化速度は許 容できないほど遅いことが分かった。特に有機または無機アンモニウム塩は並外 れて効果的な促進剤であることが分かった。好ましい促進剤にはパーフルオロオ ク タン酸アンモニウム、パーフルオロ酢酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニウ ム、およびスルファミン酸アンモニウムがある。これらの促進剤は米国特許第5 ,677,389号に開示されており、通常はパーフルオロエラストマー100 部当たり0.1〜2.0部の量、好ましくはパーフルオロエラストマー100部 当たり0.5〜1.0部の量が用いられる。さらに、有機酸および無機酸のアン モニウム塩は硬化剤として用いてもよい。パーフルオロエラストマーを硬化する ために好適なアンモニウム塩および有効量は、米国特許第5,565,512号 に開示されている。パーフルオロエラストマー成分が複数のカルボニル含有官能 基をもち、かつ硬化剤が有機スズ硬化剤である急速硬化パーフルオロエラストマ ーについては1996年11月25日に出願された「「Fast−curing Perfluoroelastomer Compositions」という名 称の同時係属の米国特許出願シリアルナンバー08/755,919に開示され ている。 ニトリル含有硬化部位を有するパーフルオロエラストマーに有用な好ましい硬 化システムは、式で表されるビス(アミノフェノール)、および式 で表されるテトラアミンを使用する。 ただし、AはSO2、O、CO、炭素原子1〜6個のアルキル、炭素原子1〜1 0個のパーフルオロアルキル、または2個の芳香環を連結する炭素−炭素結合で ある。上記の式XIIおよびXIII中のアミノおよびヒドロキシル基は、基A に関して互換可能のメタおよびパラ位にある。好ましい硬化剤は、4,4’−[ 2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)一エチリデン]ビス( 2−アミノフェノール)、4,4’−スルホニルビス(2−アミノフェノール) 、3,3’−ジアミノベンジジン、および3,3’4,4’−テトラアミノベン ゾフェノンからなる群から選択された化合物である。この最初のものが最も好ま しく、ビス(アミノフェノール)AFと呼ばれる。この硬化剤はAngeloの 米国特許第3,332,907号の開示に従って調製することができる。ビス( アミノフェノール)AFは、4,4’−[2,2,2−トリフルオロ−1−(ト リフルオロメチル)エチリデン]ビスフェノール(すなわちビスフェノールAF )を、好ましくは硝酸カリウムとトリフルオロ酢酸を用いてニトロ化し、続いて 好ましい溶媒としてエタノールと、触媒として炭素における触媒量のパラジウム を用いて接触水素化することにより調製することができる。硬化剤の量は所望す る硬化物の特性を最適化するように選択するべきである。ポリマー中に存在する 全硬化部位と反応するのに必要な量よりわずかに過剰の硬化剤が用いられる。典 型的にポリマー100部当たり硬化剤0.5〜5.0重量部が必要である。好ま しくは1.0〜2.0部の範囲でよい。 過酸化物も硬化剤として利用することができる。有用な過酸化物は硬化温度で 遊離基を発生するものである。特に好ましくは50℃を超える温度で分解する過 酸化ジアルキルである。多くの場合、過酸化酸素に結合した第三級炭素原子をも つジターシャリブチルペルオキシドを用いるのが好ましい。このタイプのうちで 最も有用な過酸化物には、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリブチルペ ルオキシ)ヘキシン−3と、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリブチル ペルオキシ)ヘキサンがある。他の過酸化物は、過酸化ジクミル、過酸化ジベン ゾイル、過安息香酸ターシャリブチル、および炭酸ジ[1,3−ジメチル−3− (t−ブチルペルオキシ)−ブチル]などの化合物から選択することができる。 一般にはパーフルオロエラストマー100部当たり過酸化物約1〜3部が用いら れる。通常、硬化システムの一部として組成物に配合する他の材料は、有用な硬 化が得られるように過酸化物と共働可能な多価不飽和化合物からなる助剤である 。これらの助剤はパーフルオロエラストマー100部当たり0.1から10部の 相当量を加えることができる。好ましくはパーフルオロエラストマー100部当 たり2〜5部の間である。助剤は下記の化合物のうちの1つまたは2以上であっ てもよい。この化合物は、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、 イソシアヌル酸トリ(メチルアリル)、トリス(ジアリルアミン)−s−トリア ジン、亜リン酸トリアリル、N,N−ジアリルアクリルアミド、ヘキサアリルリ ンアミド(phosphoramide)、N,N,N’,N’−テトラアルキルテトラフタ ルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド、イソシアヌル酸ト リビニル、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、およびシアヌル酸ト リ(5−ノルボネン−2−メチレン)である。イソシアヌル酸トリアリルは特に 有用である。 存在する硬化部位モノマーに応じて、複式の硬化システムも使うことができる 。例えばニトリル含有硬化部位モノマーの共重合単位をもつパーフルオロエラス トマーは、有機スズ硬化剤と組み合わせた過酸化物と助剤の混合物を含む硬化剤 を用いて硬化することができる。通常、過酸化物0.3〜5部、助剤0.3〜5 部および有機スズ硬化剤0.1〜10部が使用される。 一般にパーフルオロエラストマーのコンパウンディングに使用されるカーボン ブラック、安定剤、可塑剤、潤滑剤、充填剤、および加工助剤などの添加剤は、 それらが意図する使用条件に対して適当な安定性を有するならば、本発明の組成 物に混合することができる。特に、パーフルオロポリエーテルを混合することに より低温性能を向上することができる。 カーボンブラック充填剤は、組成物のモジュラス、引張強さ、伸び、硬さ、耐 摩耗性、伝導率、および加工性をバランスさせる手段としてエラストマーに用い られる。パーフルオロエラストマー組成物においては、小粒径、高表面積のカー ボンブラックが充填剤として選択されてきた。通常選ばれるグレードは、標準平 均粒径約14nmの高強化ブラックで、ASTM D−1765によりNo.1 グループにおいてN110と指定されているSAFカーボンブラックである。本 発明の組成物において有用な具体的なカーボンブラックについては国際出願番号 WO95/22575に記載されているものである。これらの具体的なカーボン ブラックは、ASTM D−3849により判定される平均粒径が少なくとも約 100nmから約500nmのものである。例には、N−991、N−990、 N−908、およびN−907と指定されるMTブラック(ミディアムサーマル ブラック)と、大粒径のファーネスブラックがある。好ましくはMTブラックで ある。使用する場合、通常は大粒径ブラック1〜70phrで十分であり、この 量は硬化時間を遅らせることはない。 さらに、組成物中にフルオロポリマー充填剤も存在し得る。通常はパーフルオ ロエラストマー100部当たりフルオロポリマー充填剤1〜50部が用いられ、 好ましくは少なくともパーフルオロエラストマー100部当たり約5部が存在す る。フルオロポリマー充填剤は、パーフルオロエラストマー組成物の製造および 硬化で使用される最も高い温度において固体である、微粉砕され、容易に分散す るいかなる可塑性のフルオロポリマーでもよい。固体とは、フルオロプラスチッ クが部分的に結晶性の場合、パーフルオロエラストマーの加工温度より高い結晶 融点をもつことを意味する。このような微粉砕された、容易に分散するフルオロ プラスチックは一般にミクロパウダーまたはフルオロ添加剤と呼ばれる。ミクロ パウダーは通常は部分的に結晶性ポリマーである。 本発明の組成物に用いることのできるミクロパウダーにはテトラフルオロエチ レン(TFE)ポリマーとして知られるポリマー群をベースとするものがあるが これに限定されない。この群にはTFEのホモポリマー(PTFE)、およびT FEと、樹脂が溶融加工されないままであるような低濃度の少なくとも1種類の 共重合可能の変性用モノマーとのコポリマー(変性PTFE)がある。変性用モ ノマーは、例えばヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロ(プロピ ルビニル)エーテル(PPVE)、パーフルオロブチルエチレン、クロロトリフ ルオロエチレン、またはポリマー分子中に側鎖を導入する別のモノマーであって もよい。ポリマー中のこのような共重合された変性剤の濃度は通常1モルパーセ ント未満である。本発明に用いることのできるPTFEおよび変性PTFE樹脂 には懸濁重合と乳化重合から誘導される両方のものがある。 ミクロパウダーの製造に用いられる高分子量PTFEは、通常分子量を下げる ために電離放射線に当てる。これはPTFEが懸濁重合法により製造される場合 、粉砕を容易にし、かつ砕け易くし、またはPTFEが乳化重合法により製造さ れる場合、フィブリル化を抑制し、かつデアグロメレーションを向上させる。米 国特許第3,956,000号のなかでKuhls等が開示しているような乳化 重合法において、分子量を妥当に制御することによりTFEを重合して直接にP TFEミクロパウダーにすることが可能である。米国特許第4,879,362 号のなかでMorganは、乳化(分散)重合法により製造する非溶融加工性、 非フィブリル性の変性PTFEについて開示している。このポリマーはエラスト マー性組成物へのせん断混合を行った場合、フィブリル化せず小板(platelets )を形成する。 TFEポリマーには、融点をPTFEの融点よりかなり低い温度まで下げるの に十分な濃度の1または2以上のモノマーの共重合単位を有する溶融加工可能な TFEのコポリマーも含まれる。このようなコポリマーは通常、溶融粘度が0. 5〜60×103Pa・sの範囲にあるが、この範囲から外れた粘度のものも知 られている。パーフルオロオレフィンとパーフルオロ(アルキルビニル)エーテ ルは好ましいコポリマーである。ヘキサフルオロプロピレンとパーフルオロ(プ ロピルビニル)エーテルが最も好ましい。FEP(TFE/ヘキサフルオロプロ ピレンのコポリマー)およびPFA[TFE/パーフルオロ(プロピルビニル) エーテルのコポリマー]などの溶融加工可能なTFEコポリマーは、もしそれら がパーフルオロエラストマーの加工温度に関して溶融温度における制限を満たす ならば用いることができる。これらのコポリマーは、もし粒径が許容されるか、 あるいはより大きな寸法の材料から出発して適切な粒径まで粉砕され得るならば 、重合媒体から単離した粉末の形態で利用することができる。 本発明の硬化性組成物は、ガスケット、チューブ、およびシールの製造に有用 である。このような製品は様々な添加剤を含む硬化性組成物の配合調合物を加圧 下で成形し、部分硬化し、次いで後硬化工程を経ることにより製造される。硬化 された組成物はすぐれた熱安定性と耐薬品性を有する。これらは半導体素子の製 造用シールおよびガスケットなどの用途、および高温の自動車用途のシールに特 に有用である。 実施例 温度70℃、圧力4.1MPaで連続的に作動する、攪拌される、水ジャケット を備えたステンレススチール製の5575mlのオートクレーブに、テトラフル オロエチレン(TFE)およびパーフルオロ(メチルビニル)エーテル(PMV E)を、それぞれ333g/時および386g/時の速度でダイアフラム式コン プレッサを用いて供給する。パーフルオロ−(8−シアノ−5−メチル−3,6 −ジオキサ−1−オクテン)(8CNVE)も21.1g/時の速度で供給する 。2つの水溶液を、各々別に688ml/時の速度で供給する。これらの溶液の 1つは、脱気した脱イオン水20リットル中の過硫酸アンモニウム287g、リ ン酸水素二ナトリウム200g、およびパーフルオロオクタン酸アンモニウム2 72gからなる。第2の溶液は、脱気した脱イオン水20リットル中の亜硫酸ナ トリウム39.6g、パーフルオロオクタン酸アンモニウム272gからなる。 ポリマーラテックスを連続的に下降弁を通して取り出し、未反応モノマーを排出 した。ラテックス9.5リットルを、周囲温度で、85℃で攪拌された脱イオン 水37.85リットルに加え、その混合物を85℃で再平衡化し、そして脱イオ ン水のリットル当たり硫酸マグネシウム・七水和物50gの溶液3リットルを加 えることにより、ラテックスを凝固する。得られたスラリーを85℃で1時間攪 拌し、ろ過し、次いで80℃の強制エアオーブン中で少なくとも18時間乾燥す る。ポリマーの収量は、ラテックスのリットル当たりおよそ350gである。ポ リマーの組成は、およそPMVE 43wt.%,8CNVE 2.1.wt% 、およびTFE 54.9wt.%である。ポリマーは300℃のエアオーブン 中で1時間加熱することにより、脱カルボキシル化し、それによって、ムーニー 粘度M L−10@121℃を減じる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年12月3日(1998.12.3) 【補正内容】 米国特許第4,281,092号、同第4,394,489号、および国際出願 WO95/22575に記載されている。 最近開発された種類のカルボニル含有官能基をもつパーフルオロエラストマー は、米国特許第5,677,391号に開示されている。これらポリマーは、カ ルボキシル基、カルボン酸塩の基、カルボキサミド基、およびその混合物を含む カルボニル含有官能基をもつことを特徴とする。好ましくはカルボニル含有官能 基は、重合反応が過硫酸塩で開始する結果として生成され、およびその反応は亜 硫酸塩または重亜硫酸塩の還元剤が存在せずに行われる。カルボニル含有パーフ ルオロエラストマーは顕著な硬化特性を示すが比較的高粘度のため、ある最終用 途においては加工が困難である。カルボニル含有パーフルオロエラストマーの粘 度低下法については、米国特許第5,789,059号に開示されている。得ら れた一層低粘度のパーフルオロエラストマーは広範囲の最終用途における使用に 好適であり、加工が容易になる。 他の種類のパーフルオロエラストマーの低粘度の類似物、例えば混合されたス ルホン酸塩/カルボン酸塩の末端基を含むものも所望されている。 発明の概要 本発明は、未硬化のパーフルオロエラストマー組成物の調製方法に関し、その 方法は、 A)カルボキシル末端基、カルボン酸塩末端基、カルボキサミド末端基、およ びその混合物からなる群から選択された複数のカルボニル含有官能基をもつパー フルオロエラストマーを、 積分吸光度はカルボニルの積分吸光度と厚さバンドの積分吸光度(the thicknes s band integrated absorbance)の比をとることによってポリマーフィルムの厚 みの違いに対して規準化する。厚さバンドの積分吸光度は、領域2200〜27 40cm-1中の全ピークの総面積である。後者の領域中のピークの積分吸光度は ポリマーフィルムの厚さに比例している。ポリマーの積分吸光度比を既知のカル ボキシルまたはカルボン酸塩含量の標準ポリマーの積分吸光度比と比較すること により、積分吸光度比はポリマー中のカルボニル基濃度の計算に容易に用いるこ とができる。このような標準は、米国特許第5,677,391号に記載のよう に、完全に脱カルボキシル化するために加熱した本発明のポリマーから調製する こともできる。カルボニル含有硬化部位モノマーがポリマー鎖中に存在する場合 には、カルボニル基による積分吸光度を総吸光度から差引き、カルボニル含有末 端基の濃度を決定する。次にパーフルオロオクタン酸アンモニウムなどのカルボ ニル含有化合物の既知量を、実質的に完全に脱カルボキシル化されたポリマーに 加え、積分吸光度比対パーフルオロオクタン酸アンモニウム濃度の校正曲線を作 る。 本発明のパーフルオロエラストマーには、ポリマーに硬化剤を加えた組成物が 含まれる。通常、商業的に用いられる場合には、パーフルオロエラストマー組成 物は、ポリマー成分、硬化剤、および任意の添加物からなるであろう。ポリマー 成分は上述のタイプのパーフルオロエラストマーである。 パーフルオロエラストマーがニトリル含有硬化部位モノマーの共重合単位をも ち、そしてそのポリマーが実質的にカルボニル含有官能基をもたない場合、有機 スズ化合物をベースにした硬化システムを利用することができる。好適な有機ス ズ化合物には、アリル−、プロパルギル−、トリフェニル−、およびアレニルス ズ硬化剤がある。テトラアルキルスズ化合物またはテトラアリールスズ化合物は 、ニトリル置換硬化部位と組み合わせて使用される好ましい硬化剤である。採用 される硬化剤の量は必然的に最終製品に求められる架橋度ならびにパーフルオロ エラストマー中の反応性成分の種類および濃度によるであろう。一般には、硬化 剤 は約0.5〜10phrを用いることができ、ほとんどの目的に対し1〜4ph rで満足できる。ニトリル基は有機スズなどの硬化剤の存在下で三量体化し、s −トリアジン環を形成し、それによりパーフルオロエラストマーを架橋すると考 えられる。架橋は温度275℃以上でも熱的に安定である。脱カルボキシル化ま たは部分的に脱カルボキシル化されたパーフルオロエラストマーは、慣用の有機 スズ硬化剤処方に従って配合した場合、促進剤を加えないならば硬化速度は許容 できないほど遅いことが分かった。特に有機または無機アンモニウム塩は並外れ て効果的な促進剤であることが分かった。好ましい促進剤にはパーフルオロオク タン酸アンモニウム、パーフルオロ酢酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニウ ム、およびスルファミン酸アンモニウムがある。これらの促進剤は米国特許第5 ,677,389号に開示されており、通常はパーフルオロエラストマー100 部当たり0.1〜2.0部の量、好ましくはパーフルオロエラストマー100部 当たり0.5〜1.0部の量が用いられる。さらに、有機酸および無機酸のアン モニウム塩は硬化剤として用いてもよい。パーフルオロエラストマーを硬化する ために好適なアンモニウム塩および有効量は、米国特許第5,565,512号 に開示されている。パーフルオロエラストマー成分が複数のカルボニル含有官能 基をもち、かつ硬化剤が有機スズ硬化剤である急速硬化パーフルオロエラストマ ーについては米国特許第5,677,391号に開示されている。 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年2月12日(1999.2.12) 【補正内容】 請求の範囲 1.未硬化のパーフルオロエラストマー組成物の調製方法であって、 A)カルボキシル末端基、カルボン酸塩末端基、カルボキサミド末端基、およ びその混合物からなる群から選択された複数のカルボニル含有官能基を有す るパーフルオロエラストマーを、 4〜10MPaの圧力で、過硫酸塩の遊離基開始剤の存在下で、a)パー フルオロオレフィンモノマーと、b)パーフルオロ(アルキルビニル)エー テル、パーフルオロ(アルコキシビニル)エーテル、およびその混合物から なる群から選択されたパーフルオロビニルエーテルモノマーと、c)ニトリ ル含有フッ素化オレフィン、ニトリル含有フッ素化ニルエーテル、およびビ 臭素化オレフィンからなる群から選択された硬化部位モノマーと、を含むモ ノマー混合物を、共重合することにより、調製する工程、ここで、 i)モノマーと開始剤の供給比を、遊離基フラックスと重合速度の比Ri/ Rpがキログラム当たり約10から50ミリモルになるように制御し、およ びii)その重合混合物において20モルパーセント以下の還元剤を存在さ せ、そして、その還元剤は、亜硫酸塩または重亜硫酸塩の還元剤からなる群 から選択され、および還元剤のモルパーセントは、その重合混合物中に存在 する過硫酸塩の遊離基開始剤と還元剤との全モルに対するものである; B)複数のカルボニル含有官能基およびスルホニル含有官能基を有する前記パ ーフルオロエラストマーを単離する工程;および C)複数のカルボニル含有官能基およびスルホニル含有官能基を有する前記単 離されたパーフルオロエラストマーを、少なくとも230℃の温度において 、該単離されたパーフルオロエラストマーのムーニー粘度、ML−10@1 21℃が、少なくとも5%減少するのに十分な時間加熱する工程; を具えることを特徴とする調製方法。 2.前記工程C)における加熱が、280℃〜320℃の範囲の温度で行なわれ ることを特徴とする請求項1に記載の方法。 3.前記工程C)が、オーブン中で加熱することによって達成されることを特徴 とする請求項1に記載の方法。 4.前記工程C)が、押出機中で加熱することによって達成されることを特徴と する請求項1に記載の方法。 5.前記工程C)が、圧縮成形用金型中で加熱することによって達成されること を特徴とする請求項1に記載の方法。 6.前記工程C)が、マイクロ波照射を用いて加熱することによって達成される ことを特徴とする請求項1に記載の方法。 7.前記過硫酸塩の遊離基開始剤が、過硫酸カリウムであることを特徴とする請 求項1に記載の方法。 8.前記過硫酸塩の遊離基開始剤が、過硫酸アンモニウムであることを特徴とす る請求項1に記載の方法。 9.未硬化のパーフルオロエラストマー組成物であって、 A)カルボキシル末端基、カルボン酸塩末端基、カルボキサミド末端基、およ びその混合物からなる群から選択された複数のカルボニル含有官能基を有す るパーフルオロエラストマーを、 4〜10MPaの圧力で、過硫酸塩の遊離基開始剤の存在下で、a)パー フルオロオレフィンモノマーと、b)パーフルオロ(アルキルビニル)エー テル、パーフルオロ(アルコキシビニル)エーテル、およびそ の混合物からなる群から選択されたパーフルオロビニルエーテルモノマーと 、c)ニトリル含有フッ素化オレフィン、ニトリル含有フッ素化ビニルエー テル、および臭素化オレフィンからなる群から選択された硬化部位モノマー と、を含むモノマー混合物を、共重合することにより、調製する工程、ここ で、 i)モノマーと開始剤の供給比を、遊離基フラックスと重合速度の比Ri/ Rpがキログラム当たり約10から50ミリモルになるように制御し、およ びii)その重合混合物において20モルパーセント以下の還元剤を存在さ せ、そして、その還元剤は、亜硫酸塩または重亜硫酸塩の還元剤からなる群 から選択され、および還元剤のモルパーセントは、その重合混合物中に存在 する過硫酸塩の遊離基開始剤と還元剤との全モルに対するものである; B)複数のカルボニル含有官能基およびスルホニル含有官能基を有する前記パ ーフルオロエラストマーを単離する工程;および C)複数のカルボニル含有官能基およびスルホニル含有官能基を有する前記単 離されたパーフルオロエラストマーを、少なくとも230℃の温度において 、該単離されたパーフルオロエラストマーのムーニー粘度、ML−10@1 21℃が、少なくとも5%減少するのに十分な時間加熱する工程; を具える方法によって調製されることを特徴とする組成物。 10.請求項9に記載の生成物と、テトラフェニルスズ化合物、有機過酸化物、 ビスフェノール、並びに有機酸および無機酸のアンモニウム塩からなる群から選 択された硬化剤と、を含有することを特徴とする硬化性組成物。 11.前記工程C)における加熱が、280℃〜320℃の範囲の温度で行なわ れることを特徴とする請求項9に記載の組成物。 12.前記工程C)が、オーブン中で加熱することによって達成されることを特 徴とする請求項9に記載の組成物。 13.前記工程C)が、押出機中で加熱することによって達成されることを特徴 とする請求項9に記載の組成物。 14.前記工程C)が、圧縮成形用金型中で加熱することによって達成されるこ とを特徴とする請求項9に記載の組成物。 15.前記工程C)が、マイクロ波照射を用いて加熱することによって達成され ることを特徴とする請求項9に記載の組成物。 16.前記過硫酸塩の遊離基開始剤が、過硫酸カリウムであることを特徴とする 請求項9に記載の組成物。 17.前記過硫酸塩の遊離基開始剤が、過硫酸アンモニウムであることを特徴と する請求項9に記載の組成物。 18.前記A)のパーフルオロエラストマーが、カルボニル含有コモノマーの共 重合単位をさらに含有することを特徴とする請求項9に記載の組成物。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.未硬化のパーフルオロエラストマー組成物の調製方法であって、 A)カルボキシル末端基、カルボン酸塩末端基、カルボキサミド末端基、およ びその混合物からなる群から選択された複数のカルボニル含有官能基を有す るパーフルオロエラストマーを、 a)パーフルオロオレフィンモノマーと、b)パーフルオロ(アルキルビ ニル)エーテル、パーフルオロ(アルコキシビニル)エーテル、およびその 混合物からなる群から選択されたパーフルオロビニルエーテルモノマーと、 c)硬化部位モノマーと、を含むモノマー混合物を、4〜10MPaの圧力 で、過硫酸塩の遊離基開始剤の存在下で、共重合することにより、調製する 工程、ここで、 i)モノマーと開始剤の供給比を、遊離基フラックスと重合速度の比Ri/ Rpがキログラム当たり約10から50ミリモルになるように制御し、およ びii)その重合混合物において20モルパーセント以下の還元剤を存在さ せ、そして、その還元剤は、亜硫酸塩または重亜硫酸塩の還元剤からなる群 から選択され、および還元剤のモルパーセントは、その重合混合物中に存在 する過硫酸塩の遊離基開始剤と還元剤との全モルに対するものである; B)複数のカルボニル含有官能基およびスルホニル含有官能基を有する前記パ ーフルオロエラストマーを単離する工程;および C)複数のカルボニル含有官能基およびスルホニル含有官能基を有する前記単 離されたパーフルオロエラストマーを、少なくとも230℃の温度において 、該パーフルオロエラストマーを少なくとも部分的に脱カルボキシル化する のに十分な時間加熱する工程; を具えることを特徴とする調製方法。 2.前記工程C)における加熱が、280℃〜320℃の範囲の温度で行なわれ ることを特徴とする請求項1に記載の方法。 3.前記工程C)が、オーブン中で加熱することによって達成されることを特徴 とする請求項1に記載の方法。 4.前記工程C)が、押出機中で加熱することによって達成されることを特徴と する請求項1に記載の方法。 5.前記工程C)が、圧縮成形用金型中で加熱することによって達成されること を特徴とする請求項1に記載の方法。 6.前記工程C)が、マイクロ波照射を用いて加熱することによって達成される ことを特徴とする請求項1に記載の方法。 7.前記過硫酸塩の遊離基開始剤が、過硫酸カリウムであることを特徴とする請 求項1に記載の方法。 8.前記過硫酸塩の遊離基開始剤が、過硫酸アンモニウムであることを特徴とす る請求項1に記載の方法。 9.未硬化のパーフルオロエラストマー組成物であって、 A)カルボキシル末端基、カルボン酸塩末端基、カルボキサミド末端基、およ びその混合物からなる群から選択された複数のカルボニル含有官能基を有す るパーフルオロエラストマーを、 a)パーフルオロオレフィンモノマーと、b)パーフルオロ(アルキルビ ニル)エーテル、パーフルオロ(アルコキシビニル)エーテル、およびその 混合物からなる群から選択されたパーフルオロビニルエーテルモノマーと、 c)硬化部位モノマーと、を含むモノマー混合物を、4〜10MPaの圧力 で、過硫酸塩の遊離基開始剤の存在下で、共重合することにより、調製する 工程、ここで、 i)モノマーと開始剤の供給比を、遊離基フラックスと重合速度の比Ri/ Rpがキログラム当たり約10から50ミリモルになるように制御し、およ びii)その重合混合物において20モルパーセント以下の還元剤を存在さ せ、そして、その還元剤は、亜硫酸塩または重亜硫酸塩の還元剤からなる群 から選択され、および還元剤のモルパーセントは、その重合混合物中に存在 する過硫酸塩の遊離基開始剤と還元剤との全モルに対するものである; B)複数のカルボニル含有官能基およびスルホニル含有官能基を有する前記パ ーフルオロエラストマーを単離する工程;および C)複数のカルボニル含有官能基およびスルホニル含有官能基を有する前記単 離されたパーフルオロエラストマーを、少なくとも230℃の温度において 、該パーフルオロエラストマーを少なくとも部分的に脱カルボキシル化する のに十分な時間加熱する工程; を具える方法によって調製されることを特徴とする組成物。 10.前記硬化部位モノマーは、ニトリル含有フッ化オレフィンおよびニトリル 含有フッ化ビニルエーテルからなる群から選択されることを特徴とする請求項9 に記載の組成物。 11.請求項9に記載の生成物と、テトラフェニルスズ化合物、有機過酸化物、 ビスフェノール、並びに有機酸および無機酸のアンモニウム塩からなる群から選 択された硬化剤と、を含有することを特徴とする硬化性組成物。 12.前記工程C)における加熱が、280℃〜320℃の範囲の温度で行なわ れることを特徴とする請求項9に記載の組成物。 13.前記工程C)が、オーブン中で加熱することによって達成されることを特 徴とする請求項9に記載の組成物。 14.前記工程C)が、によって達成されることを特徴とする請求項9に記載の 組成物。
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