JP2002513562A - 結晶化可能なjnk複合体 - Google Patents
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Abstract
Description
晶化可能な複合体に関する。本発明はまた、JNK3の活性部位結合ポケットを
含む結晶化された分子および分子複合体の構造座標でコードされるデータ記憶媒
体に関する。このようなデータ記憶材料を含むコンピュータは、このような分子
および分子複合体、またはそれらの構造的ホモログを、コンピュータ画面上に三
次元画像表示として表示可能である。本発明はまた、同種タンパク質またはタン
パク質複合体の構造を解析するための構造座標を使用する方法に関する。さらに
、本発明は、JNK3またはそのホモログに結合する化合物(阻害化合物を含む
)をスクリーニングまたは設計するために構造座標を使用する方法に関する。
のメンバーによって媒介される、シグナル伝達カスケードを活性化することによ
って、細胞外刺激に応答する。このキナーゼファミリーは、細胞外シグナル調節
キナーゼ(ERK)、p38 MAPキナーゼ、およびc−Jun N−末端キ
ナーゼ(JNK)を含む。MAPキナーゼは、活性ループにおけるThr−X−
Tyrセグメントでのスレオニンおよびチロシンの二重のリン酸化によって活性
化される、セリン/スレオニンキナーゼである。MAPキナーゼは、種々の基質
をリン酸化し、それらには転写因子が含まれ、この転写因子は、次には、遺伝子
の特定のセットの発現を調節して、従って刺激に対する特定の応答を媒介する。
0の異なるJNKのスプライシングアイソフォームが哺乳動物細胞中に存在する
(S.Guptaら、EMBO J.、15、2760−2770頁(1996
))。JNKキナーゼのメンバーは、プロ炎症性のサイトカイン腫瘍壊死因子α
およびインターロイキン1βならびに環境ストレス(例えば、アニソマイシン、
UV放射、低酸素、および浸透圧ショック)によって活性化される(A.Min
denら、Biochemica et Biophysica Acta、1
333、F85−F104(1997))。MAPキナーゼのJNKサブグルー
プの調節および機能。JNKの下流基質は、c−Jun、ATF−2、Elk1
、p53、および細胞死ドメインタンパク質(DENN)を含む(Y.Zhan
gら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、95、2586−25
91頁(1998))。各々のJNKアイソフォームは、これらの基質に異なる
アフィニティーで結合し、このことは、インビボにおける異なるJNKの基質特
異性によるシグナル伝達経路の調節を示唆する(S.Guptaら、1996)
。
、JNK3は、脳において選択的に発現され、、そしてより低い程度では心臓お
よび精巣において発現される(S.Guptaら、(1996);A.A.Mo
hitら、Neuron、14、67−78頁(1995);J.H.Mart
inら、Brain Res.Mol.Brain Res.35、47−57
頁(1996))。成体ヒト脳において、JNK3発現は、海馬のCA1領域、
CA4領域、および鉤状回領域における、ならびに新皮質の第3層および第5層
における錐体ニューロンの亜集団に局在する(A.A.Mohitら、(199
5))。急性低酸素症の患者のCA1ニューロンは、正常な患者の脳組織由来の
海馬ニューロンの、最小の拡散した細胞質染色と比較して、強力な核のJNK3
免疫反応性を示した(Y.Zhangら、(1998))。さらに、JNK3は
、アルツハイマー病の脆弱なニューロンと免疫化学的に同時局在する(A.A.
Mohitら、(1985))。JNK3遺伝子の破壊は、興奮毒性グルタミン
酸レセプターアゴニストであるカイニン酸に対するマウスの抵抗性を引き起こし
、これらには、発作活性、AP−1転写活性、および海馬ニューロンのアポトー
シスに対する影響が含まれ、このことは、JNK3シグナル伝達経路が、グルタ
ミン酸神経毒性の病原性における重要な成分であることを示す(D.D.Yan
gら、Nature、389、865−870頁(1997))。従って、JN
K3活性の選択的調節は、発作およびてんかんのような神経変性疾患のための治
療的介入を潜在的に提供し得る。
列が既知であるという事実にも関わらず、誰一人としてJNKのいずれかのX線
結晶座標情報を記載していない。このような情報は、種々のJNKの潜在的なイ
ンヒビター(これは、次には、治療的な有用性を有し得る)を同定および設計す
ることにおいて非常に有用である。
ないJNK3を含む結晶化可能な組成物、および得られる結晶を提供することに
よってこの問題を解決した。その結晶は、2.3Åの分解能で分解された。この
結晶構造を解析することにより、出願人らは、JNK3の鍵となる構造的な特色
、特にその基質結合部位の形状を決定することが可能となった。
体を提供する。これらのデータでコードされたこのような記憶媒体は、適切なソ
フトウェアを用いてプログラムされたコンピュータによって読みとられかつ利用
された場合に、このような結合部位もしくは類似の形状の相同な結合ポケットを
含む分子または分子複合体の三次元的画像表示を、コンピュータの画面または同
様の視覚化デバイス上に表示する。
よって産生される化合物を、設計、評価、および同定するための方法を提供する
。このような化合物は、JNK3またはそのホモログの潜在的なインヒビターで
ある。
フォームと少なくともいくつかの構造的に類似の特徴を含む、分子または分子複
合体の三次元構造の少なくとも一部を決定するための方法を提供する。このこと
は、MgAMP−PNPとの複合体中のリン酸化されていないJNK3について
得られた、少なくともいくつかの構造的座標を用いることによって達成される。
K3を結晶化するための方法を提供する。
説明を示す。
酸化されていないJNKタンパク質を含む結晶化可能な組成物を提供する。本発
明の結晶化可能な複合体中のJNKタンパク質は、それがJNK3またはJNK
3改変体(JNK1またはJNK2に対した場合)である場合、N末端で切断さ
れなければならない。詳細には、JNK3タンパク質は、JNK1およびJNK
2タンパク質と比較した場合、約40アミノ酸のN末端伸長を含む(JNK1、
JNK2、およびJNK3タンパク質およびそれらのアイソフォームについての
GenBank登録を参照のこと)。それらの40アミノ酸は、本発明の結晶化
可能な組成物中のJNK3タンパク質から除去されなければならない。
くは、約20アミノ酸のC末端切断を有する。本発明者らは、C末端切断が回折
質の結晶を得るのに必要であることを見出した。
殺基質である。本発明の結晶化可能な組成物において有用な非加水分解性ATP
アナログとしては、AMP−PCH2P、AMP−PSPおよびAMP−PNP
が挙げられる。自殺基質の例は、FSBAである。好ましくは、本発明の結晶化
可能な組成物は、基質としてAMP−PNPを含む。第3の成分は、マグネシウ
ムイオンである。Mgは、非加水分解性ATPアナログまたは自殺基質を、JN
Kタンパク質とのインキュベーションの前に、MgCl2とインキュベートする
ことによって導入され得る。
定した。従って、本発明の結晶化可能な組成物はまた、約10〜30% v/v
の間のポリエチレングリコールモノメチルエーテル、約5〜20% v/vの間
のエチレングリコール、還元剤(例えば、約5〜50mMの間のβ−メルカプト
エタノール)、および約7.0〜7.5の間のpHを維持する緩衝液を含む。好
ましくは、この緩衝液は、pH7.0の100mM Hepesである。
ナログまたは自殺基質の結晶に関する。これらの結晶は、標準的な結晶化プロト
コルにより上記の組成物から得られる。
以下の工程: a)上記のように、Mgと複合体化されたJNKタンパク質および非加水分解
性ATPアナログまたは自殺基質を含む結晶化可能な組成物を得る工程;ならび
に b)この組成物を、結晶化を促進する条件に供する工程、 を包含する。
K3α1であることが好ましい。
子座標データを図1に示す。
それらのホモログについて生成された構造座標を使用するために、それらを三次
元形状に変換するのにしばしば時間が必要である。これは、構造座標のセットか
ら分子またはその部分の三次元構造を図示し得る市販のソフトウェアの使用によ
り達成される。
野において有意に有用である。天然のリガンドまたは基質と、それらの対応する
レセプターまたは酵素の結合ポケットとの会合は、多くの生物学的作用機構の基
礎である。同様に、多くの薬物は、レセプターおよび酵素の結合ポケットとの会
合を通じて、その薬物の生物学的効果を発揮する。このような会合は、結合ポケ
ットの全てまたは任意の部分とで生じ得る。このような会合の理解は、薬物の標
的レセプターまたは酵素とのより好ましい会合、従って、改善された生物学的効
果を有する薬物の設計へと導くのを補助する。従って、この情報は、生物学的に
重要な標的の結合部位の強力なインヒビターを設計する際に価値がある。
して、別の化学的実体または化合物との好ましく会合する、分子または分子複合
体の領域をいう。
にJNK3結合ポケットと十分類似している、分子または分子複合体の一部分を
いう。この形状の共通点は、1.5Å以下の、JNK3中の結合ポケットを構成
するアミノ酸の骨格原子の構造座標(図1に示すように)から根二乗平均偏差に
より規定される。この計算を実行する方法は以下に記載される。
基質が結合するJNK3酵素表面上の面積をいう。MgAMP−PMPとの複合
体におけるリン酸化されていないJNK3α1の結晶構造を解析する際、出願人
は、JNK3アミノ酸Ile70、Gly71、Ser72、Gly73、Al
a74、Gln75、Gly76、Val78、Ala91、Lys93、Gl
u111、Ile124、Met146、Glu147、Leu148、Met
149、Asp150、Ala151、Asn152、Gln155、Lys1
91、Ser193、Asn194、Val196およびLeu206が、Mg
AMP−PNPの5Å以内であり、従って、相互作用するのに十分密接している
ことを決定した。従って、図1に示されるように、それらのアミノ酸の構造座標
によって規定される結合ポケット;または1.5Å以下の、それらのアミノ酸の
骨格原子の構造座標からの根二乗平均偏差を有する結合ポケットは、本発明のJ
NK3様結合ポケットと見なされる。
9、Ala80、Val90、Ile92、Lys94、Leu95、His1
04、Arg107、Ser125、Leu144、Val145、Leu15
3、Cys154、Ap189、Pro192、Ile195、Val197、
Lys204およびAsp207は、結合されたMgAMP−PNPの8Å以内
であり、故にまた、その基質と相互作用するのに十分密接していることを決定し
た。従って、好ましい実施態様において、図1に示されるように、結合されたM
gAMP−PNPの8Å以内のアミノ酸の構造座標によって規定される結合ポケ
ット;または1.5Å以下の、それらのアミノ酸の骨格原子の構造座標からの根
二乗平均偏差を有する結合ポケットは、本発明の好ましいJNK3様結合ポケッ
トと見なされる。
ついて示されるものとは異なり得ることは、当業者に容易に明らかである。JN
Kの他のアイソフォーム中の対応するアミノ酸は、アミノ酸配列の目視検査によ
るか、市販の相同性ソフトウェアプログラムを用いることによって、容易に同定
される。
って規定される。用語「構造座標」とは、結晶形態のタンパク質もしくはタンパ
ク質−リガンド複合体の原子(散乱中心)によるX線の単色放射の回折において
、得られるパターンに関連した数式から導かれる直交座標をいう。回折データを
用いて、結晶の反復単位の電子密度マップを算出する。次いで、この電子密度マ
ップを用いて、酵素または酵素複合体の個々の原子の位置を確立する。
のセットが、三次元における形状を規定する点の相対セットであることを理解す
る。従って、全体的に異なる座標のセットが類似の形状または同一の形状を規定
し得ることが可能である。さらに、個々の座標におけるわずかな変化は、全体の
形状にほとんど影響を与えない。結合ポケットに関して、これらの変化は、それ
らのポケットと会合し得るリガンドの性質を有意に変化させるとは予期されない
。
、タンパク質上の結合ポケットまたは結合部位との間の近接状態をいう。この会
合は、非共有結合であり得る(ここで、その近位は、好ましい水素結合またはフ
ァンデルワールス相互作用もしくは静電気的相互作用によってエネルギー的に片
寄っている)か、または共有結合であり得る。
ける変化が生じ得る。例えば、図1に示される構造座標は、構造座標の結晶学的
順列、構造座標の分画化、構造座標のセットへの整数値の加算または減算、構造
座標の反転、あるいは上記の任意の組み合わせにより操作され得る。
造における改変、あるいは結晶を構成する成分のいずれかにおける他の変化もま
た、構造座標の変化の原因であり得る。そのような改変が、もとの座標と比較し
て許容標準誤差内であるならば、得られた三次元の形状は、同じであるとみなす
。従って、例えば、JNK3の活性部位結合ポケットに結合したリガンドはまた
、その構造座標が、許容誤差内である形状を規定する、別の結合ポケットに結合
すると予測される。
記のJNK3結合ポケットと十分類似しているか否かを決定する必要がある。そ
のような解析は、周知のソフトウェアアプリケーション(例えば、QUANTA
(Molecular Simulations Inc.、San Dieg
o,CA)version 4.1のMolecular Similarit
yアプリケーション)において、そして添付の使用者ガイドに記載されるように
実行され得る。
、同じ構造の異なる配座、および同じ構造の異なる部分の間の比較を可能にする
。構造を比較するためにMolecular Similarityにおいて使
用される手順は、4つの工程に分けられる:1)比較すべき構造をロードする;
2)これらの構造における原子等価性を規定する;3)適合操作を実行する;な
らびに4)結果を解析する。
わち、固定構造);すべての残りの構造は作業構造(working stru
cre)である(すなわち、可動構造(moving structure))
。QUANTA内の原子等価性は、使用者の入力により規定されるので、本発明
の目的については、本発明者らは、比較する2つの構造の間の全ての保存された
残基についてタンパク質骨格原子(N、Cα、CおよびO)と等価な原子を規定
する。本発明者らはまた、強固に適合した(rigid fitting)操作
のみを考慮する。
るために、翻訳および回転される。この適合操作は、可動構造に適用されるべき
最適翻訳および回転を、等価な原子の特定の対にわたる適合の根二乗平均差異が
絶対最小値であるように計算するアルゴリズムを使用する。その結果、この数は
、オングストロームで規定され、QUANTAにより報告される。
ポケット(これは、図1に列挙された構造座標により記載された関連の骨格原子
で重ね合せた場合、1.5Å未満の保存された残基の骨格原子(N、Cα、C、
O)の根二乗平均偏差を有する)は、同一であると考えられる。より好ましくは
、根二乗平均偏差は、1.0Å未満である。
る。傾向または対象からの偏差または変動を表す方法である。本発明の目的のた
めに、この「根二乗平均偏差」は、本明細書中に記載されるJNK3の構造座標
により規定されるようなJNK3またはそれらの結合ポケット部分の骨格からの
タンパク質の骨格における変動を規定する。
体が提供される。これは、機械が読み取り可能なデータでコードされたデータ記
憶マテリアルを含む。このデータを用いるための説明書と共にプログラムされた
機械によって使用される場合、図1に記載のJNK3アミノ酸Ile78、Gl
y71、Ser72、Gly73、Ala74、Gln75、Gly76、Va
l78、Ala91、Lys93、Glu111、Ile124、Met146
、Glu147、Leu148、Met149、Asp150、Ala151、
Asn152、Gln155、Lys191、Ser193、Asn194、V
al196およびLeu206の構造座標により規定される結合ポケットを含む
分子もしくは分子複合体、またはこの分子もしくは分子複合体のホモログ(ここ
でこのホモログは、1.5Å以下の、このアミノ酸骨格の原子からの根二乗平均
偏差を有する結合ポケットを含む)の三次元図面表示を提示する。
ログラムされた機械により用いられる場合、図1に記載の、JNK3アミノ酸I
le70、Gly71、Ser72,Gly73、Ala74、Gln75、G
ly76、Ile77、Val78、Cys79、Ala80、Val90、A
la91、Ile92、Lys93、Lys94、Leu95、His104、
Arg107、Glu111、Ile124、Ser125、Leu144、V
al145、Met146、Glu147、Leu148、Met149、As
p150、Ala151、Asn152、Leu153、Cys154、Gln
155,Asp189、Lys191、Pro192、Ser193、Asn1
94、Ile195、Val196、Val197、Lys204、Leu20
6およびAsp207の構造座標により規定される結合ポケットを含む分子また
は分子複合体、またはこの分子もしくは分子複合体のホモログの、3次元画像表
示を提示する。ここで、このホモログは、このアミノ酸の骨格原子から1.5Å
以下の根平均二乗偏差を有する結合ポケットを含む。
子もしくは分子複合体、またはこの分子もしくは分子複合体のホモログの、3次
元画像表示を提示し得る機械読取り可能なデータ記憶媒体である。ここでこのホ
モログは、図1のすべてのアミノ酸の骨格原子から1.5Å以下の根平均二乗偏
差を有する。
造座標のフーリエ変換を含む機械読取り可能なデータの第1のセットでコードさ
れるデータ記憶材料を備える。そしてこれは、このデータを用いるための命令で
プログラムされた機械を用いる場合、分子または分子複合体のX線回析パターン
を含む機械読取り可能なデータの第2セットと組み合わせられて、機械読取り可
能なデータの第2のセットに対応する構造座標の少なくとも一部を決定し得る。
K1、JNK2、およびJNK1、JNK2またはJNK3のアイソフォーム)
の構造座標の少なくとも一部を決定するために用いられ得る。
中央演算処理装置(「CPU」)20、ワーキングメモリ22(例えば、RAM
(ランダムアクセスメモリ)または「コア」メモリであり得る)、大量記憶メモ
リ24(例えば、1つ以上のディスクドライブまたはCD−ROMドライブ)、
1つ以上の陰極線管(「CRT」)ディスプレイ端末26、1つ以上のキーボー
ド28、1つ以上の入力ライン30、および1つ以上の出力ライン40を備える
コンピューター11を含む。これらすべては、従来の双方向性システムバス50
により相互接続されている。
は、種々の手段で実行され得る。本発明の機械読取り可能なデータは、電話線ま
たは専用のデータライン34により接続されたモデム32の使用を介して入力さ
れ得る。あるいは、またはさらに、この入力ハードウエア36は、CD−ROM
ドライブまたはディスクドライブ24を備え得る。ディスプレイ端末26と組み
合わせて、キーボード28はまた、入力デバイスとして用いられ得る。
は、同様に、従来のデバイスにより実現され得る。例として、出力ハードウエア
46は、本明細書において記載されるように、QUANTAのようなプログラム
を用いて、本発明の結合ポケットの画像表示を提示するために、CRTディスプ
レイ端末26を備え得る。出力ハードウエアはまた、ハードコピー出力が作製さ
れ得るようにプリンター42を、または後の使用のためにシステム出力を記憶す
るためにディスクドライブ24を備え得る。
用を調和し、大容量記憶装置24からのデータアクセスならびにワーキングメモ
リ22へのアクセスおよびワーキングメモリ22からのアクセスを調和し、そし
てデータ処理工程の配列を決定する。多数のプログラムが、本発明の機械読取り
可能なデータを処理するために用いられ得る。このようなプログラムは、本明細
書において記載されるように薬物開発のコンピューター的な方法に関して考察さ
れる。ハードウエアシステム10の構成要素に対する特定の言及は、データ記憶
媒体の以下の記載を通じて適切なように含まれる。
または分子複合体のホモログの、3次元提示を作製するためのコンピューターを
提供する。ここでこの分子または分子複合体は、図1に記載の、Ile70、G
ly71、Ser72,Gly73、Ala74、Gln75、Gly76、V
al78、Ala91、Lys93、Glu111、Ile124、Met14
6、Glu147、Leu148、Met149、Asp150、Ala151
、Asn152、Gln155、Lys191、Ser193、Asn194、
Val196およびLeu206により規定される結合ポケットを含む。ここで
、このホモログは、このアミノ酸の骨格原子から1.5Å以下の根平均二乗偏差
を有する結合ポケットを含む。ここでこのコンピューターは、以下を備える: (a)機械読取り可能なデータでコードされるデータ記憶材料を含む機械読取
り可能なデータ記憶媒体であって、ここでこの機械読取り可能なデータは、JN
K3またはその部分の構造座標を含む、データ記憶媒体 (b)この機械読取り可能なデータを処理するための記憶命令のためのワーキ
ングメモリ; (c)この機械読取り可能なデータをこの3次元表示に処理するために、この
ワーキングメモリおよびこの機械読取り可能なデータ記憶媒体に連結された中央
演算処理装置;および (d)この3次元表示を受け取るための、この中央演算処理装置に連結された
出力ハードウエア。
子または分子複合体のホモログの3次元表示を作製する。ここでこの分子または
分子複合体は、図1に記載の、JNK3アミノ酸Ile70、Gly71、Se
r72,Gly73、Ala74、Gln75、Gly76、Ile77、Va
l78、Cys79、Ala80、Val90、Ala91、Ile92、Ly
s93、Lys94、Leu95、His104、Arg107、Glu111
、Ile124、Ser125、Leu144、Val145、Met146、
Glu147、Leu148、Met149、Asp150、Ala151、A
sn152、Leu153、Cys154、Gln155,Asp189、Ly
s191、Pro192、Ser193、Asn194、Ile195、Val
196、Val197、Lys204、Leu206およびAsp207の構造
座標により規定される結合ポケットにより規定される結合ポケットを含む。ここ
で、このホモログは、このアミノ酸の骨格原子から1.5Å以下の根平均二乗偏
差を有する結合ポケットを含む。
可能なデータでコードされ得る磁性データ記憶媒体100の断面を示す。媒体1
00は、適切な基板101(従来型であり得る)および適切なコーティング10
2(従来型であり得る、片側または両側)を備える、従来のフロッピーディスケ
ットまたはハードディスクであり得る。これは、その極性または配向が磁気的に
変化され得る磁性ドメイン(可視でない)を備える。媒体100はまた、ディス
クドライブまたは他のデータ記憶デバイス24のスピンドルを受けるための開口
(示さず)を有し得る。
うなシステムによる遂行のために、従来型で、本明細書に記載されるデータのよ
うな機械読取り可能なデータであり得る様式でコードするように分極または配向
される。
読可能なデータ記憶媒体110の断面、または図6のシステム10のようなシス
テムにより実行され得る命令のセットを示す。媒体110は、従来のコンパクト
ディスク読取り専用のメモリ(CD−ROM)または、光学的に読取り可能なそ
して、光磁気的に書き込み可能な光磁気ディスクのような書き換え可能な媒体で
あり得る。媒体100は、好ましくは、適切な基板111(これは、従来型であ
り得る)、および適切なコーティング112(これは従来型であり得、通常基板
111の片側である)を有する。
機械読取り可能なデータをコードするように複数のピット113で印加される。
ピットの配置は、コーティング112の表面のレーザー光を反射することにより
読み取られる。保護コーティング114(好ましくは、実質的に透明)は、コー
ティング112の最上層に提供される。
を有さないが、特定の温度を超えて(レーザーによって)加熱された場合に極性
または配向が磁気的に変化され得る磁性ドメインの極性を有する(示さず)。こ
のドメインの配向は、コーティング112から反射されるレーザー光の分極を測
定することにより読み取られ得る。このドメインの配列は上記のようにデータを
コードする。
のホモログの3次元構造を表示し得るデータは、この構造の3次元画像表示を提
示し得る、機械読取り可能な記憶媒体に記憶される。
めのソフトウエアでプログラムされたコンピューターと組み合わせて用いられた
場合、薬物の発見のような種々の目的のために用いられ得る。
可能性についてコンピューター上で評価され得る。JNK3と会合する化学的実
体は、JNK3を阻害し得、そして潜在的な薬物候補である。あるいは、このデ
ータによりコードされる構造は、コンピュータースクリーン上で3次元画像表示
で表示され得る。これは、構造の視覚的な検査、および化学的実体とのこの構造
の会合の視覚的検査を可能にする。
Ile70、Gly71、Ser72,Gly73、Ala74、Gln75、
Gly76、Val78、Ala91、Lys93、Glu111、Ile12
4、Met146、Glu147、Leu148、Met149、Asp150
、Ala151、Asn152、Gln155,Lys191、Ser193、
Asn194、Val196およびLeu206の構造座標により規定される結
合ポケットを含む分子または分子複合体、あるいはこの分子もしくは分子複合体
のホモログと会合する化学的実体の可能性を評価するための方法に関する。ここ
で、このホモログは、このアミノ酸の骨格原子から1.5Å以下の根平均二乗偏
差を有する結合ポケットを含む。
の結合ポケットとの間の一致操作を実施するためにコンピューター上の手段を使
用する工程;b)化学的実体と結合ポケットとの間の会合を定量するためこの一
致操作の結果を分析する工程;およびc)以前に記載されているように、CRT
ディスプレイ端末、プリンターまたはディスクドライブのような適切な出力ハー
ドウエアに対して、この定量された会合を出力する工程。用語「化学的実体」は
、本明細書において用いる場合、化学的な化合物、少なくとも2つの化学的化合
物の複合体、およびこのような化合物または複合体のフラグメントをいう。
Gly71、Ser72,Gly73、Ala74、Gln75、Gly76、
Ile77、Val78、Cys79、Ala80、Val90、Ala91、
Ile92、Lys93、Lys94、Leu95、His104、Arg10
7、Glu111、Ile124、Ser125、Leu144、Val145
、Met146、Glu147、Leu148、Met149、Asp150、
Ala151、Asn152、Leu153、Cys154、Gln155,A
sp189、Lys191、Pro192、Ser193、Asn194、Il
e195、Val196、Val197、Lys204、Leu206およびA
sp207の構造座標により規定される結合ポケットを含む分子または分子複合
体、またはこの分子もしくは分子複合体のホモログに対して、化学的実体が会合
する可能性を評価する。ここで、このホモログは、このアミノ酸の骨格原子から
1.5Å以下の根平均二乗偏差を有する結合ポケットを含む。
のJNK3アミノ酸(このアミノ酸の骨格原子から1.5Å以下の根平均二乗偏
差を有する)の構造座標により規定される分子または分子複合体またはこの分子
もしくは分子複合体のホモログと、会合する可能性を評価する。
む分子の潜在的なアゴニストまたはアンタゴニストを同定するための方法におい
て利用され得る。この方法は、以下の工程を包含する: a.JNK3様結合分子を含む分子の3次元構造を作製するための(図1に記
載のIle70、Gly71、Ser72,Gly73、Ala74、Gln7
5、Gly76、Ile77、Val78、Ala91、Lys93、Glu1
11、Ile124、Met146、Glu147、Leu148、Met14
9、Asp150、Ala151、Asn152、Gln155、Lys191
、Ser193、Asn194、Val196、およびLeu206の原子座標
)±(1.5Å以下のこのアミノ酸の骨格原子からの根平均二乗偏差)を使用す
る工程; b.この潜在的アゴニストまたはアンタゴニストを設計または選択するため、
この3次元構造を使用する工程; c.このアゴニストまたはアンタゴニストを合成する工程;および d.この潜在的なアゴニストまたはアンタゴニストがこの分子と相互作用する
能力を決定するために、このアゴニストまたはアンタゴニストを、この分子に接
触させる工程。
ly73、Ala74、Gln75、Gly76、Ile77、Val78、C
ys79、Ala80、Val90、Ala91、Ile92、Lys93、L
ys94、Leu95、His104、Arg107、Glu111、Ile1
24、Ser125、Leu144、Val145、Met146、Glu14
7、Leu148、Met149、Asp150、Ala151、Asn152
、Leu153、Cys154、Gln155,Asp189、Lys191、
Pro192、Ser193、Asn194、Ile195、Val196、V
al197、Lys204、Leu206およびAsp207の原子座標)±(
1.5Å以下のこのアミノ酸の骨格原子からの根平均二乗偏差)が、JNK3様
結合ポケットを含む分子の3次元構造を作製するために用いられる場合である。
(このアミノ酸の骨格原子から1.5Å以下の根平均二乗偏差)が、JNK3様
結合ポケットを含む分子の3次元構造を作製するために用いられる場合である。
阻害的化合物を含む)を同定、選択および設計するための分子設計技術の使用を
可能にする。
結合ポケットと相互作用し得る新しい化学的実体および化合物を設計するために
必要な情報を提供する。
実体の能力についての考察は、実体単独の特徴をいう。化合物がJNK3に結合
するか否かを決定するためのアッセイは、当該分野で周知であり、そして以下に
例示される。
計は、一般に、2つの因子の考慮を含む。第1に、この実体は、JNK3様結合
ポケットの部分または全てと物理的にそして構造的に会合し得なければならない
。この会合において重要な非共有的な分子の相互作用としては、水素結合、ファ
ンデルワールス相互作用、疎水性相互作用および静電相互作用が挙げられる。
るコンフォメーションを想定され得なければならない。この実体の特定の部分は
、直接これらの会合に参加しない。この実体のその部分は、この分子の全体的な
コンフォメーションになお影響し得る。次に、これは、効力に有意な影響を有し
得る。このようなコンフォメーションの要件は、3次元構造全体および結合ポケ
ットの部分の全体または部分に関する化学的実体の配向性、またはJNK3様結
合ポケットと直接相互作用するいくつかの化学的実体もしくはそのホモログを含
む実体の官能基の間の間隔を含む。
は、コンピュータモデリング技術の使用によってその実際の合成および試験の前
に分析され得る。所定の実体の理論的構造が、所定の実体とJNK3様結合ポケ
ットとの間での不完全な相互作用および会合を示唆する場合、この実体の試験が
排除される。しかし、コンピュータモデリングが、強力な相互作用を示す場合、
この分子は、合成され、そしてJNK3様結合ポケットに結合するその能力につ
いて試験され得る。このことは、この分子が、実施例6に記載されるアッセイを
用いてJNK3を阻害する能力を試験することによって達成され得る。この様式
で、効力のない化合物の合成が回避され得る。
ントが、JNK3様結合ポケットと会合する能力についてスクリーニングおよび
選択される一連の工程によってコンピュータによって評価され得る。
会合する能力について化学的実体またはフラグメントをスクリーニングし得る。
このプロセスは、例えば、図1におけるJNK3様構造の座標または機械が読み
取り可能な記録媒体から作製した類似の形態を規定する他の座標に基づくコンピ
ュータスクリーニングにおけるJNK3様結合ポケットの目視検査によって開始
し得る。次いで、選択されるフラグメントまたは化学的実体は、上記に規定した
ような結合ポケット内に種々の配向で、すなわち、ドッキングされて、配置され
得る。ドッキングは、QuantaおよびSybylのようなソフトウェアを用
い、続いて標準的な分子力学力場を用いたエネルギーの最小化および分子動力学
(例えば、CHARMMおよびAMBER)を用いて達成され得る。
選択するプロセスを補助し得る。これらには以下が含まれる: 1.GRID(P.J.Goodford、「A Computational
Procedure for Determining Energetic
ally Favorable Binding Sites on Biol
ogically Important Macromolecules」,J
.Med.Chem.,28,849−857頁(1985))。GRIDは、
Oxford University,Oxford,UKから入手可能である
。 2.MCSS(A.Mirankerら、「Functionality Ma
ps of Binding Sites:A Multiple Copy
Simultaneous Search Method.」Proteins
:Structure,Function and Genetics,11,
29−34頁(1991))。MCSSは、Molecular Simula
tions,San Diego,CAから入手可能である。 3.AUTODOCK(D.S.Goodsellら、「Automated
Docking of Substrates to Proteins by
Simulated Annealing」,Proteins:Struc
ture,Function,and Genetics,8,195−202
頁(1990))。AUTODOCKは、Scripps Research
Institute,La Jolla,CAから入手可能である。 4.DOCK(I.D.Kuntzら、「A Geometric Appro
ach to Macromolecule−Ligand Interact
ions」,J.Mol.Biol.,161,269−288頁(1982)
)。DOCKは、University of California,San
Francisco,CAから入手可能である。
化合物または複合体へとアセンブリされ得る。アセンブリに先だって、JNK3
の構造座標に関してコンピュータスクリーニングにおいて提示された3次元画像
対するフラグメントの互いの関係についての目視検査が行なわれ得る。このこと
に続いて、QuantaまたはSybyl[Tripos Associate
s,St.Louis,MO]のようなソフトウェアを用いる、手動によるモデ
ル構築が行なわれる。
ラムとしては、以下が挙げられる: 1.CAVEAT(P.A.Bartlettら、「CAVEAT:A Pro
gram to Facilitate the Structure−Der
ived Design of Biologically Active M
olecules」,Molecular Recognition in C
hemical and Biological Problems」,Spe
cial Pub.,Royal Chem.Soc.,78,182−196
頁(1989);G.LauriおよびP.A.Bartlett、「CAVE
AT:a Program to Facilitate the Desig
n of Organic Molecules」,J.Comput.Aid
ed Mol.Des.,8,51−66頁(1994))。CAVEATは、
University of California,Berkeley,CA
から入手可能である。 2.3Dデータベースシステム(例えば、ISIS(MDL Informat
ion Systems,San Leandro,CA))。この分野は、Y
.C.Martin,「3D Database Searching in
Drug Design」,J.Med.Chem.,35,2145−215
4頁(1992)において概説されている。 3.HOOK(M.B.Eisenら、「HOOK:A Program fo
r Finding Novel Molecular Architectu
res that Satisfy the Chemical and St
eric Requirements of a Macromolecule
Binding Site」,Proteins:Struct.,Func
t.,Genet.,19,199−221頁(1994)。HOOKは、Mo
lecular Simulations,San Diego,CAから入手
可能である。
式でJNK3様結合ポケットのインヒビターを構築することを進める代わりに、
阻害性または他のJNK3結合化合物が、いずれかの空の結合部位を用いるか必
要に応じて既知のインヒビターのいくつかの部分を含んで、全体としてまたは「
デノボ」で設計され得る。以下を含む多くのデノボリガンド設計方法が実体する
: 1.LUDI(H.−J.Bohm、「The Computer Progr
am LUDI:A New Method for the De Novo
Design of Enzyme Inhibitors」,J.Comp
.Aid.Molec.Design,6,61−78頁(1992))。LU
DIは、Molecular Simulations Incorporat
ed,San Diego,CAから入手可能である。 2.LEGEND(Y.Nishibataら、Tetrahedron,47
,8985頁(1991))。LEGENDは、Molecular Simu
lations Incorporated,San Diego,CAから入
手可能である。 3.LeapFrog(Tripos Associates,St.Loui
s,MOから入手可能)。 4.SPROUT(V.Gilletら、「SPROUT:A Program
for Structure Generation)」,J.Comput
.Aided Mol.Design,7,127−153頁(1993))。
SPROUTは、University of Leeds,UKから入手可能
である。
C.Cohenら、「Molecular Modeling Softwar
e and Methods for Medicinal Chemistr
y」,J.Med.Chem.,33,883−894頁(1990)を参照の
こと;M.A.NaviaおよびM.A.Murcko、「The Use o
f Structural Information in Drug Des
ign」,Current Opinions in Structural
Biology,2,202−210頁(1992)もまた参照のこと;L.M
.Balbesら,「A Perspective of Modern Me
thods in Computer−Aided Drug Design」
,Reviews in Computational Chemistry,
第5巻,K.B.LipkowitzおよびD.B.Boyd編,VCH,Ne
w York,337−380頁(1994);W.C.Guida,「Sof
tware For Structure−Based Drug Desig
n」,Curr.Opin.Struct.Biology,4,777−78
1頁(1994)もまた参照のこと]。
K3結合ポケットに結合し得る効率が試験され、そしてコンピュータ評価によっ
て最適化され得る。例えば、有効なJNK3結合ポケットインヒビターは、好ま
しくは、その結合状態と遊離状態との間での比較的小さなエネルギー差(すなわ
ち、小さな結合変形エネルギー)を実証しなければならない。従って、最も効率
的なJNK3結合ポケットインヒビターは、好ましくは、約10kcal/モル
以下、より好ましくは7kcal/モル以下の結合変形エネルギーを有するよう
に設計されるべきである。JNK3結合ポケットインヒビターは、全体的な結合
エネルギーが類似する、1より多くのコンホメーションにおいて結合ポケットと
相互作用し得る。これらの場合、結合変形エネルギーは、遊離の実体のエネルギ
ーと、このインヒビターがこのタンパク質に結合する場合に観察されるコンホメ
ーションの平均エネルギーとの間の差であるとされる。
合状態において、その実体が好ましくは、標的酵素との、および周囲の水分子と
の反発性静電相互作用を欠くようにコンピュータによってさらに最適化され得る
。このような非相補的静電相互作用としては、反発性電荷−電荷相互作用、双極
子−双極子相互作用、および電荷−双極子相互作用が挙げられる。
作用を評価するために、当該分野において利用可能である。このような用途のた
めに設計されたプログラムの例としては、以下が挙げられる:Gaussian
94,改訂版C(M.J.Frisch,Gaussian,Inc.,Pi
ttsburgh,PA(著作権)1995);AMBER,改訂版4.1(P
.A.Kollman,University of California
at San Francisco,(著作権)1995);QUANTA/C
HARMM(Molecular Simulations,Inc.,San
Diego,CA(著作権)1995);Insight II/Disco
ver(Molecular Simulations,Inc.,San D
iego,CA(著作権)1995);DelPhi(Molecular S
imulations,Inc.,San Diego,CA(著作権)199
5);およびAMSOL(Quantum Chemistry Progra
m Exchange,Indiana University)。これらのプ
ログラムは、例えば、Silicon Graphicsのワークステーション
(例えば、「IMPACT」グラフィックスを有するIndigo2)を用いて
実行され得る。他のハードウェアシステムおよびソフトウェアパッケージは、当
業者に公知である。
NK3結合ポケットに結合し得る、化学的実体または化合物についての低分子デ
ータベースのコンピュータスクリーニングである。このスクリーニングでは、こ
の結合部位へのこのような実体の適合の質が、形状の相補性または推定される相
互作用エネルギーのいずれかによって判断され得る[E.C.Mengら、J.
Comp.Chem.,13,505−524頁(1992)]。
JNK3様結合ポケットと会合する化合物を提供する。
の構造情報を得るのを助け得る。このことは、分子置換を含む任意の多数の周知
の技術によって達成され得る。
である分子または分子複合体についての構造情報を得る方法を提供する。この方
法は、以下の工程を包含する: a)構造が未知の上記分子または分子複合体を結晶化する工程; b)X線回折パターンを、上記結晶化分子または分子複合体から作成する工程
;および c)図1に記載の構造座標の少なくとも一部を、X線回折パターンに適用して
、構造が未知である分子または分子複合体の3次元電子密度地図を作成する工程
。
れる)ようなJNK3/MgAMP−PNP複合体の構造座標の全てまたは一部
を用いて、構造が未知である結晶化分子または分子複合体の構造を、最初からこ
のような情報を決定する試みよりも迅速かつ効率的に決定し得る。
接決定できない結晶構造を解くために用いられる式の因子である。分子置換以外
の方法によってこの位相について正確な値を得ることは、近似および細分(re
finement)のサイクルの繰り返しを含み、そして結晶構造の解析を大い
に妨げる、時間を要するプロセスである。しかし、少なくとも相同な部分を含む
タンパク質の結晶構造が解かれている場合、公知の構造からの位相は、未知の構
造についての満足な推定を提供する。
れたX線回折パターンを説明するのに最良であるように未知の分子または分子複
合体の結晶の単位格子内で図1に従ってJNK3/MgAMP−PNPの関連部
分を配向付けおよび配置することによって、構造座標が未知である構造または構
造複合体の予備モデルを作成する工程を包含する。次いで、位相が、このモデル
から算出され得、そして観察されたX線回折パターンの振幅と合わされて、座標
が未知である構造の電子密度地図が作成され得る。次いで、これは、任意の周知
のモデル構築技術および構造細分技術に供されて、未知の結晶化分子または分子
複合体の最終的な、正確な構造を提供し得る[E.Lattman,「Use
of the Rotation and Translation Func
tions」,Meth.Enzymol.,115,55−77頁(1985
);M.G.Rossmann編,「The Molecular Repla
cement Method」,Int.Sci.Rev.Ser.,第13号
,Gordon & Breach,New York(1972)]。
任意の結晶化分子または分子複合体の任意の部分の構造は、この方法によって解
かれ得る。
NK1、JNK2)またはJNK1、JNK2もしくはJNK3のアイソフォー
ム)についての構造情報が入手される。本発明によって提供されるようなJNK
3の構造座標は、JNK3またはJNK3複合体の他のアイソフォームの構造を
解く際に特に有用である。
するJNK3アイソフォームと比較してアミノ酸の置換、付加、および/または
欠失を有するJNK3タンパク質(総称して「JNK3変異体」という)の構造
を解く際に有用である。これらのJNK3変異体は、必要に応じて、化学的実体
(例えば、加水分解可能でないATPアナログまたは自殺基質)との共複合体(
co−complex)において結晶化され得る。次いで、一連のこのような複
合体の結晶構造は、分子置換によって解かれ、そして野生型JNK3の結晶構造
と比較され得る。従って、この酵素の種々の結合部位内での潜在的改変部位は、
同定され得る。この情報は、JNK3と、化学的実体または化合物との間の、最
も効率的な結合相互作用(例えば、疎水性相互作用の増加)を決定するためのさ
らなる道具を提供する。
K3ホモログの結晶の構造を解くのに特に有用である。このアプローチは、化学
的実体(候補JNK3インヒビターを含む)とJNK3との間の相互作用につい
て最適な部位の決定を可能にする。例えば、種々の型の溶媒に曝露された結晶か
ら収集された高解像度X線回折データは、種々の型の溶媒分子が存在する位置の
決定を可能にする。次いで、これらの部位に強固に結合する低分子が設計され、
そして合成され、そしてそれらのJNK3阻害活性について試験され得る。
そしてコンピュータソフトウェア(例えば、X−PLOR[Yale Univ
ersity,(著作権)1992,Molecular Simulatio
ns,Inc.によって配布される;例えば、BlundellおよびJohn
son,前出;Meth.Enzymol.,第114巻および第115巻,H
.W.Wyckoffら編,Academic Press(1985)を参照
のこと])を用いて1.5〜3Åの解像度のX線データに対して、約0.20以
下のR値になるまで細分され得る。従って、この情報を用いて、公知のJNK3
インヒビターを最適化し得、そしてより重要なことには、新たなJNK3インヒ
ビターを設計し得る。
例示の目的のためのみであり、そして如何なるようにも本発明の範囲を限定しな
いと解釈されるべきである。
6)]を用いたESTデータベースのBLAST検索は、ヒトJNK3α1につ
いてのコード配列全体を含んでいるESTクローン(#632588)を同定し
た。ポリメラーゼ連鎖反応(Strategene)を用いて、E.coliに
おけるこのタンパク質の発現のためにNcoI部位およびBamHI部位でpE
T−15B発現ベクターへのクローニングのためにcDNAに制限部位を導入し
た。発現された全長タンパク質(Met 1−Gln 422)の溶解度が乏し
いことに起因して、Met(開始)残基およびGly残基が先行し、JNK1タ
ンパク質およびJNK2タンパク質のSer 2[S.Guptaら(1996
)]に対応する、40位のSer残基で始まるN末端短縮タンパク質(Ser
40)を生成した。このGly残基は、発現ベクターへのクローニングのための
NcoI部位を導入するために付加した。さらに、系統的なC末端短縮化をPC
Rによって実施して、回折の質の結晶を生じた構築物を同定し得る。この構築物
は、デオキシオリゴヌクレオチド5’GCTCTAGAGCTCCATGGGC
AGCAAAAGCAAAGTTGACAA 3’(下線を付した開始コドンを
有する正方向プライマー)および5’TAGCGGATCCTCATTCTGA
A TTCATTACTTCCTTGTA 3’(下線を付した停止コドンを有
する逆方向プライマー)をプライマーとして用いるPCRによって調製され、そ
してDNA配列決定によって確認された。この構築物は、Met残基およびGl
y残基によって先行される、JNK3α1のアミノ酸残基Ser40−Glu4
02をコードする。この構築物を、本明細書に記載される構造研究のために用い
た。コントロール実験は、短縮型JNK3タンパク質が、上流のキナーゼMKK
7をインビトロで用いて活性化した場合にミエリン塩基性タンパク質に対して等
価なキナーゼ活性を有することを示した(公開されていない結果)。
)(Novagen)を、30℃で、100μg/mlのカルベニシリンを補充
したLBにおいて、対数増殖期(OD600、約0.8)までシェーカーフラス
コ中で増殖した。次いで、IPTGを0.8mMの最終濃度まで添加し、そして
細胞を、2時間後に遠心分離によって収集した。短縮型JNK3タンパク質を含
むE.coli細胞ペーストを、10容量/g溶解緩衝液(50mM HEPE
S、pH7.2、10%グリセロール(v/v)、100mM NaCl、2m
Mジチオトレイトール(DTT)、0.1mM PMSP、2μg/mlペプス
タチン、各1μg/mlのE−64およびロイペプチン)中に再懸濁した。細胞
を、微小流動化装置(microfluidizer)を使用して氷上で溶解し
、そして10,000×gで30分間、4℃にて遠心分離した。100,000
×g上清を、緩衝液A(20mM HEPES、pH7.0、10%グリセロー
ル(v/v)、2mM DTT)を用いて5倍希釈し、そして4℃にてSP−S
epharose(Pharmacia)陽イオン交換カラムにアプライした。
このカラムを、5カラム容量の緩衝液A、続いて50mM NaClを含む、5
カラム容量の緩衝液Aで洗浄した。結合したタンパク質を、7.5カラム容量の
50〜300mM NaClの直線勾配で溶出し、そして短縮型JNK3タンパ
ク質を150〜200mM NaClで溶出した。SP−Sepharoseカ
ラムから溶出したJNK3タンパク質を、緩衝液B(5%グリセロール(v/v
)、50mM NaCl、10mM DTTを含む、25mM HEPES、p
H7.0)に対して、4℃にて一晩、約1mg/mlで透析し、そして3,00
0×gで遠心分離した。この上清を、限外濾過(Centriprep−30、
Amicon)によって10mg/mlに濃縮し、16,000×gで遠心分離
し、そして−70℃で保存した。
較した場合に、N末端において39残基の伸張を有する(図1およびS.Gup
taら(1996))。本発明者らは、結晶学的研究に関して、最初の39残基
を有さないJNK3の、保存されたMAPキナーゼ相同性領域を示した。最初の
結晶化の試行は、8Åに回折される小さな結晶のみを生じた。Erk2およびp
38のC末端での残基は無秩序であるので(F.Zhangら、Nature、
367、704〜11頁(1994);K.P.Wilsonら、J.Biol
.Chem.、271、27696〜700頁(1996))、本発明者らは、
JNK3のC末端部分もまた可撓性であり得、そして十分に秩序化した結晶格子
の形成を妨げ得ると結論付けた。従って、本発明者らは、限定タンパク質分解お
よび系統的な短縮型のタンパク質を組み合わせることによって、活性な短縮型J
NK3について調査した。このスリーニングアプローチによって、より大きな、
十分に秩序化したJNK3の結晶の成長を生じた。これらの結晶は、N末端の3
9残基およびC末端の20残基を欠如するJNK3タンパク質から成長する。短
縮型酵素(残基Ser40〜Glu402)は、インビトロでMKK7によって
活性化される場合に、野生型キナーゼ活性を提示した。全ての結晶学的研究を、
この形態の酵素を使用して実行した。
げ滴下蒸気拡散(hanging drop vapor diffusion
)技術と希薄な行列検索とを組み合わせることによって実施した。MgAMP−
PNPの非存在下において結晶は得られなかったが、一方MgAMP−PNPの
存在下において実施された結晶化の試行は、18〜20%(v/v)ポリエチレ
ングリコールモノメチルエーテル(平均Mr=550)、10%(v/v)エチ
レングリコール、20mM β−メルカプトエタノールおよび100mM He
pes(pH7.0)を含むリザーバ溶液上で、20℃で斜方晶結晶形態を生じ
た。結晶化小滴は、氷上で1mM AMP−PNPおよび2mM MgCl2と
ともに予め1時間インキュベートされた1μLのリザーバ溶液プラス1mLのタ
ンパク質溶液の混合物を含んだ。この結晶は、非対称単位あたり1つの酵素分子
を有する斜方晶空間群P212121(a=51.50Å、b=71.24Åおよ
びc=107.60Å)に属した。結晶の溶媒含有量は44%である。データ収
集の前に、結晶を、−170℃でのX線データ収集のための窒素ガス中での急速
凍結の前に、これらのリザーバ溶液で2〜5分間平衡化した。
rror−focused)CuKα X線を用いて、Raxis IIC画像
板上で測定した。回折画像をプログラムDENZOを用いて処理し、そしてデー
タをSCALPACKを使用して縮尺した(Z.Otwinowski、「Da
te Collection and Processing」、L.Sawy
er、N.IsaacsおよびS.W.Bailey編、Warrington
、U.K.:Science and Engineering Counci
l/Deresbury Laboratory、55〜62頁(1993))
。統計学上の処理のデータを、表1に要約する。
cta Crystallogr.、A50、157−63頁(1994))に
おける検索モデルとしてリン酸化ERK2の座標を使用する分子置換によって得
た。Erk2原子モデルを、JNK3とは異なる残基についてAlaに短縮し、
そしてErk2とJNK3との間の有意な挿入または欠失を有するループを欠失
することによって改変した。このハイブリッドモデルは、JNK3についての回
転関数および並進関数の解(これは、10〜4.0Å解像度の反射についてR因
子=50%を有する開始モデルを提供した)を首尾良く生じ、そしてX線データ
の10%に基づいてR−遊離=51%は細分の開始時に除いた。従来の最小二乗
およびシュミレートアニーリング手順の両方を使用するモデルの細分を、8〜2
.3Åデータを使用して、X−PLOR(A.T.Brunger、XPLOR
、Version 3.1 Manual,Yale University
Press,New Haven,CT(1992))とともに行った。AMP
−PNP分子に対応する電子密度を、最初のモデル相を用いて計算されたマップ
から可視化したが、AMP−PNPは、R因子を28%降下させ、そしてR−遊
離を39%降下させるまでモデル細分に含まれなかった。2.3Å解像度で細分
化したモデル(表1)は、JNK3の339残基、1つのAMP−PNP分子、
2つのMg2+および183の水分子を含む。電子密度マップは、最終的なモデル
からいくつかのアミノ酸残基の欠損を誘導する、いくらかの離散領域の無秩序を
表した。N末端の残基40〜44およびC末端の残基401および402は、無
秩序であった。さらに、残基212〜216および残基374〜378を含む、
酵素の2つの中心領域は、無秩序であった。最終的に、Tyr223の側鎖原子
は、乏しい電子密度に起因してCβを越えてモデル化されなかった。提示される
R因子は、22.1%(R−遊離=27.4%)である。異方性スケーリングお
よびバルク溶媒の補正を、細分(ref)の最終段階で適用した。首尾良く規定
される339の残基のうちの337のペプチドのねじれ角は、プログラムPRO
CHECK(R.A.Laskowskiら、J.Appl.Crystall
og.、26、283−91頁(1993))に規定されるRamachand
ranプロットの最も支持されるかまたは一般に許容される領域内に含まれる。
73、379〜400)、アデニルイルイミドジホスフェート(AMP−PNP
、ATPアナログ)および2つのMg2+イオンを含む。残基40〜44、212
〜216および401〜402についての電子密度は観察されず、これらのアミ
ノ酸は、無秩序であると推定される。JNK3のMAPキナーゼ相同領域(Ph
e48〜Glu397)は、Erk2に対して、アミノ酸配列において45%同
一であり、そしてp38に対して51%同一である。これらの構造は報告されて
いる(F.Zhangら(1994);K.P.Wilsonら(1996);
図1)。予測したように、JNK3の全体の構造(artitecture)は
、Erk2およびp38の構造に非常に類似する。JNK3のN末端ローブ(残
基45〜149、および379〜400)は、主にβストランドを含むが、それ
に対してC末端ローブ(残基150〜211、217〜374)は、主にαヘリ
ックスである。2つのドメイン間の深い裂溝はATP結合部位を含むが、ここで
、酵素のグリシンリッチな配列(GSGAQGIV)は、ヌクレオチドにわたっ
て十分に規定されたβストランド−ターン−βストランド構造を形成する。C末
端ドメインにおけるMAPキナーゼ挿入体は、Erk2およびp38よりもJN
K3において、12残基長く、ヘリックスαHおよび異常310ヘリックスのN末
端伸張(αHとα3L14との間に3/10(2)L14を示した)を生じる(
図2a)。本発明者らは、c−Jun N末端キナーゼ全てにおいて存在するの
で(S.Guptaら、(1996))、この12残基の挿入体を「JNK挿入
体」という。
rk2の構造との間の差異である(図2b)。Erk2の対応するローブ上のJ
NK3のC末端ドメインの重ね合わせは、活性部位に向かって約2.5°のJN
K3の、N末端ドメインの回転を示した。ドメインの回転にもかかわらず、JN
K3およびErk2の個々のドメインの構造は類似している。JNK3に対する
Erk2のN末端ドメインおよびC末端ドメインの独立した重ね合わせ、リン酸
化lip領域の無視、JNK挿入体およびタンパク質末端は、N末端ドメインに
ついて1.23Å(JNK3残基56〜149および382〜400)およびC
末端ドメインについて1.60Å(JNK3残基150〜208、226〜31
5および329〜369)のタンパク質骨格の根平均2乗(tme)偏差を与え
た。
ない。1つの領域は、C末端ドメイン中のArg212〜Thr216である(
図2a)。Erk2における対応する残基は、「リン酸化lip」に先行するβ
ストランドβ9を形成する(以下を参照のこと)。リン酸化されていないJNK
3構造において、無秩序なβ9は、リン酸化lipの可撓性構造を示す。第2の
無秩序な領域は、残基Gln374〜Lys378を含む。リン酸化Erk2の
構造は、L16のこの部分がリン酸化に際して310ヘリックスに再配列されるこ
とが示されるので、これらのアミノ酸は、酵素の活性化状態に結合され得る(B
.J.Canagarajahら、Cell,90,859−69頁(1997
))。
及ぶ領域を、「リン酸化lip」または「活性化ループ」という。なぜなら調節
リン酸化部位Thr221およびTyr223を含むからである(図2a)。J
NKのThr−X−Tyrトリペプチド配列において、2つのリン酸化部位間の
保存された残基はProであるが、一方、Erk2およびp38それぞれにおい
ては、GluおよびGlyである。リン酸化lipにおけるJNK3残基のほと
んどは、十分に秩序化されている。リン酸化lipは、JNK3において、Er
k2よりも4残基短く、そしてp38よりも2残基長い。リン酸化lipの長さ
における差異およびトリペプチド配列Thr−X−Tyrにおける中心残基は、
活性化残基(Thr221およびTyr223)の位置およびコンフォメーショ
ンの変動、ならびに活性化ループの経路の変動を生じる。JNK3に対するEr
k2のC末端ドメインの重ね合わせは、Erk2において、Thr228に対し
てThr226のCα位における2.5Åのシフトを示した(図2b)。Thr
226のコンフォメーションはまた、Erk2のThr188と比較される場合
に異なる。JNK3において、一対の水分子は、Thr228の主鎖のカルボキ
シル基およびアミド基に水素結合し、ならびにLys199の側鎖との相互作用
を媒介する。結果として、Thr226は、異なるΦ、Ψ角(JNK3のThr
226:Φ=−88°およびΨ=144°;Erk2のThr188:Φ=−4
6°およびΨ=130°)を採用し、これは、リン酸化lipの経路を向け直す
。lipのN末端部分は、ファンデルワールスをαCヘリックスと接触させる。
次いで、これは、ヌクレオチドを包含するグリシンリッチなフラップと接触する
。まとめると、リン酸化lipのタンパク質骨格は十分に秩序化され、そしてE
rk2およびp38中の対応する残基から完全に異なるコンフォメーションを占
有する。
部位は、Erk2およびp38における部位と比較して、異なって位置付けられ
る。Thr221およびTyr223は、Erk2において対応する残基の位置
から16Å離れ、そしてp38においては12Å離れている。異なる位置にも関
わらず、3つの酵素全てにおける調節性スレオニン残基は、溶媒に曝されている
。対照的に、チロシン残基の局所的環境は異なっている。Tyr221の側鎖は
、JNK3構造において溶媒に曝され、そして無秩序化される。p38における
対応するチロシン残基もまた溶媒に曝されるが、その側鎖は十分に秩序化され、
そして水分子を通じて、p38のThr221のヒドロキシル基と相互作用する
(K.P.Wilsonら、(1996))。対照的に、Erk2における対応
するスレオニンの側鎖は埋没されている。Erk2の残基Tyr185は、Ar
g146の側鎖と水素結合を形成し、そして近傍の疎水性アミノ酸側鎖とファン
デルワールスを接触させる(F.Zhangら(1994))。リン酸化されて
いないErk2構造におけるTyr185側鎖コンフォメーションは、リン酸化
lipが、Tyr185がキナーゼを活性化するErk2の上流に対する基質と
なり得る前に、再折り畳みされなければならないことを示唆する。同様の移動は
、JNK3およびp38をリン酸化するために必要ではないかもしれない。なぜ
なら、スレオニンおよびチロシンの両方は、JNK3およびp38のリン酸化さ
れていない形態において、溶媒に近接できるからである。
ーゼに対するその相同性によってマッピングされ得る(cAPK、図1)。cA
PK、PKIインヒビターおよびMnAMP−PNPによって形成される三次元
複合体の構造(D.Bossemeyerら、EMBO J.,12,849−
59頁(1993);D.R.Knightonら、Science,253、
414−20頁(1991))は、ペプチド結合チャネルが主にC端ドメインに
あり、そしてP+1結合部位の位置が、リン酸化lipに近接しかつαL12に
連結するループ(残基Leu198〜Leu205)によって形成されることを
示す(図3)。JNK3のC末端ドメインは、cAPKのC末端ドメインと十分
に重ね合わせられ、そしてこれは、JNK3ペプチド基質結合のために重要であ
り得る残基を同定することを可能にする。JNK3において、残基Arg227
〜Arg230のタンパク質骨格は、cAPKにおける対応する残基(残基Pr
o202〜Leu205)に対する類似の経路に従い、Arg230の側鎖が基
質の結合のために好ましくないコンフォメーションでP+1部位をふさぐ(図3
)。リン酸化lipの部分(cAPKにおける残基Leu198〜Thr201
に対応する)は、cAPKのその部分とは異なる経路を取得する一方、ペプチド
基質のP+1部位およびP+2部位の位置を占有する(図3)。
よびTyr223でのリン酸化が、どのようにJNKキナーゼの活性化において
役割を果たし得るかを示唆する。リン酸化Erk2において、ホスホスレオニン
(phosphothreonine)pThr183は、3つのアルギニン残
基(αC中のArg68、触媒ループ(Cループ)中のArg146およびリン
酸化lipからのArg170)と直接的に相互作用するが、一方ホスホチロシ
ン(phosphotyrosine)pTyr185は、Arg189および
Arg192によって連結される(B.J.Canagarajahら(199
7)。Thr221およびTyr223はJNKのリン酸化形態において同様に
連結されることを想定すると、これらは、これらのリガンドと非常に近接するよ
うに、リン酸化に対して約15Å移動しなければならず、そしてリン酸化lip
の大きなコンフォメーションの変化が必要とされる。Thr221およびThr
223でのリン酸化の結果として、リン酸化lipの再構造化は、ペプチド基質
結合チャネルをブロックしないように補助し得る。リン酸化lipならびにペプ
チド基質結合チャネルにおけるこれらのリン酸化に関連するコンフォメーション
の変化は、低活性の結晶構造およびリン酸化Erk2において観察された(F.
Zhangら(1994);B.J.Canagarajahら(1997))
。
JNK3/MgAMP−PNPのバイナリー複合体の結晶は、本発明者らが、J
NK3のヌクレオチド結合形態のための構造的データを得ることを可能にした。
構造において表されるように、AMP−PNPは、JNK3の2つのローブ間の
深い裂溝において結合される(図2a)。ヌクレオチドアナログの結合様式は、
cAPK、MnAMP−PNPおよびインヒビターペプチドPKI(5−24)
によって形成される三次元複合体において見出される様式と同様である(D.B
ossemeyerら(1993))(図4a)。これは、タンパク質キナーゼ
についての生物活性コンフォメーションを示すと考えられている。これらの知見
は、以前の、Erk2を用いる結晶浸漬実験とは異なり(F.Zhangら(1
994))、そしてJNK3とヌクレオチドとの間の相互作用の、より詳細な説
明を可能にする。
−X−X−Gly−X−Xを含む。これは、その構造上の特徴およびヌクレオチ
ド結合における役割に起因して「グリシンリッチリン酸アンカーループ」といわ
れる[D.R.Knightonら、Science、253、407−13頁
(1991)]。グリシンリッチループは、JNK3において充分規定されてお
り、そしてcAPKのグリシンリッチループに充分重ねられる。ここで、Ile
70〜Ser79までのタンパク質の主鎖の原子についてのrmsの偏差は、0
.54Åである(図4)。グリシンリッチ配列Gly71−Ser−Gly73
−Ala−Gln−Gly76−Ile−Val78は、そのヌクレオチドに対
してフラップを形成する。これは、そのヌクレオチドを、殆ど完全に覆う。その
ヌクレオチドのアデニン塩基は、ドメイン界面の裏側の奥深くに存在する。その
アミノ基(N6)は、Glu147のバックボーンのカルボニルと水素結合を形
成する。そして、N1は、Met149のバックボーンのアミドへ結合する。非
極性の相互作用もまた、プリン環の両側に見出される。これには、一方のグリシ
ンリッチフラップからのIle70およびVal78、ならびに他方のβ7から
のVal196が含まれる。このリボースO2’およびO3’のヒドロキシルは
、Asnl52の側鎖およびSerl93のカルボニル基に対して水素結合ネッ
トワークを形成する。トリホスフェート基は、水素結合を介して強固に結合する
。この基は、タンパク質キナーゼの不変アミノ酸のほとんどを直接または間接的
に含む。ホスフェートの酸素原子への水素結合は、Gln75の主鎖のアミドお
よびGln75およびLys93の側鎖によって形成される。2つのマグネシウ
ムイオン(M1およびM2)がJNK3MgAMP−PNP複合体において観察
されている。Asn194の側鎖のカルボニル基は、M1の金属イオンと密接に
接触している。次いで、この金属イオンは、AMP−PNPのαホスホリル基お
よびγホスホリル基の酸素を架橋する。Asp207は、M2と水分子を介して
相互作用する。M2は、βホスホリル基およびγホスホリル基の酸素と結合する
が、cAPKにおいて、対応する残基(Asp184)は、M1およびM2の両
方と直接配位する。この有意差は、JNK3酵素の不活性コンホメーションに起
因するようである。金属キレート化における重要な役割が、cAPKにおけるA
sp184について提唱されている。このキレート化には、アスパラギン酸残基
と金属イオンとの直接の相互作用を必要とする[D.R.Knightonら、
Science、253、407−13頁(1991);D.Bossemey
erら(1993)]。Asp207は、リン酸化されていないJNK3におけ
る障害のあるβ9の前にある「DFGループ」と呼ばれるループに位置する。J
NK3の構造は、リン酸化の際に、リン酸化の縁を折り畳むことおよびドメイン
の回転が、Asp207をヌクレオチドの近位へともたらして、その金属イオン
との直接の相互作用を可能にすることを示唆する。
Kの構造におけるその配向に比較して離れて回転していることを示す(図3)。
このツイストは、JNK3の触媒部位の2つの半分の誤配置をもたらす。N末端
ドメインから、推定の触媒性Lys93が、cAPKにおけるその等価な残基の
類似の位置を採り、そしてαホスホリル基およびβホスホリル基の酸素原子と水
素結合を形成する。しかし、C末端ドメインにおける触媒性ループ(Argl8
8−Asnl94)およびDFGループ(Asp207−Gly209)は、誤
配置されている(図4b)。保存されたAspl89およびAsp207(これ
らは両方とも、タンパク質キナーゼ活性に必須であると考えられている[C.S
.Gibbsら、J.Biol.Chem.、267、4806−10頁(19
92)])、は、cAPKにおけるそれらに対応する残基の位置に比較して、J
NK3においてLys93から3Åさらに離れて位置する。これらの相違は、J
NK3におけるドメインの「オープン」コンホメーションが、リン酸化されてい
ない酵素の低い活性に寄与し得ることを示唆する。
MAPキナーゼであるErk2およびp38の公知の構造との類似性を示す。リ
ン酸化されていないJNK3は、「オープン」なコンホメーションを採り、ここ
で、N末端ドメインおよびC末端ドメインは、触媒残基のいくつかが誤配置され
るように配向される。さらに、リン酸化の縁は、基質であるペプチドの結合部位
を部分的にブロックする。これらの調節機構の組合せは、全体的(触媒性残基を
近傍へともたらすためのドメイン閉合)および局所的(基質結合に対する立体的
制約を緩和するためのその縁の再折り畳み)での両方のコンホメーション変化が
、JNK3活性化に必要であることを示唆する。
の領域が、リン酸化されていないMAPキナーゼにおいて最も多様であり、そし
て不安定なコンホメーションを有することを示した。ERK2のこの領域は、リ
ン酸化された酵素におけるホスフェートと活性ループの近くの残基との間の相互
作用によって安定化される構造を採用する[B.J.Canagarajahら
(1997)]。リン酸化されたErk2構造をJNK3の活性コンホメーショ
ンについてのモデルとして使用することで、2つのリン酸化部位であるThr2
21およびTyr223が、それらがErk2において行うのと類似する役割を
JNK3を活性化する際に果たし得ることが示される。JNK3において、Th
r221のリン酸化は、Arg107およびArgl88と相互作用することに
よってドメイン閉合を促進し得るが、他方、Tyr223のリン酸化は、そのホ
スホチロシンとArg227およびArg230(これらは、次いで、プロリン
指向性P+1ポケットを構成する)との新たな相互作用を促進し得る。
ファミリーの中で、(構造が)決定された最初のキナーゼ構造である。残基Se
r40から残基Ala418にわたる領域において、JNK3は、JNK1およ
びJNK2とそれぞれ92%および87%のアミノ酸同一性を共有する。従って
、JNK3の構造は、詳細な構造の情報を提供する。そして、この情報は、この
クラスのMAPキナーゼについての調節機構に対する洞察を提供する。JNKア
イソフォームの中での改変体残基は、2つの領域においてクラスター形成する(
図1)。1つの領域は、αFおよびそれに続くループであるL13のC末端部分
である。この領域における改変残基の殆どは、JNK3構造において溶媒に曝露
されており、そしてcAPKと比較した場合、基質結合に関与するようである(
図5)。このことは、基質結合特異性におけるJNK3の役割を示唆する。これ
は、JNKキメラの研究から得られた結果と一致する。この研究は、c−Jun
に対するJNK特異性がこの領域に指向されていることを示す[T.Kallu
nkiら,Genes Dev.、8、2996−3007頁(1994)]。
JNKアイソフォームおよび種々の基質のこれまでの結合研究は、この仮説をさ
らに支持する。そして、この領域においてより高い相同性を有するJNKアイソ
フォームが基質に対して類似する結合選択性を提示することを示した[S.Gu
ptaら、1996]。他の領域は、α3L14およびJNKの挿入物であり、
この挿入物は、cAPKにおいて同定されるペプチド基質の結合チャネルの次の
タンパク質表面に存在する(図5)。この領域の配置は、この領域がJNKキナ
ーゼにおける拡張した基質結合部位であり得、そしてこの領域における配列が基
質結合特異性にとって重要であり得ることを示唆する。
って、図laは、JNK3[S.Guptaら(1996)]、ERK2 [T
.G.Boultonら、Cell,65、663−75頁(1991)]、p
38[J.C.Leeら、Nature、372、739−46頁(1994)
]およびcAPK[M.D.Uhler、Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA、83、1300−04頁(1986)]の構造に基づく配列整列を
示す。ヒトJNK3、ヒトERK2、ヒトp38キナーゼ、およびマウスcAP
Kのアミノ酸配列を構造類似性に基づいて整列する。Erk2、p38およびc
APKの分岐したN末端およびC末端の領域は示さない。結晶学的研究のための
短縮型JNK3(JNK3:残基Ser40−Glu402)において含まれな
いN末端およびC末端の残基を、小文字で示す。イタリックの残基は、このモデ
ルに含まれない。サブドメインを、S.K.Hanksら、Science、2
41、42−52頁(1988)に従ってローマ数字にて標示する。JNK3に
ついての二次構造エレメントを、配列の上に示す(図2aについてと同様の命名
)。ここで、白四角は、ααヘリックスおよび3/10ヘリックスを示し、そし
て白矢印は、ββストランドを示す。障害のある領域を、破線で示す。JNK3
およびcAPKの両方の配列番号付けを示す。リン酸化の縁におけるリン酸化部
位を、アステリスクにより示す。JNK1およびJNK2とは異なるJNK3の
残基をボールドで強調する。
ボン図である。この構造は、二次構造エレメントおよびタンパク質キナーゼにお
いて保存されるループ、ならびにMAPキナーゼに特徴的な伸長および挿入を示
す。JNKの挿入およびリン酸化の縁を示す。障害のある領域(残基212−2
16)を、点線で示す。結合したAMP−PNPおよび2つのMg2+イオンを、
空間充填モデルにより示す。調節性リン酸化部位であるThr221およびTy
r223のCαの位置を示し、そして標識する。二次構造エレメントを、ref
に従って標識する。この図は、RIBBONSを用いて構築した[M.Cars
on、J.Appl.Cryst.、24、958−61頁(1987)]。
て、JNK3およびErk2の構造のErk2 Cαの表示を、そのC末端ドメ
インの重ね合わせの後に示す。最大の構造多岐性を有するセグメントを標識し、
そして強調する。
およびcAPKの三次複合体のCα表示を、そのC末端ドメイン重ね合わせの後
に示す。JNK3およびcAPKにおけるリン酸化の縁、ならびにPKIインヒ
ビターは、2つの酵素の間の縁の構造において相違を示し、そして、JNK3の
縁は、ペプチド結合チャネルの部分を占める。cAPK三次複合体におけるMn
AMP−PNPは、図面から省略し、そしてcAPKのキナーゼ触媒コア部分の
みを示す。
Mg2+をそれを取り囲むJNK3残基とともに示す。AMP−PNP分子を、太
線として示し、そしてそのタンパク質残基を、細線として示す。2つのMg2+イ
オン(M1およびM2と標識)および2つの水分子(W1およびW2と標識)を
球体として示す。水素結合を、破線により示す。
。JNK3およびcAPKのATP結合部位の選択された残基の側鎖を伴うCα
表示が含まれる。JNK3二成分複合体およびcAPK三次複合体におけるAM
P−PNPの原子を、重ね合わせた。2つの酵素のN末端ドメインをうまく整列
し、他方でドメイン配向における相違は、CループおよびDFGループにクラス
ター化した触媒残基(例えば、Aspl89およびAsp207)と、N末端ド
メインの触媒残基(Lys93)との誤整列をもたらす。
可能表面を、図3におけるJNK3およびcAPKの構造の同じ重ね合わせがな
された後にPKIインヒビター(管として示す)とともに示す。JNK1および
JNK2において保存されていないJNK3の残基に対応する表面領域を斜線で
示す。アミノ酸配列整列から同定されたJNKアイソフォームの多岐性領域の2
つのクラスターは、C末端葉におけるタンパク質表面において互いに隣に配置さ
れる。αFおよびL13を含む領域を、基質結合特異性をcJunに対して指向
させるように示した。
(阻害化合物を含む)を設計する。このプロセスは、1セットの機械実行可能な
指示を用いてコードされた機械読み取り可能なデータ記録媒体を備えるコンピュ
ータを用いて補助され得る。ここで、この記録された指示は、JNK3/MGA
MP−PNP複合体またはその一部の三次元表示を提示し得る。このグラフ表示
を、本明細書において記載される方法に従って使用して、化合物を設計する。そ
のような化合物は、JNK3と、活性部位にて会合する。
gCl2、1mM ATPを含有する50mM HEPES緩衝液、pH7.5
中に0.5mg/mlに溶解した。GST−MKK7(DD)キナーゼ(JNK
3のキナーゼを活性化するうちの一つの上流の変異形態)を、1 GST−MK
K7:2.5 JNK3のモル比で添加した。25℃にて30分後、反応混合物
を、Centriprep−30(Amicon、Beverly、MA)中で
の限外濾過により5倍に濃縮し、次いで10mlにまで希釈しなおし、そして、
さらに1mlのATPを添加した。この手順を、3回反復して、ADPを除去し
、そしてATPを補充した。最終(三回目の)ATPの添加は、5mMであり、
そしてその混合物を、4℃で一晩インキュベートした。
過によって、5mM DTTおよび5%glycerol(w/v)を含む50
mM HEPES緩衝液、pH7.5へと交換した。この反応混合物を、1.1
Mのリン酸カリウムpH7.5に調整し、そしてRainin Hydropo
reカラムを用いる疎水性相互作用クロマトグラフィー(25℃)により精製し
た。GST−MKK7および不活化JNK3は、これらの条件下では結合せず、
そして1.1Mから0.05Mへのリン酸カリウム勾配を、60分間に亙って1
ml/分の流速で展開する場合に、二重にリン酸化されたJNK3を、単一にリ
ン酸化されたJNKから分離する 活性化したJNK3(すなわち、二重にリン酸化された)を、0.25〜1m
g/mlにて−70℃にて保存した。
ゼ活性を、連結した酵素アッセイによってモニターした。このアッセイにおいて
、JNK3キナーゼ活性によって生成したADPのすべての分子について、NA
DHの1つの分子を、NADに変換する。NADは、340nmでの吸光度の減
少として簡便にモニターされ得る。以下は、このアッセイにおいて用いる種々の
試薬の最終濃度である:100mM HEPES緩衝液、pH 7.6、10m
M MgCl2、25mM β−グリセロホスフェート、30μM ATP、2
mMホスホエノールピルベート、2μMピルベートキナーゼ、2μMラクテート
デヒドロゲナーゼ、200μM NADH、200μM EGFレセプターペプ
チドKRELVEPLTPSGEAPNQALLR、および10nM 活性化J
NK3。第一に、ATPを除いて上記の試薬の全てを混合し、そして175μl
のアリコートを、96ウェルプレートの1ウェルごとに配置した。5μlのその
化合物のDMSO溶液を、各ウェルに添加し、混合し、そして30℃で10分間
放置した。代表的には、その化合物の約10の異なる濃度を試験した。この反応
を、20μlのATP溶液を添加することにより開始した。340nmでの吸光
度の変化を、時間の関数としてモニターした。IC50は、速度対化合物濃度デー
タを、単純な競合阻害モデルに対して適合させることによって入手する。
的な構成を変更して本発明の産物、プロセスおよび方法を利用する他の実施態様
を提供し得ることは明白である。従って、本発明の範囲は、添付の特許請求の範
囲によって規定され、例示として提示した特定の実施態様によっては規定されな
いということが認識される。
有する複合体におけるリン酸化されていないJNK3についての原子構造座標を
列挙する。以下の略語を図1で使用する: 「原子型」とは、その座標が測定される元素をいう。欄の最初の文字は、元素
を規定する。 「X、Y、Z」は、測定される元素の原子の位置を結晶学的に規定する。 「B」は、その原子中心の周りの原子の挙動を測定する熱因子である。 「Occ」は、各原子が座標により特定される位置を占める分子の画分をいう
占拠率である。「1」の値は、結晶の全ての分子において、各原子が同じ立体配
座、すなわち同じ位置を有することを示す。
ラインメントである。
ン表示である。
体視図である。
使用されるシステムの図を示す。
Claims (18)
- 【請求項1】 結晶化可能な組成物であって、以下: a)リン酸化されていないJNK1、リン酸化されていないJNK2、リン酸
化されていないJNK3、または酵素のリン酸化されていないアイソフォームか
ら選択される精製された酵素であって、ここで該酵素は、約20アミノ酸のC−
末端欠失を含み、該酵素がリン酸化されていないJNK3である場合には、該酵
素はさらに約40アミノ酸のN−末端欠失を含む、酵素; b)加水分解不可能なATPアナログまたは自殺基質; c)マグネシウムイオン; d)約10〜30% v/vの間のポリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル; e)約5〜20% v/vの間のエチレングリコール; f)約5〜50mMの間の最終濃度の還元剤;および g)約7.0と7.5との間のpHを維持する緩衝剤; を含有する、組成物。 - 【請求項2】 前記リン酸化されていないJNK3酵素がJNK3α1であ
る、請求項1に記載の結晶化可能な組成物。 - 【請求項3】 前記加水分解不可能なATPアナログがAMP−PNPであ
る、請求項1または2に記載の組成物。 - 【請求項4】 2.3Åの解像度で解像され得る結晶化された複合体であっ
て、以下: a)リン酸化されていないJNK1、リン酸化されていないJNK2、リン酸
化されていないJNK3、または該酵素のリン酸化されていないアイソフォーム
から選択される精製された酵素であって、ここで該酵素は、約20アミノ酸のC
−末端欠失を含み、該酵素がリン酸化されていないJNK3である場合には、該
酵素はさらに約40アミノ酸のN−末端欠失を含む、酵素; b)加水分解不可能なATPアナログまたは自殺基質;および c)マグネシウムイオン; を含有する、複合体。 - 【請求項5】 前記リン酸化されていないJNK3酵素がJNK3α1であ
る、請求項4に記載の結晶化された複合体。 - 【請求項6】 前記加水分解不可能なATPアナログがAMP−PNPであ
る、請求項4に記載の結晶化された複合体。 - 【請求項7】 結晶を得る方法であって、該結晶は、リン酸化されていない
JNK1、リン酸化されていないJNK2、リン酸化されていないJNK3、ま
たは該酵素のリン酸化されていないアイソフォームから選択される精製された酵
素を含み、該結晶は、2.3Åの解像度で解像され得、そして請求項1または2
に記載の組成物を、結晶化を促進する条件に供する工程を包含する、方法。 - 【請求項8】 コンピュータであって、 a)分子または分子複合体であって、ここで該分子または分子複合体は、図1
に記載のJNK3アミノ酸Ile70、Gly71、Ser72、Gly73、
Ala74、Gln75、Gly76、Val78、Ala91、Lys93、
Glu111、Ile124、Met146、Glu147、Leu148、M
et149、Asp150、Ala151、Asn152、Gln155、Ly
s191、Ser193、Asn194、Val196、およびLeu206の
構造座標によって規定される結合ポケットを含む、分子または分子複合体;また
は b)該分子または分子複合体のホモログであって、ここで該ホモログは、1.
5Åを超えない該アミノ酸の骨格原子からの根平均2乗偏差を有する結合ポケッ
ト含む、ホモログ、 の三次元表示を作製するためのコンピュータであって、 ここで、該コンピュータは、以下: (i)機械読みとり可能データでコードされたデータ記憶材料を含む機械読み
とり可能なデータ記憶媒体であって、ここで該データが、図1に記載のJNK3
アミノ酸Ile70、Gly71、Ser72、Gly73、Ala74、Gl
n75、Gly76、Val78、Ala91、Lys93、Glu111、I
le124、Met146、Glu147、Leu148、Met149、As
p150、Ala151、Asn152、Gln155、Lys191、Ser
193、Asn194、Val196、およびLeu206の構造座標を含む、
データ記憶媒体; (ii)該機械読みとり可能データを処理するための命令を記憶するためのワ
ーキングメモリ; (iii)該機械読みとり可能データを該三次元表示へと処理するための、該
ワーキングメモリおよび該機械読みとり可能データ記憶媒体に連結された中央演
算処理装置;ならびに (iv)該三次元表示を表示するための該中央演算処理装置に連結されたディ
スプレイ装置、を備える、コンピュータ。 - 【請求項9】 請求項8に記載のコンピュータであって、ここで該コンピュ
ータは、 a)図1に記載のJNK3アミノ酸Ile70、Gly71、Ser72、G
ly73、Ala74、Gln75、Gly76、Ile77、Val78、C
ys79、Ala80、Val90、Ala91、Ile92、Lys93、L
ys94、Leu95、His104、Arg107、Glu111、Ile1
24、Ser125、Leu144、Val145、Met146、Glu14
7、Leu148、Met149、Asp150、Ala151、Asn152
、Leu153、Cys154、Gln155、Asp189、Lys191、
Pro192、Ser193、Asn194、Ile195、Val196、V
al197、Lys204、Leu206、およびAsp207の構造座標によ
って規定される結合ポケットを含む、分子または分子複合体;または b)該分子または分子複合体のホモログであって、ここで該ホモログは、1.
5Å以下の該アミノ酸の骨格原子からの根平均2乗偏差を有する結合ポケット含
む、ホモログ の三次元表示を作製するためのコンピュータであって、そして ここで、該機械読みとり可能データは、図1に記載のJNK3アミノ酸Ile
70、Gly71、Ser72、Gly73、Ala74、Gln75、Gly
76、Ile77、Val78、Cys79、Ala80、Val90、Ala
91、Ile92、Lys93、Lys94、Leu95、His104、Ar
g107、Glu111、Ile124、Ser125、Leu144、Val
145、Met146、Glu147、Leu148、Met149、Asp1
50、Ala151、Asn152、Leu153、Cys154、Gln15
5、Asp189、Lys191、Pro192、Ser193、Asn194
、Ile195、Val196、Val197、Lys204、Leu206、
およびAsp207の構造座標を含む、コンピュータ。 - 【請求項10】 請求項8または9に記載のコンピュータであって、ここで
該コンピュータは、 a)図1に記載のJNK3アミノ酸の構造座標によって規定される、分子また
は分子複合体;または b)該分子または分子複合体のホモログであって、ここで該ホモログは、1.
5Å以下の該アミノ酸の骨格原子からの根平均2乗偏差を有する結合ポケット含
む、ホモログ、 の三次元表示を作製するためのコンピュータであって、そして ここで、該機械読みとり可能データは、図1に記載のJNK3複合体の該座標
を含む、コンピュータ。 - 【請求項11】 分子または分子複合体から得られたX線回折データに対応
する構造座標の少なくとも一部を決定するためのコンピュータであって、ここで
該コンピュータは、以下: a)機械読みとり可能なデータでコードされたデータ記憶材料を含む機械読み
とり可能なデータ記憶媒体であって、ここで該データは、図1に記載のJNK3
複合体の構造座標の少なくとも一部を含む、データ記憶媒体; b)機械読みとり可能なデータでコードされたデータ記憶材料を含む機械読み
とり可能なデータ記憶媒体であって、ここで該データは、該分子または分子複合
体から得られたX線回折データを含む、データ記憶媒体; c)(a)および(b)の該機械読みとり可能データを処理するための命令を
記憶するためのワーキングメモリ; d)(a)の機械読みとり可能データのフーリエ変換を実行するため、および
(b)の該機械読みとり可能データを構造座標に処理するために、該ワーキング
メモリならびに(a)および(b)の該機械読みとり可能データ記憶媒体に連結
された中央演算処理装置;ならびに e)該分子または分子複合体の該構造座標を表示するために該中央演算処理装
置に連結されたディスプレイ装置、 を備える、コンピュータ。 - 【請求項12】化学的実体の可能性を評価するための方法であって、該化学
的実体は、 a)図1に記載のJNK3アミノ酸Ile70、Gly71、Ser72、Gl
y73、Ala74、Gln75、Gly76、Val78、Ala91、Ly
s93、Glu111、Ile124、Met146、Glu147、Leu1
48、Met149、Asp150、Ala151、Asn152、Gln15
5、Lys191、Ser193、Asn194、Val196、およびLeu
206の構造座標によって規定される結合ポケットを含む、分子または分子複合
体;または b)該分子または分子複合体のホモログであって、ここで該ホモログは、1.
5Å以下の該アミノ酸の骨格原子からの根平均2乗偏差を有する結合ポケット含
む、ホモログ、 と関連し、 ここで、該方法は、以下の工程: (i)該化学的実体と該分子または分子複合体の結合ポケットとの間の一致操
作を実行するためのコンピュータ手段を利用する工程;および (ii)該化学的実体と該結合ポケットとの間の関連を定量するための該一致
操作の結果を分析する工程;および (iii)該定量した関連性を適切な出力ハードウェアに出力する工程、 を包含する、方法。 - 【請求項13】 請求項12に記載の方法であって、ここで該方法は、 a)図1に記載のJNK3アミノ酸Ile70、Gly71、Ser72、G
ly73、Ala74、Gln75、Gly76、Ile77、Val78、C
ys79、Ala80、Val90、Ala91、Ile92、Lys93、L
ys94、Leu95、His104、Arg107、Glu111、Ile1
24、Ser125、Leu144、Val145、Met146、Glu14
7、Leu148、Met149、Asp150、Ala151、Asn152
、Leu153、Cys154、Gln155、Asp189、Lys191、
Pro192、Ser193、Asn194、Ile195、Val196、V
al197、Lys204、Leu206、およびAsp207の構造座標によ
って規定される結合ポケットを含む、分子または分子複合体;または b)該分子または分子複合体のホモログであって、ここで該ホモログは、1.
5Å以下の該アミノ酸の骨格原子からの根平均2乗偏差を有する結合ポケット含
む、ホモログ、 に関連する化学的実体の可能性を評価する、方法。 - 【請求項14】 請求項12または13に記載の方法であって、ここで該方
法は、 a)図1に記載のJNK3アミノ酸の一組の構造座標によって規定される分子
または分子複合体;または b)1.5Å以下の該アミノ酸の骨格原子からの根平均2乗偏差を有する、該
分子または分子複合体のホモログ、 と関連する化学的実体の可能性を評価する、方法。 - 【請求項15】 その構造が未知である分子または分子複合体に関する構造
情報を得る方法であって、以下の工程: a)未知の構造の該分子または分子複合体を結晶化する工程; b)該結晶化された分子または分子複合体からのX線回折パターンを生成する
工程; c)図1に示される構造座標の少なくとも一部を、X線回折データに適用して
、その構造が未知である該分子または分子複合体の少なくとも一部の三次元電子
密度マップを作製する工程、 を包含する、方法。 - 【請求項16】 JNK3様結合ポケットを含む分子の潜在的なアゴニスト
またはアンタゴニストを同定するための方法であって、以下の工程: a)図1に記載のIle70、Gly71、Ser72、Gly73、Ala
74、Gln75、Gly76、Val78、Ala91、Lys93、Glu
111、Ile124、Met146、Glu147、Leu148、Met1
49、Asp150、Ala151、Asn152、Gln155、Lys19
1、Ser193、Asn194、Val196、およびLeu206の原子座
標±1.5Å以下の該アミノ酸の骨格原子からの根平均2乗偏差を使用して、J
NK3様結合ポケットを含む分子の三次元構造を作製する工程; b)該三次元構造を利用して、該潜在的なアゴニストまたはアンタゴニストを
設計または選択する工程; c)該アゴニストまたはアンタゴニストを合成する工程;および d)該アゴニストまたはアンタゴニストを該分子と接触させて、該分子と相互
作用する該潜在的なアゴニストまたはアンタゴニストの能力を決定する工程、 を包含する、方法。 - 【請求項17】 請求項16に記載の方法であって、前記図1に記載のIl
e70、Gly71、Ser72、Gly73、Ala74、Gln75、Gl
y76、Ile77、Val78、Cys79、Ala80、Val90、Al
a91、Ile92、Lys93、Lys94、Leu95、His104、A
rg107、Glu111、Ile124、Ser125、Leu144、Va
l145、Met146、Glu147、Leu148、Met149、Asp
150、Ala151、Asn152、Leu153、Cys154、Gln1
55、Asp189、Lys191、Pro192、Ser193、Asn19
4、Ile195、Val196、Val197、Lys204、Leu206
、およびAsp207の原子座標±1.5Å以下の該アミノ酸の骨格原子からの
根平均2乗偏差が使用されて、JNK3様結合ポケットを含む分子の三次元構造
を作製する、方法。 - 【請求項18】 請求項16または17に記載の方法であって、ここで前記
図1に記載のJNK3のアミノ酸の原子座標±1.5Å以下の該アミノ酸の骨格
原子からの根平均2乗偏差が使用されて、JNK3様結合ポケットを含む分子の
三次元構造を作製する、方法。
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