JP2002512784A - ドキソルビシンの製造方法 - Google Patents

ドキソルビシンの製造方法

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JP2002512784A JP2000545975A JP2000545975A JP2002512784A JP 2002512784 A JP2002512784 A JP 2002512784A JP 2000545975 A JP2000545975 A JP 2000545975A JP 2000545975 A JP2000545975 A JP 2000545975A JP 2002512784 A JP2002512784 A JP 2002512784A
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ザヌーソ,ジヨバンナ
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トルテイ,フランチエスカ
オツテン,シヤリー
コロンボ,アンナ・ルイザ
ハツチンソン,チヤールズ・アール
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フアルマシア・エ・アツプジヨン・エツセ・ピー・アー
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Abstract

(57)【要約】 ダウノルビシン14-ヒドロキシラーゼをコードする遺伝子doxAを含有するDNA領域または断片と、ダウノルビシンおよびドキソルビシン耐性を付与する1以上の遺伝子を含有する領域または断片とを含むDNA分子を含む組換えベクターで宿主細胞を形質転換することにより、ダウノルビシンからドキソルビシンへの変換能が改善されうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、ダウノルビシンC-14ヒドロキシラーゼをコードするDNAとアントラ
サイクリン抗生物質に対する耐性を付与する遺伝子とを含む組換えベクターで形
質転換された宿主細胞を用いて、ダウノルビシンからドキソルビシンへの変換を
改善するための方法に関する。
【0002】 (発明の背景) 抗腫瘍療法において最も広く使用されている物質として、ダウノルビシン群の
アントラサイクリン(例えば、ドキソルビシン、カルミノマイシンおよびアクラ
シノマイシンならびにそれらの合成類似体)が挙げられる(F. Arcamone, Doxor
ubicin, Academic Press New York, 1981, pp. A. Grein, Process Biochem, 16
:34, 1981; T. Kaneko, Chimicaoggi, 1988年5月11日; C. E. Myersら, “Bioch
emical mechanism of tumor cell kill”, Anthracycline and Anthracenedione
-Based Anti-cancer Agents(Lown, J.W.編) Elsevier Amsterdam, pp.527-569
, 1988; J.W. Lown, Pharmac. Ther. 60:185, 1993)。
【0003】 ダウノルビシン群のアントラサイクリンは、種々の株のストレプトマイセス(
ストレプトマイセス・ピウセチウス(S. peucetius)、ストレプトマイセス・ケ
ルイエオルビドゥス(S. coeruieorubidus)、ストレプトマイセス・ガリラエウ
ス(S. galilaeus)、ストレプトマイセス・グリセウス(S. griseus)、ストレ
プトマイセス・グリセオルバー(S. griseoruber)、ストレプトマイセス・イン
シグニス(S. insignis)、ストレプトマイセス・ビリドクロモゲネス(S. viri
dochromogenes)、ストレプトマイセス・ビフルクス(S bifurcus)およびスト
レプトマイセス種C5株)およびアクチノマイセス・カルミナタ(Actinomyces ca
rminata)により産生される天然に存在する化合物である。ドキソルビシンは、
主として、ストレプトマイセス・ピウセチウス(S. peucetius)により産生され
る。特に、ダウノルビシンおよびドキソルビシンは、ストレプトマイセス・ピウ
セチウス(S. peucetius)ATCC 29050およびストレプトマイセス・ピウセチウス
(S. peucetius)亜種ケシウス(caesius)ATCC 27952内で合成される。アント
ラサイクリンドキソルビシンは、Grein, Advan. Applied Microbiol. 32:203, 1
987ならびにEckartおよびWagner, J. Basic Microbiol. 28:137, 1988に要約さ
れている経路によりマロン酸、プロピオン酸およびグルコースからストレプトマ
イセス・ピウセチウス(S. peucetius)27952により産生される。アクラビノン
(11-デオキシ-ε-ロドマイシノン)、ε-ロドマイシノン、ロドマイシンD、カ
ルミノマイシンおよびダウノルビシンは、このプロセスにおける確立された中間
体である。この経路における最終工程は、ダウノルビシンからドキソルビシンへ
のC-14ヒドロキシル化を含む。
【0004】 ダウノルビシンの生合成の遺伝子は、クローニング実験によりストレプトマイ
セス・ピウセチウス(S. peucetius)29050およびストレプトマイセス・ピウセ
チウス(S. peucetius)27952から得られている(Stutzman-EngwallおよびHutch
inson, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:3135,1988; Ottenら, J. Bacteriol. 1
72:3427,1990)。ダウノルビシンをドキソルビシンに変換するダウノルビシン14
-ヒドロキシラーゼをコードする遺伝子は、クローニング実験によりストレプト
マイセス・ピウセチウス(S. peucetius)29050およびその突然変異体から得ら
れており、それは、ストレプトマイセス(Streptomyces)種および大腸菌(Esch
erichia coli)の宿主細胞内で過剰発現された(1996年9月6日付け公開のWO 96/
27014に記載のとおり)。
【0005】 ドキソルビシンおよびダウノルビシン耐性をストレプトマイセス・リビダンス
(Streptomyces lividans)に付与するダウノルビシン生合成クラスターの2つの
遺伝子(drrAおよびdrrB)が、ストレプトマイセス・ピウセチウス(S. peuceti
us)29050株(GuilfoileおよびHutchinson, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:85
53, 1991)(Genbankの受託番号M73758)およびストレプトマイセス・ピウセチ
ウス(S. peucetius)7600突然変異体(EP-0371, 112-AおよびColomboら, J. Ba
cteriol. 174:1641, 1992)からクローニングされている。これらの遺伝子は、
翻訳的に共役した2つのタンパク質(それらは共に、この宿主内でのダウノルビ
シンおよびドキソルビシン耐性のために必要である)をコードしている。それら
の2つの遺伝子の1つの推定産物の配列は、他の輸送および耐性遺伝子の産物(最
も注目すべきは、哺乳類腫瘍細胞からのP-糖タンパク質である)に類似している
。DNAの除去修復に関与する大腸菌(Escherichia coli)およびミクロコッカス
・ルテウス(Micrococcus luteus)UvrAタンパク質に対する高い配列類似性を有
する、ダウノルビシンおよびドキソルビシンに対する耐性を付与するもう1つの
遺伝子drrCが、ストレプトマイセス・ピウセチウス(S. peucetius)ATCC 29050
からクローニングされている(Lomovskayaら, J. Bacteriol. 178:3238, 1996)
【0006】 (発明の概要) 本発明は、ダウノルビシン14-ヒドロキシラーゼをコードする遺伝子dxrAを含
有するDNA領域または断片と、ダウノルビシンおよびドキソルビシンに対する耐
性を付与するdrrA、drrBおよびdrrCよりなる群から選ばれる1、2または3個の遺
伝子を含有するDNA領域または断片とを含む組換えベクターにより、宿主細胞内
でのダウノルビシンからドキソルビシンへの変換を改善するための方法を提供す
る。最後の3個の遺伝子は、該変換方法の産物であるドキソルビシンに対する、
宿主細胞内での高レベルの耐性を付与し、該方法を、WO 96/27014に記載のdxrA
遺伝子を含有するDNA断片だけを保持する組換えベクターで形質転換された宿主
細胞を使用して得られる従来の方法(強力なプロモーターが使用される場合も含
まれる)より効率的なものにする。
【0007】 本発明のDNAは、好ましくは、drrA、drrBおよびdrrC遺伝子の3個すべて又はdr
rAおよびdrrB遺伝子の2個だけを含む。
【0008】 該DNAは、正しい様態で異種転写制御配列に連結されることが可能であり、ベ
クター内の転写制御配列付近に適当に位置する制限部位においてベクター内にク
ローニングされうる。典型的には、該ベクターはプラスミドである。適当な宿主
細胞を形質転換するために該組換えベクターを使用することができる。該宿主は
、アントラサイクリンを産生しない又は産生するアクチノマイセテス(Actinomy
cetes)の株、好ましくは、ストレプトマイセス(Streptomyces)の株であって
もよい。
【0009】 (発明の詳細な記載) 本発明は、ダウノルビシンC-14ヒドロキシラーゼをコードする遺伝子を含有す
るDNA領域または断片が、ダウノルビシンおよびドキソルビシンに対する耐性を
宿主細胞に付与するタンパク質をコードするdrrA、drrB、drrC遺伝子よりなる群
から選ばれる1、2または3個の異なる遺伝子を含有するDNA領域または断片に結合
しているDNA分子を提供する。
【0010】 ダウノルビシンC-14ヒドロキシラーゼをコードする遺伝子を含有するDNA領域
は、好ましくは、親出願であるWO 96/27014に記載の組換えプラスミドpIS70から
BamHI-HindIII酵素での消化により得られる2.9kbのDNA領域である。この断片は
、C-14ヒドロキシラーゼをコードするdoxA遺伝子を含有する。ダウノルビシンC-
14ヒドロキシラーゼは、ダウノルビシンをドキソルビシンに変換する。該2.9kb
DNA断片はまた、dnrU(ΔDdnrU)遺伝子のC末端部分を含有するNotI-KpnI部位と
NotI-SphI断片との間にdnrV遺伝子を含む。好ましくは、ダウノルビシンC-14ヒ
ドロキシラーゼをコードするこの2.9kbのDNA断片を、プラスミドpWHM603から得
られたdrrAおよびdrrB耐性遺伝子を含有する2.3kbのXbaI-HindIII DNA断片、お
よびプラスミドpWHM264から得られたdrrC遺伝子を含有する3.9kbのEcoRI-HindII
I断片の両方に連結した。もう1つの好ましい実施形態においては、該2.9kb DNA
断片を、該2.3kb XbaI-HindIII DNA断片のみに連結する。
【0011】 WO 96/27014に記載のダウノルビシンC-14ヒドロキシラーゼをコードするDNA分
子のすべてを、本発明において使用することができる。
【0012】 特に、本発明のDNA分子は、該2.9kb DNA断片の全部または該断片の一部(少な
くとも、ダウノルビシンをドキソルビシンに変換するダウノルビシンC-14ヒドロ
キシラーゼをコードするdoxAのDNA分子を含有するKpnI-BamHI断片に対応する1.2
kb長)のみを含んでいてもよい。このDNA分子は、親出願であるWO 96/27014に記
載の配列(該配列は「dxrA」配列と称される)より実質的になる。また、ダウノ
ルビシンC-14ヒドロキシラーゼの推定アミノ酸配列は、その親出願に示されてい
る。
【0013】 本発明のDNA分子は、ダウノルビシンおよびドキソルビシンに対する耐性を宿
主細胞に付与するタンパク質をコードするdrrAおよびdrrB遺伝子を含有する該2.
3kb XbaI-HindIII DNA断片の少なくとも2247ntを含んでいてもよい。
【0014】 本発明のDNA分子は、drrC耐性遺伝子(少なくとも、ダウノルビシンおよびド
キソルビシンに対する耐性を宿主細胞に付与するタンパク質をコードするdrrCの
DNA分子を含有するSstI-SphI断片に対応する2.5kb長)を含有する該3.9kb EcoRI
-HindIII断片の全部または一部を含んでいてもよい。
【0015】 本発明はまた、drrAおよびdrrB遺伝子(GuilfoileおよびHutchinson, Proc. N
atl. Acad. Sci. USA 88:8553, 1991)および/またはdrrC遺伝子(Lomovskaya
ら, J. Bacteriol. 178:3238, 1996)の配列と少なくとも80%同一である配列を
有する、ドキソルビシンおよびダウノルビシンに対する耐性を付与する遺伝子を
含むDNAを含む。
【0016】 本発明のDNA分子は、正しい様態で異種転写制御配列に連結されることが可能
であり、あるいはベクター内の転写制御配列付近に適当に位置する制限部位にお
いて該ベクター内にクローニングされうる。好ましくは、種々の遺伝子の転写を
、共通の強力なプロモーター、例えばermE*(Bibbら, Molec. Microbiol. 14:53
3, 1994)により調整することができる。
【0017】 本発明のDNA分子は、1以上の追加的なDNAセグメントが付加されうるDNA分子を
含む任意の自律複製および/または組込み因子内に連結することができる。しか
し、典型的には、該ベクターはプラスミドである。好ましいプラスミドは高コピ
ー数プラスミドpWHM3またはpIJ702(Katzら, J. Gen. Microbiol. 129:2703, 19
83)である。他の適当なプラスミドはpIJ680(Hopwoodら, Genetic Manipulatio
n of Streptomyces. A laboratory Manual, John Innes Foundation, Norwich,
UK, 1985)およびpWHM601(GuilfoileおよびHutchinson, Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA 88:8553, 1991)である。
【0018】 該ベクター内に該DNAを挿入するために、適当な任意の技術を用いることがで
きる。挿入は、適当な制限部位において線状化ベクター内に該DNAを連結するこ
とにより行うことができる。このためには、付着または平滑の直接的な組合せ、
ホモポリマーテーリング、またはリンカーもしくはアダプター分子を用いること
ができる。
【0019】 アントラサイクリンを産生しない又は産生する適当な宿主を形質転換するため
に、該組換えベクターを使用することができる。
【0020】 該宿主細胞は、ダウノルビシンまたはドキソルビシン感受性(すなわち、ある
量のダウノルビシンまたはドキソルビシンの存在下では増殖できない)あるいは
ダウノルビシンまたはドキソルビシン耐性のものであってもよい。いずれの場合
においても、本発明の新規組換えベクター形質転換により得られる生じた組換え
クローンは、親宿主より高レベルの、ダウノルビシンおよびドキソルビシンに対
する耐性を示す。組換えエス・リビダンス(S. lividans)におけるドキソルビ
シン耐性のレベルは、アントラサイクリンを産生する株であるストレプトマイセ
ス・ピウセチウス(S. peucetius)ATCC 29050およびATCC 27952において認めら
れるレベルよりはるかに高い。
【0021】 該宿主は、細菌などの微生物であってもよい。アクチノマイセテス(Actinomy
cetes)の株、特に、エス・リビダンス(S. lividans)の株およびアントラサイ
クリンを産生しないストレプトマイセス(Streptomyces)種の他の株を形質転換
することができる。エス・リビダンス(S. lividans)TK 23は、ダウノルビシン
からドキソルビシンへの生物学的変換のために用いられるdxrA遺伝子を含有する
組換えプラスミドpIS70で形質転換されたエス・ピウセチウス(S. peucetius)d
nrN突然変異体(WO 96/27014)より適した宿主である。
【0022】 本発明の組換えベクターはまた、ダウノルビシンからドキソルビシンへの変換
を増強するためにダウノルビシンを産生する適当な宿主細胞を形質転換するため
に使用することができる。したがって、アントラサイクリンを産生するそれらの
突然変異体を含むエス・ピウセチウス(S. peucetius)ATCC 29050およびATCC 2
7952株を形質転換することが可能である。特に、エス・ピウセチウス(S. peuce
tius)株WMH1654(エス・ピウセチウス(S. peucetius)ATCC 29050から得られA
merican Type Culture Collection, 10801 University Boulevard, Manassas, V
irginia 20110-2209, USAに受託番号ATCC55936で寄託されている突然変異株)を
使用することができる。
【0023】 ストレプトマイセス(Streptomyces)株の形質転換は、典型的には、プロトプ
ラスト形質転換により得られる。
【0024】 本発明は、アントラサイクリンを産生しない宿主内での添加ダウノルビシンか
らドキソルビシンへの生物学的変換過程を含む、ダウノルビシンの変換によるド
キソルビシン産生を改善するための方法、およびドキソルビシンを直接的に産生
する宿主内でドキソルビシンを製造するための発酵方法を含む。
【0025】 ダウノルビシンからドキソルビシンへの生物学的変換方法 この方法は、 1)ダウノルビシンが加えられた、本発明のベクターで形質転換されたダウノル
ビシンを産生しない組換え宿主細胞を培養し、 2)ドキソルビシンを該培養から単離することを含む。
【0026】 この方法においては、該組換え株は、20℃〜40℃、例えば24℃〜37℃の温度で
培養することができる。ダウノルビシンは、増殖期の24〜96時間に培地へ加える
。該培養は、好ましくは、振とうしながら行う。ダウノルビシンの存在下での培
養の持続時間は、12〜72時間であってもよい。培養内のダウノルビシンの濃度20
〜1000mcg/ml、例えば、100〜400mcg/mlであってもよい。
【0027】 発酵によるドキソルビシンの製造 本方法は、 1)本発明のベクターで形質転換された組換えダウノルビシン産生宿主細胞を培
養し、 2)ドキソルビシンを該培養から単離することを含む。
【0028】 この方法では、該組換え株は、20℃〜40℃、例えば26℃〜34℃の温度で培養す
ることができる。該培養は、振とうしながら行う。培養の持続時間は、72〜168
時間であってもよい。
【0029】 材料および方法 細菌株およびプラスミド: アンピシリンおよびアプラマイシンに感受性である大腸菌(E. coli)株DH5α
を使用して、DNA断片をサブクローニングする。宿主エス・リビダンス(S. livi
dans)TK23は、D.A Hopwood(John Innes Institute, Norwich, United Kingdom
)から入手し、宿主エス・ピウセチウス(S. peucetius)株WMH1654は、エス・
ピウセチウス(S. peucetius)ATCC 29050から得られる突然変異株であり、Amer
ican Type Culture Collection, 10801 University Boulevard, Manassas, Virg
inia 20110-2209, USAに受託番号ATCC55936で寄託されている。該プラスミドク
ローニングベクターは、pGem-7Zf(+)および関連プラスミド(Promega, Madison,
W)、pIJ4070(D.A. Hopwood)および大腸菌(E. coli)-ストレプトマイセス
(Streptomyces)シャトルベクターpWHM3(Varaら, J. Bacteriol. 171:5872, 1
989)である。
【0030】 培地およびバッファー: 大腸菌(E. coli)DH5αをLB寒天上で維持する(Sambrookら, Molecular Clon
ing. A Laboratory Maunal, 第2版. Cold Spring Harbor Press, Cold Spring H
arbor, NY, 1989)。形質転換体に関して選択する際には、アンピシリンまたは
アプラマイシンを100マイクログラム/mlの濃度で加える。エス・リビダンス(S.
lividans)TK23およびエス・ピウセチウス(S. peucetius)WMH1654を、それぞ
れR2YE(Hopwoodら, Genetic Manipulation of Streptomyces. A Laboratory Ma
nual, John Innes Foundation, Norwich, UK, 1985)およびISP4(Difco, Detro
it, MI)寒天培地上で維持する。形質転換体に関して選択する際には、該プレー
トに、50マイクログラム/mlの濃度でチオストレプトンを含有する軟寒天を重層
する。
【0031】 DNA断片のサブクローニング: 標準的な方法(Sambrookら, Molecular Cloning. A Laboratory Maunal, 第2
版. Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, NY, 1989)により、DNA
サンプルを適当な制限酵素で消化し、アガロースゲル上で分離する。関心のある
DNA断片を含有するアガロース切片をゲルから切り出し、これらの切片から該DNA
を単離する。これは、GENECLEAN装置(Bio 101, La Jolla, CA)または等価体を
使用して行う。単離したDNA断片を、標準的な技術(Sambrookら, Molecular Clo
ning. A Laboratory Maunal, 第2版. Cold Spring Harbor Press, Cold Spring
Harbor, NY, 1989)により、通常の操作のために大腸菌(E. coli)内、また、
発現実験のために大腸菌(E. coli)-ストレプトマイセス(Streptomyces)シャ
トルベクターまたはストレプトマイセス(Streptomyces)ベクター内にサブクロ
ーニングする。
【0032】 ストレプトマイセス(Streptomyces)種および大腸菌(E. coli)の形質転換
: 大腸菌(E. coli)のコンピテント細胞を塩化カルシウム法(Sambrookら, Mol
ecular Cloning. A Laboratory Maunal, 第2版. Cold Spring Harbor Press, Co
ld Spring Harbor, NY, 1989)により調製し、標準的な技術(Sambrookら, Mole
cular Cloning. A Laboratory Maunal, 第2版. Cold Spring Harbor Press, Col
d Spring Harbor, NY, 1989)により形質転換する。エス・リビダンス(S. livi
dans)TK23を液体R2YE培地(Hopwoodら, Genetic Manipulation of Streptomyce
s. A Laboratory Manual, John Innes Foundation, Norwich, UK, 1985)内で増
殖させ、48時間後に収穫する。該菌糸ペレットを10.3%(wt/vol)ショ糖溶液で
2回洗浄し、Hopwoodマニュアル(Hopwoodら, Genetic Manipulation of Strepto
myces. A Laboratory Manual, John Innes Foundation, Norwich, UK, 1985)に
概説されている方法に従いプロトプラストを調製するために使用する。該プロト
プラストペレットを約300マイクロリットルのPバッファー(Hopwoodら, Genetic
Manipulation of Streptomyces. A Laboratory Manual, John Innes Foundatio
n, Norwich, UK, 1985)に懸濁させ、この懸濁液の50マイクロリットルのアリコ
ートを各形質転換に使用する。Hopwoodら(Genetic Manipulation of Streptomy
ces. A Laboratory Manual, John Innes Foundation, Norwich, UK, 1985)、St
utzman-EngwallおよびHutchinson(Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 86:3135, 198
8)またはOttenら(J. Bacteriol. 172:3427, 1990)の小規模の形質転換方法に
従い、プロトプラストをプラスミドDNAで形質転換する。R2YE培地上30℃で17時
間の再生の後、該プレートに200マイクログラム/mlのチオストレプトンを重層し
、胞子形成まで30℃で増殖させる。
【0033】 ダウノルビシンおよびドキソルビシン耐性レベルの評価: 耐性のレベルを最小阻止濃度(MIC)として表し、R2YE培地を使用する標準的
な2倍希釈法により測定する。該株をR2YE斜面培地内で培養し、28℃で8〜10日間
インキュベートする。組換え株を、20マイクログラム/mlのチオストレプトンと
共に加えた同じ培地内で増殖させる。約106〜107個/mlの生細胞を含有する細菌
培養を、Tryptic Soy Broth(Difco)中28℃、280rpmで48時間増殖させた培養か
ら調製する。該培養をガラスビーズによりホモジナイズする。そのホモジナイズ
された培養の1白金耳量を、0.39〜800マイクログラム/mlの種々の濃度のダウノ
ルビシンおよびドキソルビシンを含有する寒天プレート上に接種する。該寒天プ
レートを30℃で7日間インキュベートし、視覚的に認められる増殖を妨げる最小
濃度としてMICを求める。
【0034】 ダウノルビシンからドキソルビシンへの生物学的変換: 本発明のプラスミドを保持するエス・リビダンス(S. lividans)TK23形質転
換体を、40マイクログラム/mlのチオストレプトンと共に25mlの液体R2YE培地内
に接種する。培養を300ml Erlenmyerフラスコ内で増殖させ、280rpmのロータリ
ーシェーカー上30℃でインキュベートする。2日間の増殖の後、2.5mlのこの培養
を、20マイクログラム/mlのチオストレプトンで補足された25mlのAPM産生培地(
(g/l)グルコース(60)、酵母エキス(8)、麦芽エキス(20)、NaCl(2)、3
-(モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPSナトリウム塩)(15)、MgSO4.7H2O(0
.2)、FeSO4.7H2O(0.01)、ZnSO4.7H2O(0.01))に移す。400マイクログラム/
mlのダウノルビシンを増殖期の48時間の時点で加える。培養を300ml Erlenmeyer
フラスコ内で増殖させ、280rpmのロータリーシェーカー上、30℃で72時間インキ
ュベートする。各培養を25ミリグラム/mlのシュウ酸で酸性化し、280rpmのロー
タリーシェーカー上、30℃で30分間のインキュベーションの後、等容積のアセト
ニトリル:メタノール(1:1)で30℃、300rpmで2時間抽出する。該抽出物を濾過
し、該濾液を逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)により分析する。RP-
HPLCは、Vydac C18カラム(4.6 x 250ミリメートル; 5マイクロメートルの粒径
)を0.385ml/分で使用して行う。移動相AはH2O中の0.2%トリフルオロ酢酸(TFA
, Pierce Chemical Co.から)であり、移動相Bはアセトニトリル(J.T. Baker C
hemical Co.から)中の0.078% TFAである。溶出は、相A中20〜60%の相Bの直線
勾配で33分間行い、488nm(波長12マイクロメートル)に設定されたダイオード
アレー(diode array)検出器でモニターする。該培養から単離されたこれらの
代謝産物を定量するために、ダウノルビシンおよびドキソルビシン(メタノール
中10マイクログラム/ml)を外部標準として使用する。
【0035】 ドキソルビシンの産生: エス・ピウセチウス(S. peucetius)WMH1654突然変異体を本発明のプラスミ
ドで形質転換する。形質転換体を、20マイクログラム/mlのチオストレプトンで
補足された25mlのR2YE培地内に接種する。培養を、280rpmのロータリーシェーカ
ー上、30℃で300ml Erlenmeyerフラスコ内で増殖させる。各培養を25ミリグラム
/mlのシュウ酸で酸性化し、280rpmのロータリーシェーカー上、30℃で45分間の
インキュベーションの後、等容積のアセトニトリル:メタノール(1:1)で30℃、
300rpmで2時間抽出する。該抽出物を濾過し、生物学的変換産物の分析に用いた
のと同じ方法に従い該濾液を逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)によ
り分析する。
【0036】 実施例1 実施例1(図1(a-c)および図2(a-d)) 非必須領域を除去するために、プラスミドpIS70(WO96/27014)を予めEcoRI-H
indIIIで消化し、該3.5kb断片を、プラスミドpGEM-7Zf(+)(Promega, Madison-W
I USA)のマルチクローニング部位配列の同じ部位内にサブクローニングする。
その新たなプラスミドpGendoxAUVをBamHIで消化し、該断片(この時点で2.9kbに
縮小されている)を、強力なプロモーターであるermE*の制御下、プラスミドpIJ
4070(John Innes Institute, Norwich, UKから)内に移した。p7doxAUVと称さ
れるこの新たなプラスミドをBglIIで消化し、該断片をプラスミドpWHM3(J Vara
ら, J. Bacteriol. 171:5872-5881, 1989)内に挿入してプラスミドpIS156を得
た(図1c)。drrAおよびdrrB耐性遺伝子を含有する2.3kbのBglII断片を、プラス
ミドpWHM603から、平滑末端化後、pBluescript II SK+(Stratagene)のSmaI部
位内に移してプラスミドpdrrABを得、XbaI-HindIII断片をpdrrABからベクターpI
J4070内に移してpIS278を得る。ついでpIS278をEcoRI-XbaIで消化し、EcoRI-Xba
IプラスミドpWHM3内に挿入してプラスミドpIS281を得る。このプラスミドをXbaI
で消化し、プラスミドpIS156のXbaI断片を挿入してプラスミドpIS284を得る。
【0037】 実施例2 プラスミドpIS287の構築(図3(a-c)): プラスミドpWHM264内に含まれるdrrC耐性遺伝子をEcoRI-HindIII消化により切
り出し、プラスミドpIJ4070内に挿入してプラスミドpIS282を得る。このプラス
ミドから、drrC耐性遺伝子をBglII断片としてpIS252(このプラスミドは、EcoRI
部位付近の外部BglII部位を含有するpWHM3の修飾形態である)に移してプラスミ
ドpIS285を得る。pIS285をEcoRIで消化し、プラスミドpIS284から切り出された5
.5kbのDNA断片に連結してpIS287を得る。
【0038】 実施例3 ドキソルビシンに対する前記組換えプラスミドの耐性 エス・リビダンス(S. lividans)TK23、ベクターpWHM3で形質転換されたエス
・リビダンス(S. lividans)TK23およびアントラサイクリンを産生するエス・
ピウセチウス(S. peucetius)ATCC 29050およびATCC 27952株と比較した、組換
えプラスミドpIS70、pIS284またはpIS287で形質転換されたエス・リビダンス(S
. lividans)TK23のダウノルビシンおよびドキソルビシンに対する耐性のレベル
を、「材料および方法」に記載の方法に従い、R2YE培地上でMICとして測定する
。ダウノルビシンおよびドキソルビシン耐性の最大レベルは、drrA、drrBおよび
drrC耐性遺伝子を含有するプラスミドpIS287で得られる。また、ドキソルビシン
耐性のレベルは、drrAおよびdrrB耐性遺伝子だけを含有するプラスミドで64倍増
加した(表1)。
【0039】
【表1】
【0040】 実施例4 種々の耐性遺伝子と共にdoxAダウノルビシンC-14ヒドロキシラーゼ遺伝子を含 有するプラスミドで形質転換されたエス・リビダンスTK23における加えられたダ ウノルビシンからドキソルビシンへの生物学的変換 : 「材料および方法」の節に記載の方法に従い、pIS70、pIS284またはpIS287プ
ラスミドを、チオストレプトン耐性に関する選択を伴う形質転換によりエス・リ
ビダンス(S. lividans)TK23内に導入する。得られたエス・リビダンス(S. li
vidans)TK23(pIS70)、エス・リビダンス(S. lividans)TK23(pIS284)およ
びエス・リビダンス(S. lividans)TK23(pIS287)形質転換体を、前記のとお
りにAPM培地を使用して、ダウノルビシンからドキソルビシンへの高レベル(400
マイクログラム/ml)の生物学的変換能に関して試験する。エス・リビダンス(S
. lividans)TK23(pIS70)形質転換体は、加えられたダウノルビシンの11.5%
までをドキソルビシンに変換しうる(表2)。エス・リビダンス(S. lividans)
TK23(pIS284)およびエス・リビダンス(S. lividans)TK23(pIS287)形質転
換体は、加えられたダウノルビシンの73.5%までをドキソルビシンに変換しうる
(表2)。
【0041】
【表2】
【0042】 実施例5 種々の耐性遺伝子と共にdoxAダウノルビシンC-14ヒドロキシラーゼ遺伝子を含 有するプラスミドで形質転換したエス・ピウセチウス(S. peucetius)WMH1654 dnrX突然変異体内でのドキソルビシンの産生 : 「材料および方法」の節に記載の方法に従い、pIS284またはpIS287プラスミド
を、チオストレプトン耐性に関する選択を伴うプロトプラスト形質転換によりエ
ス・ピウセチウス(S. peucetius)WMH1654 dnrX突然変異株内に導入する。得ら
れたエス・ピウセチウス(S. peucetius)形質転換体を発酵し、前記の方法に従
い該発酵ブロスを分析する。エス・ピウセチウス(S. peucetius)WMH1654(pIS
284)は、120時間の発酵後に、81マイクログラム/mlまでのドキソルビシン、お
よび18マイクログラム/mlまでのダウノルビシンを産生した(表3)。エス・ピウ
セチウス(S. peucetius)WMH1654(pIS287)は、92マイクログラム/mlまでのド
キソルビシン、および検出不可能な量のダウノルビシンを産生した(表3)。
【0043】
【表3】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1a】 実施例1に記載のプラスミドpIS156の構築を示す。このプラスミドは、強力な
プロモーターermE*(Bibbら, Molec. Microbiol. 14:533, 1994)の制御下、組
換えプラスミドpIS70(WO 96/27014およびA. Inventi Solariら, GMBIM '96, P5
8)から得られるdoxA(以前はdxrA)、dnrV(以前はdnrORF10)、およびdnrU(
ΔdnrU、以前はdnrORF9)遺伝子のC末端部分を含有する2.9kbの断片をプラスミ
ドpWHM3(Varaら, J. Bacteriol. 171:5872, 1989)内に挿入することにより構
築した。 本発明を更に説明するために、doxA、dnrV、およびdnrU(ΔdnrU)遺伝子のC
末端部分よりなる2.867ntの配列番号1(コード鎖に対する相補鎖)を記載する。
【図1b】 実施例1に記載のプラスミドpIS156の構築を示す。このプラスミドは、強力な
プロモーターermE*(Bibbら, Molec. Microbiol. 14:533, 1994)の制御下、組
換えプラスミドpIS70(WO 96/27014およびA. Inventi Solariら, GMBIM '96, P5
8)から得られるdoxA(以前はdxrA)、dnrV(以前はdnrORF10)、およびdnrU(
ΔdnrU、以前はdnrORF9)遺伝子のC末端部分を含有する2.9kbの断片をプラスミ
ドpWHM3(Varaら, J. Bacteriol. 171:5872, 1989)内に挿入することにより構
築した。 本発明を更に説明するために、doxA、dnrV、およびdnrU(ΔdnrU)遺伝子のC
末端部分よりなる2.867ntの配列番号1(コード鎖に対する相補鎖)を記載する。
【図1c】 実施例1に記載のプラスミドpIS156の構築を示す。このプラスミドは、強力な
プロモーターermE*(Bibbら, Molec. Microbiol. 14:533, 1994)の制御下、組
換えプラスミドpIS70(WO 96/27014およびA. Inventi Solariら, GMBIM '96, P5
8)から得られるdoxA(以前はdxrA)、dnrV(以前はdnrORF10)、およびdnrU(
ΔdnrU、以前はdnrORF9)遺伝子のC末端部分を含有する2.9kbの断片をプラスミ
ドpWHM3(Varaら, J. Bacteriol. 171:5872, 1989)内に挿入することにより構
築した。 本発明を更に説明するために、doxA、dnrV、およびdnrU(ΔdnrU)遺伝子のC
末端部分よりなる2.867ntの配列番号1(コード鎖に対する相補鎖)を記載する。
【図2a】 実施例1に記載のプラスミドpIS284の構築を示す。このプラスミドは、プラス
ミドpWHM3内にサブクローニングされたプラスミドpWHM603(P. Guilfoileおよび
C.R. Hutchinson, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:8553, 1991)から得られるd
rrAおよびdrrB耐性遺伝子を含む2.3KbのDNA断片と共に、強力なプロモーターerm
E*の制御下、組換えプラスミドpIS70から得られるdoxA、dnrV、およびdnrU遺伝
子のC末端部分を含む2.9kbの断片を含有する。
【図2b】 実施例1に記載のプラスミドpIS284の構築を示す。このプラスミドは、プラス
ミドpWHM3内にサブクローニングされたプラスミドpWHM603(P. Guilfoileおよび
C.R. Hutchinson, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:8553, 1991)から得られるd
rrAおよびdrrB耐性遺伝子を含む2.3KbのDNA断片と共に、強力なプロモーターerm
E*の制御下、組換えプラスミドpIS70から得られるdoxA、dnrV、およびdnrU遺伝
子のC末端部分を含む2.9kbの断片を含有する。
【図2c】 実施例1に記載のプラスミドpIS284の構築を示す。このプラスミドは、プラス
ミドpWHM3内にサブクローニングされたプラスミドpWHM603(P. Guilfoileおよび
C.R. Hutchinson, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:8553, 1991)から得られるd
rrAおよびdrrB耐性遺伝子を含む2.3KbのDNA断片と共に、強力なプロモーターerm
E*の制御下、組換えプラスミドpIS70から得られるdoxA、dnrV、およびdnrU遺伝
子のC末端部分を含む2.9kbの断片を含有する。
【図2d】 実施例1に記載のプラスミドpIS284の構築を示す。このプラスミドは、プラス
ミドpWHM3内にサブクローニングされたプラスミドpWHM603(P. Guilfoileおよび
C.R. Hutchinson, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:8553, 1991)から得られるd
rrAおよびdrrB耐性遺伝子を含む2.3KbのDNA断片と共に、強力なプロモーターerm
E*の制御下、組換えプラスミドpIS70から得られるdoxA、dnrV、およびdnrU遺伝
子のC末端部分を含む2.9kbの断片を含有する。
【図3a】 実施例2に記載のプラスミドpIS287の構築を示す。該プラスミドは、drrAおよ
びdrrB耐性遺伝子を含有する2.3kbのXbaI-HindIII DNA断片ならびにdrrC耐性遺
伝子を含有する3.9kbのEcoRI-HindIII断片と共に、強力なプロモーターermE*
制御下、組換えプラスミドpIS70(WO 96/727014)から得られるdoxA(以前はdxr
A)、dnrV(以前はdnrORF10)、およびdnrU(ΔdnrU、以前はdnr-ORF9)遺伝子
のC末端部分を含有する2.9kbのBamHI-HindIII断片をプラスミドpWMH3内に挿入す
ることにより構築した 図1、2および3に示す地図は、該DNA断片内に存在するすべての制限部位の完全
な一覧を必ずしも示すものではない。しかしながら、記載されている部位は、DN
Aセグメントの明らかな認識に十分なものである。 制限部位の略語:Ap、アプラマイシン;tsr、チオストレプトン;amp、アンピ
シリン;B、BamHI;G、BglII;N、NotI;K、KpnI;E、EcoRI;H、HindIII;P、P
stI;S、SphI;X、XbaI;L、BglI;T、SstI。
【図3b】 実施例2に記載のプラスミドpIS287の構築を示す。該プラスミドは、drrAおよ
びdrrB耐性遺伝子を含有する2.3kbのXbaI-HindIII DNA断片ならびにdrrC耐性遺
伝子を含有する3.9kbのEcoRI-HindIII断片と共に、強力なプロモーターermE*
制御下、組換えプラスミドpIS70(WO 96/727014)から得られるdoxA(以前はdxr
A)、dnrV(以前はdnrORF10)、およびdnrU(ΔdnrU、以前はdnr-ORF9)遺伝子
のC末端部分を含有する2.9kbのBamHI-HindIII断片をプラスミドpWMH3内に挿入す
ることにより構築した 図1、2および3に示す地図は、該DNA断片内に存在するすべての制限部位の完全
な一覧を必ずしも示すものではない。しかしながら、記載されている部位は、DN
Aセグメントの明らかな認識に十分なものである。 制限部位の略語:Ap、アプラマイシン;tsr、チオストレプトン;amp、アンピ
シリン;B、BamHI;G、BglII;N、NotI;K、KpnI;E、EcoRI;H、HindIII;P、P
stI;S、SphI;X、XbaI;L、BglI;T、SstI。
【図3c】 実施例2に記載のプラスミドpIS287の構築を示す。該プラスミドは、drrAおよ
びdrrB耐性遺伝子を含有する2.3kbのXbaI-HindIII DNA断片ならびにdrrC耐性遺
伝子を含有する3.9kbのEcoRI-HindIII断片と共に、強力なプロモーターermE*
制御下、組換えプラスミドpIS70(WO 96/727014)から得られるdoxA(以前はdxr
A)、dnrV(以前はdnrORF10)、およびdnrU(ΔdnrU、以前はdnr-ORF9)遺伝子
のC末端部分を含有する2.9kbのBamHI-HindIII断片をプラスミドpWMH3内に挿入す
ることにより構築した 図1、2および3に示す地図は、該DNA断片内に存在するすべての制限部位の完全
な一覧を必ずしも示すものではない。しかしながら、記載されている部位は、DN
Aセグメントの明らかな認識に十分なものである。 制限部位の略語:Ap、アプラマイシン;tsr、チオストレプトン;amp、アンピ
シリン;B、BamHI;G、BglII;N、NotI;K、KpnI;E、EcoRI;H、HindIII;P、P
stI;S、SphI;X、XbaI;L、BglI;T、SstI。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:465) C12N 15/00 ZNAA (72)発明者 フイリツピーニ,シルビア イタリー国、イ−20144・ミラン、ビア・ エルバ、30 (72)発明者 トルテイ,フランチエスカ イタリー国、イ−20121・ミラン、コル ソ・ガリバルデイ、70 (72)発明者 オツテン,シヤリー アメリカ合衆国、ウイスコンシン・53711、 マジソン、ニユートン・ストリート・5706 (72)発明者 コロンボ,アンナ・ルイザ イタリー国、イ−20144・ミラン、ビア・ エルバ、14 (72)発明者 ハツチンソン,チヤールズ・アール アメリカ合衆国、ウイスコンシン・53528、 クロス・プレインズ、サウス・デイア・ラ ン・コート・4293 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA08 BA67 CA02 DA06 DA08 EA04 FA02 FA15 GA11 GA19 HA03 4B050 CC03 DD02 LL01 4B064 AH04 CA02 CA04 CA19 CC24 DA03 4B065 AA26X AA50X AA50Y AB01 AC10 AC14 BA02 CA28 CA34 CA44

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダウノルビシン14-ヒドロキシラーゼをコードする遺伝子dox
    Aを含有するDNA領域と、ダウノルビシンおよびドキソルビシン耐性を付与する少
    なくとも1つの遺伝子を含有するDNA領域とを含んでなるDNA分子。
  2. 【請求項2】 強力なプロモーターを更に含む、請求項1に記載のDNA分子。
  3. 【請求項3】 強力なプロモーターがermE*である、請求項2に記載のDNA分
    子。
  4. 【請求項4】 ダウノルビシンおよびドキソルビシン耐性を付与する遺伝子
    が、drrA、drrBおよびdrrC遺伝子ならびにそれらの混合物よりなる群から選ばれ
    る、請求項1に記載のDNA分子。
  5. 【請求項5】 ダウノルビシンおよびドキソルビシン耐性を付与する遺伝子
    がdrrAおよびdrrB遺伝子である、請求項4に記載のDNA分子。
  6. 【請求項6】 ダウノルビシンおよびドキソルビシン耐性を付与する遺伝子
    がdrrA、drrBおよびdrrC遺伝子である、請求項4に記載のDNA分子。
  7. 【請求項7】 ダウノルビシン14-ヒドロキシラーゼをコードする遺伝子dox
    Aを含有する領域が2.9kb長である、請求項1に記載のDNA分子。
  8. 【請求項8】 遺伝子doxAを含有する断片が、doxAヌクレオチド配列を含有
    するKpnI-BamHI断片に相当する、請求項7に記載のDNA分子。
  9. 【請求項9】 drrAおよびdrrB遺伝子を含有する領域が2.3kbのXbaI-HindII
    I DNA断片である、請求項5に記載のDNA分子。
  10. 【請求項10】 ダウノルビシンおよびドキソルビシン耐性を付与する遺伝
    子が、drrA、drrBおよびdrrC遺伝子よりなる群から選ばれる遺伝子と少なくとも
    80%同一である、請求項1に記載のDNA分子。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載のDNA分子を含有するベクター。
  12. 【請求項12】 該ベクターがプラスミドである、請求項11に記載のベクタ
    ー。
  13. 【請求項13】 該プラスミドが、pIS284およびpIS287よりなる群から選ば
    れる、請求項12に記載のプラスミド。
  14. 【請求項14】 請求項11に記載のベクターで形質転換またはトランスフェ
    クトされた宿主細胞。
  15. 【請求項15】 該宿主細胞がダウノルビシンを産生しない、請求項14に記
    載の宿主細胞。
  16. 【請求項16】 該宿主細胞が、ダウノルビシンを産生する細菌細胞である
    、請求項14に記載の宿主細胞。
  17. 【請求項17】 該宿主細胞がストレプトマイセス(Streptomyces)細胞で
    ある、請求項14に記載の組換え宿主細胞。
  18. 【請求項18】 ダウノルビシンを含有する培地内で組換え宿主細胞(該宿
    主細胞は、ダウノルビシン14-ヒドロキシラーゼをコードする遺伝子doxAを含有
    するDNA領域と、ダウノルビシンおよびドキソルビシン耐性を付与する少なくと
    も1つの遺伝子を含有するDNA領域とを含むDNA分子を含有し、該宿主細胞は、ダ
    ウノルビシンを産生しない)を培養し、 得られたドキソルビシンを該培地から単離する工程を含んでなる、ダウノルビ
    シンからドキソルビシンへの生物学的変換のための方法。
  19. 【請求項19】 培地内で組換え宿主細胞(該宿主細胞は、ダウノルビシン
    14-ヒドロキシラーゼをコードする遺伝子doxAを含有するDNA領域と、ダウノルビ
    シンおよびドキソルビシン耐性を付与する1以上の遺伝子を含有するDNA領域とを
    含むDNA分子を含有し、該宿主細胞は、ダウノルビシンを産生する細菌細胞であ
    る)を培養し、 得られたドキソルビシンを該培地から単離する工程を含んでなる、発酵による
    ドキソルビシンの製造方法。
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