JP2002509947A - 重合触媒および重合方法 - Google Patents

重合触媒および重合方法

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JP2002509947A
JP2002509947A JP2000540928A JP2000540928A JP2002509947A JP 2002509947 A JP2002509947 A JP 2002509947A JP 2000540928 A JP2000540928 A JP 2000540928A JP 2000540928 A JP2000540928 A JP 2000540928A JP 2002509947 A JP2002509947 A JP 2002509947A
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branched
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JP2000540928A
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エイラーツ、ナンシイ、ダブリュ
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フイリツプス ピトローリアム カンパニー
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J31/00Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds
    • B01J31/02Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing organic compounds or metal hydrides
    • B01J31/12Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing organic compounds or metal hydrides containing organo-metallic compounds or metal hydrides
    • B01J31/14Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing organic compounds or metal hydrides containing organo-metallic compounds or metal hydrides of aluminium or boron
    • B01J31/143Catalysts comprising hydrides, coordination complexes or organic compounds containing organic compounds or metal hydrides containing organo-metallic compounds or metal hydrides of aluminium or boron of aluminium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond

Abstract

(57)【要約】 ピリジン-2-カルボキサルジミンニッケル錯体を含む新規な触媒系はメチルアルミノキサンとともに、モノ-1-オレフィンを(所望により、より高級なα-オレフィンコモノマーと)重合させて低分子量重合体を製造するスラリー重合法に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (背景技術) 本発明は、モノ-1-オレフィンモノマー(たとえばエチレンおよびプロピレン )の単独重合、ならびにモノ-1-オレフィンモノマー(たとえばエチレンおよび プロピレン)と少なくとも1種のより高級なα-オレフィンコモノマーの共重合 に関する。
【0002】 モノ-1-オレフィン(たとえばエチレンおよびプロピレン)は、非担持または 担体(たとえばアルミナ、シリカ、チタニアおよび他の耐火性金属)上に、遷移
金属(たとえばチタン、バナジウム、クロム、ニッケルおよび/または他の金属
)を用いる触媒系により重合できることは周知である。担持された重合触媒系は
、しばしば、助触媒(たとえばアルキルホウ素および/またはアルキルアルミニ
ウム化合物)とともに使用される。有機金属触媒系(すなわちチーグラー-ナッ タ触媒系)は通常、非担持であり、助触媒(たとえばメチルアルミノキサン)と
ともに使用されることが多い。
【0003】 重合体の製造過程は簡単ではないが、スラリーまたはループ重合方法は他の重
合方法に比べて、はるかに商業的に望ましいこともよく知られている。さらに、
使用される重合方法の種類は、得られる重合体に影響する可能性もある。たとえ
ば、反応器の温度を高くすると触媒活性および生産性を低下させるばかりではな
く、低分子量重合生成物を生じてしまうことがあり得る。反応器圧を高くしても
、生成する重合体中において望ましい枝分かれの量を低下させることがあり得る
【0004】 スラリー法で製造される大部分の重合体生成物、とくに、担持されたクロム触
媒系を用いて製造される重合体生成物は、より広い分子量分布を有し、したがっ
て、この重合体生成物は最終製品への加工がはるかに容易である。他の方法(た
とえばより高温のおよび/またはより高圧の溶液法)によって製造される重合体
は分子量分布の狭い重合体を産生することがあり、これらの重合体は製品への加
工がはるかに困難である。
【0005】 残念ながら、多くの均一有機金属触媒系は活性が低く、メチルアルミノキサン
(MAO)のようなきわめて高価な助触媒を大量に消費し、分子量分布の狭い低
分子量重合体を産生することがある。しかも、たとえMAOが所望の特性を有す
る重合体の産生に必要であることがあっても、過剰のMAOは触媒系の活性の低
下を生じることがある。さらに、これらの種類の均一触媒系は、溶液または気相
重合法においてのみ使用することが好ましい。
【0006】 (発明の概要) モノ-1-オレフィン重合に有用な新規な触媒系を提供することが望ましい。
【0007】 また、製造が比較的簡単で、活性および生産性の高い触媒系を提供することも
望ましい。
【0008】 また、助触媒の消費を抑えた触媒系を提供することが望ましい。
【0009】 改良された重合方法を提供することが望ましい。
【0010】 また枝分かれの増加および広い分子量分布によって指示されるように、モノ-1
-オレフィンの単独重合体および少なくとも2種の異なるモノ-1-オレフィンの共
重合体を提供することが望ましい。
【0011】 また、分子量が低いモノ-1-オレフィンの単独重合体および少なくとも2種の 異なるモノ-1-オレフィンの共重合体を提供することも望ましい。
【0012】 本発明によれば、2-ピリジンカルボキサルジミンニッケル錯体であって、さら
にβ-ジケトネート、ハロゲンおよびそれらの混合物からなる群より選択される 付加的リガンドを含むものおよびメチルアルミノキサンを含む触媒系が提供され
る。これらの触媒系の製造方法も提供される。
【0013】 本発明の他の態様によれば、エチレン、および任意に1種または2種以上のよ
り高級なα-オレフィンを、反応域において、メチルアルミノキサンの存在下、2
-ピリジンカルボキサルジミンニッケル錯体であって、さらにβ-ジケトネート、
ハロゲンおよびそれらの混合物からなる群より選択される付加的リガンドを含む
ものを含む触媒系と接触させる工程を含むスラリー重合方法が提供される。
【0014】 本発明のさらに他の態様によれば、エチレンの単独重合体およびエチレンと1
種または2種以上のより高級なα-オレフィンとの共重合体であって、低分子量 、増加した枝分かれおよび広い分子量分布を有するとして特徴づけられるものが
提供される。
【0015】 (好ましい態様の記載) 触媒系 本発明の触媒系は、β-ジケトネート、ハロゲンおよびそれらの混合物からなる 群より選択される付加的リガンドを含む2-ピリジンカルボキサルジミンニッケル
錯体であって、化合物Iとして以下に示す一般式を有するものとして特徴づける
ことができる。 化合物I
【0016】 上記式中、R'は、水素、アルキル基1個あたり約1〜約15個、好ましくは約 1〜約10個の炭素原子、さらに好ましくはアルキル基1個あたり1〜8個の炭素
原子を有する分岐状および/または直鎖状アルキルおよび芳香族基からなる群よ
り選択され、 R'は上記ピリジン環上の任意の位置に存在していてよく、 R''はそれぞれ同種または異種であり、アルキル基1個あたり約1〜約15個、
好ましくは約1〜約10個の炭素原子、さらに好ましくはアルキル基あたり1〜8
個の炭素原子を有する分岐状および/または直鎖状アルキルおよび芳香族基から
なる群より選択され、R''は上記芳香環上の任意の位置に存在していてよく、 Rは、水素、または基1個あたり約1〜約70個の炭素原子を有する直鎖状、分
岐状、環状、架橋、芳香族および/または脂肪族炭化水素である。
【0017】 基1個あたり約15個を超える炭素原子を有するR’およびR''基は、活性およ
び/または生産性が低下した触媒系を生じることがある。R’およびR''は基1
個あたり8個以下の炭素原子を有することが好ましい。理論によって拘束される
ことは欲しないが、置換基が大きいほど触媒系中に立体障害が起こり、触媒系の
活性および/または生産性を低下させるおそれがあると考えられる。アルキル置
換基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
tert-ブチル、フェニル基、縮合フェニル基(ピリジン/ベンゼン基とその置換 基が一緒になってキノリン/ナフタレン基を形成するように)、およびそれらの
2種以上の混合物からなる群より選択される。好ましくは、R’またはR''置換
基は基1個あたり約1〜約15個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状の脂肪族
および縮合芳香族基からなる群より選択される電子供与種である。リガンドの市
販品の入手しやすさおよび合成の容易さにより、最も好ましくは、R''基は両者
とも同種であり、メチルおよびイソプロピルからなる群より選択され、R’基は
、水素、メチル、または縮合フェニルからなる群より選択される。
【0018】 R’基は任意の位置、すなわち芳香環上の3〜6位に存在することができる。
好ましくは、R’基は合成の容易さから3および/または6位に存在する。最良
の触媒活性および生産性から、R’基は芳香環上の6位にあることが最も好まし
い。
【0019】 R''基は任意の位置、すなわち芳香環上の2〜6位に存在することができる。
好ましくは、R''基は同種または異種であり、合成の容易さから2および/また
は6位に存在する。最良の触媒活性および生産性から、両R''基は同種であり、
芳香環の2および6位に存在することが最も好ましい。
【0020】 R置換基は、水素、および基1個あたり約1〜約70個の炭素原子を有する分岐
状、直鎖状、環状、芳香族または脂肪族基からなる群より選択される。さらに、
R置換基はピリジン基に連結し、またはピリジン基と一緒になって、環を形成す
ることができる。理論に拘束されることは欲しないが、70個を超える炭素原子を
有する基は触媒系に立体障害を付加し、触媒活性および生産性を妨害するおそれ
があると考えられる。好ましくは、リガンドの市販品の入手しやすさおよび合成
の容易さにより、R置換基は、水素、および基1個あたり約1〜約20個の炭素原
子を有する分岐状、直鎖状、環状、芳香族または脂肪族基からなる群より選択さ
れる。最も好ましくは、上述の理由により、R置換基は末端基であるかまたはピ
リジン基に連結し、水素および基1個あたり約1〜約12個の炭素原子を有する分
岐状、直鎖状、環状、芳香族または脂肪族基からなる群より選択される。R置換
基の例としては、水素、メチル、エチル、プロピル、フェニル、またはピリジン
に連結してシクロペンチルまたはシクロヘキシル環を形成するものが挙げられる
が、それらに限定されるものではない。得られる触媒系の最良の活性および生産
性を得るためには、R置換基は水素およびメチルからなる群より選択されるのが
好ましい。
【0021】 2-ピリジンカルボキサルジミンニッケル錯体上のR'''CYCXCYR'''置 換基ないしリガンドは同種または異種であることが可能で、α-脱プロトン化-β
-ジケトン、α-脱プロトン化-β-ケトエステル、ハロゲン、およびそれらの混合
物からなる群より選択される。一般式R'''CYCXCYR'''においてR'''お よびxは同種または異種であることが可能で、個々に水素または基1個あたり1
〜約70個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状、環状、架橋、芳香族または脂肪族
炭化水素基もしくは上記基の任意の2個もしくは3個以上の混合物であり、Yは
同種または異種であることが可能で、酸素、硫黄またはセレンである。ケトエス
テルの場合は、R'''基の一つはオキシヒドロカルビル基(そのヒドロカルビル 残基は上に定義したとおりである)を形成する。α-脱プロトン化-β-ジケトン およびα-脱プロトン化-β-ケトエステルはβ-ジケトンおよびβ-ケトエステル リガンド前駆体から誘導することができる。リガンド前駆体の例としては、2,4-
ペンタンジオン、1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオン、アリルア セトンアセテート、ベンゾイルアセトネート、ベンゾイル-1,1,1-トリフルオロ アセトン、1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタンジオン、1-クロロ-1,1-ジフルオロ
アセチルアセトン、メチル-4,4,4-トリフルオロアセトアセテート、1,1,1-トリ フルオロ-5,5-ジメチル-2,4-ペンタンジオン、エチルα-メチル-4,4,4-トリフル
オロアセトアセテート、4,4,4-トリフルオロ-1-(2-フリル)-1,3-ブタンジオン、
および2,2-ジメチル-6,6,7,7,8,8,8-ヘプタフルオロ-3,5-オクタンジオンからな
る群より選択される化合物が挙げられるが、それらに限定されるものではない。
好ましくは、リガンド前駆体は、2,4-ペンタンジオン、1,1,1,5,5,5-ヘキサフル
オロ-2,4-ペンタンジオン、1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタンジオン、1-クロロ
-1,1-ジフルオロアセチルアセトン、メチルトリフルオロアセトアセテート、1,1
,1-トリフルオロ-5,5-ジメチル-2,4-ペンタンジオン、およびエチルα-メチル-4
,4,4-トリフルオロアセトアセテートからなる群より選択される。最良の触媒系 活性ならびに最良の重合体生成物の性質には、最も好ましくは、リガンドとして
2,4-ペンタンジオン、1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオン、1,1,1
-トリフルオロ-2,4-ペンタンジオン、1-クロロ-1,1-ジフルオロアセチルアセト ン、および1,1,1-トリフルオロ-5,5-ジメチル-2,4-ペンタンジオンが挙げられる
が、それらに限定されるものではない。
【0022】 2-ピリジンカルボキサルジミンニッケル錯体のZ置換基は、フッ素、塩素、 臭素、ヨウ素、およびR'''CYCXCYR'''からなる群より選択される。高い
触媒系活性および生産性のためには、好ましくは、基Zは、塩素、臭素、および
R'''CYCXCYR'''からなる群より選択される。最良の触媒系活性および生
産性のためには、最も好ましくは、基Zは、塩素、2,4-ペンタンジオン、1,1,1,
5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオン、1,1,1-トリフルオロ-2,4-ペンタン
ジオン、1-クロロ-1,1-ジフルオロアセチルアセトン、または1,1,1-トリフルオ ロ-5,5-ジメチル-2,4-ペンタンジオンである。
【0023】 本出願に開示された2-ピリジンカルボキサルジミンニッケル錯体触媒系は、 本技術分野において公知の任意の方法により製造することができる。たとえば、
ほぼモル当量の2-ピリジンカルボキサルジミンリガンドおよびニッケル化合物 を、これら2-ピリジンカルボキサルジミンリガンドおよびニッケル化合物の両 者を部分的にまたは完全に溶解できる任意の化合物の存在下に接触させることが
できる。接触条件は、2-ピリジンカルボキサルジミンニッケル錯体の形成を行 うのに適当な任意の条件とすることができる。好ましくは、最良の生成物結果を
得るためには、2-ピリジンカルボキサルジミンリガンド/ニッケル錯体混合物 を、室温で、乾燥雰囲気下、2-ピリジンカルボキサルジミンニッケル錯体の形 成に十分な任意の時間接触させる。2-ピリジンカルボキサルジミンニッケル錯 体の形成の完了は、色の変化によって明らかにすることができる。一般的に、接
触時間は約8時間、好ましくは12時間で十分である。通常、製造操作の結果とし
て、得られた2-ピリジンカルボキサルジミンニッケル錯体は、2-ピリジンカル
ボキサルジミンニッケル錯体の総重量に基づいて、約3〜約20重量%、好ましく
は約5〜約15重量%のニッケルを含有することになる。酸素の存在は製造操作の
この態様には有害ではないと考えられる。
【0024】 本出願に開示された新規な触媒系は、本技術分野において公知の任意の方法に
よって製造することができる。これらの新規な触媒系の製造には酸化剤の存在は
不要である。最も好ましくは、触媒系の製造時に酸化剤は存在させず、すなわち
不在である。実際、理論に拘束されることは欲しないが、触媒製造時および/ま
たは重合時における酸化剤の存在は、母体のニッケル錯体よりも容易に分解され
る不安定な型のニッケル錯体の形成を生じること、または酸化剤が助触媒と反応
して助触媒をニッケル錯体と非反応性にするおそれがあることから、新規な触媒
系および/または重合体生成物の形成にとって有害であり得ると考えられる。
【0025】 一般に、2-ピリジンカルボキサルジミンリガンドは、ニッケルβ-ジケトネー
トまたはニッケルβ-ジケトネートハライドと接触させて、2-ピリジンカルボキ
サルジミンニッケル錯体を形成させる。本発明の記載に関連するニッケル錯体の
典型的な合成は、Dieck,H., Svboda,M., & Greiser,T., Z.Naturforsch B: Anor
g. Chem.Organ.Chem., Vol.36b, pp. 823-832 (1981)に見出すことができる。こ
の記載は引用により本明細書の記載の一部とする。通常、触媒系の製造の容易さ
から、2-ピリジンカルボキサルジミンリガンドを最初に製造する。触媒製造操 作は、2-ピリジンカルボキサルジミンリガンド上の置換基によって変更するこ とができる。たとえば、R'が水素である特定の2-ピリジンカルボキサルジミン
リガンドを製造するには、3成分混合物を調製する。所望のR''置換基(Rn6(7-n)N、式中、n=1,2)を含有するアニリン1モル当量を、分離可能なアゼ
オトロープを水と形成できる化合物の存在下に2-ピリジンカルボキサルデヒド と接触させる。溶媒の例としては、ベンゼンおよび/またはトルエンが挙げられ
るが、それらに限定されるものではない。この混合物を任意の雰囲気下に好まし
くは還流により接触させて、所望のリガンドを形成することができる。好ましく
は、混合物を少なくとも5時間、または理論容量の水が収集されるまで還流する
。ついで、その溶液を冷却し、所望のリガンドを回収することができる。一般に
、還流および冷却後、リガンドは油状物または結晶性の固体として回収すること
ができる。
【0026】 ニッケルビス(β-ジケトネート)、ニッケルビス(β-ケトエステル)、ニッ
ケルβ-ジケトネートハライドおよびニッケルβ-ケトエステルハライドは、本技
術分野で公知の任意の方法によって製造することができる。このようなニッケル
錯体の典型的な合成はBullen,G.T., Mason,R., & Pauling,P., Inorganic Chemi
stry, Vol. 4, pp. 456-462 (1965) に見出される。この記載は、引用により本 明細書の記載の一部とする。別法として、とくにニッケルβ-ジケトネートハラ イドおよびニッケルβ-ケトエステルハライドの場合は、そのβ-ジケトンまたは
β-ケトエステルの塩を調製し、ついで適正な量のニッケルハライドと反応させ ることができる。適当なブレンステッド塩基の混合物(たとえば水素化ナトリウ
ムまたは水素化カリウムもしくはナトリウムメトキシドまたはカリウムメトキシ
ドであるが、それらに限定されるものではない)を、β-ジケトンまたはβ-ケト
エステルを溶解またはそれらと混和性となり得る溶媒と混合する。溶媒の例には
、トルエン、ベンゼン、メタノール、またはエタノールが包含される。上記β- ジケトンまたはβ-ケトエステル1モル当量をこの混合物に徐々に加える。反応 が起こったことは、熱の発生および混合物の物理的外観における変化によって明
らかに分かる。すべての反応剤が接触したならば、完全な反応を保証するには4
〜12時間の反応時間で十分である。生成物であるβ-ジケトンまたはβ-ケトエス
テルの塩が上記で選ばれた溶媒に溶けない場合には、その溶媒をろ過または真空
によって除き、塩をそれが可溶性の溶媒に溶解する。溶媒の例には、メタノール
およびエタノールが包含される。次いでこの溶液を、予め同じ溶媒または最初の
溶媒と混和性の溶媒に懸濁または溶解しておいた1/2モル当量のニッケルハライ ドに加える。先の反応剤の比率からは、ニッケルビス(β-ジケトネート)また はニッケルビス(β-ケトエステル)の形成を生じる。ニッケルβ-ジケトネート
ハライドまたはニッケルβ-ケトエステルハライドが所望の場合は、溶液を、記 載のように1モル当量のニッケルハライドに加える。反応が起こったことは、可
溶性の緑色種の形成によって明示されて分かる。完全な反応を保証する反応時間
は4〜12時間で十分である。副生物であるナトリウムハライドまたはカリウムハ
ライド塩は、その後、ろ過および/または遠心分離によって反応生成物から除去
する。溶媒を真空により除去すると、2−ピリジンカルボキサルジミンニッケル
錯体の合成に用いられるニッケル錯体が生成する。
【0027】 2−ピリジンカルボキサルジミンニッケル錯体の形成後、その2−ピリジンカ
ルボキサルジミンニッケル錯体は本技術分野において公知の任意の方法(たとえ
ば、溶媒の蒸発および/または真空ろ過)によって回収できる。さらに、所望に
より、2−ピリジンカルボキサルジミンニッケル錯体は洗浄によってさらに精製
することができる。洗浄化合物の一例にはヘプタンがある。2−ピリジンカルボ
キサルジミンニッケル錯体触媒系は回収し、固体不均一触媒系として使用するこ
とができる。
【0028】 反応剤、重合および重合体生成物 本発明の方法によって製造される重合体はモノ-1-オレフィンの単独重合体ま たは少なくとも2種の異なるモノ-1-オレフィンの共重合体とすることができる 。本発明の実施に有用なモノ-1-オレフィンの例としては、1分子あたり約2〜 約10個の炭素原子を有するモノ-1-オレフィンが挙げられるが、それらに限定さ れるものではない。好ましいモノ-1-オレフィンとしては、エチレン、プロピレ ン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、3-メチル-1-ブテン、4- メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-ノネンおよび1-デセンが挙げられるが、そ れらに限定されるものではない。反応生成物が共重合体である場合には、一方の
モノ-1-オレフィンモノマーは、1分子あたり通常約3〜約10個、好ましくは3 〜8個の炭素原子を有する、異なるα-オレフィンであるモノ-1-オレフィンコモ
ノマーと重合させることができる。コモノマーの例としては、プロピレン、1-ブ
テン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、4-メチル-1-ペンテン、およびそ れらの混合物が挙げられるが、それらに限定されるものではない。モノマーがエ
チレンである場合は、コモノマーは、最大の重合体生成物耐久性を達成するため
には、好ましくは1-ヘキセンおよび/または4-メチル-1-ペンテンである。モノ マーがプロピレンである場合には、コモノマーは、最大の重合体生成物耐久性お
よび澄明性を達成するために、好ましくはエチレンおよび/またはブテンである
【0029】 コモノマーを用いる場合、そのコモノマーは重合反応器または反応域に、エチ
レンモノマーの重量に基づいて、約1〜約20重量%、好ましくは約7〜18重量%
の範囲内の量を添加することができる。最も好ましくは、コモノマーは、最も望
ましい物理的性質を有する重合体を産生するためには、反応域に約10〜約16重量
%の範囲内で存在させる。
【0030】 モノマーおよび任意のコモノマーの重合は、ループ/スラリーまたは粒子型と
しても知られるスラリー重合条件下に実施しなければならない。かかる条件下で
は、温度は重合体が著しく膨潤する温度未満に保持される。スラリー重合方法は
、他の重合方法よりも操作および維持がはるかに容易である。スラリー法により
製造された重合体生成物は、はるかに容易に回収することができる。このような
重合技術は本技術分野においてよく知られていて、たとえばNorwoodの米国特許 第3,248,179号に開示されている。この開示は引用により本明細書の記載の一部 とする。
【0031】 スラリー法は一般に不活性希釈剤(媒体)(たとえばパラフィン、シクロパラ
フィン、および/または芳香族炭化水素)中で実施される。最良の反応器操作お
よび重合体生成物のためには、不活性希釈剤は1分子あたり約12個未満の炭素原
子を有するアルカンであることが好ましい。希釈剤の例としては、プロパン、n-
ブタン、イソブタン、n-ペンタン、2-メチルブタン(イソペンタン)およびそれ
らの混合物が挙げられるが、それらに限定されるものではない。低価格および使
用の容易なことから、イソブタンが最も好ましい希釈剤である。
【0032】 本発明に従って、反応稀釈剤としてイソブタンを用いる場合、重合反応器また
は反応域の温度は重要であり、約5℃〜約100℃(41°〜212°F)の範囲、好ま しくは約10℃〜約70℃(50°〜158°F)の範囲内に保持しなければならない。最
も好ましくは、反応域の温度は、最良の触媒活性および生産性のためには、20℃
〜60℃(68°〜140°F)の範囲内である。約10℃未満の反応温度は重合には無効
の場合もある。
【0033】 スラリー法における圧力は約0.689から6.89 MPaまで(約100〜約1000 psia) 、好ましくは約1.37から約4.82 MPaまで(約200〜約700 psia)変更することが できる。最も好ましくは、最良の反応器操作パラメーターおよび得られる最良の
重合体生成物のためには、反応域を2.06〜約4.13 MPa(300〜600 psia)の範囲 内の圧力に維持する。触媒系は懸濁物中に保持し、媒体ならびにモノマーおよび
コモノマーの少なくとも一部を液相に維持するのに十分な圧力で、モノマーおよ
びコモノマーと接触させる。したがって、媒体および温度は、重合体または共重
合体が固体粒子として製造され、その形態のまま回収されるように選択される。
反応器内の触媒系の濃度は、その触媒系の含量が反応器の内容物の重量に基づい
て0.001〜約1重量%の範囲内になるようにすることができる。
【0034】 重合を行うために、上記触媒系およびメチルアルミノキサン(MAO)は任意の 順序で反応器に加えることができる。たとえば触媒系を加え、ついで何らかの反
応器稀釈剤(たとえばイソブタン)、続いてMAO、ついでさらに稀釈剤、最後に モノマーおよび任意のコモノマーを加えることができる。しかしながら、前述の
ように、この添加順序は、装置の有効性および/または所望の重合体生成物の性
質によって変更することができる。好ましくは、触媒系およびMAOは、触媒活性 が低下するおそれがあるので重合反応器への添加に先立って予備接触させない。
【0035】 反応器に添加する触媒系およびMAOの量は変更することができる。一般に2− ピリジンカルボキサルジミンニッケル錯体に対してモル過剰のMAOを存在させ
る。アルミニウム対ニッケル(Al:Ni)のモル比は、好ましくは約1500:1未満 、さらに好ましくは約50:1〜約700:1の範囲内である。最も好ましくは、最良 の触媒系活性および生産性のためには、アルミニウム対ニッケルのモル比は100 :1〜500:1の比率の範囲内である。
【0036】 スラリー法による2つの好ましい重合方法は、Norwoodに開示されたタイプの
ループ反応器を用いる方法、および直列もしくは並列にまたはその組み合わせの
複数の攪拌反応器(反応条件は、異なる反応器内において同一または異なるもの
とすることができる)を利用する方法である。たとえば、直列反応器では、還元
工程に供されなかったクロム触媒系を、本発明の触媒系を用いる反応器の前また
は後に利用することができる。
【0037】 本発明によって製造された重合体は一般に、重量平均分子量(Mw)と数平均 分子量(Mn)との比である不均一係数(HI)が比較的狭い(Mw/Mnとも表さ れる)。本発明によって製造された重合体は、最良の加工性の発揮のためには、
通常、約3〜約10の範囲内、好ましくは約3〜約6の範囲内のHIを有する。
【0038】 所望により、1種または2種以上のコモノマーの任意な添加を重合反応器に加
えることができる。添加コモノマーは得られる重合体または共重合体中における
短鎖の枝分かれの量を増大させることができる。 本発明およびその利点のさらなる理解のため、以下の例を提供する。
【0039】 (例) 以下の例は本発明の様々な側面を説明するものである。各例について、重合条
件ならびに得られた重合体のデータを含めた。反応、調製および貯蔵を含めた化 学的処理はすべて、乾燥した不活性雰囲気(通常、窒素)下に実施した。とくに
断わらない限り、ベンチ規模での重合はイソブタン(1.2 リットル)スラリーを
用いて所望の温度で2.6リットルのオートクレーブ中で完了させた。反応器は120
℃に加熱し、窒素で約20分間掃気した。ついで反応器を所望の重合温度に冷却し 、イソブタンで2.75 MPa(約400 psig)に加圧した。既知量(質量)の2-ピリ ジンカルボキサルジミンニッケル錯体触媒を、イソブテンの向流に対して反応器
に充填し、攪拌子を490 rpmにセットした。反応器に水素を充填する場合は、水 素の後にイソブタンを添加した。所望の量のメチルアルミノキサン(MAO)(
トルエン中10重量%)はシリンジを介して反応器に直接充填した。イソブタンの
全量を添加したのち、エチレンを加えて、総反応器圧を3.78 MPa(550 psig)と
した。エチレンは必要に応じて供給し、反応器へのエチレンの流入が止まった時
点で重合反応を終結した。各重合反応の試行時間は、とくに断わらない限り、30
分とした。
【0040】 使用した触媒系の略号は次の通りである。 [(iPr2Ph)pyH]NiCl2: N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)ピリジン-2-カルボキサルジミンニッケル
(II)クロリド [(iPr2Ph)pyH]Ni(hfacac)2: N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)ピリジン-2-カルボキサルジミンニッケル
(II)ビス(1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオネート) [(Me2Ph)pyH]Ni(hfacac)2: N-(2,6-ジメチルフェニル)ピリジン-2-カルボキサルジミンニッケル(II)
ビス(1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオネート) [(iPr2Ph)quinH]Ni(hfacac)2: N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)キノリン-2-カルボキサルジミンニッケル
(II)ビス(1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオネート) [(iPr2Ph)-6-MepyH]Ni(hfacac)2: N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-6-メチルピリジン-2-カルボキサルジミ ンニッケル(II)ビス(1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオネート) [(Me2Ph)pyH]NiCl2: N-(2,6-ジメチルフェニル)ピリジン-2-カルボキサルジミンニッケル(II)
クロリド [(iPr2Ph)-6-MepyH]NiCl2: N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-6-メチルピリジン-2-カルボキサルジミ ンニッケル(II)クロリド [(Me2Ph)-6-MepyH]Ni(hfacac)2: N-(2,6-ジメチルフェニル)-6-メチルピリジン-2-カルボキサルジミンニッ ケル(II)ビス(1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオネート) [(Me2Ph)-6-MepyH]NiCl2: N-(2,6-ジメチルフェニル)-6-メチルピリジン-2-カルボキサルジミンニッ ケル(II)クロリド
【0041】 一般に、例において重合に使用した触媒系は本出願に記載したようにして製造
された。
【0042】 重合体密度は、ASTM D1505およびASTM D1928、操作Cに従って毎時約15℃で冷 却し、室温で約40時間コンディショニングした圧縮成形サンプルについて、グラ
ム毎立方センチメートル(g/cc)で求めた。高負荷メルトインデックス(HLMI,
g/10分)はASTM D1238に従って190℃で、21,600グラムの荷重を用いて求めた。 メルトインデックス(MI, g/10分)はASTM D1238に従って190℃で、2,160グラム
重量の荷重を用いて求めた。サイズ排除クロマトグラフィー分析(SEC)は、140
℃においてWaters, モデル150 GPC上、屈折率検出器によって実施した。1,2,4- トリクロロベンゼン中0.17〜0.65重量%の濃度の溶液が妥当な溶出時間を与える
ことが見出された。
【0043】 例1 この例は、高い触媒系の生産性がNi:Alモル比を低くしても維持されることを
示すものである。換言すれば、反応器中に存在するMAOの量を低下させても、触 媒系の生産性を著しく阻害することはない。以下の試行における重合は、上述の
ようにイソブタンスラリー中、3.78 MPa(550 psig)エチレンの反応器圧力で温
度をいろいろに変えて行った。MAOはトルエン中10 %(重量/重量)溶液として
添加した。重合結果は以下の表1に掲げる。同じ触媒について2水準のMAOを比 較した。
【0044】 表1のデータは、ピリジン-2-カルボキサルジミンニッケル錯体/MAO触媒
系が様々のAl:Niモル比においてエチレンを効果的に重合できることを示して
いる。たとえば、試行101は試行102と比べて、Al:Niは3以上のファクターで 異なるが、同程度の生産性をもっている。同様の結果が、試行103および104、試
行105および106、ならびに試行107および108を比較しても認められる。これらの
データはまた、β-ジケトネートリガンドのみの添加がきわめて高い生産性を与 えることを示している。また、反応器温度は商業的に許容される範囲内、すなわ
ち25〜80℃であることに留意すべきである。
【0045】 例2 この例は、高い触媒系生産性が達成されることを示すものである。ここで、少
なくとも1種のβ-ジケトネートまたはβ-ケトエステルリガンドを有するピリジ ン-2-カルボキサルジミンニッケル錯体/MAO触媒系は、ハライドリガンドを 有するピリジン-2-カルボキサルジミンニッケル錯体/MAO触媒系よりもはる かに高い生産性を有する。以下の試行における重合は、上に記載したように、イ
ソブタンスラリー中、3.78 Mpa(550 psig)エチレンの反応器圧力で温度をいろ
いろに変えて行った。MAOはトルエン中10 %(重量/重量)溶液として添加した
。重合結果は以下の表2、3、4および5に掲げる。表2におけるデータは、錯
体((iPr2Ph)pyHリガンド)上に少なくとも1種のβ-ジケトネートリガンド
を有する場合、より高い生産性の結果を示している。表3のデータは、錯体((
Me2Ph)pyHリガンド)上に少なくとも1種のβ-ジケトネートリガンドを有する
場合、より高い生産性の結果を示している。表4におけるデータは、錯体((i Pr2Ph)-6-MepyHリガンド)上に少なくとも1種のβ-ジケトネートリガンドを
有する場合、より高い生産性の結果を示している。表5におけるデータは、錯体
((Me2Ph)-6-MepyHリガンド)上に少なくとも1種のβ-ジケトネートリガン ドを有する場合、より高い生産性の結果を示している。表2〜5に用いた「nd
」は測定しなかったことを意味し、「−」は分析を実施できなかったことを示す
【0046】 この例におけるデータは、ピリジン-2-カルボキサルジミンニッケル錯体/MAO 触媒系が、少なくとも1個のβ-ジケトネートリガンドを有する場合に、ハロゲ ンリガンドのみを有するピリジン-2-カルボキサルジミンニッケル錯体/MAO触媒 系よりもはるかに高い生産性をもつことを示している。
【0047】 例3 この例は、ピリジン-2-カルボキサルジミンニッケル錯体/MAO触媒系の触媒系 生産性を比較するものである。ここで、ピリジン-2-カルボキサルジミンリガン ドのピリジン基上に存在するR'基は水素またはメチル基である。R'基が水素で
ある場合、より高い触媒系活性を達成することができる。以下の試行における重
合は、上述のように、イソブタンスラリー中、3.78 MPa(550 psig)エチレンの
反応器圧力で温度をいろいろに変えて行った。MAOはトルエン中10%(重量/重 量)溶液として添加した。重合結果は、錯体[(iPr2Ph)pyH]NiCl2および[(
iPr2Ph)-6-MepyH]NiCl2については下記表6に、錯体[(iPr2Ph)pyH]Ni(
hfacac)2および[(iPr2Ph)-6-MepyH]Ni(hfacac)2については下記表7に、錯
体[(Me2Ph)pyH]NiCl2および [(Me2Ph)-6-MepyH]NiCl2については下記表8に
、錯体[(Me2Ph)pyH]Ni(hfacac)2および[(Me2Ph)-6-MepyH]Ni(hfacac)2 については下記表9に掲げる。表6〜9に用いた「nd」は測定しなかったこと
を意味し、「−」は分析を実施できなかったことを示す。
【0048】 MepyHまたはpyH基をピリジン-2-カルボキサルジミンニッケル錯体中に存在さ せた試行の比較は、通常、MepyH基を用いた場合よりもpyH基を用いた場合の方が
高い生産性が得られることを示している。
【0049】 以上、説明の目的で本発明について詳細に記載したが、本発明がそれに限定さ
れると解釈されるべきではなく、本発明の要旨およびその範囲内のすべての変更
および修正を包含することを意図するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW Fターム(参考) 4J011 AA01 AA05 AB02 AB04 4J028 AA01A AB00A AC48A BA00A BA01B BB00A BB01B BC25B EA01 EB02 EB03 EB04 EB05 EB09 EB10 EC01 EC02 FA02 GB03

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラリー重合反応器条件下、反応域中で a)エチレンおよび b)メチルアルミノキサン、ならびに1種または2種以上のピリジン-2-カル ボキサルジミンニッケル錯体であって、さらにβ-ジケトネート、ハロゲンおよ びそれらの混合物からなる群より選択される付加的リガンドから構成されるもの
    を含む不均一触媒系 を接触させる工程を含む重合方法であって、重合体が回収される、上記方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法であって、さらに、1分子あたり3〜10
    個の炭素原子を有するα-オレフィンの群から選択されるコモノマーを存在させ ることを含む、上記方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の方法であって、上記コモノマーが、プロピレ
    ン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、4-メチル-1-ペンテン、 およびそれらの混合物からなる群より選択される、上記方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の方法であって、上記コモノマーが、1-ヘキセ
    ン、4-メチル-1-ペンテン、およびそれらの混合物からなる群より選択される、 上記方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の方法であって、上記ピリジン-2-カルボキ サルジミンニッケル錯体が、式 (式中、R'は、水素、アルキル基1個あたり1〜約15個の炭素原子を有する分 岐状および/または直鎖状アルキルおよび芳香族基からなる群より選択され、 R''は同種または異種であって、アルキル基1個あたり約1〜約15個の炭素原
    子を有する分岐状および/または直鎖状アルキルおよび芳香族基からなる群より
    選択され、 Rは同種もしくは異種であって、水素、または基1個あたり約1〜約70個の炭
    素原子を有する直鎖状,分岐状、環状、架橋、芳香族および/または脂肪族炭化 水素であり、 R'''CYCXCYR'''置換基は同種または異種であり、α-脱プロトン化-β
    -ジケトン、α-脱プロトン化-β-ケトエステル、ハロゲンおよびそれらの混合物
    からなる群より選択され、この場合、R'''およびxは同種または異種であり、 個々に水素、もしくは基1個あたり1〜70個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状
    、環状、架橋、芳香族または脂肪族炭化水素、もしくは上記基2個もしくはそれ
    以上の混合物であり、 Yは同種または異種であり、酸素、硫黄またはセレンであり、 Zはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、およびR'''CYCXCYR'''からなる群
    より選択される)によって表される、上記方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の方法であって、上記R置換基が、末端基であ
    るか、または上記ピリジン基に連結し、水素および基1個あたり約1〜約12個の
    炭素原子を有する分岐状、直鎖状,環状、芳香族または脂肪族基からなる群より 選択される上記方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の方法であって、上記R'およびR''置換基が 、基1個あたり約1〜約15個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状脂肪族もし
    くは縮合芳香族基からなる群より選択される、電子供与種からなる群より選ばれ
    る、上記方法。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の方法であって、上記R''置換基が、両者とも
    同種であり、その芳香環上の2および6位に存在し、メチルおよびイソプロピル
    からなる群より選択される、上記方法。
  9. 【請求項9】 請求項5記載の方法であって、上記R'置換基がその芳香環 上の6位上にあり、水素、メチル、または縮合フェニルおよびそれらの混合物か
    らなる群より選択される、上記方法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の方法であって、上記ピリジン-2-カルボキ サルジミンニッケル錯体および上記メチルアルミノキサンを、アルミニウム対ニ
    ッケルのモル比を約850:1未満とする量、上記反応器中に存在させる、上記方法
  11. 【請求項11】 請求項10記載の方法であって、上記アルミニウム対ニッ
    ケルのモル比が約50:1〜約600:1の範囲内にある、上記方法。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の方法であって、上記スラリー重合反応器条
    件が、約10℃〜約90℃の範囲の温度、約0.689 MPa〜約6.89 Mpa(約100〜約1000 psia)の範囲内の圧力を含む、上記方法。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の方法であって、上記スラリー重合反応器条
    件が、イソブタンの希釈剤を含む、上記方法。
  14. 【請求項14】 a)請求項5において定義したピリジン-2-カルボキサル ジミンニッケル錯体、およびb)メチルアルミノキサンを含有する、不均一触媒
    組成物。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の組成物であって、上記R''置換基が、基
    1個あたり約1〜約8個の炭素原子を有する直鎖状または分岐状の脂肪族基から
    なる群より選択される、上記組成物。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の組成物であって、上記R''置換基が、メ
    チル基、イソプロピル基およびそれらの混合物からなる群より選択される、上記
    組成物。
  17. 【請求項17】 請求項14記載の組成物であって、上記R'置換基が、水 素、基1個あたり約1〜約12個の炭素原子を有する分岐状および/または直鎖状
    の脂肪族基、ならびに芳香族基からなる群より選択される、上記組成物。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の組成物であって、上記R'置換基が、水 素、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、縮合フェニル基、アセナフ
    チル基、シクロブタジエニル基、およびそれらの混合物からなる群より選択され
    る、上記組成物。
  19. 【請求項19】 請求項14記載の組成物であって、上記ピリジン-2-カル ボキサルジミンニッケル錯体であって、さらにβ-ジケトネート、ハロゲンおよ びそれらの混合物からなる群より選択される付加的リガンドを含むものおよび上
    記メチルアルミノキサンをアルミニウム対ニッケルのモル比を約850:1未満とす
    る量存在させる、上記組成物。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の組成物であって、上記アルミニウム対ニ
    ッケルのモル比が約50:1〜約600:1の範囲内にある、上記組成物。
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