JP2002509190A - 伝導性でアモルファスの非粘着性コーティングを提供する方法及び装置 - Google Patents

伝導性でアモルファスの非粘着性コーティングを提供する方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 伝導性で可撓性であるセラミック材料を使用して伝導性の非粘着性コーティング(62)を提供し、また、潤滑性という特性を示す表面を提供する。室温またはほぼ室温の製造プロセスによって、基体の表面に窒化チタンのコーティングを生成し、基体が、プラスチックス、複合体、金属、磁石及びセラミックスを含む固体材料である場合、このコーティングはアモルファスであり、基体は、コーティングを損傷すること無く曲がることが可能になる。本コーティングはまた、施用によってはコンフォーマルコーティングとして様々な基体形状の表面に施用できる。本コーティングは生体適合性であり、様々な医療装置に施用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、伝導性の非粘着性コーティングを、それから利益を得ることができ
る多くの材料に、室温でまたはほぼ室温で提供する方法に関する。特に本発明は
、伝導性の非粘着性コーティングを様々な材料に施用する方法及び装置に関し、
並びに、生体適合性、可撓性、放射線不透過性、耐拡散性、耐摩耗性、耐食性、
硬さ、疎水性または親水性である能力、多数の材料に対する接着性、滅菌可能性
、化学的不活性及び化学的安定性を含む本コーティングの特性を利用できる様々
な実施例を提出する。
【0002】 2.当分野の技術水準 本発明は当初、焼灼術及び他の医療処置において使用する電気外科器械を改良
するための、並びに、長期植え込み型血液ポンプのための生体適合性コーティン
グを提供するための所産として開発された。例えば、非粘着性コーティングが刃
先に施用された様々な電気外科ブレードに対して従来の米国特許が発行されてい
る。こうしたブレードには一般的に、非粘着性コーティング中の小さな開口部と
いう難点があり、この開口部は、時として故意に形成して、刃先に沿って電気伝
導率を確保するためのものである。ブレードの金属表面が露出すると、不都合な
ことに、焦げた組織がこうした領域に粘着することになる。その結果、ブレード
は急速に非伝導性になり、従って使用不可能になる。
【0003】 ブレードを改良する試みにおいて、Blanchは米国特許第4,785,807号(’80 7特許)を付与され、研摩またはエッチングしたブレードの刃先と、エッチング
済みの刃先を覆って施用した非粘着性フッ素化炭化水素材料の被覆とを有する電
気外科ブレードを教示している。非粘着性材料のコーティングは切開用ブレード
の表面領域を被覆しており、ブレードへの焦げた組織の密着を無くすかまたは低
減することを意図している。従来のブレードの非粘着性コーティング中の小さな
開口部を無くすことで、ブレードは、焦げた組織の蓄積をより良好に抑制する。
しかしながら、’807特許の原理における1つの欠点は、この非粘着性コーテ
ィングは特に耐久性があるわけではないので、繰り返し使用した後に摩耗するだ
ろうという点である。これは部分的には事実であり、というのはこの非粘着性で
非伝導性のコーティングは絶縁体の特性を有しており、薄い状態に保って、高周
波エネルギーが非粘着性コーティングを通過して組織に至り、切開及び/または
焼灼できるようにしなければならなかったからである。
【0004】 ’807特許において説明されているブレードの別の欠点は、この粘着性コー
ティングは可撓性ではないという点である。この、電気外科ブレードを曲げるこ
とができないという点は、このブレードを使用できる外科的処置における外科医
の選択肢を著しく限定してしまう。その上、電気外科ブレードを曲げることで、
非粘着性コーティングが破断される。すると、ブレードの露出しエッチングされ
た金属が原因となって、電気外科ブレードは急速に焦げた組織を蓄積し始め、非
粘着性コーティングのいかなる利点も失われる。
【0005】 ’807特許の非粘着性コーティングはまた、テフロン(TM)として具体的
に説明されている。テフロン(TM)の性質は、切開及び焼灼において使用する
ために高い電流を必要とするようなものである。これは、電流が、テフロン(T
M)から組織へと通過しなければならないからである。しかしながらこの絶えま
ない電流の通過は、結局はテフロン(TM)を破壊し、小さな穴または他の欠陥
をテフロン(TM)コーティング中に残す。すると焦げた組織は、テフロン(T
M)コーティングの下の露出した金属に付着し始める。その上、電流はもはやブ
レードの全体にわたって均一ではなく、というのは、電流は、金属が露出してい
る場所に集中する傾向があるからである。
【0006】 テフロン(TM)を利用する該当技術の状態の電気外科ブレードにおける別の
問題は、加熱した際に、テフロンは不都合なことに破壊され、フッ素をガスとし
て発生する点である。このガスは、患者及び外科チームにとって危険である。
【0007】 上記の情報は、他の非粘着性コーティングの問題の幾つかを提出するものであ
る。しかしながら問題は特に、電気外科器械のために非粘着性コーティングを使
用する際に伴う問題点と関連している。電気外科器械、血液ポンプ、及び他の医
療装置に関する問題を解決するために当初は開発された伝導性の非粘着性コーテ
ィングの特性を利用できるような、本発明の多くの他の実施例が実際にある。
【0008】 また、身体の組織と申し分なく反応せずまた理想的にも反応しない材料から作
製された、該当技術の状態の医療装置の他の問題もある。例えば、ステントは感
染及び血栓症を引き起こすことがあり、また、潤滑性の問題を有する。ステント
はまた、ある期間後に凝固し、身体はステントの周りに瘢痕組織を形成し得る。
生体適合性コーティングはより大きな潤滑性を有し、配置した時にステントと共
に伸展するのに十分可撓性である。ステントはまた、それを挿入するために使用
するカテーテルに粘着する傾向がある。
【0009】 カテーテルもまた潤滑性の問題を有する。これは、特に長い場合挿入しにくい
。これはまた粘着するので、引き抜きにくい。カテーテル表面に使用されている
現在のコーティングは、通常カテーテル表面に残らず、また、生体適合性かまた
は潤滑性の特性を有するが両方は有しない。非生体適合性コーティングは通常不
撓性であり、カテーテル等の可撓性プラスチックスには施用できない。挿入の最
中の摩擦もまた生物学的またはポリマーコーティングを除去し、コーティングは
また、血液等の流動流体にさらされた際に洗い落とされる。カテーテルの先端及
び挿入箇所も血液凝固箇所となる傾向がある。こうし問題はバルーンカテーテル
の場合悪化し、バルーンは組織に粘着するかまたは引き裂け、危険となる可能性
のあるガスを体内に放出する。
【0010】 また、X線映像法を使用してカテーテル位置を示すために、大部分のカテーテ
ルには放射線不透過性金属バンドを使用する点を認識することも興味深い。この
バンドは不都合なことに、カテーテルの折れ曲がりを引き起こす。金属バンドは
また、カテーテルの長手方向に滑ることが周知であり、これは、体内のカテーテ
ル位置を誤って読み取る原因となる。また、放射線不透過性を提供する金属バン
ドは一般的に大きい。これは、カテーテルの挿入及び引き抜き問題を引き起こし
得る。金属バンドはまた、カテーテルを挿入する血管の内部表面を刺激及び損傷
し得る。
【0011】 カテーテルを装着するために使用するガイドワイヤーも潤滑性の問題を有する
。というのはこれは摩擦表面を有し、組織の中に入り通過するのに対して抵抗す
るからである。
【0012】 シャントの装着は、組織の摩擦が理由となって、痛みを伴う過程となる。その
上、該当技術の状態のシャントはまた、生体適合性の問題を有する傾向があるの
で、その耐用寿命が制限される。
【0013】 透析において使用され、また糖尿病のために使用されるもの等の、大きな直径
を持つ針も、挿入の最中にかなりの痛みを引き起こし得、またかなりの組織損傷
を引き起こし得る。
【0014】 吸入器シール、喉頭切除(laryngechtomy)のプロテーゼ、及び鼻用タンポン 等のシリコーンを基にした医療装置は、幾つかの主要な問題を有する。固体のシ
リコーンは、粘着性かつゴム様であり、従ってこうした装置は、潤滑性の問題が
原因となって、挿入及び取り出しがしにくい。こうした装置の幾つかはまた、感
染及び血栓症を被りやすい。
【0015】 トロカールもまた、高い潤滑性の程度を有する生体適合性コーティングから利
益を得ると思われる医療装置である。トロカールは、特に侵襲性が最小となる手
術のために、より大きなサイズのインプラント及び/または外科用具を導入する
ために使用される。針と同様にこれは摩擦の問題を有し、挿入箇所で損傷を引き
起こし得る。
【0016】 乳房、陰茎、及び睾丸インプラント等の軟部組織インプラント、並びに拍動性
機械的血液ポンプ等の装置には、拡散の問題という難点がある。乳房インプラン
トの場合には、非常に大きな不都合な点がシリコーンから生じ、シリコーンは漏
出し、場合によっては身体への全身傷害を引き起こす。血液ポンプの場合にはそ
のポンピングガス及び流体は漏出し、場合によっては有害な副作用を伴い、並び
に、失った流体を補充するためにさらに機器を植え込むことによって生じる不便
さ、及び病院に繰り返し通院しなければならない患者の追加の費用及び不便さを
伴う。また体液は漏入し、構成要素の腐食を引き起こし、これは結局は装置故障
を引き起こす。またこうした腐食の問題に直面しているのは、植え込み型電極、
導線、及びセンサーであり、これは例えばペースメーカー及び除細動器のもので
ある。薬剤容器も、特により新しくより強力な薬剤の場合に腐食及び化学反応の
問題を有し、並びに、幾つかの薬剤容器の蓋として使用されているゴム栓を含め
た容器を通る薬剤の拡散の問題を有する。
【0017】 また、プランジャ等の注射器構成要素はしばしば、流体中で引く間に粘着する
かまたは動かなくなることが言及されている。流体を放出する間に、しばしば過
度の力を使用する。こうした状況は全て組み合わさって、創傷の危険が増大する
ことが理由となって患者の安全を低下させる。
【0018】 上述した点はまた、避妊用装置及びOB/Gyn装置の問題と同様であり、こ
うした装置は、感染、血栓症、組織増殖及び摩擦(刺激とそれに続いて周囲の組
織への外傷を引き起こす)の問題を有する。同様に、移植片及びカフ(cuff)の
例えば代用血管及び静脈瘤カフは、感染及び血栓症の問題を有する。電極は、特
に食道のペーシング、胎児のモニタリング、脊髄硬膜外のために及びアブレーシ
ョンのために使用されるものは、皮膚への電気伝導率を確実にするという問題を
有する。
【0019】 不適切な電磁干渉(EMI)遮蔽によって引き起こされる故障という難点があ
る電気的医療装置によって、様々な問題が提起されている。しばしばこうした故
障は、容易に遮蔽できない電気的組立体中にプラスチック及び他の非金属部品を
使用することと関連がある。
【0020】 非医療装置もまた、上記に説明したコーティングによって解決できるかもしれ
ない他の問題を有する。例えば、磁石は水素脆化とそれに続く劣化の問題を有す
る。こうした問題は、新しい高強度希土類磁石(例えばネオジム鉄ホウ素)にお
いては深刻である。これが起きるのは、水素が材料中に拡散し、破損を引き起こ
すからである。水素脆化はまた、航空機産業においてはチタン及び他の構造材料
に関する問題でもある。
【0021】 上記に説明したコーティングを用いて解決できるかもしれない別の問題は、型
の内側の粘着である。成形済み部品は時々型に粘着し、部品または型を破壊する
。型は現在主として金属またはセラミックスで作製されており、そのせいで作製
には非常に費用がかかる。
【0022】 ディスク駆動機構もまた本発明から利益を得るかもしれない。具体的には、E
MIの問題及び摩擦の問題は、本発明のようなコーティングを用いて無くすこと
ができるかもしれない。
【0023】 上述のコーティングから利益を得るかもしれない別の産業は履物にある。ポリ
ウレタンを基にしたサッカー靴にはポリマーの劣化という難点があり、これは、
高湿度条件及びそれに続いて靴に使用されている膜を越える水蒸気の拡散によっ
て引き起こされる。
【0024】 集積回路は水分及びイオン進入という問題に苦しんでおり、これは回路の故障
を引き起こし得る。別の問題は、金/チタンオーミックコンタクト中に使用され
ている金の拡散である。
【0025】 磁気媒体も、上述のコーティングからかなり利益を得るかもしれない。経時劣
化はしばしば、高湿度条件と、読取りまたは書込みヘッドとの接触による材料の
物理的摩耗との結果である。
【0026】 光ファイバーコンジットも利益を得るかもしれない。というのはこれには気体
及び他の流体の拡散という難点があり、これはその光学的性質を劣化させるから
である。超伝導及びフォトダイオードにもまた、拡散バリアの問題という難点が
ある。
【0027】 流体弁及びソレノイドもまた粘着性の問題を有する。こうしたものの可動部品
はその静止構成要素に粘着する傾向があり、構成要素の間欠故障または最終的な
故障を引き起こす。
【0028】 上記に説明した問題の全ては、次のようなコーティングによって多くの場合あ
る程度まで軽減され、全く無くすことさえできるもので、そのコーティングとは
、伝導性であり、高い潤滑性の程度を有し、生体適合性、可撓性、放射線不透過
性、耐拡散性、耐摩耗性、耐食性、硬さ、疎水性または親水性である能力、多数
の材料に対する接着性、滅菌可能性、化学的不活性及び化学的安定性を提供する
という特性を有する。
【0029】 発明の目的及び要約 本発明の目的は、潤滑されたかのように機能する表面を有するという特性を示
すことから利益を得ることができる材料に施用できる、伝導性の非粘着性コーテ
ィングを提供することにある。
【0030】 別の目的は、熱、摩擦及び鋭利な縁部に繰り返しさらした後に燃え尽きず、摩
耗せず、こすり落とされない非粘着性コーティングを有する伝導性の非粘着性コ
ーティングを提供することにある。
【0031】 別の目的は、材料表面に施用され、この材料と共に撓むことができる伝導性の
非粘着性コーティングを提供することにある。 別の目的は、セラミックである伝導性の非粘着性コーティングを提供すること
にある。
【0032】 別の目的は、伝導性セラミックを非粘着性コーティングとして使用する伝導性
の非粘着性コーティングを提供することにある。 別の目的は、破壊されることも無くかつコーティングが施用されている基体か
ら自体が脱離することも無く撓むことができるアモルファスセラミックコーティ
ングである伝導性の非粘着性コーティングを提供することにある。
【0033】 別の目的は、感温性構成要素に施用でき、また、EMI及び無線周波干渉(R
FI)遮蔽を提供できるコーティングを提供することにある。 別の目的は、可撓性物体表面の拡散を防ぐにのに十分可撓性でもあるコーティ
ングを使用して、流体及び気体に対する耐拡散性を増大させることにある。
【0034】 別の目的は、均一な保護を提供するように組立体の複数の異なる材料に接着で
きるコーティングを提供することにある。 別の目的は、コーティングが非反応性であることが重要な環境において使用可
能なように、化学的に不活性でありかつ安定なコーティングを提供することにあ
る。
【0035】 別の目的は、遷移金属窒化物類、炭化物類及び酸化物類をセラミックコーティ
ングとして使用する伝導性の非粘着性コーティングを提供することにある。 別の目的は、アモルファスセラミックコーティングを生成するようにスパッタ
リングによって施用されたセラミックコーティングを有する、伝導性の非粘着性
コーティングを提供することにある。
【0036】 別の目的は、製造するのに費用効果的であり、金属、プラスチックス、複合体
、セラミックス、半導体、磁石、及び組織を含む様々な基体表面に施用するのに
簡易かつ効果的である伝導性の非粘着性コーティングを提供することにある。
【0037】 別の目的は、事実上放射線不透過性、生体適合性、耐拡散性、耐食性、滅菌可
能、及び接着性である伝導性の非粘着性コーティングを提供することにある。 別の目的は、伝導性の非粘着性コーティングを室温でまたはほぼ室温で提供し
、多くの感熱性材料及び基体、例えばプラスチックス、半導体、磁石、及び組織
、にコーティングが施用されることを可能にすることにある。
【0038】 本発明の上述した目的及び他の目的によれば、本発明の利点は、説明及び請求
の範囲からより十分に明瞭になろうし、または本発明の実施によって学ぶことが
できる。
【0039】 本発明は好適な実施例において、伝導性で可撓性のセラミックコーティングで
あって、潤滑されたかのように機能する表面を提供するセラミックコーティング
を提供する。本製造プロセスは、所望の基体材料の表面に窒化チタンのコーティ
ングを生成する。本コーティングはアモルファスであり、必要に応じて基体を曲
げることを可能にする。
【0040】 本発明の1態様は、セラミックコーティングのかなり改良された耐久性である
。他のコーティングとは異なり、本発明は、熱と鋭利な縁部による摩耗とに繰り
返しさらした後に、燃え尽きず、剥離せず、こすり落とされない。
【0041】 本発明の上述した及び他の目的、特徴、利点及び他の態様は、以下の詳細な説
明を添付図面と併せて検討することによって当業者には明瞭になろう。 発明の詳細な説明 ここから図面を参照し、図面において本発明の様々な要素を符号数字による呼
称で示し、また、当業者が本発明を作製し使用できるように本発明を検討する。
以下の説明は、本発明の原理の模範例にすぎず、請求の範囲を狭めるように考え
るべきではないことは理解できるはずである。
【0042】 本発明は、伝導性の非粘着性コーティングを室温でまたはほぼ室温で施用する
方法、並びに、正常な使用において本コーティングから利益を得ることができる
特定の材料で構成される。すなわち、装置、器械及び様々な装置は、コーティン
グを施されることを利用できる。こうした装置としては、伝導性でありアモルフ
ァスである(従って可撓性である)という利益も提供できるような伝導性の耐摩
耗性コーティングから利益を得ることができるものが挙げられる。
【0043】 具体的には、本伝導性の非粘着性コーティングはセラミックコーティングであ
る。好適な実施例においては、本セラミックコーティングは窒化チタン(TiN
)で構成され、これは後に検討するもののような任意の適切な方法によって基体
を覆って施用される。
【0044】 好都合なことに、本発明のセラミックコーティングは、比較的に薄い層の状態
で基体に施用でき、一般的にはオングストロームのオーダーである。 本発明にとって非常に重要なことは、TiNで構成されるセラミックコーティ
ングの特性である。また、好適な実施例はTiNをセラミックコーティングとし
て使用するが、遷移金属窒化物類として周知のセラミックスの系列の他のセラミ
ックスがあり、これを本発明において使用するかもしれないことを言及するべき
である。こうしたセラミックコーティング材料としては、中でも窒化チタンが挙
げられる。こうした材料は、硬さ、耐食性、色及び高い分光反射率(平滑度)と
いう特性の点から見て分類される。本発明の好適な実施例にとって重要なことは
、本セラミックコーティング104のために選択した材料は、TiNの望ましい
特性を有するという点である。電気外科器械においては、こうした特性の中で最
も重要なものは以下の通りであることは了解されよう。すなわち、コーティング
は(a)伝導性である、(b)電気外科器械に施用後にアモルファスの振る舞い
をする、(c)高い潤滑性の程度を有し、それによって、切開/焼灼される組織
を通って滑らかに流れるように動く。また、TiNを単独で、または、望ましい
特性を有する他の材料と組み合わせて使用できることは理解されるはずである。
こうした他の材料としては、他の伝導性(遷移金属窒化物類)または非伝導性セ
ラミックスも挙げられるかもしれない。
【0045】 説明する用途のいずれにおいても、室温プロセスを使用して他の人たちによっ
てアモルファス形態で施用されたことは一度もないが、可動部品を摩耗から保護
するために低摩擦界面が必要であるような上述の用途においては、窒化チタンは
、その結晶形態については、その有利な特性である硬さ、耐摩耗性、不活性、潤
滑性、生体適合性、耐拡散性、耐食性及び熱安定性によって周知のセラミックで
ある。電気外科ブレードに適したコーティングとして魅力的にするのは、潤滑性
と併せて電気伝導率並びに熱伝導率という特性であるが、本コーティングの特性
の1つまたは2つのみが本発明の他の実施例によって使用されることはしばしば
事実である。
【0046】 本コーティングを様々な基体に施用する好ましいプロセスは、スパッタリング
のプロセスである。しかしながらこの段階で、好都合なことにTiNをスパッタ
リングを使用して室温でまたはほぼ室温で施用でき、製造プロセスを大幅に簡略
化できると知ることは助けになる。TiNはまた、高い寸法精度を持って施用し
て、全ての表面に沿って均一なコーティング厚さを得ることができる。TiNは
オングストロームレベルの厚さで施用できるので、コーティング済み部品の寸法
はあまり影響を受けない。その上TiNは、非常に高い負荷容量及び靭性を示す
。TiNはまた、優れた接着品質を有するので、表面の塑性変形下でさえ剥離し
ない。高い靭性及び優れた接着特性は、幾つかの基体とTiNコーティングとの
間の冶金的結合(metallurgical bonding)による。特にTiNコーティングは 、鋼及びステンレス鋼等の他の金属と申し分なく結合する。
【0047】 しかしながら最も重要なことは、TiNは好都合なことに、高い硬さ及び低い
摩擦係数(潤滑性と呼ばれる)を有する点である。この潤滑性という特性によっ
て、伝導性の非粘着性コーティングは、清浄化と清浄化との間に長期間組織を通
って滑るように進むことができる。しかしテフロン(TM)コーティングとは異
なり、TiNは、繰り返して使用することによって急速に燃え尽きず、摩耗せず
、基体を露出させない。本セラミックTiNは、摩耗を有しないか、または、例
えば従来技術において使用されているテフロン(TM)コーティングよりもかな
り摩耗が少なく、というのはテフロン(TM)は燃え尽き、基体から剥離するか
らである。従って、本発明はより長い耐用寿命を有する。
【0048】 非常に好都合なことに、本発明のTiNセラミックコーティングはまた、大き
な可撓性を有する。本コーティングプロセスによって、TiNを、通常はそのよ
うなコーティングを受け入れることができない表面に施用することが可能になる
。これに含まれる表面材料としては、例えばプラスチックス、磁石、半導体、及
びアルミニウムを含む他の感熱性材料が挙げられる。本発明はまた、基礎金属基
体とそのセラミックコーティングとの間にはるかに強い結合を有する。この結合
は分子レベルにまで及ぶ。具体的には、金属基体とTiNコーティングとの間に
冶金的結合がある。生成するものは、基礎金属基体とTiNセラミックコーティ
ングとの両方からなる、界面のナノメートル層と定義される。この界面の帯域は
、本コーティングプロセスの第1段階において、TiNが基礎金属基体の上にス
パッタされる時に作り出される。言い換えると、本TiNセラミックコーティン
グはアモルファス結合と呼ぶことができ、破断しやすい結晶構造を有しないと述
べるのが正確である。本アモルファスTiNセラミックコーティングは従って、
これが取り付けられている基礎金属基体と一体となって撓むことができる。
【0049】 本発明の非粘着性コーティングの可能な用途を検討すると、そのリストは印象
的であり、簡単な装置から先端技術機器の範囲にわたる。以下のリストは用途の
1例としてのみ提供する。本発明のセラミックコーティングから利益を得ること
ができる品目として挙げられるものは、鋏、ナイフ、ドリルビット、リーマ、の
こ刃、やっとこ、エンドミル、ワイヤカッター、精密圧印加工ダイ、ローラ、ピ
ン、ねじ、シリンダゲージ、スタンプ金属形成工具(stamp metal forming tool
)、押出し機のダイ、スピニングリール用のスプールリップ、座ぐりフライス、
タップブローチ、歯切り盤、軸受ブシュ、歯車、スプライン、アクチュエータ、
押し棒、カム、カム軸、ホブ、パンチ、弁棒、ルータビット、エンジン部品、打
抜き型、抵抗溶接電極、スクレーパ、丸のみ(gouge)、面取りフライス、座ぐ りフライス、シリコンウェーハ及びチップ、ポンププランジャ、刺繍針、VLS
I半導体、圧縮機のブレード/ベーン、宝石類、扉の金具、筆記用具、眼鏡フレ
ーム、軸及びシール(shaft and seal)、舶用機器、配管取付具、スリッター、
航空宇宙用構成要素、プラスチック型、歯科用器械及び装置、食品加工装置、鍵
の複製器、フォーミングダイ、切削工具、造粒機のブレード、粉末金属ダイ、シ
ーミングロール、バニシ仕上げ用機械、彫刻機、貨幣鋳造装置、剃刀の刃、玩具
の構成要素、傘、光ファイバー、集積回路、ビデオ/オーディオヘッド、ビデオ
/オーディオテープ、コンピュータ用フロッピーディスク、包装、太陽電池、台
所道具、窓ガラス、ゴルフクラブ、自転車の構成要素、反射体、スパークプラグ
、ランプの笠、キーチェーン、ピストンリング、流体ポンプ、超伝導薄膜、フォ
トダイオード、発光ダイオード、ダイオードレーザー、電極、化学電池、熱分解
冷却器(thermolytic cooler)、核燃料ペレット、磁気記録媒体及びヘッド、流
体弁、ソレノイド、ディスク駆動機構、EMIからの保護を提供するための回路
、回路基板、ベルト、履物、UV接着剤、チュービング、キャスター、フィルタ
ー、紙製品、アクチュエータ、漁業用装備等である。
【0050】 本セラミックコーティングによって提供される具体的な利益の幾つかとしては
、生体適合性、連続コーティング、平滑なコーティング、非粘着性コーティング
(摩擦を低減し、かじり傷及び焼き付きを無くす)が挙げられ、これは見た目に
美しく、耐食性、耐摩耗性、耐疲労性、滅菌可能、一般に放射線不透過性であり
、可撓性表面に施用可能であり、複合体をはじめとして異なる材料を含む様々な
表面に接着し、室温プロセスとして施用可能であり、残留応力を導入せず、伝導
性であり、コンフォーマル(conformal)でかつ薄く、拡散バリアとして働くこ とができる。
【0051】 他の用途としては、集積回路用に本コーティングを使用することが挙げられる
。具体的には集積回路は現在、チタン−金2段階プロセスを回路用に使用してい
る。本コーティングは、より高い収率の生産、より良好な純度、より高い拡散バ
リア、等しいかまたは改良された伝導性をもたらすはずであり、2段階ではなく
1段階プロセスにおいて施用され、より費用がかからない作業をもたらすはずで
ある。
【0052】 オーディオ/ビデオ記録機器及び媒体に関しては、可能性な利益は、ヘッド寿
命及び媒体寿命が長くなること、オーディオまたはビデオ再生の品質の改良、媒
体表面の摩耗がより少ないこと、プラスチックにコーティングしそれによって金
属ヘッドに置き換わる能力である。
【0053】 深鍋及び平鍋等の台所道具に関しては、テフロン(TM)では可能ではないが
、本コーティングはアルミニウムに施用でき、引っかき及び欠け落ちに対してよ
り良好に抵抗し、より長い寿命を有する深鍋または平鍋をもたらし、非粘着性で
あり、本コーティングを損傷することを心配せずに金属スプーン、へら及び他の
金属製の道具を使用できる。
【0054】 プラスチック歯車に関しては、可能性な利益は、摩耗の改良、より低い重量、
より低いコスト、寸法精度の維持、及びより長い寿命である。 剃刀の刃に関しては、皮膚刺激がより少ないこと、刃の製造の際のより低いコ
スト、品質の改良、及び大きなマーケティング上の利点があるはずである。
【0055】 スパークプラグに関しては、本コーティングは、特に2サイクル油混合タイプ
において、より長い寿命、汚れの低減及び性能の改良を提供するはずである。 要約すると、本発明のTiNセラミックコーティングは、従来技術にまさる多
くの類の無い利点を提供する。本TiNセラミックコーティングは著しく摩耗せ
ず、燃え尽きず、それによって改良された信頼性及び耐久性を提供し、また、副
産物ガスを発生しない。好都合なことに、本TiNセラミックコーティングはま
た繰り返し清浄化できるので、コーティングされた装置は何度も再使用できる。
その上、本TiNコーティングを損傷すること無く、多くの様々な滅菌技術を使
用できる。
【0056】 本発明は、基体はステンレス鋼とすることができると教示しているが、他の材
料も使用できる。こうした他の材料はまた、チタン等の伝導性金属かもしれない
が、プラスチックス等の非伝導性材料を含むこともできる。
【0057】 上記に説明したこれらの非医療用途における最後の利点は、本セラミックコー
ティングを施用する製造プロセスに関する。好適な実施例においては、室温直接
スパッタリングプロセスを使用して、本TiNセラミックコーティングをステン
レス鋼ブレードに施用する。スパッタリングは室温のまたは比較的に低温のプロ
セスであり、このプロセスによって、窒化チタンの制御された薄膜が、ステンレ
ス鋼ブレードまたは任意の他の基体表面に均一に堆積する。
【0058】 スパッタリングプロセス自体は比較的に単純であり、また、本発明の多くの利
点を有する。例えば、スパッタリングプロセスは、基礎金属基体または本TiN
セラミックコーティングの特性を変更しない。他の利点はスパッタリングプロセ
スを検討することによって明らかになる。
【0059】 2つの形態のスパッタリングがあり、これらを本明細書において説明する。第
1の形態のスパッタリングは、直接スパッタリングとして周知である。これは、
スパッタリングはTiN源から直接行われることを意味する。TiN源は市販さ
れており、高周波源を使用し、非反応性雰囲気中で、純TiNを基礎金属基体の
上にコーティングできる。
【0060】 TiNを基礎金属基体に施用する別の方法は、反応性スパッタリングのプロセ
スによる。このプロセスにおいては、反応性雰囲気は窒素で構成されなければな
らない。チタンは窒素雰囲気と反応して窒化チタンを形成する。TiNを次にス
テンレス鋼の表面にコーティングする。
【0061】 直接及び反応性スパッタリングの両方のプロセスは、図1に示すものと同じ装
備を多く含む。スパッタリングは、ステンレス鋼チャンバ10内で起きる。この
好適な実施例においては、ステンレス鋼チャンバ10の寸法は、直径約18イン
チ及び高さ12インチである。実際のスパッタリング機能はスパッタリングガン
12によって成し遂げられ、ガン12は一般にステンレス鋼チャンバ10の最上
部に位置する。スパッタリングガン12は、希望に応じて水平及び垂直の両方向
に動くことができる。
【0062】 上記に説明したスパッタリング装置は、製造のために容易に入手可能な標準的
な装備を使用して成し遂げられる。直接スパッタリングプロセスの例は次の通り
である。排気口14を通してステンレス鋼チャンバ10から環境空気を排気する
。アルゴン等の不活性ガスを次に、ガス口16を通してステンレス鋼チャンバ1
0内に供給する。陰極18及び陽極20を使用してアルゴンガスをイオン化し、
イオン流束22を発生させ、イオン流束22は窒化チタン24を叩く。イオン流
束22の衝突によって、TiNのスパッタされた流束26が放射され、流束26
は移動し、基礎基体30に接着する。当業者に周知であり、また、本TiNセラ
ミックコーティング26を施用するのに適切な他のスパッタリングがあることに
留意することは重要である。
【0063】 スパッタリング時間は変化させてよいが、スパッタリング時間は、基礎金属基
体30表面に厚さ約0.5ミクロンのTiNセラミックコーティング26を生成
するためには一般に1〜1.5時間であることが実験によって求められている。
概して、スパッタリングプロセスは、一次関数に従って本TiNセラミックコー
ティング26を施用することが見い出されており、従って、所望の厚さを得るた
めに施用時間を容易に調節できる。0.5マイクロメートル厚さのTiNコーテ
ィングは従って、毎秒約1オングストローム厚さが加えられるようなTiN堆積
速度に相当する。
【0064】 上記プロセスは、本セラミックコーティングを金属基体に施用するための施用
プロセスを説明した。スパッタリングは運動量移行過程であることを理解するの
は一般に重要である。これは、エネルギーをもった粒子による衝撃に関連する運
動量交換によって、材料の成分原子がターゲットの表面から放射される過程であ
る。衝撃を加える種は一般に重い不活性ガスのイオン、通常アルゴンのイオンで
ある。スパッタリングを、表面エッチング及び/またはコーティングの両方に使
用してよい。スパッタされた原子の流束は、使用ガス(working gas)原子と繰 り返し衝突することがあり、その後基体に達し、ここで凝縮してターゲット材料
のコーティングを形成する。
【0065】 金属表面のコーティングとプラスチックス表面のコーティングとの間の主要な
相違は、プラズマを使用して、プラスチックの表面を修正及び/または前処理を
行う際、プラスチックス表面には金属表面によりも大きな程度修正及び/または
前処理を行うという点である。シリコーン等の特定のプラスチックスにコーティ
ングする場合、プラズマ処理を別個のチャンバ内で行うことができ、または、プ
ラズマは生成するがスパッタリングは起きないかまたは最小のスパッタリングが
起きるようなより低いエネルギーレベルでコーティングするために使用する同じ
スパッタリング装置を使用することによって行うことができる。この前処理は、
本コーティングがプラスチック基体により良好に接着するのを助ける。コーティ
ングされるプラスチックスの前処理の場合、プラスチック表面をプラズマと接触
した状態にし、表面上のプラズマイオン衝撃がプラズマエッチングによってプラ
スチック表面を修正し、これによってより伝導性になり、ターゲット原子を受け
入れる。これによって、圧力及び電力等のプロセス条件次第で、表面の緻密な微
細粒アモルファス構造が促進される。衝撃効果は、ターゲット原子がプラスチッ
クの表面層に入るのに十分なエネルギーを与え、それによってコーティングと基
体との優れた結合を生じる。ターゲットを離れるスパッタされた材料の流束は、
ターゲットと組成が同一である。
【0066】 コーティングの品質は、スパッタ放射方向、気相輸送、及び成分の基体粘着性
係数によって決まる。コーティングターゲット材料は、化学的または熱的過程に
よってではなく、機械的過程(運動量移行)によって蒸気相に移動するので、基
体の加熱は、条件を注意深く調節することによって制御できる(スパッタリング
エネルギーレベルを、従って温度を低く保つ)。この調節によって、室温でまた
はほぼ室温で、基体を損傷すること無くプラスチック表面にコーティングするこ
とが可能になる。
【0067】 本セラミックを基体に施用する好ましい方法はスパッタリングによるが、他の
方法があることは明白なはずである。これは、CVD及びプラズマ堆積のような
方法を含む。従って、スパッタリングという施用方法を、本発明における限定と
みなすべきではない。
【0068】 TiNはまた、危険なガスを発生しないという点で、基礎金属のための該当技
術の状態の他のコーティングとは異なるという点に言及するべきである。加熱し
た場合、TiNはいかなるガスも発生しない。
【0069】 本発明の好適な実施例は、基礎金属基体表面におけるセラミックのアモルファ
スコーティングを強調しているが、結晶性コーティングも使用できることは理解
できるはずである。
【0070】 本発明のセラミックコーティングを施用する材料は、特に非医療用途において
見い出されるものであると一般に考えられる。しかしながら、本発明の医療産業
への明白な利益は、生じ得る利益がかなりのものであるため、注意深く検討する
べきである。
【0071】 本発明のセラミックコーティングを用いてコーティングできる医療装置、イン
プラント及び器械の短いリストから、本発明の利点はより明らかになる。まず最
初に、本発明から利益を得ることができる機械的装置としては、血液ポンプの例
えば心室補助装置、人工心臓、大動脈内バルーンポンプ及びインペラが挙げられ
る。本コーティングは大部分のプラスチック、金属及びセラミック構成要素に施
用され、これは磁石を含み、室温またはほぼ室温のプロセスでコーティングでき
るので、磁気的性質に影響しない。その上に本コーティングは、下にある材料が
生体適合性でないかもしれない場合にさえ、無毒性を含む生体適合性のような有
利な特徴を提供する。本コーティングはまた耐食性として機能でき、また拡散バ
リアとしてさえ機能できる。
【0072】 本発明のコーティングは血液接触表面に施用できるのみならず、植え込まれた
装置の外側にも施用できる。そのような装置としては、バルーンの例えば鼻出血
、カテーテル、閉鎖装置(occluder)、大動脈内のバルーン及び血管形成術のバ
ルーンが挙げられる。本コーティングはまた、ダイアフラム、体積排除チャンバ
(volume displacement chamber)、及びプラスチック管中の関連する流体の経 路の表面に装着できる。
【0073】 モータに取り組む場合、本コーティングをまた、軸受及び軸受構成要素の表面
に使用できる。こうした構成要素としては、玉、ピボット、内輪及び外輪が挙げ
られ、これらは医療装置用のアクチュエータ内で使用される。この結果は、摩耗
の低減、従って医療装置の寿命の向上である。
【0074】 利益を得ることができる他の医療装置はカテーテルであり、特に、長期留置処
置、心臓切開及び脳血管において使用するもの、並びに、より安全でより信頼性
の高い放射線不透過性被覆または標識を必要とするものである。軟部組織インプ
ラントとしては、膣内及び人工肛門ポケット(pouches)、乳房インプラント、 陰茎及び睾丸インプラントが挙げられる。
【0075】 心臓内で使用するタイプの弁も、本コーティングを円盤及びストラット表面に
装着することで改良できる。金属、セラミック及びプラスチックから作製され、
弁輪形成術用輪(annulplasty ring)用に使用されている既存のステントにコー
ティングすることで、所望の可撓性で生体適合性の外部被覆を提供できる。
【0076】 シャントの例えば透析シャント、A−Vシャント、中枢神経系シャント、内リ
ンパシャント、腹腔シャント及び水頭症シャントにもコーティングできる。 吸入器シール、喉頭切除のプロテーゼ用弁、鼻用タンポン、及び管を含むシリ
コーンを基にした医療装置にもコーティングできる。
【0077】 本発明はまた、電流負荷を被覆するプラスチックシース、並びに導線自体、コ
ネクタ、フィードスルーにコーティングするのに役立ち、これらは任意の植え込
まれた電動式装置のためのものであり、こうした装置は例えばペースメーカー、
除細動器、電気式除細動器、2電位電極(bipotential electrode)及び導線、 神経刺激装置の例えば小脳、大脳、頭蓋、神経及び脊髄装置である。植え込まれ
た装置はまた、事実上視覚用または蝸牛(cochlear)用とすることができる。
【0078】 利益を得ることができる他の装置としては、動脈のフィルター、代用血管、静
脈瘤カフ、並びに、心臓内、綿撒糸、心膜及び心外膜パッチが挙げられる。避妊
用装置及びOB/Gyn装置としては、プラグプロテーゼ、卵管閉鎖装置(tuba
l occlusion device)(バンド、クリップ、挿入物及び弁)、尿道用装置の例え
ばステント、拡張器及びカテーテル、IUD並びにダイアフラムが挙げられる。
他の装置としては血管造影用及び他のガイドワイヤーが挙げられる。
【0079】 植え込み型の並びに非植え込みの短期型のセンサー及び変換器にコーティング
できる。これらは、血流及び血圧の測定の際に使用するもの、血管アクセス装置
、本コーティングの伝導性層を用いて保護できるもの、カテーテル先端の圧力変
換器、及び侵襲性グルコースセンサーを含む。本コーティング自体を検知材料と
して使用でき、測定されるものの関数として、本コーティングの伝導性等の特性
の変化を検出する。
【0080】 閉鎖装置としては、動脈管開存症において使用するものが挙げられる。気管カ
ニューレにもコーティングできる。 最後に、プラスチックを基にした基体を有する気密封止した缶及び他の包囲体
にコーティングでき、これは、アクチュエータ、センサー及び流体のための任意
のタイプの電子機器を収納するために使用するものを含む。
【0081】 外科器械及び装置にもコーティングできる。そのような装置としては、全ての
タイプのカテーテル、針、トロカール、胃/呼吸管、輸血管、クリップ、外科用
ステープル、電気外科器械、ポンプ、並びにメス、円刃刀、鋏、鉗子、コアギュ
レータ、拡張器、開創器、試験用手袋、非吸収性縫合糸及び結紮糸、ミクロトー
ム、外科用メッシュ、扁桃解剖器(tonsil dissectors)、血管鉗子、定位固定 器械及び付属品、熱交換器が挙げられる。
【0082】 また、コーティングできる様々な整形外科装置があり、これは例えば合成靭帯
及び腱、卵管代替品、耳プロテーゼ、スタインマンピン(Stiennman Pins)、骨
接合板及び頭蓋骨接合板である。
【0083】 測定及び分析装置としては、血液測定及び評価装置、血液採取系、血液及び他
の感受性流体用の容器、ライニング、実験室用器械の管及び血液接触表面、並び
に、EEG、ECG等のようなものにおいて使用される導線用のコーティングが
挙げられる。
【0084】 コーティングできる他の装置は、注射器、プランジャ、眼内レンズ、薬剤容器
及び包装である。 前の頁は、本発明の可能な医療装置、器械及び用途の全ての完全なリストに相
当するものではなく、用途の多くを提案するのに役立つものであることは驚くべ
きことではない。
【0085】 本発明の1つの特に重要な医療用途は、拡散バリアにある。血液ポンプ等の多
くの植え込み型装置、並びに、軟部組織インプラント(乳房、陰茎及び睾丸)は
、流体を含む拡散バリアを有する。拡散バリアは、医療装置内部から体内までの
作動流体(working fluid)(例えば潤滑油)の通行を防ぐことを期待されてい る。同様に、体液(血液)は医療装置内に入らないことが期待されている。しか
しながら拡散バリアは軟質膜であり、不都合なことに、気体及び流体が透過でき
るのが事実である。本発明は拡散バリアとして機能し、透析膜を通る気体及び流
体の通行を防ぐかまたは少なくとも低減する。
【0086】 問題の性質を理解するために、拍動性血液ポンプの線図を見ることは助けにな
る。図2は血液ポンプ40である。血液ポンプ40はポンピングチャンバ42を
有し、チャンバ42内にポリウレタン膜44が配置されており、膜44はダイア
フラムとして機能する。膜44の一方の面に接しているのは血液46である。膜
44のもう一方の面に接しているのは血液ポンプ40の作動流体48である。ポ
ンピングチャンバ42は、エネルギー変換器50を経て体積排除チャンバ52に
連結されている。体積排除チャンバ52の内部には、血液ポンプ40の作動流体
48がある。
【0087】 矢印54が示すのは、ポンピングチャンバ42内で血液46と作動流体48と
の間の膜44を通して拡散が起き、また、作動流体48と体積排除チャンバ52
を囲む組織56との間で拡散が起きるということである。血液ポンプ40の作動
流体48は一般的に、シリコーン油等の幾つかのタイプの潤滑油であることを思
い起こすべきである。明らかに、血液46及び作動流体48が可撓性膜44を通
過するのを防ぐことが望ましい。
【0088】 現在、既存の拍動性ポンプは、血液及び作動流体の拡散を容認し、また、単に
問題の症状を治療しようと努めるのみである。すなわち、拍動性ポンプはしばし
ば、気体または作動流体を受け入れるための呼び水口を備える。
【0089】 拡散を許すことは、幾つかの理由で拍動性ポンプにとって有害である。第1に
、呼び水口を設けることは、汚染物が装置の中に入ることを可能にし、従って感
染の機会を増大させる。第2に、ポンピング機構内を血液が通行することは、内
側構成要素の腐食の速度を増大させ、従って装置の故障の機会を増大させる。
【0090】 シリコーンの長期の健康への影響に関しては、答えの出ていない質問が残って
いる。結合組織病及び乳癌が1つの結果であると報告されている。しかしながら
、血液の流れの中にシリコーン油を導入することを低減することは明らかに賢明
である。
【0091】 幾つかの拍動性血液ポンプ装置は、1年に10と15ccの間のシリコーン油を
体内に失うことが実験によって求められている。作動流体のこの体積の損失もま
た、装置の動作にとって有害であり、というのはこれは行程容積を例えば15%
〜25%低減するからである。行程容積のそのような損失は恐らく、許容できな
い高い損失になろう。しかしながら、拡散によって性能が損なわれるのは、電気
油圧式ポンプだけではない。プッシャープレート装置(pusher-plate device) も故障しやすい。
【0092】 体積排除チャンバを参照すると、こうしたチャンバ内で使用される膜も、装置
内に体液が入ることを許す。こうした体液はイオン及び水分を含み、血液ポンプ
のエネルギー変換器の腐食及び摩耗を引き起こし、従って短絡または腐食によっ
てポンプの終局的な故障を生じる。
【0093】 膜の透過性を低減するための従来の試みは、拡散を止めることができなかった
。例えば、多数の膜の層または様々な膜材料が試みられた。あいにく、こうした
試みのどれも成功しなかった。
【0094】 本発明は好都合なことに、可撓性で生体適合性の耐食性セラミックコーティン
グを用いて膜をコーティングすることで、膜を通る作動流体及び血液の拡散を低
減する。
【0095】 図3は、ポンピング機構において使用するための、膜60の好適な実施例の断
面側面図である。好適な実施例においては、本セラミックコーティングの層62
を膜の2つの層64と66との間に配置する。この実施例においては、ポリウレ
タンを膜64及び66として使用する。
【0096】 本セラミックコーティング62の厚さは実験によって求められており、約50
00〜10,000オングストロームの範囲内である。本セラミックコーティン
グ62は、真空形成または溶液流延後に、ポリウレタン膜64または66のうち
の1つの表面に堆積される。スパッタリングの最中、ポリウレタン表面はアルゴ
ンプラズマによってエネルギーを与えられる。従って、セラミックコーティング
材料のイオンは表面と活発に結合し、従ってアモルファスである拡散層を生成す
る。
【0097】 ポリウレタンの第2の層は、真空形成の最中には加熱されている間に活性表面
を形成する。溶液流延の最中には、ポリマーは液相の状態にあり、ポリウレタン
がセラミックコーティングの表面の微小な不規則性に入り込むことが可能になる
。この結合は表面の層間剥離を防ぐ。
【0098】 アモルファス窒化チタンは不活性なので、耐疲労性、生体適合性、耐食性であ
り、軽量である。その上にTiNは疎水性であり、従ってその表面を通るいかな
る液体の拡散も防ぐ。適切な表面プラズマ処理によって、表面を親水性にするこ
とも可能である。拡散は主として結晶粒界に沿って起きる。本TiNコーティン
グのアモルファスの性質はいかなる結晶粒界も有しないので、本TiNセラミッ
ク層62を通る拡散は非常に低減される。
【0099】 ポリウレタン層同士の間の拡散バリアコーティングとして使用するための他の
材料を検討すると、金もスパッタできることが観察される。しかしながら、金は
その低い耐疲労性が原因で、血液ポンプ内の膜の連続的な撓み及び引張りの条件
下では恐らく機能しなくなろう。その上、金はTiNと比べて比較的に高価であ
る。銀及び銅は腐食性であり、従ってこの医療用途においては使用できない。
【0100】 しかしながら、TiNの系列の他のセラミックスを拡散バリアとして使用でき
る可能性がある。こうしたセラミックスとしては、酸化アルミニウム、炭化チタ
ン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素及びジルコニアが挙げられる。こうし
たセラミックスの利点は、TiNと同様に、スパッタリングによってアモルファ
スコーティングとなり、また気体及び流体の透過性を抑制し、室温でまたはほぼ
室温で堆積でき、多数の材料に施用できそれによってポンプの様々な部品及び材
料の表面に同じコーティングを提供でき、全て生体適合性である点である。
【0101】 上記に説明した実施例は、本発明の原理の適用を例示するものにすぎないこと
は理解できるはずである。当業者であれば、本発明の精神と範囲とから逸脱する
こと無く、多くの修正及び他の配置を考案できよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の直接スパッタリング製造プロセスにおいて使用するスパッタリングチ
ャンバの概略図である。
【図2】 拍動性血液ポンプの構成要素の概略図であり、ポンプの故障または性能の低下
、及び患者の可能な健康の帰結を招く気体及び液体の拡散が起きる場所を示す。
【図3】 医療装置内の拡散バリアのための好適な実施例の断面図である。
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月13日(2001.4.13)
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 クマー,アジト・ビー アメリカ合衆国ユタ州84103,ソルト・レ イク・シティ,ノース 300 ウエスト 825,スイート ノース413 (72)発明者 カンウィルカー,プラタップ アメリカ合衆国ユタ州84121,ソルト・レ イク・シティ,イースト・シャドウ・コー ヴ 1651 (72)発明者 オルセン,ドン・ビー アメリカ合衆国ユタ州84121,ソルト・レ イク・シティ,ブルー・ジェイ・レイン 8832 (72)発明者 グルスワミー,シヴァラマン アメリカ合衆国ユタ州84108,ソルト・レ イク・シティ,サウス・ブロードムーア・ ストリート 2001 Fターム(参考) 4F100 AB01A AD00A AD00B AD00C AD04B AG00A AK01A AR00A BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B BA10C BA13 CC00B CC00C EH661 EH662 GB32 GB66 GB71 GB87 GB90 JA12B JB02B JC00B JD06B JD08B JG01A JG01B JG06A JK01C JK09B JK09C JK15B JK16C JK17B 4K029 AA01 AA02 AA06 AA09 AA11 BA58 BA60 BB02 BB10 BC00 BC01 BC02 BC03 BD00 BD03 CA05 CA06 DC35

Claims (64)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩耗環境中で使用される基体材料が、耐摩耗性セラミックコ
    ーティングを施用するプロセスの最中に変形しないように、前記基体材料の表面
    に前記耐摩耗性セラミックコーティングを提供する方法であって: (1)アモルファスでありかつ伝導性である遷移金属窒化物類からなるセラミッ
    クスの群から前記セラミックコーティングを選択する工程と; (2)前記基体材料が変形しないように、ほぼ室温の施用プロセスを使用して、
    前記基体材料に前記耐摩耗性セラミックコーティングを施用する工程と;を含む
    方法。
  2. 【請求項2】 前記方法は、アモルファスである耐摩耗性セラミックコーテ
    ィングを施用する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記方法は、遷移金属窒化物類である少なくとも2種のセラ
    ミック材料を施用する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記方法は、(1)前記基体材料に、遷移金属窒化物である
    少なくとも1種のセラミックと、(2)遷移金属窒化物ではない少なくとも1種
    の材料と、を施用する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記方法は、伝導性である耐摩耗性セラミックコーティング
    を施用する工程をさらに含み、それによって前記基体材料に沿った電気エネルギ
    ーの伝搬を促進する、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記方法は、RFエネルギーを加えることによって、摩耗に
    よって、または繰り返した滅菌によって摩耗しない耐摩耗性セラミックコーティ
    ングを施用する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記方法は、前記基体材料を休止状態から変形させる工程を
    さらに含み、前記耐摩耗性セラミックコーティングは可撓性であり、それによっ
    て前記基体材料と共に変形し、しかも前記耐摩耗性セラミックコーティングに対
    する損傷が無い、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記方法は、室温のまたはほぼ室温のスパッタリングプロセ
    スを使用して、前記基体材料表面に、前記耐摩耗性セラミックコーティングを堆
    積する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記方法は、前記基体材料を覆う連続コーティングとして前
    記耐摩耗性セラミックコーティングを施用する工程をさらに含む、請求項1に記
    載の方法。
  10. 【請求項10】 前記方法は、前記基体材料を覆う耐食性コーティングとし
    て前記耐摩耗性セラミックコーティングを施用する工程をさらに含む、請求項1
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記方法は、前記基体材料を覆う耐疲労性コーティングと
    して前記耐摩耗性セラミックコーティングを施用する工程をさらに含む、請求項
    1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記方法は、前記基体材料を覆う滅菌可能な生体適合性コ
    ーティングとして前記耐摩耗性セラミックコーティングを施用する工程をさらに
    含む、請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記方法は、前記基体材料を覆う放射線不透過性コーティ
    ングとして前記耐摩耗性セラミックコーティングを施用する工程をさらに含む、
    請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記方法は、前記基体材料を覆うコンフォーマルコーティ
    ングとして前記耐摩耗性セラミックコーティングを施用する工程をさらに含む、
    請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記方法は、前記基体材料を覆う略平滑な非粘着性コーテ
    ィングとして前記耐摩耗性セラミックコーティングを施用する工程をさらに含む
    、請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記方法は、室温のまたはほぼ室温のスパッタリングを使
    用して、前記耐摩耗性セラミックコーティングを堆積する工程をさらに含む、請
    求項1に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記方法は、前記基体材料の上に窒化チタンをスパッタリ
    ングするさらなる工程を含む、請求項16に記載の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記方法は、プラスチックス、ガラス、セラミックス、金
    属、複合体、磁性材料及び半導体からなる前記基体材料のために前記基体材料を
    選択する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記方法は、電磁干渉に対する遮蔽として前記耐摩耗性セ
    ラミックコーティングを施用する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記方法は、無線周波干渉に対する遮蔽として前記耐摩耗
    性セラミックコーティングを施用する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法
  21. 【請求項21】 前記方法は、化学的に不活性で非反応性の安定なコーティ
    ングとして前記耐摩耗性セラミックコーティングを施用する工程をさらに含む、
    請求項1に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記方法は、拡散バリアとして前記耐摩耗性セラミックコ
    ーティングを施用する工程をさらに含み、前記拡散バリアは、流体及び気体の通
    過を低減する、請求項1に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記方法は、アモルファスである生体適合性コーティング
    を前記拡散バリアとして選択し、それによって前記拡散バリアは、前記生体適合
    性コーティングを損傷すること無く撓むことが可能になる工程をさらに含む、請
    求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記方法は、前記拡散バリアを通る気体または流体のいか
    なる交換も停止させ、それによって気体または流体のいかなる交換も無くす工程
    をさらに含む、請求項22に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記方法は、別の状況では流体及び気体の交換を可能にす
    るような、他の場合なら透析膜である膜の表面に前記拡散バリアを形成する工程
    をさらに含む、請求項22に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記方法は、前記基体材料に容易に結合する接着性セラミ
    ックコーティングを施用する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記方法は: (1)複数の異なる基体材料を単一組立体の状態で提供する工程と; (2)前記セラミックコーティングが全ての表面に施用されるように、前記単一
    組立体の前記複数の異なる基体材料に、前記セラミックコーティングを施用する
    工程と;をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記磁性材料は、磁気テープ、セラミック磁石、希土類磁
    石、及び金属磁石からなる磁性材料の群から選択され、前記磁性材料はそれによ
    って、前記磁性材料を損傷し得る水分から保護される、請求項18に記載の方法
  29. 【請求項29】 前記方法は、コンピュータ用記憶装置の構成要素に、前記
    耐摩耗性セラミックコーティングを施用する工程をさらに含み、前記記憶装置は
    回転する磁気媒体を含み、前記耐摩耗性セラミックコーティングは可動構成要素
    の摩擦を低減する、請求項1に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記方法は、前記セラミックコーティングを用いて、少な
    くとも部分的に前記記憶装置をコーティングし、それによってEMI及びRFI
    からの保護を提供する工程をさらに含む、請求項29に記載の方法。
  31. 【請求項31】 集積回路の一部として使用される半導体材料が増大した伝
    導性を実現し、また、構成要素の拡散を低減するように、前記半導体材料の表面
    に耐摩耗性セラミックコーティングを提供する方法であって: (1)アモルファスでありかつ伝導性である遷移金属窒化物類からなるセラミッ
    クスの群から前記セラミックコーティングを選択する工程と; (2)前記半導体材料がより伝導性であるように、かつ、前記半導体材料の要素
    同士の間に低減した拡散があるように、ほぼ室温の施用プロセスを使用して、前
    記半導体材料に前記セラミックコーティングを施用する工程と;を含む方法。
  32. 【請求項32】 熱エネルギーを加えることによって損傷し得る磁性材料が
    、耐摩耗性セラミックコーティングを施用するプロセスの最中に、その磁気的性
    質を保持するように、前記磁性材料の表面に前記耐摩耗性セラミックコーティン
    グを提供する方法であって: (1)アモルファスでありかつ伝導性である遷移金属窒化物類からなるセラミッ
    クスの群から前記セラミックコーティングを選択する工程と; (2)前記磁性材料が変形しないように、ほぼ室温の施用プロセスを使用して、
    前記磁性材料に前記耐摩耗性セラミックコーティングを施用する工程と;を含む
    方法。
  33. 【請求項33】 摩耗環境中で使用される感熱性材料が、耐摩耗性セラミッ
    クコーティングを施用するプロセスの最中に変形しないように、前記感熱性材料
    の表面に前記耐摩耗性セラミックコーティングを提供する方法であって: (1)アモルファスでありかつ伝導性である遷移金属窒化物類からなるセラミッ
    クスの群から前記セラミックコーティングを選択する工程と; (2)前記感熱性材料が変形しないように、ほぼ室温の施用プロセスを使用して
    、前記感熱性材料に前記耐摩耗性セラミックコーティングを施用する工程と;を
    含む方法。 【請求項33】 材料にとって有害な環境中で使用される前記材料が、その
    施用プロセス後に、連続で平滑な耐疲労性セラミックコーティングを用いて被覆
    されるように、前記材料の表面に耐摩耗性セラミックコーティングを提供する方
    法であって: (1)アモルファスでありかつ伝導性である遷移金属窒化物類からなるセラミッ
    クスの群から前記セラミックコーティングを選択する工程と; (2)耐摩耗性、潤滑性及び強度という特性を強化するように、ほぼ室温の施用
    プロセスを使用して、前記材料に前記耐摩耗性セラミックコーティングを施用す
    る工程と;を含む方法。
  34. 【請求項34】 前記材料は、台所道具、歯車、スパークプラグ、型、配管
    取付具、眼鏡フレーム、切削器械、防湿バリア、運動具、筆記用具、穿孔器械、
    留め具、軸受、ブシュ、電気的装置、半導体、宝石類、エンジン構成要素、玩具
    、包装、光学器械、燃料電池、及び記録媒体を含む製品の群から選択される、請
    求項33に記載の方法。
  35. 【請求項35】 熱エネルギーを加えることによって損傷し得るセラミック
    材料が、耐摩耗性セラミックコーティングを施用するプロセスの最中に、その特
    性を保持するように、前記セラミック材料の表面に前記耐摩耗性セラミックコー
    ティングを提供する方法であって: (1)アモルファスでありかつ伝導性である遷移金属窒化物類からなるセラミッ
    クスの群から前記セラミックコーティングを選択する工程と; (2)前記セラミック材料が変形しないように、ほぼ室温の施用プロセスを使用
    して、前記セラミック材料に前記耐摩耗性セラミックコーティングを施用する工
    程と;を含む方法。
  36. 【請求項36】 オーディオ再生ヘッドと接触した状態で配置され、再生の
    最中該再生ヘッドの上を移動するアナログ媒体からデータを読取る際に使用する
    ための前記再生ヘッドを含むオーディオシステムであって、前記オーディオ再生
    ヘッドは: 上を移動中の前記アナログ媒体に応答して、前記アナログ媒体表面に記録されて
    いる音響信号を示す電気的信号を発生できる前記オーディオ再生ヘッドと; 前記オーディオ再生ヘッドの表面に配置され、それによって前記再生ヘッドの摩
    耗に対する耐性を増大させ、また、それによって前記オーディオ再生ヘッドの寿
    命を長くする耐摩耗性セラミックコーティングと;を備える、オーディオシステ
    ム。
  37. 【請求項37】 前記オーディオ再生ヘッドは、前記アナログ媒体にアナロ
    グ信号を記録できる、請求項36に記載のオーディオ再生ヘッド。
  38. 【請求項38】 前記オーディオ再生ヘッドは、前記アナログ媒体表面にア
    ナログデータとして記憶されているビデオデータを再生できる、請求項36に記
    載のオーディオ再生ヘッド。
  39. 【請求項39】 調理容器は熱にさらされ、それによって該調理容器及びそ
    の中の食品内容物を加熱するような調理の際に使用するための容器であって: 外側表面と; 内側表面に接して前記食品内容物を配置し、それによって、該内側表面から前記
    食品内容物への熱伝達を可能にするような前記内側表面と; 前記内側表面に配置され、それによって、前記食品内容物の移動の際に、前記調
    理容器の前記内側表面を損傷すること無く金属の道具を使用できるようにする、
    耐摩耗性の非粘着性セラミックコーティングと;を備える調理容器。
  40. 【請求項40】 重量が問題になる用途において使用するためのプラスチッ
    ク歯車であって: 別の装置のスプラインとかみ合い、それによって力を伝達するかまたは受け取る
    ように設計された複数のスプラインを外縁部表面に有する略円形の円盤と; 前記複数のスプラインの表面に配置され、それによって耐摩耗性の強化、寸法精
    度の維持、及び耐用寿命の改良を提供する耐摩耗セラミックコーティングと;を
    備えるプラスチック歯車。
  41. 【請求項41】 改良された潤滑性を有する耐摩耗性セラミックコーティン
    グを用いてコーティングされているので比較的により長持ちするような、剃る際
    に使用するための剃刀の刃であって: 皮膚の上で引きそれによって該皮膚から体毛を除去するために設計され、少なく
    とも1つの刃先を有する基体と; 該基体の表面に配置され、それによって、前記少なくとも1つの刃先をアモルフ
    ァスコーティングによって被覆する、連続セラミックコーティングと;を備え、
    前記アモルファスコーティングは、体毛の切断によって引き起こされる摩耗に抵
    抗し、また、前記連続セラミックコーティングの連続性を損傷すること無く前記
    基体と共に撓むことができる、剃刀の刃。
  42. 【請求項42】 内燃機関中で燃料と空気との混合物に点火するための電気
    火花を発生させる際に使用するためのスパークプラグであって: 電源から電荷を運ぶための第1の電極と; 前記電源から電荷を受け取るための第2の電極と; 前記第1の電極と前記第2の電極の表面に配置され、それによって伝導性を増大
    させ、また、前記電気火花の発生を妨げ得る材料の蓄積に対して抵抗する表面を
    提供する、電気伝導性の非粘着性セラミックコーティングと;を備えるスパーク
    プラグ。
  43. 【請求項43】 熱エネルギーを加えることによって損傷し得るセラミック
    材料が、耐摩耗性セラミックコーティングを施用するプロセスの最中に、その特
    性を保持するように、前記セラミック材料の表面に前記耐摩耗性セラミックコー
    ティングを提供する方法であって: (1)アモルファスでありかつ伝導性である遷移金属窒化物類からなるセラミッ
    クスの群から前記セラミックコーティングを選択する工程と; (2)前記セラミック材料が変形せずかつその物理的性質が変更されないように
    、ほぼ室温の施用プロセスを使用して、前記セラミック材料に前記耐摩耗性セラ
    ミックコーティングを施用する工程と;を含む方法。
  44. 【請求項44】 医療装置内で使用される感温性材料が、生体適合性コーテ
    ィングを施用するプロセスの最中に損傷しないように、前記感温性材料の表面に
    前記生体適合性コーティングを提供する方法であって: (1)アモルファスでありかつ伝導性である遷移金属窒化物類からなるセラミッ
    クスの群から前記生体適合性コーティングを選択する工程と; (2)前記感温性材料が、施用プロセスから生じる熱エネルギーによって損傷し
    ないように、ほぼ室温の施用プロセスを使用して、前記感温性材料に前記生体適
    合性コーティングを施用する工程と; (3)前記感温性材料をその生体適合性コーティングと共に前記医療装置内に配
    置し、それによって医療環境中で前記医療装置を利用できるようにする工程と;
    を含む方法。
  45. 【請求項45】 前記方法は、プラスチック、ガラス、及び磁性材料を含む
    感温性材料の群から前記感温性材料を選択する工程をさらに含む、請求項44に
    記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記方法は、耐食性を提供するセラミックスの群から前記
    生体適合性コーティングを選択する工程をさらに含む、請求項44に記載の方法
  47. 【請求項47】 前記方法は、潤滑性を有する面の肌を提供するセラミック
    スの群から前記生体適合性コーティングを選択する工程をさらに含む、請求項4
    6に記載の方法。
  48. 【請求項48】 前記感温性材料は、潤滑性が理由となってより容易に挿入
    できるプラスチック導入体カテーテルである、請求項47に記載の方法。
  49. 【請求項49】 前記方法は、動作するために電動モータ、磁気軸受、セン
    サー及び他の電磁装置を必要とする植え込み型医療装置内で使用される複数の永
    久磁石に前記生体適合性コーティングを施用する工程をさらに含む、請求項44
    に記載の方法。
  50. 【請求項50】 植え込み型医療装置を植え込みのために安全にするような
    、前記植え込み型医療装置内で非生体適合性材料を利用する方法であって: (1)アモルファスでありかつ伝導性である遷移金属窒化物類からなるセラミッ
    クスの群から生体適合性コーティングを選択する工程と; (2)前記非生体適合性材料が前記生体適合性セラミックコーティングによって
    完全に被覆されるように、ほぼ室温の施用プロセスを使用して、前記非生体適合
    性材料に前記生体適合性セラミックコーティングを施用する工程と; (3)前記生体適合性コーティングを用いてコーティングされた前記非生体適合
    性材料を植え込む工程と;を含む方法。
  51. 【請求項51】 前記方法は、より高価でない非生体適合性材料を使用し、
    それによって前記植え込み型装置のコストを低減する工程をさらに含む、請求項
    50に記載の方法。
  52. 【請求項52】 前記方法は、前記非生体適合性材料のために感温性材料を
    利用する工程をさらに含み、該感温性材料は、プラスチックス、ガラス、及び磁
    性材料からなる感温性材料の群から選択される、請求項51に記載の方法。
  53. 【請求項53】 前記方法は、ステント、心室補助装置、ポンプ、インペラ
    、バルーン、ダイアフラム、体積排除チャンバ、流体経路を提供するプラスチッ
    ク管、軸受、軸受構成要素、カテーテル、閉鎖装置、軟部組織インプラント、弁
    、シャント、ペースメーカー、除細動器、電気式除細動器、電極、神経刺激装置
    、フィルター、移植片、パッチ、避妊用装置、センサー、変換器、針、医療用の
    管、クリップ、外科用ステープル、プロテーゼ及び電気外科ブレードからなる植
    え込み型装置の群から前記植え込み型装置を選択する工程をさらに含む、請求項
    52に記載の方法。
  54. 【請求項54】 流体及び気体が通過できる透析膜の表面に配置されるより
    有効な拡散バリアを、医療装置用に作り出す方法であって: (1)前記拡散バリア用の生体適合性コーティングを選択する工程と; (2)流体及び気体の透過を低減する前記生体適合性コーティングを、ほぼ室温
    の施用プロセスを使用して前記拡散バリアに施用し、それによって前記透析膜の
    損傷を避ける工程と;を含む方法。
  55. 【請求項55】 前記方法は、アモルファスである生体適合性コーティング
    を選択し、それによって前記拡散バリアは、前記生体適合性コーティングを損傷
    すること無く撓むことが可能になる工程をさらに含む、請求項54に記載の方法
  56. 【請求項56】 前記方法は、作動流体と体液の交換を低減する工程をさら
    に含む、請求項55に記載の方法。
  57. 【請求項57】 前記方法は、シリコーン油、他の潤滑剤及び空気を含む作
    動流体の群から選択される作動流体の前記交換を低減する工程をさらに含む、請
    求項56に記載の方法。
  58. 【請求項58】 体液にさらされる植え込み型医療装置内で使用するための
    、該植え込み型医療装置と前記体液との間の作動流体の通行を低減する拡散バリ
    アであって: 前記体液と前記作動流体との間に配置された第1の膜と; 室温またはほぼ室温のプロセスによって、第1の面と接するように前記第1の膜
    の第1の面に施用され、前記第1の膜と一体となって結合したアモルファスの生
    体適合性セラミックコーティングと; 該アモルファスの生体適合性セラミックコーティングの第2の面に結合した第2
    の膜と;を備える拡散バリア。
  59. 【請求項59】 前記第1の膜及び前記第2の膜はポリマーで構成される、
    請求項58に記載の拡散バリア。
  60. 【請求項60】 前記ポリマーはポリウレタンで構成される、請求項59に
    記載の拡散バリア。
  61. 【請求項61】 前記アモルファスの生体適合性セラミックコーティングは
    、アモルファスでありかつ伝導性でありまた耐疲労性、耐食性及び耐摩耗性でも
    ある遷移金属窒化物類からなるセラミックスの群から選択される、請求項58に
    記載の拡散バリア。
  62. 【請求項62】 前記作動流体はまた作動ガスで構成される、請求項58に
    記載の拡散バリア。
  63. 【請求項63】 体液にさらされる植え込み型医療装置と該植え込み型医療
    装置の作動流体との間の流体の拡散を防ぐ方法であって: (1)前記体液と前記作動流体との間に配置される第1の膜を提供する工程と; (2)室温またはほぼ室温のプロセスによって、第1の面と接するように、前記
    第1の膜の第1の面に、前記第1の膜と一体となって結合するアモルファスの生
    体適合性セラミックコーティングを配置する工程と; (3)該アモルファスの生体適合性セラミックコーティングの第2の面に第2の
    膜を配置する工程と;を含み、前記セラミックコーティングは、前記体液及び前
    記作動流体の前記第1の膜及び前記第2の膜を通る拡散を低減する、方法。
  64. 【請求項64】 体液にさらされる植え込み型医療装置と該植え込み型医療
    装置の作動流体との間の流体の拡散を防ぐ方法であって: (1)前記体液と前記作動流体との間に配置される第1の膜を提供する工程と; (2)室温またはほぼ室温のプロセスによって、第1の面と接するように、前記
    第1の膜の第1の面に、前記第1の膜と一体となって結合するアモルファスの生
    体適合性セラミックコーティングを配置する工程と;を含み、前記セラミックコ
    ーティングは、前記体液及び前記作動流体の前記第1の膜を通る拡散を低減する
    、方法。
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