JP2002508736A - ペプチジルプロドラッグ及びそれの製法と使用方法 - Google Patents

ペプチジルプロドラッグ及びそれの製法と使用方法

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Abstract

(57)【要約】 活性官能基を有する治療用薬剤のペプチジルプロドラッグを開示する。該活性官能基を有する治療用薬剤は、アミノ、チオール、又はヒドロキシル基を有するものを含む。このようなプロドラッグの製法と使用方法も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 ペプチジルプロドラッグ及びそれの製法と使用方法 [0001] 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、一般的に、増殖性機能障害及びその他の疾患に有用である、生物学 的に保護されたペプチジルプロドラッグに関する。これらプロドラッグは、薬剤 を運ぶ新規な方式を意味しており、それは多くの治療法の薬物の生物学的な活性 寿命を延長するものである。本発明は又、該プロドラッグの製造方法及び使用方 法に関する。 [0002] 2.発明の背景 治療効果のある薬剤(agent)は、薬物寿命が短かいので、その使用は制約さ れる。薬剤の薬物学的な効果は、薬剤が作用している時の薬剤濃度及び、薬剤の 作用を受けている期間に関係する。更に、薬剤が作用している時の薬剤濃度と、 体循環における薬剤の濃度には関係がある。迅速に代謝したり又は不活性化する 薬剤は、循環系から急速に取り除かれる。それ故に、このような薬剤は、身体中 での有効な濃度及び、身体中で所定の薬物作用を実現するために、多量の服用及 び/又は頻繁な投与が必 要なことがある。薬剤を多量に服用すること及び頻繁に薬剤を投与することは、 費用が嵩み、危険であり、実際的でない場合がある。持続性薬物製剤は、同等の 生物学的な作用を発揮しながら、このような問題を減少する。 [0003] 本発明は、一般的に、疾患の中でもとりわけ、白血病の治療に有用である種々 のプロドラッグに関するものである。本願で使用される「プロドラッグ(prodrug )」なる語は、当該分野の専門家に理解される如く、生物学的に不活性の化学化 合物であって、体内では生物学的に活性な薬剤に転換されるものを意味する。本 発明のプロドラッグは、生物学的に活性の薬剤形態を作るために体内で自然に活 性化するまで、薬物学的な活動を欠いている。本発明の活性化されたプロドラッ グは、一般的に、親化合物(parent compounds)と同様の有効性を体内にて示す が、体内での活性寿命が長いという追加的な利点を具えている。 [0004] プロドラッグの発想は、体内で急速に代謝される薬剤には特別に意味がある。 このような薬剤の一例がアラC(Ara-C)であり、これは、シトシンアラビノシド 、シタラビン及び1-(β-D-アラビノフラノシル)シトシンの名でも知られている 。アラCは、成人及び小児急性非リンパ細胞白血病、急性リンパ細胞白血病及び 未熟期にあ る慢性骨髄性白血病の治療への使用には、重要で効果的な代謝拮抗物質である。 また、髄膜白血病の治療及び予防と、成人及び小児の非ホジキンリンパ腫へも使 用される。 [0005] アラCは、ピリミジンヌクレオシドシチジン及びデオキシシチジンの類似体で あって、リボース又はデオキシリボースを置換したアラビノース糖部を有する。 アラCは、アポプトシス(apoptosis)と称される活性化法によってサイクルの DNA合成期(S期)にある細胞を殺し、DNAポリメラーゼ即ちDNAの形成 に触媒作用をする酵素を抑制することによって機能する。この能力を発揮するに は、薬剤は、ピリミジンヌクレオシドキナーゼによって活性化されなければなら ない。該ピリミジンヌクレオシドキナーゼは、先ずヌクレオチドアラシトシンモ ノリン酸塩(アラCMP)の形成を促進して、次にアラCMPを二リン酸塩及び 三リン酸塩ヌクレオチドアラシトシン二リン酸塩(アラCDP)、アラシトシン三 リン酸塩(アラCTP)に変える。アラCTPを蓄積すると、多くの細胞内でD NA合成を強く抑制する。DNA鎖の伸長が抑制されるのは、延びているDNA 鎖の末端部にアラCが含まれている時である。DNAに含まれているアラCが、 DNA鋳型機能を遅らせるという証拠もある。細胞の死が生じるのは、アラCが 、少なくとも1細胞サ イクルの期間DNA合成を継続的に抑制する場合であるので、細胞はS期で作用 を受ける。人間の急性骨髄性白血病における細胞サイクル時間の平均は、1日か ら2日である。 [0006] 効果的にDNA合成を抑制するための十分なアラCTPの蓄積は、2つの酵素 即ちシチジンデアミナーセ(cytidine deaminase)及びdCMPデアミナーセ( dCMP deaminase)の作用によって遅らされる。アラCは、非中毒性の代謝物 質アラウリジン(arauridine)(アラU)を形成するために、シチジンデアミナー セによって、体内で急速に代謝される。シトシンデアミナーセは、アラCから第 1級アミンを開裂(cleave)し、薬剤を不活性化する。更に、dCMPデアミナ ーセは、アラCMPを不活性代謝物質ウラシルアラビノシド(アラUMP)に変 える。与えられたアラCの約80%が、24時間以内に尿に排出され、10%以 下がシタラビンとして現われ、それ以外はアラUである。従って、薬剤は、入院 を必要とする連続的な点滴又は、顕著な都合の悪い影響をもたらすことがある多 量の服用を頻繁に行うことによって、投与されなければならない。 [0007] 種々の疾患の治療にアラCを用いること及びその誘導体は、当該分野の技術者 に知られている。例えば、米国 特許第3,991,045号、第4,055,716号及び第4,097,665号は、N4-アシル-1-β-D- アラビノフラノシルシトシン、N4-アシル-1-β-D-アラビノフラノシルシトシ ン-5'-エステル及び、ジアシルヌクレオシドがそれぞれ開示されており、これら は、癌治療に化学療法薬剤として有用である。米国特許第4,145,414号は、アラ シタジン(aracytadine)の5'-エステル及び、その製法と使用方法が開示されて いて、ここでは、体内におけるアラCの持続性を示している。米国特許第4,367, 332号は、一般的に抗腫瘍薬剤として有用であるN4-アルコキシカルボニルアラ ビノフラノシルシトシン化合物を開示している。 [0008] 前述した特許には、本発明で開示するプロドラッグ或いはその製造と使用の方 法が説明若しくは提案されていない。従って、体内で薬理学的に活性寿命が長い 薬物を提供する必要が現実的且つ本質的にある。本発明は、この必要性に向けら れたものである。 [0009]発明の要旨 本発明は、活性官能基を供えた治療用薬剤のプロドラッグを開示するものであ る。本説明で使用される様に、「活性官能基(activating function)」なる語は 、治療用薬剤の説明に使用される場合には、作用性アミノ機能、特に第1級又は 第2級アミン、反応性チオール、又は反 応性ヒドロキシル機能を含む治療用薬剤を意味する。本発明のプロドラッグは、 通常、治療用薬剤のアミノ、チオール機能又はヒドロキシル機能に結合したペプ チド部を有することに特徴がある。望ましい実施例において、ペプチド部は、ア ザペプチド結合を介して薬剤に結合する。本発明は更に、このようなプロドラッ グの製造と使用の方法に関する物である。 [0010] 本発明の目的は、生物学的に活性寿命が延長された活性官能基を有する治療用 薬剤に関するプロドラッグの薬物構造(formulation)を明らかにすることであ る。 本発明は更に、疾患の治癒効果がある治療法において使用するために、アラC の薬物構造を提供することを目的とする。 本発明のその他の目的は、活性官能基を有する治療用薬剤に関するプロドラッ グの薬物構造を合成する方法を提供することである。 また、本発明は、アラCのプロドラッグの薬物構造を合成する方法を提供する ことを目的とする。 本発明のその他の目的は、患者の体内で活性官能基がある治療用薬剤について 、治療に効果的な量のプロドラッグの薬物構造を用いる方法を提供することであ る。 [0011] 本発明は更に、治療に効果的な量のアラCから成るプ ロドラッグの薬物構造を患者に用いる方法を提供することを目的とする。 更に、本発明の目的は、プロドラッグが患者の体内で活性化する割合を変えら れるように、抑制及び/又は変質され得るプロドラッグを提供することである。 本発明は更に、特定の治療用薬剤を病院で点滴する必要性を、減少又は最小化 するプロドラッグを提供することを目的とする。 本発明は更に、望ましくない酵素の不活性化を阻止又は遅らせるプロドラッグ を提供することを目的とする。 このような本発明の目的は、図面と、後述する本発明の説明及び添付の請求項 から十分に理解されるであろう。 [0012]図面の簡単な説明 図1は、本発明の一実施例に基づくプロドラッグの薬物構造を作る方法の概略 図を示す。 図2は、本発明の他の実施例に基づくプロドラッグの薬物構造を作る方法の概 略図を示す。 図3は、本発明の他の実施例に基づくプロドラッグの薬物構造を作る方法の概 略図を示す。 図4は、本発明の一実施例に基づくアザペプチド結合を有するプロドラッグの 薬物構造を作る方法の概略図を示す。 図5は、本発明に従って作られた種々のプロドラッグ の薬物構造を内部環化して形成された複素環を示す。 図6は、22℃でMeOH-d4中にて化合物(10)(17)からアラCの解放を1H NMRで観察し、実施例2の方法で確認したグラフである。 図7は、22℃でNaOAcの存在下、MeOH-d4中にて化合物(10)(15)(1 7)からのアラCの解放を1H NMRで観察し、実施例2の方法で確認したグラフ である。 図8は、22℃でHOAcの存在下、MeOH-d4中にて化合物(10)(17)から のアラCの解放を1H NMRで観察し、実施例2の方法で確認したグラフである 。 図9は、当該分野ではアポプトシスとして知られている、活性細胞の死の形態 的な証拠を表している人間の腫瘍細胞の割合を、時間についてプロットしたグラ フであって、アラC、化合物(10)(15)(17)(19)について行い、DMSO制御し、 実施例4の方法で確認したものである。 図10は、形態的なアポプトシス(%)対予備培養されたアラC、化合物(19) の濃度(μM)を座標で示すグラフであって、DMSO制御し、実施例4の方法 に従って確認されたものである。 [0013]望ましい実施例の説明 本説明で使用される場合、「患者」なる語は動物界の成員を意味しており、人 間も含まれるが、それに限定されない。 本発明は、一般的に、種々の疾患の治療に有用であるプロドラッグの組成のた めのものである。本願で使用される「疾患」なる語は、増殖性機能障害を意味し ていて、白血病、リンパ種及び腫瘍性の髄膜炎のような癌を含むが、これらに限 定されない。 [0014] より詳細には、本発明は、次式を有するプロドラッグに関するものである。 前記式において、Rは、アミノ酸をおよそ1〜10含むペプチド基であり、R1 は、炭素置換基、水素、窒素及び酸素で構成される群から選択される。Yは、2 つの炭素置換基に結びついた炭素、2つの水素又は1炭素置換基及び1水素、炭 素置換基に結びついた窒素、及びNHで構成される群から選択される。Zは、活 性官能基を具えた治療用薬剤である。本説明で用いられる場合、「炭素置換基」 なる語は、アルキル、アリル、アリール又はその他の炭素を基本とした基を意味 する。 [0015] Rは、アミノ酸基をおよそ1〜5有するペプチド基であることが望ましく、2 つのアミノ酸基であることが更 に望ましい。最も望ましい実施例に於いて、Rは、α,α-二置換アミノ酸を含む ジペプチドである。 Zは、活性官能基を含む如何なる治療用薬剤でもあり得て、抗ウイルス性ヌク レオシド、抗新生物性薬剤、及びプリン、ピリミジンヌクレオチド薬剤が含まれ るが、これらに限定されない。これらは、ヒドロキシ尿素、チオグアニン、マイ トマイシンC、ザルシタビン(zalcitabine)、ジダノシン(didanosine)、ジドブ ジン(zidovudine)、スタブジン(stavudine)を含むが、これに限定されない。 望ましい実施例では、ZはアラCである。 当該分野の専門家に理解される様に、YがNHに等しいときは、プロドラッグ はアザペプチド結合を含む。アザペプチドは、アミノ酸残留物であって、その中 でアミノ酸のα炭素が窒素に置換されている。 [0016] 当該分野の専門家に理解される様に、ペプチドはアミノ酸重合体であって、こ こでは個々のアミノ酸残留物がアミド又はペプチド結合によって互いに結びつけ られる。本発明で用いられる保護されたペプチド基は、適当なアミノ酸又はアミ ノ酸誘導基であってよい。本説明で使用される場合に、「適当なペプチド(suita ble peptide)」及び「保護ペプチド(protective peptide)」は、次の一般式のペ プチド又はペプチド類似体を意味する。前記式において、R1及びYは、先に定義されたものであり、nは1〜10であ って、これは本発明の治療用薬剤に共用できるものであり、また、そこに結合さ れ得る。ペプチド基がおよそ1〜10のアミノ酸(n=1〜10)を含んでいる ことが望ましく、最も望ましいのは、およそ1〜5のアミノ酸(n=1〜5)で あり、2つのアミノ酸(n=2)を含むことが更に望ましい。本発明に於けるペ プチド基で使用されるアミノ酸は、アルファ型又はベータ型の何れかであるが、 アルファ型が望ましい。本発明での使用に適するペプチド基は、例として、2-ア ミノイソ酪酸(Aib)、イソバリン、2-メチルセリン、tert-ロイシン、2-メチルフ ェニルアラニン、2,2-ジプロピルグリシン及びβ-アラニンを含むが、これらに 限定されるものではない。 [0017] ある種のペプチドは、各種ペプチダーゼによって早急に減成(degradation) するため、活性薬剤のペプチド誘導体の使用は制限される。タンパク質を生成し ないアミノ酸と一体化しているペプチドは、タンパク質分解酵素 に対して安定性を著しく増大する。α,α-二基置換アミノ酸を有するペプチドと 治療用薬剤との間の結合の開裂率は、著しく減少する。それ故に、本発明の治療 用薬剤を、α,α-ジアルキルアミノ酸を含む小ペプチドでアシル化することが最 も望ましい。これらの化合物で最も望ましいものは、2-アミノイソ酪酸(Aib) である。更に、α,α-二基置換アミノ酸の存在は、分子内環化反応を著しく促進 する。後述するように、プロドラッグを活性薬剤の形態へ転換するものが分子内 環化反応である。この特有な特性は、ペプチドと治療用薬剤間の結合を選択的に 開裂することに用いることが出来る。 [0018] 前述の様に、プロドラッグの発想は、体内で急速な代謝を受ける治療用薬剤の 活性寿命を生物学的に延長することに有用である。このような治療用薬剤の一例 には、第1級アミンがある。邪魔な物が無い第1級アミンは、通常生物学的活性 化に必要である。しかしながら、体内に存在する種々のデアミダーゼは、これら の治療用薬剤から、第1級アミンを開裂し、それらを不活性に変える。本発明の 発明者らは、ペプチド基によって該第1級アミンを保護することによって、体内 に存在する種々のデアミダーゼの作用を回避することに役立つということを発見 した。治療用薬剤は、プロドラッグ又は不活性の形状で体に挿入され、この不活 性化は、保護ペプチド基を第 1級アミンに結びつけることによって引き起こされる。この発想は、反応的なチ オール又はヒドロキシル機能を有する治療用薬剤にも同様に使用できる。プロド ラッグは、体内に入ると、自然に活性化して、活性薬剤を形成する。一般的に、 活性化したプロドラッグは、構造と機能の点で親化合物と見分けが付かない。自 然な活性化はペプチド基の環化によって起こり、これにより、ペプチド基が治療 用薬剤から分離され、ペプチド基に対応する複素環及び活性治療用薬剤をもたら す。従って、反応機能は、自由で邪魔されることがなく、治療用薬剤は、活性化 合物として機能することができる。 [0019] 本発明の特徴は、生物学的に活性の薬剤の解放割合を、望むように変更出来る ことである。この変更は分子内活性官能基の脱アシル化率を増大したり、減少し たりすることによって達成され、該率は、活性官能基に付随するペプチド部(pe ptidyl moieties)の化学的組成によって決定する。アラCの場合、生物学的に 活性のアラCの解放割合は、分子内のN4脱アシル化の割合によって決まり、該 割合は、N4の位置に付随するペプチド部の化学的組成によって決定する。従っ て、本発明のプロドラッグは、時期が決められた解放構造として機能する。この プロドラッグの解放率は、そこに付随するペプチド部の構造を変更することによ って調節される。通常、5〜7の要素 を有する環から成る複素環が優先的に発生して、アミノ酸部での二基置換の立体 体積における増加は、活性化工程を促進する。 [0020] 本発明は、前記したプロドラッグを製造する方法にも関係している。より具体 的には、本発明は、活性官能基を具えた治療用薬剤に関するプロドラッグの薬物 構造を作る方法を目指しており、該方法は、保護ペプチド基を前記記載の治療用 薬剤の活性官能基へ結合する工程を含んでいる。これらの方法に従って作られた プロドラッグの薬物構造は、次の一般式である。 前記式において、R、R1、Y及びZは上記に規定の通りである。 [0021] 所望に応じて、治療用薬剤は、結合工程の前にリチオ化され得る。リチオ化は 、治療用薬剤を、リチウムを含む強い塩基、例えばヘキサン中のn-BuLi、 LDA又はシュヴェジンガー基(Schwesinger base)と混合することによって達 成される。治療用薬剤が活性官能基として第1級アミンを含む場合の様な、ある 特定の条件下では、治療用薬剤のリチオ化によって所望プロドラッグの 生成が増加する。 [0022] 更に、治療用薬剤において活性官能基とは別のヒドロキシル基が存在すること は、一般的な有機溶媒中への化合物が低溶解性であることの一因になる。それ故 に、ヒドロキシル基を溶解性が高い基に転換することは、結合工程が行われる以 前に所望により行われる工程であって、或いは、リチオ化が行われる場合、リチ オ化工程の以前に行われる。本説明で用いられる場合に、「溶解性が高い基」は 、本発明の治療用薬剤の酸素分子に結合した基を意味しており、これは、ヒドロ キシル基が存在する時に達成される有機溶媒中の溶解度より高い溶解度を有する 治療用薬剤を提供する。ヒドロキシル基は、化合物の溶解性を増大する基に転換 されることが可能であり、これには塩化t-ブチルジメチルシリル(TBDMSC I)、t-ブチルジフェニルシリル(TBDPSCI)、その他のシリル、塩化ア セチル基、塩化ベンゾイル基又はメトキシトリチル基を含むが、これらに限定さ れない。TBDMSCIを使用する場合、OH基をOTBDMS基へ転換するこ とは、TBDMSCIを治療用薬剤と混ぜ合わせることにより達成が可能であっ て、これは、周囲温度で約1日から3日、望ましくは2日間、イミダゾール、ジ メチルホルムアミド(DMF)及びジメチルアミノプリジン(DMAP)の存在 下で反応が行われる。活性官 能基がヒドロキシル基である場合、治療用薬剤上のその他のヒドロキシル基を変 換する前に、弱酸、塩基、又はフッ化物アニオンで選択的に保護の除去がなされ ねばならない。 [0023] 転換工程が該方法の最終工程として行われる場合には、OH基は保護基を除去 することよって回復されなければならない。除去は、当該分野の専門家に知られ ている任意の方法で達成される。例えば、シリルに対しフッ化物での処理、ベン ゾイル基に対し触媒水素化、アセチル及びメトキシトリチル基に対し希薄酸中で の加水分解である。 保護ペプチド基を治療用薬剤の活性官能基に結合する工程は、C末端のアミノ 酸をオキサゾリノンへ転換すること又は、カップリング剤で活性化することによ って達成される。アザペプチド結合を有するプロドラッグの場合、アシルイミダ ゾール化合物でC末端ヒドロジン(c-terminal hydrozine)を縮合することが望 ましい。例えば、治療用薬剤は、カップリング剤、陰性非プロトン性溶媒及びア シル化触媒の存在下、縮合作用によって任意の適当なペプチドに結合することが 出来る。本発明の方法で使用するために適当な非プロトン性溶媒は、テトラヒド ロフラン(THF)であり、適当なアシル化触媒はDMAPである。望ましくは 、ペプチドはドライTHF 中で分解され、約−70℃から−90℃の温度で、望ましくは−80℃で治療用 薬剤を含む混合物へ加えられる。DMAPを加えた後、冷却浴は取り除かれ、反 応混合物は周囲温度で撹拌される。該工程は、およそ12〜20時間、望ましく は約16時間をかけて達成され、これにはおよそ1〜3時間、望ましくは2時間 の間、周囲温度で撹拌することが含まれる。ペプチド結合は、陰性非プロトン性 溶媒及びアシル化触媒の存在下で、治療用薬剤の追加の前に、化学結合薬剤で適 当なペプチドを初めて混ぜることによって形成される。 [0024] 更に、本発明は、アラCのプロドラッグを作る方法を説明するものであり、該 方法は、(a)OH基を溶解度が高い基に転換すること、(b)工程(a)の生 成物をリチオ化すること、(c)保護ペプチド基を、工程(b)の生成物のN4 の位置に結合すること、及び(d)該溶解度が高い基をOH基に転換することで 構成される。 アラCのN4の位置に於けるペプチド結合した構造は、該アミノ官能基の本質 的に低い求核性によって複雑化する。その上、アラビノースヒドロキシル基が3 つ存在することは、一般的な有機溶媒中の化合物が低い溶解度であることの一因 である。それ故に、3つのアラビノースヒドロキシル基を、有機溶媒はアラCの 溶解度を増大する基へ変換することは、前述の方法の第1工程として行 われる。ヒドロキシル基は、任意の高溶解性基へ転換が可能である。ヒドロキシ ル基は、O-tert-ブチルジメチルシリル(OTBDMS)基へ転換されることが 望ましい。これは、ドライDMF中でアラCを、DMAPの存在下でTBDMS CI及びイミダゾールと共に撹拌することによって実現される。 [0025] 次の工程では、工程(a)の生成物がリチオ化される。これは、工程(a)の tri-(tert-ブチルジメチルシリル)アラCを、十分な量のリチウムを含む強い塩 基で、望ましくはヘキサン中のN-BuLiで、化合することにより達成される 。 次に、保護ペプチド基は、工程(b)の生成物のN4の位置に結合される。本 工程で使用される望ましいペプチドの例は、上記したが、その他の適当な化合物 は、ペプチド、Boc-Tyr(OBn)-Aib-OMe、Boc-Tyr(0Bn)-Aib、Boc-Gly-Aib及びBoc -Aib-Aibから誘導されるオキサゾリノンを含むものである。前述の様な当該分野 の専門家に知られているどのような方法でも、これらの基をN4の位置に結合す るために使用することが可能である。 [0026] OTBDMS基又はその他の高溶解性基を変換して、ヒドロキシル基へ戻すこ とは、専門家に知られているどの様な方法によってでも実現出来る。望ましくは 、OT BDMS基に関して、この変換は、保護基を含む化合物をTBAF及びTHFと 共に周囲温度で約15分から1時間、望ましくは30分の間混合して、更にこの 混合物を3NHCl及びET2O/CH2Cl2と共に約0℃から21℃の周囲温度 で約15分から1時間、望ましくは30分の間化合して実現される。 [0027] 本発明に関して特有な実施例が、後述の例に示される。 前記した様に、治療用薬剤の活性官能基に結合した保護ペプチド基は、治療用 薬剤から活性官能基を開裂することによって薬剤を不活性化するという種々の酵 素の働きを回避する。保護ペプチド基を有する本発明のプロドラッグを使用する と、この結果を避けられる又は、本質的に遅らせる。本発明に従って、保護ペプ チド基は、身体内で環化を受けて、該基を受容治療用薬剤(host the rapeutic agent)から分離する。この結果は、ペプチド基及び治療用薬剤の活性化した形 に対応する複素環である。図5が示すものは、本発明の方法に従って作られた様 々なプロドラッグの薬物構造の分子内環化になる複素環化合物である。ペプチド 基が環化を受ける割合は、使用されるペプチド基に依存しており、第1の順序工 程即ち当該分野の専門家によく知られた概念である。身体内で50%のプロドラ ッグを環化、即ちプロドラッグを生物学的に活性の薬剤に転換するのに要する時 間は、本説 明では「半減期(half-life)」と称される。 [0028] 本発明は更に、患者の疾患を治療処理する方法を開示するが、これは以下の工 程で構成される。 (a)次式を有するプロドラッグを使用する。 前記式に於いて、Rは、アミノ酸群をおよそ1〜10含むペプチド基であり、R1 は、炭素置換基、水素、窒素及び酸素で構成される群から選択される。Yは、 2つの炭素置換基に結びついた炭素、2つの水素又は1炭素置換した1水素、炭 素置換基に結びついた窒素、及びNHで構成される群から選択され、Zは、活性 官能基を具えた治療用薬剤である。(b)該化合物を適当な医薬用担体(pharma ceutical carrier)に一体化する(incorporating)。(c)治療に効果的な量の 該担体に一体化した化合物を患者に投与する。 [0029] 本説明で使用される「適当な医療用担体」なる語は、プロドラッグの薬物構造 と適合性の点で問題のない医薬用担体を指している。適当な担体には、例えば、 生理学上の塩水、水、自家移植の脊髄麻酔液体及びブドウ糖薬が含まれる。 本説明で使用される「治療に効果的な量」なる語は、適当な医薬用担体に一体 化したプロドラッグの薬物構造の量を意味して、白血病の小康状態の誘導、ガン 細胞の破壊の様な望ましい効果をもたらすことを目標とする。 [0030] 治療に効果的な量の該化合物は、専門家に知られているどの様な手段によって も投与が可能であり、この手段には点滴、非口径的(intraparenterally)、カプ セル充填(intrathecally)、又は経口が含まれるが、これらに限定されない。当 業者に周知の様に、投薬量及び投薬回数の決定は、患者の体重、疾患の種類及び 疾患の重さによって、夫々の患者にとって治療に効果的な量に従って行われる。 夫々の患者の必要性に基づいたプロドラッグの薬物構造を投与するのに最も適当 な方法を選択することも、当業者の知るところである。 [0031] 本発明のプロドラッグ化合物は、2〜10半減期で、望ましい予定では4半減 期で、10〜200mg/m2の量を皮下に注射する。10〜60mg/m2の量 のカプセル(intrathecal)の投与は、2〜10半減期、望ましくは4半減期の 治療予定に用いられる。 [0032] 実施例 以下の例は、本発明を例示する目的のものであり、本 発明をそれらに限定して解釈してはならない。 例1 以下の例は、化合物(10)(15)(17)を合成する方法を示す。これらの符号は、図 1から図4の符号と対応している。2',3',5'-tri(tert- ブチルジメチルシリル)-アラC(4) 約7gのTBDMSCI、3.15gのイミダゾール及び630mgのDMA Pを、55mlのドライDMF中でアラCを2.50g含む溶液に加えた。この 澄んだ溶液を約22℃で攪拌した。生成物の形成及び開始時の物質の消失は、薄 膜クロマトグラフィ(TLC)で観察した(MeOH/CHCl3 1:9)。約2 日後、反応混合物を、200mlのCH2Cl2に注入し、水(3×50ml)で 抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥して、乾燥物となるまで蒸発させて、そ の残留物をSiO2でクロマトグラフィ分析して(MeOH/CHCl3 1:19 )、化合物(4)をおよそ3.6gと約2.16gのtetraシリル化生成物(Nシリル 化)を得た。後者の化合物を、約40mlのTHFで溶解して、10%の水を含 むNH4OH溶液で処理した。22℃でおよそ4時間攪拌した後、有機溶媒を蒸 発させて、その残留物をCH2Cl2(3×25ml)で抽出した。化合した有機 層をNa2SO4で乾かして、乾燥するまで蒸発させて、その残留物を SiO2でクロマトグラフィ分析して(MeOH/CHCl3 1:19)、約1. 45gの化合物(4)を得た。 [0033] Boc-Tyr(OBn)-Aib-OMe(7) 約1.5gのBoc-Tyr(OBn)-OH(5)を含む溶液を、乾燥CH2Cl21 0ml中にて、0℃で約417mgのDCCを用いて処理した。混合物が0℃で およそ5分撹拌して、2mlのドライDMF中で約620mgのAib-OMe 塩酸塩(6)及び約490mlのNMMを含む溶液を用いて処理した。22℃でお よそ12時間撹拌した後、反応生成物を飽和したNH4Cl含水溶液で抽出した 。有機層をNa2SO4で乾燥するまで蒸発させて、その残留物をSiO2でクロ マトグラフィ分析して(EtOAc/ヘキサン3:7)、約900mgの化合物(7) を得た。 [0034]Boc-Tyr(OBn)-Aib-2',3',5'-tri-(tert-ブチルジメチルシリル)-ア ラC(9) 7.5mlのTHF/H2O中に約260mgの化合物(7)及び91.5mgのL iOH一水和物を含む溶液を、22℃でおよそ3時間撹拌した。有機層を蒸発さ せて、含水溶液をEt2O(2×10ml)で抽出して、1NHClを有する1 より少ないpHまで酸性化される。混合物を、Et2O(3×10ml)で再度 抽出して、化合 された有機抽出物はNa2SO4で乾かして、およそ240gのBoc-Tyr(O Bn)-Aib-OHを得るまで蒸発させる。CH3CN中に約200gのBoc- Tyr(OBn)-Aib-OHを含む溶液を、95gのDCCを用いて0℃で処理 して、約2時間撹拌した。フロロシル(florosil)を通して濾過した後、溶液を 乾燥するまで蒸発させる。乾燥THF2ml中で、結果として生じた粗生成物(8 )を溶解し、4mlの乾燥THFにて−78℃で化合物(4)130mgとヘキサン 中のN-BuLiの1.5M溶液を165μMとの混合物へ加えた。DMAPを約 13mg加えた後、冷却溶液を取り除き、反応生成物を22℃で約2時間撹拌し た。溶媒を蒸発させて、4mlの水を加えた。CH2Cl2(3×10ml)で抽 出した後、化合された有機層をNa2SO4に濾過して、乾燥するまで蒸発させた 。残留物をSiO2(EtOAc/ヘキサン、1:1)をカラムクロマトグラフィ ーして、約285mgの化合物(9)を得た。 [0035] Tyr(OBn)-Aib-アラC塩酸塩(10) 2mlのTHF中に化合物(9)を250mg含む溶液は、THF中のTBAF 1M溶液約0.93mlと共に処理して、22℃で約20分間撹拌し、乾燥する まで蒸発させた。残留物は、SiO2でクロマトグラフィ分析して(MeOH/C HCl31:9)、Boc-Tyr(OBn)-A ib-アラCを約154mg得た。1.45mlのCH2Cl2中に、前記化合物を およそ89mg含む溶液は、Et2O中のHCl(ガス)の3N溶液1.5mlと 共0℃で処理した。反応生成物は、約30分22℃で撹拌して、この沈殿物は、 プロドラッグ化合物(10)をおよそ81mg得るまで濾過した。 [0036] Boc-Aib-Aib-OMe(12) 約200mgのEt3N及び100mgのDMAPを、10mlドライCH2C l2中にBoc-Aib-OH(11)約400mg含む溶液に加えた。この澄んだ溶 液を氷浴にて冷却し、5mlのドライCH2Cl2中で約408mgのDCCと共 に処理した。反応生成物は、約12時間22℃で撹拌して、生成されたスラリー は、フロロシルを通して濾過した。更に、濾過液を空胞(vacuo)中で蒸発して、 残留物は、SiO2でクロマトグラフィ分析して(EtOAc/ヘキサン2:3) 化合物(12)を約440mg得た。 [0037]Boc-Aib-Aib-2',3',5'-tri-(tert-ブチルジメチルシリル)-アラC(14) 化合物(9)の生成に用いた工程を、化合物(7)の代わりに300mgの化合物(1 2)を使って繰り返し、およそ465mgの化合物(14)を得た。Aib-Aib-アラC塩酸塩(15) 化合物(10)の生成に用いた工程を、化合物(9)の代わりに250mgの化合物( 14)を使って繰り返し、およそ105mgの化合物(15)を得た。 Glc-Aib-アラC(17) 化合物(9)の生成に用いた工程を、化合物(7)の代わりに200mgの化合物(1 6)を使って繰り返し、およそ468mgのGlc-Aib-2',3',5'-tri-(tert- ブチルジメチルシリル)-アラCを得た。化合物(9)の代わりに前記の化合物33 0mgを使って、化合物(10)の生成に用いた工程を繰り返し、およそ98mgの プロドラッグ化合物(17)を得た。 [0038]2- Boc-1'-アミノイソ酪酸-1,3,4-オキサジアゾール-5-ワン(18) THF4ml中に約160mgの化合物(22)を含む溶液を、22℃で約144 mgのN,N'-カルボニルジイミダゾール(CDI)を用いて処理した。反応混 合物を3時間撹拌した。溶媒は蒸発させて、残留物はSiO2上でクロマトグラ フィ分析して(AcOEt/ヘキサン2:3)、化合物(18)を約152mg得た。Boc-Aib-NHNH2(21) 約1.5mlのMeOH中にBoc-Aib-OMe(20)をおよそ570mg含 む溶液を、22℃で約622mgのH2NNH2一水和物と共に処理した。該溶液 を加熱して、約24時間55℃で撹拌して、更に約22℃まで冷却した。溶媒は 空胞(vacuo)の中で蒸発して、粗化合物(21)をおよそ410mg得た。 [0039]Boc-Aib-2-Azagly-2',3',5'-tri-(tert-ブチルジメチルシリル)-アラC(2 3) 2mlのドライTHF中に約130mgの化合物(4)を含む溶液を、−78℃ まで冷却し、ヘキサン中のN-BuLiの2.5M溶液およそ100マイクロリッ トルと共に処理した。約5分後、2mlのTHF中にCDI約54mg含む溶液 を加えた。10分後にドライアイスアセトン浴が取り除かれ、96mgの化合物 (21)及び13mgのDMAPを加える前に、反応混合物を1時間撹拌した。約2 0時間撹拌した後、溶媒を蒸発させて、残留物はSiO2でクロマトグラフィ分 析して(AcOEt/ヘキサン4:1)、化合物(4)を約58mg及び化合物(23) を約55mg得た。 Aib-2-Azagly-アラC塩酸塩(19) 化合物(10)の生成に用いた工程を、化合物(9)の代わり に90mgの化合物(23)を使って繰り返し、およそ34mgのアラペプチドプロ ドラッグ化合物(19)を得た。 [0040] 例2 例1に基づいて作られたアラCプロドラッグ化合物(10)(15)(17)(19)の安定性 が種々の媒体と反応するとき、NMR及びHPLC分析によって調べた。環化工 程の1H NMR研究は、CD3OD又はD2O中のプロドラッグを1mlに4mg 含む溶液で行った。pHを調節するために、酢酸ナトリウム(2mg)又は酢酸 (2マイクロリットル)を手際よくサンプルに加えた。スペクトルを適当な時間 間隔で集めて、プロドラッグ対薬剤の割合を、プロドラッグ及びアラCのヌクレ オシドにおけるH-C(6)の融合を比較することにより決定した。 [0041] 血漿における環化工程のHPLC検査は、血漿中にて1ml中に4mgのプロ ドラッグを含む状況で行われた。適当な時間間隔で、25マイクロリットルのア リコートを除去して、0.20mlのCH3CNを加えてタンパク質を沈澱させた 。遠心分離機で分離した後、25マイクロリットルの澄んだ上澄み液をHPLC のポートに直接注入した。HPLC分析は、H2O/CH3CN(1:1)溶離剤 を使用してC-18可逆相コラム(reverse phase column)と共に行い、UV検知器を250nmにセットした。アラCの相対的な 濃度は、相対的最大値領域によって決定された。アラCを開放する割合は、ペプ チド構造及び媒体のpHに依るということが分かった。プロドラッグの特徴的な シグナルが消失したとき、アラC及び対応する複素環のシグナルが出現した。動 的分析によって、薬剤は、第1順序の割合の法則に従って形式された。図6乃至 図8は、時間経過とプロドラッグの濃度の割合をプロットしている。次の表1は 、NMR及びHPLC分析によって決定された様にプロドラッグ(10)(15)(17)(1 9)からアラCが開放される半減期(時間で)を示している。 [0042] 表1 種々の条件においてプロドラッグ(10)(15)(17)(19)からアラCが開放される半 減期(時間) ND=決定されていない 上記の表から理解される様に、プロドラッグ(10)は、全ての誘導体の中で半減 期が最も短いことが判った。薬剤開放工程は、NaOACの存在下で大幅に拡が った。しかしながら、HOAcの存在中、分子内環化は、少ししか促進されず、 実際化合物(17)においては減じられた。アミン(10)(15)の環化の割合は、アンモ ニウム塩に対する自由アミンの濃度に依るものと考えられ、それ故に中性又は基 準環境において促進されるはずである。二座プロトン受容体/ドナー体部は、分 子内カルボニル付加に対して特に有利のようである。反応混合物がCD3ODか らD2Oへ変化するときに、混合物(10)は約50%速い速度で環化した。 [0043] 通常、化合物(17)は、混合物(10)より環化が遅かった。このことは、アミノ基 に対してヒドロキシルの求核性が低い結果だと考えられる。また、化合物(17)は 、中性媒体内に於けるより、酸性媒体内では環化が更に遅かった。誘導体(15)は 、NaOACの存在下ですぐに環化したが、該誘導体の半減期は、NaOACが 存在しない又はHOAcが過剰であることによって非常に長かった。アザペプチ ド誘導体(19)は、中性又は酸性状態にある薬剤を開放するための環化を受けなか った。また、NaOACの 存在下であっても環化は非常に遅かった。 ウシ亜科及び人間の血漿におけるこれらの混合物の安定性は、HPLC分析に よって決定された(表1中の項目5及び6)。化合物(10)(15)(17)は、ウシ亜科及 び人間の血漿ではすぐに環化することが判った。対照的に、化合物(19)は、血漿 中で安定性が良いことを示した。48時間経過後、アラCは、検出されなかった 。 [0044] 例3 アラCと比較したときの化合物(10)(15)(17)(19)の抗増殖性の活性は、種々の 濃度及び継続的接触(exposure)を用いてL-1210細胞線増大抑制評価で分 析した。最初の薬剤接触から72時間後に、細胞の数が決定された。ネズミ科の L-1210白血病細胞は、懸濁液中で増殖された。これには、ウシ亜科の胎児 の漿液(FBS、HyClone)を10%補ったダルベッコの媒体(Gibco/BRL)、 2マイクロモルのL−グルタミン、100U/mlのペニシリンGナトリウム、 及び100μg/mlのストレプトマイシン(Gibco/BRL)が用いられる。9 5%が空気で5%がCO2である大気で37℃に湿度調節した低温器で、細胞を 増殖した。細胞は1:5の割合で規定通りに通過し、マイコプラズマ汚染の無い ことが分かった。下記の表2は、検査した夫々の化合物に関する細胞増殖抑制を 1ミリリットル中のナノグラムで示す。表2 L-1210細胞増殖抑制(ng/ml)[0045] IC50及びIC90は、細胞の活性化をそれぞれ50及び90%抑制するのに必 要とする化合物の濃度を意味する。当該分野の専門家が認めるように、IC値が 低いほど薬剤は効力が高い。化合物(10)(15)(17)のIC50及びIC90値は、本質 的にアラC抑制と同じであった。このことによって、化合物(10)(15)(17)が、ア ラCに匹敵する有効性を有することが論証される。 [0046] 例4 人間の腫瘍細胞を殺すために、プロドラッグ化合物の能力を分析した。特に、 人間のpromyelocytic白血病HL-60細胞中のアポプトシスを誘起するために分 析した。これらの細胞は、アラCへの接触に続いてアポプトシスを受けることで 知られている。HL-60細胞中のアポプトシスの特有な特徴である、ヌクレオ ソーム内(intern ucleosomal)のDNAフラグメンテーションを、引き起こすためのプロドラッグ の能力も調べられた。HL-60は、媒体にはイソクアの変性体(Iscoue's modi fication)を用いたが、本質的にL-1210と同様の方法で培養した。次の様 に、ヌクレオソーム内のDNAフラグメンテーションを決定した。必要とされる 薬剤処理に続いて、細胞のアリコート(1×106)を5分間100×gで遠心 分離して小型球にして、PBSで洗浄した。20マイクロリットルの溶菌緩衝液 (10mMEDTA、0.5%sarkosyl、1mg/mlのプロテイナーゼ、50 mMTris、pH8)で可溶化し、1時間50℃で培養した。培養の後、RNaseA(B oehringer Mannheim)を1ml中0.33mgの最終濃度に加えて、もう1時間3 7℃で培養した。1.8%がアガロースゲルの吸い込み升(dry well)へ、溶菌 液を充填して、融解点が低いアガロースで吸い込み升を密封した。Tris-リン酸 塩-EDTA(TPE)流動性の緩衝液を使用して、DNAを電気泳動させた。 電気泳動の後、1mlにエチジウムブロミド(ethidium bromide)(Sigma)を1 μg含む水にゲルを液浸することによって、DNAを染色した。紫外光透過照明 器を用いて、視覚化及び撮影した。 [0047] 約10マイクロモルのアラCへ24時間照射した後、HL-60内で明らかな アポプトシス(apoptotic)体の 出現が見られた。化合物(10)(15)(17)は、同様な結果を生み出したが、化合物(1 9)は異なった。図9に示すように、活性化合物の有効性に目立った相違点は無く 、アラC、(10)、(15)、(17)によって処理した細胞を最大約25%用いて、ハッ キリしたアポプトシス形態を示した。アポプトシス体の生成は、最小4時間の半 減期で発生し、アラC、(10)(15)(17)においてアポプトシスの運動に顕著な相違 点は無い。24時間の観察期間中、化合物(19)はアポプトシスの明確な増加はな かった。 [0048] 該化合物のDNAフラグメンテーションを分析した。4時間の間、約10マイ クロモルのアラCと共に処理したHL-60細胞は、ヌクレオソーム内塩基対D NA断片を180〜200示す。同様なDNAラダーが、化合物(10)(15)(17)に も見られた。化合物(19)は、インビトロで半減期が比較的長いので、15日間、 漿液が無い媒体中で予備培養した。図10から分かるように、化合物(19)を予備 培養することによって、アラCより少し低いレベルまでアポプトシスの活性化を 拡げた。更に、DNAフラグメンテーションは、予備培養した化合物(19)でも確 認され、これはアラCと同様なDNAラダーを示した。このように、予備培養し た化合物(19)の有効性は、アラCの有効性と同様であった。 [0049] 本発明は、治療用薬剤のプロドラッグ、及びそれの製造と使用方法を提供する 。該治療用薬剤は、活性官能基を供えていることが特徴であり、アミノ基、チオ ール基或いはヒドロキシル基を含むが、これらに限定されない。これらのプロド ラッグは、活性化基が、治療用薬剤から酵素によって除去されることを回避し、 これによって接続的に機能する。更に、これらのプロドラッグは、人間に対して 毒性ではない。 本発明の具体的実施例を例示的に説明したが、当該分野の専門家であれば、請 求の範囲に規定された発明から逸脱することなく、発明の詳細について種々の変 形をなし得るであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 123 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ウィフ,ピーター アメリカ合衆国 15213,ペンシルベニア, ピッツバーグ,テクビュー テラス 135

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.次式を有し自然に活性化するプロドラッグ。 但しRは、アミノ酸群をおよそ1〜10含むペプチド基であり、R1は、炭素 置換基、水素、窒素及び酸素で構成される群から選択され、Yは、2つの炭素置 換基に結びついた炭素、2つの水素又は1炭素置換した1水素、炭素置換基に結 びついた窒素、及びNHで構成される群から選択され、Zは、活性官能基を具え た治療用薬剤である。 2.活性官能基は、アミノ基、チオール基及びヒドロキシル基で構成される群か ら選択される請求項1のプロドラッグ。 3.Rは、およそ1〜5のアミノ酸基を有するペプチドである請求項2のプロド ラッグ。 4.Rは、2つのアミノ酸基を有するペプチドである請求項3のプロドラッグ。 5.Rは、α,α-二置換アミノ酸を含む請求項4のプロドラッグ。 6.Rは、2-アミノイソ酪酸(Aib)、イソバリン、2-メチルセリン、tert-ロイシ ン、2-メチルフェニルアラ ニン、2,2-ジプロピルグリシン及びβ-アラニンで構成される群から選択される 請求項1のプロドラッグ。 7.Zは、抗ウイルス性ヌクレオシド、抗新生物性薬剤、及びプリン、ピリミジ ンヌクレオチド薬剤で構成される群から選択される請求項1のプロドラッグ。 8.Rは、2,2-ジアルキル、及び2,2-ジアリールアミノ酸で構成される群から選 択され、YはNHであり、ZはアラCである、請求項1のプロドラッグの薬物構 造。 9.活性官能基を有する治療用薬剤についての自然に活性化するプロドラッグの 薬物構造を作る方法であって、ペプチド基を治療用薬剤の活性官能基へ結合する 工程を含む。 10.結合工程の前に、治療用薬剤をリチオ化する工程を更に含む請求項9の方法 。 11.該治療用薬剤は更に、ヒドロキシル基を含み、リチオ化工程の前にヒドロキ シル基を高溶解度基へ転換する、及び 前記結合工程の後に、該高溶解度基をヒドロキシル基へ変換する工程を含む 請求項10の方法。 12.ペプチド基は、次の一般式を有する請求項11の方法。 但しR1は、炭素置換基、水素、窒素及び酸素で構成される群から選択され、 Yは、2つの炭素置換基に結びついた炭素、2つの水素又は1炭素置換基及び1 水素、炭素置換基に結びついた窒素、及びNHで構成される群から選択され、n は、1〜10である。 13.ペプチド基は、2-アミノイソ酪酸、イソバリン、2-メチルセリン、tert-ロ イシン、2-メチルフェニルアラニン、2,2-ジプロピルグリシン及びβ-アラニン を含む群から選択される、請求項12の方法。 14.治療用薬剤は、抗ウイルス性ヌクレオシド、抗新生物性薬剤、及びプリン、 ピリミジンヌクレオチド薬剤で構成される群から選択される請求項9方法。 15.結合工程は、陰性非プロトン性溶媒及びアシル化触媒の存在中に、ペプチド 基で治療用薬剤を縮合することによって作用を受ける、請求項9の方法。 16.アラCが入っており自然に活性化するプロドラッグを作る方法であって、 a)OH基を高溶解性基へ変換する、 b)工程a)の生成物をリチオ化する、 c)ペプチド基を工程b)の生成物のN4の位置に結合する、 d)該高溶解性基をOH基へ変換する、 工程を含む。 17.該高溶解度基は、OTBDMS基である、請求項16 の方法。 18.該OH基からOTBDMS基への変換は、イミダゾール、ジメチルホルムア ミド及びジメチルアミノプリジンの存在下で行われ、該リチオ化工程は、ヘキサ ン中の十分な量のN-BuLiと工程(a)の生成物とを混合することによって 達成され、該結合工程は、工程(b)の生成物を次式 のペプチド基とを混合することによって達成され、前記式において、R1は、炭 素置換基、水素、窒素及び酸素で構成される群から選択され、Yは、2つの炭素 置換基に結びついた炭素、2つの水素又は1炭素置換基及び1水素、炭素置換基 に結びついた窒素、及びNHで構成される群から選択され、nは、1〜10であ り、OH基からOTBDMS基への変換は、工程(c)の生成物をテトラブチル アンモニウム塩及びテトラヒドロフランと混合して、更に3NHClとEt2O/ CH2Clの混合物と混合することによって達成される、請求項17の方法。 19.保護ペプチド基は、2-アミノイソ酪酸、イソバリン、2-メチルセリン、tert -ロイシン、2-メチルフェニルアラニン、2,2-ジプロピルグリシン及びβ-アラニ ンで構 成される群から選択される請求項18の方法。 20.保護ペプチド基は、2-アミノイソ酪酸である請求項19の方法。 21.患者を治療処理する方法であって、 e)次式を有するプロドラッグを使用する、 但しRは、アミノ酸群をおよそ1〜10含むペプチド基であり、R1は、炭 素置換基、水素、窒素及び酸素で構成される群から選択され、Yは、2つの炭素 置換基に結びついた炭素、2つの水素又は1炭素置換した1水素、炭素置換基に 結びついた窒素、及びNHで構成される群から選択され、Zは、活性官能基を具 えた治療用薬剤である、 f)該化合物を適当な医薬用担体に一体化する、及び、 g)該担体に一体化した化合物の治療に効果的な量を患者へ投与する、 工程を含む。 22.患者は、白血病、リンパ腫及び腫瘍性の髄膜炎を含むグループから選択され る疾患を有する、請求項21の方法。 23.担体は、生理学上の塩水、ブドウ糖、水、自家移植 の脊髄麻酔液体を含むグループから選択される、請求項22の方法。 24.該担体に一体化した化合物を皮下注射によって患者へ投与することを含む、 請求項21の方法。 25.該担体に一体化した化合物をカプセル充填したものを患者へ投与することを 含む、請求項21の方法。 26.該担体に一体化した化合物を点滴によって患者へ投与することを含む、請求 項21の方法。 27.患者の体内で、約10分から10日の半減期を有することが更に特徴である 、請求項1のプロドラッグ。 28.次式を有しており自然に活性化するプロドラッグを投与する方法。但しRは、アミノ酸群をおよそ1〜10含むペプチド基であり、R1は、炭素置 換基、水素、窒素及び酸素で構成される群から選択され、Yは、2つの炭素置換 基に結びついた炭素、2つの水素又は1炭素置換した1水素、炭素置換基に結び ついた窒素、及びNHで構成される群から選択され、Zは、2〜10時間毎に患 者へ該プロドラッグを与える工程を含む、活性官能基を具えた治療用薬剤である 。
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