JP2002507750A - 場による粒子操作のためのマイクロシステムおよび方法 - Google Patents

場による粒子操作のためのマイクロシステムおよび方法

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JP2002507750A JP2000538238A JP2000538238A JP2002507750A JP 2002507750 A JP2002507750 A JP 2002507750A JP 2000538238 A JP2000538238 A JP 2000538238A JP 2000538238 A JP2000538238 A JP 2000538238A JP 2002507750 A JP2002507750 A JP 2002507750A
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エーステルガールト,ステーン
ブランケンシュタイン,ゲルト
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トリオン ダイアグノスティクス アクティー ゼルスカブ
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B01J19/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J19/0093Microreactors, e.g. miniaturised or microfabricated reactors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N35/00Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
    • G01N35/0098Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor involving analyte bound to insoluble magnetic carrier, e.g. using magnetic separation
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01N35/00Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
    • G01N2035/00178Special arrangements of analysers
    • G01N2035/00237Handling microquantities of analyte, e.g. microvalves, capillary networks

Abstract

(57)【要約】 本発明は、少なくとも1つの粒子上に固定化された少なくとも1つの試薬が液状担体の中に含有される分析物と接触することができる、作用可能に連鎖され、相互に連結された隔室のシステムからなるミクロシステムに関する。このミクロシステムは、i)少なくとも1つの試薬をその上に固定化するために適当な表面性質を有する少なくとも1つの粒子、ii)少なくとも1つの粒子の表面上に固定化するために適当な少なくとも1つの試薬、iii)少なくとも1つの粒子を貯蔵するための第1隔室、iv)第2隔室、ここで液状試料は少なくとも1つの粒子上に固定化された試薬と相互作用することができ、前記第1隔室および第2隔室の各々は隔室と外部との間で液体を通すための少なくとも1つの開口を有する、v)システムの少なくとも一部分を場に暴露させて、前記第1隔室と前記第2隔室との間で少なくとも1つの粒子を動かす手段、およびvi)前記第1隔室と前記第2隔室との間に形成された通路、前記通路はそれを通る少なくとも1つの粒子の前記隔室の1つから他方の隔室への運動を可能とする、からなる。また、関係する方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の技術分野 本発明は、それに対して粒子が敏感である場の使用による、主として分析目的
のためのまたは合成を行うための粒子操作に関する。特に磁場に対して敏感であ
る粒子を考究する。 発明の背景 化学分析および合成装置の開発では試薬の扱いを自動化することが中心課題と
なっている。より高度の自動化は化学分析の可能性を広げ、化学情報を得やすく
する。これは医療診断、環境モニタリング、プロセス制御など詳細な化学情報を
必要とする分野には恩恵となる。一般的に、試薬の扱いはロボット、圧力式フロ
ーシステムまたは電気泳動装置のいずれかによって自動化される。
【0002】 自動化に加えてミニチュア化にも種々の利点がある。たとえばフローコントロ
ールの改善(圧力式の装置は層流領域でしか機能しない)、比表面積の増大によ
るクロマトグラフ分析法(キャピラリー電気泳動法など)の効率化、試薬コスト
の低減、およびセンサーに似た携帯型装置の製造可能性などである。そうした装
置にはマイクロ総分析装置を意味する略語μ-TASが使用されており、化学分析の
あらゆる操作ステップを自動化するマイクロシステムもこれに含まれる。試薬の
扱いを、また最終的には分析をミニチュア化するもう1つのアプローチはフロー
インジェクション分析(FIA)装置である。
【0003】 標的粒子を分析および/または操作するための多数の装置が先行技術としてす
でに説明されている。 WO 98/10267は、分析対象の標的粒子を含む複数の粒子種から成る流体の流れ を種々の流路に迂回させて標的粒子を分離できるようにするフローシステムを開
示している。本発明は流体の動的流れを採用せずに標的粒子を非標的粒子から分
別または分離しようとするものである。本発明によるシステムは、システムを構
成する異なる区画に存在する液体間に対流がほとんど起こらないようなやり方で
粒子を操作することを可能にする。したがって、本発明によるシステムはWO 98/
10267で開示されているシステムのようなフローシステムとは異なる。
【0004】 WO 93/22053はもう1つのフローシステムを開示しており、したがって本発明の
核心にはやはり関連しない。そのうえWO 93/22053で開示されている発明では化 学反応と検出反応が同一区画で起こる。それに対して、本発明では化学反応と検
出反応のための区画を別にしている。これは標的粒子と反応混合物および/また
は試料の、優れた、大幅に改善された分離を容易にする。本発明のもう1つの利 点は、試料中の標的粒子と非標的粒子の分離に続けてさらなる別個の浄化ステッ
プと検出ステップを含むことである。
【0005】 米国特許第4,868,130号は標的粒子を非標的粒子から分離するためのマクロシ ステムを開示している。それはマイクロシステムを開示してはいない。したがっ
て、ずっと多量の試料が必要となり、別々の区画内の液体間にかなり大きな対流
が生じる。本発明は、システムを構成する異なる区画に存在する液体間に対流が
ほとんど起こらないようなやり方で粒子を操作することを可能にするシステムを
開示する。 発明の要約 本発明は場による粒子操作のための、診断法などで検出手段としても使用でき
るマイクロシステムと方法を開示する。特に、本発明によるマイクロシステムは
システムを構成する異なる区画に存在する液体間に対流がほとんど起こらないよ
うなやり方での粒子操作を容易にするマイクロシステムである。
【0006】 特にこのマイクロシステムは、本質的に一方向である流体の流れを採用するこ
となく、またそれに依存することなく、システムのある区画から別の区画への粒
子移動を引き起こす。本発明によるマイクロシステムは、複数の区画を具備する
システムであって、その間を粒子が移動する諸区画が、少なくとも前記移動が起
こる時間の一部分においては実質的に閉じられた、流れのない系としてとらえら
れるようなシステムであると言える。したがって、本発明は実質的に「流れのな
い」液体系における粒子の移動に関連する。この点では、液体試料を安定させお
よび/または対流を一掃する傾向のあるマイクロシステムを採用するのが特に好
ましい。これは、1以上の本質的に静的な「流れのない」液体を具備する前記マ イクロシステム内の粒子移動を改善し、設定可能にする効果もある。
【0007】 本発明によるマイクロシステムは最先端技術の分析および/または検出システ
ムの改良に当たる。本マイクロシステムは感度を高めてあり、また複数の区画を
採用して次の2種類の反応が別々の区画で起こるようにしている:i)場による操 作に敏感な粒子の表面に固定化した特異性試薬a)と細胞外に存在する抗原決定基
および/または免疫決定基などを含む生物細胞またはその一部などのような標的
物質b)の間の化学反応、およびii)互いに反応的に接触している前記標的物質と 前記特異性試薬を検出するための検出反応。
【0008】 単一区画内で対流が生じる可能性のあるマクロシステムには周知の対流問題が
付随するが、それとは対照的にマイクロシステムでは対流問題はたとえ完全には
解消されないとしても緩和されるのが普通である。 すぐに使える使い捨て式マイクロシステムまたはその部品はしばしば使用前に
冷凍貯蔵し、使用化学薬品の品質保全とシステムの有効期限の延長をはかること
になろう。温度は使用直前に使用温度まで引き上げるのが普通であり、この温度
変化はシステム内およびシステムの個別区画内に温度勾配を生じさせる。それは
マクロシステムでは対流を招く結果となるが、本発明によるマイクロシステムで
はそうはならない。
【0009】 マクロシステムではレーザー励起または電流などのような検出手段もまた温度
勾配を発生させ、その結果として対流を発生させる大きな一因となる。マイクロ
システムの場合、こうした影響は実際的な状況の下では皆無ではないにせよ大幅
に緩和される。 さらに、単一区画内に対流傾向がないため、マイクロシステム内の粒子移動を
明確かつ設定可能なやり方で起こしやすくなる。これにより区画ごとの接触時間
の正確な計算がしやすくなり、そのために分析結果の推計的な誤りが著しく減る
【0010】 したがって、本発明は非標的物質からの標的物質の分離の大幅な改善を容易に
する。本発明によれば、生物学的試料などのような試料に含まれる標的物質を、
分析試料の準備に適用されるのが普通である多数の生体外ステップをほとんど介
さずに、検出することが可能である。これは、本発明によるマイクロシステムの
区画に試料をなるべくなら実質的に無操作状態で入れ、前記試料を、磁場などの
ような場による操作に敏感な粒子の表面に固定化した任意の適当な試薬、たとえ
ば抗体、配位子または受容体成分などのような高度の特異性試薬などと接触させ
ることにより実現される。粒子は前記の場により操作されると、複数または単数
の特異性試薬を試料に送達し、そこで各試薬はその試薬との反応性を有する結合
パートナーという形の標的物質と反応的に接触する。
【0011】 場による前記粒子のさらにいっそうの操作により、分析試料に含まれる標的物
質を非標的物質から分離することがで可能である。標的物質へのそれに対して特
異性を有する試薬による接触および標的物質の非標的物質からの分離はなるべく
なら、採取前の前記試料を特徴付けるインビトロ条件をまねた、または少なくと
も機能的に類似した条件の下で行われるようにする。方法の感度を高め、また随
意に標的物質の定量を最適化するために、標的物質の非標的物質からの分離後に
さらに浄化ステップと検出ステップを含めることもできる。試料中の標的物質を
特別に単離すると同時に定量することができれば、特に好ましい。手術前または
中に、たとえば細胞の発生および/または抗体反応を迅速かつ正確にモニターで
きることが決定的に重要となる場合もあろう。これは本発明によるマイクロシス
テムと方法を使用することにより実現可能である。
【0012】 先進的かつ高価な液体取扱いシステムおよびロボットを必要とせずに容易に自
動化しうることも本発明の利点である。したがって、本書で説明しているたとえ
ば生物学的試料中の標的物質を診断する方法は迅速かつ低廉であり、また正確か
つ定量化可能な検査結果をすばやく出してくれる。 本発明は目下の好ましい一実施態様によれば、診断方法と前記診断方法に使用
される使い捨ての、すぐに使える装置を包含する。このマイクロシステムは使い
捨て式なので、分析試料にどのような有害物質が含まれていたとしてもそのすみ
やかかつ効率的な除去が確実にできる。使い捨てマイクロシステムは検査結果が
出る前にでも廃棄することが可能であり、洗浄・除染コストは最小限に抑えるこ
とができる。
【0013】 たとえ本質的にインビトロ条件と類似した条件下での生物学的試料の分析が本
発明の目下の好ましい一実施態様であるとしても、本発明はこの種の分析に限定
されない。本発明によるマイクロシステムと方法の使用による分析に先立って生
物学的試料を含めた試料を数多くのやり方で獲得し処理する方法は当業者には自
明であろう。制御された磁粉操作および測定 本発明の基本概念は、1以上の粒子上に1以上の試薬を固定化させることにより
試薬の扱いをこなし、またその粒子を、それに対してその粒子が敏感である場(
たとえば磁場、重力場、遠心分離法によって実現される見かけの場、または電気
泳動法または誘電泳動法が採用できる電場)により移動させるというものである
。粒子を制御するためには、場はなるべくなら区画内および区画間の所望の粒子
移動を可能にするような高度の再現性と複雑性を備えるように作り出さなければ
ならない。これらの場は明確であることが、粒子移動を制御しやすくするという
意味で、特に望ましい。
【0014】 試薬で被覆された粒子が化学環境の異なる区画の間および内部を制御されたや
り方でタイミングよく移動するよう工夫することによって、多数の分析化学操作
が実行できる。前記区画の機能はさまざまであり、試料の相互作用、測定可能プ
ローブの(粒子表面上の)固定検体との化合、粒子の特異的性質の検出、被覆薬
品の誘導体の製造(合成)または粒子の洗浄などが挙げられよう。
【0015】 粒子の直径はプロセス次第であるが、一般に0.5μm〜1 mmの範囲内である。し
たがって、粒径はたとえば1μm超(2μm超など)、たとえば4μm超(6μm超など
)、たとえば8μm超(10μm超など)、たとえば15μm超(20μm超など)、たと えば25μm超(30μm超、35μm超など)、たとえば40μm超(50μm超など)、た とえば60μm超(70μm超など)、たとえば80μm超(90μm超など)、たとえば10
0μm超(125μm超など)、たとえば150μm超(200μm超など)、たとえば250μm
超(300μm超など)、たとえば400μm超(500μm超など)、たとえば600μm超(
700μm超など)、たとえば800μm超(900μm超など)で、かつ1000μm未満とし てもよい。
【0016】 粒径は一般に1000μm未満とするのが特に好ましい。たとえば0.5μm超で、か つたとえば1μm未満、2μm未満など、たとえば4μm未満、6μm未満など、たとえ
ば8μm未満、10μm未満など、たとえば15μm未満、20μm未満など、たとえば25 μm未満、30μm未満など、たとえば40μm未満、50μm未満など、たとえば60μm 未満、70μm未満など、たとえば80μm未満、90μm未満など、たとえば100μm未 満、125μm未満など、たとえば150μm未満、200μm未満など、たとえば250μm未
満、300μm未満など、たとえば400μm未満、500μm未満など、たとえば600μm未
満、700μm未満など、たとえば800μm未満、900μm未満などの粒径である。
【0017】 粒子はなるべくなら磁気感応性物質(MRM)と随意に1種または数種のコーティ
ング材から成るようにし、粒子には磁気感応性と試薬被覆適性の両方を備えさせ
るようにするとよい。数多くのいろいろな種類の磁粉がダイナル(Dynal)、バ ングズ・ラボラトリーズ(Bangs Laboratories)、ミルテニュイ(Miltenyi)な
どの会社から市販されている。
【0018】 粒子中のMRMの一例としては鉄、ニッケル、コバルトおよび一部希土類元素の 合金、酸化物、硫化物およびホウ化物などが挙げられる。MRMは強磁性、常磁性 または超常磁性のいずれかとすることができる。実施態様によっては、常磁性粉
の使用が、超常磁性粉の使用ならなおさら、好ましい。それらは外部磁場を取り
除くと磁気を失うからである。
【0019】 MRMを取り囲むための物質としては数多くのいろいろな種類のバルク物質が報 告されている。たとえばポリスチレン、でんぷん、デキストラン、ポリメタクリ
ル酸メチルなどである。粒子の試薬被覆にはバルク物質自体、添加剤または表面
改質剤が使用できる。 磁粉は多種類の試薬で被覆することができる。そうした試薬の例は免疫決定基
、抗原決定基、エピトープ;ある種の抗原またはその結合片(分子またはその一
部)を結合するような抗体;2本鎖または1本鎖のDNAまたはRNAまたはLNAまたはP
NA、なるべくならPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)などによる増幅のための鋳型と して、またはハイブリダイゼーション検定に使用できるDNA;薬物受容体;ビオ チンまたはストレプタビジン;キレート;pHまたはレドックス指示薬;所望合成
物の前駆物質などである。試薬は技術上周知のあらゆる固定化法により磁粉に結
合させることができる。固定化法としては、たとえば共有結合、イオン相互作用
、非極性相互作用またはそれらの組み合わせなどが採用されてきた。
【0020】 本発明の他の実施態様では薬品感受性、磁気感応性をもつ真核生物または原核
生物、たとえばマグネトバクテリアを磁粉の代わりに使用する。この種の微生物
は磁気感応性を本来備えているか(マグネトバクテリアまたはデオキシヘモグロ
ビンをもつ赤血球)、または人工的に付与することができる。 本発明を分析に利用する場合、検体は磁粉の試薬被覆と強い関わりがある。試
薬と関わりのある前述の検体としては、酵素、他のたんぱく質、ホルモン、ビタ
ミン、細胞、ヴィーラ、(抗体または薬物受容体によって結合される)薬物;(
DNAプローブまたはRNAプローブによって結合される)DNAおよびRNA;(キレート
剤によって結合される)金属イオン;(pHまたはレドックス指示薬からの)pHお
よび酸化還元電位などがある。区画 区画内に含まれる液体キャリヤーという形態の液体などのような流体は、プロ
セスに関連する所要時間内では隣接区画内の内容物および作用による物理的影響
をほとんど受けない。
【0021】 区画は随意数の入口または出口およびその区画を他区画と相互接続する随意数
の界面を除いて、区画壁により周囲から隔離される。区画壁には液相、固相また
は気相があろう。入口/出口は区画に、その区画が分析/合成システム内で独自
機能を果たすうえで必要とする化学溶液を補給するためのものである。 本発明によれば、代表的な分析または合成システムは数多くのいろいろな種類
の区画から成る。以下にいくつかを例示する。粒子貯蔵/供給区画 分析または合成前には粒子は粒子貯蔵用区画に入れてある。この区画には粒子
の他に、試薬および固定化の長期安定性を確保するためのpH緩衝液や随意の添加
剤が入れてあってもよい。pHは一般に試薬次第で2〜13の範囲内であり、ほとん どの場合には5〜9の範囲内、たとえば5.5〜8.5、6〜8、ほぼ中性pHの6.5〜7.5な
どが好ましい。試料相互作用区画 分析に際して粒子は試料と相互作用させなければならない。この相互作用は「
試料相互作用区画」内で行われる。この区画は一般に試料導入用の1つの入口と1
つの出口、それに粒子供給用界面といっそうの分析を行うための区画に接する界
面の、都合2つの界面を備える。磁粉上の試薬は試料相互作用中に、試料の化学 環境のために変化させられるかまたは試料中の検体と結合することになろう。
【0022】 試料相互作用区画の容量は検体の検出を可能にするような大きさとするのがよ
い。容量の範囲は1 pL〜10 mLとすることができよう。分析の場合、「試料」と いう用語はしばしば未知の液体(または固体または気体)を代表する一定量の液
体(または固体または気体)を指し、未知の液体に含まれている検体が試料中に
も再現可能量含まれているはずだということを前提にしている。
【0023】 試料相互作用区画では次の反応のうち1つが起ころう:磁粉が試料中の検体と 結合する;検体が(試料から分離しないまま)磁粉表面の試薬を変化させる;固
定化された試薬と検体の間に中間種を介して反応が起こる。二次相互作用区画 分析の場合、二次相互作用区画の目的は試料相互作用中の粒子の変化を検出可
能にする反応の実行である。この反応はたとえば、ただしそれに限定されること
なく、検出可能プローブ(蛍光処理した抗体、DNA、キレート、その他)を無変 化の粒子結合試薬、粒子結合試薬に結合した検体、または試料相互作用のために
変化した粒子結合試薬のいずれかに結合させる。
【0024】 合成の場合、二次相互作用の目的は磁粉表面上の試薬を、新分子の形成を目的
に変化させることである。これらの変化としてはたとえば、たんぱく質またはDN
A/RNAのような高分子の制御形成、または薬物または試薬の「治療時点」合成な
どがありうる。区画界面 界面は次のうちいずれかでありうる:2以上の区画の水性液体の混合帯;2以上
の区画の間の気体プラグ;2以上の区画の間の不溶性有機液体プラグ;随意に溶 解し液体に変えられる固体プラグ;2以上の区画の間の起動可能の、または被動 型の膜;2以上の区画の間の破壊可能シール。
【0025】 区画はまた、分析を実行する直前に組み立てるまたは調整することができよう
。これについての興味深い一実施態様は、区画充填用の少なくとも1つの位置、 システム貯蔵用の1つの位置、分析実行用の1つの位置を有することになろう。随
意に、システムへの試料充填用の位置を追加することもできる。 発明の詳細な説明 本発明の特に好ましい一態様は、その中で1以上の粒子の表面に固定化された1
以上の試薬が液体キャリヤー中の検体と接触することができる有効に連結、相互
接続された複数区画のシステムを具備するマイクロシステムに関連し、そのマイ
クロシステムは次の要素で構成される: i) その表面上に1以上の試薬を固定化するのに適した表面特性を備える1以上の 粒子; ii)1以上の粒子の表面上に固定化されるのに適した1以上の試薬; iii) なるべくなら1以上の粒子を貯蔵するための第1区画; iv)その中で液体試料が1以上の粒子の表面上に固定化された試薬と相互作用す る第2区画。前記第1および第2区画はそれぞれ区画と外部の間で液体をやりとり するための、1以上の開口部を有する; v)システムの少なくとも一部分を場にかけて、1以上の粒子を前記第1および第
2区画の間で移動させるようにするための手段;および vi)前記第1および第2区画の間に設けた通路であって、1以上の粒子を前記両区 画の一方から他方へ、そこを通って移動させられるようにした通路。
【0026】 マイクロシステムおよび装置という用語は本書では互換的に使用され、また小
型化されたシステム、または微小規模または中規模環境で作動することのできる
システムという文脈で使用される。 前記システムは前記場の力によって生み出される1以上の粒子の移動を実際的 な状況の下で容易にし、前記粒子移動および/または前記試薬の検体との接触に
際して前記第1区画内の液体キャリヤーおよび第2区画内のもう1つの液体キャリ ヤーに対流が実質的に起こらないようにするのが特に好ましい。
【0027】 本発明によるマイクロシステムおよび/または方法の使用に関連して、理論的
には3タイプの対流が起こりうる。明確にする意味でこれらのタイプの対流を図2
0に図解する。図20は通路73という形の相互接続手段により有効に連結された、2
種類の液体(71および72)を容れた2つの区画を図示している。本発明による流 れとしてとらえられる対流のタイプは(74)として図示しており、両区画を通り
抜ける液体の、実質的に一方向のバルク移動に関連する。本発明によれば、粒子
移動が起こる時間の少なくとも一部分では流れが実質的に存在しない。
【0028】 仮にたとえば液体71、72が分離されていて、密度が異なるとしたら、区画間対
流(75)という現象が起ころう。これは図20では液体間の通路を横断する楕円形
のバルク移動として示している。 同一区画内の対流は区画内対流(76)といい、たとえば区画内に熱勾配が生じ
たときなどに起こる。区画を小型化すると一般に、本書で前記のように規定した
間対流および内対流は減少および/または解消する。
【0029】 液体の密度差は好ましくは約30%以下、好ましくは約20%未満、もっと好ましく
は約10%未満にし、また本発明の最も好ましい一実施態様ではほとんどなくなっ ている。 区画は好ましい一実施態様では、直径または横断面に比して割合長い管である
。横断面は好ましくは約1 cm未満、もっと好ましくは約1000μm〜約10μm、もっ
と好ましくは約800μm〜約100μm、最も好ましくは600μmにする。「微小規模」
という用語はこうした小横断面を指す。対流を最小限にする意味で横断面は小さ
く抑えるのがよい。本発明に関連する区画は微小規模であるため、乱流を伴わな
い流れが存在しうることに注目すること。
【0030】 区画の長さは任意の好都合の長さでよいが、好ましくは約1 m〜0.05 cm、もっ
と好ましくは約10 cm〜1mm、さらにもっと好ましくは約5 cm〜1 cm、最も好まし
くは約2 cmである。 1以上の粒子の、たとえば区画内または区画間の移動速度は好ましくは約1μm/
s〜約1 cm/s、もっと好ましくは約2μm/s〜約1 mm/s、さらにもっと好ましくは 約3μm/s〜約100μm/s、なるべくなら約5μm/s〜約50μm/sであり、本発明の最 も好ましい一実施態様では約30μm/sである。
【0031】 液体の速度は好ましくは粒子速度の約1/10以下、もっと好ましくは粒子速度の
約1/100以下であり、一最良態様では液体の速度はゼロである。 本発明による実験の所要時間は数秒間ないし数時間の幅がある。それはなるべ
くなら約30分未満、好ましくは約2分〜約10分であり、一最良態様では約3分であ
る。当業者は過度の実験をまたずにこの所要時間を調整することができよう。よ
り長い所要時間はより長い反応時間を意味し、より短い所要時間はより迅速な実
験を意味する。粒子濃度は粒子の整列に要する時間との兼ね合いをはかるとよい
。この兼ね合いは、区画の充填に使用される実際の経路構造、磁石の配置、磁粉
およびポンプシーケンスに左右される。
【0032】 本発明による液体はさらに、たとえば温度や密度などに起因する前記液体間の
物理的差異などによる区画間または区画内対流に寄与する液体の傾向を表すレイ
リー(Rayleigh)数によっても特徴付けられよう。レイリー数が1700程度を下回
ると、分離された状態の液体は、より冷たい(より重い)液体が上層にある場合
でも準安定となろう。レイリー数はたとえば液体のより温かい部分とより冷たい
部分の間の距離の3乗に比例するため、距離の短縮につながる小型化はシステム に高い安定化効果を及ぼすだろう。
【0033】 本発明のもう1つの好ましい態様では、その表面上に1以上の試薬を固定化して
成る粒子を、複数の有効に連結された区画を具備するシステムから成るマイクロ
システムに容れた液体試料の中に移動させる方法が提供され、前記方法は次のス
テップから成る: i) その表面上に1以上の試薬を固定化した1以上の粒子を準備する、および ii)前記粒子を第1区画に入れる、および iii) 前記第1区画に液体キャリヤーを入れる、および iv)さらなる液体キャリヤーを第2区画に入れる、および v)前記マイクロシステムを、その場に対して敏感である1以上の粒子に力を及 ぼす場にかける、および vi)前記力によって、1以上の粒子を前記第1区画内の前記液体キャリヤーから 前記第2区画内の前記さらなる液体キャリヤーの中に移動させ、前記力により生 み出される1以上の粒子の前記移動が、粒子移動および/または前記試薬の検体 との接触に際して前記液体キャリヤーおよび前記さらなる液体キャリヤーの対流
が実質的に起こらないように行われるようにする、および随意に vii) 前記さらなる液体キャリヤーに含まれる検体を、1以上の粒子の表面上の前
記試薬と接触させる。
【0034】 前記マイクロシステムの前記第1および第2区画は1以上の粒子の前記移動が起 こる時間の少なくとも一部分において実質的に閉じられた、流れのない系を形成
するようにするのが特に好ましい。 本発明のこの態様の一実施態様では、前記さらなる液体キャリヤーは前記試薬
による接触を受けることのできる検体を包むと推定される分析用試料である。し
たがって、この方法は一実施態様では、前記さらなる液体キャリヤーに含まれる
検体を1以上の粒子の表面上の前記試薬と接触させるステップをも含む。
【0035】 本発明のこの態様による特に好ましい一実施態様では、この方法は前記液体キ
ャリヤーと随意に一定量の前記さらなる液体キャリヤーを含む前記第1区画内の 前記検体の洗浄および/または浄化および/または検出という少なくともさらに
もう1つのステップを含み、その場合、前記一定量の前記さらなる液体キャリヤ
ーは前記検体の前記洗浄および/または浄化および/または検出ステップの効果
を妨げないものとし、前記方法は前記さらなる液体キャリヤー中の前記分析用試
料の中に含まれる前記検体に接触する前記試薬を前記第2区画内の前記さらなる 液体キャリヤーから前記液体キャリヤーを入れた前記第1区画の中へ移動させる さらになおもう1つのステップを含む。
【0036】 本発明のもう1つの好ましい態様では、その表面上に1以上の試薬を固定化して
成る粒子を、複数の有効に連結された区画を具備するシステムを具備するマイク
ロシステムに容れた液体試料の中に移動させる方法が提供され、前記方法は次の
ステップから成る: i)その表面上に1以上の試薬を固定化した1以上の粒子を準備する、および ii)前記粒子を第1区画に入れる、および iii) 前記第1区画に液体キャリヤーを入れる、および随意に iv)前記さらなる液体キャリヤーに含まれる検体を、1以上の粒子の表面上の前 記試薬と接触させる、および v)さらなる液体キャリヤーを第2区画に入れる、および vi)前記マイクロシステムを、その場に対して敏感である1以上の粒子に力を及 ぼす場にかける、および vii) 前記力によって、前記第1区画内の前記液体に接触する試薬を含む1以上の
粒子を前記第2区画内の前記さらなる液体キャリヤーの中に移動させ、前記力に より生み出される1以上の粒子の前記移動が、粒子移動および/または前記試薬 の検体との接触に際して前記液体キャリヤーおよび前記さらなる液体キャリヤー
の対流が実質的に起こらないように行われるようにする。
【0037】 本発明の粒子を移動させる方法に関連する実施態様は本書および特許請求の範
囲で説明するようなマイクロシステムを使用して実施するのが好ましい。 この方法の特に好ましい一実施態様では、液体キャリヤーは前記試薬による接
触を受けることのできる検体を含むと推定される分析用試料である。したがって
、この方法は前記液体キャリヤーに含まれる検体を1以上の粒子の表面上の前記 試薬と接触させるステップを含む。
【0038】 本発明による好ましい一実施態様では、さらなる液体キャリヤーは前記第2区 画に、1以上の粒子上の前記試薬による接触を受けている前記液体キャリヤー中 の前記検体に先だって、または前記検体と同時に導入される。もう1つの好まし
い実施態様では、前記粒子と前記液体キャリヤーは前記第1区画に、少なくとも 本質的に同時に、または順序は問わず逐次に、導入される。
【0039】 粒子は使い捨てであるのが好ましく、また粒子は前記第1区画への導入に先立 って、冷凍、凍結防止または冷凍乾燥した状態などのような長期貯蔵安定状態か
ら再生可能であるのがもっと好ましい。 液体キャリヤーおよび/またはさらなる液体キャリヤーはなるべく、水、塩水
、生理学的に許容可能な任意の水性溶剤、薬学的に許容可能な任意の水性溶剤、
任意の有機溶剤、およびそれらの任意の混合物から成る群より選択する。
【0040】 試薬はなるべく、核酸(DNA、RNA、LNAまたはPNA分子、およびその派生物また
は一部など)、ポリペプチド(ペプチドやエピトープなどポリペプチドの派生物
または一部を含む)、受容体成分(サイトカインやリンホカインなどのような細
胞分化因子を結合することができる受容体など)、抗体(キメラ抗体、ヘテロダ
イマー抗体、モノクローナル抗体、それらの結合片など)から成る群より選択す
る。検体が試薬に結合するとその結果として検出可能信号を生じる試薬系、たと
えばパーキン・エルマー(Perkin Elmer)社のタック(Taq)などは好ましい試 薬系の1種である。
【0041】 本発明による方法の一実施態様は、前記試薬による接触を受けた検体の洗浄お
よび/または浄化および/または検出という、少なくとも1つのさらなるステッ プを、そのステップが前記第1区画で行われない限りで、含むのが特に好ましい 。 また、1以上の粒子の、それに対して前記粒子が敏感である力により生み出さ れる移動は、粒子の移動および/または前記試薬による検体との接触に際して前
記液体キャリヤーおよび/または前記さらなる液体キャリヤーの対流が実質的に
起こらないように行われるようにするのが好ましい。
【0042】 前記液体キャリヤーまたは前記さらなる液体キャリヤー中に存在し前記試薬に
より検出可能である検体はなるべく、細胞、ウィルスや寄生体を含む病原体、そ
れらの任意の部分または組み合わせから成る群より選択される生物学的有機体ま
たはその一部とする。 前記有機体は哺乳類の有機体、たとえばヒトまたは動物のヒト細胞または動物
細胞およびそれらの任意の派生物などのようなヒトまたは動物の有機体、または
ヒト細胞または動物細胞内に宿りまたはそうした細胞内で増殖する能力をもつ寄
生菌類を含むウィルスまたは寄生体、またはそれらの派生物であることが特に好
ましい。前記の細胞、ウィルスまたは寄生体は病原性または潜在的致死性である
ことが好ましい。
【0043】 前記有機体は真核微生物または原核微生物などのような微生物でもよく、この
場合もまた病原性微生物および/または潜在的致死性微生物が特に好ましい。病
原性および潜在的致死性という用語は当業者なら、そうした病原性および/また
は潜在致死性の微生物がたとえばヒトまたは動物の体内に宿った後で、たとえ本
格的な病気または重病を引き起こさないにしても少なくとも痛み、炎症および有
害感染を引き起こす特性として容易に認識できる。しかし、検体は所定の細胞タ
イプまたは細胞株または分化細胞株、たとえばがん細胞株または転移の発現など
を指示する抗原または抗体でもよい。
【0044】 本発明の興味深い一実施態様では、前記区画のうちの少なくとも1つの中で、 所定温度での複数の熱循環反応、たとえば核酸のアニールに適した反応、核酸の
合成に適したエクステンション反応、合成された2本鎖の核酸を分離するのに適 した変性反応などにより生物学的化合物を増幅する方法を実行するさらなるステ
ップを含む、本発明に基づく方法が提供される。
【0045】 本発明の特に興味深い一態様は、試料中の検体を検出することにより個体の健
康状態を診断する方法に関連し、 前記診断方法は、前記個体から試料を準備することと前記試料中に、その存在
が前記個体の前記健康状態を示唆する検体を検出する方法とから成り、 前記検出方法はさらに次のステップから成る: i)その表面上に1以上の試薬を固定化して成る粒子を、有効に連結された複数 の区画から成るシステムを具備するミクロシステムに含まれる液体試料の中へ、
本書および特許請求の範囲で説明している任意の方法に基づく方法により、移動
させる ii)前記試薬を、前記液体キャリヤーまたは前記さらなる液体キャリヤーという
形をとる試料に含まれる前記検体に接触させ、もって次の目的を果たすようにす
る: iii) 前記試薬による接触を受けた前記検体を診断のために検出する、および iv)前記健康状態を診断する。
【0046】 本発明のさらにもう1つの好ましい態様では、その表面上に1以上の試薬を固定
化した粒子を、第1区画と第2区画を相互接続させ各区画に開口部を設定して成る
システムに容れてある液体試料の中へ移動させる方法が提供され、その方法は次
のステップから成る: その表面上に1以上の試薬を固定化した1以上の粒子を第1区画に入れる; 液体試料を第2区画に入れる; 前記システムを、それに対して前記の1以上の粒子が敏感である場にかけて、 その1以上の粒子を前記の場から受ける力によって第2区画内へと移動させ、前記
の1以上の粒子上の試薬が第2区画内の液体試料の内容物と相互作用するようにし
、また前記移動と前記相互作用に際してシステム内の液体に対流が実質的に起こ
らないようにする。
【0047】 本発明はまた、右に説明した方法がその中で実施されるシステムを具備する装
置にも関連する。 本発明による装置は、その中で液体試料の内容物が1以上の粒子上に固体化さ れた1以上の試薬と相互作用する区画システムを具備し、次の要素で構成される : その表面に1以上の試薬を固定化するのに適した表面特性を有する1以上の粒子
; 1以上の粒子の表面に固定化されるのに適した1以上の試薬; 前記の1以上の粒子を貯蔵するための第1区画; その中で液体試料が前記1以上の粒子上に固定化された試薬と相互作用する第2
区画。第1、第2区画はそれぞれ各区画と外部の間に液体を通すための少なくとも
1個の開口部を有する; 少なくともシステムの一部を場にかけて、1以上の粒子が第1区画と第2区画の 間で移動させられるようにするための手段;および 1以上の粒子がそれを通って一方の区画から他方の区画へと移動させられるよ うにするための、第1区画と第2区画の間に設けた通路。
【0048】 システムの第2区画は区画と外部の間に液体を通すための第2開口部をさらに具
備し、第2区画内の液体をシステムの他区画の内容物に影響を与えることなく別 の液体で入れ替えられるようにしてもよい。 好ましい一実施態様では、システムを場にかけるステップが、システムの少な
くとも一部がかけられることになる場を発生させるための場発生手段をシステム
に配置するステップを含む。
【0049】 システムを場にかけるステップは、たとえば電磁石をシステムに配置すること
により磁場を発生させ、また電磁石を電流で作動させことによりシステムに磁場
をかけるステップを含んでもよい。 磁気システムは1個以上の磁石または電磁石で作り出すことができる。磁場発 生手段はシステム内に組み込んでおいても、外部から適用してもよい。磁場は定
常型(固定永久磁石またはDC電磁石などの場合)でも変動型(AC電磁石、可動永
久磁石または可動DC電磁石の場合)でもよい。
【0050】 区画システムの内面または外面に強磁性、反磁性、常磁性または超常磁性の材
料を蒸着したゾーンを設ければ、磁場を絞ったり歪めたりすることができる。 粒子速度は区画寸法の増大、粒径の減少および磁性材濃度の低下に伴い低下す
る。したがって、区画寸法を比較的小さくし、粒径を比較的大きくすれば、より
単純な、より低電力消費の磁気システムが可能になる。
【0051】 永久磁石または電磁石からの定常磁場内の磁粉速度は、磁粉が磁石に接近する
につれて加速しよう。ほぼ一定の磁粉速度は、磁粉の接近に応じて磁石を動かす
ことにより、または電磁石の電流を小さくすることにより、実現することができ
る。 もう1つの実施態様では、システムを場にかけるステップがシステム内に液体 と電気的に接触した2個の電極を配置し、2個の電極間に電位差を与えることによ
りシステムを場にかけて、前記1以上の粒子を電気泳動で移動させるようにする ステップから成る。
【0052】 システムを、システムの遠心分離を行うことにより見かけの場にかけて、前記
1以上の粒子が移動するようにしてもよい。または、たとえば前記1以上の粒子の
移動が必要とされるときにシステムの上下を反転させることによりシステムを重
力場にかけてもよい。重力場の場合には、前記1以上の粒子は、その粒子にかか る浮力と重力の関係次第で重力場に対して近づくかまたは遠ざかる動きをするだ
ろう。
【0053】 前記1以上の粒子の移動に関連する方法のステップを実現可能にするために、 前述した場のうちの任意の1つを単独で、または1以上の他の場との組み合わせで
、システムを具備する装置に適用してもよい。したがって、前記1以上の粒子は 、前述の場を単独でまたは組み合わせて使用することにより移動させてもよい。 粒子を液体試料の中に移動させる方法はさらに、前記1以上の粒子の特性を相 互作用中におよび/または相互作用後にモニターするステップを含む。本発明に
よる装置は、1以上の粒子の表面に固定化された1以上の試薬の特性を検出するた
めの検出手段を具備してもよい。
【0054】 これらの特性にはたとえば、適当な対物レンズと組み合わせた光電子倍増管ま
たはCCDアレーにより検出される蛍光特性、またはホール(Hall)センサーで検 出される磁気特性がある。 区画内の化学特性の検出には技術上周知の任意の化学検出方法を採用してよい
。本発明によれば、ルミネセンス法(蛍光、リン光、化学または生物ルミネセン
ス)が特に好ましい。蛍光とリン光に関しては、区画を透明にして関連分子の電
磁励起と発光が検出器に到達しうるようにする必要がある(外部検出源および励
起源の場合−これらは内蔵させてもよい)。さらに、蛍光(励起状態が長続きし
ない分子)を検出するときは、測定分子の波長内で非自己蛍光である区画材料が
好ましい。
【0055】 検出システムは、粒子が検出容量を通過する際に測定してもよいし、粒子を特
定区域で着定させて測定してもよい。後者のアプローチは高S/N比の共焦点蛍光 顕微鏡による検出を可能にする。 これらの光学的方法の代替方法として、伝導率測定、電流測定および電位差測
定などのような電気化学的検出方式がある。これらの測定のための外部または内
蔵電極を区画内検出に使用してもよい。表面波検出器などの他タイプの検出器を
使用してもよい。
【0056】 このシステムを具備する装置は本発明によれば、システムの少なくとも一部に
場をかけるよう適合させた少なくとも1個の場発生手段を具備し、前記1以上の粒
子は発生させる場に敏感な物質で少なくとも部分的には構成される。発生させる
場は磁場でもよく、その場合には場発生手段は少なくとも1個の電磁石および/ または少なくとも1個の永久磁石を具備することになろう。
【0057】 あるいは、装置はシステム内の液体と電気的に接触した2個の電極を具備する 場発生手段を具備して、両電極間に電位差を与えることにより場発生手段を起動
し、また1以上の粒子を電気泳動で移動させるようにようにする。 本発明のさらにもう1つの実施態様では、装置はシステム内の液体と電気的に 接触していない2個の電極を具備して、両極間に電位差を与えることによりその 場発生手段を起動し、また1以上の粒子を誘電泳動で移動させるようにする。
【0058】 本発明のさらになおもう1つの実施態様では、装置は前記1以上の粒子を通路で
結ばれた区画間で前後に移動させられるよう適合させた場発生手段を具備する。 随意に、システムは前記1以上の粒子の性質を検出するための、第2区画と相互
接続された第3区画をさらに具備し、また方法は前記1以上の粒子を第3区画内へ と場により移動させて、その粒子が第3区画に入ったときに粒子の性質のモニタ リングを実行できるようするステップをさらに含む。
【0059】 1以上の粒子上に固定化された1以上の試薬の性質を検出するための随意の第3 区画は、次の要素から成ってもよい: 区画と外部の間に液体を通すための開口部; 区画の外部から内部に光を通すよう透明にした区域; 第2区画と第1区画の間に設けて、両区画間を粒子が移動できるようにした通路
;および 少なくともシステムの一部を、前記1以上の粒子を第2区画と第3区画の間で移 動させられるよう適合させてある場にかけるための手段。
【0060】 このシステムは、第2区画と相互接続された二次相互反応区画をさらに具備し てもよい。この場合、方法はモニタリング・ステップの前に、前記1以上の粒子 を場によりシステムの二次相互反応区画内へと移動させ、また前記1以上の粒子 を二次相互作用区画内の液体と相互作用させて、試薬と液体試料の内容物との相
互作用の結果を検出手段により検出できるようにするステップをさらに含んでも
よい。
【0061】 同様にして、またやはり本発明によれば、このシステムは任意の他区画と相互
接続された洗浄区画をさらに具備してもよい。この場合、方法は前記1以上の粒 子を場によりシステムの洗浄区画内へと移動させ、その粒子を洗浄区画内の液体
と相互作用させて、その粒子から好ましからざる物質を除去できるようにするス
テップをさらに含んでもよい。
【0062】 本発明による装置は前述したタイプの区画の1個以上の任意の組み合わせを具 備してもよい。 本発明によるシステムを構成する区画の1つは随意に、特定波長の電磁放射線 を前記区画内の液体に到達させ光活性化作用を引き起こすように適合させてもよ
い。方法はこの場合、1以上の粒子を、光活性化作用を引き起こすのに適した波 長の電磁放射線にさらすステップをさらに含んでもよい。
【0063】 前述の諸装置および方法に使用される1以上の粒子は本発明の好ましい実施態 様では平均粒径が1〜200μm、もっと好ましくは1〜50μm、最も好ましくは2〜20
μmとなろう。 前記諸区画の横断面寸法は前述の諸装置および方法という本発明の好ましい実
施態様では100〜1000μmの範囲内、もっと好ましくは100〜600μmの範囲内、最 も好ましくは200〜500μmの範囲内となろうが、横断面寸法の少なくとも1つはも
っと狭い範囲の35〜100μmとなろう。
【0064】 本発明による装置はなるべくなら非磁性材および/または非自己蛍光材である
素材、たとえばトーパス(Topas)で製造する。 区画はなるべくなら区画の機能を妨げないような素材で作る。区画素材は区画
の内容物を変質させたり、区画の内容物によって変質させられたりしてはならな
い。一般的な区画素材はポリマー(ミルド材、射出成形材など)、ガラス、セラ
ミックスとすることができる。
【0065】 システムを具備する装置内の区画間の相互接続手段は本発明のいくつかの実施
態様では、諸区画の内容物が検査前に混じるのを防ぐために検査実施前に起動に
よって開かれるまでは閉じられている。 相互接続手段は、起動前には固体である材料を用いて閉止しておき、諸区画か
ら成るシステムの少なくとも一部を、閉止材料が液体になるまで加熱することに
より起動させるようにしてもよい。
【0066】 もう1つの方法として、相互接続手段の起動は諸区画の物理的な位置調整によ り行ってもよい。 加熱や温度測定のための電極および光を区画内に導き入れたり光を区画外へ導
き出したりするための光導体などのように追加の特徴を含めてもよい。 区画には試薬の他に多様な添加剤を入れてもよい。そうした添加剤の機能の一
例としては、pH安定化剤、粘性調整剤、防腐剤(微生物対策など)、表面張力調
整剤などが挙げられるがそれだけに限らない。
【0067】 本発明はさらに、容器に入った液体の内容物を分析する方法に関連し、その方
法は次のステップを含む: a) 磁場または電場などのような場に対して敏感な物質から少なくとも部分的に は成りその表面に1以上の試薬を固定化させてある複数の粒子を液体と混合して 、液体の少なくとも一部分において実質的に均一な粒子分布が得られるようにす
る b) 粒子上に固定された試薬を液体の内容物と相互作用させる c) それに対して粒子が敏感である場を容器の少なくとも一部分にかけて、1以上
の粒子を、容器の開口部を通して移動させ容器から抽出するようにする d) 前記1以上の粒子を、液体で満たされた通路を通してその粒子上の試薬の性質
を検出するための検出手段へと移動させる、および e) 前記1以上の粒子上の試薬の性質を検出して、その性質が相互作用のために変
化したかどうかを判定し、もって液体の分析を行えるようにする。
【0068】 ステップ(c)ないし(e)は所定時間の経過後に少なくとも1回反復し、液体が絡 む継続プロセスをモニタリングを行えるようにしてもよい。 本発明はまた、磁性の異なる粒子を弁別するためのシステムに関連し、そのシ
ステムは次の要素から成る: 粒子の磁性を検出するための、また第1測定容量内に含まれた粒子の磁性に応 じて出力を与えるように適合させた、ホール・センサーなどのような第1検出手 段; 第1検出手段により検出可能である磁性を備えた物質から少なくとも部分的に は成る粒子群であって、その粒子群は磁性の異なる2以上の小粒子群で構成され ているため、第1検出手段からの前記出力が、検出された粒子がどちらの小群に 属するかについて重要な示唆を与えてくれるような粒子群; 第1検出手段により粒子の磁性が検出される際に、その粒子を中に含んでいる 液体;および 粒子をその中に含んでいる液体を第1測定容量の中へと導くための流路を内部 に設けた部材。液体の流量は、1度に1個の粒子が第1測定容量を通過するように 制御される。
【0069】 磁性の異なる粒子を識別するためのシステムに含まれる粒子は、その表面に1 以上の試薬を固定化するのに適した表面特性を備え、かつ各小群内のかなりの数
の粒子上に試薬を固定化していて、各小群が特異性試薬を割り当てられ、かつ2 以上の小群が異なる特異性試薬を割り当てられるようにし、もって液体試料の内
容物の少なくとも2種類の特異性試薬で分析が行えるようにする。
【0070】 磁性の異なる粒子を識別するためのシステムはなるべくなら、第2測定容量内 に含まれる粒子上に固定化された試薬の特性を検出するための第2検出手段を具 備していて、液体試料の内容物と粒子の相互作用に際して前記の性質が変化した
かどうかを判定し、もって液体試料の内容物の分析が行えるようにするとよい。
なるべくなら第2測定容量の配置と粒子をその中に含む液体の流量制御は、第1測
定容量を1度に1個通過する粒子が第2測定容量をも1度に1個通過するように行う 。
【0071】 粒子が第1および随意に第2測定容量を1度に1個通過するように流量を制御する
ためには、部材内に設けた流路は随意に、1以上の緩衝液を、粒子をその中に含 む液体の流れと平行の流路に入れるための手段を具備してもよい。 図面の詳細な説明 図面をより詳細に後述する。図面の目的は本発明を図解することであり、そし
て図面は本発明の好ましい態様を単に提示することを意図する。
【0072】 粒子上の力 第1図は、液体系において磁気粒子1に作用する力を示す。Fmは粒子と磁石2と の間の磁力である。Ffは動く粒子1に作用する液体からの摩擦力であり、Fgは粒 子1に対する重力であり、そしてFipは粒子1間の磁気引力である。粒子1は液体系
を拘束する壁と接触していないと仮定する。しかしながら、本発明と関連して考
えることができるすべての場合について、この仮定は有効でないことがある。液
体を理想的であると仮定する。流体中で動く粒子にストークスの法則が適用され
ると考える。これからの偏りは、本発明の実施範囲を制限しないであろう。
【0073】 水平運動 磁石2と粒子1との間の引力による磁石2への粒子1の運動は水平運動と呼ばれる
。その運動に関係する2つの力は、磁力Fm(磁石2と粒子1との間)および摩擦力Ff(
粒子1と液体との間)である。 単一粒子に対する磁力を支配する方程式は、下記のように記載される:
【0074】
【数1】
【0075】 ここでNferは粒子1中の磁鉄鉱片の数であり、Vferは磁鉄鉱片の平均体積であり 、そしてχferは磁鉄鉱の正味の磁化率(χfer−χliquid)である。さらに、μ0 は真空透過率であり、そして∇B2は磁石2の磁場の平方の勾配である。 取り囲む流体に関する粒子1の運動についてのレイノルズ数が0.2より小さい場
合における、粒子1に作用する摩擦力Ffはストークスの式から見出すことができ 、この式は下記のように液体中の球形粒子1の粘性抵抗力または摩擦力を与える :
【0076】
【数2】
【0077】 ここでRは粒子1の半径であり、ηは粘度(ポアズ)であり、そして∇vは液体に関 する粒子の速度である。 粒子1は、下記のように準定常状態であると仮定される、最も関係する状況で あることができる:
【0078】
【数3】
【0079】 FmおよびFfをそれらの同等の表現で置換することによって、下記の方程式が達
成される:
【0080】
【数4】
【0081】 これから流体に関する粒子1の速度は容易に取り出される:
【0082】
【数5】
【0083】 寄生運動 分析の目的に不必要な粒子1の運動は寄生運動と呼ばれる。これらの例は粒子1
の重力沈降、粒子1間の磁気引力および液体中の対流であるが、これらの運動は ある状況、例えば、粒子が重力により動かされる場合、において望まれる。重力
による沈降のみが下記のにおいて処理される。
【0084】 2つの力が重力沈降に関係する。一方は液体中に懸濁した粒子1に作用する力で
あり、そして他方は粒子1と液体との間の摩擦である。 アルキメデス方程式に従うと、液体中に懸濁した粒子1に作用する正味重力は 次の通りである:
【0085】
【数6】
【0086】 ここでρpおよびρは、それぞれ、粒子1および液体の密度であり、Vpは粒子1の 体積であり、そしてgは重力加速度である。 沈降する粒子1の定常状態の速度は、下記の方程式から計算することができる :
【0087】
【数7】
【0088】 力をそれらの式で置換すると、下記の方程式が得られる:
【0089】
【数8】
【0090】 球形粒子1の体積をVp=4/3×π×R3とすると、沈降速度は下記のように表すこ
とができる:
【0091】
【数9】
【0092】 沈降の第1例はリン酸塩緩衝液中のダイナル(Dynal)M-280粒子について与えら れる。直径2.8μmおよび密度1300kg/m3の粒子1は、密度1000kg/m3および粘度1cP
(10-3kg/(m-1s-1))で水中に懸濁される。これは下記の沈降速度を与える:
【0093】
【数10】
【0094】 沈降の第2例は、密度1240kg/m3および粘度約30cPでスクロース緩衝液中のダイ
ナルM-280粒子について与えられる。この場合において、沈降速度は下記である ことが見出された:
【0095】
【数11】
【0096】 例えば、磁気粒子が位置するチャンネルより上に配置された磁石で、重力に反
作用することによって、重力沈降を減少させることができる。 磁気粒子の取扱いの初期試験に使用されてきているシステムは、第2図〜第9図
に試験結果と一緒に示されている。第2図は使用されたフローチップ3を示し、こ
れは双方ともPMMAから作られた上部4(8×40×15mm)および蓋5(2×40×15mm)から
なる。H形チャンネル6を上部4の表面の中にフライス削りした。チャンネル6は深
さ400μmおよび幅400μmを有する。H形チャンネル6は30mmの長さであり、そして
相互に連結するライン7は5mmの幅である。Hの4末端の各々に直径1.4mmの孔8を開
けた。1本の外径1/16インチおよび直径0.8mmのチューブを各孔の中に挿入して、
外部からチャンネル6への液体インターフェースを形成した。上部4のフライス削
りされた表面をアセトンで濡らし、蓋5と一緒にプレスした。上部4および蓋5の 組合わせを第2図の右に示す。チャンネル内をモニターするために、光検出のた めに光電子増倍管を装備した蛍光顕微鏡9を設ける。
【0097】 第3図は、液体充填チャンネル6に関する磁石の位置決定を示す。必要に応じて
、粒子1を相互連結チャンネル7の中で前後に動かすことができる力を一次磁石10
が提供できるような方法において、一次磁石10を配置する。好ましくは、電磁石
10を使用し、これは長さ80mmおよび直径6mmの鉄心と、外径0.5mmの銅線の約400 本巻線とからなる。電磁石10の端表面に、少なくとも0.22テスラ(3.1Vの電圧お よび3.3Aの電流)の磁束密度を達成することができる。一次磁石10をフローチッ プ3の相互連結チャンネル7にできるだけ密接させて配置して、粒子1に対する磁 石10からの作用を最適化する。
【0098】 粒子1の沈降を防止するカウンター手段として二次磁石11を設け、そして二次 磁石11はゴウドスミット(Goudsmit、オランダ国)からのサマリウムコバルト永久
磁石11(10×6×30mm)である。粒子1に対する二次磁石11からの力は重力に対して
反対方向である。永久磁石11の表面における磁束密度は0.5テスラである。二次 磁石11をH形チャンネル6よりほぼ25mm上に配置して、粒子1の沈降を減少させる 。
【0099】 隔室の充填およびアッセイ手順を自動化するために、コンピュータでコントロ
ールする流れ注入システムを構成した。第4図はフローチップ3を含むシステムの
略図を示す。実線12は、適当な取付部品とともに、外径1/16インチおよび内径0.
8mmのPFTEテフロンのチューブを示す。このチューブは、異なる構成部分間の液 体連絡を提供する。破線13は、パーソナル・コンピュータ14と種々の構成部分と
の間のデータ通信を提供する、データ通信手段を示す。H形チャンネル6を通して
液体を推進するために、2工程電動機駆動注射器ポンプ15、16を使用した。液体 を正確に制御するために、例えば、緩衝液を溜18からポンプ15の1つに充填し、 粒子懸濁液を懸濁バイアル19から吸引し、そしてフローチップ3の個々の出口を アドレスするために、3つの三方弁17を使用する。
【0100】 磁石10(ただ1つが示されている)および検出システム9もまた第4図に示されて いる。すべての能動構成部分は、多機能カードを装備するパーソナル・コンピュ
ータ14に結合されている。多機能カードおよびコントロールソフトウェアは、ナ
ショナル・インスツルメンツ(National Instruments、米国)からのものである。 本発明の実験において使用する粒子はダイナル社(Dynal AS、ノールウェー国) からのものである。粒子は約1.3g/mlの密度を有し、超常磁性である。粒子はそ れらの表面上に固定化されたストレプトアビジンを有し、これはビオチン結合試
薬およびアミノ反応性色素とのカップリングを可能とする。
【0101】 下記の規定に従い、粒子を蛍光イソチオシアネート(FITC)で標識化した:10mg
のFITCを1mlのジメチルスルホキシド中に溶解した。1000μlの磁気粒子懸濁液を
暗色デュラン(duran)ガラスフラスコに移し、10mlの炭酸塩緩衝液pH9.5(0.1m)お
よび500μlのFITC溶液を添加した。この混合物をよく震盪し、室温において12時
間反応させた。液体からのバックグラウンドの蛍光が検出されなくなるまで、連
続的に洗浄しかつ粒子を洗浄液から磁気的に分離することによって、非結合FITC
/フルオレセインを標識化粒子から除去した。洗浄プロセスのためにかつ特性決
定の不活性緩衝液として、リン酸塩緩衝生理食塩水pH7.4(0.1M)を使用した。最 終実験のために、製造貯蔵液の有効希釈は1/330であり、0.03mg/mlの粒子を与え
た。
【0102】 特性決定実験に使用した隔室の複合体を第5図により詳細に示す。H形チャンネ
ル6は、粒子を供給する隔室20、粒子の性質を検出する隔室21および試料を相互 作用させる隔室7からなる。最も急な勾配の磁場が試料を相互作用させる隔室7を
通過するような方法において、H形チャンネル6の外側に2つの一次磁石22、23を 配置する。粒子懸濁液を入口24の中に送り、隔室の出口25を通して使用済み懸濁
液を抜き出すことによって、粒子を供給する隔室20を補充する。外部弁(図示せ ず)を使用して、入口24、26および出口25、27を個々にアドレスすることができ 、これは隔室の柔軟な充填を可能とする。
【0103】 懸濁粒子1はそれらが懸濁している液体よりも高い密度を有するが、浮力は二 次磁石11により部分的に無効にされる。特性決定実験において、試料を相互作用
させる隔室7はビーズの蛍光性質を変更しない緩衝液で充填される。 検出隔室21中の検出ウィンドウ28は、第5図において黒色の長方形ボックスと して表示されている。検出ウィンドウ28の実際の形状は、蛍光顕微鏡の光電子増
倍管の前のピンホールにより定められる。
【0104】 1つの実験を実施する手順は第6A図〜第6D図に記載されている。隔室が含有す ると仮定される液体で、隔室をまず充填する。検出隔室21および試料を相互作用
させる隔室7をリン酸塩緩衝液で充填し、引き続いて粒子を供給する隔室20を粒 子1の懸濁液で充填する。第6A図は、すべての隔室が補充されている状態を図解 する。
【0105】 第1磁気作用は粒子を供給する隔室20中の粒子1を整列させることである。これ
は一次磁石22をオンにして供給隔室20に近接させることによって達成される。15
秒より短い時間内に、粒子1は第6B図に示すように整列される。次の工程は整列 磁石22をオフにし、一次磁石23をオンにすることであり、これは粒子1を試料と 相互作用させる隔室7に進行させ、この工程は発射と呼ぶ。より大きい粒子およ び粒子凝集物29は、また第6D図に示すように、単一粒子1およびより小さい粒子1
よりも速く動くであろう。粒子1が検出ウィンドウ28を通過し、測定が実施され たとき、隔室7、20、21は再び充填され、新しい分析または合成を実行すること ができる。
【0106】 実験の期待された結果を第7図に示す。蛍光粒子1が検出ウィンドウ28に到達し
、検出器9の体積を測定すると、ピークが生ずる。発射から検出器に到達するま での時間である、飛行時間、およびピーク幅の双方は、粒子1の重要なフィンガ ープリントである。より大きい粒子1はより小さい粒子1よりも速く動くので、検
出ウィンドウを交差する第1粒子1は最大であろう。より大きい粒子1は、より高 い速度を有するために、より小さい粒子1よりも検出領域をより速く動き、こう してより狭いピークを作る。
【0107】 試料を相互作用させる隔室7において不活性緩衝液を使用する実験において、 単一粒子1から測定された応答はその飛行時間に対して独立であろう。意図する 用途のために、試料を相互作用させる隔室7の中に入れられた試料中の分子と、 粒子1上に固定化された1またはそれより多い試薬との間で、相互作用が起こるこ
とができる。これらの相互作用の反応速度が遅い場合において、飛行時間は粒子
1の応答変化に高度に相関するであろう。各ピークをピーク高さ/飛行時間とし てプロットする場合、第8図に示すものに類似するパターンが期待されるであろ う。マークした対角線領域内に入る測定された応答は、コントロールされた磁気
的操作の産物であるので、信頼性があると考えられる。マークした対角線領域外
の測定値は、応答がコントロールされない方法で検出器7に到達するので、禁止 と呼ばれる。信頼できるピークはデータ解析において最大の重みが与えられる。
単一粒子および2つの粒子の凝集物のみが存在する実験を考える場合、マークし た対角線領域の充実黒色部分内のピークのみが期待されるであろう。
【0108】 実際の特性決定実験の測定された応答のプロットを第9図に示す。第9図のプロ
ットが明瞭に示すように、凝集物について有意である、最も狭くかつ最高のピー
クが最初に観測され、単一粒子を示す、より幅広くかつより低いピークが後に観
測されるこという、測定における、明らかな傾向が存在する。 アフィニティーアッセイ−イムノアッセイ アフィニティーアッセイは分析生化学のワーキング・ホース(working horses)
の1つである。アフィニティーアッセイにおいて、高い強度、アフィニティーで 一緒に結合する分子の対を使用する。このような対は、抗体−抗原、アビジン−
ビオチン、キレート−金属、酵素−インヒビター、DNA−DNA、RNA−RNA、および
その他である。アフィニティー対の試薬部分は固相上にしばしば固定化され、そ
して分析物部分は液状試料中において探求される。
【0109】 固相はこの場合において粒子1、例えば、磁場に対して感受性の粒子1であり、
そして分析物は試料を通して磁気粒子を動かすことによって粒子上に固定化され
た試薬により捕捉される。アフィニティーアッセイは、典型的には競合および非
競合アッセイと命名される2つのモードにおいて実行される。各モードの化学的 原理は、本発明の2つの態様の記載と一緒に下記において簡単に説明される。
【0110】 競合アフィニティーアッセイ 競合アフィニティーアッセイにおいて固相上に固定化されたアフィニティーリ
ガンドについて、標識化分析物および非標識化分析物を競合させる。競合アフィ
ニティーアッセイの原理は第10a図に示されている。固相30はアフィニティーリ ガンド31で被覆されており、そして非標識化分析物32および標識化分析物33を含
有する液状培地で取り囲まれている。非標識化分析物32は試料に対して自然であ
り、未知の量で存在し、そして標識化分析物33は既知量で添加される。重要な特
徴は、標識化分析物33の量が固相30上に固定化されたアフィニティーリガンド31
の量に比較して過剰であるということである。ある反応時間後、固相30を洗浄緩
衝液で洗浄し、固相上の標識からの残留応答を検出手段、例えば、光学的蛍光セ
ンサーで測定する。標識化分析物33および非標識化分析物32について同様な反応
速度論を仮定すると、固相30上の標識化分析物33/非標識化分析物32の比は、標
識化試料を添加したときの試料中の比と同一であろう。標識化分析物33の量は既
知であるので、試料に対して自然である分析物32の量を計算することができる。
【0111】 分析物33を標識化するために使用する標識は適当な検出手段で検出容易であり
、高い感度であるべきである。標識として、蛍光プローブ、例えば、フルオレセ
イン、ローダミンおよびテキサスレッドがしばしば使用される。これらのプロー
ブは、普通の分析物に容易にカップリングされる誘導体で存在する。しばしば使
用される標識の他の型は酵素である。酵素は触媒分子であり、それらの存在およ
び濃度はそれらが引き起こすシグナル産生反応の量により検出され、そして酵素
標識はシグナル増幅能力を有するのでむしろ感受性である。
【0112】 非競合アフィニティーアッセイ 第10b図に図解するように、非競合アフィニティーアッセイにおいて2つの型の
アフィニティーリガンドを使用する。競合アッセイの場合におけるように、一次
リガンド34を固相30上に固定化する。試料からのある量の分析物32、および分析
物32にまた結合する、二次、標識化アフィニティーリガンド35が取り囲む液体の
中に存在する。一次抗体および二次抗体の量は、分析物32の量に比較して過剰で
なくてはならない。
【0113】 分析物32は一次アフィニティーリガンド34を介して固相30に結合し、そして各
結合した分析物32は標識化二次アフィニティーリガンド35に結合するであろう。
ある反応時間後、固相30を適当な緩衝液で洗浄し、固相30からの応答を検出手段
、例えば、光学的蛍光センサーで測定する。測定された応答は固相30により捕捉
された分析物32の量に比例するが、競合アッセイからの応答は標識化分析物33/
非標識化分析物32の比に比例する。この事実により、非競合アッセイは競合アッ
セイよりも感受性となる。
【0114】 非競合アフィニティーアッセイの1つの特別の用途は、ウイルス感染の診断を 行うことである(HIV、EBウイルス、インフルエンザウイルス、およびその他)。 ヒトにおけるウイルスの存在を示すために、血液試料を採り、特定のウイルスに
対する抗体(免疫グロブリンG、IgG)について分析する。第11図はIgGアッセイの 化学的原理を示す。粒子1、例えば、磁場に対して感受性の粒子1は、所定のウイ
ルスからの表面の基36で被覆されている。血液試料からのIgG37−ウイルスに対 して特異的−は通常ウイルス表面の基36に結合し、したがってそれら自体粒子1 に結合する。IgG37の存在を検出可能とするために、二次アフィニティー試薬35 二次アフィニティー試薬35を使用することができる。それらは蛍光標識で標識化
されたプロテインA(黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus))であることができ
る。蛍光標識はフルオレセイン−イソチオシアネート(FITC)であることができる
。すべての成分が相互作用する時間を有したとき、粒子1上のウイルス表面の基3
6に結合したウイルス特異的IgG37に結合したプロテインA−FITCのために、粒子1
は蛍光となっている。次いで、粒子1からの蛍光を検出する。
【0115】 アフィニティーアッセイの態様 アフィニティーアッセイを行う手順は、磁気粒子の操作を用いるいくつかの方
法で実行することができる。2つの好ましい態様を下記において説明する。 第12a図に示す第1システムは線状隔室配置に基づき、ここで粒子貯蔵所38に引
き続いて試料を相互作用させる隔室39が存在し、最後に二次反応および/または
洗浄のための隔室40が存在し、この隔室40は粒子1の性質を検出する測定領域41 からなる。
【0116】 二次反応および/または洗浄のための隔室40は、競合アッセイのために使用す
るとき、洗浄のための液体または標識化分析物を含有する液体で充填することが
できる。非競合アッセイ分析のために使用するとき、二次反応の隔室40は二次、
標識化アフィニティーリガンドを含有する液体で充填することができる。 電磁石42を隔室の線状複合体の右端に配置して、隔室を通して一次アフィニテ
ィーリガンドで被覆された磁気粒子1を動かす。
【0117】 第12a図にスケッチした隔室の複合体は使い捨てワンショットシステムとして 使用することができ、磁気粒子1および二次化学物質を隔室の中に前充填する。 電磁石42および検出システムを使い捨て隔室複合体から物理的に分離させ、そし
て多数回使用することができる。試験を実行する隔室複合体の操作の間に注入す
べき唯一の液体は試料である。したがって、隔室複合体と隔室の前充填後に開く
外部との間に液体を通す唯一の開口は、試料入口43および試料出口44を有する試
料を相互作用させる隔室39中の開口である。
【0118】 隔室複合体はポリマーから、例えば、射出成形または慣用の圧延により製造す
ることができる。示す態様の寸法は400μm×400μmの隔室断面であり、試料を相
互作用させる隔室39の長さは5000μmであり、そして洗浄/検出の隔室40は3000 μmである。 第12a図に示すような線形隔室複合体は、多数の複合体を第12B図に示すように
並列に容易に配置することができるという利点を有する。ここで、5つの線形隔 室複合体が粒子1の運動方向に関して並列に配置されている。隔室複合体の試料 を相互作用させる隔室39を直列に接続し、共通の試料入口43から試料を供給する
。各線形隔室複合体は特定の分析物を使用して測定するか、あるいは同一分析物
についてより多い試験を実施して、制度を増加しかつ測定結果を有効とするため
に適合する。
【0119】 関係するアフィニティーリガンドが抗体である場合、プロテインAまたはG(好 適な方法で大部分のIgG抗体に結合する)、ストレプトアビジンまたはビオチン( 例えば、粒子上のストレプトアビジンおよび抗体にカップリングしたビオチン) または反応性離脱基、例えば、塩化トレシルまたは塩化トシルで被覆された磁気
粒子1を使用することができる。このような粒子はバングス・ラボラトリーズ(Ba
ngs Laboratories、米国)およびダイナル(Dynal、ノールウェー国)から購入できる
【0120】 同一機能を有する隔室複合体(例えば、アフィニティーアッセイ)を、多数の方
法で一緒に配置することができる。第13図は、アフィニティーアッセイの別の配
置のスケッチを示す。電磁石を強くしないでより長い隔室長さを必要とする場合
、試料を相互作用させる隔室39と二次反応および/または洗浄のための隔室40と
の間に隔室を作ることができる。この場合において、隔室複合体は2つの磁石45 、46からなる;1つの磁石45は粒子貯蔵隔室38から試料を相互作用させる隔室39 を通して粒子1を動かし、そして1つの磁石46は二次反応の隔室40を通して測定領
域41の中に粒子1を動かす。試料の相互作用の隔室39の長さを増加すると、隔室3
9を通過するとき、粒子1は試料と相互作用するという効果が得られ、これは粒子
1がより多くの分析物を相互作用する機会を有し、こうして分析物はいっそう感 受性となることを意味する。
【0121】 磁気勾配を発生させる別の方法が存在する。第14図に示すように、いくつかの
磁石47、好ましくは電磁石、ACまたはDCを線形隔室複合体の両側に沿って配置す
ることができる。各磁石47を個々に作動させることができ、作動が適切に時間限
定される場合、磁気粒子1はを通るジグザグ形通路に従って動くであろう。この ようにして、粒子1が複合体を通る直線の通路をたどる場合よりも、粒子1はシス
テム中のより多い液体内容物と相互作用し、こうして分析感度が増強される。
【0122】 DNA合成 遺伝的解析を扱うとき、DNAの短鎖の合成は重要である。典型的な用途は、病 原性微生物のスクリーニングおよび遺伝的障害の診断を包含する。また、短いヌ
クレオチドプローブは合成抗体として使用することができ、これはDNAがタンパ ク質よりも安定であるので非常に興味あることである。これが意味するように、
短いヌクレオチドプローブは遺伝的アフィニティーリガンドとして作用すること
ができる。
【0123】 光誘導DNA合成 DNAは4つの異なるモノマー単位から成る:アデノシン(A)、チミン(T)、シトシ
ン(C)およびグアニン(G)。モノマー単位をランダムに組合わせて、異なる幾何学
的形状および遺伝暗号を有する、短いDNA鎖を形成することができる。コントロ ールされた光活性化によりDNAのオリゴマーを合成する方法はよく確立されてお り(参考文献:″The efficiency of Light-Directed Synthesis of DNA-arrays
on Glass Substrates″、McGall et al.、J.Am.Chem.Soc.、119(22)、1997、p.5081-5
090)そしていくつかの商業的系においてさえ使用されている(Affymetrix、米国) 。
【0124】 DNAのオリゴマーを合成する方法は第16図に記載されている。第16A図に示すよ
うに、磁気粒子1を光感受性分子48で被覆する。第16B図〜第16C図に示すように 、酸素架橋をある波長の光に暴露されると解離する。粒子1が前活性化ヌクレオ チド、X-(C)49とともに隔室の中に動くとき、ヌクレオチド49は粒子1の活性部位
48に結合し、第16D図〜第16E図に示すように、それ自体活性化する能力を保持す
る。ヌクレオチド49の「X」は、隔室を任意の4つのヌクレオチドで充填できるこ
とを象徴化する。第16A図〜第16E図における工程を4回反復し、チミン(T)、シト
シン(C)、アデノシン(A)、およびチミン(T)の隔室の間でスイッチすることによ って、第16F図に示すように、配列:T-C-A-Tを得ることができる。
【0125】 光誘導DNA合成を実行するために適合するシステムの本発明による態様は、第1
5図に表されている。ヌクレオチド−粒子の相互作用のための4つの隔室50〜53(C
PNI)の各々に、4つのヌクレオチドの1つの純粋な溶液を充填し、各ヌクレオチド
が表示されるようにする。磁気粒子1が隔室50〜55の間を任意の所望の順序で移 動できるような方法において、4つのCPNIを洗浄隔室54および活性化隔室55と組 合わせる。4つの電磁石56がCPNIを含有する隔室50〜55の間でそれらの磁場によ り粒子を動かすことができるように、4つの電磁石56を位置決定する。さらに、 磁石を付加して重力場からの沈降作用を減少させることができる。
【0126】 隔室50〜55の中に液体を補充できるように、CPNIは入口57および出口58を有す
ることがスケッチされている。また、補充を行わないワンショットの目的で複合
体を作ることもできる。光活性化隔室55は、例えば、活性化波長に対して透明で
ある上部または下部を有することによって、活性化波長の光を隔室55の内部に到
達させるべきである。
【0127】 合成および分析を1つのキットで組合わせるとき、磁気粒子1操作方法の真の力
は解放される。DNAアフィニティーリガンドは好ましくはコンピュータ制御する ことができ、こうして合成結果をビーズ上に固定化された試薬ではなく、ソフト
ウェア/ユーザーにより決定することができる。したがって、分析直前にアフィ
ニティー試薬を発生させることができるので、同一システムを使用してDNA−オ リゴマーが結合できる分析物について分析するようにユーザーは選択することが
できる。この配置は単一システムの柔軟性および適用可能性を大きくする。
【0128】 磁気バーコーディング 磁気バーコーディングの原理は、粒子1の磁気的性質、例えば、粒子1中の磁気
的に応答性の物質(MRM)の量、を検出することによって多数の下位集団の中から 特定の下位集団に属するとして、個々の粒子を同定することである。粒子1は、 そのMRMの配合量に依存して、外部磁場の歪みをつくり、そしてこの歪みをホー ル・センサーで測定することができ、このホール・センサーは流れチャンネルと
ともにチップと統合することができる、あるいは外部に存在することができる。
【0129】 粒子1はMRM配合量(または同様な配合量/体積および異なる大きさ)に基づいて
下位集団に分割される。下位集団間のMRM配合量(または大きさ)の差は、ホール ・センサーで下位集団を区別するために十分に大きくあるべきである。必要に応
じて、大きい数の下位集団、少なくとも50〜100および200グループまでを多少の
努力で達成することが可能である。本発明の2つの主要な用途は、粒子をベース とする分析物アッセイおよび小さい組合わせライブラリーの試験である。
【0130】 多分析物アッセイ 多分析物アッセイのために、多数の下位集団から成る粒子1の集団を必要とす る。粒子の各下位集団をある種の試薬で被覆する。分析物が試料の中に存在する
場合、対応する試薬を有する磁気粒子はそれらの応答を変化させるであろう。粒
子を別々に見ることによって、磁気含量および分析的応答の双方を測定すること
ができる。
【0131】 粒子中のMRM含量を測定する可能な構成は第17図に示されている。試料とイン キュベートした粒子1の懸濁液を中央の流れチャンネル59を通して送り、不活性 緩衝液60の2つの流れの間にそれを挟むことによって、粒子1の懸濁液を流体力学
的に集中させる。このようにして、粒子1が一度に一回測定チャンネル61の断面 を通過するように、粒子1は測定チャンネル61の中に厳密に位置決定される。磁 石62、例えば、永久磁石または電磁石をその磁場が測定チャンネル61を透過する
ように配置し、そしてホール・センサー63をチャンネル61の反対側に位置決定す
る。ホール・センサー63は磁場の磁束密度を測定し、磁気粒子1により引き起こ される磁場の変化を検出する。ホール・センサー63の外に、光学的測定ウィンド
ウ64をチャンネルの中に配置して、ホール・センサー63により測定された磁気的
性質を各特定の粒子1の光学的に測定された性質と相関させることができる。例 えば、蛍光検出器、例えば、光電子増倍管または適当な対物レンズとともに配置
されたCCD配列を使用して、粒子からの蛍光を光学的測定ウィンドウ64を通して 測定することができる。
【0132】 必要に応じて、ホール・センサー63の測定体積が減少されかつこれによる空間
的分解能が増加するように、柔らかい磁性材料(例えば、柔らかい強磁性材料)の
2片65を測定チャンネル61の各側に挿入して磁場を収束することができる。 磁気的サンプリング 分析化学におけるサンプリングは、分析すべき全体の液体(または固体または 気体)の代表的小部分を採る操作をカバーする。代表的サンプリングは、しばし ば自動化分析システムの一部分ではない、重要な問題である。普通のアプローチ
において、1点から液体試料を採り、残りの液体の組成物が試料に類似すること を仮定する。
【0133】 本発明により提案された方法の新規性、すなわち、磁気的サンプリングは、試
料の小さい部分を採りかつ分析する、いわゆる小部分サンプリング(subpart sam
pling)の代わりに、分析物特異的試薬で被覆された磁気粒子で全体の液体をプロ
ービングすることである。試薬で被覆された粒子1を分析すべき培地の中に懸濁 させ(第18図参照)、ここで示された実施例における液体は撹拌された液体容器66
の中に含有されている。容器66は、例えば、バイオテクノロジーの産生のための
発酵槽、廃水処理プラントまたは湖であることができる。磁気粒子が、磁石67で
活性化されるとき、容器66と分析システムとの間の液体接続を通して分析すべき
液体から分析システムに動く。
【0134】 化学分析の分野において知られている慣用技術/方法(例えば、蛍光測定また は吸収を用いる流れ注入)を、分析システムにおいて、使用することができる。 小部分サンプリングに比較した磁気的サンプリングの利点は、プローブ粒子1 がそれらの表面上の問題の分析物を前濃縮することができるということである。
したがって、粒子1上の分析物の表面濃度は分析すべき全体の液体中の濃度より もきわめて高く、そして得られる分析は分析物に対する感度が増加するであろう
。さらに、磁気的サンプリングは小部分サンプリングよりも耐久力が大きい。異
種液体試料を吸引すると、分析流れシステムは詰まり、次いで機能障害を引き起
こすことがある。分析のために、磁気的サンプリングは適切に規定されたプロー
ブ粒子を必要とするだけである。したがって、詰まりおよびシステムの汚染の危
険は有意に減少する。
【0135】 それ以上の分析を必要としないとき、磁気プローブ粒子は主要な液体から磁場
で容易に除去される。 他の新しい特徴はモニターの間に粒子1を順次に収集することである。これは 磁石67を活性化して磁場を適用することによって実施され、次いで粒子1が分析 システムに入るとすぐに粒子1を分析する。これは分析すべき液体中の測定され たパラメーターの時を得た分解能を与え、化学的プロセスのコントロールおよび
環境のモニターに使用可能である。
【0136】 第3の新しい特徴は第19a図〜第19c図に示されている。試薬で被覆された磁気 粒子1を未知の液体の中に懸濁させず、第19a図に示すように分析システム69と分
析すべき液体70との間の界面68に動かし、第19b図に示すようにそこに保持し、 ここで運動および保持の双方を磁場により実施する。界面68において、試薬で被
覆された磁気粒子1を分析すべき液体70とコントロールされた期間の間相互作用 させ、次いで第19c図に示すように、分析システムの中に動かして戻して分析を 完結する。
【0137】 診断法 本発明は、また、診断法に関する。好ましい態様は本発明による装置および/
または診断法において使用するための装置を使用することであり、前記方法は試
料、好ましくは生物学的試料を、磁場に感受性の粒子上に固定化された試薬と接
触させ、前記試薬は前記試料の中に含有されることが推定されるターゲット物質
に対して特異的であり、前記ターゲット物質と接触する前記試薬を単離し、前記
ターゲット物質を直接的または間接的に検出し、必要に応じて前記試料中の前記
ターゲット物質の存在を定量することからなる。
【0138】 本発明による診断法は、任意の技術水準の生物学的物質、例えば、下記の生物
を包含する任意の生物学的生物の診断において使用することができる:i) 哺乳 動物細胞、例えば、ヒト細胞および真核細胞、またはそれらの一部分、ii) ウイ
ルス、例えば、哺乳動物ウイルス、ヒトウイルスおよび真核ウイルス、またはそ
れらの一部分、iii) 寄生生物、例えば、哺乳動物寄生生物、ヒト寄生生物およ び真核寄生生物、前記細胞、ウイルスおよび/または寄生生物は、正常の生理学
的状態下に、または診断可能な状態、例えば、病気、疾患、症候群、欠乏症また
は任意の他の潜在的に治療可能な、特性決定可能なまたは診断可能状態下に、ヒ
トまたは動物の体の一部分を形成する。細胞、ウイルスおよび寄生体の例を後述
する。
【0139】 診断法は、また、ターゲット物質、例えば、微生物、特に酵母および真菌、粘
菌類および一般に微生物および特に病原性微生物に関する。微生物の例を後述す
る。また、この場合において、前記ターゲット微生物に対する特異性を示す試薬
にこれらのターゲット微生物を合致させる方法を当業者は知っているであろう。 任意の問題のターゲット物質に対して特異的な試薬を使用または処方する方法
を当業者は知っているであろう。また、一般的および特殊化された薬剤および生
化学的テキストおよび参考文献はこの分野において入手可能である。
【0140】 本発明による好ましい試薬は抗原および/または免疫原性決定因子、例えば、
対応する抗原に接触させるための抗体およびモノクローナル抗体および逆もまた
同じである。特定の抗原に対する抗体の応答を分析するとき、または病原性生物
、例えば、潜在的に致死的なウイルスまたは病原性微生物について人間をスクリ
ーニングするとき、これは非常に重要であることがある。
【0141】 本発明による診断法は、例えば、下記の診断において使用することができる:
重度の複合型免疫欠損症、ディジョージ症候群、MHCクラスI欠乏症、MHCクラスI
I欠乏症、ウィスコット-アルドリッチ症候群、普通可変免疫欠損症、X連鎖アガ ンマ-グロブリン血症、X連鎖過IgM症候群、選択的IgAおよび/またはIgG欠乏症 、食細胞欠乏症、補体欠乏症、ナチュラルキラー(NK)細胞欠乏症、X連鎖リンパ 増殖性症候群、毛細管拡張性運動失調、および種々の自己免疫リンパ増殖疾患。
次いで、前述の症状の各々を直接的または間接的に診断できる試薬が選択される
【0142】 また、本発明の他の現在好ましい方法によれば、特定の細胞の変化および/ま
たは変更された細胞分化を検出できる。1つの例として、ヒト免疫不全ウイルス(
HIV)で間が感染されている間、CD4細胞数の変更を挙げることができる。多数の 細胞および細胞レベル以下の事象を、下記の種々の細胞により発現された、特定
の細胞決定因子、またはCD抗原の検査によりモニターすることができる:皮質胸
腺細胞、ランゲルハンス細胞、樹枝状細胞、B細胞およびそれらのサブセット、 例えば、慢性リンパ性白血病、T細胞および活性化T細胞およびそれらの前駆体、
ヘルパーT-細胞および炎症性T細胞、細胞障害性T細胞、胸腺細胞、単球、白血球
、リンパ球、マクロファージ、多能性造血細胞、好酸球、好塩基球、好中球、ナ
チュラルキラー細胞、血小板、脳および末梢神経の細胞、脈管平滑筋細胞、腸上
皮細胞、平滑筋細胞、血管、骨髄間質細胞、骨髄細胞、顆粒球、骨髄単球、およ
び小胞樹枝状細胞。
【0143】 また、本発明の他の現在好ましい方法によれば、望ましくない、病原性微生物
、例えば、下記の分野および種に属する微生物の存在を検出または診断すること
ができる:アクロモバクター・キシロソキダンス(Achromobacter xylosoxidans)
、アシネトバクター・カルコアセチカス(Acinetobacter calcoaceticus)、アク チノマイセス・イスラエリ(Actinomyces israelii)、アエロモナス・ヒドロフィ
ラ(Aeromonas hydrophilla)、アリゾナ・ヒンスワウィ(Arizona hinshawii)、バ
シラス・アントラシ(Bacillus anthracis)、バシラス・セレウス(Bacillus cere
us)、バクテロイデス・フラジリス(Bacteroides fragilis)、バクテロイデス・ メラニノゲニカス(Bacteroides melaninogenicus)、百日咳菌(Bordetella pertu
ssis)、ボルデテラ・レクレンチス(Bordetella recurrentis)、ブルセラ(Brucel
la)、カリンマトバクテリウム・グラヌロマチス(Calymmatobacterium granuloma
tis)、カンピロバクター・フェツス(Campylobacter fetus)ssp.Intestinalis、
カンピロバクター・フェツス(Campylobacter fetus)ssp.Jejuni、チラミジア・ ヴィラセウム(Chromobacterium violaceum)、キトロバクター(Citrobacter)、ク
ロストリジウム・ボツリナム(Clostridium botulinum)、クロストリジウム・ペ ルフリンゲンス(Corynebacterium perfringens)、クロストリジウム・ディフィ シレ(Corynebacterium difficile)、クロストリジウム・テタニ(Corynebacteriu
m tetani)、ジフテリア菌(Corynebacterium diphteriae)、コリネバクテリウム(
Corynebacterium)、コクシエラ・ブルネッティ(Coxiella burnetti)、エドワル ドシエラ・タルダ(Edwardsiella tarda)、エイケネラ・コロデンス(Eikenella c
orrdens)、エンテロバクター(Enterobactor)、エリシペロトリックス・ルシオパ
チエ(Erysipelothrix rhusiopathiae)、大腸菌(Escherichia coli)、フラボバク
テリウム・メニンゴセプチカム(Flavobacterium meningosepticum)、フランシセ
ラ・ツラレンシス(Francisella tularensis)、フソバクテリウム・ヌクレアツム
(Fusobacterium nucleatum)、ガルドネレラ・バギナリス(Gardnerella vaginali
s)、ヘモフィルス・ヅクレイ(Haemophilus ducreyi)、インフルエンザ菌(Haemop
hilus influenzae)、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)、レ
ギオネラ(Legionella)、レプトスピラ・インテロガンス(Leptospira interrogan
s)、リステリア菌(Listeria monocytogenes)、モラクセラ(Moraxella)、ウシ型 結核菌(Mycobacterium bovis)、マイコバクテリウム・レプレ(Mycobacterium le
prae)、ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、マイコプラズマ(Mycoplas
ma)、淋菌(Neisseria gonorrhaeae)、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)、ノカ
ルジア(Norcardia)、パステウレラ・ムルシジア(Pasteurella multocida)、ペプ
トコッカス・マグヌス(Peptococcus magnus)、プレシノモナス・シゲロイデス(P
lesiomonas shigelloides)、プロテウス(Proteus)、プロビデンシア(Providenci
a)、シュードモナス・エルジノーサ(Pseudomonas aeruginosa)、シュードモナス
・マレイ(Pseudomonas mallei)、シュードモナス・シュードマレイ(Pseudomonas
pseudomallei)、リケッチア(Ricettsia)、サルモネラ(Salmonella)、セラチア(
Serratia)、志賀赤痢菌(Shigella dysenteriae)、スピリルム・ミノル(Spirillu
m minor)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、表皮ブドウ球菌(Staphylo
coccus epidermidis)、スタヒロコッカス・サプロフィチクス(Staphylococcus s
aprophyticus)、ストレプトバシラス・モニリフォルミス(Streptobacillus moni
liformis)、ストレプトコッカス(Streptococcus)、ストレプトコッカス・アガラ
クチエ(Streptococcus agalactiae)、サッカロミセス・ニゥモニエ(Streptococc
us pneumoniae)、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、
トレポネマ・カラエウム(Treponema carateum)、トレポネマ・パリヅム(Trepone
ma pallidum)、トレポネマ・ペルテヌエ(Treponema pertenue)、ウレアプラズ マ・ウレアリチカム(Ureaplasma urealyticum)、ビブリオ・コレレ(Vibrio chol
erae)、ビブリオ・パラヘモリチカス(Vibrio parahaemolyticus)、エルジニア・
エンテロコリチカ(Yersinia enterocolitica)、およびエルジニア・ペスチス(Ye
rsinia pestis)。
【0144】 本発明による方法に従いその存在を検出できるウイルスの例は次の通りである
:アデノウイルス、アレナウイルス、アストロウイルス、ブニアウイルス(Hanta
aan virsues)、サイトメガロウイルス、カリシウイルス、エプスタイン−バール
ウイルス、フィロウイルス、例えば、エボラウイルス、A型肝炎ウイルス、B型肝
炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヘルペスウイルス、例えば、ヒト単純ヘルペス ウイルス1および2、ミクソウイルス、乳頭腫ウイルス、パポバウイルス、パルボ
ウイルス、ピコルナウイルス、トガウイルス(Rubella virus)、パラミクソウイ ルスおよびオルトミクソウイルス、ポリオウイルス、ポックスウイルス、レオウ
イルス、ラブドウイルス、レトロウイルス、例えば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV
)、リンパ節関連ウイルス(LAV)、およびヒトリンパ球趨向性ウイルス(HTLV)、例
えば、それらの任意の誘導体、特にHTLV-I、HTLV-IIおよびHTLV-III。
【0145】 本発明による方法を使用することによって、例えば、感染症、特に下記の疾患
の原因となる細胞、ウイルスまたは寄生体を検出することができる:後天性免疫
不全症候群、アクチノマイセス症、アデノウイルス感染、炭疽、杆菌性赤痢、ボ
ツリスム、ブルセラ症、カンジダ症、蜂巣炎、軟性下疽、コレラ、コクシジオイ
デス症、ふつうのかぜ、結膜炎、膀胱炎、皮膚糸状菌症、ジフテリア、心内膜炎
、細菌性、喉頭蓋炎、丹毒、胃腸炎、陰部疱疹、鼻疽、淋疾、肝炎、ヒストプラ
ズマ症、インペチゴ、感染性単核球症、インフルエンザ、在郷軍人病、癩病、レ
プトスピラ症、ライム病、類鼻疽、髄膜炎、おたふくかぜ、ノカルジア症、非淋
菌性尿道炎、ピンタ、プラーク、肺炎球菌性肺炎、ポリオ、PAP、偽膜性全腸炎 、産褥セプシス、狂犬病、回帰熱、レトロウイルス感染、リウマチ熱、ロッキー
山紅班熱、風疹、はしか、猩紅熱、ブドウ球菌性熱傷皮膚症候群、ブドウ球菌性
咽頭炎、梅毒、破傷風、毒性ショック症候群、トキソプラズマ症、結核、ツラレ
ミア、腸チフス、発疹チフス、膣炎、水痘、いぼ、百日咳、イチゴ腫、および黄
熱病。
【0146】 結局、前述の1またはそれ以上の疾患に関連する感染因子を検出するために本 発明による検出および/または診断の装置および方法を使用すると、診断を容易
に実行することができ、そして、必要ならば、治療を推奨することができる。 また、ワクチン接種後の個体から抗体の応答を個体からの試料において試験す
ることによって、ワクチンの効能を試験することができる。このようにして、下
記の効能を容易試験することができる:ジフテリアトキソイド、破傷風トキソイ
ド、百日咳ワクチン、ポリオウイルスワクチン、はしかワクチン、おたふくワク
チン、風疹ワクチン、インフルエンザワクチン、カウメット・ゲランウシ型また
はBCG、狂犬病ワクチン、チフスワクチン、コレラワクチン、および黄熱病ワク チン。
【0147】 実施例 この実施例の目的は、本発明による原型システムにおける試薬被覆粒子上に固
定化された分析物に結合する可能性をさらに証明することである。 実験の設計 入口および出口を加えて2回以上使用可能な原型を作ることによって、再充填 可能な隔室を作った。本発明は再使用可能なシステムにおいて実行され、ここで
再充填可能な隔室をPMMA(ポリメチルメタクリレート)の中に機械加工した。第21
A図はシステム(チップと呼ぶ)の構築方法を示す。チップはプレクシグラスの3ブ
ロックから成っていた。上部ブロック77は液体の相互作用のためのものであり、
その目的で、4つの孔78がブロックの中に開けられている(内径1.4mm)。中央ブロ
ック79の中心において、隔室複合体80を作った(ブロック全体を通して開けられ た垂直の孔、内径0.5mm)。チャンネル(0.4mm×0.4mm)が中央ブロックの上部81お
よび下部82に開けられており、隔室中の試薬の運搬のための入口および出口を提
供した。さらに試料の充填を可能とするために、孔83が側面から開けられた。
【0148】 下部ブロック84は下部チャンネルをシールし、透明蓋として使用された。蛍光
標識Cy5および光検出のための光電子増倍管を装備した蛍光顕微鏡を使用して、 光学的検出を実施した。 PTFEチューブを上部ブロックの中にはめ込み、ブロックの表面をアセトンで濡
らした。アセトンはポリマーの薄い層を軟化し、ブロックを積重ねて一緒にプレ
スしたとき、それらは接着された。チップの概略図は第21B図に表されている。
【0149】 すべての液体接続はポンプおよび弁につながれており、ポンプおよび弁は隔室
を充填する液体の正確な操作を可能とした。チップの各入口/出口について、特
別の種類の開閉弁を使用した。弁の特別の特徴は、液体を置換しないで、こうし
て隔室複合体の内容物を混乱しないで、開閉することであった。 化学物質 システムにおいて使用する緩衝液のすべては0.001MのHEPESをベースとし、7.4
のpHを有した。隔室複合体の下部(これは後述される)において、高い密度(15% のスクロース)を使用し、上部において、普通のHEPES緩衝液を使用した。
【0150】 試料はHEPES緩衝液中の変化する濃度のアビジン-Cy5から成っていた。Cy5はア
ビジンのようなタンパク質に容易に結合する蛍光標識であった。アビジンはビオ
チンと呼ぶ分子に強く結合し、粒子がアビジンを取り上げることができるように
するために、粒子をBSA-ビオチン(ビオチンで標識化されたウシ血清アルブミン)
で被覆した。
【0151】 粒子(M500、Dynal、ノールウェー国)をトシル活性化した。粒子をBSA-ビオチ ンで被覆するために、100μlの粒子懸濁液を磁気的分離により0.005Mの炭酸塩緩
衝液pH9.5中で洗浄した。2.23mgのBSA-ビオチンを0.5mlの0.005Mの炭酸塩緩衝液
pH9.5中に溶解し、洗浄した粒子に添加して全体の懸濁液の体積を1mlとした。こ
の混合物をおだやかに撹拌しながら室温において24時間インキュベートした。イ
ンキュベーション後、粒子をTRIS緩衝液pH8で洗浄し、TRIS緩衝液中で4℃におい
て貯蔵した。
【0152】 実験のための粒子懸濁液を調製するために、100μlのBSA-ビオチン被覆懸濁液
をHEPES緩衝液で洗浄し、次いでHEPES緩衝液の中に再懸濁させた。実験前に、こ
の懸濁液を渦ミキサー中の常に混合した。 手順 実験において液体を取扱う手順は第22A図〜第22C図に図解されている。第22A 図は隔室複合体80上に中心が位置する中央ブロック79の断面図である。実験の前
に、異なる試薬/試料が導入されている。上のチャンネル81の中に、ビオチン-B
SA被覆粒子1の懸濁液が導入されており、垂直の孔の上半分に試料85が充填され ている。システムの下半分に15%のスクロース緩衝液86が充填されている。チッ
プを取り囲むすべての弁は閉じて、対流が存在しないシステムをつくる。隔室複
合体に接触して、そこに沈降するすべての粒子の蛍光を測定する蓋の部分上に、
蛍光顕微鏡の焦点87を配置する。
【0153】 試薬被覆粒子はそれらが懸濁されている緩衝液よりも重く、したがって、重力
は粒子を下方に引き、試料隔室を通してゆっくり動かす。試料との接触の間に、
粒子表面のビオチンは試料からのアビジン-Cy5に結合するであろう(第22B図に図
解されている)。粒子は下方に動き、蓋上の顕微鏡の焦点に沈降し、ここで粒子 の蛍光は測定される。
【0154】 結果 前述した相互作用チップおよび化学物質を使用する実験から得られた結果を第
23図に示す。アビジン-Cy5の濃度は0から100nMに変化し、粒子からの増加する応
答は高い感度でアビジン-Cy5濃度と直接相関することが明らかである。応答はア
ビジン-Cy5濃度とほぼ直線である。
【0155】 チップ 本発明の好ましい態様は、少なくとも1つのミクロシステム、好ましくは多数 の並列および/または直列のミクロシステムを有する使い捨てチップを扱う。分
析直前に、使い捨てチップに試料を充填し、次いで再使用可能な装置の中に入れ
る。これは第24図に示されており、ここで1またはそれより多いミクロシステム を含有する使い捨てチップ88を再使用可能な装置89の中に入れる。好ましくは、
装置は検出手段(例えば、光電子増倍管、フォトダイオード、アバランシェフォ トダイオード、ポテンシオスタット)、信号プロセシング手段(例えば、増幅器、
フィルタ、集積回路)およびユーザーに分析結果を送出す手段(LCDまたはドット マトリックスディスプレイ、プリンタまたはコンピュータおよび/またはネット
ワークのインターフェース)からなる。
【0156】 定義 層流:流体が円滑にまたは規則的通路中を移動する流体(気体または液体)の流
れの型。流体中の各点における速度、圧力、および他の流れの性質は一定に止ま
る。 乱流:流体が不規則的変動、または混合を行う流体(気体または液体)の運動の
型(例えば、ベルナード(B rnard)セル)。各点における流体の速度は、大きさお よび方向の双方において変化し続ける。
【0157】 対流:流体の運動。対流は本発明に関して状況を記載することができる:(第2
0図参照)74層流、75浮き、内部の隔室および76浮き、内部の隔室。 対流なし:流体中の点の速度は、隔室に関して、ゼロであるか、あるいは実質
的にゼロである。本発明は粒子を非運動流体中で場により動かす。この場は粒子
の運動に対して最も重要な寄与因子である。こうして、流体は粒子の運動方向に
おいて粒子よりも速く動かない。
【0158】 閉じたシステム:周囲と物質交換を行わないシステム。 非流れシステム:システムの中におよび/またはシステムから外に流体を流さ
ないシステム。 相互連結:相境界(界面)に存在し、流体を接続する手段または液体間のバリヤ
ーを排除する手段により確立することができる、状態。
【0159】 チップ:1またはそれより多い隔室からなる部品。チップは場および/または 検出手段から除去可能であることができる。このチップは使い捨てである。 MRM(磁気的に応答性の物質):磁場、反発力または引力と相互作用する物質。 例は強磁性体、抗強磁性体、常磁性体、超常磁性体および超伝導体である。MRM の磁気的相互作用は、液体と場との磁気的相互作用と実質的に異なるべきである
【0160】 非磁性:反磁性(または弱い強磁性、抗強磁性、常磁性または超常磁性のみを 有する)。 LNA:ロックされた核酸。 PNA:ペプチド核酸。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は磁場内の粒子に作用する種々の力を示す。
【図2】 図2はH字形流路を内部に設けたチップを示す。
【図3】 図3はH字形流路と隣接磁石を示す。
【図4】 図4はH字形流路を設けたチップを含む実験装置の図解である。
【図5】 図5と図6A-6DはH字形流路を設けたチップを使用して実施したある実験の、異 なる段階を示す。
【図6A】 図5と図6A-6DはH字形流路を設けたチップを使用して実施したある実験の、異 なる段階を示す。
【図6B】 図5と図6A-6DはH字形流路を設けたチップを使用して実施したある実験の、異 なる段階を示す。
【図6C】 図5と図6A-6DはH字形流路を設けたチップを使用して実施したある実験の、異 なる段階を示す。
【図6D】 図5と図6A-6DはH字形流路を設けたチップを使用して実施したある実験の、異 なる段階を示す。
【図7】 図7、図8および図9はH字形流路を設けたチップを使用して実施した実験の予想
結果と実際の結果を示す。
【図8】 図7、図8および図9はH字形流路を設けたチップを使用して実施した実験の予想
結果と実際の結果を示す。
【図9】 図7、図8および図9はH字形流路を設けたチップを使用して実施した実験の予想
結果と実際の結果を示す。
【図10a】 図10aは競合親和性アッセイを図解している。
【図10b】 図10bは非競合親和性アッセイを図解している。
【図11】 図11はIgGアッセイの化学的原理を示す。
【図12a】 図12aは線形区画配列を示す。
【図12b】 図12bは平行に配置した5つの線形区画配列を示す。
【図13】 図13は屈曲のある線形区画配列を示す。
【図14】 図14は粒子にジグザグの軌跡を描かせるための、多数の磁石を具備する線形区
画配列を示す。
【図15】 図15は光誘導DNA合成を行うように適合させたシステムの実施態様を示す。
【図16】 図16はDNAオリゴマー合成プロセスの説明である。
【図17】 図17は粒子中のMRM分を測定するためのセットアップを示す。
【図18】 図18は磁気サンプリング装置および方法の図解である。
【図19】 図19は粒子を試料中に懸濁させることのない磁気サンプリングの原理を示す。
【図20】 図20は取り上げた種々の対流の図解である。
【図21.A】 図21.Aは相互作用実験に使用した試作チップの分解図である。
【図21.B】 図21.Bは使用状態のままの相互作用チップの図である。
【図22.A】 図22.Aは相互作用実験を実施する前の区画システム内容物の断面図である。
【図22.B】 図22.Bは粒子が試料区画を移動しているときの区画システム内容物の断面図で
ある。
【図22.C】 図22.Cは粒子が洗浄区画を移動しているときの区画システム内容物の断面図で
ある。
【図23】 図23は相互作用実験の結果:異なる検体濃度での応答を示す。
【図24】 図24は多数の平行マイクロシステムを納めた使い捨てチップを再使用型装置に
容れた様子である。
【手続補正書】
【提出日】平成12年10月17日(2000.10.17)
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6B
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6B】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6C
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6C】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6D
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6D】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図21.A
【補正方法】変更
【補正内容】
【図21.A】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図21.B
【補正方法】変更
【補正内容】
【図21.B】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図23
【補正方法】変更
【補正内容】
【図23】
【手続補正13】
【補正対象書類名】要約書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【要約】 本発明は、少なくとも1つの粒子上に固定化された少なくとも1つの試薬が液状
担体の中に含有される分析物と接触することができる、作用可能に連鎖され、相
互に連結された隔室のシステムからなるミクロシステムに関する。このミクロシ
ステムは、i) 少なくとも1つの試薬をその上に固定化するために適当な表面性質
を有する少なくとも1つの粒子、ii) 少なくとも1つの粒子の表面上に固定化する
ために適当な少なくとも1つの試薬、iii) 少なくとも1つの粒子を貯蔵するため の第1隔室、iv) 第2隔室、ここで液状試料は少なくとも1つの粒子上に固定化さ れた試薬と相互作用することができ、前記第1隔室および第2隔室の各々は隔室と
外部との間で液体を通すための少なくとも1つの開口を有する、v) システムの少
なくとも一部分を場に暴露させて、前記第1隔室と前記第2隔室との間で少なくと
も1つの粒子を動かす手段、およびvi) 前記第1隔室と前記第2隔室との間に形成 された通路、前記通路はそれを通る少なくとも1つの粒子の前記隔室の1つから他
方の隔室への運動を可能とする、からなる。また、関係する方法が提供される。
【手続補正書】
【提出日】平成12年10月26日(2000.10.26)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、磁場(2)に晒される粒子(1)に作用する力を示す。
【図2】 図2は、上部(4)と蓋(5)を形成する部分から成るチップ(3)を示す。
H形チャンネル(6)は上部(4)の表面内に見られる。(7)は相互連結ライ
ンである。孔(8)はHの4端の各々に存在する。(9)は蛍光顕微鏡である。
【図3】 図3は、相互連結チャンネル(7)と隣接一次磁石(10)と二次磁石(11)を
もつH形チャンネル(6)を示す。
【図4】 図4は、チップ(3)、検出システム(9)、と磁石(10)(1つだけを示す
)を示す実験セットアップのダイアグラムである。実線(12)は異なる隔室の間
の液体連絡を示し、そして破線(13)はパーソナル・コンピューター(14)への
データ通信手段を示す。2つのシリンジ・ポンプ(15)、(16)はH形チャンネ
ル(6)に液体を導入する。三方弁(17)の中の1はポンプ(15)の中の1を、
溜(18)からの緩衝液で満たすために使用され、そして他は懸濁バイアル(19)
からの粒子懸濁液の吸引を保証する。
【図5】 図5は、粒子を供給する隔室(20)、検出のための隔室(21)、とサンプル相
互作用のための隔室(7)をもつH形チャンネル(6)を示す。(22)と(23)
は2つの一次磁石である。隔室(20)への粒子(1)は入口(24)と(26)を通
って供給され、そして出口(25)と(27)を通って出ていく。
【図6A】 図6A、6B、6C、6Dは、検出隔室(21)、サンプル相互作用のための隔
室(7)、と粒子(1)懸濁液で満たされた粒子供給のための隔室(21)を示す
。また、図6Aは全ての隔室が補充されている状態を示す。
【図6B】 図6Bは、一次磁石(22)をオンにすることによる粒子(1)の整列を示す。
【図6C】 図6Cは、整列磁石(22)がオフされ、そして他の一次磁石(23)がオンにさ
れていることを示す。
【図6D】 図6Dは、単一粒子(1)よりも速く粒子の凝集物(29)が動くことを示す。
【図7】 図7は、予想結果と、H形チャンネルをもつチップを使用して行われた実験か
らの実測結果を示す。
【図8】 図8は、予想結果と、H形チャンネルをもつチップを使用して行われた実験か
らの実測結果を示す。
【図9】 図9は、予想結果と、H形チャンネルをもつチップを使用して行われた実験か
らの実測結果を示す。
【図10a】 図10aは、アフィニティー・リガンド(31)で被覆されており、そして非標識 化分析物(32)と標識分析物(33)を含む液体培地で取り囲まれている固相(30
)上に固定化されたアフィニティー・リガンドへの結合についての競合する標識
及び非標識分析物を示す。
【図10b】 図10bは、非競合アフィニティー・アッセイにおいて使用される2つのタイプ のアフィニティー・リガンドを示す。一次リガンド(34)は、競合アッセイの場
合のように(図10a)固相(30)上に固定化される。サンプルに起因する分析物 (32)の量、と同様に分析物(32)に結合することができる二次標識アフィニテ
ィー・リガンド(35)は周囲の液体中に存在する。
【図11】 図11は、粒子(1)が、与えられたウイルスからの表面基(36)でどのように
被覆されるかを示す。ウイルスに特異的なIgG's(37)は、ウイルス表面基(36 )に結合し、そして粒子(1)に付着するようになる。二次アフィニティー試薬
(35)がIgG's(37)を検出するために使用される。
【図12a】 図12aは、線状隔室配置を示す。ここで、粒子(1)の保存のための隔室(38 )の後に、最初に、サンプル相互作用のための隔室(39)が続き、そして最後に
、粒子検出(1)のための計測領域(41)を含む二次反応及び/又は洗浄のため
の隔室が続く。電磁石(42)は隔室の線状複合体の右端に置かれる。サンプル相
互作用のための隔室(39)は、サンプル入口(43)とサンプル出口(44)のため
の開口をもつ。
【図12b】 図12bは、粒子(1)運動の方向に対して並列に配置された5つの線状隔室複 合体を示す。この隔室複合体のサンプル相互作用隔室(39)は、シリーズで連結
され、そして共通のサンプル入口(43)からサンプルを供給される。
【図13】 図13は、サンプル相互作用隔室(39)も二次反応及び/又は洗浄のための隔室
(40)の間に形成された曲りを示す。この隔室の複合体は、2つの磁石(45)と
(46)、粒子保存隔室(38)からサンプル相互作用のための隔室(39)を通って
粒子(1)を動かすための1の磁石(45)、と二次反応のための隔室を通って、
そして計測領域(41)内に粒子(1)を動かすための1の磁石(46)を含む。
【図14】 図14は、サンプル相互作用隔室(39)と、二次反応及び/又は洗浄のための隔
室(40)の間に形成された曲りを示す。この隔室の複合体は、2つの磁石(45)
と(46)、粒子保存隔室(38)からサンプル相互作用のための隔室(39)を通っ
て粒子(1)を動かすための1の磁石(45)、と二次反応のための隔室(40)を
通って、そして計測領域(41)内に粒子(1)を動かすための他の磁石(46)、
そしてさらに、上記線状隔室複合体の両側に沿って置かれたいくつかの磁石(47
)を示す。
【図15】 図15は、ヌクレオチド−粒子相互作用のための4つの隔室(50)、(51)、(
52)、と(53)を示す。この4つのCNPI'sは、磁気粒子が隔室(50)〜(55)の
間を所望の順序で移動することができるような方法で洗浄隔室(54)と活性化隔
室(55)と併合される。4つの電磁石(56)は、それらが、それらの磁場により
CNPI'sを含む隔室(50)〜(53)間で粒子を動かすことができるように、配置さ
れる。CNPI'sは、隔室(50)〜(55)内の液体の補充を許容するために入口(57
)と出口(58)をもってスケッチされる。
【図16】 図16a、16b、16c、16d、16e、と16fは、特定の波長(16bと図16c)の光に晒さ
れる間に解離する酸素橋(図16a)をもつ光感受性分子(48)で被覆された磁気 粒子(1)を示す。粒子(1)が前活性化ヌクレオチドX-(c)(49)とともに隔 室内に動かされるとき、これらのヌクレオチド(49)は粒子(1)の活性化部位
(48)に結合し、そして活性化されるべきそれらの自身の能力を保持するであろ
う(図16dと図16e)。図16fは、配列:T-C-A-Tを示す。
【図17】 図17は、サンプルと共にインキュベートされている粒子(1)の懸濁液が、入
口緩衝液(60)の2つの流れの間に挟まれたセンター・フロー・チャンネル(59
)を通してそれを送り出すことにより流体力学的にどのように集中されるかとい
うことを示す。粒子(1)は、一度に一回計測チャンネル(61)の断面を通過す
るように、粒子(1)は計測チャンネル(61)内に厳密に配置される。磁石(62
)は、その場が、計測チャンネル(61)を透過し、そしてHall-sensor(63)が そのチャンネル(61)の反対側に置かれるように、配置される。Hall-sensor(6
3)に加えて、光学計測窓(64)が上記チャンネル内に置かれる。柔らかい磁性 材料(65)の2片は、その磁場を収束させるために上記計測チャンネル(61)の
各側の上に挿入されることができる。
【図18】 図18は、粒子(1)、液体容器(66)、と磁石(67)を示す。
【図19】 図19a、19b、と19cは、分析システム(69)と分析されるべき液体(70)の間 に置かれた界面(68)に動かされる被覆された磁気粒子(1)を示す(図19a) 。上記粒子は、図19bに示すように界面に付着される。ここで、動きと付着の両 者が磁力をもって行われる。界面(68)においては、試薬−被覆磁気粒子(1)
は、コントロールされた時間期間にわたり分析されるべき液体と相互作用するで
あろうし、そしてその後、図19cに示すように、分析を完成するように上記分析 系に戻されるであろう。
【図20】 図20は、討議された異なるタイプの対流を図解したものである。
【図21a】 図21aは、相互作用実験に使用した試作チップの分解図である。
【図21b】 図21bは、使用状態の相互作用チップの図である。
【図22a】 図22aは、相互作用実験を行う前の、隔室複合体の内容物の断面図を示す。
【図22b】 図22bは、粒子がサンプル隔室を通って動く間の、隔室複合体の内容物の断面 図を示す。
【図22c】 図22cは、粒子が洗浄隔室を通って動く間の、隔室複合体の内容物の断面図を 示す。
【図23】 図23は、相互作用実験:分析物の異なる濃度における応答からの結果を示す。
【図24】 図24は、再使用可能な装置内に置かれた多数の並列ミクロ・システムを含む、
使い捨てチップを示す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6A
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6A】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6B
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6B】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6C
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6C】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6D
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6D】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10a
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10a】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10b
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10b】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12a
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12a】
【手続補正16】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12b
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12b】
【手続補正17】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正18】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正19】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正20】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】
【手続補正21】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正22】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
【手続補正23】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図19
【補正方法】変更
【補正内容】
【図19】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW Fターム(参考) 2G042 AA01 BD12 BD20 CA10 CB03 DA10 EA20 FA11 GA01 GA10 HA02 HA03 HA07 HA10 【要約の続き】 方法が提供される。

Claims (67)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作用可能に連鎖され、相互に連結された隔室のシステムを含
    むミクロシステムであって、ここで少なくとも1つの粒子上に固定化された少な くとも1つの試薬は液状担体の中に含有される分析物と接触することができ、前 記ミクロシステムは、 i) 少なくとも1つの試薬をその上に固定化するために適当な表面性質を有する
    少なくとも1つの粒子、 ii) 少なくとも1つの粒子の表面上に固定化するために適当な少なくとも1つの
    試薬、 iii) 好ましくは少なくとも1つの粒子を貯蔵するための第1隔室、 iv) 第2隔室、ここで液状試料は少なくとも1つの粒子上に固定化された試薬と
    相互作用することができ、前記第1隔室および第2隔室の各々は隔室と外部との間
    で液体を通すための少なくとも1つの開口を有する、 v) システムの少なくとも一部分を場に暴露させて、前記第1隔室と前記第2隔 室との間で少なくとも1つの粒子を動かす手段、および vi) 前記第1隔室と前記第2隔室との間に形成された通路、前記通路はそれを通
    る少なくとも1つの粒子の前記隔室の1つから他方の隔室への運動を可能とする、
    を含む、前記ミクロシステム。
  2. 【請求項2】 前記第2隔室が前記隔室と外部との間に液体を通すための第2
    開口をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
  3. 【請求項3】 システムがシステムの少なくとも一部分に場を適用すること
    ができる少なくとも1つの場発生手段からなり、そして少なくとも1つの粒子が発
    生した場に対して感受性の材料から少なくとも一部分から作られている、請求項
    1または2に記載のシステム。
  4. 【請求項4】 前記発生した場が磁場である、請求項3に記載のシステム。
  5. 【請求項5】 場発生手段が少なくとも1つの電磁石からなる、請求項4に記
    載のシステム。
  6. 【請求項6】 場発生手段がシステム中の液体と電気的接触した2つの電極 からなり、こうして場発生手段は2つの電極の間に電位差を印加することによっ て活性化され、そして少なくとも1つの粒子は電気泳動により動かされる、請求 項3に記載のシステム。
  7. 【請求項7】 場発生手段がシステム中の液体と電気的接触しない2つの電 極からなり、こうして場発生手段は2つの電極の間に電位差を印加することによ って活性化され、そして少なくとも1つの粒子はジエレクトフォレシス(dielctro
    phoresis)により動かされる、請求項3に記載のシステム。
  8. 【請求項8】 場がシステムの遠心により発生される、請求項3に記載のシ ステム。
  9. 【請求項9】 場が重力場である、請求項1または2に記載のシステム。
  10. 【請求項10】 少なくとも1つの粒子の表面上に固定化された少なくとも1
    つの試薬の性質を検出する検出手段をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に
    記載のシステム。
  11. 【請求項11】 少なくとも1つの粒子の表面上に固定化された少なくとも1
    つの試薬の性質を検出手段で検出することを実行する第3隔室をさらに含み、前 記第3隔室は、 i) 隔室と外部との間に液体を通す開口、 ii) 外部から隔室の内部への光学的アクセスを可能とする透明な領域、 iii) 第2隔室と第3隔室との間に形成された通路、前記通路により粒子は第2隔
    室と第3隔室との間で動くことができる、および iv) システムの少なくとも一部分を場に暴露し、少なくとも1つの粒子を第2隔
    室と第3隔室との間で前記場により動かすことができる、手段、 からなる、請求項10に記載のシステム。
  12. 【請求項12】 i) 少なくとも1つの補助隔室、前記補助隔室は隔室と外部
    との間に液体を通す開口からなる、 ii) 補助隔室と他の隔室の1つのとの間に形成された通路、前記通路により粒 子は前記隔室と補助隔室との間で動くことができる、および iii) システムの少なくとも一部分を場に暴露し、少なくとも1つの粒子を補助
    隔室と前記隔室との間で前記場により動かすことができる、手段、 からなる、請求項1〜11のいずれか一項に記載のシステム。
  13. 【請求項13】 システムの発生手段は通路が形成された隔室の間で少なく
    とも1つの粒子を前後に動かすことができる、請求項3〜12のいずれか一項に記載
    のシステム。
  14. 【請求項14】 隔室の1つがある波長の電磁放射を前記隔室内に含有され た液体に到達させることができる、請求項1〜13のいずれか一項に記載のシステ ム。
  15. 【請求項15】 電磁放射が光である、前記請求項のいずれか一項に記載の
    システム。
  16. 【請求項16】 少なくとも1つの粒子が1〜200μmの平均直径を有する、請
    求項1〜15のいずれか一項に記載のシステム。
  17. 【請求項17】 前記隔室の断面寸法が100〜1000μmである、請求項1〜16 のいずれか一項に記載のシステム。
  18. 【請求項18】 システムが非磁性物質から製作されている、請求項1〜17 のいずれか一項に記載のシステム。
  19. 【請求項19】 システムが非自己蛍光物質、例えば、トパーズから製作さ
    れている、請求項1〜18のいずれか一項に記載のシステム。
  20. 【請求項20】 試験前に隔室の内容物が混合されるのを防止するために、
    試験を実行するまえに、作用可能に連鎖された隔室間の相互連結は、それらが活
    性化により開口されるまで閉じられている、請求項1〜19のいずれか一項に記載 のシステム。
  21. 【請求項21】 相互連結は活性化前に固体である物質で閉じられており、
    そして閉じる物質が液体となるまで、隔室のシステムの少なくとも一部分を加熱
    することによって、活性化は実行される、請求項20に記載のシステム。
  22. 【請求項22】 相互連結の活性化は隔室を物理的に整列させることによっ
    て実行される、請求項20に記載のシステム。
  23. 【請求項23】 前記力により発生された少なくとも1つの粒子の前記運動 は、粒子の運動および/または前記試薬による分析物の接触の間に、前記液状担
    体およびそれ以上の液状担体の対流が実質的に起こらないようなものである、前
    記請求項のいずれか一項に記載のシステム。
  24. 【請求項24】 工程: i) その上に固定化された少なくとも1つの試薬を有する少なくとも1つの粒子 を準備し、 ii) 第1隔室の中に前記粒子を入れ、 iii) 第1隔室の中に液状担体を入れ、 iv) 第2隔室の中にそれ以上の液状担体を入れ、 v) 場に対して感受性の少なくとも1つの粒子に力を及ぼす場に前記ミクロシス
    テムを暴露し、 vi) 前記力により少なくとも1つの粒子を前記第1隔室中に含有される前記液状
    担体から前記第2隔室中に含有される前記それ以上の液状担体の中に動かし、こ こで前記力により発生された少なくとも1つの粒子の前記運動は、粒子の運動お よび/または前記試薬による分析物の接触の間に、前記液状担体およびそれ以上
    の液状担体の対流が実質的に起こらないようなものであり、そして必要に応じて vii) 前記それ以上の液状担体中に含有される分析物を少なくとも1つの粒子上
    の前記試薬と接触させる、 からなる、複数の作用可能に連鎖された隔室からなるシステムからなるミクロシ
    ステムの中に含有された液状試料の中に、その上に固定化された少なくとも1つ の試薬を有する粒子を動かす方法。
  25. 【請求項25】 前記試薬が接触することができる分析物を前記それ以上の
    液状担体が含むことが推定される分析試料である、請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記方法が前記それ以上の液状担体中に含有される分析物
    を少なくとも1つの粒子上の前記試薬と接触させる工程を含む、請求項24に記載 の方法。
  27. 【請求項27】 前記方法が前記第1隔室中の前記分析物を洗浄および/ま たは精製および/または検出する少なくとも1つのそれ以上の工程を含み、前記 第1隔室は前記液状担体と、必要に応じて前記分析物を洗浄および/または精製 および/または検出する前記それ以上の工程の効能を妨害しない量の前記それ以
    上の液状担体とを含み、前記方法は前記それ以上の液状担体中に含有される前記
    分析試料中に含有される前記分析物と接触する前記試薬を、前記第2隔室中に含 有される前記それ以上の液状担体から前記液状担体を含む前記第1隔室の中に動 かす工程をなおさらに含む、請求項24に記載の方法。
  28. 【請求項28】 工程: i) その上に固定化された少なくとも1つの試薬を有する少なくとも1つの粒子 を準備し、 ii) 第1隔室の中に前記粒子を入れ、 iii) 第1隔室の中に液状担体を入れ、必要に応じて iv) 前記液状担体中に含有される分析物を少なくとも1つの粒子上の前記試薬 と接触させ、 v) 第2隔室の中にそれ以上の液状担体を入れ、 vi) 場に対して感受性の少なくとも1つの粒子に力を及ぼす場に前記ミクロシ ステムを暴露し、そして vii) 前記力により、前記第1隔室中に含有される前記液状担体と接触する試薬
    を含む少なくとも1つの粒子を、前記第2隔室中に含有される前記それ以上の液状
    担体の中に動かし、ここで前記力により発生された少なくとも1つの粒子の前記 運動は、粒子の運動および/または前記試薬による分析物の接触の間に、前記液
    状担体およびそれ以上の液状担体の対流が実質的に起こらないようなものである
    、からなる、複数の作用可能に連鎖された隔室からなるシステムからなるミクロ
    システムの中に含有された液状試料の中に、その上に固定化された少なくとも1 つの試薬を有する粒子を動かす方法。
  29. 【請求項29】 前記試薬が接触することができる分析物を前記液状担体が
    含むことが推定される分析試料である、請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記方法が前記それ以上の液状担体中に含有される分析物
    を少なくとも1つの粒子上の前記試薬と接触させる工程を含む、請求項28に記載 の方法。
  31. 【請求項31】 少なくとも1つの粒子上の前記試薬と接触する前記液状担 体中の前記分析物の前にまたはそれと同時に、前記それ以上の液状担体を前記第
    2隔室の中に入れる、請求項28に記載の方法。
  32. 【請求項32】 少なくとも本質的に同時にまたは順次に任意の順序で、前
    記粒子および前記液状担体を前記第1隔室の中に入れる、前記請求項のいずれか 一項に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記粒子は好ましくは使い捨てであり、より好ましくは前
    記第1隔室の中に入れる前に、長期間の貯蔵安定性状態、例えば、凍結、極低温 保護、または凍結乾燥された状態から再構成可能である、前記請求項のいずれか
    一項に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記液状担体および/または前記それ以上の液状担体が、
    水、生理食塩水、任意の生理学上許容される水性溶媒、任意の薬学上許容される
    水性溶媒、任意の有機溶媒から成る群より選択され、それらの混合物を包含する
    、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記試薬が核酸、例えば、DNA、RNAまたはPNAの分子、そ れらの誘導体または一部分、ポリペプチド、それらの誘導体または一部分、例え
    ば、ペプチドおよびエピトープ、レセプター成分、例えば、細胞分化因子、特に
    サイトカインまたはリンホカインに結合することができるレセプター、抗体、例
    えば、キメラ抗体、ヘテロダイマー抗体、およびモノクローナル抗体、それらの
    任意の結合フラグメントから成る群より選択される、前記請求項のいずれか一項
    に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記方法が前記試薬が接触する前記分析物を洗浄および/
    または精製および/または検出する少なくとも1つのそれ以上の工程を含み、た だし前記少なくとも1つのそれ以上の工程は前記第1隔室において実施されない、
    前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  37. 【請求項37】 システムを場に暴露させる工程が、システムの少なくとも
    一部分に暴露させる場を発生させる場発生手段をシステムにおいて位置決定する
    工程を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  38. 【請求項38】 システムを場に暴露させる工程が磁場を発生させる工程か
    らなる、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  39. 【請求項39】 場発生手段をシステムに位置決定する工程が電磁石をシス
    テムに位置決定することからなり、そしてシステムを場に暴露させる工程が電磁
    石を電流で活性化することからなる、請求項37に記載の方法。
  40. 【請求項40】 場発生手段をシステムに位置決定する工程がシステム中の
    液体と電気的接触した2つの電極を位置決定することからなり、そしてシステム を場に暴露させる工程が少なくとも1つの粒子が電気泳動により動かされるよう に、2つの電極の間に電位を供給する工程からなる、請求項37に記載の方法。
  41. 【請求項41】 場発生手段をシステムに位置決定する工程は、2つの電極 がシステム中の液体と電気的接触しないのような方法において、2つの電極を位 置決定する工程からなり、そしてシステムを場に暴露させる工程は、少なくとも
    1つの粒子がジエレクトフォレシスにより動かされるように、2つの電極の間に電
    位を供給する工程からなる、請求項37に記載の方法。
  42. 【請求項42】 システムを場に暴露させる工程がシステムの遠心工程から
    なる、請求項37に記載の方法。
  43. 【請求項43】 システムを場に暴露させる工程が重力場にシステムを暴露
    させる工程からなる、請求項37に記載の方法。
  44. 【請求項44】 前記方法が相互作用の間に少なくとも1つの粒子の性質を モニターするそれ以上の工程をさらに含む、請求項37〜43のいずれか一項に記載
    の方法。
  45. 【請求項45】 相互作用後、少なくとも1つの粒子の性質をモニターする それ以上の工程をさらに含む、請求項37〜44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 【請求項46】 システムが第2隔室と相互作用する第3隔室をさらに含み、
    前記方法が、少なくとも1つの粒子が第3隔室中に位置するとき、少なくとも1つ の粒子の性質のモニターを実行するように、少なくとも1つの粒子を場の手段に より第3隔室の中に動かす工程をさらに含む、前記請求項のいずれか一項に記載 の方法。
  47. 【請求項47】 システムが第2隔室と相互連結された二次相互作用の隔室 をさらに含み、そしてモニター工程前に、工程: i) 少なくとも1つの粒子場の手段によりシステムの二次相互作用の隔室の中に
    動かし、そして ii) 少なくとも1つの粒子を二次相互作用の隔室中に含有される液体と相互作 用させて、試薬と液状試料の内容物との間の相互作用の結果を検出手段により検
    出可能とする、 をさらに含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  48. 【請求項48】 システムが他の隔室のいずれかと相互連結された洗浄隔室
    をさらに含み、そして、工程: i) 少なくとも1つの粒子場の手段によりシステムの洗浄隔室の中に動かし、そ
    して ii) 少なくとも1つの粒子を洗浄隔室中に含有される液体と相互作用させて、 少なくとも1つの粒子から不必要な物質を除去する、 をさらに含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  49. 【請求項49】 前記隔室の中の1が特定の波長の電磁気照射が前記隔室内
    に収められた液体に到達するのに適したものであり、そして前記方法が、光活性
    化のプロセスを引き起こすために好適な波長の電磁気照射に少なくとも1の粒子
    を晒すステップをさらに含む、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  50. 【請求項50】 少なくとも1つの粒子が1〜200μmの平均直径を有する、前
    記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  51. 【請求項51】 前記隔室の断面寸法が100〜1000μmである、前記請求項の
    いずれか一項に記載の方法。
  52. 【請求項52】 前記分析物が細胞、感染因子、例えば、ウイルス、および
    寄生生物から成る群より選択される、生物学的生物、またはその一部分であり、
    それらの任意の部分または組合わせを包含する、前記請求項のいずれか一項に記
    載の方法。
  53. 【請求項53】 前記生物が哺乳動物の生物、例えば、ヒトまたは動物の生
    物、例えば、ヒトまたは動物の細胞、特にそれらの誘導体、またはヒトまたは動
    物の細胞またはそれらの誘導体の中に収容されるか、またはその中で複製するこ
    とができる、ウイルスまたは寄生生物、例えば、任意の寄生菌類である、請求項
    52に記載の方法。
  54. 【請求項54】 前記細胞、ウイルスまたは寄生生物が病原性または潜在的
    に致死的である、請求項53に記載の方法。
  55. 【請求項55】 前記生物が微生物、例えば、真核またはまたは原核微生物
    である、請求項52に記載の方法。
  56. 【請求項56】 前記微生物が病原性または潜在的に致死的である微生物で
    ある、請求項55に記載の方法。
  57. 【請求項57】 前記分析物が前もって決定した細胞型を示す抗原または抗
    体である、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  58. 【請求項58】 前記方法が前記隔室の少なくとも1つにおいて前もって決 定した温度で、複数の熱サイクル反応、例えば、核酸のアニーリングに適当な反
    応、核酸の合成に適当なエクステンション反応、および合成された二本鎖核酸の
    分離に適当な変性反応により、生物学的化合物を増幅する方法を実施するそれ以
    上の工程を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  59. 【請求項59】 前記ミクロシステムが請求項1〜23のいずれか一項に記載 のシステムである、請求項24〜58のいずれか一項に記載の方法。
  60. 【請求項60】 個体から試料を準備することからなる、試料中の分析物を
    検出することによって個体における症状を診断する方法、および前記試料中の分
    析物を検出する方法であって、分析物の存在は前記個体が前記症状を有すること
    の指示であり、前記検出方法は、工程: i) 請求項24〜59のいずれか一項に記載の方法に従い、その上に固定化された 少なくとも1つの試薬を有するタンパク質を複数の作用可能に連鎖された隔室か らなるミクロシステム中に含有される液状試料の中に動かし、 ii) 前記試薬を前記液状担体または前記それ以上の液状担体の形態で試料中に
    含有される前記分析物と接触させ、こうして、 iii) 前記試薬と接触した前記分析物を診断的に検出し、そして iv) 前記症状を診断する、 からなる。
  61. 【請求項61】 工程: (a) 粒子を容器中に含有される液体と混合して、液体の少なくとも一部分の中
    に粒子を実質的に均一に分布させ、前記粒子は場、例えば、磁場または電場に対
    して感受性の物質から少なくとも一部分作られており、そして複数の粒子上に固
    定化された少なくとも1つの粒子を有し、 (b) 粒子上に固定化された試薬を液体の内容物と相互作用させ、 (c) 粒子が感受性である場を容器の少なくとも一部分に加えて、容器の開口を
    通して少なくとも1つの粒子を動かして、容器から少なくとも1つの粒子を抽出し
    、 (d) 液体充填通路を通して前記少なくとも1つの粒子上の試薬の性質を検出す る検出手段へ少なくとも1つの粒子を動かし、そして (e) 前記少なくとも1つの抽出された粒子の性質を検出して、これらの性質が 相互作用のために変化したかどうかを決定して、液体の分析を実行する、 からなる、容器中に含有される液体の内容物を分析する方法。
  62. 【請求項62】 前もって決定された期間が経過した後、工程(c)〜(e)を少
    なくとも1回反復して、液体を含む可能な進行プロセスをモニターする、請求項6
    1に記載の方法。
  63. 【請求項63】 粒子の磁気的性質を検出し、第1検出手段の第1測定体積内
    に含有された粒子の磁気的性質に従う出力を提供する、第1検出手段、例えば、 ホール・センサー、 第1検出手段により検出可能である磁気的性質を有する物質から少なくとも一 部分作られた粒子の集団、前記粒子の集団は粒子の少なくとも2つの下位集団か らなり、第1検出手段からの前記出力がどの下位集団の検出された粒子が下記の1
    メンバーであるかとうかについての有意な指示を提供することができるように、
    粒子の各下位集団は異なる磁気的性質を有する: 粒子の磁気的性質を第1検出手段で検出するとき、粒子を含有する液体、およ び その中に流れチャンネルが形成されており、粒子を含有する液体を第1測定体 積を通して導く部材、ここで一度に1つの粒子が第1測定体積をするような方法に
    おいて、液体の流れはコントロールされる、 からなる、異なる磁気的性質を有する粒子を区別するシステム。
  64. 【請求項64】 粒子が少なくとも1つの粒子をその上に固定化するために 適当な表面性質を有し、そして各下位集団がそれに帰属される特異的試薬を有す
    るように、試薬は各下位集団内で実質的な数の粒子上に固定化されており、そし
    て液状試料の内容物の少なくとも2つの異なる特異的試薬を使用する分析の実行 を可能とするように、下位集団の少なくとも2つはそれに帰属された異なる特異 的試薬を有する、請求項63に記載のシステム。
  65. 【請求項65】 第2検出手段の第2測定体積中に含有される粒子上に固定化
    された試薬の性質を検出する第2検出手段を含み、液状試料の内容物と粒子との 間の相互作用の間に前記性質が変化したかどうかを決定し、液状試料の内容物の
    分析を実行する、請求項63に記載のシステム。
  66. 【請求項66】 第1測定体積を一度に一回通過する粒子がまた第2測定体積
    を一度に一回通過するような方法において、第2測定体積を位置決定しつその中 に含有される粒子を有する液体の流れをコントロールする、請求項65に記載のシ
    ステム。
  67. 【請求項67】 膜中に形成された流れチャンネルが、粒子をその中に含有
    して有する液体の流れに対して並列に、少なくとも1つの緩衝液−液体を流れチ ャンネルの中に入れて、粒子が第1および必要に応じて第2の測定体積を一度に1
    個通過するような方法において、流れをコントロールする、請求項63〜66のいず
    れか一項に記載のシステム。
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