JP2002507679A - 水泳プール用小型濾過装置 - Google Patents

水泳プール用小型濾過装置

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JP2002507679A
JP2002507679A JP2000538104A JP2000538104A JP2002507679A JP 2002507679 A JP2002507679 A JP 2002507679A JP 2000538104 A JP2000538104 A JP 2000538104A JP 2000538104 A JP2000538104 A JP 2000538104A JP 2002507679 A JP2002507679 A JP 2002507679A
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ジャン・ルイ・デジョヨウ
ピエール・ルイ・デジョヨウ
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ピシネ・デジョヨウ・ソシエテ・アノニム
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Abstract

(57)【要約】 ２つの区画室はプール貯水部の壁部をまたぐのに適切な横断面形状を有している。２つの区画室１ａ，１ｂはプール貯水部の壁部をまたぐのに適切な横断面形状を有し、貯水部内の水と連通する濾過区画室１ａはプール貯水部の壁部を形成するパネルに自身を固定するための構成を有し、濾過区画室に対してポンプ区画室が漏洩気密となるように、２つの区画室１ａ，１ｂは、水が濾過区画室からポンプ区画室内に流れることを防止する漏洩気密壁９によって分離されており、分離壁９は濾過手段２を吸込および送出手段４に連結する吸込管７および送出管８に対して漏洩気密構造を備え、ポンプ区画室１ｂは、外気と連通するダクト１ｄを有する後部と連通し、これら２つの区画室１ａ，１ｂは、ダクト１ｄの高さに、外気と連通するダクト１ｄを置くために複数の穿孔１５ｃを備える取り外し可能な蓋１５によって密封されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は水泳プールの貯水部内の水を濾過する装置の技術分野に関するもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】
水泳プールの貯水部内の水を濾過するため、一方に濾過手段および他方に水の
吸込および送出のためのポンプ手段を備える小型装置の形態を有する独立した装
置を使用することが公知である。一般にこれらの装置は、水中に沈められるとと
もにスキマーの名称で知られる少なくとも１つのオリフィスによってプールの貯
水部内の水と連通するように構成されている区画室を備えている。この区画室は
、内部に公知かつ適切なタイプの種々の濾過手段を収容している。もう一方の区
画室は、適切なパイプ装置によって貯水部内の水の吸込・送出を行うことのでき
るポンプ手段を収容している。このポンプ手段を収容する区画室は、プールの貯
水部外側に配置されている。これら２つの区画室は、結合部材によって連結する
こともできるし、一体型アセンブリとして構成することもできる。たいてい、こ
の装置はプールの貯水部壁部をまたぐような断面形状を有している。
【０００３】 したがって、このような装置は、プールの貯水部完成後に取り付けおよび据え
付けられるよう構成されたものである。よって、濾過手段とポンプ手段との間の
吸込管および送出管は、当該壁部材の上側エッジの上方を通る。この種の装置は
仏国特許第 8318248 号明細書に開示されたものを例として挙げることができる が、これに限定されるものではない。
【０００４】 同様に、水の濾過・吸込・送出の機能を行うよう構成されるとともに、プール
の貯水部全体を構成するパネル上に取り付けられるよう構成されたパネルあるい
は飛び込み台が公知である。
【０００５】 濾過手段と協動したプールの貯水部内の水の吸込および送出が、プールの貯水
部建造後に据え付けられるよう構成された取り付け部材によって行われてもよい
し、プールの貯水部を構成するパネルと一体となるよう構成された部材によって
行われてもよいというは、この技術状況から明らかである。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする問題点は、要求に応じてプールの貯水部建造後に取
り付けることもできるしプールの貯水部建造中に組み込むこともでき、濾過手段
と協動してプールの貯水部内の水を吸込および送出できるアセンブリを提供する
ことである。
【０００７】 この問題点を解決するために、アセンブリはそれら前述したタイプの小型装置
の形態で構成されかつそれら前述したタイプの小型装置を改善したものである。
言いかえれば、このアセンブリは水中に沈められるとともに濾過手段を収容する
よう構成された区画室と、貯水部の外に配置されるとともにポンプ手段を収容す
るよう構成された区画室とを備えており、複数のパイプが水の吸込および送出を
確実に行うために濾過手段とポンプ手段との間の連結を提供している。
【０００８】 この種の装置において、要求に応じてプールの貯水部壁部にまたがせて使用す
ることもできるし、プールの貯水部を構成するパネルと一体に構成して使用する
こともできるようにするため、２つの区画室間の漏洩気密の重要な問題を解決す
る必要があった。それは沈められた区画室にある水がポンプ手段を収容する外側
の区画室に浸入してしまうという問題である。
【０００９】 具体的に述べれば、漏洩気密の問題はプールの壁部をまたぐように構成された
装置の場合には全く問題ではないが、同じ装置がプール貯水部の隣接するパネル
と並んで取り付けられるように構成された場合、非常に重要になってくる。装置
がプール貯水部の壁部にまたがるような場合には、２つの区画室の間に吸込管お
よび送出管が位置することによって問題の部分が自動的に上昇される。言いかえ
れば、２つの区画室を分離する空間は貯水部の水位よりも上側に位置することに
なる。
【００１０】 一方、もしこの装置がパネルよりも垂直方向上側に延在することなく、プール
貯水部の隣接するパネルと協動して取り付けられる場合、２つの区画室間の自由
空間の高さに相当する距離だけ吸込管および送出管の通路を下げる必要がある。
それにより自由空間が貯水部内の水位と実質的に同じ位置に位置してしまうので
、ポンプ区画室内に水が浸入してしまうという明らかな危険が生じてしまう。仏
国特許第 8318248 号明細書。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
解決すべき前述した問題点および指摘すべき制約について言えば、２つの区画
室はプール貯水部の壁部をまたぐのに適切な横断面形状を有している。 貯水部内の水と連通する濾過区画室は、プール貯水部の壁部を形成するパネル
に自身を固定するための構成を有している。 ２つの区画室は、水が濾過区画室からポンプ区画室内に流れることを防止する
漏洩気密壁によって分離されている。
【００１２】 ２つの区画室間の漏洩気密を確保する前述した問題点を解決するため、分離壁
は自身を漏洩気密方式で濾過区画室とポンプ区画室とを連結する吸込管および送
出管と接続するための構成を有している。各パイプに対して有利には、この連結
部材はスリーブを備えている。このスリーブは壁を貫通するとともに壁に対して
漏洩気密方式で自身を位置決めしかつ固定する部材を備えている。このスリーブ
の両自由端は壁の両側に位置しており、パイプの漏洩気密継手が可能となるよう
に配置されている。
【００１３】 これら２つの区画室間の全体的な漏洩気密に関して言えば、モータの過熱を防
止するためポンプ手段を収容している区画室の通気を確保する必要がある。
【００１４】 この問題点を解決するために、ポンプ区画室はモータ冷却用の通気構造を有し
ている。
【００１５】 有利には、ポンプ区画室の通気として挙げられた問題点は、通気構造がポンプ
区画室の後方でかつポンプ区画室と連通するよう形成されたダクトを備え、この
ダクトが外気と連通させられていることで解決される。２つの区画室は取り外し
可能な蓋によって密封されている。この蓋にはダクトと外気との間の連通を確保
するために複数の穿孔が設けられている。
【００１６】 貯水部のパネル組立時における装置の完全一体化の上述した問題点を解決する
ために、濾過区画室側のエンドでプール貯水部の壁部頂部との連続性が確保され
るように蓋が形成されている。
【００１７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付した図面に基づいてより詳細に説明する。
【００１８】 公知のように、全体符号１を付した小型濾過装置は、隣接するとともに背中合
わせに配置された２つの区画室１ａ，１ｂを備えている。区画室１ａには公知か
つ適切なタイプの濾過手段２が収容されている。この区画室１ａはプール貯水部
内の水が行き来できるよう構成されている。水が公知のように濾過手段２の濾過
装置に導かれるよう区画室１ａに入ることができるようにするため、この区画室
１ａは水面近くあるいはその他の場所に配置された少なくとも１つの入口オリフ
ィスあるいはスキマー３を備えている。
【００１９】 区画室１ｂには特に、少なくとも１つのポンプ形態を有する手段４が収容され
ている。このポンプはプール貯水部内の水の吸込および吐出を可能とするもので
あり、濾過手段２と連結されている。この区画室１ｂはプール貯水部の外側に設
けられるよう構成されている。
【００２０】 冒頭で述べたように、本発明による小型濾過装置は、要求に応じてプールの貯
水部が完成した後でもあるいはプールの貯水部を構成するパネルと一体に形成す
るためプール建造中でも据え付け可能となるよう構成されている。このため、２
つの区画室１ａ，１ｂはプール貯水部の壁部をまたぐのに適した側断面形状を有
している（図２）。これにより、この壁部Ｐに対して濾過装置を取り付けること
ができるとともに位置決めできるようになっている。
【００２１】 図に示すように、装置がプール貯水部の壁部にまたがって位置決めされ得るよ
うに、２つの区画室の間にはプール貯水部の壁部Ｐの厚みと実質的に全く一致す
る自由空間１ｃが設けられている。これにより、ポンプ区画室１ｂを覆い隠すこ
とができると同時に濾過区画室１ａをプール貯水部の水中に沈めることができる
。しかしながら、ポンプ区画室１ｂを地上に設けるとともに濾過区画室１ａをプ
ール貯水部の水の中に常に沈められるように設ける場合には、これら２つの区画
室１ａ，１ｂを隣接して設けることは不可能ではない。
【００２２】 他の特徴として、濾過区画室１ａはプール貯水部の壁部を構成しているパネル
Ｐ１に自身を固定するための構造を有している。濾過区画室をプール貯水部の壁
部を構成しているパネルに固定するため、区画室１ａの両側面には、パネルＰ１
のアセンブリフィンとして形成された突き合わせ部材と相互結合させることがで
きる固定ピン５などが設けられている。このピン５を区画室１ａの側壁の厚さ分
だけ埋め込むことができることも有利な点である。
【００２３】 この結果、装置１は現存するプール（図２）の場合でも建設中のプール（図３
）の場合でも使用することができる複合型装置を構成している。
【００２４】 この二通りの使い方ができる装置について言えば、区画室１ａに入っている水
が区画室１ａからポンプ区画室１ｂに誤って浸入してしまうことを防止するため
、２つの区画室１ａ，１ｂの間の漏洩気密問題を考える必要がある。一方、吸込
管７および送出管８の流路を設けるため区画室１ａと区画室１ｂとの間に連通空
間６を設ける必要がある。装置全体がプールの壁部にまたがって配置されている
場合（図２）、これら２つの区画室間の漏洩気密問題は全く重要ではない。とい
うのは、このようにまたがった位置に装置が配置されると装置は上方に位置する
ことになり、吸込管７および送出管８の流路のための連通空間はプールの各壁部
の上に配置されるからである（図２）。しかしながら、もし装置全体がプールの
貯水部を構成するパネルＰ１と並んで取り付けられるように構成される場合、前
述した問題が重要となってくる。この場合、装置は連通空間６の高さに相当する
高さ分だけ下げられる。言いかえれば、連通空間のレベルがプール貯水部内の水
のレベルと同じになり、この水が連通空間６を通り抜けてしまう。
【００２５】 プール貯水部内の水位を制御するこの重要な問題点について言えば、装置がま
たがって配置されようと一体に配置されようと、濾過装置全体の位置にかかわら
ずその目的を最大限維持できるよう、濾過区画室１ａからポンプ区画室１ｂに水
が誤って浸入してしまうことを防止するため、２つの区画室１ａ，１ｂは漏洩気
密壁９によって分離されている。図示したように、この壁９は濾過手段２とポン
プ手段４とを連結する吸込管７および送出管８に対して漏洩気密連結を与える構
造を備えている。
【００２６】 図６により詳細に示すように、この連結構造は漏洩気密壁９を貫通するスリー
ブ１０によって構成されている。このスリーブ１０は壁９の一側面に相互作用す
る支持カラー１０ａを有しているとともに、壁の他側面側においてスリーブ９は
締付ナット１３の作用によりシール１２と協動して壁９の他側面を加圧すること
ができるワッシャー１１を有している。スリーブ１０の両端部には、２つの別個
の部材７ａ−７ｂ，８ａ−８ｂからなる吸込管７および送出管８としての部材が
設けられている。たとえば、ポンプに接続されたパイプ部材７ａ，８ａは、スリ
ーブ１０の適合環状リブ１０ｂと相互作用するために形成されているガスケット
１４ａを有する漏洩気密締付カラー１４によってスリーブの対応する端部に接続
されている。
【００２７】 漏洩気密壁６の他側において、吸込管７および送出管８のもう一方の部材７ｂ
，８ｂがスリーブの内側１０ｃに、特に接着結合によって完全に固定されている
（図６）。
【００２８】 ポンプ区画室１ｂの漏洩気密に関して言えば、ポンプの加熱を防止するため冷
却用の構成が必要である。このためポンプ区画室の後部には、外気と連通する噴
出口１ｄが設けられている。２つの区画室１ａ，１ｂは蓋１５、特に吸込区画お
よび噴出口１ｄを含むポンプ区画と一致する２つの部材１５ａ，１５ｂによって
密封されている。
【００２９】 区画室１ｂの通気および噴出口１ｄと開放空気との間の連通の確立の上述した
問題に関して言えば、蓋１５ｂの部分には、噴出口１ｄの領域に複数の穿孔１５
ｃが設けられている。
【００３０】 これらポンプ区画室の通気に対する技術構成は、仏国特許明細書中に開示され
ている。
【００３１】 他の特徴によれば、蓋１５、特に濾過区画室の側に設けられた部材１５ａは、
装置全体がプールの貯水部を形成する種々の隣接パネルと協動かつ連続して固定
される場合、プール貯水部の壁部頂部との連続性を確保するよう形成されている
。
【００３２】 明らかに、本発明の特徴により定義されているような小型装置全体は、飛び込
み台、投光照明灯、アクセスランプなどのような普通の配置の型を設けることが
できる。
【００３３】 有利な点は上述した説明から明らかである。特に、要求に応じて濾過装置は現
存するプール貯水部の壁部に取り付けて使用することもできるし、プール貯水部
を構成するパネルと協動かつ連続するアセンブリとしても使用することもできる
ということを強調しておくとともに再度述べておく。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明による複合型濾過装置の斜視図である。
【図２】 装置アセンブリがプール貯水部の壁部の一部分にまたがって配置
された状態を示す概略断面図である。
【図３】 装置アセンブリがプール貯水部を構成するパネルと並んで配置さ
れた状態を示す概略断面図である。
【図４】 図３の４−４線に沿って切った断面図である。
【図５】 装置の平面図である。
【図６】 分離壁内の漏洩気密連結構造の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
１ａ 濾過区画室 １ｂ ポンプ区画室 １ｄ 噴出口 ２ 濾過手段 ４ ポンプ手段 ７ 吸込管 ８ 送出管 ９ 漏洩気密壁 １０ スリーブ １５ 蓋 １５ｃ 穿孔
【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成１２年５月４日（２０００．５．４）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項２】 前記連結構造は、前記壁（９）を貫通するとともに前記壁に
対して漏洩気密方式で自身を位置決めおよび固定するための部材を有するスリー
ブ（１０）を備え、 前記スリーブの両自由端は前記パイプ（７，８）と漏洩気密継手可能とされて
配置されるよう、前記壁の両側に設けられていることを特徴とする請求項１に記
載の装置。
【請求項３】 前記蓋（１５）は濾過区画室側のエンドでプール貯水部の壁
部頂部との連続性が確保されるよう形成されていることを特徴とする請求項１に
記載の装置。
【手続補正書】
【提出日】平成１２年９月２６日（２０００．９．２６）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】 本発明は水泳プールの貯水部内の水を濾過する装置の技術分野に関するもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】 水泳プールの貯水部内の水を濾過するため、一方に濾過手段および他方に水の
吸込および送出のためのポンプ手段を備える小型装置の形態を有する独立した装
置を使用することが公知である。一般にこれらの装置は、水中に沈められるとと
もにスキマーの名称で知られる少なくとも１つのオリフィスによってプールの貯
水部内の水と連通するように構成されている区画室を備えている。この区画室は
、内部に公知かつ適切なタイプの種々の濾過手段を収容している。もう一方の区
画室は、適切なパイプ装置によって貯水部内の水の吸込・送出を行うことのでき
るポンプ手段を収容している。このポンプ手段を収容する区画室は、プールの貯
水部外側に配置されている。これら２つの区画室は、結合部材によって連結する
こともできるし、一体型アセンブリとして構成することもできる。たいてい、こ
の装置はプールの貯水部壁部をまたぐような断面形状を有している。
【０００３】 したがって、このような装置は、プールの貯水部完成後に取り付けおよび据え
付けられるよう構成されたものである。よって、濾過手段とポンプ手段との間の
吸込管および送出管は、当該壁部材の上側エッジの上方を通る。この種の装置は 仏国特許第 2544857 号公開公報 に開示されたものを例として挙げることができ るが、これに限定されるものではない。
【０００４】 同様に、水の濾過・吸込・送出の機能を行うよう構成されるとともに、プール
の貯水部全体を構成するパネル上に取り付けられるよう構成されたパネルあるい
は飛び込み台が公知である。
【０００５】 この種の技術は、水泳プールの濾過パネルに関する国際特許第 WO 96/12075 号明細書に開示されたものを例として挙げることができる。このパネルは、垂直 な隔壁によって分けられた２つの内部区画室からなる小型装置の形態を有してい る。この区画室のうち１つは水で満たされるように配置されているとともに濾過 手段を備えている。もう１つの区画室はこの濾過手段と組み合わせて貯水部内の 水を吸込および送出する手段を収容している。この区画室は水泳プールの外側に 設けられるよう構成されている。濾過区画室は貯水部内の水と連通しているとと もに水泳プール貯水部の壁部を形成するパネルを有する固定構造を有している。
【０００６】 濾過手段と協動したプールの貯水部内の水の吸込および送出が、プールの貯水
部建造後に据え付けられるよう構成された取り付け装置によって行われてもよい
し、プールの貯水部を構成するパネルと一体となるよう構成された装置によって
行われてもよいというは、この技術状況から明らかである。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】 本発明が解決しようとする問題点は、要求に応じてプールの貯水部建造後に取
り付けることもできるしプールの貯水部建造中に組み込むこともでき、濾過手段
と協動してプールの貯水部内の水を吸込および送出できるアセンブリを提供する
ことである。
【０００８】 この種の装置において、要求に応じてプールの貯水部壁部にまたがせて取り付 ける こともできるし、プールの貯水部を構成するパネルと一体に構成して取り付 ける こともできるようにするため、ポンプ区画室と濾過区画室との間の漏洩気密
の重要な問題を解決する必要があった。それは沈められた濾過区画室にある水が
ポンプ手段を収容する外側の区画室に浸入してしまうという問題である。
【０００９】 具体的に述べれば、漏洩気密の問題はプールの壁部をまたぐように構成された
装置の場合には全く問題ではないが、同じ装置がプール貯水部の隣接するパネル
と並んで取り付けられるように構成された場合、非常に重要になってくる。装置
がプール貯水部の壁部にまたがるような場合には、２つの区画室の間に吸込管お
よび送出管が位置することによって問題の部分が自動的に上昇される。言いかえ
れば、２つの区画室を分離する空間は貯水部の水位よりも上側に位置することに
なる。
【００１０】 一方、装置がパネルよりも垂直方向上側に延在することなく、プール貯水部の
隣接するパネルと協動して取り付けられる場合、２つの区画室間の自由空間の高
さに相当する距離だけ吸込管および送出管の通路を下げる必要がある。それによ
り自由空間が貯水部内の水位と実質的に同じ位置に位置してしまうので、ポンプ
区画室内に水が浸入してしまうという明らかな危険が生じてしまう。
【００１１】 したがって、国際特許第 WO 96/12075 号明細書のものでは、水がポンプ区画 室に誤って浸入する危険性を完全に除くことはできない。実際、濾過区画室とポ ンプ区画室との間の漏洩気密を完全に達成することはできていない。これら区画 室を分離する壁の上には空間が存在している。この空間はポンプ区画室を冷却す るため空気が自由に循環できるようにするのに必要なものである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】 解決すべき前述した問題点および指摘すべき制約について言えば、この水泳プ ール用小型濾過装置は以下のような顕著な特徴を有している。 ２つの区画室はプール貯水部の壁部をまたぐのに適切な横断面形状を有してい
る。 貯水部内の水と連通する濾過区画室は、プール貯水部の壁部を形成するパネル
に自身を固定するための構成を有している。 濾過区画室に対して前記ポンプ区画室が漏洩気密となるように、２つの区画室
は、水が濾過区画室からポンプ区画室内に流れることを防止する漏洩気密壁によ
って分離されている。 前記分離壁は濾過手段を吸込および送出手段に連結する吸込管および送出管に 対して漏洩気密構造を備えている。 前記ポンプ区画室は、外気と連通するダクトを有する後部と連通している。 これら２つの区画室は、前記ダクトの高さに、外気と連通する前記ダクトを置 くために複数の穿孔を備える取り外し可能な蓋によって密封されている。
【００１３】 これらの構成について言えば、これにより吸込および送出手段はポンプ区画室 内で濡れることはない。またこれらの通気は、ダクトおよび取り外し可能な蓋の 厚み分だけ貫通された穿孔によって与えられている。
【００１４】 貯水部のパネル組立時における装置の完全一体化の上述した問題点を解決する
ために、濾過区画室側のエンドでプール貯水部の壁部頂部との連続性が確保され
るように蓋が形成されている。
【００１５】
【発明の実施の形態】 以下、本発明を添付した図面に基づいてより詳細に説明する。
【００１６】 公知のように、全体符号１を付した小型濾過装置は、隣接するとともに背中合
わせに配置された２つの区画室１ａ，１ｂを備えている。区画室１ａには公知か
つ適切なタイプの濾過手段２が収容されている。この区画室１ａはプール貯水部
内の水が行き来できるよう構成されている。水が公知のように濾過手段２の濾過
装置に導かれるよう区画室１ａに入ることができるようにするため、この区画室
１ａは水面近くあるいはその他の場所に配置された少なくとも１つの入口オリフ
ィスあるいはスキマー３を備えている。
【００１７】 区画室１ｂには特に、少なくとも１つのポンプ形態を有する手段４が収容され
ている。このポンプはプール貯水部内の水の吸込および吐出を可能とするもので
あり、濾過手段２と連結されている。この区画室１ｂはプール貯水部の外側に設
けられるよう構成されている。
【００１８】 冒頭で述べたように、本発明による小型濾過装置は、要求に応じてプールの貯
水部が完成した後でもあるいはプールの貯水部を構成するパネルと一体に形成す
るためプール建造中でも据え付け可能となるよう構成されている。このため、２
つの区画室１ａ，１ｂはプール貯水部の壁部をまたぐのに適した側断面形状を有
している（図２）。これにより、この壁部Ｐに対して濾過装置を取り付けること
ができるとともに位置決めできるようになっている。
【００１９】 図に示すように、装置がプール貯水部の壁部にまたがって位置決めされ得るよ
うに、２つの区画室の間にはプール貯水部の壁部Ｐの厚みと実質的に全く一致す
る自由空間１ｃが設けられている。これにより、ポンプ区画室１ｂを覆い隠すこ
とができると同時に濾過区画室１ａをプール貯水部の水中に沈めることができる 。
【００２０】 他の特徴として、濾過区画室１ａはプール貯水部の壁部を構成しているパネル
Ｐ１に自身を固定するための構造を有している。濾過区画室をプール貯水部の壁
部を構成しているパネルに固定するため、区画室１ａの両側面には、パネルＰ１
のアセンブリフィンとして形成された突き合わせ部材と相互結合させることがで
きる固定ピン５などが設けられている。このピン５を区画室１ａの側壁の厚さ分
だけ埋め込むことができることも有利な点である。
【００２１】 この結果、装置１は現存するプール（図２）の場合でも建設中のプール（図３
）の場合でも使用することができる複合型装置を構成している。
【００２２】 この二通りの使い方ができる装置について言えば、区画室１ａに入っている水
が区画室１ａからポンプ区画室１ｂに誤って浸入してしまうことを防止するため
、２つの区画室１ａ，１ｂの間の漏洩気密問題を考える必要がある。一方、吸込
管７および送出管８の流路を設けるため区画室１ａと区画室１ｂとの間に連通空
間６を設ける必要がある。装置全体がプールの壁部にまたがって配置されている
場合（図２）、これら２つの区画室間の漏洩気密問題は全く重要ではない。とい
うのは、このようにまたがった位置に装置が配置されると装置は上方に位置する
ことになり、吸込管７および送出管８の流路のための連通空間はプールの各壁部
の上に配置されるからである（図２）。しかしながら、もし装置全体がプールの
貯水部を構成するパネルＰ１と並んで取り付けられるように構成される場合、前
述した問題が重要となってくる。この場合、装置は連通空間６の高さに相当する
高さ分だけ下げられる。言いかえれば、連通空間のレベルがプール貯水部内の水
のレベルと同じになり、この水が連通空間６を通り抜けてしまう。
【００２３】 プール貯水部内の水位を制御するこの重要な問題点について言えば、装置がま
たがって配置されようと一体に配置されようと、濾過装置全体の位置にかかわら
ずその目的を最大限維持できるよう、濾過区画室１ａからポンプ区画室１ｂに水
が誤って浸入してしまうことを防止するため、２つの区画室１ａ，１ｂは漏洩気
密壁９によって分離されている。図示したように、この壁９は濾過手段２とポン
プ手段４とを連結する吸込管７および送出管８に対して漏洩気密連結を与える構
造を備えている。
【００２４】 図６により詳細に示すように、この連結構造は漏洩気密壁９を貫通するスリー
ブ１０によって構成されている。このスリーブ１０は壁９の一側面に相互作用す
る支持カラー１０ａを有しているとともに、壁の他側面側においてスリーブ９は
締付ナット１３の作用によりシール１２と協動して壁９の他側面を加圧すること
ができるワッシャー１１を有している。スリーブ１０の両端部には、２つの別個
の部材７ａ−７ｂ，８ａ−８ｂからなる吸込管７および送出管８としての部材が
設けられている。たとえば、ポンプに接続されたパイプ部材７ａ，８ａは、スリ
ーブ１０の適合環状リブ１０ｂと相互作用するために形成されているガスケット
１４ａを有する漏洩気密締付カラー１４によってスリーブの対応する端部に接続
されている。
【００２５】 漏洩気密壁６の他側において、吸込管７および送出管８のもう一方の部材７ｂ
，８ｂがスリーブの内側１０ｃに、特に接着結合によって完全に固定されている
（図６）。
【００２６】 ポンプ区画室１ｂの漏洩気密に関して言えば、ポンプの加熱を防止するため冷
却用の構成が必要である。このためポンプ区画室の後部には、外気と連通する噴
出口１ｄが設けられている。２つの区画室１ａ，１ｂは蓋１５、特に吸込区画お
よび噴出口１ｄを含むポンプ区画と一致する２つの部材１５ａ，１５ｂによって
密封されている。
【００２７】 区画室１ｂの通気および噴出口１ｄと開放空気との間の連通の確立の上述した
問題に関して言えば、蓋１５ｂの部分には、噴出口１ｄの領域に複数の穿孔１５
ｃが設けられている。
【００２８】 他の特徴によれば、蓋１５、特に濾過区画室の側に設けられた部材１５ａは、
装置全体がプールの貯水部を形成する種々の隣接パネルと協動かつ連続して固定
される場合、プール貯水部の壁部頂部との連続性を確保するよう形成されている
。
【００２９】 明らかに、本発明の特徴により定義されているような小型装置全体は、飛び込
み台、投光照明灯、アクセスランプなどのような普通の配置の型を設けることが
できる。
【００３０】 有利な点は上述した説明から明らかである。特に、要求に応じて濾過装置は現
存するプール貯水部の壁部に取り付けて使用することもできるし、プール貯水部
を構成するパネルと協動かつ連続するアセンブリとしても使用することもできる
ということを強調しておくとともに再度述べておく。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明による複合型濾過装置の斜視図である。
【図２】 装置アセンブリがプール貯水部の壁部の一部分にまたがって配置
された状態を示す概略断面図である。
【図３】 装置アセンブリがプール貯水部を構成するパネルと並んで配置さ
れた状態を示す概略断面図である。
【図４】 図３の４−４線に沿って切った断面図である。
【図５】 装置の平面図である。
【図６】 分離壁内の漏洩気密連結構造の要部拡大断面図である。
【符号の説明】 １ａ 濾過区画室 １ｂ ポンプ区画室 １ｄ 噴出口 ２ 濾過手段 ４ ポンプ手段 ７ 吸込管 ８ 送出管 ９ 漏洩気密壁 １０ スリーブ １５ 蓋 １５ｃ 穿孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，Ｇ Ｈ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，Ｚ Ｗ (72)発明者 キャトリーヌ・ジャンドロ フランス・Ｆ−42580・レトラ・ロランジ ェリー・59

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 濾過手段を収容するとともに貯水部内の水と連通するよう構
    成された区画室（１ａ）と、貯水部内の水が前記濾過手段と協動して吸込および
    送出手段を収容するとともにプール貯水部の外側に配置されるよう構成された区
    画室（１ｂ）とを備える水泳プール用小型濾過装置において、 前記２つの区画室（１ａ，１ｂ）はプール貯水部の壁部をまたぐのに適切な横
    断面形状を有し、 貯水部内の水と連通する前記濾過区画室（１ａ）はプール貯水部の壁部を構成
    するパネルに自身を固定するための構造を有し、 前記２つの区画室（１ａ，１ｂ）は前記濾過区画室から前記ポンプ区画室内へ
    水が浸入しないよう漏洩気密壁（９）によって分離されていることを特徴とする
    水泳プール用小型濾過装置。
  2. 【請求項２】 前記分離壁（９）は、漏洩気密方式で自身を前記濾過手段（
    ２）と前記ポンプ手段（４）とを連結する吸込管（７）および送出管（８）に連
    結するための構造を備えていることを特徴とする請求項１に記載の装置。
  3. 【請求項３】 前記連結構造は、前記壁（９）を貫通するとともに前記壁に
    対して漏洩気密方式で自身を位置決めかつ固定するための部材を有するスリーブ
    （１０）を備え、 前記スリーブの両自由端は前記パイプ（７，８）と漏洩気密継手可能とされて
    配置されるよう、前記壁の両側に設けられていることを特徴とする請求項２に記
    載の装置。
  4. 【請求項４】 前記ポンプ区画室（１ｂ）はモータを冷却するための通気構
    造を備えていることを特徴とする請求項１に記載の装置。
  5. 【請求項５】 前記通気構造は前記ポンプ区画室（１ｂ）の後方に形成され
    るとともに前記ポンプ区画室と連通する噴出口（１ｄ）を備え、 同様に、前記噴出口は外気と連通していることを特徴とする請求項４に記載の
    装置。
  6. 【請求項６】 前記２つの区画室（１ａ，１ｂ）は、取り外し可能な蓋（１
    ５）によって密封されていることを特徴とする請求項１に記載の装置。
  7. 【請求項７】 前記蓋には前記噴出口（１ｄ）と外気との連通を確保するた
    め、複数の穿孔（１５ｃ）が設けられていることを特徴とする請求項６に記載の
    装置。
  8. 【請求項８】 前記蓋（１５）は濾過区画室側のエンドでプール貯水部の壁
    部頂部との連続性が確保されるよう形成されていることを特徴とする請求項６に
    記載の装置。
JP2000538104A 1998-03-23 1999-03-18 水泳プール用小型濾過装置 Withdrawn JP2002507679A (ja)

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