JP2002507667A - ブラジャー又は同様のもの - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 下着（通常はブラジャー）は、成形されたエラストマーの縁取り（２４、２８）、及び縁取り（２４、２８）に付着された比較的堅い補強材（２２）から成る挿入物（２０）を各カップ（１２）に含み、使用時に前記挿入物は乳房輪郭下部の周り、並びに乳房輪郭下部から上方及び外側に広がる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は女性の下着に関し、特にブラジャーに関する。

【０００２】 従来のブラジャーは、乳房に支持を提供するカップ、及びカップを正しい位置
に保持するために胸部の周り及び肩の上で締まるストラップから成る。改善され
た支持及び形を提供するために、その種のブラジャーは「アンダーワイヤ」を入
れられることが多い。ブラジャーが正しい位置にあるとき、ワイヤが胸郭に隣接
するカップの底面及び側面を定めるように、１本のほぼ半円の平坦なワイヤがブ
ラジャーの各カップに縫い込まれる。

【０００３】 その種の従来のブラジャーは多くの短所を有する。着用者のあばら骨を押し付
けること又は肌を脇の下領域に食い込ませることにより、ワイヤは不快感の原因
となりうる。この領域での支持ワイヤの急な終わりはまた、ブラジャーの縁の上
面又は周りを越える肌の膨れ出し("double busting")の原因となる。加えて、ワ
イヤはその端部において緩く働くことがあり、ブラジャーの布地からはみ出る。
ワイヤの硬い性質の結果として、不快感を減少させるためにワイヤはクッション
材を必要とし、これは全部で２５でもよい下着の構成要素の数を増やす。

【０００４】 身体の形状に合わせて形成されるよりも、ワイヤはバックストラップからの張
力に耐えるために断面が平坦であり、本質的に２次元であるという事実により、
更なる不快感が引き起こされるかもしれない。

【０００５】 ワイヤはまた周りの布地のほつれの原因となる傾向があり、着用者に受け入れ
られるように過度の軟化を必要とする。このために、アンダーワイヤを入れられ
たブラジャーの機械洗いは勧められない。

【０００６】 本発明によると、挿入物が各カップに含まれる布地製胸部支持カップを含む下
着が提供され、挿入物は使用時に乳房輪郭下部の周り、並びに乳房輪郭下部から
上方及び外側に広がる。

【０００７】 「乳房輪郭下部」は、乳房の底面における乳房とあばら骨領域の間の接触のお
およその線を意味する。

【０００８】 好ましくは、挿入物は非使用時にも使用時と実質的に同じ形を維持する。

【０００９】 布地製カップは、挿入物が間に配置される材料の外層及び中間層を含んでもよ
い。挿入物は布地に直接縫い付けられる。

【００１０】 好ましくは、挿入物は、ブラジャーに支持されるときに着用者の乳房の下側の
形とほぼ一致する部分を含む。

【００１１】 好ましくは、挿入物は実質的に堅い補強材（好ましくはポリカーボネート成分
から成る）を含む。補強材は実質的に「Ｕ」字形であり、好ましくは使用時に着
用者の乳房輪郭下部から上方及び外側に広がる部分を含む。

【００１２】 好ましくは、挿入物は成形された成分を含み、前記成分はエラストマーでもよ
い。好ましくは、成形された成分は、使用時に着用者の乳房輪郭下部から上方及
び外側に広がる部分を含む。

【００１３】 好ましくは、挿入物はポリカーボネート補強材、及び好ましくはエラストマー
である成形された縁取りを含む。縁取りはフェザーエッジを含んでもよい。

【００１４】 縁取りは補強材を囲む部分、及び着用者の脇の下領域方向へ広がる部分を含ん
でもよい。パーフォレーション（孔）が縁取り中に設けられてもよい。

【００１５】 本発明によると、ブラジャーのための挿入物が更に提供され、挿入物は上記９
つの段落の何れかで定められたようなものである。

【００１６】 本発明の１実施例が、添付の図面に関して説明のために記載される。

【００１７】 ブラジャー及び挿入物の内部構成要素が図面に示されているが、それらは実際
は見えないか、又は図面により示唆されるように明瞭には見えない。

【００１８】 ブラジャー１０は１組のカップ１２及び１組のショルダストラップ１４を含み
、１つのショルダストラップ１４は各カップと関連づけられる。バックストラッ
プ１６は各カップの外縁から伸長しており、２つのバックストラップ１６は留め
具１８により着用者の背中で結合可能である。ショルダストラップ１４は各カッ
プの上部から着用者の両肩上で伸長し、バックストラップ１６に取り付けられる
。従って、バックストラップ及びショルダストラップのシステムは、カップを正
しい位置に維持する。

【００１９】 ショルダストラップ及びバックストラップは、好ましくはエラステイン(elast
ane)のようなエラストマー成分を含む布地材料から作られる。カップ１２の外側
の材料もまた、好ましくは弾性成分を有する布地である。少なくとも各カップの
下部領域は布地の外層及び中間層を含み、以下に記載され図２で更に詳細に説明
されるように挿入物２０が外層及び中間層の間に配置される。

【００２０】 各カップは、エラストマーの縁取り２４に付着されたほぼＵ字形のポリカーボ
ネート補強材２２から成る挿入物２０を含む。補強材２２は実質的に堅く、乳房
を支持するための枠組みを提供する。使用される補強材は乳房の間の中央領域２
６から伸長し、乳房輪郭下部に沿って乳房の下で湾曲し、乳房輪郭下部から肩の
前面に向けて上方及び外側に広がる。

【００２１】 エラストマーの縁取り２４は比較的曲げやすく柔軟であり、堅い補強材から乳
房を保護し、乳房に上方及び外側方向の支持を提供する。縁取り２４は、補強材
により支持される乳房の下部領域の形に合わせて成形される。縁取り２４は中央
領域で厚く、上部エッジ及び外端に向けて厚さを減少させる。縁取り２４は図２
に示されるように成形される。縁取りは一般に補強材から外側に広がり、上方に
湾曲する。縁取り２４は、乳房の間の端部よりも脇の下の端部における幅の方が
広い。従って、縁取りは、補強材により提供された支持が１つの狭い帯域に集中
せず、代わりに乳房の下部領域全体が挿入物により支えられることを保証する。
縁取り２４は脇の下拡張部分２８を含み、肌が膨れ出る傾向を減少させ快適さを
増加させるために着用者の肌を脇の下領域に収容する。縁取り２４は、挿入物を
正しい位置に保持し、ブラジャーの種々の部品が互いに動くことを防ぐために、
カップ１２の布地に縫い込まれる。補強材及び縁取りのエッジは端をそがれ、即
ちエッジにおける厚さが減少し、比較的厚いエッジ（例えば、補強材のエッジ）
は角を丸められる。

【００２２】 従って、乳房を自然な位置で効果的かつ快適に支持するブラジャーが提供され
る。補強材２２は堅固な支持を提供する一方、縁取り２４は着用者に対する快適
さ、更なる支持、及び精神的高揚を保証する。縁取りの柔軟性及び順応性は支持
、快適さ、その他を改善するだけでなく、異なる乳房の形及びサイズを挿入物の
形に合わせることを容易に可能にし、本発明のブラジャーの他の特徴を用いて、
１つのブラジャーが既存のブラジャーよりも広い範囲のサイズをカバーすること
を可能にする。本発明はまた、ブラジャーを作るために必要な部品の数の減少を
可能にする。ブラジャーはまた、乳房の外科手術を受けた女性の重要な補助手段
である。

【００２３】 図２に幾つかだけが示されるパーフォレーション３０が、通気性を改善するた
めに縁取り２４、２８を貫通して形成される。

【００２４】 挿入物は射出成形され、補強材２２は、ガラス繊維で強化できるポリカーボネ
ート材料から成形される。これは補強材に適切な堅さを与える一方、限定された
程度の柔軟性を依然として提供する。２段階工程の１部であり得る更なる射出成
形工程は、縁取り２４及びその拡張部分２８を補強材の周りに射出成形すること
を含む。縁取りが成形される材料は架橋ゴムに類似した性質を有し、スチレン
エチレン−ブチレン スチレン、スチレン エチレン−プロピレン スチレン、
ポリエーテル ブロック アミド、ポリオレフィン エラストマーから成るグル
ープから選択される。加硫が必要であることは有りそうにない。

【００２５】 補強材のために縁取りが成形される材料を利用することも可能である。必要な
特別の堅さを提供するために、材料成分及び成形過程は変更できる。

【００２６】 本発明から逸脱することなく、上記ブラジャーに対する種々の変更が可能であ
る。補強材はポリカーボネートである必要はなく、乳房に堅固な枠組みを提供す
るために使用時に十分堅い如何なる材料で作られてもよい。例えば、ワイヤ補強
材が使用できる。挿入物のサイズ及び形状は、ブラジャーのサイズ次第で変化す
る。ブラジャーは留め具１８の代わりに乳房の間に配置されたフロント留め具を
有することができ、ショルダストラップ及びバックストラップの長さを調節する
ための手段が提供されてもよい。カップ１２の布地の２つの層の間に配置される
よりも、挿入物はブラジャーの縁取り布地に直接縫い付けられるか、又はカップ
を形成する布地の１つの層の内側に熱融着される。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明によるブラジャーの斜視図である。

【図２】 ブラジャーのための挿入物の斜視図であり、図１に示されたものと比較して改
良されている。

【符号の説明】

１０ ブラジャー １２ カップ １４ ショルダストラップ １６ バックストラップ １８ 留め具 ２０ 挿入物 ２２ 補強材 ２４ 縁取り ２６ 中央領域 ２８ 拡張部分 ３０ パーフォレーション

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，Ｇ Ｈ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 デイビッド パウエル イギリス国 アールエイチ１ 40エスエッ クス ウエスト サセックス、ロックスウ ッド、ヘッドフォールズウッド ファーム

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 布地製乳房支持カップ（１２）を含む下着であって、各カッ
   プ（１２）はエラストマー材料の縁取り（２４、２８）に囲まれる実質的に堅い
   補強材（２２）を含む挿入物（２０）を含み、使用時に前記補強材（２２）が乳
   房の間の中央領域から伸長し、乳房輪郭下部に沿って乳房の下で湾曲し、乳房輪
   郭下部から上方及び外側に広がることを特徴とする下着。
2. 【請求項２】 前記挿入物（２０）が着用者の乳房の下側の形とほぼ一致す
   る部分を含むことを特徴とする、請求項１に記載の下着。
3. 【請求項３】 前記挿入物（２０）がまた着用者の脇の下領域の方向に伸長
   する脇の下拡張部分（２８）を含むことを特徴とする、請求項２に記載の下着。
4. 【請求項４】 前記補強材（２２）が実質的に「Ｕ」字形であることを特徴
   とする、請求項１から３のいずれか１つに記載の下着。
5. 【請求項５】 前記補強材（２２）がポリカーボネート材料から成形される
   ことを特徴とする、請求項１から４のいずれか１つに記載の下着。
6. 【請求項６】 前記エラストマー材料がスチレン エチレン−ブチレン ス
   チレン、スチレン エチレン−プロピレン スチレン、ポリエーテル ブロック
   アミド、ポリオレフィン エラストマーから成るグループから選択されること
   を特徴とする、請求項１から５のいずれか１つに記載の下着。
7. 【請求項７】 前記縁取り（２４、２８）にパーフォレーション（孔）が設
   けられることを特徴とする、請求項１から６のいずれか１つに記載の下着。
8. 【請求項８】 前記挿入物（２０）が布地の２つの層の間に含まれるか、下
   着の布地に直接縫い付けられるか、下着を形成する布地の１つ又は複数の層に熱
   融着されることを特徴とする、請求項１から７のいずれか１つに記載の下着。
9. 【請求項９】 下着のための挿入物（２０）であって、挿入物（２０）がエ
   ラストマー材料の縁取り（２４、２８）に囲まれる実質的に堅い補強材（２２）
   を含み、使用するときに補強材（２２）が乳房の間の中央領域から伸長し、乳房
   輪郭下部に沿って乳房の下で湾曲し、乳房輪郭下部から上方及び外側に広がるこ
   とを特徴とする挿入物（２０）。