JP2002507264A - コンクリートの電気化学的処理方法 - Google Patents

コンクリートの電気化学的処理方法

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Abstract

(57)【要約】 鉄筋コンクリートを電気化学的に再アルカリ化する方法は、コンクリートの外面に塗布されたアルカリ性電解質の層と関連しているアノードと、コンクリートの内部に設置されたカソードとの間に、直流を通すことを特徴とするものである。この方法は、コンクリート内部のpHを大きくし、またコンクリートの表面層に電解質溶液を含浸させ、電解質溶液が少なくとも0.3モル濃度の炭酸カリウム溶液からなるものである。この方法は、pHが10.0より小さいコンクリート領域に適用することができ、またこの方法は、pHが少なくとも10.5好ましくは11.0のレベルに達するまで続ける。

Description

【発明の詳細な説明】 コンクリートの電気化学的処理方法 発明の分野 この発明は、鉄筋コンクリートの電気化学的処理方法に関するものである。 発明の背景 鉄筋コンクリートでは、普通は、鉄筋がコンクリート塊のアルカリ性環境によ り、腐蝕しないように保護されている。しかし、そのアルカリの程度は、二酸化 炭素や硫黄の酸化物のような大気中の他のガスとの作用によって、次第に弱めら れる。この作用に対しては、中性化という用語が与えられており、大気中のガス の作用を受けたコンクリートは、中性化されたと言われている。 その結果、pHが次第に低下し、この作用が継続するとpHが低下し続け、pHが約 9.5の値に達すると、鉄筋はもう腐蝕条件に対して保護されなくなる。鉄筋の 腐蝕は、その後に起こり、鉄筋が弱体化しコンクリートがスポーリングを起こす に至る。 中性化されたコンクリートのアルカリ度を増大させる方法は、既に例えばヨー ロッパ特許第264,421号及び米国特許第4,865,702号に記載され ている。この方法では、コンクリートの外面に塗布されたアルカリ性電解質に接 触している外部の電極と、カソードとして働くコンクリート内部の鉄筋との間に 電流が通される。 この方法では2つの効果がある。即ち、アルカリ性の電解質がコンクリート中 へ移動し、アルカリの程度がカソード領域で増す。この効果は、鉄筋が再び不動 態化されて、コンクリート内に侵入した電解質の層が、鉄筋の上及びその周りに 充分に高いpHをもった領域を維持し、高いpHがスチールを不動態に保つと言うこ とである。この方法は、再アルカリ化として知られている。 この方法のためのアルカリ性電解質としては、ヨーロッパ特許第264,42 1号に、ロックウール、セルロース、おが屑、砂、クレー等のような多孔質の媒 体に吸収されるか、又は液体に溶解されたカルシウム、ナトリウム及び/又はカ リウム塩の水溶液が提案されており、そうでなければこの電解質はコンクリート 、モルタル、セメントグラウト、又は石灰のペースト中で甚だしく遅延される。 英国特許出願第2,271,123Aは、炭酸ナトリウム又は硼酸ナトリウムを 電解質の水溶液中で用いる方法を開示している。しかし、一般的施工においては アルカリ性電解質として、炭酸ナトリウムの水溶液が用いられている。 この発明が解決すべき課題 アルカリ性電解質として炭酸ナトリウムの水溶液を使用する方法の結果は、一 般に非常な成功をおさめたけれども、処理後のコンクリート表面が風解を示すこ とが多い。これは結晶性の塩が大量に析出するためであって、装飾的な被覆とい う用途にとっては見苦しくまた不適当である。従って、処理後のコンクリートを 完全に綺麗にし、風解をなくすることが必要である。 上記の問題に対する解答が今ここに発明され、その発明では炭酸カリウムの溶 液を電解質として使用するのである。 この発明の概要 この発明によるコンクリートを電気化学的に再アルカリ化する方法は、コンク リートの外面に塗布された水性電解質層に接触しているアノードと、コンクリー トの内部に設置されたカソードとの間に、直流を通してコンクリート内部のpHを 増大させ、またコンクリートの表面層に電解質溶液を含浸させ、その場合、電解 質層が炭酸カリウム水溶液を少なくとも0.3モルの濃度で含んでいることを特 徴とするものである。 この発明の有利な効果 アルカリ性の電解質として炭酸カリウムの水溶液を使用することによって得ら れるこの発明の利点は、処理後のコンクリート外面上の風解が減少又はなくなる ということである。この利点は先行技術からは予測できなかったことであり、従 って予め期待できなかったことである。 この発明の詳細な説明 外面とは、大気に曝されている表面を意味している。電解質という用語は、炭 酸カリウムの水溶液をいう意図である。 アノードは、電解質溶液中に浸漬されていてもよく、又は接着性塗装材料と関 連する方法の具体物中に浸漬されていてもよく、その接着性塗装材料は、水と接 着性混合物を作る保水性有機物からなるものである。 炭酸カリウム溶液の濃度は、少なくとも0.5モルであることが好ましく、0 .5モルから飽和濃度までの濃度の溶液がとくに適している。 炭酸カリウムは、カリウムイオン源と、炭酸イオン源とからその場で作ること ができる。例えば、カリウムイオン源としての水酸化カリウムと、炭酸イオン源 としての炭酸リチウムとを水に加えて、電解質を作ることができる。しかし、電 解質は、炭酸カリウムと水から生じるイオン以外のイオンが実質的に存在しない ことが好ましい。但し、少量の他のイオン、(例えば、市場で得られる炭酸カリ ウム中に存在する量の)例えばカルシウム、ナトリウム及びリチウムは容認でき る。従って、水に(化合物としての)炭酸カリウムを加えて、電解質を作るのが 好都合である。炭酸カリウムは、普通の工業規格品、例えば乾燥基準で少なくと も97重量%の炭酸カリウムを含んでいるものであればよい。 ナトリウムイオンがもし存在するとすれば、その量は炭酸カリウムの乾燥重量 を基準として、炭酸カリウムの重量の5%より少ないことが好ましい。なぜなら ば、炭酸ナトリウムはコンクリート表面に処理後に風解を起こす材料であるとい うことをこの発明者が見出したからである。 この方法の開始時における電解質のpHは、10.5から12.5の範囲内にあ り、さらに好ましくは10.9から12.0の範囲内にあることが好ましい。 電解質は、保水性の有機物と水との混合物からなる接着性塗装材料によって、 コンクリートの外面に接触している状態に維持されていてもよい。 その代わりに、電解質は、電解質を保持してコンクリートに取り除き可能に固 定されたタンクによって、コンクリートの外面に接触している状態に維持されて いてもよい。 接着性塗装材料を用いるときには、接着剤混合物をスプレーによって塗布する ことができ、水と炭酸カリウム含有組成物との混合及び保水性材料との混合は、 スプレーの過程で行うこともできる。 保水性材料は、例えばヨーロッパ特許第398,117号、又は米国特許第5 ,198,082号、第5,228,959号及び第5,407,543号に記 載されているような、セルロース性繊維であるのが好都合であり、セルロース性 繊維と炭酸カリウムとの組成物が、セルロース性繊維の乾燥重量を基準として、 少なくとも10重量%の炭酸カリウムを含むのが適当であり、セルロース性繊維 の乾燥重量を基準として、20から150重量%の炭酸カリウムを含んでいるの が好ましい。 接着剤混合物は、混合物中に存在する水を飽和させるのに必要な量よりも、多 い炭酸カリウムを含んでいるのが好都合である。この場合、塗装材料は溶解され ていない炭酸カリウムを含んでおり、この炭酸カリウムは電解質の補給のための 貯蔵庫として働く。この場合、補給は、例えば時々塗装材料をスプレーすること により、水を追加することによって行うこともできる。電解質溶液がタンク内に 入っている場合には、補給はタンクへ新しい溶液を追加することによって行うこ とができる。 この方法が行われている間は、電解質を補給することができる。保水性材料は 、それ自身の重量の少なくとも100%の水を含むことができ、好ましくは少な くとも200%、さらに好ましくは少なくとも300%、例えば300から50 0%含むことができるものである。 保水性材料がセルロース性繊維である場合には、繊維は炭酸カリウムと予め混 合しておくことができ、例えば、現場では水だけを繊維に加えればよいことにな る。 この発明で使用するためには、繊維の製造過程で乾燥繊維を(固体として)炭 酸カリウムと混合しておくのが好都合であり、例えばセルロースの製造工場で混 合して混合物として工事現場へ供給し、その場合、例えばセルロース繊維/炭酸 カリウム混合物と水とを2成分として適当なスプレーノズルに供給し、ノズル内 でそれらを混合し、ノズルから2成分の混合物を含んだ噴霧を放出するのが好都 合である。 セルロース性繊維はリサイクルし又はセルロースパルプに再生することができ る。 セルロースパルプは、新聞用紙又は他の廃紙から得るのが好都合である。 セルロース繊維の製造方法は、この業界では知られており、商業的に運営され ている。 セルロース繊維は、パネル、タイル接着剤、耐火性内張材及びとくに繊維セメ ントパネルのような多くの用途で、アスベスト繊維の代用物として知られている 。 セルロース繊維の代表的な製造方法では、古新聞紙がシート状で供給され、シ ュレッダーへ通され、シュレッダーから切断された紙が、ジャコブソンミルのよ うな2個のハンマーミルの第1のミルに通される。ミルは回転するハンマー又は 刃を持っていて、そのハンマーと刃とが空気の吸引とともに材料を孔あき金属ス クリーンへ押し付ける。このところで部分的に繊維化された材料が、第2のハン マーミルへ通される。2個のハンマーミルの中間のところで、繊維リターダント が加えられる。この発明で用いられる繊維の製造では、このところで炭酸カリウ ムが添加される。その後材料は第2のハンマーミルに通され、ここで材料はさら に繊維化される。その後製品は圧縮され、梱包用の袋に押し込まれる。 第2のハンマーミルを出た後の繊維は、通常0.5と2.0mmの間の長さを持 っている。繊維の濾水度は45〜750SR(ショッパーリーグラー)の範囲内 に入ることができる。 カソードはコンクリートの鉄筋に接続されるか、又は鉄筋により与えられる。 この方法は、pH10.5又はそれ以下、例えば10.0又はそれ以下、とくに 9.5又はそれ以下にまで、中性化されたコンクリートで使用するのにとくに適 している。その理由は、このpHでは鉄筋の鉄がもはや腐蝕から保護されないから である。 この発明の方法は、ヨーロッパ特許第264,241号及び米国特許第4,8 65,702号に記載されているように、実施することができる。 例えば、アノードとカソードとの間に印加する電圧は、3から40ボルトまで とするのが好都合であり、中でも6から20ボルトまでが好都合であり、コンク リート表面の平方メートルあたり0.15から6アンペア、好ましくは0.5か ら2.5アンペアの範囲内の電流密度を与えるように、調整するのが普通である 。 アルカリの程度は、例えば新たに破壊されたコンクリート上にスプレーしたフ ェノールフタレインのような指示薬により、pHを測定することによってチェック することができ、望みのpH、例えば10.5より大きいpH、通常は約11より大 きいpHに達したとき、この施工を中止する。 大気に曝されたコンクリートでは、アルカリ性の損失は二酸化炭素のような大 気のガスによって引き起こされるので、表面又は表面近くのpHが屡々コンクリー ト本体内部のpHよりも低く、従って鉄筋のすぐ近くでのpHはまだ鉄筋表面に不動 態化を与えるのに充分に高いことがある。そのようなコンクリートを再アルカリ 化することは、この発明の範囲内である。 コンクリートのpHはその厚みによって変わるかも知れないが、コンクリートを 再アルカリ化すべきかどうかを決定するために、pHを測定する領域としてはどの 領域を選んでもよい。この方法の終わりを決定するためにpHを測定する領域は、 最初に選んだ領域と表面から同じ距離にあるのが普通である。 この方法は、コンクリート中で選んだ領域のpHを測定し、そのpHが10.0又 はそれ以下のとき、上述のようにこの方法を実施し、或る期間後に再びpHを測定 し、そのpHが10.5又はそれ以上のとき、電流の通過を停止することからなる ものである。 電線、コード、板、箔、又は金属薄板及びそれに関連する電解質を含んだアノ ードは、組立物として予め作っておいて、コンクリート表面に付設することがで きる。 アノードはスチールのような消耗性金属又はチタンのような不活性な金属であ ってもよい。 電解質は、電解質を収容し取り除き可能にコンクリート表面に固定されたタン クによって、コンクリート表面に接触した状態で保持されるのが好都合である。 電解質を収容するタンクを使用することにより、電解質を傾斜面、垂直面、及び 頭上面に接触した状態に維持することができ、また下面又は天井等のようなコン クリート構造物の下側でこの方法を適用することができる。 図面を参照すると、コンクリートの本体2が外面4、鉄筋6、及び外面4に近 接した領域8を持ち、外面4が中性化されている。(図示していない)取り除く ことのできるタンクによって電解質10が外面4と接触した状態に維持され、電 解質10は1モルの炭酸カリウム水溶液である。鉄製のアノード12が電解質1 0の中に浸漬されている。この発明に係る方法の操作では、カソードとしての鉄 筋6と鉄製アノード12との間に電圧が印加され、電圧がコンクリート表面の1 平方メートルあたり1アンペアの電流密度で直流を与える。 電解質10は、下方へ向かう矢印で示したように、コンクリートの外面4へ浸 透しさらにコンクリート内へ浸透する。前進する電解質の先端が16で示されて いる。これは炭酸カリウムと炭酸水素カリウムの混合物として示される。なぜな らば、炭酸カリウムは大気中の二酸化炭素によって(必ずしも等モルの割合では ない)上記混合物に変えられるからである。電流の影響を受けて、イオンは図示 した色々な方向に動き、即ちカリウムとナトリウムイオンはカソードへ向かって 動き、水酸イオンはアノードへ向かって動く。 この発明を下記の実施例によって詳述する。 実施例1 数年の期間にわたって大気に曝されて中性化された鉄筋コンクリートで、スチ ール鉄筋付近でのpHが約9.5に低下した鉄筋コンクリート構造物に、下記の処 理を施した。 処理されたコンクリート構造物は、鉄筋コンクリートの下側面であった(これ は頭上面となっている)。この頭上面を処理するために、タンクを使用して電解 質を収容し、電解質がコンクリート面に直接接触するようにした。タンクは大き さが1100mm×900mm×10mmの大きさで、40mm×25mmの4mmパープレ ックスシートで作られ、かどにポリエチレン又はネオプレンのシールを施され、 20mm×20mmの軟鋼枠を含ませて剛性を与えるとともに、シールを押し付けた 。タンクはpHが12.0の炭酸カリウムの1モル水溶液を含んでいた。 金属酸化物の混合物で被覆されたチタン鋼製(グレード210)をタンク内に 保持し、電解質溶液中に浸漬し、直流源の陽極端子に接続し、他方、鉄筋を陰極 端子に接続した。電圧を調整し、コンクリート表面1平方メートルあたり1アン ペアの電流密度を与え、電圧を4日間印加した。処理後、水とエタノールに溶解 して作ったフェノールフタレイン指示薬を使用して、鉄筋とコンクリート表面と の間の領域におけるコンクリートのpHを測定したところ、フェノールフタレイン 指示薬は明るいピンク色となって、約11のpHを示した。 電解質溶液を含んでいるタンクを取り除いて、乾燥後コンクリートの外面を検 査した。風解は認められなかった。 1モルの炭酸ナトリウム溶液を用いた以外は、上記のとおりに正確にこの実施 例を繰り返した。タンクの除去と乾燥後に表面を検査し、風解を認めたが、この 風解は装飾的塗料を塗布する前に除くことが必要であると思われた。 このような実験の結果、炭酸カリウムは炭酸ナトリウムに比べて、さらに次の 利点を持っていることがわかった。 (i)炭酸カリウム溶液は、同一の条件同一のモル濃度で、炭酸ナトリウムよ りも早くコンクリート内へ浸透する。このことは、表面に近いコンクリ ート層のpHがより早く大きくなることを意味している。 (ii)炭酸カリウムは低温で遥かに良い溶解性を持っている。例えば、4℃で 飽和溶液中の炭酸ナトリウムは1モルより低い。ところが、炭酸カリウ ムは、この温度で5モル以上溶解して飽和溶液を与える。このことは有 意義である。なぜならば、この発明の主な用途の1つが、ビルディング その他のコンクリート構造物の外面の処理を目的としており、炭酸カリ ウムは冬の間でも確実に使用できることを意味しているからである。
【手続補正書】 【提出日】平成13年3月13日(2001.3.13) 【補正内容】 明細書 コンクリートの電気化学的処理方法 発明の分野 この発明は、鉄筋コンクリートの電気化学的処理方法に関するものである。 発明の背景 鉄筋コンクリートでは、普通は、鉄筋がコンクリート塊のアルカリ性環境によ り、腐蝕しないように保護されている。しかし、そのアルカリの程度は、二酸化 炭素や硫黄の酸化物のような大気中の他のガスとの作用によって、次第に弱めら れる。この作用に対しては、中性化という用語が与えられており、大気中のガス の作用を受けたコンクリートは、中性化されたと言われている。 その結果、pHが次第に低下し、この作用が継続するとpHが低下し続け、pHが約 9.5の値に達すると、鉄筋はもう腐蝕条件に対して保護されなくなる。鉄筋の 腐蝕は、その後に起こり、鉄筋が弱体化しコンクリートがスポーリングを起こす に至る。 中性化されたコンクリートのアルカリ度を増大させる方法は、既に例えばヨー ロッパ特許第264,421号及び米国特許第4,865,702号に記載され ている。この方法では、コンクリートの外面に塗布されたアルカリ性電解質に接 触している外部の電極と、カソードとして働くコンクリート内部の鉄筋との間に 電流が通される。 この方法では2つの効果がある。即ち、アルカリ性の電解質がコンクリート中 へ移動し、アルカリの程度がカソード領域で増す。この効果は、鉄筋が再び不動 態化されて、コンクリート内に侵入した電解質の層が、鉄筋の上及びその周りに 充分に高いpHをもった領域を維持し、高いpHがスチールを不動態に保つと言うこ とである。この方法は、再アルカリ化として知られている。 この方法のためのアルカリ性電解質としては、ヨーロッパ特許第264,42 1号に、ロックウール、セルロース、おが屑、砂、クレー等のような多孔質の媒 体に吸収されるか、又は液体に溶解されたカルシウム、ナトリウム及び/又はカ リウム塩の水溶液が提案されており、そうでなければこの電解質はコンクリート 、モルタル、セメントグラウト、又は石灰のペースト中で甚だしく遅延される。 英国特許出願第2,271,123Aは、炭酸ナトリウム又は硼酸ナトリウムを 電解質の水溶液中で用いる方法を開示している。しかし、一般的施工においては アルカリ性電解質として、炭酸ナトリウムの水溶液が用いられている。 この発明が解決すべき課題 アルカリ性電解質として炭酸ナトリウムの水溶液を使用する方法の結果は、一 般に非常な成功をおさめたけれども、処理後のコンクリート表面が風解を示すこ とが多い。これは結晶性の塩が大量に析出するためであって、装飾的な被覆とい う用途にとっては見苦しくまた不適当である。従って、処理後のコンクリートを 完全に綺麗にし、風解をなくすることが必要である。 上記の問題に対する解答が今ここに発明され、その発明では炭酸カリウムの溶 液を電解質として使用するのである。 この発明の概要 この発明によるコンクリートを電気化学的に再アルカリ化する方法は、コンク リートの外面に塗布された水性電解質層に接触しているアノードと、コンクリー トの内部に設置されたカソードとの間に、直流を通してコンクリート内部のpHを 増大させ、またコンクリートの表面層に電解質溶液を含浸させ、その場合、電解 質層が炭酸カリウム水溶液を少なくとも0.3モルの濃度で含んでいることを特 徴とするものである。 この発明の有利な効果 アルカリ性の電解質として炭酸カリウムの水溶液を使用することによって得ら れるこの発明の利点は、処理後のコンクリート外面上の風解が減少又はなくなる ということである。この利点は先行技術からは予測できなかったことであり、従 って予め期待できなかったことである。 この発明の詳細な説明 外面とは、大気に曝されている表面を意味している。電解質という用語は、炭 酸カリウムの水溶液をいう意図である。 アノードは、電解質溶液中に浸漬されていてもよく、又は接着性塗装材料と関 連する方法の具体物中に浸漬されていてもよく、その接着性塗装材料は、水と 着剤 混合物を作る保水性有機物からなるものである。 炭酸カリウム溶液の濃度は、少なくとも0.5モルであることが好ましく、0 .5モルから飽和濃度までの濃度の溶液がとくに適している。 炭酸カリウムは、カリウムイオン源と、炭酸イオン源とからその場で作ること ができる。例えば、カリウムイオン源としての水酸化カリウムと、炭酸イオン源 としての炭酸リチウムとを水に加えて、電解質を作ることができる。しかし、電 解質は、炭酸カリウムと水から生じるイオン以外のイオンが実質的に存在しない ことが好ましい。但し、少量の他のイオン、(例えば、市場で得られる炭酸カリ ウム中に存在する量の)例えばカルシウム、ナトリウム及びリチウムは容認でき る。従って、水に(化合物としての)炭酸カリウムを加えて、電解質を作るのが 好都合である。炭酸カリウムは、普通の工業規格品、例えば乾燥基準で少なくと も97重量%の炭酸カリウムを含んでいるものであればよい。 ナトリウムイオンがもし存在するとすれば、その量は炭酸カリウムの乾燥重量 を基準として、炭酸カリウムの重量の5%より少ないことが好ましい。なぜなら ば、炭酸ナトリウムはコンクリート表面に処理後に風解を起こす材料であるとい うことをこの発明者が見出したからである。 この方法の開始時における電解質のpHは、10.5から12.5の範囲内にあ り、さらに好ましくは10.9から12.0の範囲内にあることが好ましい。 電解質は、保水性の有機物と水との接着剤混合物からなる接着性塗装材料によ って、コンクリートの外面に接触している状態に維持されていてもよい。 その代わりに、電解質は、電解質を保持してコンクリートに取り除き可能に固 定されたタンクによって、コンクリートの外面に接触している状態に維持されて いてもよい。 接着性塗装材料を用いるときには、接着剤混合物をスプレーによって塗布する ことができ、水と炭酸カリウム含有組成物との混合及び保水性材料との混合は、 スプレーの過程で行うこともできる。 保水性材料は、例えばヨーロッパ特許第398,117号、又は米国特許第5 ,198,082号、第5,228,959号及び第5,407,543号に記 載されているような、セルロース性繊維であるのが好都合であり、セルロース性 繊維と炭酸カリウムとの組成物が、セルロース性繊維の乾燥重量を基準として、 少なくとも10重量%の炭酸カリウムを含むのが適当であり、セルロース性繊維 の乾燥重量を基準として、20から150重量%の炭酸カリウムを含んでいるの が好ましい。 接着剤混合物は、混合物中に存在する水を飽和させるのに必要な量よりも、多 い炭酸カリウムを含んでいるのが好都合である。この場合、塗装材料は溶解され ていない炭酸カリウムを含んでおり、この炭酸カリウムは電解質の補給のための 貯蔵庫として働く。この場合、補給は、例えば時々塗装材料をスプレーすること により、水を追加することによって行うこともできる。電解質溶液がタンク内に 入っている場合には、補給はタンクへ新しい溶液を追加することによって行うこ とができる。 この方法が行われている間は、電解質を補給することができる。保水性材料は 、それ自身の重量の少なくとも100%の水を含むことができ、好ましくは少な くとも200%、さらに好ましくは少なくとも300%、例えば300から50 0%含むことができるものである。 保水性材料がセルロース性繊維である場合には、繊維は炭酸カリウムと予め混 合しておくことができ、例えば、現場では水だけを繊維に加えればよいことにな る。 この発明で使用するためには、繊維の製造過程で乾燥繊維を(固体として)炭 酸カリウムと混合しておくのが好都合であり、例えばセルロースの製造工場で混 合して混合物として工事現場へ供給し、その場合、例えばセルロース繊維/炭酸 カリウム混合物と水とを2成分として適当なスプレーノズルに供給し、ノズル内 でそれらを混合し、ノズルから2成分の混合物を含んだ噴霧を放出するのが好都 合である。 セルロース性繊維はリサイクルし又はセルロースパルプに再生することができ る。 セルロースパルプは、新聞用紙又は他の廃紙から得るのが好都合である。 セルロース繊維の製造方法は、この業界では知られており、商業的に運営され ている。 セルロース繊維は、パネル、タイル接着剤、耐火性内張材及びとくに繊維セメ ントパネルのような多くの用途で、アスベスト繊維の代用物として知られている 。 セルロース繊維の代表的な製造方法では、古新聞紙がシート状で供給され、シ ュレッダーへ通され、シュレッダーから切断された紙が、ジャコブソンミルのよ うな2個のハンマーミルの第1のミルに通される。ミルは回転するハンマー又は 刃を持っていて、そのハンマーと刃とが空気の吸引とともに材料を孔あき金属ス クリーンへ押し付ける。このところで部分的に繊維化された材料が、第2のハン マーミルへ通される。2個のハンマーミルの中間のところで、防火剤のような化 学薬品 が加えられる。この発明で用いられる繊維の製造では、このところで炭酸 カリウムが添加される。その後材料は第2のハンマーミルに通され、ここで材料 はさらに繊維化される。その後製品は圧縮され、梱包用の袋に押し込まれる。 第2のハンマーミルを出た後の繊維は、通常0.5と2.0mmの間の長さを持 っている。繊維の濾水度は45〜750SR(ショッパーリーグラー)の範囲内 に入ることができる。 カソードはコンクリートの鉄筋に接続されるか、又は鉄筋により与えられる。 この方法は、pH10.5又はそれ以下、例えば10.0又はそれ以下、とくに 9.5又はそれ以下にまで、中性化されたコンクリートで使用するのにとくに適 している。その理由は、このpHでは鉄筋の鉄がもはや腐蝕から保護されないから である。 この発明の方法は、ヨーロッパ特許第264,241号及び米国特許第4,8 65,702号に記載されているように、実施することができる。 例えば、アノードとカソードとの間に印加する電圧は、3から40ボルトまで とするのが好都合であり、中でも6から20ボルトまでが好都合であり、コンク リート表面の平方メートルあたり0.15から6アンペア、好ましくは0.5か ら2.5アンペアの範囲内の電流密度を与えるように、調整するのが普通である 。 アルカリの程度は、例えば新たに破壊されたコンクリート上にスプレーしたフ ェノールフタレインのような指示薬により、pHを測定することによってチェック することができ、望みのpH、例えば10.5より大きいpH、通常は約11より大 きいpHに達したとき、この施工を中止する。 大気に曝されたコンクリートでは、アルカリ性の損失は二酸化炭素のような大 気のガスによって引き起こされるので、表面又は表面近くのpHが.々コンクリー ト本体内部のpHよりも低く、従って鉄筋のすぐ近くでのpHはまだ鉄筋表面に不動 態化を与えるのに充分に高いことがある。そのようなコンクリートを再アルカリ 化することは、この発明の範囲内である。 コンクリートのpHはその厚みによって変わるかも知れないが、コンクリートを 再アルカリ化すべきかどうかを決定するために、pHを測定する領域としてはどの 領域を選んでもよい。この方法の終わりを決定するためにpHを測定する領域は、 最初に選んだ領域と表面から同じ距離にあるのが普通である。 この方法は、コンクリート中で選んだ領域のpHを測定し、そのpHが10.0又 はそれ以下のとき、上述のようにこの方法を実施し、或る期間後に再びpHを測定 し、そのpHが10.5又はそれ以上のとき、電流の通過を停止することからなる ものである。 電線、コード、板、箔、又は金属薄板及びそれに関連する電解質を含んだアノ ードは、組立物として予め作っておいて、コンクリート表面に付設することがで きる。 アノードはスチールのような消耗性金属又はチタンのような不活性な金属であ ってもよい。 電解質は、電解質を収容し取り除き可能にコンクリート表面に固定されたタン クによって、コンクリート表面に接触した状態で保持されるのが好都合である。 電解質を収容するタンクを使用することにより、電解質を傾斜面、垂直面、及び 頭上面に接触した状態に維持することができ、また下面又は天井等のようなコン クリート構造物の下側でこの方法を適用することができる。 図面を参照すると、コンクリートの本体2が外面4、鉄筋6、及び外面4に近 接した領域8を持ち、外面4が中性化されている。(図示していない)取り除く ことのできるタンクによって電解質10が外面4と接触した状態に維持され、電 解質10は1モルの炭酸カリウム水溶液である。鉄製のアノード12が電解質1 0の中に浸漬されている。この発明に係る方法の操作では、カソードとしての鉄 筋6と鉄製アノード12との間に電圧が印加され、電圧がコンクリート表面の1 平方メートルあたり1アンペアの電流密度で直流を与える。 電解質10は、下方へ向かう矢印で示したように、コンクリートの外面4へ浸 透しさらにコンクリート内へ浸透する。前進する電解質の先端が16で示されて いる。これは炭酸カリウムと炭酸水素カリウムの混合物として示される。なぜな らば、炭酸カリウムは大気中の二酸化炭素によって(必ずしも等モルの割合では ない)上記混合物に変えられるからである。電流の影響を受けて、イオンは図示 した色々な方向に動き、即ちカリウムとナトリウムイオンはカソードへ向かって 動き、水酸イオンはアノードへ向かって動く。 この発明を下記の実施例によって詳述する。 実施例1 数年の期間にわたって大気に曝されて中性化された鉄筋コンクリートで、スチ ール鉄筋付近でのpHが約9.5に低下した鉄筋コンクリート構造物に、下記の処 理を施した。 処理されたコンクリート構造物は、鉄筋コンクリートの下側面であった(これ は頭上面となっている)。この頭上面を処理するために、タンクを使用して電解 質を収容し、電解質がコンクリート面に直接接触するようにした。タンクは大き さが1100mm×900mm×10mmの大きさで、40mm×25mmの4mmパースぺ ックス シートで作られ、かどにポリエチレン又はネオプレンのシールを施され、 20mm20mmの軟鋼枠を含ませて剛性を与えるとともに、シールを押し付けた。タンクをボルトによってコンクリートに固定した。 タンクはpHが12.0の炭酸 カリウムの1モル水溶液を含んでいた。 金属酸化物の混合物で被覆されたチタン鋼製(グレード210)をタンク内に 保持し、電解質溶液中に浸漬し、直流源の陽極端子に接続し、他方、鉄筋を陰極 端子に接続した。電圧を調整し、コンクリート表面1平方メートルあたり1アン ペアの電流密度を与え、電圧を4日間印加した。処理後、水とエタノールに溶解 して作ったフェノールフタレイン指示薬を使用して、鉄筋とコンクリート表面と の間の領域におけるコンクリートのpHを測定したところ、フェノールフタレイン 指示薬は明るいピンク色となって、約11のpHを示した。 電解質溶液を含んでいるタンクを取り除いて、乾燥後コンクリートの外面を検 査した。風解は認められなかった。 1モルの炭酸ナトリウム溶液を用いた以外は、上記のとおりに正確にこの実施 例を繰り返した。タンクの除去と乾燥後に表面を検査し、風解を認めたが、この 風解は装飾的塗料を塗布する前に除くことが必要であると思われた。 このような実験の結果、炭酸カリウムは炭酸ナトリウムに比べて、さらに次の 利点を持っていることがわかった。 (i)炭酸カリウム溶液は、同一の条件同一のモル濃度で、炭酸ナトリウムよ りも早くコンクリート内へ浸透する。このことは、表面に近いコンクリ ート層のpHがより早く大きくなることを意味している。 (ii)炭酸カリウムは低温で遥かに良い溶解性を持っている。例えば、4℃で 飽和溶液中の炭酸ナトリウムは1モルより低い。ところが、炭酸カリウ ムは、この温度で5モル以上溶解して飽和溶液を与える。このことは有 意義である。なぜならば、この発明の主な用途の1つが、ビルディング その他のコンクリート構造物の外面の処理を目的としており、炭酸カリ ウムは冬の間でも確実に使用できることを意味しているからである。 請求の範囲 1.コンクリートの外面に塗布されたアルカリ性の水溶性電解質層に接触してい るアノードと、コンクリートの内部に設置されたカソードとの間に、直流を通 してコンクリート内部のpHを増大させ、またコンクリートの表面層に電解質溶 液を含浸させ、その場合、電解質水溶液が炭酸カリウム水溶液を少なくとも0 .3モルの濃度で含んでいることを特徴とする、鉄筋コンクリートを電気化学 的に再アルカリ化する方法。 2.電解質を接着性塗装材料によってコンクリートの外面に接触する状態に維持 し、接着性塗装材料が保水性有機物と水との接着剤混合物からなることを特徴 とする、請求項1に記載の方法。 3.電解質を補給するために、炭酸カリウムの貯蔵庫となるように、接着剤混合 物が、そこに存在する水を飽和させるに必要な量よりも多い炭酸カリウムを含 んでいることを特徴とする、請求項2に記載の方法。 4.保水性物がセルロース性繊維であり、存在する炭酸カリウムの量が、セルロ ース性繊維と炭酸カリウムとを合わせた乾燥重量を基準として、少なくとも1 0%であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。 5.存在する炭酸カリウムの量が、セルロース性繊維と炭酸カリウムとを合わせ た乾燥重量を基準として、20から150重量%であることを特徴とする、請 求項4に記載の方法。 6.電解質を保持してコンクリートに取り除き可能に固定されたタンクによって 、コンクリートの外面に接触している状態に電解質を維持することを特徴とす る、請求項1に記載の方法。 7.アノードとカソードとの間に印加する電圧が、3から40ボルトであり、電 流密度がコンクリート表面1平方メートルあたり、0.15から6アンペアで あることを特徴とする、請求項1−6の何れか1つの項に記載の方法。 8.印加電圧が5から20ボルトであり、電流密度が1平方メートルあたり0. 5から2.5アンペアであることを特徴とする、請求項7に記載の方法。 9.10より小さいpHを持った領域を含んだコンクリートに、この方法を適用す ることを特徴とする、請求項1−8の何れか1つの項に記載の方法。 10.pHが少なくとも10.5、好ましくは11.0のレベルに到達するまで、こ の方法を継続することを特徴とする、請求項9に記載の方法。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.コンクリートの外面に塗布されたアルカリ性の水溶性電解質層に接触してい るアノードと、コンクリートの内部に設置されたカソードとの間に、直流を通 してコンクリート内部のpHを増大させ、またコンクリートの表面層に電解質溶 液を含浸させ、その場合、電解質層が炭酸カリウム水溶液を少なくとも0.3 モルの濃度で含んでいることを特徴とする、鉄筋コンクリートを電気化学的に 再アルカリ化する方法。 2.電解質を接着性塗装材料によってコンクリートの外面に接触する状態に維持 し、接着性塗装材料が保水性有機物と水との混合物からなることを特徴とする 、請求項1に記載の方法。 3.電解質を補給するために、炭酸カリウムの貯蔵庫となるように、接着剤混合 物が、そこに存在する水を飽和させるに必要な量よりも多い炭酸カリウムを含 んでいることを特徴とする、請求項2に記載の方法。 4.保水性物がセルロース性繊維であり、存在する炭酸カリウムの量が、セルロ ース性繊維と炭酸カリウムとを合わせた乾燥重量を基準として、少なくとも1 0%であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。 5.存在する炭酸カリウムの量が、セルロース性繊維と炭酸カリウムとを合わせ た乾燥重量を基準として、20から150重量%であることを特徴とする、請 求項4に記載の方法。 6.電解質を保持してコンクリートに取り除き可能に固定されたタンクによって 、コンクリートの外面に接触している状態に電解質を維持することを特徴とす る、請求項1に記載の方法。 7.アノードとカソードとの間に印加する電圧が、3から40ボルトであり、電 流密度がコンクリート表面1平方メートルあたり、0.15から6アンペアで あることを特徴とする、請求項1−6の何れか1つの項に記載の方法。 8.印加電圧が5から20ボルトであり、電流密度が1平方メートルあたり0. 5から2.5アンペアであることを特徴とする、請求項7に記載の方法。 9.10より小さいpHを持った領域を含んだコンクリートに、この方法を適用す ることを特徴とする、請求項1−8の何れか1つの項に記載の方法。 10.pHが少なくとも10.5、好ましくは11.0のレベルに到達するまで、こ の方法を継続することを特徴とする、請求項9に記載の方法。
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