JP2002506768A - 車両乗員拘束ハーネス - Google Patents

車両乗員拘束ハーネス

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JP2002506768A
JP2002506768A JP2000536597A JP2000536597A JP2002506768A JP 2002506768 A JP2002506768 A JP 2002506768A JP 2000536597 A JP2000536597 A JP 2000536597A JP 2000536597 A JP2000536597 A JP 2000536597A JP 2002506768 A JP2002506768 A JP 2002506768A
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/02Semi-passive restraint systems, e.g. systems applied or removed automatically but not both ; Manual restraint systems
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64DEQUIPMENT FOR FITTING IN OR TO AIRCRAFT; FLIGHT SUITS; PARACHUTES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF POWER PLANTS OR PROPULSION TRANSMISSIONS IN AIRCRAFT
    • B64D25/00Emergency apparatus or devices, not otherwise provided for
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  • Business, Economics & Management (AREA)
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  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)
  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Emergency Lowering Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 拘束ハーネスが固定ポイント間を作動するプーリ構造内で引き回される。固定ポイントには左側及び右側膝ベルト(22)を含み、各々はシートの左側及び右側(21)に各々取り付けられ、複数点脱着具(31)によって乗員の体の中央に一緒に接続され、左側及び右側ショルダストラップ・アジャスタ(27)は複数点脱着具(31)に取り付けられ、左側及び右側ショルダガイド(28)は首部ストラップ(40)によってシートの頂部(42)に取り付けられる。ショルダストラップ・アジャスタ(27)とショルダガイド(28)は開口を有し、開口を通ってストラップ(26、40)が引き回され、バーを設けて、その上にストラップが自由に移動できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は安全装置に係り、特に乗員が生き残りうる衝突時に、特に乗員の胴体
の上部や頭部にけがをするのを軽減する目的で航空機又は他の車両の乗員に装着
された織物の拘束ハーネス装置に関する。
【0002】
【背景技術】
衝突時に、車両(航空機、自動車、列車、他)内にいる乗員は、通常急激な動き
及び/又は車両の内部構造又は、構成部分に打ち当たってけがをする。従って、
車両の乗員拘束装置はそれらのけがを最小限に抑えたり、防いだりするのに主要
な構成部分である。乗員拘束装置は何年もかけて改良されてきたが、従来のシー
ト取り付け拘束ハーネス装置は、衝突時に前方あるいは側方の変位から頭部や胴
体の上部を充分に拘束しなかった。
【0003】 いくつかの従来の拘束ハーネス装置は、現在使用されている。各装置は、1本
以上の膝ベルトとショルダストラップを有し、それらが連結装置に直接固定され
ている。4点脱着装置は4点の接続部を有しており、その2点はショルダストラ
ップ用であり、もう2点は膝ベルト用である。5点脱着装置は股ストラップと対
応する脱着具を有する4点脱着装置である。1点脱着装置は1本の膝ベルトと斜
めにわたすショルダベルトを有する。
【0004】 従来の装置の第1の問題点はユーザの誤りに起因する。それは、車両乗員が拘
束ストラップ及びベルトを手動で調節しなければならないことにある。彼又は彼
女の装置にまかせて、乗員は通常最大の効果が得られるポイントへ拘束装置をし
っかりと締めない。この理由の1つは拘束装置が移動性に対して過度に拘束した
り、乗員に選択余地を与えると、乗員は拘束より移動性を優先して選択する傾向
がある。そのため、拘束ストラップは乗員によってベルトをたるんだ状態にする
のでゆるんでいる。ストラップがゆるんでいるので、衝突時に乗員は大きく前方
及び/又は上方へ移動する。この動きはゆるみが無くなるまで続く。
【0005】 従来の織物のハーネスのもう一つの重要な問題点は、乗員の肩及び胸といった
狭い領域に衝突力を高い集中度で受けさせることである。衝突力は、衝突時の乗
員荷重の働きによって分散する。乗員が衝突時にハーネスに荷重をかけると、そ
の荷重はストラップを伝わって分散され、乗員との接触点で乗員の体に伝えられ
る。従って乗員の体に接触するストラップの領域を最大にすることは好ましいこ
とである。そうすることによって、乗員の体のより大きい部分に力を分散し、そ
れによって拘束ハーネスに起因する乗員のけがの可能性が減少する。
【0006】 いくつかの膨張可能拘束装置が、航空機用として現在開発中である。その1つ
の装置は、米国特許5、282、648(参考文献として本出願に組みこまれて
いる)に記載されており、ショルダベルトストラップに取り付けられる小型の膨
張できる袋体を用いて、ゆるみを取り除いて頭部支持を施している。この装置で
は効果的に衝突荷重を分散しているが、ベルト機構に加えた構造が必要である。
その追加の構造には、衝撃を受けたときに膨張可能な袋体を膨張させるためのガ
ス発生火工品が含まれている。膨張可能な袋体は不要なゆるみを取り除く。しか
し、追加の構造は、装置のコストや構造の複雑さが著しく増加する。
【0007】 上記従来ハーネスの問題点をかなり少なくする拘束ハーネスを有することが望
ましい。更に著しい構造の改良を要求することによって拘束ハーネスのコストや
構造の複雑さが著しく増加することのない限定の減少があれば望ましい。従って
、拘束ハーネスに要求されていることは、乗員に要求される調節を少なくし、ス
トラップ領域を最大にし、衝突時の乗員の動きを規制することである。
【0008】
【発明の開示】
本発明は衝突時に乗員の移動を減少すると共に、所定の体の領域に伝えられた
荷重の量を減少して衝突に関するけがの範囲及び程度を軽減する。それによって
、従来の装置より比較的広い領域の乗員の上体にわたって衝突により引き起こさ
れた荷重を分散しながら、よりきっちりした拘束を作り出す構造を通してこれら
の利益を得る。更に、本発明は従来の拘束ハーネス装置に相当する通常作動中の
乗員の可動性を得る。更に、本発明はこれらの利益が航空機や車両構造に対して
支持用具が増加したり、大きな改良が必要になったりすることなく得る。
【0009】 本発明は車両のシートに取り付けられた拘束ハーネス装置である。本発明の拘
束ハーネス装置は衝突の場合に乗員を保護する。本発明は従来の拘束ハーネス装
置を用いて右及び左プーリ構造を構造設計に取り入れることによって上記問題点
をかなり克服する。右及び左プーリ構造は2対1の引っ張り割合を生む。この引
っ張り割合は衝突時のかなりの乗員の動きを防ぐには十分である。実際にはスト
ラップの最小伸び及び乗員の体の部位の圧迫のためにこの引っ張り割合は正確に
2対1ではない。しかし、プーリ構造の構成部品にそれら余裕を与えなければ、
引っ張り割合は正確に2対1となる。
【0010】 更にベルトストラップ内の遊びを減少すると、本発明のプーリ構造は、衝突に
より引き起こされた力に対してより広い分散をするより広い領域を得る。より広
いストラップ領域は、乗員の体の広い部分にわたって衝突力を分散するので、力
を受ける乗員の体のいづれの部位も、その力を少なくする。
【0011】 本発明のプーリ構造はシートに取り付けられた車両乗員拘束ハーネスの複数
の部品によって設定された複数固定ポイント間で作動する。拘束ハーネスの固定
部は以下のものを含む。1)各々がシートの左側及び右側に取り付けられて、複
数点脱着具によって乗員の体の中心に一緒に接続される左側及び右側膝ベルト。
2)複数点脱着具に取り付けられる左側及び右側ショルダストラップ・アジャス
タ。3)首部ストラップによってシートの頂部に取り付けられる左側及び右側シ
ョルダガイド。ショルダストラップ・アジャスタとショルダガイドは開口部を設
け、そこにストラップが引き回しできるように通され、バーを設けてその上にス
トラップが自由に移動できるようにする。
【0012】 上記のように固定ポイント用いて、本発明のプーリ構造は以下のように考え出
されている。右側プーリ構造は、右側膝ベルトに取り付けられる縦ストラップを
備えている。その取り付けポイントから縦ストラップは上方へ引き回されて右側
ショルダガイドに通し、下方へ引き回されて右側ストラップ・アジャスタに通し
、右側ショルダガイドの取り付けポイントへ向けて上方へ引き回されて戻る。縦
ストラップは、右側ショルダガイドと右側ショルダストラップ・アジャスタ・バ
ー上で自由に移動することができ、更に右側膝ベルトと右側ショルダガイドの下
側に固定される。この同じ縦ストラップが、右側ショルダガイドから首部ストラ
ップに全体に沿って左側ショルダガイドに通って連続的に取り付けられる。左側
ショルダガイドにおける取り付けポイントを過ぎて、縦ストラップは右側と同様
に同じ引き回しをして通過する。左側と右側のプーリ構造は互いに鏡に写したよ
うに対称構造になっている。単純化のために右側のみについて述べたが、左側も
全く同じに配置されることは言うまでもない。
【0013】 縦ストラップを上記のようにショルダガイドとアジャスタに連続的に引き回し
て通すことによって、縦ストラップを左側及び右側において乗員の胴に2回交差
させることになる。従来の拘束ハーネス装置は1本の斜めにかけるショルダスト
ラップ又は1本の右側及び1本の左側縦(胴部)ストラップのいづれかを有して
いる。従って、本発明は従来の拘束ハーネス装置に比べて乗員と接触するストラ
ップ領域が2倍設ける。広いストラップ領域は衝突で引き起こされた力を分散す
る領域を増加し、乗員の動きに対して大きな拘束力を与える。
【0014】 本発明は従来のストラップと同じ可動性を乗員に与える。このことは、ウエビ
ング縦ストラップがガイドやショルダストラップ・アジャスタを通って自由に動
くことができるからである。こういう風に本発明は拘束ハーネス装置を装着した
時、乗員の可動性の自由度が得られるという目標を達成する。
【0015】 衝突の場合に、乗員は前方に移動し、それによってハーネスに荷重がかかる。
本発明のプーリ構造は彼/彼女が衝突時に移動する距離が従来の拘束ハーネス装
置に対して約半分だけ移動できる。プーリの動きはストラップのゆるみを減少し
、乗員をシートにしっかりと固定し、乗員の上体、腕、及び頭部の前方及び側方
の移動を限定する。本発明の拘束ハーネス装置は更に垂直方向の動きを限定する
。それは、乗員の体の各側にある縦ストラップが5点脱着具と股ストラップと膝
ベルトアタッチメントと略線上に並ぶ構造の膝ベルトに取り付けられる。本発明
のプーリ構造は、加えられた力がストラップ長の長い距離にわたって分散される
ように設けられ、同時に側方及び垂直方向の動きに対して効果の高い拘束を与え
る。プーリ構造は、従来の拘束ハーネス装置のように胸でなく、乗員の肩に衝突
力のほとんどを集中させる。このことは、乗員の肩は胸よりも強く更に衝撃力に
耐えるのにより適しているため望ましい。残りの力は肩から膝ベルトと5点脱着
具に延びるストラップのウエビング領域によって胸に交差して分散される。衝突
力に耐えうるよりよい乗員の体の部位への衝突力の再分散は、衝突時に乗員が受
けると思われるけがの範囲と重大さを軽減する。
【0016】 従って本発明の目的は、航空機、又は他の車両の乗員を、衝突が起こった場合
に保護するシートハーネス拘束装置を得ることである。
【0017】 本発明のもう一つの目的は、理想的な拘束を達成するためにプーリ配置を利用
することである。
【0018】 更に本発明の目的は、衝突時に乗員の上体及び頭部の垂直方向の動きと前方及
び側方の移動を制限することである。
【0019】 本発明のもう一つの目的は、肩及び胸の領域に交差して衝突荷重を広く分散す
るために幅広のストラップ領域を得ることである。
【0020】 更に本発明の目的は、安全な拘束を得ると共に通常作業中に乗員に十分な可動
性を与えることである。
【0021】 本発明のもう一つの目的は、従来の座席位置に簡単に改装される拘束装置を得
ることである。
【0022】 更に本発明の目的は、従来の拘束システム以上に著しく複雑になったり、構造
上複雑になったりすることを生じることのない拘束装置を得ることである。
【0023】 本発明のこれら及び他の目的は、本発明の詳細な説明、添付した図面及び添付
した請求項に非常に詳細に説明されている。
【0024】
【発明の実施の形態】
図面に示された発明の好適実施例の記載中、発明を明確にするために特定の専
門用語を用いた。しかし、本発明は選んだ特定の専門用語で権利範囲を限定する
意図はなく、各々の特定専門用語は同じ目的を達成するために同様な方法で動作
する技術的に等価なもの全てを含む事は言うまでもない。
【0025】 図1及び図2はストラップ、金具、アジャスタ、5点脱着システム、及び内部
巻取りストラップ端部取り付け具を含むシートハーネスを示している。左右対称
の構成要素、例えば右側及び左側の膝ベルトといったものは、左側のベルトだけ
を詳細に示し、部材番号を付与している。しかし、ほぼ同様の材料や構造を右側
のベルトに再現されることは言うまでもない。好適実施例の拘束ハーネスは織物
製の拘束ハーネスである。しかし、本発明のプーリ構造では、他の種類のハーネ
スにも応用できる。
【0026】 図1及び図2を参照して、本発明の好適実施例は上方部25及び下方部22を
有する膝ベルト、左縦ストラップ26、左金属ショルダガイド28、金属製端部
取り付け具30を有する左縦調節ストラップ29、及び左ショルダストラップ・
アジャスタを含んでいる。上記説明のように、各左側構成要素に対応して右側の
構成要素(図示せず)がある。本発明の拘束ハーネスシステムは更に首部ストラッ
プ40、オプションの首部ストラップカバー45、引き込みストラップ41、拘
束ロック装置(図示せず)、1個以上の首部ストラップ取り付け部品42、従来
の5点脱着システム31、及び左側のラップベルトと縦ベルトをシートへ固定す
る1個以上の従来のシートアタッチメント21を含む。
【0027】 図1Aはショルダガイドの概略図であり、本発明の好適実施例に用いることが できる。ショルダガイド28は方形状の金属(好ましくはスチール)でできてお
り、2本のバー28a及び28bを有している。それらのバーの周りに本発明のベ
ルト拘束用のストラップが通されている。バー28a及び/又は28bにストラッ
プを通すのを円滑にするために、ローラを用いることができるというのは当業者
には明らかである。更に、ショルダガイド28は、様々な供給メーカーで簡単に
入手できる標準部品であることも当業者には明らかである。例えば、これらの部
品は一般的にパラシュート業界で見つけることができ、一例としてアラスカ州フ
ォートスミスにあるForgecraft社という供給メーカーで見つけることができる。
【0028】 図1Bはショルダストラップ・アジャスタ27の概略図を示し、本発明の好適 実施例に用いられる。ショルダストラップ・アジャスタ27は方形状の金属(好
ましくはスチール)でできており、3本のバー27a、27b及び27cを有して
いる。それらのバーまわりに本発明のベルト拘束用のストラップが通されている
。バー27a、27b及び/又は27cにストラップを通すのを円滑にするために
、ローラを用いることができるというのは当業者には明らかである。更に、ショ
ルダストラップ・アジャスタ27は、様々な供給メーカーで簡単に入手できる標
準部品であることも当業者には明らかである。例えば、これらの部品は一般的に
パラシュート業界で見つけることができる。
【0029】 首部引き込みストラップ41を除いて好適実施例の全てのストラップはナイロ
ン及びポリエステル製のウエビング、例えば、7000lbナイロン・ポリエステ
ルタイプのウエビングが当てはまる。首部引き込みストラップ41はポリエステ
ル製ウエビング、例えば、8000lbタイプのポリエステルウエビングが当ては
まる。シートに取り付ける、膝ベルトの下方部22は一定の幅、例えば2インチ
幅を有する。他の全てのストラップは他の幅、例えば、11/3インチの幅を有す る。これらの寸法は従来からあるシート取り付け具の幅と互換性がある。
【0030】 ベルトはシートに4点で取り付けられている。これらの取り付け点は、拘束ロ
ック装置(図示せず)、2本の膝及び縦ベルトシート・アタッチメント21、及び
股ストラップ・シート・アタッチメント34である。
【0031】 左膝ベルトは下方部23と上方部25を有している。各々の膝ベルト下方部2
2は、一端に縫合された膝ベルトアジャスタ23と他端に縫合されたシート・ア
タッチメント21を有する。各々の膝ベルト上方部25は一端に縫合された端部
取り付け金具24を有し、それは5点脱着システム31に固定される。各々の膝
ベルト上方部25のウエビング端部は、ラップベルトアジャスタ23に通される
【0032】 縦ベルト26の各端部は、対応する膝ベルト下方部22のシート・アタッチメ
ント21に近いポイント35に縫合される。縦ストラップ配置は以下のように作
られる。縫合されている膝ベルト下方部22のポイント35から縦ベルト26の
一方を上方へ引き回し、だ円状のショルダガイド28を通し、下方に引き回して
ショルダストラップ・アジャスタ27を通し、再度上方へ引き回してショルダガ
イド28の下側にある取り付けポイントにもって来て、引き続き首部ストラップ
40に沿って縦ストラップ26が連続的に当接する。その後、縦ベルト26を反
対側のショルダガイド28の下側にある取り付けポイントを通って反対側の肩に
沿って下ろしていき、反対側のショルダストラップ・アジャスタ27のある所ま
で下ろしていき、更に、反対側のショルダガイド28を通して上方へ引き回し、
最後に反対側の膝ベルト下方部22へ下げて行き、ポイント35で縦ストラップ
の端部が縫合される。
【0033】 首部ストラップ40は、図2Aに示すように、ショルダガイド28に取り付け られる。首部ストラップ40は更に乗員の反対側にある同じショルダガイドに取
り付けられる。首部ストラップ40は、衝突した時に乗員の頭部及び胴体の上部
が実質的に動かないようにする。ストラップ26、40及び41の各々は、左シ
ョルダガイド28から右ショルダガイド28にわたって連続的に縫合されており
、それで拘束ハーネス装置が完成したユニットを形成する。
【0034】 このベルトの引き回しは衝突時の乗員の前方移動を従来の拘束ハーネス装置の
半分以上制限するプーリ効果を有する。一例として、図2Aには衝突時にどのよ うにして乗員の前方移動半分に抑制されるかを示している。例において、乗員は
縦ストラップ26に2インチのたるみを残している。衝突時に、ガイド27及び
28によって規定されたプーリ構造が乗員を円弧46で示した四分円のいずれか
の方向に1インチだけ動くことができるようにする。したがって、乗員は矢印4
6aで指した上方に1インチだけ、あるいは矢印46bで指した前方に1インチだ
け、またあるいは、円弧46で示した上記方向の間のいずれかの方向に1インチ
だけ動くことができる。
【0035】 好適実施例において、ストラップ26にはたるみは残していないことにも留意
しなければならない。むしろ乗員は適度な快適性のレベルを保ちながらできるだ
け多くの遊びが得られるように移動しなければならない。本発明は、ストラップ
の残りの遊びによって、更にストラップウエビングの伸びによって衝突時の乗員
移動量を約半分に抑えるので、本発明の主目的を達成する。衝突時に乗員移動を
抑制して衝突に起因する乗員のけがの可能性及びひどさを減少させる。
【0036】 このベルトの引き回しは、従来の拘束システムに対して乗員に接触するストラ
ップ領域の量が約2倍になっている。したがって、本発明の拘束システムは乗員
の体の広い部分にわたって衝突力を分散し、それによって従来の拘束システムと
比べて乗員の体の特定の部分にかかる衝突力の強さを削減する。衝突力の集中が
減少して、乗員のけがの可能性やひどさが著しく減少する。
【0037】 通常の作動中では、縦ストラップ26はショルダガイド28及びショルダスト
ラップ・アジャスタ27を通って自由に摺動することができる。この動きの自由
度によって、従来の既存のハーネスとほぼ同様の乗員に対する移動度が得られる
【0038】 各々の縦調節ストラップは、その一端に縫合された端部取り付け金具30を有
する。この端部取り付け金具30は5点脱着具31の頂部に留める。縦調節スト
ラップ29の多端はショルダストラップ・アジャスタ27に通される。
【0039】 首部ストラップ40は左右のショルダガイド28間の縦ストラップ26の部分
に重ねて縫合されている。次に左右ショルダガイド28は首部ストラップ40の
各端部に縫合されている。
【0040】 オプションのストラップカバー45は首部ストラップ40及びショルダガイド
28をおおって配置される。オプションのストラップカバー45は快適性を増し
、ストラップの摩耗防止を補助する。首部引き込みストラップ41は一端で、首
部ストラップ40の中心線に沿って縫合され、他端で慣性巻取りストラップ端部
取り付け部品42によって拘束ロック装置(図示せず)に機械的に接続される。
その取り付け部品42は方形状で、成形ナイロン又はエポキシ材料でできており
、ストラップナイロンに接着される。拘束ロック装置はシートバック内に位置さ
れている。
【0041】 本発明の5点脱着具の実施例では、股ストラップ33を含んでいる。股ストラ
ップ33の一端は、金属製シート調節取り付け具34に取り付けられている。金
属製シート調節取り付け具34はシート(図示せず)に取り付けられている。股
ストラップ33の他端は端部取り付け金具32を用いて5点脱着具31に取り付
けられる。端部取り付け金具32は股ストラップ33へ縫合されている。好まし
い構成は5点脱着具に利用されているが、本発明は4点脱着具にも構成すること
ができる。この選択は股ストラップを取り除くだけである。1個以上の脱着具を
有する他の脱着具機構は、衝突時に乗員の移動量を減らす本発明のプーリの概念
を用いて設計できることは当業者には自明である。
【0042】 前記本発明の好適実施例の開示は、説明及び記述のためだけに提出されたもの
である。本発明はこの開示された正味の形態に網羅的あるいは限定的にする意図
はない。特に、本発明は列車、トラック、バス、バン、ボート、船及び航空機を
含む陸上用、海上用、航空用の車両に用いることができる。ここに記載された多
くの種類や改良の実施態様が上記情報に鑑みて当業者には自明である。本発明の
権利範囲は、ここに添付した請求項と請求項に記載の構成要素の等価物とによっ
てのみ規定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好適実施例の正面概略図である。
【図1A】 本発明の好適実施例に用いる事ができるショルダガイドの概略図である。
【図1B】 本発明の好適実施例に用いる事ができるショルダストラップ・アジャスタの概
略図である。
【図2】 本発明の好適実施例の側面概略図である。
【図2A】2−1プーリ構造の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,GH,G M,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA, UG,UZ,VN,YU,ZW

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)複数点脱着具と、 (b)一端が右側車両取り付け点に取り付けられており、他端が前記複数点脱着具 に取り付けられる右側膝ベルトと、 (c)一端が左側車両取り付け点に取り付けられており、他端が前記複数点脱着具 に取り付けられる左側膝ベルトと、 (d)前記左側膝ベルト、前記複数点脱着具、及び頂部車両取り付け点に取り付け られるとともに、ストラップの遊びを実質的に減少する左側引き出し率を生じる
    左側プーリ構造と、 (e)前記右側膝ベルト、前記複数点脱着具、及び頂部車両取り付け点とに取り付 けられるとともに、ストラップの遊びを実質的に減少する右側引き出し率を生じ
    る右側プーリ構造と、を具備する車両乗員拘束ハーネス。
  2. 【請求項2】 前記左側引き出し率及び前記右側引き出し率は、2:1であ
    る、請求項1に記載の拘束ハーネス。
  3. 【請求項3】 前記左側引き出し率及び前記右側引き出し率は、4:1であ
    る、請求項1に記載の拘束ハーネス。
  4. 【請求項4】 前記左側引き出し率及び前記右側引き出し率は、1:1であ
    る、請求項1に記載の拘束ハーネス。
  5. 【請求項5】 底部車両取り付けポイントと前記複数点脱着具に接続される
    股ストラップを更に有する、請求項1に記載の拘束ハーネス。
  6. 【請求項6】 前記左側プーリ構造は、 (a)前記複数点脱着具に取り付けられる左側ショルダストラップ・アジャスタと 、 (b)前記頂部車両取り付けポイントに取り付けられる左側ショルダガイドと、を 有する、請求項1に記載の拘束ハーネス。
  7. 【請求項7】 前記縦ストラップは、前記左側膝ベルトの取り付けポイント
    から上方へ引き回して前記左側ショルダガイドに通し、下方へ引き回して前記左
    側ショルダストラップ・アジャスタに通し、上方へ引き回して前記左側ショルダ
    ガイドの取り付けポイントに引き回すようになっている、請求項6に記載の拘束
    ハーネス。
  8. 【請求項8】 前記右側プーリ構造は、 (a)前記複数点脱着具に取り付けられる右側ショルダストラップ・アジャスタと 、 (b)前記頂部車両取り付けポイントに取り付けられる右側ショルダガイドと、を 有する、請求項1に記載の拘束ハーネス。
  9. 【請求項9】 前記縦ストラップは、前記右側膝ベルトの取り付けポイント
    から上方へ引き回して前記右側ショルダガイドに通し下方へ引き回して前記右側
    ショルダストラップ・アジャスタに通し、上方へ引き回して前記右側ショルダガ
    イドの取り付けポイントに引き回すようになっている、請求項8に記載の拘束ハ
    ーネス。
  10. 【請求項10】 (a)衝突時に乗員の動きを最小限にし、通常使用時に乗員 の可能性を最大限にするプーリ構造と、 (b)車両側部取り付けポイントに取り付けられる膝ベルトと、 (c)前記膝ベルトに取り付けられるショルダストラップ・アジャスタと、 (d)頂部車両取り付けポイントに取り付けられるショルダガイドと、 (e)単一交差ストラップより広いストラップ領域で乗員の体に接触するために、 複数回乗員の体を交差する縦ストラップと、を具備し、前記縦ストラップは、前
    記膝ベルトの取り付けポイントから上方へ引き回して前記ショルダガイドに通し
    下方へ引き回して前記ショルダストラップ・アジャスタに通し、上方へ引き回し
    て前記ショルダガイドの取り付けポイントに引き回すようになっている、車両乗
    員拘束ハーネス。
  11. 【請求項11】 前記プーリ構造は引き出し率を1:1より大きくなるよう
    に作られている、請求項10に記載の車両乗員拘束ハーネス。
  12. 【請求項12】 前記膝ベルトと前記ショルダストラップ・アジャスタを一
    緒に接続する複数点脱着具を更に有する、請求項10に記載の車両乗員拘束ハー
    ネス。
  13. 【請求項13】 一端が底部車両取り付け点に接続され、他端が前記複数点
    脱着具に接続される股ストラップを更に有する、請求項12に記載の車両乗員拘
    束ハーネス。
  14. 【請求項14】 (a)複数脱着具と、 (b)一端が右側車両取り付けポイントに取り付けられ、他端が前記複数点脱着具 に接続される右側膝ベルトと、 (c)一端が左側車両取り付けポイントに取り付けられ、他端が前記複数点脱着具 に接続される左側膝ベルトと、 (d)一端が前記複数点脱着具に接続され、他端が右側ショルダストラップ・アジ ャスタに取り付けられる右側縦調節ストラップと、 (e)一端が前記複数点脱着具に接続され、他端が左側ショルダストラップ・アジ ャスタに取り付けられる左側縦調節ストラップと、 (f)一端が左側ショルダガイドに取り付けられ、他端が右側ショルダガイドに取 り付けられ、中央部が頂部取り付けポイントに取り付けられる首部引き込みスト
    ラップに取り付けられる首部ストラップと、 (g)左側縦ストラップを用いて前記左側膝ベルトの取り付けポイントから上方へ 引き回して前記左側ショルダガイドに通し、下方へ引き回して前記左側ショルダ
    ストラップ・アジャスタに通し、上方へ引き回して前記左側ショルダガイドの取
    り付けポイントに引き回す、左側プーリ構造と、 (h)右側縦ストラップを用いて前記右側膝ベルトの取り付けポイントから上方へ 引き回して前記右側ショルダガイドに通し、下方へ引き回して前記右側ショルダ
    ストラップ・アジャスタに通し、上方へ引き回して前記右側ショルダガイドの取
    り付けポイントに引き回す、右側プーリ構造と、を具備する車両乗員拘束ストラ
    ップ。
  15. 【請求項15】 前記首部ストラップ、前記縦ストラップ、前記左側ショル
    ダガイド及び前記右側ショルダガイドを覆うストラップカバーを更に有する、請
    求項14に記載の拘束ハーネス。
  16. 【請求項16】 前記左側及び右側のショルダガイドと前記左側及び右側シ
    ョルダストラップ・アジャスタは回転ローラを有し、それらのローラのまわりに
    前記左側及び右側縦ストラップが各々移動する、請求項14に記載の拘束ハーネ
    ス。
  17. 【請求項17】 前記右側膝ベルト、前記左側膝ベルト、前記右側縦調節ス
    トラップ、前記左側縦調節ストラップ、前記右側縦ストラップ、前記左側縦スト
    ラップ、及び前記首部ストラップは7000lbのナイロン及びポリエステルウエ
    ビングであり、前記首部引き込みストラップは8000lbポリエステルウエビン
    グである、請求項14に記載の拘束ハーネス。
  18. 【請求項18】 (a)縦ストラップと、 (b)通常の車両運転時に乗員の動きの自由が与えられると共に、衝突時に車両乗 員の過度な動きを妨げてプーリ構造を形成する為の、前記縦ストラップを引き回
    す手段と、を具備する車両乗員拘束ハーネスシステム用プーリ構造。
  19. 【請求項19】 (a)右側及び左側膝ベルトで乗員を拘束し、 (b)左側取り付けポイントで縦ストラップを前記左側膝ベルトに取り付け、 (c)前記縦ストラップを前記左側取り付けポイントから上方へ引き回して左側シ ョルダガイドに通し、下方へ引き回して左側ショルダストラップ・アジャスタに
    通し、上方へ引き回して前記左側ショルダガイドの取り付けポイントを通過し、
    上方へ引き回して頂部車両取り込みポイントを通過し、下方へ引き回して右側シ
    ョルダガイドの取り付けポイントを通過し、下方へ引き回して右側ショルダスト
    ラップ・アジャスタに通し、上方へ引き回して前記右側ショルダガイドに通し、
    前記右側膝ベルトヘ向けて下方へ引き回し、 (d)前記縦ストラップを右側取り付け点で前記右側膝ベルトに取り付ける、各ス テップを含む、衝突時に車両乗員を拘束する方法。
  20. 【請求項20】 (a)複数点脱着具と、 (b)車両乗員の体に複数回交差するように引き回して、単一交差引き回しより広 いストラップ領域で前記乗員の体に接触する縦ストラップであって、前記縦スト
    ラップを前記複数点脱着具に連結する連結手段を有する縦ストラップと、 (c)前記縦ストラップを車両へ固定する手段と、を具備する車両乗員拘束ハーネ ス。
  21. 【請求項21】 前記縦ストラップ固定手段は、 (a)一端が前記車両に取り付けられ、他端が前記複数点脱着具に接続される左側 膝ベルトと、 (b)一端が前記車両に取り付けられ、他端が前記複数点脱着具に接続される右側 膝ベルトと、 (c)前記複数点脱着具に取り付けられる右側ショルダストラップ・アジャスタで あって、周りでストラップが通れる右側ショルダストラップ・アジャスタ回転ロ
    ーラを有する右側ショルダストラップ・アジャスタと、 (d)前記複数点脱着具に取り付けられる左側ショルダ・ストラップ・アジャスタ であって、周りでストラップが通れる左側ショルダストラップ・アジャスタ回転
    ローラを有する左側ショルダストラップ・アジャスタと、 (e)頂部車両取り付けポイントに取り付けられる右側ショルダガイドであって、 周りでストラップが通れる右側ショルダガイド回転ローラを有する右側ショルダ
    ガイドと、 (f)頂部車両取り付けポイントに取り付けられる左側ショルダガイドであって、 周りでストラップが通れる左側ショルダガイド回転ローラを有する左側ショルダ
    ガイドと、を有し、 (g)前記縦ストラップは一端が前記右側膝ベルトに取り付けられ、他端が前記左 側膝ベルトに接続されており、中央部が前記頂部車両取り付けポイントに取り付
    けられ、前記左側ラップベルトの取り付けポイントから上方に引き回して前記左
    側ショルダガイドに通し、前記左側ショルダガイド回転ローラの周りに引き回し
    、下方に引き回して前記左側ショルダストラップ・アジャスタに通し、前記左側
    ショルダストラップ・アジャスタ回転ローラの周りに引き回し、上方に引き回し
    て前記左側ショルダガイドの取り込みポイントを通過し、上方に引き回して前記
    頂部車両取り付けポイントを通過し、下方に引き回して前記右側ショルダガイド
    の取り付けポイントを通過し、下方に引き回して前記右側ショルダストラップ・
    アジャスタに通し、前記右側ショルダストラップ・アジャスタ回転ローラの周り
    に引き回し、上方に引き回して前記右側ショルダガイドに通し、前記右側ショル
    ダガイド回転ローラの周りに引き回し、前記右側膝ベルトの取り付けポイントに
    向けて下方に引き回し、それによって前記乗員の体に複数回交差するようになっ
    ている、請求項20に記載の拘束ハーネス。
  22. 【請求項22】 内部に前記縦ストラップが引き回されているプーリ構造を
    更に有する、請求項20に記載の拘束ハーネス。
  23. 【請求項23】 前記プーリ構造は、 (a)前記複数点脱着具に取り付けられる右側及び左側ショルダストラップ・アジ ャスタと、 (b)頂部車両取り付けポイントに取り付けられる右側及び左側ショルダガイドと 、を有し、前記縦ストラップは、前記左側膝ベルトの取り付けポイントから上方
    に引き回して前記左側ショルダガイドに通し、下方に引き回して前記左側ショル
    ダストラップ・アジャスタに通し、上方に引き回して前記左側ショルダガイドの
    取り付け点を通過し、上方に引き回して前記頂部車両取り付けポイントを通過し
    、下方に引き回して前記右側ショルダガイドの取り付けポイントを通過し、下方
    に引き回して前記右側ショルダストラップ・アジャスタに通し、上方に引き回し
    て前記右側ショルダガイドに通し、前記右側膝ベルトの取り付けポイントへ向け
    て下方に引き回すようになっている、請求項22に記載の拘束ハーネス。
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