JP2002506729A - 水の精製方法 - Google Patents

水の精製方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明はクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)などの生物種を表面にAl-OH基を有するアルミニウムをベースにした媒体を用いて水から除去する方法を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は水の精製方法に関するものである。更に詳しくは、本発明は微生物汚染
を水から除去する方法に関するものである。
【0002】 (背景技術) 河川、ダム、海水、水泳プ−ルなどの水系中に存在する微生物病原体は、かかる
水系がヒトとの接触が起こりやすく、また時にはヒトまたは動物による接触およ
び/または消費を目的としている場合もあるから、かかる病原体がヒトまたは動
物によって不注意に摂取された場合には疾病、障害、時には死亡をもたらす潜在
性を持つという潜在的に危険なものである。従って、汚染された水をヒトによる
接触および/または消費に対して安全なものにする為のかかる汚染物の色々な除
去方法が存在している。
【0003】 汚染された水から病原体を除去する公知の方法には、機械的濾過法すなわち微生
物汚染体を大きさによって物理的に除去する方法と、塩素化法、オゾン化法、病
原体を死滅させるオキシダントを発生させる電解法などの化学的方法とがある。
【0004】 クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)は湿潤した環境下では6ヶ月以上生存
し公共の水泳プールを汚染させていることが知られている。汚染された水泳用プ
ールが原因でクリプトスポリヂオシス(cryptosporidiosis)が屡々発生してい ることが報告されている。汚染は通常はプールの糞便汚染に起因するものであっ
て、プール使用者間での感染の伝播は極めて急速である。水泳プールは通常はク
リプトスポリジウム(Cryptosporidium)のモニターリングをしていないので、 問題に気付くのは常に疫学的立証が得られてからである。多くの場合クリプトス
ポリヂオシス(cryptosporidiosis)は伝染性下痢として発症し、若年者、老年 者、移植を受けた者、免疫療法を受けている者などの免疫弱体化者/免疫抑制者
に合併症の危険性がある。
【0005】 源水の場合は、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)の接合子嚢は水道用 水の生産に使用される通常の水処理工程で除去されているであろう。かかる工程
は塩化第二鉄や明礬などの凝集剤による凝集と、それに続く高分子電解質の凝集
剤としての添加、場合によっては高分子量のポリマー性有機濾過剤の添加で構成
されている。凝集物は沈積法または濾過砂を使用した濾過法によって除去される
【0006】 水処理工程はクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)接合子嚢の除去という 点では完全には信頼できるものではなくて多くの場合接合子嚢は処理プラントを
配水網の方へ通過していく。従って、水処理プラントを通過する可能性のある病
原性微生物を殺すための措置として、塩素やオゾンのような通常の殺菌剤が配水
網へ送るに先立って濾過済みの水に加えられている。しかしクリプトスポリジウ
ム(Cryptosporidium)の接合子嚢はこのような殺菌剤では死滅しない。
【0007】 一方、生きた微生物が水処理プラントと家庭での使用者との中間で入り込
む可能性も常に存在している。このようなことは下水の浸入によって起こる。
【0008】 クリプトスポリヂオシス(cryptosporidiosis)には治療法がないからクリプト スポリジウム(Cryptosporidium)の接合子嚢が配水網へ浸入することは公衆衛 生に極めて重大な影響を及ぼす。
【0009】 水道水に加えて、水泳プール、温泉浴プール、その他のレクリエーション用の水
系では、プールの使用者によって導入された糞便汚染に主として起因すると共に
水泳プ−ルに使用される水道水にも起因するクリプトスポリジウム(Cryptospor
idium)が含まれている場合もある。
【0010】 通常水泳プールや温泉浴場では粒状物質を除去するために砂フィルターで連続的
に濾過して再循環するに先立って塩素を加えて滅菌している。場合によっては固
形物の分離を容易にするために低濃度の無機凝集剤が添加されることもある。し
かしクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)汚染が起こった場合には濾過や 砂フィルターによる凝集/濾過による除去だけでは決して十分ではない。接合子
嚢の検出には、例えば3〜5 mg/Lレベルでの超塩素化による水処理を行うプール の閉鎖が必要である。クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)を非活性化す る処理としての超塩素化の効率は決して保証付きのものではない。オゾン、酸化
塩素のようなもっと強い殺菌剤や、強い酸化剤の混合物も試験的には使用されて
いる。
【0011】 水道用水やリクリエーション用に処理した水を作るための水源の処理方法には多
くのプロセスが知られているが、水を作るプロセス、特に病原性微生物について
の規制に厳密に適合した水道水を作るという問題に関しては多大の問題が残って
いる。残念ながら在来の水処理プロセスは病原性微生物を源水から除去するとい
う観点からは信頼性に欠けることが立証されている。
【0012】 本発明者達は、在来法による処理を終えた後にも残存している可能性のある微生
物、特に病原性微生物を、水道水を末端使用者に配水するに先立って除去する方
法を提供することの重要性を従来からよく認識していたのである。
【0013】 (発明の開示) 本発明者達はアルミニウムをベースにした表面にAl-OH基を有する媒体が水中に 存在する病原体を除去する機能を有していることを見出した。
【0014】 従って、まず第一の視点からは、本発明は表面にAl-OH基を有するアルミニウム をベースにした媒体と水を接触させて生物体が前記媒体上に吸着されて水から除
去されるのに十分な時間と条件下に維持するという工程で構成された微生物の水
からの除去方法を提供するものである。
【0015】 第二の視点からは、本発明は表面にAl-OH基を有するアルミニウムをベースにし た媒体を水からの微生物の除去に用いるという用法を考えたものである。
【0016】 既存の水処理工程に容易に適合し得る工程を用いてクリプトスポリジウム(Cryp
tosporidium)のような水起源の危険な病原体を除去する実用的な方法を本発明 は提供しているものと本発明者達は確信している。
【0017】 多くの病原体は細胞の糖タンパクと結合したカルボキシル基や燐酸基などの活性
表面基を有していて、外部媒体の表面活性基と接触すると化学的または静電気的
な相互作用などが生起する可能性がある。或る一種の病原体クリプトスポリジウ
ム(Cryptosporidium)ではpkaの値が2.5であることを本発明者達は見出したが 、このことはマイナスに帯電した基(例えばカルボキシル基や燐酸基)が生体の
表面に存在していることを示唆している。更に詳細に検討した結果最大の表面陰
電位は-27 mVであって、pHが5.7以上の水溶液中で到達されることが明らかとな った。
【0018】 表面間で緊密な接触が起こると接触面にある表面活性点間で化学結合が生成する
場合がある。この現象は化学吸着と呼ばれていてカルボキシル基や燐酸基と自然
界に存在するアルミニウム、カルシウム、鉄などの金属陽イオンとの間で起こる
のがその典型的な例である。このような化学的相互作用の本質は屡々複雑なもの
ではあるが微生物表面にあるカルボキシル基や燐酸基に配位子が結合しているも
のと考えられている。それと共にファンデルワールスの力がコロイドを押し付け
合って強い接合接触を達成させている。
【0019】 従って此処で使用されているように、“吸着する”とか“吸着”という用語は静
電気的吸着か化学吸着かの何れかに使用されるものである。
【0020】 本発明の方法で除去される生物種にはクリプトスポリジウム(Cryptosporidium )、ジアルジア(Giardia)に代表される原虫類、シュードモナス(Pseudomonas
)、大腸菌(Escherichia coli)、コレラ菌(Vibria cholerae)に代表される バクテリア、ポリオ・ウイルス(poliovirus I)、大腸菌ファージ(coliphage )MS-2に代表されるウイルス、藻類などがある。
【0021】 本発明で用いるのに望ましいアルミニウムをベースにした媒体は表面を水和して
Al-OH基を生成させたアルミナ(Al2O3)である。この材料は適合性のよい生物種
との直接吸着に際しては化学的に活性な基質として作用する。驚くべきことには
、表面を水和したアルミナは微生物特にクリプトスポリジウム(Cryptosporidiu
m)やジアルジア(Giardia)などの原虫類と強く結合し得ることを本発明者達は
見出した。しかしながらアルミナは適切な水和処理を施した形態であることが不
可欠である。
【0022】 アルミナの物理的形状は粉体、粒体、結晶質固体、圧縮された板状体や薄板など
の何れでも良く、また無定形状態でもα-Al2O3、γ- Al2O3などの結晶形態であ っても良い。
【0023】 粉体、粒体などの粒状体アルミナは体積当たりの表面積が大きく単独でまたは他
の濾過システムと組み合わせてカートリッジに充填するのに適合した形態である
。粉体や粒体のアルミナは例えば約15 mmから約50ミクロン(0.05 mm)に亘る広
範囲の粒径のものが入手可能である。使用される粒状アルミナの粒径は用途によ
って異なっている。単なる例示にすぎないのであるが、本発明で考えている粒径
の一つの範囲は約5 mmから約1 mm、例えば3〜2 mmである。本発明で考えられる 今一つの粒径範囲は約0.5 mmから約0.05 mm、例えば0.3 mmから約0.1 mmである 。
【0024】 使用形態にもよるのであるが一般に使用される粒径は500ミクロン(0.5 mm)か ら13 mmの範囲である。最も望ましい粒径範囲は有効粒径と均一度係数を考慮に 入れて決定される。
【0025】 公共上水道の処理の場合には適切な通水流量を確保するために通常は比較的大き
い粒径、例えば1 mm以上のものが望ましい。しかし、高数値の通水流量を維持し
た状態での最大除去を保証するアルミナ床の厚さと粒径との最適相関を確立する
ためには、パイロットプラントを使った実験が必要である。
【0026】 同様に、食品や医薬品の製造に使用される水を作る場合のような工業用との水処
理の場合には、比較的大量の水を処理する必要がある。従って、公共用水道の場
合と同様の考え方が適合される。しかしある種の生産施設の場合には水和アルミ
ナを充填したフィルター・カートリッジの使用が合理的な場合もある。
【0027】 公共用や個人用の水泳プールに使用する場合はもっと粒径を細かく、例えば0.5-
2 mmにして、生物種が粒子と衝突して捕捉される機会が最高になるようにするの
が望ましい。
【0028】 家庭用の水を浄化する場合には、濾過設備を小さくするためと活性表面積を大き
くするためとの双方から出来るだけ小粒径のものを使用して、アルミナを充填し
たフィルター・カートリッジを通過する間の圧力降下を小さくするのが望ましい
【0029】 混合濾過床の一部として水和アルミナを使用することは本発明の範囲に包含され
ている。この形態では水和アルミナは一般に流入する水の下流側に配置される。
この方法では水は水和アルミナと接触するに先立って通常の方法で処理済みであ
ることが望ましい。混合濾過床は粒径範囲の異なる水和アルミナの不連続な積層
床を包含していることは当該技術に習熟した当業者には公知の事実である。
【0030】 ある応用例においては重力で給水濾過する水和アルミナの濾過床が使用可能であ
ることも重要である。
【0031】 水和アルミナの生物種に対する吸着容量を最大にするためには完成品になったフ
ィルターの形でアルミナ濾過床が使用されることが望ましい。本発明のある例に
おいては、凝集をさせた源水から凝集物を除去する通常のフィルターの後に別個
の完成品である“モノフィルター”の形で水和アルミナを使用する形態が描かれ
ている。この配置ではアルミナを化学的に再生するためにフィルターを系外に取
り外すことが容易である。流入水が軽度の処理を行うか全く未処理の状態でアル
ミナが使用されるような応用例も可能であることを指摘しておく必要がある。
【0032】 公共用水道の処理の場合には水和アルミナに水を接触させるに先立って適切な無
機凝集剤と有機高分子凝集剤を添加することによって濁りと着色が除去される。
公共用水が硬水である場合には石灰軟化剤、ソーダ石灰軟化剤、過剰石灰の処理
などによって水を軟化するのが望ましい。
【0033】 更にまた、水和アルミナは公共用水道の浄化の際の逆洗水の浮遊物の処理にも使
用可能であって、これによってクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)など の生物種を除去することが出来る。逆洗水は捕捉された物質を除去するためにフ
ィルターに水を逆方向に流すことによって水処理プラントで使用されている。逆
洗水は通常は沈降させた後に浮遊物は作業領域の始めへリサイクルされる。
【0034】 家庭用水の状態では水は前述したような通常の工程ですでに浄化処理されている
。しかし供給水の中には生きた微生物が残存していたり水処理プラントと家庭の
使用者との中間で微生物が浸入している場合もある。このような事態は配水網に
下水が浸透している場合に起こることがある。
【0035】 水泳用プールの水は水道水には包含されないが微生物の量は基準値以下に保たれ
ていることが大切である。このことは公共用水泳プールや温泉浴場の場合に特に
重要である。水質を維持するためには水泳プールの水を濾過と滅菌の対象とする
ことが望ましい。塩素はクリプトスポリジウム(Cryptosporidium )を殺菌する
ためには不十分であるから水泳プールの水は循環するに先立って濾過されること
が望ましい。
【0036】 本発明の利点は既存の水処理施設の付帯設備として利用するのが容易なことであ
る。前述したように、多くの例においては水和アルミナ濾過床は完成したフィル
ターの形で使用されている。その結果既存の水処理工程の後に設備を追加すると
いう改装によって既存の水処理設備を改良することが可能となっている。
【0037】 好ましくは水和アルミナであるアルミニウムをベースとした濾過床は適切な高速
濾過用のカートリッジに充填されて水泳プールの強制循環濾過系の最終段階に使
用される。或いはまた、かかるカートリッジは家庭用の給水システムに直接接続
して使用することも可能である。この形態の場合には飲料水用の給水栓に接続す
るか公共水道の流入部に直接接続される。
【0038】 家庭用の場合には重力で給水濾過する方式のカートリッジに入った水和アルミナ
の濾過床を使用するのが適切である。かかる使用形態では一方の端が開放されて
いて此処に水を供給し他方の端は水が受水容器に流下するようになっている。或
いはまた、水和アルミナを透水性のある袋に入れて使用することも可能である。
この場合には水和アルミナの入った袋を水の入った容器に浸して必要な接触時間
をかけて処理を行う。
【0039】 応用例の大多数においてはアルミニウムをベースにした濾過床と処理水との接触
時間は比較的短い。5秒から1時間という代表的な接触時間は通常の除去を達成す
るのに十分である。しかしながら、かかる接触時間は汚染物の量、水と接触する
アルミナの有効面積すなわち粒子の大きさとアルミナの体積、ヒドロキシル基の
表面密度、アルミナの上にあるか貫流している水の流速、などの諸要因によって
変動するものである。当該技術に習熟した当業者は適切な試験と評価を行うこと
によって適切な接触時間を容易に知ることが出来る。
【0040】 アルミニウムをベースとした媒体の表面のAl-OH基の表面密度はその平均値が面 積10 nm2当たりヒドロキシル基1個(10 nm2当たり1ヒドロキシル基)よりも大き
いが、5 nm2当たり1ヒドロキシル基以上であるのが望ましく、3 nm2当たり1ヒド ロキシル基以上であるのが更に望ましく、2 nm2当たり1ヒロロシキ基以上である
のが特に望ましい。最も望ましいのは表面のヒドロキシル基の密度の平均値が1
nm2当たり1ヒドロキシル基より大きく、特に0.75 nm2当たり1ヒロロキシ基また は0.5 nm2当たり1ヒドロキシル基より大きいことである。Al2O3の表面が完全に 水和されていると分離すべき生物種の吸着に使用される表面積が最大値となって
、表面の単位nm2当たりのAl-OH基の表面密度の平均値は0.18 nm2当たり1ヒドロ キシル基から0.25 nm2当たり1ヒドロキシル基になる。一般的に言って完全に水 和されたアルミナが生物種の除去には最も有効である。
【0041】 アルミナの表面の性質からして、活性アルミナ(脱水アルミナ)にはなお若干量
の、例えば10 nm2当たり1ヒドロキシル基程度の水和部位が存在している。しか しかかる材料は汚染された水からのクリプトスポリジウム(Cryptosporidium) の除去には不適切である。活性アルミナの表面にAl-OH基を導入するのは熱力学 的に好ましいことであって、技術に習熟した当業者に公知の方法、例えば活性ア
ルミナを長時間水中に浸積するなどの方法で容易に行うことが出来る。第二の方
法は水酸化ナトリウム(NaOH)で処理する方法で、アルミナの表面層が溶出して
新しいヒドロキシル基が形成される。第三の方法は活性アルミナを水蒸気の存在
下で紫外線照射して処理する方法である。この方法ではオゾンが発生してこれが
Al-O-Al結合を切断しAl-OHが生成される。第四の方法はヒドロキシル・ラジカル
を生成するパーオキサイドで処理する方法であって、このラジカルがAl-O-Al結 合を切断してAl-OHを生成させる。この方法はAl-OH基の表面密度を所望の値に調
整することが可能である。例においてはアルミナを1x10-2M NaOH中で、または3
0% w/v/H2O2中で1時間以上処理するか水蒸気の存在下でオゾン処理するとアル ミナの表面のみがヒドロキシル化されている。
【0042】 一般的に言うと、本発明の処理を行うと水中に存在する生物種の数を少なくとも
対数値で1だけ減少させることが出来る。対数値で1の減少とは十分の一に減ると
言うことである。例えば、試料水中にmL当たり1000個体の微生物があったとする
とこれが対数値で1減少すると100個体の微生物が残留しているということである
。対数値で2減少するのが望ましく、3対数値減少すれば更に望ましく、4対数値 減れば最も望ましい。本発明が5対数値の減少、場合によっては6対数値の減少を
達成しているのは特別に望ましい例である。生物種の除去は通常は一回の処理で
達成されるが、場合によっては汚染した水をAl-OH表面と接触させる工程を所望 の生物種の除去率に到達するまで反復することも可能である。
【0043】 以下に掲げる例が示しているように、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium )の接合子嚢は表面にAl-OH基を有するアルミナの表面に強く吸着されることが 見出されている。アルミナへの吸着が一度起こると、例えpH値が高い溶液の場合
でも表面は更に強いマイナス電荷を有しているので、接合子嚢は脱吸着に対して
強い抵抗性を示す。このようなpHに対する鈍感性がプロセスの安全弁になってい
て、pHに小変動があった場合でも接合子嚢が脱離することはない。
【0044】 アルミナはクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)の接合子嚢の吸着に対し て特効薬的な基質であることがわかる。吸着された接合子嚢層は安定であってpH
やEDTA処理による脱吸着に対して抵抗性がある。理論によって発明を限定するも
のではないが、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium )接合子嚢の吸着はア
ルミナ表面と接合子嚢の表面に存在するカルボキシル基、燐酸基、またはその他
の基との間の特異的な化学吸着によるものと考えられる。
【0045】 (本発明の実施形態) 本発明は以下限定的ではない例と図面によって説明記述されている。かかる例で
はクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)接合子嚢の水からの除去が記載さ れている。本発明は、技術に習熟した当業者によって他の生物種、特に微生物病
原体の水からの除去に適用可能であることは勿論である。
【0046】 (例) 材料と方法 ガンマ線を照射したウシ・クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)接合子嚢 試料が5x106と3x108接合子嚢/mLの蒸留水中濃度でオーストラリアン・ウオータ
ー・テクノロジーズ社(Australian Water Technologies)(AWT)から提供され
たので、これを使用するまで4℃で保存した。
【0047】 本検討に使用した水はメンテック(Memtec)社のクリスタルクリーン(Krystal
KleenTM)ユニットに供給して三段階の精製工程(前濾過、逆浸透、活性炭)を 使用して蒸留前の精製を行い、空気に由来する汚染を防止するために層流状態に
なった受器に加圧状態で集めて貯蔵した。
【0048】 平坦な、光学的に平滑な4インチの円盤状の純アルミナ(α-Al2O3)を米国アリ ゾナ州テンプル(Temple)市にあるシリカ・ソース・テクノロジー(Silica Sou
rce Technology)社から入手した。
【0049】 アルミナ粉末(63〜200μm)はメルク(Merck)社から入手した(art. 1077)。
アルミナ試料はカラムでの分離試験用の最も大きい粒子のみを分別するために水
中で分粒した。最も大きい粒子のみを分別したのはクリプトスポリジウム(Cryp
tosporidium)接合子嚢の大きさに対比して個々の球体間の空間が十分に大きい アルミナをカラムに充填できるようにするためである(第4図参照)。これによ
ってクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)接合子嚢の保持が吸着のみによ るものであって粒子の包摂による物理的な保持ではないことが立証されるのであ
る。アルミナは水溶液に分散させて振盪してから静置し、沈降相の上澄みを除い
て残留物を再度分散させる。このような操作を20回繰り返して最も大きい粒径の
もののみが残るようになるまで上澄みを捨てるのを繰り返す。
【0050】 在来の砂濾過層に類似させるために、アルミナ粒子の場合と同様の操作を行って
分粒した直径が約150μmより大きいバロッティニ(ballotini)ガラス球を使用 してカラム濾過試験を並行して実施した。このようにしてカラムを作ることによ
って接合子嚢が大きさによる包摂で捕捉される虞のない十分に粒径の大きいカラ
ムを得ることが出来る(第4図参照)。
【0051】 (吸着実験) 紫外線照射によって浄化した直後のアルミナ基質を5x106接合子嚢/mLクリプト スポリジウム(Cryptosporidium)溶液100μLと直接接触させる。処理した基質 を蓋をしたペトリ皿に入れ、更にもっと大きい湿ったペトリ皿中に格納して接合
子嚢が表面に吸着されるように数時間冷蔵庫中に放置する。時間の経過後に液体
を捨てて基質を蒸留水で洗浄する。残存している液体を濾紙を使って毛管現象を
利用して除去する。この基質をコンビステレオ・ワイルド(Kombistereo Wild)
M32型照明付き顕微鏡を使用して162〜1000Xの倍率範囲でイントラルックス(Int
ralux)5000光ファイバー光源を用いて観察する。吸着密度は感度がASA200のコ ダック社の400フレキシ・クリアー・フィルム(flexi clear film)とニコンの カメラを使用して撮影した。
【0052】 (カラム分離) アルミナの大きな粒子のスラリー(前述の方法で調製)を#3の焼結ガラスの付 いたガラス・クロマトグラフィーのカラムに流し込み、過剰の液体をカラムから
捨てて深さが約5 mmの充填カラムを作成する(第5図参照)。3x108接合子嚢/m
Lのクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)試料100μLを25 mLのメスフラス コで希釈して、この溶液10 mLをアルミナを充填したカラムに移し、定流速(10
mL/時)でガラス試験管に流下させる前に十分に浸透させるために15分間放置す る。内容物がすべて流出したらカラムを10 mLの蒸留水で2回洗浄して始めのクリ
プトスポリジウム(Cryptosporidium)試料の場合と同様に十分に浸透させる。 各10 mLのフラクションを集めミクロ電気泳動セルに移して暗視野照明を用いて 計測を行う。この測定では存在する全ての粒子の密度と電荷が計測される。
【0053】 バロッティニ(Ballotini)ガラスの大きな球体のスラリーを#3の焼結ガラス の付いたガラス・クロマトグラフィーのカラム(外径28 mm)に流し込み、過剰 の液体をカラムから捨てて深さが約5 mmの充填カラムを作成する(第5図参照)
。3x108接合子嚢/mLのクリプトスポリジウム(Cryptosporidium )試料100μL を25 mLのメスフラスコで希釈して、この溶液10 mLをシリカを充填したカラムに
移し、定流速(10 mL/時)でガラス試験管に流下させる前に十分に浸透させるた
めに15分間放置する。内容物がすべて流出したらカラムを10 mLの蒸留水で3回洗
浄して始めのクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)試料の場合と同様に十 分に浸透させる。各10 mLのフラクションを集めミクロ電気泳動セルに移して暗 視野照明を用いて計測を行う。この測定では存在する全ての粒子の密度と電荷が
計測される。
【0054】 (例1) アルミナへの直接吸着 AWT社から受け取ったクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)接合子嚢試料は
5x106接合子嚢/mLであった。接合子嚢は直径が約5μmであるから接合子嚢の断 面積は1.9x10-7 cm2であって、このことは1 cm2の基質を覆うのに必要な接合子 嚢の数は5x106であることを意味している。このような検討の結果我々は初濃度 が5x106接合子嚢/mLの試料を0.1 mL使用することとした。
【0055】 純粋なアルミナ(α-Al2O3)の薄板を適当な大きさに切断しλ=185 nmと254 nm
の紫外線を水蒸気の存在下で1時間照射して全ての有機汚染を除去した。水蒸気 と酸素の存在下で紫外線を照射することによってオゾンとヒドロキシル・ラジカ
ルが生成してアルミナの表面が浄化されると共に親水性が付与される。紫外線の
照射が終わったら少量の蒸留水を滴下して親水性を確認してから窒素を穏やかに
流して乾燥させる。
【0056】 ブランクの基質をコンビステレオ・ワイルド(Kombistereo Wild)M32型照明付 き顕微鏡を使用して162〜1000Xの倍率範囲で観察する。アルミナの薄板は高度に
研磨されているので僅かな汚染と裏面の荒さとを利用して平滑面に焦点を合わせ
ることが出来る。第6図は少量の外来粉塵粒子が付着した光学的に平滑に研磨さ
れた表面に顕微鏡の焦点を合わせた写真である。薄板は照明付き顕微鏡を使用し
て吸着を調べられる程度に表面が十分平滑であることを、この事実は立証してい
る。
【0057】 水和したアルミナの薄板を5x106接合子嚢/mLの溶液0.1 mLに直接暴露させる。 処理した基質をペトリ皿に入れ、湿った大きなペトリ皿に更に納めてから接合子
嚢がプラスに帯電した表面に吸着されるまで数時間冷蔵庫中に放置する。この時
間が経過した後に液体を流し出し濾紙を使って毛管現象を利用して残っている液
体を完全に除去する。基質をブランクの場合と同様にして観察する。アルミナの
表面に焦点を合わせると均一な面の約十分の一が接合子嚢の単粒子層で覆われて
いるのが観察されるが(第3図参照)、これは始めの接合子嚢の密度(すなわち
5x105接合子嚢)と対応していて、接合子嚢の全部または殆どがアルミナ基質に 直接吸着して溶液から回収されたことを示している。
【0058】 吸着された接合子嚢が容易に脱吸着するか否かを調べるために、吸着されている
アルミナ基質を蒸留水を入れた蓋付きのビーカー中に浸積して20時間放置した。
この時間が経過した後にピンセットを使って基質を取り出し、濾紙を使用して毛
管現象を利用して残っている液体を除去し、顕微鏡下で観察した。接合子嚢の吸
着密度は変わっておらず、吸着された接合子嚢はpH5.7の水中では安定であるこ とを示している。この事実はアルミナがこのpH値では正に帯電しているという観
測結果と矛盾しない。更にいうならば、クリプトスポリジウム(Cryptosporidiu
m)接合子嚢はアルミナの表面に対して強い親和性を有していることが立証され た。
【0059】 接合子嚢がもっと高いpH値でもアルミナ基質に吸着されたままでいるか否かを調
べるために、コートされたアルミナをpH9.2の緩衝液に浸積した。このpH値で はアルミナは負に帯電しているから吸着が純粋に静電気的なものであれば接合子
嚢の脱吸着が起こるはずである。しかしながら、コートされた基質をこのpHで1
6時間放置しても顕微鏡で観察すると接合子嚢の脱吸着は全く認められなかった 。これはこのpHでは(負の)表面電位が強いファンデルワールスの力に打ち勝 つためには猶弱すぎるのか、接合子嚢が一度吸着されるとアルミニウムの表面と
接合子嚢の表面に存在するカルボキシル基か燐酸基との間で強い配位結合が形成
されているかの何れかであると考えられる。脱吸着が起こらないのは表面電位が
低いためであるか否かを調べるために、コートされた基質をpHが10の緩衝液(こ
の中ではアルミナは高い負の表面電位を獲得する)に数時間浸積したが、それで
も接合子嚢の脱吸着は観察されなかった。この事実は接合子嚢の吸着が比較的強
い固有の化学吸着によるものであることの更なる立証である。
【0060】 (例2) カラム分離 カラム分離には#3焼結ガラスを取り付けたガラス・クロマトグラフィー用カラム
(外径28 mm)を使用した(第5図参照)。焼結ガラスの穴がクリプトスポリジ ウム(Cryptosporidium)接合子嚢を通過させるに十分な大きさを持っているこ とを確認するために1.5x106接合子嚢/mLの試料10 mLを未充填のカラムの焼結ガ
ラスを通過させてみた。
【0061】 カラムを通過した液を集めてミクロ電気泳動セルに移し暗視野照明を用いて計測
を行った。第一定常レベルで約125個の負に帯電した粒子(接合子嚢)が認めら れた。このことは接合子嚢が焼結ガラスを容易に通過することを示している。
【0062】 (2.2)シリカによるブランク試験 シリカ(Ballotini)を平均粒径が約200μmになるように前述した方法で分別し た。ガラス・カラムに深さが約5 mmになるようにシリカの粒子を充填した。10 m
Lの蒸留水を充填したカラムに貫流させ通過した液を集めた。通過した液をミク ロ電気泳動セルに移す。これは単に焼結ガラスの穴がシリカを完全に捕捉してい
るかどうかのテストに過ぎないのではなくて、この通過液はバックグラウンドの
測定にも使用される。通過液は視野中に認められる負に帯電した粒子の数が8個 程度であるから、、焼結ガラスは充填剤を十分に捕捉していることがわかる。
【0063】 (2.3)シリカを充填したカラム シリカ(Ballotini)は粒径が約200μmになるように分別した。この粒体のスラ リーを#3焼結ガラスを取り付けたガラス・クロマトグラフィー用カラム(外径28
mm)に移し過剰の液体を流し出して深さが約5 mmの充填カラムを作成する。3x1
08接合子嚢/mLのクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)100μLをメスフラ スコを使って25 mLに希釈し、この溶液10 mLをシリカを充填したカラムに移して
15分間放置してから10μL/時間の流速でシリカ層を通過させた液をガラス試験 管に集める。内容物が全て流下したらカラムを10 mLの蒸留水で3回洗浄してこの
洗浄液も先のクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)試料と同じ流速でガラ ス試験管に集める。各10 mLのフラクションを集めてミクロ電気泳動セルに移し 暗視野照明で測定を行う。
【0064】 充填したカラムを通過する前のクリプトスポリジウム(Cryptosporidium )試料
はセルの視野内に75〜78個の負に帯電した粒子を含んでいる。充填したカラムを
通過した液では約70個の負に帯電した粒子が認められた。3回の各10 mLのカラム
を通過した洗浄液もクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)が脱吸着される のか、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)を完全に回収するには遅延時 間が存在するのかを調べるために測定を行った。第1、第2、第3の各洗液には34 、13、8個の負に帯電した粒子がそれぞれ認められた。この測定結果は第7図に 図示してある。この測定結果はクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)はカ ラムには捕捉されず(すなわち吸着はされない)接合子嚢は隣接したシリカ粒子
間の空間を通って通過することを示している。
【0065】 (2.4)アルミナによるブランク試験 アルミナ粉末を平均粒径が約200μmになるように前述した方法で分別した。ガラ
ス・カラムに深さが約5 mmになるように分別したアルミナを充填した。10 mLの 蒸留水を充填したカラムに貫流させ通過した液を集めた。通過した液をミクロ電
気泳動セルに移し第一定常レベルにセットする。これは焼結ガラスの穴がアルミ
ナを完全に捕捉しているかどうかのテストであると共に、この通過液はバックグ
ラウンドの測定にも使用される。通過液は視野中に認められる負に帯電した粒子
の数が14個程度であるから、焼結ガラスは充填剤を十分に捕捉していることが
わかる。
【0066】 (2.5)アルミナを充填したカラム アルミナ粉末はは粒径が約200μmになるように前述した方法で分別した。この水
和アルミナのスラリーを#3焼結ガラスを取り付けたガラス・クロマトグラフィー
用カラム(外径28 mm)に移す。過剰の液体を流し出して深さが約5 mmの充填カ ラムを作成する。3x108接合子嚢/mLのクリプトスポリジウム(Cryptosporidium
)100μLをメスフラスコを使って25 mLに希釈し、この溶液10 mLをアルミナを充
填したカラムに移して15分間放置してから10μL/時間の流速でシリカ層を通過 させた液をガラス試験管に集める。内容物が全て流下したらカラムを10 mLの蒸 留水で2回洗浄してこの洗浄液も先のクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)
試料と同じ流速でガラス試験管に集める。各10 mLのフラクションを集めてミク ロ電気泳動セルに移し暗視野照明で測定を行う。この測定によって存在する粒子
の密度と電荷を知ることが出来る。
【0067】 充填したカラムを通過する前のクリプトスポリジウム(Cryptosporidium )試料
はセルの視野内に約70個負に帯電した粒子を含んでいた。これに比較して、充填
したカラムを通過した液では同じ視野内に4個の負に帯電した粒子(すなわちバ ックグラウンドと同じレベル)が認められるのみであった。カラムを通過した2 回の洗浄液各10 mLもクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)が容易に脱吸着
するか否かを調べるために測定を行った。2回目と3回目の洗浄液は1個の負に帯 電した粒子が認められたに過ぎなかった(第8図参照)。
【0068】 隣接するアルミナ粒子間の空間は寸法的には通過の障害とはなっていないのであ
るから、この測定結果はクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)は吸着によ ってカラムに捕捉されたことを示している。繰り返し洗浄の結果も接合子嚢は容
易には脱吸着しないことの立派な証拠となっている。
【0069】 (例3) アルミナを速やかにヒドロキシル化する色々な方法について調べるためにアルミ
ナを610℃で焙焼してから粉末をH2O2とNaOHの何れかで処理をした。粉末を110℃
の炉で乾燥させて表面水を除き、この粉末が水に浮くか沈むかをテストした。此
処で用いた方法は粉末をヘラの末端に乗せヘラの面を45度に傾けて空気/水の界
面で粉末をゆっくりと動かしヘラをゆっくりと持ち上げると、粉末が完全に水和
されていなければ粉末は水に浮かぶが完全に水和されておれば水に濡れてヘラの
末端から離れていく。
【0070】 NaOHで処理したアルミナ 1x10-5、5x10-4、1x10-2MのNaOHで1時間処理を行った。1x10-5、5x10-4で処理し
た粉末は浮いたが1x10-2MのNaOHで処理した試料は沈んだのでこのアルミナは親 水性になっていることがわかる。
【0071】 H2O2で処理したアルミナ 10% W/V H2O2で半時間、30% W/V H2O2で5、10、15、30、60、120、225分間の 処理を行った。処理時間が1時間未満の粉末は水に浮くが1時間以上のものは沈む
から、アルミナの水和は比較的早く進み水酸化ナトリウムか過酸化水素の処理で
十分であることが明らかとなった。
【0072】 此処に記述した説明と請求項において、特に断らない限りは、“構成する”とい
う用語乃至はそれの変形である“構成している”という用語は、全体、一部、一
部の集合体、複数の一部を包括したものと解釈されるべきであって、如何なる全
体、一部、一部の集合体、複数の一部も除外するものではない。
【0073】 此処に記述した本発明は特記したもの以外の変形や改良を許容するものであるこ
とは技術に習得した当業者は良く認識しているであろう。本発明はかかる変形、
改良を包含したものと理解されるべきである。本発明はまた、個別的であると集
合的であるとを問わず、本明細書で言及された工程、形態、組成、化合物、およ
びそれらの全て或いは二つ以上の組み合わせなどの全てを包含したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)接合子嚢の電子顕微鏡写真を示し たものである。
【図2】 10-3M NaCl中におけるクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)接合子嚢の ゼータ電位の変化をpHの関数として図解したものである。
【図3】 仕上げ加工されたアルミナ薄板上に吸着されたクリプトスポリジウム(Crypto
sporidium)接合子嚢の写真である。
【図4】 クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)接合子嚢とアルミナまたはシリカ の個々の球状粒子との大きさの比較を図解したものである。
【図5】 シリカとアルミナを充填したカラムと充填していないカラムとのクリプトスポ
リジウム(Cryptosporidium)接合子嚢の保持能を図解したものである。
【図6】 微量の粉体異物粒子が付着した光学的に平滑に研磨されたアルミナ薄板の写真
である。
【図7】 シリカ・カラムを繰り返して洗浄した際の吸着されたクリプトスポリジウム(
Cryptosporidium)接合子嚢の溶出レベルを図解したものである。
【図8】 アルミナ・カラムを繰り返して洗浄した際の吸着されたクリプトスポリジウム
(Cryptosporidium)接合子嚢の溶出レベルを図解したものである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年5月11日(2000.5.11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項14
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項19
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項21
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 カラマン、マリリン、イー オーストラリア国 オーストラリアン キ ャピタル テリトリー、 アランダ、バン ドジャロング クレセント 105 (72)発明者 シャンカー、シバラジ オーストラリア国 ニューサウスウェール ズ、ウイロウフビイ、 ケンブリッジ ス トリート 16−エイ (72)発明者 ブスタマンテ、ヘリベルト、アレジャンド ロ オーストラリア国 ニューサウスウェール ズ、シルバニア、 バルジャッダ アベニ ュー 1 (72)発明者 パッシュリイ リチャード マーク オーストラリア国 オーストラリアン キ ャピタル テリトリー、 アランダ、ビン ダガ ストリート 44 Fターム(参考) 4D024 AA06 AB07 BA13 BB01 BC01 4G066 AA20B BA09 BA20 BA38 CA20 DA08 EA01

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水を、表面にAl-OH基を有するアルミニウムをベースとした 媒体と、当該水中に存在する生物種の一部が当該媒体上に吸着されて当該水から
    除去されるに足る時間及び条件下で接触させる過程から構成されている生物種を
    水から除去する方法。
  2. 【請求項2】 アルミニウムをベースとした媒体がアルミナ(Al2O3)であ る請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 Al-OH基の表面密度が表面積10 nm2当たり約1ヒドロキシル基
    よりも大きい平均値である請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 Al-OH基の表面密度が2 nm2当たり約1ヒドロキシル基より大
    きい、望ましくはnm2当たり約1ヒドロキシル基より大きい平均値である請求項 3記載の方法。
  5. 【請求項5】 Al-OH基の表面密度が0.25 nm2当たり約1ヒドロキシル基か ら0.18 nm2当たり1ヒドロキシル基である請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 生物種がクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)、ジア ルジア(Giardia)、エスケリア・コリ(Escheria coli)から選ばれた1種また はそれ以上の種である請求項1または2記載の方法。
  7. 【請求項7】 生物種がクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)である 請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 アルミナが粒子状物である請求項1または2記載の方法。
  9. 【請求項9】 粒子状アルミナが約15 mmから約0.05 mmの範囲の直径を有す
    る請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 粒子状アルミナが約1.5 mmから約0.05 mmの範囲の直径を 有する請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 水がヒトが触れることを目的としたものである請求項1ま
    たは2記載の方法。
  12. 【請求項12】 水がヒトが消費することを目的としたものである請求項1
    1記載の方法。
  13. 【請求項13】 水が水泳用プールまたは温泉浴用プールで使用することを
    目的としたものである請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】 生物種の水からの除去に表面にAl-OH基を有するアルミニ ウムをベースとした媒体の使用。
  15. 【請求項15】 アルミニウムをベースにした媒体がアルミナ(Al2O3)で ある請求項14記載の使用。
  16. 【請求項16】 Al-OH基の表面密度が表面積10 nm2当たり約1ヒドロキシル
    基よりも大きい平均値である請求項14または15記載の使用。
  17. 【請求項17】 Al-OH基の表面密度が2 nm2当たり約1ヒドロキシル基より
    大きい、望ましくはnm2当たり約1ヒドロキシル基より大きい平均値である請求 項16記載の使用。
  18. 【請求項18】 Al-OH基の表面密度が0.25 nm2当たり約1ヒドロキシル基 から0.18 nm2当たり1ヒドロキシル基である請求項17記載の使用。
  19. 【請求項19】 生物種がクリプトスポリジウム(Cryptosporidium )、ジ
    アルジア(Giardia)、エスケリア・コリ(Escheria coli)から選ばれた1種ま たはそれ以上の種である請求項14または15記載の使用。
  20. 【請求項20】 生物種がクリプトスポリジウム(Cryptosporidium )であ
    る請求項19記載の使用。
  21. 【請求項21】 アルミナが粒子状物である請求項14または15記載の使
    用。
  22. 【請求項22】 粒子状アルミナが約15 mmから約0.05 mmの範囲の直径を有
    する請求項21記載の使用。
  23. 【請求項23】 粒子状アルミナが約3 mmから約0.05 mmの範囲の直径を有 する請求項22記載の使用。
  24. 【請求項24】 水がヒトが触れることを目的としたものである請求項14
    または15記載の使用。
  25. 【請求項25】 水がヒトが消費することを目的としたものである請求項2
    4記載の使用。
  26. 【請求項26】 水が水泳用プールまたは温泉浴用プールで使用することを
    目的としたものである請求項24記載の使用。
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