JP2002503215A - 虚血を治療又は抑制するためのプロゲステロン - Google Patents

虚血を治療又は抑制するためのプロゲステロン

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JP2002503215A JP52190598A JP52190598A JP2002503215A JP 2002503215 A JP2002503215 A JP 2002503215A JP 52190598 A JP52190598 A JP 52190598A JP 52190598 A JP52190598 A JP 52190598A JP 2002503215 A JP2002503215 A JP 2002503215A
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(57)【要約】 本発明は、プロゲステロンを投与することによって、虚血又は心臓血管系の症候を治療又は抑制する方法を提供する。合成プロゲスチンとは異なり、女性の心筋虚血に対するエストロゲン療法の有益な効果を減少させるよりもむしろ補完することが実証された。

Description

【発明の詳細な説明】 虚血を治療又は抑制するためのプロゲステロン 序論発明の分野 本発明は、虚血又は心臓血管系の症候の発生を治療又は抑制するためのプロゲ ステロンの投与に関する。背景 虚血とは、血管の収縮又は閉塞によって引き起こされる身体臓器、組織、又は 部分への血液の供給が減少することである。多くの場合、虚血は、冠状動脈疾患 、心臓血管系の症候(cardiovascular events)、狭心症、頭痛、又は他の血管系 の徴候と関連する。 心筋の虚血は、とりわけ閉経後の女性に多くみられる問題である。エストラジ オール17β(E2)は、抗虚血特性を有し、閉経後の女性の冠状動脈疾患の一次予防 及び二次予防への使用が示唆されている。しかし、閉経後の女性の大部分は、子 宮の悪性疾患の発生を抑制するために、プロゲステロン及び合成プロゲスチンを 含むプロゲスチンを用いた補助療法を必要とする。プロゲステロンとは異なり、 合成プロゲスチンは、通常有効に経口投与することができるため、経口投与では 殆ど活性を示さないプロゲステロン自体よりも好んで用いられる。しかし、合成 プロゲスチンを用いた併用治療の主要な問題点の一つは、メドコキシプロゲステ ロンアセテート(MPA;medroxyprogesterone acetate)のような合成プロゲスチ ンは、心筋虚血に対するエストロゲンの有益な効果の一部又は全部を打ち消す傾 向があるということである。心臓血管系の問題を有する女性へのプロゲスチンの 使用は、これらの薬物に伴う負の効果故に、しばしば避けられてきた。MPAは、 ホルモン置換療法において最も多く処方され、テストされてきたプロゲスチンの 一つである。 虚血を有する女性に対するエストロゲン置換療法に悪影響を与えず、むしろこ れを補完するプロゲスチンのホルモン置換療法における使用は、それ故、極めて 興味深い。合成プロゲスチンと異なり、プロゲステロン自体の投与は、このよう な予期されない利益をもたらす。関連分野の記載 閉経後の女性におけるエストロゲン置換療法(ERT;estrogen replacement th erapy)は、アテローム性硬化症の生成を阻害し、心臓血管系の症候の頻度を減 少させる。しかし、長期の妨害されない(unopposed)ERTは、同時に、過形成、及 びおそらくは癌性効果を引き起こす可能性も有している。プロゲスチンは、ERT のこのような有害な効果から子宮内膜を保護するために、長く使用されてきた。 しかしながら、合成プロゲスチンは、血管収縮剤として作用し、閉経後の女性に 対するエストロゲン置換療法の心臓保護効果を弱めることがよく知られている。 これは、プロゲスチン投与に関する主要な関心事である。例えば、Sarrel,P NI .,Menopause:The Journal of the North American Menopause Society,2(4):1 87-90(1995)(“Perhaps the safest way to gain from the benefits of ERT is to use a nonsystemic progestin that acts only in the uterine lining"); Sullivan,J.M.ら、Menopause:The Journal of the North American Menopaus e Society ,2(4):193-99(1995)。 MPAは、食事によって生じたサルのアテローム硬化性冠状動脈の血管運動に対 するウマの抱合エストロゲンの有益な硬化を減弱することが示されている。Will iams,J.K.ら、Journal of the American College of Cardiology,24(7):1757-6 1(1994)。 発明の概要 本発明は、虚血又は心臓血管系の症候の発生を治療又は抑制するための、又は 冠状動脈疾患の治療をするためのプロゲステロンの投与を具備する。合成プロゲ スチンと異なり、プロゲステロンは、虚血を減少することが実証されている。こ のため、例えば、プロゲステロンは、ホルモン置換療法において虚血治療に対し て負の効果よりも正の効果をもたらすように使用できるが、合成プロゲスチンは そのように使用し得ない。 発明の詳細な記載 本発明によって教示されるプロゲステロンの使用は、例えば、エストロゲン置 換療法を行っている患者に対して特に有用である。冠状動脈疾患を有する閉経後 の患者に対するエストロゲン置換療法では、エストロゲンによって生じる子宮の 悪性疾患を促進する全ての傾向を相殺するために、プロゲスチンの補助投与が併 用されることが多い。しかし、(プロゲステロンと異なり)経口投与したときに 通常有効である合成プロゲスチンは、慢性エストロゲン療法により心筋虚血に対 して実証された有用な結果を少なくとも部分的に打ち消す傾向がある。従って、 心臓血管系の問題を有する女性におけるプロゲスチンの使用は、しばしば避けら れてきた。 しかしながら、プロゲステロンが、虚血を増強するよりもむしろ維持又は抑制 することが実証された。例えば、エストロゲン療法と組み合わせて、プロゲステ ロンは、さらに心筋虚血を抑制することが実証された。 下記に詳述されている実施例の一つは、負荷によって引き起こされた(effort -induced)心筋虚血を治療するためにエストロゲン療法を行っている閉経後の女 性にプロゲステロンを投与する最近の研究を報告している。プロゲステロンは上 記の虚血を減少し、エストロゲン単独で達成される治療効果を凌ぐ。 当業者には明らかなように、投与様式及び治療対象集団は、さらに広いスペク トルで良好な結果をもたらすために、容易に変動することが可能である。もっと も、投与様式又は患者集団が、虚血を治療又は抑制するために使用されるプロゲ ステロンの最終的な効力に影響を与えることを予測させるべき示唆はない。様々 な投与経路、及び特定の投薬は、特定の患者又は集団に対する適切な投薬計画を 容易に決定するための伝統的な用量増加試験によって、定型的に評価できる。 以下の例において選択し、使用した具体的な薬物輸送形態には、ロビンソン(R obinson)に対する米国特許第4,615,697号(以下「'697特許」)(本明細書に参照文 献として取り込む)に一般的に記載されている、架橋されたポリカルボン酸ポリ マー製剤形態が含まれる。このような製剤形態は、粘膜表面、特に体腔に投与す るために、ボローニャ及びレヴァイン(Bologna and Levine)に対する米国特 許第5,543,150号(以下「'150特許」)(本明細書に参照文献として取り込む)に 更に記載されているように、プロゲステロンを用いて調製することができる。 一般的に、このような製剤形態中のポリマーの少なくとも約80%のモノマーは 、少なくとも一つのカルボキシル官能基を含有すべきである。所望の投薬を生じ せしめるように、システムが十分な時間、標的内皮表面に留まり続ける十分な生 体付着(bioadhesion)を与えるような量で、架橋剤が存在すべきである。 以下の例のように、膣に投与するためには、該製剤形態は、少なくとも約24〜 48時間の間内皮表面に付着し続けることが好ましい。このような結果は、膣円蓋 部のサンプルについてポリマーの継続的存在によるpHの低下をテストすることに より、様々な期間にわたって、臨床的に測定し得る。このようなレベルの生体付 着は、架橋剤がポリマーの約0.1〜6.0重量パーセント存在すれば通常達成され、 適切なレベルの生体付着がもたらされる限り、約1.0〜2.0重量パーセントが好ま しい。生体付着は、付着強度を測定するために利用される市販の表面張力測定器 によっても測定することができる。 ‘150特許に論述されているように、ポリマー製剤は、プロゲステロンの放出 速度を調節するために、例えばポリマー中の架橋剤の量を変化させることによっ て調整することができる。適切な架橋剤には、ジビニルグリコール、ジビニルベ ンゼン、N,N-ジアリルアクリルアミド、3,4-ジヒドロキシ-1,5-ヘキサジエン、2 ,5-ジメチル-1,5-ヘキサジエン、及び類の物質が含まれる。 このような製剤形態に用いるのに好ましいポリマーは、オハイオ州、クリーブ ランド(Cleveland)のグッドリッチ・スペシャリティー・ポリマーズ(Goodrich フィル(Polycarbophil),U.S.Pである。1995年度版米国薬局方(米国薬局方協会 、ロックビル、メリーランド)の1240〜41頁には、ポリカーボフィルが、ジビニ ルグリコールで架橋されたポリアクリル酸であることを示している。このような 薬物搬送システム形態に使用し得る他の有用な生体付着性ポリマーは、'697特許 に示されている。例えば、これらには、例えば3,4-ジヒドロキシ-1,5-ヘキサジ エンで架橋されたポリアクリル酸ポリマー、及び例えばジビニルベンゼンで架橋 されたポリメタクリル酸ポリマーが含まれる。 典型的には、これらのポリマーは、塩の形態で用いると生体付着能が減少する ために、塩の形態では使用されない。このような生体付着性ポリマーは、過酸化 ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル等のようなイニシエーターを利用する 従来のフリーラジカルポリマー化手法によって調製し得る。有用な生体付着剤の 調製例は、'697特許に記載されている。 さらに、輸送システムの効力を最大若しくは所望の効力とするために、又は患 者を快適にするために、製剤中の架橋ポリマーに、'697特許に教示されている添 加物を混合してもよい。このような添加物には、例えば、潤滑剤、柔軟剤、防腐 剤、ゲル形成剤、バインダー、ビークル、着色剤、味及び/又は臭い調整剤、湿 潤剤、粘度調整剤、pH調整剤及び類似の物質が含まれる。 以下の例で論述されている研究で用いた調製物であるCOL-1620は、以下のもの からなる。 ソルビン酸は防腐剤であり、安息香酸又はプロピオン酸のような他の任意の承 認された防腐剤で置き換えてもよい。 カルボマー934Pは、ゲル形成剤であり、カルボマー974、カルボマー980、メチ ルセルロース、又はプロピルセルロース(これらに限定されない)を含む他のゲ ル形成剤で置き換えてもよい。 グリセリンは湿潤剤であり、他の湿潤剤、例えば、プロピレングリコール、又 はジプロピレングリコールが含まれる。 ミネラルオイル及び水素化されたバームオイルのグリセリドは潤滑剤であり、 代用物には、例えば、カノラオイル(canola oil)、パームオイル、又はライトミ ネラルオイル等の任意のミネラルオイル及び植物オイルが含まれる。 製剤の調製には、ポリマーの水和、水溶性成分(「ポリマー相」)と油溶性成 分(「油相」)とを別々に混合すること、二つの相を加熱・混合すること、及び 該混合物の均一化すること。COL-1620中の全ての成分は周知であり、本産業分野 で知られている供給者から容易に入手できる。 ポリマー相は、一般的には、好ましくは75〜78℃で、(蒸発による損失を考慮 して、予定する水の容積の約3%過剰の容量を用いる)純水中にソルビン酸を溶解 することによって調製し得る。一般的には、該溶液を室温まで冷却し、ポリカー ボフィル及びカルボマー934Pを添加する。数時間、一般的には均一で滑らかな塊 のないゲル状ポリマー混合物が得られるまで約2〜3時間混合することによって、 該ポリマーを水和させる。該ポリマーが完全に水和したら、均一な懸濁物が得ら れるまで、プロゲステロンを添加して混合する。 一般的には、油相は、水素化されたパームオイルのグリセリド、グリセリン、 及びミネラルオイルを共に溶融することによって調製される。ポリマー相をほぼ 同じ温度に加温しながら、該混合物を約60℃まで冷却する。 次に、該油相をポリマー相に添加し、二つの相を完全に混合して、一般的には pHが約3の均一な、乳白色産物を産生する。 該混合物を冷却すると、脱気される。調製物の性状並びにpH及び防腐剤の存在 のために、生じた産物は無菌である。 当業者であれば明らかなように、製剤の組成は、製剤のある特性に影響を与え るために変化させ得る。例えば、より大きな生体付着性又はより小さな生体付着 性を与えるために、生体付着性ポリマーの濃度を調整し得る。 ゲルの粘度は、pHを変えることにより、又はポリマー若しくはゲル形成剤の濃 度を変えることにより、変化させ得る。 薬物搬送システムからのプロゲステロンの放出速度を調節するために、水と比 較したオイルの相対濃度を変え得る。pHを適切に変化させてもよく、又は製剤の 放出速度若しくは生体接着性に影響を与えるためにpHを変えてもよい。 例 近年のクロスオーバー研究において、狭心症に罹患している閉経後の女性が、 週に2回、一般的(generic)エストラジオール17βによる処置を受けた。経口で エストラジオール1mg/日を18日間、その後、エストラジオール2mg/日を経口で 研究期間中。29日目に、無作為なリストに従って、(1)COL-1620、上述のように 調剤、連続した12日の間に1日おきに投与(6回の投与)するために、メドロキ シプロゲステロンアセテートのプラセボタブレットを日に2回与えながら(合計 24のタブレット)、90mg/投与の用量でプロゲステロンを膣内投与;又は(2)連 続した12日の間に1日おきに投与(6回の投与)するためにプラセボ膣内プロゲ ステロン投与を行いながら、メドロキシプロゲステロンアセテート5mgのタブレ ットを日に2回(合計24のタブレット)。続いて、2つの各患者群には、順序を 入れ替えた処置群−プロゲスチンなし、経口でエストラジオール2mg/日に続い て、患者が研究の初めのパートでは投与を受けなかった対応するプラセボを用い て、エストラジオールとプロゲステロン/NPAの両者を12日間処置−を与えた。 患者は、閉経後であり、正常な膣を有する45〜70年の年齢の女性であった。ブ ルース(Bruce)プロトコールの活動を始める前に、1.7マイル/時間の速度で3分 間歩行するという変更を1つ加えた、標準的なブルースプロトコールを用いるポ ジティブ・エクササイズ・テストを実行することによって、確認したところ、該 女性達は狭心症に罹患していた。不安定な狭心症を有する患者は除外するか、又 は研究から除去した。 全ての患者は、28日目(エストロゲンのみの第一部)、35日目(エストロゲン +プロゲステロン又はMPA)、56日目(エストロゲンのみの第二部)、及び63日 目(エストロゲン+MPA又はプロゲステロン)に、反復エクササイズテストを行 った。エクササイズテストは、上述のブルースプロトコールを用いて、一日のほ ぼ同じ時間に行った。舌下ニトログリセリン以外のニトレートは、研究の一日前 に回収した。カルシウムチャンネル阻害剤及びβアドレナリン阻害剤は、それぞ れ4日前及び5日前に回収した。舌下ニトログリセリンの使用と各エクササイズ テストとの間には、少なくとも6時間が経過していた。 静止時、エクササイズテスト中の毎分、1mmのST部分の沈下開始時、運動のピ ーク、及び回復期の毎分に12誘導の心電図を得た。V2、V5、及びII誘導は継続的 にモニターし、各ステージの終了時、1mmの平坦なST部分の沈下開始時、及び運 動のピーク時には、完全な12誘導の心電図を得た。静止時に収縮期及び拡張期血 圧を測定し、運動時及び回復時の間、3分毎にモニターした。研究のプロトコー ルでは、EKG中のポジティブレスポンスは、少なくとも6つの連続する群で、J 点から60ms後に、少なくとも1mmの水平な又は下降するSTセグメントの沈下が生 じることとして定義した。それ以外は、そのテスト期間中において、患者は「ネ ガティブレスポンス」であると決定した。身体の疲弊時、3mm以上のST部分の沈 下、重篤な狭心症、重篤な呼吸困難、複合型不整脈、又は20mmHgを超える収縮期 血圧の低下がみられた時点で、エクササイズテストを終了した。全運動時間、心 筋虚血までの時間、EKG虚血変化の持続時間、心拍数、1mmのSTセグメントの沈下 開始時における血圧、最大ST沈下、及び運動中の狭心症の発達時間を記録した。 J点から60ms後のST部分は、コンピューター補助システムを用いて、全12誘導 のシグナル平均を行った後に評価した。前処置エクササイズテストで、最大のST 部分の沈下を示す導線を分析用に選択した。 深刻な悪い反応を示した患者は、研究から即座に除去した。従って、研究の治 療相に入った18人の患者のうち、MPA相の間に不安定な狭心症示したので、2人 の寛恕を除外した。さらに1人の患者(患者#22)は、MPA相の間に不安定な狭心 症を示したが、その患者にとっては最後の研究期間であり、その発生は、63日目 の最後のエクササイズテストの後に起こった。 結果の一次分析では、1mmのSTセグメントの沈下までの時間に焦点を当てた。 治療の効果は、キャリーオーバー効果が存在していない状態でのみ評価した。導 入(run-in)及び洗浄除去(Wash-out)エストロゲン期問の使用によって、第一及び 第二キャリーオーバー効果をテストすることができた。第一次のキャリーオーバ ーは、群間の第二のベースライン平均の任意の差に相当する。第二次のキャリー オーバーは、キャリーオーバーの差によると否とに関わらず、期間相互作用によ る任意の処置に相当する。それ以外は、ベースラインに調整した対応するグルー ブとして、第一の期間中にのみ、治療効果を分析した(流入期間)。1つの因子 が治療効果を含み、他の因子が患者効果(sibject effect)を含む2元分散分析 (ANOVA)を用いた。 結果は、以下のとおりであった。 表1〜4 慢性の安定な狭心症を有するエストロゲン処置された女性におけるCR INONE VS.MPA−1mmのST部分の沈下までの時間(秒) まずMPAを与えられた女性 表5〜8 慢性の安定な狭心症を有するエストロゲン処置された女性におけるCR INONE VS.MPA−1mmのST部分の沈下までの時間(秒) まずPを与えられた女性 E2+P前のE2単独の場合には、ST沈下までの平均時間は、348秒であった。E2+P の場合、ST沈下までの平均時間は、416秒であった。該差異は、統計的に有意で あり、p値は0.03であった。上記表1〜8に示されているように、E2と比較して 、 E2+Pを投与したときに、テストの被験者のうち12人が改善を示した。他の4人の 各被験者は、定量可能な変化を示さず、各人は、該研究のE2+P及び前E2期間とも にネガティブな試験結果を有していた。全く対照的に、E2に比較して、E2+MPA投 与は、11人の被験者により悪い結果をもたらした。E2+MPA被験者は4人が改善を 示したにすぎず、1人は変化を示さなかった。 該研究結果は、MPAと異なり、プロゲステロンの投与は、心筋虚血に対するエ ストロゲン療法の有益な効果を減少させるよりもむしろ補完することを示してい る。これらの結果は、合成プロゲスチンとは異なり、プロゲステロンは、虚血若 しくは心臓血管系の症候の発生を治療若しくは抑制するために、又は冠状動脈疾 患を治療するために使用し得るという結論を支持する。 本明細書に挙げた何れの文献及び特許出願も全て、本発明が属する分野におけ る通常の技術を有する者のレベルを示している。全ての文献及び特許出願は、各 個別の文献又は特許出願が具体的且つ個別的に参照文献として取り込む旨が示さ れているのと同じように、参照文献として本明細書に取り込まれる。 以上のように本発明を完全に記載したが、以下に続く請求の範囲の思想又は範 囲から外れずに、本発明に多くの変形及び修飾を加え得ることは、当業者であれ ば明らかであろう。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年10月19日(1998.10.19) 【補正内容】 請求の範囲 1.虚血の治療を必要とする患者に、有効量のプロゲステコンを投与すること を具備する虚血を治療又は抑制する方法。 2.虚血が心筋虚血である請求項1に記載の方法。 3.虚血が負荷によって引き起こされたものである請求項2に記載の方法。 4.虚血を抑制するためのエストロゲン療法を受けている患者に、有効量のプ ロゲステロンを投与することを具備する、エストロゲン療法の虚血を抑制する有 用な効果を増強させる方法。 5.(削除) 6.虚血が心筋虚血である請求項5に記載の方法。 7.心筋虚血が負荷によって引き起こされたものでめる請求項6に記載の方法 。 8.患者が女性であり、架橋されたポリカルボン酸ポリマーとプロゲステロン を具備する薬物搬送システムを介して、膣からプロゲステロンが搬送される請求 項7に記載の方法。 9.ポリマーがポリカーボフィルである請求項8に記載の方法。 10.女性が閉経しており、約90mgのプロゲステロンが一日おきに搬送される 請求項8に記載の方法。 11.患者がエストロゲン療法を行っている請求項1に記載の方法。 12.患者がエストロゲン療法を行っている請求項2に記載の方法。 13.患者がエストロゲン療法を行っている請求項3に記載の方法。 14.エストロゲン療法が心筋虚血を治療することを目的とする請求項12に 記載の方法。 15.エストロゲン療法が負荷によって引き起こされた心筋虚血を治療するこ とを目的とする請求項13に記載の方法。 16.冠状動脈疾患の治療を必要とする患者に、有効量のプロゲステロンを投 与することを具備する冠状動脈疾患を治療又は抑制する方法。 17.心臓血管系の症候の治療を必要とする患者に、有効量のプロゲステロン を投与することを具備する心臓血管系の症候を治療又は抑制する方法。 18.虚血を治療又は抑制する薬学的組成物を調製するためのプロゲステロン の使用。 19.虚血が心筋虚血である請求項18に記載の使用。 20.心筋虚血が負荷によって引き起こされた心筋虚血である請求項19に記 載の使用。 21.虚血を抑制するためのエストロゲン療法の有用な効果を増加する薬理学 的組成物を調製するためのプロゲステロンの使用。 22.虚血が心筋虚血である請求項21に記載の使用。 23.心筋虚血が負荷によって引き起こされた心筋虚血である請求項22に記 載の使用。 24.虚血を治療又は抑制する薬学的組成物を調製するためのプロゲステロン の使用。 25.ポリマーがポリカーボフィルである請求項24に記載の使用。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.虚血の治療を必要とする患者に、有効量のプロゲステロンを投与すること を具備する虚血を治療又は抑制する方法。 2.虚血が心筋虚血である請求項1に記載の方法。 3.虚血が負荷によって引き起こされたものである請求項2に記載の方法。 4.虚血を抑制するためのエストロゲン療法を受けている患者に、有効量のプ ロゲステロンを投与することを具備する、エストロゲン療法の虚血を抑制する有 用な効果を保持又は増強させる方法。 5 プロゲステロンが前記有用な効果を増大させるのに十分である請求項4に 記載の方法。 6.虚血が心筋虚血である請求項5に記載の方法。 7.心筋虚血が負荷によって引き起こされたものである請求項6に記載の方法 。 8.患者が女性であり、架橋されたポリカルボン酸ポリマーとプロゲステコン を具備する薬物搬送システムを介して、膣からプロゲステロンが搬送される請求 項7に記載の方法。 9 ポリマーがポリカーボフィルである請求項8に記載の方法。 10.女性が閉経しており、約90mgのプロゲステロンが一日おきに搬送される 請求項8に記載の方法。 11.患者がエストロゲン療法を行っている請求項1に記載の方法。 12.患者がエストロゲン療法を行っている請求項2に記載の方法。 13.患者がエストロゲン療法を行っている請求項3に記載の方法。 14.エストロゲン療法が心筋虚血を治療することを目的とする請求項12に 記載の方法。 15.エストロゲン療法が負荷によって引き起こされた心筋虚血を治療するこ とを目的とする請求項13に記載の方法。 16.冠状動脈疾患の治療を必要とする患者に、有効量のプロゲステロンを投 与することを具備する冠状動脈疾患を治療又は抑制する方法。 17.心臓血管系の症候の治療を必要とする患者に、有効量のプロゲステロン を投与することを具備する心臓血管系の症候を治療又は抑制する方法。 18.虚血を治療又は抑制する薬学的組成物を調製するためのプロゲステコン の使用。 19.虚血が心筋虚血である請求項18に記載の使用。 20.心筋虚血が負荷によって引き起こされた心筋虚血である請求項19に記 載の使用。 21.虚血を抑制するためのエストロゲン療法の有用な効果を維持又は増加す る薬理学的組成物を調製するためのプロゲステロンの使用。 22.虚血が心筋虚血である請求項21に記載の使用。 23.心筋虚血が負荷によって引き起こされた心筋虚血である請求項22に記 載の使用。 24.虚血を治療又は抑制する薬学的組成物を調製するためのプロゲステコン の使用。 25.ポリマーがポリカーボフィルである請求項24に記載の使用。
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