JP2002503207A - Xa因子阻害剤としてのN―(アミジノフェニル)―N’―(置換)―3H―2,4―ベンゾジアゼピン―3―オン誘導体 - Google Patents

Xa因子阻害剤としてのN―(アミジノフェニル)―N’―(置換)―3H―2,4―ベンゾジアゼピン―3―オン誘導体

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JP2002503207A JP53737497A JP53737497A JP2002503207A JP 2002503207 A JP2002503207 A JP 2002503207A JP 53737497 A JP53737497 A JP 53737497A JP 53737497 A JP53737497 A JP 53737497A JP 2002503207 A JP2002503207 A JP 2002503207A
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ガレッモ,ロバート,アンソニー,ジュニア.
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、Xa因子の阻害薬として有用な、構造式(I)のN−(アミジノフェニル)シクロ尿素類似体について記載するものである。

Description

【発明の詳細な説明】 Xa因子阻害剤としてのN−(アミジノフェニル)−N’−(置換)− 3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オン誘導体 発明の分野 本発明は、全般的には、Xa因子の阻害剤であるN−(アミジノフェニル)シク ロ尿素類似体、この類似体を含む医薬組成物、ならびにこの類似体を抗凝血剤と して治療および血栓塞栓症の予防に使用する方法に関する。 発明の背景 Bovy他の米国特許第5430043号は、以下の構造式のフェニルアミジンに ついて記載しており、 このフェニルアミジンは血小板凝集阻害剤として報告されている。しかし、Xa 因子の阻害については述べられていない。 Himmelsbach他のCA第2105934号は、以下の構造式の環状尿素を記載 しており、 上式中、多くの選択肢のなかで、特にXはカルボニルであることができ、YはC2-4 アルキレンであることができ、RaはA−B−C−であることができ、Rbは −D−E−Fであることができる。基Fは、−CO2R、ホスホノ、テト ラゾリルおよびR8CO−O−CHR9−O−CO−から選択される。上記の構造 式によって化合物は、凝集抑制特性および/またはフィブリノーゲン結合特性を 有すると述べられている。Xa因子の阻害については論じられていない。 Lam他のWO第94/19329号は、環状カルボニル、たとえば以下の構造 式の環状尿素を報告しており、 上式で、R4、R4a、R7、およびR7aのうちの少なくとも1個は水素以外である 。この種の化合物は、HIVプロテアーゼ阻害剤として有用であると言われてい る。N−(アミジノフェニル)シクロ尿素はXa因子阻害剤として提案されていな い。 Currie他のWO第96/36639号は、以下の構造式のアミジン誘導体に ついて開示しており、 上式で、Aは、抗血小板凝集阻害剤として有用な6員環状尿素でよい。しかし、 Yは、硝酸根、亜硝酸根、酸化窒素供与基である。これに対して本発明の化合物 は、WO第96/36639号の酸化窒素供与基を含まない。 Klinger他のWO第94/21607号は以下の構造式の複素環式化合物を示 していおり、 上式で、変数の適切な選択として、Z1はカルボニルであることができ、AはN R1であることができ、R1はアミジノ−置換フェニルであることができ、Bおよ びZ2はそれぞれ、CH2であることができる。しかし、本発明の化合物は、上記 に示した右側鎖を含まない。 Mohan他のWO第96/38421号は、以下の構造式のN,N−ジ(アリール メチル)環状尿素誘導体について記載しており、 上式で、R7とR8を結合してベンゼン環を形成することができ、式中の二重結合 は存在しなくてもよく、この化合物はXa因子阻害剤として有用であるかもしれ ない。これらの化合物は好ましくは、ビスアミジノ置換される。しかし、本発明 で請求する化合物はビスベンジル置換体でなく、ビスアミジノ置換体でもない。 Chakravarty他のWO第95/03044号は、以下の構造式のベンゾイミダゾ ールで置換されたフェノキシフェニル酢酸について論じており、 上式で、R12は置換アリール基である。しかし、同公報ではアミジノフェニル基 は考慮していない。さらに、本発明化合物は、カルボニル基、スルホニル基、ま たはホスホリル基として定義された上記の変数Zを含まない。 活性化因子Xaは、主要な実際的な役割がプロトロンビンの限定タンパク質分 解によってトロンビンを生成することであり、最終的な共通の血液凝固経路にお いて内因性活性化機序と外因性活性化機序を結合する中心的位置を保持する。フ イブリン塊を生成する経路内の最終セリンプロテアーゼであるトロンビン、その 前駆物質からの生成は、プロトロンビナーゼ複合体(Xa因子、V因子、Ca2+ 、およびリン脂質)を形成することによって増幅される。計算上、Xa因子の1個 の分子が138個のトロンビン分子を生成することができる(Elodi,S.、Varadi ,K.、IXa因子−VIII因子複合体の触媒効果の最適条件:血液凝固の増幅 における複合体の推定される役割(Optimization of conditions for the catal ytic effect of the factor IXa-factor VIII Complex:Probable role of the c omplex in the amplification of blood coagulation)、Thromb.Res.、197 9年、第15巻、617〜629ページ)ので、Xa因子の抑制は、トロンビン を不活性化して血液凝固系を妨害することよりも効率的である。 したがって、血栓塞栓症を治療するのに潜在的に有用な治療剤としてXa因子 の有効で特異的な阻害剤が必要である。したがって、新規のXa因子阻害剤を発 見することが望ましい。 発明の要約 したがって、本発明の一目的は、新規のN−(アミジノフェニル)シクロ尿素X a因子阻害剤、あるいはこの阻害剤の薬剤学的に許容可能な塩またはプロドラッ グを提供することである。 本発明の他の目的は、薬剤学的に許容可能な担体と、治療上有効な量の本発明 の少なくとも1種の化合物、またはこの化合物の薬剤学的に許容可能な塩形態ま たはプロドラッグ形態とを含む医薬組成物を提供することである。 本発明の他の目的は、治療上有効な量の本発明の少なくとも1個の化合物、ま たはこの化合物の薬剤学的に許容可能な塩形態またはプロドラッグ形態を、血栓 塞栓症の治療を必要とするホストに投与することを含む、血栓塞栓症を治療する 方法を提供することである。 これらおよびその他の目的は、以下の詳細な説明で明らかになるが、以下の構 造式(I)の化合物 またはこの化合物の薬剤学的に許容可能な塩形態またはプロドラッグ形態(上式 のA、B、R1、R2、m、nについては以下で定義する)が有効なXa因子阻害 剤であることを本発明者が発見したことによって達成される。 好ましい実施態様の詳細な説明 [1]したがって、第1の実施態様では、本発明は以下の構造式Iの新規の化合 物、 あるいはこの化合物の立体異性体または薬剤学的に許容可能な塩形態を提供し、 上式で、 DおよびD’の一方は、CN、C(=NR11)NR1213、NHC(=NR11)N R1213、NR12CH(=NR11)、C(O)NR1213、および(CH2)tNR1213 から選択され、他方はHであり、 R1は、H、(CH2)rOR3、ハロ、C1-4アルキル、(CH2)rNR44'、(C H2)rCO2H、(CH2)rC(=O)R4、(CH2)rNR4C(=O)R4、(CH2)rS O25、および (CH2)rNR4SO25から選択され、 R2は、H、=O、0個、1個、または2個のR7で置換されたC1-4アルキル 、0個、1個、または2個のR7で置換されたC2-6アルケニル、(CH2)rOR3 、(CH2)rC(O)R4、(CH2)rOC(O)R4、(CH2)rNR33'、(CH2)rN R3C(O)R4、(CH2)rSO25、(CH2)rNR3SO25、0個〜2個のR6で 置換されたC3-10炭素環残基、および0個〜2個のR6で置換されたNとOとS とからなる群から選択された1個〜3個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系 から選択され、 R2aは存在せず、 あるいは、R2およびR2aは、隣接した炭素原子上に存在し、0個〜2個のR1 0 で置換されたベンゼン環、または0個〜2個のR10aで置換されたNとOとSと からなる群から選択された0個〜2個のヘテロ原子を含む5〜6員芳香族複素環 を形成するように結合することができ、 R3およびR3'は、H、C1-4アルキル、ベンジル、およびフェニルから独立に 選択され、 R3およびR3'は、0個〜2個のR6で置換された5または6員環を形成するよ うに結合することができ、 R4およびR4'は、H、OR3、C1-4アルキル、フェニル、およびNR33'か ら独立に選択され、 R5は、C1-4アルキル、フェニル、およびNR33'から選択され、 Zは、結合、C1-4アルキレン、(CH2)rO(CH2)r、 (CH2)2NR3(CH2)r、(CH2)rC(O)(CH2)r、 (CH2)rC(O)O(CH2)r、(CH2)2OC()(CH2)r、 (CH2)rC(O)NR3(CH2)r、(CH2)2NR3C(O)(CH2)r、 (CH2)2OC(O)O(CH2)r、(CH2)2OC(O)NR3(CH2)r、 (CH2)2NR3C(O)O(CH2)r、(CH2)2NR3C(O)NR3(CH2)r、 (CH2)rS(O)p(CH2)r、(CH2)rSO2NR3(CH2)r、 (CH2)2NR3SO2(CH2)r、および(CH2)2NR3SO2NR3(CH2)r から選択され、 Aは、 0個〜2個のR6で置換されたC3-10炭素環残基と、 0個〜2個のR6で置換されたNとOとSとからなる群から選択された1個〜 3個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系とから選択され、 Bは、 X−Yと、NR33'と、C(O)NR33'と、SO2NR33'と、 0個〜2個のR6で置換されたベンジルと、 0個〜2個のR6で置換されたC3-10炭素環残基と、 0個〜2個のR6で置換されたNとOとSとからなる群から選択された1個〜 3個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系とから選択され、 Xは、C1-4アルキレン、−C(O)−、−C(O)CR33−、 −CR33'C(O)−、−C(O)O−、−C(O)OCR33'−、 −CR33'C(O)O−、−OC(O)−、−OC(O)CR33'−、 −CR33'OC(O)−、−S(O)p−、−S(O)pCR33'−、 −CR33'S(O)p−、−S(O)2NR3−、-NR3S(O)2−、 −NR3S(O)2CR33'−、−CR33'S(O)2NR3−、 −NR3S(O)2NR3−、−C(O)NR3−、NR3C(O)−、 −C(O)NR3CR33'−、−NR3C(O)CR33'−、 −CR33'C(O)NR3−、CR33'NR3C(O)−、−NR3C(O)O−、 −OC(O)NR3−、−NR3C(O)NR3−、−NR3−、−NR3CR33'−、 −CR33'NR3−、O、−CR33O−、−OCR33'−、S、 −CR33'S−、および−SCR33'−から選択され、 Yは、 0個〜2個のR6で置換されたC1-4アルキルと、 0個〜2個のR6で置換されたC3-10炭素環残基と、 0個〜2個のR6で置換されたNとOとSとからなる群から選択された1個〜 3個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系とから選択され、 R6は、H、OH、CF3、(CH2)nOR3、ハロ、C1-4アルキル、CN、 NO2、(CH2)rNR33'、(CH2)rC(O)R3、NR3C(O)R3'、 NR3C(O)NR33'、SO2NR33'、NR3SO2NR33'、 NR3SO2−C1-4アルキル、SO2−フェニル、およびNR3SO28から選択 され、 R7は、 0個〜2個のR6で置換されたC3-10炭素環残基と、 0個〜2個のR6で置換されたNとOとSとからなる群から選択された1個〜 3個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系とから選択され、 R8は、 0個〜2個のR9で置換されたC3-10炭素環残基と、 0個〜2個のR9で置換されたNとOとSとからなる群から選択された1個〜 3個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系とから選択され、 R9は、H、OH、(CH2)nOR3、ハロ、C1-4アルキル、CN、NO2、(C H2)rNR33'、(CH2)rC(O)R3、NR3C(O)R3'、NR3C(O)NR33' 、SO2NR33'、NR3SO2NR33'、およびNR3SO2−C1-4アルキルか ら選択され、 R10は、H、OR3、ハロ、C1-4アルキル、CN、NO2、NR33'、NR3 C(O)R3'、NR3C(O)OR3'、NR3SO2−フェニル、およびNR3SO2− C1-4アルキルから選択され、 R10aが窒素上の置換基である場合は、HおよびC1-4アルキルから選択され、 R10aが炭素上の置換基である場合は、H、C1-4アルキル、NR33'、NR3 C(O)R3'、NR3C(O)OR3'、NR3SO2−フェニル、およびNR3SO2− C1-4アルキルから選択され、 R11は、H11OH、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコ キシ、C1-4アルコキシカルボニル、C6-10アリールオキシ、C6-10アリールオ キシカルボニル、C6-10アリールメチルカルボニル、C1-4アルキルカルボニル オキシC1-4アルコキシカルボニル、 C6-10アリールカルボニルオキシC1-4アルコキシカルボニル、C1-6アルキルア ミノカルボニル、フェニルアミノカルボニル、およびフェニルC1-4アルコキシ カルボニルから選択され、 R12は、H、C1-6アルキル、および(CH2)n−フェニルから選択され、 R13は、H、C1-6アルキルおよび、(CH2)n−フェニルから選択され、 nは0、1、2、および3から選択され、 mは0および1から選択され、 pは0、1、および2から選択され、 qは1、2、3、4、および5から選択され、 rは0、1、および2から選択される。 [2]好ましい実施態様では、本発明は構造式Iの化合物を提供し、この場合、 DはC(=NH)NH2であり、 D’はHであり、 R1は、H、(CH2)rOR3、ハロ、(CH2)rNR44'、(CH2)rCO2H、( CH2)rC(=O)R4、(CH2)rNR4C(=O)R4、(CH2)rSO25、および( CH2)rNHSO25から選択され、 R2は、H、=O、(CH2)rOR3、(CH2)rC(O)R4、(CH2)rOC(O)R4 、(CH2)rNR33'、(CH2)rNR3C(O)R4、(CH2)rSO25、(CH2)r NR3SO25、0個〜2個のR6で置換されたC3-10炭素環残基、および0個〜 2個のR6で置換されたNとOとSとからなる群から選択された1個〜3個のヘ テロ原子を含む5〜10員複素環系から選択され、 R4およびR4'は、H、OR3、C1-4アルキル、およびNR33から独立に選 択され、 R5はC1-4アルキルおよびNR33'から選択され、 Zは、結合、C1-4アルキレン、(CH2)rC(O)(CH2)r、 (CH2)rC(O)NR3(CH2)r、(CH2)2NR3C(O)(CH2)r、 (CH2)2OC(O)NR3(CH2)r、(CH2)2NR3C(O)O(CH2)r、 (CH2)2NR3C(O)NR3(CH2)r、(CH2)rS(O)p(CH2)r、 (CH2)rSO2NR3(CH2)r、(CH2)2NR3SO2(CH2)r、および(CH2)2N R3SO2NR3(CH2)rから選択され、 Xは、C1-4アルキレン、−C(O)−、−C(O)CR33'−、 −CR33'C(O)−、−C(O)O−、−C(O)OCR33'−、 −CR33'C(O)O−、−OC(O)−、−OC(O)CR33'−、 −CR33'OC(O)−、−S(O)p−、−S(O)pCR33'−、 −CR33'S(O)p−、−S(O)2NR3−、−C(O)NR3−、−NR3C(O)− 、 −NR3C(O)O−、−OC(O)NR3−、−NR3C(O)NR3−、−NR3−、 −NR3CR33'−、−CR33'NR3−、O、−CR33'O−、および −OCR33'−から選択される。 [3]より好ましい実施態様では、本発明は構造式Iの化合物を提供し、この場 合、 R1は、H、OR3、(CH2)OR3、ハロ、NR44'、(CH2)NR44'、C( =O)R4、(CH2)C(=O)R4、NHC(=O)R4、(CH2)NHC(=O)R4、 SO25、(CH2)SO25、NHSO25、および(CH2)NHSO25から選 択され、 R2は、H、=O、OR3、C(O)R4、(CH2)C(O)R4、OC(O)R4、NR44'、NR3C(O)R4、およびNR4SO25から選択され、 Aは、0個〜1個のR6で置換されたC5-6炭素環残基と、 0個〜1個のR6で置換されたNとOとからなる群から選択された1個〜2個 のヘテロ原子を含む5〜6員複素環系とから選択され、 Bは、Y、X−Y、およびNR22aから選択され、 Yは、0個〜2個のR4aで置換された、以下のフェニル、ピペリジニル、ピペ ラジニル、ピリジル、ピリミジル、フラニル、チオフェニル、ピロリル、オキサ ゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダ ゾリル、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、1,2,3−オキ サジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,2,5−オキサジアゾール 、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4− チアジアゾール、1,2,5−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、 1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、1,2,5−トリアゾ ール、1,3,4−トリアゾール、ベンゾフラン、ベンゾチオフラン、インドー ル、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、インダゾール、ベンゾイソオキサ ゾール、 ベンゾイソチアゾール、イソインダゾール、およびベンゾチアジアゾールを含む 、炭素環系および複素環系から選択され、 Yは、以下の複環式ヘテロアリール環系から選択することもでき、 Kは、O、S、NH、およびNから選択され、 Xは、−CH2−、−C(O)−、−C(O)CHR3−、−CHR3C(O)−、 −S(O)p−、−S(O)pCR33'−、−CHR3S(O)p−、−S(O)2NR3− 、 −C(O)NR3−、−NR3C(O)−、−NR3−、−NR3CHR3−、および −CHR3NR3から選択され、 R6は、H、OH、CF3、(CH2)nOR3、ハロ、C1-4アルキル、CN、 NO2、(CH2)rNR33'、(CH2)rC(O)R3、NR3C(O)R3'、 SO2NR33'、SO2−フェニル、NR3SO2−C1-4アルキル、および NR3SO28から選択され、 R8は、 0個〜2個のR9で置換されたC5-6炭素環残基と、 0個〜2個のR9で置換されたNとOとSとからなる群から選択された1個〜 3個のヘテロ原子を含む5〜6員複素環系とから選択され、 R9は、H、OH、(CH2)nOR3、ハロ、C1-4アルキル、CN、NO2、(C H2)rNR33'、(CH2)rC(O)R3、NR3C(O)R3'、NR3C(O)NR33' 、SO2NR33'、NR3SO2NR33'、およびNR3SO2−C1-4アルキルか ら選択され、 pは2である。 [4]さらにより好ましい実施態様では、本発明は構造式Iの化合物を提供し、 この場合、 Zは、結合、C1-4アルキレン、(CH2)rC(O)(CH2)r、(CH2)rC(O)N R3(CH2)r、(CH2)2NR3C(O)(CH2)r、(CH2)2NR3C(O)NR3(CH2 )r、および(CH2)rS(CH2)rから選択され、 Xは、−CH2−、−C(O)−、−C(O)CHR3−、−CHR3C(O)−、− S(O)p−、−S(O)pCR33'−、−CHR3S(O)p−、−S(O)2NR3−、− C(O)NR3−、および−NR3C(O)−から選択され、 R6は、H、OH、CF3、(CH2)nOR3、ハロ、C1-4アルキル、CN、NO2 、(CH2)rNR33'、(CH2)rC(O)R3、NR3C(O)R3'、SO2NR33' 、SO2−フェニル、およびNR3SO2−C1-4アルキルから選択され、 mは1であり、 rは0および1から選択される。 [5]なお一層好ましい実施態様では、本発明は、構造式Iの化合物を提供し、 この場合、 R3およびR3'は、HおよびC1-4アルキルから独立に選択され、 Zは、結合、C1-4アルキレン、(CH2)rC(O)NR3(CH2)r、(CH2)2NR3 C(O)(CH2)r、および(CH2)2NR3C(O)NR3(CH2)rから選択され、 Aは、0個〜1個のR6で置換されたフェニルと、1個のN原子と0個〜1個 のO原子とを含み0個〜1個のR6で置換された6員複素環系とから選択され、 Xは、−CH2−、−S(O)p−、−S(O)pCR33'−、−S(O)2NR3−、 −C(O)NR3−から選択され、 Yは、それぞれ、0個〜2個のR6で置換された、フェニル、i−プロピル、 キノリニルと、チアジアゾリルと、ベンゾチアジアゾリル、チオフェニル、ピリ ジル、シクロヘキシル、およびナフチルから選択され、 nは0、1、2から選択される。 [6]さらになお一層好ましい実施態様では、本発明は、構造式Iの化合物を提 供し、この場合、 R3およびR3'はHおよびメチルから独立に選択され、 Zは、結合、CH2、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、および−CH2 CH2CH2CH2−から選択され、 Aは、0個〜1個のR6で置換されたフェニルと、0個〜1個のR6で置換され たピペリジニルとから選択され、 nは2である。 [7]特に好ましい実施態様では、本発明は下記の化合物群から選択された化合 物を提供する。 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((4−((2−スルホンアミド)フェニル) フェニル)−メチル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)シ クロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(ピコリン−2−イル)ピペリジン −4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(ピコリン−3−イル)ピペリジン −4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(ピコリン−4−イル)ピペリジン −4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(α−フェネチル)ピペリジン−4 −イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((フェニル)メタン)スルホニル)− ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(フェニル)スルホニルピペリジン −4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(キノリン−8−イル)スルホニル ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(2−フルオロフェニル)スルホニ ルピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(4−アセトアミドフェニル)スル ホニルピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(2−アミノフェニル)スルホニル ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(3−アミノフェニル)スルホニル ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(4−アミノフェニル)スルホニル ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((2−アミノフェニル)メタン)ス ルホニル)−ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((2−アセトアミド−フェニル)メ タン)スルホニルピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((チオフェン−2−イル)スルホニ ル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((5−クロロチオフェン−2−イ ル)スルホニル)−ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((5−カルボメトキシチオフェン −2−イル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((ベンゾ−2,1,3−チアジア ゾール−4−イル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((シクロヘキシル)スルフアミド) ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((イソプロピル)スルフアミド)ピ ペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((フェニル)スルフアミド)ピペリ ジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((イソプロピル)スルホニル)ピペ リジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((5−アミノ−4−メチルチアゾ ール−2−イル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((5−アセトアミド−4−メチル チアゾール−2−イル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((6−カルボメトキシフェニル− スルホニル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(2−ピリジルメチル)ピペリジン−4− イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(3−ピリジルメチル)ピペリジン−4− イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(4−ピリジルメチル)ピペリジン−4− イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(フェニル−N''−メチルスルファミド) ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((4−フェニルスルホニルチオフェン− 2−イル)スルホニル)−ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(4−ピリジルメチルスルホニル)ピペ リジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(チオフェン−2−イルスルホニル)ピ ペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(4−フルオロベンジルスルホニル)ピ ペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(2−ピリジルスルホニル)ピペリジン −4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチル−フェニルス ルホニル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(2−フェニルイソプロピルスルホニル) ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((1−((フェニル)−1,1−ジメチル) メタン)スルホニル)−ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(メチル((フェニル−メタン)カルバミド )モルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(メチル((チオフェン−2−イル)スルホ ニル)モルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(メチル((フェニル−メタン)スルホニ ル)モルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((N−ベンジル)ピペリジン−3−イル) シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((N−(ベンジル)スルホニル)−ピペリ ジン−3−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((N−(チオフェン−2−イル)スルホニ ル)ピペリジン−3−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(4−(2−スルホンアミドフェニル)フ ェニル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(5−(2−スルホンアミドフェニル)ピ ペリジン−2−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N'−(メチル(4−(2−スルホンアミドフェニ ル)フェニル))シクロヘプチル尿素 あるいは上記化合物の立体異性体または薬剤学的に許容可能な塩形態。 [8]他の好ましい実施形態では、本発明は、 nが2であり、 R2およびR2aが、隣接した炭素原子上に存在し、0個〜2個のR10で置換さ れたベンゼン環、または0個〜2個のR10aで置換されたNとOとSとからなる 群から選択された0個〜2個のヘテロ原子を含む5〜6員芳香族複素環を形成す るように結合される化合物を提供する。 [9]他のより好ましい実施形態では、本発明は、以下の構造式11の新規の化 合物、あるいはこの化合物の立体異性体または薬剤学的に許容可能な塩を提供し、この 場合、 環Nは、0個〜2個のN原子を含み、0個〜2個のR10で置換され、 Dは、CN、C(=NR11)NR1213、NHC(=NR11)NR1213、NR12 CH(=NR11)、C(O)NR1213、および(CH2)tNR1213から選択される 。 [10]他のさらにより好ましい実施形態では、本発明は、構造式11の化合物 を提供し、この場合、 DはC(=NH)NH2であり、 R1は、H、(CH2)rOR3、ハロ、(CH2)rNR44'、(CH2)rCO2H、 (CH2)rC(=O)R4、(CH2)rNR4C(=O)R4、(CH2)rSO25、およ び(CH2)rNHSO25から選択され、 R4およびR4'は、H、OR3、C1-4アルキル、およびNR33'から独立に選 択され、 R5は、C1-4アルキルおよびNR33'から選択され、 Zは、結合、C1-4アルキレン、(CH2)rC(O)(CH2)r、 (CH2)rC(O)NR3(CH2)r、(CH2)2NR3C(O)(CH2)r、 (CH2)2OC(O)NR3(CH2)r、(CH2)2NR3C(O)O(CH2)r、 (CH2)2NR3C(O)NR3(CH2)r、(CH2)rS(O)p(CH2)r、および (CH2)rSO2NR3(CH2)rから選択され、 Xは、C1-4アルキレン、−C(O)−、−C(O)CR33'−、 −CR33'C(O)−、−C(O)O−、−C(O)OCR33'−、 −CR33'C(O)O−、−OC(O)−、−OC(O)CR33'−、 −CR33'OC(O)−、−S(O)p−、−S(O)pCR33'−、 −CR33'S(O)p−、−C(O)NR3−、NR3C(O)−、−NR3C(O)O− 、 −OC(O)NR3−、−NR3C(O)NR3−、−NR3−、−NR3CR33'−、 −CR33'NR3−、O、−CR33'O−、および−OCR33'−から選択さ れる。 [11]他のさらになお一層好ましい実施態様では、本発明は構造式IIの化合 物を提供し、この場合、 Zは、結合、C1-4アルキレン、C(O)NR3(CH2)r、S(O)2、S(O)2CH2 、および(CH2)rSO2NR3(CH2)rから選択され、 Aは、0個〜1個のR6で置換されたフェニルと、1個のNを含み0個〜1個 のR6で置換された6員複素環系とから選択され、 Xは、C1-4アルキレン、−C(O)−、−C(O)CR33'−、−CR33'C( O)−、−S(O)p−、−S(O)pCR33'−、−C(O)NR3−、および−NR3 −から選択される。 [12]他のさらになお一層好ましい実施態様では、本発明は下記の化合物群か ら選択される化合物を提供する。 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−((フェニル)メタン)−スルホニル)ピペ リジン−4−イル)−4−(3−アミジノフェニル)−3H−2,4−ベンゾジア ゼピン−3−オン 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−((チオフェン)−2−イル)−スルホニル )ピペリジン−4−イル)−4−(3−アミジノフェニル)−3H−2,4−ベンゾ ジアゼピン−3−オン 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−((フェニル)メタン)−スルホニル)ピペ リジン−4−イル)−4−(3−アミジノフェニル)−7,8−ジメトキシ−3H −2,4−ベンゾジアゼピン−3−オン 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−(チオフェン−2−イル)−スルホニル) ピペリジン−4−イル)−4−(3−アミジノフェニル)−7,8−ジメトキシ− 3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オン 第2の実施態様では、本発明は、薬剤学的に許容可能な担体と、治療上有効な 量の構造式(I)の化合物、あるいはこの化合物の薬剤学的に許容可能な塩形態ま たはプロドラッグ形態とを含む新規の医薬組成物を提供する。 第3の実施形態では、本発明は、治療上有効な量の構造式(I)の化合物、ある いはこの化合物の薬剤学的に許容可能な塩形態またはプロドラッグ形態を、血栓 塞栓症の治療を必要とする患者に投与することを含む、血栓塞栓症を治療または 予防する新規の方法を提供する。定義 本明細書に記載する化合物は不斉中心を有することができる。不斉置換された 原子を含む本発明の化合物は、光学活性体として、またはラセミ体として分離す ることができる。ラセミ体の分割によるか、または光学活性な出発材料からの合 成によるなど、光学活性体を調製する方法は当技術分野では良く知られている。 本明細書で説明する化合物にはオレフィン、C=N二重結合などの多くの幾何異 性体も存在することができ、本発明ではすべてのそのような安定な異性体が企図 される。本発明の化合物のシス幾何異性体およびトランス幾何異性体について説 明するが、このような異性体は、異性体の混合物として、または分離された異性 体として単離することができる。特定の立体化学または異性体形態が具体的に示 されるのでないかぎり、すべてのキラル、ジアステレオマー、ラセミ体、および すべての幾何異性体構造が意図される。 「置換」の語は本明細書では、指定された原子上の1個または複数の水素が、 指示された群から選択されたもので置きかえられることを意味する。ただし、指 定された原子の正常な原子価を超えて置換されることはなく、置換の結果として 安定な化合物が得られるものとする。置換基がケトであるとき(すなわち、=O) 、原子上の2個の水素が置きかえられる。 化合物の組成または構造式中のいずれかの変数(たとえば、R6)が複数回発生 するとき、各発生時のその変数の定義は、他のあらゆる発生時のその変数の定義 から独立したものになる。したがって、たとえば、ある基が0個〜2個のR6で 置換することが示されている場合、この基は任意選択で、最大で2個のR6基で 置換することができ、各発生時のR6は、R6の定義から独立に選択される。また 、置換基および/または変数の組合せは、そのような組合せの結果として安定な 化合物が得られる場合にのみ許容される。 ある置換基との結合が、環中の2個の原子を接続する結合を横切ることが示さ れているとき、そのような置換基はその環上の任意の原子と結合することができ る。ある置換基がある原子を介して所定の構造式の化合物の残りの部分と結合さ れる場合にその原子を示さずにそのような置換基がリストされているとき、その ような置換基は、それ自体中の任意の原子を介して結合することができる。置換 基および/または変数の組合せは、そのような組合せの結果として安定な化合物 が得られる場合にのみ許容される。 本明細書では、「C1-6アルキル」は、指定数の炭素原子を有する分枝鎖およ び直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含むことを意図し、たとえば、メチル、 エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチ ル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシルを含むが、これらに限らない。「アルケニ ル」は、直鎖または分枝鎖構造のどちらかの炭化水素鎖と、鎖に沿った任意の安 定な点で発生する1個または複数の不飽和炭素−炭素結合とを含むことが意図さ れ、エテニル、プロペニルなどを含む。 「ハロ」または「ハロゲン」は本明細書では、フルオロ、クロロ、ブロモ、お よびヨードを指し、「対イオン」は、塩化物イオン、臭化物イオン、水酸化物イ オン、酢酸イオン、硫酸イオンなど小さな負に荷電した種を表すために使用され る。 本明細書では、「炭素環」または「炭素環残基」は、任意の安定な3から7員 の単環または二環、あるいは7から13員の二環または三環を意味することが意 図され、これらの環はすべて、飽和しているか、あるいは部分的に不飽和である か、あるいは芳香族である。そのような炭素環の例には、シクロプロピル、シク ロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、 シクロオクチル、[3.3.0]ビシクロオクタン、[4.3.0]ビシクロノ ナン、[4.4.0]ビシクロデカン(デカリン)、[2.2.2]ビシクロオク タン、フルオレニル、フェニル、ナフチル、インダニル、アダマンチル、または テトラヒドロナフチル(テトラリン)を含むが、これらに限らない。 本明細書では、「複素環」または「複素環系」は、安定な5から7員の単環ま たは二環複素環、あるいは7から10員二環複素環を意味することが意図され、 これらの環は、飽和しているか、あるいは部分的に不飽和であるか、あるいは不 飽和(芳香族)であり、環はNとOとSとからなる群から独立に選択される1個 から4個のヘテロ原子と炭素原子とからなり、上記で定義した複素環がベンゼン 環に縮合した二環基を含む。窒素ヘテロ原子および硫黄ヘテロ原子は、任意選択 で酸化することができる。複素環は、任意のヘテロ原子または炭素原子で複素環 のペンダント基に付着させることができ、その結果として安定な構造が得られる 。本明細書で説明する複素環は、結果として得られる化合物が安定な場合には、 炭素原子または窒素原子上で置換することができる。特に明示されている場合、 複素環中の窒素を任意選択で4級化することができる。複素環中のS原子および O原子の総数が1を超えるときは、これらのヘテロ原子は互いに隣接しないこと が好ましい。本明細書では、「芳香族複素環系」の語は、安定な5から7員単環 または二環の複素環芳香族環、あるいは7から10員の二環複素環芳香族環を意 味することを意図し、これらの環は、NとOとSとからなる群から独立に選択さ れる1個から4個のヘテロ原子と炭素原子とからなる。複素環中のS原子および O原子の総数は1以下であることが好ましい。 複素環の例には、1H−インダゾール、2−ピロリドニル、2H,6H−1, 5,2−ジチアジニル、2H−ピロリル、3H−インドリル、4−ピペリドニル 、4aH−カルバゾール、4H−キノリジニル、6H−1,2,5−チアジアジ ニル、アクリジニル、アゾシニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベン ゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル 、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾ イソチアゾリル、ベンゾイミダゾロニル、ベンゾチアジアゾリル、カルバゾリル 、4aH−カルバゾリル、β−カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノ リニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、ジヒ ドロフロ[2,3−b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾ リジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H−インダゾリル、インドレニル 、インドリニル、インドリジニル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロ マニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニ ル(ベンゾイミダゾリル)、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル 、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2, 3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジ アゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、 オキサゾリジニルピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フ ェナルサジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、 フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリ ジニル、プテリジニル、ピペリドニル、4−ピペリドニル、プテリジニル、プリ ニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピ リダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピ リジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリル、キ ナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニ ル、カルボリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テト ラヒドロキノリニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジ アゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3 ,4−チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾ リル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル 、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリア ゾリル、1,3,4−トリアゾリル、キサンテニルが含まれるが、これらに限ら ない。好ましい複素環には、ピリジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラ ゾリル、イミダゾリル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、1H−インダゾリル 、オキサゾリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、オキシイ ンドリル、ベンゾオキサゾリニル、またはイサチノイルが含まれるが、これらに 限らない。例えば上記の複素環を含むような、縮合環およびスピロ化合物も含ま れる。 「薬剤学的に許容可能な」の旬は本明細書では、健全な医学的判断の範囲内に おいて、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、あるいはその他の問題または合併 症なしに、それに見合う妥当な利益/危険比で、ヒトおよび動物の組織に接触さ せて使用するのに適した化合物、材料、組成物、および/または剤形を指す。 「薬剤学的に許容可能な塩」は本明細書では、親化合物がその酸または塩基塩 を生成することによって修飾された開示された化合物の誘導体を指す。薬剤学的 に許容可能な塩の例には、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩または有機酸塩、カ ルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩などが含まれるが、これらに 限らない。薬剤学的に許容可能な塩には、たとえば、無毒の無機酸または有機酸 から形成された親化合物の慣用の無毒塩または4級アンモニウム塩が含まれる。 たとえば、そのような慣用の無毒塩には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミ ン酸、リン酸、硝酸などの無機酸と、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコー ル酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パ ム酸(pamoic acid)、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グ ルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸 、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シ ュウ酸、イセチオン酸などの有機酸から調製された塩が含まれる。 本発明の薬剤学的に許容可能な塩は、塩基性部分または酸性部分を含む親化合 物から慣用の化学的方法によって合成することができる。一般的にそのような塩 は、遊離酸形態または塩基形態のこれらの化合物を、水または有機溶媒中、ある いはそれらの2種の混合物中において、化学量論的量の適切な塩基または酸と反 応させることによって調製することができ、一般には、エーテル、酢酸エチル、 エタノール、イソプロパノール、アセトニトリルなどの非水性媒体が好ましい。 適切な塩のリストは、レミントンの医薬品化学(Remington、Pharmaceutical Sc iences)、第17版、Mack Publishing Company、ペンシルバニア州イーストン 、1985年、1418ページに記載されており、この文献の開示は参照によっ て本明細書に組み込まれている。 「プロドラッグ」は、そのようなプロドラッグが哺乳類の被験体に投与された ときに、インビボで構造式(I)による活性親薬剤を放出する共有結合性担体を 含むことが意図される。構造式(I)の化合物のプロドラッグは、日常の処理ま たはインビボで修飾部分が切断されて親化合物になるように化合物中に存在する 官能基を修飾することによって調製される。プロドラッグには、構造式(I)の プロドラッグまたは化合物が哺類の被験体に投与されたときに、切断されてそれ ぞれ、遊離ヒドロキシル基、遊離アミノ基、または遊離スルフヒドリル基を形成 する任意の基にヒドロキシ基、アミノ基、スルフヒドリル基が結合した構造式( I)の化合物が含まれる。プロドラッグの例には、構造式(I)の化合物中のアル コール官能基およびアミン官能基の酢酸誘導体、ギ酸誘導体、安息香酸誘導体な どが含まれるが、これらに限らない。好ましいプロドラッグは、DがC(=NR1 1 )NH2であり、R11がOH、C1-4アルコキシ、C6-10アリ ールオキシ、C1-4アルコキシカルボニル、C6-10アリールオキシカルボニル、 C6-10アリールメチルカルボニル、C1-4アルキルカルボニルオキシC1-4アルコ キシカルボニル、およびC6-10アリールカルボニルオキシC1-4アルコキシカル ボニルから選択されるアミジン・プロドラッグである。より好ましいプロドラッ グでは、R11がOH、メトキシ、エトキシ、ベンジルオキシカルボニル、メトキ シカルボニル、およびメチルカルボニルオキシメトキシカルボニルである。 「安定な化合物」および「安定な構造」は、反応混合物から有用な純度への分 離および有効な治療剤としての処方に耐えられるほど頑丈な化合物を示すもので ある。合成 本発明の化合物は、有機合成分野の当業者に良く知られているいくつかの方法 で調製することができる。本発明の化合物は、有機合成化学分野で知られている 合成方法、または当業者によって理解されるそのような合成方法の変形例と共に 後述の方法を用いて合成することができる。好ましい方法には、後述の方法が含 まれるが、これに限らない。以下の各引用文献は、引用によって本明細書に組み 込まれる。本明細書では、すべての温度は摂氏温度で報告される。 構造式1の化合物は、後述の反応および技法を使用して調製することができる 。このような反応は、使用する試薬および材料に適切であり、実施する変換に適 した溶媒中で行われる。有機合成分野の当業者には、分子上に存在する官能基が 、提案された変換に整合すべきであることが理解されよう。この場合、本発明の 所望の化合物を得るために合成ステップの順序を修正するか、あるいはある特定 の工程スキームを選択するための判断が必要になることがある。この分野で合成 ルートを計画する際に考慮すべき他の重要な点が、本発明に記載された化合物に 存在する反応性官能基を保護するために用いられる保護基を適切に選択すること であることも認識されよう。熟達せる当業者に向けて多くの代替法を記載した権 威ある文献にはGreeneおよびWuts(有機合成における保護基(Protective Group s In Organic Synthesis)、Wiley and Sons、1991年)がある。 本発明の環状尿素を調製するには2つの一般的な手法を用いることができる。 第1の方法では、スキームIに概略的に示したように環状尿素の2分子環化を含 み、第2の方法ではスキームIIの1分子環化が用いられる。スキームI :式1に対する環状尿素前記物質への2分子環化ルート スキームIのルートAは、両末端がハロゲンやスルホン酸エステルなどの適切 な脱離基(L.G.)で置換されたアルカンでのN,N’−二置換尿素のビスアル キル化を示す。この手法の融通性によって、やはり両末端が適切な脱離基(L. G.)で置換されたアルケンまたはR2−置換アルカンでのビスアルキル化が可能 になる。そのようなアルキル化剤は、たとえば、1,4−ジブロモブタンおよび 文献に記載されたその下位同族体、たとえば、1,4−ジヨード−2,3−ジヒ ドロキシブタンのイソプロピリデンエーテル(DelucaおよびMagnus、J.Chem.Soc .(Perkin Trans.I)、2661ページ(1991)、HoyeおよびSuhadolnik、Tet rahedron、第42巻(11)号、2855ページ(1986))のように市販され ているか、あるいは標準的な化学的方法を用いて当業者が調製することができる 。 N,N’−二置換尿素は2種の一級アミンから生成することができる。このう ちの一つはQ,R1−置換アニリンでなければならず、この場合、Qは、ニトリ ルなど、アミジンを容易に生成することのできる官能基であり、ある種の特殊な 場合には、Qは、モノまたはジアシルまたはカルバモイル保護アミジンが許容さ れる。2つめの一級アミンH2N−Z−A−Bは、構造式1の範囲内で適切とみ なされる任意のアミンでよい。このアミンは、たとえば、文献に記載された1− ベンジル−4−アミノピペリジン、たとえば、1−t−ブトキシカルボニル−4 −アミノピペリジン(Mach他、J.Med.Chem.、第36巻(23)号、3707ペー ジ(1993))のように市販されているか、あるいは標準的な化学的方法を用 いて当業者が調製することができる。 前述の2種の一級アミンは、一方の一級アミンを選択して、トリアルキルアミ ン塩基と乾燥非プロトン性溶媒(ジメチルホルムアミド、ジオキサン、ベンゼン 、または塩素化アルカンなど)の存在下、ホスゲンまたはホスゲンの相当物(ク ロロギ酸トリクロロメチルまたはクロロギ酸p−ニトロフェニルなど)と共に攪 拌してin situで対応するイソシアナートへと変換することにより、所望のN, N’−二置換尿素に組み立てることができる。この反応の温度は、−10℃から 溶媒の還流点まで変化させることができる(タケダ他、Tetrahedron Lett.、第2 4巻(4 2)号、4569ページ(1983)、Cortez他、Synth.Commun.、第21巻(2) 号、285ページ(1991))。あるいは、所望のイソシアナートは、3−シア ノフェニルイソシアナートのように市販されていることもあり、その場合は、こ の物質を使用した方が好都合である。事前に形成されたイソシアナートの直接反 応条件は、前述の条件と類似している。ただし、ホスゲン相当物が必要であり、 トリアルキルアミン塩基を省略することができる(Shiau他、J.Heterocyclic Ch em.、第26号、595ページ(1989))。 ルートAにおける環形成は、前述のジハロゲン化(Curtis、Aust.J.Chem.、第 41巻、585ページ(1988)、Htay他、Tetrahedron Lett.、79ページ(1 976)、Sulsky他、Synth.Commun.第19巻、1871ページ(1989))また はジスルホン化(Ayyana他、Chem.Ind.(ロンドン)、599ページ(1988)) されたアルキル化剤を用いてN,N’−二置換尿素をアルキル化することによって 行われる。通常、テトラヒドロフランや、ジメチルホルムアミドや、t−ブタノ ールや、トルエンや、スルホン酸ジメチルなどの適切な無水溶媒中の水素化ナト リウムや、カリウムt−ブトキシドや、アルキルリチウムなどの強塩基の少なく とも2つの相当物の混合物に周囲温度以下で二置換尿素が添加される。脱プロト ン化完了後、選択溶媒中のアルキル化剤溶液を周囲温度以下で二置換尿素に徐々 に添加し、この添加が完了したときに、アルキル化剤/二置換尿素対の反応性お よび当業者の根気に応じて、反応を周囲温度以下で継続するか、あるいはその溶 媒の還流温度まで加熱する。 スキームIのルートBは、適切に置換されたジアミンとホスゲンまたはその相 当物とを用いて構造式1に対する環状尿素前駆物質の製造方法を示す。必要なジ アミンは2つの手法によって製造することができる。第一の手法はQ,R1−置 換アニリンを使用し、これをN−アシルまたはN−カルバモイル保護二級アミン と結合させ、この場合、Gは、Q,R1−置換アニリンの標準的アルキル化のた めのハロゲンまたはスルホン酸エステル脱離基であるか、あるいはGはQ,R1 −置換アニリンの還元的アルキル化に適したアルデヒドであることができる。ジ アミン形成の第2の手法では、N−アシルまたはN−カルバモイル保護N−アル キル化Q,R1−置換アニリン(Gは、上記と同様である)を一級アミン H2N−Z−A−Bと標準的アルキル化または還元的アルキル化によって結合さ せる。 両方の保護された二級アミンは同様な化学反応によって得ることができる。選 択されたアニリンまたは一級アミンH2N−Z−A−Bは、GreeneおよびWutsで 指定された方法に従ってN−アシル保護基またはN−カルバモイル保護基で保護 され、この応用例ではN−t−ブトキシカルバモイルが有用である。次いで、ル ートAに関して推奨されているジハロゲン化またはジスルホン化されたアルキル 化剤(Reed他、Tetrahedron Lett.、第79巻(45)号、5725ページ(198 8))を用いて、この保護されたアミンをまさにモノアルキル化することができ る。別法として、保護されたハロアルコールを用いて保護アミンをモノアルキル 化することができる。2つのアルキル化は共に、強塩基(水素化ナトリウム、カ リウムt−ブトキシド、またはアルキルリチウムなど)を用いて、無水非プロト ン性溶媒(トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、またはジメ チルスルホキシドなど)中で、−78℃から選択された溶媒の還流温度までの範 囲の温度で容易に行われる。Gが保護アルコールである場合、保護基が除去され 、Moffatt酸化(PfitznerおよびMoffatt、J.Amer.Chem.Soc.、第87巻、566 1ページ(1965))によるか、あるいはクロロクロム酸ピリジニウム(Coreyお よびSuggs、Tetrahedron Lett.、2647ページ(1975))またはジクロロメ タン中のジクロム酸ピリジニウム(CoatesおよびCorrigan、Chem.Ind.(ロンドン )、1594ページ(1969))を使用することによってアルデヒドが生成され る。 次いで、一級アミン成分そのままで、またはトルエンや、テトラヒドロフラン や、ジメチルホルムアミドや、スルホン酸ジメチルなどの非プロトン性溶媒中の 一級アミン成分と共にアルキル剤を攪拌することによって必要なジアミンを調製 することができる。この反応の温度は、−78℃から、選択された溶媒の還流温 度までの範囲である。2つの成分の反応性に応じて、水素化ナトリウム、カリウ ムt−ブトキシド、またはアルキルリチウムなどの強塩基、あるいはより弱いト リアルキルアミン塩基を使用することができる。代替策として、Gがアルデヒド であるときに、一級アミン成分の還元的アルキル化が可能である。この直接的な 方法では、アルコール溶媒中のアルデヒドとアミンの混合物中で、ボロハイドラ イド還元剤、最も好ましくはナトリウムシアノボロハイドライドまたはリチウム シアノボロハイドライドが使用される(Borch他、J.Amer.Chem.Soc.、第93巻 、2897ページ(1971))。段階的な方法では、還流温度でベンゼンなどの 適切な溶媒中のアルデヒドと一級アミン成分との加熱混合物から水を共沸留去す ることによってイミン/エナミン中間体が生成される。次いで、イミン/エナミ ン中間体を分離し、水素ガス雰囲気の下で大気圧以上でパラジウム触媒によって 還元するか、あるいは直接方法において好ましい条件と同様な条件下でボロハイ ドライド試薬によって還元するすることができる。必要なジアミンは、Greeneお よびWutsで推奨された方法に従って保護基を除去することによって生成される。 上記で形成されたジアミンを、過剰のトリアルキルアミン塩基と乾燥非プロト ン性溶媒(ジメチルホルムアミド、ジオキサン、トルエン、ベンゼン、または塩 素化アルカンなど)の存在下、ホスゲンまたはホスゲンの相当物(クロロギ酸ト リクロロメチルまたはクロロギ酸p−ニトロフェニルなど)と反応させて、構造 式1に対する環状尿素前駆物質を形成する。この反応の温度は、−10℃から溶 媒の還流点までの範囲でよい。スキームII :式1に対する環状尿素前記物質への1分子環化ルート 1分子環化方法による構造式1に対する前駆物質を調製するための2つの代替 策、すなわちルートCおよびルートDをスキームIIに概略的に示す。ルートC ではまず、そのままの、あるいは無水溶媒(ジメチルホルムアミド、ベンゼン、 テトラヒドロフラン、ヘキサメチルホスホルトリアミド、またはジメチルスルホ キシドなど)中のハロゲン化アルキルアルコール(例えば、4−ブロモブタン− 1−オール)またはその同族体、あるいはその保護バージョン(たとえば、4− ブロモブタン−1−オールのメトキシメチルエーテルなど)を用いてQ,R1− 置換アニリンをアルキル化する。混合物を溶媒の還流点まで加熱することによっ てこの反応を促進することができる。物質の反応性に応じて、塩基なしで、また は水素化ナトリウムや、カリウムt−ブトキシドや、アルキルリチウムなどの強 塩基、または炭酸カリウムやトリアルキルアミンなどの弱塩基が必要になる。次 いで、上記のスキームIのルートAで記載したのと同じ方法によって、アミンN H2−Z−A−Bから生成させたイソシアンナートOCN−Z−A−Bをアルキ ル化生成物と反応させ、生成物のアルコールまたは保護されたアルコールを与え る。この生成物のアルコールまたは保護されたアルコールを、構造式1に対する 環状尿素前駆物質へと環化させるためのハロゲン化またはスルホニルエステル類 似体に変換することができる。 (必要に応じて)GreeneおよびWutsに記載された適切な方法に従って保護基を 除去した後に、そのままの塩化チオニルや、四塩化炭素中のトリフェニルホスフ ィン(LeeおよびDownie、Tetrahedron、第23巻、359ページ(1967))や 、ジメチルホルムアミド中のN−クロロスクシンイミドまたはN−ブロモスクシ ンイミドと共にトリフェニルホスフィンなど様々な試薬を用いて一級アルコール をハロゲン化することができる。代替スルホニルエステルはまた、任意選択によ り冷却し、かつ任意選択でトリアルキルアミン塩基を使用することにより、様々 な無水非プロトン性溶媒(ピリジン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、または塩 素化炭化水素など)中で、市販のp−トルエンスルホニルクロリドやメタンスル ホニルクロリドなどの適切なスルホニルクロリドから容易に調製される。 構造式1への環状尿素前駆物質の閉環は、いくつかの事例では自然に起こるこ とが観測されているが、ジメチルホルムアミドや、ベンゼンや、テトラヒドロフ ランや、ヘキサメチルホスホロトリアミドや、ジメチルスルホキシドなどの無水 溶媒中で、混合物を溶媒の還流点まで加熱することによって促進することができ る。物質の反応性に応じて、無塩基、または水素化ナトリウムや、カリウムt− ブトキシドや、アルキルリチウムなどの強塩基、または炭酸カリウムやトリアル キルアミンなどの弱塩基が必要になる。 スキームIIのルートDは、NH2−Z−A−B成分用の市販の1−ベンジル −4−アミノピペリジン、ハロアルコール成分用の2−ブロモエタノール、イソ シアナート成分用の3−シアノフェニルイソシアナートなどの出発物質を使用で きるので、ルートCよりも有利である。なお、ルートCに記載された化学反応は 、使用する特定の材料に適切な修飾を加えたうえでルートDの類似反応に適用す ることができる。 構造式1で、基Zは環状尿素構造と基A−Bとの間に挿入された連結基として 働く。この議論の目的上、Z=結合またはC1-4アルキレンまたは定義された連 結部の一部である場合に、合成に関してはAの置換基として取り込むのが最も良 いZの変形例があることを認識されたい。また、この議論の目的上、全体にわた って使用されるAの類似体に、提案された化学反応に適合するオルト保護基(or thogonal protecting group)を含めることができると仮定する。さらに、この 保護基を除去して、基Xを生成するために使用できる置換基を露出させることが できる。スキームIII :Z=−CH2CH2−O−官能基である場合の H2N−Z−Aの調製法 スキームIIIに概略的に示したZの調製は、2−アミノエタノールのO−保 護誘導体から出発する。この目的にはt−ブチルジメチルシリル類似体が推奨さ れており、かつ文献で知られている(WO第9504277号およびWO第92 05186号参照)。しかし、当業者には、本明細書で論じる手法が2−アミノ エタノールのこの特定の類似体には限らないことが認識されよう。この場合、O −保護基2−アミノエタノールをN−t−ブトキシカルボニル類似体として保護 し、GreeneおよびWutsに記載された手順に従ってO−保護基を選択的に除去する ことができる。次いで、この結果得られた2−(N−t−ブトキシカルバモイル) エタノール(1)をAの様々な類似体と反応させ、所望の基Zを与えることができ る。 生成物2は、任意選択でトリアルキルアミン塩基を使用して、−78℃から周 囲温度の範囲の温度で、クロロカーボンや、テトラヒドロフランや、ピリジンな ど様々な非プロトン性溶媒中の1とAのクロロカーボネート類似体を反応させた 結果として得られる。Aの塩化カルボニル類似体(A(CH2)rOC(O)Cl)は 、任意選択でトリアルキルアミン塩基を使用して、−78℃から周囲温度の範囲 の温度で、クロロカーボンや、テトラヒドロフランや、ピリジンなど様々な非プ ロトン性溶媒中のホスゲンまたはその相当物のうちの1つをAの適切なアルコー ル類似体と反応させることによって得られる。 生成物3は、Aの適切な酸類似体の酸塩化物を、任意選択でトリアルキルアミ ン塩基を使用して−78℃から周囲温度の範囲の温度で、様々な非プロトン性溶 媒(クロロカーボン、テトラヒドロフラン、またはピリジンなど)中の1を反応 させた結果として得られる。酸塩化物は、Aの酸類似体を任意選択でクロロカー ボンや、ベンゼンや、トルエンなどの無極性非プロトン性溶媒を使用して、0℃ から溶媒またはそのままの試薬の還流点までの範囲の温度で、オキシ塩化リン、 五塩化リン、塩化チオニル、または塩化オキサリルを反応させることによって得 ることができる。 生成物4は、任意選択でトリアルキルアミン塩基を使用して、−78℃から周 囲温度の範囲の温度で、クロロカーボンや、テトラヒドロフランや、ピリジンな ど様々な非プロトン性溶媒中の1とAの塩化カルバモイル類似体を反応させるこ とにより調製される。Aの塩化カルバモイル類似体(A(CH2)rNR3C(O)Cl )は、任意選択でトリアルキルアミン塩基を使用して、−78℃から周囲温度の 範囲の温度で、クロロカーボンや、テトラヒドロフランや、ピリジンなど様々な 非プロトン性溶媒中のホスゲンまたはその相当物のうちの1つをAの適切なアミ ン類似体と反応させることによって得られる。 生成物5は、2をジメチルホルムアミドや、テトラヒドロフランや、ジメチル スルホキシドなどの非プロトン性溶媒中の水素化ナトリウムまたは水素化カリウ ムまたはタリウムアルコキシドなどの強塩基で、0℃から120℃の範囲の温度 で処理することによって2から生成されたアルコキシドと、適切な脱離基で置換 されたAの類似体を反応させることによって得られる。Aの脱離基はAの適切な アルコール類似体から最も好都合に生成される。アルコール官能基を使用して、 トリアルキルアミン塩基と共にクロロカーボン溶媒中のスルホニルクロリドから 、あるいはピリジン中のスルホニルクロリドからスルホン酸エステルを調整する ことができ、別法として、一例を挙げればトリフェニルホスフィンと四臭化炭素 、五臭化リンまたは塩化リン、および塩化チオニルなど様々な試薬からハロゲン を生成することができる。スキームIV: Z=−CH2CH2−NR3−官能基である場合の H2N−Z−Aの調製法 スキームIV内の一連の類似体をスキームIIIに記載したいくつかの方法と 同様な方法によって、保護アミノアルコール6から調製し、生成物7から12を 得る。化合物6を一級アミンを様々な方法で還元的アミノ化することによって2 −アミノ−(O−t−ブチルジメチル−シリル)エタノールから調製する。一級ア ミンを脱水条件の下でアルデヒドまたはケトンと反応させイミンまたはエナミン 中間体を形成することができ、次いで、適切な溶媒中の水素の雰囲気の下でパラ ジウム触媒を用いてこの中間体をN−アルキル誘導体に還元する。別法として、 溶媒としてのメタノールまたはエタノール中のリチウムシアノボロハイドライド またはナトリウムシアノボロハイドライドを用いて、ケトンまたはアルデヒドと アミンの混合物によって還元的アルキル化を行うこともできる。 生成物7から12では、この段階で、あるいは基Bとの合成の後に、保護され た酸素末端を一級アミンに変換させる必要があることを理解されたい。これは好 都合には、一次アルコールの保護基を除去することによって行うことができる。 次いで、アルコール官能基を使用して、トリアルキルアミン塩基を用いてクロロ カーボン溶媒中のスルホニルクロリドから、あるいはピリジン中のスルホニルク ロリドからスルホン酸エステルを調整することができ、別法として、一例を挙げ ればトリフェニルホスフィンと四臭化炭素、五臭化リンまたは塩化リン、および 塩化チオニルなど様々な試薬からハロゲンを生成することができる。次いで、温 度を上昇させ、アジ化ナトリウムとジメチルホルムアミドの混合物を用いて、上 記の結果得られた脱離基を置換し、一級アジドを形成する。次いで、大気圧から 65psiまでの範囲の圧力での水素ガスの雰囲気の下で、パラジウム触媒を用 いて、アルコール溶媒中の接触水素化によって、このアジドをアミンに還元する 。この変換を行うための代替方法では、ベンゼンまたはトルエン中のトリフェニ ルホスフィンを用いてアジド中間体を還流させ、その結果得られた中間体を酸水 溶液を用いて加水分解する。 スキームIVの生成物7は、任意選択でトリアルキルアミン塩基を使用して、 −78℃から周囲温度の範囲の温度で、クロロカーボンや、テトラヒドロフラン や、ピリジンなど様々な非プロトン性溶媒中の6をAのクロロカーボン類似体と 反応させた結果として得られる。生成物8は、任意選択でトリアルキルアミン塩 基を使用して、−78℃から周囲温度の範囲の温度で、クロロカーボンや、テト ラヒドロフランや、ピリジンなど様々な非プロトン性溶媒中の6をAの適切な酸 類似体の酸塩化物と反応させた結果として得られる。生成物9は、任意選択でト リアルキルアミン塩基を使用して、−78℃から周囲温度の範囲の温度で、クロ ロカーボンや、テトラヒドロフランや、ピリジンなど様々な非プロトン性溶媒中 の6をAの塩化カルバモイル類似体と反応させた結果として得られる。 生成物10は、2つのルート、すなわち、慣用のアルキル化または還元的アル キル化によって7から得ることができる。6が一級アミンである場合は還元的ア ルキル化が推奨される。脱水条件の下で一級アミン6をAのアルデヒド類似体ま たはケトン類似体と反応させイミン中間体またはエナミン中間体を形成すること ができ、この中間体は次いで、適切な溶媒中の水素の雰囲気の下でパラジウム触 媒を使用してN−アルキル誘導体に還元される。別法として、溶媒としてのメタ ノールまたはエタノール中のリチウムシアノボロハイドライドまたはナトリウム シアノボロハイドライドを用いて、ケトンまたはアルデヒドとアミンの混合物に よって還元的アルキル化を行うこともできる。Aのアルデヒド類似体またはケト ン類似体は、Swern酸化、Moffat酸化、またはJones酸化によって適切なアルコー ルから容易に得ることができる。6が二級アミンである場合、ジメチルホルムア ミドや、アセトンや、テトラヒドロフランや、ジメチルスルホキシドなどの非プ ロトン性溶媒中のトリアルキルアミンや固体炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム などの弱塩基が存在する状態で、0℃から120℃の範囲の温度で、適切な脱離 基で置換されたAの類似体を7と反応させることによって得られる。 生成物11は、任意選択でトリアルキルアミン塩基を使用して、−78℃から 周囲温度の範囲の温度で、クロロカーボンや、テトラヒドロフランや、ピリジン など様々な非プロトン性溶媒中の6をAの適切な類似体のスルホニルクロリドと 反応させた結果として得られる。Aのスルホニルクロリド類似体は、亜硫酸ナト リウム水溶液中のAのハロゲン類似体を加熱することによって調整できるAのス ルホン酸を介して得ることができる。Aのスルホニルクロリドは、任意選択でク ロロカーボンや、ベンゼンや、トルエンなどの無極性非プロトン性溶媒を使用し て、0℃から溶媒またはそのままの試薬の還流点までの範囲の温度で、オキシ塩 化リン、五塩化リン、塩化チオニル、または塩化オキサリルをスルホン酸と反応 させることによって得ることができる。生成物12は、任意選択でトリアルキル アミン塩基を使用して、−78℃から周囲温度の範囲の温度で、クロロカーボン や、テトラヒドロフランや、ピリジンなど様々な非プロトン性溶媒中の6をAの 適切な類似体のスルファモイルクロリドと反応させることによって調製する。スキームV: Z=−(CH2)1-2C(O)−O(CH2)r−、−(CH2)1-2C(O)− NR3(CH2)r−および−(CH2)2SO2−NR3(CH2)r−である場合の式1の 調製法 スキームVは、スキームIIIおよびIVの方法では容易に調製されないZの 変形例の調整法を概略的に示すものである。化合物13は、O−t−ブチルジメ チルシリル−2−アミノエタノールまたはそのプロパノール同族体で一級アミン NH2ZABを置換することにより、スキームIおよびIIで確立されるルート によって得ることができる。13をJones酸化することによって、対応するカル ボ ン酸が与えられ、このカルボン酸が、上記の議論で概略的に説明した方法のうち の1つによって酸塩化物14に変換される。エステル15は、スキームIIIの エステル2の調製に関して詳述したのと条件と同様な条件の下でAのアルコール 誘導体と14を反応させることによって調製する。アミド16は、スキームIV に記載したアミド8の調製に使用したのと同様な条件下でAから誘導されたアミ ンと14を反応させることによって得られる。スキームVのスルホニルクロリド 17は、スキームIVのスルホニル類似体に関して論じたアルコールから、ハロ ゲン化物、スルホン酸を経てスルホニルクロリドヘ至るルートによって調製され る。スキームIVのIIの調製に使用した条件の下でAのアミン誘導体と17を 反応させると、スキームVのスルホンアミド18が得られる。スキームVI: B=X−YであるBを組み込む方法 スキームVIには、基Bを組込むための2つの手法が概略的に示されており、 それぞれの場合に、以下の化学反応に対処するために出発構造が適切に保護され るものと仮定する。2つの手法が等価ではなく、以下の化学反応との適合性のた めに、一方の手法が他方の手法に勝る利点を有しうることも理解されたい。さら に、意図された化学反応に適した官能基を含むAおよびBの誘導体として基Aお よびBが選択されているものと仮定する。基AおよびBは、文献で知られている 商業的な供給源を通して得るか、あるいは有機合成の分野の当業者に知られてい る標準的な手順を使用することによって容易に合成することができる。Aおよび Bの類似体に付加される必要な反応性官能基も、文献で知られている商業的な供 給源を通して得るか、あるいは有機合成の分野の当業者に知られている標準的な 手順を使用することによって容易に合成することができる。以下の表には、Aを Bに結合するのに必要な化学反応が概略的に示されている。 表1の化学反応は、クロロカーボン、ピリジン、ベンゼン、トルエンなどの非 プロトン性溶媒中で、任意選択でトリアルキルアミン塩基を用いても用いなくと も、−20℃から溶媒の還流点までの温度で実施することができる。 表2の結合化学反応は、様々な方法によって実施することができる。0℃から 溶媒の還流点で、乾燥エーテル、ジメトキシエタン、またはテトラヒドロフラン 中のYのハロゲン類似体から、Yに必要なGrignard試薬を調製する。このGrigna rd試薬は、非常に制御された条件下すなわち、低温(−20℃以下)で、大過剰の 酸塩化物、または溶媒としてのジメチルスルフィド中の触媒量または化学量論的 量の臭化銅・ジメチルスルフィド複合体、またはその変種を含む、直接反応させ ることができる。利用可能な他の方法には、Grignard試薬からカドミウム試薬へ の変換、CarsonおよびProut(Org.Syn.Col.、第3巻、(1955)601ペー ジ)の手順に従った結合、またはFiandanese他(Tetrahedron Lett.、(198 4)4805ページ)に従ってFe(acac)3を媒介として行われる結合、ま たはマンガン(II)触媒を媒介とする結合(CahiezおよびLaboue、Tetrahedron Lett.、第33巻(31)号、(1992)4437ページ)が含まれる。 表3のエーテルおよびチオエーテル結合は、アセトン、ジメチルホルムアミド 、またはジメチルスルホキシドなどの極性非プロトン性溶媒中で、炭酸カリウム 、水素化ナトリウム、またはカリウムt−ブトキシドなどの塩基の存在下、周囲 温度から使用中の溶媒の還流点までの範囲の温度で調製することができる。 表3のチオエーテルは、表4のスルホキシド類似体およびスルホン類似体を調 製するための好都合な出発物質として働く。湿潤アルミナとオキソンを組み合わ せると、チオエーテルを酸化してスルホキシドを得るための信頼できる試薬が得 られ、一方m−クロロ過安息香酸による酸化ではスルホンが得られる。 スキームVII:Z=−C(O)−または−SO2−である類似体の調製 スキーム1に概略的に示した化学反応を使用することによって、Z=−C(O) −または−SO2−である類似体を調製するのに適した構造式1の環状尿素前駆 物質を合成することができる。スキームVIIの手法は、N−ヒドラジノ−アル キルブロミドをアニリン誘導体のアルキル化剤として使用する。次いで、Greene およびwuttsによって規定された方法に従ってアルキル化生成物から保護基を除 去し、結果として得られるジアミンをホスゲンまたはその相当物の1つで処理す ることによってこの生成物を閉環する。この結果得られた環状尿素は、ジメチル ホルミアミド、ジメチルスルホキシド、またはトルエンなどの非プロトン性溶媒 中で水素化ナトリウム、カリウムt−ブトキシドなどの強塩基で処理することが できる。A−Bの酸塩化物またはスルホニルクロリドを用いて、−78℃から溶 媒の還流点までの範囲の温度でこの混合物をクエンチする。スキームVIII: Z=CNである環状尿素前駆物質を式1に変換するPinner法 スキームIからVIIで調製された構造式1の環状尿素前駆物質を最終的に構 造式1への変換する方法をスキームVIIIに概略的に示す。この好ましい方法 は最初、PinnerおよびKleinにより記載され(Ber,、第10巻、1889ページ( 1877)、最近の文献についてはDecroix、J.Chem.Res.、134ページ(197 8)を参照されたい)。この方法では、無水アルコール、あるいはアルコール1当 量以上とクロル炭化水素などの無水非プロトン性共溶媒(co-solvent)または選 択されたアルコールの酢酸エステル(すなわち、メチルアルコールでは酢酸メチ ル)との混合物にニトリルを溶解させる。通常、この混合物を周囲温度よりも低 い温度に冷却し、溶媒が飽和するまで反応混合物に徐々に乾燥塩化水素ガスを添 加する。この飽和溶液を周囲温度以下で密閉して撹拌して、イミダート中間体を 形成し、これを分離して同定する。次いで、イミダートを乾燥アルコール溶媒に 溶解させ、気 体の形態の過剰のアンモニア、標準化アンモニア/アルコール溶液、固体酢酸ア ンモニウムまたは炭酸アンモニウムを添加する。この粗化合物を逆相HPLCま たは再結晶化によって精製して、構造式1で定義された環状尿素を与えると好都 合である。 スキームIXは、構造式IIの5−員アリール縮合例または5員ヘテロアリー ル縮合例を調製するための一般的なルートを概略的に示す。ビアリール(biaryl )アミン中間体の調製は、Louie他(J.Org.Chem.1997、第62巻、1268ペー ジ〜1273ページ)の方法に従って置換アニリンをトリフラートエステルにパ ラジウム触媒下で結合させることによって行うことができる。スキームIX: 式IIの5員環ヘテロアリール縮合例の調製 次いで、アニリン窒素をカルバメートとして保護し、ニトロ基をアミンに還元 することができる。このアミンをZ−A−B基と結合することができる。この場 合、Zはアルデヒドなどのカルボニル基を組み込んでおり、新たに生成されたア ミンを還元的アルキル化する際にこのカルボニル基を反応性パートナーとして用 いることができる。次いで、この結果得られた中間体を、スキームIのルートB に関して説明した技法に従って処理することができる。スキームX: 式IIの6員環アリールまたは6員環ヘテロアリール縮合例の調製 法 構造式IIの6員環アリール縮合または6員環ヘテロアリール縮合例の両方の 異性体をレギオコントロール下で調製するのに用いることのできるステップをス キームXのルートAおよびBに概略的に示す。ルートAにおいて、Louie他によ って開発された化学反応をサリチル酸エステルのトリフラートに適用することに よって、一方のレギオ異性体を得ることができる。この結果得られたビアリール アミンを保護した後、リチウムボロハイドライドまたは他のある種の適合するハ イドライド還元剤によってエステルを還元し、次いで、さらにスキームIのルー トBに概略的に示したようにエステルを処理することができる。 本発明によって意図される構造式IIの代替レギオ異性体は、スキームXのル ートBに従って調製することができる。H2N−Z−A−B基をトリフラートサ リチル酸エステルとパラジウム触媒下で結合させる場合、WolfeおよびBuchwald によって報告された条件(Pd(OAc)2、BiNAP、NaO−t−Bu、トル エン、J.Org.Chem.1997、第62号、1264ページ〜1267 ページ)が最適である。その場合、アミン結合生成物が適切にN−保護され、エ ス テル官能基がベンジルアルコールに還元される。次いで、この中間体をさらに、 スキームIのルートBに概略的に示した方法に従って処理する。スキームXI: 式IIの7員環アリールまたは7員環ヘテロアリール縮合例の調 製法 スキームXIは、構造式IIの7員環アリール縮合または7員環ヘテロアリー ル縮合例の1つのレギオ異性体の前駆物質を調製するために使用されるルートを 表す。出発点は通常、2−シアノ置換したアリールエステルまたはヘテロアリー ルエステルである。これらの化合物のリチウムアルミニウムハイドライド還元に よって、対応するアミノアルコールが得られ、シリル保護基、好ましくはt−ブ チルジメチルシリル基でこのアミノアルコールを選択的にO−保護することがで きる。次いで、この材料をZ−A−B基によって還元的アルキル化することがで き、この場合、Z−は、アルデヒドやケトンや環状ケトンなどのカルボニル化合 物を含む。本出願人の経験では、この変換を最もうまく行うには、テトラヒドロ フラン溶媒中でナトリウムシアノボロハイドライドと塩化亜鉛の混合物を使用す ることができる。還元的アルキル化の後で、結果として得られた二級アミンを、 ジメチルホルムアミドなどの不活性溶媒中でアリールイソシアナートと反応させ る。次いで、イソシアナート付加生成物からO−脱保護し、クロロホルムまたは ジクロロメタン中の塩化メタンスルホニルとトリエチルアミンの混合物を用いて 、ベンジルアルコールを塩化ベンジルに転換することができる。次いで、ジメチ ルホルムアミド中の水素化ナトリウムを用いて、0℃で、塩化ベンジルを閉環し 構造式IIの7員環前駆物質を得る。スキームXII: 式IIの7員環アリールまたは7員環ヘテロアリール縮合例の 代替レギオ異性体への前駆物質の調製法 構造式IIの7員環アリール縮合例または7員環ヘテロアリール縮合例の代替 レギオ異性体を得るためのルートをスキームXIIに示す。ルートAでは、Loui e他の手順に従ってフェネチルニトロトリフラートをアニリン類似体とパラジウ ム触媒下で結合させることができる。次いで、結合生成物を、通常はカルバメー トまたはアミドとしてN−保護し、次いで、接触水素化により、あるいは水性溶 媒またはアルコール溶媒中の塩化スズ(II)を用いてニトロ基をアミンに還元す る。次いで、Z−にカルボニル官能基が組み込まれたZ−A−B基を、前述の条 件での一級アミン官能基を用いた還元的アルキル化のパートナーとして使用する ことができる。次いで、この中間体をスキームIのルートBで説明した化学反応 にかけ、構造式IIの化合物を得る。ルートBは、WolfeおよひBuchwaldによっ て推奨された条件の下での、保護されたフェネエチルアルコールトリフラートと 、Z−A−B基を含むアミンとの結合を表す。次いで、この生成物を適切なカル バメートまたはアミンとしてN−保護し、次いでスキームIのルートBで説明し た化学反応によって処理する。 本発明の他の特徴は、以下の例示的な実施態様における説明において明らかに なろう。これらの実施態様は、本発明を例示するためのものであり、本発明の制 限を意図するものではない。実施例 以下に、本発明による代表的な化合物の合成について、具体的ではあるが非制 限的な以下の例を参照して詳しく説明する。 これらの例で使用される略語は以下のように定義される。「℃」は摂氏温度を 表す。「d」は二重線を表す。「dd」は二重線の二重線を表す。「DAST」 は三フッ化ジエチルアミノイオウを表す。「eq」は当量を表す。「g」はグラ ムを表す。「mg」はミリグラムを表す。「mL」はミリリットルを表す。「H 」は水素を表す。「hr」は時間を表す。「m」は多重線を表す。「M」はモル を表す。「min」は分を表す。「MHz」はメガヘルツを表す。「MS」は質 量スペクトルを表す。「nmr」または「NMR」は核磁気共鳴スペクトルを表 す。「t」はトリプレットを表す。「TLC」は薄層クロマトグラフィを表す。 実施例1 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)シク ロペンチル尿素の調製 4−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1−ベンジルピペリジン:4−アミノ−1 −ベンジルピペリジン(1.0g、5.3mmol、1.1mL)およびブロモ エタノール(0.662g、5.3mmol、0.375mL)をN2雰囲気下 で周囲温度で18時間攪拌した。この材料を次のステップで直接使用した(1. 82g)。LRMS(M+H)+m/z 235。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(1−ベン ジルピペリジン−4−イル)尿素:4−(2−ヒドロキシエチル)−アミノ−1− ベンジルピペリジン(1.82g)とトリエチルアミン(0.789g、7.8 mmol)の攪拌DMF(50mL)溶液に3−シアノフェニルイソシアネート(1 .12g、7.8mmol)を添加した。この混合物をN2雰囲気下で60℃で1 8時間加熱した。この反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、MgSO4で 乾燥させ、濾過および濃縮して所望の生成物、N−(3−シアノフェニル)−N' −(2−ヒドロキシエチル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)尿素( 2.04g、5.3mmol)を得た。LRMS(M+H)+m/z 379。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)シクロ ペンチル尿素:−10℃でN−(3−シアノフェニル)−N’−(2−ヒドロキシ エチル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)尿素(2.04g、5.3 mmol)のクロロホルム撹拌溶液に数滴のピリジンを添加し、その後で塩化チ オニル(0.702g、5.9mmol)を添加した。この混合物を2時間攪拌し 、次いで1時間にわたって還流しながら加熱した。混合物を真空中で濃縮し、エ タノール(50mL)に溶解させ、水酸化カリウム(10%)のエタノール溶液(1 5mL)を添加し2時間還流させた。混合物を冷却し、次いで蒸発させ、酢酸エ チルに溶解させ、水およびブラインで洗浄し、次いで乾燥させた(MgSO4)。 溶媒を除去した後、酢酸エチルを溶離液として使用してシリカゲルクロマトグラ フィによって残渣を精製した。0.59gのN−(3−シアノフェニル)−N’− (1−ベンジルピペリジン−4−イル)シクロペンチル尿素が得られた。 LRMS(M+H)+m/z 361。 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)シク ロペンチル0尿素:N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジ ン−4−イル)シクロペンチル尿素(56mg)の攪拌無水メタノール溶液(10m l)を0℃に冷却し、乾燥塩化水素ガスで飽和させた。この混合物の容器に密に 栓をして、周囲温度で18時間攪拌した。この溶液を蒸発乾燥させ、イミダート 塩を18時間にわたってポンプ排気することによって残留塩化水素ガスを除去し た。イミダートを無水メタノール(10ml)に溶解させ酢酸アンモニウ ム(100mg)を添加した。この混合物を周囲温度で24時間攪拌し、次いで 蒸発させて55mgの粗生成物を得た。逆相HPLCによってこの材料を精製す ることにより、26mgのN−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−ベンジル ピペリジン−4−イル)シクロペンチル尿素がビストリフルオロ酢酸塩として得 られた。HRMS計算値378.229386、実測値378.229774。 実施例2 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)シク ロヘキシル尿素の調製 4−(3−ヒドロキシプロピル)アミノ−1−ベンジルピペリジン:この材料は、 2−ブロモエタノールでなく3−ブロモプロパノールを使用して、材料自体の下 級同族体4−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1−ベンジルピペリジンと同様に 調製された。 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)シク ロヘキル−尿素:この材料は、N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−ベン ジルピペリジン−4−イル)シクロペンチル尿素の合成で使用したのと同じルー トによって4−(3−ヒドロキシプロピル)−アミノ−1−ベンジルピペリジンか ら調製された。逆相HPLCによる精製の後で、26mgの所望の生成物がビス トリフルオロ酢酸塩として得られた。 実施例3 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(4−アミジノフェニル)シクロ ヘプチル尿素の調製 N−(3−シアノフェニル)−N’−(4−シアノフェニル)尿素:m−シアノアニ リン(0.5g、3.38mmol)およびp−シアノフェニルイソシアネート( 0.49g、3.38mmol)をジメチルホルムアミド(8ml)およびトリエ チルアミン(1ml)に溶解させた。この反応物を窒素雰囲気下で周囲温度で24 時間攪拌した。反応物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。この有機層を水(3 ×)、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮して無定形固体を得た。 エチルエーテルを用いてこの固体を粉砕し結晶性白色固体を得た。この固体を濾 過しエーテルで洗浄し、N−(3−シアノフェニル)−N’−(4−シアノフェニ ル)尿素を白色粉末(0.92g、mp183〜185℃)として得た。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(4−シアノフェニル)シクロヘプチル尿素: N−(3−シアノフェニル)−N’−(4−シアノフェニル)尿素(0.25g、0 .95mmol)をDMF(2ml)に溶解させ、窒素雰囲気下で、ジメチルホル ムアミド(25ml)中の水素化ナトリウム(0.80g、2.0mmol、ヘキ サン洗浄して鉱油を除去してある)の冷却スラリーに添加した。15分間攪拌し た後、1,4−ジブロモブタン(0.25g、0.95mmol)を徐々に添加し た。この反応物を0℃で1時間攪拌し、次いで75℃で3時間暖めた。反応物に 追加の水素化ナトリウムを添加し、反応物をさらに6時間にわたって75℃に加 熱した。反応物を周囲温度に冷却し、1N HClに注ぎ込み、酢酸エチルで抽 出した。この有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮 して粘性オイルを得た。95:5の塩化メチレン:酢酸エチルを溶離液としてシ リカゲル上でのフラッシュ・クロマトグラフィによってこのオイルを精製し、N −(3−シアノフェニル)−N’−(4−シアノフェニル)シクロヘプチル尿素をオ イルとして 得た(0.075gm、0.24mmol)。 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(4−アミジノフェニル)シクロヘプチル尿 素:窒素雰囲気下で、N−(3−シアノフェニル)−N’−(4−シアノフェニル) シクロヘプチル−尿素(0.065g、0.21mmol)の氷冷した無水エタノ ール溶液(5ml)に、窒素雰囲気下で15分間乾燥塩化水素ガスを通気した。こ の反応物の容器に栓をして、周囲温度に暖め、一晩攪拌した。反応物を真空中で 濃縮し白色無定形固体を得た。この固体を無水エタノール(5ml)に溶解させ、 炭酸アンモニア(0.118g、1.23mmol)を添加した。この反応物を窒 素雰囲気下で周囲温度で一晩中攪拌した。この反応混合物を真空中で濃縮し白色 固体を得た。溶媒混合物A(アセトニトリル:水:TFA 80:20:0.3) および溶媒混合物B(水:TFA 99.7:0.3)を溶離液として、A:Bが 3:97から始まり20分後に70:30に変化する勾配を使用して、Vydec(登 録商標)C−18カラム上でのHPLCによってこの生成物を精製した。主要な 分画を濃縮し、N−(3−アミジノフェニル)−N’−(4−アミジノフェニル)シ クロヘプチル尿素を白色固体(mp204〜206℃)として得た。 実施例4 N−(3−アミジノフェニル)N’−((4−アミジノフェニル)メチル) シクロヘプチル尿素の調製 N−(3−シアノフェニル)−N’−((4−シアノフェニル)メチル)尿素:ジメチ ルホルムアミド(30ml)中のm−シアノフェニルイソシアネート(2.0g、 13.9mmol)およびトリエチルアミン(3.09g、30.5mmol)を 0℃に冷却し、ジメチルホルムアミド(10ml)中のp−シアノベンジルアミ ン塩酸(2.3g、13.9mmol)を一滴ずつ添加した。反応物を周囲温度に 加熱して融解し、18時間攪拌した。反応物を水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出 した。この酢酸エチル抽出物を1N HClおよびブラインで洗浄し、乾燥させ (Na2SO4)蒸発させた。1:1のヘキサン:酢酸エチルを溶離液としてシリ カゲル上でのフラッシュ・クロマトグラフィによってこの粗生成物を精製し、0 .54gの純粋なN−(3−シアノフェニル)−N’−((4−シアノフェニル)メ チル)尿素を得た。LRMS(M+H)+m/z 294。 N−(3−シアノフェニル)−N’−((4−シアノフェニル)メチル)シクロヘプチ ル尿素:周囲温度でジメチルホルムアミド(45ml)中の水素化ナトリウム(0 .29gの60%鉱油懸濁液、7.28mmol)懸濁液に、N−(3−シアノ フェニル)−N’−((4−シアノフェニル)−メチル)尿素(0.67g、2.43 mmol)のジメチルホルムアミド溶液(5ml)を添加した。この混合物を30 分間攪拌し、その後でジメチルホルムアミド(10ml)中の1,4−ジブロモブ タン(1.05g、4.85mmol)を20分かけて添加した。次いで、この反 応物を70℃で1時間加熱した後、薄層クロマトグラフィ(1:2 ヘキサン: 酢酸エチル)によって分析したところ、すべての出発物質の尿素が消費されてい ることがわかった。冷却した反応混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチル(3×)で抽出 した。この抽出物を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで乾燥させ(N a2SO4)、そして蒸発させた。1:1のヘキサン:酢酸エチルを溶離液として 用いたシリカゲル・カラム上でのフラッシュ・クロマトグラフィによってこの粗 生成物を精製した。0.47gの純粋なN−(3−シアノフェニル)−N’−((4 −シアノフェニル)メチル)シクロヘプチル尿素が得られた。LRMS:(M+H)+ m/z 331。 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((4−アミジノフェニル)メチル)シクロヘ プチル−尿素:N−(3−シアノフェニル)−N’−((4−シアノフェニル)メチ ル)シクロヘプチル尿素(0.47g、1.42mmol)を無水クロロホルム(2 5ml)と無水メタノール(10ml)の混合物に溶解させた。この溶液を0℃ に冷却し、この溶液に乾燥塩化水素ガスを徐々に飽和させた。反応容器にかたく 栓をし、この容器を冷蔵庫内に18時間貯蔵した。溶媒を真空除去し、0.59 gのイミダートを塩酸塩として得た。LRMS:(M+H)+m/z 396。 上記で調製したイミダート(0.59g)を炭酸アンモニウム(0.72g、7 .49mmol)と共に無水メタノール(25ml)中で撹拌した。72時間後に 、溶媒を真空中で除去し、残渣を水に溶解させた。この水溶液をエチルエーテル (3×)で洗浄し、次いで凍結乾燥によって水を除去した。溶媒混合物A(水:T FA99.5:0.5)および溶媒混合物B(アセトニトリル:TFA 99.5 :0.5)を溶離液として、最初にAが100%であり50分後にBが100% になる勾配を使用して、Vydec(登録商標)C−18カラム上でのHPLCによっ てこの生成物を精製した。純粋なN−(3−アミジノフェニル)−N’−((4−ア ミジノフェニル)メチル)シクロヘプチル尿素を含む分画を収集し凍結乾燥させて 0.027gの材料を得た。HRMS(M+H)+計算値365.208985、 実測値365.209496. 実施例5 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−アミジノピペリジン−4−イル) シクロヘプチル尿素の調製 N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)尿素: m−シアノフェニルイソシアネート(1.0g、6.94mmol)を窒素雰囲気 下でジメチルホルムアミド(15ml)およびトリエチルアミン(2ml)に溶解さ せ、4−アミノ−1−ベンジル−ピペリジン(1.32g、6.94mmol)を 徐々に添加した。この反応物を周囲温度で1時間攪拌し、次いで70℃で2時間 攪拌した。反応物を周囲温度に冷却させ、水および酢酸エチル間に分配した。こ の有機層を水(2×)およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、そして濃 縮して白色無定形固体を得た。エチルエーテルを用いてこの固体を粉砕し白色粉 末を得た。この固体を濾過し、エチルエーテルで洗浄し、乾燥させてN−(3− シ アノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)シクロペンチル尿 素を白色粉末(1.7g、74%、mp165〜166℃)として得た。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)シクロ ヘプチル尿素:N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン− 4−イル)尿素(0.5g、1.49mmol)をDMF(25ml)に溶解させ、窒 素雰囲気下で、1,4−ジブロモブタン(0.33g、1.49mmol)を添加 した。この反応物を70℃に加熱し、水素化ナトリウム(0.131gm、3. 3mmol)を少しずつ20分かけて添加した。反応物を4時間加熱し、次いで 周囲温度に冷却させた。冷却後、反応物を水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した 。この有機層を水(2×)およびブラインで洗浄し、次いで乾燥させ(MgSO4) 、濃縮して粘性オイルを得た。40:60の塩化メチレン:酢酸エチルを溶離液 としてシリカゲルのフラッシュ・クロマトグラフィによってこの粗生成物オイル を精製し、N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4− イル)シクロヘプチル尿素をオイルとして得た(0.37g、64%)。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 :N−(3−シアノフェニル)−N’−(l−ベンジルピペリジン−4−イル)シク ロヘプチル尿素(0.1g、0.26mmol)をエタノール(10ml)およびシ クロエタン(2ml)に溶解させた。水酸化パラジウム触媒(0.05g)を添加し 、反応物を窒素雰囲気下で還流させながら加熱した。30分後、反応物を周囲温度 に冷却させ、濾過し濃縮して粘性オイルを得た。3%トリエチルアミンを添加し た、85:15の塩化メチレン:メタノール溶離液としてシリカゲル上でのフラ ッシュ・クロマトグラフィによってこの粗生成物を精製した。この生成物、すな わち、N−(3−シアノフェニル)−N’−(ピペリジン−4−イル)シクロヘプチ ル尿素を濃縮し、オイルを得、これをエチルエーテルから結晶化した(0.05 g、48%、mp157℃〜158℃)。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−アミジノピペリジン−4−イル)シクロ ヘプチル尿素:N−(3−シアノフェニル)−N’−(ピペリジン−4−イル)シク ロヘプチル尿素(0.05g、0.126mmol)をピリジン(2ml)に溶解さ せ、窒素雰囲気下で3,5−ジメチルピラゾール−1−カルボキシアミジン(0 .037g、0.188mmol)を添加した。この反応物を6時間にわたって 110℃に加熱し、次いで冷却させ、濃縮して粘性アンバーオイルを得た。溶媒 混合物A(アセトニトリル:水:TFA 80:20:0.3)および溶媒混合物 B(水:TFA 99.7:0.3)を溶離液として、A:Bが3:97から始ま り15分後にA:Bが70:30に変化する勾配を使用して、Vydec(登録商標) C−18カラム上でのHPLCによってこの生成物を精製した。13.8分で溶 離された生成物を濃縮し、N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−アミジノピ ペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素を無定形固体(0.036g)として得 た。LRMS(M+H)+m/z 341。 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−アミジノピベリジン−4−イル)シク ロヘプチル尿素:N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−アミジノピペリジン −4−イル)シクロヘプチル尿素(0.03g、0.075mmol)の氷冷した 無水エタノール溶液(5ml)中に、15分間乾燥塩化水素ガスを吹き込んだ。こ の反応物の容器に栓をして、周囲温度に暖め、24時間攪拌した。反応物を濃縮 し粘性残渣を得て、この残渣を無水エタノールに溶解させ、炭酸アンモニウム( 0.06g、0.63mmol)を添加した。この反応物を周囲温度で一晩中攪 拌し、次いで真空中で濃縮した。この粗生成物では、所望の生成物と出発物質と の比が 約1:2であった。溶媒混合物A(アセトニトリル:水:TFA 80:20: 0.3)および溶媒混合物B(水:TFA 99.7:0.3)を溶離液として、 A:Bが3:97から始まり20分後にA:Bが70:30に変化する勾配を使 用して、Vydec(登録商標)C−18カラム上でのHPLCによって、純粋なN−( 3−アミジノフェニル)−N’−(1−アミジノピペリジン−4−イル)シクロヘ プチル尿素を分離し、2つの主要な分画を得た。一方の分画は、N−(3−アミ ジノフェニル)−N’−(1−アミジノピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿 素、すなわち、13.3分で溶離された所望の生成物であった(8.2mg)。 第2の分画は、18.1分で溶離され、出発物質N−(3−シアノフェニル)− N’−(1−アミジノピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素であった(16 .6mg)。 実施例6 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4−イル) シクロヘプチル尿素の調製 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)シク ロヘプチル尿素:N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン −4−イル)シクロヘプチル尿素(0.03g、0.077mmol)の氷冷した 無水エタノール溶液(10ml)中に、窒素雰囲気下で15分間乾燥塩化水素ガス を吹き込んだ。この反応生成物の容器に栓をして、周囲温度に暖め、24時間攪 拌した。反応生成物を濃縮し固体を得て、この固体を無水エタノール(5ml) に溶解させ、炭酸アンモニウム(0.023g、0.23mmol)を添加した。 この反応混合物を周囲温度で一晩中攪拌し、次いで真空中で濃縮した。溶媒混合 物A(アセトニトリル:水:TFA 80:20:0.3)および溶媒混合物B( 水:TFA 99.7:0.3)を溶離液として、A:Bが3:97から始まり 15分後にA:Bが70:30に変化する勾配を使用した、Vydec(登録商標)C −18カラム上でのHPLCによって、N−(3−アミジノフェニル)−N’−( 1−ベンジルピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素を精製した。15分で 溶離した主要な分画を濃縮し、N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−ベン ジルピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素を無定形固体として得た。 実施例7 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−α−フェネチル)ピペリジン−4 −イルシクロヘプチル尿素の調製 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−α−フェネチル)ピペリジン−4−イ ル)シクロヘプチル尿素:4−アミノ−1−ベンジルピペリジンではなく4−ア ミノ−1−(a−フェネチル)ピペリジンを出発材料として使用して、N−(3− アミジノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)シクロヘプチ ル尿素の調製と同様な方法によって、N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1 −(α−フェネチル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素を調製した。 実施例8 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(フェニルメタン)スルホルピ ペリジン−4−イル)クロヘプチル尿素の調製 N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−(t−ブトキシカルボニル)ピペリジン −4−イル)尿素:ジメチルホルムアミド(230ml)に溶かした4−アミノ− N−(t−ブトキシカルボニル)ピペリジン(0.133mol、30.5g、Mac h,R.H.他、J.Med.Chem.(1993)第36巻(23)号、3707ページ〜372 0ページの方法によって調製された)およびトリエチルアミン(1.5当量、0. 2mol、20.2g、27.8ml)の混合物を0℃に冷却し、ジメチルホル ムアミド(70ml)中のm−シアノフェニルイソシアネート(1.1当量、0. 146mmol、21.1g)を一滴ずつ添加した。この反応生成物を周囲温度 で18時間攪拌した。反応生成物を水に注ぎ込み、酢酸エチル(3×)で抽出した 。酢酸エチル抽出物を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで乾燥させ( Na2SO4)、蒸発させて43.56gの粗生成物を得た。2:1のヘキサン: 酢酸エチル(6L)、次いで1:1のヘキサン:酢酸エチルを溶離液としてシリカ ・ゲル(1.2kg)上でのフラッシュ・クロマトグラフィによって、純粋なN− (3−シアノフェニル)−N’−1−(t−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4− イル)尿素を分離し、800mL分画として収集した。分画9〜14に純粋な生 成物が含まれ、収量は21.69gであった。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−(t−ブトキシカルボニル)ピペリジン −4−イル)シクロヘプチル尿素:水素化ナトリウム(2.44gの60%鉱油懸 濁液、60.9mmol)とジメチルホルムアミド(350ml)の混合物を周囲 温度で5分間攪拌し、次いでジメチルホルムアミド(30ml)に溶かしたN−( 3−シアノフェニル)−N’−(1−(t−ブトキシカルボニル)−ピペリジン−4 −イル)尿素(7.0g、20.3mmol)を一滴ずつ添加した。この混合物を 周囲温度で30分間攪拌し、その後ガス放出が停止した。ジメチルホルムアミド (20ml)中の1,4−ジブロモブタン(8.79g、40.6mmol)を25 分か けて徐々に添加した。アルキル化剤を添加した後で、反応混合物を70℃〜80 ℃で3時間加熱し、次いで周囲温度で18時間攪拌した。反応混合物を水(1L) に注ぎ、酢酸エチル(4×250ml)で抽出した。酢酸エチル抽出物をブライン (6×)で洗浄し、次いで乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて10.58gの粗生 成物を得た。2:1のヘキサン:酢酸エチルを溶離液としてシリカゲル・カラム (600g)上での中速クロマトグラフィによって、純粋なN−(3−シアノフェ ニル)−N’−(1−(t−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル)シクロヘ プチル尿素を分離し、3.20gの純粋な生成物を得た。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 :N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−(t−ブトキシカルボニル)ピペリジ ン−4−イル)シクロヘプチル尿素(3.2g、7.76mmol)をジクロロメ タン(40ml)およびトリフルオロ酢酸(40ml)中で周囲温度で1.5時間攪 拌した。反応混合物を蒸発させ、残渣を水に溶解した。水酸化ナトリウム水溶液 (50%)を一滴ずつ添加することによって水性懸濁液を塩基性にした(pH11) 。酢酸エチル(2×)を用いて塩基性水性懸濁液の抽出を行い、酢酸エチル抽出物 をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させてN−(3−シアノフェ ニル)−N’−(ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素(2.17g、7.2 8mmol、94%)を得た。このサンプルは、実施例5で調製したN−(3−シ アノフェニル)−N’−(ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素とすべての 点で同じであった。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−((フェニル)メタン)スルホニル)ピペリ ジン−4−イル)シクロヘプチル尿素: トリエチルアミン(7.64mmol、 0.77g、1.1ml)を添加したテトラヒドロフラン(100ml)中のN−( 3−シアノフェニル)−N’−(ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素(2. 07g、6.95mmol)を0℃に冷却し、テトラヒドロフラン(60ml)中 のα−トルエンスルホニルクロリド(1.46g、7.64mmol)を一滴ずつ 添加した。この反応生成物を周囲温度に冷却し、18時間攪拌した。溶媒を真 空中で除去し、残渣を水と5:1酢酸エチル:アセトンとの間で分配した。この 有機層を1N HClおよび1N NaOHで洗浄し、次いでブラインで洗浄し た。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、蒸発させて2.63gの粗生成物を得た。 シリカゲル・カラム(350g)上での中圧液体クロマトグラフィによる精製によ って、N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−((フェニル)メタン)−スルホニ ル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素(1.81g、4.0mmol、 58%、mp203℃〜204℃)を得た。HRMS(M+H)+計算値453.1 96038、実測値453.198085. N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((フェニル)メタン)スルホニル)−ピ ペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素:N−(3−シアノフェニル)−N’−( 1−((フェニル)メタン)−スルホニル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿 素(1.15g、2.54mmol)の無水酢酸メチル(300ml)溶液を0℃に 冷却し、無水メタノール(0.81g、25.4mmol、1.02ml)を添加 した。冷却した溶液に乾燥塩化水を飽和させ、次いでこの容器に気密に栓をして 放置し、周囲温度で18時間攪拌させた。分析用の薄層クロマトグラフィ(5% のメタノールクロロホルム溶液)によって、出発物質のニトリルが完全に消費さ れていることがわかった。酢酸メチル溶液をエチルエーテル(1.7L)で希釈し 、次いで冷蔵庫内に18時間にわたって放置し結晶を形成させた。この後で、イ ミダートの沈殿を完了させ、濾過によって中間生成物を塩酸塩として分離した。 固体イミダートを数時間にわたってポンプで排気して、残留HClを除去し、生 成物を水分から保護した。この手順によって、1.27gのイミダート塩酸塩を 得た(2.43mmol、96%、mp131℃〜134℃)。 上記で調製したイミダート(1.27g、2.43mmol)を乾燥メタノール (50ml)に溶解させ、2Nのアンモニアメタノール溶液(24.3mmol、 12.15ml)を添加した。反応生成物の容器に栓をして周囲温度で24時間 攪拌した。この後で、溶媒を真空中で除去し、1.27gの粗生成物を分離した 。主要な汚染物質(約50%)は対応するアミドであった。溶媒混合物A(水:T FA 99. 5:0.5)および溶媒混合物B(アセトニトリル:TFA 99.5:0.5) を溶離液として、最初にAが100%であり50分後にBが100%に変化する 勾配を使用して、Vydec(登録商標)C−18カラム上でのHPLCによってこの 混合物を分離した。所望の生成物N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(( フェニル)メタン)スルホニル)−ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素は3 0分後に溶出し、分再を収集し凍結乾燥した後で、0.30gの純粋な生成物が トリフルオロ酢酸塩(0.5mmol、20%、mp208℃〜209℃)として 得られた。HRMS(M+H)+計算値470.222587、実測値470.2 19813。 以下の実施例9〜12は基本的に、上記で実施例8に関して説明したのと同じ 調製方法によって調整したものである。ただし、共通の中間体N−(3−シアノ フェニル)−N’−(ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素をスルホニル化 またはアシル化した。しかし、それぞれの場合に、トリチルアミンを添加したテ トラヒドロフラン中の適切なスルホニル化剤またはアシル化剤を使用した同じ手 順を用いた。 実施例9 N−(3−アミジノフェニル)N’−(1−ベンゾイルピペリジン−4− イル)シクロヘプチル尿素の調製 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−ベンゾイルピペリジン−4−イル)シ クロヘプチル尿素:この場合、塩化ベンゾイルを用いてN−(3−シアノフェニ ル)−N’−(ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素をアシル化し、その後 で前述のようにアミジンを形成することによって標題化合物を調製した。HRM S(M+H)+計算値421.223966、実測値421.222804。実施例10 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(フェニル)メタン)カルボニル ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素の調製 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((フェニル)メタン)カルボニルピペ リジン−4−イル)シクロヘプチル尿素:この場合、塩化フェニルアセチルを用 いてN−(3−シアノフェニル)−N’−(ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル 尿素をアシル化し、その後で前述のようにアミジンを形成することによって標題 の化合物を調製した。HRMS(M+H)+計算値434.255601、実測値 434.255065。 実施例11 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(フェニル)スルホルピペリジン− 4−イル)シクロヘプチル尿素の調製 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(フェニル)スルホニルピペリジン− 4−イル)シクロヘプチル尿素:この場合、塩化ベンゾイルを用いてN−(3−シ アノフェニル)−N’−(ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素をアシル化 し、その後で前述のようにアミジンを形成することによって標題の化合物を調製 した。HRMS(M+H)+計算値456.206937、実測値456.204 189。 実施例12 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(4−アセトアミドフェニル)スル ホニルピペリジン−4−イル)クロヘプチル尿素の調製 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(4−アセトアミドフェニル)スルホ ニルピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素:この場合、(4−アセ トアミドフェニル)−スルホニルクロリドを用いてN−(3−シアノフェニル)− N’−(ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素をスルホニル化し、その後で 前述のようにアミジンを形成することによって標題の化合物を調製した。HRM S(M+H)+計算値513.228401、実測値513.226577。 実施例13 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(2−アミノフェニル)スルホルピ ペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素の調製 N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−(2−ニトロフェニル)スルホルピペリ ジン−4−イル)シクロヘプチル尿素:テトラヒドロフラン(30ml)およびト リエチルアミン(1.02g、10.06mmol)中のN−(3−シアノフェニ ル)−N’−(ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素(1.5g、5.03m mol)を0℃に冷却した。 (2−ニトロフェニル)スルホニルクロリド(1.3g、5.86mmol)のテト ラヒドロフラン(5ml)溶液を一滴ずつ添加し、この反応生成物を周囲温度で1 8時間攪拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣を酢酸エチルに溶解させた。この エチル酢酸溶液を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで乾燥させ(Na2 SO4)、そして蒸発させた。最初に2:1のヘキサン:酢酸エチル、次いで1: 1のヘキサン:酢酸エチルを溶離液としてシリカ・ゲル上でのフラッシュ・クロ マトグラフィによって、純粋なN−(3−シアノフェニル)−N’−(1−(2−ニ トロフェニル)スルホニルピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素を分離した 。0.71gの標題の化合物が得られた。LRMS(M+H)+m/z 484。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−(2−アミノフェニル)スルホニルピペ リジン−4−イル)シクロヘプチル尿素:エタノール(90ml)および水(10m l)中のN−(3−シアノフェニル)−N’−(1−(2−ニトロフェニル)スルホニ ルピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素(0.71g、1.47mmo l)を亜鉛末(3.2g、48.6mmol)および塩化カルシウム(0.11g、 0.95mmol)と共に攪拌した。この混合物を還流しながら3時間加熱し、C elite(登録商標)パッドを通して高温で濾過し、蒸発させ、0.59gのN−(3 −シアノフェニル)−N’−(1−(2−アミノフェニル)スルホニルピペリジン− 4−イル)シクロヘプチル尿素が得られた。LRMS(M+H)+m/z 454。 N−(3−アニジノフェニル)−N’−(1−(2−アミノフェニル)スルホニルピ ペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素:無水クロロホルム(25ml)および 無水メタノール(10ml)中のN−(3−シアノフェニル)−N’−(1−(2−ア ミノフェニル)スルホニルピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素(0.20 g、0.44mmol)を0℃に冷却し、乾燥塩化水素ガスで飽和させた。この 反応容器にかたく栓をして、周囲温度で18時間攪拌した。溶媒および残留塩化 水素を真空中で除去することによって中間イミダートを塩酸塩(0.23g)とし て得た。LRMS(M+H)+m/z 486。 上記で調製したイミダート(0.23g)および2Nのアンモニアメタノール( 1.5ml)溶液を、かたく栓をしたフラスコ中で周囲温度で18時間攪拌した 。溶媒を除去した後に、所望のアミジンと対応するアミドの混合物を得た。溶媒 混合物A(水:TFA 99.5:0.5)および溶媒混合物B(アセトニトリル :TFA 99.5:0.5)を溶離液として、最初にAが100%であり50 分後にBが100%に変化する勾配を使用して、Vydec(登録商標)C−18カラ ム上でのHPLCによってこの混合物を分離した。38mgの所望の生成物N− (3−アミジノフェニル)−N’−(1−(2−アミノフェニル)スルホニル−ピペ リジン−4−イル)シクロヘプチル尿素を得た。HRMS(M+H)+計算値471 .217836、実測値471.218097。 対応するアミド副生成物N−(3−アミドフェニル)−N’−(1−(2−アミノ フェニル)スルホニル−ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素も分離した( 46 mg)。HRMS(M+H)+計算値472.201852、実測値472.202 530。 以下の実施例14から16は基本的に、上記で実施例13に関して説明したの と同じ調製方法によって調整したものである。ただし、共通中間体N−(3−シ アノフェニル)−N’−(ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素をスルホニ ル化した。しかし、それぞれの場合に、テトラヒドロフランおよびトリエチルア ミンに溶かした適切なスルホニル化剤を使用した同じ手順を使用した。 実施例14 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(3−アミノフェニル)スルホニル ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素の調製 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(3−アミノフェニル)スルホニルピ ペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素:この場合、3−ニトロフェニルスル ホニルクロリドを用いてN−(3−シアノフェニル)−N’−(ピペリジン−4− イル)シクロヘプチル尿素をスルホニル化することによって標題の化合物を調製 した。水性エタノールに溶かした亜鉛末と塩化カルシウムの混合物によってこの 生成物を還元し、その後で前述のようにアミジンを形成し、標題の化合物を得た 。HRMS(M+H)+計算値471.217836、実測値471.21953 2。 実施例15 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(4−アミノフェニル)スルホニル ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素の調製 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(4−アミノフェニル)スルホニルピペ リジン−4−イル)シクロヘプチル尿素:この場合、4−ニトロフェニ ルスルホニルクロリドを用いてN−(3−シアノフェニル)−N’−(ピペリジン −4−イル)シクロヘプチル尿素をスルホニル化することによって標題の化合物 を調製した。水性エタノールに溶かした亜鉛末と塩化カルシウムの混合物によっ てこの生成物を還元し、その後で前述のようにアミジンを形成し、標題の化合物 を得た。HRMS(M+H)+計算値471.217836、実測値471.21 7059。 実施例16 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((2−アミノフェニル)メタン) スルホニル−ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素の調製 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((2−アミノフェニル)メタン)スル ホニル)−ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素:この場合、((2−ニトロ フェニル)メタン)スルホニルクロリドを用いてN−(3−シアノフェニル)−N’ −(ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素をスルホニル化することによって 標題の化合物を調製した。水性エタノールに溶かした亜鉛末と塩化カルシウムの 混合物によってこの生成物を還元し、その後で前述のようにアミジンを形成し、 標題の化合物を得た。HRMS(M+H)+計算値485.233486、実測値 485.235037。 実施例17 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(2−アセトアミドフェニル)メ タン)スルホニルピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素の調製 N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−((2−アミノフェニル)メタン)スルホ ニルーピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素:実施例16に関して説明し たように、N−(3−シアノフェニル)−N’−(ピペリジン−4−イル)シクロヘ プチル尿素をテトラヒドロフランおよびトリエチルアミン中の((2−ニ トロフェニル)メタン)スルホニルクロリドでスルホニル化することによって、こ の材料を調製した。エタノール水溶液中の亜鉛末および塩化カルシウムを用いて ニトロ基を還元することによって、N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−(( 2−アミノフェニル)メタン)スルホニル−ピペリジン−4−イル)シクロヘプチ ル尿素を得た。LRMS(M+H)+m/z 468。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−((2−アセトアミドフェニル)メタン) スルホニルーピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素:クロロホルム(30m l)およびトリエチルアミン(0.13g、1.27mmol)に溶かしたN−(3 −シアノフェニル)−N’−(1−((2−アミノフェニル)メタン)スルホニルピペ リジン−4−イル)シクロヘプチル尿素(0.296g、0.63mmol)を0 ℃に冷却し、塩化アセチル(0.06g,0.76mmol)を添加した。反応物 を周囲温度に暖め、6時間攪拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣を酢酸エチル に溶解させ、1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで乾燥させ(Na2SO4 )、蒸発させた。5%のメタノールクロロホルム溶液を用いたシリカゲル・フラ ッシュ・クロマトグラフィによる精製によって、194mgのN−(3−シアノ フェニル)−N’−(1−((2−アセトアミドフェニル)メタン)スルホニル−ピペ リジン−4−イル)シクロヘプチル尿素を得た。 LRMS(M+H)+m/z 510。 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((2−アセトアミドフェニル)メタン )−スルホニルピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素:無水酢酸メチル(2 5ml)および無水メタノール(10ml)に溶かしたN−(3−シアノフェニル) −N’−(1−((2−(アセトアミドフェニル)メタン)スルホニル−ピペリジン− 4−イル)シクロヘプチル尿素(0.194g、0.38mmol)を0℃に冷却 し、乾燥塩化水素ガスで飽和させた。この反応容器にかたく栓をして、周囲温度 で18時間攪拌した。溶媒および残留塩化水素を真空中で除去することによって 中間イミダートを塩酸塩(0.174g)として得た。 LRMS(M+H)+m/z 542。 上記で調製したイミダート(0.174g)および酢酸アンモニウム(0.15 g)のメタノール(10ml)溶液を周囲温度で18時間攪拌した。溶媒を除去し た後に、所望のアミジンと対応するアミドの混合物を得た。溶媒混合物A(水: TFA 99.5:0.5)および溶媒混合物B(アセトニトリル:TFA 99 .5:0.5)を溶離液として、最初にAが100%であり50分後にBが10 0%に変化する勾配を使用して、Vydec(登録商標)C−18カラム上でのHPL Cによってこの混合物を分離した。9.6mgの所望の生成物N−(3−アミジ ノフェニル)−N’−(1−((2−アセトアミドフェニル)メタン)−スルホニルピ ペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素を得た。HRMS(M+H)+計算値52 7.244051、実測値527.246420。 対応するアミド副生成物N−(3−アミドフェニル)−N’−(1−((2−アセ トアミドフェニル)メタン)−スルホニルピペリジン−4−イル)シクロヘプチル 尿素も分離した(8.5mg)。HRMS(M+H)+計算値528.228066 、実測値528.236184。 実施例18 1−(1−ベンゾイルピペリジン−4−イル)−3−(3−アミジノフェニル) −5−エテニル−2−イミダゾリジノンの調製 1−(1−t−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イル)−3−(3−アミジノ フェニル)−5−エテニル−2−イミダゾリジノン:ジメチルホルムアミドに溶 かしたN−(3−シアノフェニル)−N’−(1−(t−ブトキシカルボニル)−ピ ペリジン−4−イル)尿素(0.50g、1.45mmol)および水素化ナトリ ウム(0.20gの60%鉱油懸濁液、8.3mmol)の混合物を周囲温度で3 0分攪拌し、次いでシス−1,4−ジクロロ−2−ブテン(0.18g、1.4 4mmol)を添加した。この混合物を70℃で4時間加熱し、その後で0.2 gの60%水素化ナトリウムおよび0.04gのシス−1,4−ジクロロ−2− ブテンを添加した。混合物を70℃でさらに2時間加熱し、この間に残りの出発 材料を消費させた。この反応生成物をブライン(50ml)で希釈し、酢酸エチル (3×)で抽出した。この酢酸エチル抽出物をブラインで洗浄し、次いで乾燥させ (Na2SO4)、蒸発させた。2:1のヘキサン:酢酸エチルを溶離液としてシリ カゲル上でのフラッシュ・クロマトグラフィによってこの残渣を精製し、0.2 0gの1−(1−t−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イル)−3−(3−ア ミジノフェニル)−5−エテニル−2−イミダゾリジノンを得た。 LRMS(M+H)+m/z 397。 1−(ピペリジン−4−イル)−3−(3−アミジノフェニル)−5−エテニル−2 −イミダゾリジノン:1−(1−t−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イル) −3−(3−アミジノフェニル)−5−エテニル−2−イミダゾリジノン(1.3 2g、3.3mmol)を1:1のジクロロメタン:トリフルオロ酢酸(30ml )中で4時間攪拌した。この溶媒を真空中で除去し、1.35gの1−(ピペリジ ン−4−イル)−3−(3−アミジノフェニル)−5−エテニル−2−イミダゾニ リジノンをトリフルオロ酢酸塩として得た。 LRMS(M+H)+m/z 297。 1−(1−ベンゾイルピペリジン−4−イル)−3−(3−シアノフェニル)−5− エテニル−2−イミダゾリジノン:テトラヒドロフラン(50ml)およびトリエ チルアミン(136g、13.44mmol)に溶かした1−(ピペリジン−4− イル)−3−(3−アミジノフェニル)−5−エテニル−2−イミダゾリジノン(1 .99g、6.72mmol)の遊離塩基を0℃に冷却し、テトラヒドロフラン( 10ml)に溶かした塩化ベンゾイルを添加した。4時間後に反応生成物が完成 した。溶媒を真空中で除去し、残渣を酢酸エチルに溶解させた。酢酸エチル溶液 を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで乾燥させ(Na2SO4)、蒸発さ せた。シリカゲルと、溶離液としての2:1の酢酸エチルを使用したフラ ッシュ・クロマトグラフィによって、この所望の生成物を分離した。0.63g の1−(1−ベンゾイルピペリジン−4−イル)−3−(3−シアノフェニル)−5 −エテニル−2−イミダゾリジノンを得た。 LRMS(M+H)+m/z 401。 1−(1−ベンゾイルピペリジン−4−イル)−3−(3−アミジノフェニル)−5 −エテニル−2−イミダゾリジノン:4:1の無水クロロホルム:メタノール( 25ml)中の1−(1−ベンゾイルピペリジン−4−イル)−3−(3−シアノフ ェニル)−5−エテニル−2−イミダゾリジノン(0.30g、0.75mmol )を0℃に冷却し、乾燥塩化水素ガスで飽和させた。この反応容器にかたく栓を して、10℃で72時間放置した。溶媒を真空中で除去し、0.33gのイミダ ートを塩酸塩(0.75mmol)として得た。 LRMS(M+H)+m/z 433。 上記で調製したイミダート(0.33g、0.75mmol)を無水メタノール (10ml)に溶解させ、炭酸アンモニウム(0.36g、3.76mmol)を添 加した。この混合物を周囲温度で18時間攪拌し、次いで溶媒を真空中で除去し た。残渣を水(10ml)に溶解させジエチルエーテル(3×)で洗浄した。この水 層を凍結乾燥し、溶媒混合物A(水:TFA 99.5:0.5)および溶媒混合 物B(アセトニトリル:TFA 99.5:0.5)を溶離液として、最初にAが 100%であり50分後にBが100%に変化する勾配を使用して、Vydec(登録 商標)C−18カラム上でのHPLCによってこの粗生成物を精製した。純粋な 1−(1−ベンゾイルピペリジン−4−イル)−3−(3−アミジノフェニル)−5 −エテニル−2−イミダゾリジノンを含む分画を収集し凍結乾燥して0.090 gの生成物を得た。HRMS(M+H)+計算値418.224300、実測値4 18.223792。 以下の実施例19および20は基本的に、上記で実施例18に関して説明した のと同じ調製方法によって調整したものである。ただし、共通の中間体1−(ピ ペリジン−4−イル)−3−(3−アミジノフェニル)−5−エテニル−2−イミ ダゾリジノンをスルホニル化した。しかし、それぞれの場合に、テトラヒドロフ ランおよびトリエチルアミン中の適切なアシル化合物剤およびスルホニル化剤を 使用した同じ手順を使用した。 実施例19 1−(1−((フェニル)メタン)スルホニル)ピペリジン−4−イル)−3−(3 −アミジノフェニル)−5−エテニル−2−イミダゾリジノンの調製 この場合、テトラヒドロフランおよびトリエチルアミンに溶かしたα−トルエ ンスルホニルクロリドを用いて1−(ピペリジン−4−イル)−3−(3−アミジ ノフェニル)−5−エテニル−2−イミダゾリジノンをスルホニル化し、その後 で前述のようにアミジンを形成することによって標題の化合物を調製した。HR MS(M+H)+計算値468.206937、実測値468.204978。 実施例20 1−(1−フェニルスルホニルピペリジン−4−イル)−3−(3−アミジノ フェニル)−5−エテニル−2−イミダゾリジノンの調製 この場合、テトラヒドロフランおよびトリエチルアミンに溶かした塩化フェニ ルスルホニルを用いて1−(ピペリジン−4−イル)−3−(3−アミジノフェニ ル)−5−エテニル−2−イミダゾリジノンをスルホニル化し、その後で前述の ようにアミジンを形成することによって標題の化合物を調製した。HRMS(M +H)+計算値454.191287、実測値454.191418。実施例21 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−((フェニル)メタン)−スルホニル)ピペリ ジン−4−イル)−4−(3−アミジノフェニル)−3H−2,4−ベン ゾジアゼピン−3−オン N−[メチル(2−((t−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)フェニル)]−N −[(N’−カルボ−t−ブトキシ)ピペリジン−4−イル]アミン:水素化リチ ウムアルミニウムとエチルエーテル(200mL)とからなるスラリにメチル−2 −シアノベンゾエート(10g、62.11mmol)のエチルエーテル(300 mL)溶液を一滴ずつ添加した。添加が完了した後、さらにエーテルを添加し(2 00mL)、混合物を還流させながら2時間加熱した。さらに水(7.1mL)、 1Nの水酸化ナトリウム溶液(7.1mL)、および水(21.3mL)を連続的に 慎重に添加することにより、冷却した反応混合物をクエンチした。反応生成物を 濾過し蒸発させて6.96g(50.8mmol)の2−(アミノメチル)ベンジル アルコールを得た。この生成物をそれ以上精製せずに次のステップに移った。 上記の生成物をテトラヒドロフラン(140mL)に溶解させ、0℃に冷却した 。イミダゾール(1.3当量、4.5g、66.04mmol)および塩化t−ブ チルジメチルシリル(1.05当量、8.04g、53.34mmol)をこの混 合物に添加した。この反応混合物を周囲温度で18時間攪拌し、次いで水(50 0mL)で希釈し、エチルエーテル(3×150mL)で抽出した。このエーテル 抽出物を乾燥させ(MgSO4)蒸発させて、10.78g(41mmol)の2−( アミノメチル)ベンジルアルコールのt−ブチルジメチル−シリルエーテルを得 た。 上記で調製したt−ブチルジメチルシリルエーテル(7.77g、29.5m mol)と0℃のメタノールに溶かしたN−(カルボ−t−ブトキシ)ピペリジン −4−オン(5.88g、29.5mmol)との混合物に塩化亜鉛(4.02g、 29.5mmol)を添加し、その後でシアノボロハイドライドナトリウム(2. 04g、32.45mmol)を添加した。この反応生成物を融解して周囲温度 に至らせ、 18時間攪拌した。この後で、TLC(20%のメタノールクロロホルム溶液)に よって、反応が完成したことを判定した。溶媒を減圧蒸留によって除去し、残渣 を酢酸エチルと1Nの塩酸溶液とに分配した。この酢酸エチル層をブラインで洗 浄し、乾燥させ(MgSO4)、次いで蒸発させて11.66g(26.87mmo l)のN−[メチル(2−((t−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)フェニル) ]−N−[(N’−カルボ−t−ブトキシ)ピペリジン−4−イル]アミンを得た 。 N−[メチル(2−(クロロメチル)フェニル)]−N−[(N’−カルボ−t−ブ トキシ)ピペリジン−4−イル]−(3−シアノ)ベンズアミド:11.66g(2 6.87mmol)のN−[メチル(2−((t−ブチルジメチルシリルオキシ)− メチル)フェニル)]−N−[(N’−カルボ−t−ブトキシ)ピペリジン−4−イ ル]アミンと3−シアノフェニルイソシアネート(3.87g、26.87mm ol)とジメチルホルムアミド(100mL)との混合物を周囲温度で24時間攪 拌した。TLC(5%のメタノールクロロホルム溶液)によって、反応が完成した ことを判定し、ブライン(500mL)で希釈した。この懸濁液を酢酸エチル(1 50mL)で抽出を行い、酢酸エチル抽出物をブライン(5×100mL)で洗浄 し、次いで乾燥させ(MgSO4)蒸発させて14.54gの粗生成物を得た。酢 酸エチルとヘキサンの混合物を用いたシリカゲル・カラム400グラムからの溶 離によって、この材料をさらに精製した。溶離液から材料が分離され、11.6 6g(20.17mmol)の純粋なイソシアネート付加生成物を得た。 精製したイソシアネート付加生成物(11.5g、20mmol)のテトラヒド ロフラン溶液(200mL)を固体フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(5. 75g、22mmol)で処理した。反応生成物は30分で完成し(TLC、1: 1のヘキサン:酢酸エチル)、その後で、溶媒を真空中で蒸留によって除去し、 残渣を酢酸エチルと水とに分配した。この酢酸エチル層を乾燥させ(MgSO4) 蒸発させて、開裂された保護基から得られたシリルフルオロまたはシリルオキシ 副生成物で汚染された13.23gのデシリル化ベンジルアルコールを得た。こ の材 料を、定量的収量の所望のベンジルアルコール(20mmol)を含むものと仮定 し、クロロホルム(300mL)に溶解させた。冷却した溶液(0℃)をトリエチル アミン(2.23g、3.1mL、22mmol)で処理し、その後でクロロホル ム(50mL)中の塩化メタンスルホニル(2.29g、1.55mL、20mm ol)を一滴ずつ添加した。この反応生成物を融解し周囲温度に至らせ、18時 間攪拌した。反応生成物を5%硫酸水素ナトリウム溶液(2×150mL)で洗浄 し、次いで乾燥させ、そして蒸発させて10.25gの粗生成物を塩化ベンジル として得た。3:1のヘキサン:酢酸エチルを用いた400gシリカゲル・カラ ムからの溶離によって、この材料の一部(およそ5g)をさらに精製した。純粋な N−[メチル(2−(クロロメチル)フェニル)]−N−[(N’−カルボ−t−ブ トキシ)ピペリジン−4−イル]−(3−シアノ)ベンズアミド(3.1g、6.4 3mmol)を白色固体として溶離液から分離した。mp:165℃〜170℃ 。 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−(ピペリジン−4−イル)−4−(3−シア ノフェニル)−3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オン:純粋なN−[メチ ル(2−(クロロメチル)フェニル)]−N−[(N’−カルボ−t−ブトキシ)ピペ リジン−4−イル]−(3−シアノ)ベンズアミド(3.1g、6.43mmol) をジメチルホルムアミド(30mL)に溶解させ、0℃に冷却し、60%の水素化 ナトリウム鉱油懸濁液(0.52g、12.46mmol)を添加した。2時間後 に0℃で反応が完了し、この反応生成物を水(150mL)で希釈し、酢酸エチル (3×50mL)で抽出した。この酢酸エチル溶液をブライン(5×50mL)で洗 浄し、次いで乾燥させ蒸発させた。この閉環生成物の収量は2.7g(6.05 mmol)であった。この材料は、少量の鉱油で汚染されていたが、それ以上精 製せずに次のステップに移った。 0℃での3時間にわたる、ジオキサン(15mL)中の4N塩化水素を用いた処 理によって、上記で調製した生成物(2.7g、6.05mmol)上のt−ブト キシカルボニル保護基を除去した。反応混合物を窒素ガスでパージし、次いで蒸 発させた。残渣を水(50mL)に溶解させ、エチルエーテル(2×25mL)で洗 浄 した。この水溶液を10%の水酸化ナトリウム溶液で塩基性(pH12)にし、生 成物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。この酢酸エチル溶液を1Nの水酸 化ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、1. 62g(4.68mmol)の1,2,4,5−テトラヒドロ−2−(ピペリジン −4−イル)−4−(3−シアノフェニル)−3H−2,4−ベンゾジアゼピン− 3−オンをmp115.8℃の黄褐色固体として得た。 HRMS:C21234Oの(M+H)+:計算値347.187187、実測値3 47.184824。 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−((フェニル)メタン)−スルホニル)ピペリ ジン−4−イル)−4−(3−シアノフェニル)−3H−2,4−ベンゾジアゼピ ン−3−オン:1,2,4,5−テトラヒドロ−2−(ピペリジン−4−イル)− 4−(3−シアノフェニル)−3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オン(0. 805g、2.33mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を0℃に冷 却し、トリエチルアミン(0.26g、0.36mL、2.6mmol)を添加し た。ベンジルスルホニルクロリド(0.5g、2.6mmol)のテトラヒドロフ ラン溶液(25mL)をこの混合物に一滴ずつ添加した。この反応混合物を融解し 周囲温度に至らせ、24時間攪拌し、TLCによって、反応が完了したことがわ かった(10%のメタノールクロロホルム溶液)。この混合物を蒸発させ、残渣を 水:1N塩化水素溶液の3:1混合物に懸濁させた。この生成物を凝固させ、懸 濁液を濾過し、その結果得られた粉末を空気乾燥させ、0.89gの粗生成物を 得た。2:1のヘキサン:酢酸エチル、次いで1:1のヘキサン:酢酸エチルを 溶離液として、シリカゲル・カラム(80g)を用いたフラッシュ・クロマトグラ フィによって、この材料をさらに精製した。0.41g(0.82mmol)の1 ,2,4,5−テトラヒドロ−2−((フェニル)メタン)−スルホニル)ピペリジ ン−4−イル)−4−(3−シアノフェニル)−3H−2,4−ベンゾジアゼピン −3−オンを溶離液から分離した。mp:205℃〜207℃。 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−((フェニル)メタン)−スルホニル)ピペリ ジン−4−イル)−4−(3−アミジノフェニル)−3H−2,4−ベンゾジアゼ ピン−3−オン:0.41g(0.82mmol)の純粋な1,2,4,5−テト ラヒドロ−2−((フェニル)メタン)−スルホニル)ピペリジン−4−イル)−4( 3−シアノフェニル)−3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オンのクロロホ ルム(10mL)溶液を、乾燥メタノール(10mL)とクロロホルム(50mL)中 に乾燥ガス状塩化水素を飽和させた溶液に−78℃で添加した。この反応容器に かたく栓をして、融解し周囲温度に至らせ、この混合物をこの状態で18時間維 持した。この後で、乾燥窒素ガス流を用いたパージによって反応混合物から過剰 の塩化水素ガスを除去した。次いで、溶液を数時間にわたって蒸発させて蒸気を ポンプで排気し、微量の遊離塩化水素ガスを除去した。この結果得られたイミダ ートは、LMRS:m/z(M+H)+=533により検出された。乾燥クロロホ ルム(20mL)および2.0Mアンモニアのメタノール溶液(5mL、10mm ol)にこの材料を溶解させ、反応容器にかたく栓をして周囲温度で6日間攪拌 した。反応混合物を蒸発させ、アミド副生成物で汚染された約0.45gのアミ ジン生成物を得た。0.05%トリフルオロ酢酸水溶液の水相および0.05% トリフルオロ酢酸アセトニトリル溶液の有機相で溶離させ、HPLCによってこ の混合物を精製した。適切な分画を凍結乾燥させることによって、この生成物、 すなわち、1,2,4,5−テトラヒドロ−2−((フェニル)メタン)−スルホニ ル)ピペリジン−4−イル)−4−(3−アミジノフェニル)−3H−2,4−ベ ンゾジアゼピン−3−オン(0.11g、0.17mmol)をトリフルオロ酢酸 塩として分離した。mp:210℃〜211℃、純度>99.5%(HPLC)、 HRMS:C28315SO3の(M+H)+計算値518.222587、実測値 518.221085。実施例22 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−(チオフェン−2−イル)−スルホニル)ピ ペリジン−4−イル)−4−(3−アミジノフェニル)−3H−2,4− ベンゾジアゼピン−3−オンの製法 実施例21の1,2,4,5−テトラヒドロ−2−((フェニル)メタン)−スル ホニル)ピペリジン−4−イル)−4−(3−シアノフェニル)−3H−2,4−ベ ンゾジアゼピン−3−オンの製法で概略を述べた手順に従って、中間体1,2, 4,5−テトラヒドロ−2−(ピペリジン−4−イル)−4−(3−シアノフェニ ル)−3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オンを(チオフェン−2−イル)ス ルホニルクロリドでスルホニル化した。 上述で調製した中間体から出発することによって、実施例21の1,2,4, 5−テトラヒドロ−2−((フェニル)メタン)−スルホニル)ピペリジン−4−イ ル)−4−(3−アミジノフェニル)−3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オ ンの手順に従いイミダートを経て、表題の化合物が得られた。LRMS:m/z =509、mp=119〜120℃。 実施例23 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−((フェニルメタン)−スルホニル)ピペリジ ン−4−イル)−4−(3−アミジノフェニル)−7,8−ジメトキシ −3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オンの製法 実施例21の1,2,4,5−テトラヒドロ−2−(ピペリジン−4−イル)− 4−(3−シアノフェニル)−3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オンの製法 の手順に従って、3,4−ジメトキシ−6−シアノ安息香酸メチルから中間体1 ,2,4,5−テトラヒドロ−2−(ピペリジン−4−イル)−4−(3−シアノ フェニル)−7,8−ジメトキシ−3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オン を調製した。 実施例21の1,2,4,5−テトラヒドロ−2−((フェニル)メタン)スルホ ニル)ピペリジン−4−イル)−4−(3−シアノフェニル)−3H−2,4−ベン ゾジアゼピン−3−オンの製法で概略を述べた手順に従って、中間体1,2,4 ,5−テトラヒドロ−2−(ピペリジン−4−イル)−4−(3−シアノフェニル) −7,8−ジメトキシ−3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オンをベンジル スルホニルクロリドでスルホニル化した。 上述で調製した中間体から出発することによって、実施例21の1,2,4, 5−テトラヒドロ−2−((フェニル)メタン)−スルホニル)ピペリジン−4−イ ル)−4−(3−アミジノフェニル)−3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オ ンの手順に従いイミダートを経て、表題の化合物が得られた。 HRMS:C303555Sに対する(M+H)+、計算値578.243716 、実測値578.245119。 実施例24 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−(チオフェン−2−イル)−スルホニル)ピ ペリジン−4−イル)−4−(3−アミジノフェニル)−7,8−ジメト キシ−3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オンの製法 実施例21の1,2,4,5−テトラヒドロ−2−(ピペリジン−4−イル)− 4−(3−シアノフェニル)−3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オンの製法 での手順に従って、3,4−ジメトキシ−6−シアノ安息香酸メチルから中間体 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−(ピペリジン−4−イル)−4−(3−シア ノフェニル)−7,8−ジメトキシ−3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オ ンを調製した。 実施例21の1,2,4,5−テトラヒドロ−2−((フェニル)メタン)−スル ホニル)ピペリジン−4−イル)−4−(3−シアノフェニル)−3H−2,4−ベ ンゾジアゼピン−3−オンの製法で概略を述べた手順に従って、中間体1,2, 4,5−テトラヒドロ−2−(ピペリジン−4−イル)−4−(3−シアノフェニ ル)−7, 8−ジメトキシ−3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オンを(チオフェン− 2−イル)スルホニルクロリドでスルホニル化した。 上述で調製した中間体から出発することによって、実施例21の1,2,4, 5−テトラヒドロ−2−((フェニル)メタン)−スルホニル)ピペリジン−4−イ ル)−4−(3−アミジノフェニル)−3H−2,4−ベンゾジアゼピン−3−オ ンの手順に従いイミダートを経て、表題の化合物が得られた。 HRMS:C2731552に対する(M+H)+、計算値570.184488 、実測値570.186900。 実施例25〜55(表7に示す) 実施例25〜55を、前述の実施例8と本質的に同様の調製方法によって調製 した。変更点は、共通の中間体N−(3−シアノフェニル)−N’−(ピペリジン −4−イル)シクロヘプチル尿素のスルホニル化、アルキル化、またはアシル化 だけであった。それぞれの場合に、適切なスルホニルクロリド、塩化スルファモ イル、塩化アルキル、または塩化アシルをテトラヒドロフラン中にトリエチルア ミンと共に使用する、同じ手順を用いた。イミダートの生成後、実施例13に示 すようにメタノール性アンモニアとの反応が行われ、アミジン生成物が得られた 。 例外的なのは実施例28の調製であった。この生成物は、実施例29のアミジ ンを生成する際の副生成物として得られた。メタノール性アンモニア段階の間、 競合する実施例29の脱アシル化により実施例28の生成物が得られた。標準的 分取HPLC精製条件の下、アミジン生成中に得られた混合物をHPLCで精製 することによって、実施例28と29の双方が純粋かつ均質に得られた。実施例56 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((1−((フェニル)−1,1−ジメチル)メ タン)スルホニル)−ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素の製法 表題の化合物を、実施例8で見いだされたN−(3−シアノフェニル)−N’− (1−((フェニル)メタン)スルホニル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿 素から調製した。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(1−((フェニル)メタン)スルホニル)ピペ リジン−4−イル)シクロヘプチル尿素(1.94g、4.29mmol)を溶か したジメチルホルムアミド(25mL)を−10℃まで冷却し、t−ブトキシドカ リウムの1Mテトラヒドロフラン溶液(12.9mL、12.9mmol)を1滴 ずつ添加した。反応物を−10℃で15分間攪拌し、その後、ヨウ化メチル(1 .83g、12.9mmol)を添加した。2時間後TLCにより、反応の終了 を判定した。反応混合物を水(200mL)に注ぎ、その後、酢酸エチル(3×5 0mL)で抽出した。酢酸エチルによる抽出物を水で洗浄し(5×50mL)、乾 燥し(MgSO4)、蒸発させ、N−(3−シアノフェニル)−N’−((1−((フェ ニル)−1,1−ジメチル)メタン)−スルホニル)−ピペリジン−4−イル)シク ロヘプチル尿素0.55gが得られた。LRMS(M+NH4)+m/z=498で あった。 トリエチルアミン(1mL)を含むピリジン(20mL)中のN−(3−シアノフ ェニル)−N’−((1−((フェニル)−1,1−ジメチル)メタン)−スルホニル) −ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素0.55g(1.14mmol)に 対し、ガス状の硫化水素の流れを30分間通気した。反応混合物にきつく栓をし て18時間放置した。次にこの溶液を1N塩酸溶液(250mL)に注ぎ、酢酸エ チルで抽出した(3×50mL)。酢酸エチル溶液を乾燥して蒸発させ、N−(3 −チオアミドフェニル)−N’−((1−((フェニル)−1,1−ジメチル)メタン) −スルホニル)−ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素0.53g(1.0 3mmol)が 得られた。LRMS(M+H)+m/z=515であった。 前述により調製された生成物、N−(3−チオアミドフェニル)−N’−((1− ((フェニル)−1,1−ジメチル)メタン)−スルホニル)−ピペリジン−4−イル )シクロヘプチル尿素0.53g(1.03mmol)を、ヨウ化メチル(10mL )中で2時間撹拌した。次にこの反応を蒸発させ、チオイミダート0.62g(1 .03mmol)が得られた。 チオイミダート(0.62g、1.03mmol)を酢酸アンモニウム(0.4 5g、5.9mmol)と一緒にメタノール(20mL)中で撹拌し、60℃で2 時間加熱した。次にこの反応物を蒸発させ、残渣をジクロロメタン中で撹拌し、 不溶性物質をろ過して除去し、ジクロロメタン溶液を蒸発させて粗製のアミジン 約0.5gが得られた。この物質をHPLCによって精製し(0.05%トリフ ルオロ酢酸水溶液と、トリフルオロ酢酸の0.05%アセトニトリル溶液との混 合物による勾配溶離)、適切な留分を凍結乾燥した後、表題の化合物0.143 gが得られた。HRMS(M+H)+計算値489.253887、実測値498 .252412であった。 実施例57 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(メチル((フェニル−メタン)カルバミ ド)モルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿素の製法 N−ベンジル3−(アミノメチル)モルホリン:N−ベンジル3−(クロロメチル) モルホリン(10g、44.3mmol)をアジ化ナトリウム(8.64g、13 3mmo1)とヨウ化カリウム(0.73g)と共にジメチルホルムアミド(200 mL)中で、100℃で72時間加熱した。反応を水(1L)に注ぎ、酢酸エチル で抽出した(3×150mL)。酢酸エチル層を水で洗浄し(5×150mL)、乾 燥し(MgSO4)、その後蒸発させて物質9.28gが得られた。これを、ヘキ サン:酢酸エチルが3:1の溶液を溶離液として使用したフラッシュ・クロマト グラフィによって、さらに精製した。純粋なアジ化物7.89gが得られた。 前述によって調製された物質をメタノール(300mL)に溶解し、水酸化パラ ジウム触媒(1.0g)を添加した。この混合物を水素ガス雰囲気中で、周囲大気 圧下、2時間撹拌し、そこにおいて、アジ化物群の選択的還元が終了した。この 反応混合物を窒素ガスでパージし、触媒を、セライト・パッドを通してろ別した 。溶媒を除去した後、N−ベンジル3−(アミノメチル)モルホリン5.80g( 28.1mmol)が得られた。LRMS(M+H)+m/z=207。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(メチル(N−メチル(フェニル))モルホリン) −3−イル))シクロヘプチル尿素:N−ベンジル3−(アミノメチル)モルホリン 5.80g(28.1mmol)と3−シアノフェニルイソシアナート(4.46 g、31mmol)との混合物をジメチルホルムアミド(100mL、中で、周囲 温度で18時間撹拌した。反応物を水(500mL)で希釈し、その後酢酸エチル で抽出した(3×100mL)。酢酸エチル溶液を水で洗浄し(5×100mL)、 乾燥させ(MgSO4)、さらに蒸発させて尿素9.49g(27.1mmol)が 得られた。LRMS(M+H)+m/z=351。 水素化ナトリウム(鉱油に溶かした60%懸濁液3.25g、81.3mmo l)をジメチルホルムアミド(450mL)に溶かした混合物に、ジメチルホルム アミド溶液(50mL)として調製した前記尿素9.49g(27.1mmol)を 1滴ずつ添加した。この混合物を30分間撹拌した後、1,4−ジブロモブタン 1.71g(54.2mmol)をジメチルホルムアミド(40mL)に溶かした溶 液をゆっくりと添加した。この反応を70℃で6時間加熱し、その後、水(2L) に注いで酢酸エチルで抽出した(3×250mL)。酢酸エチル抽出物を水で洗浄 し(5×250mL)、乾燥させ(MgSO4)て蒸発させた。残渣を、ヘキサン: 酢酸エチルが2:1の溶液を溶離液として使用したフラッシュ・クロマトグラフ ィによって精製した。N−(3−シアノフェニル)−N’−(メチル(N−メチル( フェニル))モルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿素7.59gが得られた。 LRMS(M+H)+m/z=405。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(メチル(モルホリン−3−イル))シクロヘプ チル尿素:N−(3−シアノフェニル)−N’−(メチル(N−メチル(フェニル)) モルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿素(4.66g、11.55mmol) をジクロロメタン(100mL)に溶かした溶液に、クロロギ酸1−クロロエチル (1.81g、12.7mmol)を溶かしたジクロロメタン(10mL)を添加し た。2時間後、TLCにより反応を終了させた。溶媒を真空中で蒸発させて除去 し、メタノール(60mL)と入れ替えた。混合物を1時間還流し、その後、溶媒 を蒸発させてN−(3−シアノフェニル)−N’−(メチル(モルホリン−3−イル ))シクロヘプチル−尿素3.53gが得られた。 LRMS(M+H)+m/z=315。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(メチル((フェニルメタン)カルバミド)−モ ルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿素:テトラヒドロフラン(30mL)中の N−(3−シアノフェニル)−N’−(メチル(モルホリン−3−イル))シクロヘプ チル尿素1.0g(3.18mmol)にトリエチルアミン(0.68g、6.7 mmol)と共に0℃で、テトラヒドロフラン(10mL)中のフェニルアセチル クロリド(0.54g、3.5mmol)を添加した。混合物を融解して周囲温度 とし、18時間撹拌した。この後、溶媒を真空中で蒸発させて除去し、残渣を、 10.%メタノールのクロロホルム溶液を溶離液として使用するフラッシュ・ク ロマトグラフィにかけて精製した。N−(3−シアノフェニル)−N’−(メチル( (フェニル−メタン)カルバミド)モルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿素1 .17g(2.7mmol)が生成物として得られた。 LRMS(M+H)+m/z=433。 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(メチル((フェニル−メタン)カルバミド) −モルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿素:乾燥クロロホルム(20mL)お よび乾燥メタノール(8mL)中にガス状塩化水素を飽和させた溶液に、−78℃ でN−(3−シアノフェニル)−N’−(メチル((フェニル−メタン)カルバミド) モルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿素1.17g(2.7mmol)を溶 かしたクロロホルム(5mL)溶液を1滴ずつ添加した。この混合物にきつく栓を して融解させ周囲温度にし、18時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、相当す るイミダート1.04gが得られた。LRMS(M+H)+m/z=465。 前述で調製されたイミダートを2Mアンモニアのメタノール溶液(6.72m mol、3.36mL)に溶解させ、そのフラスコに確実に栓をして、混合物を 周囲温度で18時間撹拌した。この後、溶媒を真空中で除去し、残渣(約1.2 g)をHPLC(0.05%トリフルオロ酢酸水溶液と0.05%トリフルオロ 酢酸のアセトニトリル溶液との混合物による勾配溶離)によって精製し、N−(3 −アミジノフェニル)−N’−(メチル((フェニル−メタン)カルバミド)−モルホ リン−3−イル))シクロヘプチル尿素0.12gが得られた。mp49〜53℃ 、HRMS(M+H)+計算値450.250515、実測値450.25181 7。 実施例58 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(メチル((チオフェン−2−イル)スル ホニル)モルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿素の製法 この化合物を、実施例57と同様の方法によって調製した。共通の中間体N− (3−シアノフェニル)−N’−(メチル(モルホリン−3−イル))シクロヘプチル 尿素から出発し、この物質を、前述のアシル化と同様の条件を用いて(チオフェ ン−2−イル)スルホニルクロリドでスルホニル化した。勾配として、ヘキサン :酢酸エチルの比が2:1〜1:2の勾配を使用したフラッシュ・クロマトグラ フィによって精製し、スルホニル化生成物0.75gが得られた。 LRMS(M+H)+m/z=461。 イミダート、そしてひき続いてアミジンN−(3−アミジノフェニル)−N’− (メチル((チオフェン−2−イル)スルホニル)モルホリン−3−イル))シクロヘ プチル尿素が上述のようにして得られた。続いてHPLCによって精製を行い、 表題の化合物0.32gが単離された。mp78〜83℃、HRMS(M+H)+ 計算値478.158273、実測値478.156983であった。 実施例59 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(メチル((フェニル−メタン)スルホニ ル)モルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿素の製法 この化合物を、実施例57と同様の方法によって調製した。共通の中間体N− (3−シアノフェニル)−N’−(メチル(モルホリン−3−イル))シクロヘプチル 尿素から出発し、この物質を、前述のアシル化と同様の条件を用いて(フェニル) メチルスルホニルクロリドでスルホニル化した。ヘキサン:酢酸エチルの比が1 :1〜1:3を勾配として使用したフラッシュ・クロマトグラフィによって精製 し、スルホニル化生成物0.68gが得られた。LRMS(M+H)+m/z=4 69。 イミダート、そして引き続くアミジンN−(3−アミジノフェニル)−N’−( メチル((フェニルメタン)スルホニル)モルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿 素が上述のようにして得られた。HPLCによって精製を行い、表題の化合物0 .102gが単離された。mp45〜53℃、HRMS(M+H)+計算値486 .217502、実測値486.217928であった。 実施例60 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((N−ベンジル)ピペリジン−3−イ ル)シクロヘプチル尿素の製法 N−ベンジル3−アミノピペリジン:N−ベンジル3−ヒドロキシピペリジン塩 酸塩10.0g(44mmol)をトリエチルアミン(9.34g、92.4mm ol)と共に溶かした0℃のクロロホルム(200mL)に、塩化メタンスルホニ ル(5.54g、48.4mmol)を溶かしたクロロホルム(10mL)を1滴ず つ添加した。反応混合物を溶解させて周囲温度にし、72時間撹拌した。この後 、溶媒を真空中で除去し、残渣を酢酸エチル(200mL)に溶解させて水(20 0m L)で洗浄した。この有機溶液を乾燥させ(MgSO4)蒸発させて、メシラート9 .1g(33.8mmol)が得られた。 前述で調製された物質をジメチルホルムアミド(200mL)に溶解させ、10 0℃でアジ化ナトリウム(11g、170mmol)と共に撹拌した。48時間後 TLCにより、反応を終了させた。混合物をブライン(200mL)で希釈し、酢 酸エチルで抽出した(3×100mL)。酢酸エチル抽出物を水で洗浄し(5×1 00mL)、次に乾燥させ蒸発させて、アジ化物6.12gが得られた。 LRMS(M+H)+m/z=217o 水酸化パラジウム触媒(1.0g)を加えたメタノール(250mL)中のアジ化 物(6.12g、28.4mmol)を、水素ガス雰囲気の大気圧下で1時間15 分撹拌した。この後、アジ化物の選択的還元が終了した。反応混合物を窒素ガス でパージし、触媒を、セライト・パッドを通してろ過し、除去した。溶媒を真空 中で蒸留して除去し、N−ベンジル3−アミノピペリジン4.3gが得られた。 LRMS(M+H)+m/z=191。 N−(3−シアノフェニル)−N’−((N−ベンジル)ピペリジン−3−イル)シク ロヘプチル尿素:N−ベンジル3−アミノピペリジン4.3g(22.6mmo l)と3−シアノフェニルイソシアナート(3.58g、24.9mmol)をジ メチルホルムアミド(100mL)に溶かした混合物を、周囲温度で18時間撹拌 した。反応を水(500mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3×150mL) 。有機溶液を水で洗浄し(5×100mL)、乾燥させ蒸発させた。この物質を、 酢酸エチル:ヘキサンの比が1:1〜3:1の勾配を使用したシリカ・ゲルのフ ラッシュ・クロマトグラフィによって精製した。純粋な尿素3.18g(9.5 2mmol)が得られた。LRMS(M+H)+m/z=335。 水素化ナトリウム1.14g(60%懸濁液、28.6mmol)を溶かしたジ メチルホルムアミド(160mL)に、尿素(3.18g、9.52mmol)のジ メ チルホルムアミド(20mL)溶液を添加した。30分後、1,4−ジブロモブタ ン(4.32g、20mmol)を溶かしたジメチルホルムアミド(10mL)を1 滴ずつ添加し、次にその混合物を70℃で3時間加熱した。反応を水(700m L)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3×100mL)。有機溶液を水で洗浄し( 5×100mL)、乾燥させ(MgSO4)蒸発させた。メタノールの5〜10%ク ロロホルム溶液を勾配溶離液として使用したシリカ・ゲルのフラッシュ・クロマ トグラフィによって、残渣を精製した。N−(3−シアノフェニル)−N’−((N −ベンジル)ピペリジン−3−イル)シクロヘプチル尿素3.17gが得られた。 LRMS(M+H)+m/z=389。 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((N−ベンジル)ピペリジン−3−イル)シ クロヘプチル尿素:塩化水素ガスを乾燥メタノール(8mL)と乾燥クロロホルム (15mL)に溶かした−78℃の飽和溶液に、N−(3−シアノフェニル)−N’ −((N−ベンジル)ピペリジン−3−イル)シクロヘプチル−尿素(0.5g、1 .29mmol)のクロロホルム(5mL)溶液を添加した。この反応混合物にき つく栓をして、周囲温度で18時間撹拌した。この後、溶媒を真空中で除去し、 イミダートの塩酸塩0.49gが得られた。 LRMS(M+H)+m/z=422。 前述で調製されたイミダートを2Mアンモニアのメタノール溶液(1.75m L、3.5mmol)に溶解させた。反応容器に確実に栓をして、混合物を周囲 温度で18時間撹拌した。この後、溶媒を真空中で除去し、残渣をHPLC(0 .05%トリフルオロ酢酸水溶液と0.05%トリフルオロ酢酸のアセトニトリ ル溶液との混合物による勾配溶離)によって精製し、純粋なN−(3−アミジノフ ェニル)−N’−((N−ベンジル)ピペリジン−3−イル)シクロヘプチル尿素0 .015gが得られた。HRMS(M+H)+計算値406.260686、実測 値406.259064。実施例61 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((N−ベンジル)スルホニル)−ピペリ ジン−3−イル)シクロヘプチル尿素の製法 N−(3−シアノフェニル)−N’−(ピペリジン−3−イル)シクロヘプチル尿素 :N−(3−シアノフェニル)−N’−((N−ベンジル)ピペリジン−3−イル)シ クロヘプチル−尿素(実施例60で調製された、2.7g、6.98mmol)と クロロギ酸α−クロロエチル(1.09g、7.65mmol)の混合物を周囲温 度で2.5時間撹拌し、そこでTLCにより反応が終了したと判断した。溶媒を 真空中で蒸発させて除去し、メタノール(40mL)と入れ替えた。新しく生成し た全ての中間体がTLCで示されるように消費されるまで、反応を還流加熱した 。溶媒を蒸発させ、N−(3−シアノフェニル)−N’−(ピペリジン−3−イル) シクロヘプチル尿素2.49gが得られた。 LRMS(M+H)+m/z=299。 N−(3−シアノフェニル)−N’−((N−ベンジル)スルホニル)ピペリジン−3 −イル)シクロヘプチル尿素:N−(3−シアノフェニル)−N’−(ピペリジン− 3−イル)シクロヘプチル尿素(1.2g、4.03mmol)とトリエチルアミ ン(0.85g、8.46mmol)を溶かした0℃のテトラヒドロフラン(30 mL)に、塩化ベンジルスルホニル(0.92g、4.83mmol)を溶かした テトラヒドロフラン溶液(10mL)を添加した。反応物を融解させて周囲温度に し、その後18時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、残渣を酢酸エチル(10 0mL)に溶解させた。有機溶液を、1水酸化ナトリウム溶液(100mL)、 1N塩酸(100mL)、および炭酸水素ナトリウムの飽和溶液(100mL)で洗 浄した。溶液を乾燥させ(MgSO4)蒸発させて、N−(3−シアノフェニル)− N’−((N−ベンジル)−スルホニル)ピペリジン−3−イル)シクロヘプチル尿 素0.99g(2.19mmol)が得られた。LRMS(M+H)+m/z=45 3。 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((N−ベンジル)スルホニル)ピペリジン− 3−イル)シクロヘプチル尿素:塩化水素ガスを乾燥クロロホルム(20mL)と メタノール(10mL)に溶かした−78℃の飽和溶液に、N−(3−シアノフェ ニル)−N’−((N−ベンジル)−スルホニル)ピペリジン−3−イル)シクロヘプ チル尿素0.99g(2.19mmol)を溶かしたクロロホルム(5mL)を添加 した。反応容器に確実に栓をし、溶解させて周囲温度にし、18時間撹拌した。 この後、溶媒を真空中で蒸発させて除去し、イミダート1.04gが塩酸塩とし て得られた。LRMS(M+H)+m/z=485。 前述で調製されたイミダートを、2アンモニアのメタノール溶液(3.22 mL、6.44mmol)に溶解させた。反応に確実に栓をし、18時間撹拌し た。溶媒を除去し、HPLC(0.05%トリフルオロ酢酸水溶液と0.05% トリフルオロ酢酸のアセトニトリル溶液との混合物による勾配溶離)で精製した 後、N−(3−アミジノフェニル)−N’−((N−ベンジル)スルホニル)ピペリジ ン−3−イル)シクロヘプチル尿素0.316gが得られた。HRMS(M+H)+ 計算値470.225587、実測値470.221857。 さらに、より遅い溶出ピークとして、アミド副生成物の、N−(3−アミドフ ェニル)−N’−((N−ベンジル)スルホニル)ピペリジン−3−イル)シクロヘプ チル尿素0.066gが単離された。 実施例62 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(N−チオフェン−2−イル)スルホ ニル)ピペリジン−3−イル)シクロヘプチル尿素の製法 この化合物は、実施例61と同様の方法によって調製された。共通の中間体N −(3−シアノフェニル)−N’−(ピペリジン−3−イル)シクロヘプチル尿素か ら出発し、この材料を、前述のスルホニル化と同様の条件を用いて(チオフェン −2−イル)スルホニルクロリドでスルホニル化した。この物質を、ヘキサン: 酢酸エ チルの比が2:1〜1:1を勾配として使用したフラッシュ・クロマトグラフィ によって精製した後、スルホニル化生成物0.87gが得られた。 LRMS(M+H)+m/z=445。 イミダート、そして引き続くアミジンN−(3−アミジノフェニル)−N’−(( N−(チオフェン−2−イル)スルホニル)ピペリジン−3−イル)シクロヘプチル 尿素が前述のようにして得られた。HPLC精製を行った後、表題化合物0.2 34gが単離された。HRMS(M+H)+計算値462.163359、実測値 462.164841であった。 さらに、より遅い溶出ピークとして、アミド副生成物の、N−(3−アミドフ ェニル)−N’−((N−(チオフェン−2−イル)スルホニル)ピペリジン−3−イ ル)シクロヘプチル尿素0.045gが単離された。HRMS(M+H)+計算値 463.147374、実測値463.146300。 実施例63 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(4−(2−スルホアミド−フェニル)フ ェニル)シクロヘプチル尿素の製法 N−(3−シアノフェニル)−N’−(4−ブロモフェニル)シクロヘプチル尿素: テトラヒドロフラン:クロロホルムが1:1の溶液(100mL)中の3−シアノ フェニルイソシアナート(3.76g、26.1mmol)と4−ブロモアニリン (4.5g、26.1mmol)との混合物を撹拌した。周囲温度で72時間の後 、生成物をろ遇によって単離し、ろ液を冷却したクロロホルムで洗浄し、風乾し 、N−(3−シアノフェニル)−N’−(4−ブロモフェニル)尿素6.6g(21 mmol)が得られた。 水素化ナトリウム(60%懸濁液、33.6mmol)1.41gを溶かしたジ メチルホルムアミド(300mL)に、N−(3−シアノフェニル)−N’−(4− ブロ モフェニル)尿素6.6g(21mmol)のジメチルホルムアミド(20mL)溶 液を添加した。30分後、1,4−ジブロモブタン(6.2g、28.6mmo l)を溶かしたジメチルホルムアミド(10mL)を1滴ずつ添加し、その後混合 物を60℃で2時間加熱した後、周囲温度で18時間撹拌した。反応を水(70 0mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3×100mL)。有機溶液を水で洗 浄し(5×100mL)、乾燥(MgSO4)させて蒸発させた。メタノールの5〜 10%クロロホルム溶液の傾斜溶離液を使用し、シリカ・ゲルのフラッシュ・ク ロマトグラフィによって残渣を精製した。N−(3−シアノフェニル)−N’−( 4−ブロモフェニル)シクロヘプチル尿素3.68gが得られた。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(4−(2−((N−t−ブチル)スルホンアミ ド)フェニル)−フェニル)シクロヘプチル尿素:N−(3−シアノフェニル)−N ’−(4−ブロモフェニル)シクロヘプチル尿素(4.0g、10.81mmol) 、2−((N−t−ブチル)スルホンアミド)フェニルボロン酸(3.9g、15. 2mmol)、臭化テトラブチルアンモニウム(0.203g)、および炭酸ナト リウム(2.47g)をベンゼン(170mL)に溶かした混合物を、乾燥窒素ガス で充分にパージした。テトラキス(トリフェニルホスフイン)パラジウム(0)触媒 (0.635g)を添加し、その混合物を窒素雰囲気下で、18時間加熱還流した 。ベンゼン溶液を水(3×100mL)とブライン(100mL)で洗浄した後、乾 燥(MgSO4)させて蒸発させた。粗生成物をn−ブチルクロリドで粉砕し、ろ 過して風乾し、N−(3−シアノフェニル)−N’−(4−(2−((N−t−ブチル )スルホン−アミド)フェニル)−フェニル)シクロヘプチル尿素3.92gが得ら れた。 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(4−(2−スルホンアミドフェニル)フェ ニル)−シクロヘプチル尿素:N−(3−シアノフェニル)−N’−(4−(2−(( N−t−ブチル)スルホン−アミド)フェニル)フェニル)シクロヘプチル−尿素3 .0g(5.98mmol)を乾燥メタノール(40mL)と乾燥クロロホルム(3 00mL)に溶かした溶液を、氷冷しながら塩化水素ガスで飽和させた。この溶 液にしっかりと栓をして、周囲温度で18時間撹拌した。溶媒を蒸発させて除去 し、 残渣をアンモニアの2メタノール溶液(60mmol、30mL)に溶解させた 。この溶液を、確実に栓をした反応容器内で48時間、周囲温度で撹拌した。こ の後、溶媒を真空中で除去し、粗生成物2.28gが得られた。この物質の一部 (0.735g)をHPLC(0.05%トリフルオロ酢酸水溶液と、0.05% トリフルオロ酢酸のアセトニトリル溶液との混合物による勾配溶離)によって精 製し、純粋なN−(3−アミジノフェニル)−N’−(4−(2−スルホンアミドフ ェニル)−フェニル)シクロヘプチル尿素0.396gが得られた。融点163〜 166℃、HRMS(M+H)+計算値464.175637、実測値464.1 77525。 実施例64 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(5−(2−スルホンアミド−フェニル) ピリジン−2−イル)シクロヘプチル尿素の製法 実施例64は、最初の段階で4−ブロモアニリンの代わりに2−アミノ−5− ブロモピリジンを使用する他は、実施例63で用いられた手順と類似する手順に よって調製した。ビストリフルオロ酢酸塩として、N−(3−アミジノフェニル) −N’−(5−(2−スルホンアミド−フェニル)ピリジン−2−イル)シクロヘプ チル尿素0.043gが得られた。融点75〜79℃、HRMS(M+H)+計算 値465.170886、実測値465.170759。 実施例65 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(メチル(4−(2−スルホンアミドフェ ニル)フェニル)シクロヘプチル尿素の製法 N−(3−シアノフェニル)−N’−(メチル(4−ブロモ)フェニル)尿素:4−ブ ロモベンジルアミン(3.81g、20mmol)と3−シアノフェニルイソシア ナート(2.65g、18.4mmol)をジメチルホルムアミド(60mL)に溶 かした混合物を、周囲温度で48時間撹拌した。反応は1N塩酸溶液(200 mL)と酢酸エチル(200mL)との間で分配された。酢酸エチル溶液を水で洗 浄し(5×100mL)、その後、乾燥(MgSO4)させて蒸発させ、N−(3−シ アノフェニル)−N’−(メチル(4−ブロモ)フェニル)尿素5.33gが得られ た。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(メチル(4−ブロモフェニル))シクロヘプチ ル−尿素:水素化ナトリウム1.82g(60%懸濁液、45.3mmol)を溶 かしたジメチルホルムアミド(270mL)に、N−(3−シアノフェニル)−N’ −(メチル(4−ブロモ)フェニル)尿素(4.98g、15.1mmol)のジメチ ルホルムアミド(30mL)溶液を添加した。30分後、1,4−ジブロモブタン (6.52g、30.2mmol)を溶かしたジメチルホルムアミド(10mL)を 1滴ずつ添加した。この混合物を70℃で3時間加熱した後、冷却して周囲温度 にし、48時間撹拌した。反応を水(1L)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(4 ×250mL)。有機溶液を水で洗浄し(5×150mL)、乾燥(MgSO4)させ て蒸発させた。残渣を、1%メタノールのクロロホルム溶液で溶出する、シリカ ・ゲルのフラッシュ・クロマトグラフィによって精製した。N−(3−シアノフ ェニル)−N’−(メチル(4−ブロモフェニル))シクロヘプチル尿素2.3gが 得られた。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(メチル(4−(2−N−t−ブチル)スルホン アミド−フェニル)フェニル))シクロヘプチル尿素:N−(3−シアノフェニル) −N’−(メチル(4−ブロモフェニル))シクロヘプチル尿素(1.24g、3. 2mmol)、2−((N−t−ブチル)スルホンアミド)フェニルボロン酸(1.1 7g、4.5mmol)、臭化テトラブチルアンモニウム(0.06g)、および炭 酸ナトリウム(0.73g)をベンゼン(50mL)と水(5mL)に溶かした混合物 を、乾燥窒素ガスで充分にパージした。テトラキス(トリフェニルホスフイン)パ ラジウム(0)触媒(0.188g)を添加し、その混合物を窒素雰囲気下で、18 時間加熱還流した。ベンゼン溶液を水(3×100mL)とブライン(100mL) で洗浄した後、乾燥(MgSO4)させて蒸発させ、粗生成物2.0gが得られた 。アセトンからの再結晶によって、N−(3−シアノフェニル)−N’−(メチル( 4−(2 −(N−t−ブチル)スルホンアミド−フェニル)フェニル))シクロヘプチル尿素 0.80gが得られた。融点177〜179℃。 溶離液として1%メタノールのクロロホルム溶液を使用するシリカ・ゲルのク ロマトグラフィによって、母液からさらに生成物0.365gを回収した。 N−(3−シアノフェニル)−N’−(メチル(4−(2−スルホンアミド−フェニ ル)フェニル))シクロヘプチル尿素:N−(3−シアノ−フェニル)−N’−(メチ ル(4−(2−(N−t−ブチル)スルホンアミド−フェニル)フェニル))シクロヘ プチル尿素1.17g(2.27mmol)をトリフルオロ酢酸(30mL)に溶か した溶液を、還流時に1時間加熱した。反応を蒸発させ、残渣を10%水酸化ナ トリウム溶液(30mL)に懸濁させた。懸濁液を酢酸エチル(50mL)で抽出し 、抽出物を10%水酸化ナトリウム溶液(2×25mL)とブライン(25mL)で 洗浄した。溶液を乾燥させ(MgSO4)蒸発させて、粗生成物0.72gが得ら れた。この物質を、1.5〜2.5%メタノールのクロロホルム溶液を勾配溶離 液として使用する、カラム・クロマトグラフィによって精製した。N−(3−シ アノフェニル)−N’−(メチル(4−(2−スルホンアミドフェニル)フェニル)) シクロヘプチル尿素0.55gが得られた。 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(メチル(4−(2−スルホンアミドフェニ ル)−フェニル))シクロヘプチル尿素:N−(3−シアノフェニル)−N’−(メチ ル(4−(2−スルホンアミドフェニル)−フェニル))シクロヘプチル尿素0.5 5g(1.2mmol)を乾燥酢酸メチル(70mL)と乾燥メタノール(0.19 2g、0.24mL、6.0mmol)に溶かした溶液を冷却して0℃にし、塩 化水素ガスで飽和させた。反応にしっかりと栓をして、周囲温度で18時間撹拌 した。エチルエーテル(70mL)の冷却溶液をさらに添加することによって、イ ミダート生成物の沈殿が開始された。固体をろ遇によって単離し、真空中で18 時間維持し、塩化水素ガスの最後の痕跡まで除去した。塩酸塩として、イミダー ト0.50gが得られた。 前述により得られたイミダートを、酢酸アンモニウム(0.462g、6mm ol)のメタノール(20mL)溶液に溶かして18時間撹拌した。反応物を蒸発 させ、酢酸エチル(50mL)と1塩酸(50mL)との間で分配した。酢酸エチ ル溶液を乾燥、蒸発させ、アミド副生成物0.16gが得られた。塩酸溶液を凍 結乾燥することによって、粗アミジン0.39gが得られた。この物質をHPL C(0.05%トリフルオロ酢酸水溶液と、0.05%トリフルオロ酢酸のアセ トニトリル溶液との混合物による勾配溶離)によって精製し、トリフルオロ酢酸 塩として、N−(3−アミジノフェニル)−N’−(メチル(4−(2−スルホンア ミドフェニル)フェニル))シクロヘプチル尿素0.258gが得られた。融点9 0〜94℃、HRMS(M+H)+計算値478.191671、実測値478. 191287。 表7 有用性 本発明化合物は、哺乳類の血栓塞栓性疾患の治療または予防のための抗凝血薬 として有用である。ここで用いられる「血栓塞栓性疾患」という用語は、動脈ま たは静脈の心血管性または脳血管性の血栓塞栓性疾患を含み、例えば、不安定狭 心症、初回または再発性心筋梗塞、虚血性突然死、一過性脳虚血発作、卒中、ア テローム硬化症、静脈血栓症、深部静脈血栓症、血栓静脈炎、動脈塞栓症、冠状 動脈および大脳動脈血栓症、脳塞栓症、腎塞栓症、肺塞栓症を含む。 本発明化合物の抗凝血効果は、Xa因子の阻害によるものであると考えられて いる。本発明化合物のXa因子阻害薬としての有効性は、精製ヒトXa因子およ び合成基質を用いて評価した。色素生産性基質S2222(Kabi Pharmacia社、フラ ンクリン、オハイオ州)のXa因子加水分解速度は、本発明化合物の存在下およ び非存在下の両方において測定した。この基質の加水分解により、pNAの放出 が起こり、これを405nmでの吸光度の増加を測定することによる分光光度法 でモニターした。405nmでの吸光度の変化率の減少は酵素の阻害を示唆する 。この分析法の結果は阻害定数、Kiとして表す。 0.20M NaClおよび0.5%PEG 8000を含有する0.1Mリン酸ナトリ ウム緩衝液(pH7.5)中でXa因子を測定した。基質の加水分解のためのミ カエリス定数、Kmをラインウィーバーバークの方法を用いて25℃で決定した 。Ki値は0.2〜0.5nMのヒトXa因子(Enzyme Research Laboratories社 、サウスベント、インディアナ州)を阻害剤の存在下、基質(0.20mM〜1mM )と反応させることにより、決定した。反応を30分続け、速度(時間に対する 吸光度の変化率)を25〜30分の時間枠で測定した。下記の関係式を用いてKi 値を計算した。 (vo−vs)/vs=I/(Ki(1+S/Km)) 式中、voは阻害剤の非存在下でのコントロールの速度であり、 vsは阻害剤の存在下での速度であり、 Iは阻害剤の濃度であり、 Kiは酵素−阻害剤複合体の解離定数であり、 Sは基質の濃度であり、 Kmはミカエリス定数である。 上記の方法論を用い、本発明の化合物の多くがKi≦1μmを示すことが判明 し、これにより本発明化合物の有効なXa阻害剤としての有用性が確認された。 本発明化合物の抗血栓効果は、ラット大静脈(vena cava)血栓症モデルで示 すことができる。このモデルおいて、キシラジン(10mg/kg 1.m.)およびケタミ ン(110mg/kg i.m.)混合物で麻酔した体重350〜450グラムの雄Sprague-Dawley ラットを用いた。頚動脈、頚静脈および大腿静脈のそれぞれに、血液サンプリン グ、薬物注入および低張食塩水注射のためのカニューレを挿入する。腹大静脈を 摘出し、そして全てのそれの側枝を左腎静脈下で結紮する。1mlの低張食塩水 (0.225%)を大静脈に急速に注入することにより血栓形成が誘発される。この 15秒後、大静脈の摘出部分(約1cm)の15分間血行静止が起こる。大静脈 中に形成された血栓を除去し、直ちに重量を量る。 低張食塩水注射の1時間前に、試験化合物または担体を連続的静脈注入または 経口投与として投与開始する。凝血時間を決定するための動脈血サンプル(1. 5ml)を試験化合物または担体の注入または経口投与の、前および投与後1時 間後に収集する。血栓形成の阻止パーセントを各処置群で決定する。ID50値( 血栓形成を50%阻止する用量)を直線回帰により概算した。 構造式(I)の化合物は、セリンプロテーゼ、特にヒトトロンビン、血漿カリ クレインおよびプラスミンの阻害剤として有用であるともみなされる。これらの 化合物は、その阻害作用のために、前述の種類の酵素により触媒される、生理学 的反応、凝血、および炎症の防止または治療における使用が示唆されている。 本発明のいくつかの化合物は、精製系におけるトロンビンによる低分子基質の 開裂を阻害する能力により、セリンプロテーゼトロンビンの直接作用阻害剤であ ることが判明した。引用によって本明細書に組み込まれたKettner他、J.Biol.Ch em.第265号、18289〜18297ページ(1990年)に記載された方 法によってインビトロでの阻害定数を求めた。このようなアッセイで、色素生産 性基質S2238(Helena Laboratories、テキサス州Beaumont)のロンビン仲介加 水分解を分光光度法によってモニターした。アッセイ混合物に阻害剤を添加する ことよって吸光度が減少し、トロンビンの阻害が示される。0.10Mのリン酸 ナトリウム緩衝液(pH7.5)、0.25M NaCl、05%PEG 6000中の 濃度が0.2nMのヒトトロンビン(Enzyme Research Laboratories,Inc.、イ ンディアナ州サウスベンド)を、0.20mMから0.02mMの様々な基質濃 度を用いてインキュベートした。25分から30分のインキュベートの後、基質 の加水分解のために生じる405nmでの吸光度の増加率を監視することによっ てトロンビン活性を検定した。標準のラインウィーバー・バーク法を用いて、反 応速度の逆数プロットから基質濃度の関数として阻害定数を導いた。前述の方法 を使用して本発明のいくつかの化合物を評価したところ、Kiが5μm未満であ ることが判明し、それによって有効なトロンビン阻害剤としての本発明の化合物 の有用性が確認された。 本発明化合物は単独でも、または1つ以上の別の療法剤と組合せて投与するこ ともできる。これらには、他の抗凝血薬または凝血阻害剤、抗血小板または血小 板阻害剤、トロンビン阻害薬、または血栓溶解または線維素溶解剤を含む。 本化合物の治療上有効な量を哺乳類に投与する。「治療上有効な量」とは、構 造式Iの化合物を、単独で、または別の療法剤と組合せて哺乳類に投与するとき 、血栓塞栓性疾患の状態または疾患の進行を防ぐかまたは緩解させるのに有効な 量を意味する。 「組合せて投与」または「併用療法」とは、構造式Iの化合物および1つ以上 の別の療法剤が、治療される哺乳類に同時期に投与されることを意味する。組合 せて投与されるとき、各成分は同時に、またはいづれかの順序で続けて別の時間 に投与することができる。このように、各成分は別々に投与することができるが 、所望の治療上の効果が得られるよう十分に時間的に接近して投与する。本発明 化合物と組合せて用いることのできる他の抗凝血薬(または凝血阻害薬)には、 上 記の本発明の背景で記述した発行物に記載されているような他のXa因子阻害薬 同様、ワルフアリンおよびヘパリンを含む。 ここで用いられる抗血小板剤(または血小板阻害剤)という用語は、血小板の 凝集、粘着、または顆粒分泌を阻害するような、血小板機能を阻害する薬剤を意 味する。そのような薬剤には、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、ス リンダク、インドメタシン、メフェナム酸塩、ドロキシカム、ジクロフェナク、 スルフィンピラゾン、およびピロキシカムのような種々の既知の非ステロイド性 抗炎症薬(NSAIDS)およびそれらの薬剤学的に許容可能な塩またはプロドラッグ を含むが、これらに限定されない。NSAIDSのうち、アスピリン(アセチルサリチ ル酸またはASA)およびピロキシカムが好適である。他の好適な抗血小板剤には 、チクロピジンおよびそれの薬剤学的に許容可能な塩またはプロドラッグを含む 。チクロピジンは使用において、消化管に優しいことが知られているので好まし い化合物でもある。さらに他の好適な血小板阻害剤には、IIb/IIIa拮抗薬、ト ロンボキサン-A2-受容体拮抗薬およびトロンボキサン-A2-合成酵素阻害薬ならび にそれらの薬剤学的に許容可能な塩またはプロドラッグを含む。 ここで用いられるトロンビン阻害薬(または抗トロンビン剤)という用語は、 セリンプロテアーゼトロンビンの阻害薬を意味する。トロンビンを阻害すること により、トロンビン仲介性血小板活性化(すなわち、例えば、血小板の凝集、お よび/またはプラスミノーゲンアクチベーター阻害薬-1および/またはセロトニ ンの顆粒分泌)のような種々のトロンビンの仲介プロセスおよび/またはフィブ リン形成が妨害される。トロンビン阻害剤の多くは当業者にとって既知であり、 これらの阻害剤は本発明化合物と組み合わせて用いることが企図される。そのよ うな阻害薬には、それの薬剤学的に許容可能な塩またはプロドラッグを含む、ボ ロアルギニン誘導体、ボロペプチド、ヘパリン、ヒルジンおよびアルガトロバン を含むが、これらに限定されない。ボロアルギニン誘導体およびボロペプチドは 、ボロン酸のN-アセチルおよびペプチド誘導体を含み、例えば、リシン、オルニ チン、アルギニン、ホモアルギニンおよびそれらの相応するイソチオウロニウム アナログのC末端α-アミノボロン酸誘導体を含む。ここで用いられるヒルジン という用語は、ヒルジンの好適な誘導体または、(ジスルファトヒルジンのよう な) ヒルログとしてここで言及される、ヒルジンのアナログを含む。ボロペプチドト ロンビン阻害薬には、Kettnerらの米国特許第5,187,157号およびヨーロッパ特許 出願公開第293 881 A2号に記載されている化合物を含み、この開示を本明細書に 援用する。他の好適なボロアルギニン誘導体およびボロペプチドトロンビン阻害 薬には、PCT出願公開第92/07869号およびヨーロッパ特許出願公開第471,651 A2号に開示されているものを含み、この開示を本明細書に援用する。 ここで用いられる血栓溶解(または線維素溶解)剤(または血栓溶解薬または 線維素溶解薬)という用語は、凝血塊(血栓)を溶解する薬剤を意味する。その ような薬剤には、それらの薬剤学的に許容可能な塩またはプロドラッグを含む、 組織プラスミノーゲンアクチベーター、アニストレプレーゼ(anistreplase)、 ウロキナーゼまたはストレプトキナーゼを含む。ここで用いられるアニストレプ レーゼという用語は、例えばヨーロッパ特許出願第028,489号(その開示を本明 細書で援用する)に記載されているように、アニソイル化プラスミノーゲンスト レプトキナーゼアクチベーター複合体を言及する。ここで用いられるウロキナー ゼという用語は、2鎖および単鎖の両方のウロキナーゼを意図しており、後者は ここではプロウロキナーゼとしても言及される。 本発明の構造式Iの化合物の別の該療法剤との組合せ投与は、化合物および療 法剤単独での効力を上回ることがあり、それぞれを低用量用いて達成することが できる。低用量は起こりうる副作用を最小限にし、それにより安全域を広げるこ とができる。 本発明の化合物は、例えばXa因子の阻害に関連する試験または分析における 品質標準またはコントロールとしてのような、標準または参照化合物としても有 用である。そのような化合物は、商業的キットで提供することができ、例えば、 Xa因子に関連する薬学的研究に使用することができる。例えば、本発明の化合 物は分析において、それの既知の活性を活性が未知の化合物と比較するための参 照物質として用いることもできる。このことは実験者にとって、特に試験化合物 が参照化合物の誘導体である場合は、分析が適正に行われており、比較の根拠が 提供されていることを保証するものである。新しい分析方法またはプロトコール を開発する場合、それらの有効性を試験するのに本発明に記載の化合物を用いる ことができる。 本発明の化合物はXa因子の関与する診断方法に用いることもできる。例えば 、未知のサンプル中のXa因子の存在は、色素生産性基質S2222を試験サンプル を含有する一連の溶液および任意に本発明の化合物の1つに添加することにより 、決定することができる。試験サンプルを含有するが本発明の化合物を含まない 溶液において、pNAの生産が観測されれば、Xa因子の存在を結論づけること ができる。用量および製剤 本発明化合物は、錠剤、カプセル剤(各々、持効性製剤または徐放性製剤を含 む)、丸剤、散剤、顆粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、懸濁剤、シロップ剤、お よび乳剤のような、経口剤形として投与することができる。該化合物は、静脈内 (大量瞬時投与または注入)、腹腔内、皮下、または筋肉内注射剤形としても投 与することができ、全て薬業界における通常の熟練者にとって公知の剤形を用い ている。該化合物は、それのみで投与することもできるが、選択された投与経路 および標準的薬学的実践に基づいて選ばれる、薬剤学的担体とともに通常投与さ れる。 本発明化合物の投与計画は、勿論、個々の薬剤およびその型および投与経路で の薬力学的特性;レシピエントの種、年齢、性別、健康状態、医学的状態および 体重;症状の性質および程度;併用療法の種類;治療の頻度;投与経路、患者の 腎および肝機能、および所望の効果のような既知の因子によって変動する。医師 または獣医師は血栓塞栓性疾患の進行を防ぐ、阻止する、または停止させるため に必要な医薬品の有効量を決定および処方することができる。 一般的な指針として、各活性成分の1日の経口用量は、指示された効果に用い られるとき、体重1kgあたり約0.001から1000mgの間、好ましくは体重1k gあたり1日に約0.01から100mgの間、そして最も好ましくは約1.0から20mg/ kg/日の間、の範囲である。静脈内には、最も好ましい用量は一定速度注入の 間に、約1から約10mg/kg/分の範囲である。本発明の化合物は、1日量を 1回で投与するか、または総1日量を毎日2、3、または4回にわけて投与す ることができる。 本発明化合物を経鼻形態において適切な経鼻媒体の局所的使用を通して、また は皮膚パッチを用いる経皮経路により投与することができる。経皮デリバリーシ ステムの形態で投与するとき、用量の投与は勿論、投与計画に亘って、断続的で あるよりはむしろ連続的である。 化合物は、意図する投与形態(すなわち、経口錠剤、カプセル剤、エリキシル 剤、シロップ剤など)に関して適切に選択され、および慣用の薬学的実践と矛盾 しない、適切な薬剤学的希釈剤、賦形剤、または担体(ここでは包括的に薬剤学 的担体として言及する)と混合して通常投与される。 例えば、錠剤またはカプセル剤の形態での経口投与には、活性医薬成分はラク トース、デンプン、ショ糖、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグ ネシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトール、ソルビトール などのような、経口で毒性のない、薬剤学的に許容可能な不活性担体と組み合わ せることができる。液状形態での経口投与には、経口医薬成分はエタノール、グ リセロール、水、等のような、いずれかの経口で毒性のない、薬剤学的に許容可 能な不活性担体と組み合わせることができる。さらに、望ましいかあるいは必要 なとき、適切な結合剤、潤滑剤、崩壊剤(disintegrating agent)、および着色 料も混合物に組み込むこともできる。適切な結合剤には、デンプン、ゼラチン、 グルコースまたはベータ・ラクトースのような天然糖、トウモロコシ甘味料、ア カシア、トラガント、またはアルギン酸ナトリウムのような天然および合成ゴム 、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ろう等を含む。これ らの剤形に用いられる潤滑剤には、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリ ウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化 ナトリウム、等を含む。崩壊剤にはデンプン、メチルセルロース、カンテン、ベ ントナイト、キサンサンゴム(xanthan gum)、等を含むがこれに限定されない 。 本発明化合物は、小さな単ラメラ小胞、大きな単ラメラ小胞、および多重ラメ ラ小胞のようなリポソームデリバリーシステムの形態で投与することもできる。 リポソームは、コレステロール、ステアリルアミン、またはホスファチジルコリ ンのような種々のリン脂質から形成することができる。 本発明化合物は、標的到達性(targetable)医薬品担体として可溶性ポリマー と結合させることもできる。そのようなポリマーには、ポリビニルピロリドン、 ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド-フェノール、ポ リヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール、またはパルミトイル残基で置 換されたポリエチレンオキシド-ポリリシン含むことができる。さらに、本発明 化合物は、薬物の徐放性を達成するのに有用な生物分解性のあるポリマー(例え ば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、およびポリグリコール酸のコポリ マー、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステ ル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、およびヒ ドロゲルの架橋した、または両親媒性のブロックコポリマー)と結合させること ができる。 投与に適する剤形(医薬組成物)は、単位用量あたり約1ミリグラムから約1 00ミリグラムの活性成分を含むことができる。これらの医薬組成物において、 活性成分は、組成物の総重量に基づき、約0.5〜95重量%の量で通常存在する。 ゼラチンカプセルは、活性成分および粉末担体(例えば、ラクトース、デンプ ン、セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、等)を含む ことができる。類似の賦形剤を用いて圧縮錠を作ることができる。錠剤もカプセ ルも、長時間にわたって薬物を連続的に放出する徐放性製品として製造すること ができる。圧縮錠は、糖衣錠またはフィルムコーティング錠として、不快な味を 遮断したり、錠剤を外気から保護することができ、または消化管において選択的 に崩壊する腸溶錠とすることができる。 経口投与用の液体剤形は、患者が受け入れ易いように、着色料および着香料を 含むことができる。 一般的に、水、適切な油、食塩水、デキストロース(グルコース)水溶液、お よび関連糖溶液およびプロピレングリコールまたはポリエチレングリコールのよ うなグリコールが、非経口溶液に適切な担体である。非経口投与用の溶液は、好 ましくは活性成分の水溶性塩、適切な安定化剤、および必要であれば、緩衝剤を 含む。重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、またはアスコルビン酸のような 酸化防止剤は、単独でも、または組み合わせても、適切な安定化剤である。クエ ン酸およびその塩、ならびにEDTAナトリウムも用いられる。さらに、非経口 用溶液は、塩化ベンザルコニウム、メチルまたはプロピルパラベンおよびクロロ ブタノールのような保存剤を含むことができる。 適切な薬剤学的担体は、当分野での標準的参考書である、Mack Publishing Co mpany社のレミントンの医薬品科学に記載されている。 本発明化合物の投与に有効な代表的製薬剤形は、下記の通り示すことができる 。 カプセル 多くのユニットカプセルは、標準的な2ピースの硬ゼラチンカプセル各々に、 100ミリグラムの粉末活性成分、150ミリグラムのラクトース、50ミリグ ラムのセルロース、および6ミリグラムのステアリン酸マグネシウムを充填する ことにより調製する。 軟ゼラチンカプセル ダイズ油、綿実油またはオリーブオイルのような消化性油中に活性成分の混合 物を調製し、ゼラチン中に容積式ポンプによって注入し、100ミリグラムの活 性成分を含む軟ゼラチンカプセルを形成する。カプセルを洗浄し、乾燥する。 錠剤 多くの錠剤は、慣用の方法により調製し、単位用量が100ミリグラムの活性 成分、0.2ミリグラムのコロイド状二酸化ケイ素、5ミリグラムのステアリン 酸マグネシウム、275ミリグラムの微結晶セルロース、11ミリグラムのデン プンおよび98.8ミリグラムのラクトースであるようにする。嗜好性を増加さ せるか、または吸収を遅延させるための適切なコーティングを施すことができる 。 注射剤 注射による投与に適した非経口組成物は、10体積%のプロピレングリコール 水溶液中に1.5重量%の活性成分を撹拌することにより調製する。溶液は塩化 ナトリウムで等張液とし、そして滅菌する。 懸濁剤 水性懸濁剤を経口投与用に調製し、各々5mL中に100mgの微細に分割さ れた活性成分、200mgのカルボキシメチルセルロースナトリウム、5mgの 安息香酸ナトリウム、1.0gのソルビトール溶液(U.S.P)および0.025 m Lのバニリンを含むようにする。 本発明化合物を他の抗凝血薬と組み合わせる場合、例えば1日量は、患者の体 重1キログラムあたり、構造式Iの化合物を約0.1から100ミリグラムおよ び第2の抗凝血薬を約1から7.5ミリグラムとなる。錠剤の剤形用には、通常 、本発明化合物は用量ユニットあたり約5から10ミリグラムの量、および第2 の抗凝血薬は用量ユニットあたり約1から5ミリグラムの量で存在する。 構造式Iの化合物を抗血小板薬と併用する場合、一般的ガイダンスとして、典 型的には1日量は、患者の体重1キログラムあたり、構造式Iの化合物を約0. 01から25ミリグラムおよび抗血小板薬を約50から150ミリグラム、好ま しくは構造式Iの化合物を約0.1から1ミリグラムおよび抗血小板薬を約1か ら3ミリグラムとなる。 構造式Iの化合物を血栓溶解剤と併用する場合、典型的には1日量は、患者の 体重1キログラムあたり、構造式Iの化合物を約0.1から1ミリグラムおよび 血栓溶解剤の場合、血栓溶解剤を単独投与するときの常用量を、構造式Iの化合 物とともに投与されるときには、約70〜80%減少させることができる。 2つ以上の前述の第2の療法剤が構造式Iの化合物と投与される場合、通常典 型的1日量および典型的剤形中の各成分の量は、併用されるとき療法剤の相加的 または相乗的効果のために、療法剤単独で投与するときの常用量に比べて減少さ せることができる。 特に単一の用量ユニットとして提供されるとき、組合される活性成分の間に化 学的相互作用が起こる可能性がある。この理由のために、構造式Iの化合物およ び第2の療法剤が、単一の用量ユニットに組合されるとき、複数の活性成分が単 一用量ユニットに組合されても、活性成分間の物理的接触は最小限となる(すな わち、減少する)ようこれらは配合される。例えば、1つの活性成分を腸溶コー ティングしてもよい。活性成分の1つを腸溶コーティングすることにより、組合 される活性成分間の接触を最小限にできるだけでなく、これらの成分のうちの1 つは胃では放出されず、むしろ腸で放出されるというような、消化管におけるこ れらの成分のうちの1つの放出を制御することができる。消化管全体で徐放性効 果をもち、併用される活性成分間の接触を最小限にする役割をもつような物質で 、 活性成分の1つをコーティングすることもできる。その上、徐放性成分をさらに 腸溶コーティングして、この成分の放出が腸でのみ起こるようにすることができ る。さらに活性成分を分けるために、1つの成分を徐放および/または腸溶ポリ マーでコーティングし、別の成分も低粘度等級のヒドロキシプロピルメチルセル ロース(HPMC)ようなポリマーまたは当該技術で既知の他の適切な物質でコ ーティングするという、さらに別の方法が併用製品の配合に用いられる。ポリマ ーコーティングは、他の成分との相互作用のさらなるバリアーを形成するものと して働く。 本発明の組合せ製品の成分間の接触を最小限にするこれらの方法ならびにその 他の方法は、単一の剤形で投与するか、あるいは別の剤形であるが同時期に、同 じ方法で投与するかにかかわらず、本発明の開示を一旦理解した当業者にとって 容易に明らかになろう。 上記の教示に照らして、本発明の多くの変形および修正が可能であることが自 明である。それゆえ、以下に示す請求の範囲内で、本明細書に具体的に記載され た方法とは異なる方法でも実施できることを理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 7/02 A61P 7/02 C07D 401/04 C07D 401/04 401/06 401/06 401/10 401/10 401/14 401/14 403/04 403/04 403/06 403/06 403/10 403/10 403/14 403/14 405/10 405/10 409/14 409/14 413/04 413/04 413/06 413/06 413/14 413/14 417/14 417/14 (31)優先権主張番号 60/042,532 (32)優先日 平成9年4月1日(1997.4.1) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/838,246 (32)優先日 平成9年4月16日(1997.4.16) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AM,AU ,AZ,BR,BY,CA,CN,CZ,EE,HU, IL,JP,KG,KR,KZ,LT,LV,MD,M X,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,SI,SK ,TJ,TM,UA,VN (72)発明者 ガレッモ,ロバート,アンソニー,ジュニ ア. アメリカ合衆国 19426 ペンシルヴァニ ア州 カレッジビル スタンプ ホール ロード 3039 (72)発明者 ドミンゲス,セリア. アメリカ合衆国 19711 デラウェア州 ニューアーク スリーピー ホロー コー ト 202 (72)発明者 クゥワン,ミミ,ライフェン. アメリカ合衆国 19711 デラウェア州 ニューアーク ヴィーナス ドライブ 113 (72)発明者 ロッシ,カレン,アニータ. アメリカ合衆国 19808 デラウェア州 ウィルミントン ヴァリー グリーン ド ライブ 5414 アパートメント ディー3 (72)発明者 ストーテン,ペトラス,フレデリカス,ウ ィルヘルマス. アメリカ合衆国 19808 デラウェア州 ウィルミントン セント ジョージ スト リート 2511 (72)発明者 ソン,ユン,ヒュイ. アメリカ合衆国 19707 デラウェア州 ホッケシン エインツリー レーン 149 (72)発明者 ウェルズ,ブライアン,ロイド. アメリカ合衆国 19810 デラウェア州 ウィルミントン ウィルモント ドライブ 3125

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記の構造式Iの化合物あるいはその立体異性体または薬剤学的に許容可能 な塩であり、 式中、 DおよびD’の一方は、CN、C(=NR11)NR1213、 NHC(=NR11)NR1213、NR12CH(=NR11)、C(O)NR1213、およ び(CH2)tNR1213から選択され、他方はHであり、 R1は、H、(CH2)rOR3、ハロ、C1-4アルキル、 (CH2)rNR44'、(CH2)rCO2H、(CH2)rC(=O)R4、 (CH2)rNR4C(=O)R4、(CH2)rSO25、および (CH2)rNR4SO25から選択され、 R2は、H、=O、0個、1個、または2個のR7で置換されたC1-4アルキル 、0個、1個、または2個のR7で置換されたC2-6アルケニル、 (CH2)rOR3、(CH2)rC(O)R4、(CH2)rOC(O)R4、 (CH2)rNR33'、(CH2)rNR3C(O)R4、(CH2)rSO25、 (CH2)rNR3SO25、0個〜2個のR6で置換されたC3-10炭素環残基、およ び0個〜2個のR6で置換されたNとOとSとからなる群から選択された1個〜 3個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系から選択され、 R2aは存在せず、 あるいは、R2およびR2aは、隣接した炭素原子上に存在し、0個〜2個のR1 0 で置換されたベンゼン環、または0個〜2個のR10aで置換されたNとOとSと からなる群から選択された0個〜2個のヘテロ原子を含む5〜6員芳香族複素環 を形成するように結合することができ、 R3およびR3'は、H、C1-4アルキル、ベンジル、およびフェニルから独立に 選択され、 R3およびR3'は、0個〜2個のR6で置換された5または6員環を形成するよ うに結合することができ、 R4およびR4'は、H、OR3、C1-4アルキル、フェニル、およびNR33'か ら独立に選択され、 R5は、C1-4アルキル、フェニル、およびNR33'から選択され、 Zは、結合、C1-4アルキレン、(CH2)rO(CH2)r、 (CH2)2NR3(CH2)r、(CH2)rC(O)(CH2)r、 (CH2)rC(O)O(CH2)r、(CH2)2OC(O)(CH2)r、 (CH2)rC(O)NR3(CH2)r、(CH2)2NR3C(O)(CH2)r、 (CH2)2OC(O)O(CH2)r、(CH2)2OC(O)NR3(CH2)r、 (CH2)2NR3C(O)O(CH2)r、(CH2)2NR3C(O)NR3(CH2)r、 (CH2)rS(O)p(CH2)r、(CH2)rSO2NR3(CH2)r、 (CH2)2NR3SO2(CH2)r、および(CH2)2NR3SO2NR3(CH2)rか ら選択され、 Aは、 0個〜2個のR6で置換されたC3-10炭素環残基と、 0個〜2個のR6で置換されたNとOとSとからなる群から選択された1個〜 3個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系とから選択され、 Bは、 X−Yと、NR33'と、C(O)NR33'と、SO2NR33'と、 0個〜2個のR6で置換されたベンジルと、 0個〜2個のR6で置換されたC3-10炭素環残基と、 0個〜2個のR6で置換されたNとOとSとからなる群から選択された1個〜 3個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系とから選択され、 Xは、C1-4アルキレン、−C(O)−、−C(O)CR33'−、 −CR33'C(O)−、−C(O)O−、−C(O)OCR33'−、 −CR33'C(O)O−、−OC(O)−、−OC(O)CR33'−、 −CR33'OC(O)−、−S(O)p−、−S(O)pCR33'−、 −CR33'S(O)p-、−S(O)2NR3−、−NR3S(O)2−、 −NR3S(O)2CR33'−、−CR33'S(O)2NR3−、 −NR3S(O)2NR3−、−C(O)NR3−、NR3C(O)−、 −C(O)NR3CR33'−、−NR3C(O)CR33'−、 −CR33'C(O)NR3−、CR33'NR3C(O)−、−NR3C(O)O−、 −OC(O)NR3−、−NR3C(O)NR3−、−NR3−、−NR3CR33'−、 −CR33'NR3−、O、−CR33'O−、−OCR33'−、S、 −CR33'S−、および−SCR33'−から選択され、 Yは、 0個〜2個のR6で置換されたC1-4アルキルと、 0個〜2個のR6で置換されたC3-10炭素環残基と、 0個〜2個のR6で置換されたNとOとSとからなる群から選択された1個〜 3個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系とから選択され、 R6は、H、OH、CF3、(CH2)nOR3、ハロ、C1-4アルキル、CN、NO2 、(CH2)rNR33'、(CH2)rC(O)R3、NR3C(O)R3'、NR3C(O)N R33'、SO2NR33'、NR3SO2NR33'、NR3SO2−C1-4アルキル 、SO2−フェニル、およびNR3SO28から選択され、 R7は、 0個〜2個のR6で置換されたC3-10炭素環残基と、 0個〜2個のR6で置換されたNとOとSとからなる群から選択された1個〜 3個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系とから選択され、 R8は、 0個〜2個のR9で置換されたC3-10炭素環残基と、 0個〜2個のR9で置換されたNとOとSとからなる群から選択された1個〜 3個のヘテロ原子を含む5〜10員複素環系とから選択され、 R9は、H、OH、(CH2)nOR3、ハロ、C1-4アルキル、CN、NO2、(C H2)rNR33'、(CH2)rC(O)R3、NR3C(O)R3'、NR3C(O)NR33' 、SO2NR33'、NR3SO2NR33'、およびNR3SO2−C1-4アルキルか ら選択され、 R10は、H、OR3、ハロ、C1-4アルキル、CN、NO2、NR33'、 NR3C(O)R3'、NR3C(O)OR3'、NR3SO2−フェニル、およびNR3S O2−C1-4アルキルから選択され、 R10aが窒素上の置換基である場合は、HおよびC1-4アルキルから選択され、 R10aが炭素上の置換基である場合は、H、C1-4アルキル、NR33'、NR3 C(O)R3'、NR3C(O)OR3'、NR3SO2−フェニル、およびNR3SO2− C1-4アルキルから選択され、 R11は、H、OH、C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコ キシ、C1-4アルコキシカルボニル、C6-10アリールオキシ、C6-10アリールオ キシカルボニル、C6-10アリールメチルカルボニル、C1-4アルキルカルボニル オキシC1-4アルコキシカルボニル、C6-10アリールカルボニルオキシC1-4アル コキシカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、フェニルアミノカルボニ ル、およびフェニルC1-4アルコキシカルボニルから選択され、 R12は、H、C1-6アルキル、および(CH2)n−フェニルから選択され、 R13は、H、C1-6アルキルおよび、(CH2)n−フェニルから選択され、 nは0、1、2、および3から選択され、 mは0および1から選択され、 pは0、1、および2から選択され、 qは1、2、3、4、および5から選択され、 rは0、1、および2から選択される ことを特徴とする化合物あるいはその立体異性体または薬剤学的に許容可能な塩 。 2.請求項1に記載の化合物であり、 ここで、 DはC(=NH)NH2であり、 D’はHであり、 R1は、H、(CH2)rOR3、ハロ、(CH2)rNR44'、(CH2)rCO2H、( CH2)rC(=O)R4、(CH2)rNR4C(=O)R4、(CH2)rSO25、および( CH2)rNHSO25から選択され、 R2は、H、=O、(CH2)rOR3、(CH2)rC(O)R4、(CH2)rOC(O)R4 、(CH2)rNR33'、(CH2)rNR3C(O)R4、(CH2)rSO25、(CH2)r NR5SO25、0個〜2個のR6で置換されたC3-10炭素環残基、および0個〜 2個のR6で置換されたNとOとSとからなる群から選択された1個〜3個のヘ テロ原子を含む5〜10員複素環系から選択され、 R4およびR4'は、H、OR3、C1-4アルキル、およびNR33から独立に選 択され、 R5はC1-4アルキルおよびNR33'から選択され、 Zは、結合、C1-4アルキレン、(CH2)rC(O)(CH2)r、 (CH2)rC(O)NR3(CH2)r、(CH2)2NR3C(O)(CH2)r、 (CH2)2OC(O)NR3(CH2)r、(CH2)2NR3C(O)O(CH2)r、 (CH2)2NR3C(O)NR3(CH2)r、(CH2)rS(O)p(CH2)r、 (CH2)rSO2NR3(CH2)r、(CH2)2NR3SO2(CH2)r、および (CH2)2NR3SO2NR3(CH2)rから選択され、 Xは、C1-4アルキレン、−C(O)−、−C(O)CR33'−、 −CR33'C(O)−、−C(O)O−、−C(O)OCR33'−、 −CR33'C(O)O−、−OC(O)−、−OC(O)CR33'−、 −CR33'OC(O)−、−S(O)p−、−S(O)pCR33'−、 −CR33'S(O)p−、−S(O)2NR3−、−C(O)NR3−、−NR3C(O)− 、 −NR3C(O)O−、−OC(O)NR3−、−NR3C(O)NR3−、−NR3−、 −NR3CR33'−、−CR33'NR3−、O、−CR33'O−、および −OCR33'−から選択される ことを特徴とする化合物。 3.請求項2に記載の化合物であり、 ここで、 R1は、H、OR3、(CH2)OR3、ハロ、NR44'、(CH2)NR44'、 C(=O)R4、(CH2)C(=O)R4、NHC(=O)R4、(CH2)NHC(=O)R4 、 SO25、(CH2)SO25、NHSO25、および(CH2)NHSO25か ら選択され、 R2は、H、=O、OR3、C(O)R4、(CH2)C(O)R4、OC(O)R4、 NR44'、NR3C(O)R4、およびNR4SO25から選択され、 Aは、 0個〜1個のR6で置換されたC5-6炭素環残基と、 0個〜1個のR6で置換されたNとOとからなる群から選択された1個〜2個 のヘテロ原子を含む5〜6員複素環系とから選択され、 Bは、Y、X−Y、およびNR22aから選択され、 Yは、0個〜2個のR4aで置換された、以下のフェニル、ピペリジニル、ピペ ラジニル、ピリジル、ピリミジル、フラニル、チオフェニル、ピロリル、オキサ ゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダ ゾリル、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、1,2,3−オキ サジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,2,5−オキサジアゾール 、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4− チアジアゾール、1,2,5−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、 1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、1,2,5−トリアゾ ール、1,3,4−トリアゾール、ベンゾフラン、ベンゾチオフラン、インドー ル、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、インダゾール、ベンゾイソオキサ ゾール、ベンゾイソチアゾール、イソインダゾール、およびベンゾチアジアゾー ルを含む、炭素環系および複素環系から選択され、 Yは、以下の複環式ヘテロアリール環系から選択することもでき、 Kは、O、S、NH、およびNから選択され、 Xは、−CH2−、−C(O)−、−C(O)CHR3−、−CHR3C(O)−、 −S(O)p−、−S(O)pCR33'−、−CHR3S(O)p−、−S(O)2NR3− 、 −C(O)NR3−、−NR3C(O)−、−NR3−、−NR3CHR3−、および −CHR3NR3から選択され、 R6は、H、OH、CF3、(CH2)nOR3、ハロ、C1-4アルキル、CN、 NO2、(CH2)rNR33'、(CH2)rC(O)R3、NR3C(O)R3'、 SO2NR33'、SO2−フェニル、NR3SO2−C1-4アルキル、およびNR3 SO28から選択され、 R8は、 0個〜2個のR9で置換されたC5-6炭素環残基と、 0個〜2個のR9で置換されたNとOとSとからなる群から選択された1個〜 3個のヘテロ原子を含む5〜6員複素環系とから選択され、 R9は、H、OH、(CH2)nOR3、ハロ、C1-4アルキル、CN、NO2、 (CH2)rNR33'、(CH2)rC(O)R3、NR3C(O)R3'、 NR3C(O)NR33'、SO2NR33'、NR3SO2NR33'、および NR3SO2−C1-4アルキルから選択され、 pは2である ことを特徴とする化合物。 4.請求項3に記載の化合物であり、 ここで、 Zは、結合、C1-4アルキレン、(CH2)rC(O)(CH2)r、 (CH2)rC(O)NR3(CH2)r、(CH2)2NR3C(O)(CH2)r、 (CH2)2NR3C(O)NR3(CH2)r、および(CH2)rS(CH2)rから選択され、 Xは、−CH2−、−C(O)−、−C(O)CHR3−、−CHR3C(O)−、 −S(O)p−、−S(O)pCR33'−、−CHR3S(O)p−、−S(O)2NR3−、 −C(O)NR3−、および−NR3C(O)−から選択され、 R6は、H、OH、CF3、(CH2)nOR3、ハロ、C1-4アルキル、CN、 NO2、(CH2)rNR33'、(CH2)rC(O)R3、NR3C(O)R3'、 SO2NR33'、SO2−フェニル、およびNR3SO2−C1-4アルキルか ら選択され、 mは1であり、 rは0および1から選択される ことを特徴とする化合物。 5.請求項4に記載の化合物であり、 ここで、 R3およびR3'は、HおよびC1-4アルキルから独立に選択され、 Zは、結合、C1-4アルキレン、(CH2)rC(O)NR3(CH2)r、(CH2)2N R3C(O)(CH2)r、および(CH2)2NR3C(O)NR3(CH2)rから選択され、 Aは、0個〜1個のR6で置換されたフェニルと、1個のN原子と0個〜1個 のO原子とを含み0個〜1個のR6で置換された6員複素環系とから選択され、 Xは、−CH2−、−S(O)p−、−S(O)pCR33'−、−S(O)2NR3− 、−C(O)NR3−から選択され、 Yは、それぞれ、0個〜2個のR6で置換された、フェニル、i−プロピル、 キノリニルと、チアジアゾリルと、ベンゾチアジアゾリル、チオフェニル、ピリ ジル、シクロヘキシル、およびナフチルから選択され、 nは0、1、2から選択される ことを特徴とする化合物。 6.請求項5に記載の化合物であり、 ここで、 R3およびR3'はHおよびメチルから独立に選択され、 Zは、結合、CH2、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、および−CH2 CH2CH2CH2−から選択され、 Aは、0個〜1個のR6で置換されたフェニルと、0個〜1個のR6で置換され たピペリジニルとから選択され、 nは2である ことを特徴とする化合物。 7.下記の化合物群から選択されることを特徴とする請求項6に記載の化合物、 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((4−((2−スルホンアミド)フェニル) フェニル)−メチル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)シ クロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(ピコリン−2−イル)ピペリジン −4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(ピコリン−3−イル)ピペリジン −4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(ピコリン−4−イル)ピペリジン −4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(α−フェネチル)ピペリジン−4 −イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((フェニル)メタン)スルホニル)− ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(フェニル)スルホニルピペリジン −4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(キノリン−8−イル)スルホニル ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(2−フルオロフェニル)スルホニ ルピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(4−アセトアミドフェニル)スル ホニルピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(2−アミノフェニル)スルホニル ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(3−アミノフェニル)スルホニル ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−(4−アミノフェニル)スルホニル ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((2−アミノフェニル)メタン)ス ルホニル)−ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((2−アセトアミド−フェニル)メ タン)スルホニルピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((チオフェン−2−イル)スルホニ ル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((5−クロロチオフェン−2−イ ル)スルホニル)−ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((5−カルボメトキシチオフェン −2−イル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((ベンゾ−2,1,3−チアジア ゾール−4−イル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((シクロヘキシル)スルフアミド) ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((イソプロピル)スルフアミド)ピ ペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((フェニル)スルフアミド)ピペリ ジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((イソプロピル)スルホニル)ピペ リジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((5−アミノ−4−メチルチアゾ ール−2−イル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((5−アセトアミド−4−メチル チアゾール−2−イル)スルホニル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(1−((6−カルボメトキシフェニル− スルホニル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(2−アミジノフェニル)−N’−(2−ピリジルメチル)ピペリジン−4− イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(3−ピリジルメチル)ピペリジン−4− イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(4−ピリジルメチル)ピペリジン−4− イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(フェニル−N''−メチルスルファミド) ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((4−フェニルスルホニルチオフェン− 2−イル)スルホニル)−ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(4−ピリジルメチルスルホニル)ピペリ ジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(チオフェン−2−イルスルホニル)ピペ リジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(4−フルオロベンジルスルホニル)ピペ リジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(2−ピリジルスルホニル)ピペリジン− 4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチル−フェニルス ルホニル)ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(2−フェニルイソプロピルスルホニル) ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((1−((フェニル)−1,1−ジメチル) メタン)スルホニル)−ピペリジン−4−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(メチル((フェニル−メタン)カルバミド )モルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(メチル((チオフェン−2−イル)スルホ ニル)モルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(メチル((フェニル−メタン)スルホニル )モルホリン−3−イル))シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((N−ベンジル)ピペリジン−3−イル) シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((N−(ベンジル)スルホニル)−ピペリ ジン−3−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−((N−(チオフェン−2−イル)スルホ ニル)ピペリジン−3−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(4−(2−スルホンアミドフェニル)フ ェニル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(5−(2−スルホンアミドフェニル)ピ ペリジン−2−イル)シクロヘプチル尿素 N−(3−アミジノフェニル)−N’−(メチル(4−(2−スルホンアミドフェ ニル)フェニル))シクロヘプチル尿素 あるいは上記化合物の立体異性体または薬剤学的に許容可能な塩形態。 8.請求項1に記載の化合物であり、 ここで、 nが2であり、 R2およびR2aが、隣接した炭素原子上に存在し、0個〜2個のR10で置換さ れたベンゼン環、または0個〜2個のR10aで置換されたNとOとSとからなる 群から選択された0個〜2個のヘテロ原子を含む5〜6員芳香族複素環を形成す るように結合される ことを特徴とする化合物。 9.請求項8に記載の以下の構造式IIの化合物であり、 式中、 環Nは、0個〜2個のN原子を含み、0個〜2個のR10で置換され、 Dは、CN、C(=NR11)NR1213、NHC(=NR11)NR1213、NR12 CH(=NR11)、C(O)NR1213、および(CH2)tNR1213から選択される ことを特徴とする化合物。 10.請求項9に記載の化合物であり、 ここで、 DはC(=NH)NH2であり、 R1は、H、(CH2)rOR3、ハロ、(CH2)rNR44'、(CH2)rCO2H、 (CH2)rC(=O)R4、(CH2)rNR4C(=O)R4、(CH2)rSO25、および( CH2)rNHSO25から選択され、 R4およびR4'は、H、OR3、C1-4アルキル、およびNR33'から独立に選 択され、 R5は、C1-4アルキルおよびNR33'から選択され、 Zは、結合、C1-4アルキレン、(CH2)rC(O)(CH2)r、 (CH2)rC(O)NR3(CH2)r、(CH2)2NR3C(O)(CH2)r、 (CH2)2OC(O)NR3(CH2)r、(CH2)2NR3C(O)O(CH2)r、 (CH2)2NR3C(O)NR3(CH2)r、(CH2)rS(O)p(CH2)r、および (CH2)rSO2NR3(CH2)rから選択され、 Xは、C1-4アルキレン、−C(O)−、−C(O)CR33'−、 −CR33'C(O)−、−C(O)O−、−C(O)OCR33'−、 −CR33'C(O)O−、−OC(O)−、−OC(O)CR33'−、 −CR33'OC(O)−、−S(O)p−、−S(O)pCR33'−、 −CR33'S(O)p−、−C(O)NR3−、NR3C(O)−、−NR3C(O)O− 、 −OC(O)NR3−、−NR3C(O)NR3−、−NR3−、−NR3CR33'−、 −CR33'NR3−、O、−CR33'O−、および−OCR33'−から選択さ れる ことを特徴とする化合物。 11.請求項10に記載の化合物であり、 ここで、 Zは、結合、C1-4アルキレン、C(O)NR3(CH2)r、S(O)2、S(O)2CH2 、および(CH2)rSO2NR3(CH2)rから選択され、 Aは、0個〜1個のR6で置換されたフェニルと、1個のNを含み0個〜1個 のR6で置換された6員複素環系とから選択され、 Xは、C1-4アルキレン、−C(O)−、−C(O)CR33'−、−CR33'C( O)−、−S(O)p−、−S(O)pCR33'−、−C(O)NR3−、および−NR3 −から選択される ことを特徴とする化合物。 12.下記の化合物群から選択されることを特徴とする請求項11に記載の化合 物。 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−((フェニル)メタン)−スルホニル)ピペ リジン−4−イル)−4−(3−アミジノフェニル)−3H−2,4−ベンゾジア ゼピン−3−オン 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−((チオフェン)−2−イル)−スルホニル )ピペリジン−4−イル)−4−(3−アミジノフェニル)−3H−2,4−ベンゾ ジアゼピン−3−オン 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−((フェニル)メタン)−スルホニル)ピペ リジン−4−イル)−4−(3−アミジノフェニル)−7,8−ジメトキシ−3H −2,4−ベンゾジアゼピン−3−オン 1,2,4,5−テトラヒドロ−2−(チオフェン−2−イル)−スルホニル) ピペリジン−4−イル)−4−(3−アミジノフェニル)−7,8−ジメトキシ− 3H− 2,4−ベンゾジアゼピン−3−オン 13.薬剤学的に許容可能な担体および治療上有効な量の請求項1に記載の化合 物またはその薬剤学的に許容可能な塩を含むことを特徴とする医薬組成物。 14.薬剤学的に許容可能な担体および治療上有効な量の請求項2に記載の化合 物またはその薬剤学的に許容可能な塩を含むことを特徴とする医薬組成物。 15.薬剤学的に許容可能な担体および治療上有効な量の請求項3に記載の化合 物またはその薬剤学的に許容可能な塩を含むことを特徴とする医薬組成物。 16.薬剤学的に許容可能な担体および治療上有効な量の請求項9に記載の化合 物またはその薬剤学的に許容可能な塩を含むことを特徴とする医薬組成物。 17.治療上有効な量の請求項1に記載の化合物またはその薬剤学的に許容可能 な塩を、血栓塞栓症を治療または予防する必要のある患者に投与することを含む ことを特徴とする血栓塞栓症を治療または予防する方法。 18.治療上有効な量の請求項2に記載の化合物またはその薬剤学的に許容可能 な塩を、血栓塞栓症を治療または予防する必要のある患者に投与することを含む ことを特徴とする血栓塞栓症を治療または予防する方法。 19.治療上有効な量の請求項3に記載の化合物またはその薬剤学的に許容可能 な塩を、血栓塞栓症を治療または予防する必要のある患者に投与することを含む ことを特徴とする、血栓塞栓症を治療または予防する方法。 20.治療上有効な量の請求項9に記載の化合物またはその薬剤学的に許容可能 な塩を、血栓塞栓症を治療または予防する必要のある患者に投与することを含む ことを特徴とする、血栓塞栓症を治療または予防する方法。
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