JP2002502890A - カルボキシル化セルロースエステル - Google Patents

カルボキシル化セルロースエステル

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JP2002502890A JP2000530547A JP2000530547A JP2002502890A JP 2002502890 A JP2002502890 A JP 2002502890A JP 2000530547 A JP2000530547 A JP 2000530547A JP 2000530547 A JP2000530547 A JP 2000530547A JP 2002502890 A JP2002502890 A JP 2002502890A
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Abstract

(57)【要約】 酸化セルロースからのカルボキシル化セルロースエステルの製造方法を記載する。このカルボキシル化セルロースエステルは、普通グレードのセルロースから製造されたセルロースエステルに比較したとき、改良された溶媒溶解性及び被覆樹脂相溶性を有する。本方法は、酸化セルロースを水で活性化させることを含む。次いで、この活性化された酸化セルロースを、水を酢酸で置き換え、そして任意に酢酸の少なくとも幾らかを酪酸又はプロピオン酸で置き換えることによって脱水させる。脱水後に、この活性化セルロースを、触媒の存在下で約0℃で、エステル化試薬と反応させる。温度を徐々に、反応を完結させ、約0.2〜約1.6dL/gの極限粘度数を得るために十分なレベルまで上昇させる。次いで、反応した溶液を加水分解させて、約0.05〜約1.0のヒドロキシル含量を得る。触媒を中和剤によって中和し、溶液を任意に濾過し、次いで、カルボキシル化セルロースエステルを沈澱剤で沈澱させる。本発明はまた、上記の方法によって製造されたカルボキシル化セルロースエステル並びに上記の方法によって製造されたカルボキシル化セルロースエステルを含有する高固形分被覆組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、酸化セルロースからカルボキシル化セルロースエステルを製造する
方法に関する。本発明のカルボキシル化セルロースエステルは、非常に高い、即
ち45%より大きい固形分含量を有する被覆組成物に配合することができる。本
発明の方法によって製造されたカルボキシル化セルロースエステルは、被覆樹脂
との改良された相溶性を有し、従来のセルロースエステルよりも広い範囲の溶媒
中に可溶性である。
【0002】発明の背景 セルロースエステルは、フィルタートウ、医薬用皮膜、インキ組成物、成形物
品及び工業用被覆のような種々の応用で使用されている。従って、それらの経済
的製造のための方法が明らかに望ましい。通常のセルロースエステルを使用する
被覆組成物はしばしば、比較的低い固形分含量を示す。即ち、この組成物は、乾
燥時間、溶媒蒸発及びその他の環境問題に関して困難を示す過剰量の溶媒を必要
とする。溶媒含有セルロースエステル(solvent borne cellulose ester)は被膜
に望ましい特性を与えるが、被覆配合物の揮発性有機化合物(VOC)を低下さ
せる方向の最近の傾向は、溶媒の使用を減少させ、それによって溶媒系セルロー
スエステルの使用を減少させた。更に、通常のセルロースエステルは、ポリマー
材料の幾つかの種類との制限された相溶性を示す。
【0003】 セルロースエステルの相溶性を改良するための一つの方法は、セルロースエス
テルにカルボン酸基を付加することである。セルロースエステルのカルボキシル
化方法は、“The Properties and Applications of Ozonolyzed Cellulose Acet
ate Butyrate”,Polymer Material Science Engineering,1987年、第57
〜63頁において、I.D. Sand によって記載されている。この方法に於いて、セ
ルロースアセテートブチレートのヒドロキシル基が、オゾンの存在下に酸化され
、酸化又はカルボキシル化セルロースアセテートブチレートを生成する。Sandに
よれば、カルボキシル化セルロースアセテートブチレートは、従来の非カルボキ
シル化セルロースアセテートブチレートよりも低い分子量を有する。その結果、
このカルボキシル化セルロースアセテートブチレートは、より広い範囲の溶媒中
に可溶性であり、従来のセルロースアセテートブチレートよりも広い範囲の樹脂
と相溶性である。しかしながら、残念なことに、Sandによって記載されたオゾン
処理は、カルボキシル基に加えて、セルロースエステル中に過酸化物、アルデヒ
ド及びケトン官能基を生じる。
【0004】 同様に、ヨーロッパ特許出願第138,703号明細書には、セルロースエス
テルをオゾンと反応させることによる、カルボキシル化セルロースエステルの製
造方法が記載されている。しかしながら、Sandによって記載された方法と同様に
、このヨーロッパ特許出願により記載された方法に於いては、過酸化物、アルデ
ヒド及びケトン官能基が、カルボキシル基に加えてセルロースエステル中に生成
する。
【0005】 従って、溶媒可溶性及び被覆樹脂相溶性を維持しながら、現在のVOC必要条
件を満足する高固体被覆組成物中に配合することができるセルロースエステルを
開発するためのニーズが存在している。本発明のカルボキシル化セルロースエス
テルはこのニーズに応える。
【0006】発明の要約 驚くべきことに、カルボキシル化セルロースエステルを酸化セルロースから製
造したとき、このカルボキシル化セルロースエステルは、高固体被覆組成物中に
配合することができ、改良された溶媒可溶性及び被覆樹脂相溶性を示すことが見
出された。従って、本発明は、酸化セルロースからのカルボキシル化セルロース
エステルの製造方法に関する。
【0007】 本発明の方法に於いて、酸化セルロースを水で活性化させる。次いで、この活
性化された酸化セルロースを、水を酢酸で置き換え、そして任意的に酢酸の少な
くとも一部を酪酸又はプロピオン酸で置き換えることによって脱水させる。脱水
後に、この活性化セルロースを、触媒の存在下に、初期温度約0℃で、エステル
化試薬と反応させる。反応を完結させ、約0.2〜約1.6dL/gの極限粘度数
(intrinsic viscosity)を得るのに十分なレベルまで、温度を徐々に上昇させる
。次いで、反応した溶液を加水分解させて、約0.05〜約1.0のヒドロキシ
ル含量を得る。触媒を中和剤によって中和し、溶液を任意的に濾過する。次いで
、カルボキシル化セルロースエステルを沈澱剤で沈澱させる。
【0008】 本発明はまた、上記の方法によって得られたカルボキシル化セルロースエステ
ルに関する。このようなカルボキシル化セルロースエステルは、好ましくは45
%より大きい、高い固形分含量を有する被覆組成物の中に配合することができる
。改良された溶媒溶解性及び被覆樹脂相溶性を有することに加えて、本発明の方
法によって製造されたカルボキシル化セルロースエステルは、優れた顔料分散剤
であり、金属フレーク被膜(metal flake coating)に於けるレオロジー制御を与
える。
【0009】 他の態様に於いて、本発明は、上記の方法によって製造されたカルボキシル化
セルロースエステルを含んでなる、顔料分散液、金属及び木材被覆組成物並びに
インキ組成物に関する。本発明はまた、上記の方法によって製造されたカルボキ
シル化セルロースエステルで被覆された基体(下地)に関する。
【0010】 本発明の追加の目的及び利点は、次の詳細な説明で考察し、その説明から明ら
かであり、本発明の実施によって学ぶことができる。この要約及び次の詳細な説
明の両方は、単に例示的で、説明的なものであり、本発明を制御することを意図
しない。
【0011】発明の詳細な説明 本発明は、酸化セルロースからのカルボキシル化セルロースエステルの製造方
法に関する。本発明によって製造することができるカルボキシル化セルロースエ
ステルには、例えば、カルボキシル化セルロースアセテート、カルボキシル化セ
ルロースアセテートブチレート及びカルボキシル化セルロースアセテートプロピ
オネートが含まれる。
【0012】 どのような酸化セルロース出発原料も、本発明のカルボキシル化セルロースエ
ステルを製造するために使用することができる。例えば、本発明の方法で使用す
るための酸化セルロース出発原料は、ジョージア州イエサプ(Jesup, Georgia)
のレイヨニール社(Rayonier)から得ることができる。また、酸化セルロースは
、セル材料を、当該技術分野で公知である一般的な方法によって酸化することに
よって生成することができる。例えば、セルロース材料を次亜塩素酸塩のような
酸化剤で漂白することができる。好ましくは、酸化セルロース材料のカルボキシ
ル含量は、少なくとも約30ミリ当量/kg、更に好ましくは約47〜77ミリ当
量/kgである。
【0013】 本発明の方法に於いて、酸化セルロースを水で、好ましくは脱イオン水で活性
化させる。一般的に、酸化セルロースは、シート状で入手でき、これは小さい薄
い片に破壊して、水中に浸漬することによって活性化することができる。この片
が完全に膨潤すると、それらを、例えば、エベルバッハ(EBERBACH)(商標)工
業用ブレンダーのようなブレンダー内でより小さい片に更に破壊する。
【0014】 次いで、この水活性化酸化セルロースを、水を酢酸で置き換えるために、酢酸
で洗浄することによって脱水する。所望のセルロースエステルに依存して、水活
性化セルロースを、酢酸を酪酸又はプロピオン酸で置き換え、それによってそれ
ぞれセルロースアセテートブチレート又はセルロースアセテートプロピオネート
を得るために、酪酸又はプロピオン酸で更に洗浄することができる。所望のカル
ボキシル化セルロースエステルがセルロースアセテートである場合には、活性化
セルロースを酢酸で洗浄するのみである。
【0015】 脱水工程の後で、活性化セルロースを、触媒の存在下に約0℃の初期温度で、
エステル化試薬と反応させる。このエステル化試薬は、酢酸、プロピオン酸、酪
酸、これらの無水物及びこれらの混合物から選択される。エステル化試薬は、セ
ルロースのアンヒドログルコース単位の1モルに対して、約10.0モル〜約3
.0モルの範囲内の量で存在する。エステル化試薬の選択は、所望のカルボキシ
ル化セルロースエステルによって支配される。例えば、セルロースアセテートを
所望する場合、エステル化試薬は酢酸及び/又は無水酢酸であってよい。同様に
、セルロースアセテートブチレートを所望する場合、エステル化試薬は、酢酸及
び/又は無水酢酸と酪酸及び/又は無水酪酸との混合物であってよい。エステル
化試薬の混合物を使用するとき、酪酸又は無水物の好ましい量は約0.1〜3.
0モルの範囲内であり、酪酸若しくはプロピオン酸又はこれらの無水物の好まし
い量は、約0.6〜約6.0モルの範囲内である。
【0016】 エステル化工程に於いて、カルボキシル化セルロースアセテートブチレートが
所望のセルロースエステルであるとき、ブチリル基の置換度は約0.5〜約2.
95であってよく、アセチル基の置換度は約0.4〜約2.95であってよい。
同様に、カルボキシル化セルロースアセテートプロピオネートを所望するとき、
プロピル基の置換度は約0.5〜約2.95であってよく、アセチル基の置換度
は約0.4〜約2.95であってよい。好ましくは、本発明によるカルボキシル
化セルロースアセテートブチレート及びプロピオネートに於いて、プロピオネー
ト又はブチレートの置換度は約1〜約2.5であり、アセテートの好ましい置換
度は約0.4〜約1.6である。上記の方法によって製造されたカルボキシル化
セルロースアセテートは、一般的に、約2.0〜約2.95のアセチル基の置換
度を有する。
【0017】 本発明の方法で有用な適当な触媒には、当該技術分野で公知のエステル化触媒
が含まれる。硫酸が好ましいが、過塩素酸、酸化亜鉛、チタンアルコキシド、硫
酸塩、スルファミン酸、メタンスルホン酸又はこれらの混合物のような他の触媒
を使用することもできる。
【0018】 好ましくは、本発明の方法から得られたカルボキシル化セルロースエステルの
極限粘度数は、約0.2〜約1.6dL/g、更に好ましくは、約0.2〜約0.
9dL/gである。好ましい極限粘度数は、反応時間及び温度を調節することによ
って得られる。例えば、初期反応温度を約0℃で維持する。次いで、この温度を
、反応を完結させ、所望の粘度を得るために十分なレベルまで徐々に上昇させる
【0019】 活性化セルロースが反応した後、エステル化されたカルボキシル化セルロース
を加水分解して、好ましくは約0.05〜約1.0の、ヒドロキシル基の置換度
を得ることができる。加水分解の割合は、温度及び触媒濃度により制御すること
ができ、より高い温度及び触媒濃度は、加水分解の割合を増加させる。好ましい
加水分解反応は、90:10酢酸/水混合物で、酸触媒の存在下に約30℃〜約
70℃の範囲の温度で実施することができる。加水分解の温度は、逐次工程でよ
り多くの酢酸/水混合物を添加することによって増加させることもできる。
【0020】 カルボキシル化セルロースエステル中のヒドロキシル基の所望の置換度が達成
されたとき、この反応段階からの溶液中の触媒を中和することによって、加水分
解を停止させる。ヒドロキシル基の置換度を監視する方法は当該技術分野で公知
であり、これには例えば、IR,NMR及び熱分解ガスクロマトグラフィーが含
まれる。この中和剤は、如何なる塩基性成分であってもよい。適当な中和剤の例
には、これらに限定されないが、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸ナト
リウム、ピリジン又はこれらの混合物が含まれる。所望の置換度を達成するため
の時間は、当該技術分野で公知の方法によって予め決定することができる。
【0021】 所望の加水分解度に達したとき、この溶液を当該技術分野で公知の方法によっ
て濾過することができる。しかしながら、濾過は必ずしも必要とは限らない。次
いで、カルボキシル化セルロースエステルを、当該技術分野で公知の一般的な方
法によって反応溶液から沈澱させる。カルボキシル化セルロースエステルを沈澱
させるための好ましい沈澱剤は、酢酸水溶液、更に好ましくは、10%酢酸溶液
である。ヒドロキシル基の高い置換度を有するカルボキシル化セルロースエステ
ルのために、メタノール、イソプロパノール及びエタノールのような水溶性アル
コールが、エステルがその中に可溶性でない場合に、沈澱を容易にすることを助
ける。好ましいアルコールはイソプロパノールである。所望により、次いで、カ
ルボキシル化セルロースエステルを水で洗浄することによって精製して、他の酸
及び塩を除去することができる。任意に、カルボキシル化セルロースエステルを
、例えば、粉末を得るために乾燥させることができる。
【0022】 他の態様に於いて、本発明は、前記の方法によって製造する種々のカルボキシ
ル化セルロースエステルに関する。このようなカルボキシル化セルロースエステ
ルには、例えばカルボキシル化セルロースアセテート、カルボキシル化セルロー
スアセテートブチレート、カルボキシル化セルロースアセテートプロピオネート
、カルボキシル化セルロースプロピオネートブチレート及びカルボキシル化セル
ロースアセテートプロピオネートブチレートが含まれる。好ましいカルボキシル
化セルロースエステルには、例えばカルボキシル化セルロースアセテート、カル
ボキシル化セルロースアセテートブチレート及びカルボキシル化セルロースアセ
テートプロピオネートが含まれる。
【0023】 前記の方法によって製造されたカルボキシル化セルロースアセテートは、約0
.05〜約1.0のヒドロキシル基の置換度、約2.0〜約2.95のアセチル
基の置換度及び約0.2〜約1.6dL/g、更に好ましくは約0.2〜約0.9
dL/gの極限粘度数を有する。
【0024】 本発明による方法によって製造されたカルボキシル化セルロースアセテートプ
ロピオネートは、約0.05〜約1.0のヒドロキシル基の置換度、約0.5〜
約2.95のプロピル基の置換度、約0.4〜約2.95のアセチル基の置換度
及び約0.2〜約1.6dL/g、更に好ましくは約0.2〜約0.9dL/gの極
限粘度数を有する。本発明による方法によって製造されたカルボキシル化セルロ
ースアセテートブチレートは、約0.05〜約1.0のヒドロキシル基の置換度
、約0.5〜約2.95のブチリル基の置換度、約0.4〜約2.95のアセチ
ル基の置換度及び約0.2〜約1.6dL/g、更に好ましくは約0.2〜約0.
9dL/gの極限粘度数を有する。
【0025】 好ましくは、本発明により製造されたカルボキシル化セルロースアセテートプ
ロピオネート及び/又はブチレートは、約1〜約2.5であるプロピオネート又
はブチレートの置換度並びに約0.4〜約1.6であるアセテートの好ましい置
換度を有する。
【0026】 上記の方法により得られたカルボキシル化セルロースエステルは、建築用被覆
、保全用被覆、工業用被覆、自動車用被覆、織物用被覆、インキ、接着剤並びに
金属、紙、木材及びプラスチックス用の塗料のような種々の被覆組成物中に使用
することができる。従って、本発明は、本発明のカルボキシル化セルロースエス
テルを含有するこのような被覆組成物に関する。本発明のカルボキシル化セルロ
ースエステルは、これらの被覆組成物の中に、公知のセルロースエステルと同じ
方法で含有させることができ、このような組成物の一般的な成分及び/又は添加
剤と共に使用することができる。この被覆組成物は透明であるか又は顔料入りで
あってよい。カルボキシル化セルロースエステルを含有する被覆組成物は、当該
技術分野で公知であり、例えば、ヨーロッパ特許出願第138,703号明細書
(その開示を参照して本明細書に含める)に記載されている。
【0027】 本発明による被覆組成物は、当該技術分野で公知の水、溶媒、顔料(有機又は
無機)並びに/又は他の添加剤及び充填剤からなっていてよい。このような添加
剤又は充填剤には、これらに限定されないが、シリコーン、フルオロカーボン、
ウレタン若しくはセルロース系誘導体のようなレベリング、レオロジー及びフロ
ー調節剤;増量剤;米国特許第5,349,026号(その開示を参照して本明
細書に含める)に記載のような反応性凝集助剤;艶消剤;顔料湿潤及び分散剤及
び界面活性剤;紫外(UV)吸収剤;UV光安定剤;ティンティング顔料;脱泡
及び消泡剤;沈降防止、だれ止め及び増粘剤(bodying agents);皮張り防止剤
;色わかれ防止及び色むら防止剤;殺菌剤及び防かび剤;腐食防止剤;増粘剤(
thickening agent);可塑剤;硬化剤又は凝集剤が含まれる。このような添加剤
の具体例は、(National Paint & Coatings Association, 1500 Rhode Island A
venue, N.W., Wasington, D.C. 20005により刊行された、Raw Materials Index (その開示を参照して本明細書に含める)に記載されている。
【0028】 上記の方法によって得られたカルボキシル化セルロースエステルは、非常に高
い固形分含量を有する被覆配合物を製造するのに使用することができる。実際、
45%より大きい固形分含量を有する被覆配合物を得ることができる。更に、上
記の方法によって得られたカルボキシル化セルロースエステルは、樹脂被覆物と
の改良された相溶性及び広範囲の被覆溶媒中の溶解性を示す。
【0029】 本発明の方法によって製造されたカルボキシル化セルロースエステルは、多数
の溶媒と相溶性である。これらの溶媒には、これらに限定されないが、メタノー
ル;塩化メチレン;ジアセトンアルコール;ギ酸、酢酸及びプロピオン酸のよう
な低級アルカン酸;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メ
チルイソブチルケトン及びメチルn−アミルケトンのような低級アルキルケトン
;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブ
チル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸イソブチル、酢酸2−ブトキシエチル、酢
酸1−メトキシ−2−プロピル、酢酸2−エトキシ−エチル、エチル−3−エト
キシプロピオネート、イソ酪酸イソブチル及び2,2,4−トリメチル−1,3
−ペンタンジオールモノイソブチレートのようなエステル;エチレングリコール
ブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、2−エトキシエタノ
ール、2−プロポキシエタノール及び2−ブトキシエタノールのようなエーテル
並びにこれらの混合物が含まれる。また、トルエン及び/又はキシレンとエタノ
ールとの混合物並びにエタノールと酢酸エチル、酢酸1−メトキシ−2−プロピ
ル等のようなエステルとの混合物のような溶媒の混合物を使用することができる
。勿論、上記のものは、網羅的であることを意図せず、本発明のカルボキシル化
セルロースエステルと一緒に使用することができる種々の溶媒を表すものである
【0030】 本発明の方法によって製造されたカルボキシル化セルロースエステルは、被覆
組成物及びインキ組成物に使用されるもののような、広範囲の樹脂状材料と相溶
性である。カルボキシル化セルロースエステルが相溶性である樹脂の種類には、
これらに限定されないが、熱可塑性アクリル樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、シリ
コーン樹脂、アルキド樹脂、通常のセルロースエステル、尿素ホルムアルデヒド
樹脂、メラミン樹脂、ウレタン、ニトロセルロース、不飽和及びその他の熱硬化
性ポリエステル樹脂が含まれる。
【0031】 本発明のカルボキシル化セルロースエステルを含有する被覆配合物を、種々の
表面、支持体又は物品、例えば紙;プラスチック;スチール及びアルミニウムの
ような金属;木材;石膏ボード;コンクリート;れんが;石造物又は亜鉛メッキ
シートに適用することができる。一般的に、被覆すべき表面、支持体又は物品の
種類によって、使用する被覆配合物の種類が決定される。この被覆配合物は、当
該技術分野で公知の手段を使用して適用することができる。例えば、被覆配合物
は、スプレー、刷毛塗り、ローリング又は支持体を被覆する任意の他の適用方法
により適用することができる。
【0032】 金属被覆に於いて、配合物の固体レベルは、金属フレーク配向に顕著に影響を
与え、金属フレーク配向は、照明の異なった角度で被膜を観察することにより、
そして通常「フロップ(flop)」と呼ばれる、見掛け明るさに於ける変化を監視
することによってはっきり示される。固体レベルが増加するとき、フレーク配向
は一層ランダムになり、むらのある艶及び外観をもたらす。典型的な金属被覆配
合物では、満足できる金属フレーク配向を達成するために、約20〜約30%の
カルボキシル化セルロースエステルをおおよそ必要とする。しかしながら、本発
明のカルボキシル化セルロースエステルは、樹脂固形分基準で5%のように少な
いカルボキシル化セルロースエステルを含有し、尚も満足できる金属フレーク配
向を有する金属被覆組成物に配合することができる。従って、本発明の他の態様
は、約5%〜約30%の本発明による方法によって製造されたカルボキシル化セ
ルロースエステル及び約30%〜約70%のフィルム形成性材料を含有する金属
被覆組成物に関する。
【0033】 本発明のカルボキシル化セルロースエステルはまた、木材被覆の硬化及び非硬
化上塗剤の両方に於ける主フィルム形成成分としても有用である。従って、本発
明はまた、約10重量%の本発明の方法により製造されたカルボキシル化セルロ
ースエステル、約20重量%のアルキド樹脂、約2〜約5重量%のメラミン樹脂
、約5〜約7.5重量%の尿素ホルムアルデヒド樹脂、比較的少量のシリコーン
樹脂並びにキシレン、トルエン、エタノール、n−ブチルアルコール及びメチル
エチルケトンのような適当な溶媒からなる溶媒系からなる硬化型木材上塗剤に関
する。サイロイド(SYLOID)(商標)83及びサイロイド(商標)378のよう
な艶消し剤を使用することもできる。
【0034】 本発明による方法によって製造されたカルボキシル化セルロースエステルは、
インキ配合物に配合することができる。ここで、カルボキシル化セルロースエス
テルは、インキ用の顔料を分散させるための媒体として機能し、また主フィルム
形成性樹脂としても機能する。従って、本発明の他の態様は、約30〜約70重
量%のカルボキシル化セルロースエステル、約30〜約70重量%のインキ顔料
及び所望の条件下でインキ組成物を適用するために適した粘度を与えるために有
効な量で存在する溶媒からなるインキ組成物に関する。このカルボキシル化セル
ロースエステルは、好ましくは、カルボキシル化セルロースアセテート、カルボ
キシル化セルロースアセテートブチレート、カルボキシル化セルロースアセテー
トプロピオネート又はこれらの混合物から選択される。好ましくは、本発明のイ
ンキ組成物は、45〜70重量%の本発明による方法によって製造された少なく
とも1種のカルボキシル化セルロースエステルを含む。
【0035】 本発明のインキ組成物にはまた、特別のインキ又は印刷方法のニーズによって
、一般的なインキ添加剤を含んでいてよい。このようなインキ添加剤には、これ
らに限定されないが、潤滑剤、レベリング剤、レオロジー添加剤、プレス上での
再溶解/再湿潤を促進する添加剤、凝集助剤、顔料湿潤剤、分散剤、界面活性剤
、ワックス、脱泡剤、消泡剤及び変性ポリマーが含まれる。
【0036】 顔料の濃度は、使用される特別の顔料並びにインキ組成物に所望される色及び
隠蔽度に依存する。本発明のインキ組成物で有用である顔料は、当該技術分野で
公知のものであり、例えば、Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technolog
y 、第2版、第11巻、第613〜645頁(その開示を参照して本明細書に含
める)に記載されている。本発明のインキ組成物で有用である溶媒はまた、当該
技術分野で公知であり、例えば、Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Techn
ology 、第2版、第11巻、第621〜623頁(その開示を参照して本明細書
に含める)に記載されている。好ましい溶媒には、エタノール、酢酸エチル、イ
ソプロパノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル及びこれらの混合物が含まれる。
【0037】 別の面として、本発明による方法によって製造されたカルボキシル化セルロー
スエステルは、顔料分散剤として有用である。顔料の分散方法は当該技術分野で
公知であり、例えば、ヨーロッパ特許出願第138,703号明細書(その開示
を参照して本明細書に含める)に教示されている。従来の分散液の一種に於いて
カルボキシル化セルロースアセテートブチレートのようなカルボキシル化セルロ
ースエステルが、有機又は無機顔料とブレンドされ、次いでこの混合物が、2ロ
ールミルのような適当な装置内で加工される。加工の間に、摩擦熱及び/又は外
部源から与えられた熱によって、カルボキシル化セルロースエステルが軟化し、
続いて顔料が分散される。この方式で、高価な顔料を被覆配合物中に容易に分散
させることができ、それによって、最低量の顔料を使用しながら、高い着色力及
び良好な透明度を得ることができる。
【0038】 顔料の他の分散方法には、これらに限定されないが、溶液法、ボールミル、ペ
ブミル、カディミル(Kady mill)及びサンドミルが含まれる。これらの方法に於
いて、カルボキシル化セルロースエステルの適当な溶媒中に溶解し、顔料を添加
し、そして混合物をミル内で48時間以下混合する。得られた溶液分散液を、ラ
ッカー、インキ、自動車用被覆等で顔料を分散させるために使用することができ
る。従って、本発明はまた、上記の方法によって製造されたカルボキシル化セル
ロースエステルを溶媒中に溶解させること及びこのカルボキシル化セルロースエ
ステル/溶媒混合物に顔料を添加することからなる、顔料の分散方法に関する。
好ましくは、顔料のカルボキシル化セルロースエステルに対する重量比は、約2
0:80〜約60:40である。顔料及びカルボキシル化セルロースエステル/
溶媒混合物は、顔料を分散させるのに十分な条件下で混合される。
【0039】 本発明による方法によって得られたカルボキシル化セルロースエステルと共に
使用される典型的な顔料には、ペリレン、キナクリドン、フタロシアニン、酸化
鉄及びカーボンブラックが含まれる。本発明の方法によって製造されたカルボキ
シル化セルロースエステルの広い相溶性によって、広範囲の種々のポリマーと共
に使用するための上記の顔料分散が可能になり、従って多くのペイント及びイン
キ配合で有用である分散液を作ることが可能である。 本発明の実施を、下記の実施例で開示するが、如何なる方法に於いても本発明
を限定すると解釈すべきではない。
【0040】実施例 セルロースアセテートブチレートの溶解性を、このエステルを、メチルイソブ
チルケトン(MIBK)、メチルn−アミルケトン(MAK)、酢酸n−ブチル
、エチレングリコールブチルエーテル(イーストマン(EASTMAN)(商標)EB)
、エチル−3−エトキシプロピオネート(イーストマン(商標)EEP)、プロ
ピレングリコールプロピルエーテル(PP)、イソ酪酸イソブチル(イーストマ
ン)(商標)IBIB)、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール
モノイソブチレート(テキサノール(TEXANOL)(商標))、ケトン混合物(イー
ストマン(商標)C−11)、芳香族及びオレフィン性溶媒混合物(アロマティ
ック(AROMATIC)100及び150)、酢酸2−エチルヘキシル及び酢酸n−プ
ロピルのような被覆用溶媒中に溶解させることによって求めた。これらの溶解性
を、イーストマン・ケミカル社(Eastman Chemical Company)から入手できる市
販の非カルボキシル化セルロースエステル、CAB381−2BP,CAB38
1−0.1,CAB381−0.5,CAB321−1,CAB321−0.1
,CAB171−15S及びCAB531−1のものと比較した。セルロースア
セテートブチレートと、イリノイ州カーペンタースビル(Carpentersville, IL)
の、以前はカーギル社(Cargill, Inc.)として知られていた、マックウォーター
社(McWorter)から入手できるカーギル(CARGIL)74−7455及びカーギル
052−7711のような被覆用アルキド樹脂及びポリイソシアネート(バイエ
ル(Bayer)のデスモジュール(DESMODUR)HL)との相溶性も求めた。セルロー
スアセテートブチレートサンプルの幾つかを、相手先商標製品製造業者(OEM
)金属下地被覆適用のために試験した。金属板の上へのスプレー適用試行のため
に、僅かな配合物を調製した。スプレーした金属板を、金属フレーク配向及び外
観について主観的に等級付けした。
【0041】例1 77ミリ当量/kgのカルボキシル基を含む酸化セルロースの20gのサンプル
を小片に破壊し、脱イオン水中に一夜浸漬させた。浸漬させたセルロースを、こ
の材料をエベルバッハ(EBERBACH)(商標)工業用ブレンダー内で加工すること
によってより小さい片に破壊した。吸引ガラスフィルターを使用して水を切った
後、水活性化した酸化セルロースを酢酸で2,3回洗浄し、次いで酪酸で2,3
回洗浄した。
【0042】 このエステル化試薬は、47gの、水活性化した酸化セルロースと一緒の残留
量を含む酪酸、6.2gの無水酢酸及び50.6gの無水酪酸を混合することに
よって調製した。触媒として、0.68gの8%硫酸を添加した。エステル化試
薬及び触媒を水活性化した酸化セルロースに添加し、撹拌機付き丸底フラスコの
中に入れた。このフラスコを、浴温度を約0℃に保持した氷浴中に入れた。水浴
温度を約0℃に4時間保持した後、浴温度を徐々に室温にまで上昇させ、最終的
に50℃まで上昇させて、エステル化反応を完結させた。酢酸19g及び水19
gの混合物をこの溶液に添加し、加水分解のために浴温度を60℃まで上昇させ
た。所望の加水分解度が達成されたとき、酢酸水溶液中に溶解させた1.5gの
酢酸マグネシウムを添加することによって、溶液中の触媒を中和した。この溶液
を濾過し、次いで10%酢酸水溶液中で沈澱させ、乾燥させた。このセルロース
エステルをサンプルNo.1と称する。分析試験結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】 このカルボキシル化セルロースエステルのカーギル74−7455アルキド化
合物との相溶性を求めるために、カルボキシル化セルロースエステル及びカーギ
ル74−7455を、表2に記載したような種々の比でMIBK中に溶解させた
3個のサンプルを調製した。溶液中の合計固形分レベルを、約10%に保持した
。相溶性は、ガラス板上でのこれらの混合物の乾燥したフィルムの透明度によっ
て求めた。これらの結果を表2に記載する。
【0045】
【表2】
【0046】 これらの結果は、酸化セルロースから製造したカルボキシル化セルロースアセ
テートブチレート(CAB)が、カーギル74ー7455アルキド樹脂と相溶性
であったことを示している。
【0047】例2 カルボキシル化セルロースエステルを、20gの例1で使用した同じ酸化セル
ロースで製造した。この方法は例1に記載したものと同様であったが、エステル
化試薬は、80gの、セルロースと一緒の残留量を含む酪酸、8.3gの無水酢
酸及び62.7gの無水酪酸を混合することによって調製した。反応浴温度を0
℃で2時間維持し、次いで35℃まで徐々に上昇させた。方法工程の残りは、例
1に於けるものと同じであった。このセルロースエステルをサンプルNo.2と
呼ぶ。
【0048】 プレイステイト(PLACETATE)F(商標)普通グレードセルロースを使用するこ
とにより、酸化セルロースから製造した上記サンプルと同じ方法に従って、セル
ロースアセテートブチレートを製造した。溶液を中和した後、中度のガラスフリ
ットフィルターを通して濾過して、過剰量の繊維を除去した。このセルロースエ
ステルをサンプルNo.3と呼ぶ。 これらの2種のセルロースアセテートブチレートの分析結果を、表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】 酸化セルロースから製造したサンプルNo.2は、アルキドとの良好な相溶性
を示したが、普通グレードのセルロースから製造したサンプルNo.3は、MI
BK溶媒中の混合物の流延フィルムの観察に基づいて、アルキドと非相溶性であ
った。
【0051】例3 カルボキシル化セルロースアセテートブチレートを、例1に於けると同じ酸化
セルロースを使用することによって製造した。150gの酸化セルロースを、3
52.5gの酪酸(合計)、46.5gの無水酢酸、379.5gの無水酪酸か
ら構成されたエステル化試薬と反応させた。触媒として、6.18gの98%硫
酸を添加した。反応物を約0℃で5時間保持し、次いで温度を40℃まで徐々に
上昇させて、エステル化を完結させた。エステル化が完結した後、142.5g
の酢酸及び142.5gの水の混合物を、加水分解のために添加した。加水分解
を60℃で、15時間実施した。この溶液を、粗いガラスフリットフィルターを
通して濾過し、10%酢酸溶液中で沈澱させた。このセルロースエステルをサン
プルNo.4と呼ぶ。このカルボキシル化セルロースエステルの分析結果を表4
に示す。
【0052】
【表4】
【0053】 サンプルNo.4カルボキシル化セルロースエステルの溶解性を、このカルボ
キシル化セルロースエステルを一般的に使用される有機被覆溶媒中に溶解させる
ことによって求めた。サンプルNo.4とCAB531−1、即ち市販されてい
る非カルボキシル化セルロースアセテートブチレートとの溶解性を比較した。そ
の結果を表5に記載する。
【0054】
【表5】
【0055】 表5に示されるように、酸化セルロースから製造されたサンプルNo.4のカ
ルボキシル化セルロースエステルは、イーストマン(商標)EB、イーストマン
(商標)IBIB、プロピレングリコールプロピルエーテル(PP)中に容易に
可溶性であったが、CAB531−1はイーストマン(商標)EB又はPP中に
可溶性ではなく、イーストマン(商標)IBIB中に部分的にのみ可溶性であっ
た。
【0056】例4 エステル化試薬中の無水酢酸と無水酪酸とのモル比を、1:5から1:4に変
更したが、合計量を1.9モルに保持した以外は、例1に於けるようにしてカル
ボキシル化セルロースエステルを製造した。加水分解条件も、これらのサンプル
についてDSヒドロキシル数を増加させるように変更した。これらのセルロース
エステルを、サンプルNo.5及びNo.6と呼ぶ。これらのサンプルの加水分
解条件を表6に記載する。
【0057】
【表6】
【0058】 加水分解後に、溶液を、粗いガラスフリットフィルターを通して濾過し、10
%酢酸溶液中で沈澱させた。このカルボキシル化セルロースエステルを十分に洗
浄し、乾燥させた。これらのカルボキシル化セルロースエステルの分析結果を表
7に記載する。
【0059】
【表7】
【0060】 サンプルNo.5及びNo.6の溶解性を、カルボキシル化セルロースエステ
ルを一般的に使用される有機被覆溶媒中に溶解させることによって求めた。これ
らのカルボキシル化セルロースエステルの有機溶媒中の溶解性によって、これら
が市販の非カルボキシル化セルロースエステルよりも広い範囲の溶媒中に一層容
易に可溶性であることが明らかになった。サンプルNo.5及びNo.6のカル
ボキシル化セルロースエステルの溶解性を、市販されている非カルボキシル化セ
ルロースアセテートブチレート、CAB531−1と比較した。その結果を表8
に記載する。
【0061】
【表8】
【0062】 表8に示されるように、酸化セルロースから製造されたセルロースアセテート
ブチレートは、イーストマン(商標)EB、イーストマン(商標)IBIB、プ
ロピレングリコールプロピルエーテル(PP)中に容易に可溶性であり、他方、
市販の非カルボキシル化CAB531−1はイーストマン(商標)IBIB又は
PP中に可溶性ではなく、イーストマン(商標)IBIB中に部分的にのみ可溶
性であった。
【0063】例5 この例に於いて、下塗配合物を、サンプルNo.5及びNo.6のカルボキシ
ル化セルロースエステル並びに種々の市販のセルロースアセテートブチレートを
使用して製造した。この配合物は被覆用ポリエステル、セルロースエステル、モ
ンサント・ケミカル社(Monsanto Chemical Company)から入手できるレジメン(
RESIMENE)755(商標)のようなメラミン、シルバーライン(SILBERLINE)(
商標)5245(65%のアルミニウムフレーク及び35%のミネラルスピリッ
ト)、PTSA(p−トルエンスルホン酸)触媒及び被覆溶媒の組み合わせから
なっていた。具体的な配合を表9に記載する。
【0064】
【表9】
【0065】 これらの配合物を、金属板上にスプレーし、この金属板をオーブン内で乾燥さ
せた。スプレーしたパネルを、当該技術分野で公知であり、J. Meisterにより、
“Circulation Reduces Specular Reflectance of Metallic Auitomotive Point
s"、Polymer 、第38巻(2)、第638〜639頁、1997年9月に記載さ
れている方法によって、外観及び金属フレーク配向について、専門家により主観
的に判定した。サンプルNo.5及び市販のセルロースアセテートブチレートの
評価結果を、表10に示す。
【0066】
【表10】
【0067】 この評価により、匹敵する市販のセルロースアセテートブチレートの代わりに
、サンプルNo.5のカルボキシル化セルロースエステルを使用すると、49.
2%の全固形分レベルで、固形分レベルに於ける27.8%の増加及び改良され
たスプレーしたパネル性能になったことが明らかになった。固形分レベルに於け
るこの増加は、より高い固形分レベルが、スプレー操作の間の揮発性有機化合物
(VOC)の量を減少させるために必要であるので、明らかに有利である。
【0068】例6 カルボキシル化セルロースエステルを、100gの例1で使用した同じ酸化セ
ルロースから製造した。無水酢酸と無水酪酸とのモル比を、例4で使用した1:
4比の代わりに約3:1に変更した。エステル化試薬は、235.0gの酪酸、
141.7gの無水酢酸及び73.0gの無水酪酸並びに3.45gの98%硫
酸で製造した。初期の水浴温度を約0℃に保持し、6.5時間かけて65℃まで
徐々に上昇させた。加水分解は、142g/142g、酢酸/水溶液の第一混合
物を添加し、55℃での16時間の加水分解の後、60g/60g、酢酸/水溶
液の第二混合物を添加し、更に4時間運転することによる2工程で実施した。残
りの工程は、前記のサンプルのものと同様であった。このセルロースエステルを
サンプルNo.7と呼ぶ。これらのサンプルの分析結果を表11に記載する。
【0069】
【表11】
【0070】 サンプルNo.7のカルボキシル化セルロースエステルの溶解性を、このカル
ボキシル化セルロースエステルを一般的に使用される有機被覆溶媒中に溶解させ
ることによって求めた。その結果を表12に記載する。表12には、同様の特性
を有する3種の市販の非カルボキシル化セルロースエステルの溶解性も含まれる
【0071】
【表12】
【0072】 酸化セルロースから製造されたサンプルNo.7のカルボキシル化セルロース
エステルは、イーストマン(商標)EEP、ポリプロピレングリコールプロピル
エーテル(PP)、酢酸n−ブチル及びイーストマン(商標)MAK中に容易に
可溶性であり、他方、同様の組成を有する市販のセルロースアセテートエステル
は、同じ有機溶媒の幾つかに可溶性ではなかった。
【0073】 これらの例で示されるように、これらのカルボキシル化セルロースアセテート
ブチレートは、市販のセルロースアセテートブチレートと比較したとき、有機溶
媒可溶性及びアルキド相溶性に於けるそれらの性能特性を変化させることなく、
DSアセチル/DSブチリル比、I.V.及びカルボキシル含量の種々の組み合
わせで製造することができた。これらの例は、カルボキシル化セルロースアセテ
ートブチレートを金属被覆配合物に添加することによって、金属フレーク配向及
び外観に於ける満足できる性能を維持しながら、固体レベルが増加したことを示
している。上記の例示した被覆配合物は、ポリエステル樹脂で製造したが、同様
の性能がアクリル樹脂配合物で期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 101/12 C09D 101/12 (72)発明者 ポセイ−ダウティ,ジェシカ アメリカ合衆国,テネシー 37663−3405, キングスポート,ヒドゥン バレー ロー ド 521 (72)発明者 カーティス,ラリー ジェラルド アメリカ合衆国,テネシー 37601−1209, ジョンソン シティ,シマロン ドライブ 3606 Fターム(参考) 4C090 AA05 BA31 BC30 BD36 CA31 CA39 DA31 4J037 AA02 AA15 CB04 CB07 CB08 CB10 CC02 EE28 FF15 4J038 BA041 GA06 4J039 AB02 AB12 AF07 BA04 BA13 BA37 BC07 BC08 BC14 BC20 BC60 BE01 BE12 BE16 BE22 BE23 DA02 FA01 FA02 FA07

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程: (1)酸化セルロースを水で活性化する工程、 (2)水を酢酸で置き換え、そして任意的に酢酸の少なくとも一部を酪酸又は
    プロピオン酸で置き換えることによって、活性化した酸化セルロースを脱水する
    工程、 (3)活性化したセルロースを、触媒の存在下に約0℃の温度でエステル化試
    薬と反応させる工程、 (4)反応を完結させ、そして約0.2〜約1.6dL/gの極限粘度数を得る
    のに十分なレベルまで温度を徐々に上昇させる工程、 (5)反応した溶液を加水分解させて、約0.05〜約1.0のヒドロキシル
    基の置換度を得る工程、 (6)触媒を中和剤によって中和する工程、 (7)任意的に溶液を濾過する工程及び (8)溶液を沈澱剤で沈澱処理して、カルボキシル化セルロースエステルを沈
    澱させる工程 を含んでなる、酸化セルロースからカルボキシル化セルロースエステルを製造す
    る方法。
  2. 【請求項2】 エステル化試薬が酢酸、プロピオン酸、酪酸、無水酢酸、無
    水プロピオン酸、無水酪酸又はこれらの混合物である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 エステル化試薬が、セルロースのアンヒドログルコース単位
    1モルに対して約10.0モル〜約3.0モルの量で存在する請求項1に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 カルボキシル化セルロースエステルがカルボキシル化セルロ
    ースアセテートである請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 (a)カルボキシル化セルロースエステルがカルボキシル化
    セルロースアセテートブチレートであり、(b)酢酸が少なくとも一部酪酸で置
    き換えられ、そして(c)エステル化試薬が約0.1〜約3モルの無水酢酸及び
    約6.0〜約0.6モルの無水酪酸を含む請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 (a)カルボキシル化セルロースエステルがカルボキシル化
    セルロースアセテートプロピオネートであり、(b)酢酸が少なくとも一部プロ
    ピオン酸で置き換えられ、そして(c)エステル化試薬が、約0.1〜約3モル
    の無水酢酸及び約6.0〜約0.1モルの無水プロピオン酸を含む請求項1に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 触媒が硫酸、過塩素酸、塩化亜鉛、チタンアルコキシド、硫
    酸塩、スルファミン酸、メタンスルホン酸又はこれらの混合物であり、中和剤が
    、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸ナトリウム、ピリジン又はこれらの
    混合物である請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 極限粘度数が約0.2〜約0.9dL/gであり、ヒドロキシ
    ル基の置換度が約0.05〜約1.0である請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 酸化セルロースが少なくとも30ミリ当量/kgのカルボキシ
    ル含量を有する請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 酸化セルロースが約47〜約77ミリ当量/kgのカルボキ
    シル含量を有する請求項13に記載の方法。
  11. 【請求項11】 置換度約0.05〜約1.0のヒドロキシル基;置換度約
    0.5〜約2.95のブチリル基;置換度約0.5〜約2.95のアセチル基;
    及び約0.2〜約1.6dL/gの極限粘度数を有する、請求項5に記載の方法に
    よって製造された、カルボキシル化セルロースアセテートブチレート。
  12. 【請求項12】 置換度約0.05〜約1.0のヒドロキシル基;置換度約
    0.5〜約2.95のプロピル基;置換度約0.5〜約2.95のアセチル基;
    及び約0.2〜約1.6dL/gの極限粘度数を有する、請求項6に記載の方法に
    よって製造された、カルボキシル化セルロースアセテートプロピオネート。
  13. 【請求項13】 置換度約0.05〜約1.0のヒドロキシル基;置換度約
    2.0〜約2.95のアセチル基;及び約0.2〜約1.6dl/gの極限粘度数
    を有する、請求項4に記載の方法によって製造された、カルボキシル化セルロー
    スアセテート。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の方法によって製造されたカルボキシル化
    セルロースエステルを含んでなる被覆組成物。
  15. 【請求項15】 被覆組成物が金属被覆組成物、インキ組成物、織物被覆組
    成物又は接着組成物である請求項14に記載の被覆組成物。
  16. 【請求項16】 固形分含量が少なくとも約45%である請求項15に記載
    の被覆組成物。
  17. 【請求項17】 被覆組成物が約5〜30重量%の前記カルボキシル化セル
    ロースエステル及び約30〜70重量%のフィルム形成材料を含んでなる金属被
    覆組成物である請求項16に記載の被覆組成物。
  18. 【請求項18】 レベリング剤、レオロジー剤、フロー調節剤、艶消剤、湿
    潤剤、分散剤、紫外(UV)吸収剤、UV光安定剤、脱泡剤、消泡剤、沈降防止
    剤、だれ止め剤、増粘剤、皮張り防止剤、色わかれ防止剤、色むら防止剤、殺菌
    剤、防かび剤、腐食防止剤、増粘剤、可塑剤、硬化剤、凝集剤及びこれらの混合
    物からなる群から選択された添加剤を更に含む請求項17に記載の金属被覆組成
    物。
  19. 【請求項19】 カルボキシル化セルロースエステルが、カルボキシル化セ
    ルロースアセテート、カルボキシル化セルロースアセテートブチレート、カルボ
    キシル化セルロースアセテートプロピオネート又はこれらの混合物からなる群か
    ら選択される請求項18に記載の金属被覆組成物。
  20. 【請求項20】 被覆組成物が、 (i)約30〜約70重量%の前記カルボキシル化セルロースエステル; (ii)約30〜約70重量%のインキ顔料;及び (iii)所望の条件下におけるインキ組成物の適用に適した粘度を与えるのに有
    効な量で存在する溶媒 を含んでなるインキ組成物である請求項16に記載の被覆組成物。
  21. 【請求項21】 溶媒がエタノール、酢酸エチル、イソプロパノール、ジア
    セトンアルコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコー
    ルモノブチルエーテル及びこれらの混合物からなる群から選択される請求項20
    に記載のインキ組成物。
  22. 【請求項22】 湿潤剤、レベリング剤、レオロジー剤、凝集助剤、湿潤剤
    、分散剤、界面活性剤、ワックス、脱泡剤、消泡剤、変性ポリマー及びこれらの
    混合物からなる群から選択された添加剤を更に含んでなる請求項20に記載のイ
    ンキ組成物。
  23. 【請求項23】 下記の工程: (i)請求項1に記載の方法によって製造したカルボキシル化セルロースエス
    テルを、溶媒中に溶解する工程; (ii)カルボキシル化セルロースエステル/溶媒混合物に顔料を添加する工程
    ;及び (iii)該顔料を分散させるのに十分な条件下に、顔料/カルボキシル化セルロ
    ースエステル/溶媒混合物を混合する工程 を含んでなる、顔料の分散方法。
  24. 【請求項24】 顔料のカルボキシル化セルロースエステルに対する重量比
    が約20:80〜約60:40である請求項23に記載の方法によって製造され
    た顔料分散液。
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