JP2002501652A - 可変パラメータを持つ離散滑りモード制御を用いる対象の位置決め - Google Patents

可変パラメータを持つ離散滑りモード制御を用いる対象の位置決め

Info

Publication number
JP2002501652A
JP2002501652A JP54693298A JP54693298A JP2002501652A JP 2002501652 A JP2002501652 A JP 2002501652A JP 54693298 A JP54693298 A JP 54693298A JP 54693298 A JP54693298 A JP 54693298A JP 2002501652 A JP2002501652 A JP 2002501652A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gain
error
speed
head
position error
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP54693298A
Other languages
English (en)
Inventor
リウ,ジクイアン
ファンチズ,オティス,エル.
ハンプシャー,ランドール,ディ.
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seagate Technology LLC
Original Assignee
Seagate Technology LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seagate Technology LLC filed Critical Seagate Technology LLC
Publication of JP2002501652A publication Critical patent/JP2002501652A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B21/00Head arrangements not specific to the method of recording or reproducing
    • G11B21/02Driving or moving of heads
    • G11B21/10Track finding or aligning by moving the head ; Provisions for maintaining alignment of the head relative to the track during transducing operation, i.e. track following
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/54Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head into or out of its operative position or across tracks
    • G11B5/55Track change, selection or acquisition by displacement of the head
    • G11B5/5521Track change, selection or acquisition by displacement of the head across disk tracks
    • G11B5/5582Track change, selection or acquisition by displacement of the head across disk tracks system adaptation for working during or after external perturbation, e.g. in the presence of a mechanical oscillation caused by a shock

Abstract

(57)【要約】 可変パラメータを持つ離散時間滑りモード制御を用いて制御システムの振動および機械的衝撃応答を改善する装置と方法を開示する。ディスク駆動機構(100)のヘッド(118)の位置決めを行うサーボ回路(150)は、位置および速度基準値を生成する基準値発生器(314,414)と、位置および速度推定値を生成するオブザーバ(306,406)と、位置誤差および速度誤差を決定する誤差回路(322,326,422,426)を含む。利得回路(330,332,334,336,338,340,430,432)は位置および速度誤差に可変位置および速度利得をそれぞれ与え、位置および速度利得は位置誤差の少なくとも大きさに従って変わる。

Description

【発明の詳細な説明】 可変パラメータを持つ離散滑りモード制御を用いる対象の位置決め発明の分野 本発明は一般に制御対象の位置決めに関するもので、より詳しくは、可変パラ メータを持つ離散滑りモード制御方式を用いてディスク駆動サーボ装置の機械的 な衝撃および振動応答を改善することに関する。しかしこれに限定されるわけで はない。発明の背景 ハードディスク駆動機構は、最近のコンピュータ・システムの主なデータ記憶 および検索装置として良く用いられている。代表的なディスク駆動機構では、情 報は1個または複数個のディスク上に磁気的に記憶され、ディスクは一定の高速 で回転し、ディスクの表面に近接して動く複数の読取り/書込みヘッドを有する 回転アクチュエータ組立体によりアクセスされる。すでに記憶されたデータをデ ィスクからホスト・コンピュータに取り出すために、読取りチャンネルおよびイ ンターフェース回路が設けられる。 ディスク上のトラックに対するヘッドの位置を制御するために、閉ループ・デ ィジタル・サーボ装置が一般に用いられる。これは例えば、Duffy他の米国特許 番号第5,262,907号、1993年11月16日発行(本発明の被譲渡人 に譲渡されている)に開示されている。トラックは製造時にディスクの表面に書 き込まれたサーボ情報により規定される。ディスク駆動機構のサーボ装置はこの サーボ情報を用いて、2つの主な操作であるシーキングとトラック・フォローイ ングを行う。 シークすると、選択されたヘッドは最初のトラックから目的のトラックに移動 する。より詳細に述べると、一般に用いられる速度制御方式では、ヘッドの速度 を繰り返し判定して、ヘッドが目的のトラックに移動するまでの最適の速度軌道 を規定する速度プロフィルと比較する。アクチュエータ・コイルに与えられる電 流の量は速度の誤差に比例して変わる。アクチュエータ・コイルはヘッドの位置 を制御するのに用いられるボイス・コイル・モータの一部である。 トラック・フォローイングを行うときは、対応する選択されたトラック上で、 選択されたヘッドの位置決めを連続的に行う。より詳しく述べると、一般に用い られる位置制御方式では、トラックの中心に対するヘッドの相対位置を判定して 、ヘッドの望ましい位置と比較する。位置の誤差を示す位置誤差信号(PES) が生成され、これを用いてアクチュエータ・コイルに流れる電流量を制御して、 トラックに対して望ましい位置にヘッドを保持する。 理解されるように、最近のディスク駆動機構は一般に埋込みサーボ方式を用い る。この方式では、サーボ情報はディスクの表面のユーザ・データ・フィールド (一般に「セクタ」と呼ぶ)の間に角度的に間隔をあけて散在する。しかし一般 にサーボ情報のサンプリング速度は不充分なので、所定のオフトラック境界内で ヘッドを保持するのに必要な利得を与えることができない。したがってオブザー バを設けて、ヘッドがユーザ・データ・フィールド上に位置決めされたときにヘ ッド位置、速度、バイアス力の訂正の推定を時々行う。このように、サーボ装置 はディスクから得た位置情報を用いて、シーキングおよびトラック・フォローイ ング中にヘッドの動きを制御するための推定に必要な入力をオブザーバに与える 。このようなオブザーバ(「推定器」とも呼ぶ)はこの技術で良く知られており 、例えば、Phamの米国特許番号第5,585,976号、1996年12月17 日発行(本発明の被譲渡人に譲渡されている)に述べられている。 ディスク駆動機構業界では、ディスク駆動機構のデータ記憶機能と転送速度機 能を絶えず向上させている。例えば、現世代のディスク駆動機構のトラック密度 はセンチメートル当たり3000トラック(インチ当たり約8000トラック) を超えている。このような高いトラック密度(および対応する高いデータ記憶機 能)を持つディスク駆動機構を実現するため、外部から駆動機構に機械的衝撃と 振動が与えられたときにヘッドの位置を正確に制御するという要求がディスク駆 動サーボ装置に対してますます高くなっている。例えば、隣接するトラック上の データに意図せずに上書きするのを防ぐために、書込み動作中はトラックの中心 の上にヘッドの位置を固定することが大切である。残念ながら、先行技術のディ スク駆動サーボ装置設計に用いられる従来の線形制御方式では、大きな衝撃や振 動が与えられると十分な制御を行うことは非常に困難である。 ロボット工学などの制御応用分野では、滑りモード制御(SMC)と呼ぶ別の 制御方式が有用であることが分かっている。この方式では、種々の有用なタスク を行う際にサーボモータを用いて制御対象(片持ちアームなど)の位置決めを行 う。理解されるようにSMCは非線形システム制御方式であって、不確定性を持 つシステムを確実に処理できることが良く知られている。しかしSMCの良く知 られた問題はいわゆる「チャタリング現象」である。これは、例えば過剰な訂正 により制御対象が望ましくない振動を起こすことである。また、制御システムの 利得が増加するに従って、センサ雑音(すなわち、測定回路内の不正確さやオフ セットにより、実際のパラメータと測定されたパラメータの間に生じる誤差)の ために制御対象内に望ましくない振動応答が起こる。このような悪い影響は、サ ンプリング速度を大きくして、一般に制御システムに与えられる位置の情報をほ ぼ連続的にすることにより小さくすることができる。しかしヘッド位置の制御に 用いるディスク駆動機構を埋め込んだサーボ設計ではサンプリング速度が比較的 小さいので、SMCはディスク駆動機構の制御方式として適当でない。従来のS MCアプリケーションの一般的な議論については、例えば、Kato Tetuakiの米国 特許番号第5,384,525号、1995年1月24日発行と、第5,442 ,270号、1995年8月15日発行を参照していただきたい。 したがって、ディスク駆動サーボ装置を改善して機械的衝撃や振動に強くする と同時に、データ記憶容量と転送速度性能をますます向上させたいという要求が 常に存在する。発明の概要 本発明は、外部から振動や機械的衝撃が与えられたときに、可変パラメータを 持つ離散時間滑りモード制御(以後「DSMCVP」と呼ぶ)を用いて制御シス テムの制御応答を改善する方法と装置を提供する。 本発明の第1の好ましい実施の形態では、基準値発生器がヘッド位置と速度の 基準値を生成し、オブザーバがヘッド位置と速度の推定値を与え、誤差回路が、 位置基準値と位置推定値の差による位置誤差だけでなく速度基準値と速度推定値 の差による速度誤差を判定する、というサーボ制御回路を有するディスク駆動機 構を提供する。複数の利得ブロックを設けて、位置誤差に可変位置利得を与え、 速度誤差に可変速度利得を与える。 詳しく述べると、位置誤差と速度誤差の値が小さいときは利得値を小さくし、 位置誤差と速度誤差の値が大きいときは利得値を大きくし、位置誤差と速度誤差 の値が中間の値のときは中間の利得関数を与える。中間の関数は大きな利得値と 小さな利得値に対応する境界を有する。 機械的衝撃または振動が入ると、一般にサーボ・システムに位置誤差と速度誤 差を生じる。しかし速度誤差と位置誤差に対して大きな利得を与えるとサーボ装 置の応答が改善され、従来の線形制御システムに比べてヘッドは妥当な条件に速 く到達する。 本発明の第2の実施の形態では、位置利得が位置誤差だけでなく速度誤差の関 数になるように二次の利得ブロックを与える。同様に、速度利得は速度誤差だけ でなく位置誤差の関数でもある。他のパラメータ(例えば加速度)を含む高次の 利得ブロックも考えられる。 本発明のこれらの特徴と利点は、以下の詳細な説明を読み、関連する図面を参 照することにより明らかになる。図面の簡単な説明 図1は、本発明の好ましい実施の形態に従って製作されたディスク駆動機構を 示す。 図2は、その中にディスク駆動機構が取り付けられているホスト・コンピュー タに接続する、図1のディスク駆動機構の機能的ブロック図である。 図3は、図2に示すサーボ制御回路の機能的ブロック図である。 図4は、先行技術による従来の線形制御を用いたディスク駆動機構サーボ制御 回路の制御図である。 図5は、図4の制御図により位置誤差Xerrに与えられる線形位置利得を表す グラフである。 図6は、図4の制御図により速度誤差Verrに与えられる線形速度利得を表す グラフである。 図7は、外部からの振動や衝撃入力を含む誤差源と図4の制御図のセンサ雑音 により生じる、オフトラック位置誤差と利得の関係を表すグラフである。 図8は、本発明の第1の好ましい実施の形態における、図1のディスク駆動機 構のディスク駆動機構サーボ制御回路の制御図を示す。 図9は、図8の制御図により位置誤差Xerrに与えられる可変位置利得を表す グラフである。 図10は、図8の制御図により速度誤差Verrに与えられる可変速度利得を表 すグラフである。 図11は、本発明の第2の好ましい実施の形態における、図1のディスク駆動 機構のディスク駆動機構サーボ制御回路の制御図を示す。 図12は、図11の制御図の可変位置利得を位置誤差Xerrと速度誤差Verrの 関数として示す。 図13は、図11の制御図の可変速度利得を位置誤差Xerrと速度誤差Verrの 関数として示す。 図14は、本発明の利点を示すために、11ミリ秒、20gの衝撃入力が与え られたときの先行技術の線形コントローラと本発明のDSMCVPコントローラ の位置誤差Xerrの応答を表すグラフである。 図15は、軸方向および半径方向に10個の衝撃が与えられたときの線形コン トローラとDSMCVPコントローラの位置誤差Xerrの応答を表すグラフであ る。 図16は、40ヘルツ(Hz)から600Hzまでの振動周波数範囲にわたる 線形コントローラとDSMCVPコントローラの位置誤差Xerrの応答を表すグ ラフである。詳細な説明 図1は、本発明の好ましい実施の形態に従って製作されたディスク駆動機構1 00を示す。ディスク駆動機構100はベースデッキ102を含み、これにディ スク駆動機構100の種々の構成要素が取り付けられる。上蓋104(部分断面 図で示す)とベースデッキ102により、従来の方法でディスク駆動機構を内部 に封印する環境を作る。 スピンドル・モータ(一般に106で示す)は1個または複数個のディスク1 08を一定の高速で回転させる。ディスク108上のトラック(番号を示さず) の情報の書込みおよび読取りを行うにはアクチュエータ組立体110を用いる。 アクチュエータ組立体110はディスク108の近接位置にあるベアリング・シ ャフト組立体112の周りを回転する。アクチュエータ組立体110は複数のア クチュエータ・アーム114を含み、アクチュエータ・アーム114から1個ま たは複数個の屈曲部116がディスク108に向かって延びる。屈曲部116の 各末端にヘッド118が取り付けられる。ヘッド118は、関連するディスク1 08の対応する表面に近接して移動するよう設計されたスライダ組立体(番号を 示さず)を含む。 ディスク駆動機構100を使用していないときは、ヘッド118はディスク1 08の内径の近くの着陸部120の上を動き、アクチュエータ組立体110は例 えば122で示す従来のラッチ機構を用いて固定される。 ヘッド118の半径方向の位置は、ボイス・コイル・モータ(VCM)124 を用いて制御する。VCM124は、一般にアクチュエータ組立体110に取り 付けられたコイル126と、コイル126を包む磁場を作る1個または複数個の 永久磁石128を含む。したがって、コイル126に電流を制御して与えると、 永久磁石128とコイル126の間に磁気的相互作用が起こり、コイル126は 良く知られたローレンツの関係に従って動く。コイル126が動くと、アクチュ エータ組立体110はベアリング・シャフト組立体112の周りに回転し、ヘッ ド118はディスク108の表面上を横方向に動く。 屈曲組立体130はアクチュエータ組立体110に必要な電気接続経路を作り 、これによりアクチュエータ組立体110は動作するときに回転運動をすること ができる。屈曲組立体130はヘッドワイヤ(図示せず)が接続されているプリ ント回路板132を含む。ヘッドワイヤはアクチュエータ・アーム114と屈曲 部116を通ってヘッド118まで延びる。プリント回路板132は一般に、書 込み動作中にヘッド118に与えられる書込み電流を制御ずる回路と、読取り動 作中にヘッド118が生成する読取り信号を増幅する回路を含む。屈曲組立体の 端は屈曲ブラケット134であって、ベースデッキ102を通して、ディスク駆 動機構100の底部に取り付けられているディスク駆動機構プリント回路板(図 示 せず)と通信する。 次に図2は、図1のディスク駆動機構100の機能的ブロック図を示す。図2 は、ディスク駆動機構プリント回路板上に常駐してディスク駆動機構100の動 作を制御するのに用いられる主機能回路を一般的に示す。 図のディスク駆動機構100は、ディスク駆動機構100がその中に従来の方 法で取り付けられているホスト・コンピュータ140に接続する。ホスト・コン ピュータ140とディスク駆動機構マイクロプロセッサ142の間に制御通信経 路があり、マイクロプロセッサ142は、マイクロプロセッサメモリ(MEM) 143内に記憶されるマイクロプロセッサ142用のプログラムにより、一般に ディスク駆動機構100の高レベルの通信と制御を行う。MEM143は、ラン ダム・アクセス・メモリ(RAM)と、リード・オンリー・メモリ(ROM)と 、マイクロプロセッサ142用の他の常駐メモリ源などを含む。 ホスト・コンピュータ140とディスク駆動機構100の間のデータの転送は ディスク駆動機構インターフェース144により行われる。一般にインターフェ ース144はデータの高速転送を容易にするバッファを含む。ディスク駆動機構 100に書き込まれるデータはホスト・コンピュータからインターフェース14 4を通って読取り/書込みチャンネル146に入る。ここでデータを符号化しま た直列化して、必要な書込み電流信号をヘッド118に与える。すでにディスク 駆動機構100に記憶されているデータを検索するには、ヘッド118は読取り 信号を生成して読取り/書込みチャンネル146に与え、チャンネル146は復 号と誤り検出と訂正動作を行い、検索されたデータをインターフェース144に 、更にホスト・コンピュータ140に転送する。ディスク駆動機構100のこの ような動作はこの技術で良く知られており、例えば、Shaver他の米国特許番号第 5,276,662号、1994年1月4日発行(本発明の被譲渡人に譲渡され ている)に述べられている。 ディスク108はスピンドル制御回路148により一定の高速で回転する。回 路148は逆起電力(bemf)検出を用いてスピンドル・モータ106(図1 )を整流する。148で示すスピンドル制御回路は良く知られており、Dinsmore の米国特許番号第5,631,999号、1997年5月20日発行 (本発明の被譲渡人に譲渡されている)に述べられている。 上に説明したように、ヘッド118の半径方向の位置はアクチュエータ組立体 110のコイル126に電流を与えることにより制御される。この制御はサーボ 制御回路150により行われる。この回路の機能ブロック図を図3に示す。 図3のサーボ制御回路150は前置増幅回路152と、サーボ・データおよび 復号回路154と、関連するサーボRAM158を持つサーボプロセッサ156 と、VCM制御回路160を含み、後で詳細に説明する方法によりこれら全体で ヘッド118の位置を制御する。参考までに、前置増幅回路152は一般にプリ ント回路板132(図1)上に置かれる。これは、前置増幅回路152をヘッド 118の近くに置くと一般に都合が良いことが分かったからである。 理解されるように、サーボ制御は一般に2つの主な動作、すなわちシーキング とトラック・フォローイングを含む。シーク動作では、選択されたヘッド118 を関連するディスク表面上の最初のトラックから目的のトラックに移動する。最 初のトラックから目的のトラックに向かって、ヘッド118を最初は加速し、次 に減速する。ヘッド118が目的のトラックの上に落ち着くと、ディスク駆動機 構100はトラック・フォローイング動作モードに入り、ヘッド118は次のシ ーク動作を行うまで目的のトラックを追跡する。 トラック・フォローイング中は、追跡中のトラックに関連するサーボ情報がヘ ッド118の下を通るときにアナログ・バースト信号がヘッド118から与えら れる。バースト信号は前置増幅回路152により増幅され、サーボ・データ復号 回路154に与えられる。回路154は、アナログ・バースト信号をディジタル 形式に変換するアナログ・ディジタル変換器(ADC)を含む。ディジタル化さ れた信号はサーボ・プロセッサ156に与えられる。好ましい実施の形態では、 プロセッサ156はディジタル信号プロセッサ(DSP)である。 サーボ・プロセッサ156はバースト信号のディジタル表現の相対的大きさか ら位置誤差信号(PES)を決定し、ディスク駆動機構マイクロプロセッサ14 2(図2)から受けた命令に従って、トラックに対するヘッド118の望ましい 位置を決定する。理解されるように、一般に追跡中のトラックに対するヘッド1 18の最適位置はトラックの中心の上であるが、例えば誤差回復ルーチン中はオ フセット(トラックの幅の百分比として)を用いる方が良いことがある。ヘッド 118の望ましい相対的位置に応じて、サーボ・プロセッサ156は電流命令信 号をVCM制御回路160に出力する。回路160は、電流命令信号に応じて選 択された大きさと方向の電流をコイル126に与えるアクチュエータ・ドライバ を含む。 理解されるように、ディスク108上のサーボ情報は、ディスク駆動機構10 0の製造中に非常に精密なサーボ・トラック・ライタを用いて記録される。サー ボ情報は各トラックの境界を規定するもので、円周方向に多数のフレームに分割 されており、その間にユーザ・データ・フィールドが配置される。したがって、 サーボ制御回路150に十分なサンプリング速度を与えるため、後で説明するよ うにオブザーバを設けてヘッド位置、速度、バイアス力の推定値を生成してサー バ・プロセッサ156に与え、これによりヘッド118がユーザ・データ・フィ ールド上に置かれたときにヘッド位置と速度の訂正を行う。 次に図4は、先行技術による線形制御方式を用いたディスク駆動機構サーボ制 御回路の一般化された制御図を示す。理解されるように、図4の制御図の一部は DSPで実現して良い。 図4に示すように、ヘッド/ディスク組立体(HDA)(以後、「プラント」 とも呼ぶ)を一般にブロック200で示す。プラント200は信号経路202か ら電流命令信号(「Icmd」)を受けて、選択されたヘッド(図示せず)をプラ ント200の選択されたトラック(これも図示せず)に近接して位置決めする。 トラック上のサーボ情報に応じて、プラント200はPESを生成して信号経路 204に出力する。 また図4の制御図は、プラント200と同じ入力/出力応答特性を持つよう設 計されたオブザーバ206、すなわちプラント・モデルを示す。当業者が理解す ように、オブザーバ206は位置推定値(「Xest」)、速度推定値(「Vest」 )、バイアス推定値(「Best」)を信号経路208、210、212上にそれ ぞれ生成する。これらはヘッド位置、ヘッド速度、バイアス力にそれぞれ対応す る。バイアス力推定値は、ヘッド上の屈曲組立体(図1の130など)風損力な どのためにアクチュエータにかかるばね力を考慮に入れる。 また基準値発生器を設けて、プラント200の望ましい位置と速度と電流の設 定値を表す位置基準値信号(「Xref」)、速度基準値信号(「Vref」)、電流 基準値信号(「Iref」)を与える。これらの信号は経路216、218、22 0にそれぞれ出力され、一般にサーボ回路の特定の動作モード(例えばトラック ・フォローイングやシーキングなど)に依存する値を有する。理解されるように 、トラック・フォローイング中は電流基準値Irefは一般にゼロの値が与えられ る。 加算接続点222は、図のように位置基準値Xrefと位置推定値Xestの差とし て位置誤差(「Xerr」)を決定する。同様に、加算接続点224は、図のよう に速度基準値Vrefと速度推定値Vestの差として速度誤差(「Verr」)を決定 する。位置誤差Xerrはスカラー利得Kxを有する利得ブロック226に与えられ 、速度誤差Verrはスカラー利得Kvを有する利得ブロック228に与えられ、そ れぞれの出力量は加算接続点230で(電流基準値Irefと共に)加算される。 加算接続点230の出力は加算接続点232で、更に図のようにバイアス推定 値Bestと加算される。加算接続点232の出力は信号経路234を経てオブザ ーバ206に制御入力として与えられ、プラント200に与えられる電流量を表 す。しかし、プラント200の動作に生じるわずかな(nominal)変動をなくすた めに、加算接続点232の出力はKpで示す利得を持つ利得ブロック236にも 与えられる。その出力は電流命令Icmd信号を含んで経路202に出力される。 理解されるように、利得Kpを従来の方法で調整すれば、オブザーバ206をプ ラント200の正確なモデルにすることができる。 最後に、信号経路204上のPESと経路208上の位置推定値Xestとを加 算接続点238で加算してオブザーバ誤差(「Oerr」)信号を生成し、経路2 40からオブザーバ206に入力する。 したがって、図4の制御システムの動作は一般に次式で支配される。 Xerr=Xref-Xest (1) Verr=Vref-Vest (2) Oerr=PES-Xest (3) Icmd=((Xerr)(Kx)+(Verr)(Kv)+Iref-Best)(Kp) (4) 次に図5は、図4の制御システムにおける位置利得Kxと位置誤差Xerrの関係 を表すグラフである。詳しく述べると、図5のx軸(239で示す)は位置誤差 Xerrを全トラック幅(すなわち「オフトラック」)の百分比で示す。したがっ てx軸の原点はトラックの中心(またはヘッドの選択された好ましいオフセット )の上にヘッドが位置決めされたことに対応し、10%の点はヘッドが10%オ フトラックであることを示す。以下同じ。同様に、y軸(241で示す)は図4 の利得ブロック226のスカラ利得値に対応する位置利得Kxを示す。 図5に示すように、位置利得Kx(水平線242で示す)は位置誤差Xerrに対 して一定である。これは従来の線形制御方式を用いるサーボシステムに特有であ る。 また図5には書込み障害しきい値(垂直の破線244で示す)を示す。書込み 障害しきい値は、ディスク駆動機構の書込み動作中に書込み障害が宣言されるし きい値を示す。すなわち、図5の書込み障害しきい値244(15%のオフトラ ック誤差に相当する)は、書込み動作中に位置誤差Xerrが15%以上になると 、位置誤差がしきい値以内に下がるまでは書込み動作を中止することを示す。理 解されるように、書込み障害しきい値は近接するトラックにデータを意図せずに 上書きすることを防ぐのに用いられ、一般に所定の応用の要求に基づいて選択さ れる。 図5に示す第2の垂直の破線246は約7%の位置誤差Xerrに相当し、ディ スク駆動機構のPES変動の代表的な分布を示す。トラック・フォローイング動 作モード中はヘッドをトラックの中心(またはトラックの中心に対する選択され たオフセット点)の上に正確に位置決めするのが理想的であるが、実際にはベア リングの公差や、ディスク・スタックの心ずれや、電気的オフセットや、サーボ 情報の配置の誤差などの要因により、PESは選択された範囲内で変動する。し たがって、この変動の性質が一般にガウス分布と考えられる場合は、線246は PES分布の3シグマ点に対応すると考えることができる。理解されるように、 利用可能な余裕はこのPES変動により更に減るので、衝撃や振動の量が比較的 小さくても位置誤差Xerrは書込み障害しきい値244より大きくなる可能性が ある。 図6は、図4の制御システムにおいて位置誤差Xerr(x軸251で示す)に 対する速度利得Kv(y軸249で示す)の関係を表すグラフである。図6のグ ラフは図5のグラフと同様であり、速度利得Kv(水平線248で示す)は位置 誤差Xerrに対して一定である。参考までに、書込み障害しきい値とPES分布 カットオフ点をそれぞれ破線250と252で示す。 図5と図6から分かるように、大きな位置誤差Xerrを生じるような衝撃事象 を訂正するには相当の時間が必要である。なぜなら、図4の制御システムに与え られる利得は線形で、位置誤差Xerrに対して一定だからである。一般に、シス テムに大きな位置誤差Xerrをもたらす衝撃入力に対して、サーボ制御システム の全利得が大きいほどシステムの応答は速い。しかし最適点を超えて全利得を大 きくすると、センサ雑音(すなわち、オブザーバ206が与える推定パラメータ の誤差)のためにサーボ・ループに位置誤差が追加される。図7はこの状態を示 すグラフで、ループ利得を表すx軸(259)とオフトラック誤差を表すy軸( 261)に対してプロットした2つの曲線を示す。曲線260は衝撃や振動など の機械的外乱によるオフトラック誤差が全利得の増加と共に減少することを示し 、曲線262は、センサ雑音によるオフトラック誤差が全利得の増加と共に増加 することを示す。したがって妥協点として、ディスク駆動機構サーボシステムの 最適な全利得は、一般にこの2つの曲線260と262の交点(破線264で示 す)が選ばれている。 これまでの説明は、先行技術のディスク駆動機構サーボシステムにおける従来 の線形制御方式の特性についてであった。次に、本発明の第1の好ましい実施の 形態における図1のディスク駆動機構100の制御図である図8を参照する。図 4の制御図の場合と同じように、図8に示す種々の構成要素は図3のサーボ・プ ロセッサ(DSP)156が用いるプログラムにより実現されることが好ましい 。 図8はHDA(すなわちプラント)ブロック300を含み、HDAは一般的に ディスク駆動機構100の選択された部分(例えば、ディスク108、ヘッド1 18、VCM124、サーボ制御回路150の一部)に対応する。図4のプラン ト200と同様に、図8のプラント300は経路302から電流命令Icmdを受 け、これに応じて信号経路304にPESを生成する。 図8の制御図は更にオブザーバ(プラント・モデル)306を含む。これも同 様にヘッド位置推定値Xest、ヘッド速度推定値Vest、バイアス力推定値Best を経路308、310、312上にそれぞれ生成する。基準値発生器314は位 置基準値信号Xref、速度基準値信号Vref、電流基準値信号Irefを経路316 ,318,320上にそれぞれ生成する。 図4と同様に、図8の位置推定値Xestと位置基準値Xrefが加算接続点322 に与えられ、その出力は位置誤差Xerr信号を含んで経路324に出力される。 同様に、速度推定値Vestと速度基準値Vrefが加算接続点326に与えられ、そ の出力は速度誤差Verr信号を含んで経路328に出力される。 しかし図4の従来の線形制御システムとは異なり、図8のシステムは可変パラ メータを持つ離散時間滑りモード制御(DSMCVP)を用いる。詳しく述べる と、位置誤差Xerrと速度誤差Verrは3組の利得ブロックに与えられ、それらの 出力は位置誤差Xerrの大きさに基づいて選択される。これについて次に説明す る。 一般に、利得ブロックの第1の組は利得Kxlを持つ低位置利得ブロック330 と利得Kvlを持つ低速度利得ブロック332を含み、位置誤差Xerrが小さいと きはこれらが用いられる。利得ブロックの第2の組は利得関数f1(Xerr)を持つ 中間位置利得ブロック334と利得関数g1(Xerr)を持つ中間速度利得ブロック 336を含み、利得ブロック334と336は位置誤差Xerrが中間の値を持つ ときに用いられる。後で詳細に説明するが、中間ブロック334と336の利得 は位置誤差Xerrに従って変化する。最後に、利得ブロックの第3の組は位置誤 差Xerrが比較的大きい値のときに用いられるもので、利得Kxhを持つ高位置利 得ブロック338と利得Kvhを持つ高速度利得ブロック340を含む。 各利得ブロック330、332、334、336、338、340の出力は、 対応する加算接続点342、344、346で、信号経路320からの電流基準 値Irefと図のように加算される。加算接続点342、344、346の出力は 、位置誤差Xerrで制御されるスイッチ348のA、B、C入力に与えられる。 位置誤差Xerrの値に従って、A、B、C入力の対応する1つが通って加算接続 点350に進み、バイアス力推定値Bestと加算される。前と同様に、加算接続 点 350の出力は電流命令信号としてオブザーバ306に与えられ、また利得Kp を持つ利得ブロック352に与えられる。利得Kpは、オブザーバ306の伝達 特性がプラント300の伝達特性と一致するように選択される。 最後に、理解されるように、利得ブロック352の出力は電流命令Icmd信号 を含んで経路302に出力され、経路304上のPESと経路308上の位置推 定値Xestが加算接続点354で加算されて、オブザーバ誤差Oerr信号がオブザ ーバ306に与えられる。 図9を参照して図8の制御システムの動作を示す。図9は位置誤差Xerr(x 軸361)に対するシステムの位置利得(y軸359)の関係を表すグラフであ る。位置利得を関係f(Xerr)で示し、図9のように分割された曲線360でプロ ットする。詳しく述べると、位置利得f(Xerr)は次式で定義される。 このように、位置誤差Xerrが原点と垂直の破線362(わずかなPES分布カ ットオフ点に対応し、この例では7%である)の間にあるときは、位置利得の値 はKxlである。ただし、Kxlは比較的小さなスカラ利得値である。更に、位置誤 差Xerrが垂直の破線364(この例では15%)で示す書込み障害しきい値よ り大きいときは、位置利得の値はKxhである。ただし、Kxhはスカラ利得Kxlよ り大きなスカラ利得値である。最後に、位置誤差Xerrの値が境界362と36 4の間(すなわち、7%と15%の間)にあるときは、位置利得は関数f1(Xerr )に従って変化する。関数f1(Xerr)はKxlとKxhに対応する境界値を持ち、全関 数f(Xerr)は連続である。しかし関数f1(Xerr)の形は必要に応じて選択して良 く、直線でも良いし図9に示すような曲線でも良い。更に、f1(Xerr)の値はそ の都度計算しても良いし、またはサーボ・プロセッサ156が用いるルックアッ プ・テーブル内に記憶しても良い。 同様にして、図10は図8の制御システムの位置誤差Xerr(x軸371)に 対する速度利得(y軸369)の関係を表すグラフである。詳しく述べると、速 度利得は図10のように分割された曲線370でプロットされた関数g(Xerr)で 表され、次のように定義される。 したがって、速度利得g(Xerr)は位置誤差Xerrの大きさに依存し、位置誤差Xe rrが0%と7%(垂直の破線372で示すようにPES分布のカットオフ点に相 当する)の間にあるときはスカラ値Kvlを持つ。位置誤差Xerrが15%(垂直 の破線374で示すように書込み障害しきい値に相当する)より大きいときは、 速度利得はスカラ値Kvhを持つ。最後に、位置誤差Xerrが7%と15%の間に あるときは速度利得の値は変化し、速度利得g1(Xerr)は位置誤差Xerrの関数で ある。前と同様に、中間速度の利得関数g1(Xerr)は境界値KvlとKvhを持つが 、応用に従ってその他の種々の形を取ることもできる。 したがって、システム内に存在する位置誤差Xerrが小さいときは、図8の制 御システムは線形制御方式を用いて動作する。すなわち、通常の動作中は位置誤 差Xerrは一般に線372(図9)で規定される範囲内にあり、利得KxlとKvl が適用される。 しかし衝撃または振動事象によりシステム内の位置誤差Xerrが大きくなると 、高い利得を用いて迅速に位置誤差Xerrを減少させてヘッド118を望ましい 制御位置に戻す。例えば或るディスク駆動機構応用では、11ミリ秒、20gの 衝撃事象により位置誤差Xerrはトラック幅の30%より大きくなった。したが ってこのような事象の場合はシステムに高い利得Kxh、Kvhとf1(Xerr)、g1(X err)を与える。これにより、位置誤差Xerrを許容できるレベルまで下げるのに 必要な時間は大幅に短縮する。このような衝撃や振動事象が存在する制御システ ムの安定性と、種々の位置および速度利得値を選択するときに考慮すべき要因に ついては後で詳細に説明する。 次に図11は、本発明の第2の好ましい実施の形態の制御図を示す。図11の 制御図は一般に図8に関して前に説明した制御図と同様であり,図11の制御図 の一部は図3のサーボ・プロセッサ(DSP)156で容易に実現することがで きる。 図11に示すように、HDA(プラント)400を設けて経路402に電流命令 Icmd入力を与えると、これに応じて経路404にPESが出力される。オブザ ーバ(プラント・モデル)406は位置、速度、バイアス力の推定値(Xest、Ves t、Best)を経路408、410、412に出力する。同様に基準値発生器41 4は位置、速度、電流の基準値(Xref、Vref、Iref)を経路416、418 、420上に生成する。 前と同様に位置誤差Xerrは、位置推定値Xestと位置基準値Xrefを加算接続 点422で加算して決定される。図のように、位置誤差Xerrは加算接続点42 2から経路424に出力される。同様に速度誤差Verrは、速度推定値Vestと速 度基準値Vrefを加算接続点426で加算して決定され、経路428に出力され る。 位置誤差Xerrと速度誤差Verrは、位置利得関数fx(Xerr,Verr)と速度利得 関数fv(Xerr,Verr)を持つ2つの利得ブロック430と432に入力としてそ れぞれ与えられる。利得ブロック430と432の出力は加算接続点434で経 路420からの電流基準値Irefと加算され、加算接続点434の出力と経路4 12からのバイアス力推定値Bestが加算接続点436で図のように加算される 。前と同様に、加算接続点436の出力はプラント400のアクチュエータ・コ イルに与えられる電流を表し、経路438によりオブザーバ406に与えられる 。加算接続点436の出力は利得Kpを持つ利得ブロック440にも与えられ、 利得ブロック440の出力は電流命令Icmd信号を含んで経路402に出力され る。最後に、前と同様にPESと位置推定値Xestが加算接続点442で加算さ れて、オブザーバ誤差(Oerr)信号がオブザーバ406に与えられる。 利得ブロック430の位置利得関数fxと利得ブロック432の速度利得関数 fvは図12と図13のグラフで表され、位置誤差Xerrと速度誤差Verrに対し て変化する。まず図12では位置利得関数fxを曲線450で表し、位置利得y 軸(449)と組合せ関数g(Xerr,Verr)で表すx軸(451)に対してプロ ットする。関数g(Xerr,Verr)は次式で定義される。 g(Xerr,Verr) = hXerr + Verr (7) ただし、hは定数である(例えば、h=0.01)。図12の位置利得曲線450 はg(Xerr,Verr)に従って変化し、一般に位置誤差Xerrと速度誤差Verrの値 が小さいときは比較的小さな値である。これを図の曲線450の原点と値g(Xe rr,Verr)=b1(垂直の破線452で示す)の間の部分で示す。境界b1は、位 置誤差Xerrと速度誤差Verrのわずかな分布を考慮に入れていることを除けば、 一般に図5、6、9、10に関して前に説明したPES分布カットオフ点に相当 する。大きな位置誤差Xerrと速度誤差Verrに対しては、位置利得曲線450は 比較的大きな値を有する。これを図のg(Xerr,Verr)=b2の値に対応する垂 直の破線454を超える曲線450の部分で示す。前と同様に、境界b2は一般 に位置誤差Xerrと速度誤差Verrで表す書込み障害しきい値に対応する。最後に 、位置利得曲線450は線452と454の間では図に示すような曲線である。 図13では、境界b1とb2として線462と464を持つ同様の速度利得曲線4 60を、速度利得y軸459とg(Xerr,Verr)で表すx軸461に対してプロ ットする。 図8と図11の制御システムのトラック・フォローイング中の動作について説 明したが、制御システムはシーキング中のディスク駆動機構の性能も改善する。 すなわち、振動および衝撃事象により速度誤差Verrが生じてヘッド118の軌 道がシークのために確立された速度プロフィルから変化しても、上の説明に従っ て位置利得と速度利得を変えることにより容易に訂正することができる。更に理 解されるように、図11の制御システムは位置利得関数fxと速度利得関数fvに 二次モデルを用いたが、高次モデルを用いる(更に例えば加速度誤差なども含む )こともできる。 本発明の好ましい実施の形態の説明が終わったので、衝撃および振動事象が存 在する制御システムの安定性と、種々の位置利得値と速度利得値を選択するとき に考慮すべき要因について以下に述べる。 理解されるように、ディスク駆動機構100(図1)の動作は、次の状態式を 持つ単一入力、単一出力の連続線形時間不変(SISO LTI)システムとし てモデル化することができる。 ただし、x(t)はn次元の状態ベクトル、u(t)はスカラ入力、y(t)はスカラ出力、 w(t)は内外の不確定性を反映するnベクトル外乱、v(t)はセンサ雑音を表すスカ ラである。A、B、Cは式(8)と(9)のシステムを記述する適当な次数の一 定マトリクスで、集合{A,B,C}は完全(すなわち、制御可能で観測可能) である。 ディジタル・コントローラと制御入力uを与えるゼロ次ホールドを用いると、 等価離散時間モデルは次式で与えられる。 ただし、またTは、式(10)と(11)の離散時間システムがやはり制御可能で観測可 能になるように選んだサンプリング周期である。 切替え関数を状態の線形関数として次のように定義する。 ただし、xdは基準入力、Gは行ベクトルである。 理想的な擬似滑りモードを存在させるために或る到達条件が用いられる。すな わち所定の到達条件の下では、システム状態は状態空間内の任意の出発点から滑 り表面またはその近傍に移動して、最終的に原点(またはその近傍)に収束する はずである。なぜなら、滑り表面は安定な多様体(manifold)として選ばれてい るからである。 次の到達条件が用いられる。 ただし、Kは制御システムの制御利得と呼ぶ正の数、ηは到達位相内の応答を決 定する正の数、φは境界層の厚さと呼ぶ正の定数、sat(.)は飽和関数である。滑 り表面を吸引的にするには、0<K<φおよび0<η<1になるようにKとηと φを選ぶ。 理解されるように、0<K<2φおよび−1<η<0になるようにKとφを選 ぶ場合も、滑り表面は吸引的である。しかし、ディスク駆動機構100内でモデ ル化されていないダイナミックスを刺激するポテンシャルがあるために望ましく ない振動的応答を生じる。 式(13)の到達条件はいくつかの利点を持つ。第1に、この式はs(k+1 )とs(k)の間の直接の関係を記述するので、制御法則を得るのが容易になる 。第2に、飽和関数を用いれば、DSMCVPの到達位相における望ましくない 振動と線形領域におけるチャタリングを簡単に効率的に減らすことができる。こ れについて以下に詳細に説明する。 前に定義した式(13)の到達条件を用いて、式(10)と(11)を式(1 3)に代入してu(k)について解くと次の制御法則が得られる。 理解されるように、外乱項wd(k)は未知なので、実現可能な制御法則を得る いときは、全状態を推定するためにオブザーバ(図8のオブザーバ306、また は図11の406など)が必要である。したがって、制御法則は次のようになる 。 ただし、 式(15)の制御法則の全状態を推定するオブザーバ(図8の306、または 図11の406など)を設計するには、カルマン・フィルタなどの任意の従来の オブザーバ設計を用いてよい。しかし、収束を速くし、雑音拒否性能を良くする ことに重点を置かなければならない。好ましい実施の形態では、オブザーバはル ーエンベルガ(Luenberuger)型であって、次のように記述され、 推定誤差ダイナミックスは次式で与えられる。 ただし、 制御システムの安定性は次のように示すことができる。第1に、固有値(Ad −LC)を単位円内に選ぶと仮定すると、式(16)のオブザーバを用いた式( 15)の制御法則の下で式(10)と(11)の離散時間システムは次の特性を 有する。すなわち、不確定性とセンサ雑音がない場合は滑り表面は漸近的に吸引 的である。すなわち、wd(k)=0かつv(k)=0の場合は、k→∞に従 次に、固有値(Ad-LC)を単位円内に選び、また等価ダイナミクス ただし が安定であるように滑り表面を決めると仮定すると、式(16)のオブザーバを 用いた式(15)の制御法則の下で式(10)と(11)の離散時間システムは 次の特性を有する。第1に、不確定性とセンサ雑音がない場合はこれは漸近的に 安定である。すなわち、 wd(k)=0、v(k)=0の場合は 第2に、wd(k)とv(k)が有界の場合はBIBO安定である。 したがって、式(15)の制御法則は次の条件の下で安定である。 ただし、eは誤差、elbは下側の境界(図9の線362、図10の線372、図 12の線452、図13の線462など)、eubは上側の境界(図9の線364 、図10の線374、図12の線454、図13の線464など)、またK1、 K2、L1、L2は式(17)と(18)に関して上に述べた条件を満足する。 制御システムを実現する好ましい方法を以下に説明する。上に述べたように、 SMCは不確定性を扱うには強いことが良く知られている。しかしSMCの強さ は、制御入力が連続的である、すなわちプラント・ダイナミクスに比べてサンプ リング周波数が非常に高いと仮定した場合だけである。古典的制御理論から、S MCにおけるチャタリング問題は、境界内でSMCが実際に固有の高利得制御特 性を持つためであって、この問題はサンプリング速度が小さくなるに従って悪化 する。 次の式は、ディスク駆動機構100の二重積分プラント・モデルを記述する。 ただし、PESは位置誤差信号(トラック内で)、Vは選択されたヘッド118 の速度(サンプル当たりトラック内で)である。係数Kptは次式で与えられる。 ただし、 KI=相互コンダクタンス増幅定数(アンペア/ボルト) KT=トルク定数(オンス・インチ/アンペア) KD=復調器利得(ボルト/トラック) Ra=アーム旋回半径(インチ) J=アクチュエータ慣性(オンス・インチ/sec2) T=多速度サンプリング周期(秒) TPI=インチ当たりのトラック(トラック/インチ) である。 このとき、プラント・モデル(状態空間形式で)は、 ただし、 バイアス外乱を含む拡大プラント・モデルは、 ただし、 式(18)において、Gは閉ループ・システムが安定なように選ばなければなら ない。すでに分かっているように、二次システムではコントローラの1つの固有 値は{1−(K/φ)}であり、他の1つの固有値は式GX=0の根である。こ れから、良く知られた分離原理が適用されることが分かる。したがって、閉ルー プ・システムの固有値はコントローラとオブザーバからの固有値で構成する。 最初の設計には種々の方法を用いることができる。しかし、最終的なパラメー タの最適化には何らかの試行錯誤が必要であろう。なぜなら、一般にディスク駆 動機構では十分正確な外乱および雑音モデルは得られないからである。更に、位 相余裕や利得余裕やセンサ雑音拒否などの性能特性は、伝統的な線形コントロー ラ設計の場合と同様に線形領域内に保つことが重要である。これは一般に、境界 層内で動作するときは線形コントローラと同じクロスオーバ周波数を保つことに より達成される。 本発明の好ましい実施の形態を実現する方法についての説明を終わったので、 次に、従来の線形コントローラと本発明のDSMCVPコントローラを用いて、 種々のコンピュータ・シミュレーションと実際のディスク駆動機構の実験的測定 値から、衝撃および振動応答が改善される例を示す。 まず図14は、単一の11ミリ秒、20gの衝撃入力に対する応答をオフトラ ック位置誤差Xerr(y軸501)と時間(x軸503)に関して示したグラフ である。詳しく述べると、曲線500は線形コントローラの位置誤差Xerrに対 応し、曲線502はDSMCVPコントローラの位置誤差Xerrに対応する。図 14に示すように、衝撃事象が起ころと、線形コントローラでは位置誤差Xerr の最大変位は約+21%と−20%のオフトラックを生じたが、これに比べてD SMCVPコントローラでは最大変位は約+13%と−14%であった。上に述 べた±15%の書込み障害しきい値を用いると、書込み動作中に衝撃事象が起こ ったときに、線形コントローラを用いた場合は書込み障害が宣言されるが、DS MCVPコントローラは位置誤差Xerrを書込み障害許容帯内に保持する。 図15は、11ミリ秒、20gで軸方向(すなわち、ディスク108の軸に平 行)と、28ラジアン/sec2で回転方向(すなわち、ディスク108の軸の 周り)に、衝撃入力を10回繰返して与えたときの応答を、平均オフトラック位 置誤差Xerr(y軸505)と時間(x軸507)に関して示したグラフである 。曲線504は線形コントローラの応答に対応し、曲線506はDSMCVPコ ントローラの応答に対応する。図15に示すように、線形コントローラではピー ク誤差は約18.4%であるが、DSMCVPコントローラではピーク誤差は約 11.6%である。 最後に、図16は振幅が一定で周波数が40ヘルツ(Hz)から600Hzま で変化する連続的な振動入力について、オフトラック位置誤差Xerr(y軸50 9)と周波数(x軸511)の関係を示したグラフである。曲線508は線形コ ントローラの応答に対応し、曲線510はDSMCVPコントローラの応答に対 応する。図から分かるように、曲線508も510も、120Hzの振動入力に 対応する点512の最小値に収束する。このように収束する理由は、ディスク駆 動機構100がディスク108を毎分7200回転の回転速度(毎秒120回転 に相当する)で回転させ、この技術で一般に知られている繰返し可能な振れ補償 技術を用いて、ディスクの心のずれにより生じる120Hzの繰返し位置誤差周 波数成分を補償するからである。したがって、ディスクの回転周波数に対応する 外部振動入力はディスク駆動機構100により自動的に補償される。それにも関 わらず、120Hz付近の周波数を除けば、DSMCVPコントローラは従来の 線形コントローラに比べて極めて優れた振動応答を与えることが認められる。 これまでの説明から分かるように、本発明の好ましい実施の形態は先行技術に 比べて極めて優れている。詳しく述べると、DSMCVPコントローラによりト ラック密度を大幅に高めることができるし、しかも将来世代のディスク駆動機構 に要求される強い衝撃および振動応答特性が得られる。他方で、従来の線形コン トローラは固有の限界を持つので、線形コントローラを用いるディスク駆動機構 の性能特性は、今後トラック密度が高くなるに従って劣化するものと思われる。 本発明のDSMCVPコントローラではなく従来の線形制御方式に頼るディス ク駆動機構の設計者は、トラック密度が高くなることを考えれば、十分な衝撃お よび振動応答特性を保つためにはディスクに関するサーボ情報の量を増やさなけ ればならない。もちろん、このような方式を用いると一般にディスク駆動機構の ユーザ・データ記憶容量が減少し(多くのサーボ情報が追加されるので)、また は一般にディスク駆動機構のコストが高くなる(同じユーザ・データ容量を保持 するには追加のディスクやヘッドが必要なので)。 上に述べたことから理解されるように、本発明は可変パラメータを持つ離散時 間滑りモード制御を用いて制御対象の位置を制御して、システムの振動および機 械的衝撃応答を改善する装置と方法を提供するものである。開示された実施の形 態では、対象(ディスク駆動機構100のヘッド118など)の位置を制御する サーボ回路(150など)が提供される。サーボ回路は位置誤差Xerrを決定す る位置誤差回路(322、422など)と、位置誤差Xerrに可変位置利得を与 える可変位置利得回路(330、334、338、430など)を含む。可変位 置利得は位置誤差Xerrの大きさに従って変化する。 更に、速度誤差回路(326、426など)は速度誤差Verrを決定し、可変 速度利得回路(332、336、340、432など)は速度誤差Verrに可変 速度利得を与える。第1の開示された実施の形態では可変速度利得は位置誤差X errの関数であり、第2の開示された実施の形態では可変速度利得は位置誤差Xe rrと速度誤差Verrの関数である。 オブザーバ(306、406など)はヘッド位置および速度の推定値を生成し 、基準値発生器(314,414など)はヘッド位置および速度の基準値を生成 する。 特許請求の範囲では、用語「回路」はハードウェアおよびソフトウェアを用い て実現したものを含むものとする。更に、用語「信号」は、ディジタル表現の信 号とアナログ信号を含むものとし、用語「大きさ」はこのようなディジタル表現 の信号の値と、このようなアナログ信号の振幅であるとする。 本発明により前述のおよび固有の目的および利点を達成することができること は明らかである。この開示では現在好ましいと考えられる実施の形態を説明した が、多くの変更を行うことが可能である。これは当業者には容易に理解できるこ とであり、また開示され特許請求の範囲に規定された本発明の精神に含まれるも のである。さらに、本発明の好ましい実施の形態をディスク駆動機構に関して説 明したが、容易に理解されるように、本発明はサーボ回路の制御の下にサーボモ ータで制御対象を位置決めする他のシステムに容易に拡張することができる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年7月19日(1999.7.19) 【補正内容】 請求の範囲 1.可変パラメータを持つ離散時間滑りモード制御を用いて制御対象の位置決 めを行うサーボ回路であって、 前記制御対象に関する位置誤差を決定する位置誤差回路と、 前記位置誤差回路に応じて、前記位置誤差の大きさに従って可変位置利得を前 記位置誤差に与える位置誤差利得回路と、 を含み、 ここで前記可変位置利得は、第1のしきい値より小さい位置誤差では低利得値 を、第2のしきい値より大きい位置誤差では高利得値を、前記第1および第2の しきい値の間の位置誤差では可変利得関数を含み、また前記高利得値は前記低利 得値より大きく、前記可変利得関数は前記低および高利得値に対応する境界値を 有する、 制御対象の位置決めを行うサーボ回路。 2.前記制御対象の推定位置を生成するオブザーバ回路と、 前記制御対象の基準位置を生成する基準値発生回路と、 を更に含み、 ここで前記位置誤差回路は前記制御対象の前記推定位置と基準位置に応じて前 記位置誤差を決定する、 請求項1に記載の制御対象の位置決めを行うサーボ回路。 4.前記制御対象はディスク駆動機構のヘッドであり、また前記第1のしきい 値は前記ディスク駆動機構に外部衝撃および振動入力がないときの前記ディスク 駆動機構のわずかな位置誤差を表すわずかな位置誤差カットオフ点を含み、また 前記第2のしきい値は前記ディスク駆動機構の書込み障害しきい値を含む、請求 項1に記載の制御対象の位置決めを行うサーボ回路。 5.前記サーボ回路は、 前記制御対象に関する速度誤差を決定する速度誤差回路と、 前記速度誤差回路に応じて、前記位置誤差の大きさに従って変わる可変速度利 得を前記速度誤差に与える速度誤差利得回路と、 を更に含む、請求項1に記載の制御対象の位置決めを行うサーボ回路。 6.前記可変速度利得は前記速度誤差の大きさに関しても変わる、請求項5に 記載の制御対象の位置決めを行うサーボ回路。 7.可変パラメータを持つ離散時間滑りモード制御を用いて振動および機械的 衝撃応答を改善するディスク駆動機構であって、 前記ディスク駆動機構の回転可能なディスク上に規定されるトラックに対して 前記ディスク駆動機構のヘッドの位置決めを行うサーボ回路を含み、前記サーボ 回路は、 選択されたトラックに対するヘッド位置誤差を決定する位置誤差回路と、 前記位置誤差回路に応じて、前記ヘッド位置誤差の大きさに従って変わる可 変位置利得を前記ヘッド位置誤差に与える位置誤差利得回路と、 を含み、 ここで前記可変位置利得は、第1のしきい値より小さいヘッド位置誤差では低 利得値を、第2のしきい値より大きいヘッド位置誤差では高利得値を、前記第1 および第2のしきい値の間のヘッド位置誤差では可変利得関数を含み、また前記 高利得値は前記低利得値より大きく、前記可変利得関数は前記低および高利得値 に対応する境界値を有する、 ディスク駆動機構。 8.前記サーボ回路は、 前記ヘッドの推定位置を生成するオブザーバと、 前記ヘッドの基準位置を生成する基準値発生回路と、 を更に含み、 ここで前記位置誤差回路は前記ヘッドの前記推定位置と基準位置に応じて前記 ヘッド位置誤差を決定する、 請求項7に記載のディスク駆動機構。 10.前記第1のしきい値は外部衝撃および振動入力がないときの前記ディス ク駆動機構のわずかなヘッド位置誤差を表すわずかな位置誤差カットオフ点を含 み、また前記第2のしきい値は前記ディスク駆動機構の書込み障害しきい値を含 む、請求項7に記載のディスク駆動機構。 11.前記サーボ回路は、 ヘッド速度誤差を決定する速度誤差回路と、 前記速度誤差回路に応じて、前記位置誤差の大きさに従って変わる可変速度利 得を前記ヘッド速度誤差に与える速度誤差利得回路と、 を更に含む、 請求項7に記載のディスク駆動機構。 12.前記可変速度利得は前記速度誤差の大きさに関しても変わる、請求項1 1に記載のディスク駆動機構。 13.可変パラメータを持つ離散時間滑りモード制御を用いてサーボ・モータ により制御対象の位置を制御する方法であって、 (a)前記制御対象の基準位置と基準速度を決定し、 (b)前記制御対象の推定位置と推定速度を決定し、 (c)前記基準位置と推定位置の差から、或る大きさを有する位置誤差を得、 (d)前記基準速度と推定速度の差から、或る大きさを有する速度誤差を得、 (e)可変位置利得を前記位置誤差に与えて位置誤差積を決定し、 (e1)前記位置誤差の大きさが第1のしきい値より小さいときは低位置利得 を与え、 (e2)前記位置誤差の大きさが第2のしきい値より大きいときは前記低位置 利得より大きな高位置利得を与え、 (e3)前記位置誤差が前記第1および第2しきい値の間にあるときは、前記 低および高利得値に対応する境界値を有する可変利得関数に従って可変利得を与 える、 ステップを含み、 (f)前記位置誤差の少なくとも大きさに従って変わる可変速度利得を前記速度 誤差に与えて速度誤差積を決定し、 (g)前記位置誤差積と前記速度誤差積を用いて前記制御対象の位置を制御する 、ステップを含む、制御対象の位置を制御する方法。 15.前記制御対象はディスク駆動機構のヘッドであり、前記第1のしきい値 は外部衝撃および振動入力がないときの前記ディスク駆動機構のわずかな位置誤 差を表すわずかな位置誤差カットオフ点を含み、また前記第2のしきい値は前記 ディスク駆動機構の書込み障害しきい値を含む、請求項13に記載の制御対象の 位置を制御する方法。 16.ボイス・コイル・モータを用いて回転可能なディスク上のトラックに対 してヘッドを制御して位置決めを行う種類のディスク駆動機構において、可変パ ラメータを持つ離散時間滑りモード制御を用いて前記ヘッドの位置を制御する方 法であって、 (a)前記ヘッドの基準位置を表す大きさを有する基準位置信号を生成し、 (b)前記ヘッドの推定位置を表す大きさを有する推定位置信号を生成し、 (c)前記基準位置信号と推定位置信号から、前記基準位置信号と推定位置信号 の大きさの差に比例する大きさを有する位置誤差信号を得、 (d)前記位置誤差信号の大きさに従って変わる大きさを持つ可変位置利得信号 を前記位置誤差信号に与えて位置誤差積信号を決定し、 (d1)前記位置誤差信号の大きさが第1のしきい値より小さいときは前記可 変位置利得信号の第1の大きさを用い、 (d2)前記位置誤差信号の大きさが、前記第1のしきい値より大きい第2の しきい値より大きいときは、前記可変位置利得信号の前記第1の大きさより大き い第2の大きさを用い、 (d3)前記位置誤差信号の大きさが前記第1および第2のしきい値の間にあ るときは、前記第1および第2の大きさに対応する境界値を有する可変位置利得 関数に従って変わる可変位置利得信号の可変大きさを用いる、 ステップを含み、 (e)前記位置誤差積信号を用いて前記ヘッドの位置を制御する、 ステップを含む、ヘッドの位置を制御する方法。 17.前記第1のしきい値は前記ディスク駆動機構に外部衝撃および振動入力 がないときの位置誤差信号の大きさのわずかな振れを表ずわずかな位置誤差カッ トオフ点を含み、また前記第2のしきい値は前記ディスク駆動機構の書込み障害 しきい値を含み、前記位置誤差信号の大きさが前記書込み障害しきい値より大き いときは前記ディスク駆動機構は書込み障害条件を宣言ずる、請求項16に記載 のヘッドの位置を制御する方法。 18.(f)前記ヘッドの基準速度を表す大きさを有ずる基準速度信号を生成 し、 (g)前記ヘッドの推定速度を表す大きさを有する推定速度信号を生成し、 (h)前記基準および推定速度信号から、前記基準および推定速度信号の大きさ の差に比例する大きさを有する速度誤差信号を得、 (i)前記位置誤差信号の大きさに従って変わる大きさを持つ可変速度利得信号 を前記速度誤差信号に与えて速度誤差積信号を決定し、 (e)前記速度誤差積信号を用いて前記ヘッドの速度を制御する、 ステップを更に含む、請求項16に記載のヘッドの位置を制御する方法。 19.ステップ(i)は、 (ii)前記速度誤差信号の大きさに従って前記可変速度利得信号の大きさを更 に変える、 ステップを含む、請求項18に記載のヘッドの位置を制御する方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハンプシャー,ランドール,ディ. アメリカ合衆国,オクラホマ,アグラ,ア ール.アール.ナンバー1,ボックス 142

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.可変パラメータを持つ離散時間滑りモード制御を用いて制御対象の位置決 めを行うサーボ回路であって、 前記制御対象に関する位置誤差を決定する位置誤差回路と、 前記位置誤差回路に応じて、前記位置誤差の大きさに従って変わる可変位置利 得を前記位置誤差に対して与える位置誤差利得回路と、 を備える、制御対象の位置決めを行うサーボ回路。 2.前記制御対象の推定位置を生成するオブザーバ回路と、 前記制御対象の基準位置を生成する基準値発生回路と、 を更に含み、 ここで前記位置誤差回路は前記制御対象の前記推定位置と基準位置に応じて前 記位置誤差を決定する、 請求項1に記載の制御対象の位置決めを行うサーボ回路。 3.前記位置誤差利得回路により与えられる前記可変位置利得は、第1のしき い値より小さい位置誤差では低利得値を、第2のしきい値より大きい位置誤差で は高利得値を、前記第1および第2のしきい値の間の位置誤差では可変利得関数 を含み、前記高利得値は前記低利得値より大きく、前記可変利得関数は前記低お よび高利得値に対応する境界値を有する、請求項1に記載の制御対象の位置決め を行うサーボ回路。 4.前記制御対象はディスク駆動機構のヘッドであり、また前記第1のしきい 値は前記ディスク駆動機構に外部衝撃および振動入力がないときの前記ディスク 駆動機構のわずかな位置誤差を表すわずかな位置誤差カットオフ点を含み、また 前記第2のしきい値は前記ディスク駆動機構の書込み障害しきい値を含む、請求 項3に記載の制御対象の位置決めを行うサーボ回路。 5.前記サーボ回路は、 前記制御対象に関する速度誤差を決定する速度誤差回路と、 前記速度誤差回路に応じて、前記位置誤差の大きさに従って変わる可変速度利 得を前記速度誤差に与える速度誤差利得回路と、 を更に含む、請求項1に記載の制御対象の位置決めを行うサーボ回路。 6.前記可変速度利得は前記速度誤差の大きさに関しても変わる、請求項5に 記載の制御対象の位置決めを行うサーボ回路。 7.可変パラメータを持つ離散時間滑りモード制御を用いて振動および機械的 衝撃応答を改善するディスク駆動機構であって、 前記ディスク駆動機構の回転可能なディスク上に規定されるトラックに対して 前記ディスク駆動機構のヘッドの位置決めを行うサーボ回路を含み、前記サーボ 回路は、 選択されたトラックに対するヘッド位置誤差を決定する位置誤差回路と、 前記位置誤差回路に応じて、前記ヘッド位置誤差の大きさに従って変わる可 変位置利得を前記ヘッド位置誤差に与える位置誤差利得回路と、 を含む、 ディスク駆動機構。 8.前記サーボ回路は、 前記ヘッドの推定位置を生成するオブザーバと、 前記ヘッドの基準位置を生成する基準値発生回路と、 を更に含み、 ここで前記位置誤差回路は前記ヘッドの前記推定位置と基準位置に応じて前記 ヘッド位置誤差を決定する、 請求項7に記載のディスク駆動機構。 9.前記可変位置利得は、第1のしきい値より小さいヘッド位置誤差では低利 得値を、第2のしきい値より大きいヘッド位置誤差では高利得値を、前記第1お よび第2のしきい値の間のヘッド位置誤差では可変利得関数を含み、前記高利得 値は前記低利得値より大きく、前記可変利得関数は前記低および高利得値に対応 する境界値を有する、請求項7に記載のディスク駆動機構。 10.前記第1のしきい値は外部衝撃および振動入力がないときの前記ディス ク駆動機構のわずかなヘッド位置誤差を表すわずかな位置誤差カットオフ点を含 み、また前記第2のしきい値は前記ディスク駆動機構の書込み障害しきい値を含 む、請求項9に記載のディスク駆動機構。 11.前記サーボ回路は、 ヘッド速度誤差を決定する速度誤差回路と、 前記速度誤差回路に応じて、前記位置誤差の大きさに従って変わる可変速度利 得を前記ヘッド速度誤差に与える速度誤差利得回路と、 を更に含む、 請求項7に記載のディスク駆動機構。 12.前記可変速度利得は前記速度誤差の大きさに関しても変わる、請求項1 1に記載のディスク駆動機構。 13.可変パラメータを持つ離散時間滑りモード制御を用いてサーボ・モータ により制御対象の位置を制御する方法であって、 (a)前記制御対象の基準位置と基準速度を決定し、 (b)前記制御対象の推定位置と推定速度を決定し、 (c)前記基準位置と推定位置の差から、或る大きさを有する位置誤差を得、 (d)前記基準速度と推定速度の差から、或る大きさを有する速度誤差を得、 (e)前記位置誤差の大きさに従って変わる可変位置利得を前記位置誤差に与え て位置誤差積を決定し、 (f)前記位置誤差の少なくとも大きさに従って変わる可変速度利得を前記速度 誤差に与えて速度誤差積を決定し、 (g)前記位置誤差積と前記速度誤差積を用いて前記制御対象の位置を制御する 、ことを特徴とする、制御対象の位置を制御する方法。 14.ステップ(e)は、 (1)前記位置誤差の大きさが第1のしきい値より小さいときは低位置利得を与 え、 (2)前記位置誤差の大きさが第2のしきい値より大きいときは前記低位置利得 より大きな高位置利得を与え、 (3)前記位置誤差が前記第1および第2しきい値の間にあるときは、前記低お よび高利得値に対応する境界値を有する可変利得関数に従って可変利得を与える 、ことを更に特徴とする、請求項13に記載の制御対象の位置を制御する方法。 15.前記制御対象はディスク駆動機構のヘッドであり、前記第1のしきい値 は外部衝撃および振動入力がないときの前記ディスク駆動機構のわずかな位置誤 差を表すわずかな位置誤差カットオフ点を含み、また前記第2のしきい値は前記 ディスク駆動機構の書込み障害しきい値を含む、請求項14に記載の制御対象の 位置を制御する方法。 16.ボイス・コイル・モータを用いて回転可能なディスク上のトラックに対 してヘッドを制御して位置決めを行う種類のディスク駆動機構において、可変パ ラメータを持つ離散時間滑りモード制御を用いて前記ヘッドの位置を制御する方 法であって、 (a)前記ヘッドの基準位置を表す大きさを有する基準位置信号を生成し、 (b)前記ヘッドの推定位置を表す大きさを有する推定位置信号を生成し、 (c)前記基準位置信号と推定位置信号から、前記基準位置信号と推定位置信号 の大きさの差に比例する大きさを有する位置誤差信号を得、 (d)前記位置誤差信号の大きさに従って変わる大きさを持つ可変位置利得信号 を前記位置誤差信号に与えて位置誤差積信号を決定し、更に、 (1)前記位置誤差信号の大きさが第1のしきい値より小さいときは前記可変 位置利得信号の第1の大きさを用い、 (2)前記位置誤差信号の大きさが、前記第1のしきい値より大きい第2のし きい値より大きいときは、前記可変位置利得信号の前記第1の大きさより大きい 第2の大きさを用い、 (3)前記位置誤差信号の大きさが前記第1および第2のしきい値の間にある ときは、前記第1および第2の大きさに対応する境界値を有する可変位置利得関 数に従って変わる可変位置利得信号の可変大きさを用いる、 ことを更に特徴とし、 (e)前記位置誤差積信号を用いて前記ヘッドの位置を制御する、 ことを特徴とする、ヘッドの位置を制御する方法。 17.前記第1のしきい値は前記ディスク駆動機構に外部衝撃および振動入力 がないときの位置誤差信号の大きさのわずかな振れを表ずわずかな位置誤差カッ トオフ点を含み、また前記第2のしきい値は前記ディスク駆動機構の書込み障害 しきい値を含み、前記位置誤差信号の大きさが前記書込み障害しきい値より大き いときは前記ディスク駆動機構は書込み障害条件を宣言する、請求項16に記載 のヘッドの位置を制御する方法。 18.(f)前記ヘッドの基準速度を表す大きさを有する基準速度信号を生成 し、 (g)前記ヘッドの推定速度を表す大きさを有する推定速度信号を生成し、 (h)前記基準および推定速度信号から、前記基準および推定速度信号の大きさ の差に比例する大きさを有する速度誤差信号を得、 (i)前記位置誤差信号の大きさに従って変わる大きさを持つ可変速度利得信号 を前記速度誤差信号に与えて速度誤差積信号を決定し、 (e)前記速度誤差積信号を用いて前記ヘッドの速度を制御する、 ことを更に特徴とする、請求項16に記載のヘッドの位置を制御する方法。 19.ステップ(i)は、 (1)前記速度誤差信号の大きさに従って前記可変速度利得信号の大きさを変え る、 ことを更に特徴とする、請求項18に記載のヘッドの位置を制御する方法。
JP54693298A 1997-04-30 1997-09-30 可変パラメータを持つ離散滑りモード制御を用いる対象の位置決め Pending JP2002501652A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US4517997P 1997-04-30 1997-04-30
US60/045,179 1997-04-30
US08/902,566 US6046878A (en) 1997-04-30 1997-07-29 Object positioning using discrete sliding mode control with variable parameters
US08/902,566 1997-07-29
PCT/US1997/017655 WO1998049677A1 (en) 1997-04-30 1997-09-30 Object positioning using discrete sliding mode control with variable parameters

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002501652A true JP2002501652A (ja) 2002-01-15

Family

ID=26722466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP54693298A Pending JP2002501652A (ja) 1997-04-30 1997-09-30 可変パラメータを持つ離散滑りモード制御を用いる対象の位置決め

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6046878A (ja)
JP (1) JP2002501652A (ja)
KR (1) KR20010020409A (ja)
DE (1) DE19782274T1 (ja)
GB (1) GB2339328B (ja)
WO (1) WO1998049677A1 (ja)

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6570733B1 (en) * 1998-01-13 2003-05-27 Seagate Technology Llc Adaptive servo gain adjustment to improve disc drive seek performance
US6091567A (en) * 1998-01-13 2000-07-18 Seagate Technology, Inc. Modeling position error nonlinearity to improve servo performance
US6256163B1 (en) * 1998-03-06 2001-07-03 Quantum Corporation Method and apparatus for performing current shaping for seeking acoustics reduction in a disk drive
TW448421B (en) * 1998-04-02 2001-08-01 Teac Corp Disk device
US6476998B2 (en) * 1998-11-16 2002-11-05 Maxtor Corporation Enhanced settling control in hard disk drive
US6700730B1 (en) * 1998-11-26 2004-03-02 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Method of using an integral parameter for correct placement of a read/write head
JP2001111619A (ja) * 1999-10-12 2001-04-20 Sony Corp 送信装置、通信システム及びその通信方法
US6414813B2 (en) * 2000-02-07 2002-07-02 Seagate Technology Llc Rotational acceleration correction in a disc drive
JP2002042434A (ja) * 2000-07-19 2002-02-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd ディスク装置
US6906883B2 (en) * 2000-09-14 2005-06-14 Samsung Electronics Ltd., Co. Servo defect management scheme in hard disk drives
WO2002067193A1 (fr) * 2001-02-21 2002-08-29 Sony Corporation Dispositif de traitement de signaux
US7349174B2 (en) * 2001-11-15 2008-03-25 Seagate Technology Llc Soft sensor for operating shock in a disc drive
US6985271B2 (en) * 2002-03-12 2006-01-10 Corning Incorporated Pointing angle control of electrostatic micro mirrors
US6958850B2 (en) * 2002-03-12 2005-10-25 Corning Incorporated Pointing angle control of electrostatic micro mirrors with modified sliding mode control algorithm for precision control
US7031100B2 (en) * 2002-06-28 2006-04-18 Seagate Technology Llc Motor torque constant variation compensation
US7240250B2 (en) * 2002-08-29 2007-07-03 Seagate Technology Llc Head degradation characterization for a data storage device
US6924961B1 (en) * 2002-08-30 2005-08-02 Western Digital Technologies, Inc. Method and apparatus for self servowriting of tracks of a disk drive using an observer based on an equivalent one-dimensional state model
AU2003286361A1 (en) * 2002-12-19 2004-07-14 Koninklijke Philips Electronics N.V. Disc drive with improved resistance against mechanical shocks
JP3866211B2 (ja) * 2002-12-26 2007-01-10 本田技研工業株式会社 アクチュエータの制御装置
US7019482B2 (en) * 2003-05-29 2006-03-28 Sodick Co., Ltd. Motion controller having sliding mode controller
US7215503B2 (en) * 2003-06-20 2007-05-08 Seagate Technology Llc Time linear arrival for velocity mode seeks
US7415446B2 (en) * 2003-10-20 2008-08-19 General Cybernation Group, Inc. Model-free adaptive (MFA) optimization
KR20060121943A (ko) * 2004-01-26 2006-11-29 코닌클리케 필립스 일렉트로닉스 엔.브이. 충격방지 광 기록 및 재생 장치
US7190140B2 (en) * 2004-04-05 2007-03-13 Sodick Co., Ltd. Sliding mode controller position control device
KR100630720B1 (ko) * 2004-12-01 2006-10-02 삼성전자주식회사 디스크 드라이브의 트랙 탐색 모드에서의 적응적 안착제어 방법 및 장치
US7319570B2 (en) * 2005-09-19 2008-01-15 Seagate Technology Llc Random vibration and shock compensator using a disturbance observer
US7349173B1 (en) * 2006-10-11 2008-03-25 Samsung Electronics Co., Ltd. Self-tuning settle controller in hard disk drives
CN101976042B (zh) * 2010-09-09 2014-12-03 浙江工业大学 适用于周期伺服系统的离散滑模重复控制方法
US9251811B1 (en) * 2015-06-10 2016-02-02 International Business Machines Corporation Symbol timing recovery scheme for parallel recording channel systems

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2129414T3 (es) * 1990-09-18 1999-06-16 Rodime Plc Sistema de control digital para unidades de disco.
JPH05134758A (ja) * 1991-05-17 1993-06-01 Fanuc Ltd サーボモータの制御方式
US5262907A (en) * 1991-07-31 1993-11-16 Seagate Technology, Inc. Hard disc drive with improved servo system
DE69227434T2 (de) * 1991-11-22 1999-03-18 Fujitsu Ltd Positionsregelsystem
JPH05216504A (ja) * 1992-02-06 1993-08-27 Fanuc Ltd バネ系を含む制御対象に対する適応的スライディングモード制御方式
US5369345A (en) * 1992-03-31 1994-11-29 Seagate Technology, Inc. Method and apparatus for adaptive control
US5510939A (en) * 1992-07-16 1996-04-23 Micropolis Corporation Disk drive with adaptive positioning
US5276662A (en) * 1992-10-01 1994-01-04 Seagate Technology, Inc. Disc drive with improved data transfer management apparatus
JP2671780B2 (ja) * 1993-01-07 1997-10-29 日本電気株式会社 記録再生分離型磁気ディスク装置用サーボ装置並びにディスク装置におけるアクチュエータ力定数推定方法及び補償方法
US5585976A (en) * 1994-06-22 1996-12-17 Seagate Technology, Inc. Digital sector servo incorporating repeatable run out tracking
US5847895A (en) * 1995-03-07 1998-12-08 Cirrus Logic, Inc. Chatter reduction in sliding mode control of a disk drive actuator
US5699207A (en) * 1995-03-07 1997-12-16 Cirrus Logic, Inc. Chatter reduction in sliding mode control of a disk drive actuator
US5631999A (en) * 1995-09-06 1997-05-20 Seagate Technology Inc. Adaptive compensation for hard disc drive spindle motor manufacturing tolerances

Also Published As

Publication number Publication date
WO1998049677A1 (en) 1998-11-05
DE19782274T1 (de) 2000-03-23
GB2339328A (en) 2000-01-19
GB9924972D0 (en) 1999-12-22
GB2339328B (en) 2001-03-07
KR20010020409A (ko) 2001-03-15
US6046878A (en) 2000-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002501652A (ja) 可変パラメータを持つ離散滑りモード制御を用いる対象の位置決め
US6178060B1 (en) Current profile shaping to reduce disc drive seek time variation and acoustic noise generation
US5978752A (en) Model validation algorithm for characterizing parameters and uncertainty in a disc drive
Yamaguchi et al. A mode-switching control for motion control and its application to disk drives: Design of optimal mode-switching conditions
US5936792A (en) Positioning adaptive control method and positioning device as well as information storage device
US7315433B2 (en) Non-repeatable run out compensating apparatus and method and disc drive using the same
US5459624A (en) Activator control method and apparatus for positioning a transducer using a phase plane trajectory trough function for a direct access storage device with estimated velocity and position states
JP3248220B2 (ja) ディスク装置及びその制御方法
US6166876A (en) Minimizing settling time in a disc drive servo system
JPH1021557A (ja) 光ディスクドライブ記憶システム、光リードヘッドの動きを制御する方法およびスライディングモードコントローラ
KR100648747B1 (ko) 디스크 드라이브의 자체 조정 모델 기준 컨트롤러
US6594106B1 (en) Adaptive servo estimator and compensator for coil and carriage deformation in voice coil motor driven hard disk drive
Guo et al. A dual-stage control design for high track per inch hard disk drives
US6490120B1 (en) Servo gain optimization using a variable convergence factor
US20010036034A1 (en) Method and apparatus for providing an intelligent settle scheme for a hard disk drive with dual stage actuators
US6574070B2 (en) Model reference generator for a disc drive
JP2002538568A (ja) ディスクドライブにおける個別的な時間サーボ・コントローラのための閉ループスケーリング
US20030197972A1 (en) Control system for a data storage device with constraint
US6771455B1 (en) Control system and control method for positioning a head above a desired position on disk
US6449117B1 (en) Reducing acoustic noise using a current profile during initial stages of a disc drive seek
US6476998B2 (en) Enhanced settling control in hard disk drive
Xiong et al. Improved discrete proximate time optimal controller of a disk drive actuator
KR100630720B1 (ko) 디스크 드라이브의 트랙 탐색 모드에서의 적응적 안착제어 방법 및 장치
Kang et al. A fast settling servo controller for high-density disk drives
US20090195914A1 (en) Hard disk drive and method for designing additional controller included in hard disk drive