JP2002501496A - 哺乳動物サイトカイン;関連の試薬および方法 - Google Patents

哺乳動物サイトカイン;関連の試薬および方法

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JP2002501496A JP54608798A JP54608798A JP2002501496A JP 2002501496 A JP2002501496 A JP 2002501496A JP 54608798 A JP54608798 A JP 54608798A JP 54608798 A JP54608798 A JP 54608798A JP 2002501496 A JP2002501496 A JP 2002501496A
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Abstract

(57)【要約】 哺乳動物、例えば、齧歯類のIL-1δ、IL-1ε、精製IL-1δ、および精製IL-1εタンパク質、ならびにそれらのフラグメントをコードする核酸。ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体の両方の抗体もまた、提供される。診断的有用性および治療的な有用性の両方のために組成物を使用する方法が、提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 哺乳動物サイトカイン;関連の試薬および方法 発明の分野 本発明は、形態形成または免疫系の機能を含む、哺乳動物の生理に影響を与え るための組成物および方法に関する。特に、本発明は、発生および/または免疫 系を調節する、核酸、タンパク質、および抗体を提供する。これらの物質の診断 的および治療的な使用もまた、開示される。 発明の背景 組換えDNA技術とは、一般に、ドナー供給源からの遺伝情報を、例えば、宿主 への導入を介して、その後のプロセシングのためにベクター中に組み込み、それ によって移入された遺伝情報が、新規な環境においてコピーおよび/または発現 される、技術をいう。一般に、遺伝情報は、所望のタンパク質産物をコードする メッセンジャーRNA(mRNA)に由来する相補的DNA(cDNA)の形態において存在す る。キャリアは、しばしば、宿主において後の複製のためにcDNAを組み込む能力 、および、いくつかの場合において、cDNAの発現を実際に制御し、それによって 宿主においてコードされる産物の合成を指向する能力を有するプラスミドである 。 かなりの間、哺乳動物の免疫応答は、「免疫ネットワーク」と呼ばれる、一連 の複雑な細胞相互作用に基づくことが知られている。近年の研究は、このネット ワークの内部作用についての新たな洞察を提供した。免疫応答の多くが、実際、 リンパ球、マクロファージ、顆粒球、および他の細胞のネットワーク様の相互作 用を中心に動くことは明らかなままであるが、免疫学者らは、現在、一般に、リ ンホカイン、サイトカイン、またはモノカインとして知られる可溶性タンパク質 が、これらの細胞相互作用の制御において重要な役割を果たすという意見を主張 する。従って、細胞調節因子の単離、特徴付け、および作用機構にかなりの興味 があり、これらを理解することは、多数の医学的異常(例えば、免疫系障害)の 診断および治療において重大な進歩を導く。 リンホカインは、多様な方法において、細胞活性を明らかに媒介する。これら は、多能性の造血肝細胞の増殖、成長、および/または、複雑な免疫系を構成す る多様な細胞系譜を含む膨大な数の子孫への、分化を支持することを示した。細 胞成分の間の適切なおよび釣合いのとれた相互作用は、健常な免疫応答のために 必要である。異なる細胞系譜は、リンホカインが、他の薬剤と組合わせて投与さ れる場合、しばしば、異なる様式において応答する。 免疫応答のために特に重要な細胞系譜は、2つのクラスのリンパ球を含む:B 細胞(これは免疫グロブリン(外来物質を認識し、そして結合してその除去を達 成する能力を有するタンパク質)を生成および分泌し得る)、ならびに種々のサ ブセットのT細胞(これは、リンホカインを分泌し、そしてB細胞および免疫ネ ットワークを構成する種々の他の細胞(他のT細胞を含む)を誘導または抑制す る)。これらのリンパ球は、他の多くの細胞型と相互作用する。 別の重要な細胞系譜は、肥満細胞(これは、全ての哺乳動物種において明確に 同定されているわけではない)であり、これは身体全体の毛細管の近位に位置す る顆粒含有結合組織細胞である。これらの細胞は、肺、皮膚、ならびに胃腸管お よび尿生殖器管において、特に高濃度で見出される。肥満細胞は、アレルギー関 連性障害、特にアナフィラキシーにおいて、以下のような中心的な役割を果たす :選択された抗原が、肥満細胞表面におけるレセプターに結合される免疫グロブ リンの1つのクラスに架橋する場合、肥満細胞は、顆粒消失し、そしてメディエ ーター(例えば、ヒスタミン、セロトニン、ヘパリン、およびプロスタグランジ ン)を放出し、これはアレルギー性応答(例えば、アナフィラキシー)を引き起 こす。 種々の免疫障害をより良好に理解しおよび処置するための研究は、インビトロ で免疫系の細胞を維持することが一般に不可能であることによって、妨げられて きた。免疫学者らは、これらの細胞の多くの培養が、T細胞および他の細胞の上 清(これは、多くのリンホカインを含む種々の増殖因子を含む)の使用を介して 、達成され得ることを発見した。 タンパク質のインターロイキン-1ファミリーは、IL-1α、IL-1β、IL-1RA、 および近年、IL-1γ(インターフェロンγ誘導因子、IGIFとも称される)を含む 。 この関連の遺伝子のファミリーは、広範な範囲の生物学的機能に関係している。 Dinarello(1994)FASEB J 8:1314-1325;Dlnarello(1991)Blood 77:1627-16 52;およびOkamuraら(1995)Nature 378:88-91を参照のこと。 さらに、形態形成的発生を調節する、種々の増殖因子および調節因子が存在す る。これは、例えば、Tollリガンドを含み、これは、IL-1レセプターに特有の構 造的および機構的な特徴を共有するレセプターへの結合を介して、シグナル伝達 する。例えば、Lemaitreら(1996)Cell 86:973-983;ならびにBelvinおよびAnd erson(1996)Ann .Rev.Cell & Develop.Biol.12:393-416を参照のこと。 上述から、新規な可溶性タンパク質の発見および開発(リンホカインに類似の タンパク質を含む)が、例えば、免疫系および/または造血細胞の発生、分化、 または機能を、直接的または間接的に含む、広範囲の変性状態または異常な状態 についての新たな治療に貢献するにちがいないことが明らかである。特に、他の リンホカインの有益な活性を増強または強力にする、新規なリンホカイン様分子 の発見および理解は、非常に有利である。本発明は、新規なインターロイキン- 1様組成物および関連の化合物、ならびにそれらの使用のための方法を提供する 。 発明の要旨 本発明は、インターロイキン-1δ(IL-1δ)およびインターロイキン-1ε(IL -1ε)と称される、2つの新規な哺乳動物(例えば、齧歯類)のインターロイキ ン-1様分子の、発見、精製、およびその生物学的活性の特徴づけに基づく。IL-1 δおよびIL-1εの両方は、例えば、相同性比較によって、IL-1ファミリーの分子 の公知のメンバーに、構造類似性および配列類似性の両方を示す。 第1の局面において、本発明は、IL-1δおよびIL-1εポリペプチド、ならびに これらのポリペプチドをコードする核酸、それらの生成および使用のための方法 を提供する。本発明の核酸は、本明細書中に含まれるクローン化された相補的DN A(cDNA)配列に対するそれらの相同性によって、および/またはこれらの核酸 によって代表的にコードされるポリペプチドに適用される、IL-1δ活性またはIL -1ε活性についての機能性アッセイによって、一部、特徴付けられる。免疫応答 の制御を調節または介入するための方法はまた、単一でまたは他の分子との組合 わせのいずれかでの、IL-1δまたはIL-1εの使用によって提供される。 新たなIL-1δまたはIL-1ε遺伝子産物の生物学的機能は、公知のIL-1ファミリ ーのメンバーによって使用されるシグナル伝達経路のレセプターもしくは部分に 類似するはずであり、およびそれらを良好に共有し得る。等価なベクターが、ポ リメラーゼ連鎖反応(PCR)技術およびインサートの配列を使用することによっ て構築され得る。 別の局面において、本発明は、規定されたアミノ酸セグメントの12個の連続し たアミノ酸残基(すなわち、配列番号2または6)に対して生じるポリクローナ ル抗体に特異的に結合する、単離されたかまたは組換えのIL-1δまたはIL-1εポ リペプチドを提供する。これらのIL-1δまたはIL-1εポリペプチドはさらに、さ らなる規定されたアミノ酸の選択配列を含むことによって規定される。さらに、 別の実施態様において、IL-1δまたはIL-1εポリペプチドを含む融合タンパク質 が提供される。さらに別の局面において、フラグメント、天然の対立遺伝子、標 識、およびIL-1δまたはIL-1εポリペプチドの改変を含む、改変体が提供される 。また、このようなフラグメント、改変体、または改変されたポリペプチドをコ ードする核酸が提供される。 特定のポリペプチドの実施態様は、単離されたかまたは組換えのポリペプチド を含み、これは:A)配列番号2の12個の連続したアミノ酸のセグメントに対し て生じるポリクローナル抗体に対して特異的に結合し;そして以下(配列番号2 を参照のこと): から選択される少なくとも1つの配列を含むか、または B)配列番号6の12個の連続したアミノ酸セグメントに対して生じるポリクロ- ナル抗体に特異的に結合し;そして以下(配列番号6を参照のこと):から選択される少なくとも1つの配列を含む。好ましい実施態様は、このような ポリペプチドを含み:ここでポリペプチドは、複数の記載される配列を含む。好 ましくは、12個の連続したアミノ酸のセグメントは、IL-1δ配列: ;または、IL-1ε配列: に由来する。特に好ましい実施態様において、ポリペプチドは:成熟タンパク質 を含むか;翻訳後修飾を欠損するか;マウスを含む齧歯類由来であるか;IL-1δ もしくはIL-1εの天然の対立遺伝子改変体であるか;少なくとも約30個のアミノ 酸長を有するか;齧歯類IL-1δに特異的である、少なくとも2つの重複しないエ ピトープを示すか;配列番号2に対して、少なくとも約20個のアミノ酸の長さに わたって、少なくとも約90%の配列同一性を示すか;齧歯類IL-1εに特異的であ る、少なくとも2つの重複しないエピトープを示すか;配列番号6に対して、少 なくとも約20アミノ酸の長さにわたって少なくとも約90%の配列同一性を示すか ;グリコシル化されるか;天然のグリコシル化を伴って、少なくとも10kDの分子 量を有するか;合成ポリペプチドであるか;固体基体に付着されるか;別の化学 部分に結合されるか;天然の配列からの5つ以下の置換物であるか;または、天 然の配列からの欠失改変体もしくは挿入改変体である。他の好ましい実施態様は 、例えば、以下を含む可溶性ポリペプチドを含む:滅菌ポリペプチド;滅菌ポリ ペプチドおよびキャリア(ここでキャリアは:水、生理食塩水、および/もしく は緩衝液を含む、水性化合物であり;ならびに/または経口、直腸、鼻腔、局所 、もしくは非経口投与のために処方される)。融合タンパク質の実施態様は、記 載されるようなポリペプチド配列を有する融合タンパク質を含み、さらに、以下 :成熟タンパク質;FLAG、His6、もしくはIg配列を含む、検出タグもしくは精製 タグ;または別のサイトカインもしくはケモカインの配列、を含有する。 キットの実施態様は、記載されるようなタンパク質もしくはポリペプチド、な らびに:タンパク質もしくはポリペプチドを含有する区画;および/またはキッ トにおける試薬の使用または処分についての取扱説明書を含むキットを含む。 他の実施態様は、種々の投与における使用のための適切なキャリアとともに滅 菌IL-1δまたはIL-1εタンパク質またはペプチドを含有する薬学的組成物を含む 。 本発明はまた、IL-1δまたはIL-1εタンパク質またはペプチド配列に特異的に 結合する、抗体からの抗原結合部位を含有する結合化合物を提供する。種々の好 ましい結合化合物は、抗体からの抗原結合部位を含有し、これは記載されるよう に、ポリペプチドの成熟タンパク質に特異的に結合し、ここで:成熟タンパク質 がIL-1δまたはIL-1εタンパク質であるか;結合化合物が、Fv、Fab、もしくはF ab2フラグメントであるか;結合化合物が別の化学部分に結合されるか;あるい は、抗体は:配列番号2もしくは6の12個の連続したアミノ酸のセグメントに対 して惹起されるか;成熟IL-1δもしくはIL-1εタンパク質に対して惹起されるか ;精製された齧歯類IL-1δもしくはIL-1εに対して惹起されるか;免疫選択され るか;ポリクローナル抗体であるか;変性されたIL-1δもしくはIL-1εに結合す るか;少なくとも30μMの、抗原に対するKdを示すか;ビーズもしくはプラス チックメンブレンを含む固体基体に付着しているか;滅菌組成物中にあるか;ま たは放射性標識もしくは蛍光標識を含んで、検出可能に標識される。 他の結合化合物は、抗体からの抗原結合部位を含有する結合化合物を含み、抗 原結合部位は:記載されるように、齧歯類タンパク質に特異的に結合し、ここで :タンパク質がマウスタンパク質であるか;結合化合物が、Fv、Fab、またはFab 2フラグメントであるか;結合化合物が、別の化学部分に結合されるか;または 抗体が:配列番号2もしくは6の12個の連続したアミノ酸のセグメントを含む成 熟ポリペプチドのペプチド配列に対して惹起されるか;成熟齧歯類IL-1δもしく はIL-1εに対して惹起されるか;精製された齧歯類IL-1δもしくはIL-1εに対し て惹起されるか;免疫選択されるか;ポリクローナル抗体であるか;変性された 齧歯類IL-1δもしくはIL-1εに結合するか;少なくとも30μMの、抗原に対するK dを示すか;ビーズもしくはプラスチックメンブレンを含む、固体基体に付着し ているか;滅菌組成物中にあるか;または、放射性標識もしくは蛍光標識を含ん で検出可能に標識される。このような結合化合物を使用する方法が提供され、例 えば、記載されるように、抗体を作製する方法であって、免疫原性量の:齧歯類 IL-1δポリペプチド;配列番号2の12個の連続したアミノ酸のセグメントを含有 するペプチド配列;齧歯類IL-εポリペプチド;もしくは配列番号6の12個の連 続したアミノ酸のセグメントを含有するペプチド配列で、免疫系を免疫する工程 を包含し;それによって抗体を生成させる、方法;または、抗原:抗体複合体を 生成する方法であって、齧歯類IL-1δタンパク質もしくはペプチドと、記載され るような抗体とを;または齧歯類IL-1εタンパク質もしくはペプチドと、記載さ れるような抗体とを;接触させる工程を包含し、それによって複合体を形成させ る、方法。 記載されるような結合化合物、ならびに:結合化合物を含有する区画;および /またはキットにおける試薬の使用もしくは処分についての取扱説明書を含む、 キットが提供される。他の形態の組成物は、記載されるような滅菌結合化合物を 含むか、または結合化合物およびキャリアを含有し、ここでキャリアは:水、生 理食塩水、および/もしくは緩衝液を含む、水性化合物であり;ならびに/また は経口、直腸、鼻腔、局所、もしくは非経口投与のために処方される。代表的に は、キットは、記載される結合化合物、ならびに:この結合化合物を含有する区 画;および/またはキットにおける試薬の使用もしくは処分についての取扱説明 書を含む。キットはまた、定性的または定量的な分析を行うい得る。 他の組成物は:上記の滅菌結合化合物を含むか、または結合化合物およびキャ リアを含み得、ここでキャリアは:水、生理食塩水、および/もしくは緩衝液を 含む、水性化合物であり;ならびに/または経口、直腸、鼻腔、局所、もしくは 非経口投与のために処方される。 核酸の実施態様は、記載されるような、タンパク質またはペプチドまたは融合 タンパク質をコードする、単離されたかまたは組換えの核酸を含み、ここで:IL -1δまたはIL-1εが、哺乳動物由来であるか、あるいは;核酸が:配列番号2、 4、もしくは6の1つの抗原性ペプチド配列をコードするか;配列番号2、4、 もしくは6の複数の抗原性ペプチド配列をコードするか;上記セグメントをコー ドする天然のcDNAに少なくとも約80%の同一性を示すか;発現ベクターであるか ;複製起点をさらに含むか;天然の供給源由来であるか;検出可能な標識を含む か;合成ヌクレオチド配列を含むか;6kb未満、好ましくは3kb未満であるか; 齧歯類を含む、哺乳動物由来であるか;天然の完全長のコード配列を含むか;上 記のIL-1δもしくはIL-1εをコードする遺伝子についてのハイブリダイゼーショ ンプローブであるか;またはプライマー、PCR産物、もしくは変異誘発プライマ ーである。本発明はさらに、記載されるように、タンパク質またはペプチドまた は融合タンパク質をコードする単離されたかまたは組換えの核酸を含み、ここで :タンパク質、ペプチド、もしくは融合タンパク質が、齧歯類からのIL-1δもし くはIL-1εであるか;あるいは核酸は:配列番号2もしくは配列番号6の1つの 抗原性ペプチド配列をコードするか;配列番号2もしくは配列番号6の複数の異 なる抗原性ペプチド配列をコードするか;セグメントをコードする天然のcDNAに 少なくとも約80%の同一性を示すか;発現ベクターであるか;複製起点をさらに 含むか;天然の供給源由来であるか;検出可能な標識を含むか;合成ヌクレオチ ド配列を含むか;6kb未満、好ましくは3kb未満であるか;齧歯類由来であるか ;天然の完全長のコード配列を含むか;IL-1δもしくはIL-1εをコードする遺伝 子についてのハイブリダイゼーションプローブであるか;またはPCRプラ イマー、PCR産物、もしくは変異誘発プライマーであるか;IL-1δまたはIL-1ε タンパク質をコードし;ここで、IL-1δまたはIL-1εタンパク質は、配列番号2 のポリペプチド;または配列番号6のポリペプチドから選択された免疫原に対し て生じるポリクローナル抗体に特異的に結合する。 他の実施態様は、記載される核酸で形質転換された細胞を含む。種々の場合に おいて、細胞は:原核生物細胞;真核生物細胞;細菌細胞;酵母細胞;昆虫細胞 ;哺乳動物細胞;マウス細胞;霊長類細胞;またはヒト細胞である。 特定のキットは、記載される核酸、ならびに:核酸を含有する区画;IL-1δも しくはIL-1εタンパク質もしくはポリペプチドを含有する区画;および/または キットにおける試薬の使用もしくは処分についての取扱説明書を含む。好ましく は、キットは定性的または定量的分析を行い得る。 あるいは、本発明は、核酸を提供し、これは:30℃および2M未満の塩の洗浄 条件下で、配列番号1にハイブリダイズするか;30℃および2M未満の塩の洗浄 条件下で、配列番号3もしくは5にハイブリダイズするか;齧歯類IL-1δに対し て、少なくとも約30ヌクレオチドのストレッチにわたって、少なくとも約85%の 配列同一性を示すか;または、齧歯類IL-1εに対して、少なくとも約30ヌクレオ チドのストレッチにわたって、少なくとも約85%の同一性を示す。好ましくは、 記載される核酸は:洗浄条件が、45℃および/もしくは500mMの塩である場合に ハイブリダイズするか;または、少なくとも約90%の、および/もしくは少なく とも55個のヌクレオチドのストレッチにわたって、同一性を示す。より好ましく は、上記の核酸は、55℃および/もしくは150mMの塩の洗浄条件でハイブリダイ ズするか;または、少なくとも約95%、および/もしくは少なくとも75個のヌク レオチドのストレッチにわたって、同一性を示す。 本発明はまた、これらの組成物または化合物を作製するまたは使用する方法を 提供する。このような方法は、上記細胞と、哺乳動物IL-1δまたはIL-1εのアゴ ニストまたはアンタゴニストとを接触させる工程を包含する、細胞または組織培 養細胞の生理および発生を調節する方法を含む。代表的には、接触させる工程は 、IL-1α、IL-1RA、IL-1β、IL-1γ、IL-2、および/もしくはIL-12のアゴニス トまたはアンタゴニストとの組合わせであるか:接触させる工程は、IL-1δもし く はIL-1εを特異的に結合する抗体結合部位を含有する結合組成物を含む、アンタ ゴニストとであるか;または調節する工程は、IFN-γ生成の調節である。 図面の簡単な説明 図1Aは、予測されるIL-1δまたはIL-1εタンパク質の中心軸を通しての平面 図(top down view)を示す図であり、その3重の対称的な位相を有する特徴的 な三次β三つ葉型構造を実証する。IL-1レセプターサブユニットを結合すると予 測されるIL-1δまたはIL-1εタンパク質の接触部位が、部位A、B、またはCと して記載される(表2)。接触部位AおよびCは、IL-1の第lのレセプターサブ ユニットに結合するが、接触部位Bは、IL-1の第2のレセプターサブユニットに 結合する。 図1Bは、予測されるIL-1δおよびIL-1εタンパク質の側面図を示す図であり 、12個のβドメインおよびマッシュルーム様キャップによって形成されるバレル 構造を実証する。 発明の詳細な説明 I.総論 本発明の組成物、処方物、および方法が記載される前に、本発明は、本明細書 中に記載される特定の方法、組成物、および細胞株に制限されないことが、理解 されるべきである。なぜなら、このような方法、組成物、および細胞株は、もち ろん、様々であり得るからである。本明細書中で使用される用語法は、特定の実 施態様のみを記載することを目的とし、そして添付の請求の範囲によってのみ規 定される本発明の範囲を制限することを意図しないことがまた理解される。 添付の請求の範囲も含めて、本明細書中で使用されるように、単語の単数形態 (例えば、「a」、「an」、および「the」は、文脈が他で明らかに指図しない 限り、それらの対応する複数の指示対象物を含む。従って、例えば、「生物」に 関しては、1つ以上の異なる生物を含み、「細胞」に関しては、1つ以上のこの ような細胞を含み、「方法」に関しては、当業者に公知の等価な工程および方法 に関して含むなどである。 他で規定されない限り、本明細書中で使用される全ての技術用語および科学用 語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有 する。本明細書中に記載される方法および材料に類似のまたは等価な方法および 材料が、本発明の実施または試験において使用され得るが、適切な方法および材 料が、以下に記載される。上述で考察される全ての刊行物、特許出願、特許、お よび他の参考文献は、本出願の出願日前のそれらの開示のためにのみ提供される 。本発明は、その穿孔発明による、いかなるこのような開示をも遡及される権利 を与えないことを許容するものとして、解釈されるものは本明細書中に存在しな い。本明細書中に言及される全ての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文 献は、全ての図および図面を含めてそれらの全体が、本明細書中に参考として援 用される。 本発明は、構造的および生物学的の両方の、特定の規定された特性を有する、 哺乳動物(例えば、齧歯類)のインターロイキン-1様分子のアミノ酸配列および DNA配列を提供する。これらは本明細書中で、インターロイキン-1δ(IL-1δ) およびインターロイキン-1ε(IL-1ε)として、それぞれ、称されており、なら びにIL-1ファミリーのメンバーの数を4から6に増加する。これらの分子をコー ドする種々のcDNAは、齧歯類(例えば、マウス)のcDNA配列ライブラリーから得 られた。霊長類の対応物もまた、存在するべきである。本明細書中に含まれる核 酸は、IL-1δおよびIL-1εをコードするDNA、cDNA、およびRNA配列を含む。IL-1 δおよびIL-1εポリペプチドの全てまたは部分をコードする核酸はまた、それら がIL-1δまたはIL-1ε活性を有するポリペプチドをコードする限り含まれること が理解される。このような核酸は、天然に存在する核酸および意図的に操作され る核酸の両方を含む。例えば、IL-1δまたはIL-1εは、部位特異的変異誘発に供 され得る。 適用可能な標準的な方法のいくつかは、例えば、Manlatisら(1982)Molecula r Cloning ,A Laboratory Manual 、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spri ng Harbor Press;Sambrookら、(1989)Molecular Clonlng:A Laboratory Manu al 、(第2版)、第1〜3巻、CSH Press、NY;Ausubelら、Biology、Greene Pu blishing Associates、Brooklyn、NY;またはAusubelら(1987および定期的な 補遺)Current Protocols in Molecular Biology、Greene/Wiley、New York;( これらのそれぞれは、本明細書中に参考として援用される)において記載または 参照される。 哺乳動物(齧歯類)のIL-1δコードセグメントの完全なヌクレオチドおよび対 応するアミノ酸配列は、配列番号1および配列番号2において、それぞれ、示さ れる。コード配列は、IL-1ファミリーの他のメンバーをコードするメッセージの 種々の形態について報告されているシグナル配列を示さない。メッセージの別の 形態は、おそらく、転換酵素様酵素によって切断されるIL-1βプロドメインに非 常に似たシグナル配列をコードする。Dinarello(1994)FASEB J 1314-1325を 参照のこと。配列番号3〜6は、哺乳動物(齧歯類)のIL-1εコードセグメント の部分的なヌクレオチド(配列番号3)および対応するアミノ酸配列(配列番号 4)、ならびに完全長の核酸(配列番号5)および対応するアミノ酸配列(配列 番号6)を示す。 表1は、IL-1δおよびIL-1εについてのβコンホメーション境界を示す。βコ ンホメーションのβ4とβ5との間のアミノ酸残基の存在は、IL-1アゴニストの特 徴である。IL-1ファミリー分子は、βコンホメーションのβ9およびβ10を含む 領域において非常に保存された残基を有する。 表2は、IL-1ファミリーメンバーの関係を示し、および表3は、選択されたメ ンバーのアラインメントを提供する。 本明細書中で使用されるように、用語IL-1δは、配列番号2において示される アミノ酸配列もしくはその実質的なフラグメントを有するか、または共有するタ ンパク質またはペプチドセグメントを含むタンパク質を記載するために使用され る。IL-1εならびに配列番号4および6でも同様である。本発明はまた、その配 列が提供されるIL-1δ対立遺伝子のタンパク質改変体(例えば、ムテインアゴニ ストまたはアンタゴニスト)を含む。代表的に、このようなアゴニストまたはア ンタゴニストは、約10%未満の配列差異を示し、従って、しばしば、1と11との 間の(例えば、2、3、5、7など)の置換を有する。本発明はまた、記載され るタンパク質の対立遺伝子および他の改変体(例えば、天然の多型改変体)を含 む。本明細書中で使用されるように、「天然」は、技術によって改変されていな いことを意味する。代表的に、例えば、少なくとも約100nMの、通常は約30nMよ りも良好な、好ましくは約10nMよりも良好な、およびより好ましくは約3nMより も良好な、非常に高い親和性で、その対応する生物学的レセプターに結合する。 この用語はまた、関連の天然に存在する形態(例えば、対立遺伝子、多型改変体 、および哺乳動物タンパク質の代謝改変体)をいうために、本明細書中で使用さ れる。 本発明はまた、配列番号2、4、または6におけるアミノ酸配列と実質的なア ミノ酸配列相同性を有するタンパク質またはペプチドを含む。これは、比較的少 ない置換(例えば、好ましくは約3〜5個未満)を有する配列改変体を含む。 実質的なポリペプチド「フラグメント」または「セグメント」は、少なくとも 約8個のアミノ酸、一般に少なくとも10個のアミノ酸、より一般に少なくとも12 個のアミノ酸、しばしば少なくとも14個のアミノ酸、よりしばしば少なくとも16 個のアミノ酸、代表的には少なくとも18個のアミノ酸、より代表的には少なくと も20個のアミノ酸、通常には少なくとも22個のアミノ酸、より通常には少なくと も24個のアミノ酸、好ましくは少なくとも26個のアミノ酸、より好ましくは少な くとも28個のアミノ酸、および特に好ましい実施態様において、少なくとも約30 個以上のアミノ酸のアミノ酸残基のストレッチである。異なるタンパク質のセグ メントの配列は、適切な長さのストレッチにわたって互いに比較され得る。 アミノ酸配列相同性、または配列同一性は、残基のマッチを至適化することに よって、必要であれば、必要に応じてギャップが導入されることによって、決定 される。例えば、Needlehamら(1970)J .Mol.Biol. 48:443-453;Sankoffら( 1983)第1章Time Warps ,String Edits,and Macromolecules:The Theory and Practice of Sequence Comparison 、Addison-Wesley、Reading、MA;およびInt elliGenetics、Mountain View、CAからのソフトウエアパッケージ;およびUnive rsity of Wisconsin Genetics Computer Group(GCG)、Madison、WIを参照のこ と;これらのそれぞれは、本明細書中に参考として援用される。保存的置換をマ ッチとして考慮する場合、これは変化する。保存的な置換は、代表的に以下の群 内の置換を含む:グリシン、アラニン;バリン、イソロイシン、ロイシン;アス パラギン酸、グルタミン酸;アスパラギン、グルタミン;セリン、スレオニン; リジン、アルギニン;およびフェニルアラニン、チロシン。相同なアミノ酸配列 は、サイトカイン配列における天然の対立遺伝子変化および種間変化を含むこと が意図される。代表的な相同タンパク質またはペプチドは、表1または2のアミ ノ酸配列セグメントと、50〜100%の相同性(ギャップが導入され得る場合)から 60〜100%の相同性(保存的置換が含まれる場合)を有する。ホモロジー測定は、 少なくとも約70%、一般に少なくとも76%、より一般に少なくとも約81%、しばし ば少なくとも85%、よりしばしば少なくとも88%、代表的に少なくとも90%、より 代表的には少なくとも92%、通常少なくとも94%、より通常少なくとも95%、好ま しくは少なくとも96%、およびより好ましくは少なくとも97%、および特に好まし い実施態様において、少なくとも98%以上である。相同性の程度は、比較される セグメントの長さとともに変化する。相同なタンパク質またはペプチド(例えば 、対立遺伝子改変体)は、表1および/または2において記載される実施態様と 、最も生物学的な活性を共有する。本明細書中で使用されるように、用語「生物 学的活性」は、炎症応答および/または生得的な免疫に対する効果を記載するた めに、制限なく使用される。例えば、それらは、IL-1γのように、抗I型もしく は抗II型IL-1レセプター抗体を伴ってもしくは伴わないで、IL-12もしくはIL-2 と組合わせた、脾細胞によるIL-1γの相乗的な誘導を示し得るか、または哺乳動 物IL-1δまたはIL-1εの同じまたは多型改変体に対して惹起される抗体とのレセ プター結合および交差反応性としてのより構造的な特性を示し得る。 例えば、IL-1δの、用語、リガンド、アゴニスト、アンタゴニスト、およびア ナログは、IL-1δまたはIL-1δ様タンパク質に対する特徴的な細胞性応答を調節 する分子、ならびに、例えば、レセプターが天然のレセプターまたは抗体である 場合、リガンドーレセプター相互作用のより標準的な構造的な結合競合の特徴を 有する分子を含む。細胞性応答は、I型またはII型IL-1レセプターに関連するが 、おそらくこれとは異なる細胞性レセプターへのIL-1δまたはIL-1εの結合を介 して媒介されるようである。また、リガンドは、このレセプター、もしくはその アナログが結合する天然のリガンド、または天然のリガンドの機能的なアナログ である分子のいずれかとして作用する分子である。機能的なアナログは、構造的 な改変が伴うリガンドであり得るか、または適切なリガンド結合決定基と相互作 用する分子形状を有する全く未関連の分子であり得る。リガンドは、アゴニスト またはアンタゴニストとして作用し得、例えば、Goodmanら(編)(1990)Goodm an & Gilman's :The Pharmacological Bases of Therapeutics 、Pergamon Press 、New Yorkを参照のこと。 合理的な薬物設計はまた、レセプターまたは抗体および他のエフェクターまた はリガンドの分子形状の構造的研究に基づき得る。エフェクターは、リガンド結 合に応答して他の機能を媒介する他のタンパク質、またはレセプターと通常相互 作用する他のタンパク質であり得る。どの部位が特定の他のタンパク質と相互作 用するのかを決定するための1つの手段は、物理的構造決定(例えば、X線結晶 学または二次元NMR技術)である。これらは、どのアミノ酸残基が分子の接触領 域を形成するのかに関して、手引きを提供する。タンパク質の構造的決定の詳述 される記載について、例えば、BlundellおよびJohnson(1976)Protein Crystal lography 、Academic Press、New York(これは、本明細書中に参考として援用さ れる)を参照のこと。 II.活性 IL-1δまたはIL-1εタンパク質は、例えば、免疫系において、多くの異なる生 物学的活性を有し、そして炎症機能または他の生得的な免疫応答を含む。IL-1δ またはIL-1εタンパク質は、他のIL-1タンパク質に相同であるが、それぞれは構 造的に異なる。例えば、ヒトIL-1γ遺伝子のコード配列は、おそらくマウスIL-1 γのヌクレオチドコード配列と約70%の同一性を有し、そして類似性の同様な測 定が、IL-1δおよびIL-1εに対して適用される。アミノ酸レベルで、約60%の同 一性がまたあるようである。類似性のレベルは、新たなIL-1δおよびIL-1εタン パク質が他のIL-1αおよびIL-1βならびにIL-1RAに関連することを示唆する。 マウスIL-1γ分子は、脾臓細胞においてNK活性を増加するIFN-γ生成を刺激す る能力を有する。Okamuraら(1995)Nature 378:88-91を参照のこと。 マウスIL-1α、IL-1β、およびIL-1γは、IFN-γを誘導するそれらの能力に関 して、SCID脾細胞および精製されたNK細胞において、単独で、またはIL-2もしく はIL-12と組合わせて比較された。Hunterら(1995)J .Immunol.155:4347-4354 ;およびBancroftら(1991)Immunol .Revs.124:5-xxxを参照のこと。IL-1γは 、IL-1αまたはIL-1βのいずれよりもIFN-1γを刺激することにおいて非常によ り強力であることが見出された。IL-1δおよびIL-1ε、ならびにそれらのアゴニ ストまたはアンタゴニストは、関連した活性を有するべきであり、代表的に、炎 症応答を含む類似の免疫機能に影響を及ぼす。 IL-2活性化NK細胞において、IFN-γ生成は、抗IL-1β抗体の添加によってブロ ックされる。Hunterら(1995)を参照のこと。しかし、マウスIL-1γはこのブロ ックを克服し得、そしてIFN-γを誘導し得る。これを行い得ることが知られてい るのは、サイトカインのみである。さらに、インビボで、寄生虫T.Cruziに感染 したマウスへのマウスIL-1γの投与は、寄生虫血症を有意に減少した。IL-1δお よびIL-1ε、ならびにそれらのアゴニストまたはアンタゴニストは、関連した機 構およびエフェクターを介して操作するべきである。 本開示はまた、マウスIL-1δまたはIL-1ε分子について予測される活性につい ての新たなアッセイを記載する。対応する活性は、霊長類を含む他の哺乳動物系 において見出されるべきである。ヒトIL-1γタンパク質に類似の組換え手段によ って生成される新たなマウスIL-1様分子は、IFN-γの生成においてリンパ球細胞 を調節する生物学的活性を示すべきである。例えば、de Waal Malefytら、de Vr ies and de Waal Malefyt(編、1995)「インターロイキン-10」Landes Co.、Au stin、TXにおいて記載されるアッセイを参照のこと。さらに、他のIL-1またはIL -12関連のアゴニストまたはアンタゴニストと相乗作用するという実質的な可能 性が存在する。複数の異なるポリペプチド鎖を含むことが予測されるレセプター は、それらの対応するリガンドに対して種特異性を示すようである。IL-1αおよ びIL-1βリガンドの両方は、ヘテロ二量体のレセプターを介してシグナル伝達す る。 III.核酸 本発明は、例えば、本発明のタンパク質もしくは密接に関連するタンパク質を コードする、単離された核酸もしくはフラグメント、または、例えば、生物学的 に活性な対応するポリペプチドをコードするための、そのフラグメントの使用を 意図する。本明細書中で使用されるように、用語「単離された核酸またはフラグ メント」は、それが由来する生物の天然に存在するゲノムに存在する場合、すぐ に連続しない核酸(例えば、DNAまたはRNA分子)を意味する。従って、この用語 は、例えば、ベクター(例えば、プラスミドまたはウイルスベクター)に組込ま れる核酸;異種細胞のゲノムに(または同種細胞のゲノムであるが、それが通常 存在する部位とは異なる部位で)組込まれる核酸;および別個の分子として存在 する核酸(例えば、PCR増幅または制限酵素消化によって生成されるDNAフラグメ ント、またはインビトロ転写によって生成されるRNA分子)を記載する。この用 語はまた、例えば、融合タンパク質の生成において使用され得るさらなるポリペ プチド配列をコートするハイブリッド遺伝子の部分を形成する組換え(すなわち 、遺伝子操作された)核酸を記載する。さらに、本発明は、特徴的なIL-1δまた はIL-1ε活性を有する生物学的に活性なタンパク質またはポリペプチドをコード する、技術によって作製される任意の操作されたまたは核酸分子を具体的に示す 。 代表的に、核酸は、適切な条件下で、配列番号1、3、または5において示さ れる核酸配列セグメントと、ハイブリダイズし得る。この生物学的に活性なタン パク質またはポリペプチドは、完全長タンパク質またはフラグメントであり得、 そして代表的に、配列番号2、4、または6において示されるアミノ酸配列に高 度に相同なアミノ酸配列のセグメントを有する。さらに、本発明は、新たに開示 されるIL-1様タンパク質に相同であるフラグメントを有するタンパク質をコード する、単離された核酸もしくは組換え核酸、またはそのフラグメントの使用を含 む。単離された核酸は、5'および3'隣接において、それぞれの調節配列(例え ば、プロモーター、エンハンサー、ポリA付加シグナル、および天然の遺伝子に 由来する他の配列)を有し得る。 「単離された」核酸は、例えば、ネイティブな配列(例えば、リボソーム、ポ リメラーゼ、および起源種に由来する隣接するゲノム配列)を天然に伴う他の成 分から分離される核酸(例えば、RNA、DNA、または混合されたポリマー)であり 、これは、実質的に純粋である。この用語は、その天然に存在する環境から取り 出された核酸配列を包含し、ならびに組換えまたはクローン化され、それによっ て天然に存在する組成物から区別可能であるDNA単離物、および化学的に合成さ れたアナログまたは異種系によって生物学的に合成されるアナログを含む。実質 的に純粋な分子は、完全にまたは実質的に純粋にのいずれかで単離された分子の 形態を含む。 単離された核酸は、一般に、分子の均一な組成物であるが、いくつかの実施態 様において、不均質、好ましくは微量を含む。この不均質は、代表的に、所望の 生物学的機能または活性に重要でない、ポリマー末端または部分で見出される。 「組換え」核酸は、その生成の方法またはその構造のいずれかによって、規定 される。その生成の方法に関して、例えば、産物はプロセスによって作製され、 プロセスは、例えば、ヌクレオチド配列におけるヒトの介入を含む組換え核酸技 術の使用である。代表的に、この介入は、インビトロ操作を含むが、特定の情況 下で、これは、より伝統的な動物育種技術を含み得る。あるいは、これは、互い に天然に連続でない2つのフラグメントの融合を含む配列を作製することによっ て作製される、核酸であり得るが、天然の産物(例えば、それらの天然の状態に おいて見出されるような、天然に存在する変異体)を排除することが意味される 。従って、例えば、任意の天然に存在しないベクターで細胞を形質転換すること によって作製される産物が含まれ、同様に任意の合成オリゴヌクレオチドプロセ スを使用して得られる配列を含む核酸が含まれる。このようなプロセスは、しば しば、代表的に、制限酵素配列認識部位を導入または除去しながら、同じまたは 保存的なアミノ酸をコードする縮重コドンでコドンを置換するために行われる。 あ るいは、このプロセスは、通常利用可能な天然の形態において見出されない、機 能の所望の組み合わせを含む単一の遺伝子実体(例えば、融合タンパク質をコー ドする)を作製するために、所望の機能の核酸セグメントと共に結合するために 行われる。制限酵素認識部位は、しばしば、このような人工的な操作の標的であ るが、他の部位特異的な標的(例えば、プロモーター、DNA複製部位、調節配列 、制御配列、または他の有用な特徴)が、設計によって組込まれ得る。類似の概 念が、組換えの、例えば、融合ポリペプチドについて意図される。これは、二量 体反復を含む。具体的に含まれるのは、遺伝コード縮重によって、IL-1δまたは IL-1εのフラグメントに類似のポリペプチド、および種々の異なるインターロイ キンまたは関連した分子(例えば、増殖因子)からの配列の融合物をコードする 、合成核酸である。 核酸の情況において、「フラグメント」は、少なくとも約17個のヌクレオチド 、一般に少なくとも21個のヌクレオチド、より一般に少なくとも25個のヌクレオ チド、通常少なくとも30個のヌクレオチド、より通常少なくとも35個のヌクレオ チド、しばしば少なくとも39個のヌクレオチド、よりしばしば少なくとも45個の ヌクレオチド、代表的に少なくとも50個のヌクレオチド、より代表的に少なくと も55個のヌクレオチド、通常少なくとも60個のヌクレオチド、より通常少なくと も66個のヌクレオチド、好ましくは少なくとも72個のヌクレオチド、より好まし くは少なくとも79個のヌクレオチドの連続するセグメントであり、および特に好 ましい実施態様において、少なくとも85個以上のヌクレオチドであり、例えば、 100個、150個、200個、250個などを含む。代表的に、異なる遺伝子配列のフラグ メントは、適切な長さのストレッチ、以下に記載されるドメインのような特に規 定されるセグメントにわたって、互いに比較され得る。 IL-1δまたはIL-1εをコードする核酸は、それ自体または密接に関連するタン パク質をコードする遺伝子、mRNA、およびcDNA種、ならびに、例えば、異なる個 体または関連した種由来の、多型、対立遺伝子、または他の遺伝子改変体をコー ドするDNAを同定するために特に有用である。このようなスクリーニングのため に好ましいプローブは、異なる多型改変体間で保存されるか、または特異性を欠 損するヌクレオチドを含むインターロイキンのそれらの領域であり、および好ま しくは完全長またはほぼ完全長である。他の状況において、多型改変体特異的な 配列は、より有用である。 本発明はさらに、本明細書中で記載される単離されたDNAに同一な、または高 度に相同な核酸配列を有する、組換え核酸分子およびフラグメントを含む。特に 、配列は、しばしば、転写、翻訳、およびDNA複製を制御するDNAセグメントに作 動可能に連結される。これらのさらなるセグメントは、代表的に、所望の核酸セ グメントの発現を補助する。 相同な核酸配列は、互いに、または配列番号1、3、もしくは5に示される1 つまたは複数の別の配列に比較される場合、有意な類似性を示す。核酸における 相同性についての基準は、配列比較によって当該分野において一般に使用される 相同性についての測定であるか、またはハイブリダイゼーション条件に基づくか のいずれかである。比較のハイブリダイゼーション条件は、以下により詳細に記 載される。 核酸配列比較の情況における実質的な同一性は、セグメントまたはそれらの相 補的な鎖のいずれかが、比較される場合、適切な核酸挿入または欠失を伴って至 適にアラインメントされる場合に、少なくとも約60%、一般に少なくとも66%、通 常少なくとも71%、しばしば少なくとも76%、よりしばしば少なくとも80%、通常 少なくとも84%、より通常少なくとも88%、代表的に約91%、より代表的に少なく とも約93%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも約96%〜98%以 上のヌクレオチドにおいて、および特定の実施態様において、約99%以上のヌク レオチドでの高さとして、同一であることを意味し、例えば、以下に記載される セグメントのような構造ドメインをコードするセグメントを含む。あるいは、実 質的な同一性は、セグメントが、選択的なハイブリダイゼーション条件下で、代 表的に表1または2に由来する配列を使用して、鎖またはその相補物にハイブリ ダイズする場合、存在する。代表的に、選択的なハイブリダイゼーションは、少 なくとも約14個のヌクレオチドのストレッチにわたって、少なくとも約55%、よ り代表的には少なくとも約65%、好ましくは少なくとも約75%、およびより好まし くは少なくとも約90%の相同性が存在する場合に生じる。Kanehisa(1984)Nuc Acids Res. 12:203-213を参照のこと。記載されるように、相同性比較の長さは 、 より長いストレッチにわたり得、そしてある実施態様において、少なくとも約17 個のヌクレオチド、一般に少なくとも約20個のヌクレオチド、通常少なくとも約 24個のヌクレオチド、通常少なくとも約28個のヌクレオチド、代表的に少なくと も約32個のヌクレオチド、より代表的に少なくとも約40個のヌクレオチド、好ま しくは少なくとも50個のヌクレオチド、およびより好ましくは少なくとも約75個 〜100個以上のヌクレオチドである。 ハイブリダイゼーション情況における相同性に関して、ストリンジェントな条 件は、塩、温度、有機溶媒、およびハイブリダイゼーション反応において代表的 に制御される他のパラメーターのストリンジェントな組合わせの条件である。ス トリンジェントな温度条件は、通常、約30℃を上回り、より通常約37℃を上回り 、代表的に約45℃を上回り、より代表的に約55℃を上回り、好ましくは約65℃を 上回り、より好ましくは約70℃を上回る温度を含む。ストリンジェントな塩条件 は、通常約500mM未満であり、通常約400mM未満であり、より通常約300mM未満で あり、代表的に約200mM未満であり、好ましくは約100mM未満であり、およびより 好ましくは約80mM未満であり、さらに約20mM未満に減少される。しかし、パラメ ーターの組み合わせは、任意の単一のパラメーターの測定よりも非常に重要であ る。例えば、WetmurおよびDavidson(1968)J .Mol.Biol.31:349-370(これは それによって本明細書中に参考として援用される)を参照のこと。 単離されたDNAは、ヌクレオチド置換、ヌクレオチド欠失、ヌクレオチド挿入 、およびヌクレオチドストレッチの反転によって容易に改変され得る。これらの 改変は、本発明のタンパク質またはその誘導体をコードする新規なDNA配列を生 じる。これらの改変された配列は、変異体タンパク質(ムテイン)を生成するた めにまたは改変体種の発現を増強するために使用され得る。増強された発現は、 遺伝子増幅、増加された転写、増加された翻訳、および他の機構を含み得る。こ のような変異体IL-1様誘導体は、タンパク質またはそのフラグメントの予め決定 された変異または部位特異的な変異を包含し、遺伝コード縮重を使用するサイレ ント変異を含む。本明細書中で使用されるように「変異体IL-1δ」は、他の点で は上述に記載されるようなIL-1δの相同性の規定の中にあるが、欠失、置換、ま たは挿入の手段によって、天然において見出されるような他のIL-1様タンパク質 の アミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列を有する、ポリペプチドを含む。特に、「 部位特異的変異体IL-1δ」は、表1のタンパク質と実質的な相同性を有するタン パク質を含み、および代表的に、本明細書中で開示される形態の生物学的活性の 大部分を共有する。 部位特異的変異部位は、予め決定されるが、変異は部位特異的である必要はな い。哺乳動物IL-1δ変異誘発は、発現と連関して、遺伝子においてアミノ酸挿入 または欠失を作製することによって達成され得る。置換、欠失、挿入、または任 意の組合わせが、最終的な構築物に到達するために作製され得る。挿入は、アミ ノ末端またはカルボキシ末端の融合を含む。ランダムな変異誘発は、標的コドン で行われ得、次いで、発現される哺乳動物IL-1δ変異体は、所望の活性について スクリーニングされ得る。公知の配列を有するDNAにおいて予め決定された部位 で置換変異を作製するための方法は、当該分野において周知であり、例えば、M1 3プライマー変異による。Sambrookら(1989)およびAusubelら(1987および定期 的な増刊)をまた参照のこと。 DNAにおける変異誘発は、通常、リーディングフレームの外側にコード配列を 置くべきではなく、好ましくは、ループまたはヘアピンのような2次mRNA構造を 生成するためにハイブリダイズし得る相補的な領域を作製しない。 BeaucageおよびCarruthers(1981)Tetra .Letts.22:1859-1862によって記載 されるホスホラミダイト法は、適切な合成DNAフラグメントを生成する。2本鎖 フラグメントは、しばしば、相補的な鎖を合成し、そして適切な条件下で、鎖を 共にアニーリングすることによって、または適切なプライマー配列とともにDNA ポリメラーゼを使用して、相補的な鎖を付加することによってのいずれかで、得 られる。 ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術は、しばしば、変異誘発において適用され 得る。あるいは、変異誘発プライマーは、一般に、予め決定された部位で規定さ れた変異を作製するための方法において使用される。例えば、Innisら(編、199 0)PCR Protocols :A Guide to Method and Applications Academic Press、San Diego、CA;およびDieffenbachおよびDveksler(1995;編)PCR Primer :A Lab oratory Manual Cold Spring Harbor Press、CSH、NYを参照のこと。 IV.タンパク質、ペプチド 上記されるように、本発明は、哺乳動物IL-1δまたはIL-1εを含み、例えば、 その配列は、配列番号2、4、または6において開示され、および上記される。 対立遺伝子または他の改変体もまた意図され、例えば、他の配列(エピトープ、 タグ、および機能的ドメインを含む)と、このような配列の部分とを組合わせる 融合タンパク質を含む。 本発明はまた、組換えタンパク質(例えば、これらの齧歯類タンパク質からの セグメントを使用する異種融合タンパク質)を提供する。異種融合タンパク質は 、天然で同じ様式において通常融合されないタンパク質またはセグメントの融合 である。従って、インターロイキンと増殖因子との融合産物は、代表的なペプチ ド結合において融合される配列を有する連続的なタンパク質分子であり、代表的 に単一の翻訳産物として作製され、そして各供給源ペプチドに由来する特性を示 す。同様の概念が、異種核酸配列に適用される。 さらに、新規な構築物は、他の関連のタンパク質(例えば、増殖因子または他 のサイトカイン)からの類似の機能的または構造ドメインを組合わせることから 作製され得る。例えば、レセプター結合または他のセグメントは、異なる新規な 融合ポリペプチドまたはフラグメント間で「交換され」得る。例えば、Cunningh amら(1989)Science 243:1330-1336;およびO'Dowdら(1988)J .Biol.Chem. 263:15985-15992(これらのそれぞれは本明細書中に参考として援用される)を 参照のこと。従って、特異性の新規な組合わせを示す新規なキメラポリペプチド は、レセプター結合特異性の機能的な結合から生じる。例えば、他の関連のリガ ンド分子からのレセプター結合ドメインは、付加され得るか、または本発明のタ ンパク質または関連のタンパク質の他のドメインを置換し得る。得られるタンパ ク質は、しばしば、ハイブリッド機能および特性を有する。例えば、融合タンパ ク質は、特定の器官への、融合タンパク質の隔離を提供するために作用し得る、 標的化ドメイン(例えば、脾臓細胞によって特異的に結合され、および脾臓に蓄 積するように作用するリガンド部分)を含み得る。 候補融合パートナーおよび配列は、種々の配列データベース(例えば、GenBan k、c/o IntelliGenetics、Mountain View、CA;およびBCG、University of Wisc onsin Biotechnology Computing Group、Madison,WT(これらは、各々本明細書 中に参考として援用される)から選択され得る。 本発明は特に、IL-1δまたはIL-1εのアゴニストまたはアンタゴニストとして 作用するムテインを提供する。IL-1ファミリーの他のメンバーと、マウスIL-1δ およびマウスIL-1εとの構造アラインメントは、保存された特徴/残基を、特に β-三つ葉型折畳みに折畳まれる12個のβ鎖、を示す(図1A;表1および表3 を参照のこと)。IL-1δの12個のβ鎖ドメインはそれぞれ(表1)、配列番号2 のLeu8-Asp14、Val19-Asn24、Leu27-Gly31、Ile43-Asn48、Ser56-Val62、Gln67- Thr73、Pro77-Glu82、Phe99-Met106、Leu108-Ser114、Phe121-Ser125、Gln130-T hr135、およびGln153-Asp156として引用され;一方、IL-1εの12個のβ鎖ドメイ ンはそれぞれ(表1)、配列番号6のSer13-Asp19、Val24-Asn29、Ile31-Val35 、Ile46-Cys51、Asp63-Val69、Ser74-Lys80、Pro85-Gly90、Ser107-Ser114、Thr 116-Ser122、Phe129-Cys133、Cys138-Thr143、およびIle157-Hls160として引用 される。 II-1ファミリーの他のメンバーとの、マウスIL-1δおよびIL-1ε配列のアライ ンメント(met開始残基を、第1のアミノ酸として使用する)は、βコンホメー ションが、他のII-1ファミリーメンバーにおける類似の配列に対応したことを示 す(表1、2、および3を参照のこと)。Bazanら(1996)Nature 379:591;Lod iら(1994)Science 263:1762-1766;SayleおよびMilner-White(1995)TIBS 20 :374-376;およびGronenbergら(1991)Protein Engineering 4:263-269をまた 、参照のこと。 IL-1αおよびIL-1βリガンドは、一次レセプターとしてIL-1レセプターI型を 結合し、次いで、この複合体は、IL-1レセプターIII型と高い親和性のレセプタ ー複合体を形成する。このようなレセプターサブユニットは、おそらく、新規な IL-1ファミリーメンバーと共有される。 マウスIL-1γは、公知のマウスIL-1レセプターI型、II型(デコイレセプター )、またはIII型に結合しない。さらに、マウスIGIFの生物学的活性は、抗I型 、II型、またはIII型抗体でブロックされ得ない。このことは、関連のマウスI GIFは、すでに単離されたが、IGIFについてのレセプターとして未だ同定されて いないIL-1レセプターに関連されるレセプターに結合することを示唆する。 しかし、IL-1β、天然のIL-1レセプターアンタゴニスト(IL-1Ra)、およびIL -1Ra/IL-1レセプターI型の共存構造(co-structure)について解明された構造 は、マウスIL-1δまたはIL-1εアンタゴニストをどのように作製するのかを示唆 する(例えば、IL-1ファミリーメンバーの種々の種の例について、登録番号:U6 5590、gbU19844、gbU19845、gi2173679、gi2170133、gi2172939、gbM15300、gbM 28983、gbU65590、gbM74294、embx04964、gi2169698、gi2169368、emb270047、g i914939、gi220782、embX52731、embX56972、およびembX12497を参照のこと)。 成熟IL-1δまたはIL-1εの構造解析は、そのβ三つ葉型構造が、3つの結合部位 (A、B、およびCと称される;図1A)にわたってIL-1レセプターと接触する ことを示唆する。部位AおよびCは、IL-1の第1のレセプターサブユニット(α )に結合するが、部位Bは、IL-1の第2のレセプターサブユニット(β)に結合 する。IL-1ファミリーメンバーのホモロジー配列比較は、IL-1レセプターに対す る唯一の公知のアンタゴニスト(IL-1ra;表2)のみが、β4およびβ5構造に よって結合されるアミノ酸ドメインを欠いていることを示す。このドメインは、 IL-1の第2のレセプターサブユニットに結合するIL-1δまたはIL-1εにおける部 位Bの部分(表2)にマップされ、その不在は、他のIL-1ファミリーメンバー間 のホモロジー比較によって証明されるように、その不在が、アンタゴニスト活性 を付与することを示唆する。接触部位Bのこのループ部分は、約7〜10個のアミ ノ酸残基にわたるが、IL-1RAにおいて、ループは、わずか2残基を残存して、「 切り取られる」。それゆえ、IL-1RAは、通常、レセプターI型に結合するが、レ セプターIII型と相互作用し得ない。これは、IL-1RAを、有効なIL-1アンタゴニ ストにする。 IL-1δまたはIL-1εにおける対応する位置(β4とβ5との間)は、IL-1レセプ ター型に対する主な結合セグメントの部分であるポリペプチドループを形成する ドメインを規定する(表2における部位B)。ループは、成熟IL-1δまたはIL-1 εタンパク質の中心軸に突出するとして、図1Aにおいて絵で描かれ、矢印4と 5との間に位置される。より正確には、ループは、IL-1δについて、配列番号2 のアミノ酸残基Pro47〜Ala53によって、およびIL-1εについて、配列番号6のア ミノ酸残基Pro50〜Glu58によって、規定される。従って、IL-1δまたはIL-1εア ンタゴニスト活性は、β4とβ5との間に位置されるアミノ酸の対応する部分の全 てまたは適切な部分の除去によって、作製されるべきである。このことは、β4 鎖とβ5鎖との間のループに対する類似の改変が、予測可能な生物学的活性を伴 う改変体を導くことを示唆する。マウスIL-1RAを使用して、マウスIL-1RA残基の 、それらのマウスIL-1β残基での置換えが、IL-1RA改変体にIL-1活性を導入した ことが示された(次いで、IL-1RAは、III型レセプターに結合し得た)。類似の 置換は、III型レセプターが、おそらく、マウスIL-1δもしくはIL-1εタンパク 質、またはムテインによって使用され得ることを確立する。さらなる部位Bの接 触は、IL-1δにおいて、配列番号2のアミノ酸残基8〜11、13、112、114〜117 、158、および160によって、規定される。対応するさらなる部位Bの接触は、IL -1εにおいて、配列番号2のアミノ酸残基3〜6、8、104、106〜109、154、お よび156によって規定される。 部位AおよびC(表2)は、第lのIL-1レセプターサブユニット(例えば、α レセプターサブユニット)への、IL-1δまたはIL-1εの結合を媒介する。部位A 接触は、IL-1δにおいて、配列番号2のアミノ酸残基13〜16、22〜24、29、31〜 37、39、126〜131、151、および153に対応し;一方、部位C接触は、IL-1δにお いて、配列番号2のアミノ酸残基74〜98に対応する。部位A接触は、IL-1εにお いて、配列番号2のアミノ酸残基18〜21、21〜29、33、35〜42、134〜139、155 、および157によって規定され;一方、部位C接触は、IL-1εにおいて、配列番 号2のアミノ酸残基81〜106に対応する。 例えば、対応する領域における、IL-1δまたはIL-1εリガンド配列の他の種対 応物における類似の改変は、レセプターと類似の相互作用を提供するべきである 。マウス配列またはヒト配列のいずれかでの置換が示される。逆に、レセプター 結合相互作用領域から離れた保存的な置換は、おそらく、大部分の生物学的活性 を保存する。 哺乳動物IL-1δの「誘導体」は、アミノ酸配列変異体、グリコシル化改変体、 代謝誘導体、および他の化学部分との共有結合体または凝集結合体を含む。共有 結合誘導体は、例えば、当該分野において周知である手段によって、IL-1δアミ ノ酸側鎖において、またはNもしくはC末端で見出される基への、機能性の連結 によって調製され得る。これらの誘導体としては、カルボキシル末端、またはカ ルポキシル側鎖を含む残基の脂肪族エステルまたはアミド、水酸基を含有する残 基のO-アシル誘導体、およびアミノ末端アミノ酸もしくはアミノ基を含有する残 基(例えば、リジンまたはアルギニン)のN-アシル誘導体が挙げられ得るが、こ れらに限定されない。アシル基は、C3〜C18の通常のアルキルを含むアルキル部 分の群から選択され、それによってアルカノイルアロイル種を形成する。 特に、グリコシル化改変が含まれ、例えば、その合成およびプロセシングの間 に、またはさらなるプロセシング工程において、ポリペプチドのグリコシル化パ ターンを改変することによって作製される。これを達成するための特に好ましい 手段は、このようなプロセシングを通常提供する細胞に由来するグリコシル化酵 素(例えば、哺乳動物グリコシル化酵素)に、ポリペプチドを曝露することによ る。脱グリコシル化酵素もまた、意図される。他のマイナーな改変(リン酸化ア ミノ酸残基(例えば、ホスホチロシン、ホスホセリン、またはホスホスレオニン )を含む)を有する、同じ一次アミノ酸配列のバージョンがまた、包含される。 誘導体の主要な群は、ポリペプチドの他のタンパク質と、インターロイキンま たはそのフラグメントとの共有結合体である。これらの誘導体は、NまたはC末 端融合のような組換え培養において、または反応性の側鎖を介する架橋タンパク 質におけるそれらの有用性について当該分野において公知の試薬の使用によって 、合成され得る。架橋剤での好ましい誘導体化部位は、遊離アミノ基、炭水化物 部分、およびシステイン残基である。 インターロイキンと、他の相同タンパク質または異種タンパク質との間の融合 ポリペプチドもまた、提供される。同種ポリペプチドは、異なる増殖因子間の融 合物であり得、例えば、複数の異なるレセプターにリガンド特異性を示すハイブ リッドタンパク質、またはそのレセプターへの結合の広げられた特異性または弱 められた特異性を有し得るリガンドを生じる。同様に、異種融合物が構築され得 、これは由来するタンパク質の特性または活性の組合せを示す。代表的な例は、 レセプターポリペプチド(例えば、ルシフェラーゼ)と、レセプターのセグメン ト またはドメイン(例えば、リガンド結合セグメント)との融合物であり、それに よって、所望のリガンドの存在または位置が、容易に決定され得る。例えば、Du llら、米国特許第4,859,609号(これは、それによって本明細書中に参考として 援用される)を参照のこと。他の遺伝子融合パートナーとしては、グルタチオン -S-トランスフェラーゼ(GST)、細菌のβガラクトシダーゼ、trpE、プロテイン A、β-ラクタマーゼ、αアミラーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、および酵 母α接合因子が挙げられる。例えば、Godowskiら(1988)Science 241:812-816 を参照のこと。 BeaucageおよびCarruthers(1981)Tetra .Letts.22:1859-1862によって記載 されるホスホルアミダイト法は、適切な合成DNAフラグメントを生成する。2本 鎖フラグメントは、しばしば、相補的な鎖を合成し、そして適切な条件下で、鎖 を共にアニーリングすることによって、または適切なプライマー配列とともにDN Aポリメラーゼを使用して、相補的な鎖を付加することによってのいずれかで、 得られる。 このようなポリペプチドはまた、リン酸化、スルホン化、ビオチン化、または 他の部分(特に、リン酸基に類似の分子形状を有する部分)の付加もしくは除去 によって化学的に改変されたアミノ酸残基を有し得る。いくつかの実施態様にお いて、改変は、有用な標識化試薬であるか、または精製標的(例えば、親和性リ ガンド)として作用する。 融合タンパク質は、代表的に、組換え核酸法によってまたは合成ポリペプチド 法によってのいずれかで作製され得る。核酸操作および発現についての技術は、 例えば、Sambrookら(1989)Molecular Cloning :A Laboratory Manual(第2版 )第1〜3巻、Coldspring Harbor Laboratory、およびAusubelら(編)(1987 および定期的な増刊)Current Protocols in Molecular Biology、Greene/Wiley 、New York(これらはそれぞれ、本明細書中に参考として援用される)において 、一般に記載される。ポリペプチドの合成についての技術は、例えば、Merrifie ld(1963)J .Amer.Chem.Soc.85:2149-2156;Merrifield(1986)Science 23 2:341-347;およびAthertonら(1989)Solid Phase Peptide Synthesis :A Prac tical Approach 、IRL Press、Oxford;これらのそれぞれは、本明細書中に参 考として援用される、において記載される。より長いポリペプチドを作製するた めの方法について、Dawsonら(1994)Science 266:776-779もまた参照のこと。 別の実施態様において、本発明は、IL-1ファミリーメンバーと標的レセプター との間の結合をブロックする、IL-1δまたはIL-1εの実質的に精製されたペプチ ドフラグメントに関する。このようなペプチドフラグメントは、抗原投与に対す る炎症反応の研究、およびより有効な抗炎症療法の開発において、研究および診 断の道具を示し得る。さらに、IL-1δまたはIL-1εの単離されたおよび精製され たペプチドフラグメントを含有する薬学的組成物は、有効な抗炎症療法を示し得 る。 本明細書中で使用されるように、用語「実質的に精製された」は、天然で関連 される他のタンパク質、脂質、炭水化物、核酸、または他の生物学的材料を実質 的に含有しない、ペプチドのような分子をいう。例えば、実質的に純粋な、ポリ ペプチドのような分子は、目的の分子の少なくとも60乾燥重量%であり得る。当 業者は、標準的な精製方法を使用して、IL-1δまたはIL-1εペプチドを精製し得 、そしてポリペプチドの純度は、標準的な方法(例えば、ポリアクリルアミド電 気泳動(例えば、SDS-PAGE)、カラムクロマトグラフィー(例えば、高速液体ク ロマトグラフィー(HPLC))、およびアミノ末端アミノ酸配列分析を含む)を使 用して決定され得る。 本発明は、天然に存在するIL-1δまたはIL-1εのフラグメントのみでなく、IL -1ファミリーメンバーと標的細胞との間の結合をブロックする、IL-1δまたはIL -1ε変異体、ならびにIL-1δおよびIL-1εの化学的に合成された誘導体にも関す る。 例えば、IL-1δまたはIL-1εのアミノ酸配列における変化は、本発明において 意図される。IL-1δまたはIL-1εは、タンパク質をコードする核酸配列を変化す ることによって、変化され得る。好ましくは、同じまたは類似の特性を有するア ミノ酸を使用して、保存的なアミノ酸変化のみが行われる。例示的なアミノ酸置 換は、以下の変化を含む:アラニンからセリン;アルギニンからリジン;アスパ ラギンからグルタミンまたはヒスチジン;アスパラギン酸からグルタミン酸;シ ステインからセリン;グルタミンからアスパラギン;グルタミン酸からアスパラ ギン酸;グリシンからプロリン;ヒスチジンからアスパラギンまたはグルタミン ;イソロイシンからロイシンまたはバリン;ロイシンからバリンまたはイソロイ シン;リジンからアルギニン、グルタミン、またはグルタミン酸;メチオニンか らロイシンまたはイソロイシン;フェニルアラニンからチロシン、ロイシン、ま たはメチオニン;セリンからスレオニン;スレオニンからセリン;トリプトファ ンからチロシン;チロシンからトリプトファンまたはフェニルアラニン;バリン からイソロイシンまたはロイシン。 さらに、IL-1δまたはIL-1εの他の改変体およびフラグメントは、本発明にお いて使用され得る。改変体は、アナログ、ホモログ、誘導体、ムテイン、および IL-1ファミリーメンバーと標的レセプターとの間の結合をブロックする能力を保 持するIL-1δまたはIL-1εの模倣物を含む。IL-1δまたはIL-1εのフラグメント とは、この能力をまた保持する、配列番号2、4、または6において規定される ようなIL-1δまたはIL-1εのアミノ酸配列の部分をいう。改変体またはフラグメ ントは、化学的な改変によって、タンパク質分解性の酵素消化によって、または それらの組合わせによって、IL-1δまたはIL-1ε自身から直接的に作製され得る 。さらに、遺伝子操作技術、ならびにアミノ酸残基から直接的にポリペプチドを 合成する方法が、用いられ得る。 IL-1δまたはIL-1εの結合および機能を模倣する非ペプチド化合物(「模倣物 」)は、Saragoviら(1991)Science 253:792-95によって概説されるアプローチ によって生成され得る。模倣物は、タンパク質の二次構造のエレメントを模倣物 分子である。例えば、Johnsonら「Peptide Turn Mimetics」、Pezzutoら(編、1 993)Biotechnology and Pharmacy、ChapmanおよびHall、New Yorkを参照のこと 。ペプチド模倣物の使用の背後にある基礎の原理は、主に分子の相互作用を容易 にするような方向にアミノ酸側鎖を向けるように、タンパク質のペプチド骨格が 存在することである。本発明の目的のために、適切な模倣物が、IL-1δまたはIL -1ε自体の等価物であるとして考慮され得る。 改変体およびフラグメントはまた、ゲノムクローニング法またはcDNAクローニ ング法を用いる組換え技術によって作製され得る。部位特異的および領域特異的 変異誘発技術が、用いられ得る。例えば、Ausubelら(編、1989および定期的な 更新)第1巻、第8章、Current Protocols in Molecular Biology Wiley and S ons;およびOxenderおよびFox(編)Protein Engineering Liss、Inc.を参照の こと。さらに、リンカー−スキャニングおよびPCR媒介性の技術が、変異誘発の ために用いられ得る。例えば、Erlich(編、1989)PCR Technology Stockton Pr essを参照のこと。上述の任意の技術とともに使用するための、タンパク質配列 決定、構造およびモデリングアプローチが、例えば、OxenderおよびFox(編)Pr otein Engineering Liss、Inc;およびAusubelら(編、1989および定期的な更新 )Current Protocols in Molecular Biology Wiley and Sonsにおいて開示され る。 本発明はまた、アミノ酸配列における改変またはグリコシル化以外のIL-1δの 誘導体の使用を意図する。このような誘導体は、化学部分との共有結合的なまた は凝集的な会合を含み得る。これらの誘導体は、一般に、3つのクラスに分類さ れる:(1)塩、(2)側鎖および末端残基の共有結合的な改変、ならびに(3 )例えば、細胞膜との、吸着複合体。このような共有結合誘導体または凝集誘導 体は、免疫原として、イムノアッセイにおける試薬として、またはレセプターま たは他の結合因子(例えば、抗体)のアフィニティー精製のためのような精製方 法において、有用である。例えば、IL-1δリガンドは、IL-1δレセプター、抗体 、または他の類似の分子のアッセイまたは精製における使用のために、当該分野 において周知である方法により、臭化シアン活性化SEPHAROSEのような固体支持 体へ共有結合によって固定化され得るか、または、グルタルアルデヒド架橋を用 いるかまたは用いないで、ポリオレフィン表面上に吸着され得る。IL-1δはまた 、検出可能な基で標識され得、例えばクロラミンT手順によって放射性ヨウ素化 され得るか、希土類キレートに共有結合され得るか、または診断アッセイにおけ る使用のために、別の蛍光部分に結合され得る。 本発明のIL-1δは、インターロイキンまたは任意のそのフラグメントに特異的 な(例えば、他のIL-1ファミリーメンバーとIL-1δとの間を区別し得る)、抗血 清または抗体の生成のための免疫原として使用され得る。精製されたインターロ イキンは、モノクローナル抗体、またはタンパク質を含有する不純な調製物の種 々の形態での免疫によって調製された抗原結合フラグメントを、スクリーニン グするために使用され得る。特に、用語「抗体」はまた、天然の抗体の抗原結合 フラグメントを包含する。精製されたインターロイキンはまた、上昇したレベル の発現の存在に応答して産生された任意の抗体、または内因性サイトカインに対 する抗体産生を導く免疫障害を検出するための試薬として使用され得る。さらに 、IL-1δフラグメントはまた、すぐ下に記載されるように、本発明の抗体を産生 するための免疫原として役立ち得る。例えば、本発明は、結合親和性を有する、 または配列番号2において示されるアミノ酸配列、そのフラグメント、または相 同なペプチドに対して惹起される抗体を意図する。特に、本発明は、ネイティブ なサイトカインの外部タンパク質表面で曝露されることが予測されるか、または 実際に曝露される、特異的なフラグメントに対し、結合親和性を有するかまたは それに対して惹起された抗体を意図する。 これらのインターロイキンに対する生理学的応答のブロックは、おそらく競合 的阻害を介する、レセプターに対するリガンドの結合の阻害から生じ得る。従っ て、本発明のインビトロアッセイにおいて、抗体、またはこれらの抗体のリガン ド結合セグメント、または固相基体に付着されるフラグメントを、しばしば使用 する。これらのアッセイはまた、結合領域の変異および改変、またはリガンドの 変異または改変(例えば、リガンドアナログ)のいずれかの効果の診断的な決定 を許容する。 本発明はまた、競合的な薬物スクリーニングアッセイの使用を意図し、例えば 、インターロイキンまたはフラグメントに対する中和抗体は、レセプターまたは 抗体への結合について、試験化合物と競合する。この様式において、中和抗体ま たはフラグメントは、レセプターに対する1つ以上の結合部位を共有する任意の ポリペプチドの存在を検出するために使用され得、およびそうでなければインタ ーロイキンを結合し得る、レセプターにおける結合部位を占有するために使用さ れ得る。 V.核酸およびタンパク質の作製 タンパク質またはそのフラグメントをコードするDNAは、化学合成、cDNAライ ブラリーのスクリーニングによって、または広範に多様な細胞株または組識サン プルから調製されたゲノムライブラリーのスクリーニングによって、得られ得る 。天然の配列は、標準的な方法、および本明細書中に、例えば、配列番号1にお いて提供される配列を使用して、単離され得る。他の種対応物は、ハイブリダイ ゼーション技術によって、または種々のPCR技術によって、配列データベースに おける検索と組合わせて、またはこの検索によって、同定され得る。 このDNAは、完全長のインターロイキンまたはフラグメントの合成のために、 広範に多様な宿主細胞において発現され得、次いで完全長のインターロイキンま たはフラグメントは、例えば、ポリクローナルまたはモノクローナル抗体を生成 するために;結合研究のために;改変されたアゴニスト/アンタゴニスト分子の 構築および発現のために;および構造/機能研究のために、使用され得る。各改 変体またはそのフラグメントは、適切な発現ベクターで形質転換またはトランス フェクトされる宿主細胞において発現され得る。これらの分子は、組換え宿主に 由来する分子以外のタンパク質または細胞性の混入物を実質的に含有しないかも しれず、それゆえ、薬学的に受容可能なキャリアおよび/または希釈剤と組合わ される場合、薬学的組成物において特に有用である。タンパク質、またはその部 分は、他のタンパク質との融合物として発現され得る。 発現ベクターは、代表的に、所望のレセプター遺伝子またはそのフラグメント (通常、適切な宿主細胞において認識される適切な遺伝子制御エレメントに作動 可能に連結される)を含有する自律複製するDNAまたはRNA構築物である。これら のコントロールエレメントは、適切な宿主内における発現を生じ得る。発現を生 じるために必要な制御エレメントの特定のタイプは、結果として使用される宿主 細胞に依存する。一般に、遺伝子制御エレメントは、原核生物プロモーター系ま たは真核生物プロモーター発現制御系を含み得、そして代表的に、転写プロモー ター、必要に応じて、転写の開始を制御するオペレーター、mRNAの発現のレベル を上昇する転写エンハンサー、適切なリボソーム結合部位をコードする配列、な らびに転写および翻訳を終結する配列を含み得る。発現ベクターはまた、通常、 ベクターが宿主細胞から独立して複製することを許容する、複製の起点を含む。 本発明のベクターとしては、記載されるようなタンパク質をコードするDNA、 または生物学的に活性な等価なポリペプチドをコードするそのフラグメントを含 むベクターが挙げられる。DNAは、ウイルスプロモーターの制御下にあり得、そ して選択マーカーをコードし得る。本発明はさらに、原核生物宿主または真核生 物宿主において、このようなタンパク質をコードする真核生物cDNAを発現し得る 、このような発現ベクターの使用を意図し、ここでベクターは、宿主と適合性で あり、およびここでレセプターをコードする真核生物cDNAはベクターに挿入され 、それによってベクターを含む宿主の増殖は、問題のcDNAを発現する。通常、発 現ベクターは、それらの宿主細胞における安定な複製にのために、または細胞当 たりの所望の遺伝子の総コピー数を非常に増加する増幅のために、設計される。 発現ベクターが、宿主細胞において複製することが、いつも必要であるわけでは なく、例えば、宿主細胞によって認識される複製起点を含まないベクターを使用 して、種々の宿主細胞において、インターロイキンタンパク質またはそのフラグ メントの一過性の発現を生じることが可能である。組換えによる、宿主DNAへの 、タンパク質をコードする部分またはそのフラグメントの組込みを引き起こすベ クターの使用はまた、可能である。 本明細書中で使用されるように、ベクターは、プラスミド、ウイルス、バクテ リオファージ、組込み可能なDNAフラグメント、および宿主のゲノムへのDNAフラ グメントの組込みを可能にする他のビヒクルを含む。発現ベクターは、作動可能 に連結された遺伝子の発現を達成する遺伝子制御エレメントを含む特殊化された ベクターである。プラスミドは、ベクターの最も一般に使用される形態であるが 、等価な機能を提供し、および当該分野において公知であるか、または公知にな る、全ての他の形態は、本明細書における使用に適切である。例えば、Pouwels ら(1985および増刊)Cloning Vectors :A Laboratory Manual、Elsevier、N.Y. 、およびRodriquezら(編)Vectors :A Survey of Molecular Cloning Vectors and Their Uses 、Buttersworth、Boston、1988(これらは本明細書中に参考とし て援用される)を参照のこと。 形質転換された細胞は、組換えDNA技術を使用して構築されたレセプターベク ターで形質転換されたまたはトランスフェクトされた細胞、好ましくは哺乳動物 細胞である。形質転換された宿主細胞は、通常、所望のタンパク質またはそのフ ラグメントを発現するが、そのDNAをクローニングする、増幅する、および操作 する目的のために、対象のタンパク質を発現する必要はない。本発明はさらに、 栄養培地において、形質転換された細胞を培養することを意図し、従って、イン ターロイキンが、培養物中に蓄積することを許容する。タンパク質は、培養物ま たは培養培地のいずれかから、回収され得る。 本発明の目的のために、核酸配列は、互いに機能的に関連する場合、作動可能 に連結される。例えば、プレ配列または分泌リーダーのDNAは、DNAがプレタンパ ク質として発現されるか、またはポリペプチドの細胞膜への方向付けにおいて、 またはポリペプチドの分泌に関与する場合、ポリペプチドに作動可能に連結され る。プロモーターは、これがポリペプチドの転写を制御する場合、コード配列に 作動可能に連結され;リポソーム結合部位は、これが翻訳を許容するように配置 される場合、コード配列に作動可能に連結される。通常、作動可能に連結される というのは、連続なこと、およびリーディングフレーム内を意味するが、特定の 遺伝的エレメント(例えば、リプレッサー遺伝子)は、連続して連結されないが 、次いで発現を制御するオペレーター配列になお結合する。 適切な宿主細胞は、原核生物、下等真核生物、および高等真核生物を含む。原 核生物は、グラム陽性菌生物およびグラム陰性菌生物(例えば、E.coliおよびB. subtilis )の両方を含む。下等真核生物は、酵母(例えば、S.cerevisiaeおよびPichia )、およびDictyostelium属の種を含む。高等真核生物は、非哺乳動物起 源(例えば、昆虫細胞、およびトリ)、ならびに哺乳動物起源(例えば、ヒト、 霊長類、および齧歯類)の両方の、動物細胞からの樹立された組織培養細胞株を 含む。 原核生物宿主−ベクター系は、多くの異なる種についての広範に多様なベクタ ーを含む。本明細書中で使用されるように、E.coliおよびそのベクターは一般に 使用され、他の原核生物において使用される等価なベクターを含む。DNAを増幅 するための代表的なベクターは、pBR322または多くのその誘導体である。レセプ ターまたはそのフラグメントを発現するために使用され得るベクターとしては、 lacプロモーター(pUCシリーズ);trpプロモーター(pBR322-trp);Ippプロモ ーター(pINシリーズ);λpPまたはpRプロモーター(pOTS);またはptacのよ うなハイブリッドプロモーター(pDR540)を含むベクターが挙げられるが、これ らに限定されない。Brosiusら(1988)「λ-、trp-、lac-、およびIpp-由来のプ ロモーターを用いる発現ベクター」、Vactors :A Survey of Molecular Cloning Vectors and Their Uses 、(RodriguezおよびDenhardt編)Buttersworth、Bost on、10章、205-236頁(これは、本明細書中に参考として援用される)を参照の こと。 下等真核生物(例えば、酵母およびDictyostelium)は、IL-1γ配列を含有す るベクターで形質転換され得る。本発明の目的のために、大部分の一般の下等真 核生物宿主は、パン酵母、Saccharomyces cerevisiaeである。これは下等真核生 物を代表するために一般に使用されるが、多くの他の株および種がまた利用可能 である。酵母ベクターは、代表的に、複製起点(組込み型でない限り)、選択遺 伝子、プロモーター、レセプターまたはそのフラグメントをコードするDNA、な らびに翻訳終止配列、ポリアデニル化配列、および転写終結の配列からなる。酵 母についての適切な発現ベクターとしては、3-ホスホグリセリン酸キナーゼおよ び種々の他の解糖酵素遺伝子のプロモーターのような構成性プロモーター、また はアルコールデヒドロゲナーゼ2プロモーターまたはメタロチオネインプロモー ターのような誘導性のプロモーターを含む。適切なベクターは、以下のタイプの 誘導体を含む:自律複製低コピー数型(例えば、YRpシリーズ)、自律複製高コ ピー数型(例えば、YEpシリーズ);組込み型(例えば、YIpシリーズ)またはミ 二染色体(例えば、YCpシリーズ)。 高等真核生物組織培養細胞は、通常、機能的に活性なインターロイキンタンパ ク質の発現のための、好ましい宿主細胞である。おおむね、無脊椎動物供給源か らであっても、脊椎動物供給源からであっても、任意の高等真核生物組織培養細 胞株(例えば、昆虫バキュロウイルス発現系)が、作用可能である。しかし、哺 乳動物細胞が好ましい。このような細胞の形質転換またはトランスフェクション 、および増殖は、日常的な手順となった。有用な細胞株の例としては、HeLa細胞 、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株、ベビーラット腎臓(BRK)細胞株 、昆虫細胞株、トリ細胞株、およびサル(COS)細胞株が挙げられる。このよう な細胞株についての発現ベクターは、通常、複製起点、プロモーター、翻訳開始 部位、RNAスプライス部位(ゲノムDNAが使用される場合)、ポリアデニル化部位 、 および転写終結部位を含む。これらのベクターはまた、通常、選択遺伝子または 増幅遺伝子を含む。適切な発現ベクターは、プラスミド、ウイルス、またはレト ロウイルス(例えば、アデノウイルス、SV40、パルボウイルス、ワクシニアウイ ルス、またはサイトメガロウイルスのような、供給源に由来する、プロモーター を保有する)であり得る。適切な発現ベクターの代表的な例としては、pCDNA1; pCD(Okayamaら(1985)Mol .Cell Biol.5:1136-1142を参照のこと);pMC1neo ポリA(Thomasら(1987)Cell 5l:503-512を参照のこと);およびpAC373または pAC610のようなバキュロウイルスベクターが挙げられる。 分泌されるタンパク質について、オープンリーディングフレームは、通常、そ のN末端で、シグナルペプチドに共有結合される、成熟産物または分泌産物から なるポリペプチドをコードする。シグナルペプチドは、成熟な、または活性な、 ポリペプチドの分泌の前に切断される。切断部位は、経験則から非常に高い程度 の正確さで予測され得(例えば、von-Heijne(1986)Nucleic Acids Research 1 4:4683-4690)、そしてシグナルペプチドの正確なアミノ酸組成は、その機能に 重要でないようである(例えば、Randallら(1989)Science 243:1156-1159;Ka iserら(1987)Science 235:312-317)。 特定のまたは規定されたグリコシル化パターンを提供する系において、これら のポリペプチドを発現することが、しばしば所望される。この場合において、通 常のパターンは、発現系によって天然に提供されるパターンである。しかし、パ ターンは、ポリペプチド(例えば、非グリコシル化形態)を、異種発現系に導入 される適切なグリコシル化するタンパク質に曝露することによって、改変可能で ある。例えば、インターロイキン遺伝子は、哺乳動物または他のグリコシル化酵 素をコードする1つ以上の遺伝子と同時トランスフェクトされ得る。このアプロ ーチを使用して、特定の哺乳動物のグリコシル化パターンが、原核生物または他 の細胞において達成される。 IL-1δまたはIL-1εの供給源は、上記のような、組換えIL-1δまたはIL-1εの DNAを発現する真核生物宿主または原核生物宿主であり得る。供給源はまた、マ ウスSwiss 3T3線維芽細胞のような細胞株であり得るが、他の哺乳動物細胞株も また、本発明によって意図され、好ましい細胞株は、ヒト由来である。 現在、完全な配列が公知であるので、齧歯類IL-1δ、そのフラグメントまたは 誘導体は、ペプチド合成のための従来のプロセスによって調製され得る。これら としては、StewartおよびYoung(1984)Solid Phase Peptide Synthesis、Pierc e Chemical Co.、Rockford、IL;BodanszkyおよびBodanszky(1984)The Practi ce of Peptide Synthesis 、Springer-Verlag、New York;ならびにBodanszky(1 984)The Principles of Peptide Synthesis、Springer-Verlag、New York;( これらのそれぞれは、本明細書中に参考として援用される)、に記載されるプロ セスを含む。例えば、アジ化合物プロセス、酸塩化物プロセス、および酸無水物 プロセス、混合無水物プロセス、活性エステルプロセス(例えば、p-ニトロフェ ニルエステル、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、またはシアノメチルエス テル)、カルボジイミダゾールプロセス、酸化-還元プロセス、またはジシクロ ヘキシルカルボジイミド(DCCD)/付加プロセスが、使用され得る。固相および 液相合成は、上述のプロセスに共に適応可能である。類似の技術が、IL-1ε部分 配列とともに使用され得る。 IL-1δタンパク質、フラグメント、または誘導体は、一般的に配列において1 つずつ、末端アミノ酸にアミノ酸を縮合する工程を包含するいわゆる段階的な工 程によって、または末端のアミノ酸にペプチドフラグメントを結合することによ ってのいずれかで、ペプチド合成において代表的に用いられる上述のプロセスに 従って、適切に調製される。カップリング反応において使用されないアミノ基は 、代表的に、不正確な位置でのカップリングを防ぐために、保護されなくてはな らない。 固相合成が採用される場合、C末端アミノ酸は、不溶性のキャリアまたは支持 体に、そのカルボキシル基を介して結合される。不溶性のキャリアは、反応性の カルボキシル基に対する結合能力を有する限り、特に制限されない。 このような不溶性のキャリアの例としては、ハロメチル樹脂(例えば、クロロ メチル樹脂またはブロモメチル樹脂)、ヒドロキシメチル樹脂、フェノール樹脂 、tert-アルキルオキシカルボニルヒドラジド化(tert-alkyloxycarbonylhydraz idated)樹脂などが挙げられる。 アミノ基が保護されたアミノ酸は、以前に形成されたペプチドまたは鎖の、そ の活性化されたカルボキシル基および反応性のアミノ基の縮合を介して、配列中 に結合され、段階的にペプチドを合成する。完全な配列を合成した後、ペプチド は不溶性のキャリアから分離され、ペプチドを生成する。この固相アプローチは 、一般に、Merrifieldら(1963)J .Am.Chem.Soc.85:2149-2156(これは、本 明細書中に参考として援用される)によって記載される。 調製されたタンパク質およびそのフラグメントは、ペプチド分離の手段によっ て(例えば、抽出、沈殿、電気泳動、種々の形態のクロマトグラフィー、などに よって)、反応混合物から単離および精製され得る。本発明のインターロイキン は、その所望の使用に依存する、種々の程度の純度において得られ得る。精製は 、本明細書中に開示されるタンパク質精製技術を使用することによって(以下を 参照のこと)、または免疫吸着アフィニティークロマトグラフィーの方法におい て、本明細書中に記載される抗体の使用によって、達成され得る。この免疫吸着 アフィニティークロマトグラフィーは、先ず、抗体を固相支持体に連結し、次い で連結された抗体と、適切な細胞の可溶化された溶解物、インターロイキンを発 現する他の細胞の溶解物、またはDNA技術の結果としてタンパク質を生成する細 胞の溶解物もしくは上清とを、接触することによって行われる(以下を参照のこ と)。 一般に、精製されたタンパク質は、少なくとも約40%純粋であり、通常少なく とも約50%純粋であり、通常少なくとも約60%純粋であり、代表的に少なくとも約 70%純粋であり、より代表的に少なくとも約80%純粋であり、好ましくは少なくと も約90%純粋であり、より好ましくは少なくとも約95%純粋であり、および特定の 実施態様において、97%〜99%以上純粋である。純度は、通常、重量基準であるが 、またモル基準であり得る。異なるアッセイが、適切であるとして適用される。 VI.抗体 本発明において使用されるように、用語「抗体」または「抗体分子」とは、イ ンタクトな分子ならびにそのフラグメント(例えば、エピトープ決定基を結合し 得るFab、F(ab')2、およびFv)を含む。これらの抗体フラグメントは、その抗原 またはレセプターと選択的に結合するいくらかの能力を保持し、そして以下のよ うに規定される:(1)Fab、抗体分子の一価の抗原結合フラグメントを含むフ ラグメントは、全抗体を、酵素パパインで消化して、インタクトな軽鎖および1 つの重鎖の部分を得ることによって、生成され得る;(2)Fab'、抗体分子のフ ラグメントは、全抗体をペプシンで処置し、次いで還元して、インタクトな軽鎖 および重鎖の部分を得ることによって、得られ得る;抗体分子当たり、2つのFa b'フラグメントが得られる。;(3)F(ab')2、全抗体を、その後の還元を伴わ なずに、酵素ペプシンで処理することによって得られ得る抗体のフラグメント; F(ab')2は、2つのジスルフィド結合によって互いに保持される2つのFab'フラ グメントの二量体である;(4)Fv、2つの鎖として発現される、軽鎖の可変領 域および重鎖の可変領域を含む、遺伝子操作されたフラグメントとして規定され る;ならびに(5)1本鎖抗体(「SCA」)、遺伝子融合された1本鎖分子とし て、適切なポリペプチドリンカーによって連結される軽鎖の可変領域、重鎖の可 変領域を含む遺伝子操作された分子として規定される。 これらのフラグメントを作製する方法は、当該分野において公知である。例え ば、HarlowおよびLane(最新版)Antibodies :A Laboratory Manual、Cold Spri ng Harbor Laboratory、New Yorkを参照のこと。従って、本明細書中で使用され るように、種々の形態における句「抗体分子」とは、インタクトな抗体(免疫グ ロブリン)分子および抗体(免疫グロブリン)分子の免疫学的に活性な部分の両 方を意図する。組換え方法は、これらのフラグメントを作製するために適用され 得る。 用語「モノクローナル抗体」とは、抗原特異性の抗体分子の1つの種の集団を いう。モノクローナル抗体は、特定の抗原と免疫反応し得る、1つのみの種の抗 体結合部位を含み、従って、代表的に、その抗原についての単一の結合親和性を 示す。従って、モノクローナル抗体は、異なる抗原にそれぞれ免疫特異的な、2 つの抗体結合部位を有する二重特異性の抗体分子を含み得る。1つの実施態様に おいて、第1の抗体分子は、固体支持体に固定される。さらに、ファージディス プレイコンビナトリアルライブラリーにおける抗体分子はまた、モノクローナル 抗体である。 本発明で使用される場合、用語「エピトープ」とは、抗体のパラトープが結合 する抗原上の任意の抗原性決定基を意味する。エピトープ決定基は、通常、アミ ノ酸または糖側鎖のような分子の化学的に活性な表面群からなり、ならびに、通 常、特異的な三次元構造特徴および特異的な電荷特徴を有する。 本明細書中で使用される場合、語「複合体」とは、特異的な結合因子−リガン ド反応の産物をいう。例示的な複合体は、抗体−抗原反応によって形成される免 疫反応産物である。 用語「抗原」とは、抗体に特異的に結合(免疫反応)し得、そして免疫反応産 物(免疫複合体)を形成し得るポリペプチドまたはタンパク質をいう。抗体が結 合する、抗原における部位は、抗原性決定基またはエピトープといわれ、そして 標識化は、例えば、バックグラウンドの2倍、5倍以上で検出可能であるべきで ある。 サンプル中の新規なエピトープに結合する抗体の検出のための本発明の方法は 、例えば、抗体が液相中で同定され得るかまたは固相キャリアに結合され得るイ ムノアッセイにおいて、インビトロで行われる。好ましくは、方法は、固体支持 体に結合される捕獲抗体を用いて行われる。好ましくは、捕獲抗体は、モノクロ ーナル抗体分子である。 サンプル中の新規な抗体を検出するために利用され得るイムノアッセイのタイ プの例は、直接的な形式または間接的な形式のいずれかにおける、競合的イムノ アッセイおよび非競合的イムノアッセイを含む。このようなイムノアッセイの例 は、放射性イムノアッセイ(RIA)およびサンドイッチ(イムノメトリック)ア ッセイである。抗体の検出は、生理学的なサンプルに対する競合イムノアッセイ 、および免疫組識学的アッセイを含む、正方向(forward)様式、逆方向(rever se)様式、または同時(simultaneous)様式のいずれかにおいて行われるイムノ アッセイを利用して行われ得る。好ましくは、本発明の方法は、正方向のイムノ アッセイを利用する。当業者は、過度の実験を伴わないで、他のイムノアッセイ 形式を知るか、または容易に認識し得る。 固相結合された抗体分子は、水性媒体から吸着によって結合されるが、固定の 他の様式(例えば、共有結合)、または固体マトリクスへの固定化の他の周知の 手段が使用され得る。好ましくは、第1の抗体分子は、抗原と免疫複合体を形成 する前に支持体に結合されるが、免疫複合体は、固体支持体に複合体を結合する 前に形成され得る。 固相支持体の表面上の非特異的なタンパク質結合部位は、好ましくはブロック される。固相に結合された抗体の吸着後、アッセイとの干渉がないタンパク質( 例えば、抗原の混入がまたない、ウシ、ウマ、または他の血清アルブミン)の水 溶液が、固相と混合され、抗体分子によって占有されない表面におけるタンパク 質結合部位で、抗体を含む固体支持体の表面上に混合されたタンパク質を吸着す る。 代表的なタンパク質水溶液は、約7〜8のpHで、PBS中に、約2〜10重量パー セントのウシ血清アルブミンを含む。タンパク質水溶液−固体支持体混合物は、 代表的に、約4〜37℃の温度で、少なくとも1時間の期間の間、維持され、そし て得られる固相は、その後、遊離の未結合のタンパク質がリンスされる。 第1の予め選択された抗体は、多くの異なるキャリアに結合され得、そしてサ ンプル中の、抗体に結合する新規なエピトープを検出するために使用され得る。 周知のキャリアの例としては、ガラス、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエ チレン、デキストラン、ナイロン、アミロース、天然のおよび改変されたセルロ ース、ポリアクリルアミド、アガロース、ならびに磁鉄鉱が挙げられる。キャリ アの性質は、本発明の目的のために、可溶性または不溶性のいずれかであり得る 。当業者は、抗体を結合するための他の適切なキャリアを十分に知るか、または 日常的な実験を使用して、これらを確かめることができる。 さらに、所望であれば、これらのイムノアッセイにおける検出のための抗体は 、種々の方法で検出可能に標識され得る。当業者に公知の多くの異なる標識、お よび標識する方法が存在する。本発明において使用され得る標識の型の例として は、酵素、放射性同位体、蛍光化合物、コロイド性の金属、化学発光化合物、お よび生物発光化合物が挙げられる。当業者は、本発明のモノクローナル抗体に結 合するための他の適切な標識を知るか、または日常的な実験を使用して、これら を確かめることができる。さらに、本発明の方法において使用される抗体へのこ れらの標識の結合は、当業者に対して共通の標準的な方法を使用して行われ得る 。 本発明のIL-1δまたはIL-1εポリペプチドに結合する抗体は、インタクトなポ リペプチド、または免疫化抗原のような目的の小ペプチドを含有するフラグメン トを使用して、調製され得る。動物を免疫するために使用されるポリペプチドま たはペプチドは、所望される場合、翻訳されたcDNAまたはキャリアタンパク質に 結合され得る化学合成に由来し得る。ペプチドに化学的に結合されるこのような 一般に使用されるキャリアとしては、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH )、チログロブリン、ウシ血清アルブミン(BSA)、および破傷風トキソイドが 挙げられる。次いで、結合されたペプチドが、動物(例えば、マウス、ラット、 またはウサギ)を免疫するために使用される。 所望される場合、ポリクローナルまたはモノクローナル抗体は、抗体が惹起さ れるポリペプチドまたはペプチドが結合されたマトリクスに結合し、そしてこれ から溶出することによって、さらに精製され得る。当業者は、ポリクローナル抗 体およびモノクローナル抗体の精製および/または濃縮についての、免疫学の分 野における共通の種々の技術を知る(例えば、Coliganら(最新編)Unit 9、Cur rent Protocols in Immunology 、Wiley Interscienceを参照のこと)。 エピトープを模倣するモノクローナル抗体を生成するために、抗イディオタイ プ技術を使用することがまた、可能である。例えば、第1のモノクローナル抗体 に対して作製された抗イディオタイプモノクローナル抗体は、第1のモノクロー ナル抗体によって結合されるエピトープの「像(image)」である超可変領域に おいて結合ドメインを有する。 ポリクローナル抗体の調製は、当業者に周知である。例えば、Greenら「Produ ction of Polyclonal Antlsera」1〜5頁、Manson(編)Immunochemical Proto cols Humana Press:Production of Polyclonal Antisera in Rabbits 、Rats、M ice and Hamsters 第2.4.1節、Coliganら、Current Protocols in Immunologyを 参照のこと。 同様にモノクローナル抗体の調製は、従来的である。例えば、KohlerおよびMi lstein、Nature 256:495(1975);Collganら、第2.5.1-2.6.7節;およびHarlow ら、Antibodies :A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Pressを参照のこ と。簡潔には、モノクローナル抗体は、抗原を含む組成物をマウスに注射し、血 清サンプルを取り除くことにより抗体生成の存在を確認し、Bリンパ球を得るた めに脾臓を取り除き、骨髄腫細胞とBリンパ球とを融合してハイブリドーマを生 成し、ハイブリドーマをクローニングし、抗原に対する抗体を生成するポジティ ブなクローンを選択し、そしてハイブリドーマ培養物から抗体を単離することに よって得られ得る。モノクローナル抗体は、十分に確立された種々の技術によっ てハイブリドーマ培養物から単離および精製され得る。このような単離技術とし ては、プロテインAセファロースを用いるアフィニティークロマトグラフィー、 およびサイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーが挙げら れる。例えば、Coliganら、第2.7.1〜2.7.12節および第2.9.1〜2.9.3節;Barnes ら「Purification of Immunogloblin G(IgG)」Methods in Molecular Biology 、第10巻、79〜104頁(Humana Press、最新版)を参照のこと。モノクローナル 抗体のインビトロおよびインビボでの増殖の方法は、当業者に周知である。イン ビトロでの増殖は、例えば、哺乳動物血清(例えば、ウシ胎児血清)または微量 元素、および増殖維持補充剤(growth-sustainingsupplement)(例えば、正常 なマウスの腹膜滲出液(peritoneal exudate)細胞、脾臓細胞、骨髄マクロファ ージ)によって、必要に応じて補充された、ダルベッコ改変イーグル培地または RPMI 1640培地のような適切な培養培地において行われ得る。インビトロでの生 成は、比較的純粋な抗体調製物を提供し、および大量の所望の抗体を得るための 規模拡大を可能にする。大規模のハイブリドーマ培養は、エアリフトリアクター (airlift reactor)において、連続的な攪拌リアクターにおける、または固定 化(immobilized)もしくは捕捉化(entrapped)細胞培養における、均一な懸濁 培養物によって行われ得る。インビボでの増殖は、抗体生成腫瘍の増殖を引き起 こすために、親細胞と組織適合性の哺乳動物(例えば、同系マウス)に、細胞ク ローンを注入することによって行われ得る。必要に応じて、動物は、注入の前に 、炭化水素、特に油類(例えば、プリスタン(テトラメチルペンタデカン))で 感作される。1〜3週間後、所望のモノクローナル抗体が、動物の体液から回収 される。 治療学的適用は、本発明の抗体について考えられる。例えば、本発明の抗体は また、ヒトに近い霊長類の抗体に由来し得る。ヒヒにおいて治療学的に有用な抗 体を惹起するための一般的な技術は、例えば、Goldenbergら(1991)WO 91/1146 5;およびLosmanら(1990)Int .J.Cancer 46:310において見出され得る。 あるいは、治療学的に有用な抗IL-1δまたは抗IL-1ε抗体は、「ヒト化」モノ クローナル抗体に由来し得る。ヒト化モノクローナル抗体は、マウスの免疫グロ ブリンの重可変鎖および軽可変鎖からのマウス相補性決定領域を、ヒト可変ドメ インに移入し、次いで、マウス対応物のフレームワーク領域においてヒト残基を 置換することによって生成される。ヒト化モノクローナル抗体に由来する抗体成 分の使用は、マウス定常領域の免疫原性と関連する潜在的な問題を回避する。マ ウス免疫グロブリン可変ドメインをクローニングするための一般的な技術は、例 えば、Orlandiら(1989)Proc .Nat'l.Acad.Sci.USA 86:3833によって記載さ れる。ヒト化モノクローナル抗体を生成するための技術は、例えば、Jonesら(1 986)Nature 321:522;Riechmanら(1988)Nature 332:323;Verhoeyenら(1988 )Science 239:1534;Carterら(1992)Proc .Nat'l.Acad.Sci.USA 89:4285 ;Sandhu(1992)Crit .Rev.Biotech.12:437;およびSingerら(1933)J .Imm unol 150:2844によって記載される。 本発明の抗体はまた、コンビナトリアル(combinatorial)免疫グロブリンライ ブラリーから単離されるヒト抗体フラグメントに由来し得る。例えば、Barbasら (1991)Methods :A Companion to Methods in Enzymology、第2巻、119頁;お よびWinterら(1994)Ann .Rev.Immunol.12:433を参照のこと。ヒト免疫グロ ブリンファージライブラリーを生成するために有用であるクローニングベクター および発現ベクターが、例えば、STRATAGENE Cloning Systems(La Jolla、CA) から得られ得る。 さらに、本発明の抗体は、ヒトモノクローナル抗体に由来し得る。このような 抗体は、抗原投与に応答して特異的なヒト抗体を生成するように「操作された」 トランスジェニックマウスから得られる。この技術において、ヒト重鎖および軽 鎖の遺伝子座のエレメントは、標的化された内因性の重鎖および軽鎖の遺伝子座 の破壊を含む胚幹細胞株に由来するマウスの系統に、導入される。トランスジェ ニックマウスは、ヒト抗原に特異的なヒト抗体を合成し得、およびそのマウスは 、ヒト抗体を分泌するハイブリドーマを生成するために使用され得る。トランス ジェニックマウスからヒト抗体を得るための方法は、Greenら(1994)Nature Ge net 7:13;Lonbergら(1994)Nature 368:856;およびTaylorら(1994)Int .I mm unol 6:579によって記載される。 本発明の抗体フラグメントは、抗体のタンパク質分解性加水分解によって、ま たはフラグメントをコードするDNAの、E.coliにおける発現によって、調製され 得る。抗体フラグメントは、従来の方法により、抗体全体の、ペプシンまたはパ パイン消化によって得られ得る。例えば、抗体フラグメントは、F(ab')2と示さ れる5Sフラグメントを提供するペプシンで抗体を酵素学的に切断することによっ て、生成され得る。このフラグメントは、チオール還元剤、および必要に応じて ジスルフィド結合の切断から生じるスルフヒドリル基についてのブロッキング基 を使用してさらに切断され得、3.5S Fab'の一価フラグメントを生成する。ある いは、パパインを使用する酵素学的切断は、2つの一価のFabフラグメントおよ びFcフラグメントを、直接的に生成する。これらの方法は、例えば、Goldenberg 、米国特許第4,036,945号および同第4,331,647号、ならびにそこに含まれる参考 文献によって記載される。これらの特許は、それらの全体(全ての図、図面、お よび説明を含む)が本明細書中に参考として援用される。Nisonhoffら(1960)A rch .Biochem.Biophys. 89:230;Porter(1959)Biochem.J.73:119;Edelman ら(1967)Methods in Enzymology、第1巻、Academic Press;およびColiganら 、第2.8.1〜2.8.10節および第2.10.1〜2.10.4節をまた参照のこと。 抗体を切断する他の方法(例えば、一価の軽−重鎖フラグメントを形成するた めの重鎖の分離)、フラグメントのさらなる切断、または他の酵素学的、化学的 、もしくは遺伝学的な技術はまた、フラグメントがインタクトな抗体によって認 識される抗原に結合する限り、使用され得る。 例えば、Fvフラグメントは、VH鎖およびVL鎖の会合を含む。この会合は、Inba rら(1972)Proc .Nat'l Acad.Sci.USA 69:2659において記載されるように、 非共有結合的であり得る。あるいは、可変鎖は、分子間ジスルフィド結合によっ て連結され得るか、またはグルタルアルデヒドのような化学薬品によって架橋さ れ得る。例えば、Sandhu(1992)Crit .Rev.Biotech.12:437を参照のこと。好 ましくは、Fvフラグメントは、ペプチドリンカーによって連結されたVH鎖および VL鎖を含む。これらの単鎖抗原結合タンパク質(sFv)は、オリゴヌクレオチド によって連結されるVHドメインおよびVLドメインをコードするDNA配列を含む構 造遺伝子を構築することによって調製される。構造遺伝子は、発現ベクターに挿 入され、これはE.coliのような宿主細胞に、続いて挿入される。組換え宿主細胞 は、2つのVドメインを架橋するリンカーペプチドを有する1本のポリペプチド 鎖を合成する。sFvを生成するための方法は、例えば、Whitlowら(1991)Method s :a Companion to Methods in Enzymology 、第2巻、97頁;Birdら(1988)sci ence 242:423-426;Ladnerら、米国特許第4,946,778号;Packら(1993)Bio/Tec hnology 11:1271-77;およびSandhu(1992)Crit .Rev.Biotech.12:437によっ て記載される。 抗体フラグメントの別の形態は、単一の相補性決定領域(CDR)をコードする ペプチドである。CDRペプチド(「最小認識単位」)は、目的の抗体のCDRをコー ドする遺伝子の構築によって得られ得る。このような遺伝子は、例えば、抗体産 生細胞のRNAから可変領域を合成するために、ポリメラーゼ連鎖反応を使用する ことによって、調製される。例えば、Larrickら(1991)Methods :A Companion to Methods in Enzymology 、第2巻、106頁を参照のこと。 抗体は、種々の哺乳動物(例えば、齧歯類)のIL-1δおよび/またはIL-1εタ ンパク質ならびにそのフラグメント(天然に存在するネイティブな形態において およびそれらの組換え形態においての両方)に対して、惹起され得、その差異は 、活性なリガンドに対する抗体が、ネイティブなコンホメーションにおいてのみ 存在するエピトープを、より認識するようであるということである。変性された 抗原の検出はまた、例えば、ウエスタン分析において、有用であり得る。抗イデ ィオタイプ抗体がまた、意図され、これは、天然のレセプターまたは抗体のアゴ ニストまたはアンタゴニストとして有用である。 多くの免疫原が、チモカイン(thymokine)タンパク質と特異的に反応性の抗 体を生成するために使用され得る。組換えタンパク質は、モノクローナル抗体ま たはポリクローナル抗体の生成のための好ましい免疫原である。天然に存在する タンパク質はまた、純粋な形態または不純な形態のいずれかにおいて、使用され 得る。本明細書中に記載されるヒトまたはマウスのリンホタクチン(lymphotact in)タンパク質配列を使用して作製される合成ペプチドはまた、チモカインに対 する抗体の生成のための免疫原として使用され得る。組換えタンパク質は、本明 細書中に記載されるように真核生物細胞または原核生物細胞において発現され得 、そして記載されるように精製され得る。次いで、生成物は、抗体を生成し得る 動物に注入される。モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体のいずれかは 、タンパク質を測定するためのイムノアッセイにおける、その後の使用のために 作製され得る。 ポリクローナル抗体を生成する方法は、当業者に公知である。簡潔には、免疫 原、好ましくは精製されたタンパク質は、アジュバントと混合され、そして動物 はその混合物で免疫される。免疫原調製物に対する動物の免疫応答は、試験採血 を行い、そして目的のチモカインタンパク質に対する反応性の力価を決定するこ とによって、モニターされる。免疫原に対する抗体の適切に高い力価が得られる 場合、血液は、動物から回収され、そして抗血清が調製される。所望であれば、 タンパク質に対して反応性の抗体を富化するために、抗血清のさらなる分画化が 、行われ得る。HarlowおよびLaneを参照のこと。 モノクローナル抗体は、当業者に周知の種々の技術によって得られ得る。簡潔 には、所望の抗原で免疫された動物からの脾臓細胞が、一般に骨髄肺細胞との融 合によって不死化される。不死化の代替の方法としては、エプスタインバールウ イルス、ガン遺伝子、もしくはレトロウイルスでの形質転換、または当該分野に おいて周知の他の方法が挙げられる。単一の不死化細胞から生じるコロニーは、 抗原に対して所望の特異性および親和性の抗体の生成について、スクリーニング され、そしてこのような細胞によって生成されるモノクローナル抗体の収量は、 種々の技術(脊椎動物宿主の腹腔への注入を含む)よって増強され得る。あるい は、Huseら(1989)Science 246:1275-1281によって概説される一般的なプロト コルに従って、ヒトB細胞からのDNAライブラリーをスクリーニングすることに よって、モノクローナル抗体またはその結合フラグメントをコードするDNA配列 を単離し得る。 タンパク質の予め決定されたフラグメントに対する、抗体(結合フラグメント および単鎖バージョンを含む)は、免疫原性タンパク質とフラグメントとの結合 体での、動物の免疫化によって惹起され得る。モノクローナル抗体は、所望の抗 体を分泌する細胞から調製される。これらの抗体は、正常なタンパク質もしくは 欠陥タンパク質への結合についてスクリーニングされ得るか、またはアゴニスト 活性もしくはアンタゴニスト活性についてスクリーニングされ得る。これらのモ ノクローナル抗体は通常、少なくとも約1mM、より通常には少なくとも約300μM 、代表的には少なくとも約100μM、より代表的には少なくとも約30μM、好まし くは少なくとも約10μM、およびより好ましくは少なくとも約3μMまたはそれよ りも良好な(1μM、300nM、100nM、30nMなどを含む)、KDで結合する。 本発明の抗体(抗原結合フラグメントを含む)は、有意な診断的または治療学 的な価値を有し得る。それらは、インターロイキンに結合し、そしてレセプター への結合を阻害するか、または生物学的応答を誘発するIL-1δまたはIL-1εの能 力を阻害する、強力なアンタゴニストであり得る。それらはまた、非中和抗体と して有用であり得、および産生細胞、またはインターロイキンの供給源に局在化 される細胞を結合させるために、トキシンまたは放射性核種に結合され得る。さ らに、これらの抗体は、薬物または他の治療学的薬剤に、直接的に、またはリン カーの手段によって間接的にのいずれかで、結合され得る。 本発明の抗体はまた、診断的適用において有用であり得る。捕獲抗体または非 中和抗体として、これらは、レセプター結合を阻害することなくインターロイキ ンに結合し得る。中和抗体として、これらは、競合結合アッセイにおいて有用で ある。これらはまた、IL-1δを検出、または定量するのに有用である。これらは 、ウエスタンブロット分析のための、またはそれぞれのタンパク質の免疫沈降も しくは免疫精製のための、試薬として使用され得る。 タンパク質フラグメントは、免疫原として使用されるべく融合されたか、また は共有結合的に結合されたポリペプチドとして、他の物質(特にポリペプチド) に結合され得る。哺乳動物IL-1δおよびそのフラグメントは、種々の免疫原(例 えば、キーホールリンペットヘモシアニン、ウシ血清アルブミン、破傷風トキソ イドなど)に融合されるか、または共有結合的に連結され得る。ポリクローナル 抗血清を調製する方法の記載について、Microbiology、Hoeber Medical Divisio n、Harper and Row、1969;Landsteiner(1962)Specificity of Serological R eactions 、Dover Publications、New York;およびWilllamsら(1967)Methods in Immunology and Immunochemistry 、第1巻Academic Press、New York;(こ れらのそれぞれは、本明細書中に参考として援用される)を参照のこと。代表的 な方法は、抗原での動物の過剰免疫化を含む。次いで、動物の血液は、反復され た免疫化のすぐ後に回収され、そしてγグロブリンが、単離される。 いくつかの例において、種々の哺乳動物宿主(例えば、マウス、齧歯類、霊長 類、ヒトなど)からモノクローナル抗体を調製することが望ましい。このような モノクローナル抗体を調製するための技術の記載は、例えば、Stitesら(編)Ba sic and Clinical Immunology (第4版)、Lange Medical Publicatlons、Los A ltos、CAおよびそこに引用される参考文献;HarlowおよびLane(1998)Antibodi es :A Laboratory Manual 、CSH Press;Goding(1986)Monoclonal Antibodies :Principles and Practice (第2版)Academic Press、New York;および特に 、KohlerおよびMilstein(1975)Nature 256:495-497(これは、モノクローナル 抗体を作製する1つの方法を議論する)において、見出され得る。これらの参考 文献のそれぞれは、本明細書中に参考として援用される。簡潔にまとめると、こ の方法は、免疫原を用いて動物に注射する工程を包含する。次いで、動物は屠殺 され、そして細胞はその脾臓から採取され、次いで、細胞は骨髄肺細胞と融合さ れる。結果は、ハイブリッド細胞あるいは「ハイブリドーマ」であり、これはイ ンビトロで増殖させる(reproducing)ことが可能である。次いで、ハイブリド ーマの集団は、個々のクローンを単離するためにスクリーニングされ、そのそれ ぞれが、免疫原に対する単一の抗体種を分泌する。この様式において、得られる 個々の抗体種は、免疫原性物質において認識される特異的な部位に応答して作製 される、免疫された動物からの、不死化およびクローン化された単一のB細胞の 産物である。 他の適切な技術としては、抗原性ポリペプチドへの、あるいはファージまたは 同様のベクターにおける抗体のライブラリーの選択への、インビトロでのリンパ 球の曝露を含む。Huseら(1989)「Generation of a Large Combinatorial Libr ary of the Immunoglobulin Repertorie in Pharge Lambda」、Science 246:127 5-1281;およびWardら(1989)Nature 341:544-546(これらのそれぞれは、本明 細書中に参考として援用される)を参照のこと。本発明のポリペプチドおよび抗 体は、改変を伴うか、または伴わないで使用され得、これにはキメラ抗体または ヒト化抗体を含む。しばしば、ポリペプチドおよび抗体は、共有結合的にまたは 非共有結合的にのいずれかで、検出可能なシグナルを提供する物質を結合するこ とによって標識される。広範な種々の標識および結合技術が公知であり、そして 科学文献および特許文献の両方において、広範に報告される。適切な標識として は、放射性核種、酵素、基質、補因子、インヒビター、蛍光部分、化学発光部分 、磁性粒子などが挙げられる。このような標識の使用を教示する特許としては、 米国特許第3,817,837号;同第3,850,752号;同第3,939,350号;同第3,996,345号 ;同第4,277,437号;同第4,275,149号;および同第4,336,241号が挙げられる。 また、組換え免疫グロブリンまたはキメラ免疫グロブリンが生成され得るか(Ca billy、米国特許第4,816,567号を参照のこと);またはトランスジェニックマウ スにおいて作製され得る(Mendezら(1997)Nature Genetics 15:146-156を参照 のこと)。これらの参考文献は、本明細書中に参考として援用される。 本発明の抗体はまた、IL-1δの単離において、アフィニティークロマトグラフ ィーについて使用され得る。カラムが調製され得、抗体は固体支持体(例えば、 アガロース、SEPHADEXなどのような粒子)に連結され、細胞溶解物は、カラムを 介して通過され得、カラムは洗浄され、続いて、漸増濃度の軽度の変性剤で洗浄 され、これにより、精製されたタンパク質は放出される。タンパク質は、抗体を 精製するために使用され得る。 抗体はまた、特定の発現産物について、発現ライブラリーをスクリーニングす るために使用され得る。通常、このような手順において使用される抗体は、抗体 の結合によって抗原の存在の容易な検出を可能にする部分で標識される。 IL-1δまたはIL-1εに対して惹起される抗体はまた、抗イディオタイプ抗体を 惹起するために使用される。これらは、タンパク質の発現、またはそのタンパク 質についてのレセプターを発現する細胞に関連する、種々の免疫学的状態を検出 または診断するのに有用である。これらはまた、インターロイキンのアゴニスト またはアンタゴニストとして有用であり、天然に存在するリガンドについての、 競合的なインヒビターまたは置換体であり得る。 結合剤:IL-1δ/IL-1εタンパク質複合体 例えば、配列番号2、4または6のアミノ酸配列もしくはそのフラグメントあ るいは配列番号1、3または5の核酸から生成されたポリペプチドからなる、例 えば、免疫原などの規定された免疫原に対して生成された抗体(例えば、ポリク ローナル抗体)と特異的に結合するか、または特異的に免疫反応するIL-1δまた はIL-1εタンパク質を、代表的には、イムノアッセイで測定する。本明細書にお いて構造的および機能的に規定したように、原型のIL-1δまたはIL-1εタンパク 質に対して生成されたポリクローナル抗体に結合するポリペプチドをコードする 本明細書中に記載される核酸配列(機能的変種を含む)が本発明の境界および限 界内に含まれる。イムノアッセイは、代表的には、例えば、配列番号2、4また は6のタンパク質に対して惹起されたポリクローナル抗血清を使用する。この抗 血清は、他のIL-1ファミリーメンバーに対して低い交差反応性を有する(好まし くは、同じ種を形成する)ように選択され、そしてこのような交差反応性はいず れも、イムノアッセイで使用する前に、免疫吸着法により除去される。 イムノアッセイで使用する抗血清を生成するため、配列番号2、4または6の タンパク質を本明細書に記載したように単離する。例えば、組換えタンパク質を 哺乳動物の細胞株で生成し得る。適切な宿主、例えば、Balb/cなどのマウスの同 型交配系を、フロイントのアジュバントなどの標準的アジュバント、および標準 的マウス免疫プロトコル(HarlowおよびLaneを参照)を使用して、配列番号2、 4または6のタンパク質で免疫する。あるいは、本明細書に開示した配列に由来 し、そしてキャリアタンパク質に結合させた合成ペプチドを免疫原に使用し得る 。ポリクローナル血清を収集し、イムノアッセイ(例えば、固体支持体上に固定 化した免疫原による固相イムノアッセイ)で免疫原タンパク質に対して力価測定 する。力価が104以上のポリクローナル抗血清を選択し、他のIL-1ファミリーメ ンバー、例えば、IL-1α、IL-1β、IL-1 RA、およびIL-1γに対する交差反応性 について、HarlowおよびLane、上記、570-573頁に記載されるような競合結合イ ムノアッセイを使用して試験した。好ましくは、少なくとも二つのIL-1ファミリ ーメンバーを、IL-1δまたはIL-1εの一方と組み合わせて、この測定に使用する 。これらのIL-1ファミリーメンバーを組換えタンパク質として生成し、そして本 明細書に記載のように、標準的分子生物学およびタンパク質化学技術を使用して 単 離し得る。 競合結合フォーマットにおけるイムノアッセイを交差反応性測定に使用し得る 。例えば、配列番号2、4または6のタンパク質を固体支持体に固定化し得る。 このアッセイに添加したタンパク質は、固定化された抗原に対する抗血清の結合 と競合する。固定化されたタンパク質に対する抗血清との結合と競合する上記タ ンパク質の能力を配列番号2、4または6のタンパク質と比較する。上記タンパ ク質のパーセント交差反応性を、標準的算出法により算出する。上記に列挙した 各タンパク質との交差反応性が10%より低い抗血清を選択し、プールする。次に 、上記に列挙したタンパク質との免疫吸着法により、交差反応抗体をプール抗血 清から除去する。 次に、免疫吸着したプール抗血清を、上記に記載のように、競合結合イムノア ッセイで使用し、第二のタンパク質を免疫原タンパク質(例えば、配列番号2、 4または6のIL-1様タンパク質)と比較する。この比較を行うため、二つのタン パク質を広範囲の濃度でそれぞれアッセイし、そして固定化されたタンパク質へ の抗血清の結合を50%阻害するのに必要な各タンパク質量を測定する。必要とさ れる第二のタンパク質量が、必要とされる配列番号2のタンパク質量の二倍より 少ない場合、第二のタンパク質は、免疫原に対して生成した抗体と特異的に結合 するという。 これらのIL-1δまたはIL-1εタンパク質は、これまで同定された少なくとも5 つの遺伝子を含む相同性タンパク質のファミリーのメンバーであることが理解さ れる。IL-1δまたはIL-1εタンパク質などの特定の遺伝子生成物に対して、この 用語は、本明細書に開示したアミノ酸配列だけではなく、対立遺伝子、非対立遺 伝子または種改変体の他のタンパク質をいう。また、「IL-1δ」または「IL-1ε 」という用語は、単一の部位突変異など従来の組換え技術を使用する故意変異に より、または各タンパク質をコードするDNAの短部分を切除することにより、ま たは新アミノ酸の置換もしくは付加により導入された非天然の変異を含むことが 理解される。このようなマイナーな改変は、本来の分子の免疫学的同一性および /またはその生物学的活性を実質的に維持しなければならない。このように、こ れらの改変には、示された天然に存在するIL-1関連タンパク質と特異的に免疫 反応するタンパク質(例えば、配列番号2、4または6で示したIL-1δまたはIL -1εタンパク質)が含まれる。タンパク質を適切な細胞株で発現させ、そして リンパ球に及ぼす適切な作用を測定することにより、改変タンパク質の生物学的 特性を測定し得る。マイナーと考えられる特定のタンパク質の改変には、IL-1フ ァミリーについて、上で総括して記載したように、類似した化学特性を有するア ミノ酸の同類置換が含まれるものと考えられる。タンパク質を配列番号2、4お よび6のタンパク質と最適にアラインメントさせることにより、および本明細書 に記載した従来のイムノアッセイを使用して免疫学的同一性を測定することによ り、本発明のタンパク質組成物を測定し得る。 VII.キットおよび定量 本発明のIL-1様分子の天然に存在するおよび組換え型は共に、キットおよびア ッセイ法において特に有用である。例えば、これらの方法もまた、結合活性(例 えば、これらのタンパク質のレセプター)についてのスクリーニングに適用され 得る。いくつかの自動化アッセイ法が近年に開発されており、1年当たり何万も の化合物のスクリーニングを可能にしている。例えば、BIOMEK自動化ワークステ ーション、Beckman Instruments,Palo Alto,California、およびFodorら、(1991 )Science 251:767-773(これは、参考として本明細書中に援用される)を参照。 後者は、固体基質上に合成された複数の規定されたポリマーによる結合を試験す る手段を記載している。レセプターまたはアゴニスト/アンタゴニスト相同性タ ンパク質のスクリーニングに適したアッセイの開発は、本発明により提供される ように、大量の精製可溶性IL-1δまたはIL-1εが活性状態で入手可能なことによ り、非常に容易であり得る。 精製IL-1δをプレートに直接コートし、前述のレセプタースクリーニング技術 において使用し得る。しかし、これらのタンパク質に対する非中和抗体を捕獲抗 体として使用し、例えば、診断的な使用において、有用な固相上に各インターロ イキンを固定化し得る。 本発明は、様々な診断用キットにおける、IL-1δ、そのフラグメント、ペプチ ド、およびその融合産物の使用、ならびにタンパク質またはそのレセプターの存 在を検出する方法での使用もまた意図される。あるいは、またはさらに、この分 子に対する抗体が、キットおよび方法に組み込まれ得る。代表的には、キットは 、規定されたIL-1δペプチド、または遺伝子セグメント、あるいは一方もしくは 他方を認識する試薬のいずれがを含む区画を有する。代表的には、ペプチドの場 合、認識試薬はレセプターまたは抗体であり、あるいは遺伝子セグメントの場合 、通常、ハイブリダイゼーションプローブである。 試料(例えば、IL-1δ)の濃度測定に好ましいキットは、代表的には、IL-1δ に対する公知の結合親和性を有する標識化化合物(例えばレセプターまたは抗体 )、ポジティブコントロールとしてIL-1δの供給源(天然に存在する、または組 換え体)、および遊離の標識化化合物(例えば、試験試料中のIL-1δを固定化す る固相)から結合を分離する手段、を含む。試薬、および説明書を包含する区画 もまた、通常提供される。 哺乳動物のIL-1δまたはペプチドフラグメントに特異的な抗体(抗原結合フラ グメントを含む)、あるいはレセプターフラグメントは、漸増レベルのIL-1δお よび/またはそのフラグメントの存在を検出するための診断的な適用に有用であ る。診断アッセイは、均質性(遊離試薬と抗体-抗原複合体との間の分離工程を 含まない)または異質性(分離工程を含む)であり得る。種々の市販のアッセイ (例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、酵 素イムノアッセイ(EIA)、酵素増幅イムノアッセイ技術(EMIT)、基質-標識化蛍光 イムノアッセイ(SLFIA)など)が存在する。例えば、IL-1δまたはその特定のフ ラグメントに対する抗体を認識する、標識された二次抗体を使用することにより 、非標識化抗体を使用し得る。これらのアッセイもまた、文献で広範囲に議論さ れている。例えば、HarlowおよびLane(1988)Antibodies:A Laboratory Manual,C SH.、ならびにColigan(編)(1991)および定期的な補遺、Current Protocols In I mmunology Greene/Wiley,New Yorkを参照。 抗イディオタイプの抗体は、IL-1δのアゴニストまたはアンタゴニストとして 作用する類似の有用性を有し得る。これらは、適切な状況下で治療用試薬として 有用であり得る。 しばしば、診断アッセイの試薬は、アッセイの感受性を最適化するために、キ ットに適用される。本発明について、アッセイの性質、プロトコル、および標識 に基づいて、標識化または非標識化抗体あるいは標識化レセプターのいずれかが 提供される。これは、通常、緩衝剤、安定化剤、酵素の基質などのシグナルの産 生に必要な材料などの他の添加物と組み合わされる。好ましくは、キットはまた 、適切な使用および使用後の含有物の廃棄についての説明書もまた包含する。代 表的には、キットは、有用な各試薬の区画を有し、そして適切な使用および試薬 の廃棄についての説明書を含む。望ましくは、試薬は乾燥した凍結乾燥粉末とし て供され、試薬は、アッセイを行うのに適した濃度を有する水性培地で再構成さ れ得る。 任意の前述の診断用アッセイの成分を改変しないで使用し得るか、または種々 の様式で改変し得る。例えば、検出シグナルを直接的または間接的に提供する部 分を共有結合または非共有結合により結合することにより、標的化を達成し得る 。これらの任意のアッセイにおいて、試験化合物、IL-1δまたはそれに対する抗 体のいずれかを、直接的または間接的に標識化し得る。直接標識化の可能性とし て、125Iなどの放射性標識、ペルオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼな どの酵素(米国特許第3,645,090号)、および蛍光強度、波長シフト、または蛍 光極性化の変化をモニター可能な蛍光標識(米国特許第3,940,475号)が含まれ る。両特許は、本明細書において参考として援用される。間接的標識化の可能性 として、1つの成分のビオチン化、続いて上記標識群の一つに結合させたアビジ ンへの結合が含まれる。 遊離リガンドから結合を分離する方法、または代替的に、遊離試験化合物から 結合を分離す方法もまた多く存在する。IL-1δを、種々のマトリックス上に固定 化した後、洗浄し得る。適切なマトリックスには、ELISAプレート、フィルター およびビーズなどのプラスチックが含まれる。マトリックスにレセプターを固定 化する方法には、プラスチックへの直接的な付着、捕獲抗体の使用、化学結合お よびビオチン-アビジンなどが挙げられるが、これらに限定されない。このアプ ローチの最後の工程は、例えば、有機溶媒(例えば、ポリエチレングリコール) または塩(例えば、硫酸アンモニウム)を利用する方法を含む、任意のいくつか の方法による抗体/抗原複合体の沈殿を含む。他の適切な分離技術として、Ratt leら、(1984)Clin.Chem.30(9):1457-1461に記載されたフルオレセイン抗体磁気 性粒子法、および米国特許第4,659,678号に記載された二重抗体磁気性粒子分離 が含まれ、これらはそれぞれ、本明細書において参考として援用されるが、これ らに限定されない。 種々の標識にタンパク質またはフラグメントを結合させる方法は、文献におい て広範囲に報告されており、ここで詳細に議論する必要はない。技術の多くは、 ペプチド結合を形成するためのカルボジイミドまたは活性エステルの使用、また は、結合のために、メルカプト基を、活性化ハロゲン(例えば、クロロアセチル )もしくは活性化オレフィン(例えば、マレイミド)と反応させることによるチ オエーテルの形成、のいずれかを介する活性化カルボキシル基の使用を含む。融 合タンパク質はまた、これらの適用における有用性を見出す。 本発明の別の診断的局面は、IL-1δの配列から取り出したオリゴヌクレオチド またはポリヌクレオチド配列の使用を含む。これらの配列は、免疫障害を有する と思われる患者のIL-1δレベルを検出するプローブとして使用され得る。RNAお よびDNAの両ヌクレオチド配列の調製、配列の標識化および好ましいサイズの配 列は、文献で十分に説明および議論がなされている。普通、オリゴヌクレオチド プローブは、少なくとも約14ヌクレオチド、通常、少なくとも約18ヌクレオチド を有するべきであり、そしてポリヌクレオチドプローブは、数キロベースまでで あり得る。種々の標識、最も一般的には放射核、特に、32Pを使用し得る。しか し、ポリヌクレオチドへの導入のためのビオチン修飾ヌクレオチドの使用のよう な、他の技術もまた用い得る。次に、ビオチンは、アビジンまたは抗体に結合す る部位として働き、これを放射核、蛍光剤、酵素などの様々な標識で標識化し得 る。あるいは、DNA二重鎖、RNA二重鎖、DNA-RNAハイブリッド二重鎖またはDNA- タンパク質二重鎖を含む特異的二重鎖を認識し得る抗体を用い得る。次に、抗体 を標識し、アッセイを行い得る。このとき、二重鎖は表面に結合し、その結果、 表面上の二重鎖形成に基づいて、二重鎖に結合した抗体の存在を検出し得る。新 規なアンチセンスRNAに対するプローブの使用を、核酸ハイブリダイゼーション 、プラスおよびマイナススクリーニング、組換えプローブによる検出、ハイブリ ッド放出翻訳(HRT)、およびハイブリッド阻止翻訳(HART)のような、従来の任意 の 技術で実施し得る。これはまた、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のような増幅技術 を含む。 他のマーカーの存在を定性的または定量的に試験する診断用キットもまた意図 される。診断または予後は、マーカーとして使用される多くの指標の組み合わせ に依存し得る。このように、キットは、マーカーの組み合わせについて試験し得 る。例えば、Vialletら、(1989)Progress in Growth Factor Res.1:89-97を参照 。 VIII.治療的有用性 本発明は、有意な治療価値をもつ試薬を提供する。IL-1δまたはIL-1ε(天然 型または組換え体)、そのフラグメント、ムテインアゴニストおよびアンタゴニ スト、および抗体は、インターロイキンまたはそのレセプターあるいは抗体に対 して結合親和性を有すると同定された化合物と共に、インターロイキンの異常な 発現を示す状態の処置に有用であるべきである。このような異常性は、代表的に は、免疫障害により明白である。さらに、本発明は、インターロイキンに対する 応答の異常な発現または異常な誘発を伴う種々の疾病または障害において治療価 値を提供するべきである。マウスIL-1γは、腫瘍、アレルギー並びに感染性疾病 (例えば、肺結核、らい病、劇症肝炎およびウイルス感染症(例えば、HIV)) に関連することが示唆されている。IL-1δおよび/またはIL-1εあるいはアンタ ゴニストは、類似した機能を有し得る。 さらに、樹状細胞発現のプロフィールは、活性化された樹状細胞で主として発 現したヒトIL-1γを示す。活性化された樹状細胞もまた、IL-12の主要なプロデ ューサーであり、この樹状細胞生成IL-12は、Th1型応答を指令する上で主要な役 割を果たしている。IL-1γおよびIL-12の組み合わせは、IFN-γの誘導で極めて 強力であるはずであり、IL-1δまたはIL-1εあるいはそのアンタゴニストが類似 の機能を有し得ることを示唆する。特定状況下での前炎症性サイトカインの組み 合わせにより、敗血症性ショックが起こり得る可能性がある。アンタゴニスト、 ムテイン、または抗体は、この状況で非常に有用であることが判明し得る。Rich (編)Clinical Immunology:Principles and Practice,Mosbyを参照。 さらに、IL-1ファミリーのメンバーに相同なIL-1δまたはIL-1ε(表2)は、 血流の増強、化学誘因物質の誘導、および接着分子(炎症部位でのマクロファー ジおよび好中球のような炎症性細胞の蓄積を生じる)の増強および接着を介して 、局所的および全身的な炎症性過程の改変において役割を果たすようである(Dur umら、(1986)Ann.Rev.Immunol.3:253)。さらに、IL-1δまたはIL-1εは、繊維芽 細胞の増殖を誘導するようであり、そして慢性関節リウマチまたは歯周疾患にお けるような慢性炎症の病因に寄与する上で役割を果たし得る。 また、IL-1δまたはIL-1εは、全身性炎症応答(例えば、発熱、低血糖症、肝 臓の急性期反応、血漿中の鉄および亜鉛の減少、ならびに血漿中の銅の増加)に おいて役割を果たすようである。敗血症ショックのような全身性反応は、IL-1に 起因して、おそらく、例えば、TNF、IFN-γおよび白血病阻害因子(LIF)を含む他 のサイトカインとの組み合わせにより、血管拡張に関与する。新たに記載したIL -1δまたはIL-1εもまた、同様に関与するようである。 以下では、IL-1δについて記載し、IL-1εを同様に置き換えることもまた適切 であり得る。組換えIL-1δ、ムテインアゴニストもしくはアンタゴニスト、また はIL-1δ抗体を精製し、次いで患者に投与し得る。これらの試薬は、治療目的で 使用するため、さらなる有効成分(例えば、従来の薬学的に受容可能なキャリア または希釈剤における)を、生理学的に無害の安定化剤および賦形剤と組み合わ せ得る。これらの組み合わせ物を、例えば、ろ過して滅菌し、そして投薬バイア ル中の凍結乾燥または安定化水性調製物にして貯蔵することによるような投薬形 態にし得る。本発明はまた、抗体または、その相補的結合ではない結合フラグメ ントの使用も意図する。 IL-1δまたはそのフラグメントを使用するレセプタースクリーニングを行い、 インターロイキンに対して結合親和性を有する分子を同定し得る。次に、生物学 的アッセイを利用して、レセプターが、内因性の刺激活性をブロックし得る競合 結合を提供し得るか否かを決定し得る。レセプターフラグメントを、IL-1δの活 性をブロックするブロッカーまたはアンタゴニストとして使用し得る。同様に、 内因性刺激活性を有する化合物はレセプターを活性化し得、従って、これはIL-1 δの活性を剌激するアゴニストである。さらに、本発明は、アンタゴニストとし てIL-1δに対する抗体を治療に使用することを意図する。 有効な治療に必要な試薬量は、投与手段、標的部位、患者の生理学的状態およ び投与される他の薬剤を含む多くの異なる因子に依存する。従って、処置投薬量 は、安全性および有効性を至適にするために滴定されるべきである。代表的には 、インビトロで使用される投薬量は、これらの試薬のインサイチュ投与に有用な 量について有用な指針を提供し得る。特定の障害の処置に有効な用量で動物試験 することにより、さらにヒト投薬量の予想される効能が提供される。例えば、Gi lman,ら(1990年、編)Goodman and Gilman's:The Pharmacological Bases of The rapeutics,第8版,Pergamon Press;およびRemington's Pharmaceutical Science s,(現行版),Mack Publishing Co.,Easton,Penn.において様々に考察される。こ れらの各々は、本明細書において参考として援用される。その中および以下に、 例えば、経口、静脈内、腹腔内または筋肉内投与、経皮拡散その他について投与 方法が考察される。薬学的に受容可能なキャリアには、水、生理食塩水、緩衝液 および、例えば、Merck Index,Merck & Co.Rahway,New Jerseyに記載された他の 化合物などが挙げられる。IL-1δとそのレセプターとの間の予想される高親和性 結合のために、まず、低用量のこれらの試薬が、低投薬量で有効であることが予 想される。そして、シグナリング経路により、極めて少量のリガンドが効果を有 し得ることが示唆される。従って、投薬量範囲は、通常、1mM濃度よりも低い量 であり、代表的には、約10μM濃度より低く、通常、約100nMより低く、好ましく は約10pM(ピコモル)より低く、そして最も好ましくは約1fM(フェムトモル) より低い量で、適切なキャリアを含むことが予想される。除放性処方物または除 放性装置が、しばしば、連続投与に使用される。 そのIL-1δフラグメント、および抗体またはそのフラグメント、アンタゴニス トおよびアゴニストが、処置される宿主に直接投与され得るか、または化合物の サイズに応じて、オボアルブミンまたは血清アルブミンなどのキャリアタンパク 質にそれらを結合させた後、投与するのが望ましくあり得る。治療用処方物を、 従来の任意の投薬量処方において投与し得る。有効成分の単独投与は可能だが、 薬学的処方物として有効成分を包含させるのが好ましい。処方物は、上記に規定 したような少なくとも一種の有効成分を、一種以上のその受容可能なキャリアと 共に含む。各キャリアは、他の成分と適合性があり、患者にとって有害ではない という意味で、薬学的および生理学的の両方で受容可能でなければならない。処 方物は、経口、直腸内、鼻腔内または非経口的(皮下、筋肉内、静脈内および皮 内など)投与に適したものを含む。処方物は、都合良く、単位投薬量剤型で提供 され得、薬学分野において周知の任意の方法により調製し得る。例えば、Gilman ,ら(1990年、編)Goodman and Gilman's:The Pharmacological Bases of Therape utics,第8版,Pergamon Press;およびRemington's Pharmaceutical Sciences,第 17版(1990),Mack Publishing Co.,Easton,Penn.;Avisら(1993年、編)Pharmaceut ical Dosage Forms:Parenteral Medications Dekker,NY;Liebermanら(1990年、 編)Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets Dekker,NY;およびLiebermanら(1990 年、編)Pharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems Dekker,NYを参照。 発明内に包含される別の治療的アプローチは、従来の任意の投与技術(例えば 、局所注射、吸入または全身系投与があるが、これらに限定されない)による炎 症性障害を有する被験体への試薬または組成物の直接投与を含む。また、試薬、 処方物、または組成物を、本明細書に記載した任意の方法により特定の細胞また はレセプターに対して標的化し得る。炎症性障害を調節する試薬、処方物または 組成物の実際の投薬量は、生物のサイズおよび健康を含む多くの因子に依存する が、当業者は、臨床上の投薬量を決定するための方法および技術を記載した以下 の教示を使用し得る。例えば、Spilker(1984)Guide to Clinical Studies and D eveloping Protocols,Raven Press,New York,特に7-13頁、54-60頁;Spilker(199 1)Guide to Clinical Trials,Raven Press,New York,特に、93-101頁;Craigおよ びStitzel(1986年、編)Modern Pharmacology第2版,Little,Brown,Boston,特に1 27-33頁;Speight(1987年、編)Avery's Drug Treatment:Principles and Practi ce of Clinical Pharmacology and Therapeutics,第3版,WilliamsおよびWilkin s,Baltimore,50-56頁;およびTallaridaら(1988)Principles in General Pharma cology,Springer-Verlag,New York,18-20頁を参照。これらは適切な投薬量の決 定方法について記載しているが、一般的には、薬学的に受容可能なキャリア中に 、1日当たり、約0.5ng/ml〜500μg/mlの範囲の最終濃度を成人に投与する。本 発明の治療法を、他の治療剤、特に、他のIL-1ファミリーメンバーのアゴニスト またはアンタゴニストと併用または関連して使用し得る。 IX.レセプター 本明細書におけるIL-1δの説明は、上記に記載したように、レセプターを同定 する手段を提供する。このようなレセプターは、適度に高い親和性を有するIL-1 δと特異的に結合するべきである。IL-1δを標識し、そのレセプターを検出可能 にする種々の構築物が、利用可能である。例えば、二次標識のためのマーカー( 例えば、FLAGまたは他のエピトープタグ等)を融合させるIL-1δの直接標識によ り、レセプターが検出される。これは、生化学的精製のための親和性方法、また は発現クローニングアプローチでの標識化もしくは選択のように、組織学的であ り得る。2ハイブリッド選択系もまた、利用可能なIL-1δ配列を有する適切な構 築物の作成に適用し得る。例えば、FieldsおよびSong(1989)Nature 340:245-246 を参照。代表的には、サイトカインは、少なくとも約30μM、好ましくは少なく とも約10μM、さらに好ましくは少なくとも約3μM以下(1μM、300nM、100nM、3 0nMなどを含む)のKdでそのレセプターに結合する。 一般的に、IL-1δの作製方法の説明は、IL-1ε試薬および組成物に関する実施 態様と同様に適用し得る。 本発明の広い範囲は、以下の実施例を参照すれば最も理解されるが、これらは 特定の実施態様に発明を限定しようとするものではない。 本明細書に例証により記載した発明は、本明細書において特に開示していない 任意の一つまたは複数の要素、一つまたは複数の制限なしに、適当に実行し得る 。用いてきた用語および表現は、説明の用語として使用するもので、限定するも のではない。また、このような用語を使用するにおいて、本明細書中に示されそ して記載される特徴の任意の等価物またはその部分を排除するという表現の意図 はないが、種々の変更が請求される発明の範囲内で可能であることが認められる 。従って、本発明が、好ましい実施態様および任意的な特徴より具体的に開示さ れたが、本明細書において開示された概念の改変および変更は、当業者により採 用され得、そしてこのような改変および変更は、添付の請求の範囲に規定された ように、本発明の範囲内であるとみなされると理解されるべきである。実施例 I.一般的方法 いくつかの標準的方法は、例えば、Maniatisら(1982)Molecular Cloning,A La boratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor Press;S ambrookら(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manual,(第二版),1-3巻、CSH Press,NY;Ausubelら,Biology,Greene Publishing Associates,Brooklyn,NY;ま たはAusubelら(1987および増刊)Current Protocols in Molecular Biology,Gree ne/Wiley,New Yorkに記載され、これらにおいて参照される。タンパク質の精製 方法には、硫酸アンモニウム沈殿、カラムクロマトグラフィー、電気泳動、遠心 分離、結晶化等の方法が挙げられる。例えば、Ausubelら(1987および定期増刊) ;Deutscher(1990)「Guide t Protein Purification」Meth.Enzymol.,182巻およ びこのシリーズの他の巻;およびタンパク質精製製品の使用に関する製造業者の 文献(例えば、Pharmacla,Piscataway,N.J.またはBio-Rad,Richmond,CA)を参照 。組換え技術を併用することにより、適切なセグメント(例えば、プロテアーゼ 除去配列により融合され得るFLAG配列または等価物)に融合させる。例えば、Ho chuli(1989)Chemische Industrie 12:69-70;Hochuli(1990)「Purification of R ecombinant Proteins with Metal Chelate Absorbentl Setlow(編)Genetic Engi neering,Principle and Methods 12:87-98,Plenum Press,N.Y.;およびCroweら(1 992)0IAexpress:The High Level Expression & Protein Purification System Q IAGEN,Inc.,Chatsworth,CAを参照。 例えば、GCG(U.Wisconsin)およびGenBankのプログラムなど、利用可能なソフ トウエアプログラムを使用して、コンピューター配列分析を行う。例えば、GenB ank等の公の配列データベースもまた使用した。 IL-4およびIL-10に適用可能な多くの技術を、例えば、米国特許第5,017,691号 (IL-4)、USSN 07/453,951(IL-10)、およびUSSN 08/110,683(IL-10レセプター)に 記載のように、IL-1δおよび/またはIL-1εに適用し得る。これらの各々が、あ らゆる目的のため、本明細書において参照として援用される。 II.PCRによるIL-1δまたはIL-1εフラグメントの増幅 IL-1δおよびIL-1εタンパク質をコードするDNA配列を単離する様々な方法が ある。例えば、DNAを本明細書に開示した配列と同じか、または相補的な配列を 有する標識化オリゴヌクレオチドプローブを使用して、ゲノムまたはcDNAライブ ラリーから単離する。完全長プローブを使用し得るか、または開示した配列を比 較することにより、オリゴヌクレオチドプローブを生成し得る。このようなプロ ーブをハイブリダイゼーションアッセイで直接使用し、チモカインタンパク質を コードするDNAを単離す得るか、またはPCRなどの増幅技術に使用するプローブを 設計し、IL-1δおよびIL-1εタンパク質をコードするDNAを単離し得る。 ポリメラーゼ連鎖反応など、標的配列を増幅する種々の方法もまた、IL-1δお よびIL-1εタンパク質をコードするDNAを調製するために使用し得る。ポリメラ ーゼ連鎖反応(PCR)技術を使用して、このような核酸配列を直接mRNAから、cDNA から、およびゲノムライブラリーまたはcDNAライブラリーから増幅する。IL-1δ またはIL-1εタンパク質をコードする単離配列も、PCR増幅の鋳型として使用し 得る。 PCR技術において、増幅されるDNA領域の二つの5'領域に相補的なオリゴヌクレ オチドプライマーを合成する。次に、二つのプライマーを使用してポリメラーゼ 連鎖反応を行う。Innisら(現行版)PCR Protocols:A Gulde to Methods and App lications Academic Press,San Diego,CAを参照。プライマーを選択し、完全長I L-1δまたはIL-1εタンパク質をコードする全領域を増幅するか、または所望に より、さらに小さなDNAセグメントを増幅し得る。一旦、このような領域がPCR増 幅されると、これらを配列決定し、標準的技術を使用して、得られた配列からオ リゴヌクレオチドプローブを調製し得る。次に、これらのプローブを使用して、 tIL-1δまたはIL-1εタンパク質をコードするDNAを単離し得る。 プローブとして使用するオリゴヌクレオチドを、BeaucageおよびCarruthers(1 983)Tetrahedron Lett.22(20):1859-1862により最初に記載された固相ホスホル アミダイトトリエステル法に従うか、またはNeedham-VanDevanterら(1984)Nucle ic Acids Res.12:6159-6168により記載の自動合成装置を使用して化学的に合成 する。オリゴヌクレオチドの精製を、例えば、PersonおよびRegnier(1983)J.Chr om.255:137-149に記載のように、天然アクリルアミドゲル電気泳動によるか、ま たは陰イオン交換HPLCにより行う。合成オリゴヌクレオチドの配列を、Maxam.A. M.およびGilbert,W.Grossman,L.およびMoldave(編)(1980)Methods in Enzymolo gy 65:499-560 Academic Press,New Yorkの化学的分解方法を使用して確認し得 る。 相同遺伝子との比較と共に、ペプチドセグメントを使用しても、ライブラリー のスクリーニングに適切なオリゴヌクレオチドを生成し得る。遺伝コードを使用 して、スクリーニングのプローブとして有用な適切なオリゴヌクレオチドを選択 し得る。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術との組み合わせにおいて、合成オリゴ ヌクレオチドは、ライブラリーから所望のクローンを選択する上で有用になる。 相補的配列もまた、プローブまたはプライマーとして使用する。それらしいア ミノ末端の同定に基づき、他のペプチドは、例えば、アンカーベクターまたはポ リA相補性PCR技術あるいは他のペプチドの相補性DNAと共役させて、特に有用に なるはずである。 相同IL-1δまたはIL-1εタンパク質を同定するために、公知IL-1ファミリーメ ンバー間の保存的領域に相当する縮重オリゴヌクレオチドを設計する。プライマ ーをマウスゲノムDNAによるポリメラーゼ連鎖反応に使用した後、プライマーの5 '末端に位置する制限部位を使用してPCR生成物をサブクローン化し、これらのサ ブクローン化した挿入物を保有する個々のE.coliコロニーを選び取り、そしてラ ンダム配列決定およびハイブリダイゼーション分析を組み合わせて使用し、公知 のIL-1ファミリーメンバーを除去する。 続いて、PCR生成物をゲルにより精製し、適切な制限酵素で消化した後、再度 ゲル精製し、そしてブルースクリプトベクターにサブクローン化する(Stratagen e,San Diego,CA)。個々のサブクローンを保有する細菌コロニーを、96ウエルマ イクロタイタープレートに選び取り、そして細胞をニトロセルロースにプレート することにより、多数の複製を調製する。複製フィルターを公知のIL-1ファミリ ーメンバーを代表するプローブにハイブリダイゼーションさせた後、DNAを非ハ イブリダイゼーションコロニーから調製し、配列分析を行う。 適切な二つの正方向および逆方向プライマーを、本明細書に供した配列(配列 番号1、3および5を参照)および一般的な知識を使用して選択する。例えば、 Innisら(現行版)PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications Academi c Press,San Diego,CA;およびDieffenbachおよびDveksler(現行版)PCRPrimer:A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Press,CSH,NYを参照。RT-PCRを、例え ば、cDNAを生成するメッセージの存在について選択した適切なmRNA試料、例えば 、単球またはマクロファージ細胞試料で使用する。IL-1δの元の単離物は、全マ ウスcDNAライブラリー由来であり、IL-1εについては、マウス胎盤由来であった 。 完全長クローンを、PCRシグナルにより予め選択した適切な組織由来のcDNAラ イブラリーをハイブリダイゼーションさせることにより単離し得る。 一般的に知られているように、PCRプライマーは、代表的には、例えば、15〜3 0ヌクレオチドの少なくとも15ヌクレオチドを含むように設計される。21ヌクレ オチドを含有するIL-1δまたはIL-1ε特異的プライマー(例えば、IL-1δまたは IL-1εドメイン由来の少なくとも4アミノ酸を含むIL-1δまたはIL-1εポリペプ チドをコードするプライマー)の設計を以下に記載する。他のIL-1δまたはIL-1 εポリペプチドフラグメントを増幅するように設計された他のPCRプライマー、 例えば、突然変異誘発プライマーを、同様の方法で設計する。好ましくは、この ようなプライマーのヌクレオチドのほとんどまたはすべてが、保存的アミノ酸( 例えば、本明細書に記載のIL-1δまたはIL-1ε特異的アミノ酸を含む、配列番号 2、4、6のアミノ残基)をコードする。例えば、少なくとも40%IL-1δまたは IL-1ε保存的アミノ酸を含有するプライマーを使用し得る。21ヌクレオチドを含 むこのようなプライマーは、少なくとも、3/7、4/7、5/7、6/7または7/7 IL-1δ またはIL-1ε保存的アミノ酸をコードする配列を含み得る。一旦、IL-1δまたは IL-1εアミノ酸が設計されるプライマー配列に対する鋳型として選択されれば、 プライマーを、例えば、標準的化学的方法を使用して合成し得る。遺伝コードの 縮重および好ましい種改変体の偏向のため、このようなプライマーは、一般的な 知識を使用して容易に測定し得るように、適切な縮重配列を含むように設計され るべきである。 上記に提示したガイドラインに基づいて、IL-1δまたはIL-1Iε特異的プライ マーの設計に鋳型として使用し得るIL-1δまたはIL-1ε保存的アミノ酸ペプチド 例は、以下の通りである。IL-1δまたはIL-1εポリペプチド(配列番号2、4お よび5)の配列アラインメントを分析することにより、さらなる例を認め得る。 プライマーを設計し、種々の構造的特徴またはドメイン(例えば、この戦略を使 用して増幅し得る12βストランドのいずれか1つに相当するIL-1δまたはIL-1ε ペプチドのいずれかの4〜10アミノ酸領域)を増幅し得る。プライマーの長さに 応じて、例えば、以下に示すセグメントのいずれかの4〜7連続アミノ酸に相当 する所望のプライマーを設計し得る。 1.LeuCysPheArgMetLysAsp(マウスIL-1δのアミノ酸残基8〜14に相当(配列 番号2を参照))。 2.ValLeuTyrLeuHisAsn(マウスIL-1δのアミノ酸残基19〜24に相当(配列番号 2を参照))。 3.GlnLeuLeuAlaGly(マウスIL-1δのアミノ酸残基26〜30に相当(配列番号2を 参照))。 4.IleSerValValProAsn(マウスIL-1δのアミノ酸残基43〜48に相当(配列番号 2を参照))。 5.SerProValIleLeuGlyVal(マウスIL-1δのアミノ酸残基56〜62に相当(配列番 号2を参照))。 6.GlnCysLeuSerCysGlyThr(マウスIL-1δのアミノ酸残基67〜73に相当(配列番 号2を参照))。 7.ProIleLeuLysLeuGlu(マウスIL-1δのアミノ酸残基77〜82に相当(配列番号 2を参照))。 8.PheTyrArgArgAspMetGly(マウスIL-1δのアミノ酸残基101〜107に相当(配列 番号2を参照))。 9.LeuThrSerSerPheGluSer(マウスIL-1δのアミノ酸残基108〜114に相当(配列 番号2を参照))。 10.PheLeuCysThrSer(マウスIL-1δのアミノ酸残基121〜125に相当(配列番号2 を参照))。 11.GlnProValArgLeuThr(マウスIL-1δのアミノ酸残基130〜135に相当(配列番 号2を参照))。 12.PheTyrPheGlnGln(マウスIL-1δのアミノ酸残基150〜154に相当(配列番号2 を参照))。 13.ArgAlaLeuAspAlaSerLeu(マウスIL-1δのアミノ酸残基49〜55に相当(配列番 号2を参照))。 IL-1εについては、 1.SerLeuArgHisValGlnAsp(マウスIL-1εのアミノ酸残基13〜19に相当(配列番 号6を参照))。 2.ValTrpIleLeuGlnAsn(マウスIL-1εのアミノ酸残基24〜29に相当(配列番号 6を参照))。 3.IleLeuThrAlaVal(マウスIL-1εのアミノ酸残基31〜35に相当(配列番号6を 参照))。 4.IleThrLeuLeuProCys(マウスIL-1εのアミノ酸残基46〜51に相当(配列番号 6を参照))。 5.AspProThrTyrMetGlyVal(マウスIL-1εのアミノ酸残基63〜69に相当(配列番 号6を参照))。 6.SerCysLeuPheCysThrLys(マウスIL-1εのアミノ酸残基74〜80に相当(配列番 号6を参照))。 7.ProValLeuGlnLeuGly(マウスIL-1εのアミノ酸残基85〜90に相当(配列番号 6を参照))。 8.PheTyrHisLysLysSerGly(マウスIL-1εのアミノ酸残基109〜115に相当(配列 番号6を参照))。 9.ThrThrSeluSer(マウスIL-1εのアミノ酸残基116〜122に相当(配列番号6を 参照))。 10.PheIleAlaValCys(マウスIL-1εのアミノ酸残基129〜133に相当(配列番号6 を参照))。 11.CysProLeuIleLeuThr(マウスIL-1εのアミノ酸残基138〜143に相当(配列番 号6を参照))。 12.PheGluMetIleVal(マウスIL-1εのアミノ酸残基154〜158に相当(配列番号6 を参照))。 上記に記載したように、IL-1εまたはIL-1δプライマー、例えば、上記に示す ようなIL-1εまたはIL-1δ特異的ペプチドまたはその部分に基づくプライマーを PCR反応に使用し、IL-1εまたはIL-1δプローブを生成し得る。このプローブを 標準的スクリーニング方法で使用し、IL-1εまたはIL-1δファミリーメンバーを コードする核酸を同定し得る(例えば、Ausubelら、前出を参照)。 III.IL-1δまたはIL-1εの組織分布 IL-1δをコードする遺伝子のメッセージは、マウスcDNAライブラリーで検出さ れている。IL-1εのメッセージは、胎盤組織で検出されている。 サザン分析:一次増幅cDNAライブラリー由来のDNA(5μg)を適切な制限酵素で 消化し、挿入物を放出させ、1%アガロースゲルで分析し、そしてナイロン膜に 移す(Schleicher and Schuell,Keene,NH)。 ヒトmRNAの単離のための試料には、末梢血単核細胞(単球、T細胞、NK細胞、 顆粒球、B細胞)、休止(T100);末梢血単核細胞、抗CD3で2、6、12時間活性化 し、プールした(T101);T細胞、TH0クローンMot72、休止(T102);T細胞、TH0ク ローンMot72、抗CD28および抗CD3で3、6、12時間活性化し、プールした(T103) ;T細胞、TH0クローンMot72、特異的ペプチドで2、7、12時間アネルギー処理 し、プールした(T104);T細胞、TH1クローンHY06、休止(T107);T細胞、TH1クロ ーンHY06、抗CD28および抗CD3で3、6、12時間活性化し、プールした(T108);T 細胞、TH1クローンHY06、特異的ペプチドで2、6、12時間アネルギー処理し、 プールした(T109);T細胞、TH2クローンHY935、休止(T110);T細胞、TH2クロー ンHY935、抗CD28および抗CD3で2、7、12時間活性化し、プールした(T111);T 細胞CD4+CD45RO−T細胞を抗CD28、IL-4、および抗IFN-γにおいて27日間極性化 し、TH2を極性化し、抗CD3および抗CD28で4時間活性化した(T116);T細胞腫瘍 株JurkatおよびHut78、休止(T117);T細胞クローン、プールしたAD130.2、Tc783 .12、Tc783.13、Tc783.58、Tc782.69、休止(T118);T細胞ランダムγδT細胞ク ローン、休止(T119);脾細胞(splenocyte)、休止(B100);脾細胞、抗CD40およびI L-4で活性化した(B101);B細胞EBV株、プールしたWT49、RSB、JY、CVIR、721.22 1、RM3、HSY、休止(B102);B細胞株JY、PMAおよびイオノマイシンで1、6時間 活性化し、プールした(B103);プールしたNK20クローン、休止(K100);プール したNK20クローン、PMAおよびイオノマイシンで6時間活性化した(K101);NKLク ローン、LGL白血病患者の末梢血由来、IL-2処理した(K106);NK細胞傷害性クロー ン640-A30-1、休止(K107);造血前駆細胞株TF1、PMAおよびイオノマイシンで1、 6時間活性化し、プールした(C100);U937前単球性細胞株、休止(M100);U937前単 球性細胞株、PMAおよびイオノマイシンで1、6時間活性化し、プールした(M101 );溶離した単球(elutriated monocyte)、LPS、IFNγ、抗IL-10で1、2、6、12 、24時間活性化し、プールした(M102);溶離した単球、LPS、IFNγ、IL-10で1、 2、6、12、24時間活性化し、プールした(M103);溶離した単球、LPS、IFNγ、 抗IL-10で4、16時間活性化し、プールした(M106);溶離した単球、LPS、IFNγ、 IL-10で4、16時間活性化し、プールした(M107);溶離した単球、LPSで1時間活 性化した(M108);溶離した単球、LPSで6時間活性化した(M109);DC70%CD1a+、CD 34+GM-CSF、TNFα12日間由来、休止(D101);DC70%CD1a+、CD34+ GM-CSF、TNFα1 2日間由来、PMAおよびイオノマイシンで1時間活性化した(D102);DC70%CD1a+、 CD34+ GM-CSF、TNFα12日間由来、PMAおよびイオノマイシンで6時間活性化した (D103);DC 95%CD1a+、CD34+ GM-CSF、TNFα12日間FACS選別由来、PMAおよびイ オノマイシンで1、6時間活性化し、プールした(D104);DC 95%CD14+、ex CD3 4+ GM-CSF、TNFα12日間FACS選別由来、PMAおよびイオノマイシンで1、6時間 活性化し、プールした(D105);DC CD1a+ CD86+、CD34+ GM-CSF、TNFα12日間FACS 選別由来、PMAおよびイオノマイシンで1、6時間活性化し、プールした(D106) ;DC、単球GM-CSF、IL-4 5日間由来、休止(D107);DC、単球GM-CSF、IL-4 5日間 由来、休止(D108);DC、単球GM-CSF、IL-4 5日間由来、4、16時間LPS活性化し 、プールした(D109);DC、単球GM-CSF、IL-4 5日間由来、TNFα、単球(上清(sup e))で4、16時間活性化し、プールした(D110);平滑筋腫L11良性腫瘍(X101);正常 子宮筋層M5(0115);悪性平滑筋肉腫GS1(X103);肺繊維芽細胞肉腫細胞株MRC5、PM Aおよびイオノマイシンで1、6時間活性化し、プールした(C101);腎臓上皮癌細 胞株CHA、PMAおよびイオノマイシンで1、6時間活性化し、プールした(C102);2 8週齢雄性胎児腎(0100);28週齢雄性胎児肺(0101);28週齢雄性胎児肝臓(0102);28 週齢雄性胎児心臓(0103);28週齢雄性胎児脳(0104);28週齢雄性胎児胆嚢(0106);2 8週齢雄性胎児小腸(0107);28週齢雄性胎児脂肪組織(010 8);25週齢雌性胎児卵巣(0109);25週齢雌性胎児子宮(0110);28週齢雄性胎児精巣( 0111);28週齢雄性胎児脾臓(0112);成人の(adult)28週齢胎盤(0113);および12歳 由来の炎症扁桃腺(X100)。 クローニング種改変体について、本明細書中に記載の情報を使用して、ヒトIL -1εまたはIL-1δの発現を、検出可能なプローブに関しては、ヒトホモログを使 用して上記のように決定し得る。 IL-1δおよびIL-1ε由来の転写物の組織分布を、RNAse保護アッセイを使用す る実験で決定した。成人脳、脾臓、肺、肝臓および腎臓から、チオシアン酸グア ニジウム(guanidium thiocyantae)でホモジネートし、フェノールで抽出した後 、5.7M塩化セシウムで遠心分離することにより全RNAを調製した(Sambrook,ら、M olecular Cloning:A Laboratory Manual,現行版,Cold Spring Harbor Laborator y Press,Cold Spring Harbor,NewYork)。各組織からの全RNA 10μgまたは酵母t RNA 10μgを、RNAse保護アッセイに使用した。pBluescriptにクローン化した線 状化鋳型で、T7またはT3 RNAポリメラーゼのいずれかを使用してリボプローブを 合成した。各マウスIL-1δおよびIL-1εプローブは、ベクター配列の25〜50ヌク レオチドに結合したアンチセンス鎖由来の150〜200ヌクレオチドを含有した。試 薬を、標準的製造業者プロトコールに従って、Ambion(Austin,Texas)から得た。 IL-1δおよびIL-1ε由来の転写物の組織分布をIL-1γと比較した。その結果は 、IL-ε発現が胚、出生後および成体マウスにおいて検出可能であることが示さ れた。IL-1ε転写物(約1.35kD)は、妊娠7日目および出生後1日目に検出可能 であり、成体のIL-1δ転写物(約1.35kD)は、肺および腎臓の両方で検出可能で あったが、脳、脾臓および肝臓では検出されなかった。IL-1δについては、約1. 35KD転写物は、妊娠15日目で強く検出可能であったが、より大きなサイズの転写 物(約3.5kD)は、より弱く検出された。同様の結果が、出生後1日目に観察さ れた。成体組織では、単一サイズのIL-1δ転写物(約1.8kD)が、肺、肝臓およ び腎臓で検出された。 IV.IL-1δおよびIL-1εの種相当物のクローニング 種々の戦略を用いて、マウスIL-1δおよびIL-1εの種相当物を得る。方法の一 つは、密接に関連した種DNAプローブを使用する交叉ハイブリダイゼーションに よる。マウスとヒトIL-1相当物との間の同一性の程度は、代表的には、70%の高 さである。中間段階として、進化的に類似した種を検討するのは有用であり得る 。別の方法は、ヒトとマウスIL-1相当物との間の類似性のブロック(例えば、高 度に保存されたポリペプチド配列の領域)の同定に基づく特異的PCRプライマー を用いることによる。 さらに、IL-1α、IL-1β、およびIL-1RA遺伝子は、同じヒト染色体上でクラス ター形成する。IL-1βと最も密接に関連する第4の公知のIL-1ファミリーのメン バー、IL-1γを、異なるヒト染色体にマッピングした。インタクトなIL-1α、IL -1β、IL-1RA遺伝子クラスターの重複(さらなるファミリーメンバーの増幅を説 明する潜在的な遺伝的事象)は、IL-1γ遺伝子座の位置に、なお未同定のIL-1遺 伝子としての2つの存在を示唆する。IL-1δおよびIL-1εは、潜在的な候補であ り、そしてヒトIL-1γ遺伝子座の配列決定は、新規なIL-1遺伝子の同定を十分導 き得る。 V.哺乳動物IL-1δタンパク質の生成 適切な、例えば、GSTの融合構築物を、例えば、E.coliで発現させるために操 作する。例えば、マウスIGIF pGexプラスミドを構築し、そしてE.coliに形質転 換する。新たに形質転換した細胞を、50μg/mlアンピシリン含有LB培地で増殖さ せ、そしてIPTG(Sigma,St.Louis,MO)で誘導する。一晩の誘導後、細菌を収集し 、そしてIL-1δを含むペレットを単離する。ペレットを、TE緩衝液(50mM Tris- 塩基pH8.0,10mM EDTAおよび2mMペファブロック(pefabloc))2リットル中でホ モジネートする。この物質を微量流動化装置(microfluidizer)(Microfluidics,N ewton,MA)を三回通過させる。流動化上清を、Sorval1 GS-3ローターにより13,00 0rpmで1時間スピンダウンさせる。得られたIL-1δ含有上清を濾過し、そして50 mM Tris-塩基pH8.0で平衡化したグルタチオン-SEPHAROSEカラムに通す。IL-1δ- GST融合タンパク質を含む画分をプールし、そしてトロンビン(Enzyme Research Laboratorles,Inc.,South Bend,IN)で切断する。次に、切断したプールを、5 0mM Tris-塩基で平衡化したQ-SEPHAROSEカラムに通す。IL-1δを含む画分をプー ルし、そして冷却した蒸留H2Oで希釈し伝導率を低下させ、そして新鮮なQ-SEPHA ROSEカラムに戻して通す。IL-1δを含む画分をプールし、アリコートにし、そし て-70℃の冷凍庫で保存する。 マウスIL-1βとCDスペクトルとの比較により、タンパク質が正確に折り畳まれ ることが示唆される。Hazudaら、(1969)J.Biol.Chem.264:1689-1693を参照。 同様の技術を完全長IL-1εに適用可能である。 VI.IL-1δまたはIL-1εに関する生物学的アッセイ 生物学的アッセイにより、T細胞上のIL-1γによるIFN-γ誘導活性を確認した 。IL-1γは、精製されたNK細胞によるIFN-γの産生を刺激し、そしてその誘導は 、IL-12またはIL-2と強力に相乗作用を与えられる。類似の生物学的活性は、IL- 1δおよび/またはIL-1εあるいはそれらのアンタゴニストにより示されるべき である。 インターロイキン1のファミリーは、その各々が炎症性疾患の重要な媒介物質 である分子を含有する。包括的な概説については、Dinarello(1996)「Biologic basis for interleukin-1 in desease」Blood 87:2095-2147を参照。最近、同定 されたIGIF/IL-1γ(例えば、Rotheら、(1997)「Active stage of autoimmune diabetes is associated with the expression of a novel cytokine,IGIF,wh ich is located near Idd2」J.Clin.Invest.99:469-474)を含む、種々のIL-1が 、疾患の開始において重要な役割を果たすという指示がある。IL-1ファミリーに 関連した新規タンパク質の知見は、疾患の開始に関する分子学的基礎(molecular basis)を提供し、そして増加した範囲および効力の治療戦略の開発を可能にす る分子の同定を促進する。 ファミリーの他の公知のメンバーに適用されるのと類似の生物学的アッセイが 、精製されたIL-1δまたはIL-1εを用いて実施されるべきである。 VII.IL-1δまたはIL-1εに特異的な抗体の調製 同系Balb/cマウスを、組換え形態のタンパク質(例えば、精製した可溶性IL-1 δ-FLAGまたはIL-1ε-FLAGあるいは安定にトランスフェクトしたNIH-3T3細胞で 腹腔内免疫する。動物を、適切な時点で、タンパク質(さらなるアジュバントを 含むか、または含まない)で追加免疫し、抗体の産生をさらに刺激する。血清を 収集するか、またはハイブリドーマを収集した脾臓で生成する。 あるいは、Balb/cマウスを、遺伝子またはそのフラグメントで形質転換した細 胞(内因性または外因性細胞のいずれか)で免疫するか、または抗原の発現を富 化した単離された膜で免疫する。血清を適切な時点で、代表的には多くのさらな る投与後に収集する。種々の遺伝子治療技術は、例えば、免疫反応を生成するた めのインサイチュでのタンパク質産生において有用であり得る。 モノクローナル抗体を作製し得る。例えば、脾細胞を、適切な融合パートナー と融合し、そしてハイブリドーマを標準手順により増殖培地で選択する。ハイブ リドーマの上清を、所望のIL-1γに結合する抗体の存在について、例えば、ELIS Aまたは他のアッセイによりスクリーニングする。IL-1δまたはIL-1εを特異的 に認識する抗体もまた、選択または調製され得る。 別の方法において、合成ペプチドまたは精製タンパク質を免疫系に提示し、モ ノクローナル抗体またはポリクローナル抗体を生成する。例えば、Coligan(1991 )Current Protocols in Immunology Wiley/Greene;ならびにHarlowおよびLane( 1989)Antibodies:A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Pressを参照。適切 な状況において、結合試薬を上記のように(例えば、蛍光または他の方法で)標 識するか、またはパンニング法の基質に固定化する。核酸はまた、動物の細胞に 導入されて抗原(これは、免疫反応を誘発するのに役立つ)を産生し得る。例え ば、Wangら、(1993)Proc.Nat'l.Acad.Sci.90:4156-4160;Barryら、(1994)Bio Te chniquesl6:616-619;およびXiangら、(1995)Immunity 2:129−135を参照。 VIII.IL-1δまたはIL-1εを有する融合タンパク質の生成 様々な融合構築物を、IL-1δまたはIL-1εで作製する。この遺伝子の部分を、 エピトープタグ(例えば、FLAGタグ)、またはツーハイブリッドシステム構築物 に融合する。例えば、FieldsおよびSong(1989)Nature 340:245-246を参照。 エピトープタグを、結合パートナー(例えば、それぞれのIL-1についてのレセ プター)を検出する抗FLAG抗体での検出を用いる発現クローニング手順に使用し 得る。ツーハイブリッドシステムはまた、IL-1δまたはIL-1εに特異的に結合す るタンパク質を単離するために使用され得る。 IX.IL-1δまたはIL-1εのマッピング 染色体スプレッドを調製した。インサイチュハイブリダイゼーションを、72時 間培養したフィトヘマグルチニン刺激リンパ球から入手された染色体調製物で実 施した。培養の最後の7時間に、5-ブロモデオキシウリジンを添加し(60μg/ml 培地)、良質のハイブリダイゼーション後染色体バンディングを確実にさせた。 適切なフラグメント(例えば、PCRフラグメント)を、全B細胞cDNA鋳型でプ ライマーの助けをかりて増幅し、適切なベクターにクローン化した。3Hでのニッ ク翻訳(nick−translation)により、ベクターを標識した。放射標識プローブを 、Matteiら、(1985)Hum.Genet.69:327-331に記載のように、中期スプレッドにハ イブリダイズさせた。 核トラックエマルジョン(nuclear track emulsion)(KODAK NTB2)で被覆後、 スライドを、例えば、4℃で18時間曝露した。バンディング手順間に、銀粒子の すべりを回避するため、まず、緩衝化Giemsa溶液で染色し、中期を写真撮影した 。次いで、R-バンディングを、蛍光色素光分解-Giemsa(FPG)法によって行い、そ して中期を再度写真撮影した後、分析した。 結果は、マウス染色体2、IL-1A、IL-1BおよびIL-1RNの動原体領域へのIL-1δ およびIL-1εの両方のマッピングが、IL-1δおよびIL-1εと遠位にある450Kb長 の染色体2(2q13)を占めることを示す。 X.構造活性関係 特定の残基の臨界に関する情報を、標準的手順および分析を使用して決定する 。標準的変異誘発分析を、例えば、測定位置、例えば、上記で同定した位置で多 くの異なる改変体を生成し、そして改変体の生物学的活性を評価することにより 行う。これを、活性を改変する位置を決定する程度まで、または生物学的活性を 保持、ブロック、もしくは調節させるために置換され得る残基を測定する特定の 位置上の焦点まで実施され得る。 あるいは、天然の改変体の分析は、どの位置が天然の変異体に寛容かを示し得 る。これは、個体間、または株もしくは種間の改変体の集団分析から生じ得る。 選択した個体からの試料を、例えば、PCR分析および配列決定により分析する。 これにより、集団多型の評価が可能になる。 XI.IL-1δまたはIL-1εについてのレセプターの単離 IL-1δを、特異的結合試薬として使用し、抗体が使用されるのと同様に、その 結合特異性の利点を利用することにより、結合パートナーを同定し得る。結合試 薬は、上記のように(例えば、蛍光または他の方法で)標識するか、またはパン ニング方法の基質に固定化する。 結合組成物を使用して、結合パートナー(すなわち、レセプター)を発現する 細胞株から作製した発現ライブラリーのスクリーニングを行う。標準的染色技術 を使用して、細胞内または表面発現レセプターを検出または選別するか、または 表面発現形質転換細胞をパンニングによりスクリーニングする。細胞内発現のス クリーニングを、種々の染色または免疫蛍光手順により行う。McMahanら、(1991 )EMBO J.10:2821-2832もまた参照。 例えば、0日目に、2チャンバーパーマノックス(permanox)スライドを、チャ ンバーあたり1mlのフィブロネクチン(PBS中10ng/ml)で、室温にて30分間、予 め被覆する。PBSで1回リンスする。次に、COS細胞を、1.5mlの増殖培地中、2〜3 ×105細胞/チャンバーでプレーティングする。37℃で一晩インキュベートする 。 各試料について、1日目に、66μg/ml IDEAE-デキストラン、無血清DME中、66 μMクロロキン、および4μg DNAの溶液0.5mlを調製する。各セットについて、 例えば、1および1/200希釈のIL-1γ-FLAG cDNAの陽性コントロールおよび陰性 模造物を調製する。細胞を無血清DMEでリンスする。DNA溶液を添加し、そして37 ℃で5時間インキュベートする。培地を除去し、そしてDME中、0.5mlの10%DMS0 を2.5分間添加する。これを除去し、DMEで一度洗浄する。1.5mlの増殖培地を添 加し、そして一晩インキュベートする。 2日目、培地を交換する。3または4日目、細胞を固定し、そして染色する。 細胞をHank緩衝化生理食塩水溶液(Hank's Buffered Saline Solution)(HBSS) で二回リンスし、そして4%パラホルムアルデヒド(PFA)/グルコースで5分間固 定する。HBSSで3回洗浄する。すべての液体を除去した後、スライドを-80℃で 保存し得る。各チャンバーについて、0.5mlインキュベーションを以下のように 行う。32μl/mlの1M NaN3を含むHBSS/サポニン(0.1%)を、20分間添加する。次 に、細胞をHBSS/サポニンで1回洗浄する。適切なIL-1δまたはIL-1δ/抗体複 合体を細胞に添加し、そして30分間インキュベートする。細胞をHBSS/サポニン で二回洗浄する。適切な場合、第1の抗体を30分間添加する。第2の抗体、例え ば、ベクター抗マウス抗体を1/200希釈で添加し、そして30分間インキュベート する。ELISA溶液(例えば、Vector Elite ABC西洋ワサビペルオキシダーゼ溶液 )を調製し、そして30分間プレインキュベートする。例えば、HBSS/サポニン2.5 ml当たり、A溶液(アビジン)1滴およびB溶液(ビオチン)1滴を使用する。 細胞をHBSS/サポニンで二回洗浄する。ABC HRP溶液を添加し、そして30分間イン キュベートする。細胞をHBSSで二回洗浄し、二回目の洗浄を2分間行い、細胞を 閉鎖する。次いで、Vectorジアミノ安息香酸(DAB)を5〜10分間添加する。ガラ ス蒸留水5ml当たり、緩衝液2滴に加えてDAB 4滴およびH2O2 2滴を使用する。チ ャンバーを注意深く除去し、そしてスライドを水中でリンスする。数分間、風乾 し、次いでCrystal Mount 1滴を添加し、そしてカバーを置く。85〜90℃で5分 間焼く。 プールの陽性染色を評価し、そして結合の原因となる単一遺伝子を単離するま で進行的にサブクローニングする。 あるいは、IL-1δ試薬を使用し、レセプターを発現する細胞をアフィニティー 精製するか、または選別する。例えば、Sambrookら、またはAusubelらを参照。 別の戦略は、パンニングにより膜結合レセプターについてスクリーニングする ことである。レセプターcDNAを、上記のように構築する。リガンドを、固定化し 、使用して、発現細胞を固定化し得る。固定化は、例えば、IL-1δ融合構築物の FLAG配列を認識する適切な抗体を使用するか、または第1の抗体に対して惹起さ れた抗体を使用することにより達成され得る。選択および増幅の反復周期により 、適切なクローンが富化され、その結果、レセプターを発現するクローンが単離 される。 ファージ発現ライブラリーを、哺乳動物IL-1δによりスクリーニングし得る。 適切な標識技術、例えば、抗FLAG抗体は、適切なクローンの特異的な標識化を可 能にする。 本明細書中におけるすべての引用物は、各個々の刊行物または特許出願が、す べての図面および図を含めて参考として援用されることが特別にかつ個々に示さ れるのと同程度に、本明細書中において参考として援用される。 当業者にとって明白なように、本発明の多くの改変および変更は、本発明の目 的、精神および範囲を維持するように、特定の状況、材料、物質の組成物、プロ セス、プロセス工程に適合され得る。このような改変はすべて、本発明の精神お よび範囲から逸脱することなく、本明細書に添付した請求の範囲内にあることが 意図される。本明細書中に記載される特定の実施態様は、例示として提供するだ けであり、そして本発明は、添付の請求の範囲の用語に加えて、このような請求 の範囲が権利を付与される等価物の全範囲により制限されるもので、本発明は本 明細書に実施例として提示した特定の実施態様により制限されるものではない。 配列の提出 配列番号1は、齧歯類IL-1δのヌクレオチド配列を提供する。 配列番号2は、齧歯類IL-1δのポリペプチド配列を提供する。 配列番号3は、齧歯類IL-1εの部分的ヌクレオチド配列を提供する。 配列番号4は、齧歯類IL-1εの部分的ポリペプチド配列を提供する。 配列番号5は、齧歯類IL-1εの完全長核酸配列を提供する。 配列番号6は、齧歯類IL-1εの完全長ポリペプチド配列を提供する。 配列番号7は、ヒトIL-1Rの前駆体ポリペプチド配列を提供する。 配列番号8は、ヒトIL-1γ(IGIF)の前駆体ポリペプチド配列を提供する。 配列番号9は、マウスIL-1γ(IGIF)の前駆体ポリペプチド配列を提供する。 配列番号10は、ヒトIL-1βの前駆体ポリペプチド配列を提供する。 配列番号11は、ヒトIL-1αの前駆体ポリペプチド配列を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12N 1/21 5/10 C12P 21/08 15/09 ZNA C12N 15/00 ZNAA C12P 21/08 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CN,CZ,EE,GE,GW,HU,ID,I L,IS,JP,KG,KR,KZ,LC,LK,LR ,LT,LV,MD,MG,MK,MN,MX,NO, NZ,PL,RO,RU,SG,SI,SK,SL,T J,TM,TR,TT,UA,UZ,VN,YU (72)発明者 バザン,ジェイ.フェルナンド アメリカ合衆国 カリフォルニア 94025, メンロ パーク,ユニバーシティ ドライ ブ 775 (72)発明者 キャステレイン,ロバート エイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94062, レッドウッド シティ,サミット ドライ ブ 463

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.単離されたポリペプチドまたは組換えポリペプチドであって: A)a)配列番号2の12個の連続したアミノ酸のセグメントに対して生じるポリ クローナル抗体に対して特異的に結合し;そして b)以下の群(配列番号2を参照のこと): から選択される少なくとも1つの配列を含むか、または B)a)配列番号6の12個の連続したアミノ酸のセグメントに対して生じるポリ クローナル抗体に特異的に結合し;そして b)以下の群(配列番号6を参照のこと): から選択される少なくとも1つの配列を含む、ポリペプチド。 2.請求項1に記載のポリペプチドであって: a)前記ポリペプチドが1A部のb)節における前記群から選択される複数 の前記配列を含むか; b)該ポリペプチドが、1B部のb)節における前記群から選択される複数 の該配列を含むか;または c)以下の群: i)配列番号2のポリペプチド;および ii)配列番号6のポリペプチド から選択される免疫原に対して生じるポリクローナル抗体に特異的に結合する、 ポリペプチド。 3.ポリペプチドであって、該ポリペプチドが、 A)請求項1のAに記載のポリペプチドであって、ここで前記12個の連続したア ミノ酸のセグメントが、以下(配列番号2を参照のこと): から選択されるポリペプチドであるか、または B)請求項1のBに記載のポリペプチドであって、ここで前記12個の連続したア ミノ酸のセグメントが、以下(配列番号6を参照のこと): から選択されるポリペプチドである、ポリペプチド。 3.請求項2に記載のポリペプチドであって、該ポリペプチドは: i)成熟タンパク質を含むか; ii)翻訳後修飾を欠損するか; iii)マウスを含む齧歯類由来であるか; iv)IL-1δまたはIL-1εの天然の対立遺伝子改変体であるか; v)少なくとも約30個のアミノ酸長を有するか; vi)齧歯類IL-1δに特異的である、少なくとも2つの重複しないエピトープを示 すか; vii)配列番号2に対して、少なくとも約20アミノ酸の長さにわたって、少なく とも約90%の配列同一性を示すか; viii)齧歯類IL-1εに特異的である、少なくとも2つの重複しないエピトープを 示すか; ix)配列番号6に対して、少なくとも約20アミノ酸の長さにわたって少なくとも 約90%の配列同一性を示すか; x)グリコシル化されるか; xi)天然のグリコシル化を伴って、少なくとも10kDの分子量を有するか; xii)合成ポリペプチドであるか; xiii)固体支持体に付着しているか; xiv)別の化学部分に結合しているか; xv)天然の配列から5未満の置換であるか;または xvi)天然の配列からの欠失改変体もしくは挿入改変体である、 ポリペプチド。 4.可溶性のポリペプチドであって: a)請求項2に記載の滅菌ポリペプチドを含むか;あるいは b)請求項2に記載の滅菌ポリペプチドおよびキャリアを含み、ここで該キャ リアは: i)水、生理食塩水、および/もしくは緩衝液を含む、水性化合物である; ならびに/または ii)経口、直腸、鼻腔、局所、もしくは非経口投与のために処方される、ポ リペプチド。 5.請求項2に記載のポリペプチド配列を有する融合タンパク質であって、さら に、以下: a)請求項2に記載の成熟タンパク質; b)FLAG、His6、もしくはIg配列を含む、検出タグもしくは精製タグ;または c)別のサイトカインもしくはケモカインの配列、 を含有する、融合タンパク質。 6.キットであって、請求項2に記載のタンパク質またはポリペプチド、ならび に: a)該タンパク質もしくはポリペプチドを含有する区画;および/または b)該キットにおける試薬の使用もしくは処分についての取扱説明書 を含む、キット。 7.抗体からの抗原結合部位を含む結合化合物であって、請求項2に記載のポリ ペプチドの成熟タンパク質に特異的に結合し、ここで: a)該成熟タンパク質が、IL-1δまたはIL-1ε哺乳動物タンパク質であるか; b)該結合化合物が、Fv、Fab、またはFab2フラグメントであるか; c)該結合化合物が、別の化学部分に結合しているか;あるいは d)該抗体が: i)配列番号2もしくは6の12個の連続したアミノ酸のセグメントに対して 惹起されるか; ii)成熟IL-1εに対して惹起されるか; iii)精製された齧歯類IL-1δもしくはIL-1εに対して惹起されるか; iv)免疫選択されるか; v)ポリクローナル抗体であるか; vi)変性されたIL-1δまたはIL-1εに結合するか; vii)少なくとも30μMの、抗原に対するKdを示すか; viii)ビーズまたはプラスチックメンブレンを含む、固体基体に付着してい るか; ix)滅菌組成物中にあるか;または x)放射性標識または蛍光標識を含んで、検出可能に標識される 結合化合物。 8.キットであって、請求項7に記載の結合化合物、ならびに: a)該結合化合物を含有する区画;および/または b)該キットにおける試薬の使用もしくは処分についての取扱説明書 を含む、キット。 9.組成物であって、以下: a)請求項7に記載の滅菌結合化合物を含むか、または b)請求項7に記載の結合化合物およびキャリアを含み、ここで該キャリア は: i)水、生理食塩水、および/もしくは緩衝液を含む、水性化合物であり; ならびに/または ii)経口、直腸、鼻腔、局所、もしくは非経口投与のために処方される、組 成物。 10.請求項2に記載のタンパク質もしくはペプチドもしくは融合タンパク質を コードする、単離された核酸もしくは組換え核酸であって: a)請求項2に記載のタンパク質、ペプチド、もしくは融合タンパク質は、哺 乳動物からのIL-1δまたはIL-1εであるか、あるいは b)該核酸は: i)配列番号2もしくは配列番号6の1つの抗原性ペプチド配列をコードす るか; ii)配列番号2もしくは配列番号6の複数の抗原性ペプチド配列をコードす るか; iii)前記セグメントをコードする天然のcDNAに少なくとも約80%の同一性を 示すか; iv)発現ベクターであるか; v)複製起点をさらに含むか; vi)天然の供給源由来であるか; vii)検出可能な標識を含むか; viii)合成ヌクレオチド配列を含むか; ix)6kb未満、好ましくは3kb未満であるか; x)齧歯類由来であるか; xi)天然の完全長のコード配列を含むか; xii)該IL-1δもしくはIL-1εをコードする遺伝子についてのハイブリダイ ゼーションプローブであるか;または xiii)PCRプライマー、PCR産物、もしくは変異誘発プライマーであるか;ま たは xiv)IL-1δまたはIL-1εタンパク質をコードする、核酸。 11.請求項10に記載の核酸で形質転換された、細胞。 12.請求項11に記載の細胞であって、ここで該細胞が: a)原核生物細胞; b)真核生物細胞; c)細菌細胞; d)酵母細胞; e)昆虫細胞; f)哺乳動物細胞; g)マウス細胞; h)霊長類細胞;または i)ヒト細胞、 である、細胞。 13.キットであって、請求項10に記載の核酸、ならびに: a)該核酸を含有する区画; b)哺乳動物IL-1δもしくはIL-1εタンパク質もしくはポリペプチドをさらに 含有する区画;および/または c)該キットにおける試薬の使用および処分についての取扱説明書 を含む、キット。 14.単離された核酸または組換え核酸であって、 a)30℃および2M未満の塩の洗浄条件下で、配列番号1にハイブリダイズす るか;または b)30℃および2M未満の塩の洗浄条件下で、配列番号3または5にハイブリ ダイズする、核酸。 15.請求項14に記載の核酸であって、ここで: a)洗浄条件が、45℃および/もしくは500mMの塩であるか;または b)上記同一性が、少なくとも90%である、および/もしくはストレッチが、 少なくとも55個のヌクレオチドである、核酸。 16.請求項15に記載の核酸であって、ここで: a)洗浄条件が、55℃および/もしくは150mMの塩であり;または b)前記同一性が、少なくとも95%である、および/もしくは前記ストレッチ が、少なくとも75個のヌクレオチドである、核酸。 17.炎症応答に関与する細胞を調節する方法であって、該細胞と、請求項1ま たは2に記載の哺乳動物IL-1δまたはIL-1εポリペプチドのアゴニストまたはア ンタゴニストとを接触させる工程を包含する、方法。 18.請求項17に記載の方法であって、ここで: a)前記接触させる工程が、IL-1α、IL-1RA、IL-1β、IL-1γ、IL-2、および /もしくはIL-12のアゴニストもしくはアンタゴニストとの組合わせであるか、 b)該接触させる工程が、IL-1δもしくはIL-1εを特異的に結合する抗体結合 部位を含有する結合化合物を含む、アンタゴニストとであるか;または c)前記調節が、IFN-γの生成の調節である、方法。 19.抗体からの抗原結合部位を含有する結合化合物であって、該化合物は、以 下: A)請求項1のAに記載の齧歯類タンパク質であって、ここで: a)該タンパク質はマウスタンパク質であるか; b)該結合化合物は、Fv、Fab、もしくはFab2フラグメントであるか; c)該結合化合物は、別の化学部分に結合されるか:または d)該抗体が: i)配列番号2の12個の連続したアミノ酸のセグメントを含む成熟ポリペプ チドのペプチド配列に対して惹起されるか; ii)成熟齧歯類IL-1δに対して惹起されるか; iii)精製された齧歯類IL-1δに対して惹起されるか; iv)免疫選択されるか; v)ポリクローナル抗体であるか; vi)変性された齧歯類IL-1δに結合するか; vii)少なくとも30μMの、抗原に対するKdを示すか; viii)ビーズもしくはプラスチックメンブレンを含む、固体基体に付着して いるか; ix)滅菌組成物中にあるか;または x)放射性標識もしくは蛍光標識を含んで、検出可能に標識される、齧歯類 タンパク質、あるいは B)請求項1のBに記載の齧歯類タンパク質であって、ここで: a)該タンパク質は成熟タンパク質であるか; b)該結合化合物は、Fv、Fab、もしくはFab2フラグメントであるか; c)該結合化合物は、別の化学部分に結合されるか;または d)該抗体が: i)配列番号6の12個の連続したアミノ酸のセグメントを含む成熟ポリペプ チドのペプチド配列に対して惹起されるか; ii)成熟齧歯類IL-1εに対して惹起されるか; iii)精製された齧歯類IL-1εに対して惹起されるか; iv)免疫選択されるか; v)ポリクローナル抗体であるか; vi)変性された齧歯類IL-1εに結合するか; vii)少なくとも30μMの、抗原に対するKdを示すか; viii)ビーズもしくはプラスチックメンブレンを含む固体基体に付着してい るか; ix)滅菌組成物中にあるか;または x)放射性標識または蛍光標識を含んで、検出可能に標識される、齧歯類タ ンパク質 に、特異的に結合する、結合化合物。 20.方法であって、 A)請求項19に記載の抗体を作製する方法であって、免疫原性量の: a)齧歯類IL-1δポリペプチド; b)配列番号2の12個の連続したアミノ酸のセグメントを含有するペプチド配 列; c)齧歯類IL-εポリペプチド;もしくは d)配列番号6の12個の連続したアミノ酸のセグメントを含有する、ペプチド 配列で、免疫系を免疫する工程を包含し;それによって該抗体を生成させる、方 法;または B)抗原:抗体複合体を生成する方法であって、 a)齧歯類IL-1δタンパク質もしくはペプチドと、請求項19のAに記載の抗 体とを;または b)齧歯類IL-1εタンパク質もしくはペプチドと、請求項19のBに記載の抗 体とを;接触させる工程を包含し;それによって該複合体を形成させる、方法。
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