JP2002500192A - AspB28−ヒトインシュリンの投与方法 - Google Patents

AspB28−ヒトインシュリンの投与方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、吸入によりAspB28-ヒトインシュリンを投与する方法、吸入によりAspB28-ヒトインシュリンを投与して糖尿病を処置する方法、及び、吸入によりAspB28-ヒトインシュリンを投与して高血糖症を処置する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は一般に、真性糖尿病を患うヒトを処置する方法に関する。より具体的
には、本発明は、注射による単量体インシュリンアナログの投与の必要性を有意
に減少、または、排除するための肺を介した全身での吸収用の単量体インシュリ
ンアナログの、肺による運搬に関する。
【0002】 1920年代にインシュリンが提供されて以来、真性糖尿病の処置法を改善するよ
うな継続的努力がされてきた。進歩は主にインシュリンの純度、及び、有効性の
面で行われており、そして、異なる時間作用を持つ種々の製剤も開発されてきた
。集中的なインシュリン治療についての患者のコンプライアンスを増加させ、合
併症の危険を低減させるために、非注射形体のインシュリンが望ましい。
【0003】 真性糖尿病は、世界人口のおよそ6%に影響を及ぼしている疾病である。さら に、大部分の国々で人口が高齢化しており、高齢化した人口において糖尿病は特
にありふれたものである。インシュリンを注射により自己投与するのに困難を覚
えたり、または、気が進まなかったりするのは、多くの場合このグループの人々
である。合衆国では、人口のおよそ5%が糖尿病であり、糖尿病患者のおよそ3分
の1が皮下注射により、1日に1またはそれより多い用量のインシュリンを自己投 与している。この種の集中的な治療が、血中グルコースレベルを下げるために必
要である。低レベルの内因性インシュリン、または、その不在の結果である、高
い血中グルコースレベルは、正常な体の化学的性質を変え、そして多くの器官に
おける微小血管系の故障につながり得る。処置を受けていない糖尿病患者はしば
しば、切断手術を受け、失明、及び、腎臓の機能不全を経験する。糖尿病の不適
当な処置による糖尿病の副作用の治療、及び、生産力の喪失は合衆国だけでも年
間約400億の損害に上ると推定されている。
【0004】 1441人のI型糖尿病患者を含む、9年間にわたる糖尿病の抑制及び合併症試験(
Diabetes Control and Complication Trial;DCCT)により、血中グルコース
レベルを許容度に近い範囲内に維持することにより、糖尿病の合併症の頻度及び
重度が減ぜられることが証明された。慣用のインシュリン治療は、1日にたった2
回の注射を必要とするだけである。DCCT試験での集中的なインシュリン治療
では、1日に3回、またはそれよりも多いインシュリンの注射が必要とされる。こ
の試験で、糖尿病の副作用の発病率は劇的に低減された。例えば、集中的な治療
を行った患者で、網膜症は50〜76%、腎障害は35〜56%、そして神経障害は60%
減少した。
【0005】 残念なことに、グルコースレベルを密に管理するのに必要とされる注射の多さ
に伴う不快のため、多くの糖尿病患者は集中的な治療を受けたがらない。この型
の治療は、心理的にも、肉体的にも苦痛であり得る。経口投与によりインシュリ
ンはGI管で迅速に消化され、血流中に吸収されない。そのため、多くの研究者
が、経口、直腸、経皮、及び、鼻腔経路等のインシュリンの代替投与経路を研究
した。しかしながら、これまでのところこれらの投与経路は、効果的なインシュ
リン吸収には到っていない。
【0006】 いくつかのタンパク質は肺から吸収され得ることが、数年前から知られていた
。実際、吸入エアロゾルとしてのインシュリンの肺への投与は、Gaensslenによ り1925年に最初に報告された。多数のヒト及び動物試験により、インシュリン製
剤の中には肺を介して吸収され得るものがあることが示されたにもかかわらず、
肺による運搬は糖尿病を処置する手段として広く受け入れられてはいない。これ
は、運搬される量に比べて吸収されるインシュリンの量が少ないことが部分的な
原因である。さらに、異なるインシュリン製剤、または、異なる時期に運搬され
た同じ製剤用量の肺による運搬後に吸収されるインシュリン量には、大きな可変
性があることが、研究者らにより観察された。
【0007】 よって、肺を手段としてインシュリンを効率的、そして確実に運搬(deliver) する方法に対する要望がある。即効性ヒト単量体インシュリンアナログを用いた
積極的な処置を受けている患者では、この要望は特に明白である。効率的な肺を
利用した即効性ヒト単量体インシュリンアナログの運搬は、食後または長いイン
シュリン治療なしの期間後等、必要が生じた場合に血中グルコース濃度を迅速に
下げる効果を有するであろう。
【0008】 全ての蛋白質が効率的に肺で吸収されるわけではないことは明らかである。蛋
白質が肺を介して効率的に運搬されるかどうかに影響する因子が多数ある。肺を
介した吸収は、運搬される特定の治療用蛋白質の物理的な性質に、大いに依存す
る。よって、レギュラーヒトインシュリンの肺による運搬が観察されてきたにも
拘わらず、これらのアナログが肺を介した経路により効率的に運搬され得るかは
、レギュラーヒトインシュリンと即効性単量体インシュリンアナログの物理的な
違いのため不確かであった。
【0009】 蛋白質の肺による効率的な運搬は、肺深部の肺胞上皮に蛋白質を運搬する能力
に依存している。気管の上部の上皮に沈着した蛋白質はあまり吸収されない。こ
れは、およそ30〜40μmの厚さの、吸収のバリアーとして働く、上にある粘膜の
ためである。さらに、この上皮に入った蛋白質は、粘膜繊毛による輸送により気
管の上方へと除かれ、胃腸管を介して排泄される。この機構はまた、いくつかの
蛋白粒子の吸収が実質的に少ない一因でもある。蛋白質が吸収されず、これらの
経路により排泄される程度は、その溶解性、大きさ、及び他のあまり理解されて
いない性質に依存している。
【0010】 蛋白質が肺深部の肺胞上皮へと成功裏に運搬されても、治療用の蛋白質が肺か
ら血液へと迅速に輸送されるかどうか予測するのは困難である。肺を通って運搬
された幾つかの蛋白質の吸収値が計算され、それは甲状腺ホルモン(断片1〜34)
の15分から、グリコシル化されたα1-アンチトリプシンの48時間までの範囲に わたる。肺に存在する広範囲のペプチダーゼのため、より長い吸収時間により蛋
白質が相当分解されるか、または、吸収前に粘膜繊毛による輸送により除かれる
可能性が増大する。
【0011】 インシュリンは、分子量およそ5,800ダルトンのペプチドホルモンである。亜 鉛の存在下、ヒトインシュリンは安定なヘキサマー形体に自己会合する。安定な
ヘキサマーの解離は、皮下注射部位から血流へのインシュリンの吸収の律速段階
と考えられている。しかしながら、即効性インシュリンアナログは、容易には安
定なヘキサマーを形成しない。これらのアナログは、安定な高次の複合体へ自己
会合しにくいので、単量体インシュリンアナログとして知られている。この自己
会合性の欠如は、ダイマーの形成を破壊することにより会合を減少させるヒトイ
ンシュリンにおけるアミノ酸配列の変異による。残念なことに、これらのアナロ
グを単量体にするインシュリンに対する変異はまた、単量体の非特異的集合をも
たらす。この非特異的集合はアナログを不溶性で不安定にする。
【0012】 よって、単量体インシュリンアナログの固有の不安定性、不溶性インシュリン
アナログ沈澱を形成する可能性、インシュリンと単量体インシュリンアナログの
間の物理的相違、及び、肺を通って運搬されるレギュラーヒトインシュリンの吸
収における高度の変わりやすさのため、エアロゾル化した単量体インシュリンア
ナログ製剤が肺を通って、再現性をもって、効果的に運搬されることは驚くべき
ことであった。レギュラーヒトインシュリンについて得られたデータと比べて、
最も有利で、予期されなかった発見は、吸入された量の違いが、単量体インシュ
リンアナログ、特にLysB28ProB29-ヒトインシュリンの薬物動力学、また は、薬力学に検出可能な相違を生じさせるものではないことである。さらに、L
ysB28ProB29-ヒトインシュリンが少なくとも皮下投与によるのと同じくら い続く運搬後、迅速に、肺から吸収されることは驚くべきことであった。
【0013】 本発明は単量体インシュリンアナログを投与する方法であって、処置を必要と
する患者に肺を手段として、有効量の単量体インシュリンアナログを投与するこ
とを含む方法に関する。本発明はまた糖尿病を処置する方法であって、処置を必
要とする患者に肺を手段として、有効量の単量体インシュリンアナログを投与す
ることを含む方法に関する。本発明の別の態様は、高血糖症を処置する方法であ
って、処置を必要とする患者に肺を手段として、有効量の単量体インシュリンア
ナログを投与することを含む方法に関する。好ましくは、単量体インシュリンア
ナログは吸入により、患者の下位の気道へと届けられる。
【0014】 単量体インシュリンアナログは、吸入による投与に適した様々な装置のいずれ
かを用いて、溶液若しくは懸濁液、または乾燥粉末として担体に入れて運搬され
得る。好ましくは、単量体インシュリンアナログは、肺の下位の気道に達するの
に有効な粒子サイズで運搬される。好ましい単量体インシュリンアナログの粒子
サイズは、10ミクロン以下である。より好ましい単量体インシュリンアナログの
粒子サイズは1〜5ミクロンの間である。
【0015】 図1は、ビーグル犬での平均グルコース応答に対する、LysB28ProB29- ヒトインシュリンのエアロゾル運搬後の時間を図示する。
【0016】 本明細書中で使用する「インシュリン」という用語は、ウシ、ブタまたはヒト
インシュリン等、当分野においてその配列及び構造が公知の哺乳類インシュリン
を指す。ヒトインシュリンのアミノ酸配列、及び、立体構造は周知である。ヒト
インシュリンは、ジスルフィド結合により架橋された、21個のアミノ酸A鎖、及
び、30個のアミノ酸B鎖を含む。適切に架橋されたヒトインシュリンは3つのジ スルフィド架橋を含む:A鎖の7位とB鎖の7位の間、第2のはA鎖の20位とB鎖 の19位の間、そして、第3のはA鎖の6位と11位の間である。
【0017】 「インシュリンアナログ」という用語は、それぞれヒトインシュリンのA鎖と
B鎖と実質的に同じアミノ酸配列を有するA鎖及びB鎖を持つが、インシュリン
アナログのインシュリン活性を壊さない1若しくはそれ以上のアミノ酸欠失、1若
しくはそれ以上のアミノ酸置換、及び/または、1若しくはそれ以上のアミノ酸 付加を有する点でヒトインシュリンのA鎖及びB鎖と相違する蛋白質を意味する
【0018】 インシュリンアナログの一つの型である「単量体インシュリンアナログ」は、
当分野において周知である。これらは、ヒトインシュリンの即効性アナログであ
り、例えば: a)B28位のアミノアシル残基がAsp、Lys、Leu、Val若しくはA
laで置換され、B29位のアミノアシル残基がLys若しくはProである; b)B28、B29及びB30位のアミノアシル残基が欠失された;または、 c)B27位のアミノアシル残基が欠失された、 単量体インシュリンアナログを含む。好ましい単量体インシュリンアナログはA
spB28である。さらにより好ましい単量体インシュリンアナログはLysB28
roB29である。
【0019】 単量体インシュリンアナログは、Chanceらの米国特許第5,514,646号、Chance らの米国特許出願第08/255,297号、BremsらのProtein Engineering,5,527〜533 (1992年)、Brangeらの欧州特許公開第214,826号(1987年3月18日公開)、及び、B
rangeらのCurrent Opinion in Structural Biology,1,934〜940(1991年)に開示 されている。これらの開示は、単量体インシュリンアナログを説明し、本明細書
の一部を構成する。
【0020】 インシュリンアナログはまた、アミド化アミノ酸の酸形による置換を有し得る
。例えば、AsnはAspまたはGluで置換され得る。同様に、GlnはAs
pまたはGluで置換され得る。特に、Asn(A18)、Asn(A21)またはAs
p(B3)、またはこれらの残基のいずれかの組合せは、AspまたはGluで置 換され得る。また、Gln(A15)またはGln(B4)、またはその両方はAsp またはGluで置換され得る。
【0021】 「保存剤」という用語は、医薬製剤に添加され、抗菌剤として働く化合物を指
す。経口製剤は、市販可能な多目的製品であるためには保存剤の有効性のガイド
ラインに沿わねばならない。当分野において経口製剤として有効で、許容される
公知の保存剤は、塩化ベンザルコニウム、ベンゼトニウム、クロロヘキシジン、
フェノール、m-クレゾール、ベンジルアルコール、メチルパラベン、クロロブ タノール、o-クレゾール、p-クレゾール、クロロクレゾール、硝酸フェニル水
銀、チメロサール、安息香酸、及び、それらの種々の混合物である。例えば、Wa
llhaeusser,K.-H.,Develop.Biol.Standard,24,9〜28(Basel,S.Krager,1974年)参
照。フェノール及びm-クレゾール等の、ある種のフェノール性の保存剤はイン シュリン様分子に結合し、それにより物理的若しくは化学的安定性、またはその
両方を増大させる構造変化を誘導することが知られている(Birnbaumら、Pharmac .Res. ,14,25〜36(1997年);Rahuel-Clermontら、Biochemistry,36,5837〜5845(1
997年))。m-クレゾール及びフェノールは、単量体インシュリンアナログ蛋白質
の製剤における好ましい保存剤であり、本発明において用いられる。
【0022】 「緩衝液」または「医薬的に許容され得る緩衝液」という用語は、インシュリ
ン製剤において安全であることが知られ、製剤に望ましいpHに製剤のpHを調
整する効果を有する化合物を指す。中程度(moderate)の酸性pHから、中程度の
塩基性pHにpHを調節する医薬的に許容される緩衝液には、例えば、リン酸塩
、酢酸塩、クエン酸塩、TRIS、アルギニンまたはヒスチジン等の化合物が含
まれる。
【0023】 「等張剤」という用語は、生理的に許容され、適当な張性を製剤に与え、細胞
膜を通る水の正味の流れを防ぐ化合物を指す。このような目的のため、グリセリ
ン等の化合物が、既知の濃度で一般的に使用される。他の許容される等張剤には
、例えばNaCl、ブドウ糖、マンニトール、及び、ラクトースである塩を含む
。12〜25mg/mLの濃度のグリセロールが等張剤として好ましい。
【0024】単量体インシュリンアナログの投与 単量体インシュリンアナログが、循環インシュリン蛋白質レベルを増加、及び
/または、循環グルコースレベルを下げる、用量有効な方法での吸入法により投
与される。このような投与は、糖尿病または高血糖症等の疾患を処置するのに有
効であり得る。単量体インシュリンアナログの有効用量を達成するのに、約0.5 μg/kg〜約50μg/kg、好ましくは約3μg/kg〜約20μg/kg、そ して最も好ましくは約7μg/kg〜約14μg/kgの単量体インシュリンアナ ログ蛋白質の吸入用量の投与を必要とする。治療上有効な量は、インシュリン蛋
白質レベル、血中グルコースレベル、患者の健康状態、患者の肺の状態等を含む
因子を考慮して、見識のある医師により決定され得る。
【0025】 本発明によれば、単量体インシュリンアナログは、これらのアナログの迅速な
吸収を達成するため、吸入により運搬される。吸入による投与により、インシュ
リンの経皮投与に匹敵する薬物動力学となり得る。単量体インシュリンアナログ
の吸入により、循環インシュリンレベルの迅速な上昇に続いて、血中グルコース
レベルの迅速な下降が起こる。同様の粒子サイズと同様の肺への入り方を比較す
れば、いろいろな吸入装置により同様の薬物動力学が提供される。
【0026】 本発明によると、単量体インシュリンアナログは、吸入による治療剤の投与の
ために当分野において公知の、種々の吸入装置のいずれによっても運搬され得る
。これらの装置には、用量計測吸入器、ネブライザー、乾燥粉末発生器、スプレ
ーヤー等を含む。好ましくは、単量体インシュリンアナログは乾燥粉末吸入器、
または吸入器により運搬される。単量体インシュリンアナログを投与する吸入装
置として望ましい幾つかの特色がある。例えば、吸入装置による運搬は、有利に
は信頼性があり、再現性があり、そして正確である。吸入装置は、例えば、約10
μmより小さい、好ましくは約1〜5μmの小粒子を呼吸によく適するよう運搬す
るべきである。本発明の実施に適する、市販の吸入装置の幾つかの具体例は、T
urbohaler(登録商標)(Astra)、Rotahaler(登録商標)(Glaxo)
、Diskus(登録商標)(Glaxo)、Spiros(登録商標)吸入器(Dura)、Inh
ale Therapeuticsにより市販の装置、AERx(登録商標)(Aradigm)、Ultr avent(登録商標)ネブライザー(Mallinckrodt)、Acorn II(登録商標) ネブライザー(Marquest Medical Products)、Ventolin(登録商標)用量 計量吸入器(Glaxo)、Spinhaler(登録商標)粉末吸入器(Fisons)等であ る。
【0027】 当業者には認識されるよう、単量体インシュリンアナログ蛋白質の製剤、届け
られる製剤の量、及び、単一用量の投与の持続時間は、採用される吸入装置の型
に依存する。ネブライザー等のあるエアロゾル運搬システムの場合、投与頻度及
び、そのシステムが活性化される時間の長さは、主にエアロゾル中の単量体イン
シュリンアナログ蛋白質の濃度に依存するであろう。例えば、単量体インシュリ
ンアナログ蛋白質のネブライザー溶液中の濃度が高いほど、より短い投与時間が
用いられ得る。用量計測吸入器等の装置は、より高濃度のエアロゾルを作り得、
そしてより短い時間の操作で所望量の単量体インシュリンアナログ蛋白質を運搬
できる。粉末吸入器等の装置は、装置から所定の投入量の薬剤が排出されるまで
活性薬剤を運搬する。この型の吸入器では、所定量の粉末中における単量体イン
シュリンアナログ蛋白質の量が、1回の投与で届けられる用量を決定する。
【0028】 吸入装置により運搬される製剤中の単量体インシュリンアナログの粒子サイズ
は、蛋白質を肺へ、好ましくは下位の気管または肺胞へ届ける能力について重要
である。好ましくは、運搬される単量体インシュリンアナログ蛋白質の少なくと
も約10%、好ましくは約10%から約20%、またはそれ以上が肺で沈着(deposit) するよう単量体インシュリンアナログは製剤化される。口で呼吸するヒトでの肺
沈着の最大の有効性は、約2μmから約3μmの粒子サイズで得られることが知ら
れいてる。粒子サイズが約5μmより大きい場合には、肺沈着は実質的に減少す る。約1μmより小さい粒子サイズでは肺沈着は減少し、そして、治療的に有効 な十分量の粒子を届けるのが困難になる。よって、吸入により運搬される単量体
インシュリンアナログ蛋白質の粒子は、好ましくは約10μmより小さく、より好
ましくは約1μmから約5μmの範囲内であり、そして最も好ましくは約2μmか ら約3μmの範囲内の粒子サイズを持つ。単量体インシュリンアナログ蛋白質の 製剤は、選択された吸入装置中で所望の粒子サイズをもたらすよう選択される。
【0029】乾燥粉末吸入器による単量体インシュリンアナログの投与 乾燥粉末としての投与に都合のよい、単量体インシュリンアナログ蛋白質は、
約10μmより小さく、好ましくは約1〜5μmであり、そして、最も好ましくは約
2μmから約3μmの粒子サイズの粒子形体に調製される。好ましい粒子サイズは
患者の肺の肺胞への運搬に有効である。好ましくは、乾燥粉末の大部分は、粒子
の大半が所望の範囲内のサイズを持つよう製造される。有利には、乾燥粉末の少
なくとも約50%が、約10μmよりも小さい直径を持つ粒子からなる。このような
製剤は、単量体インシュリンアナログ蛋白質、及び、他の所望の成分を含む溶液
のスプレーヤー乾燥、粉砕、または、臨界点凝縮により得られる。本発明で有用
な粒子を得る他の適当な方法は、当分野において公知である。
【0030】 粒子は、一般に容器中で乾燥粉末製剤から分離され、そして患者の肺へ空気担
体流によって運搬される。典型的には、現在の乾燥粉末吸入器では、固体を破壊
する力は、患者の吸入のみによって提供される。適当な乾燥粉末吸入器の1つは 、Astra(Soedertalje,Sweden)により製造されるTurbohaler(登録商標)である。 別の型の吸入器では、患者の吸入により作り出された空気流は、単量体インシュ
リンアナログ粒子の塊を壊すインペラーモーターを駆動する。Dura Spi ros(登録商標)はそのような装置である。
【0031】 乾燥粉末吸入器から投与される単量体インシュリンアナログの製剤は、典型的
には、単量体インシュリンアナログ蛋白質を含む微細に粉砕された乾燥粉末を含
むが、粉末はまた増量剤、担体、賦形剤、他の添加剤等を含んでいてもよい。例
えば特定な粉末吸入器からの運搬に必要とされるよう粉末を希釈する、製剤の製
造を容易にする、製剤に有利な粉末の性質を付与する、吸入装置からの粉末の散
布を容易にする、製剤を安定化する(例えば、抗酸化剤または緩衝液)、製剤に味
を付与する等のため、添加剤を単量体インシュリンアナログ蛋白質の乾燥粉末製
剤中に含ませることができる。有利には、添加剤は患者の気道に有害な作用を及
ぼさない。単量体インシュリンアナログ蛋白質は、分子レベルで添加剤と混合さ
れ得るか、または、固体製剤は単量体インシュリンアナログ蛋白質が添加剤の粒
子と混合された、または、粒子上に被覆された粒子を含むことができる。典型的
な添加剤には、単糖類、二糖類、及び、多糖類;例えばラクトース、グルコース
、ラフィノース、メレジトース、ラクチトール、マルチトール、トレハロース、
ショ糖、マンニトール、澱粉、または、それらの組合せ等の糖アルコール、及び
、他のポリオール;ソルビトール、ジフォスファチジルコリン、または、レクチ
ン等の界面活性剤等を含む。増量剤等の添加剤は典型的には、上述の目的に有効
な量で含まれ、それはしばしば製剤の約50%〜約90%重量である。インシュリン
アナログ蛋白質等の蛋白質製剤用の当分野において公知の添加剤が製剤中に含ま
れていてもよい。
【0032】 LysB28ProB29ヒトインシュリンであるHumalog(登録商標)の乾燥
粉末製剤の吸入による投与は、糖尿病を処置するのに好ましい方法である。
【0033】スプレーヤーとしての単量体インシュリンアナログの投与 単量体インシュリンアナログ蛋白質を含むスプレーヤーは、単量体インシュリ
ンアナログ蛋白質の懸濁液または溶液を、圧力下でノズルを通すことにより製造
し得る。所望の出力及び粒子サイズを得るため、ノズルサイズ及び構成、適用圧
力、及び液体供給速度を選択し得る。例えば、キャピラリーまたはノズル供給管
を伴う電場によって、エレクトロスプレーヤーを製造し得る。都合良くは、スプ
レーヤーにより運搬される単量体インシュリンアナログの粒子は、約10μmより
小さく、好ましくは約1μmから約5μmの範囲であり、そして、最も好ましくは
約2μmから約3μmの粒子サイズを有する。
【0034】 スプレーヤーでの使用に適する単量体インシュリンアナログ蛋白質の製剤は、
典型的には、1mlの溶液当り単量体インシュリンアナログ蛋白質を約1mg〜約
20mgの濃度で、水溶液中に単量体インシュリンアナログ蛋白質を含む。製剤は
賦形剤、緩衝液、等張剤、保存剤、界面活性剤、及び、好ましくは亜鉛等の薬剤
を含み得る。製剤はまた、緩衝液、還元剤、バルク蛋白質、若しくは、炭水化物
等の単量体インシュリンアナログ蛋白質を安定化するための賦形剤、または、薬
剤を含み得る。単量体インシュリンアナログ蛋白質を製剤化するのに有用なバル
ク蛋白質には、アルブミン、プロタミン等が含まれる。単量体インシュリンアナ
ログ蛋白質を製剤化するのに有用な典型的な炭水化物には、ショ糖、マンニトー
ル、ラクトース、トレハロース、グルコース等が含まれる。単量体インシュリン
アナログ蛋白質製剤はまた、エアロゾルを形成するのに溶液を霧状化する際の単
量体インシュリンアナログ蛋白質の表面誘導性凝縮を減らす、または、防止する
ことができる界面活性剤を含み得る。ポリエチレン脂肪酸エステル、及びアルコ
ール、及び、ポリエチレンソルビトール脂肪酸エステル等の種々の慣用の界面活
性剤を用い得る。一般に、量は製剤の0.001及び4%重量の間である。本発明の目
的において特に好ましい界面活性剤は、ポリオキシエチレン ソルビタン モノオ
レエート、ポリソルベート80、ポリソルベート20等である。インシュリンア
ナログ蛋白質等の蛋白質の製剤用として、当分野において公知の異なる薬剤を製
剤中に含むことができる。
【0035】ネブライザーによる単量体インシュリンアナログの投与 ジェットネブライザー、または、超音波ネブライザー等のネブライザーにより
単量体インシュリンアナログ蛋白質を投与し得る。ジェットネブライザーでは、
典型的には、オリフィスを介して高速度のエアジェットを作るため圧縮空気源が
用いられる。ノズルを越えて気体が膨張すると、低圧領域が生じ、それにより単
量体インシュリンアナログ蛋白質の溶液を液体貯蔵器に連結されたキャピラリー
チューブに引き込む。キャピラリーチューブからの液流は、チューブを出ると不
安定なフィラメント及び小滴に切裂かれ、エアロゾルを形成する。設定範囲、流
速、じゃま板の型は、所定のジェットネブライザーの所望の性能特性を達成する
よう用い得る。超音波ネブライザーでは振動性の物理的エネルギーを作るため、
典型的には圧電性変換機を用いた高周波電気エネルギーが用いられる。このエネ
ルギーは、直接またはカップリング液を介して単量体インシュリンアナログ蛋白
質の製剤に伝達され、単量体インシュリンアナログ蛋白質を含むエアロゾルが形
成される。有利には、ネブライザーにより運搬される単量体インシュリンアナロ
グ蛋白質の粒子は、約10μmより小さく、好ましくは約1μmから約5μmの範囲
であり、そして最も好ましくは約2μmから約3μmの粒子サイズを有する。
【0036】 ジェットまたは超音波のどちらかのネブライザーでの使用に適した単量体イン
シュリンアナログの製剤は、典型的には1mlの溶液当り単量体インシュリンア ナログ蛋白質を約1mgから約20mgの濃度で、単量体インシュリンアナログ蛋 白質を水溶液中に含む。賦形剤、緩衝液、等張剤、保存剤、界面活性剤、及び、
好ましくは亜鉛等の薬剤を、製剤は含み得る。製剤はまた、緩衝液、還元剤、バ
ルク蛋白質、若しくは、炭水化物等の単量体インシュリンアナログ蛋白質を安定
化するための賦形剤、または、薬剤を含み得る。単量体インシュリンアナログ蛋
白質を製剤するのに有用なバルク蛋白質には、アルブミン、プロタミン等が含ま
れる。単量体インシュリンアナログ蛋白質を製剤するのに有用な典型的な炭水化
物には、ショ糖、マンニトール、ラクトース、トレハロース、グルコース等が含
まれる。単量体インシュリンアナログ蛋白質製剤はまた、エアロゾルを形成する
のに溶液を霧状化する際の単量体インシュリンアナログ蛋白質の表面誘導性凝縮
を減らす、または、防止することができる界面活性剤を含み得る。ポリエチレン
脂肪酸エステル、及びアルコール、及び、ポリエチレンソルビトール脂肪酸エス
テル等の種々の慣用な界面活性剤を用い得る。量は、一般的に、製剤の0.001及 び4%重量の間である。本発明の目的において特に好ましい界面活性剤は、ポリ オキシエチレン ソルビタン モノオレエート、ポリソルベート80、ポリソルベ
ート20等である。インシュリンアナログ蛋白質等の蛋白質の製剤用として当分
野において公知の更なる薬剤を製剤中に含むことができる。
【0037】計量用量吸入器による単量体インシュリンアナログの投与 計量用量吸入器(MDI)では、噴射剤、単量体インシュリンアナログ蛋白質、
及びいずれの賦形剤または他の添加剤が、液化圧縮気体を含む混合物としてキャ
ニスター中に含まれる。計量弁の作動により、好ましくは約10μmより小さく、
好ましくは約1μmから約5μmであり、そして最も好ましくは約2μmから約3μ
mのサイズ範囲の粒子を含む混合物がエアロゾルとして放出される。所望のエア
ロゾル粒子サイズは、ジェット粉砕、スプレーヤー乾燥、臨界点凝縮等を含む、
当業者に公知の種々の方法により製造された単量体インシュリンアナログ蛋白質
の製剤を用いて入手し得る。好ましい計量用量吸入器には、3MまたはGlaxoに より製造されたもので、ハイドロフルオロカーボンの噴射剤を用いるものを含む
【0038】 計量用量吸入装置で用いる単量体インシュリンアナログ蛋白質の製剤は、一般
的には、例えば、界面活性剤により噴射剤中に懸濁された非水性媒質中の懸濁物
として微細に粉砕された単量体インシュリンアナログ蛋白質を含む粉末を含む。
噴射剤は、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテ
トラフルオロエタノール、及び、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、HFA- 134a(ヒドロフルオロアルカン-134a)、HFA-227(ヒドロフルオロ アルカン-227)等を含むクロロフルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカー
ボン、ハイドロフルオロカーボン、または、炭化水素等のこの目的に用いられる
いずれかの慣用の材料であり得る。好ましくは、噴射剤はハイドロフルオロカー
ボンである。界面活性剤は、化学的崩壊等に対して活性な薬剤を保護するために
、単量体インシュリンアナログ蛋白質を噴射剤中の懸濁液として安定化させるた
め選択し得る。適当な界面活性剤は、ソルビタントリオレエート、大豆レクチン
、オレイン酸等を含む。ある場合には、エタノール等の溶媒を用いた溶液エアロ
ゾルが好ましい。インシュリンアナログ蛋白質等の蛋白質の製剤用として当分野
において公知の更なる薬剤を製剤中に含むことができる。
【0039】 当業者は、本明細書中に記載されていない装置によって、単量体インシュリン
アナログを肺により投与することによっても本発明の方法が達成され得ることを
認識するであろう。
【0040】単量体インシュリンアナログ蛋白質の医薬製剤 本発明はまた、単量体インシュリンアナログ蛋白質を含み、吸入による投与に
適した医薬組成物、または、製剤に関する。本発明によれば、単量体インシュリ
ンアナログ蛋白質を吸入による投与に適した製剤、または、薬を製造するのに用
い得る。本発明はまた、吸入による投与に適した形体で単量体インシュリンアナ
ログ蛋白質を含む製剤を製造する方法に関する。例えば、乾燥粉末製剤は慣用の
技術を用いて幾つかの方法により製造され得る。下位の呼吸管における最大の沈
着に適したサイズ範囲の粒子は、超微粉砕、粉砕、スプレーヤー乾燥等により作
り得る。そして液体製剤は、単量体インシュリンアナログ蛋白質を適当なpHで
、緩衝液または他の賦形剤を含む水等の適当な溶媒中に溶解することにより製造
し得る。
【0041】 肺を通る経路により投与される特定の単量体インシュリンアナログ蛋白質とし
ての特定の医薬組成物は、Humalog(登録商標)である。Humalog( 登録商標)の製剤は、DeFeloppisの米国特許第5,461,031号、Bakaysaらの米国特 許第5,474,978号、及び、Bakerらの米国特許第5,504,188号に記載されている。 これらの開示は、種々の単量体インシュリンアナログ製剤を記述し、本明細書の
一部を構成する。他の製剤には、滅菌水のみを含む溶液、及び低濃度の界面活性
剤、及び/または保存剤、及び/または安定化剤、及び/または緩衝液を含む水
溶液を含む。亜鉛を含む単量体インシュリンアナログの別の適当な製剤は当業者
に公知である。
【0042】 本発明は以下の実施例により、よりよく理解され得る。これらの実施例は、本
発明の特定の態様を代表するものであり、本発明の範囲を限定することを目的と
するものではない。
【0043】 実施例1 単一のエアロゾル化した用量の肺を介した投与後のビーグル犬中での LysB28ProB29ヒトインシュリンの血清薬物動力学 滅菌水中のLysB28ProB29-ヒトインシュリン(LysB28ProB29-hI)
溶液から製造されたLysB28ProB29-hIのエアロゾルを、超音波ネブライ ザーにより気管チューブを通る肺経路により、麻酔したイヌに投与した。免疫反
応性LysB28ProB29-hIの血清濃度を有効放射免疫活性法により測定した 。
【0044】 この試験では6匹のビーグル犬(雄3匹、雌3匹)を用いた。網目状の吊り床のス テンレス鋼製ケージに2匹ずつ、または個別に動物を入れた。最初に、全てのイ ヌにおよそ450gのPurina Certified Canine Diet5
007を毎日与えた。投薬前およそ8時間、動物を絶食させた。麻酔から回復し た後、投薬後48時間まで無制限に食物と水を与えた。投薬後48時間後に、最初の
毎日の給餌管理を始めた。試験の最初、動物の体重は12.5〜17.6kgの間であっ
た。
【0045】 投薬後、LysB28ProB29-hIの血清濃度を測定するため種々の時点で血 液試料を採取し、吸入された材料のバイオアベイラビリティーを測定した。イヌ
はヒトに似た粒子の気道沈着を有する大きな動物であるのでイヌが選択された。
【0046】 LysB28ProB29-hIの肺を介した投与は、全てのイヌの血清中でのLy sB28ProB29-hIの免疫活性濃度の増大により示唆されるように、全身に曝 露される。
【0047】 肺への運搬後の時間に対するLysB28ProB29-hI(ng/mL)の血清濃 度を表1に示す:
【表1】 a用いた略語:h、時間;M、雄;F、雌;N、計算に用いた動物の数;SD、 標準偏差;SEM、平均の標準誤差;BLQ、定量限界以下(<0.25ng/mL)
。計算を目的としてBLQは、0値とした。b N.S.=試料なし。投薬前(0h)にイヌ27258からは血清試料を採取しなか
った。
【0048】 肺を介した投与により、免疫反応性インシュリンの急速な増加が起こり、ほと
んどのイヌでエアロゾルへの曝露およそ5〜20分後にピーク濃度(Tmax)に達した
【0049】 肺により運搬されたLysB28ProB29-hIの薬物動力学的パラメーター。
【表2】 用いた略語:kg、キログラム;μg、マイクログラム;ng、ナノグラム;m
L、ミリリッター;h、時間;Cmax、血清中の最大濃度;Tmax、最大血清濃度
における時間;AUC0 t'、投薬から基線への復帰までの時間の曲線下の面積; t'、基線への復帰;β、最終速度定数;t1/2、半減期;M、雄;F、雌;SD
、標準偏差;%CV、変動係数のパーセント;N、計算に用いた動物の数。
【0050】 データは、エアロゾル化したLysB28ProB29-hIの肺を介した投与が、 ビーグル犬の血清中での免疫反応性LysB28ProB29-hIの濃度が測定可能 となることを示す。LysB28ProB29-hIは、30分より短い時間で達成され る平均最大濃度で、迅速に吸収された。免疫反応性LysB28ProB29-hIの 血清濃度は、約40分の平均半減期で減少した。LysB28ProB29-hIの運搬 及び、沈着では、はっきりとして性差は示されなかった。LysB28ProB29- hIの吸入に続いて絶食させたイヌで、血中グルコース値は、そのコントロール
値に対しておよそ55%の減少を示した(図1)。これらの効果そ生むのに必要とさ
れる平均肺用量は、エアロゾル小滴中の放射標識として用いたテクネチウム99
ガンマ線カメラ検出を用いて測定して、およそ7μg/kgであった。グルコー ス値の減少にかかった時間は、皮下注射に続いて観察された値に対して、吸入さ
れたLysB28ProB29-hIの方がやや少なかった。
【0051】 実施例2 肺を介した投与後のビーグル犬中でのAspB28-ヒトインシュリンの吸収 AspB28-ヒトインシュリンをエアロゾルとして、ヘッドドームシステムを用
いて意識のあるビーグル犬に与えた。曝露後、血清グルコースレベル及び血清A
spB28-ヒトインシュリンレベルを測定するために血液試料を採取した。気管系
への粒子の入り方がヒトのそれと似た大きな動物であるのでイヌが選択された。
【0052】 この試験では6匹の雌のビーグル犬を用いた。網目状の吊り床のステンレス鋼 製ケージに2匹ずつ、または、個別に動物を入れた。最初に、全てのイヌに、お よそ450gのHill's Science Dietを毎日与えた。投薬前およそ
12時間、動物を絶食させた。試験の最初、動物の体重は10.8〜14.1kgの間であ
った。
【0053】 固定三角巾中にある間に、全ての動物をAspB28-ヒトインシュリンのエアロ
ゾルに曝露した。非制限的な気密シールを形成するため、0.03インチのラテック
スシートを動物の首の周りに巻いた。あつらえた11-Lヘッドドームをイヌの 頭の上に設置し、固定装置に固定した。ドームを通る総流速は、およそ11〜15L
/分であった。およそ7.5L/分の投入量でネブライザーを用いて、エアロゾル を発生させた。無菌水1mL当り2.4mgのAspB28-ヒトインシュリン、及び、
100〜500μCiの99mTcを含む6mLを発生器に満たした。発生器からの産出は
、直接ヘッドドームに流れた。15分間の流速1L/分の各曝露の間に、一つの重 量分析試料を採取した。目標の肺用量は10mg/kgであった。実際に入れられ
た肺用量は、曝露直後のガンマ線カメライメージングにより測定した。
【0054】 投薬0(前)、0.08、0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、3、及び、4時間後に血液試 料を、血清グルコースレベル、及び、AspB28-ヒトインシュリンの血清レベル
を測定するために採取した。AspB28-ヒトインシュリンに曝露された各イヌの
平均曝露濃度は、17.9〜30.5μg/Lの範囲であった。全ての動物における平均
(±標準偏差)濃度は22.4±4.3μg/Lであった。6匹のイヌの肺に沈着したAs
B28-ヒトインシュリンの平均用量は10±5μg/kg(平均±標準偏差)として 計算された。平均吸入用量は287±107μg/kg(平均±標準偏差)であった。個
々の動物についての値は以下の表3に示す。
【0055】
【表3】
【0056】 AspB28-ヒトインシュリンの肺を介した投与は、全てのイヌの血清中での免
疫反応性AspB28-ヒトインシュリン濃度の増加により示唆されるよう、全身へ
曝露された。肺による運搬後の時間に対する、AspB28-ヒトインシュリンの血
清濃度を、Coat-A-CountインシュリンRIAキット(Diagnostic Prod
ucts,Los Angeles,California)を用いて測定した。
【0057】 肺による運搬後の時間に対する、AspB28-ヒトインシュリンの血清濃度(n g/mL)。
【表4】
【0058】 AspB28-ヒトインシュリンの肺を介した投与に続いて、血清グルコースの変
化も測定した(表5)。血清グルコースは、Hitachi Chemistry
System(Boehringer Mannheim Corp.,Indpls,IN)を用いて測定した。血清 グルコースレベルのコントロールからの最大の減少パーセンテージは、肺を介し
た投与に続く投薬1時間後に観察された。およそ10μg/kg沈着肺用量に続い て、およそ40%及び70%の減少が観察された。
【0059】
【表5】
【0060】 AspB28-ヒトインシュリンの肺を介した投与により、上述の試験物の用量前
レベルについて、計量できるレベルが達成された。皮下及び肺を介した投与に続
く薬物動力学的パラメーターの比較を表6に示す。
【0061】
【表6】
【0062】 肺を介した投与についてのAUCは0.25〜2時間(血液レベルがほぼ基線に戻っ
た時点)について作成し;皮下投与についてのAUCは0〜4時間(血液レベルがほ
ぼ基線に戻った時点)について作成した。これらのAUC値は、内因性のイヌイ ンシュリンの基線レベルを差し引くことにより調整した。内因性インシュリンの
寄与分を差し引いた後、肺経路の皮下注射に対するバイオアヴェイラビリティー
は、およそ26%と見積もられた。比較のため、ヒトインシュリンの肺経路の皮下
注射に対するバイオアヴェイラビリティーは、およそ38%と見積もられた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ビーグル犬での平均グルコース応答に対する、LysB28ProB 29 -ヒトインシュリンのエアロゾル運搬後の時間を図示。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 9/72 A61P 3/10 A61P 3/10 A61K 37/26 // C12N 15/09 C12N 15/00 A (81)指定国 OA(BF,BJ,CF,CG, CI,CM,GA,GN,GW,ML,MR,NE,S N,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,MW ,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY, KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C N,CU,CZ,EE,GD,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,RO,RU,SD,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ロナルド・キース・ウルフ アメリカ合衆国46033インディアナ州カー メル、ブルックシャー・パークウェイ 12329番 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA02 4C076 AA22 AA24 AA29 BB25 CC30 4C084 AA02 BA44 CA18 CA32 DB34 MA01 MA59 NA10 ZC351

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 AspB28-ヒトインシュリンを投与する方法であって、 処置を必要とする患者に、肺を手段としてAspB28-ヒトインシュリンを有 効量投与することを含む方法。
  2. 【請求項2】 AspB28-ヒトインシュリンが患者の下位の気道へ運搬 される、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 AspB28-ヒトインシュリンが肺胞に沈着する、請求項 2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 AspB28-ヒトインシュリンが、患者の口を通して吸入 される、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 AspB28-インシュリンが、AspB28-ヒトインシュ
    リンを医薬的に許容される担体中に含む医薬製剤として投与される、請求項1に
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 水性溶媒中の溶液、及び、非水性溶媒中の懸濁液からなる群
    より製剤が選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 製剤がエアロゾルとして投与される請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 製剤が乾燥粉末の形体である、請求項5に記載の方法。
  9. 【請求項9】 AspB28-ヒトインシュリンが、約10ミクロンより小さ い粒子サイズを持つ、請求項5に記載の方法。
  10. 【請求項10】 AspB28-ヒトインシュリンが、約1〜約5ミクロンの 粒子サイズを持つ、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 AspB28-ヒトインシュリンが、約2〜約3ミクロンの 粒子サイズを持つ、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 運搬されたAspB28-ヒトインシュリンの少なくとも 約10%が肺に沈着する、請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 肺を介した投与に適し、そして、患者の肺中へインシュリ
    アナログを沈着させることができる吸入装置から、AspB28-ヒトインシュ リンが運搬される、請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 装置が、ネブライザー、計量用量吸入器、乾燥粉末吸入器
    、及び、スプレーヤーからなる群より選択される、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 装置が乾燥粉末吸入器である、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 装置の作動により約3μg/kg〜約20μg/kgのAs pB28-ヒトインシュリンが投与される、請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 装置の作動により約7μg/kg〜約14μg/kgのAs pB28-ヒトインシュリンが投与される、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 糖尿病を処置する方法であって、処置を必要とする患者に
    、肺を手段としてAspB28-ヒトインシュリンを有効量投与することを含む 方法。
  19. 【請求項19】 AspB28-インシュリンが、AspB28-ヒトインシ
    ュリンを医薬的に許容される担体中に含む医薬製剤として投与される、請求項1
    8に記載の方法。
  20. 【請求項20】 肺を介した投与に適し、そして、患者の肺中へインシュリ
    アナログを沈着させることができる吸入装置から、AspB28-ヒトインシュ リンが運搬される、請求項18に記載の方法。
  21. 【請求項21】 装置がスプレーヤー、または、乾燥粉末吸入器である、請
    求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 装置の作動により約3μg/kg〜約20μg/kgのAs pB28-ヒトインシュリンが投与される、請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 装置の動により約7μg/kg〜約14μg/kgのAsp B28-ヒトインシュリンが投与される、請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 高血糖症を処置する方法であって、処置を必要とする患者
    に、肺を手段としてAspB28-ヒトインシュリンを有効量投与することを含 む方法。
  25. 【請求項25】 AspB28-インシュリンが、ヒトインシュリンアナロ グを医薬的に許容される担体中に含む医薬製剤として投与される、請求項24に
    記載の方法。
  26. 【請求項26】 肺を介した投与に適し、そして、患者の肺中へインシュリ
    アナログを沈着させることができる吸入装置から、AspB28-ヒトインシュ リンが運搬される、請求項24に記載の方法。
  27. 【請求項27】 装置がスプレーヤー、及び、乾燥粉末吸入器からなる群よ
    り選択される、請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 装置の作動により約3μg/kg〜約20μg/kgのAs pB28-ヒトインシュリンが投与される、請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 装置の作動により約7μg/kg〜約14μg/kgのAs pB28-ヒトインシュリンが投与される、請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 AspB28-ヒトインシュリン蛋白質を含み、吸入によ る投与に適した医薬組成物、または、製剤。
  31. 【請求項31】 請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法を行うのに適 合された医薬組成物、または、製剤。
  32. 【請求項32】 吸入による投与に適した薬剤の製造におけるAspB28
    -ヒトインシュリン蛋白質の使用。
  33. 【請求項33】 請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法に作用するた めの、請求項32に記載の使用。
  34. 【請求項34】 水性溶媒中の溶液、及び、非水性溶媒中の懸濁液からなる
    群より薬剤が選択される、請求項32に記載の使用。
  35. 【請求項35】 製剤がエアロゾルの形体である請求項32に記載の使用。
  36. 【請求項36】 製剤が乾燥粉末の形態である請求項32に記載の使用。
  37. 【請求項37】 AspB28-ヒトインシュリンが、約10ミクロンより小 さい粒子サイズを持つ、請求項32に記載の使用。
  38. 【請求項38】 AspB28-ヒトインシュリンが、約1〜約5ミクロンの 粒子サイズを持つ、請求項32に記載の使用。
  39. 【請求項39】 AspB28-ヒトインシュリンが、約2〜約3ミクロンの 粒子サイズを持つ、請求項32に記載の使用。
  40. 【請求項40】 AspB28-ヒトインシュリンが、約3μg/kg〜約20
    μg/kgの間の用量で投与される、請求項32〜39に記載の使用。
  41. 【請求項41】 AspB28-ヒトインシュリンが、約7μg/kg〜約14
    μg/kgの間の用量で投与される、請求項32〜39に記載の使用。
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