JP2002500110A - レーザ・ピンセットを測定し、較正し、使用する方法および装置 - Google Patents

レーザ・ピンセットを測定し、較正し、使用する方法および装置

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JP2002500110A JP2000527131A JP2000527131A JP2002500110A JP 2002500110 A JP2002500110 A JP 2002500110A JP 2000527131 A JP2000527131 A JP 2000527131A JP 2000527131 A JP2000527131 A JP 2000527131A JP 2002500110 A JP2002500110 A JP 2002500110A
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フユール ギユンター
シユネル トーマス
ミユラー トルシユテン
ヒツラー ヘルミーヌ
グロイリツヒ カール−オツトー
モナイエームバシユル シヤムチ
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エボテック バイオシステムズ アクチェン ゲゼルシャフト
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Abstract

(57)【要約】 光学的ケージの焦点における少なくとも1個の粒子上の光学的に誘導された力を測定し、または光学的に誘導された力を及ぼすために、a)電気的捕獲領域を形成する電界勾配を有する3次元電界によって微小(マイクロ)電極配置で、上記捕獲領域から離れ対置に焦点を配置するステップと、b)上記電界の振幅,上記光学的ケージを形成する光ビームの光パワー、および/または上記捕獲領域の上記焦点からの距離を変化させて、粒子が上記焦点から捕獲領域へ、または上記捕獲領域から焦点へ移動させられるときの上記変化した電界特性を検出し、または上記粒子を上記捕獲領域に少なくとも一時的に移動させるステップと、がとられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光フィールド(場、界)トラップを測定し較正し、ミクロン・サイ
ズの粒子に加えられた光学的に誘導(誘発)された3次元の力を決定し、光フィ
ールド・トラップを使用する方法(プロセス)および装置に関する。
【0002】 光フィールド・トラップは、“光学的ピンセット”、“レーザ・ピンセット”
または“光学的トラップ”ともいわれ、この約20年の間、バイオテクノロジー
、医学および分子生物学並びにその他の技術分野において、ミクロン・サイズお
よびサブミクロン・サイズの粒子を配置し操作するのに使用されてきた(G. Web
er et al.,“Int. Rev. Cytol.” Vol.131, 1992, p.1; S. M. Block,“Noninva
sive Techniques in Cell Biology”, Wiley-Liss., New York 1990, p.375)。
A.アシュキン氏は、とりわけレーザ・ピンセットの開発を始めた(A. Ashkin,
“Phys. Rev. Lett.” Vol.24, 1970, p.156)。光学的に誘導された力によっ て粒子を捕獲する原理は、光源から離れる方向に粒子を連続的に押す放射圧力に
加えて、粒子を焦点へと移動させ、または焦点にしっかりと保持し、または焦点
とともに動かす勾配(グラジエント)力が生じることに基づくものである。粒子
の吸収および反射は低くなければならず、一方、周囲(環境)の溶液に対する屈
折率の差は可能な限り大きくすべきである。
【0003】 この数年、レーザ・ピンセットは特に受け入れられている。その理由は、光ビ
ームが均等に強く集束されたとき、波長より大きい粒子(ミー(Mie)粒子)およ び波長より小さい粒子(レイリー(Rayleigh)粒子)を捕獲(トラップ)できるか
らである。その粒子には、生物学的対象物、例えば細胞(セル)または細胞内小
器官(オルガネラ、Organellen, organelles)およびその他の細胞成分、並びに 大きな分子(例えばDNA)または人工的微粒子(Mikropartikel)が含まれる(S
. M. Block et al.,“Nature”, 1990, p.348; E. M. Bonder et al.,“J. Cell
Bio”,Vol.11, 1990, p.421)。
【0004】 W.ポール氏は電界ケージ(Feldkaefig、field cage)を発見した(W. Paul et
al.,“Forschungsberichte des Wirtschaftsministeriums Nordrhein-Westfalen
”, No.415&450; W. Paul,“Phys. Blaetter”, Vol.46, 1990, p.227)。それ は、特に、低いガス圧における原子粒子を捕獲して測定する素(元素)粒子物理
学で使用される。1993年、誘電体泳動(移動)力(dielektrophoretischer K
raeft, dielectrophoretic forces)を用いた、液体が充填された3次元の微小領
域(マイクロ・フィールド)のケージ(cage)が初めて提示された(T. Schnelle
et al.,“Biochim. Biophys.”, Acta, Vol.1157, 1993, p.127)。懸濁液の導 電率(伝導度、伝導率)が粒子の平均導電率より高い場合には、E界(電界)に
おいて誘導された粒子上の表面電荷は、粒子に力を作用させるように配置され分
極される(G. Fuhr et al., “Biochim. Biophys.” , Acta, Vol.1201, 1994,
p.353)。この原理を用いて、粒子を捕獲し配置し移動させることができる(T.
Schnelle et al.,“Biochim. Biophys.”, Acta, Vol.1157, 1993, p.127)。ミ
−粒子およびレイリー粒子に対応する対象物は、誘電体電界ケージにおいて保持
することができる。光学的力および電気的力のフィールドは互いに干渉すること
がほとんどないので、両方の原理を組み合わせて捕獲力を増大させるための多数
の提案(示唆)がなされてきた(G. Fuhr et al.,“Topics in Current Chemist
ry”, Vol.194, 1998, p.84)。
【0005】 これまでの未解決の問題は、粒子に作用する光フィールド(レーザ・トラップ
)における実際の光学的に誘導された力をどのようにして測定するかである。そ
のような測定を行うための非常に時間と費用のかかる方法が幾つかあり、次のよ
うにまとめられる。
【0006】 方法I(K. Svoboda et al.,“Ann. Rev. Biophys. Biomol. Struc”, 1994,
p.247): 較正された流れがレーザの焦点中に捕獲された粒子に作用する。粒子がレーザ
焦点から引き離される場合のまたはその直前の流速が求められる。捕獲力は、ス
トークス(Stokes)摩擦(の法則)を用いてその流速から計算できる。この手順
の欠点は、同じ粒子を用いて測定を繰り返すことが困難であり、様々な空間的方
向の測定を行うには非常に複雑なチャンネル(溝)構造が必要なことである。力
の3次元的測定(x、y、z)は不可能である。また、この手順はスムーズな表
面を有する或る粒子形状(球、楕円体)に限定される。
【0007】 方法II(C. P. Dennis,“Faraday Discuss, Chem. Soc.”, Vol.90, 1990,
p.209): レーザ焦点における粒子の平均反射はブラウン衝突(ブラウン運動)に基づい
て測定される。原理的に、3つの次元全てについて測定できる。但し、粒子運動
はサブミクロンの精度で非常時正確に測定されるが、その精度は、たいていのミ
ー粒子については、任意の顕著な偏向に対してミー粒子が大き過ぎるので実現で
きない。さらに、その測定は、レーザ・パワー(出力、仕事率)が増大するに従
って次第に困難になり正確でなくなり、非常に狭いレーザ焦点範囲(領域)でし
か測定できない。
【0008】 方法III(C. P. Dennis et al., “Applied Optics”, 1993, p.1629): その研究は、レーザ・ピンセットを用いた特定の方法で、基板に付着した粒子
を引き離す試みに関する。短時間しか続かない(evanescent)表面波の全体の反
射による散乱を用いて、z方向(表面の垂直方向)における対象物の動きをナノ
メートル範囲(領域)の精度で決定する。この手順は3つの次元全てにおいて用
いることはできず、それは遅く(時間がかかり)、多くの較正および費用を要す
る。さらに、表面近くの光照射フィールドは任意の解(溶液)の条件(状態)に
対応しない。
【0009】 一般に、その粒子そのものを用いて、同じ条件で、後で利用される粒子周囲(
環境)媒体において行われる力の測定のための、速くて使用容易な方法は、存在
しない。
【0010】 顕微鏡的(微視的)粒子の取扱いにおけるこれまでの別の未解決の問題は、粒
子間に働く分子間の引力(付着力、粘着力)の測定である。生物材料に基づく合
成粒子と天然粒子の双方(特に、生物細胞または細胞成分)は、接触したときに
互いに付着しやすい。付着のタイプに応じて、付着現象は非特有的付着と特有的
付着とに分けることができ、または付着における結合(ボンディング)のタイプ
に応じて、化学的結合による付着と、ファンデルワールス結合による付着とに分
けられる。顕微鏡的粒子間の付着の結合タイプ従って付着の結合力といった特性
を測定することは、生物学、医学および薬理学の分野における大きな関心事であ
る。従って、個々の粒子の付着現象を測定し、例えば生物学的細胞に対する高分
子(この文脈において高分子は顕微鏡的粒子をも含む)の特有の結合を測定して
、免疫反応を研究し、または感染病またはその他の細胞の病気を認識するための
、定量可能な、反復可能なおよび非破壊的手順に対するニーズが存在する。別の
例として、特有のレセプタ−リガンド(Rezeptor-Ligand)系(システム)が粒 子表面において活性状態にある顕微鏡的な各粒子の間の相互作用がある。
【0011】 個々の浮遊する(suspendierten)顕微鏡的粒子間の特有の付着現象を設定する ための手順、または発生する結合力を決定する手順は存在しない。
【0012】 K.モリシタ(Morishita)氏、他の文献、“Proc. of IEEE”, 1997, p.155に は、光学的に誘導した力と電界による力とを組み合わせて用いてバクテリア(細
菌)を操作することが記載されている。顕微鏡的に観察したバクテリアのクラス
タのマイクロシステム(微細系、微細組織)において、特定のバクテリアはレー
ザ・ピンセットを用いて捕獲されて固定され、一方、他のバクテリアを、電界の
作用下において個々の固定されたバクテリアから離して移動させる。K.モリシ
タ氏、他によって記載されたその手順は多数の粒子からなるグループから個々の
粒子を上述のように分離することに対する適用例に限定されている。そのプロセ
スは、粒子を分離するための電界をターンオンまたはターンオフ(付勢または消
勢)することに関する。粒子間の相互作用の研究は不可能である。さらに、個々
の粒子は、現在のグループ粒子または粒子の集合体(凝集体)に移動させて特有
の相互作用を形成することはできない。
【0013】 本発明は、光学的に誘導された力または結合力を測定し特有の力を与えるのに
特に使用されるレーザ・ピンセットを用いて、粒子を取り扱うための改善された
手順を実現(提供)することを目的としている。特に、本発明による方法(プロ
セス)は、力を、より速く、より高い再現性と精度で測定することができる。顕
微鏡的粒子に作用する力は、電気信号を介して、高速で反復可能な自動的な形態
で測定される。その力は、pNの範囲(領域)以下の精度で任意の次元方向で測
定される。本発明の別の目的は、その手順を実行する装置を提供(実現)するこ
とである。
【0014】 上述の目的は請求項1および17に記載の特徴を有する方法および装置によっ
て達成される。本発明の有利な実施形態は従属請求項に記載されている。
【0015】 特に、本発明は、微小(マイクロ、微細)電極配置における光学的ケージの焦
点において少なくとも1つの顕微鏡的粒子を捕獲し、微小電極配置における電界
勾配(グラジエント)によって形成される電気的捕獲領域(または捕獲点)に関
連して(を基準として)それを配置することを実現する。粒子を有する光学的ケ
ージの焦点は、最初にその捕獲領域から離れた位置に、即ち電界ケージを表す捕
獲領域の最小フィールド(電界)レベルから離れた位置に配置される。次いで、
光学的ケージにおけるおよび/または電気的捕獲領域における電界力、および/
または光学的ケージと電気的捕獲領域の間の距離は、粒子が焦点から捕獲領域に
または逆に捕獲領域から焦点に移動するまで、変化させる。適用例(アプリケー
ション)に応じて、粒子が移動開始したときの所与の電界(領域)特性を用いて
、本発明により力を測定し、または遷移的移動そのものを用いて特有の力が加え
られる。
【0016】 本発明による手順において、捕獲領域を形成する電界勾配を含む3次元電界を
有する微小電極配置においてそれぞれの電界が最小レベルを有する1つまたは複
数の粒子に作用する力が、発生される。その電界の最小レベルは捕獲領域に対応
する。光学的に誘導された力の最小レベルは光学的ケージの焦点に対応する。そ
の2つの最小レベルの間には、有効電界の振幅、光学的ケージの光パワー、およ
びその最小レベルの間の距離に応じて決まる電界バリア(障壁、Feldbarriere、
field barrier)が存在する。これらの量の設定に応じて、1つまたは複数の粒 子は、所定の形態の微小電極配置内に配置でき、または(多数の粒子が存在する
場合に)互いに分離できる。
【0017】 本発明の重要な特徴によれば、光学的ケージの焦点において粒子に作用する光
学的に誘導された力が測定される。その実施形態において、1つの粒子だけが、
1つの焦点にまたは一時的に微小電極配置の捕獲領域に置かれる。電界特性、即
ち電界の振幅、光パワー、および/または最小レベル間の距離を、粒子が最小レ
ベル間、即ち焦点と捕獲領域の間または逆に捕獲領域と焦点の間で移動するまで
、変化させる。驚くことに、その遷移的移動は、再現性のある(再現可能な)形
態で非常に正確に決定できた。光学的ケージにおいて光学的に誘導された力は、
遷移的移動をトリガ(誘発)するのに必要な微小電極配置における電界の振幅か
ら測定できる。
【0018】 本発明の第2の重要な特徴によれば、幾つかの粒子の間の結合力(例えば複数
の粒子に対する結合力)が測定される。その実施形態において、光学的ケージの
焦点には1つの粒子が置かれ、電気的捕獲領域には1つの粒子が置かれる。微小
電極配置における電界の特性を変化させて、焦点中の粒子を捕獲領域中の粒子に
向けて移動させ、またはその逆に捕獲領域中の粒子を焦点中の粒子に向けて移動
させるような電界特性を決定する。この原理は、焦点または捕獲領域における粒
子グループを用いて適合した形で実現できる。
【0019】 粒子間に作用する付着結合力は、電界力から測定でき、(結合力の測定が第1
の実施形態による光学的に誘導された力の測定と組み合わされたときの)粒子間
の遷移的移動または引き離し移動の観察によって、光学的に誘導された力から測
定できる。本発明の大きな利点は、プロセスが、特定の材料、粒子および結合の
タイプによって(に応じて)観察され評価されることである。
【0020】 本発明の第3の重要な特徴によれば、相対的な設定電界力を有する前述の(少
なくとも)2つの最小フィールド(電界)レベルを有する微小電極配置における
顕微鏡的粒子は、グループまたは集合体に少なくとも一時的に配置しまたは加え
ることができ、またはその各グループまたは各集合体は複数の部分に分けること
ができる。本発明によるその集合体の操作は、本発明の上述の特徴と組み合わせ
て用いることが好ましく、所定の(未知であっても)電界および/または光フィ
ールドの強度の範囲内で独立に使用することもできる。
【0021】 本発明の主題は、電気的捕獲領域および光学的ケージの少なくとも2つの最小
フィールド・レベルを同時に形成することによって生成される光電気的2重ケー
ジを形成するように適合化されたマイクロシステムである。流体(流動性)マイ
クロシステムは、上述の電気的捕獲領域を形成する微小電極配置と、微小電極配
置内に光学的ケージを形成するための透明構造体とを有する。そのマイクロシス
テムは、光学的ケージを形成するために光源に面した一方の側を開くことができ
る流体マイクロシステムであることが好ましい。
【0022】 本発明により使用される、マイクロシステムを形成し電界強度を生成し光学的
ケージを生成する技術は公知であり、以下の記載においてその詳細は説明しない
【0023】 次の記載において、まず本発明の基本的原理を概略的に説明する。
【0024】 レーザ捕獲プロセスにおいて、少なくとも1つのレーザビームの焦点における
光学的トラップまたは光学的ケージによって形成される局所的(ローカル)平衡
状態に、1つの粒子を保持できる。高周波数のマイクロ領域(フィールド)のケ
ージにおいて、それぞれの電界(フィールド)分布の電気的捕獲領域(Fangberei
ch)によって形成された局所的平衡状態に、1つの粒子を保持できる。その捕獲 領域は、その電界分布に応じて、点、線または面(面積)によって形成できる。
以下の記載においては、非限定的な意味で捕獲領域を捕獲点(Fangpunkt)として 扱うが、本発明は任意の形状の捕獲領域を用いて適合的に実施構成することがで
きる。上述の第1の特徴によれば、本発明は、特に、2つの平衡状態の間で即ち
焦点から捕獲点へまたは逆に捕獲点から焦点へと移行するときに粒子に加わる電
気的力で構成された光学的トラップ(光学的ケージ)における、光学的に誘導さ
れた力の測定に基づいている。従って、本発明の目的は、特に、既知の電界強度
および電界分布を有する電気的高周波数マイクロ電界(フィールド)ケージであ
って、光学的ケージを形成するのに必要なレーザ光を注入するように適合化され
ている電界ケージにおいて、レーザ・トラップ(捕獲)を用いて達成(解決)さ
れる。レーザ・トラップ(焦点)に捕獲された粒子を、低い電気的トラップ・パ
ワーのフィールド・ケージの捕獲点から、その捕獲点から離れた特定の点(位置
)までシフトし(移動させ)、その後、電界ケージの電気的制御信号の振幅を増
大させることによって、電界力が、光学的焦点から捕獲点にまたは逆に捕獲点か
ら光学的焦点へと粒子を移動させる(戻す)場合の閾値を正確に決定できる。
【0025】 光学的ケージを形成するのに必要なレーザ光は、マイクロ電界ケージの種々の
構造的手段(措置)によって、注入される。これらの中でも特に、マイクロ電界
ケージの電極の少なくとも1つの部分グループが、内部に焦点が形成されるよう
にマイクロ電界ケージの充分近くに配置されるレーザ光源に対して充分薄くて透
明な基板に取り付けられる。レーザ・ピンセットの実際的設計において、レーザ
光源は、非常に高い数値のアパーチャ(口径)を有する結合レンズを具えている
。焦点距離は、通常、数百ミクロン(μm)の範囲にある。従って、透明基板の
好ましい厚さは、レーザ光源の焦点距離より小さい。
【0026】 適用例に応じて、本発明によって、粒子に加わる光学的に誘導された力の定性
的および/または定量的パラメータの測定が可能になる。光学的に誘導された力
は、例えば、焦点および捕獲点の位置、電極間の電界分布、粒子および周囲の溶
液の電気的特性、並びに全ての電極信号の波形(形状)、位相角、周波数および
振幅、等からなる数種類の量から定量的に測定できる。これら全ての量は、実際
の測定に関係なく、または前もって、純粋な電気的手段を用いて、または高周波
数ケージにおける電界分布の1つの数値シミュレーションによって、決定するこ
とができる。粒子に作用する光学的に誘導された力は、その粒子が平衡状態を変
えたときに(遷移的動き)、電界ケージの電気的制御信号の振幅から測定できる
。xおよび/またはyおよび/またはzの方向の既知の受動的電気特性を有する
粒子をシステマティックに動かすことによって、そのサイズの粒子に作用する焦
点を有するレーザビームから、各力を高い分解能で定量的に決定できる。
【0027】 本発明の利点は、光学的に誘導された力の勾配が相対的に急勾配であり、その
結果、上述の平衡状態間の遷移が短時間で従って簡単に正確に決定できることで
ある。
【0028】 本発明によれば、この手順は自動化され、この手順を用いてレーザビームが較
正される。測定は、所望の頻度で繰り返すことができ、数秒で実行でき、後で使
用される環境(周囲)において同じ粒子を用いることもできる。光学的に誘導さ
れた力の絶対値に加えて、例えば、光ビームの対称的(均整的)偏差、および焦
点領域とその付近にあるその強度外形(輪郭、プロファイル)のような相対的値
も測定できる。
【0029】 光学的に誘導された力の決定に関する上述の説明は、結合強度を決定するのに
適合させて適用できる。その理由は、それを電気的捕獲領域における電界力に付
加的に寄与するものとして説明できるからである。
【0030】 本発明は、例えば合成(微)粒子または生物学的細胞(セル)またはその構成
要素(成分)のような任意のタイプの粒子に使用できる。粒子サイズには、レー
ザ・ピンセットで操作できるサイズ(寸法)の全範囲を含めることができるが、
200μmより小さいサイズであることが好ましい。
【0031】 以下、図面を参照して本発明の好ましい典型例の実施形態を説明する。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明を、捕獲領域を形成する8極電界ケージと、光学的ケージを形成する個
別の捕獲レーザの組合せを参照して説明する。但し、本発明は、任意の電界ケー
ジ形状でもまたは幾つかのレーザビームでも実現することができる。
【0033】 図1は、本発明によるマイクロシステムの拡大部分を概略的に示している。こ
の図は、微小電極11〜18(制御線は省略)で構成された微小電極配置と、そ
の微小電極間にあって懸濁液中にある顕微鏡的(微視的)粒子113とだけを示
している。その微小電極はマイクロシステム構造の対向する壁が平坦であり、例
えば、x−y平面が基板面と一致する。微小電極11〜18は、1つの最小フィ
ールド(電界)レベルを有する電界勾配を形成する電位(電圧)が与えられるよ
うに設定される。特定の最小レベルを生成する電極制御の技術そのものは、公知
であり、従って詳細は説明しない。最小電界レベルの位置は、微小電極11〜1
8における制御電位の位相および振幅に応じて決まり、所定の形態で調整できる
。捕獲領域または電界ケージは、高周波数ケージとも称される。その理由は、負
の誘電体泳動(negative dielectrophoresis)に基づく顕微鏡的粒子を操作するた
めに、その微小電極には高周波数制御電位が供給されることが好ましいからであ
る(周波数範囲については後の記載を参照)。
【0034】 図1において、微小電極11〜18によって形成される高周波数電界ケージは
、焦点を有する光ビーム19と組み合わされて、焦点110aが微小電極の電界
中に位置し、即ち、電界ケージ領域111中にまたはそのケージに直接隣接した
領域112に位置するようになっており、一方、高周波数電界ケージの捕獲点1
10bの最小電界レベルは離れた位置にある(例えば座標(x1、y1、z1)
によって識別される位置114における、例えば幾つかの粒径までの一部分)。
【0035】 本発明によれば、まずレーザビームの焦点に粒子113を捕獲して、次いでそ
の焦点を指定位置(例えば114)に移動(シフト)することによりその粒子を
移動させることによって、粒子113に作用する光学的に誘導されたフィールド
力が測定される。公知のレーザビーム用の装置および/または反射装置を移動さ
せることによりマイクロシステムとレーザビーム19の光源の相対的位置関係を
機械的に変化させることによって、その焦点が移動(シフト)される。その電極
に印加される高周波数信号の振幅を増大させることによって、粒子113がレー
ザ焦点から引き離されて捕獲点110bまで移動させられる(各最小フィールド
・レベルにおける局所的平衡状態間の遷移的移動)まで、電界ケージの電気的分
極力が増大される。
【0036】 レーザ・パワーを増大させて電界ケージの捕獲領域から焦点に粒子を移動させ
ることによって、および/または捕獲点または焦点の位置を移動させることによ
って、局所的平衡状態間で粒子を交互に動かして、遷移的移動が生じる最小フィ
ールド・レベルの経路(パス)または距離を決定できる。粒子に作用する電気分
極力と、電極11〜18間の電界分布とは分かっているので、焦点領域における
測定可能なレーザ・パワーと、電気信号の振幅と、粒子に作用する光学的に誘導
された力との間に、正比例関係が存在する。その手順を繰り返して粒子113を
任意の空間的方向に移動させることによって、具体的な粒子に作用する光学的に
誘導された力を定量的に決定することができる。これは、光学的に誘導された反
力の電気的較正を表し、その較正は、設定が容易であり、fN〜数百pNまでの
範囲における力の測定を可能にする。
【0037】 従って、少なくとも1つの場合において、粒子113の電界または位置の特性
から、粒子を動かしたときの光学的に誘導された力が決定される。微小電極11
〜18間の直ぐに計算可能な電界と、粒子を動かしたときの焦点110aおよび
捕獲点110bの所与の位置とから、粒子113に作用する電気分極力が計算さ
れる。これらの位置は観察顕微鏡で測定することができる。その他の全ての場合
に、光学的に誘導された力は、前記の比例関係に基づいて相対的に測定すること
ができる。
【0038】 図2は、焦点に捕獲された粒子に作用する光学的に誘導された力を測定するた
めのシステムの拡大図を示している。マイクロ電界ケージは、基板27と29の
各対向面に位置する微小電極によって形成される。基板27、29は、調査され
る粒子がマイクロ電界ケージの電界に晒されるサスペンション(浮遊、懸架)ギ
ャップ(間隙)を形成するスペーサ(隔板)28によって分離されている。図2
における最も上の基板は、サスペンション領域において光学的ケージの焦点を調
整できるように充分薄い。
【0039】 開孔21を通して、溶液中に浮遊しているセルまたはその他の微粒子は、チャ
ンネル(経路、溝)22中に注入され、次いで、電界ケージ23に到達する。そ
の出力電極24a〜dは、高周波数領域の電圧(任意の信号波形(例えば、矩形
波、正弦波、三角波またはその他の信号波形)と、数mV〜数10Vの振幅とを
有するkHzまたはMHzの信号)が加えられる。まず電位を一方の側の微小電
極に印加することによって、挿入された微粒子に対する電界バリアがチャンネル
22に形成される。粒子がケージ23内に位置するとき、入力電極25a〜dも
スイッチ・オンされ、および/または流れ(流動、Stroemung)が停止される。 粒子が電界ケージ領域内で上述のレーザ・ビーム26とともに動かされ、光学的
に誘導された力が測定される。可能な2つのタイプの交番電界と2つの回転電界
と(2*AC(交番、交流)電界、または2*回転電界)を制御するための電気
的捕獲用の電極信号に対する典型的な位相シフト(移相)が表1にまとめられて
いる。
【0040】
【表1】
【0041】 AC(交番、交流)電界と比較すると、粒子を回転させる回転電界(表1の最
も下の行)において、粒子にトルクが加わり、それを用いて力が求められる。そ
のトルクは、表1の下から2番目の行の各値で補償される。
【0042】 この例において、半導体技術で知られている方法を用いてスペーサ28によっ
て頂部(端部)から液体を通さない(液体密の)形態で取付られた2枚のガラス
基板27、29上に平坦電極が形成されていて、その電極はチャンネル液体22
中に浸されるようになっている。レーザを強く集束させるために、ガラス基板の
1つ(この場合27)は非常に薄くなければならない。この例では、基板27は
、厚さ150〜200ミクロン(μm)であり、基板29は厚さ0.5〜1mm
のガラスまたはプラスチックからなる。
【0043】 レーザ出力が増大するにつれて、光学的に誘導された力も増大し、その結果、
前述のような最小フィールド・レベル間の遷移を生じさせるためにはそれに対応
して増大する電界強度すなわち信号振幅が必要になる。それが実験結果による図
3に示されている。その曲線は、レーザ出力すなわち光学的に誘導された力のレ
ベルとケージ電圧の振幅すなわち微小電極に印加される電位の振幅との間の関係
を示している。レーザ出力が増大するにつれて、焦点と捕獲点の間で粒子を移動
させるのに必要なケージ電圧の振幅が次第に大きくなる。光学的トラップの捕獲
パワーは、zまたはy方向(下側の曲線)よりも、z方向の方(上側の曲線)が
より弱い。
【0044】 図5に示されたz方向のレーザ・ピンセットの捕獲力は、図4における電界分
布から(図1における実際の電極次元(dimensions)と距離とを考慮して1回の数
値計算から得られる)、およびテスト粒子(この場合、直径8ミクロンのラテッ
クス・ビード(玉))の受動的電気特性から得られる。図示した曲線は10Vの
ケージ電極の信号振幅に関する。実験的には、最高30Vまでの振幅が印加され
た。電気的ケージの捕獲力の2乗(2次)に依存する場合は、これは、pN領域
およびそれより小さい領域における分解能で約150pNの最大検出可能な力に
対応する。それらの測定結果は、レーザ・ピンセットの理論によく対応する(A.
Ashkin,“Biophys. J.”Vol.61, 1992, p.569参照)。より微細な(良質の)設
計の電極によって、信号振幅をはるかにより大きくでき、従って、電気的に誘導
されたより大きい力が生じて、実質的により大きい力が検出できるようになる。
【0045】 本発明の大きな利点は、特に、後で調査または操作するときに同じ粒子を用い
て同等の条件を用いて後で使用される周囲(環境)媒体において、その方法を速
く簡単に実行できることである。さらに、この手順は、特定の粒子および表面形
状に限定されることがなく、任意の形状の粒子が使用できる。任意の形状の粘着
性の粒子グループ(群)(例えば、集合体、等)に加わる力が測定できる。
【0046】 粘着性の粒子グループに作用する力を測定し、粒子に力を加えて、粒子グルー
プを操作する例を、図6〜8を参照して以下説明する。
【0047】 図6は、図1に類似した微小電極61〜68を有する8極形状の微小電極配置
を示している。捕獲領域または捕獲点を形成する最小電界を有する電界ケージを
形成する互いに空間的に隔てられた2つのレベルで本発明による処理を行うため
に、微小電極61〜64および65〜68がマイクロシステムに設けられる。電
界ケージは、図6におけるキューブ(立方体)を用いて描かれた微小電極配置に
存在する。参照番号69は、微小電極配置内に焦点を有する光ビーム(好ましく
はレーザビーム)を示している。生物学的セル(細胞)611としての第1の粒
子は光ビーム69の焦点に位置する。図示した例における生物学的セル612と
しての第2の粒子は、電界ケージの捕獲点に位置する。粒子間の結合力は、以下
説明するように、上述のような焦点から捕獲領域への粒子の遷移的移動を観測す
ることによって光学的に誘導された力の測定と同様の形態で、決定される。
【0048】 最初の2つのセル611、612は、微小電極配置61〜81内に順に導入さ
れる。微小電極配置が流体マイクロシステムのチャンネル構造体に接続されてい
る図2を参照して説明した注入プロセスを用いて行われることが好ましい。第1
のセル611は微小電極配置内に注入(押し流)され、8極電界が完全に制御さ
れた後で電気的捕獲領域(トラップ領域)に保持される。次いで、第1のセル6
11が、レーザビーム69によって形成された光学的ケージによって捉えられ、
捕獲領域から離れた位置に配置される。次いで、第2のセル612は捕獲領域に
、例えば微小電極配置61〜68の中央に、注入されて配置(位置決め)される
。但し、その他の任意の技術を用いて、その顕微鏡的粒子を微小電極配置に注入
することができる。用途に応じて、2つの粒子は、同様のまたは相異なる生物学
的セル、または生物学的セル、セル成分、および/または特定の活性成分を有す
る合成粒子であってもよい。
【0049】 次いで、セル611,612は、互いに接触し、粘着性の結合が両セル間に形
成される。その粘着性の結合は、例えば次の技術の中の1つから生じる。まず、
レーザビーム69を遮断することによって第1のセル611を解放し、次いで、
それを電界効果の下で電界ケージの捕獲領域まで移動させることができ、その捕
獲領域において、第1のセルが第2のセル612に接触し、粘着性結合が形成さ
れる。第1のセル611が第2のセル612に接触しまたはそのセルに対して所
定の力で押圧されるように、捕獲領域を基準にして(捕獲領域に関連して)レー
ザビーム69の焦点を調整することもできる。互いに押圧される相互の力は、例
えば上述の技術によって決定されるような、捕獲領域における電界力と、レーザ
ビーム69の焦点における光学的力とから導出できる。測定された結合力を定量
的に比較するために、粘着性結合は所定期間(例えば、約0.1〜10秒)だけ
設定(形成)される。例えば最大1,000秒までのより長い時間も可能である
【0050】 適用例に応じて設定された接触期間の後、セル間の結合力(相互作用力、粘着
強度)が次のように決定される。電界特性を変化させ、セルを互いに引き離す電
気的捕獲領域および光学的ケージにおける電界強度を決定することによって、そ
の力は、上述した個々の粒子に作用する光学的に誘導される力の測定と同様に測
定される。例えば、所与の電位振幅において、第1のセル611上に集束される
レーザビーム69は、焦点が捕獲領域から離れるように繰り返し移動される。第
1のセル611が焦点とともに移動しない場合には、その焦点はリセットされ、
そのセルは段階的に増大する光パワーを受ける。光パワーによって誘導された光
学的力が分かっているときは、2つのセルを引き離すのに必要な力、従って相互
結合力は、焦点を動かすことによって第1のセル611を移動させるまたは伴出
する(Mitfuerung、entrain)のに必要な光パワーから計算できる。この力を測定す
る他の可能性は、電位振幅を段階的に変化させ、微小電極61〜68を適合的に
制御することによって捕獲領域の位置を移動させることことである。2つの技術
の組合せを用いて電界特性を変化させることができる。
【0051】 この手順の大きな利点は、その手順を所与の1対の粒子に対して繰り返すこと
ができ、任意の所望のセル接触時間が正確に設定できることである。
【0052】 図6を参照して説明した手順の好ましい適用例は(従来は許容できない程高価
であった)、正確な期間に対して、より類似したまたは相異なる2つ以上の生物
学的セルを接触させる例である。従って、そのプロセスは薬理学的および医学的
な診断テストに有用である。この文脈(関係)におけるプロセスの例は、第1の
セル611に第2のセル612を一時的に接触させることによって第2のセル6
12を刺激して、第2のセル612の結合(Bindung)の振る舞いを変化させる例 である。次いで、第3のセル(図示せず)を結合(カップリング)させることに
よって、その変化させた結合の振る舞いをテストすることができる。別の例は、
第1のタイプのセルを微小電極配置に注入(導入)することによって、ペプチド
またはその他の分子ライブラリをスクリーニングする(screen)ことである。次
いで、第1のセルの表面レセプタが、マイクロシステムにおける懸濁液を通して
分子ライブラリからテスト物質または活性物質と接触させる。次いで、第2のセ
ル(またはよく結合する表面分子を有する合成粒子)を第1のセルまでもって来
る。結合力の上述の測定は次の結果の中の1つを生じさせる。第1のセルの結合
位置(サイト)が活性物質で既に飽和している場合は、テスト・セルに結合は生
じない(または弱い結合だけが生じる)。それ以外の場合はテスト・セルに強い
結合が形成される。このようにして、生物学的セルが、特定の活性物質の反応に
関して評価されソート(分類)される。
【0053】 生物学的セルを刺激する別の例を図7を参照して以下説明する。図7は、図1
および6のように、微小電極71〜78を有する微小電極配置と、微小電極配置
に集束される光ビーム79とを示している。
【0054】 上述の注入または流れ(流動)の原理のように、第1のセル711は、微小電
極配置71〜78の電気的捕獲領域に捕獲されて配置(位置決め)される。第2
のセル712または活性成分を有する合成粒子は、光ビームで捕獲されて、第1
のセル711を通って設定されたパス(経路)713に沿って動かされ、または
所定時間だけ第1のセルに接触する。セルまたは粒子が結合または付着しないと
きでも、表面が互いに接触したときに化学的信号が送信でき、その結果、1つま
たは両方のセルにおいて連続的に分析可能な変化が生じ得る。個々のセルの代わ
りにセル・グループまたは集合体を加えて分離して、設定された期間だけ所定の
力の効果の下で互いに刺激し合うことができる。
【0055】 生物学的セルまたはセル・グループを刺激するこの手順は、医学またはバイオ
テクノロジーにおける多数の適用例を有する。従来多大な努力を払ってのみ可能
であった周囲(環境)の溶液からの例えば薬剤の適用によるような刺激を、所定
のおよび再現可能な条件の下で特定のセルに対して与えることができるようにな
った。生きている生物(Organismen)において、そのような刺激(または阻止、抑
制)は、通常、互いに接近したまたは互いに接触したセル間の相互作用から生じ
る。従って、その生物において生じるその状態は、本発明によるプロセスで有利
な形態でシミュレート(模倣)できる。
【0056】 図7に示された手順は、所定の電界特性を設定することによって光学的に誘導
された力を上述のように測定してまたは測定することなく有利な形態で行われる
。セルまたはセル・グループに設定された力を加えるための図8を参照して説明
したプロセスと同じプロセスが行われる。
【0057】 図8は、微小電極81〜88を有する微小電極配置と、その微小電極配置にお
ける光ビーム89とが示されている。
【0058】 上述の注入または流れの技術によれば、多数の生物学的セルを微小電極配置の
内部に注入することができる。光ビーム89の光学的ケージを用いて、セルを適
正に捕獲領域に移動させて、そこに配置され、場合によっては現存するセルとの
関係で配置される。例えば、4つのセル811〜814が図8の電気的捕獲領域
に位置し、それに対して第5のセル815(矢印に対応する)が設定された位置
に加えられる。第5のセル815は、形成されたセル・グループ811〜814
に対して、設定された期間だけ設定された力で押圧されて、その所定の相対的位
置における結合力の形成を可能にする。
【0059】 所定の形状を有する任意のセル集合体をこのようにして組み立てることができ
る。また、この手順は負に分極(polarisieren)した合成微粒子を用いて実行でき
、その微粒子は電気的捕獲領域における微小電極によって引き離す(追い出す)
ことができる(負の誘電体泳動)。
【0060】 本発明による装置は、流体マイクロシステム91、マイクロシステム91にお
ける微小電極配置において光学的ケージを形成するための発光装置92の配置で
構成される。そのマイクロシステム91および発光装置92は、図9に概略的に
描かれているように、調整装置93、モニタ装置および/またはセンサ94(例
えば顕微鏡)を用いて互いに相対的に調整可能である。マイクロシステムには、
公知の流体および電位制御手段95が設けられている。発光装置92は、例えば
従来公知の1対のレーザ・ピンセットであり、光源としてのダイオード・レーザ
または半導体レーザを含み、集束用の顕微鏡配置(装置)を備えていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の第1の実施形態による電界ケージ電極と光学的ケージの配置
の概略的表現である。
【図2】 図2は、電界ケージ電極と光学的ケージの配置の別の概略的表現である。
【図3】 図3は、実験結果を示す曲線である。
【図4】 図4は、8極電界ケージの電界分布の例である。
【図5】 図5は、図4に示したz方向の電界ケージの捕獲力を例示する曲線である。
【図6】 図6は、本発明の第2の実施形態による光学的ケージおよび捕獲領域の配置図
である。
【図7】 図7は、本発明の第3の実施形態による、微小電極におけるセルの配置図であ
る。
【図8】 図8は、本発明の第4の実施形態による、微小電極配置におけるセルの配置図
である。
【図9】 図9は、本発明による装置を表す概略図である。
【符号の説明】
11〜18 微小電極 19 光ビーム 110a 焦点 110b 捕獲点 111 電界ケージ 112 ケージに隣接した領域 113 粒子
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月24日(2000.8.24)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トルシユテン ミユラー ドイツ連邦共和国 デー−12439 ベルリ ン ハートリーゲルシユトラーセ 100 (72)発明者 ヘルミーヌ ヒツラー ドイツ連邦共和国 デー−12681 ベルリ ン ライラーシユトラーセ 6 (72)発明者 カール−オツトー グロイリツヒ ドイツ連邦共和国 デー−69117 ハイデ ルベルク プレツク 27 (72)発明者 シヤムチ モナイエームバシユル ドイツ連邦共和国 デー−69121 ハイデ ルベルク フリツツ−フレイ−シユトラー セ 2

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的ケージの焦点において少なくとも1個の粒子に光学的
    に誘導された力を測定しまたは力を及ぼすための方法であって、 a)電気的捕獲領域を形成する電界勾配をもつ3次元電界によって微小電極配置
    に内に、上記捕獲領域から離れた位置に焦点を配置するステップと、 b)上記電界の振幅,上記光学的ケージを形成する光ビームの光パワー、および
    /または上記捕獲領域の上記焦点からの距離を変化させて、上記焦点から捕獲領
    域へまたは上記捕獲領域から焦点へ粒子が移動したときの上記変化した電界特性
    を検出し、または上記粒子を上記捕獲領域に少なくとも一時的に移動させるステ
    ップと、 を含む、方法。
  2. 【請求項2】 光学的に誘導された力を測定するために粒子は焦点または捕
    獲領域に配置され、上記光学的に誘導された力は、電界の振幅および粒子が上記
    焦点から上記捕獲領域へまたは上記捕獲領域から焦点へ移動するときの距離から
    測定される、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 上記光学的に誘導された力は、上記捕獲領域に対する上記焦
    点位置の相対的配置に対応する空間における関連するすべての方向に対してくり
    返し測定される、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 光学的ケージは、この光学的ケージを発生させる光パワーと
    この光学的ケージ内の粒子上に誘導される力との間の関係を測定することによっ
    て較正される請求項2または3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記焦点と捕獲領域との間の距離は上記粒子の直径の少なく
    とも10分の1である、請求項2乃至4のいずれか1つに記載の方法。
  6. 【請求項6】 上記捕獲領域は光学的ケージのビームフィールドにおける捕
    獲点であり、それによって電極の信号の振幅あるいは光パワーが低下または上昇
    したときに、粒子が上記捕獲点と焦点との間で前後に移動し、また上記振幅に関
    連する値は光学的に誘導された力を測定するために使用される、請求項1乃至5
    のいずれか1つに記載の方法。
  7. 【請求項7】 顕微鏡学的粒子相互間の結合力を決定するために少なくとも
    1個の第1の粒子が焦点に、少なくとも1個の第2の粒子が捕獲領域に配置され
    ており、それによって上記第1の粒子と第2の粒子は予め設定された接触期間中
    互いに接触しており、次いで電界の振幅、光パワーおよび/または上記捕獲領域
    の上記焦点からの距離は、上記第1の粒子が上記焦点と共に上記捕獲領域および
    上記第2の粒子から移動することができるまで変化させられ、それによって粒子
    相互間の結合力は上記粒子が移動するときの上記電界の振幅と光パワーとから決
    定される、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 微小電極配置の電極には180度位相シフトされた信号が交
    互に、および/または予め設定された位相分割をもった回転発生信号が交互に供
    給される、請求項1乃至7のいずれか1つに記載の方法。
  9. 【請求項9】 上記捕獲領域は少なくとも1つの電界のバリアによって光学
    的ケージから分離されている、請求項1乃至8のいずれか1つによる方法。
  10. 【請求項10】 捕獲領域に既に存在する可能性がある粒子に関して上記捕
    獲領域における光学的ケージで設定された位置に配置された光学的領域中に大量
    の粒子が連続的に注入される、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 光学的ケージの光ビームが調整され、および/または上記
    光学的ケージの捕獲の特性、対称性または較正特性が決定される、請求項1乃至
    6のいずれか1つに記載の方法。
  12. 【請求項12】 粒子は、測定された光学的に誘導された力に基づいて特徴
    付けられる、請求項1乃至6のいずれか1つに記載の方法。
  13. 【請求項13】 粒子の動きは光学的および/または電気的に検出される、
    請求項1乃至12のいずれか1つに記載の方法。
  14. 【請求項14】 粒子は200ミクロン以下のサイズをもった合成粒子また は天然粒子である、請求項1乃至13のいずれか1つに記載の方法。
  15. 【請求項15】 粒子は生物学的セルまたはその構成要素である、請求項1
    乃至14のいずれか1つに記載の方法。
  16. 【請求項16】 捕獲領域から焦点へのあるいは焦点から捕獲領域への粒子
    の過渡的な動きは、光学的ケージを調整するために使用される、請求項1乃至1
    5のいずれか1つに記載の方法。
  17. 【請求項17】 光学的ケージの焦点において少なくとも1個の粒子に光学
    的に誘導された力を測定および/または力を及ぼす装置であって、 電気的捕獲領域を具えた3次元電界を形成するために構成された微小電極配置
    を具えた流体マイクロシステムと、 上記マイクロシステムの微小電極配置中に光学的ケージを形成するために構成
    された照射装置と、 上記微小電極配置中の粒子の動きを測定するためのモニタおよび/または検出
    装置と、 からなる、装置。
  18. 【請求項18】 微小電極配置は、少なくとも一方が透明である間隔を置い
    て配置された2枚の基板のグループの形式である平坦電極からなる、請求項17
    に記載の装置。
  19. 【請求項19】 透明な基板の厚みは500ミクロン以下である、請求項1
    8に記載の装置。
  20. 【請求項20】 電極は基板の対向面上に取り付けられており、基板はサス
    ペンション領域を形成するスペーサによって互いに隔てられており、上記サスペ
    ンション領域には光学的ケージの焦点が上記2枚の基板の一方を通して照射装置
    によって結合される、請求項18に記載の装置。
  21. 【請求項21】 サスペンション領域は管状構造の一部であり、その管状構
    造を通して粒子が溶液の流れによって微小電極配置のフィールド内に導入される
    、請求項20に記載の装置。
  22. 【請求項22】 微小電極配置は、x、yおよび/またはz方向に対称な電
    界分布をもった多極電界を発生するように構成された多数の電極を含む、請求項
    17乃至21のいずれか1つの装置。
  23. 【請求項23】 電極は、絶縁性の誘電体被膜で覆われているか、あるいは
    懸濁液に対して本質的に不活性の金属からなる、請求項17乃至22のいずれか
    1つに記載の装置。
  24. 【請求項24】 電極は、白金、チタン、タンタル、または金からなる、請
    求項23に記載の装置。
  25. 【請求項25】 電極は、半導体技術からの方法を使用して、またはハイブ
    リッド技術を使用して構成された3次元形状に構成されている、請求項17乃至
    24のいずれか1つに記載の装置。
  26. 【請求項26】 レーザ・ピンセットを較正する、請求項1乃至16のいず
    れか1つに記載の方法、または請求項17乃至25のいずれか1つに記載の装置
  27. 【請求項27】 生物学的セルを選択的に刺激する、請求項1乃至16のい
    ずれか1つに記載の方法、または請求項17乃至26のいずれか1つに記載の装
    置。
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