JP2002372487A - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ

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JP2002372487A
JP2002372487A JP2001178918A JP2001178918A JP2002372487A JP 2002372487 A JP2002372487 A JP 2002372487A JP 2001178918 A JP2001178918 A JP 2001178918A JP 2001178918 A JP2001178918 A JP 2001178918A JP 2002372487 A JP2002372487 A JP 2002372487A
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gas
gas sensor
piezoelectric vibrator
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hydrogen
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Koji Kondo
考司 近藤
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Araco Co Ltd
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Araco Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電振動体を使用したガスセンサにおいて、
測定精度を高め、また製造コストを低下させる。 【解決手段】 両面に電極11を設けた板状の圧電振動
体10の外側を内部にガスを保持するガス保持層15に
より覆い、ガス保持層の外側をガスを透過させるガス透
過膜16によりさらに覆うことによりガスセンサを形成
し、圧電振動体の共振周波数の変化を検出することによ
り、それが置かれた雰囲気中のガスの濃度を検出する。
ガス透過膜は水素を選択的に透過させる水素透過膜とす
るのがよい。また、ガス保持層は絶縁材料よりなるもの
とするのがよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電振動体を使用
したガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のガスセンサとしては、特開平2
−110341号公報に開示された水素ガスセンサがあ
る。これは、水晶振動子の表面に水素ガスを吸蔵するパ
ラジウムのスパッタリング膜を形成してなるものであ
る。この水素ガスセンサが置かれた雰囲気中の水素ガス
は、その濃度に応じて水晶振動子表面のパラジウム膜に
吸着され、この吸着によるパラジウム膜の重量変化に応
じて水晶振動子の共振周波数が変化する。この水素ガス
センサは、この共振周波数の変化を測定することにより
雰囲気中の水素ガス濃度を測定するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな水晶振動子の表面に形成できるパラジウム等の被膜
には重量の限界(例えば、面積が0.196cm の水
晶振動子10の場合、1mg程度まで)があり、それを越
えると「周波数−振幅」共振特性曲線が平坦に近づいて
共振周波数の読取りが難しくなるので水素ガス濃度の検
出が困難になる。パラジウムは比重が12.02と大き
いので重量が制限されることにより容積を大きくするこ
とができず、これにより水素ガスの吸着量も少なく、従
って共振周波数の変化も少ないので、上述した従来技術
による水素ガスセンサは濃度の測定精度が低いという問
題があった。また水素ガスを吸蔵するパラジウム等の金
属は高価であるので、製造されるガスセンサの価格が上
昇するという問題もあった。本発明はこのような問題を
解決することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このために、本発明によ
るガスセンサは、両面に電極を設けた板状の圧電振動体
の外側を内部にガスを保持するガス保持層により覆い、
ガス保持層の外側をガスを透過させるガス透過膜により
さらに覆ってなり、圧電振動体の共振周波数の変化を検
出することにより、圧電振動体が置かれた雰囲気中のガ
スの濃度を検出することを特徴とするものである。
【0005】本発明によるガスセンサのガス透過膜は水
素を選択的に透過させる水素透過膜とすることが好まし
い。
【0006】また本発明によるガスセンサのガス保持層
は絶縁材料よりなるものとすることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明によるガスセンサの
第1の実施の形態を示すものである。先ずATカットし
た薄い板状の水晶振動子(圧電振動体)10(面積は
0.196cm)の両面に電極11を固着したものを、
ポリビニルアルコール水溶液に1秒間浸漬させてから引
き上げて、水晶振動子10および両電極11全体の外側
を覆うポリビニルアルコール樹脂よりなるガス保持層1
5(厚さ約5μm )を形成する。次いで真空蒸着法によ
り、ガス保持層15の外側を覆うパラジウムなどの水素
貯蔵合金よりなるガス透過膜16(厚さ10nm)を形成
する。そして各電極11に対する導線接続部となるガス
透過膜16およびガス保持層15の小部分を除去して各
電極11に導線を接続し、必要により樹脂により埋めて
絶縁する。これにより第1の実施の形態によるガスセン
サは完成する。
【0008】このようにして得られたガスセンサを水素
ガスを含む雰囲気中に置けば、雰囲気中の水素分子はガ
スセンサ表面の水素貯蔵合金よりなるガス透過膜16上
で水素原子に解離され、原子状態でガス透過膜16内を
透過して、ガス保持層15内に取り込まれる。ガス保持
層15内に取り込まれる水素原子の量は雰囲気中の水素
ガスの濃度に応じた値となり、ガス保持層15の重量は
この水素原子の取り込み量に応じて変化する。一方、水
晶振動子10の共振周波数は、式 ΔF=K・Δm ただし ΔF:共振周波数の変化 K :定数 Δm:表面の被膜の重量変化 に示すように、水晶振動子10の表面の被膜の重量変化
に応じて変化する。従って、水晶振動子10の共振周波
数は、雰囲気中の水素ガスの濃度に応じて変化する。
【0009】上述のようにして得られたガスセンサを、
常温常圧下で、水素ガス0%の雰囲気中と、水素ガス1
00%の雰囲気中において共振周波数測定装置により水
晶振動子10の共振周波数を測定したところ、水素ガス
0%の雰囲気中では532521Hzであったのに対し、
水素ガス100%の雰囲気中では523561Hzとな
り、−8960Hzという大きな共振周波数の変化が得ら
れた。これに対し前述した従来技術によるガスセンサの
一例では、水晶振動子10の共振周は波数水素ガス0%
の雰囲気中では462971Hzであったのに対し、水素
ガス100%の雰囲気中では459941Hzであり、共
振周波数の変化は−3030Hzであった。
【0010】この第1の実施の形態によれば、ガス透過
膜16に使用するパラジウムは比重が12.02と大き
いのに対し、ガス保持層15に使用するポリビニルアル
コールは比重が1.31と小さく、パラジウムのガス透
過膜16は薄い方がその機能上好ましいので、水晶振動
子10の表面に形成できる被膜の重量の限度内において
ガス保持層15を厚くしてその容積を大きくすることが
できる。これによりガス保持層15内に取り込むことが
できるガスの量も増大し、上述のように大きい共振周波
数の変化が得られるのでガス濃度の測定精度を高めるこ
とができる。また高価なパラジウムよりなるガス透過膜
16を薄くしてその使用量を減らすことができるので、
ガスセンサの製造コストを低下させることができる。
【0011】この実施の形態では、ガス透過膜16を、
水素を選択的に透過させるパラジウムよりなる水素透過
膜としたので、一般的に用途の広い水素ガスセンサを得
ることができる。
【0012】またこの実施の形態では、水晶振動子10
の両面の各電極11は、絶縁材料であるポリビニルアル
コール樹脂よりなるガス保持層15により被覆されてい
るので、パラジウムよりなるガス透過膜16はガス保持
層15の外側全体を被覆しても両電極11を短絡させる
おそれはない。従ってガス透過膜16により被覆する際
にマスキング処理工程が不要となるので、ガスセンサの
製造コストを低下させることができる。ガス保持層15
として使用可能な有機絶縁材料としては、ポリビニルア
ルコール樹脂の他にフェノール樹脂がある。
【0013】ガス保持層15としては、上述した有機絶
縁材料の他に、無機物あるいは導電性材料も使用可能で
ある。このような材料としては炭素材料がある。図2に
示す第2の実施の形態は、このような炭素材料よりなる
ガス保持層15を用いたガスセンサの例を示している。
この場合は、ATカットした薄い板状の水晶振動子10
両面の電極11付近を除きマスキング処理して、炭素材
料(例えば黒鉛板)をターゲットとするスパッタリング
法により各電極11部分だけを覆う炭素材料よりなるガ
ス保持層15を形成する。次いでそのままのマスキング
状態で、あるいは改めてガス保持層15付近く除きマス
キング処理を行って、第1の実施の形態と同様にして、
真空蒸着法により各ガス保持層15部分だけを覆うパラ
ジウムよりなるガス透過膜16を形成する。そして第1
の実施の形態と同様にして各電極11に導線を接続すれ
ば、第2の実施の形態によるガスセンサは完成する。こ
の第2の実施の形態のガス保持層15は導電性の炭素材
料であるが、各電極11を覆うガス保持層15およびガ
ス透過膜16は別々に形成されているので、各電極11
が短絡されることはない。
【0014】本発明に使用する圧電振動体10は、上述
した各実施の形態で使用した水晶振動子に限らず、チタ
ン酸バリウム、ジルコン酸鉛、チタン酸鉛などの圧電材
料を焼結して薄い板状の多結晶セラミックとしたものな
ども使用できる。またガス透過膜16に使用できる材料
も、パラジウムのほかに、パラジウムと銀(または金、
スカンジウム、イットリウム、セリウム、サマリウム、
ガドリニウムなど)との合金および白金などがある。
【0015】圧電振動体10上にガス保持層15を形成
する方法としては、上述した実施の形態で述べた浸漬法
などの液相法の他、真空蒸着法、スパッタリング法など
のPVD法、さらにCVD法なども使用可能である。ガ
ス保持層15上にガス透過膜16を形成する方法も、同
様である。
【0016】
【発明の効果】本発明のガスセンサは、圧電振動体の外
側をガス保持層により覆い、さらにその外側をガス透過
膜により覆ったので、ガスセンサが置かれた雰囲気中の
ガスは、その濃度に応じてガス透過膜を通ってガス保持
層内に取り込まれる。この取り込みによるガス保持層の
重量変化に応じて圧電振動体の共振周波数が変化し、こ
の変化を検出することにより、圧電振動体が置かれた雰
囲気中のガスの濃度は検出される。ガス透過膜として使
用可能なパラジウム、その合金および白金などは比重が
大きいが、ガス保持層は合成樹脂や炭素材料など比重が
小さいものが使用できるので、圧電振動体の表面に形成
できる被膜に重量の限界があっても、ガス透過膜を薄く
することによりガス保持層を厚くしてその容積を大きく
することができる。従ってガス保持層内に取り込むこと
ができるガスの量も増大し、共振周波数の変化も大きく
なるので、ガス濃度の測定精度を高めることができる。
またパラジウム、その合金および白金などの高価な素材
よりなるガス透過膜を薄くしてその使用量を減らすこと
ができるので、ガスセンサの製造コストを低下させるこ
とができる。
【0017】ガス透過膜を水素透過膜とした発明によれ
ば、一般的に用途の広い水素ガスセンサを得ることがで
きる。
【0018】またガス保持層を絶縁材料よりなるものと
した発明によれば、圧電振動体両面の電極はこの絶縁材
料により被覆され、その外側のガス透過膜による両電極
の短絡を防ぐためのマスキング処理工程が不要となるの
で、ガスセンサの製造コストを低下させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるガスセンサの第1の実施形態の
構造を示す断面図である。
【図2】 本発明によるガスセンサの第2の実施形態の
構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10…圧電振動体(水晶振動子)、11…電極、15…
ガス保持層、16…ガス透過膜。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面に電極を設けた板状の圧電振動体の
    外側を内部にガスを保持するガス保持層により覆い、前
    記ガス保持層の外側を前記ガスを透過させるガス透過膜
    によりさらに覆ってなり、前記圧電振動体の共振周波数
    の変化を検出することにより、前記圧電振動体が置かれ
    た雰囲気中の前記ガスの濃度を検出することを特徴とす
    るガスセンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のガスセンサにおいて、
    前記ガス透過膜は水素を選択的に透過させる水素透過膜
    であることを特徴とするガスセンサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のガスセ
    ンサにおいて、前記ガス保持層は絶縁材料よりなること
    を特徴とするガスセンサ。
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