JP2002369845A - 床ずれ腰痛防止寝具 - Google Patents

床ずれ腰痛防止寝具

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JP2002369845A JP2001182488A JP2001182488A JP2002369845A JP 2002369845 A JP2002369845 A JP 2002369845A JP 2001182488 A JP2001182488 A JP 2001182488A JP 2001182488 A JP2001182488 A JP 2001182488A JP 2002369845 A JP2002369845 A JP 2002369845A
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Kazuko Kobayashi
和子 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床ずれ及び腰痛を防止又は解消でき、取り扱
いが容易で、安価な床ずれ腰痛防止寝具を提供する。 【解決手段】 仰臥時に尾てい骨を中心として周辺の仙
骨部の当たる領域に穴2を設けた床ずれ緩衝部1を有
し、床ずれ緩衝部1は寝具3からの着脱が可能であり、
その中心が寝具3の中心より長手方向にずらして形成さ
れ、穴2はその中心が床ずれ緩衝部1の中心より長手方
向にずらして形成された床ずれ腰痛防止寝具である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床ずれ及び腰痛を
防止又は解消できる床ずれ腰痛防止寝具に係り、特に取
り扱いが容易で、安価な床ずれ腰痛防止寝具に関する。
【0002】
【従来の技術】寝たきりの患者や老人の介護において、
床ずれは最も注意を払わなければならない問題の一つで
ある。床ずれは一定の姿勢を取り続けるために体重が一
部にかかり、さらに時間が経過すると圧迫による循環障
害が起こり、細胞が阻血性壊死することで発生する。寝
たきりの患者や老人は自ら寝返りを打てないため、従来
は介護者が約2〜3時間ごとに患者の体位交換を行うこ
とで接触面を変え、床ずれを回避してきたが、夜間を通
しての介護になるなど、介護者の負担が大きいことが問
題となっていた。今後の高齢化社会への移行に伴い寝た
きり老人の増加が懸念され、このような介護上の視点か
らも床ずれは社会的な問題になりつつあるといえる。
【0003】床ずれを防止又は解消する用具や寝具とし
ては、患部の周囲に添えることで患部の循環障害を防ぐ
円座や、体圧を分散して体重が一点にかかることを防ぐ
ウォーターマットやエアーマットが一般に用いられてい
る。また床ずれを防止又は解消する寝具としては、平成
5年4月6日公開の特開平5−84121号公報「床ず
れ防止マット」(出願人、発明者:岡部義房)、平成1
1年1月12日公開の特開平11−4856号「床ずれ
防止介護用マットレス」(出願人、発明者:高橋原水)
等、従来より多々提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の床ずれ防止用具や寝具では、取り扱いが困難であ
る、又は費用がかかるという問題点があった。従来より
用いられていた円座では、かえって患部の周囲を圧迫
し、新たに床ずれを発生する恐れがあるため、不適切で
ある。また患部によっては無理のある体位を強制するこ
とにもなり、患者に余計な負担を強いるという問題点が
ある。
【0005】また、ウォーターマットやエアーマットで
は、患者の体型、体重等の条件を考慮して体圧の調整を
行う必要があり、使用が困難である。また、他の用具な
どと比較しても費用が割高となる問題点があった。従来
提案されている床ずれ防止用具についても、床ずれの発
生を防止するための機構や装置を新たにマット又はベッ
ドに設けたものがほとんどであり、提案を実現するのに
費用がかかることが明らかである。またエアーマットを
用いても床ずれを防ぐことはできないとの介護現場から
の経験的な指摘も挙げられている。
【0006】一方、寝具を提供するにあたっては、腰痛
も無視できない問題である。人間の背骨は後方に曲がっ
ている生理的彎曲と呼ばれる構造となっているが、とり
わけ腰椎部は彎曲の度合いが大きい部位である。通常の
寝具では、仰臥位時にこの生理的彎曲を保つことができ
ない、すなわち背骨に対して不自然な構成を強制するこ
とになるため、長時間の睡眠の後に起床すると腰痛を感
じることがある。慢性の腰痛を持つ人にとってはさらに
腰痛を悪化させる要因にもなる。例えば寝たきりの患者
の介護者は、介護の性格上腰に負担のかかる作業が多い
ため腰痛になりやすく、このような介護者の腰痛の負担
を和らげるための寝具を提供することも本発明の目的と
したいところである。
【0007】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、床ずれ及び腰痛を防止でき、かつ取り扱いが容易
で、安価な床ずれ腰痛防止寝具を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための本発明は、マット又は布団の形状の床ずれ
腰痛防止寝具において、床ずれ腰痛防止寝具から着脱可
能な形状であり、仰臥位時に尾てい骨を中心として周辺
の仙骨部の当たる領域又は側臥位時に腸骨部を中心とし
た周辺の領域に穴を設けた床ずれ緩衝部を有し、床ずれ
緩衝部は、その中心が前記床ずれ腰痛防止寝具の中心よ
り長手方向にずらして形成され、前記穴はその中心が床
ずれ緩衝部の中心より長手方向にずらして形成されるこ
とを特徴とするものであり、仙骨部又は腸骨部周辺の床
ずれや腰痛を防止し、かつ取り扱いを容易にでき、安価
に提供することができる。
【0009】また、本発明は、上記床ずれ腰痛防止寝具
において、仰臥位時に背中の当たる領域を低反発部材に
置き換えたことを特徴とするものであり、腰部への加重
を軽減でき、腰痛を防止又は解消することができる。
【0010】また、本発明は、上記床ずれ腰痛防止寝具
において、仰臥位時に腰椎部の当たる領域に穴を設けた
ことを特徴とするものであり、腰椎部周辺の床ずれを防
止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明する。本発明の実施の形態に係る床
ずれ腰痛防止寝具は、仰臥位時に尾てい骨を中心として
周辺の仙骨部の当たる領域、又は側臥位時に腸骨を中心
とした周辺の領域に穴を設け、着脱可能である床ずれ緩
衝部を有し、床ずれ緩衝部は、中心が床ずれ腰痛防止寝
具の中心より長手方向にずらして形成され、穴は中心が
床ずれ緩衝部の中心より長手方向にずらして形成される
ものであり、これにより仙骨部又は腸骨部周辺の床ずれ
を防止又は解消でき、かつ腰痛を防止又は解消すること
ができる。
【0012】また、仰臥位時に背中の当たる領域を低反
発部材としたことを特徴とするものであり、腰部への加
重を軽減でき、腰痛を防止又は解消することができる。
【0013】また、仰臥位時に腰椎部の当たる領域に床
ずれ腰痛防止寝具又は床ずれ緩衝部に穴を設けたもので
あり、これにより腰椎部周辺の床ずれを防止することが
できる。
【0014】ここで床ずれの発生部位について説明す
る。床ずれの頻発する部位は、仰臥位では仙骨部、踵
部、肩甲部に、側臥位時では腸骨部であることが臨床上
分かっている。このうち尾てい骨近くにある仙骨部には
体重の半分近くが加わるため、最も床ずれが発生しやす
く、全体の6割近くを占めている。このように、床ずれ
は骨突起部の周辺に集中して発生しており、この部位の
圧力の集中を避けるようにすることで事実上床ずれを防
止又は解消できるといえる。本発明の床ずれ腰痛防止寝
具は、仙骨部又は腸骨部周辺の床ずれを防止することを
目的としたものである。
【0015】本発明の第1の実施の形態の床ずれ腰痛防
止寝具の構成について、図1から図3を用いて説明す
る。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る床ずれ腰
痛防止寝具の構成図である。また図2は床ずれ緩衝部の
斜面図、図3は床ずれ緩衝部の断面図である。寝具3
は、マット又は布団の形状であり、中心付近に床ずれ緩
衝部1を設けた構成となっている。床ずれ緩衝部1は、
寝具3から着脱可能である。厳密には床ずれ緩衝部1の
中心は、寝具3の長手方向の中心線(図1の点線)上よ
りもずれた位置にある。
【0016】床ずれ緩衝部1は、長方形の平面状であ
り、中心付近に穴2を有した構成となっている。厳密に
は穴2は、床ずれ緩衝部1を寝具3に装着した際に、尾
てい骨を中心として仙骨部を含んだ領域となるよう、穴
2の中心は、床ずれ緩衝部1の中心とずれた位置にあ
る。図2において、穴2は直径d=8〜16cmのほぼ
円形の形状であり、この形状で尾てい骨を中心として仙
骨部の当たる領域をカバーすることができる。すなわち
仙骨部には直接マット面又は布団面が当たらないため、
仰臥位時の体重による圧迫を回避し、仙骨部における循
環障害を解消でき、仙骨部の床ずれを防止することがで
きる。
【0017】本発明の床ずれ腰痛防止寝具において、穴
2は、患者の体型、患部の位置・状態等によって直径又
は形状を変更してもよい。例えば側臥位時の腸骨部に当
たる領域にまで穴2を横又は縦に広げたり形状を変えた
り、新たに穴を設けるようにしてもよい。また、仰臥位
時に体重がかかることによって床ずれ緩衝部1がつぶれ
てしまい、仙骨部が底面に達しないよう、厚さhは十分
な厚みを持たせることが必要である。また長さW1や幅
W2は、穴2の直径よりも十分大きい寸法であれば、寝
具3に合わせて寸法を決めてもよい。さらに床ずれ緩衝
部1の形状は長方形のみでなく他の多角形であってもよ
い。
【0018】床ずれ緩衝部1の構造であるが、図3に示
す通り、床ずれ緩衝部1は三層構造となっており、外層
4及び6は吸湿性で弾力性のある部材、中心層5は所望
の弾力性と固形性を有する部材からなっている。また床
ずれ緩衝部1の表面は吸湿性の布で被われており、全体
が丸洗い可能である。このような構造とすることで、通
気性を高めることができ、夏季等における汗や蒸れ、皮
膚炎などを防ぐことができる。また床ずれ緩衝部1が汗
などで汚れてしまった場合には、寝具3全体を洗浄する
ことなく床ずれ緩衝部1を取り外して部分的に洗浄する
ことができる。
【0019】それぞれの層に用いる部材としては、外層
は合成繊維ふとん綿(例えば吸汗ポリエステルの巻き
綿)が、中心層はプラスチック発泡材(例えばウレタン
類)が好適であるが、体重を分散でき、かつ体重がかか
ることによって仙骨部が底面に達しない程度の弾力性を
もつ他の部材を用いてもよい。構造の一例として、布団
綿をマット又は布団のシーツ裏面に貼り付けておき、マ
ット又は布団の中身は体圧の緩衝のため、凹凸のある形
状の発泡剤にすることが考えられる。この場合、布団綿
が外層、凹凸のある形状の発泡剤が中心層に該当する。
また寝具3についても、床ずれ緩衝部1と同一の構造及
び部材を用いている。
【0020】図4は、本発明の第1の実施の形態に係る
床ずれ腰痛防止寝具の他の実施例を示した図である。図
4では、床ずれ緩衝部1を図1とは上下方向が逆になる
よう寝具3に装着しており、寝具3に対して穴2の位置
が異なっている。既述した通り、床ずれ緩衝部1の中心
は、寝具3の長手方向の中心線上よりもずれた位置にあ
り、かつ穴2の中心は、床ずれ緩衝部1の中心とずれた
位置にあるので、床ずれ緩衝部1の上下方向を逆にする
ことにより寝具3における穴2の位置を変えて装着する
ことができる。また図2において床ずれ緩衝部1の長さ
W1と幅W2を同一にすれば、床ずれ緩衝部1の向きを
左右方向にも変えることができるため、全部で4通りの
装着方法を選択できる。
【0021】上述した構成により、患者の体型、寝具3
の向きの変更に対応して床ずれを防止又は解消すること
ができる。すなわち患者の身長や座高によっては穴2の
位置を変えた方が好都合の場合があり、あるいは頭の向
きを反対にして寝具3を使うような場合もある。本発明
の床ずれ腰痛防止寝具はこのような状態で使用する場合
でも仙骨部又は腸骨部周辺の床ずれを防止することがで
きる。
【0022】また、本発明の床ずれ腰痛防止寝具では、
床ずれ緩衝部1を弾力性のある部材を用いた三層構造と
したことにより、仙骨部周辺にかかる体重を広範囲に分
散することができるため、腰部を生理的彎曲に近い状態
に保持することができ、腰痛を防止又は解消できる。
【0023】本発明の発明者の母は、寝たきりの生活を
営んでおり、仙骨部の床ずれが治らない状態が続いてい
たが、本発明の床ずれ腰痛防止寝具を用いてみたとこ
ろ、床ずれは解消し、以後再発せずに現在に至ってい
る。また発明者自身も長年の介護のため持病の腰痛に苦
しんでおり、長時間仰向けで寝ることができなかった。
そこで本発明の床ずれ腰痛防止寝具を用いてみたとこ
ろ、腰痛を感じることなく熟睡できた。
【0024】本発明の第1の実施の形態に係る床ずれ腰
痛防止寝具によれば、寝具から着脱可能であり、仰臥位
時に尾てい骨を中心として周辺の仙骨部の当たる領域又
は側臥位時に腸骨部を中心とした周辺の領域に穴を設け
た床ずれ緩衝部を有したことにより、特殊な装置を用い
ることなく仙骨部又は腸骨部周辺の床ずれを防止するこ
とができるため、従来の床ずれ防止用具よりも取り扱い
を容易にでき、かつ安価に提供できる効果がある。さら
に腰部を生理的彎曲に近い状態に保持することができる
ため、腰痛を防止又は解消できる効果がある。
【0025】また、床ずれ緩衝部は、その中心が寝具の
中心より長手方向にずれて位置し、穴はその中心が床ず
れ緩衝部の中心とずれた位置にしたことにより、床ずれ
緩衝部は穴の位置を変えて寝具に装着できるため、患者
の体型等の諸条件に対応して仙骨部又は腸骨部周辺の床
ずれを防止できる効果がある。
【0026】次に、本発明の第2の実施の形態に係る床
ずれ腰痛防止寝具について図9を用いて説明する。図9
は、本発明の第2の実施の形態に係る床ずれ腰痛防止寝
具の構成図であり、図9(a)は上面図、図9(b)は
断面図である。図9の床ずれ腰痛防止寝具では、寝具3
において仰臥位時に背中の当たる領域に低反発部材11
を埋め込んだことを特徴としている。低反発部材11は
図9(b)に示されている通り、寝具13の厚さの半分
ほどをえぐり取って埋め込んだものである。低反発部材
11は寝具3の他の部材と比較して、反発力が弱く、仰
臥位時には背中が沈み込むようになる。低反発部材とし
ては、例えば低反発ウレタン等を用いてもよい。
【0027】図9(b)に示されているように、仰臥位
時には全体重の4割以上が臀部に、3割以上が胸部にか
かることが知られている(出展:東京都養育院付属病
院、東京都老人総合研究所編、「褥瘡−病態とケア」、
東京都生活文化局広報部都民資料室、1977)。図9
の床ずれ腰痛防止寝具では、低反発部材11を用いるこ
とで、加重の多い背中の体重を分散でき、背骨全体を生
理的湾曲に近い状態に保つことができるため、腰部への
加重を軽減することができる。特に腰痛に対しては予
防、治癒共に十分な効果がある。また、背中の体重を分
散することにより、背中の血行、こりをほぐし、患者に
快適な睡眠を与え、疲労の回復を促進することもでき
る。また、踵部に発生する床ずれの防止のため、低反発
部材を寝具3の踵の部分に埋め込むようにしてもよい。
【0028】本発明の第2の実施の形態に係る床ずれ腰
痛防止寝具によれば、仰臥位時に背中の当たる領域を低
反発部材11に置き換えた構成としたことにより、背中
に係る体重を分散でき、背骨全体を生理的湾曲に近い状
態に保つことができるため、腰部への加重を軽減でき、
腰痛を防止又は解消できる効果がある。
【0029】本発明の床ずれ腰痛防止寝具において、床
ずれ緩衝部は寝具から取り外して座布団としても用いる
ことができる。一方、座位の機会が多い寝たきり患者に
は、臀部においても床ずれが発生することがある。図5
は、本発明の床ずれ腰痛防止寝具における、床ずれ緩衝
部の他の形態を示した構成図である。図5の床ずれ緩衝
部は、穴2が臀部の形状に合わせて8の字の輪郭となる
ような形状になっている。また寝具への装着時には穴2
は、尾てい骨を中心とした仙骨部又は腸骨部の当たる領
域をカバーしている。
【0030】図5に示した床ずれ緩衝部によれば、床ず
れ緩衝部の穴を臀部の形状に合わせたことにより、床ず
れ緩衝部を座布団として用いた場合に、臀部への床ずれ
の発生を防止できる効果がある。
【0031】図6は、本発明の床ずれ腰痛防止寝具にお
ける、床ずれ緩衝部の他の形態を示した構成図である。
図6(a)は穴2を中心として、周辺をすり鉢状に窪ま
せた形状としており、また図6(b)は腰から尻の当た
る面をえぐった形状となっており、えぐられた面に穴2
を設けたものとなっている。図6(a)(b)いずれ
も、腰から尻の部分の形状に合わせて穴2を中心として
窪みを持たせた構成となっている。
【0032】図6に示した床ずれ緩衝部によれば、腰か
ら尻の部分の形状に合わせるように穴の周辺を凹状に窪
ませた形状にしたことにより、腰椎部の生理的彎曲を保
持できるため、一層腰痛を防止又は解消できる効果があ
る。
【0033】腰椎部も仰臥位時に加重がかかるため、床
ずれの発生頻度が高い部位であり、腰椎部の床ずれを防
止又は解消することも非常に重要である。次に、本発明
の第3の実施の形態に係る床ずれ腰痛防止寝具について
図7を用いて説明する。図7は、本発明の第3の実施の
形態に係る床ずれ腰痛防止寝具の構成図である。図7
(a)の床ずれ腰痛防止寝具は、寝具3の上半分に長円
穴7を設けた点が図1の床ずれ腰痛防止寝具の構成と異
なっている。長円穴7は、仰臥位時に腰椎部の当たる領
域をカバーしており、寝具3は直接腰椎部に当たらない
ため、腰椎部の床ずれを防止することができる。また図
7(b)の床ずれ腰痛防止寝具は、床ずれ緩衝部8が長
円穴7を含んでおり、床ずれ緩衝部8は寝具からの着脱
が可能である。
【0034】本発明の第3の実施の形態に係る床ずれ腰
痛防止寝具によれば、腰椎部に当たる領域に穴を設けた
ことにより、腰椎部の床ずれを防止できる効果がある。
【0035】図7の床ずれ腰痛防止寝具において、長円
穴7は腰椎部を含む領域をカバーするものであれば、他
の形状であってもよい。また図7(b)の床ずれ腰痛防
止寝具において、床ずれ緩衝部8はそれぞれ穴2又は長
円穴7を含むようにして2つに分離可能に分割してもよ
い。このような構成により、分割されたそれぞれの床ず
れ緩衝部は向きを変えて装着することができ、患者の体
型等に対応して各部の床ずれを防止することができる。
【0036】次に本発明の実施例について説明する。図
8は本発明の床ずれ腰痛防止寝具の実施例の構成図であ
り、図8(a)は斜面図、図8(b)は断面図を示して
いる。床ずれ緩衝部1を含んだ寝具9は、可動部10が
2箇所設けられており、可動部10を境にして長手方向
に3つ折りにして折り畳むことができる。それぞれの可
動部10は互いに反対方向へ寝具9を折り畳むことがで
きる。図8の床ずれ腰痛防止寝具において、折りたたみ
時に支障がないよう、仰臥位時に背中のあたる領域に低
反発部材を埋め込むようにしてもよい。
【0037】本発明の床ずれ腰痛防止寝具の実施例によ
れば、可動部において寝具を折り畳める構成にしたこと
により、コンパクトに寝具を収納することができ、収納
時の寝具の占める面積を低減できる効果がある。
【0038】本発明の床ずれ腰痛防止寝具の実施例にお
いて、床ずれ緩衝部1は可動部10に掛かる構成であっ
てもよい。また、本発明の床ずれ腰痛防止寝具の実施例
において、床ずれ緩衝部1は腰椎部に当たる領域に穴を
設けたものを用いてもよい。これにより、腰椎部に当た
る部分の床ずれを防止できる効果がある。
【0039】また、図11は本発明の床ずれ腰痛防止寝
具の第2の実施例の構成図であり、図11(a)は寝具
の裏面から見た全体図を、図11(b)は折り畳み時の
図を示している。図11(a)において、寝具9の長手
方向の一端には帯状の端連結部13が二つ設けられてお
り、また寝具9の裏面中央近傍には帯状の中央連結部1
4が二つ設けられている。
【0040】端連結部13は寝具9の裏面端部に一端が
固定されており、また他端には図11の紙面裏側方向に
面ファスナー13aを有した構成となっている。また中
央連結部14は、裏面中央近傍に一端が固定されてお
り、他端には図11の紙面表側方向に面ファスナー14
aを有した構成となっている。中央連結部14は、寝具
9が所望の位置において折り畳まれるよう、寝具9の裏
面上の特定の位置を求めて、そこに取り付けられる。た
だし寝具9の折り曲がる部分が床ずれ緩衝部1にかから
ないように取り付ける位置を設定する必要がある。
【0041】端連結部13と中央連結部14は折り畳み
時に互いに対となるよう同数設けられている。したがっ
て対となる組は1組であってもよく、また複数組であっ
てもよい。また対となる端連結部13と中央連結部14
のそれぞれの面ファスナーは、一方がカギ面を、他方が
ループ面を有するようになっており、互いの面ファスナ
ーによって連結できる。尚、中央連結部14の面ファス
ナー14aには、ループ面を用いることが望ましい。面
ファスナー14aをカギ面とすると、寝具9を敷いた場
合に面ファスナー14aにゴミが付着しやすいからであ
る。
【0042】図11(a)に示す床ずれ腰痛防止寝具
は、寝具9の表面から端連結部13の設けられていない
側の端部が内側に来るよう折り畳むことで、対となる端
連結部13及び中央連結部14が連結可能な位置に近づ
けられる。さらに対となる端連結部13の面ファスナー
13aと中央連結部14の面ファスナー14aとを連結
することにより、寝具9は図11(b)に示すように折
り畳まれた状態で固定される。これによりコンパクトに
寝具を収納することができる。
【0043】図11の床ずれ腰痛防止寝具において、端
連結部13及び中央連結部14は互いに連結できるので
あれば他の構成、例えば紐を用いてもよい。また、中央
連結部14を寝具9の裏面に面ファスナーのループ面だ
けを貼り付けた構成とすることで、床ずれ腰痛防止寝具
の構成を簡易にすることができる。さらに端連結部13
を、寝具9の表面において、長手方向の端部に面ファス
ナーのカギ面だけを貼り付けた構成とすることによっ
て、一層床ずれ腰痛防止寝具の構成を簡易にすることが
できる。いずれの構成においても、寝具9を折り畳んだ
状態で固定できる。
【0044】本発明の床ずれ腰痛防止寝具の第2の実施
例によれば、端連結部13及び中央連結部14を用いて
寝具を折り畳んだ状態に固定する構成にしたことによ
り、コンパクトに寝具を収納することができる効果があ
る。
【0045】次に、床ずれ緩衝部の具体的構成について
図10を用いて説明する。図10は、本発明の床ずれ腰
痛防止寝具における床ずれ緩衝部の実施例の構成図であ
る。図10の床ずれ緩衝部では、側面に沿って完全開放
タイプのファスナー12が設けられており、ファスナー
12の金具を用いて開放することによって、シーツの側
面部分の結合を完全に切り離すことができる。よって図
10の床ずれ緩衝部では、ファスナー12を用いてシー
ツの側面部分の結合を切り離した後、穴を通してシーツ
だけを容易に引っ張り出すことができる。また、シーツ
の取り付けの場合には、逆の手順で行えばよい。
【0046】このように、シーツ部分だけを容易に取り
外すことができる構成としたことにより、床ずれ緩衝部
の表面のシーツだけの洗濯が容易となる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、床ずれ腰痛防止寝具か
ら着脱可能な形状であり、仰臥位時に尾てい骨を中心と
して周辺の仙骨部の当たる領域又は側臥位時に腸骨部を
中心とした周辺の領域に穴を設けた床ずれ緩衝部を有
し、床ずれ緩衝部は、その中心が前記床ずれ腰痛防止寝
具の中心より長手方向にずらして形成され、穴はその中
心が床ずれ緩衝部の中心より長手方向にずらして形成さ
れる床ずれ腰痛防止寝具としたことにより、患者の体型
に対応して、仙骨部又は腸骨部周辺の床ずれ及び腰痛を
防止できる効果がある。また取り扱いを容易にでき、か
つ安価に提供できる効果がある。
【0048】また、本発明によれば、仰臥位時に背中の
当たる領域に低反発部材を埋め込んだ床ずれ腰痛防止寝
具としているので、腰部への加重を軽減でき、腰痛を防
止又は解消できる効果がある。
【0049】また、本発明によれば、仰臥位時に腰椎部
の当たる領域に穴を設けた上記床ずれ腰痛防止寝具とし
ているので、腰椎部周辺の床ずれを防止できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る床ずれ腰痛防
止寝具の構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の床ずれ腰痛防止寝
具における、床ずれ緩衝部の斜面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の床ずれ腰痛防止寝
具における、床ずれ緩衝部の断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る床ずれ腰痛防
止寝具の他の実施例を示した図である。
【図5】本発明の床ずれ腰痛防止寝具における、床ずれ
緩衝部の他の形態を示した構成図である。
【図6】本発明の床ずれ腰痛防止寝具における、床ずれ
緩衝部の他の形態を示した構成図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る床ずれ腰痛防
止寝具の構成図である。
【図8】本発明の床ずれ腰痛防止寝具の実施例の構成図
である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る床ずれ腰痛防
止寝具の構成図である。
【図10】本発明の床ずれ腰痛防止寝具における、床ず
れ緩衝部の実施例の構成図である。
【図11】本発明の床ずれ腰痛防止寝具の第2の実施例
の構成図である。
【符号の説明】
1,8…床ずれ緩衝部、 2…穴、 3,9…寝具、
4,6…外層、 5…中心層、 7…長円穴、 10…
可動部、 11…低反発部材、 12…ファスナー、
13…端連結部、 14…中央連結部、 13a,14
a…面ファスナー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マット又は布団の形状の床ずれ腰痛防止
    寝具において、 前記床ずれ腰痛防止寝具から着脱可能な形状であり、仰
    臥位時に尾てい骨を中心として周辺の仙骨部の当たる領
    域に穴を設けた床ずれ緩衝部を有し、 前記床ずれ緩衝部は、その中心が前記床ずれ腰痛防止寝
    具の中心より長手方向にずらして形成され、前記穴はそ
    の中心が前記床ずれ緩衝部の中心より前記長手方向にず
    らして形成されていることを特徴とする床ずれ腰痛防止
    寝具。
  2. 【請求項2】 マット又は布団の形状の床ずれ腰痛防止
    寝具において、 前記床ずれ腰痛防止寝具から着脱可能な形状であり、側
    臥位時に腸骨部を中心とした周辺の領域に穴を設けた床
    ずれ緩衝部を有し、 前記床ずれ緩衝部は、その中心が前記床ずれ腰痛防止寝
    具の中心より長手方向にずらして形成され、前記穴はそ
    の中心が床ずれ緩衝部の中心より前記長手方向にずらし
    て形成されていることを特徴とする床ずれ腰痛防止寝
    具。
  3. 【請求項3】 床ずれ緩衝部は、腰から尻の部分の形状
    に合わせて穴の周辺を凹状に窪ませた形状であることを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の床ずれ腰痛防止
    寝具。
  4. 【請求項4】 仰臥位時に背中の当たる領域を低反発素
    材としたことを特徴とする請求項1乃至3記載の床ずれ
    腰痛防止寝具。
  5. 【請求項5】 仰臥位時に腰椎部の当たる領域に穴を設
    けたことを特徴とする請求項1乃至3記載の床ずれ腰痛
    防止寝具。
  6. 【請求項6】 仰臥位時に腰椎部の当たる領域に設けら
    れた穴を床ずれ緩衝部内に設けたことを特徴とする請求
    項5記載の床ずれ腰痛防止寝具。
  7. 【請求項7】 長手方向に折り畳むことのできる可動部
    を1箇所以上設けたことを特徴とする請求項1乃至6記
    載の床ずれ腰痛防止寝具。
  8. 【請求項8】 床ずれ腰痛防止寝具の長手方向の一端に
    端連結部を、前記床ずれ腰痛防止寝具の裏面に中央連結
    部を互いに対となるよう同数設け、対となる前記端連結
    部と前記中央連結部が、前記床ずれ腰痛防止寝具を前記
    端連結部の設けられていない端部を表面側に折り込んで
    巻き込まれた状態で連結可能とすることを特徴とする請
    求項1乃至6記載の床ずれ腰痛防止寝具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022051606A (ja) * 2020-09-21 2022-04-01 恵美 小園 バランスアップトレーニング用マット

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