JP2002369161A - 電子透かし埋め込み処理装置、および電子透かし埋め込み処理方法、並びにプログラム - Google Patents

電子透かし埋め込み処理装置、および電子透かし埋め込み処理方法、並びにプログラム

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JP2002369161A
JP2002369161A JP2001169112A JP2001169112A JP2002369161A JP 2002369161 A JP2002369161 A JP 2002369161A JP 2001169112 A JP2001169112 A JP 2001169112A JP 2001169112 A JP2001169112 A JP 2001169112A JP 2002369161 A JP2002369161 A JP 2002369161A
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motion vector
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JP2001169112A
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Yuki Matsumura
祐樹 松村
Osamu Nakamura
理 中村
Shunichi Soma
俊一 相馬
Takashi Kobashi
貴志 小橋
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動画像に対する電子透かし埋め込みにおける
動き情報の算出処理を軽減し、効率的な電子透かし埋め
込み処理を可能とする構成を提供する。 【解決手段】 時間的に連続する入力デジタルビデオ信
号に対してフォーマット縮小等の前処理を施した上でフ
レーム相関を用いて動き検出を行い、検出された動き情
報に基づいて電子透かしパターンを画像に追従させるこ
とにより、より演算量を低減して高効率に入力デジタル
ビデオ信号に電子透かしを重畳することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像等のデータに
著作権情報、編集情報などの付加情報を埋め込みまたは
読み取る技術に関し、例えば画像中に通常の観察状態で
は認識困難な付加情報として電子透かし(ウォーターマ
ーク:Digital Watermarkingまたは、DataHidingとも呼
ばれる)を埋め込む処理を実行する電子透かし埋め込み
処理装置、および電子透かし埋め込み処理方法、並びに
プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル技術の進歩に伴い、記録、再生
処理の繰り返し実行による画質劣化、音質劣化等の発生
しないデジタル記録再生装置が普及し、また一方では、
様々な画像、音楽等のデジタテルコンテンツがDVD,
CDなどの媒体またはネットワーク等を通じて配信、流
通可能な状態となってきている。
【0003】デジタル記録再生では、アナログ記録再生
と異なり、記録再生処理を繰り返し実行してもデータの
劣化が発生しないため、オリジナルデータと同様の品質
が保たれる。このようなデジタル記録再生技術の普及は
不正コピーの氾濫を招く結果となり、著作権の保護とい
う観点から大きな問題となっている。
【0004】デジタルコンテンツについての不正な複製
(コピー)による著作権侵害に対処するため、デジタル
コンテンツに複製制御のための複製制御情報を付加し、
コンテンツの記録再生時に複製制御情報を読み取り、読
み取られた制御情報に従った処理を実行することにより
不正な複製を防止する構成が提案されている。
【0005】コンテンツ複製制御態様には様々な態様が
あるが、例えば代表的方式として、CGMS(Copy
Generation Management Sys
tem;コピー・ジェネレーション・マネージメント・
システム)方式がある。このCGMS方式は、アナログ
映像信号(CGMS−Aと呼ばれる)であれば、その輝
度信号の垂直ブランキング期間内の特定の1水平区間、
例えばNTSC信号の場合には、第20水平区間の有効
映像部分に重畳する20ビットの付加情報のうちの2ビ
ットを複製制御用の情報として重畳し、また、デジタル
映像信号(CGMS−Dと呼ばれる)であれば、デジタ
ル映像データに挿入付加する付加情報として、複製制御
用の2ビットの情報を含めて伝送する方式である。
【0006】このCGMS方式の場合の2ビットの情報
(以下、CGMS情報という)の意味内容は、[00]
……複製可能[10]……1回複製可能(1世代だけ複
製可能)[11]……複製禁止(絶対複製禁止)であ
る。
【0007】上述のCGMS方式は代表的な複製制御方
式の1例であり、他にもコンテンツの著作権保護のため
の方式が様々ある。例えば放送局が行なうデジタル放送
などでは、デジタルデータを構成するトランスポートス
トリーム(TS)パケットに含まれる番組配列情報(S
I:Service Information)内にデジタル複製制御記述
子(Digital Copy Control Descriptor)を格納し、受
信機器において受信したデータを記録装置に記録する際
に記述子に従った複製世代制御を行なう方式がある。
【0008】しかし、上述の制御情報は例えばコンテン
ツのヘッダ等にビットデータとして付加されるものであ
り、付加されたデータの改竄の可能性を完全に排除する
ことが困難である。データ改竄の可能性の排除という点
で有利な構成が電子透かし(ウォーターマーク)であ
る。電子透かし(ウォーターマーク)は、通常のコンテ
ンツ(画像データまたは音声データ)の再生状態では視
覚あるいは知覚困難であり、電子透かしの検出、埋め込
みは特定のアルゴリズムの実行、または特定のデバイス
による処理によってのみ可能となる。受信器、記録再生
装置等におけるコンテンツ処理時に電子透かし(ウォー
ターマーク(WM))を検出して、電子透かしに従った
制御を行なうことにより、より信頼度の高い制御が可能
となる。
【0009】光ディスク等の記録媒体や、放送局等より
衛星波や地上波、ケーブル等の媒体を介して伝送される
コンテンツ等についての電子透かし(ウォーターマーク
(WM))による著作権の保護方法は、ビデオ信号やオ
ーディオ信号等の再生に影響を与えない程度の微小な信
号レベルにより、著作権に関するデータの変調信号等を
ビデオ信号やオーディオ信号等に重畳して記録するもの
である。画像、音声、データ等様々なデジタルコンテン
ツが劣化のない状態でコピーされたり配信されたりする
可能性のあるデジタルネットワーク時代において、電子
透かし技術はコンテンツ自身に情報を埋め込むことによ
り著作権を保護することのできる有力な技術である。
【0010】電子透かし(ウォーターマーク(WM))
によってコンテンツに埋め込まれる情報としては、上述
の複製制御情報に限らず、コンテンツの著作権情報、コ
ンテンツ加工情報、コンテンツ構成情報、コンテンツ処
理情報、コンテンツ編集情報、あるいはコンテンツ再生
処理方式等、様々な情報が埋め込み可能であり、例えば
コンテンツの編集処理時に編集情報を埋め込み、各編集
ステップにおいて、電子透かしを参照して処理ステップ
を確認することなどが行なわれる。このような編集情報
は、例えばコンテンツの編集ステップ毎にコンテンツに
対して新たな電子透かしとして埋め込まれ、最終的にコ
ンテンツから取り除かれるなどの処理が行なわれる。
【0011】データに対する電子透かしの埋め込みおよ
び検出態様としては様々な手法が提案されている。1つ
の代表的な電子透かし埋め込み検出態様には、元信号と
してのデータ、例えば画像のもつ統計的性質に基づいた
手法がある。デジタルビデオ信号等の画像信号の持つ統
計的な性質に基づいて、PN系列の乱数データを基本パ
ターンとして電子透かしを埋め込む方法について説明す
る。簡単のため輝度信号のフレームデータを水平サイズ
8画素、垂直サイズ6画素とする。
【0012】まずPN系列の乱数データPNを、下記式
のように設定する。
【0013】
【数1】
【0014】この乱数データPNは統計的に総和が0に
なるように生成される。次に埋め込み情報DCを、上記
式のような性質を持つ乱数データPNによりスペクトラ
ム拡散する。すなわち埋め込み情報DCの極性が“1”
の場合には、乱数データPNのパターンをそのまま使用
することにより、電子透かしパターンWMは、下記式の
ようになる。
【0015】
【数2】
【0016】また埋め込み情報DCの極性が“0”の場
合には、乱数データPNのパターンを反転したものを使
用することにより、電子透かしパターンWMは、下記式
のようになる。
【0017】
【数3】
【0018】なお埋め込み情報DCが複数の情報ビット
から構成される場合には、例えば輝度信号のフレームデ
ータを適当な小領域に分割し、各情報ビットをそれぞれ
の小領域に対応させればよい。また、例えば互いに直行
するような複数の異なる電子透かしパターンを使用し、
各情報ビットをそれぞれの電子透かしパターンに対応さ
せればよい。また、これらの手法を組み合わせて使用し
てもよい。
【0019】一方デジタルビデオ信号等の画像信号にお
いて、あるフレームデータの輝度信号画素値を示すフレ
ームデータDV1が以下のような式で示されたとする。
なお、デジタルビデオ信号の画像信号において、近接す
る輝度信号は同程度の画素値を持つという性質があり、
隣接する画素の値は近似した値に設定してある。
【0020】
【数4】
【0021】電子透かしの埋め込みは、輝度信号のフレ
ームデータDV1に電子透かしパターンWMを加算する
ことによって実現する。電子透かし埋め込み情報DCの
極性が“1”の場合には、前述の[数2]に示される電
子透かしパターンWMを、上述の[数4]に示される輝
度信号に加算する処理となり、電子透かしを埋め込んだ
輝度信号のフレームデータDV2は、下記式によって示
されるデータとなる。
【0022】
【数5】
【0023】このようにして電子透かしを埋め込んだ輝
度信号のフレームデータDV2から、埋め込み情報DC
を検出するためには、埋め込み時と同一のPN系列の乱
数データPNを使用する。まず元の輝度信号のフレーム
データDV1と乱数データPNとの内積値P1は、下記
式によって示される値を持つ。
【0024】
【数6】P1=DV1・PN=1
【0025】画像信号の持つ統計的な性質から内積値P
1は0近傍の値となる。これに対して電子透かしを埋め
込んだ輝度信号のフレームデータDV2と乱数データP
Nとの内積値P2は、埋め込み情報DCの極性が“1”
の場合には、下記式によって示される値を持つ。
【0026】
【数7】 P2=DV2・PN =(DV1+WM)・PN =(DV1+PN)・PN =P1+PN2 =1+48
【0027】一方、埋め込み情報DCの極性が“0”の
場合には、下記式によって示される値を持つ。
【0028】
【数8】 P2=DV2・PN =(DV1+WM)・PN =(DV1−PN)・PN =P1−PN2 =1−48
【0029】すなわち内積値P2の絶対値は、乱数デー
タPN自身の内積値PN2近傍の値となる。元の輝度信
号のフレームデータDV1と乱数データPNの内積値P
1および、電子透かしを埋め込んだ輝度信号のフレーム
データDV2と乱数データPNの内積値P2を様々な画
像に対して計算すると、内積値P1およびP2の分布は
図1に示すような確率密度関数で表現することができ
る。したがって、適当な非負の閾値THを設定すること
によって、以下に示すように電子透かしの有無および極
性を判別することが可能となる。
【0030】
【数9】P2≦−TH :電子透かしあり(極性0) |P2|<TH :電子透かしなし P2≧TH :電子透かしあり(極性1)
【0031】上記式のように、電子透かしを埋め込んだ
輝度信号のフレームデータDV2から埋め込み情報DC
を検出することができる。
【0032】実際に電子透かしを実現する際には、電子
透かし検出の信頼性と、電子透かしの画質に及ぼす影響
の2点が重要なポイントである。電子透かしの有無を正
確に判別するためには、図1における“電子透かしあ
り”の場合の確率密度関数と、“電子透かしなし”の場
合の確率密度関数の分離を精度良く行うような閾値TH
を設定しなければならない。しかし実際には確率密度関
数の裾野が重なり合い、電子透かしの有無を正確に判別
できるような閾値THの選択は難しい。電子透かしが埋
め込まれていないのに“電子透かしあり”と判断されて
しまう確率を特にFalse Positiveと呼
び、健全なコンテンツ流通を保証するためには極めて小
さいFalse Positive値が要求される。し
たがって電子透かし検出の信頼性を向上するためには、
非負のスカラー量Cを用いて電子透かしの埋め込み強度
を大きくする処理が実行される。スカラー量Cを用いて
電子透かしの埋め込み強度を大きくして電子透かしを埋
め込んだ場合の輝度信号のフレームデータDV2は、下
記式によって示される値を持つ。
【0033】
【数10】DV2=DV1+CWM
【0034】電子透かしを埋め込んだ輝度信号のフレー
ムデータDV2と乱数データPNの内積値P2を十分に
大きくすればよい。具体的には、フレームデータDV2
は、下記式によって示される値を持つ。
【0035】
【数11】 P2=DV2・PN =(DV1+CWM)・PN =(DV1±CPN)・PN =P1±CPN2
【0036】しかし、このようにして電子透かしの埋め
込み強度を大きくした場合、電子透かしの画質に及ぼす
影響は無視できないものになってしまう。電子透かし検
出の信頼性と電子透かしの画質に及ぼす影響とは、トレ
ードオフの関係にある。
【0037】電子透かしを埋め込んだ画像に対して、画
像フォーマット変換、デジタル-アナログ変換、MPE
G圧縮、フィルタリング、クリッピング、リサイズ、ロ
ーテーション等の種々の攻撃を加えた場合にも、埋め込
まれた電子透かし情報は正しく検出されなければならな
い。著作権を不当に侵そうとする者は、電子透かしを埋
め込んだ画像に対して悪意を持ってこれらの攻撃を加え
る恐れがある。そこでこれらの攻撃に対する耐性を強化
して、電子透かし検出の信頼性を確保するために、様々
な手法が提案されている。しかしあらゆる攻撃に対して
頑強な耐性を有するような電子透かし技術は未だ開発さ
れておらず、早急な対策が望まれている。
【0038】図2は、電子透かしを用いてコピー制御情
報をデータに埋め込み、電子透かし検出によるコピー制
御を実行する態様について説明する図である。
【0039】ビデオソースであるデジタルビデオ信号D
Vを放送局等より衛星波や地上波、ケーブル等の媒体を
介して送信する際に、電子透かし埋め込み処理装置10
0により電子透かし情報DCを付加して送信する。ここ
で埋め込む電子透かし情報DCはビデオソースの著作権
情報等により構成され、“Copy Once”(1回
コピー可)という情報を持つものとする。
【0040】このように、“Copy Once”(1
回コピー可)という情報を電子透かしにより埋め込んで
送信されたデジタルビデオ信号のうちセットトップボッ
クス等により受信して再生するデジタルビデオ信号にお
いては、再生したデジタルビデオ信号から録画機器2に
内蔵する電子透かし検出装置3により埋め込まれた電子
透かし情報DCを検出する。
【0041】録画機器2に内蔵された電子透かし検出装
置3が、“Copy Once”という電子透かし情報
を検出すると、録画機器2に内蔵する電子透かし書換装
置4が電子透かし情報DCを書き換えて光ディスク5等
に記録する。ここで書き換える電子透かし情報DCはビ
デオソースの著作権情報等により構成され、“NoMo
re Copy”(コピー禁止)という情報を有する。
【0042】このようにして録画機器2によって複製記
録された光ディスク5が、例えば市場に流通する媒体と
して提供された場合、提供された複製記録光ディスク5
を録画機器6において再度複製しようとすると、録画機
器6に内蔵する電子透かし検出装置3が再生したデジタ
ルビデオ信号から埋め込まれた電子透かし情報DCを検
出する。
【0043】この場合の電子透かし情報DCは、複製を
許可しない“No More Copy”という情報であ
り、録画機器6は、“No More Copy”に従っ
た処理、すなわち、再生したデジタルビデオ信号を光デ
ィスク7に記録するのを中止する。これによりコピー世
代が管理される。
【0044】また、電子透かし埋め込み処理装置100
は、ビデオソースであるデジタルビデオ信号DVを格納
した光ディスク8を製造する際に、“Never Co
py”(コピー禁止)という情報を持つ電子透かし情報
DCを付加して光ディスク8等に記録する処理を実行し
たとする。
【0045】このようにして記録された光ディスク8が
市場に流通する場合において、提供された光ディスク8
を録画機器6において再生して他の記録媒体に複製しよ
うとすると、録画機器6に内蔵する電子透かし検出装置
3が再生したデジタルビデオ信号から埋め込まれた電子
透かし情報DCを検出する。
【0046】この場合の電子透かし情報DCは、複製を
許可しない“Never Copy”(コピー禁止)と
いう情報であり、録画機器6は、“Never Cop
y”に従った処理、すなわち、再生したデジタルビデオ
信号を光ディスク7に記録するのを中止する。これによ
り不正コピーが排除される。
【0047】電子透かし検出の信頼性を確保しつつ、電
子透かしの画質に及ぼす影響を極力抑えるために、人間
の視覚特性を効果的に利用して電子透かしを埋め込む手
法が提案されている。これらの手法は人間の視覚特性を
考慮して、電子透かしパターンを画像内で配分しなおす
ものや、電子透かしパターンを画像の動きに追従させる
もの等であり、全体の埋め込み強度を変えることなく電
子透かしの画質に及ぼす影響を効果的に抑えている。人
間の目は平坦部分等の低周波領域での変化には敏感であ
るが、エッジ部分等の高周波領域での変化には鈍感であ
る。これを利用して電子透かしパターンを目立ちやすい
平坦部分から目立ちにくいエッジ部分へと再配分するこ
とにより、電子透かし検出の信頼性を確保しつつ、電子
透かしの画質に及ぼす影響を抑えることができる。また
画像が静止している場合には電子透かしパターンも静止
させ、画像が動いている場合には電子透かしパターンも
追従して動かすことにより、人間の目に感知しにくくな
るように電子透かしを埋め込むことができる。
【0048】動き検出は、動画像符号化の国際標準規格
MPEG2(Moving Picture Exper
ts Group-2)やサンプリングレート変換等にお
いて用いられる手法である。しかし電子透かしの重畳に
応用して好適な動き検出手法は未だ提案されておらず、
効果的な動き検出手法を実現して、電子透かしの画質に
及ぼす影響を抑制することが望まれている。
【0049】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
点に鑑みてなされたものであり、動画に対する電子透か
し埋め込みに際して、動き検出を実行して、電子透かし
検出の信頼性を確保しながら人間の目に感知しにくくな
るように電子透かしを埋め込むことを可能とする電子透
かし埋め込み処理装置、および電子透かし埋め込み処理
方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
【0050】さらに具体的には、画像が静止している場
合には電子透かしパターンも静止させ、画像が動いてい
る場合には電子透かしパターンも追従して動かすことに
より、電子透かし検出の信頼性を確保しながら人間の目
に感知しにくくなるように電子透かしを埋め込むことを
可能とした電子透かし埋め込み処理装置、および電子透
かし埋め込み処理方法、並びにプログラムを提供するこ
とを目的とする。
【0051】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面は、
画像信号に対する電子透かしの埋め込み処理を実行する
電子透かし埋め込み処理装置であり、埋め込み情報に基
づいて電子透かしパターンを生成する電子透かしパター
ン生成手段と、電子透かしパターン埋め込み処理対象と
なる画像信号の縮小変換処理を実行し、縮小画像データ
に基づいて動きベクトルを取得し、該動きベクトルに基
いて動き情報を出力する動き検出手段と、前記電子透か
しパターン生成手段の生成した電子透かしパターンに対
して、前記動き情報の示す動きに追従する動きを示すよ
うに変調処理を実行する信号変調手段と、前記信号変調
手段により変調された電子透かしパターンを前記画像信
号に対して埋め込む処理を実行する加算手段と、を有す
ることを特徴とする電子透かし埋め込み処理装置にあ
る。
【0052】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記動き検出手段は、画像
信号をフレーム毎に読み込み、画像縮小処理を実行する
信号縮小手段と、前記信号縮小手段の出力する縮小画像
データを入力し、時間的に連続する複数の縮小画像フレ
ームデータ間の相関を計算し相関情報を出力する相関計
算手段と、前記相関計算手段の出力する相関情報に基づ
いて動きベクトルを算出して、算出された動きベクトル
に基づいて動き情報Vを出力する動き判定手段とを有
し、前記信号変調手段は、前記電子透かしパターン生成
手段の生成した電子透かしパターンに対して、前記動き
情報Vに基づく変調処理を実行する構成であることを特
徴とする。
【0053】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記動き検出手段は、画像
信号をフレーム毎に読み込み、画像縮小処理を実行する
信号縮小手段と、前記信号縮小手段の出力する縮小画像
データを入力し、時間的に連続する複数の縮小画像フレ
ームデータ間の相関を、フレーム内における対応画素の
輝度値の差分の絶対値の総和として算出するマッチング
値に基づいて相関情報を出力する相関計算手段と、前記
相関計算手段の出力する相関情報に基づいて、最小のマ
ッチング値となる動きベクトルを算出して、算出した動
きベクトルに基づいて動き情報Vを出力する動き判定手
段とを有し、前記信号変調手段は、前記電子透かしパタ
ーン生成手段の生成した電子透かしパターンに対して、
前記動き情報Vに基づく変調処理を実行する構成である
ことを特徴とする。
【0054】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記動き検出手段は、縮小
画像データに基づいて算出される動きベクトルを、縮小
前の縮尺に拡大して出力動き情報として前記信号変調手
段に出力する構成であることを特徴とする。
【0055】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み処
理装置は、さらに、前記縮小画像データをフレーム単位
で複数のブロックに分割する信号分割手段を有し、前記
動き検出手段は、前記信号分割手段の分割したブロック
領域単位で動きベクトルを取得し、該動きベクトルの評
価処理に基いて動き情報を出力する構成を有することを
特徴とする。
【0056】さらに、本発明の第2の側面は、画像信号
に対する電子透かしの埋め込み処理を実行する電子透か
し埋め込み処理方法であり、埋め込み情報に基づいて電
子透かしパターンを生成する電子透かしパターン生成ス
テップと、電子透かしパターン埋め込み処理対象となる
画像信号の縮小変換処理を実行し、縮小画像データに基
づいて動きベクトルを取得し、該動きベクトルに基いて
動き情報を出力する動き検出ステップと、前記電子透か
しパターン生成ステップにおいて生成した電子透かしパ
ターンに対して、前記動き情報の示す動きに追従する動
きを示すように変調処理を実行する信号変調ステップ
と、前記信号変調ステップにおいて変調された電子透か
しパターンを前記画像信号に対して埋め込む処理を実行
する加算ステップと、を有することを特徴とする電子透
かし埋め込み処理方法にある。
【0057】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記動き検出ステップは、
画像信号をフレーム毎に読み込み、画像縮小処理を実行
する信号縮小ステップと、前記信号縮小ステップにおい
て出力する縮小画像データを入力し、時間的に連続する
複数の縮小画像フレームデータ間の相関を計算し相関情
報を出力する相関計算ステップと、前記相関計算ステッ
プにおいて出力する相関情報に基づいて動きベクトルを
算出して、算出された動きベクトルに基づいて動き情報
Vを出力する動き判定ステップとを有し、前記信号変調
ステップは、前記電子透かしパターン生成ステップにお
いて生成した電子透かしパターンに対して、前記動き情
報Vに基づく変調処理を実行することを特徴とする。
【0058】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記動き検出ステップは、
画像信号をフレーム毎に読み込み、画像縮小処理を実行
する信号縮小ステップと、前記信号縮小ステップにおい
て出力する縮小画像データを入力し、時間的に連続する
複数の縮小画像フレームデータ間の相関を、フレーム内
における対応画素の輝度値の差分の絶対値の総和として
算出するマッチング値に基づいて相関情報を出力する相
関計算ステップと、前記相関計算ステップにおいて出力
する相関情報に基づいて、最小のマッチング値となる動
きベクトルを算出して、算出した動きベクトルに基づい
て動き情報Vを出力する動き判定ステップとを有し、前
記信号変調ステップは、前記電子透かしパターン生成ス
テップにおいて生成した電子透かしパターンに対して、
前記動き情報Vに基づく変調処理を実行することを特徴
とする。
【0059】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記動き検出ステップは、
縮小画像データに基づいて算出される動きベクトルを、
縮小前の縮尺に拡大して出力動き情報として出力するこ
とを特徴とする。
【0060】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み処
理方法は、さらに、前記縮小画像データをフレーム単位
で複数のブロックに分割する信号分割ステップを有し、
前記動き検出ステップは、前記信号分割ステップにおい
て分割したブロック領域単位で動きベクトルを取得し、
該動きベクトルの評価処理に基いて動き情報を出力する
ことを特徴とする。
【0061】さらに、本発明の第3の側面は、画像信号
に対する電子透かしの埋め込み処理をコンピュータ・シ
ステム上で実行せしめるプログラムであって、埋め込み
情報に基づいて電子透かしパターンを生成する電子透か
しパターン生成ステップと、電子透かしパターン埋め込
み処理対象となる画像信号の縮小変換処理を実行し、縮
小画像データに基づいて動きベクトルを取得し、該動き
ベクトルに基いて動き情報を出力する動き検出ステップ
と、前記電子透かしパターン生成ステップにおいて生成
した電子透かしパターンに対して、前記動き情報の示す
動きに追従する動きを示すように変調処理を実行する信
号変調ステップと、前記信号変調ステップにおいて変調
された電子透かしパターンを前記画像信号に対して埋め
込む処理を実行する加算ステップと、を有することを特
徴とするプログラムにある。
【0062】なお、本発明のプログラムは、例えば、様
々なプログラム・コードを実行可能な汎用コンピュータ
・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供す
る媒体、例えば、CDやFD、MOなどの記憶媒体に格
納されて提供可能であり、本発明のプログラムは、例え
ば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎用コンピ
ュータ・システムに対して、コンピュータ・プログラム
をコンピュータ可読な形式で提供する媒体に記憶可能で
ある。媒体は、CDやFD、MOなどの記録媒体、ある
いは、ネットワークなどの伝送媒体など、その形態は特
に限定されない。
【0063】このようなプログラムは、プロセッサ制御
の下でプログラムの読み取りに基づき、システムの有す
る各種機能の実行を規程するとともに、システム上の協
働的作用を発揮するものであり、本発明の他の側面と同
様の作用効果を得ることができるものである。
【0064】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
【0065】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
電子透かし埋め込み処理装置、および電子透かし埋め込
み処理方法について詳細に説明する。
【0066】[電子透かし埋め込み処理装置構成例1]
図3は、本発明の一実施例に係る電子透かし埋め込み処
理装置100を示すブロック図である。電子透かし埋め
込み処理装置100において、PN生成部121はPN
(Pseudorandom Noise;擬似雑音符
号)系列の乱数データPNを生成し、これを基本パター
ンとして電子透かしを埋め込む。続く乗算部122は電
子透かし埋め込み情報DCをこの乱数データPNにより
スペクトラム拡散し、これを電子透かしパターンWM1
とする。埋め込み情報DCを乱数データPNによりスペ
クトラム拡散することにより、解析困難な電子透かしパ
ターンWM1を生成することができる。図3の構成にお
いて、PN生成部121、乗算部122が電子透かしパ
ターンWM1を生成するための第1の電子透かしパター
ン生成手段を構成する。
【0067】なお、電子透かし埋め込み情報DCは、例
えば複製制御情報として、電子透かし埋め込み対象信号
に応じて、「複製可能(CopyFree)」、「1回
複製可能(Copy Once)」「絶対複製禁止(N
ever Copy)」などを意味する情報を含む情報
である。
【0068】電子透かし埋め込み処理装置100におい
て、動き検出部123は順次入力されるデジタルビデオ
信号DV1に対して画像の動き検出を行い、動き情報V
を出力する。この動き検出部123における動き検出処
理は人間の視覚特性を考慮した画像分析手法により、入
力画像を分析することにより実行される。
【0069】本発明の電子透かし埋め込み処理装置10
0は、動き検出部123の検出した動き情報に基づい
て、画像が静止している場合には電子透かしパターンも
静止させ、画像が動いている場合には電子透かしパター
ンも追従して動かす処理を実行する構成としたことによ
り、人間の目に感知しにくくなるように電子透かしを埋
め込むものである。これにより全体の埋め込み強度を変
えることなく、電子透かしの画質に及ぼす影響を効果的
に抑えることができる。
【0070】図4は、電子透かし埋め込み処理装置10
0中の動き検出部123の詳細構成を示すブロック図で
ある。動き検出部123において、信号記憶部126は
順次入力されるデジタルビデオ信号DV1をフレーム毎
に記憶し、1フレーム遅延させた遅延デジタルビデオ信
号DV1’を出力する。ここでは時間的に連続する2つ
の画像信号は相関の高い画素値となることを利用して、
最適に設定した探索範囲においてフレーム相関が最大に
なるような動きベクトルを決定することにより、画像信
号の動き検出を行う。
【0071】続く相関計算部127は、この信号記憶部
126が出力する遅延デジタルビデオ信号DV1’と入
力デジタルビデオ信号DV1とのフレーム相関を計算
し、相関情報Mを出力する。ここでは時間的に連続する
2つのデジタルビデオ信号DV1’とDV1において、
例えばそれぞれ対応する画素間で輝度値の差分の絶対値
を計算し、フレーム内で総和したマッチング値をフレー
ム相関の指標とする。すなわち、動きベクトルの探索範
囲(Vx,Vy)におけるマッチング値は、以下の式で
示される値となる。
【0072】
【数12】M(Vx,Vy)=Σ|DV1’(x,y)
−DV1(x+Vx,y+Vy)|
【0073】次に動きベクトルの探索範囲を変更して、
上記[数12]の計算を繰り返し、それぞれの動きベク
トルに対するマッチング値を全て算出する。これによ
り、動きベクトルの探索範囲(Vx,Vy)におけるフ
レーム相関平面が得られる。
【0074】続く動き判定部128は、この相関計算部
127が出力する相関情報Mに基づいてフレーム相関が
最大になる動きベクトル(Vx,Vy)を決定し、動き
情報Vを出力する。すなわち相関計算部127で得られ
たフレーム相関平面において、最大の相関を与える(こ
の場合は最小のマッチング値となる)動きベクトル(V
x,Vy)を動き情報Vとして出力する。動き情報は以
下に示す式によって示される。
【0075】
【数13】V(x,y)=arg min M(Vx,
Vy)
【0076】このとき遅延デジタルビデオ信号DV1’
は、動きベクトル(Vx,Vy)により移動して入力デ
ジタルビデオ信号DV1に時間変化したことになる。こ
れにより最適に設定した探索範囲において、時間的に連
続する2つの画像信号のフレーム相関を最大化するよう
な動きベクトルを決定することにより、画像信号の動き
情報を検出することができる。
【0077】図3に戻り、電子透かし埋め込み処理装置
の説明を続ける。信号変調部124は、動き検出部12
3が出力する動き情報Vを入力し、動き情報Vに基づい
て電子透かしパターンWM1を変調し、人間の視覚特性
を考慮した電子透かしパターンWM2を加算部125に
出力する。
【0078】信号変調部124は、入力デジタルビデオ
信号DV1が静止している場合には、動き検出部123
が出力する動き情報V=(0,0)に応じて電子透かし
パターンWM1も静止させたパターンとして変調して電
子透かしパターンWM2を生成し、入力デジタルビデオ
信号DV1が動きベクトル(Vx,Vy)により移動す
る場合には、動き検出部123が出力する動き情報V=
(Vx,Vy)に応じて電子透かしパターンWM1を画
像に追従して動かす処理を実行した変調処理により電子
透かしパターンWM2を生成して加算部125に出力す
る。この処理により、静止画には、静止した電子透かし
パターン埋め込み、動画には、動きに追従した電子透か
しパターン埋め込みが可能となり、人間の目に感知しに
くくなるように電子透かしを埋め込むことができる。こ
れにより全体の埋め込み強度を変えることなく、電子透
かしの画質に及ぼす影響を効果的に抑制することが可能
になる。
【0079】動き検出部123が出力する動き情報Vに
従って、信号変調部124が電子透かしパターンWM1
の変調処理を実行することによって生成した電子透かし
パターンWM2を入力する加算部125は、入力デジタ
ルビデオ信号DV1に信号変調部124が出力する電子
透かしパターンWM2を加算することにより、入力デジ
タルビデオ信号DV1と同一の形式により電子透かし情
報DCを埋め込んだデジタルビデオ信号DV2を出力す
る。
【0080】この出力デジタルビデオ信号DV2は、例
えば、所定のエンコーダによりエンコードして放送局等
より衛星波や地上波、ケーブル等の媒体を介して伝送さ
れたり、また出力デジタルビデオ信号DV2を所定のエ
ンコーダによりエンコードしてディスク原盤を露光し、
このディスク原盤より光ディスクによって提供される。
【0081】このように、図3に示す本発明の電子透か
し埋め込み処理装置は、電子透かしの埋め込み処理対象
画像の動き情報を取得し、動き情報に応じて電子透かし
パターンの変調処理を実行して、静止画に対しては静止
した電子透かしパターンを入力画像に加算し、動画に
は、動きに追従した電子透かしパターン埋め込みを実行
する構成としたので、人間の目に感知しにくくなるよう
に電子透かしを埋め込むことができる。これにより全体
の埋め込み強度を変えることなく、電子透かしの画質に
及ぼす影響を効果的に抑制することが可能になる。
【0082】[電子透かし埋め込み処理フロー]次に、
本発明の電子透かし埋め込み処理装置における処理手順
について、図5に示すフローを参照して説明する。図5
は、例えばデジタルビデオ信号等の入力信号に対して動
き検出を実行して、動き情報に応じた電子透かしパター
ンの変調を実行して入力信号に埋め込む処理を実行する
電子透かし埋め込み処理装置の処理手順を示すフローチ
ャートである。各ステップについて説明する。
【0083】電子透かし埋め込み処理装置は、まず、ス
テップS11においてPN系列の乱数データを生成し、
ステップS12において、電子透かし埋め込み対象信号
に応じて、「複製可能(CopyFree)」、「1回
複製可能(Copy Once)」「絶対複製禁止(N
ever Copy)」などの複製制御情報などからな
る埋め込み情報を乱数データPNによりスペクトラム拡
散し、電子透かしパターンWM1を生成する。
【0084】続いて電子透かし埋め込み処理装置は、ス
テップS13において、入力デジタルビデオ信号DV1
を順次フレームデータ毎に読み込み、ステップS14に
おいて、時間的に連続する入力デジタルビデオ信号DV
1に対して画像相関を計算し、相関情報Mを出力する。
続いて電子透かし埋め込み処理装置はステップS15に
おいて、相関情報Mに基づいて画像の動き検出を行い、
動き情報Vを出力する。すなわち入力デジタルビデオ信
号DV1をフレーム毎に記憶して1フレーム遅延させた
遅延デジタルビデオ信号DV1’を生成し、時間的に連
続する2つのデジタルビデオ信号DV1’とDV1とに
基づいて、前述の[数12]を適用して、動きベクトル
の探索範囲(Vx,Vy)においてフレーム相関平面を
算出し、さらに[数13]を適用して最大の相関を与え
る動きベクトル(Vx,Vy)を決定し、これを動き情
報Vとして出力する。
【0085】続いて電子透かし埋め込み処理装置は、ス
テップS16において、動き情報Vに基づいて電子透か
しパターンWM1を変調し、人間の視覚特性を考慮した
電子透かしパターンWM2を出力する。すなわち検出さ
れた動き情報Vに基づいて、入力デジタルビデオ信号D
V1が静止している場合には電子透かしパターンWM1
も静止させ、入力デジタルビデオ信号DV1が動いてい
る場合には電子透かしパターンWM1も追従して動かす
処理を実行して電子透かしパターンWM2を生成して出
力する。
【0086】このような変調処理のなされた電子透かし
パターンWM2は、入力画像が静止しているときは、静
止し、入力画像に動きがあるときは、画像の動きに併せ
て移動することになり、人間の目に感知しにくくなる。
これにより全体の埋め込み強度を変えることなく、電子
透かしの画質に及ぼす影響を効果的に抑制することが可
能になる。
【0087】続いて電子透かし埋め込み処理装置は、ス
テップS17に移り、入力信号にこの変調した電子透か
しパターンWM2を加算し、続くステップS18におい
て、入力信号と同一の形式により電子透かし情報を埋め
込んだ信号を出力する。
【0088】続いて電子透かし埋め込み処理装置はステ
ップS19において、入力信号の処理を完了したか否か
を判断し、ここで否定結果が得られるとステップS13
に戻り、以下の処理を繰り返し実行する。電子透かし埋
め込み処理装置は、順次入力信号について、同様の処理
を繰り返して入力信号を処理し、ステップS19におけ
る入力終了の判定において肯定結果が得られると、処理
を完了する。
【0089】[電子透かし埋め込み処理装置構成例2]
上述した電子透かし埋め込み処理装置は、画像信号のフ
レーム相関を利用して動き検出を行なう構成であった。
しかし、このようなフレーム相関からの動き検出処理に
基づく電子透かしパターンの調整処理においても電子透
かしパターンが目立たないように設定されない場合があ
る。
【0090】例えば図6は画像信号が横方向にシフトす
る場合の、図7は画像信号がズームアウトする場合の、
ブロック分割を施した動き検出を説明する図である。こ
の図6、図7の画像の例は走行している車と背景の家や
木、そしてさらに後方の景色といった具合に画像信号中
に複数の動きベクトルが存在する画像信号である。時間
的に連続する画像信号(a)および(b)に対してフレ
ーム相関を利用して、前述の[数12]および[数1
3]により動き情報を検出すると、フレーム全体に対し
て画像相関を計算することになるため、検出される動き
情報は面積比が大きい物体の動きベクトルに大きく影響
されることになる。
【0091】このため、例えば図6の横方向シフトの例
において、上述の手法では、フレーム相関による動き情
報が面積比に依存して出力されることになり、電子透か
しパターンは後方の景色の動きベクトル、この場合、ほ
とんど静止状態を示す動きベクトルであり、動き情報V
は、静止した動きベクトルに大きく依存することにな
る。従って、電子透かしを例えば走行している車の動き
ベクトルに電子透かしパターンを追従させようとして
も、上述の方法では、追従がなされないことになる。
【0092】また図7のズームアウトの例において、フ
レーム全体としては、例えば1方向へのシフトが存在し
ないため電子透かしパターンを静止させようとしても、
フレーム相関による動き情報が面積比に依存することに
より、電子透かしパターンは何らかの予期せぬ方向への
動きベクトルに追従する可能性があり、通常の観察状態
においても人間の視覚にとらえられてしまうような電子
透かしとなる場合がある。
【0093】上述のような問題を解決するために、画像
信号に対してブロック分割等の前処理を施した上で画像
信号のブロック相関を利用して動き検出を行って電子透
かしの埋め込み処理を実行する電子透かし埋め込み処理
装置について、以下、説明する。
【0094】図6および図7の例において、まず時間的
に連続する画像信号(a)および(b)に対して複数の
画像ブロックへの分割を行い、適当なブロックサイズの
分割画像信号(c)および(d)に変換した上で、これ
らの分割画像信号(c)および(d)の各ブロックに対
してブロック相関を利用して、前述のマッチング値算出
式[数12]および動き情報算出式[数13]に基づい
て、各ブロックにおける動き情報(e)を検出する。図
6,図7の例では、1フレーム画像を9ブロックに分割
してあるが、分割ブロック数は任意の数に設定可能であ
る。
【0095】分割した各ブロックに対して動きベクトル
が算出され、算出された複数の動きベクトルについて、
所定の評価を行ない、評価結果に基づいてその画像信号
全体の最適な動き情報(f)を一つ設定する。
【0096】ブロック領域単位で求められる複数の動き
ベクトルについての評価方法は、様々に設定可能であ
る。例えば複数の動きベクトルについて、方向および大
きさが最多数の動きベクトルを選択して、この最多数を
占めるベクトルに対応する情報を動き情報Vとして出力
する。または、複数の動きベクトルについての平均値を
取得して、平均値を動き情報Vとして出力するなどの処
理が可能である。
【0097】さらに、ブロック領域単位で求められる複
数の動きベクトルについて、大きな動きを示す動きベク
トルに対しては、重み付けを大とし、小さな動きを示す
動きベクトルに対しては、重み付けを小とした評価処理
に基づいて動き情報Vを出力する。あるいは、画像中心
に近い領域の動きベクトルに対しては、重み付けを大と
し、画像周辺部に近い領域の動きベクトルに対しては、
重み付けを小とした評価処理に基づいて動き情報Vを出
力する構成とするなどである。
【0098】具体的には、例えば分割した複数ブロック
のうち過半数以上のブロックにおいて1方向への動きベ
クトルが算出された場合には、多数決によりその動きベ
クトルをこの画像信号の動き情報とする方法がある。
【0099】また各ブロック毎に算出された動きベクト
ルに対して、その動きベクトルの大きさで重み付けを行
って動きベクトルを評価判定する構成としてもよい。人
間の目は、より大きな動きを持つ領域に集中しやすい傾
向があり、動きベクトルが大きい場合には重み付けを大
とすることで、人間の目が集中しやすい動きのある部分
を重視した、画像信号の動き情報を取得することができ
る。
【0100】さらに各ブロック毎に算出された動きベク
トルに対して、画像中央部分のブロックが大きく、画像
周縁部分のブロックが小さくなるような重み付けを行っ
て動きベクトルを評価判定することにより、人間の目が
集中しやすい画像中央部分を重視した、画像信号の動き
情報を取得することができる。
【0101】このように、ブロック分割した各領域にお
いて、動きベクトルを算出し、算出された複数の動きベ
クトルの評価に基づいて取得した動き情報に基づいて、
埋め込み電子透かしパターンの調整をする。このような
構成によれば、例えば図6の横方向シフトの例におい
て、前述のフレーム相関を利用した際には後方の景色の
動きベクトルが画像信号の動き情報として検出され、ほ
とんど静止状態の電子透かしパターン埋め込みがなされ
るのに対して、本実施例におけるブロック相関を利用し
た複数の動きベクトル検出による手法を実行し、例えば
人間の目が集中しやすい動きのある部分や画像中央部分
を重視して動きベクトルを評価判定すれば、走行する車
に追従するような画像信号の動き情報(f)を抽出し
て、走行する車に追従する電子透かしパターン埋め込み
がなされることになる。
【0102】また図7のズームアウトの例において、前
述のフレーム相関を利用した際には何らかの予期せぬ方
向への動きベクトルが画像信号の動き情報として検出さ
れ、予期せぬ方向への動きを示す電子透かしパターン埋
め込みがなされるのに対して、本実施例におけるブロッ
ク相関を利用した複数の動きベクトル検出による手法を
実行し、例えば多数決により動きベクトルを評価判定す
る方法を採用すれば、どの方向にも追従しない静止画と
同様の動き情報(f)を抽出することができ、ほとんど
静止状態の電子透かしパターン埋め込みがなされること
になる。
【0103】このように、ブロック分割した各領域にお
いて、動きベクトルを算出し、算出された複数の動きベ
クトルの評価に基づいて動き情報を取得することによ
り、人間の視覚特性に合致した動き検出が可能になり、
元の電子透かしパターン(g)を取得された動きベクト
ルに追従させるように調整処理により電子透かしパター
ン(h)を変調した後、画像信号に重畳することによ
り、電子透かしの画質に及ぼす影響を効果的に抑制し、
視覚的に目立たない電子透かしの埋め込みが可能とな
る。
【0104】図6、図7では、画像を9ブロックに分割
した例について説明したが、さらに細密なブロック分割
を行った上で、画像信号のオブジェクト毎のブロック相
関を利用して動き検出を行い、画像信号の動き情報を検
出してもよい。
【0105】例えば図8は、先に説明した図6に示す画
像と同様、画像信号が横方向シフトする場合の、微少ブ
ロックへの分割を施し、各ブロックの動き情報からオブ
ジェクト毎の動きを検出する処理を説明する図である。
この図8に示す例において、まず時間的に連続する画像
信号(a)および(b)に対して多数の微少な画像ブロ
ックへの分割を行い、各ブロックについて動きベクトル
検出処理を実行する。
【0106】すなわち、各ブロックサイズの分割画像信
号(c)および(d)に変換し、これらの分割画像信号
(c)および(d)の各ブロックに対してブロック相関
を利用して、前述のマッチング値算出式[数12]およ
び動きベクトル算出式[数13]に基づいて、各ブロッ
クにおける動き情報(e)を検出する。
【0107】微少ブロックにおける多数の動きベクトル
のうち同方向への動きベクトルを有する複数ブロックを
まとめて1つのオブジェクトとして判定する。図8
(e)のように、家、車、木の各領域において、ほぼ同
様の動きベクトルを持つ領域が抽出され、3つの異なる
動きベクトルを持つオブジェクトが抽出される。さら
に、各オブジェクト毎に算出された複数の動きベクトル
を評価判定し、その結果、その画像信号全体の最適な動
き情報(f)を一つ抽出する。すなわち、同様の動きベ
クトルを持つ画像領域を1つのオブジェクト領域と判定
し、オブジェクト単位の動きベクトル間における評価処
理に基づいて動き情報を出力する。
【0108】なお、動きベクトルの評価は、前述したよ
うに、過半数をしめるベクトルを抽出、多数決、または
最も動きの大きなものに大きな重み付けを行なう、ある
いは画面中央部に大きな重み付けを行なうなどの方法が
適用可能である。また、これらの評価は複合的に適用、
すなわち、動きの大きなもので中央部にあるものについ
ては、さらに大きな重みづけを行なうといった評価方法
を適用してもよい。
【0109】このように、ブロック分割した各領域にお
いて、動きベクトルを算出し、算出された複数の動きベ
クトルの評価に基づいて動き情報を取得して取得した動
き情報に基づいて電子透かしの埋め込み処理を実行する
電子透かし埋め込み処理装置は、先の図3の電子透かし
埋め込み処理装置100において動き検出部123の構
成を変更することによって実現される。
【0110】図9は、ブロック分割等の前処理を施した
上で画像信号のブロック相関を利用して動き検出を行
う、電子透かし埋め込み処理装置100中の動き検出部
123を示すブロック図である。まず動き検出部123
において、信号分割部129は順次入力されるデジタル
ビデオ信号DV1を適当なサイズの複数ブロック(例え
ばn)に分割し、ブロック分割された分割デジタルビデ
オ信号DV1Bを出力する。続く信号記憶部130は、
この信号分割部129が出力する分割デジタルビデオ信
号DV1Bをフレーム毎に記憶し、1フレーム遅延させ
た遅延分割デジタルビデオ信号DV1B’を出力する。
ここでは時間的に連続する2つの画像信号は相関の高い
画素値となることを利用して、最適に設定した探索範囲
において、n個の各ブロック毎にブロック相関が最大に
なるような動きベクトルを評価判定することにより、画
像信号の動き検出を行う。
【0111】続く相関計算部131は、信号記憶部13
0が出力する遅延分割デジタルビデオ信号DV1B’と
分割デジタルビデオ信号DV1Bとの各ブロック毎のブ
ロック相関を計算し、相関情報Mを出力する。ここでは
時間的に連続する2つのデジタルビデオ信号DV1B’
とDV1Bにおいて、前述の[数12]を適用してそれ
ぞれ対応する画素間で輝度値の差分の絶対値を各ブロッ
ク内で総和したマッチング値を計算し、これをブロック
相関の指標とする。次に動きベクトルの探索範囲を変更
して[数12]の計算を繰り返し、それぞれの動きベク
トルに対するマッチング値を全て算出する。これによ
り、動きベクトルの探索範囲(Vx,Vy)におけるn
個の各ブロック毎のブロック相関平面が得られる。
【0112】動き判定部132は、相関計算部131が
出力する相関情報Mに基づいてn個の各ブロック毎にブ
ロック相関が最大になる動きベクトル(Vx,Vy)を
決定し、さらにこれらの複数の動きベクトルを評価判定
することにより動き情報Vを出力する。すなわち相関計
算部131で得られた各ブロック毎のブロック相関平面
において、前述の[数13]に基づいて最大の相関を与
えるn個の動きベクトル(Vx,Vy)が算出される。
【0113】次に、動き判定部132は、これらのn個
のブロックに対応するn個の動きベクトル(Vx,V
y)の評価を実行する。評価は、前述したように、多数
決方式、あるいは最も動きの大きなものに大きな重み付
けを行なったり、画面中央部に大きな重み付けを行なう
などの方法が適用可能である。
【0114】例えば、多数決方式の評価を実行する場合
は、分割したn個の複数ブロックのうち過半数以上のブ
ロックにおいて1方向への動きベクトルが算出された場
合には、その動きベクトルをこの画像信号の動き情報V
として設定する。また各ブロック毎に算出された動きベ
クトルに対して、その動きベクトルの大きさで重み付け
を行って動きベクトルを評価判定する場合は、重み付け
係数を各算出ベクトルに乗算し総和を算出するなどの演
算を実行する。このような手法で出力した動き情報Vに
基づいて電子透かしパターンの調整を実行することによ
り、人間の目が集中しやすい動きのある部分を重視し
た、画像信号の動き情報を検出することができる。
【0115】あるいは、各ブロック毎に算出された動き
ベクトルに対して、画像中央部分のブロックに大きく、
画像周縁部分のブロックに小さい重み付けを行って、各
動きベクトルを評価判定も可能である。この評価手法に
よれば、人間の目が集中しやすい画像中央部分を重視し
た、画像信号の動き情報を検出することができる。
【0116】[画像フォーマット変換を伴う動きベクト
ル検出処理]ところで画像相関を利用した動き情報の検
出は演算量が膨大であり、前述のマッチング算出式[数
12]の演算量は画像信号のフレームサイズと動きベク
トル探索範囲との積に比例する。これはHD(High
Definition)画像信号から動き検出を行っ
て電子透かし情報を埋め込む際に特に問題となり、動き
ベクトルを精度良く検出するためには高効率な動き検出
アルゴリズムの実現が重要である。
【0117】この演算量の増加という問題を解決する構
成について、以下、説明する。演算量の増加を解決する
ために、画像信号に対してフォーマット縮小等の前処理
を施した上で画像信号のフレーム相関を利用して動き検
出を行う。
【0118】図10は、画像信号が横方向シフトする場
合の、フォーマット縮小を施した動き検出処理について
説明する図である。まず時間的に連続する画像信号
(a)および(b)に対して画像フォーマットの縮小を
行い、適当なフレームサイズの縮小画像信号(c)およ
び(d)に変換する。
【0119】これらの縮小画像信号(c)および(d)
に対してフレーム相関を利用して、前述のマッチング値
算出式[数12]および動きベクトル算出式[数13]
に基づいて、動きベクトル、すなわち動き情報(e)を
算出する。このような縮小処理による画像フォーマット
変換を経た場合でも時間的に連続する2つの画像信号は
相関の高い画素値となる。この縮小画像信号(c)およ
び(d)において最適に設定した探索範囲においてフレ
ーム相関が最大になるような動きベクトルを決定する。
このように、画像フォーマットの縮小を行なうことによ
り、少ない演算量で画像信号の動き検出を行うことがで
きる。なおこのようにして検出された動き情報(e)は
縮小画像信号の動きベクトルであり、元の縮尺に拡大す
ることにより元の画像信号の動き情報(f)を得ること
ができる。
【0120】図10に示す例は、画像全体の処理を実行
して1つの動きベクトルを算出する処理例を示している
が、図6、図7、図8等を用いて説明したブロック分割
を実行して、各ブロックにおいて、前述のマッチング値
算出式[数12]および動きベクトル算出式[数13]
に基づいて、各ブロック毎の動きベクトルを算出する場
合も、このような縮小処理による画像フォーマット変換
を経た後に算出処理を実行することで演算量が低減す
る。この構成例については、後段で説明する。
【0121】例えば画像信号に対して水平方向、垂直方
向共に1/2になるような画像フォーマット変換を施し
た場合、縮小画像信号のフレームサイズは元の画像信号
の(1/2)×(1/2)=1/4に低減することがで
きる。このようにすれば、前述の[数12]を適用した
演算において、動き検出に要する演算量は画像信号のフ
レームサイズと動きベクトル探索範囲との積に比例する
から、1/4の演算量で画像信号の高効率な動き検出を
行うことができ、高速処理が可能となる。
【0122】なお、画像フォーマットの縮小を行なうこ
とにより設定可能な動きベクトルの探索範囲も水平方
向、垂直方向共に1/2の精度に落ちるため、実用上十
分な検出精度が確保できる範囲において画像信号のフレ
ームサイズを縮小し、動き検出に要する演算量を低減さ
せる必要がある。このようにして検出された縮小画像信
号の動き情報(e)を2倍することにより元の画像信号
の動き情報(f)が得られ、元の電子透かしパターン
(g)をこうして検出された動きベクトルにより移動し
て電子透かしパターン(h)に変調した後画像信号に重
畳することにより、電子透かしの画質に及ぼす影響を効
果的に抑制し、視覚的に目立ち難い電子透かし埋め込み
が実現される。
【0123】また画像フォーマットの縮小に際しては、
実用上十分な検出精度が確保できる範囲においてより簡
易的にフォーマット変換を施すことができる。例えば水
平方向1/m、垂直方向1/nになるように画像フォー
マットを縮小する場合には、水平方向1/m、垂直方向
1/nになるようにサンプルを間引くことによりフォー
マット変換を施してもよい。また水平方向mピクセル×
垂直方向nピクセルのブロックにおいて、相加平均等に
より新しいサンプルを算出することによりフォーマット
変換を施してもよい。
【0124】このように、画像のフォーマット変換をし
た後、動きベクトルを算出し、算出された動きベクトル
に基づいて動き情報を取得して取得した動き情報に基づ
いて電子透かしの埋め込み処理を実行する電子透かし埋
め込み処理装置は、先の図3の電子透かし埋め込み処理
装置100において動き検出部123の構成を変更する
ことによって実現される。
【0125】図11は、このように画像信号に対してフ
ォーマット縮小等の前処理を施した上で画像信号のフレ
ーム相関を利用して動き検出を行う電子透かし埋め込み
処理装置100中の動き検出部123を示すブロック図
である。図11に示す動き検出部123において、信号
縮小部133は順次入力されるデジタルビデオ信号DV
1を適当なフレームサイズの縮小画像にフォーマット変
換し、フォーマット変換された縮小デジタルビデオ信号
DV1Rを出力する。続く信号記憶部134は、この信
号縮小部133が出力する縮小デジタルビデオ信号DV
1Rをフレーム毎に記憶し、1フレーム遅延させた遅延
縮小デジタルビデオ信号DV1R’を出力する。ここで
は時間的に連続する2つの縮小画像信号は相関の高い画
素値となることを利用して、最適に設定した探索範囲に
おいてフレーム相関が最大になるような動きベクトルを
決定することにより、画像信号の動き検出を行う。
【0126】続く相関計算部135は、この信号記憶部
134が出力する遅延縮小デジタルビデオ信号DV1
R’と縮小デジタルビデオ信号DV1Rとのフレーム相
関を計算し、相関情報Mを出力する。ここでは時間的に
連続する2つのデジタルビデオ信号DV1R’とDV1
Rにおいて、前述の[数12]を適用して、それぞれ対
応する画素間で輝度値の差分の絶対値をフレーム内で総
和したマッチング値を計算し、これをフレーム相関の指
標とする。次に動きベクトルの探索範囲を変更して[数
12]の計算を繰り返し、それぞれの動きベクトルに対
するマッチング値を全て算出する。これにより、動きベ
クトルの探索範囲(Vx,Vy)におけるフレーム相関
平面が得られる。
【0127】動き判定部136は、相関計算部135が
出力する相関情報Mに基づいてフレーム相関が最大にな
る動きベクトル(Vx,Vy)を決定し、動き情報Vを
出力する。すなわち相関計算部135で得られたフレー
ム相関平面において、前述の[数13]に基づいて最大
の相関を与える動きベクトル(Vx,Vy)を動き情報
Vとして出力する。最適設定探索範囲において、時間的
に連続する2つの縮小画像信号のフレーム相関を最大化
するような動きベクトルを決定することにより、効果的
に演算量を低減して高効率に画像信号の動き情報を検出
することができる。
【0128】[フォーマット変換およびブロック分割を
実行する電子透かし埋め込み処理装置]次に、画像信号
に対してフォーマット縮小等の前処理を施し、さらに、
前述の複数ブロックに分割して各ブロック毎に動きベク
トルを算出して、複数の動きベクトルに基づいて動き情
報を算出する構成とした電子透かし埋め込み処理装置に
ついて説明する。このような電子透かし埋め込み処理装
置は、先の図3の電子透かし埋め込み処理装置100に
おいて動き検出部123の構成を変更することによって
実現される。
【0129】動き検出部の構成を図12を用いて説明す
る。図12示す動き検出部123において、信号縮小部
141は順次入力されるデジタルビデオ信号DV1を適
当なフレームサイズの縮小画像にフォーマット変換し、
フォーマット変換された縮小デジタルビデオ信号DV1
Rを出力する。続いて、縮小画像データは、信号分割部
142に入力され、信号分割部142は順次入力される
縮小デジタルビデオ信号DV1Rを適当なサイズの複数
ブロック(例えばn)に分割し、ブロック分割された分
割デジタルビデオ信号DV1RBを出力する。
【0130】信号記憶部143は、信号分割部142が
出力する縮小分割デジタルビデオ信号DV1RBをフレ
ーム毎に記憶し、1フレーム遅延させた遅延分割デジタ
ルビデオ信号DV1RB’を出力する。ここでは時間的
に連続する2つの画像信号は相関の高い画素値となるこ
とを利用して、最適に設定した探索範囲において、n個
の各ブロック毎にブロック相関が最大になるような動き
ベクトルを評価判定することにより、画像信号の動き検
出を行う。
【0131】続く相関計算部144は、信号記憶部14
3が出力する遅延分割デジタルビデオ信号DV1RB’
と分割デジタルビデオ信号DV1RBとの各ブロック毎
のブロック相関を計算し、相関情報Mを出力する。ここ
では時間的に連続する2つのデジタルビデオ信号DV1
RB’とDV1RBにおいて、前述の[数12]を適用
してそれぞれ対応する画素間で輝度値の差分の絶対値を
各ブロック内で総和したマッチング値を計算し、これを
ブロック相関の指標とする。次に動きベクトルの探索範
囲を変更して[数12]の計算を繰り返し、それぞれの
動きベクトルに対するマッチング値を全て算出する。こ
れにより、縮小画像の各ブロックにおける動きベクトル
の探索範囲(Vx,Vy)でブロック毎のブロック相関
平面が得られる。
【0132】動き判定部145は、相関計算部144が
出力する相関情報Mに基づいてn個の各ブロック毎にブ
ロック相関が最大になる動きベクトル(Vx,Vy)を
決定し、さらにこれらの複数の動きベクトルを評価判定
することにより動き情報Vを出力する。すなわち相関計
算部144で得られた各ブロック毎のブロック相関平面
において、前述の[数13]に基づいて最大の相関を与
えるn個の動きベクトル(Vx,Vy)が算出される。
【0133】次に、動き判定部145は、これらのn個
のブロックに対応するn個の動きベクトル(Vx,V
y)の評価を実行する。評価は、前述したように、多数
決方式、あるいは最も動きの大きなものに大きな重み付
けを行なったり、画面中央部に大きな重み付けを行なう
などの方法が適用可能である。
【0134】例えば、多数決方式の評価を実行する場合
は、分割したn個の複数ブロックのうち過半数以上のブ
ロックにおいて1方向への動きベクトルが算出された場
合には、その動きベクトルをこの画像信号の動き情報V
として設定する。また各ブロック毎に算出された動きベ
クトルに対して、その動きベクトルの大きさで重み付け
を行って動きベクトルを評価判定する場合は、重み付け
係数を各算出ベクトルに乗算し総和を算出するなどの演
算を実行する。このような手法で出力した動き情報Vに
基づいて電子透かしパターンの調整を実行することによ
り、人間の目が集中しやすい動きのある部分を重視し
た、画像信号の動き情報を検出することができる。
【0135】あるいは、各ブロック毎に算出された動き
ベクトルに対して、画像中央部分のブロックに大きく、
画像周縁部分のブロックに小さい重み付けを行って、各
動きベクトルを評価判定も可能である。この評価手法に
よれば、人間の目が集中しやすい画像中央部分を重視し
た、画像信号の動き情報を検出することができる。
【0136】このように、縮小処理によるフォーマット
変換を実行し、かつブロック分割した領域毎に動きベク
トルを取得して、動き情報を取得する構成によれば、動
きベクトルの算出処理数は、プロック数に応じて増加す
るが、縮小処理により演算量の低減が実現でき、演算量
を大幅に増大させることなく、最適な電子透かし調整、
埋め込みが可能となり、高効率に画像信号の動き情報を
検出し、電子透かしの画質に及ぼす影響を効果的に抑制
し、視覚的に目立ち難い電子透かし埋め込みが実現され
る。
【0137】[電子透かし埋め込み処理フロー]次に、
上述したブロック分割あるいはフォーマット変換等の処
理を実行する電子透かし埋め込み処理装置における処理
手順について、図13に示すフローを参照して説明す
る。図13は、例えばデジタルビデオ信号等の入力信号
に対してブロック分割あるいはフォーマット変換等の処
理を実行した後、動き検出を実行して、動き情報に応じ
た電子透かしパターンの変調を実行して入力信号に埋め
込む処理を実行する電子透かし埋め込み処理装置の処理
手順を示すフローチャートである。各ステップについて
説明する。
【0138】電子透かし埋め込み処理装置は、まず、ス
テップS31においてPN系列の乱数データを生成し、
ステップS32において、電子透かし埋め込み対象信号
に応じて、「複製可能(CopyFree)」、「1回
複製可能(Copy Once)」「絶対複製禁止(N
ever Copy)」などの複製制御情報などからな
る埋め込み情報を乱数データPNによりスペクトラム拡
散し、電子透かしパターンWM1を生成する。
【0139】続いて電子透かし埋め込み処理装置は、ス
テップS33において、入力デジタルビデオ信号DV1
を順次フレームデータ毎に読み込み、ステップS34に
おいて、入力デジタルビデオ信号DV1に対して前処理
を施す。この前処理は、前述したブロック分割処理、あ
るいは縮小等のフォーマット変換の少なくともいずれか
の処理、または2つの処理をシーケンシャルに実行する
処理として行なわれる。
【0140】例えば前処理として、入力デジタルビデオ
信号DV1に対してブロック分割を施し、分割デジタル
ビデオ信号DV1Bを出力する。このブロック分割によ
り、人間の視覚特性に合致した画像信号の動き検出が可
能となる。または入力デジタルビデオ信号DV1に対し
てフォーマット縮小を施し、縮小デジタルビデオ信号D
V1Rを出力する。この前処理により、少ない演算量で
画像信号の動き検出が可能となる。あるいは、入力デジ
タルビデオ信号DV1に対してフォーマット縮小を施
し、縮小デジタルビデオ信号DV1Rを出力し、さら
に、入力デジタルビデオ信号DV1Rに対してブロック
分割を施し、分割デジタルビデオ信号DV1RBを出力
する。
【0141】次に、ステップS35において、前処理の
施された時間的に連続する入力デジタルビデオ信号DV
1R、またはDV1B、またはDV1RBに対して画像
相関を計算し、相関情報Mを出力する。続いて電子透か
し埋め込み処理装置はステップS36において、相関情
報Mに基づいて画像の動き検出を行い、動き情報Vを出
力する。
【0142】例えば、分割デジタルビデオ信号DV1B
をフレーム毎に記憶して1フレーム遅延させた遅延デジ
タルビデオ信号DV1B’を生成し、時間的に連続する
2つのデジタルビデオ信号DV1B’とDV1Bにおい
て、前述の[数12]に基づいて、動きベクトルの探索
範囲(Vx,Vy)における各ブロック毎のブロック相
関平面を算出し、[数13]に基づいて各ブロック毎に
最大の相関を与える動きベクトル(Vx,Vy)を決定
し、これらの複数の動きベクトルを評価判定することに
より動き情報Vを出力する。
【0143】または、縮小デジタルビデオ信号DV1R
をフレーム毎に記憶して1フレーム遅延させた縮小デジ
タルビデオ信号DV1R’を生成し、時間的に連続する
2つのデジタルビデオ信号DV1R’とDV1Rにおい
て、前述の[数12]に基づいて、動きベクトルの探索
範囲(Vx,Vy)におけるフレーム相関平面を算出
し、前述の[数13]に基づいて、最大の相関を与える
動きベクトル(Vx,Vy)を決定し、これを動き情報
Vとして出力する。
【0144】あるいは、縮小分割デジタルビデオ信号D
V1RBをフレーム毎に記憶して1フレーム遅延させた
遅延デジタルビデオ信号DV1RB’を生成し、時間的
に連続する2つの縮小分割デジタルビデオ信号DV1R
B’とDV1RBにおいて、前述の[数12]に基づい
て、動きベクトルの探索範囲(Vx,Vy)における各
ブロック毎のブロック相関平面を算出し、[数13]に
基づいて各ブロック毎に最大の相関を与える動きベクト
ル(Vx,Vy)を決定し、これらの複数の動きベクト
ルを評価判定することにより動き情報Vを出力する。
【0145】続いて電子透かし埋め込み処理装置は、ス
テップS37において、動き情報Vに基づいて電子透か
しパターンWM1を変調し、人間の視覚特性を考慮した
電子透かしパターンWM2を出力する。すなわち検出さ
れた動き情報Vに基づいて、入力デジタルビデオ信号D
V1が静止している場合には電子透かしパターンWM1
も静止させ、入力デジタルビデオ信号DV1が動いてい
る場合には電子透かしパターンWM1も追従して動かす
処理を実行して電子透かしパターンWM2を生成して出
力する。このような変調処理のなされた電子透かしパタ
ーンWM2は、入力画像が静止ししているときは、静止
し、入力画像に動きがあるときは、画像の動きに併せて
移動することになる。
【0146】続いて電子透かし埋め込み処理装置は、ス
テップS38に移り、入力信号にこの変調した電子透か
しパターンWM2を加算し、続くステップS39におい
て、入力信号と同一の形式により電子透かし情報を埋め
込んだ信号を出力する。
【0147】続いて電子透かし埋め込み処理装置はステ
ップS40において、入力信号の処理を完了したか否か
を判断し、ここで否定結果が得られるとステップS33
に戻り、以下の処理を繰り返し実行する。電子透かし埋
め込み処理装置は、順次入力信号について、同様の処理
を繰り返して入力信号を処理し、ステップS40におけ
る入力終了の判定において肯定結果が得られると、処理
を完了する。
【0148】本発明のブロック分割した各領域におい
て、動きベクトルを算出し、算出された複数の動きベク
トルの評価に基づいて動き情報を取得する構成によれ
ば、人間の視覚特性に合致した動き検出に基づく電子透
かしパターンの変調が可能となり、画像信号に重畳する
ことにより、電子透かしの画質に及ぼす影響を効果的に
抑制し、視覚的に目立たない電子透かしの埋め込みが可
能となる。
【0149】また、本発明の画像縮小等のフォーマット
変換処理後の画像についての動きベクトルを算出する構
成によれば、動きベクトルの算出に必要な演算量が低減
され、動きベクトルの算出効率、電子透かし埋め込み処
理効率の向上が達成される。
【0150】[電子透かし検出処理装置]次に図14を
参照して、電子透かし検出処理装置の構成について説明
する。図14に示す電子透かし検出処理装置150は、
例えば放送局等より衛星波や地上波、ケーブル等の媒体
を介して受信して得られるデジタルビデオ信号DV2
や、光ディスク等を再生して得られるデジタルビデオ信
号DV2より、埋め込まれた電子透かし情報DCを検出
する。
【0151】電子透かし検出装置150において、PN
生成部151はPN系列の乱数データPNを生成し、こ
れを基本パターンとして電子透かしを検出する。このと
きPN生成部151は、電子透かし埋め込み処理装置1
00におけるPN生成部121またはPN生成部141
と同一の乱数データPNを生成することにより、スペク
トラム拡散を用いて解析困難に埋め込んだ電子透かし情
報DCを正しく検出することができる。
【0152】電子透かし検出装置150において、内積
計算部152は順次入力されるデジタルビデオ信号DV
2に対して乱数データPNとの内積値を計算し、内積値
Sを出力する。続く比較判定部153は、この内積値S
を最適に設定した閾値と比較することにより、電子透か
し情報DCの有無、さらには埋め込まれた電子透かし情
報DCの極性を判定する。すなわち非負の閾値THに基
づいて以下に示す判定を行なう。
【0153】
【数14】S≦−TH :電子透かしあり(極性0) |S|<TH :電子透かしなし S≧TH :電子透かしあり(極性1)
【0154】上記式のように、入力信号から埋め込み電
子透かし情報DCを検出することができる。
【0155】例えば、放送局等より衛星波や地上波、ケ
ーブル等の媒体を介して受信して得られるデジタルビデ
オ信号DV2や、光ディスク等を再生して得られるデジ
タルビデオ信号DV2をコピーする際に、この電子透か
し情報DCに基づいてコピー制限できるように成され、
さらに不正コピーされた疑いのあるソースについては、
ソースの出所を究明できるように成されている。
【0156】[電子透かし検出処理フロー]次に、電子
透かし検出処理装置における処理手順について、図15
に示すフローを参照して説明する。各ステップについて
説明する。
【0157】電子透かし検出処理装置は、まず、ステッ
プS51において、PN系列の乱数データPNを生成す
る。続いて電子透かし検出処理装置は、ステップS52
において、例えばデジタルビデオ信号DV2等のフレー
ムデータを順次読み込み、ステップS53において、入
力フレームデータと乱数データPNとの内積値を計算
し、内積値Sを出力する。
【0158】続いて電子透かし検出処理装置はステップ
S54において、算出した内積値Sを設定した閾値(T
H)と比較することにより、電子透かし情報DCの有
無、さらには埋め込まれた電子透かし情報DCの極性を
判定する。すなわち非負の閾値THに対して、上述の
[数14]の判定に基づいて入力信号から電子透かし情
報DCを検出することができる。続いて電子透かし検出
処理装置は、ステップS55において、このようにして
検出された電子透かし情報DCを出力する。
【0159】続いて電子透かし検出処理装置は、ステッ
プS56に移り、入力信号の処理を完了したか否かを判
断し、ここで否定結果が得られるとステップS52に戻
り、順次入力データ毎に同様の処理手順を繰り返して入
力信号を処理する。ステップS56において入力信号の
終了判定について肯定結果が得られると、処理を完了す
る。
【0160】[システム構成]上述の実施例で述べた一
連の処理は、ハードウェア、またはソフトウェア、ある
いは両者の複合構成によって実行することが可能であ
る。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シ
ーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェア
に組み込まれたデータ処理装置内のメモリにインストー
ルして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な
汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行
させることが可能である。一連の処理をソフトウェアに
よって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプロ
グラムが、例えば汎用のコンピュータや1チップのマイ
クロコンピュータ等にインストールされる。図16は、
上述した一連の処理、具体的には、電子透かし埋め込
み、検出の少なくともいずれかの処理を実行する装置の
システム構成例を示している。
【0161】システムは、CPU(Central Processing
Unit)202を有する。CPU(Central processing Uni
t)202は、各種アプリケーションプログラムや、OS
(Operating System)を実際に実行する。ROM(Read
-Only-Memory)203は、CPU202が実行するプロ
グラム、あるいは演算パラメータとしての固定データを
格納する。RAM(Random Access Memory)204は、
CPU202の処理において実行されるプログラム、お
よびプログラム処理において適宜変化するパラメータの
格納エリア、ワーク領域として使用される。CPU20
2、ROM203、RAM204、およびハードディス
ク205はバス201によって接続されており、相互に
データ転送が実行可能である。さらに入出力インタフェ
ース211に接続された各種入出力装置とのデータ転送
が可能となっている。
【0162】キーボード212、マウス213はCPU
202に各種の指令を入力するためにユーザにより操作
され、コマンド入力データ入力などの際にユーザによっ
て操作され、キーボードマウスコントローラ214介し
て入力される。
【0163】ドライブ209は、フロッピー(登録商
標)ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only
Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Dig
ital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリな
どのリムーバブル記録媒体210の記録再生を実行する
ドライブであり、各リムーバブル記録媒体210からの
プログラムまたはデータ再生、リムーバブル記録媒体2
10に対するプログラムまたはデータ格納を実行する。
【0164】CPU202は、入出力インタフェース2
10を介して、キーボード212やマウス213等を介
して指令が入力されると、入力にしたがって、ROM(R
eadOnly Memory)203に格納されているプログラムを
実行する。
【0165】上述の実施例における電子透かしの埋め込
み対象となる画像等の信号、あるいは検出対象となる信
号は、入力部207に接続されたカメラ2071他の入
力機器、例えばスキャナ等のデータ入力装置、あるいは
ドライブ209に接続されたフロッピーディスク、CD
−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magn
eto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Dis
c)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記
録媒体210から入力可能である。音声データの入力も
マイク2072を介して可能な構成である。さらに、通
信部208を介して受信するデータを電子透かしの埋め
込み対象とするデータ、あるいは検出対象となるデータ
として処理することも可能である。
【0166】CPU202は、ROM格納プログラムに
限らず、ハードディスク205に格納されているプログ
ラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部
208で受信されてハードディスク205にインストー
ルされたプログラム、またはドライブ209に装着され
たリムーバブル記録媒体210から読み出されてハード
ディスク205にインストールされたプログラムを、R
AM(Random Access Memory)204にロードして実行す
ることも可能である。
【0167】図16に示す構成を持つシステムにおい
て、CPU202は、上述した各実施例にしたがった処
理、あるいは上述したブロック図、フローチャートに従
って行われる処理を行う。そして、CPU202は、そ
の処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフ
ェース211を介して、LCD(Liquid Crystal Displa
y)やCRTなどの表示装置2061、スピーカ2062
に対して出力部206を介して出力する。また、処理デ
ータは通信部208からの送信、さらには、ハードディ
スク205等の記録媒体に対する格納処理が可能であ
る。
【0168】各種処理の実行プログラムは、システムに
内蔵されている記録媒体としてのハードディスク205
やROM203に予め記録しておくことができる。ある
いは、プログラムはフロッピーディスク、CD−ROM
(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto opti
cal)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気
ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体2
10に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておく
ことができる。このようなリムーバブル記録媒体210
は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供するこ
とができる。
【0169】なお、プログラムは、上述したようなリム
ーバブル記録媒体210からコンピュータにインストー
ルする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放
送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送し
たり、LAN(Local Area Network)、インターネットと
いったネットワークを介して、コンピュータに有線で転
送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてく
るプログラムを、通信部208で受信し、内蔵するハー
ドディスク205にインストールすることができる。
【0170】ここで、本明細書において、コンピュータ
に各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処
理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載され
た順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あ
るいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるい
はオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0171】また、プログラムは、1つのコンピュータ
により処理されるものであっても良いし、複数のコンピ
ュータによって分散処理されるものであっても良い。さ
らに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて
実行されるものであっても良い。
【0172】なお上述の実施の形態においては、時間的
に連続する2つのデジタルビデオ信号において、それぞ
れ対応する画素間で輝度値の差分の絶対値を計算して総
和する例を中心として説明したが、本発明はこれに限ら
ず、例えばそれぞれ対応する画素間で輝度値の積を計算
して総和する相互相関を用いる構成においても適用する
ことができる。
【0173】また上述の実施の形態においては、時間的
に連続する2つのデジタルビデオ信号の画像相関(マッ
チング)を利用して動き検出を行う場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、例えば時間的に連続する2
つのデジタルビデオ信号の勾配や位相相関を利用して動
き検出を行う構成においても適用することができる。
【0174】また上述の実施の形態においては、時間的
に連続する2つのデジタルビデオ信号の画像相関を利用
して動き検出を行う場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、例えば時間的に連続する3つ以上のデジタ
ルビデオ信号の画像相関を利用して動き検出を行う構成
としてもよい。このように3以上の複数画像の相関を検
出する処理構成とすれば、その分時間方向への変動の小
さい動き検出を行うことができる。
【0175】また上述の実施の形態においては、デジタ
ルビデオ信号に対してフォーマット縮小を施した上で動
き検出を行う場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、実用上十分な精度を確保できる場合には、より簡
易的にデジタルビデオ信号を縮小して動き検出を行う場
合に広く適用することができる。このようにすれば、そ
の分全体構成を簡略化することができる。
【0176】また上述の実施の形態においては、デジタ
ルビデオ信号のフレーム信号に対して動き検出を行う場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、デジタル
ビデオ信号のフィールド信号に対して動き検出を行う場
合に広く適用することができる。この場合には各フィー
ルド信号毎に動き検出を行ってもよく、またはどちらか
一方のフィールド信号に対してのみ動き検出を行っても
よい。このようにすれば、より少ない演算量により動き
検出を行うことができる。
【0177】また上述の実施の形態においては、人間の
視覚特性を考慮した画像分析に際して、デジタルビデオ
信号の動き情報を検出して電子透かしパターンをこれに
追従させる場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、デジタルビデオ信号のエッジ情報等を検出して電子
透かしパターンを変調する場合や、デジタルビデオ信号
の輝度情報や色情報等の種々の情報を分析して処理する
場合等と組み合わせて画像分析を行う場合に広く適用す
ることができる。
【0178】また上述の実施の形態においては、著作権
情報を乱数データによりスペクトラム拡散することで電
子透かしパターンを生成し、この電子透かしパターンを
デジタルビデオ信号に加算する場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、デジタルビデオ信号のベースバ
ンド信号上で電子透かしの重畳を行う種々の電子透かし
埋め込み方式、さらにはデジタルビデオ信号のビットス
トリーム信号上で電子透かしの重畳を行う種々の電子透
かし埋め込み方式に広く適用することができる。
【0179】また上述の実施の形態においては、著作権
情報をPN系列の乱数データによりスペクトラム拡散す
る場合について述べたが、本発明はこれに限らず、統計
的に総和が0になるような種々の数値パターンにより著
作権情報を解析困難に変調する場合に広く適用すること
ができる。
【0180】さらに上述の実施の形態においては、著作
権情報を重畳する場合について述べたが、本発明はこれ
に限らず、必要に応じて種々の情報を重畳して伝送する
場合に広く適用することができる。
【0181】以上、特定の実施例を参照しながら、本発
明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨
を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成
し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で
本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべ
きではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に
記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0182】なお、明細書に記載された各種の処理は、
記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実
行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあ
るいは個別に実行されてもよい。また、本明細書におい
てシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、
各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【0183】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、入力デジタルビデオ信号を処理する際に、時間
的に連続する入力デジタルビデオ信号に対してフレーム
相関を用いて動き検出を行い、検出された動き情報に基
づいて、画像が静止している場合には電子透かしパター
ンも静止させ、画像が動いている場合には電子透かしパ
ターンも追従して動かすことにより、人間の目に感知し
にくくなるように入力デジタルビデオ信号に電子透かし
を重畳することができ、これにより全体の埋め込み強度
を変えることなく、電子透かしの画質に及ぼす影響を効
果的に抑制することが可能になる。
【0184】さらに、本発明によれば、入力デジタルビ
デオ信号を処理する際に、時間的に連続する入力デジタ
ルビデオ信号に対してブロック分割等の前処理を施した
上でブロック相関を用いて動き検出を行い、各ブロック
毎に算出された複数の動き情報を多数決や重み付け等に
より評価判定し、検出された動き情報に基づいて電子透
かしパターンを画像に追従させることにより、人間の目
が集中しやすい部分を重視する等より視覚特性に合致す
るように入力デジタルビデオ信号に電子透かしを重畳す
ることができる。
【0185】さらに、本発明によれば、入力デジタルビ
デオ信号を処理する際に、時間的に連続する入力デジタ
ルビデオ信号に対してフォーマット縮小等の前処理を施
した上でフレーム相関を用いて動き検出を行い、検出さ
れた動き情報に基づいて電子透かしパターンを画像に追
従させることにより、より演算量を低減して高効率に入
力デジタルビデオ信号に電子透かしを重畳することがで
きる。
【0186】本発明によれば、画像信号の動きを検出し
てこれに追従する電子透かし情報の埋め込みが可能とな
り、デジタルネットワーク時代のコンテンツ配信におい
て、画質劣化の少なく信頼性の高い著作権保護システム
を構築することができ、今後デジタル放送等において開
始されるHD画像コンテンツの配信に際しても電子透か
しの高効率な重畳を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子透かし検出の説明に供する、内積値の確率
密度関数を示す図である。
【図2】電子透かしの埋め込み、検出処理による著作権
保護処理について説明する図である。
【図3】本発明の電子透かしの埋め込み処理装置の構成
例を示す図である。
【図4】本発明の電子透かしの埋め込み処理装置におけ
る動き検出部の構成例を示す図である。
【図5】本発明の電子透かしの埋め込み処理装置の処理
例を示すフロー図である。
【図6】本発明の電子透かしの埋め込み処理装置におけ
るブロック分割処理について説明する図である。
【図7】本発明の電子透かしの埋め込み処理装置におけ
るブロック分割処理について説明する図である。
【図8】本発明の電子透かしの埋め込み処理装置におけ
るブロック分割処理について説明する図である。
【図9】本発明の電子透かしの埋め込み処理装置におけ
る動き検出部の構成例を示す図である。
【図10】本発明の電子透かしの埋め込み処理装置にお
けるフォーマット変換処理について説明する図である。
【図11】本発明の電子透かしの埋め込み処理装置にお
ける動き検出部の構成例を示す図である。
【図12】本発明の電子透かしの埋め込み処理装置にお
ける動き検出部の構成例を示す図である。
【図13】本発明の電子透かしの埋め込み処理装置にお
ける処理フローを示す図である。
【図14】電子透かしの検出処理装置の構成例を示す図
である。
【図15】電子透かしの検出処理装置の処理例を示すフ
ロー図である。
【図16】電子透かし埋め込み、検出の少なくともいず
れかの処理を実行するシステム構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 電子透かし埋め込み装置 2 録画機器 3 電子透かし検出装置 4 電子透かし書き換え装置 5 光ディスク 6 録画機器 7 光ディスク 8 光ディスク 100 電子透かし埋め込み処理装置 121 PN生成部 122 乗算部 123 動き検出部 124 信号変調部 125 加算部 126 信号記憶部 127 相関計算部 128 動き判定部 129 信号分割部 130 信号記憶部 131 相関計算部 132 動き判定部 133 信号縮小部 134 信号記憶部 135 相関計算部 136 動き判定部 141 信号縮小部 142 信号分割部 143 信号記憶部 144 相関計算部 145 動き判定部 150 電子透かし検出処理装置 151 PN生成部 152 内積計算部 153 比較判定部 202 CPU 203 ROM 204 RAM 205 ハードディスク 206 出力部 207 入力部 208 通信部 209 ドライブ 210 リムーバブル記録媒体 212 キーボード 213 マウス 214 キーボードマウスコントローラ 2061 表示装置 2062 スピーカ 2071 カメラ 2072 マイク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/393 H04N 7/08 Z 7/081 (72)発明者 相馬 俊一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 小橋 貴志 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5B057 CD05 CE08 CH01 CH11 5C063 CA07 DA20 DB09 5C076 AA14 AA22 BA06 5J104 AA14 5L096 HA04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像信号に対する電子透かしの埋め込み処
    理を実行する電子透かし埋め込み処理装置であり、 埋め込み情報に基づいて電子透かしパターンを生成する
    電子透かしパターン生成手段と、 電子透かしパターン埋め込み処理対象となる画像信号の
    縮小変換処理を実行し、縮小画像データに基づいて動き
    ベクトルを取得し、該動きベクトルに基いて動き情報を
    出力する動き検出手段と、 前記電子透かしパターン生成手段の生成した電子透かし
    パターンに対して、前記動き情報の示す動きに追従する
    動きを示すように変調処理を実行する信号変調手段と、 前記信号変調手段により変調された電子透かしパターン
    を前記画像信号に対して埋め込む処理を実行する加算手
    段と、 を有することを特徴とする電子透かし埋め込み処理装
    置。
  2. 【請求項2】前記動き検出手段は、 画像信号をフレーム毎に読み込み、画像縮小処理を実行
    する信号縮小手段と、前記信号縮小手段の出力する縮小
    画像データを入力し、時間的に連続する複数の縮小画像
    フレームデータ間の相関を計算し相関情報を出力する相
    関計算手段と、 前記相関計算手段の出力する相関情報に基づいて動きベ
    クトルを算出して、算出された動きベクトルに基づいて
    動き情報Vを出力する動き判定手段とを有し、 前記信号変調手段は、前記電子透かしパターン生成手段
    の生成した電子透かしパターンに対して、前記動き情報
    Vに基づく変調処理を実行する構成であることを特徴と
    する請求項1に記載の電子透かし埋め込み処理装置。
  3. 【請求項3】前記動き検出手段は、 画像信号をフレーム毎に読み込み、画像縮小処理を実行
    する信号縮小手段と、 前記信号縮小手段の出力する縮小画像データを入力し、
    時間的に連続する複数の縮小画像フレームデータ間の相
    関を、フレーム内における対応画素の輝度値の差分の絶
    対値の総和として算出するマッチング値に基づいて相関
    情報を出力する相関計算手段と、 前記相関計算手段の出力する相関情報に基づいて、最小
    のマッチング値となる動きベクトルを算出して、算出し
    た動きベクトルに基づいて動き情報Vを出力する動き判
    定手段とを有し、 前記信号変調手段は、前記電子透かしパターン生成手段
    の生成した電子透かしパターンに対して、前記動き情報
    Vに基づく変調処理を実行する構成であることを特徴と
    する請求項1に記載の電子透かし埋め込み処理装置。
  4. 【請求項4】前記動き検出手段は、 縮小画像データに基づいて算出される動きベクトルを、
    縮小前の縮尺に拡大して出力動き情報として前記信号変
    調手段に出力する構成であることを特徴とする請求項1
    に記載の電子透かし埋め込み処理装置。
  5. 【請求項5】前記電子透かし埋め込み処理装置は、さら
    に、 前記縮小画像データをフレーム単位で複数のブロックに
    分割する信号分割手段を有し、 前記動き検出手段は、 前記信号分割手段の分割したブロック領域単位で動きベ
    クトルを取得し、該動きベクトルの評価処理に基いて動
    き情報を出力する構成を有することを特徴とする請求項
    1に記載の電子透かし埋め込み処理装置。
  6. 【請求項6】画像信号に対する電子透かしの埋め込み処
    理を実行する電子透かし埋め込み処理方法であり、 埋め込み情報に基づいて電子透かしパターンを生成する
    電子透かしパターン生成ステップと、 電子透かしパターン埋め込み処理対象となる画像信号の
    縮小変換処理を実行し、縮小画像データに基づいて動き
    ベクトルを取得し、該動きベクトルに基いて動き情報を
    出力する動き検出ステップと、 前記電子透かしパターン生成ステップにおいて生成した
    電子透かしパターンに対して、前記動き情報の示す動き
    に追従する動きを示すように変調処理を実行する信号変
    調ステップと、 前記信号変調ステップにおいて変調された電子透かしパ
    ターンを前記画像信号に対して埋め込む処理を実行する
    加算ステップと、 を有することを特徴とする電子透かし埋め込み処理方
    法。
  7. 【請求項7】前記動き検出ステップは、 画像信号をフレーム毎に読み込み、画像縮小処理を実行
    する信号縮小ステップと、 前記信号縮小ステップにおいて出力する縮小画像データ
    を入力し、時間的に連続する複数の縮小画像フレームデ
    ータ間の相関を計算し相関情報を出力する相関計算ステ
    ップと、 前記相関計算ステップにおいて出力する相関情報に基づ
    いて動きベクトルを算出して、算出された動きベクトル
    に基づいて動き情報Vを出力する動き判定ステップとを
    有し、 前記信号変調ステップは、前記電子透かしパターン生成
    ステップにおいて生成した電子透かしパターンに対し
    て、前記動き情報Vに基づく変調処理を実行することを
    特徴とする請求項6に記載の電子透かし埋め込み処理方
    法。
  8. 【請求項8】前記動き検出ステップは、 画像信号をフレーム毎に読み込み、画像縮小処理を実行
    する信号縮小ステップと、 前記信号縮小ステップにおいて出力する縮小画像データ
    を入力し、時間的に連続する複数の縮小画像フレームデ
    ータ間の相関を、フレーム内における対応画素の輝度値
    の差分の絶対値の総和として算出するマッチング値に基
    づいて相関情報を出力する相関計算ステップと、 前記相関計算ステップにおいて出力する相関情報に基づ
    いて、最小のマッチング値となる動きベクトルを算出し
    て、算出した動きベクトルに基づいて動き情報Vを出力
    する動き判定ステップとを有し、 前記信号変調ステップは、前記電子透かしパターン生成
    ステップにおいて生成した電子透かしパターンに対し
    て、前記動き情報Vに基づく変調処理を実行することを
    特徴とする請求項6に記載の電子透かし埋め込み処理方
    法。
  9. 【請求項9】前記動き検出ステップは、 縮小画像データに基づいて算出される動きベクトルを、
    縮小前の縮尺に拡大して出力動き情報として出力するこ
    とを特徴とする請求項6に記載の電子透かし埋め込み処
    理方法。
  10. 【請求項10】前記電子透かし埋め込み処理方法は、さ
    らに、 前記縮小画像データをフレーム単位で複数のブロックに
    分割する信号分割ステップを有し、 前記動き検出ステップは、 前記信号分割ステップにおいて分割したブロック領域単
    位で動きベクトルを取得し、該動きベクトルの評価処理
    に基いて動き情報を出力することを特徴とする請求項6
    に記載の電子透かし埋め込み処理方法。
  11. 【請求項11】画像信号に対する電子透かしの埋め込み
    処理をコンピュータ・システム上で実行せしめるプログ
    ラムであって、 埋め込み情報に基づいて電子透かしパターンを生成する
    電子透かしパターン生成ステップと、 電子透かしパターン埋め込み処理対象となる画像信号の
    縮小変換処理を実行し、縮小画像データに基づいて動き
    ベクトルを取得し、該動きベクトルに基いて動き情報を
    出力する動き検出ステップと、 前記電子透かしパターン生成ステップにおいて生成した
    電子透かしパターンに対して、前記動き情報の示す動き
    に追従する動きを示すように変調処理を実行する信号変
    調ステップと、 前記信号変調ステップにおいて変調された電子透かしパ
    ターンを前記画像信号に対して埋め込む処理を実行する
    加算ステップと、 を有することを特徴とするプログラム。
JP2001169112A 2001-06-05 2001-06-05 電子透かし埋め込み処理装置、および電子透かし埋め込み処理方法、並びにプログラム Pending JP2002369161A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005328141A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Ntt Data Corp 電子透かし埋込装置、及び電子透かし読出装置
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CN109963204A (zh) * 2019-04-24 2019-07-02 努比亚技术有限公司 水印添加方法、装置、移动终端及可读存储介质

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