JP2002368250A - テラヘルツ光発生素子及びテラヘルツ光発生装置 - Google Patents

テラヘルツ光発生素子及びテラヘルツ光発生装置

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JP2002368250A
JP2002368250A JP2001170318A JP2001170318A JP2002368250A JP 2002368250 A JP2002368250 A JP 2002368250A JP 2001170318 A JP2001170318 A JP 2001170318A JP 2001170318 A JP2001170318 A JP 2001170318A JP 2002368250 A JP2002368250 A JP 2002368250A
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terahertz light
conductive
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light generating
capacitor
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JP2001170318A
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Mamoru Usami
護 宇佐見
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Tochigi Nikon Corp
Nikon Corp
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Tochigi Nikon Corp
Nikon Corp
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S1/00Masers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the microwave range
    • H01S1/02Masers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the microwave range solid

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 テラヘルツ光の発生に伴って生ずるノイズを
低減させる。 【解決手段】 テラヘルツ光発生素子1は、光伝導部と
しての基板5と、該基板5の一方の表面に形成された互
いに分離された2つの導電部としての導電膜6,7とを
備える。導電膜6,7同士が、基板5の上側の平面に沿
った方向に所定間隔gをあけるように配置される。照射
部2から、テラヘルツ光素子1の所定箇所に、励起パル
ス光が照射される。直流電源3から導電膜6,7間にバ
イアス電圧が印加される。導電膜6,7間には、コンデ
ンサ4が電気的に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光スイッチ素子を
用いたテラヘルツ光発生素子及びテラヘルツ光発生装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】テラヘルツ光の発生には、光スイッチ素
子を用いたテラヘルツ光発生素子(光伝導アンテナ等)
が、多く用いられている(例えば、スミス、オーストン
及びナス(Peter.R.Smith, David.H.Auston and Marti
n.C.Nuss)の論文("Subpicosecond Photoconducting D
ipole Antennas", IEEE Journal of Quantum Electroni
cs, Vol.24, No.2, pp.255-260(1988))、ブディオル
ト、マーゴリーズ、ジェオング、ソン及びボコー(E.Bu
diarto, J.Margolies, S.Jeong, J.Son and J.Bokor)
の論文("High-Intensity Terahertz Pulses at 1-kHz
Repetition Rate",IEEE Journal of Quantum Electroni
cs, Vol.32, No.10, pp1839-1846(1996))など)。
【0003】光スイッチ素子を用いたテラヘルツ光発生
素子は、光伝導部と、該光伝導部の所定の面上に形成さ
れ互いに分離された2つの導電部としての導電膜とを有
し、前記2つの導電膜の少なくとも一部同士が前記所定
の面に沿った方向に所定間隔をあけるように配置された
素子である。この素子では、前記2つの導電膜間に電圧
を印加しても、通常は、2つの導電膜間(ギャップ部
分)の抵抗値が非常に高いため電流はほとんど流れな
い。ギャップ部分をフェムト秒パルスレーザ光等の超短
パルスレーザ光などの励起パルス光で照射して、自由キ
ャリアを生成すると、その瞬間だけその抵抗値が下がり
電流が流れる。このパルス状の電流によって、テラヘル
ツパルス光が発生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】光スイッチ素子を用い
たテラヘルツ光発生素子では、前述したように励起パル
ス光の照射により高速でスイッチングが行われるので、
前記2つの導電膜間に電圧を印加するための、電源を含
めた回路には、高周波電流が流れることになる。そのた
めに、ノイズが発生し、周囲の測定機器や他の装置に悪
影響を及ぼす。特に、前述した論文(IEEE Journal of
Quantum Electronics, Vol.32, No.10, pp1839-1846(1
996))に開示されているような、大口径の光スイッチ
素子を用いる場合には、前記2つの導電膜間に印加する
電圧が高いため、発生するノイズも大きくなり、その悪
影響が顕著である。
【0005】しかしながら、従来は、テラヘルツ光の発
生に伴って生ずるノイズは看過され、何らノイズ対策は
行われていなかった。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、テラヘルツ光の発生に伴って生ずるノイズを
低減させることができる、テラヘルツ光発生素子及びテ
ラヘルツ光発生装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の第1の態様によるテラヘルツ光発生装置
は、(a)光伝導部と、該光伝導部の所定の面上に形成
され互いに分離された2つの導電部とを有し、前記2つ
の導電部の少なくとも一部同士が前記所定の面に沿った
方向に所定間隔をあけるように配置されたテラヘルツ光
発生素子と、(b)前記テラヘルツ光発生素子の所定箇
所に励起パルス光を照射する照射部と、(c)前記2つ
の導電部間にバイアス電圧を印加する電圧印加部と、を
備え、前記2つの導電部間にキャパシタが電気的に接続
されたものである。
【0008】この第1の態様によれば、2つの導電部間
にキャパシタが電気的に接続されているので、照射部か
ら励起パルス光が照射されて2つの導電部間がスイッチ
ングされてテラヘルツ光が発生する際に生ずる、2つの
導電部間の電圧の変動が、抑制される。これにより、テ
ラヘルツ光の発生に伴って生ずるノイズが低減される。
【0009】本発明の第2の態様によるテラヘルツ光発
生装置は、前記第1の態様において、前記キャパシタが
前記電圧印加部とは別に設けられたものである。この第
2の態様のように、前記キャパシタを電圧印加部と別に
設けると、電圧印加部として例えば市販の直流電源装置
をそのまま用いつつ、ノイズ低減に適した所望の容量値
を持ったキャパシタを選択することができる。
【0010】本発明の第3の態様によるテラヘルツ光発
生装置は、前記第2の態様において、前記キャパシタの
容量が10pF以上であるものである。電圧印加部とは
別に設けるキャパシタの容量がこの第3の態様のように
10pF以上以上であれば、ノイズ低減効果を得ること
ができるが、ノイズ低減効果をより高める上で、その容
量が、100pF以上であることがより好ましく、0.
01μF以上であることがより好ましく、1μF以上で
あることがより好ましく、100μF以上であることが
より好ましい。
【0011】本発明の第4の態様によるテラヘルツ光発
生装置は、前記第1の態様において、前記キャパシタが
前記電圧印加部に含まれたものである。この第4の態様
のように、電圧印加部が前記キャパシタを有していても
よい。
【0012】本発明の第5の態様によるテラヘルツ光発
生装置は、前記第4の態様において、前記キャパシタの
容量が3000pF以上であるものである。電圧印加部
に含まれる前記キャパシタの容量がこの第5の態様のよ
うに3000pF以上であれば、ノイズ低減効果を得る
ことができるが、ノイズ低減効果をより高める上で、そ
の容量が、0.01μF以上であることがより好まし
く、1μF以上であることがより好ましく、100μF
以上であることがより好ましく、1000μF以上であ
ることがより好ましい。
【0013】本発明の第6の態様によるテラヘルツ光発
生素子は、光伝導部と、該光伝導部の所定の面上に形成
され互いに分離された2つの導電部とを有し、前記2つ
の導電部の少なくとも一部同士が前記所定の面に沿った
方向に所定間隔をあけるように配置されたテラヘルツ光
発生素子であって、前記励起パルス光が照射されない時
の前記2つの導電部間の容量が、10pF以上となるよ
うに、構成されたものである。
【0014】前記第1の態様では、テラヘルツ光発生素
子とは別にキャパシタを設けているのに対し、この第6
の態様は、テラヘルツ光発生素子自体がそのようなキャ
パシタを有するように構成された例である。この第6の
態様によっても、前記第1の態様と同様に、テラヘルツ
光の発生に伴って生ずるノイズが低減される。
【0015】前記第6の態様のように、前記2つの導電
部間の容量の値は、10pF以上であれば、ノイズ低減
効果を得ることができるが、ノイズ低減効果をより高め
る上で、その容量が、100pF以上であることがより
好ましく、0.01μF以上であることがより好まし
く、1μF以上であることがより好ましく、100μF
以上であることがより好ましい。
【0016】本発明の第7の態様によるテラヘルツ光発
生素子は、光伝導部と、該光伝導部の所定の面上に形成
され互いに分離された2つの導電部とを有し、前記2つ
の導電部の少なくとも一部同士が前記所定の面に沿った
方向に所定間隔をあけるように配置されたテラヘルツ光
発生素子であって、前記2つの導電部の厚さが2μm以
上であるものである。
【0017】光スイッチ素子を用いた従来のテラヘルツ
光発生素子では、2つの導電部の厚さは2μm未満であ
った。これに対し、前記第7の態様のように、2つの導
電部の厚さが2μm以上であれば、2つの導電部間の容
量の値が従来に比べて大きくなり、前記第6の態様と同
様に、テラヘルツ光の発生に伴って生ずるノイズが低減
される。ノイズ低減効果をより高める上で、2つの導電
部の厚さが、10μm以上であることがより好ましく、
100μm以上であることがより好ましく、1mm以上
であることがより好ましく、10mm以上であることが
より好ましい。
【0018】本発明の第8の態様によるテラヘルツ光発
生素子は、光伝導部と、該光伝導部の所定の面上に形成
され互いに分離された2つの導電部とを有し、前記2つ
の導電部の少なくとも一部同士が前記所定の面に沿った
方向に所定間隔をあけるように配置されたテラヘルツ光
発生素子であって、前記2つの導電部の各々における他
方の導電部との対向部分の少なくとも一部が、当該導電
部の他の部分の高さより高く、前記光伝導部の前記所定
の面から立ち上がったものである。
【0019】光スイッチ素子を用いた従来のテラヘルツ
光発生素子では、2つの導電部はそれぞれ単に導電膜で
構成されただけであり、2つの導電部の各々における他
方の導電部との対向部分の高さは、当該導電部の他の部
分の高と同じであった。これに対し、前記第8の態様に
よれば、2つの導電部の各々における他方の導電部との
対向部分の少なくとも一部が、当該導電部の他の部分の
高さより高く、光伝導部の面から立ち上がっている。こ
のため、2つの導電部間の容量の値が従来に比べて大き
くなり、前記第6の態様と同様に、テラヘルツ光の発生
に伴って生ずるノイズが低減される。
【0020】本発明の第9の態様によるテラヘルツ光発
生素子は、光伝導部と、該光伝導部の所定の面上に形成
され互いに分離された2つの導電部とを有し、前記2つ
の導電部の少なくとも一部同士が前記所定の面に沿った
方向に所定間隔をあけるように配置されたテラヘルツ光
発生素子であって、前記光伝導部の前記所定の面上にお
いて、前記2つの導電部が前記所定間隔をあけた箇所の
少なくとも一部に誘電体部材が配置され、前記2つの導
電部の各々における他方の導電部との対向部分の少なく
とも一部が、前記光伝導部の前記所定の面から前記誘電
体部材の各端面に沿って立ち上がったものである。前記
誘電体部材を照射部上に配置する場合には、前記誘電体
部材は、励起パルス光に対して透光性を有する材料(例
えば、ガラス等)で構成することが好ましい。
【0021】この第9の態様では、前記第8の態様と同
様に、2つの導電部の各々における他方の導電部との対
向部分の少なくとも一部が前記光伝導部の面から立ち上
がっているだけでなく、それらの間に誘電体が介在して
いる。このため、2つの導電部間の容量の値が更に大き
くなり、テラヘルツ光の発生に伴って生ずるノイズが一
層低減される。
【0022】本発明の第10の態様によるテラヘルツ光
発生装置は、前記第6乃至第9のいずれかのテラヘルツ
光発生素子と、前記テラヘルツ光発生素子の所定箇所に
励起パルス光を照射する照射部と、前記2つの導電部間
にバイアス電圧を印加する電圧印加部と、を備えたもの
である。この第10の態様は、前記第6乃至第9のテラ
ヘルツ光発生素子を用いて構成したテラヘルツ光発生装
置の例である。
【0023】前記第1乃至第10の態様において、前記
所定の間隔が2mm以上であってもよい。この場合、前
述した論文(IEEE Journal of Quantum Electronics, V
ol.32, No.10, pp1839-1846(1996))に開示されてい
るような、大口径の光スイッチ素子となるため、ノイズ
低減効果を得るための構成を従来のように何ら採用しな
ければ、前述したように、テラヘルツ光の発生に伴って
生ずるノイズが大きくなる。したがって、このように前
記所定間隔を大きくした場合には、特に、本発明による
ノイズ低減効果が顕著となる。もっとも、前記第1乃至
第10の態様において、前記所定の間隔は例えば数μm
から数十μm程度の微小間隔であってもよく、前記2つ
の導電部により例えばダイポールアンテナやボウタイア
ンテナ等を構成してもよいことは、言うまでもない。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるテラヘルツ光
発生素子及びテラヘルツ光発生装置について、図面を参
照して説明する。
【0025】[第1の実施の形態]
【0026】図1は、本発明の第1の実施の形態による
テラヘルツ光発生装置を示す概略構成図である。図2は
図1中のテラヘルツ光発生素子1を示す図であり、図2
(a)はその概略平面図、図2(b)は図2(a)中の
A−A’線に沿った概略断面図である。
【0027】本実施の形態によるテラヘルツ光発生装置
は、図1に示すように、テラヘルツ光発生素子1と、照
射部2と、電圧印加部としての直流電源3と、キャパシ
タとしてのコンデンサ4とを備えている。
【0028】テラヘルツ光発生素子1は、図1及び図2
に示すように、光伝導部としての基板5と、該基板5の
一方の表面に形成された互いに分離された2つの導電部
としての導電膜6,7とを備えている。導電膜6,7の
少なくとも一部同士が、基板5の上側の平面に沿った方
向に前記所定間隔gをあけるように配置されている。本
実施の形態では、導電膜6,7の全体同士が間隔gをあ
けている。この間隔gが2mm以上、例えば5mmに設
定されており、基板5及び導電膜6,7によっていわゆ
る大口径の光スイッチ素子が構成されている。
【0029】基板5の材質としては、例えば、抵抗率が
高い半導体(例えば、半絶縁性GaAs)を用いること
ができる。導電膜6,7の材質としては、例えば、金な
どを用いることができ、蒸着等により基板5の表面に形
成することができる。
【0030】本実施の形態では、前述したように基板5
自体が光伝導部として用いられているが、例えば、図3
に示すように、基板5上に光伝導部として光伝導膜8を
形成し、光伝導膜8上に導電膜6,7を形成してもよ
い。この場合、例えば、基板5の材質としてGaAsを
用いるとともに、光伝導膜8として低温成長GaAsを
用いることができる。なお、図3は、テラヘルツ光発生
素子1の他の例を示す概略断面図であり、図2(b)に
対応している。図3において、図1及び図2中の要素と
同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複す
る説明は省略する。
【0031】前記照射部2は、図1及び図2(a)に示
すように、テラヘルツ光発生素子1の間隔gに相当する
領域Rに、フェムト秒パルスレーザ光等の超短パルスレ
ーザなどを、励起パルス光として照射する。照射部2
は、例えば、レーザ光源と、必要に応じて照射領域の大
きさを調整するレンズ等とから構成される。
【0032】前記直流電源3は、導電膜6,7間にバイ
アス電圧を印加する。直流電源3としては、例えば、商
用電源からの交流を直流に変換する電源回路で構成する
ことができる。
【0033】前記コンデンサ4は、導電膜6,7間に電
気的に接続されている。本実施の形態では、コンデンサ
4は、直流電源3とは別に設けられている。コンデンサ
4の容量は、10pF以上とすることが好ましい。ノイ
ズ低減効果をより高める上で、コンデンサ4の容量は、
100pF以上であることがより好ましく、0.01μ
F以上であることがより好ましく、1μF以上であるこ
とがより好ましく、100μF以上であることがより好
ましい。
【0034】もっとも、コンデンサ4は直流電源3内に
設け、コンデンサ4が直流電源3を構成する電源回路に
含まれてもよい。この場合、コンデンサ4の容量は、3
000pF以上とすることが好ましい。ノイズ低減効果
をより高める上で、コンデンサ4の容量は、0.01μ
F以上であることがより好ましく、1μF以上であるこ
とがより好ましく、100μF以上であることがより好
ましく、1000μF以上であることがより好ましい。
【0035】導電膜6,7間には、直流電源3により直
流電圧が印加されているが、通常は、2つの導電膜6,
7間(ギャップ部分)の抵抗値が非常に高いため電流は
ほとんど流れない。照射部2により、ギャップ部分を、
基板5を構成する半導体等のバンドギャップ以上のエネ
ルギーを持つ超短パルスレーザ光などを照射して励起
し、自由キャリアを生成すると、その抵抗値が下がり電
流が流れる。励起レーザ光のパルス幅が十分に短く、か
つ励起キャリアの寿命が短いため、この電流はごく短時
間しか流れない。そして、このとき、電流が時間変化す
るため電磁波が発生する。励起レーザ光のパルス幅が十
分に短ければ(例えば、100fs以下程度)、その電
磁波の振動数は数THzに達する。これがテラヘルツ光
である。レーザ光が照射されている前後ごく短い時間だ
けを見れば、電流値は時間的に非常に速く変化している
ため、このような系は高周波回路とみなすことができ
る。
【0036】この現象をもう少しミクロ的な視点から見
ると、以下のようになる。以下の説明では、図4を参照
する。図4は、テラヘルツ光発生素子1における電荷の
様子を模式的に示す説明図である。導電膜6,7間に電
圧を印加すると、プラス電極側には正電荷(正孔)、マ
イナス電極側には負電荷(電子)が蓄積される(図4
(a))。導電膜6,7間の電圧はこの電荷量に比例す
ると考えて良く、その比例定数をαとすると、直流電源
3により印加される電源電圧Vと導電膜6,7に蓄積
される電荷Qとの間には、下記の数1の関係が成り立
つ。
【0037】
【数1】V=αQ
【0038】このとき、ギャップ部分を半導体のバンド
ギャップ以上のエネルギーを持つレーザ光などで励起す
ると、電子・正孔対が生成される(図4(b))。生成
された電子及び正孔はそれぞれプラス電極側(導電膜6
側)の正孔及びマイナス電極側(導電膜7側)の電子と
再結合し(図4(c))、その過程で電流が流れる。こ
の時、電流として消費された分だけ導電膜6,7に蓄積
されていた電荷が減り、すなわち両導電膜6,7間の電
圧が低下する。電源3からすぐさま電荷が補充されれば
よいが、そのようなことは通常の定電圧電源では不可能
であるため、回路全体の電圧が時間的に変動し、これが
ノイズの原因となる。説明を簡単にするために、電源3
から電荷が全く補充されないとすると、電流として流れ
た電荷qと電流が流れた後の電圧V1との間には、下記
の数2の関係が成り立つ。
【0039】
【数2】V1=α(Q−q)=V−αq
【0040】すなわち、Qとqとがおおよそ等しい場合
には、電圧が大きく低下することになる。
【0041】テラヘルツ光発生素子1の導電膜6,7間
の電圧が低下するのは、そこに蓄積された電荷が減少す
るためであるので、この電荷を素早く補充することがで
きれば、電圧の変動を抑えてノイズを減らすことができ
る。そこで、本実施の形態では、導電膜6,7への電荷
供給源として、導電膜6,7間にコンデンサ4が電気的
に接続されている。勿論、このようにしても電圧の低下
は避けられないが、蓄積されている電荷の総量を増やせ
ば、その総量に対する消費される電荷量の割合は減少
し、ひいては電圧の低下を抑えることができる。コンデ
ンサ4に蓄積される電荷をQとすると、Qはコンデ
ンサ4に印加される電圧に比例する。その比例定数をβ
とすると、電流が流れない状態ではコンデンサ4にも電
源電圧Vが印加されるので、下記の数3が成り立つ。
【0042】
【数3】V=βQ
【0043】先ほどと同様に電源3からは導電膜6,7
に電荷が全く供給されないとするが、コンデンサ4から
は補充されるとする。電荷qが電流として流れた後の電
圧をVとすると、テラヘルツ光発生素子1及びコンデ
ンサ4について、下記の数4及び数5の関係がそれぞれ
成り立つ。
【0044】
【数4】V=α(Q−q+q
【0045】
【数5】V=β(Q−q
【0046】ここで、qはコンデンサ4から導電膜
6,7へ補充された電荷である。前記数4及び数5から
を消去して、下記の数6を得る。
【0047】
【数6】V={αβ/(α+β)}(Q+Q−q)
【0048】さらに、数1と数3より、下記の数7が得
られる。
【0049】
【数7】Q=αQ/β
【0050】数7を数6に代入すると、下記の数8が得
られる。
【0051】
【数8】V=V−{αβ/(α+β)}q
【0052】α>0,β>0であるから、数8の右辺第
2項の絶対値は、αqに比べて常に小さくなり、特にα
≫βであれば非常に小さくなる。したがって、数2と比
較すれば明らかなように、電圧の変化を抑制することが
できる。
【0053】以上のように、本実施の形態によれば、導
電膜6,7間にコンデンサ4が電気的に接続されている
ので、テラヘルツ光の発生に伴って生ずるノイズを低減
させることができる。
【0054】本発明者は、本発明の効果を確認するた
め、以下のような実験を行った。この実験で用いた装置
の構成を図5に示す。図5において、図1中の要素と同
一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する
説明は省略する。
【0055】この実験では、図5に示すように図1に示
すテラヘルツ光発生装置に対してオシロスコープ10を
追加し、コンデンサ4を接続した場合とコンデンサ4を
取り除いた場合の両方について、他の条件を同一にし
て、オシロスコープ10で波形を観察した。
【0056】具体的に説明すると、オシロスコープ10
は、照射部2からテラヘルツ光発生素子1に照射される
超短パルスレーザ光と同期がとられており、導電膜6,
7間に印加されている電圧のレーザ光と同期した時間変
化を観測することができるようにした。オシロスコープ
10として、入力抵抗が50Ωのものを用いた。励起パ
ルス光として使用したレーザ光は、中心波長800n
m、パルス幅約100fs、繰り返し周波数1kHzの
超短パルスレーザ光である。テラヘルツ光発生素子1と
して、半絶縁性GaAs基板5上に導電膜6,7(それ
ぞれ金を用いた)を間隔g=5mmで蒸着したものを使
用した。直流電源3の電源電圧は30Vとした。
【0057】導電膜6,7間に、オシロスコープ10及
び直流電源3を直列に接続した。超短パルスレーザ光非
照射時には、オシロスコープ10の入力抵抗50Ωに比
較して、導電膜6,7間のテラヘルツ光発生素子1の抵
抗は非常に大きい(数十MΩ)ため、直流電源3の電源
電圧のほとんどが、導電膜6,7間にかかることにな
る。超短パルスレーザ光をテラヘルツ光発生素子1に照
射することによりテラヘルツ光発生素子1の導電膜6,
7間の抵抗が下がると、オシロスコープ10に印加され
る電圧が増加するので、その時間変化を観測することが
できる。
【0058】オシロスコープ10により観測された波形
を図6に示す。図6(a)(b)は、コンデンサ4を取
り除いた状態で観測された波形を示し、両者はスケール
を変えたものである。図6(b)は、コンデンサ4を導
電膜6,7間に電気的に接続した状態で観測された波形
を示す。図6(a)〜(b)の縦軸及び横軸のスケール
は、図中に示す通りである。コンデンサ4として、0.
1μFのセラミックコンデンサを使用した。
【0059】コンデンサ4を取り除いた場合(従来技術
に相当)には、図6(a)(b)に示すように、電圧の
変化は1.16Vにも及び、ノイズの発生原因となって
いることがわかる。また、電圧が定常状態に戻るのに要
する時間は、1μs以上となっている。
【0060】これに対し、0.1μFのコンデンサ4を
導電膜6,7間に電気的に接続した場合(第1の実施の
形態に相当)には、図6(c)に示すように、電圧の変
化は、160mV程度であり、コンデンサ4を取り除い
た場合と比較して1/7程度となっている。また、電圧
が定常状態に戻るまでの時間も100ns程度に改善さ
れている。このことから、前記第1の実施の形態によれ
ば、従来技術に比べて、テラヘルツ光の発生に伴って生
ずるノイズを低減させることができることがわかる。
【0061】正確には、前記テラヘルツ光発生素子1に
おいて、導電膜6,7間自体もキャパシタとなってい
る。導電膜6,7が非常に薄いため、このキャパシタの
容量が非常に小さくて蓄積可能な電荷量が非常に小さい
ことから、コンデンサ4を設けなければ、テラヘルツ光
の発生に伴って生ずるノイズが大きかったのである。
【0062】前記第1の実施の形態は、コンデンサ4を
テラヘルツ光発生素子1とは別に設けた例であった。こ
れに対し、テラヘルツ光発生素子1の2つの導電部間自
体を、従来に比べて大きい容量を持つように構成すれ
ば、テラヘルツ光発生素子1とは別にコンデンサ4を設
けなくても(勿論、コンデンサ4を設けてもよい。)、
前記第1の実施の形態と同様に、従来に比べて、テラヘ
ルツ光の発生に伴って生ずるノイズを低減することがで
きる。この場合、テラヘルツ光発生素子1の2つの導電
部間の容量を10pF以上とすることが好ましい。ノイ
ズ低減効果をより高める上で、この容量は、100pF
以上であることがより好ましく、0.01μF以上であ
ることがより好ましく、1μF以上であることがより好
ましく、100μF以上であることがより好ましい。
【0063】次に、テラヘルツ光発生素子の2つの導電
部間自体を従来に比べて大きい容量を持つように構成す
る例として、下記の第2乃至第5の実施の形態につい
て、説明する。
【0064】[第2の実施の形態]
【0065】図7は、本発明の第2の実施の形態による
テラヘルツ光発生装置で用いられるテラヘルツ光発生素
子11を示す概略断面図であり、図2(b)に対応して
いる。図7において、図1及び図2中の要素と同一又は
対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は
省略する。
【0066】本実施の形態によるテラヘルツ光発生装置
が前記第1の実施の形態と異なる所は、テラヘルツ光発
生素子1に代えて、図7に示すテラヘルツ光発生素子1
1が用いられている点と、コンデンサ4が取り除かれて
いる点のみである。もっとも、コンデンサ4はそのまま
接続しておいてもよい。
【0067】図7に示すテラヘルツ光発生素子11が図
1及び図2に示すテラヘルツ光発生素子1と異なる所
は、導電膜6,7の厚さdが厚くされている点のみであ
る。厚さdは、例えば、2μm以上が好ましい。ノイズ
低減効果をより高める上で、2つの導電膜6,7の厚さ
が、10μm以上であることがより好ましく、100μ
m以上であることがより好ましく、1mm以上であるこ
とがより好ましく、10mm以上であることがより好ま
しい。なお、導電膜6,7としては、金などの金属の蒸
着膜を用いてもよい。2つの導電部として、このような
導電膜6,7に代えて、例えば、2つの金属薄板でもよ
い。金属薄板を用いれば、その厚さを厚くし易い。金属
薄板の場合、例えば、導電性を有する接着剤等で基板5
に接合すればよい。
【0068】本実施の形態によっても、前記第1の実施
の形態と同様の利点が得られる。
【0069】[第3の実施の形態]
【0070】図8は本発明の第3の実施の形態によるテ
ラヘルツ光発生装置で用いられるテラヘルツ光発生素子
21を示す図であり、図8(a)はその概略斜視図、図
8(b)はその概略平面図、図8(c)は図8(b)中
のB−B’線に沿った概略断面図である。図8におい
て、図1及び図2中の要素と同一又は対応する要素には
同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0071】本実施の形態によるテラヘルツ光発生装置
が前記第1の実施の形態と異なる所は、テラヘルツ光発
生素子1に代えて、図8に示すテラヘルツ光発生素子2
1が用いられている点と、コンデンサ4が取り除かれて
いる点のみである。もっとも、コンデンサ4はそのまま
接続しておいてもよい。
【0072】図8に示すテラヘルツ光発生素子21が図
1及び図2に示すテラヘルツ光発生素子1と異なる所
は、導電膜6,7が前記所定間隔gをあけた箇所の全体
(一部でもよい)に渡り平板状の誘電体部材22が配置
され、2つの導電膜6,7の各々における他方の導電膜
との対向部分6a,7aが、光伝導部としての基板5の
表面から誘電体部材22の各端面に沿って立ち上がって
いる点のみである。誘電体部材22の材質としては、励
起パルス光に対する影響が少ない誘電体(例えば、ガラ
スなど)を用いることが好ましい。
【0073】このテラヘルツ光発生素子21の製造は、
例えば、基板5上に接着剤等で誘電体部材22を接合
し、誘電体部材22の上面をマスクして金等を蒸着する
ことにより、立ち上がった対向部分6a,7aを持つ導
電膜6,7を形成することによって、行うことができ
る。例えば、誘電体部材22の厚さを数mm程度、導電
膜の厚さを0.15μm程度及び、基板5の厚さを36
0μm程度、誘電体部材22の幅(=間隔d)を5mm
程度とすることができる。
【0074】本実施の形態によれば、前記第1の実施の
形態と同様の利点が得られる。また、本実施の形態で
は、導電膜6,7の対向部分6a,7aが立ち上がって
いるとともに、対向部分6a,7aの間に誘電体部材2
2が配置されているので、テラヘルツ光発生素子21の
導電膜6,7間の容量が一層増加し、ノイズ低減効果が
高まる。
【0075】[第4の実施の形態]
【0076】図9は、本発明の第4の実施の形態による
テラヘルツ光発生装置で用いられるテラヘルツ光発生素
子31を示す概略斜視図である。図9において、図1及
び図2、図8中の要素と同一又は対応する要素には同一
符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0077】本実施の形態によるテラヘルツ光発生装置
が前記第1の実施の形態と異なる所は、テラヘルツ光発
生素子1に代えて、図9に示すテラヘルツ光発生素子3
1が用いられている点と、コンデンサ4が取り除かれて
いる点のみである。もっとも、コンデンサ4はそのまま
接続しておいてもよい。
【0078】図9に示すテラヘルツ光発生素子31が図
1及び図2に示すテラヘルツ光発生素子1と異なる所
は、2つの導電部として導電膜6,7に代えて金属薄板
6’,7’が用いられている点と、2つの金属薄板
6’,7’の各々における他方の金属薄板との対向部分
6a’,7a’の全体(一部でもよい。)が、当該金属
薄板の他の部分の高さより高く、光伝導部としての基板
5の表面から立ち上がっている点のみである。本実施の
形態では、前記第3の実施の形態と異なり、誘電体部材
22に相当する誘電体部材は設けられていない。
【0079】このテラヘルツ光発生素子31の製造は、
例えば、折り曲げ加工により立ち上がった部分6a’,
7a’を持つ金属薄板6,7を用意し、これらの金属薄
板6,7を導電性を有する接着剤等で基板5に接合する
ことによって、行うことができる。
【0080】本実施の形態によれば、対向部分6a’,
7a’間に誘電体部材が設けられていないので、前記第
3の実施の形態に比べれば、金属薄板6’,7’間の容
量はやや小さくなるものの、前記第1の実施の形態と同
様の利点が得られる。なお、本実施の形態において、対
向部分6a’,7a’間に誘電体部材を設けてもよいこ
とは、言うまでもない。
【0081】[第5の実施の形態]
【0082】図10は、本発明の第5の実施の形態によ
るテラヘルツ光発生装置で用いられるテラヘルツ光発生
素子41を示す概略斜視図である。図10において、図
1及び図2中の要素と同一又は対応する要素には同一符
号を付し、その重複する説明は省略する。
【0083】本実施の形態によるテラヘルツ光発生装置
が前記第1の実施の形態と異なる所は、テラヘルツ光発
生素子1に代えて、図10に示すテラヘルツ光発生素子
41が用いられている点と、コンデンサ4が取り除かれ
ている点のみである。もっとも、コンデンサ4はそのま
ま接続しておいてもよい。
【0084】図10に示すテラヘルツ光発生素子41が
図1及び図2に示すテラヘルツ光発生素子1と異なる所
は、導電膜6,7の各々における他方の導電膜側の上面
に、断面四角形の棒状の金属部材46,47が導電性を
有する接着剤等でそれぞれ接合されている点のみであ
る。本実施の形態では、導電膜6及び金属部材46が1
つの導電部を構成し、導電膜7及び金属部材47がもう
1つの導電部を構成している。これによって、2つの導
電部の各々における他方の導電部との対向部分の全体
(一部でもよい。)が、当該導電部の他の部分の高さよ
り高く、光伝導部としての基板5の表面から立ち上がっ
ている。
【0085】本実施の形態によっても、前記第4の実施
の形態と同様の利点が得られる。
【0086】以上、本発明の各実施の形態について説明
したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるもの
ではない。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
テラヘルツ光の発生に伴って生ずるノイズを低減させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるテラヘルツ光
発生装置を示す概略構成図である。
【図2】図1中のテラヘルツ光発生素子を示す図であ
る。
【図3】テラヘルツ光発生素子の他の例を示す概略断面
図である。
【図4】テラヘルツ光発生素子における電荷の様子を模
式的に示す説明図である。
【図5】実験で用いた装置の構成を示す図である。
【図6】実験で観測された波形を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態によるテラヘルツ光
発生装置で用いられるテラヘルツ光発生素子を示す概略
断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態によるテラヘルツ光
発生装置で用いられるテラヘルツ光発生素子を示す図で
ある。
【図9】本発明の第4の実施の形態によるテラヘルツ光
発生装置で用いられるテラヘルツ光発生素子31を示す
概略斜視図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態によるテラヘルツ
光発生装置で用いられるテラヘルツ光発生素子を示す概
略斜視図である。
【符号の説明】
1,11,21,31,41 テラヘルツ光発生素子 2 照射部 3 直流電源(電圧印加部) 4 コンデンサ(キャパシタ) 5 基板(光伝導部) 6,7 導電膜 6a,7a 対向部分 8 光伝導膜(光伝導部) 22 誘電体部材 46,47 金属部材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光伝導部と、該光伝導部の所定の面上に
    形成され互いに分離された2つの導電部とを有し、前記
    2つの導電部の少なくとも一部同士が前記所定の面に沿
    った方向に所定間隔をあけるように配置されたテラヘル
    ツ光発生素子と、 前記テラヘルツ光発生素子の所定箇所に励起パルス光を
    照射する照射部と、 前記2つの導電部間にバイアス電圧を印加する電圧印加
    部と、 を備え、 前記2つの導電部間にキャパシタが電気的に接続された
    ことを特徴とするテラヘルツ光発生装置。
  2. 【請求項2】 前記キャパシタは、前記電圧印加部とは
    別に設けられたことを特徴とする請求項1記載のテラヘ
    ルツ光発生装置。
  3. 【請求項3】 前記キャパシタの容量が10pF以上で
    あることを特徴とする請求項2記載のテラヘルツ光発生
    装置。
  4. 【請求項4】 前記キャパシタは、前記電圧印加部に含
    まれたことを特徴とする請求項1記載のテラヘルツ光発
    生装置。
  5. 【請求項5】 前記キャパシタの容量が3000pF以
    上であることを特徴とする請求項4記載のテラヘルツ光
    発生装置。
  6. 【請求項6】 光伝導部と、該光伝導部の所定の面上に
    形成され互いに分離された2つの導電部とを有し、前記
    2つの導電部の少なくとも一部同士が前記所定の面に沿
    った方向に所定間隔をあけるように配置されたテラヘル
    ツ光発生素子であって、 前記励起パルス光が照射されない時の前記2つの導電部
    間の容量が、10pF以上となるように、構成されたこ
    とを特徴とするテラヘルツ光発生素子。
  7. 【請求項7】 光伝導部と、該光伝導部の所定の面上に
    形成され互いに分離された2つの導電部とを有し、前記
    2つの導電部の少なくとも一部同士が前記所定の面に沿
    った方向に所定間隔をあけるように配置されたテラヘル
    ツ光発生素子であって、 前記2つの導電部の厚さが2μm以上であることを特徴
    とするテラヘルツ光発生素子。
  8. 【請求項8】 光伝導部と、該光伝導部の所定の面上に
    形成され互いに分離された2つの導電部とを有し、前記
    2つの導電部の少なくとも一部同士が前記所定の面に沿
    った方向に所定間隔をあけるように配置されたテラヘル
    ツ光発生素子であって、 前記2つの導電部の各々における他方の導電部との対向
    部分の少なくとも一部が、当該導電部の他の部分の高さ
    より高く、前記光伝導部の前記所定の面から立ち上がっ
    たことを特徴とするテラヘルツ光発生素子。
  9. 【請求項9】 光伝導部と、該光伝導部の所定の面上に
    形成され互いに分離された2つの導電部とを有し、前記
    2つの導電部の少なくとも一部同士が前記所定の面に沿
    った方向に所定間隔をあけるように配置されたテラヘル
    ツ光発生素子であって、 前記光伝導部の前記所定の面上において、前記2つの導
    電部が前記所定間隔をあけた箇所の少なくとも一部に誘
    電体部材が配置され、 前記2つの導電部の各々における他方の導電部との対向
    部分の少なくとも一部が、前記光伝導部の前記所定の面
    から前記誘電体部材の各端面に沿って立ち上がったこと
    を特徴とするテラヘルツ光発生素子。
  10. 【請求項10】 請求項6乃至9のいずれかに記載のテ
    ラヘルツ光発生素子と、 前記テラヘルツ光発生素子の所定箇所に励起パルス光を
    照射する照射部と、 前記2つの導電部間にバイアス電圧を印加する電圧印加
    部と、 を備えたことを特徴とするテラヘルツ光発生装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006086227A (ja) * 2004-09-14 2006-03-30 Osaka Univ 光スイッチ
DE102006012817A1 (de) * 2006-03-21 2007-10-04 Batop Gmbh Photoleitender Terahertz Emitter
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