JP2002367978A - 半導体用層間絶縁薄膜及びその製法 - Google Patents
半導体用層間絶縁薄膜及びその製法Info
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Abstract
きる低応力絶縁薄膜を提供する。 【解決手段】熱膨張係数が1×10E−6から1×10
E−5(1/℃)である無機化合物と有機化合物より成
る半導体用層間絶縁薄膜。接着性を有することが好まし
く、無機化合物は金属元素の酸化物、窒化物、炭化物及
びその誘導体、有機化合物は複数の官能基及び置換基を
持つ柔軟性を有する共有結合分子が好ましい。両化合物
とも水酸基、アルコキシ基、カルビノール基、カルボキ
シル基、シリル基、メルカプト基、アミノ基、エポキシ
基、アクリル基を有することが好ましい。最大粒径10
μm以下の球状無機化合物を有機化合物によって物理的
又は化学的に結合した構造が好ましい。製法としては球
状無機化合物前駆体を生成し有機化合物で連結し成膜す
る方法が好ましい。
Description
再配線用絶縁薄膜に関するものである。ここでいう再配
線とは、半導体の前工程で完成した半導体素子の表面に
再び電気回路を加工することである。
して、電子機器の性能向上、小型化、軽量化及び低コス
ト化が強く求められている。これらの要望を満たすた
め、電子機器の心臓部である半導体装置の高密度化が必
須のものとなっている。半導体装置の高密度化は、CS
P(チップ・スケール・パッケージ)等の装置自体を小
さくする方法や装置を積層する3D技術等によりその実
現が図られている。
る)に搭載し他の電子機器と電気的に接続することによ
りその機能を発揮する。通常、半導体素子(素子と称す
る)の接続箇所は外周部に設置されており半導体装置も
外周部で接続する構造(DIP、QFP等)が一般的で
ある。又、任意の箇所で接続する場合には中継基板(子
基板と称する)を介して接続する構造(PGA、BGA
等)が採用されている。即ち、従来の再配線は金属バン
プ(金、半田、銅等)を介して素子と子基板を電気接続
するものであった。
せず素子の表面に電気回路を配線し母基板や他の電子部
品と接続する技術が検討され始めた。現在は、素子表面
をポリイミド樹脂及び銅で被覆し、その後電気回路を形
成する方法が主流である。しかしながら、大きな素子の
場合には有機化合物であるポリイミド樹脂と無機化合物
である素子や銅との熱膨張率の違いにより重大な応力問
題が発生し実用化には至っていない。従来の子基板を使
用する方法では、素子と子基板の間隙やバンプ自体が応
力緩衝の働きをし深刻な問題とはならなかった。
や化学的方法があるが、一長一短があり平滑な絶縁層を
形成することは難しい。又、成膜条件より使用できない
方法も多い。物理的方法としては、PVD法(スパッタ
リング、真空蒸着、イオンプレーティング)、スプレー
法、熔射法、電気泳動法、超急冷法等が知られている。
又、化学的方法としては、CVD、不均等化反応法、ゾ
ルゲル法、陽極酸化法、焼成法等が知られている。
の再配線化に対応できる絶縁薄膜を提供するものであ
る。この薄膜は、素子及び電気配線材料との熱歪みが小
さく耐熱性に優れるものであり、再配線半導体装置の高
信頼化を可能にするものである。
×10E−6から1×10E−5(1/℃)である無機
化合物と有機化合物より成る絶縁性の薄膜である。請求
項2は更に接着性を有する薄膜である。
ものであり、無機化合物としては金属元素の酸化物、窒
化物、炭化物及びその誘導体、有機化合物は複数の官能
基及び置換基を持つ柔軟性を有する共有結合分子を挙げ
るものである。
を限定するものあり、水酸基、アルコキシ基、カルビノ
ール基、カルボキシル基、シリル基、メルカプト基、ア
ミノ基、エポキシ基、アクリル基を挙げるものである。
であり、最大粒径10μm以下の球状無機化合物を有機
化合物によって物理的又は化学的に結合した。
金属塩を加水分解重合し球状無機化合物前駆体を生成す
る工程、無機化合物前駆体の分散液を水から有機溶媒に
置換する工程、無機化合物前駆体と反応する有機化合物
を添加し混合する工程、加熱等の操作により成膜させる
工程、必要に応じて接着性を付与する工程より製造され
る。
化合物との複合組成の薄膜である。高密度半導体装置の
主要部材(素子、金属箔)と冷熱時の寸法伸縮を整合さ
せるため無機化合物を主成分とし、これを有機化合物で
柔軟に結合することにより変形にも対応できる構造を有
している。
シリコン等(熱膨張係数2〜30×E−7/℃)、金属
箔の素材は銅、アルミニウム等(熱膨張係数1〜3×E
−5/℃)である。これら素材を絶縁する材料の熱膨張
はこれら素材の中間にあることが好ましい。一方に著し
く偏ると素子が反ったり破壊されたりする。
ーン樹脂(熱膨張係数>5×E−5/℃)であり、これ
らの熱膨張は素子の構成素材に比べてはるかに大きく金
属箔に比べても大きい。又、無機系の絶縁材料は加工条
件が厳しい(例えば、加工温度が高い>200℃)もの
が多く現実性がなかった。
化物、炭化物及びこれらの誘導体であることが好まし
い。例えば、酸化硅素、窒化硅素、炭化硅素、窒化アル
ミニウム、酸化アルミニウム等を挙げることができる。
又、表面には反応性及び又は接着性の官能基を有するこ
とが好ましい。
成され、複数種の官能基(反応性、接着性)及び置換基
を複数個有することが好ましい。環境変化に対して安定
な基本骨格を持ち適度の柔軟性及び結合性を発揮するた
めである。
シ基、カルビノール基、カルボキシル基、シリル基、メ
ルカプト基、アミノ基、エポキシ基、アクリル基が好ま
しい。本発明では、これら官能基で無機化合物の表面を
変性したり、これら官能基を有する有機化合物(炭化水
素系樹脂、シリコーン系樹脂等)を使用する。
物を主成分とすることが好ましい。半導体用途では粗大
性、異方性は悪影響を与えることが公知である(電子通
信学会要旨集、2−244、1985年)。又、これら
球状無機化合物を適度な柔軟性を有する有機化合物で結
合することが好ましい。
物)を適切な柔軟物質で連結することにより、小さな熱
伸縮特性と柔軟性を両立する薄膜が得られる。小さな無
機化合物及び有機化合物を結合し成膜してもひび割れや
多孔質の状態となり再配線の下地として使用できない。
し、これに適切な有機化合物を添加し結合させ成膜する
ことにより、球状無機化合物骨格を有する複合絶縁薄膜
が得られる。
紙上に塗布し、次に必要な加工を施し薄膜を形成する製
法である。塗布方法としてはスピンコート、ブレードコ
ート、スプレーコート等を挙げることができる。成膜時
には絶縁材料の種類や絶縁する領域により必要な加工を
施す。例えば、乾燥による分散剤除去、加熱硬化や紫外
線硬化等である。
け使用するものであり、片面又は両面に接着性を付与す
ることが好ましい。絶縁薄膜に接着剤を塗布したり、両
面接着テープを積層することで製造できる。接着素材と
しては、合成ゴム系、シリコーン系等の市販品より高純
度で高耐熱の製品を選択し用いることができる。又、素
子の表面に接着剤を塗布し本発明の絶縁薄膜を貼り付け
でも良い。
体装置を模式的に示す断面図である。半導体素子1に絶
縁薄膜2が貼付されている。3は再配線、4は保護材
料、7は半田バンプ、8はリードバンプである。
的に説明する。
平10−26511に準じて正硅酸メチルを加水分解し
平均粒径2μmの球状シリカ前駆体(表面に水酸基)を
含有するスラリーを生成した。このスラリーの分散液を
芳香族系溶媒に置換し、アルコキシ基を有するシラン系
オリゴマー(信越化学工業)を加え濃縮した。次に本液
を剥離紙上に塗布、乾燥及び加熱し厚さ10μmの薄膜
(熱膨張係数は4×E−6/℃)に加工した。更に、3
μm厚の両面接着テープ(ニチバン)を積層し片面接着
性の絶縁薄膜を試作した。
電子)を用いて測定した。
ンプ付き模擬素子の表面に貼付した。その後銅箔をラミ
ネートし通常の方法で電気回路を描いた。この模擬半導
体装置の信頼性試験を実施したところ1000時間まで
不良は発生しなかった。
の通りである。 素子 :櫛形アルミ電気回路、パッシベーションなし 前処理:125℃・100%・24時間+260℃・1
0秒3回加熱 条件 :125℃・100%環境下にて放置
メチル、シラン系オリゴマー芳香族系溶媒を配合し液状
の絶縁材料を試作した。この材料を素子表面に塗布し乾
燥、加熱し素子上での成膜化を検討した。しかしなが
ら、多くのひび割れが生じ目的とする薄膜は形成できな
かった。これは、原料類が体積収縮を伴う縮合反応によ
り架橋するため連続的な被膜ができなかったものと考え
られる。
脂(東レ)を用いて再配線半導体装置を試作した。この
従来方法による装置の信頼性試験を実施しようとしたと
ころ前処理段階で再配線が部分剥離した。これは、吸湿
半田処理時に絶縁材料と素子及び銅箔との間で大きな寸
法歪みが生じたためと考えられる。
絶縁薄膜を提供するものである。低熱膨張と高強度及び
柔軟性を両立する強靱な薄膜であり、本発明の絶縁薄膜
を使用し製造した再配線半導体装置は信頼性の高いもの
である。
Claims (7)
- 【請求項1】無機化合物と有機化合物の複合組成物であ
り、熱膨張係数が1×10E−6から1×10E−5
(1/℃)である半導体用層間絶縁薄膜。 - 【請求項2】請求項1において、薄膜の片面又は両面に
接着性が付与されていることを特徴とする半導体用絶縁
薄膜。 - 【請求項3】無機化合物が金属元素の酸化物、窒化物、
炭化物及びその誘導体より選ばれた少なくとも1種であ
ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導
体用層間絶縁薄膜。 - 【請求項4】有機化合物が2個以上の反応性及び又は接
着性の官能基、及び複数の炭化水素系置換基を有してお
り、該骨格が2個以上の共有結合元素(炭素、窒素、酸
素、硅素、リン、硫黄等)より成る分子鎖より構成され
ていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれ
か1項に記載の半導体用層間絶縁薄膜。 - 【請求項5】無機化合物及び又は有機化合物が水酸基、
アルコキシ基、カルビノール基、カルボキシル基、シリ
ル基、メルカプト基、アミノ基、エポキシ基、アクリル
基より選ばれた1種以上の官能基を有していることを特
徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の
半導体用層間絶縁薄膜。 - 【請求項6】複合組成物の主成分が最大粒径10μm以
下の球状無機化合物であり、該無機化合物同士が有機化
合物によって物理的又は化学的に結合された構造を有す
ることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1
項に記載の半導体用絶縁薄膜。 - 【請求項7】次の工程により製造された半導体用層間絶
縁薄膜。 1)有機金属塩を加水分解重合し球状無機化合物前駆体
を生成する。 2)無機化合物前駆体の分散液を水から有機溶媒に置換
する。 3)無機化合物前駆体と反応する有機化合物を添加し混
合する。 4)混合物をドクターブレード法等により剥離紙上に塗
布する。 5)混合物塗布品に乾燥、加熱等の操作を加え薄膜を形
成する。 6)必要により薄膜に接着成分を塗布し剥離紙で挟み込
む。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001171168A JP2002367978A (ja) | 2001-06-06 | 2001-06-06 | 半導体用層間絶縁薄膜及びその製法 |
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JP2001171168A Pending JP2002367978A (ja) | 2001-06-06 | 2001-06-06 | 半導体用層間絶縁薄膜及びその製法 |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11168112A (ja) * | 1997-10-02 | 1999-06-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 半導体パッケージ及びその製造方法 |
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-
2001
- 2001-06-06 JP JP2001171168A patent/JP2002367978A/ja active Pending
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