JP2002367110A - 磁気ヘッド及び磁気記憶装置 - Google Patents

磁気ヘッド及び磁気記憶装置

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JP2002367110A
JP2002367110A JP2001169137A JP2001169137A JP2002367110A JP 2002367110 A JP2002367110 A JP 2002367110A JP 2001169137 A JP2001169137 A JP 2001169137A JP 2001169137 A JP2001169137 A JP 2001169137A JP 2002367110 A JP2002367110 A JP 2002367110A
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magnetic
recording
gap
magnetic head
head
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JP2001169137A
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English (en)
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Makoto Saito
眞 斎藤
Kazuki Okugawa
計樹 奥川
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高保磁力記録媒体に対し情報の高密度記録を
容易に可能とする磁気ヘッドおよびそれを用いた磁気記
憶装置を提供することにある。 【解決手段】 磁性体と磁気ギャップとからなる記録用
磁気ヘッドに於いて、磁気ギャップ部の一部を導電体と
する。この導電体に記録電流を流す構造とすることによ
り、磁気ヘッド構造を複雑にすることなく狭トラック
幅,強記録磁界の磁気ヘッドを可能とし、それを用いる
ことにより高密度磁気記憶装置の製作を容易にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記憶装置と磁
気記憶装置に用いられる磁気ヘッド、特に記録ヘッドに
関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置を代表とする磁気記憶
装置では、記憶容量を増加するために記録密度の向上が
追求され続けている。この様な要求に対し、保磁力の高
い記録媒体が必要とされ、且つ、この様な高保磁力媒体
に情報を書き込むための記録特性の優れた磁気ヘッドが
必要とされている。 例えば、30kBPM(BPM:1mm当たりのビット
密度)の線記録密度を実現するためには、4×10A/
m(≒5,000Oe)程度の保磁力(Hc)を持った記録
媒体が必要と推定される。この記録媒体に情報を記録す
るためには保磁力の約2倍にあたる8×10A/m(≒
10kOe)以上の記録磁界が記録媒体表面上で必要に
なる。 更に、この記録磁界を発生させるためには、磁気ヘッド
用磁性体として磁気ヘッド先端における厚さが数μm以
上で、且つ飽和磁束密度(Bs)が2T程度の磁性体が必
要となる。磁気ヘッド用の磁性体としては、パーマロイ
が広く知られている。このパーマロイの飽和磁束密度は
約1Tで前述の4×10A/mの保磁力を持った記録
媒体に情報を書き込むための磁気ヘッド用としては特性
不足である。磁気ヘッドとしての使用に耐え、且つ飽和
磁束密度(Bs)が1T以上の材料はCo、Ni、Fe等
を組成とした合金が知られているが、2T以上の飽和磁
束密度を持つ材料を得ることは困難である。従って上記
の保磁力以上の記録媒体を用いた記憶装置、即ち30k
BPM以上の線記録密度を持った磁気記憶装置を実現す
ることは現状では極めて困難である。
【0003】一方、記録密度を向上させる他の主要な手
段の一つとしてディスクに記録できるデータ・トラック
数を増加する方法がある。このためには狭いトラック幅
で情報を記録できる磁気ヘッドが必要とされている。 例えば、1.8kTPM(TPM:1mm当たりのトラッ
ク密度)のトラック密度を実現するためには約0.5μm
以下のトラック幅を実現させる必要がある。記録のトラ
ック幅が広すぎると情報の記録時に隣接したトラックの
情報を消去してしまい、記憶装置の信頼性を低下させて
しまう。そのため、この様な微細な寸法のトラック幅を
持った磁気ヘッドを実現するためには、磁気ヘッドの構
造、その製造方法等に種々の工夫や高精度の設備を用い
ることが必要である。
【0004】以上述べた様な磁気ヘッドに対する性能向
上の要求に対し、次の様な改良が開示されている。例え
ば、特開平10−199726号公報には、Co、N
i、Feを主成分とした高飽和磁束密度(Bs=1.5〜
1.8T)を持った磁性膜の製造方法およびそれらの磁性
膜を用いた高保磁力媒体に情報を記録するための磁気ヘ
ッドが開示されている。 また、狭いトラック幅の磁気ヘッドの製造方法として
は、特許第2784431号公報が開示されている。こ
の開示例では、磁極先端領域にノッチ構造体を形成する
ことでサブミクロンのトラック幅を持った磁気ヘッドの
製造方法が示されている。これらの開示例に示された磁
気ヘッドでは新規な材料や新規な構造(通常はより複雑
な構造となる)を用いることにより高記録密度に対応で
きる書き込み能力を得ており、製造が困難または複雑に
なる傾向がある。即ち、54Mb/mm以上(≒30k
FCM*1.8kTPM)の記録密度の磁気記憶装置を実
現するためには前述した様に、記録ヘッドの材料、構
造、製造方法等に多大な資源を必要としているのが現状
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高保
磁力媒体に情報を記録するための記録特性の優れた磁気
ヘッドを容易に提供することにある。 本発明のもう一つの目的は、狭トラック幅を持った磁気
ヘッドを容易に提供することにある。 本発明のもう一つの目的は、高保磁力媒体を備えた磁気
記憶装置を提供することにある。 本発明のもう一つの目的は、1,800TPM以上のト
ラック密度を持った磁気記憶装置を提供することにあ
る。 本発明のもう一つの目的は、54Mb/mm以上の記
録密度を持った磁気記憶装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ために、本発明では下記の手段を用いた。まず、磁気記
録媒体に磁気的情報を記録する磁気ヘッドに於いて、該
磁気ヘッドは、少なくとも磁気ヘッドの磁気回路を構成
している磁性体と、記録磁界を発生する磁気ギャップ部
と、前記磁性体および前記磁気ギャップ部の記録媒体対
向面側に形成された保護膜からなり、前記磁気ギャップ
部の少なくとも一部を前記記録磁界を発生するための記
録電流を流す導電体で形成するようにした。
【0007】また、磁気記録媒体に磁気的情報を記録す
る磁気ヘッドに於いて、該磁気ヘッドは、少なくとも磁
気ヘッドの磁気回路を構成している磁性体と記録磁界を
発生する磁気ギャップ部とからなり、前記磁気ギャップ
部の少なくとも一部を前記記録磁界を発生するための記
録電流を流す導電体で形成し、該磁気ギャップの媒体対
向面と平行方向の長さ(ギャップ長)GLと、媒体対向
面と垂直方向の深さ(ギャップ深さ)GDとの関係がG
D/GL≦3であるようにした。
【0008】また、上記磁気ギャップ部の導電体と磁気
ヘッドの磁気回路を構成している磁性体との間に絶縁層
を形成することが望ましい。
【0009】さらに、上記磁気ギャップ部の導電体断面
積Scと絶縁体断面積Siとの関係がSc/(Sc+S
i)≧0.2であるようにした。
【0010】さらにまた、磁気記録媒体と磁気ヘッドを
有する磁気記憶装置において、磁気記録媒体として保磁
力Hcが4×10A/m以上の磁気記録媒体を有し、
磁気記録媒体に磁気的情報を記録する磁気ヘッドとし
て、磁気ヘッドの磁気回路を構成している磁性体と記録
磁界を発生する磁気ギャップ部とからなり、前記磁気ギ
ャップ部の少なくとも一部を前記記録磁界を発生するた
めの記録電流を流す導電体で形成し、該磁気ギャップの
媒体対向面と平行方向の長さ(ギャップ長)GLと、媒
体対向面と垂直方向の深さ(ギャップ深さ)GDとの関
係がGD/GL≦3である磁気ヘッドを有するようにし
た。
【0011】さらに、上記磁気記録媒体の記録トラック
密度が1mmあたり1,800トラック以上であり、前
記磁気ヘッドの磁気ギャップ部の導電体断面積Scと絶
縁体断面積Siとの関係がSc/(Sc+Si)≧0.
2であるようにした。また、上記磁気ヘッドの磁気ギャ
ップ部の導電体と磁気ヘッドの磁気回路を構成している
磁性体との間に絶縁層を形成した。
【0012】さらに、上記磁気ヘッドの前記磁性体およ
び前記磁気ギャップの記録媒体対向面側に保護膜を形成
した。
【0013】
【発明の実施の形態】<実施例1>以下に本発明の第一
の実施例を示す。図1は、磁気ヘッドの製造途中におけ
る導電体パターン形状を示す図である。非磁性基板10
の上に2μm厚のパーマロイ膜40を成膜し、更にその
上に厚さ80nmのU字状の導体膜20を銅で形成し
た。中央部分21の大きさはほぼ0.9μm×0.9μm
で、両端は徐々に広がる形状とし、電極までの導体パタ
ーンと接続が容易となる様にした。さらに導体膜20の
中央部分21を略覆う様に0.5μm幅、2.5μm厚の
パーマロイ膜41を成膜した。この後、導体膜20の中
央部分21の高さが約200nmとなる様に切断、研磨
した。さらに、この研磨面22に数nm厚のSi膜とC
膜を順次形成し、浮上面の保護膜60とした。また。本
実施例ではギャップ深さGDとギャップ長さGLとの比
が約2:1、また、導電体の断面積Scと絶縁層の断面
積Siとの関係Sc/(Si+Sc)は約0.6であ
る。
【0014】図3には本実施例で作成した磁気ヘッドの
基板10、磁性体40、41、磁気ギャップ部を構成す
る導電体21、研磨面22、保護膜60の断面図を示
す。
【0015】このようにして作成した磁気ヘッドを磁気
ディスクの磁性面から約20nmの浮上量で浮上させ、
導体膜20に30mAの記録電流を流し情報を記録し
た。ここで用いた磁気ディスクの磁性膜厚は、約20n
m、保磁力は4.1×10A/m(≒5.1kOe)で
ある。磁気ディスク上に記録した情報を別に用意したト
ラック幅0.3μmのGMRヘッドで再生した。
【0016】このヘッドでのオーバーライト値は、−2
5dBであった。この値は記録ヘッドとして約1Tとい
う低いBs値の磁性体を用いた場合に従来の磁気記録ヘ
ッドによる記録によっては得ることのできなかった良好
な値である。
【0017】<実施例2>第二の実施例として第一の実
施例の記録ヘッドに対して、さらにパーマロイ膜40、
パーマロイ膜41と導体膜20、導体パターンとが電気
的に導通しないよう、それぞれの間に絶縁層50、51
をアルミナで形成したヘッドを作成した。
【0018】図2には研磨面22における断面図を示
す。アルミナ膜の厚さは、導体膜20の中央部分21で
は約20nm、それ以外の部分は中央部分21から徐々
に150nmの厚さになる様にした。導体膜20の電極
への接続やパターン上をアルミナ膜で覆う方法は、従来
の薄膜磁気ヘッドの製造法を用いて行った。この後、導
体膜20の中央部分21の高さが約200nmとなる様
に切断、研磨した。さらに、この研磨面22に数nm厚
のSi膜とC膜を順次形成し、浮上面の保護膜60とし
た。
【0019】図4には本実施例で作成した磁気ヘッドの
基板10、磁性体40、41、磁気ギャップ部を構成す
る導電体21、絶縁層であるアルミナ50、51、研磨
面22、保護膜60の断面図を示す。
【0020】このようにして作成した磁気ヘッドを磁気
ディスクの磁性面から約20nmの浮上量で浮上させ、
導体膜20に30mAの記録電流を流し情報を記録し
た。ここで用いた磁気ディスクの磁性膜厚は、約20n
m、保磁力は4.1×10A/m(≒5.1kOe)で
ある。磁気ディスク上に記録した情報を別に用意したト
ラック幅0.3μmのGMRヘッドで再生した。
【0021】このヘッドでのオーバーライト値は、−2
9dBであった。この場合、第一の実施例に比し上記絶
縁層の挿入により、記録電流が導電体部分に集中するの
で記録磁界分布がよりシャープになったものと思われ
る。
【0022】<実施例3>第三の実施例として第一およ
び第二の実施例の記録ヘッドに対して、導電体の中央部
分の高さを340nmとし、ギャップ深さGDとギャッ
プ長さGLとの比が約3:1となる磁気ヘッドを作成し
た。
【0023】このようにして作成した磁気ヘッドを磁気
ディスクの磁性面から約20nmの浮上量で浮上させ、
導体膜20に30mAの記録電流を流し情報を記録し
た。ここで用いた磁気ディスクの磁性膜厚は、約20n
m、保磁力は4.1×10A/m(≒5.1kOe)で
ある。磁気ディスク上に記録した情報を別に用意したト
ラック幅0.3μmのGMRヘッドで再生した。
【0024】本実施例で作製した磁気ヘッドにおいて、
記録再生効率や記録回路に接続した際の使用可能記録周
波数の面でGD/GLが約2:1の場合との差は認めら
れなかった。
【0025】また、本実施例での導電体の断面積Scと
絶縁層の断面積Siとの関係Sc/(Si+Sc)は第
一および第二の実施例と同じく約0.6である。この値
が大きいほど導電体の比率が大きくなり、その場合、同
じ起磁力を与える際に単位断面積当たりの電流密度を低
くでき、また、磁気回路の磁路長を短くできることにな
る。実際には駆動回路の特性も関係してくるが、一般に
はこの比率が大きい方が望ましい。前述した特開平10
−199726号公報の図1に示されている磁気ヘッド
においてはギャップ部に導電部が配置されておらず本発
明による磁気ヘッドとは構造が異なっているため、一概
には比較できないが、コイルが配置されている部分での
この比率Sc/(Si+Sc)は0.2程度である。こ
のことから本発明により記録特性の優れた磁気ヘッドを
得るためにはこの比率Sc/(Si+Sc)が少なくと
も0.2であることが望ましい。
【0026】<実施例4>第四の実施例について実施例
1〜実施例3と対比させながら示す。まず、非磁性基板
10上に0.5μm幅、長さ4μmのNiFe膜400
を厚さ2.5μmで形成した。ここで用いたNiFe膜
は、Ni46at%の組成であり、飽和磁束密度Bsは
約1.6Tである。実施例1〜実施例3で用いたパーマ
ロイ膜の飽和磁束密度は、約1.0Tであり、1.6Tの
磁性膜を用いることにより磁気ヘッドの作る記録磁界強
さは、1.6倍になることが期待される。このNiFe
膜を覆う様に厚さ2μm以上のアルミナ膜30を成膜し
た後、NiFe膜とアルミナ膜の表面の高さが、略等し
くなる様に研磨した。研磨後の膜厚は約1.9μmであ
った。この後の製造は実施例1で述べた方法と同様の手
順で磁気ヘッドとした。但し、パーマロイ膜41は、B
s1.6TのNiFe膜410とした。
【0027】本実施例の磁気ヘッドで実施例1〜実施例
3と同じ磁気ディスク、GMRヘッドを用いて測定した
オーバーライト値は−42dBであった。この値は、本
発明の磁気ヘッドにおける飽和磁束密度Bs向上効果を
示すものであり、この磁気ヘッドが高記録密度記録にお
いて十分な記録特性であることを示している。
【0028】<実施例5>第五の実施例として、実施例
1〜実施例3及び実施例4で示した構造とは若干異なる
磁気ヘッドの構造例を示す。図5(a)〜(e)に製造工程
の概略を示す。 (a)まず、非磁性基板10上に0.3μm幅(図5で紙
面に垂直方向)、長さ4μmのNiFe膜400を厚さ
2.5μmで形成した。ここで、用いたNiFe膜は実
施例2で用いたNi46at%の組成である。 (b)実施例2と同様に、このNiFe膜を覆うように厚
さ2μm以上のアルミナ膜30を成膜した後、NiFe
膜400とアルミナ膜30の表面の高さが略等しくなる
様に研磨した。この研磨面61を図5(b)に示す。本例
でもNiFe膜400の研磨後膜厚は約1.9μmであ
った。 (c)更に、NiFe膜400を幅方向に横切る様に溝7
0(幅約100nm、深さ約70nm)を形成した。形成
方法としては、溝を形成する部分以外をホトレジストで
覆いエッチングする方法を用いた。 (d)ホトレジスト除去後に絶縁層として、20nm厚の
SiO膜50を全面に形成し、更にその上に溝部が埋
まる程度の厚さで導電体としての銅20を形成した。更
に溝70の近傍に絶縁層が残らないまでに研磨した。こ
の時、溝70が残らない程研磨し過ぎないことに注意す
る必要がある。本実施例で残った溝70の深さは約50
nmであった。研磨後の面62は、NiFe膜400、
アルミナ膜30、銅20、及び銅20の両側に薄く露出
しているSiO膜50の表面が、ほぼ等しい高さとな
る様に仕上げるのが望ましい。この研磨面62に数nm
厚のSi膜とC膜を順次形成して浮上面の保護膜60と
し、この面が磁気ディスク対向面となるようスライダに
加工し、磁気ヘッドとした。
【0029】本実施例の磁気ヘッドで実施例1〜実施例
4と同じ磁気ディスク、GMRヘッドを用いて測定した
オーバーライト値は−40.5dBであった。この値
は、記録特性としては十分であるが、実施例4の−42
dBより若干低い値である。本実施例での記録トラック
幅は約0.3μmであり、GMRヘッドの再生トラック
幅と略同じである。このためオーバーライト測定時にお
ける若干の位置ずれのために実施例2より低い値になっ
ており、実際の記録特性は実施例2の磁気ヘッドより劣
るものではないと発明者等は推測している。
【0030】前記実施例4で行なった記録周波数では、
特開平10−199726号公報の図1に示されている
様な従来の磁気ヘッドでは、インダクタンスが大きく、
記録電流を流すためには、駆動回路や書き込み素子から
駆動回路間の実装を工夫する必要がある。これに対し、
実施例1から実施例5で述べてた磁気ヘッドは、1ター
ン構造でインダクタンスも小さく、従来の駆動回路及び
実装による記録が可能であり上述のBERを測定するこ
とができた。この点にも、本発明の効果を見ることがで
きる。
【0031】<実施例6>次に、実施例4に示した方法
で作った磁気ヘッドを磁気ディスク装置に搭載した第六
の実施例を示す。磁気ディスク装置は外形95mm、内
径25mmの磁気ディスク2枚及び磁気ヘッド4本を搭
載している。磁気ディスクは、実施例1から実施例5で
用いたものと同種類のディスクである。磁気ヘッドの再
生素子は、GMRヘッド、書き込み素子は、実施例2の
構造とした複合磁気ヘッドである。複合磁気ヘッドの再
生トラック幅Twrは、0.35±0.05μmである。
記録トラック幅Twwは0.4μm、0.5μm、0.6
μmの3種類で、公差はいずれも±0.05μmであ
る。これら3種類の磁気ヘッドを別々の磁気ディスク装
置に組み込み、都合3台の磁気ディスク装置を準備し
た。
【0032】以下に述べる装置仕様は、3台とも同一
で、トラック密度は1,800TPI、線記録密度は最
内周で30kBPM、最外周で25.1kBPI、回転
数10,000rpm、記録周波数は内周で345MH
z、外周で543MHzである。
【0033】この3台のディスク装置でランダムパター
ンでの記録/再生を繰り返してビットエラーレート(以
後、BERと記す)を測定・比較した。記録トラック幅
Twwが0.4μm、0.5μm、0.6μmの装置での
平均BERは各々10−8、10−8.5、10−6
あった。記録トラック幅Twwが0.6μm の装置では
トラック密度に対し、記録トラック幅Twwが広過ぎる
ため隣接トラックのデータを消す頻度が高く、BERは
低くなっている。記録トラック幅Twwが0.4μmと
0.5μmの装置では、この様なことは生じ難いため通
常の使用に耐え得るBERを示している。但し、記録ト
ラック幅Twwが0.4μmの装置では、記録トラック
幅Twwが0.5μm の装置より位置ずれに対するS/
Nの劣化が大きくBERは、若干悪く見えている。この
様な1,800TPM以上の磁気ディスク装置には、T
wwが0.5μm以下の磁気ヘッドが必要であり、実施
例1乃至実施例3で述べた磁気ヘッドを用いることによ
り、この様な磁気ディスク装置を容易に得ることができ
る。
【0034】
【発明の効果】以上述べてきた様に、本発明によれば磁
気ギャップ部を記録磁界発生のための記録電流を流す導
電体で構成したことにより、高保磁力媒体に情報を高記
録密度に記録するための記録特性の優れた磁気ヘッドを
容易に提供することができる。
【0035】さらに狭トラック幅を持った磁気ヘッドを
容易に実現することができ、これらの磁気ヘッドを用い
ることにより高保磁力記録媒体を備えた高記録密度磁気
記憶装置を容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例で述べた磁気ヘッドの構造を示す
図である。
【図2】第二の実施例の磁気ヘッドの研磨面で見た断面
図である。
【図3】第1の実施例で述べた磁気ヘッドの断面構造を
示す図である。
【図4】第2の実施例で述べた磁気ヘッドの断面構造を
示す図である。
【図5】第5の実施例で述べた磁気ヘッドを製造する際
の工程順を示す工程概略図である。
【符号の説明】 10…基板、20、21…導電体(銅)、22…研磨面、
23…保護膜、30…アルミナ膜、40、41、40
0、410…磁性体(パーマロイあるいはNiFe膜(N
i46at%))、50、51…絶縁膜、60…浮上面保
護膜、70…溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/64 G11B 5/64 Fターム(参考) 5D006 BB07 5D033 BA21 BA22 BA33 BA41 5D091 AA10 BB06 CC04 HH20 5D111 AA11 AA19 AA24 BB28 CC01 CC07 CC09 CC22 CC47 FF44 KK01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも磁気ヘッドの磁気回路を構成し
    ている磁性体と、記録磁界を発生する磁気ギャップ部
    と、少なくとも前記磁性体および前記磁気ギャップ部の
    記録媒体対向面側に形成された保護膜とからなり、前記
    磁気ギャップ部の少なくとも一部が前記記録磁界発生の
    ための記録電流を流す導電体で形成されたことを特徴と
    する磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】少なくとも磁気ヘッドの磁気回路を構成し
    ている磁性体と、記録磁界を発生する磁気ギャップ部と
    からなり、前記磁気ギャップ部の少なくとも一部が前記
    記録磁界発生のための記録電流を流す導電体で形成さ
    れ、該磁気ギャップのギャップ間隔(ギャップ長)GL
    と、媒体対向面と垂直方向の深さ(ギャップ深さ)GD
    との関係がGD/GL≦3であることを特徴とする磁気
    ヘッド。
  3. 【請求項3】前記磁気ギャップ部の導電体と磁気ヘッド
    の磁気回路を構成している磁性体との間に絶縁層が形成
    されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】前記磁気ギャップ部の導電体断面積Scと
    絶縁体断面積Siとの関係がSc/(Sc+Si)≧
    0.2であることを特徴とする請求項1から請求項3の
    いずれかに記載の磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】磁気記録媒体と磁気ヘッドを有する磁気記
    憶装置において、磁気記録媒体が4×10A/m以上
    の保磁力Hcを有し、磁気記録媒体に磁気的情報を記録
    する磁気ヘッドが、磁気ヘッドの磁気回路を構成してい
    る磁性体と、記録磁界を発生する磁気ギャップ部とから
    なり、前記磁気ギャップ部の少なくとも一部が前記記録
    磁界を発生するための記録電流を流す導電体で形成さ
    れ、該磁気ギャップの媒体対向面と平行方向の長さ(ギ
    ャップ長)GLと、媒体対向面と垂直方向の深さ(ギャ
    ップ深さ)GDとの関係がGD/GL≦3であることを
    特徴とする磁気記憶装置。
  6. 【請求項6】上記磁気記録媒体の記録トラック密度が1
    mmあたり1,800トラック以上であり、前記磁気ヘ
    ッドの磁気ギャップ部の導電体断面積Scと絶縁体断面
    積Siとの関係がSc/(Sc+Si)≧0.2である
    ことを特徴とする請求項5に記載の磁気記憶装置。
  7. 【請求項7】上記磁気ヘッドの磁気ギャップ部の導電体
    と磁気ヘッドの磁気回路を構成している磁性体との間に
    絶縁層を形成したことを特徴とする請求項5あるいは請
    求項6に記載の磁気記憶装置。
  8. 【請求項8】上記磁気ヘッドの前記磁性体および前記磁
    気ギャップの記録媒体対向面側に保護膜を形成したこと
    を特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載の
    磁気記憶装置。
  9. 【請求項9】前記磁気記憶装置の記録密度が54Mb/
    mm以上であることを特徴とする請求項5から請求項
    8のいずれかに記載の磁気記憶装置。
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