JP2002364576A - 流体供給装置 - Google Patents

流体供給装置

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JP2002364576A
JP2002364576A JP2001172853A JP2001172853A JP2002364576A JP 2002364576 A JP2002364576 A JP 2002364576A JP 2001172853 A JP2001172853 A JP 2001172853A JP 2001172853 A JP2001172853 A JP 2001172853A JP 2002364576 A JP2002364576 A JP 2002364576A
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circuit
stator
fluid
heat
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JP2001172853A
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English (en)
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Tatsuhiro Matsuki
達広 松木
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Asmo Co Ltd
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Asmo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハウジング内に制御回路を収容でき、しか
も、小型化が可能な電動ウオータポンプ等の流体供給装
置を得る。 【解決手段】 本電動ウオータポンプ10はハウジング
16の内部でステータ収容部18と流体通過部44とを
分割して仕切る高熱伝導性の隔壁70に伝熱体30が密
着しており、更に、この伝熱体30にトランジスタ基板
36が密着している。したがって、トランジスタ基板3
6にて発生した熱は、伝熱体30を介して隔壁70へ伝
わり、更に、流体通過部44を流れる冷却水へ伝わって
冷却水と共に放出される。このため、特別な冷却装置が
不要で、冷却装置の設置スペースが不要な分、ハウジン
グ16を小型化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、モータの
駆動力で冷却水等を供給する電動流体ポンプ等の流体供
給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン冷却用の冷却水の循環や、貯水
タンクから洗浄液等を吸入してウインドシールドガラス
等の洗浄部位に洗浄液を吹き付けるためのポンプとして
は、モータの駆動力によりインペラ等を回転させ、イン
ペラ等の回転力で冷却水や洗浄液を供給する電動ウオー
タポンプがある(一例として、特開2000−2134
90号公報参照)。
【0003】この種の電動ウオータポンプは、通常、吸
入口としてのインレットと吐出口としてのアウトレット
が形成されたハウジングを備えている。このハウジング
の内部には、ブラシレスモータを構成するステータやロ
ータが収容されており、ステータを構成する複数相のコ
イルへ所定のタイミングで電流を流すことでステータの
周囲に磁界を発生させ、この磁界とロータを構成する永
久磁石の磁界との相互作用でロータが回転するようにな
っている。
【0004】また、このロータにはインペラが同軸的且
つ一体的に取り付けられている。ロータと共にインペラ
が回転することでハウジング内のインレット側で負圧を
生じさせ、この負圧によってハウジングの外部から冷却
水や洗浄液を吸入するようになっている。さらに、イン
ペラは回転することでハウジングの内部に吸入した冷却
水や洗浄液をアウトレット側へ送り込み、ハウジング内
のアウトレット側の内圧を上昇させる。このアウトレッ
ト側の内圧の上昇でアウトレット側へ送られた冷却水や
洗浄液をハウジングの外部へ吐出させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな電動ウオータポンプは、その駆動源が所謂ブラシレ
スモータを構成しているため、各相のコイルへ流す電流
のタイミングを制御しなければならず、このため、トラ
ンジスタ等のスイッチング素子により構成されたインバ
ータ回路を含む制御回路が必要となる。
【0006】また、このようなインバータ回路に適用さ
れるスイッチング素子は動作することで発熱することが
一般的に知られているため、発熱によるスイッチング素
子の故障を防ぐために、ファン等の冷却装置を必要とし
ている。
【0007】一方で、上記のような電動ウオータポンプ
を車両のエンジン冷却用や洗浄液供給用として用いる場
合には、車両における設置スペース等を考慮すると構造
自体がコンパクトで小型であることが好ましいことは言
うまでもなく、更に言えば、搭載工程における効率やコ
スト、更には、水分や油分、塵、埃等の制御回路への付
着による不具合を考慮すると、上記のような制御回路等
もハウジング内に収容することが好ましい。
【0008】しかしながら、上述したように制御回路を
ハウジング内に収容しようすると、ハウジング内で発熱
したスイッチング素子で生じた熱がこもることから、強
力な冷却装置が必要となり、この冷却装置の駆動回路を
もハウジング内に収容するためにはハウジング内に充分
な空間を設けなくてはならず、ハウジングの大型化、ひ
いては、電動ウオータポンプの大型化を招いてしまう。
【0009】本発明は、上記事実を考慮して、ハウジン
グ内に制御回路を収容でき、しかも、小型化が可能な電
動ウオータポンプ等の流体供給装置を得ることが目的で
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の流体供給
装置は、吸入側と吐出側の双方で外部に連通して前記吸
入側から入り込んだ流体が前記吐出側へ通過可能な流体
通過部を有するハウジングと、前記流体通過部中に設け
られ周囲の磁界の変化により回転するロータと、前記ロ
ータと共に前記流体通過部中に設けられ前記ロータの回
転力を受けて作動して前記吸入側に負圧を生じさせて前
記流体を前記吸入部内に吸入すると共に吸入した前記流
体を前記吐出側へ送る供給手段と、前記ハウジング内に
形成されたステータ収容部内に設けられ、所定のタイミ
ングで通電されることで前記磁界を周囲に形成するステ
ータと、前記ステータと共にステータ収容部内に設けら
れ、前記ステータに対する通電タイミングを制御する制
御回路と、前記ハウジングの内部に設けられて前記ハウ
ジングの内部を前記流体通過部と前記ステータ収容部と
に分割して仕切ると共に、前記駆動回路から伝熱可能に
機械的に接続された熱伝導性を有する隔壁と、を備えて
いる。
【0011】上記構成の流体供給装置では、制御回路に
より所定のタイミングでステータが通電されると、ステ
ータによりその周囲に所定の磁界が形成される。さら
に、ステータで磁界が形成されると、この磁界の影響で
隔壁を介してステータ収容部と仕切られた流体通過部内
のロータが回転する。
【0012】このロータの回転力は直接或いは間接的に
流体通過部内の供給手段に伝えられ、この供給手段が作
動する。供給手段が作動することで、流体通過部(ハウ
ジング)の吸入側で負圧が生じ、これにより、吸入側か
ら流体が吸入される。さらに、吸入された流体は流体通
過部内を通過して吐出側へ送られる。このように流体通
過部内を通過した流体が吐出側へ送られることで、吐出
側で流体通過部内の内圧が上昇し、これにより、吐出側
へ送られた流体が吐出側から流体通過部(ハウジング)
の外部へ吐出される。
【0013】ここで、ステータに対する通電制御を行な
う制御回路は通電されることで抵抗熱等が生じて発熱す
るが、制御回路はハウジングのステータ収容部と流体通
過部とを分割して仕切る熱伝導性を有する隔壁へ伝熱可
能に機械的に接続されているため、制御回路で熱が滞留
することなく、直接或いは間接的に隔壁へ放熱される。
さらに、隔壁のステータ収容部とは反対側は流体通過部
とされているため、隔壁に伝えられた熱は流体通過部を
通過する流体に伝えられて流体と共にハウジング(流体
通過部)の吐出側から放出される。
【0014】このように、本流体供給装置では、制御回
路で生じた熱が隔壁を介して間接的に流体に伝わり流体
と共にハウジングの外部へ放出されるため、ファン等の
特別な冷却装置を用いずとも効果的に制御回路を冷却で
きる。このため、ハウジング内における冷却装置設置ス
ペースをなくすことが可能となり、ハウジングの小型
化、ひいては、装置全体の小型化が可能となる。
【0015】なお、本発明において、隔壁は伝熱可能で
且つ機械的に制御回路に接続されていればよく、制御回
路が隔壁へ直接或いは間接的に取り付けられていなくて
も構わない。例えば、制御回路を隔壁とは別にステータ
収容部内に設けられた支持体に支持させ、隔壁に対して
制御回路は単純に接しているだけの構成でもよい。
【0016】また、隔壁と制御回路とが直接接触してい
なくてもよく、隔壁と制御回路との双方に接する銅等の
金属等に形成された伝熱手段により制御回路で生じた熱
が伝熱手段を介して間接的に隔壁に伝わる構成としても
よい。
【0017】さらに、本発明に係る流体供給装置が供給
する流体に関してはなんら限定されるものではなく、液
体、固体、気体等の様々な態様の流体に適用できる。
【0018】請求項2記載の流体供給装置は、請求項1
記載の本発明において、前記ステータ収容部内を少なく
とも部分的に仕切る熱伝導性が低い断熱手段を前記ハウ
ジングに設けると共に、前記隔壁へ伝熱可能に機械的に
接続され、通電されることで発熱する第1回路と、前記
ステータ収容部内で前記断熱手段を介して前記第1回路
とは反対側に設けられると共に前記通電状態での発熱が
前記第1回路よりも小さい第2回路と、を含めて前記制
御回路を構成した、ことを特徴としている。
【0019】上記構成の流体供給装置では、ハウジング
に設けられた熱伝導性が低い断熱手段によってステータ
収容部内が少なくとも部分的に仕切られ、この断熱手段
を介して隔壁側で制御回路を構成する第1回路が隔壁に
密着した状態で取り付けられて、反対側で制御回路を構
成する第2回路が設けられる。
【0020】ここで、第1回路の通電時における発熱量
は第2回路よりも大きいが、隔壁へ伝熱可能に接続され
ていることで第1回路は効果的に冷却されると共に、第
2回路との間に断熱手段が介在していることで第1回路
で生じた熱が第2回路に与える影響を軽減若しくは無く
すことができる。
【0021】請求項3記載の流体供給装置は、請求項1
記載の本発明において、前記第1回路と前記第2回路と
の間に設けられると共に、前記ハウジングを構成する外
壁の外方へ向けて開口した略凹形状に形成され、開口端
が前記外壁にて開口した断熱部を前記断熱手段とした、
ことを特徴としている。
【0022】上記構成の流体供給装置では、第1回路と
第2回路との間に断熱手段としての断熱部が介在してい
る。この断熱部はハウジングを構成する外壁の外方へ向
けて開口した略凹形状に形成され、更に、その開口端が
外壁にて開口している。このため、断熱部の内側にはハ
ウジング外の外気(空気)が入り込み、第1回路と第2
回路との間に外気による層(空気層)が形成される。
【0023】周知のように基本的に空気の断熱性は高
い。したがって、この空気層が第1回路と第2回路との
間に形成されることで、第1回路で生じた熱はこの空気
層によってその大部分が遮断さるため第2回路へ及ばな
い。これにより、第1回路で生じた熱が第2回路に与え
る影響を軽減若しくは無くすことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】<第1の実施の形態の構成> (電動ウオータポンプ10の構成)図1には本発明の第
1の実施の形態に係る流体供給装置としての電動ウオー
タポンプ10の構成が断面図によって示されている。
【0025】この図に示されるように、本電動ウオータ
ポンプ10は第1ハウジング12と第2ハウジング14
とを含めて構成されるハウジング16を備えている。第
1ハウジング12は両端が開口した筒形状に形成されて
おり、その内側はステータ収容部18とされている。こ
の第1ハウジング12の一端は板状の蓋体20が第1ハ
ウジング12の外壁22に嵌合することより閉止されて
いる。
【0026】この蓋体20よりも第1ハウジング12の
内側には段部24が形成されている。段部24は外壁2
2の一部の肉厚を内方側へ厚くすることで形成されてお
り、この段部24の蓋体20側の面には、第2回路とし
て制御回路を構成する回路基板26の周縁部がねじ等に
より締結固定されている。
【0027】この回路基板26を介して蓋体20とは反
対側(すなわち、回路基板26よりも第1ハウジング1
2の内側)には、支持片28が設けられている。この支
持片28は外壁22の内周部のうち、段部24が形成さ
れた側とは反対側から外壁22の内方側へ延出されてい
る。この支持片28の回路基板26とは反対側で且つ外
壁22(第1ハウジング12)の内外方向略中央には、
全体若しくは一部が高熱伝導性の金属部材により形成さ
れた伝熱手段としての伝熱体30が設けられている。
【0028】この伝熱体30は略立方体形状、略直方体
形状、若しくは略円柱形状のブロック部32を備えてい
る。このブロック部32の一端は上述した支持片28へ
接触(例えば、圧接)している。また、ブロック部32
の支持片28とは反対側には厚さ方向が支持片28との
対向方向とされた略平板状の平板部34が形成されてい
る。この平板部34は支持片28との対向方向に見た広
さがブロック部32よりも広く、したがって、図1に示
されるように、伝熱体30は図1の左方へブロック部3
2が突出した断面凸形状となっている。
【0029】一方、ブロック部32の周囲、より詳細に
言うと、平板部34との連結面方向に対して直角方向へ
向いたブロック部32の密着面の側には、第1回路とし
て制御回路を構成するトランジスタ基板36が配置され
ている。このトランジスタ基板36はその一方の面若し
くは一部がブロック部32の密着面へ密着した状態で支
持片28を貫通したねじ等により支持片28へ締結固定
されている。トランジスタ基板36に設けられた各トラ
ンジスタ96A〜96C、98A〜98C(図2参照)
は、上述した回路基板26上の回路素子へ電気的に接続
されている。
【0030】また、このトランジスタ基板36よりも外
壁22側で且つ第1ハウジング12の他方の開口端近傍
では、ステータ38が概ね外壁22の内周部に沿って配
置されている。ステータ38は磁性体により形成された
コア40に巻き付けられた三相のコイル42A、42
B、42C(図2参照)から成るコイル群42を備えて
おり、これらのコイル42A〜42Cが所定のタイミン
グで通電され、或いは通電解除されることで、周囲に所
定の磁界を形成するようになっている。
【0031】さらに、図1に示されるように、第1ハウ
ジング12の他方の開口端には、第2ハウジング14が
設けられている。第2ハウジング14は第1ハウジング
12側へ向けて開口した有底筒形状に形成されており、
その内側は流体通過部44とされ、第2ハウジング14
の開口端が第1ハウジング12の他方の開口端へ嵌合す
ることで第2ハウジング14が第1ハウジング12へ一
体的に連結されている。
【0032】この第2ハウジング14の底壁46の略中
央には開口部48が形成されており、この開口部48に
対応して底壁46には筒部50が形成されている。筒部
50は、その軸方向一端が第2ハウジング14の内側に
位置しており、軸方向他端は底壁46の外側に延出され
ている。この筒部50の内周部には支持体52が嵌め込
まれており、支持体52によって筒部50、ひいては底
壁46が閉止されている。
【0033】また、この支持体52よりも第2ハウジン
グ14の開口端側には、軸保持部54が設けられてい
る。この軸保持部54は、第2ハウジング14の外壁5
6を介した内外方向略中央に設けられており、連結部5
8を介して支持体52へ一体に連結されている。この軸
保持部54には、第2ハウジング14の開口端側へ向け
て開口した支持孔60が形成されている。この支持孔6
0には支持シャフト62の一端が入り込んでおり、軸保
持部54が支持シャフト62を支持している。
【0034】この支持シャフト62の軸保持部54側の
周囲には供給手段としてのインペラ64が支持シャフト
62周りに回転自在に支持シャフト62に軸支されてい
る。さらに、このインペラ64よりも支持シャフト62
の他端側(すなわち、第2ハウジング14の開口端側)
にはロータ66が支持シャフト62周りに回転自在に支
持シャフト62に軸支されている。
【0035】ロータ66は支持シャフト62周りに異な
る極性が交互に並ぶように形成された永久磁石で、自ら
が形成する磁界と、上述したステータ38のコイル42
A〜42Cが所定のタイミングで通電され、或いは通電
解除されることで形成された所定の磁界との相互作用に
より支持シャフト62周りに回転する。また、このロー
タ66は上述したインペラ64へ機械的且つ一体的に連
結されており、このため、ロータ66が回転することで
インペラ64が回転する。
【0036】さらに、上述したインペラ64に対して支
持シャフト62の回転半径方向一方の側では、第2ハウ
ジング14の外壁56に吐出口としてのアウトレット6
8が形成されている。また、支持シャフト62周りに所
定角度傾斜した方向では第2ハウジング14の外壁56
に図示しない吸入口としてのインレットが形成されてい
る。
【0037】一方、第2ハウジング14の開口端側には
隔壁70が配置されている。隔壁70は、高熱伝導性の
金属部材により第1ハウジング12の他方の開口端及び
第2ハウジング14の開口端に対応した略平板状に形成
されている。隔壁70の外周部は第1ハウジング12の
他方の開口端での内周部及び第2ハウジング14の開口
端での外周部の双方に嵌合しており、ハウジング16の
内部空間を、第2ハウジング14の内部空間及び第1ハ
ウジング12の内部空間の一部(すなわち、流体通過部
44)と第1ハウジング12の内部空間の残り(すなわ
ち、ステータ収容部18)とに分割して仕切っている。
【0038】また、この隔壁70の略中央には、第2ハ
ウジング14の底壁46側へ向けて開口した有底筒形状
の凹部72が形成されており、その内側にロータ66の
一部が収容されて、凹部72によりロータ66が外周部
側で回転自在に軸支されていると共に、ロータ66とは
反対側では上述した伝熱体30の平板部34が凹部72
の底部に密着している。
【0039】この凹部72の底部には外径寸法が凹部7
2よりも小さな有底筒形状の凹部74が形成されてい
る。この凹部74の内側には、上述した支持シャフト6
2の軸方向他端部が入り込んでおり、凹部74が支持シ
ャフト62の軸方向他端部を保持している。また、この
凹部74に対応して上述した伝熱体30には開口部76
が形成されている。この開口部76には凹部74が入り
込んでおり、凹部74の外周部が開口部76の内周部に
干渉することで伝熱体30が隔壁70に支持されてい
る。
【0040】(制御回路の構成)次に、第1回路として
制御回路を構成する回路基板26及び第2回路として制
御回路を構成するトランジスタ基板36について簡単に
説明する。
【0041】図2に示されるように、回路基板26の構
造を機能的にみた場合、回路基板26は、回転数制御部
82、通電ロジック生成部84、及びプリドライバ86
を備えている。
【0042】回転数制御部82は、フィルタ回路や増幅
回路等の各種回路を含めて構成され、或いは、これらの
回路を含めた構成と同等の機能を有するIC等により構
成されており、回路基板26とは別に設けられたECU
等の上位制御手段(図示省略)からの制御信号に基づい
てロータ66の回転数制御信号を生成する。
【0043】通電ロジック生成部84は、CPU88、
ROM90、RAM92、タイマ94等を含めて構成さ
れたマイコンで、構造的には1乃至複数の集積回路によ
り構成されており、機能的にはコンパレータ回路(比較
回路)、増幅回路、乗算回路等の各種回路及びこれらを
組み合わせて構成される三角波やのこぎり波等の原信号
発振回路や変調回路等の機能を有し、最終的には、回転
数制御部82から入力される回転数制御信号に応じたス
イッチング信号をプリドライバ86へ送る。
【0044】一方、トランジスタ基板36は、所謂三相
インバータ回路を構成しており、スイッチング手段とし
てのトランジスタ96A、96B、96Cと、スイッチ
ング手段としてのトランジスタ98A、98B、98C
とを備えている。これらのトランジスタ96A〜96
C、98A〜98Cのうち、トランジスタ96Aのエミ
ッタ及びトランジスタ98Aのコレクタはコイル42A
の端子へ接続されている。また、トランジスタ96Bの
エミッタ及びトランジスタ98Bのコレクタはコイル4
2Bの端子へ接続されており、トランジスタ96Cのエ
ミッタ及びトランジスタ98Cのコレクタはコイル42
Cの端子へ接続されている。
【0045】上述した回路基板26のプリドライバ86
は、機能的に通電ロジック生成部84とトランジスタ基
板36との間に介在している。図3に示されるように、
プリドライバ86は、トランジスタ96A〜96C、9
8A〜98Cの各ゲートへ接続されており、通電ロジッ
ク生成部84からのスイッチング信号に基づいて各トラ
ンジスタ96A〜96C、98A〜98Cへ「HIG
H」レベル若しくは「LOW」レベルのスイッチング信
号をトランジスタ96A〜96C、98A〜98Cの各
ゲートへ送る。従来周知のようにトランジスタ96A〜
96C、98A〜98Cは「LOW」レベルのスイッチ
ング信号がゲートに入力された状態ではOFF状態で基
本的に電源100からの電流がコレクタからエミッタへ
流れることはないが、「HIGH」レベルのスイッチン
グ信号がゲートに入力されることでON状態となり電源
100からの電流がコレクタからエミッタへ流れる。
【0046】また、通電ロジック生成部84及び回転数
制御部82は、磁極センサ102へ接続されており、磁
極センサ102からの磁極検出信号を通電ロジック生成
部84及び回転数制御部82の双方で受けることができ
るようになっている。この磁極センサ102は、上述し
たロータ66の磁極を検出してロータ66の回転位置を
検出するセンサで、この磁極センサ102からの磁極検
出信号に基づいて、例えば、通電ロジック生成部84が
プリドライバ86へ送るスイッチング信号を生成し、或
いは、補正するようになっている。
【0047】<第1の実施の形態の作用、効果> (基本的な動作の概略)次に、本実施の形態の作用並び
に効果について説明する。
【0048】本電動ウオータポンプ10では、例えば、
車両のエンジンが起動されると、ECU(図示省略)か
ら所定の操作信号が回路基板26の回転数制御部82に
入力される。回転数制御部82に入力された操作信号は
回転数制御部82で通電ロジック生成部84のCPU8
8にて比較等が行ないうる設定値としての速度指令信号
に変換されたのち通電ロジック生成部84へ送られる。
【0049】通電ロジック生成部84に入力された速度
指令信号と、別に通電ロジック生成部84にて生成され
た三角波やのこぎり波等の原信号の各々は、コンパレー
ト回路と同等の処理がなされ、更に、速度指令信号と原
信号に基づいて操作指令信号レベルに応じたスイッチン
グ信号が生成されてプリドライバ86へ送られる。
【0050】各プリドライバ86では、通電ロジック生
成部84からのスイッチング信号に基づいて各トランジ
スタ96A〜96C、98A〜98Cの各々をON/O
FFしうる駆動信号が生成され、この駆動信号が各トラ
ンジスタ96A〜96C、98A〜98Cのゲートへ送
られる。
【0051】上述したように、トランジスタ96A〜9
6C、98A〜98Cの各々は受けた駆動信号が「LO
W」レベルであれば、OFF状態となって基本的にコレ
クタからエミッタへの電源100からの電流を遮断し、
「HIGH」レベルであれば、ON状態となって電源1
00からの電流がコレクタからエミッタへ流れることを
許容する。ここで、駆動信号は上記のスイッチング信号
に基づいて生成されることで、トランジスタ96A〜9
6Cの何れかとトランジスタ98A〜98Cの何れかと
が交互にON状態となり、これにより、例えば、矩形波
の電流が整流されてコイル42A〜42Cに流れる。
【0052】このようにして所定のタイミングでコイル
42A〜42Cに電流が流れることにより、周囲に所定
の磁界が形成され、コイル42A〜42Cが形成する磁
界とロータ66が形成する磁界との相互作用によってロ
ータ66が支持シャフト62周りに回転する。ロータ6
6が回転することによりロータ66と一体のインペラ6
4が回転する。
【0053】インペラ64が回転すると、図示しないイ
ンレット側で負圧が生じ、これにより、第2ハウジング
14の内側、すなわち、流体通過部44内へ流体として
の冷却水が吸入される。さらに、流体通過部44内に吸
入された冷却水は回転するインペラ64によって断続的
にアウトレット68側へ送りこまれ、これにより、アウ
トレット68側で流体通過部44の内圧が上昇し、アウ
トレット68から冷却水が第2ハウジング14の外側へ
吐出される。
【0054】このようにして、インペラ64の回転によ
り冷却水がインレットから吸入されてアウトレット68
から吐出されることで、エンジン及びその周囲に設けら
れた冷却水循環路中で冷却水が循環する。
【0055】(本実施の形態の特徴的な作用、効果)と
ころで、トランジスタ96A〜96C、98A〜98C
は通電されることによる抵抗熱等で発熱するため、連続
して本電動ウオータポンプ10を作動させるには、基本
的にトランジスタ96A〜96C、98A〜98Cの冷
却を必要とする。
【0056】ここで、本電動ウオータポンプ10では、
トランジスタ基板36が高熱伝導性の伝熱体30に密着
しているため、各トランジスタ96A〜96C、98A
〜98Cの発熱により生じた熱は、各トランジスタ96
A〜96C、98A〜98Cやトランジスタ基板36に
滞留することなく、トランジスタ基板36を介して伝熱
体30に伝えられる。
【0057】さらに、伝熱体30はその平板部34が高
熱伝導性の隔壁70に密着しているため、トランジスタ
基板36から伝熱体30に伝えられた熱は伝熱体30に
滞留することなく隔壁70に伝えられる。しかも、この
隔壁70によりステータ収容部18と隔てられた流体通
過部44には、上述したように、冷却水が通過している
ため、隔壁70に伝えられた熱は隔壁70に滞留するこ
となく冷却水に伝えられ、冷却水と共にアウトレット6
8からハウジング16の外部へ放出される。
【0058】このように、本電動ウオータポンプ10で
は、トランジスタ基板36(すなわち、トランジスタ9
6A〜96C、98A〜98C)で生じた熱を、伝熱体
30及び隔壁70を介して冷却水へ伝えることができる
ため、ファン等の特別な冷却装置を用いずとも効果的に
トランジスタ基板36を冷却できる。
【0059】また、このように、特別な冷却装置を用い
なくてもトランジスタ基板36を効果的に冷却できるた
め、第1ハウジング12(ハウジング16)を大型にし
なくてもトランジスタ基板36や回路基板26を第1ハ
ウジング12の内側、すなわち、ステータ収容部18の
内側に収容でき、ハウジング16全体、すなわち、本電
動ウオータポンプ10を小型化できる。
【0060】<第2の実施の形態の構成>次に、本発明
の第2の実施の形態について説明する。なお、本第2の
実施の形態を説明するにあたり、前記第1の実施の形態
と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与し
てその説明を省略する。
【0061】図4には本発明の第2の実施の形態に係る
流体供給装置としての電動ウオータポンプ130の構成
が断面図によって示されている。
【0062】この図に示されるように、本電動ウオータ
ポンプ130は第2ハウジング14と共にハウジング1
32を構成する第1ハウジング134を備えている。第
1ハウジング134は基本的に前記第1の実施の形態に
おける第1ハウジング12と同じ構成であるが、第1ハ
ウジング12とは異なり第1ハウジング134の内側に
は、断熱手段としての断熱部136が設けられている。
【0063】断熱部136は、両端が開口した略筒形状
の筒状部138を備えている。筒状部138はトランジ
スタ基板36と回路基板26との対向方向に沿ってトラ
ンジスタ基板36と回路基板26との間に位置するよう
に設けられている。また、この筒状部138の両端部か
らは対向壁140が形成されている。
【0064】これらの対向壁140には筒状部138に
対応して透孔が形成されており、筒状部138の両端は
両対向壁140にて開口している。また、対向壁140
の外周部は第1ハウジング134の外壁22の内周部に
対応しており、外壁22の内周部で外壁22に一体に接
続されていると共に、対向壁140の間は外壁22にて
開口し、対向壁140の間と第1ハウジング134の外
部とが連通している。
【0065】<第2の実施の形態の作用、効果>本実施
の形態では、両対向壁140の間が第1ハウジング13
4の外部と連通しているため、両対向壁140の間には
外気が入り込む。これにより、断熱部136を介してで
はあるが、見かけ上、第1ハウジング134の内部、す
なわち、ステータ収容部18の内側には、外気により形
成された空気層がトランジスタ基板36と回路基板26
との間に形成される。
【0066】したがって、トランジスタ96A〜96
C、98A〜98Cが発熱することで生じた熱の一部が
ステータ収容部18内に放熱されたとしても、放熱され
た熱は断熱部136の対向壁140間に形成された空気
層に効果的に阻まれて回路基板26へ到達しないか、到
達したとしても極僅かとなる。
【0067】これにより、トランジスタ96A〜96
C、98A〜98Cで生じた熱が回路基板26の素子等
に与える影響を効果的に軽減若しくはなくすことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る流体供給装置
の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る流体供給装置
に用いる制御回路の概略を示すブロック図である。
【図3】制御回路とステータとの関係を示す図である。
る。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る流体供給装置
の断面図である。
【符号の説明】
10 電動ウオータポンプ(流体供給装置) 16 ハウジング 18 ステータ収容部 22 外壁 26 回路基板(第2回路、制御回路) 36 トランジスタ基板(第1回路、制御回路) 38 ステータ 44 流体通過部 64 インペラ(供給手段) 66 ロータ 130 電動ウオータポンプ(流体供給装置) 132 ハウジング 136 断熱部(断熱手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04D 29/58 F04D 29/58 F H02K 5/22 H02K 5/22 7/14 7/14 B Fターム(参考) 3H034 AA01 AA15 BB01 BB06 CC03 DD01 EE03 EE12 5H605 BB05 CC03 CC08 CC09 DD09 DD36 EC07 EC08 EC20 5H607 AA12 BB01 BB09 CC05 CC07 CC09 DD09 DD10 DD19 FF06 GG09 JJ10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸入側と吐出側の双方で外部に連通して
    前記吸入側から入り込んだ流体が前記吐出側へ通過可能
    な流体通過部を有するハウジングと、 前記流体通過部中に設けられ周囲の磁界の変化により回
    転するロータと、 前記ロータと共に前記流体通過部中に設けられ前記ロー
    タの回転力を受けて作動して前記吸入側に負圧を生じさ
    せて前記流体を前記吸入部内に吸入すると共に吸入した
    前記流体を前記吐出側へ送る供給手段と、 前記ハウジング内に形成されたステータ収容部内に設け
    られ、所定のタイミングで通電されることで前記磁界を
    周囲に形成するステータと、 前記ステータと共にステータ収容部内に設けられ、前記
    ステータに対する通電タイミングを制御する制御回路
    と、 前記ハウジングの内部に設けられて前記ハウジングの内
    部を前記流体通過部と前記ステータ収容部とに分割して
    仕切ると共に、前記駆動回路から伝熱可能に機械的に接
    続された熱伝導性を有する隔壁と、 を備える流体供給装置。
  2. 【請求項2】 前記ステータ収容部内を少なくとも部分
    的に仕切る熱伝導性が低い断熱手段を前記ハウジングに
    設けると共に、 前記隔壁へ伝熱可能に機械的に接続され、通電されるこ
    とで発熱する第1回路と、 前記ステータ収容部内で前記断熱手段を介して前記第1
    回路とは反対側に設けられると共に前記通電状態での発
    熱が前記第1回路よりも小さい第2回路と、 を含めて前記制御回路を構成した、 ことを特徴とする請求項1記載の流体供給装置。
  3. 【請求項3】 前記第1回路と前記第2回路との間に設
    けられると共に、前記ハウジングを構成する外壁の外方
    へ向けて開口した略凹形状に形成され、開口端が前記外
    壁にて開口した断熱部を前記断熱手段とした、 ことを特徴とする請求項2記載の流体供給装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012110176A (ja) * 2010-11-19 2012-06-07 Yamada Seisakusho Co Ltd 電動ポンプ

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JP2012110176A (ja) * 2010-11-19 2012-06-07 Yamada Seisakusho Co Ltd 電動ポンプ

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