JP2002364158A - 床板材および床板材の加工方法 - Google Patents

床板材および床板材の加工方法

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JP2002364158A
JP2002364158A JP2001172750A JP2001172750A JP2002364158A JP 2002364158 A JP2002364158 A JP 2002364158A JP 2001172750 A JP2001172750 A JP 2001172750A JP 2001172750 A JP2001172750 A JP 2001172750A JP 2002364158 A JP2002364158 A JP 2002364158A
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plate
floor
pattern
fastening
resin
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Tomohiro Inoue
知広 井上
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Misawa Homes Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用途の幅を広げるとともに、施工作業の簡略
化を図ることができ、コストの削減にもつながり、さら
に、容易かつスムーズに設置することのできる床板材お
よび床板材の加工方法を提供すること。 【解決手段】 セルロース系微粉粒と樹脂とを混合し、
この混合材料を溶融させて押出成形することにより形成
された帯板状をなす板材2の表面2aに、第1の模様3
が施され、板材2の裏面2bに第1の模様3と異なる第
2の模様4が施されている床板材1とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロース系微粉
粒と樹脂とを含み、設置部に設置される床板材および該
床板材に加工を施す床板材の加工方法に関するものであ
る。
【0002】
【背景の技術】ベランダやバルコニー、屋上等の床面上
には複数枚のデッキ材(床板材)が敷きつめられてい
る。このデッキ材の敷設構造としては、例えば特開平1
1−229486号公報記載の技術が挙げられる。この
技術におけるデッキ材は、中空を有しており、上方に開
口した固定用溝部が長手方向に沿って形成されており、
この溝部の底面が根太にネジ固定されている。そして、
この固定用溝部には、ネジを覆うカバーが圧入され、デ
ッキ材の上面と面一になっている。また、隣接するデッ
キ材の継ぎ目部分には、上向き凹部状の連結部材が配置
されており、この連結部材にデッキ材の凸部が挿嵌され
て、凹部と凸部とが係合されることによってデッキ材が
固定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記特開平
11−229486号公報記載のデッキ材の敷設構造に
おいて、前記デッキ材は、通常、その表面に溝部が形成
されており、この溝部をデッキ材の表面にあらわれる擬
似の目地としている。しかし、前記溝部は、デッキ材の
一方の面にしか形成されていないので、デッキ材はこの
溝部のみが施されたデッキ材であり、例えば、他の模様
が施されたデッキ材を使用したい場合には、随時、その
他の模様が施されたデッキ材を製造する必要があった。
そのため、施工作業を簡略化したり、コストの削減も図
ることができず、またデッキ材の用途が限られていた。
さらに、前記デッキ材は、床面上に敷設するのに、デッ
キ材の固定用溝部から根太にネジ固定した後に、固定用
溝部にカバーを圧入し、デッキ材の凸部を連結部材の凹
部に挿嵌させることによって固定するので、デッキ材を
設置するのに、カバーや連結部材が必要であり、施工部
品数が多く、デッキ材の設置作業に手間がかかった。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、用途の幅を広げるとともに、施工作業の簡略化を図
ることができ、コストの削減にもつながり、さらに、容
易かつスムーズに設置することのできる床板材および床
板材の加工方法を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、例えば、図1に示すように、セ
ルロース系微粉粒と樹脂とを混合し、この混合材料を溶
融させて押出成形することにより形成された帯板状をな
す板材2の表面2aに第1の模様3が施され、該板材2
の裏面2bに前記第1の模様3と異なる第2の模様4が
施されていることを特徴とする。
【0006】請求項1の発明によれば、セルロース系微
粉粒と樹脂とを混合した混合材料を溶融させて押出成形
することにより形成された板材2の表面2aに第1の模
様3が施され、該板材2の裏面2bに前記第1の模様3
と異なる第2の模様4が施されているので、前記板材2
の表面2aと裏面2bとで2種類の模様を有する板材2と
することができ、この板材2の表裏面2a,2bを反転さ
せることによって、前記第1の模様3が上面にあらわれ
るように設置したり、第2の模様4が上面にあらわれる
ように設置することができ、第1の模様3と第2の模様
4とを選択して使用することができる。したがって、例
えば、板材の一方の面のみに模様が施されている場合
は、この模様のみが施された床板材とされるので、他の
模様が施された床板材を使用したい場合に、随時、その
他の模様が施された床板材を製造する必要があるが、本
発明では、前記板材2は表面2aと裏面2bとで2種類の
模様を有するので、随時、他の模様3,4が施された新
たな床板材1を製造することなく、板材2の表面2aと
裏面2bとを反転させることによって、容易に異なる模
様3,4が施された床板材2に切り替えることができ
る。よって、用途の幅が広がるとともに、施工作業の簡
略化や施工期間の短縮化を図ることができ、また、コス
トの削減にもつながる。
【0007】さらに、前記板材2は、セルロース系微粉
粒と樹脂とを含んでいるので、板材2の表面2aや裏面
2bに木粉があらわれて天然の木材により近い手触りや
風合いを出すことができ、木質感のある床板材1とする
ことができる。
【0008】前記セルロース系微粉粒とは、例えば、木
材の粗粉砕物、バカスの粗粉砕物、稲藁の粗粉砕物や、
住宅等の建物を解体した際に排出される木質廃材や家具
を解体した際に排出される木質廃材、建物建築中に排出
される木材の端材、おが屑等を周知の粉砕装置によって
微粉状に粉砕したものである。前記樹脂としては、例え
ば、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエ
チレン樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、
ABS樹脂等が挙げられる。
【0009】請求項2の発明は、例えば、図1に示すよ
うに、請求項1記載の床板材1において、前記第1の模
様3および第2の模様4は、前記板材1の押出成形の際
に形成された押出方向に沿う複数の小溝5で構成されて
いることを特徴とする。
【0010】請求項2の発明によれば、前記第1の模様
3および第2の模様4は、前記板材2の押出成形の際に
形成された押出方向に沿う複数の小溝5で構成されてい
るので、前記複数の小溝5によって前記板材2の表面2
aと裏面2bとがより立体的になり、外観および触感を天
然の木材に極めて近づけることができる。また、前記複
数の小溝5は、押出成形の際に同時に形成されるので、
例えば、板材2を製造した後に、その表面2aや裏面2b
に小溝5を形成するといった面倒な作業を行うことな
く、施工作業の簡略化につながる。
【0011】前記第1の模様3を構成する小溝5は、例
えば、その深さを深く、幅を広く形成し、前記第2の模
様4を構成する小溝5は、例えば、その深さを浅く、幅
を狭く形成すると良い。このようにした場合に、前記第
1の模様3を上面に出して設置すると、例えばエクステ
リア用の部材に使用することができ、第2の模様4を上
面に出して設置すると、例えばインテリア用の部材に使
用することができる。
【0012】請求項3の発明は、例えば、図1に示すよ
うに、請求項1または2記載の床板材1において、前記
セルロース系微粉粒は、不純物を含む木質廃材から得ら
れたものであり、前記樹脂は不純物を含む樹脂廃材から
得られたものであることを特徴とする。
【0013】請求項3の発明によれば、前記セルロース
系微粉粒は、不純物を含む木質廃材から得られたもので
あり、前記樹脂は不純物を含む樹脂廃材から得られたも
のであるので、木質廃材や樹脂廃材を利用することによ
って、資源の有効利用や環境保護の観点からも優れる。
【0014】前記木質廃材としては、例えば、住宅等の
建物を解体した際に排出される木質廃材や家具を解体し
た際に排出される木質廃材、建物建築中に排出される木
材の端材、おが屑等が挙げられる。前記樹脂廃材として
は、例えば、飲料物を含む食品の容器や包装、トレイ等
が挙げられる。
【0015】請求項4の発明は、例えば、図1および図
3に示すように、請求項1〜3のいずれかに記載の床板
材1において、前記板材2には、押出方向に延在する空
洞部7が板材2の幅方向に所定間隔で複数形成されてお
り、これら空洞部7のうち、少なくとも一の空洞部7b
は、板材2を止着するための止着材(例えば、ネジ8や
ビス)が挿通される挿通部9とされ、この挿通部9の内
壁面9aには、前記止着材8に係合する係合突起10が
板材2の押出方向に沿って形成されていることを特徴と
する。
【0016】請求項4の発明によれば、前記板材2に形
成された複数の空洞部7のうち、少なくとも一の空洞部
7bは、板材2を止着するための止着材8が挿通される
挿通部9とされ、この挿通部9の内壁面9aには、前記
止着材8に係合する係合突起10が板材2の押出方向に
沿って形成されているので、前記挿通部9に挿通された
止着材8は係合突起10に係合することによって、板材
2に確実かつ強固に係止される。つまり、係合突起10
のない挿通部9に止着材8を挿通させた場合に比して、
係合突起10が形成された挿通部9に挿通された止着材
8は、係合突起10に係合されることにより止着材8の
表面と板材2とが接する面が多くなる。したがって、止
着材8が挿通部9から抜けたりずれたりすることなく、
板材2に止着材8を確実かつ強固に係止することがで
き、この止着材8を板材2が設置された設置部(例え
ば、根太12)に止着することにより、板材2を設置部
12に強固に固定できる。
【0017】また、従来では、デッキ材に固定用溝部を
形成して、該固定用溝部から床面上にネジ固定し、この
固定されたネジを覆うようにして固定用溝部にカバーを
し、さらに、デッキ材と連結部材とを雄雌係合してお
り、カバーや連結部材を必要とし設置作業が面倒であっ
たが、本発明では、前記板材2の挿通部9から止着材8
を挿通させて設置部12に止着するだけで、容易かつス
ムーズに板材2を設置することができ、よって、設置作
業の簡略化を図ることができる。
【0018】請求項5の発明は、例えば、図1および図
4に示すように、請求項4記載の床板材1において、前
記板材2の表面2aおよび裏面2bにはそれぞれ、前記係
合突起10が形成された空洞部7に達し、かつ前記止着
材8を挿通可能な孔11が形成されており、該孔11は
板材2の押出方向に長い長孔11であることを特徴とす
る。
【0019】請求項5の発明によれば、前記板材2の表
面2aおよび裏面2bには空洞部7に達し、かつ止着材8
を挿通可能な孔11が形成されており、該孔11は、板
材2の押出方向に長い長孔11であるので、前記板材2
の表面2aの長孔11から空洞部7に止着材8を挿通さ
せて裏面2bに貫通させることによって、止着材8を板
材2に係止したり、板材2の裏面2bの長孔11から空
洞部7に止着材8を挿通させて表面2aに貫通させるこ
とによって、止着材8を板材2に係止することができ
る。したがって、この止着材8を板材2が設置された設
置部(例えば、根太12)に止着することにより、板材
2を設置部12に強固に固定できる。
【0020】また、前記孔11は長い長孔11であるの
で、設置部12に板材2を設置する場合に、前記板材2
が乾燥により収縮したり、水分を含んで膨張しても、前
記長孔11から止着材8を挿通させて、この長孔11で
止着材8を押出方向にスライドさせることができ、止着
材8を設置部12に止着することにより、板材2を設置
部12に強固に固定できる。さらに、止着材8によって
板材2を設置部12に固定した後に、板材2が乾燥収縮
や膨張しても、前記長孔11でその収縮や膨張した分を
吸収でき、前記長孔11に挿通された止着材8は、板材
2の収縮や膨張した分によって影響を受けず、よって止
着材8を介して板材2を設置部12に強固に固定でき
る。
【0021】また、前記板材2の表面2aおよび裏面2b
に前記長孔11がそれぞれ形成されているので、板材2
の表裏面2a,2bを反転させた場合でも、それぞれの長
孔11から挿通部9に止着材8を挿通させることがで
き、この点においても、板材2に形成された第1の模様
3と第2の模様4とをそれぞれ上面に出して設置するこ
とができる。
【0022】請求項6の発明は、例えば、図9に示すよ
うに、請求項1〜3のいずれかに記載の床板材21にお
いて、前記板材22には、押出方向に延在する空洞部2
7が板材22の幅方向に所定間隔で複数形成されてお
り、これら空洞部27のうち、少なくとも一の空洞部2
7bは、板材22を止着するための止着材(例えば、ネ
ジ28やビス等)が挿通される挿通部29とされ、この
挿通部29の内壁面29aには、止着材28の頭部28b
が当接可能な当接部30が板材22の表側と裏側とにそ
れぞれ形成されており、前記板材22の表面22aおよ
び裏面22bにはそれぞれ、前記挿通部29に達し、か
つ、前記止着材28を挿通可能な孔31が形成されてい
ることを特徴とする。
【0023】請求項6の発明によれば、前記板材22に
形成された複数の空洞部27のうち、少なくとも一の空
洞部27bは、板材22を止着するための止着材28が
挿通される挿通部29とされ、この挿通部29の内壁面
29aには、止着材28の頭部28bが当接可能な当接部
30が板材22の表側と裏側とにそれぞれ形成されてい
るので、前記挿通部29に挿通された止着材28は、そ
の頭部28bが当接部30に当接されることによって、
止着材28の頭部28bで固定されて、止着材28が挿
通部29から抜けたりずれたりすることなく、板材22
に確実かつ強固に係止される。したがって、この止着材
28を板材22が設置された設置部(例えば、根太3
2)に止着することにより、板材22を設置部32に強
固に固定できる。
【0024】また、従来では、デッキ材に固定用溝部を
形成して、該固定用溝部から床面上にネジ固定し、この
固定されたネジを覆うようにして固定用溝部にカバーを
し、さらに、デッキ材と連結部材とを雄雌係合してお
り、カバーや連結部材を必要とし設置作業が面倒であっ
たが、本発明では、前記板材22の挿通部29から止着
材28を挿通させて設置部32に止着するだけで、容易
かつスムーズに板材22を設置することができ、よっ
て、設置作業の簡略化を図ることができる。
【0025】また、前記当接部30は、前記挿通部29
の内壁面29aに形成されており、板材22の押出方向
に延在しているので、例えば、板材22が乾燥により収
縮したり、水分を含んで膨張した場合でも、前記挿通部
29に挿通された止着材28を、この当接部30で押出
方向にスライドさせることができる。したがって、請求
項5のように長孔11を形成しなくても、当接部30に
よって止着材28を板材22に係止することができる。
【0026】また、前記板材22の表面22aおよび裏
面22bにはそれぞれ、前記挿通部29に達し、かつ、
前記止着材28を挿通可能な孔31が形成されているの
で、板材22の表面22aの孔31から挿通部29に止
着材28を挿通させて裏面22bに貫通させることによ
って、止着材28を板材22に係止したり、板材22の
裏面22bの孔31から空洞部27に止着材28を挿通
させて表面22aに貫通させることによって、止着材2
8を板材22に係止することができる。
【0027】さらに、板材22の表裏面22a,22bを
反転させた場合でも、それぞれの孔31から挿通部29
に止着材28を挿通させることができ、この点において
も、板材22に形成された第1の模様23と第2の模様
24とをそれぞれ上面に出して設置することができる。
【0028】なお、前記孔31から止着材28を挿通部
29に挿通させて止着させた後に、この孔31を例え
ば、ビスキャップ34等で塞いでも良い。このようにし
た場合は、挿通部29に挿通された止着材28の頭部2
8bが外側から見えることがなく見栄えが良くなる。
【0029】請求項7の発明は、例えば、図3に示すよ
うに、請求項1〜6のいずれかに記載の床板材1におい
て、前記板材2の表面2aおよび裏面2bには、それぞれ
前記板材2より軟質の樹脂製の凸部6が押出方向に沿っ
て形成されていることを特徴とする。
【0030】請求項7の発明によれば、前記板材2の表
面2aおよび裏面2bには、それぞれ前記板材2より軟質
の樹脂製の凸部6が押出方向に沿って形成されているの
で、設置部(例えば、根太12)に、樹脂製の凸部6を
当接させることによって、設置部12が凹凸であっても
板材2がずれたりぐらつくことなく確実に設置すること
ができる。また、前記樹脂製の凸部6によって、板材2
と設置部12との間に隙間が生じる。よって、この隙間
を雨水等が流れるようになるので、排水性が良好となる
とともに通気性にも優れる。さらに、前記樹脂製の凸部
6は、板材2の表面2aおよび裏面2bに形成されている
ので、板材2の表裏面2a,2bを反転させた場合でも、
設置部12に凸部6を配置することができ、この点にお
いても、板材2に形成された第1の模様3と第2の模様
4とをそれぞれ上面にして設置することができる。
【0031】前記樹脂製の凸部6としては、例えば、ポ
リプロピレン系のエラストマー等が挙げられる。また、
この凸部6は、例えば、板材2と一体となるように押出
成形することによって同時に形成しても良い。この場合
は、板材2と設置部12との間に例えば調整材(パッキ
ン材)等を新たに設ける必要がなく、同時に凸部6が形
成されるので、施工作業の手間を省くことができる。
【0032】請求項8の発明は、例えば、図3,図5,
図6に示すように、請求項7記載の床板材1を設置部
(例えば、根太12)に設置する前に、該床板材1に加
工を施す床板材1の加工方法であって、前記床板材1の
表面2aと裏面2bのうち、床板材1を前記設置部12に
設置する面を下面、床表面となる面を上面とすると、前
記床板材1の上面を前記模様(例えば、第1の模様3)
が消失しない程度に削り取り、この削り取りの際に床板
材1の上面の凸部6を除去することを特徴とする。
【0033】請求項8の発明によれば、前記床板材1の
上面を前記模様3が消失しない程度に削り取り、この削
り取りの際に床板材1の上面の凸部6を除去するので、
下面に形成された凸部6のみとなって、必要のない上面
の凸部6がなくなり見栄えが良くなる。また、前記床板
材1の上面の模様3が消失しない程度に削り取るので、
外側から床板材1を見た際に、上面の模様3が擬似の目
地とされるとともに、上面に細かな引っ掻き傷(図示し
ない)が形成されて外観品質を向上させることができ
る。
【0034】前記床板材1の上面を、前記模様3が消失
しない程度に削り取る方法としては、例えば、床板材1
の上面をサンディングペーパー等により、図3における
破線部分まで擦ることによって削り取る方法が挙げられ
る。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1および第2の
実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明
の第1の実施の形態を示す床板材の表面側の斜視図(表
面に加工が施された後の状態)、図2は、床板材の裏面
側の斜視図(裏面に加工が施された後の状態)、図3
は、床板材の正断面図(表面または裏面に加工が施され
る前の状態)、図4は、設置部に床板材が設置されてい
る状態を示す平断面図、図5は、図4の正断面図、図6
は、図4の側断面図である。図1〜図3に示すように、
本発明の第1の実施の形態の床板材1は、セルロース系
微粉粒と樹脂とを混合し、この混合材料を溶融させて押
出成形することにより形成された帯板状をなす板材2の
表面2a(図1における板材2の上面)に、第1の模様
3が施され、該板材2の裏面2b(図1における板材2
の下面)に、前記第1の模様3と異なる第2の模様4が
施されている。
【0036】前記第1の模様3は、板材2の押出成形の
際に形成された押出方向に沿う複数の小溝5で構成され
ており、前記第2の模様4に比して、その小溝5の深さ
が深く、かつその小溝5の幅が広く形成されている。前
記第2の模様4も、板材2の押出成形の際に形成された
押出方向に沿う複数の小溝5で構成されており、前記第
1の模様3に比して、その小溝5の深さが浅く、かつそ
の小溝5の幅が狭く形成されている。この第2の模様4
が施された側の面(裏面)2bは、第2の模様4が施さ
れた面2cと、平坦な面2dとからなっている。つまり、
この平坦な面2dには、後述する軟質の樹脂製の凸部6
が形成されている。
【0037】また、前記板材2には、押出方向に延在す
る長尺な空洞部7が板材2の幅方向に所定間隔で6つ形
成されている。そして、これらの空洞部7のうち、少な
くとも一の空洞部7、すなわち、左右両端に位置する空
洞部7a,7aに隣接する2つの空洞部7b,7bは、板材2
を止着するための止着材であるネジ8が挿通される挿通
部9とされている。前記挿通部9は、正断面視略矩形状
で、その幅は、挿通されるネジ8のネジ部8aの径とほ
ぼ等しくなっており(図5参照)、挿通部9を形成する
内壁面9aには、ネジ8のネジ部8aに係合する係合突起
10が板材2の押出方向に沿って形成されている。
【0038】前記係合突起10は、正断面視略半円形状
をなしており、前記内壁面9aから挿通部9に向けて突
出しており、内壁面9aのうちの左右側面にそれぞれ2
カ所ずつ形成されている。また、6つの空洞部7のうち
の左右両端に位置する空洞部7a,7aの幅は、中央に位
置する2つの空洞部7c,7cの幅よりも狭くなってい
る。
【0039】前記板材2の表面2aおよび裏面2bには、
図1,図2,図4に示すように、それぞれ係合突起10
が形成された空洞部7に達し、かつネジ8を挿通可能な
孔11が形成されている。前記孔11は、板材2の押出
方向に長い長孔11である。つまり、この長孔11の幅
は、ネジ8のネジ部8aの径よりも広く、かつネジ8の
頭部8bの径よりも狭く形成されている。そして、この
長孔11から空洞部7である挿通部9にネジ8が挿通さ
れると、ネジ8のネジ部8aが長孔11を挿通し、ネジ
8の頭部8bが板材2の表面2aにあらわれて、長孔11
で係止されるようになっている。
【0040】なお、このネジ8の頭部8bとネジ部8aと
の境には、連結板13が挟み込まれている。この連結板
13は、平面視円形状で、内部にネジ8の頭部8bより
も小さな孔13aが形成されており、この孔13aにネジ
8のネジ部8aが挿通されるとともに、頭部8bがこの孔
13aに係止されるようになっている。
【0041】さらに、前記板材2の表面2aおよび裏面
2bには、図3に示すように、それぞれ4つずつ所定間
隔で、板材2より軟質の樹脂製の凸部6が押出方向に沿
って形成されている(なお、図1および図2は、板材2
の表面2aおよび裏面2bに加工が施された後の状態を示
す図であるので、凸部6は表面2a、裏面2bのうちの一
方のみに形成されている)。前記板材2の裏面2b、す
なわち、第2の模様4が施された側の面2bの凸部6
は、前記平坦な面2dに形成されている。
【0042】ここで、上述したような床板材1を製造す
る床板材1の製造方法について説明する。まず、例え
ば、住宅等の建物を解体した際に排出される木質廃材や
家具を解体した際に排出される木質廃材、建物建築中に
排出される木材の端材、おが屑等の不純物を含む木質廃
材を周知の粉砕装置で粉砕することにより、セルロース
系微粉粒を得る。一方、例えば、飲料物を含む食品の容
器や包装、トレイ等も周知の粉砕装置で粉砕することに
より、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ
エチレン樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹
脂、ABS樹脂等の樹脂を得る。
【0043】そして、セルロース系微粉粒と樹脂とを混
合し、この混合材料を押出成形機で加熱溶融させて押出
成形することによって、板状に成形された床板材1を製
造する。前記押出成形機で使用される金型は、上述した
空洞部7や挿通部9、第1の模様3、第2の模様4、凸
部6の断面形状と同様の形状が、形成されるべき箇所に
設けられているものとする。また、金型の凸部6の断面
形状と同様の形状が形成された箇所には、セルロース系
微粉粒と樹脂との混合材料ではなく、この混合材料より
も軟質の樹脂を注入して押出成形する。
【0044】このようにして製造された床板材1は、表
面2aおよび裏面2bに第1の模様3および第2の模様
4、凸部6が同時に形成される。その後、板材2の表面
2aおよび裏面2bに挿通部9に挿通する孔11を形成す
る。
【0045】そして、図5および図6に示すように、こ
の床板材1を設置部であるアルミニウム製の根太12上
に設置する場合は、設置する前に、床板材1に加工を施
す。この加工方法とは、床板材1の表面2aと裏面2bの
うち、床板材1を根太12上に設置する面を下面、床表
面となる面を上面とすると、床板材1の上面を該上面に
施されている模様が消失しない程度に削り取り、この削
り取りの際に床板材1の上面の凸部6を除去しておく。
すなわち、床板材1の上面を、例えば、前記第1の模様
3が施されている面2aとした場合は、この上面をサン
ディングペーパー等によって図3における破線部分まで
擦ることによって、上面に形成されている凸部6を削り
取るとともに、前記第1の模様3が消失しない程度に削
り取る。この際に、前記床板材1の上面には、第1の模
様3以外に、毛羽だった引っ掻き傷(図示しない)等が
形成される。
【0046】その後、凸部6が形成されている側の面、
つまり、第2の模様4が施されている面2bを下面とし
て、前記根太12上に複数、互いに側面どうしを当接さ
せるようにして設置する。次いで、板材1の上面に形成
された長孔11から挿通部9に連結板13を介してネジ
8をねじ込むことによって床板材1を根太12上に固定
していく。図6中、符号14は、アンカーボルトを示し
ている。
【0047】なお、互いに隣接する床板材1,1どうし
は、その側面に接着剤等を塗布することによって接合す
ると好ましい。
【0048】本発明の第1の実施の形態によれば、前記
板材2の表面2aに第1の模様3が施され、裏面2bに第
1の模様3と異なる第2の模様4が施されており、板材
2は表面2aと裏面2bとで2種類の模様を有するので、
随時、他の模様3,4が施された新たな床板材1を製造
することなく、板材2の表面2aと裏面2bとを反転させ
ることによって、容易に異なる模様3,4が施された床
板材2に切り替えることができる。したがって、用途の
幅が広がるとともに、施工作業の簡略化や施工期間の短
縮化を図ることができ、また、コストの削減にもつなが
る。
【0049】さらに、前記板材2は、セルロース系微粉
粒と樹脂とを含んでいるので、板材2の表面2aや裏面
2bに木粉があらわれて天然の木材により近い手触りや
風合いを出すことができ、木質感のある床板材1とする
ことができる。
【0050】前記第1の模様3および第2の模様4は、
複数の小溝5で構成されているので、板材2の表面2a
と裏面2bとがより立体的になり、外観および触感を天
然の木材に極めて近づけることができる。また、複数の
小溝5は、押出成形の際に同時に形成されるので、例え
ば、板材2を製造した後に、その表面2aや裏面2bに小
溝5を形成するといった面倒な作業を行うことなく、施
工作業の簡略化につながる。
【0051】前記セルロース系微粉粒は、不純物を含む
木質廃材から得られたものであり、前記樹脂は不純物を
含む樹脂廃材から得られたものであるので、木質廃材や
樹脂廃材を利用することによって、資源の有効利用や環
境保護の観点からも優れる。
【0052】前記板材2に形成された挿通部9の内壁面
9aには、ネジ8に係合する係合突起10が板材2の押
出方向に沿って形成されているので、ネジ8が挿通部9
から抜けたりずれたりすることなく、板材2にネジ8を
確実かつ強固に係止することができる。また、従来と異
なり、板材2の挿通部9からネジ8を挿通させて根太1
2に止着するだけで、容易かつスムーズに板材2を設置
することができ、よって、設置作業の簡略化を図ること
ができる。
【0053】前記板材2の表面2aおよび裏面2bには、
空洞部7に達し、かつネジ8を挿通可能な孔11が形成
されており、この孔11は板材2の押出方向に長い長孔
11であるので、根太12上に板材2を設置する場合
に、前記板材2が乾燥収縮や膨張しても、長孔11でネ
ジ8を押出方向にスライドさせることができ、ネジ8を
根太12に止着することにより板材2を根太12に強固
に固定できる。また、ネジ8によって板材2を根太12
上に固定した後に、板材2が乾燥収縮や膨張しても、長
孔11でその収縮や膨張した分を吸収でき、長孔11に
挿通されたネジ8は、板材22の収縮や膨張した分によ
って影響を受けず、よって、ネジ8を介して板材2を根
太12上に強固に固定できる。さらに、前記板材2の表
面2aおよび裏面2bに前記長孔11がそれぞれ形成され
ているので、板材2の表裏面2a,2bを反転させた場合
でも、それぞれの長孔11から挿通部9にネジ8を挿通
させることができ、この点においても、板材2に形成さ
れた第1の模様3と第2の模様4とをそれぞれ上面に出
して設置することができる。
【0054】前記板材2の表面2aおよび裏面2bには、
樹脂製の凸部6が押出方向に沿って形成されているの
で、根太12の上面が凹凸であっても、板材2をずれた
りぐらつくことなく確実に設置することができる。ま
た、前記凸部6によって、板材2と根太12上面との間
に隙間が生じる。よって、この隙間を雨水等が流れるよ
うになるので、排水性が良好となるとともに通気性にも
優れる。
【0055】前記凸部6は、板材2の表面2aおよび裏
面2bに形成されているので、板材2の表裏面2a,2bを
反転させた場合でも、根太12上に凸部6を配置するこ
とができ、この点においても、板材2に形成された第1
の模様3と第2の模様4とをそれぞれ上面にして設置す
ることができる。また、この凸部6は、板材2と一体と
なるように押出成形することによって形成されているの
で、同時に凸部6も形成されて施工作業の手間を省くこ
とができる。
【0056】前記床板材1の上面を模様3が消失しない
程度に削り取り、この削り取りの際に床板材1の上面の
凸部6を除去するので、下面に形成された凸部6のみと
なって、必要のない上面の凸部6がなくなり見栄えが良
くなる。また、外側から床板材1を見た際に、上面の模
様3が擬似の目地とされるとともに、上面に細かな引っ
掻き傷が形成されて外観品質を向上させることができ
る。
【0057】なお、本発明の第1の実施の形態の床板材
1は、6つの空洞部7を備えており、そのうちの2つの
空洞部7b,7bが挿通部9とされていたが、例えば、図
7に示すように9つの空洞部43を備え、そのうちの3
つの空洞部43を挿通部44とした床板材41としても
良い。また、板材1の表面2aおよび裏面2bに形成され
ている樹脂製の凸部6は、それぞれ4つずつであるとし
たが、例えば、図7に示すように板材42の表面42a
および裏面42bにそれぞれ6つずつ凸部45を形成し
ても良い。
【0058】また、本発明の第1の実施の形態の床板材
1の挿通部9は、正断面視矩形状で、係合突起10は、
正断面視略半円形状をなしていたが、例えば、図8に示
すような形状の挿通部52を備えた床板材51としても
良い。すなわち、前記挿通部52は、正断面視略楕円形
状をなしており、係合突起53は、正断面視略半円形状
で、挿通部52を形成する内壁面52aから挿通部52
に向けて突出している。そして、この係合突起53は、
内壁面52aのうちの左右側面にそれぞれ2カ所ずつ形
成されている。
【0059】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図9は、本発明の第2の実施の形態を示す床
板材の表面側の斜視図(表面に加工が施された後の状
態)、図10は、床板材の裏面側の斜視図(裏面に加工
が施された後の状態)、図11は、床板材の正断面図
(表面または裏面に加工が施される前の状態)、図12
は、設置部に床板材が設置されている状態を示す平断面
図、図13は、図12の正断面図、図14は、図12の
側断面図である。図9〜図11に示すように、本発明の
第2の実施の形態の床板材21は、セルロース系微粉粒
と樹脂とを混合し、この混合材料を溶融させて押出成形
することにより形成された帯板状をなす板材22の表面
22aに第1の模様23が施され、該板材22の裏面2
2bに前記第1の模様23と異なる第2の模様24が施
されている。
【0060】前記第1の模様23は、板材22の押出成
形の際に形成された押出方向に沿う複数の小溝25で構
成されており、前記第2の模様に比して、その小溝25
の深さが深く、かつその小溝25の幅が広く形成されて
いる。前記第2の模様24も、板材22の押出成形の際
に形成された押出方向に沿う複数の小溝25で構成され
ており、前記第1の模様23に比して、その小溝25の
深さが浅く、かつその小溝25の幅が狭く形成されてい
る。この第2の模様24が施された側の面(裏面)22
bは、第2の模様24が施された面22cと、平坦な面2
2dとからなっている。つまり、この平坦な面22dに
は、後述する軟質の樹脂製の凸部26が形成されてい
る。
【0061】また、前記板材22には、押出方向に延在
する長尺な空洞部27が板材22の幅方向に所定間隔で
6つ形成されている。そして、これらの空洞部27のう
ち、少なくとも一の空洞部27、すなわち、左右両端に
位置する空洞部27a,27aに隣接する2つの空洞部2
7b,27bは、板材22を止着するための止着材である
ネジ28が挿通される挿通部29とされている。
【0062】前記挿通部29は、正断面視略エの字状
で、この挿通部29を形成する内壁面29aには、止着
材であるネジ28の頭部28bが当接可能な当接部30
が、板材22の表側と裏側とにそれぞれ形成されてい
る。また、6つの空洞部27のうちの挿通部29以外の
空洞部27a,27cは、側断面視略凸状をなしており、
左右両端に位置する空洞部27a,27aの幅は、中央に
位置する2つの空洞部27c,27cの幅よりも狭くなっ
ている。
【0063】前記板材22の表面22aおよび裏面22
bには、図9,図10,図12に示すように、それぞれ
前記挿通部29に達し、かつ、ネジ28を挿通可能な孔
31が形成されている。前記孔31は、平断面視円形状
をなしており、この孔31の幅はネジ28の頭部28b
の径よりも大きく形成されている。そして、この孔31
から空洞部27である挿通部29にネジ28が挿通され
ると、ネジ28の頭部28bは、挿通部29の当接部3
0で係止されるようになっている。また、このようにし
てネジ28が止着された後に、前記孔31にビスキャッ
プ34(図9および図10参照)がはめ込まれるように
なっている。
【0064】また、前記板材22の表面22aおよび裏
面22bには、それぞれ4つずつ所定間隔で、板材22
より軟質の樹脂製の凸部26が押出方向に沿って形成さ
れている。前記板材22の裏面22b、すなわち、第2
の模様24が施された側の面22bの凸部26は、前記
平坦な面22dに形成されている。
【0065】なお、本発明の第2の実施の形態の床板材
21を製造する製造方法は、第1の実施の形態で説明し
た製造方法とほぼ同様であるので、その説明を省略す
る。また、本発明の第2の実施の形態の床板材21を設
置部であるアルミニウム製の根太32上に設置する前
に、床板材21に加工を施す床板材21の加工方法は、
図13および図14に示すように、床板材21の表面2
2aと裏面22bのうち、床板材21を根太32上に設置
する面を下面、床表面となる面を上面とすると、床板材
21の上面を該上面に施されている模様が消失しない程
度に削り取り、この削り取りの際に床板材21の上面の
凸部26を除去しておく。すなわち、床板材21の上面
を例えば、前記第1の模様23が施されている面22a
とした場合は、サンディングペーパー等によって図11
における破線部分まで擦ることによって、上面に形成さ
れている凸部26を削り取るとともに、前記第1の模様
23が消失しない程度に削り取る。この際に、前記床板
材21の上面には、第1の模様23以外に、毛羽だった
引っ掻き傷(図示しない)等が形成される。
【0066】その後、凸部26が形成されている側の
面、つまり、第2の模様24が施されている面22bを
下面として、前記根太32上に複数、互いに側面どうし
を当接させるようにして設置する。次いで、板材22の
上面に形成された孔31から挿通部29にネジ28をね
じ込むことによって床板材21を根太32上に固定して
いく。さらに、この孔31をビスキャップ34によって
塞ぎ、ネジ28が外側から見えないようにする。図14
中、符号33は、アンカーボルトを示している。なお、
互いに隣接する床板材21,21どうしは、その側面に
接着剤等を塗布することによって接合すると好ましい。
【0067】本発明の第2の実施の形態によれば、前記
板材22に形成された挿通部29の内壁面29aには、
止着材28の頭部28bが当接可能な当接部30が板材
22の表側と裏側とにそれぞれ形成されているので、ネ
ジ28は、その頭部28bが当接部30に当接されるこ
とによって、ネジ28の頭部28bで固定されて挿通部
29から抜けたりずれたりすることなく、板材22に確
実かつ強固に係止される。
【0068】また、前記当接部30は、板材22の押出
方向に延在しているので、例えば、板材22が乾燥収縮
や膨張した場合でも、前記孔31からネジ28を挿通さ
せて、この当接部30でネジ28を押出方向にスライド
させることができる。よって、ネジ28を板材22が設
置された根太32上に止着することにより、板材22を
根太32上に強固に固定できる。
【0069】さらに、根太32にネジ28を介して床板
材21を設置した後に、孔31をビスキャップ34によ
って塞ぐので、ネジ28が外側から見えることがなく美
観に優れる。
【0070】なお、本発明の第2の実施の形態におい
て、第1の実施の形態と同様の構成部分については、第
1の実施の形態と同様の効果を得ることができるので、
その説明は省略する。
【0071】また、本発明の第2の実施の形態の床板材
21は、6つの空洞部27を備えており、そのうちの2
つの空洞部27b,27bが挿通部29とされていたが、
例えば、図15に示すように7つの空洞部63を備え、
そのうちの3つの空洞部63b,63b,63bを挿通部6
5とした床板材61であっても良い。このような床板材
61とした場合は、左右両端に位置する空洞部63a,6
3aは、正断面視略凸状をなしており、中央に位置する
空洞部63c,63cは、正断面視十字状をなしている。
また、板材22の表面22aおよび裏面22bに形成され
ている樹脂製の凸部26は、それぞれ4つずつであると
したが、例えば、図15に示すように板材62の表面6
2aおよび裏面62bにそれぞれ6つずつ凸部64を形成
しても良い。
【0072】なお、本発明の第1および第2の実施の形
態では、前記第1の模様3,23が施された側の面を上
面にし、第2の模様4,24が施された側の面を下面に
して設置部であるアルミニウム製の根太12,32上に
設置しているが、例えば、第1の模様3,23が施され
た側の面を下面にし、第2の模様4,24が施された側
の面を上面にして根太12,32上に設置しても良い。
この場合は、第2の模様4,24が施された側の面2b,
22bを、第2の模様4,24が消失しない程度に削り
取り、この削り取りの際に、第2の模様4,24が施さ
れた側の面2b,22bに形成された凸部6,26を除去
した後に床板材1,21を設置するようにする。
【0073】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、前記板材の表
面と裏面とで2種類の模様を有する板材とすることがで
き、板材の表裏面を反転させることによって、容易に異
なる模様が施された床板材に切り替えることができ、よ
って、用途の幅が広がるとともに、施工作業の簡略化や
施工期間の短縮化を図ることができ、また、コストの削
減にもつながる。さらに、前記板材は、セルロース系微
粉粒と樹脂とを含んでいるので、木質感のある床板材と
することができる。
【0074】請求項2の発明によれば、請求項1と同様
の効果を得ることができるのは勿論のこと、前記複数の
小溝によって前記板材の表面と裏面とがより立体的にな
り、外観および触感を天然の木材に極めて近づけること
ができる。また、前記複数の小溝は、押出成形の際に同
時に形成されるので、施工作業の簡略化につながる。
【0075】請求項3の発明によれば、請求項1または
2と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、木
質廃材や樹脂廃材が利用されるので、資源の有効利用や
環境保護の観点からも優れる。
【0076】請求項4の発明によれば、請求項1〜3の
いずれかと同様の効果を得ることができるのは勿論のこ
と、前記挿通部に挿通された止着材は係合突起に係合す
ることによって、止着材が挿通部から抜けたりずれたり
することなく、板材に止着材を確実かつ強固に係止する
ことができる。また、前記板材の挿通部から止着材を挿
通させて止着するだけで、容易かつスムーズに板材を設
置することができ、よって、設置作業の簡略化を図るこ
とができる。
【0077】請求項5の発明によれば、請求項4と同様
の効果を得ることができるのは勿論のこと、前記板材の
表裏面の長孔から空洞部にそれぞれ止着材を挿通させ
て、止着材を板材に係止できる。また、前記孔は長い長
孔であるので、設置部に板材を設置する場合に、前記板
材が収縮膨張しても、前記長孔で止着材を押出方向にス
ライドさせることができ、設置部に板材を設置した後で
も、長孔に挿通された止着材は収縮や膨張した分によっ
て影響を受けず、よって板材に確実に係止することがで
きる。
【0078】請求項6の発明によれば、請求項1〜3の
いずれかと同様の効果を得ることができるのは勿論のこ
と、前記止着材の頭部が当接部に当接されることによっ
て、止着材が挿通部から抜けたりずれたりすることな
く、板材に確実かつ強固に係止される。また、前記板材
の挿通部から止着材を挿通させて止着するだけで、容易
かつスムーズに板材を設置することができ、よって、設
置作業の簡略化を図ることができる。また、前記当接部
は、板材の押出方向に延在しているので、板材が収縮膨
張した場合でも、前記当接部で止着材を押出方向にスラ
イドさせることができ、止着材を板材に確実に係止する
ことができる。
【0079】請求項7の発明によれば、請求項1〜6の
いずれかと同様の効果を得ることができるのは勿論のこ
と、樹脂製の凸部を、設置部に当接させることによっ
て、設置部が凹凸であっても、板材をずれたりぐらつく
ことなく確実に設置することができる。また、前記樹脂
製の凸部によって、板材と設置部との間に隙間が生じ、
排水性が良好となるとともに通気性にも優れる。
【0080】請求項8の発明によれば、前記床板材の上
面を前記模様が消失しない程度に削り取り、この削り取
りの際に床板材の上面の凸部を除去するので、下面に形
成された凸部のみとなって、必要のない上面の凸部がな
くなり見栄えが良くなる。また、外側から床板材を見た
際に、上面の模様が擬似の目地とされるとともに、上面
に細かな引っ掻き傷が形成されて外観品質を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すためのもの
で、床板材の表面側の斜視図である。
【図2】同、床板材の裏面側の斜視図である。
【図3】同、床板材の正断面図である。
【図4】同、設置部に床板材が設置されている状態を示
す平断面図である。
【図5】同、設置部に床板材が設置されている状態を示
す正断面図である。
【図6】同、設置部に床板材が設置されている状態を示
す側断面図である。
【図7】その他の実施の形態を示すためのもので、床板
材の正断面図である。
【図8】同、床板材の正断面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態を示すためのもの
で、床板材の表面側の斜視図である。
【図10】同、床板材の裏面側の斜視図である。
【図11】同、床板材の正断面図である。
【図12】同、設置部に床板材が設置されている状態を
示す平断面図である。
【図13】同、設置部に床板材が設置されている状態を
示す正断面図である。
【図14】同、設置部に床板材が設置されている状態を
示す側断面図である。
【図15】その他の実施の形態を示すためのもので、床
板材の正断面図である。
【符号の説明】
1,21 床板材 2,22 板材 2a 表面 2b 裏面 3 第1の模様 4 第2の模様 5 小溝 7,7b,27,27b 空洞部 8,28 止着材 9,29 挿通部 9a,29a 内壁面 10 係合突起 11,31 孔 12 設置部 28b 頭部 30 当接部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 7:00 B29L 7:00 22:00 22:00 31:10 31:10 31:60 31:60

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロース系微粉粒と樹脂とを混合し、こ
    の混合材料を溶融させて押出成形することにより形成さ
    れた帯板状をなす板材の表面に第1の模様が施され、該
    板材の裏面に前記第1の模様と異なる第2の模様が施さ
    れていることを特徴とする床板材。
  2. 【請求項2】請求項1記載の床板材において、 前記第1の模様および第2の模様は、前記板材の押出成
    形の際に形成された押出方向に沿う複数の小溝で構成さ
    れていることを特徴とする床板材。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の床板材において、 前記セルロース系微粉粒は、不純物を含む木質廃材から
    得られたものであり、前記樹脂は不純物を含む樹脂廃材
    から得られたものであることを特徴とする床板材。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の床板材に
    おいて、 前記板材には、押出方向に延在する空洞部が板材の幅方
    向に所定間隔で複数形成されており、 これら空洞部のうち、少なくとも一の空洞部は、板材を
    止着するための止着材が挿通される挿通部とされ、この
    挿通部の内壁面には、前記止着材に係合する係合突起が
    板材の押出方向に沿って形成されていることを特徴とす
    る床板材。
  5. 【請求項5】請求項4記載の床板材において、 前記板材の表面および裏面にはそれぞれ、前記係合突起
    が形成された空洞部に達し、かつ前記止着材を挿通可能
    な孔が形成されており、該孔は板材の押出方向に長い長
    孔であることを特徴とする床板材。
  6. 【請求項6】請求項1〜3のいずれかに記載の床板材に
    おいて、 前記板材には、押出方向に延在する空洞部が板材の幅方
    向に所定間隔で複数形成されており、 これら空洞部のうち、少なくとも一の空洞部は、板材を
    止着するための止着材が挿通される挿通部とされ、この
    挿通部の内壁面には、止着材の頭部が当接可能な当接部
    が板材の表側と裏側とにそれぞれ形成されており、 前記板材の表面および裏面にはそれぞれ、前記挿通部に
    達し、かつ、前記止着材を挿通可能な孔が形成されてい
    ることを特徴とする床板材。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の床板材に
    おいて、 前記板材の表面および裏面には、それぞれ前記板材より
    軟質の樹脂製の凸部が押出方向に沿って形成されている
    ことを特徴とする床板材。
  8. 【請求項8】請求項7記載の床板材を設置部に設置する
    前に、該床板材に加工を施す床板材の加工方法であっ
    て、 前記床板材の表面と裏面のうち、床板材を前記設置部に
    設置する面を下面、床表面となる面を上面とすると、 前記床板材の上面を前記模様が消失しない程度に削り取
    り、この削り取りの際に床板材の上面の凸部を除去する
    ことを特徴とする床板材の加工方法。
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