JP2002363581A - メタン濃縮装置 - Google Patents

メタン濃縮装置

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JP2002363581A JP2001171345A JP2001171345A JP2002363581A JP 2002363581 A JP2002363581 A JP 2002363581A JP 2001171345 A JP2001171345 A JP 2001171345A JP 2001171345 A JP2001171345 A JP 2001171345A JP 2002363581 A JP2002363581 A JP 2002363581A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸収液利用効率と二酸化炭素除去効率に優れ
たメタン濃縮装置の提供。 【解決手段】 吸収液に接触する中空糸を有し、該中空
糸にメタンガスと二酸化炭素を含む原料ガスを供給して
該中空糸から吸収液に二酸化炭素を溶出せしめる吸収部
1と、吸収液に接触する中空糸を有し、吸収液中の二酸
化炭素を中空糸を通して回収する放出部2と、吸収液タ
ンク3およびポンプ4と、吸収液を吸収液タンク3、ポ
ンプ4、放出部1、吸収部2、吸収液タンク3の順に循
環させるように設けられた管路5〜7とを有し、吸収部
1および放出部2は、中空糸の長手方向に対して直交す
る方向に吸収液を流すように構成され、かつ吸収液タン
ク3に新たな吸収液を補給する補給管路20とポンプ3
から吐出した吸収液を循環系外に排出する排出管路21
とを設けたメタン濃縮装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば有機性廃棄
物の生物学的処理に際し発生する消化ガスのような、メ
タンガスと二酸化炭素を含む原料ガスから二酸化炭素を
除去し、メタンガスを濃縮するためのメタン濃縮装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】下水処理場、食品工場、ビール製造工
場、家畜の飼育場等で生じる有機性廃棄物を生物学的に
処理すると、メタン、二酸化炭素、硫化水素等からなる
消化ガスが発生する。近年、かかる消化ガスをエネルギ
ー源として有効利用するために、例えば、活性炭等の吸
着剤を収容した貯蔵槽内に、消化ガスを吸着貯蔵する消
化ガスの貯蔵方法等の技術が研究されている。
【0003】このように消化ガスの有効利用を図るため
には、消化ガス中の二酸化炭素を除去してメタンガスを
濃縮して使用することが望ましい。そして従来、消化ガ
スのような原料ガス中から二酸化炭素を除去するための
手段としては、例えば活性炭、ゼオライト、金属酸化物
等の二酸化炭素吸着剤が充填された吸着塔に原料ガスを
通す方法;気体分離膜を用いて真空で脱気する方法;多
孔質中空糸を用いて分離する方法等が挙げられる。これ
らの中でも、特に、二酸化炭素を選択的に除去でき、か
つコンパクトで経済的であることから、多孔質中空糸を
用いた分離方法が注目されている。
【0004】中空糸を用いた二酸化炭素分離装置は、例
えば中空糸内を原料ガスが流れるように設けられたガス
入口とガス出口と、該中空糸の外表面と接触する吸収液
の入口と出口とが設けられた中空糸モジュールを用い、
ガス入口から消化ガスなどの原料ガスを供給し、かつ吸
収液入口から水などの吸収液を供給することによって、
該原料ガス中の二酸化炭素を選択的に吸収液に溶解、吸
収させ、ガス出口から二酸化炭素が除去された精製ガス
が得られるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のメタン濃縮装置は、中空糸モジュール内に吸収
液を流しながら二酸化炭素の除去を行うものなので、大
量の吸収液が必要となり、そのための水源確保の問題
と、大量の精製水の使用によるコスト上昇の問題があっ
た。また、従来の中空糸モジュールを用いたメタン濃縮
は、原料ガスからの二酸化炭素除去効率が不十分であっ
たため、中空糸モジュールを直列に複数段つないで処理
を行わねばならず、装置の大型化、設備コスト及びラン
ニングコストの上昇を招いていた。
【0006】したがって、本発明は、吸収液の利用効率
を高め、かつ二酸化炭素除去効率を高めたメタン濃縮装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、吸収液に接触
する中空糸を有し、該中空糸にメタンガスと二酸化炭素
を含む原料ガスを供給して該中空糸から吸収液に二酸化
炭素を溶出せしめる吸収部と、吸収液に接触する中空糸
を有し、吸収液中の二酸化炭素を中空糸を通して回収す
る放出部と、吸収液タンクおよびポンプと、前記吸収液
を該吸収液タンク、ポンプ、前記放出部、前記吸収部、
該吸収液タンクの順に循環させるように設けられた管路
とを有するメタン濃縮装置であって、前記吸収部および
放出部は、中空糸の長手方向に対して直交する方向に吸
収液を流すように構成され、かつ前記吸収液タンクに新
たな吸収液を補給する補給管路と前記ポンプから吐出し
た吸収液を循環系外に排出する排出管路とを設けたこと
を特徴とするメタン濃縮装置を提供する。本発明のメタ
ン濃縮装置において、前記放出部が、メタンガスと二酸
化炭素以外のガスを吸収液に接触させるストリッピン
グ、あるいは中空糸内を減圧することによって吸収液中
の二酸化炭素を回収するように構成して良い。本発明の
メタン濃縮装置において、中空糸は疎水性多孔質中空糸
とすることが好ましい。本発明のメタン濃縮装置におい
て、原料ガスを加圧して吸収部に供給するブロアーを有
する構成として良い。本発明のメタン濃縮装置におい
て、吸収部に供給される原料ガスから夾雑物を取り除く
フィルターと、吸収部に供給される吸収液から夾雑物を
取り除くフィルターとを有する構成として良い。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のメタン濃縮装置
の一実施形態を示す概略構成図である。ここに例示した
メタン濃縮装置は、吸収液に接触する中空糸を有し、該
中空糸にメタンガスと二酸化炭素を含む原料ガスを供給
して該中空糸から吸収液に二酸化炭素を溶出せしめ、二
酸化炭素を除去してメタンガスが濃縮された精製ガスを
得る吸収部1と、吸収液に接触する中空糸を有し、吸収
液中の二酸化炭素を中空糸を通して回収する放出部2
と、吸収液タンク3およびポンプ4と、前記吸収液を該
吸収液タンク3→ポンプ4→放出部1→吸収部2→吸収
液タンク3の順に循環させるように設けられた管路5,
6,7,8とを有している。
【0009】上記原料ガスとしては、メタンガスと二酸
化炭素とを含む各種のガスを用いることができ、典型的
には有機性廃棄物の生物学的処理に際し発生する消化ガ
スが用いられる。この種の消化ガスは、メタンガスと二
酸化炭素の他に、窒素、硫化水素、水分などの気体成分
を含んでおり、それらのうち、硫化水素は予め除去して
おくことが望ましい。消化ガス中の硫化水素を除去する
ための手段としては、乾式脱硫法と湿式脱硫法がある。
乾式脱硫法には成形脱硫剤式が多く使用されている。成
形脱硫剤式は、鉄粉、粘土等でペレット状にした成形脱
硫剤を脱硫塔内に充填し、消化ガスと接触させるもので
あり、取り出した使用済みの脱硫剤は処分する。湿式脱
硫法には、水洗浄式、アルカリ洗浄式および薬液再生式
がある。このうち、水洗浄式は、下水処理の場合は下水
処理水、その他の処理場の場合は井戸水、工業用水また
は水道水と、消化ガスとを向流接触させるものである。
脱硫時の温度および圧力は、消化ガス発生状態そのまま
でも良く、特に制限されない。
【0010】本発明において使用される吸収液として
は、工業用水、下水処理水、イオン交換水などの水、N
aOH,KOHなどの無機アルカリ水溶液或いは有機ア
ルカリ水溶液が用いられる。本発明では、吸収部1で原
料ガス中の二酸化炭素を吸収させた吸収液を放出部2に
送り、該液中から二酸化炭素を取り出して再生し、これ
を再び吸収部1に供給するように、吸収液を循環使用す
るので、吸収液の使用量を少なくすることができる。
【0011】図1に例示した装置において、吸収部1お
よび放出部2は、中空糸内を原料ガスが流れるように設
けられたガス入口とガス出口と、該中空糸の外表面と接
触する吸収液の入口と出口とが設けられた少なくとも1
つの中空糸モジュールを有する。吸収部1および放出部
2において、原料ガスの処理量と脱二酸化炭素の程度に
応じ、複数の中空糸モジュールを直列および/または並
列に並べ、原料ガス及び精製ガスの流れ、および吸収液
の循環供給を一元的に制御できるように構成することが
望ましい。
【0012】本発明において、吸収部1および放出部2
のそれぞれの中空糸モジュールは、多数本が並列された
中空糸の長手方向に対して直交する方向に吸収液を流す
ように構成されている。一般に、膜を介して液−液、気
−気或いは気−液間の成分を交換する場合、それぞれを
向流に流すと交換効率が良いとされている。しかし、多
数本並列された中空糸を有する中空糸モジュールを用い
て気−液接触させる場合、中空糸内のガスの流れ方向に
対し向流方向に吸収液を流しても、中空糸同士がかなり
近接して束状になっていると、その束の内側は二酸化炭
素除去効率が高くならない。本発明者らは、中空糸の長
手方向、即ちガスの流れ方向に対して直交する方向に吸
収液を流すことによって、向流方向で処理する場合に比
べて二酸化炭素除去効率が高くなることを見出した。そ
して、本発明においては、中空糸内のガスの流れ方向に
対し、直交方向に吸収液を流す中空糸モジュールを採用
したことによって、吸収部1および放出部2のそれぞれ
の中空糸モジュールの二酸化炭素除去効率が向上し、一
定量のガスのメタン濃縮に必要な中空糸モジュールの本
数が少なくて済み、メタン濃縮装置の簡略化、小型化を
図ることができる。
【0013】吸収部1の中空糸モジュールは、モジュー
ル内に多数本並列された中空糸内に原料ガスを導入する
管路10が接続されたガス入口、精製ガスを取り出す管
路11が接続されたガス出口、該モジュール内に吸収液
を該中空糸の長手方向に対し直交する方向に流す位置に
配設された吸収液入口および吸収液出口とを有する。吸
収部1において用いられる中空糸としては、疎水性合成
樹脂で作られた多孔質中空糸が好適に用いられる。この
種の中空糸は、疎水性であるため、水は中空糸内に入っ
てこない。モジュール内に吸収液が存在する状態で中空
糸に原料ガスを流すと、二酸化炭素は、他のガス成分と
比べて水に対する溶解度が高いため、二酸化炭素は他の
ガス成分よりも大量に、中空糸の微細孔を通って吸収液
中に拡散、溶解する。中空糸は、多くの市販品があり、
それらの中から適宜選択して使用することができる。
【0014】放出部2における吸収液からの二酸化炭素
取り出し方式は、中空糸内を減圧することによってモジ
ュール内に供給される吸収液から溶存ガス成分を取り出
す減圧方式、或いはモジュール内に供給される吸収液
と、メタン、二酸化炭素以外のガスとを接触させること
によって吸収液から二酸化炭素を放出させるストリッピ
ング方式のいずれかが用いられる。減圧方式により吸収
液から二酸化炭素を回収する場合、放出部モジュール
は、モジュール内に多数本並列された中空糸の長手方向
に対し直交する方向に流す位置に配設された吸収液入口
および吸収液出口と、中空糸の一方の端部または両端か
ら中空糸内を減圧する管路12に接続された図示略の真
空ポンプのような減圧手段とを有する構成とされる。な
お、中空糸の一方の端部を減圧手段に接続する場合、中
空糸の他方の端部は閉塞しておく。また、ストリッピン
グ方式により吸収液から二酸化炭素を回収する場合、放
出部モジュールは、モジュール内に多数本並列された中
空糸の長手方向に対し直交する方向に流す位置に配設さ
れた吸収液入口および吸収液出口と、中空糸の一方から
メタン、二酸化炭素以外のガスを導入するストリッピン
グガス入口と、中空糸の他方から該ストリッピングガス
と二酸化炭素の混合ガスを排出するガス出口とを有する
構成とされる。ストリッピング用のガスとしては、窒
素、アルゴン等の希ガス、空気、酸素、水素などが好適
に用いられる。また、上述した各放出部モジュールの中
空糸は、上述した吸収部モジュールと同じく、各種の市
販品の中から適宜選択して使用することができる。
【0015】吸収部1から排出される吸収液を貯留する
吸収液タンク3、該吸収液タンク3に貯留された吸収液
を放出部2に送るポンプ4、及び吸収液を該吸収液タン
ク3→ポンプ4→放出部1→吸収部2→吸収液タンク3
の順に循環させるように設けられた管路5,6,7,8
は、廃水処理に関する技術分野において周知のタンク、
ポンプ及び管路を用いることができ、メタン濃縮装置の
処理能力に応じて市販品から適宜選択して、或いは既存
品をそのまま、若しくは適宜改良して使用することがで
きる。
【0016】吸収部1と吸収液タンク3とをつなぐ管路
8には、この吸収液の循環系内に新たな吸収液を補給す
るための補給管路20が設けられている。またポンプ4
と放出部2とをつなぐ管路6には、ポンプ4から吐出し
た吸収液を循環系外に排出する排出管路21が設けられ
ている。
【0017】吸収液を循環使用するタイプの装置におい
て、吸収液を交換せずに循環使用していると、吸収部1
と放出部2において水分がガスに伴って循環系外に抜き
出され、吸収液中の不揮発性成分、例えば塩などの無機
成分の濃度が上昇する。吸収液中の不揮発性分の濃度が
高くなると、モジュール内で不揮発性分が析出して次第
に成長し、モジュール内の吸収液の流れが妨げられて二
酸化炭素除去効率が悪くなったり、詰まりの原因となっ
てしまう。このような不都合を防止するため、本発明の
装置では、補給管路20を通して新たな吸収液を循環系
内に供給すると共に、排出管路21を通して循環系内の
吸収液を排出することで、吸収液中の不揮発性分の濃縮
を抑制し、モジュール内での不揮発性分の析出を防止す
ることができるようになっている。この吸収液の補給と
排出は、連続的或いは間欠的に行い得る。
【0018】上述の通り構成されたメタン濃縮装置を用
いて、消化ガス等の原料ガスのメタン濃縮を実施するに
は、ガス発生槽(消化槽)から硫化水素を除去した原料
ガスを管路10に導いて、吸収部1の中空糸モジュール
のガス入口に供給する。原料ガスは、ガス発生槽の吐出
圧力を利用するか、或いはブロワーを使用して加圧した
後、モジュールに供給することができる。
【0019】吸収部モジュールの中空糸に原料ガスを流
すと、該ガス中の二酸化炭素は、他のガス成分と比べて
水に対する溶解度が高いため、二酸化炭素は他のガス成
分よりも大量に中空糸の微細孔を通って吸収液中に拡
散、溶解する。そして該モジュールのガス出口からは、
原料ガスに比べて二酸化炭素が減少し、その分メタンガ
スが濃縮された精製ガスが放出される。この精製ガス
は、要求されるメタンガス濃縮度に応じて、そのまま利
用施設に供給されるか、或いは直列に配置した次段のモ
ジュールのガス入口に供給され、少なくとも1度の更な
るメタン濃縮処理を行った後、利用施設に供給される。
【0020】得られる精製ガスは原料ガスと比較して、
不燃成分である二酸化炭素が少ないため、単位体積あた
りの発熱量が大きい。従って、同じ熱エネルギーを得る
ために必要なガス量が減少するため、ガスの貯蔵設備を
より有効に利用することができる。
【0021】ガスの貯蔵設備としては、大気圧+数百mm
Hgの圧力で貯蔵する低圧ガスホルダー、圧縮したガスを
貯蔵する中圧もしくは高圧ガスホルダー、公知の吸着貯
蔵設備が挙げられる。消化ガスの分野では特に、低圧ガ
スホルダーとして無水シールを有するWiggins式が、中
圧ガスホルダーとして球形ガスホルダーが利用されてい
る。
【0022】精製ガスは燃料として有用であり、都市ガ
スの原料用、ガスエンジン、ガスタービン(マイクロガ
スタービンを含む)、燃料電池などの発電用、ボイラー
用、焼却炉の助燃用として利用される。
【0023】一方、吸収部モジュール内に導入された吸
収液は、二酸化炭素を溶解した状態でモジュールから流
出し、管路8を通って吸収液タンク3に送られる。タン
ク5に貯留されている吸収液は、管路5を通ってポンプ
4の吸入口に入り、ポンプ4の吐出口から管路6を通っ
て放出部2に送られる。
【0024】放出部2のモジュールに送り込まれた吸収
液は、中空糸内を減圧にする減圧方式或いはストリッピ
ングガスとガス交換させるストリッピング方式のいずれ
かによって、液中に溶解している二酸化炭素を脱離し、
二酸化炭素を含有しないかまたは僅かに含む再生済吸収
液となって、吸収液出口から管路7を通って吸収部1に
供給される。二酸化炭素の吸収液への溶解度は、液温が
低い方が有利であるため液温は外気温よりも低くしてお
くことが望ましく、この構造であれば冷熱エネルギーを
保存することができる。
【0025】放出部2で取り出された二酸化炭素リッチ
ガスは、大気放出するか、或いはガス発生槽への投入液
と槽への投入前若しくは投入後(嫌気反応中)に接触さ
せる。このようにガス発生槽の投入液と二酸化炭素リッ
チガスを接触させることによって、投入液から酸素が取
り除かれ、嫌気反応を促進することができる。
【0026】なお、本形態によるメタン濃縮装置は、本
発明の範囲内において種々の改変が可能であることは言
うまでもない。例えば、吸収液の液温を一定にするため
の温度調節装置を循環系内に設けることができる。ま
た、吸収液の循環系路内には、異物および析出した無機
成分を濾過して除去するためのフィルターを設けて良
い。また、吸収液の循環量を処理ガス量に応じて制御す
るための制御機構を設け、ポンプ4の駆動を制御しても
良い。精製ガスの純度は、吸収部1におけるガス供給量
と、吸収液の循環供給量とにより決定され、両者の比を
一定にすることで、均一なメタンガス濃度を有する精製
ガスを生産することができる。さらに、原料ガス若しく
は精製ガス中から、メタンガス、二酸化炭素以外のガス
成分、例えば窒素を除去する装置を設けることもでき
る。窒素除去の手段は、ガス分離の技術分野で周知の窒
素吸着剤を充填した吸着塔を用いて実施することができ
る。さらにまた、吸収液内で微生物が繁殖し、管路や各
モジュール内の詰まりが生じることを防止するために、
吸収液の循環経路の何れかに、殺菌剤、オゾン、紫外線
等によって吸収液中の微生物を死滅させるための除菌手
段を設けても良い。
【0027】本発明のメタン濃縮装置は、例えば特開平
11−344200号公報に記載された消化ガスの貯蔵
方法に適用させることができる。すなわち、(A)消化
ガス中から硫化水素、二酸化炭素及びメタンをこの順序
で分離した後、メタンを吸着貯蔵する場合、硫化水素分
離後のガスから二酸化炭素を分離するために使用でき
る。或いは、(B)消化ガス中の硫化水素と二酸化炭素
を同時に除去した後、メタンを吸着貯蔵する場合、硫化
水素と二酸化炭素を同時に分離するために使用できる。
硫化水素は、二酸化炭素よりも水に溶け込みやすい性質
がある。硫化水素と二酸化炭素が同時に中空糸モジュー
ルに導入された場合、まず硫化水素が水に溶解し、つい
で二酸化炭素が溶解して、精製ガスが得られるため、結
局同時に(つまり同一のモジュール内で)除去されるこ
ととなる。
【0028】
【実施例】吸収液(イオン交換水)を中空糸の長手方向
に沿って流すように吸収液の出入口を設けた市販の中空
糸モジュール(向流型モジュールという)と、吸収液
(イオン交換水)を中空糸の長手方向と直交する方向に
流すように吸収液の出入口を設けた中空糸モジュール
(直交流型モジュールという)を用い、図1に示す装置
と同じ構成のメタン濃縮装置を作製した。向流型モジュ
ールを用いて吸収部1と放出部2を構成した装置(比較
例装置という)と、直交流モジュールを用いて吸収部1
と放出部2を構成した装置(本発明装置という)とに、
原料ガスとしてメタンガスと二酸化炭素ガスとの混合ガ
ス(メタンガス:二酸化炭素ガス=1:1)、および吸
収液としてイオン交換水をそれぞれ流した。同一の操作
条件下でそれぞれの装置を運転中、吸収部1の吸収液出
口と、放出部2の吸収液出口で循環吸収液を採取し、ガ
スクロマトグラフィーによって液中の溶存二酸化炭素濃
度を測定した。結果は次の通りであった。
【0029】循環液中の溶存二酸化炭素濃度[mol/
3]
【0030】上記の結果より、原料ガス流と直交する方
向に吸収液を流すモジュールを採用した本発明装置の方
が、二酸化炭素除去効率が高いことが判る。また、補給
管路20から新たな吸収液を一定量連続供給しつつ、排
出管路21から排出した結果、吸収液中に不揮発性の塩
類が濃縮されることがなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、吸収液中の二酸化炭素
を回収して吸収液を再生する放出部を設けると共に、吸
収液を吸収液タンク、ポンプ、放出部、吸収部、吸収液
タンクの順に循環して使用する構成としたので、吸収液
の使用量を少なくすることができ、水源の確保が容易と
なり、かつ水の節約によりランニングコストを低下する
ことができる。また本発明では、吸収部および放出部
を、中空糸の長手方向に対して直交する方向に吸収液を
流すように構成したことによって、吸収部および放出部
における二酸化炭素除去効率が向上するので、吸収部お
よび放出部の中空糸モジュールの必要本数が少なくな
り、吸収部および放出部を小型化、簡略化することがで
きる。また本発明では、吸収液タンクに新たな吸収液を
補給する補給管路とポンプから吐出した吸収液を循環系
外に排出する排出管路とを設け、吸収液が蒸発して不揮
発性成分が濃縮するのを防止でき、吸収部および放出部
のモジュール内に不揮発性成分が析出して流れが悪くな
ったり、詰まるなどの不都合を防ぐことができ、メンテ
ナンスを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のメタンガス濃縮装置の一例を示す概
略構成図である。
【符号の説明】
1:吸収部 2:放出部 3:吸収液タンク 4:ポンプ 5〜8:管路 10:原料ガス管路 11:精製ガス管路 12:二酸化炭素リッチガス管路 20:吸収液の補給管路 21:吸収液の排出管路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/20 C10L 3/00 ZABB

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収液に接触する中空糸を有し、該中空
    糸にメタンガスと二酸化炭素を含む原料ガスを供給して
    該中空糸から吸収液に二酸化炭素を溶出せしめる吸収部
    と、 吸収液に接触する中空糸を有し、吸収液中の二酸化炭素
    を中空糸を通して回収する放出部と、 吸収液タンクおよびポンプと、前記吸収液を該吸収液タ
    ンク、ポンプ、前記放出部、前記吸収部、該吸収液タン
    クの順に循環させるように設けられた管路とを有するメ
    タン濃縮装置であって、 前記吸収部および放出部は、中空糸の長手方向に対して
    直交する方向に吸収液を流すように構成され、かつ前記
    吸収液タンクに新たな吸収液を補給する補給管路と前記
    ポンプから吐出した吸収液を循環系外に排出する排出管
    路とを設けたことを特徴とするメタン濃縮装置。
  2. 【請求項2】 前記放出部が、メタンガスと二酸化炭素
    以外のガスを吸収液に接触させるストリッピング、ある
    いは中空糸内を減圧することによって吸収液中の二酸化
    炭素を回収するように構成されたことを特徴とする請求
    項1に記載のメタン濃縮装置。
  3. 【請求項3】 中空糸が疎水性多孔質中空糸であること
    を特徴とする請求項1または2に記載のメタン濃縮装
    置。
  4. 【請求項4】 原料ガスを加圧して吸収部に供給するブ
    ロアーを有する請求項1または2に記載のメタン濃縮装
    置。
  5. 【請求項5】 吸収部に供給される原料ガスから夾雑物
    を取り除くフィルターと、吸収部に供給される吸収液か
    ら夾雑物を取り除くフィルターとを有する請求項1〜3
    のいずれか1項に記載のメタン濃縮装置。
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