JP2002363242A - ポリウレタン樹脂、印刷インキ組成物及び印刷物 - Google Patents

ポリウレタン樹脂、印刷インキ組成物及び印刷物

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JP2002363242A
JP2002363242A JP2001174999A JP2001174999A JP2002363242A JP 2002363242 A JP2002363242 A JP 2002363242A JP 2001174999 A JP2001174999 A JP 2001174999A JP 2001174999 A JP2001174999 A JP 2001174999A JP 2002363242 A JP2002363242 A JP 2002363242A
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printing ink
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Tatsuya Matsushita
達也 松下
Masashi Nozawa
昌史 野澤
Yoshito Ichikawa
義人 市川
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光沢、耐油性、耐揉み性、耐熱性、耐ブロッ
キング性を有し、且つ、各種プラスティックフィルムに
対する接着性に優れ、グラビア印刷を行う際に高速印刷
を可能にした印刷インキ組成物を提供する。 【解決手段】 2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパ
ンジオールとアジピン酸からなるポリエステルジオール
(a)と、酸化プロピレン重合物(b)との重量比率が80/20
〜40/60であるポリマージオール混合物と、イソシアネ
ート化合物とを反応させて得られることを特徴とするポ
リウレタン樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種プラスティッ
クフィルムの被覆に適用し得る印刷インキ組成物に関す
る。さらに詳しくは、プラスティックに対する濡れ性及
び経時安定性に優れ、グラビア印刷を行う際に高速印刷
を可能にするポリウレタン樹脂、及びそれを用いて得ら
れる印刷インキ組成物と、充分な光沢、発色性、耐油
性、耐熱性、耐ブロッキング性、インキ皮膜の柔軟性が
良好な印刷面を有する印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種プラスティックフィルムに対
する印刷、特に表刷り印刷分野においては、インキのバ
インダー樹脂としてポリアミド樹脂、又はポリアミド樹
脂にニトロセルロースを併用する系が主に用いられてき
た。その理由として、主にポリアミド樹脂をバインダー
とするインキが、フィルムに対する優れた密着性及び高
い光沢の印刷面を有し、これにニトロセルロースを併用
することにより、表刷りインキとして必要とされる耐熱
性、耐油性、耐ブロッキング性を付与し得ることが挙げ
られる。しかし、これらの長所を有する反面、ポリアミ
ド樹脂を主なバインダーとするインキは高速印刷には適
さない短所がある。これはインキ塗膜表面の粘着性が残
存しやすく、高速印刷の際、印刷機の反転ロールにイン
キが転移し、印刷物の外観を損ねることによる。
【0003】一方、各種プラスティックフィルムに対す
る裏刷り印刷分野においては、溶剤型汎用インキのバイ
ンダーとして主にポリウレタン樹脂が使用される傾向が
ある。その理由として1)印刷物の残留溶剤が少ない、
2)ラミネートに使用される主な接着剤に対して適性が
ある、3)低粘度印刷が可能であり、高速印刷に適して
いる、4)PET、ナイロン、OPP等の主な包装用フィルム
に対して充分な接着性を有する、ことなどが挙げられ
る。しかしながらポリウレタン樹脂を主なバインダーと
するインキを表刷り印刷に利用した場合、ポリアミド
樹脂を主なバインダーとするインキと比較して光沢が著
しく劣る、未処理もしくは表面張力が35dyne / cm以
下であるポリプロピレンフィルムに対して150 m /分以
上で印刷を行った場合、フィルムに対するインキの濡れ
が悪いため、印刷面にピンホールが生じる、耐油性が
充分でない、耐熱性が充分でない、という欠点があっ
た。
【0004】このうち、のピンホールに関しては、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素を用いない場合、
希釈インキ中の脂肪族炭化水素の含有量を大きくするこ
とで改善が見られたが、その際、残肉インキが経時で沈
殿、分離を生じ、充分な安定性を有し得なかった。
【0005】また、耐油性が充分でない、耐熱性が
充分でない、という課題については、これらの性質に優
れたポリウレタン樹脂として、2−n−ブチル−2−エチ
ル−1,3−プロパンジオールとポリカルボン酸からなる
ポリエステルジオールを、イソシアネートと反応させた
ものが知られている(特開平06−041264号公報)。しか
し、これを表刷り用インキのバインダーとして用いた
際、、の課題についてだけでなく、、についても
改善されうることを見出したが、プラスティックフィル
ムに塗布した際、柔軟な皮膜が得られず、印刷物を揉んだ
際にインキが剥がれる欠点があった。さらに、の課
題を克服する手段としてバインダーとしてニトロセルロ
ースを併用する方法があるが、その際、印刷物の光沢お
よびプラスティックフィルムに対する接着性が低下する
欠点がある。一方、インキにした際、柔軟な皮膜を形成
するポリウレタン樹脂として、酸化プロピレン重合物と
イソシアネートとを反応させたものが挙げられるが、こ
れをグラビア用インキのバインダーとして用いると、
、について劣る欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、プラスティ
ックに対する濡れ性及び経時安定性に優れ、グラビア印
刷を行う際に高速印刷を可能にするポリウレタン樹脂、
及びそれを用いて得られる印刷インキ組成物と、充分な
光沢、発色性、耐油性、耐熱性、耐ブロッキング性、イ
ンキ皮膜の柔軟性が良好な印刷面を有する印刷物を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記〜
の課題及びインキ皮膜の柔軟性を克服すべく検討を重
ねた結果、本発明に至った。すなわち、本発明の第1の
発明は、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオ
ールとアジピン酸からなるポリエステルジオール(a)
と、酸化プロピレン重合物(b)との重量比率が80/20〜4
0/60であるポリマージオール混合物と、イソシアネー
ト化合物とを反応させて得られることを特徴とするポリ
ウレタン樹脂である。
【0008】第2の発明は、第1の発明に記載のポリウ
レタン樹脂とニトロセルロースの重量比率が70/30〜40
/60であるバインダー樹脂を用いることを特徴とする印
刷インキ組成物である。
【0009】第3の発明は、第2の発明に記載の印刷イ
ンキ組成物をプラスティックフィルムに印刷して得られ
る印刷物である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のポリウレタン樹脂で用い
られる2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオ
ールとアジピン酸からなるポリエステルジオール(a)と
は、脱水縮合して末端に水酸基を有するポリエステルジ
オールである。
【0011】本発明のポリウレタン樹脂で用いられる酸
化プロピレン重合物(b)とは、酸化ポリプロピレン(プ
ロピレンオキシド)を重合して得られるポリプロピレン
オキシドポリオールであり、数平均分子量500〜5000が
好ましく、1000〜3000が特に好ましい。本発明において
(b)を用いることによりインキ被膜に柔軟性を与えるこ
とが出来る。尚、本発明において数平均分子量とは、ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定
した値である。
【0012】イソシアネート化合物としては、芳香族、
脂肪族または脂環族の各種公知のジイソシアネート類を
使用することが出来る。たとえば、1,5−ナフチレンジ
イソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、4,4'−ジフェニルジメチルメタンジイソシア
ネート、4,4'−ジベンジルジイソシアネート、1,3−
フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソ
シアネート、トリレンジイソシアネート、ブタン−1,4
−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソ
シアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイ
ソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネ
ート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネート、リジンジイソシアネート、ジシクロヘキシ
ルメタン−4,4'−ジイソシアネート、1,3−ビス(イ
ソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘ
キサンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレン
ジイソシアネートや、ダイマー酸のカルボキシル基をイ
ソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等
が挙げられる。
【0013】(a)と(b)とから成るポリマージオール混合
物における(a)/(b)の重量比率は、80/20〜40/60であ
ることが必要である。(a)の重量比率が80を超えると印
刷の際に柔軟なインキ皮膜が得られず、耐揉み性が劣
る。また、40未満では印刷面に光沢、耐油性が劣る傾向
がある。ポリマージオ−ル混合物にイソシアネ−ト化合
物を添加しウレタンプレポリマー合成を行う際のイソシ
アネート化合物の使用比率は、イソシアネート基と水酸
基の当量比が(1.2〜3.0):1.0であることが好まし
く、より好ましくは(1.5〜2.0):1.0の範囲である。
反応は常温〜120℃の間で行われることが好ましいが、
製造時間、副反応の制御の観点から特に60〜100℃が好
ましい。
【0014】ウレタンプレポリマーの数平均分子量は、
目的とするポリウレタン樹脂の溶解性、乾燥性、耐ブロ
ッキング性等を考慮して適宜決定されるが、溶解性を保
ち印刷適性を良好にする観点から500以上、乾燥性及び
耐ブロッキング性の低下を避ける観点から5000以下であ
ることが好ましい。
【0015】ウレタンプレポリマーと、鎖延長剤、反応
停止剤等とを反応させることにより、(a)/(b)の重量比
率が80/20〜40/60である、本発明のポリウレタン樹脂
(A)が得られる。鎖伸長剤としては、通常2個以上の活性
水素原子を有する化合物が使用されるが、本発明におい
てもこれらを使用することが出来る。例えば、エチレン
グリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパン
ジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ジプロピレングリコール等のジオール類
や、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリエチ
レンテトラミン、ジエチレントリアミン、イソホロンジ
アミン、ジシクロヘキシル−4,4'−ジアミン、2−ヒド
ロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチル
プロピレンジアミンおよびダイマー酸のカルボキシル基
をアミノ基に転化したダイマージアミン等のアミン類が
挙げられる。
【0016】反応停止剤としてはジ−n−ブチルアミン
等のジアルキルアミン類、ジエタノールアミン等のジア
ルカノールアミン類やエタノール、イソプロピルアルコ
ール等のアルコール類が挙げられる。
【0017】ポリウレタン樹脂(A)の数平均分子量は、5
000〜100000の範囲内が好ましい。5000未満の場合、こ
れをバインダーとして用いた印刷インキ組成物より得ら
れる印刷面は乾燥性、耐ブロッキング性等が劣り、ま
た、100000を超える場合には、ポリウレタン樹脂の粘度
が上昇し、インキ化して印刷を行う際、適正な粘度にす
るための樹脂固形分が小さくなるなどの理由で、印刷物
の充分な光沢が得られないため好ましくない。
【0018】本発明の印刷インキ組成物におけるポリウ
レタン樹脂(A)とニトロセルロース(B)との重量比率は70
/30〜40/60であることが必要である。(A)の重量比率
が70を超えると耐熱性、耐ブロッキング性が劣る傾向に
あり、また、ニトロセルロース(B) の重量比率が60を超
えると充分な光沢が得られないため不良である。
【0019】本発明の印刷インキ組成物で用いられる有
機溶剤としては、エタノール、n−プロパノール、イソ
プロパノールなどのアルコール類、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチ
ル、酢酸n−プロピル等のエステル類、n−ヘキサン、n
−ヘプタン、n−オクタン、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。
【0020】また、印刷インキ組成物には着色剤とし
て、一般に印刷インキで使用可能な有機、無機、あるい
は体質顔料を用いることができる。また、本発明の効果
が充分得られる範囲で、硝化綿等のセルロース誘導体、
ロジン系樹脂、ポリウレタン、塩素化ポリエチレン、塩
素化ポリプロピレン、エチレン/酢酸ビニル共重合体、
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、マレイン酸樹脂など
を用いることができ、また、必要に応じて、耐摩擦性向
上剤、可塑剤、架橋剤、インキ流動性および顔料分散性
を改良するための界面活性剤等を添加することができ
る。
【0021】本発明の印刷インキ組成物は、ボールミ
ル、アトライター、サンドミルなどの通常の印刷インキ
製造装置を用いて上記の成分を混練することにより製造
される。
【0022】印刷インキ組成物はグラビア印刷等によ
り、PET、ナイロン、OPP等のプラスティックフィルムに
印刷されることにより本発明の印刷物が得られる。印刷
物は、更に袋状等に成形加工されて食品包装材等に用い
ることができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
詳細に説明するが、本発明はこれら各例に限定されるも
のではない。なお、各例中の部および%は重量部および
重量%を表し、評価結果は表1に示した。 [実施例1]攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス
導入管を備えた四つ口フラスコにアジピン酸と2−n−ブ
チル−2−エチル−1,3−プロパンジオールから得られ
る数平均分子量2000のポリエステルジオール 800.0部、
酸化プロピレンから得られる数平均分子量2000のポリプ
ロピレンオキシドポリオール200.0部、イソホロンジイ
ソシアネート 205.6部、および酢酸エチル 171.4部を仕
込み、90℃で8時間反応させ、これに酢酸エチル413.6部
を加えて、ウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次
いで、イソホロンジアミン44.3部、2−ヒドロキシエチ
ルエチレンジアミン3.3部、ジ−n−ブチルアミン 16.1
部、酢酸エチル626.9部、イソプロパノール575.8部から
なる混合物の存在下に、上記ウレタンプレポリマーの溶
液1464.9部を添加し、攪拌下70℃で3時間反応させ、(a)
/(b)との重量比率が80/20のポリウレタン樹脂溶液(A)
(固形分30%、粘度(BL粘度計(60rpm、25℃)110 mPa
・s、数平均分子量15000)を得た。
【0024】次に、得られたポリウレタン樹脂溶液(A)
31.5部、固形分30%の硝化綿溶液 13.5部、酸化チタン
(ルチル型)20部、メチルエチルケトン 10部、酢酸n−
プロピル 10部、メチルシクロヘキサン 10部、固形分 2
0%の脂肪酸アミドからなる耐摩擦性向上剤 3.5部、チ
タン系架橋剤1.5部 から成る混合物を練肉することに
より、ポリウレタン樹脂(A)とニトロセルロースとの重
量比率が70/30である印刷インキ組成物を作成した。
【0025】得られた印刷インキ組成物をメチルシクロ
ヘキサン、メチルエチルケトン、n−プロピルアセテー
ト、およびイソプロパノールからなる混合溶剤(F)
(重量比 40:20:20:20)で希釈することに
より粘度調整し、版深35μmのグラビア版を備えたグラ
ビア校正機により、コロナ処理ポリプロピレンフィルム
に印刷して40℃〜50℃で乾燥し、印刷物を得た。得
られた印刷物について、1)光沢、2)耐油性、3)耐揉み
性、4)耐熱性、5)耐ブロッキング性について評価を行っ
た。また6)印刷インキ組成物を混合溶剤(F)で希釈した
ときの経時安定性を評価した。評価は下記の方法で行っ
た。
【0026】1)光沢:印刷物の光沢を光沢計(60°−60
°)にて測定した。なお、判定基準は次の通りとした。 A:光沢値40以上 B:光沢値30以上40未満 C:光沢値30未満
【0027】2)耐油性:印刷後2日経過した印刷物の印
刷面上にバターを塗布し、1日静置した後、塗布面を脱
脂綿で擦り、インキが50%以上剥離するまで擦った回数
を測定した。なお、判定基準は次の通りとした。 A:50回以上 B:10回以上50回未満 C:10回未満
【0028】3)耐揉み性:印刷後1日経過した印刷物を
強く力を加えながら30回揉んだときのインキ皮膜の剥離
度合いを評価した。なお、判定基準は次の通りとした。 A:インキ皮膜の剥離が揉んだ面積の10%未満である B:インキ皮膜の剥離が揉んだ面積の10%以上30%未満
である C:インキ皮膜の剥離が揉んだ面積の30%以上である
【0029】4)耐熱性:印刷後1日経過した印刷物につ
いて、印刷面にアルミホイルを重ね合わせ、ヒートシー
ルテスター(テスター産業株式会社製)にて2kg/cm2
0.5秒の条件で熱圧着した後、アルミホイルを急速に剥
がしたときの印刷皮膜の外観を目視にて観察し、限界温
度(インキがアルミホイル表面に移行しない温度)を測
定した。なお、評価基準は次の通りとした。 A:限界温度が160℃以上 B:限界温度が140℃以上160℃未満 C:限界温度が140℃未満
【0030】5)耐ブロッキング性:印刷後1日経過した
印刷物の、印刷面と印刷面を重ね合わせ、荷重0.5kg/c
m2をかけて40℃で24時間放置した後、これを剥がしたと
きの印刷皮膜の外観の状態を目視にて判定した。なお、
評価基準は次の通りとした。 A:印刷皮膜が全く剥がれない B:印刷皮膜が一部剥がれる C:印刷皮膜が大部分剥がれる
【0031】6) 混合溶剤(F)で印刷インキ組成物を希釈
した際の経時安定性:印刷インキ組成物 100部を上述の
混合溶剤(F) 50部で希釈攪拌し、40℃で7日間保管後、分
離、沈殿の有無を判定した。なお、判定基準は次の通り
とした。 A:分離、沈殿がなく良好 B:分離または沈殿が若干あるが実用上問題ないレベル C:分離または沈殿が激しく、実用上支障があるレベル
【0032】[実施例2]ポリウレタン樹脂溶液(A) 24.7
5部、固形分30%の硝化綿溶液20.25 部とした以外は実施
例1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロー
スとの重量比率が55/45である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0033】[実施例3]ポリウレタン樹脂溶液(A) 18.0
部、固形分30%の硝化綿溶液27.0 部とした以外は実施例
1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロース
との重量比率が40/60である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0034】[実施例4]アジピン酸と2−n−ブチル−2−
エチル−1,3−プロパンジオールから得られる数平均分
子量2000のポリエステルジオール 600.0部、酸化プロピ
レンから得られる数平均分子量2000のポリプロピレンオ
キシドポリオール400.0部とし、(a)/(b)の重量比率を6
0/40とした以外は実施例1と同様にして、(a)/(b)と
の重量比率が60/40のポリウレタン樹脂溶液(B)(固形
分30%、粘度(BL粘度計(60rpm、25℃)110 mPa・s、数
平均分子量15000)を得た。実施例1のポリウレタン樹
脂溶液(A)の代わりにポリウレタン樹脂溶液(B)とした以
外は実施例1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロ
セルロースとの重量比率が70/30である印刷インキ組成
物を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
【0035】[実施例5]ポリウレタン樹脂溶液(B) 24.75
部、固形分30%の硝化綿溶液20.25 部とした以外は実施
例1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロー
スとの重量比率が55/45である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0036】[実施例6]ポリウレタン樹脂溶液(B) 18.0
部、固形分30%の硝化綿溶液27.0 部とした以外は実施例
1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロース
との重量比率が40/60である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0037】[実施例7]アジピン酸と2−n−ブチル−2−
エチル−1,3−プロパンジオールから得られる数平均分
子量2000のポリエステルジオール 400.0部、酸化プロピ
レンから得られる数平均分子量2000のポリプロピレンオ
キシドポリオール600.0部とし、(a)/(b)の重量比率を4
0/60とした以外は実施例1と同様にして、(a)/(b)と
の重量比率が40/60のポリウレタン樹脂溶液(C)(固形
分30%、粘度(BL粘度計(60rpm、25℃)100 mPa・s、数
平均分子量15000)を得た。実施例1のポリウレタン樹
脂溶液(A)の代わりにポリウレタン樹脂溶液(C)とした以
外は実施例1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロ
セルロースとの重量比率が70/30である印刷インキ組成
物を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
【0038】[実施例8]ポリウレタン樹脂溶液(C) 24.75
部、固形分30%の硝化綿溶液20.25 部とした以外は実施
例1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロー
スとの重量比率が55/45である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0039】[実施例9]ポリウレタン樹脂溶液(C) 18.0
部、固形分30%の硝化綿溶液27.0 部とした以外は実施例
1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロース
との重量比率が40/60である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0040】[比較例1]アジピン酸と2−n−ブチル−2−
エチル−1,3−プロパンジオールから得られる数平均分
子量2000のポリエステルジオール 1000.0部を用い、(a)
/(b)の重量比率を100/0とした以外は実施例1と同様
にして、(a)/(b)との重量比率が100/0のポリウレタン
樹脂溶液(D)(固形分30%、粘度(BL粘度計(60rpm、25
℃)100 mPa・s)を得た。実施例1のポリウレタン樹脂
溶液(A)の代わりにポリウレタン樹脂溶液(D)とした以外
は実施例1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセ
ルロースとの重量比率が70/30である印刷インキ組成物
を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
【0041】[比較例2]ポリウレタン樹脂溶液(D) 24.75
部、固形分30%の硝化綿溶液20.25 部とした以外は実施
例1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロー
スとの重量比率が55/45である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0042】[比較例3]ポリウレタン樹脂溶液(D) 18.0
部、固形分30%の硝化綿溶液27.0 部とした以外は実施例
1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロース
との重量比率が40/60である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0043】[比較例4]酸化プロピレンから得られる数
平均分子量2000のポリプロピレンオキシドポリオール 1
000.0部を用い、(a)/(b)の重量比率を0/100とした以
外は実施例1と同様にして、(a)/(b)との重量比率が0
/100のポリウレタン樹脂溶液(E)(固形分30%、粘度(B
L粘度計(60rpm、25℃)80 mPa・s、数平均分子量1500
0)を得た。実施例1のポリウレタン樹脂溶液(A)の代わ
りにポリウレタン樹脂溶液(E)とした以外は実施例1と
同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロースとの
重量比率が70/30である印刷インキ組成物を作成し、実
施例1と同様の評価を行った。
【0044】[比較例5]ポリウレタン樹脂溶液(E) 24.75
部、固形分30%の硝化綿溶液20.25 部とした以外は実施
例1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロー
スとの重量比率が55/45である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0045】[比較例6]ポリウレタン樹脂溶液(E) 18.0
部、固形分30%の硝化綿溶液27.0 部とした以外は実施例
1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロース
との重量比率が40/60である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0046】[比較例7]アジピン酸と3−メチル−1,5−
ペンタンジオールから得られる数平均分子量2000のポリ
エステルジオール 1000.0部を用い、(a)/(b)の重量比
率を0/0とした以外は実施例1と同様にして、(a)/(b)
との重量比率が0/0のポリウレタン樹脂溶液(F)(固形
分30%、粘度(BL粘度計(60rpm、25℃)120 mPa・s、数
平均分子量15000)を得た。実施例1のポリウレタン樹
脂溶液(A)の代わりにポリウレタン樹脂溶液(F)とした以
外は実施例1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロ
セルロースとの重量比率が70/30である印刷インキ組成
物を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
【0047】[比較例8]ポリウレタン樹脂溶液(F) 24.75
部、固形分30%の硝化綿溶液20.25 部とした以外は実施
例1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロー
スとの重量比率が55/45である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0048】[比較例9]ポリウレタン樹脂溶液(F) 18.0
部、固形分30%の硝化綿溶液27.0 部とした以外は実施例
1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロース
との重量比率が40/60である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0049】[比較例10]ポリウレタン樹脂溶液(A) 36.0
部、固形分30%の硝化綿溶液9.0 部とした以外は実施例
1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロース
との重量比率が80/20である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0050】[比較例11]ポリウレタン樹脂溶液(A) 13.5
部、固形分30%の硝化綿溶液31.5 部とした以外は実施例
1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロース
との重量比率が30/70である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0051】[比較例12]ポリウレタン樹脂溶液(B) 36.0
部、固形分30%の硝化綿溶液9.0 部とした以外は実施例
1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロース
との重量比率が80/20である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0052】[比較例13]ポリウレタン樹脂溶液(B) 13.5
部、固形分30%の硝化綿溶液31.5 部とした以外は実施例
1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロース
との重量比率が30/70である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0053】[比較例14]ポリウレタン樹脂溶液(C) 36.0
部、固形分30%の硝化綿溶液9.0 部とした以外は実施例
1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロース
との重量比率が80/20である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0054】[比較例15]ポリウレタン樹脂溶液(C) 13.5
部、固形分30%の硝化綿溶液31.5 部とした以外は実施例
1と同様にして、ポリウレタン樹脂とニトロセルロース
との重量比率が30/70である印刷インキ組成物を作成
し、実施例1と同様の評価を行った。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明の印刷インキ組成物は、2−n−ブ
チル−2−エチル−1,3−プロパンジオールとアジピン酸
からなるポリエステルジオール(a)と、酸化プロピレン
重合物(b)との重量比率が80/20〜40/60であるポリマ
ージオール混合物と、イソシアネート化合物とを反応さ
せて得られるポリウレタン樹脂(A)と、ニトロセルロー
ス(B)の重量比率が70/30〜40/60であるバインダー樹
脂を用いて得られるので、経時安定性、各種プラスティ
ックフィルムに対する高速印刷適性に優れる。そして、
印刷インキ組成物をプラスティックフィルムに印刷して
得られる本発明の印刷物は、光沢、発色性、耐油性、耐
熱性、耐ブロッキング性、インキ皮膜の柔軟性が良好な
印刷面を有する。よって、本発明の印刷インキ組成物
は、人の目に触れ、且つ直接手で触ったり擦ったりして
もインキ皮膜が剥がれ落ちにくいことが要求される表刷
り印刷等に適用することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA03 BA07 DA01 DC50 DF01 DF16 DF20 DG04 HA01 HA07 HA11 HA18 HC03 HC12 HC13 HC16 HC22 HC61 HC64 JA02 JA12 MA26 QC05 RA07 4J039 AB02 AE04 BC02 BC03 BC07 BC18 BC22 BE01 BE12 CA07 DA05 EA29 EA33 EA37 EA39 EA40 EA42 GA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパ
    ンジオールとアジピン酸からなるポリエステルジオール
    (a)と、酸化プロピレン重合物(b)との重量比率が80/20
    〜40/60であるポリマージオール混合物と、イソシアネ
    ート化合物とを反応させて得られることを特徴とするポ
    リウレタン樹脂。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリウレタン樹脂とニト
    ロセルロースの重量比率が70/30〜40/60であるバイン
    ダー樹脂を用いることを特徴とする印刷インキ組成物。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の印刷インキ組成物をプラ
    スティックフィルムに印刷して得られる印刷物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100460473C (zh) * 2006-01-27 2009-02-11 杨青青 无苯调金油
JP2010235738A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Toyo Ink Mfg Co Ltd 導電性インキ
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CN102690443A (zh) * 2012-05-28 2012-09-26 广东德康化工实业有限公司 高固硝化棉液
JP2016150941A (ja) * 2015-02-16 2016-08-22 東洋インキScホールディングス株式会社 グラビアまたはフレキソ印刷インキ用ポリウレタンウレア樹脂組成物
JP2021119228A (ja) * 2014-10-17 2021-08-12 昭和電工マテリアルズ株式会社 印刷インキ用バインダーの溶液、及び包装ラミネート用印刷インキ組成物

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